説明

導電性高分子組成物、導電性高分子材料、導電性基材、電極および固体電解コンデンサ

【課題】導電性高分子材料を含む層を形成する際に、所望の膜厚に制御することができ、該層が高い導電性を示す導電性高分子組成物を提供する。
【解決手段】本発明に係る導電性高分子組成物は、導電性高分子と、水および水混和性有機溶媒の少なくとも一方と、増粘剤としてのウレア基を有する高分子と、を含む。本発明に係る導電性高分子組成物によれば、導電性高分子材料を含む層を形成する際に、増粘剤の添加量を少量としても所望の膜厚に制御することができ、かつ、高い導電性を示す導電性高分子材料を含む層を形成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電性高分子組成物、導電性高分子材料、導電性基材、電極および固体電解コンデンサに関する。
【背景技術】
【0002】
導電性高分子材料は太陽電池、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ、タッチパネル等の透明導電性電極やコンデンサの電極、フレキシブルプリント配線板などに用いられている。
【0003】
前記導電性高分子材料としては、ピロール、チオフェン、3,4−エチレンジオキシチオフェン、アニリンなどを重合したポリマー材料が知られている。これらのポリマー材料は、例えばポリチオフェンの水分散体のようにポリマー溶液として用いられている。前記電極等の製造において前記ポリマー溶液を用いる場合、ポリマー溶液の塗布性や、任意の膜厚の塗布膜を得られる観点から、ポリマー溶液の粘度の制御が必要不可欠である。したがって、各用途に適した粘度の調整が課題である。
【0004】
特許文献1には、ポリチオフェンにポリ酸をドープしたスクリーン印刷用ペーストが開示されている。粘度を1〜200dPa・sとするために、ポリアクリル酸ナトリウムやメタクリレートのコポリマー等を増粘剤として添加している。
【0005】
特許文献2には、π共役系導電性高分子と、ポリ酸ドーパントと、増粘剤と、レベリング剤とを含む導電性インクが開示されている。増粘剤としては、グリシジル基及び/又はヒドロキシ基と、メタクリル基、アクリル基、メタクリルアミド基、アクリルアミド基よりなる群から選ばれる1種の官能基とを含有する化合物が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特表2002−500408号公報
【特許文献2】特開2008−300063号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1、2に記載の増粘剤を用いる場合、任意の膜厚の塗布膜を得られるようにするため、粘度を増加させるようとすると増粘剤を多量に添加する必要があり、塗布膜の導電性が低下する。
【0008】
本発明は、導電性高分子材料を含む層を形成する際に、所望の膜厚に制御することができ、該層が高い導電性を示す導電性高分子組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る導電性高分子組成物は、導電性高分子と、水および水混和性有機溶媒の少なくとも一方と、増粘剤としてのウレア基を有する高分子と、を含む。
【0010】
本発明に係る導電性高分子材料は、本発明に係る導電性高分子組成物を乾燥し、水および水混和性有機溶媒の少なくとも一方を除去して得られる。
【0011】
本発明に係る導電性基材は、樹脂基材上に本発明に係る導電性高分子材料を含む層を備える。
【0012】
本発明に係る電極は、本発明に係る導電性基材を備える。
【0013】
本発明に係る固体電解コンデンサは、本発明に係る導電性高分子材料を含む固体電解質を備える。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、導電性高分子材料を含む層を形成する際に、所望の膜厚に制御することができ、該層が高い導電性を示す導電性高分子組成物を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る固体電解コンデンサの一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(導電性高分子組成物)
本発明に係る導電性高分子組成物は、導電性高分子と、水および水混和性有機溶媒の少なくとも一方と、増粘剤としてのウレア基を有する高分子と、を含む。
【0017】
本発明に係る導電性高分子組成物においては、導電性高分子と増粘剤および増粘剤同士が会合し、3次元ネットワークが形成されるため、少量の増粘剤の添加においても高い粘度を示す。このため、導電性高分子材料を含む層を形成する際に、導電性高分子組成物中の増粘剤の含有量を少量としても所望の膜厚に制御することができ、かつ、高い導電性を示す導電性高分子材料を含む層を形成することができる。
【0018】
[導電性高分子]
導電性高分子は水および水混和性有機溶媒の少なくとも一方に溶解または分散している。本発明に係る導電性高分子としては、π共役系導電性高分子を用いることができ、例えばピロール、チオフェン、アニリン等の繰り返し単位を含む高分子が挙げられる。具体的には、導電性高分子としては、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンおよびそれらの誘導体が挙げられる。特に、3,4−エチレンジオキシチオフェンまたはその誘導体の繰り返し単位を含む重合体が好ましい。具体的には、下記式(1)で示される繰り返し単位を含むポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)またはその誘導体が好ましい。
【0019】
【化1】

【0020】
3,4−エチレンジオキシチオフェンの誘導体としては、3,4−(1−ヘキシル)エチレンジオキシチオフェン等の3,4−(1−アルキル)エチレンジオキシチオフェン等が挙げられる。導電性高分子はホモポリマーでもコポリマーでもよい。また、これらの導電性高分子は一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
【0021】
導電性高分子組成物における導電性高分子の含有量は、溶媒である水および水混和性有機溶媒の少なくとも一方100質量部に対して、0.1質量部以上、30質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上、20質量部以下であることがより好ましい。
【0022】
本発明に係る導電性高分子の合成方法は特に限定されないが、例えば、ドーパントを含む溶媒中で導電性高分子を与えるモノマーを、酸化剤を用いて化学酸化重合させることにより合成することができる。
【0023】
ドーパントとしては、特に限定されないが、低分子スルホン酸またはポリ酸を用いることが好ましい。
【0024】
低分子スルホン酸としては、アルキルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アントラキノンスルホン酸、カンファースルホン酸およびそれらの誘導体等が挙げられる。これらの低分子スルホン酸は、モノスルホン酸でもジスルホン酸でもトリスルホン酸でもよい。アルキルスルホン酸の誘導体としては、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等が挙げられる。ベンゼンスルホン酸の誘導体としては、フェノールスルホン酸、スチレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等が挙げられる。ナフタレンスルホン酸の誘導体としては、1−ナフタレンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、1,3−ナフタレンジスルホン酸、1,3,6−ナフタレントリスルホン酸、6−エチル−1−ナフタレンスルホン酸等が挙げられる。アントラキノンスルホン酸の誘導体としては、アントラキノン−1−スルホン酸、アントラキノン−2−スルホン酸、アントラキノン−2,6−ジスルホン酸、2−メチルアントラキノン−6−スルホン酸等が挙げられる。これらの中でも、1−ナフタレンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、1,3,6−ナフタレントリスルホン酸、アントラキノンジスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸が好ましい。これらの低分子スルホン酸は一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
【0025】
なお、低分子スルホン酸の重量平均分子量は、100以上、500以下であることが好ましい。重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエションクロマトグラフ)測定で算出した値とする。
【0026】
ポリ酸としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸等のポリカルボン酸;ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸等のポリスルホン酸;およびこれらの構造単位を有する共重合体等が挙げられる。これらの中でも、ポリ酸としては下記式(2)で示される繰り返し単位を含むポリスチレンスルホン酸が好ましい。
【0027】
【化2】

【0028】
これらのポリ酸は一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
【0029】
ポリ酸の重量平均分子量は、2000以上、500000以下であることが好ましく、10000以上、200000以下であることがより好ましく、30000以上、100000以下であることがさらに好ましい。重量平均分子量は、GPC測定で算出した値とする。
【0030】
[溶媒]
本発明に係る導電性高分子組成物は、溶媒として水および水混和性有機溶媒の少なくとも一方を含む。水混和性有機溶媒としては、水と混和する有機溶媒であれば特に限定されないが、メタノール、エタノール、プロパノール、酢酸等のプロトン性極性溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、アセトン等の非プロトン性極性溶媒が好ましい。水混和性有機溶媒としては、ジメチルスルホキシドがより好ましい。これらは一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
【0031】
[増粘剤]
本発明に係る導電性高分子組成物は、増粘剤としてウレア基を有する高分子を含む。ウレア基を有する高分子は、H−N−C=OとH−N=C−O−とが共鳴するため、分極が強く生じ、ウレア基同士の水素結合を形成しやすくなる。特に、ウレア基はC=Oの両隣にN−Hが存在するため、他の官能基と比較してより強く分極が生じ、ウレア基同士の水素結合が生じやすくなり、増粘効果が大きい。即ち、本発明に係るウレア基を有する高分子は、他の増粘剤と比較して、少量の添加量で高い増粘効果を発現でき、かつ、導電性の低下を最小限に抑えることができる。
【0032】
増粘剤としてのウレア基を有する高分子としては、ジアミンユニットとジイソシアネートユニットを含むポリマーを用いることができる。市販品では、例えば、主成分としてウレア基を有する高分子を含む増粘剤である、BYK−410、BYK−E410、BYK−411、BYK−E411、BYK−420、BYK−E420、BYK−425、BYK−430およびBYK−431(以上、商品名、ビックケミー・ジャパン(株)製)などを好適に使用することができる。これらは一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
【0033】
増粘剤としてのウレア基を有する高分子に含まれるウレア基の数は2つ以上が好ましい。ウレア基の増加に伴い、より高い増粘効果を得ることができる。
【0034】
増粘剤としてのウレア基を有する高分子のウレア基の含有量は、3質量%以上、80質量%以下であることが粘度の観点から好ましい。該含有量は、5質量%以上、50質量%以下であることがより好ましく、6質量%以上、30質量%以下であることがさらに好ましい。
【0035】
なお、ウレア基は、FTIR(フーリエ変換赤外分光光度計)およびNMR(核磁気共鳴)分析により、定性、定量が可能である。これによりウレア基の数を算出することができる。また、ウレア基の含有量は、GPCで増粘剤の重量平均分子量を測定することにより、FTIRおよびNMRから求めたウレア基の数と増粘剤の重量平均分子量から算出することが出来る。
【0036】
増粘剤としてのウレア基を有する高分子は、末端に極性を示す官能基を有することが、水および水混和性有機溶媒の少なくとも一方に溶解または分散してなる導電性高分子の分散性や、安定性を向上させることができるため好ましい。ここで、極性を有する官能基とは、炭素原子、水素原子と電気陰性度が異なる原子を含む官能基のことを示す。具体的には、窒素原子、酸素原子、フッ素原子、塩素原子等である。極性を有する官能基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロトキシ基およびブトキシ基等のアルコキシ基、ヒドロキシ基、アルデヒド基、カルボキシル基、スルホン基等が好ましい。
【0037】
増粘剤としてのウレア基を有する高分子の重量平均分子量は、300以上、3000以下であることが好ましい。重量平均分子量を300以上とすることにより、増粘効果を得ることができる。また、重量平均分子量を3000以下とすることにより、増粘剤による導電性高分子同士の接触の阻害が抑制され、導電率が向上する。重量平均分子量は、500以上、2500以下であることがより好ましく、1000以上、2000以下であることがさらに好ましい。重量平均分子量は、GPC測定で算出した値とする。
【0038】
本発明に係る導電性高分子組成物中の増粘剤としてのウレア基を有する高分子の含有量は、0.05質量%以上、30質量%以下であることが好ましい。該含有量が0.05質量%以上であることにより、十分な増粘性が得られる。また、該含有量が30質量%以下であることにより、増粘剤によって導電経路が遮断されにくく、導電率が向上する。該含有量は、0.1質量%以上、25質量%以下であることがより好ましく、1質量%以上、20質量%以下であることがさらに好ましい。
【0039】
[結着剤(バインダー)]
本発明に係る導電性高分子組成物は、後述する樹脂基材への密着性を高めるために、結着剤(バインダー)を含有することが好ましい。
【0040】
結着剤(バインダー)としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミドおよびこれらの構造単位を有する共重合体等の水溶性バインダーが好ましい。これらの中でも、カルボキシル基またはスルホ基の付加により水溶性に変性したポリエステルまたはポリアミドが、導電性高分子組成物中の粒子の分散安定性を損なわない観点から好ましい。これらは一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
【0041】
本発明に係る導電性高分子組成物中の水溶性バインダーの含有量は、本発明に係る導電性高分子組成物中の導電性高分子100質量部に対し、10質量部以上、400質量部以下であることが好ましく、10質量部以上、100質量部以下がより好ましい。該含有量を10質量部以上とすることにより、密着性が向上する。該含有量を400質量部以下とすることにより、耐水性が向上する。
【0042】
本発明に係る導電性高分子組成物は、さらに前記バインダーを架橋する架橋剤を含有してもよい。
【0043】
(導電性高分子材料)
本発明に係る導電性高分子材料は、本発明に係る導電性高分子組成物を乾燥し、水および水混和性有機溶媒の少なくとも一方を除去して得られる。本発明に係る導電性高分子材料は、3次元的に導電性高分子と増粘剤とが配置構成されており、高い導電率を示す。
【0044】
溶媒である水および水混和性有機溶媒の少なくとも一方を除去するための乾燥の温度は、導電性高分子の分解温度以下であれば特に制限されないが、300℃以下が好ましい。
【0045】
(導電性基材、電極)
本発明に係る導電性基材は、樹脂基材上に本発明に係る導電性高分子材料を含む層(以下、導電性高分子層とも示す)を備える。また、本発明に係る電極は、本発明に係る導電性基材を備える。
【0046】
導電性基材は樹脂基材の少なくとも片面に導電性高分子層が形成されている。導電性基材は透明樹脂基材の少なくとも片面に導電性高分子層が形成された透明導電性基材であることが好ましい。導電性高分子層の形成方法としては、本発明に係る導電性高分子組成物をオフセット印刷、凸版印刷、凹版印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷などで印刷してもよい。また、本発明に係る導電性高分子組成物をスピンコート法などにより薄膜としてもよい。その後、これらを乾燥して溶媒である水および水混和性有機溶媒の少なくとも一方を除去することで、導電性高分子層を形成することができる。溶媒である水および水混和性有機溶媒の少なくとも一方を除去するための乾燥の温度は、前記と同様に導電性高分子の分解温度以下であれば特に制限されないが、300℃以下が好ましい。
【0047】
樹脂基材としては、透明樹脂基材を用いることが好ましい。具体的には、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ビニルエステル系樹脂、スチレン系樹脂およびハロゲン原子含有ビニル系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。また、樹脂基材と導電性高分子層との間に、ITOを含む層を備えてもよい。
【0048】
本発明に係る導電性基材は、全光線透過率が80%以上であることが好ましい。本発明によれば、導電性高分子層の膜厚を任意に調整することによって、全光線透過率を80%以上とすることができる。全光線透過率は、積分球式光線透過率測定装置(製品名:NDH5000、日本電色工業(株)製)を用いて測定した値とする。
【0049】
導電性高分子層の膜厚の調整は、本発明に係る増粘剤の添加量によって任意に粘度を制御することにより行うことができる。また、これにより、所望の導電性高分子層のパターン制御や形状制御を行うことができる。
【0050】
本発明に係る導電性基材は、電極、特に透明電極として用いることができる。例えば、太陽電池、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ等の正孔注入層や正極として、また、タッチパネル、電子ペーパー等の電極として用いることができる。
【0051】
(固体電解コンデンサ)
本発明に係る固体電解コンデンサは、本発明に係る導電性高分子材料を含む固体電解質を備える。固体電解質が本発明に係る導電性高分子材料を含むことにより、陰極導体が固体電解質により十分に被覆される。また、これにより低ESRを実現することができる。
【0052】
本発明に係る固体電解コンデンサの一例の断面図を図1に示す。図1に示す固体電解コンデンサには、陽極導体1上に、誘電体層2、固体電解質層3および陰極導体4がこの順に形成されている。
【0053】
陽極導体1は、弁作用金属を有する金属の板、箔または線、弁作用を有する金属微粒子からなる焼結体、エッチングによって拡面処理された多孔質体金属などによって形成される。弁作用金属としては、タンタル、アルミニウム、チタン、ニオブ、ジルコニウムおよびこれらの合金等が挙げられる。これらの中でも、弁作用金属としては、タンタル、アルミニウムおよびニオブからなる群から選択される少なくとも1種の金属であることが好ましい。これらは一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
【0054】
誘電体層2は、陽極導体1の表面を電解酸化させた膜であり、焼結体や多孔質体金属などの空孔部にも形成される。誘電体層2の厚みは、電解酸化の電圧によって適宜調整できる。
【0055】
固体電解質層3は、少なくとも本発明に係る導電性高分子材料を含む。固体電解質層3には、本発明に係る導電性高分子材料以外にも、二酸化マンガン、酸化ルテニウム等の酸化物誘導体、TCNQ(7,7,8,8,−テトラシアノキノジメタンコンプレックス塩)等の有機物半導体等が含まれていてもよい。
【0056】
固体電解質層3の形成方法としては、特に限定されないが、例えば以下に示す方法が挙げられる。陽極導体1の表面に形成された誘電体層2上に本発明に係る導電性高分子組成物を塗布または含浸し、乾燥して固体電解質層3を形成する。
【0057】
また、固体電解質層3は二層以上の層からなっていてもよい。図1に示す第一の導電性高分子層3Aおよび第二の導電性高分子層3Bからなる固体電解質層3の形成方法としては、例えば以下に示す方法が挙げられる。
【0058】
陽極導体1の表面に形成された誘電体層2上に、単量体と、ドーパントと、金属塩、硫酸塩等の酸化剤と、を塗布または浸漬し、化学酸化重合または電解重合することにより第一の導電性高分子層3Aを形成する。前記単量体としては、ピロール、チオフェン、アニリン等を用いることができる。この中でも、後述する第二の導電性高分子層3Bの形成に用いる導電性高分子組成物に含まれる導電性高分子を構成する単量体と同じ単量体を用いることが好ましい。即ち、第一の導電性高分子層3Aと第二の導電性高分子層3Bとにおいて、同じ導電性高分子を用いることが好ましい。ドーパントとしては、ナフタレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン酸、スチレンスルホン酸およびその誘導体などのスルホン酸系化合物が好ましい。ドーパントの分子量としては、単量体から高分子量体まで適宜選択して用いることができる。
【0059】
その後、第一の導電性高分子層3A上に本発明に係る導電性高分子組成物を塗布または含浸し、乾燥して第二の導電性高分子層3Bを形成する。乾燥して溶媒を除去する際の乾燥温度としては、溶媒除去が可能な温度範囲であれば特に限定されないが、熱による素子劣化防止の観点から300℃未満であることが好ましい。乾燥時間は、乾燥温度によって適宜最適化する必要があるが、導電性が損なわれない範囲であれば特に制限されない。
【0060】
第二の導電性高分子層3Bは、第一の導電性高分子層3Aを完全に被覆していることが好ましい。これにより、固体電解質層3と陰極導体4とが十分に接続され、より低いESRを示す。なお、この被覆性は導電性高分子組成物の粘度に依存する。導電性高分子組成物の粘度を高くすることで前記被覆性は良好となる。一方、粘度が高すぎる場合には層の膜厚が厚くなり形状制御できない場合があるため、導電性高分子組成物の粘度は適宜調整して用いることが好ましい。
【0061】
陰極導体4は、導体であれば特に限定されない。例えば、グラファイト等からなるカーボン層5と、銀導電性樹脂層6とからなる2層構造としてもよい。
【実施例】
【0062】
以下、本発明を実施例に基づき、さらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0063】
(実施例1)
[導電性高分子組成物の調製]
ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートとN−メチル−2−ピロリドンとを混合して50℃に加熱し、ジイソシアネートを溶解した。さらに、N−メチル−2−ピロリドンに溶解したモノアミン(分子量800〜900のメトキシPEGアミン)を加えて激しく撹拌した。なお、ジイソシアネートとモノアミンの質量比は1:7である。その後、170℃に昇温し、170℃で30分間保持して反応を完結させた。これにより、重量平均分子量2000、ウレア基含有量6質量%、末端にメトキシ基を有するポリウレアを得た。
【0064】
重量平均分子量50000のポリスチレンスルホン酸(5g)、3,4−エチレンジオキシチオフェン(1.25g)及び硫酸鉄(III)(0.125g)を水(50ml)に溶解した。この溶液に24時間にわたって空気を導入し、ポリチオフェン溶液を製造した。該ポリチオフェン溶液50gに、増粘剤として合成したポリウレア(重量平均分子量2000、ウレア基含有量6質量%、末端にメトキシ基有)(5.0g)を添加した。その後、この溶液を室温下、24時間攪拌してポリウレアをポリチオフェン溶液に溶解した。これにより、導電性高分子組成物を調製した。なお、導電性高分子組成物中のポリウレアの含有量は9質量%であった。また、重量平均分子量はGPC測定で算出した。
【0065】
<粘度の測定>
前記導電性高分子組成物について、振動式粘度計(製品名:VM−10A、CBC(株)製)を用いて粘度を測定した。結果を表1に示す。
【0066】
[導電性基材の作製]
ポリエステル樹脂を含む樹脂基板(全光線透過率92%)上に、前記導電性高分子組成物を100μl滴下し、スピンコートにより製膜した。スピンコートは1000rpmで5秒間行った後、3000rpmで30秒間行った。その後、125℃の恒温槽中で水を揮発させ乾燥し、導電性基材を作製した。
【0067】
<導電性基材の全光線透過率の測定>
得られた導電性基材の全光線透過率を、積分球式光線透過率測定装置(製品名:NDH5000、日本電色工業(株)製)を用いて測定した。結果を表1に示す。
【0068】
<導電性高分子層の膜厚の測定>
得られた導電性基材の導電性高分子層の膜厚を、光干渉式膜厚測定装置(製品名:VM−8000J、大日本製造(株)製)を用いて測定した。結果を表1に示す。
【0069】
<導電性高分子層の導電率の測定>
前記導電性高分子組成物を、ガラス基板上に15μl滴下した。これを125℃の恒温槽中で水を揮発させ乾燥し、膜厚約5μmの導電性高分子層を作製した。該導電性高分子層について、測定方式が四探針法の抵抗率計(製品名:ロレスタGP、(株)三菱化学アナリテック製)を用いて、表面抵抗(Ω/□)を測定した。また、インジケータ検査機(製品名:アイ・チェッカ IC1000、(株)ミツトヨ製)を用いて膜厚を測定した。前記表面抵抗値と前記膜厚とから、導電率(S/cm)を算出した。結果を表1に示す。
【0070】
(実施例2)
ポリチオフェン溶液50gに、増粘剤として前記合成したポリウレア(重量平均分子量2000、ウレア基含有量6質量%、末端にメトキシ基有)(12.0g)を添加した以外は、実施例1と同様に導電性高分子組成物、導電性基材を作製した。導電性高分子組成物中のポリウレアの含有量は19質量%であった。また、実施例1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
【0071】
(実施例3)
ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートとN−メチル−2−ピロリドンとを混合して50℃に加熱し、ジイソシアネートを溶解した。さらに、N−メチル−2−ピロリドンに溶解したモノアミン(分子量1100〜1200のメトキシPEGアミン)とジアミン(分子量1100〜1200のPEGジアミン)を加えて激しく撹拌した。なお、ジイソシアネートとモノアミンとジアミンの質量比は3:14:7である。その後、170℃に昇温して反応を完結させた。これにより、重量平均分子量4000、ウレア基含有量6質量%、末端にメトキシ基を有するポリウレアを得た。
【0072】
ポリチオフェン溶液50gに、増粘剤として合成したポリウレア(重量平均分子量4000、ウレア基含有量6質量%、末端にメトキシ基有)(5.0g)を添加した以外は、実施例1と同様に導電性高分子組成物を調製した。また、実施例1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
【0073】
(実施例4)
ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートとN−メチル−2−ピロリドンとを混合して50℃に加熱し、ジイソシアネートを溶解した。さらに、N−メチル−2−ピロリドンに溶解したモノアミン(分子量1800〜1900のメトキシPEGアミン)を加えて激しく撹拌した。なお、ジイソシアネートとモノアミンの質量比は1:15である。その後、170℃に昇温し、170℃で30分間保持して反応を完結させた。これにより、重量平均分子量4000、ウレア基含有量3質量%、末端にメトキシ基を有するポリウレアを得た。
【0074】
ポリチオフェン溶液50gに、増粘剤として合成したポリウレア(重量平均分子量4000、ウレア基含有量3質量%、末端にメトキシ基有)(5.0g)を添加した以外は、実施例1と同様に導電性高分子組成物を調製した。また、実施例1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
【0075】
(比較例1)
ポリチオフェン溶液50gに、増粘剤を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様に導電性高分子組成物、導電性基材を作製した。また、実施例1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。なお、導電性高分子層の膜厚の測定においては、膜質不良のため測定を行うことができなかった。
【0076】
(比較例2)
ポリチオフェン溶液50gに、増粘剤としてメタクリル酸グリシジル(5.0g)を添加した以外は、実施例1と同様に導電性高分子組成物、導電性基材を作製した。また、実施例1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。なお、導電性高分子層の膜厚の測定においては、膜質の一部不良のため測定を行うことができなかった。
【0077】
(比較例3)
ポリチオフェン溶液50gに、増粘剤としてメタクリル酸グリシジル(12.0g)を添加した以外は、実施例1と同様に導電性高分子組成物、導電性基材を作製した。また、実施例1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
【0078】
(実施例5)
[固体電解コンデンサの作製]
実施例1で調製した導電性高分子組成物を用いて図1に示す固体電解コンデンサを作製した。
【0079】
陽極導体1として、エッチングにより拡面処理された3×4mmの多孔質体アルミニウム箔を用いた。該陽極導体1は、表面に誘電体層2を備える。該陽極導体1を、3,4−エチレンジオキシチオフェンを含むモノマー溶液と、ドーパントとしての1,3,6−ナフタレントリスルホン酸と、酸化剤であるペルオキソ二硫酸アンモニウムを含む酸化剤溶液と、を含む溶液に浸漬させた。浸漬を数回繰り返し、化学酸化重合法によってポリ3,4−エチレンジオキシチオフェンを含む第一の導電性高分子層3Aを形成した。次に、実施例1で調製した導電性高分子組成物に浸漬した。これを125℃の恒温槽中で乾燥・固化させて、第一の導電性高分子層3A上に第二の導電性高分子層3Bを形成した。その後、第二の導電性高分子層3B上に、グラファイト層5、銀導電性樹脂層6を順次形成し、固体電解コンデンサを作製した。
【0080】
<第二の導電性高分子層3Bの被覆性の評価>
第二の導電性高分子層3Bを形成した後、第二の導電性高分子層3Bの被覆性を光学顕微鏡(製品名:デジタルマイクロスコープVHX−100F、(株)キーエンス製)により確認し、評価した。評価基準を以下に示す。また、評価結果を表2に示す。
A:第一の導電性高分子層3Aが、第二の導電性高分子層3Bにより完全に被覆されている
B:第一の導電性高分子層3Aが、第二の導電性高分子層3Bにより被覆されていない部分が存在する。
【0081】
<ESR測定>
作製した固体電解コンデンサに対し、LCRメーターを用いて、100kHzの周波数でESRを測定した。結果を表2に示す。
【0082】
(実施例6)
第二の導電性高分子層3Bの形成において、実施例3で調製した導電性高分子組成物を用いた以外は実施例5と同様に固体電解コンデンサを作製し、評価、測定を行った。結果を表2に示す。
【0083】
(比較例4)
第二の導電性高分子層3Bの形成において、比較例1で調製した導電性高分子組成物を用いた以外は実施例5と同様に固体電解コンデンサを作製し、評価、測定を行った。結果を表2に示す。
【0084】
(比較例5)
第二の導電性高分子層3Bの形成において、比較例2で調製した導電性高分子組成物を用いた以外は実施例5と同様に固体電解コンデンサを作製し、評価、測定を行った。結果を表2に示す。
【0085】
(比較例6)
第二の導電性高分子層3Bの形成において、比較例3で調製した導電性高分子組成物を用いた以外は実施例5と同様に固体電解コンデンサを作製し、評価、測定を行った。結果を表2に示す。
【0086】
【表1】

【0087】
【表2】

【0088】
表1より、実施例1、3および4と比較例2、実施例2と比較例3、とではそれぞれ増粘剤の添加量は同一であるが、本発明に係る増粘剤であるウレア基を有する高分子を用いた実施例1から4では高い粘度を得ることができた。これは、ウレア基間の水素結合によって増粘剤が網目構造を形成し、擬似的に高分子化し、少量の増粘剤でも高い増粘効果を得られるためと考えられる。これより、増粘剤として本発明に係るウレア基を有する高分子を用いることによって、少量の増粘剤でも導電性高分子組成物の粘度調整が可能となり、導電性高分子層の形状制御が容易となることがわかった。
【0089】
また、実施例1から4の導電性基材の全光線透過率は80%以上であり、本発明に係る増粘剤であるウレア基を有する高分子を用いた場合には高い全光線透過率を示した。さらに、導電性基材の作製において実施例1と2とでは同じ条件でスピンコートを行っているが、膜厚は実施例1では100nm、実施例2では200nmであり、粘度の増加に伴い膜厚の増加が観測された。これより、増粘剤の添加量により粘度を調整することによって、容易に膜厚の制御ができることがわかった。また、実施例1では、実施例4に比べて高い粘度を得ることが出来た。これは、実施例1の増粘剤が実施例4の増粘剤に比べてウレア基の含有量が多いため、実施例1においてより大きな増粘効果を得ることが出来たためである。
【0090】
一方、比較例1および2においては導電性高分子組成物の粘度が低く、スピンコート時に導電性高分子組成物が樹脂基板上に均一に残らなかった。このため、比較例1では導電性高分子層が得られず、比較例2では一部不均一な厚みを有する導電性高分子層が得られた。増粘剤の添加量を増加させた比較例3においては、厚さ100nmの導電性高分子層が得られたが、増粘剤の添加量が多いため、同じ厚さの実施例1に比べて僅かに全光線透過率が低下した。
【0091】
導電率については、実施例1から4より、本発明に係る増粘剤としてのウレア基を有する高分子を用いた場合には、高い導電率が得られることがわかった。また、実施例1と比較例3の粘度および導電率を比較した場合、実施例1と比較例3の粘度は同等であるが、実施例1では比較例3に比べて高い導電率が得られた。これは、比較例3では所望の粘度を得るために多量の増粘剤が必要となるのに対して、本発明に係る増粘剤を用いた実施例1では少量の増粘剤でも所望の粘度を得ることができるためである。また、実施例1は実施例3に比べて導電率が高いことから、本発明に係る増粘剤の分子量が3000以下の場合、増粘剤による導電性高分子同士の接触阻害が抑制され、導電経路が確保されるため、より導電率が向上することがわかった。
【0092】
表2より、実施例5および6では、比較例4および5に比べて高い被覆性を示した。この結果は、表1における導電性高分子組成物の粘度の値に近い傾向が認められる。また、実施例5および6は、比較例4および5に比べて低いESRを示した。これは、実施例5および6は被覆性が優れるため、固体電解質層3と陰極導体4との接続が良好であるためと考えられる。さらに、実施例5および6は比較例6に比べて低いESRを示した。これは、実施例5および6に対応する実施例1および3の導電率が、比較例6に対応する比較例3の導電率より高いためと考えられる。
【0093】
このように、本発明に係る増粘剤であるウレア基を有する高分子を用いることによって、少量の増粘剤で所望の粘度を得ることができ、導電性高分子層の膜厚や形状の制御を容易に行うことができる。また、本発明に係る増粘剤は少量の添加量で十分な増粘効果が得られるため、導電性高分子材料の導電性が向上し、高い導電率を示す。さらに、所望の膜厚を有する導電性基材および電極、並びに、被覆性に優れ、低ESRの固体電解コンデンサを提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明は、太陽電池、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ、タッチパネル等の電極および固体電解コンデンサに利用することができる。
【符号の説明】
【0095】
1 陽極導体
2 誘電体層
3 固体電解質層
3A 第一の導電性高分子層
3B 第二の導電性高分子層
4 陰極導体
5 カーボン層(グラファイト層)
6 銀導電性樹脂層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性高分子と、水および水混和性有機溶媒の少なくとも一方と、増粘剤としてのウレア基を有する高分子と、を含む導電性高分子組成物。
【請求項2】
前記ウレア基を有する高分子の重量平均分子量が300以上、3000以下である請求項1に記載の導電性高分子組成物。
【請求項3】
前記ウレア基を有する高分子の含有量が0.05質量%以上、30質量%以下である請求項1または2に記載の導電性高分子組成物。
【請求項4】
前記ウレア基を有する高分子のウレア基の含有量が3質量%以上、80質量%以下である請求項1から3のいずれか1項に記載の導電性高分子組成物。
【請求項5】
前記ウレア基を有する高分子が、末端に極性を示す官能基を有する請求項1から4のいずれか1項に記載の導電性高分子組成物。
【請求項6】
前記導電性高分子が、3,4−エチレンジオキシチオフェンまたはその誘導体の繰り返し単位を含む重合体であり、さらにポリ酸を含む請求項1から5のいずれか1項に記載の導電性高分子組成物。
【請求項7】
前記ポリ酸がポリスチレンスルホン酸である請求項6に記載の導電性高分子組成物。
【請求項8】
前記ポリ酸の重量平均分子量が2000以上、500000以下である請求項6または7に記載の導電性高分子組成物。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の導電性高分子組成物を乾燥し、前記水および水混和性有機溶媒の少なくとも一方を除去して得られる導電性高分子材料。
【請求項10】
樹脂基材上に請求項9に記載の導電性高分子材料を含む層を備える導電性基材。
【請求項11】
全光線透過率が80%以上である請求項10に記載の導電性基材。
【請求項12】
前記樹脂基材がポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ビニルエステル系樹脂、スチレン系樹脂およびハロゲン原子含有ビニル系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種を含む請求項10または11に記載の導電性基材。
【請求項13】
前記樹脂基材と前記導電性高分子材料を含む層との間に、ITOを含む層を備える請求項10から12のいずれか1項に記載の導電性基材。
【請求項14】
請求項10から13のいずれか1項に記載の導電性基材を備える電極。
【請求項15】
請求項9に記載の導電性高分子材料を含む固体電解質を備える固体電解コンデンサ。

【図1】
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【公開番号】特開2013−112699(P2013−112699A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257654(P2011−257654)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000134257)NECトーキン株式会社 (1,832)
【Fターム(参考)】