説明

導電部材、プロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置

【課題】長期の通電によっても電気抵抗値が変動しにくく、長期に亘って安定した性能を発揮し得る導電部材の提供。
【解決手段】導電性の軸芯体101と、その外周に設けられた導電層102とを有する導電部材であって、該導電層は、バインダーとしての有機高分子化合物と、該有機高分子化合物に分散されている導電性の粒子とを含み、該粒子は、下記式(1)で示される構造を有する有機無機複合高分子からなることを特徴とする導電部材。式(1)中、R1はイオン交換基を有する有機基を示し、Mはケイ素、チタン、ジルコニウムまたはハフニウムを示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子写真画像形成装置、並びに、この電子写真画像形成装置に用いられる導電部材およびプロセスカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真画像形成装置において、接触帯電方式に用いられる帯電ローラとしては、導電性軸芯体の外周に導電性材料としてイオン導電剤を含む導電性弾性層を形成したものが知られている。しかし、イオン導電剤により導電化してなる導電性弾性層には以下の課題がある。すなわち、イオン導電剤によって導電性を向上させるためには、導電性弾性層中にイオン導電剤を多量に添加する必要がある。そして、イオン導電剤を多量に添加した場合、高温高湿下でイオン導電剤が導電性弾性層の表面に滲みだす(ブリードアウト)してくることがある。このような課題に対して、特許文献1は、イオン導電剤として下記式(14)で表される第四級アンモニウム塩を用いることを提案している。
【0003】
【化1】

【0004】
式(14)中、R7、R8、R9及びR10はアルキル基を示し、これらのうちの少なくとも一つは他のものと異なっており、かつ少なくともひとつは炭素数4〜8のアルキル基を示す。また、n―はn価の陰イオンを示し、nは1〜6の整数を示す。
【0005】
特許文献1は、上記式(14)で表される第四級アンモニウム塩をイオン導電剤として含有する導電性弾性層は、少ない添加量でも高い導電性を導電性弾性層に付与することができるため、イオン導電剤の導電性弾性層の表面へのブリードアウトを抑制できることを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−012935号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし近年の電子写真画像形成装置の使用環境の多様化に伴い、苛酷な環境の下での電子写真画像形成装置の使用に伴う帯電部材の電気抵抗値の上昇とそれに起因する電子写真画像の画質の低下をより一層抑制することが必要であるとの認識を本発明者等は得た。
そこで、本発明の目的は、長期に亘って直流電圧が印加された場合であっても電気抵抗値が変動しにくく、長期に亘って安定した性能を発揮し得る導電部材の提供にある。また、本発明の目的は、高品位な電子写真画像を安定的に形成しうるプロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、導電性の軸芯体と、その外周に設けられた導電層とを有する導電部材であって、該導電層は、バインダーとしての有機高分子化合物と、該有機高分子化合物に分散されている導電性の粒子とを含み、該粒子は、下記式(1)で示される構造を有する有機無機複合高分子を含む導電部材が提供される。
また、本発明によれば、電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、上記の導電部材を帯電ローラまたは現像ローラとして具備しているプロセスカートリッジが提供される。更に本発明によれば、上記の導電部材を帯電ローラまたは現像ローラとして具備している電子写真画像形成装置が提供される。
【0009】
【化2】

【0010】
式(1)中、R1はイオン交換基を有する有機基を示し、Mはケイ素、チタン、ジルコニウムまたはハフニウムを示す。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、イオン交換基を導電性の粒子を構成する化合物の分子内に化学的に固定し、イオン交換基の経時的な移動を抑制することによって、長期に亘る直流電圧の印加によっても電気抵抗値が変動し難い電子写真用の導電部材を得ることができる。また、本発明によれば、長期に亘って安定して高い品質の電子写真画像を提供可能なプロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の帯電ローラの概略構成図である。
【図2】本発明の帯電ローラの概略構成図である。
【図3】本発明の帯電ローラを用いた電子写真画像形成装置の概略図である。
【図4】本発明の帯電ローラを用いたプロセスカートリッジの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の導電部材は、電子写真画像形成装置における帯電部材(帯電ローラ)、現像部材(現像ローラ)、転写部材、除電部材や、給紙ローラ等の搬送部材として使用可能である。なお、以降の説明においては、帯電ローラを例にとって本発明を説明する。
【0014】
図1は本発明に係る帯電ローラの軸芯体101に直交する方向の断面図である。導電性の軸芯体101の外周には導電層102が設けられている。なお、図2に示すように導電層は複数の層202、203から形成されていてもよい。
【0015】
(導電性の軸芯体)
導電性の軸芯体101、201は、軸芯体を介して帯電ローラの表面に給電するために導電性を有する。
【0016】
(導電層)
導電層102、202、203は、バインダーとしての有機高分子化合物と、該有機高分子化合物に分散されている導電性の粒子とを含むものである。図2に示すように導電層が複数の場合、いずれかの層がバインダーとしての有機高分子化合物と、該有機高分子化合物に分散されている導電性の粒子とを含むものであっても良い。また全ての層がバインダーとしての有機高分子化合物と、該有機高分子化合物に分散されている導電性の粒子とを含むものであってもよい。
【0017】
(バインダー)
バインダーとしては、ゴム、エラストマーおよび樹脂等を用いることができる。ゴムの具体例としては以下のものが挙げられる。エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、ポリブタジエン、天然ゴム、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレン(CR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、シリコンゴム、ウレタンゴム、エピクロロヒドリンゴム等。
また、樹脂、エラストマーの具体例としては以下のものが挙げられる。ブタジエン樹脂(RB)、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン−スチレンエラストマー(SBS)、スチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリスチレン系高分子材料;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系高分子材料;ポリエステル系高分子材料;ポリウレタン系高分子材料;アクリル系樹脂、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体等のアクリル系高分子材料;PVC、RVC等の熱可塑性エラストマー等。
また、これらの1種又は2種以上を組み合わせた混合物であっても良い。これらのうち、エピクロルヒドリンゴム、NBR、ポリエーテル共重合体や、これらの2種以上の混合物が所望の導電性を安定して得ることができ、好ましい。
【0018】
上記エピクロルヒドリンゴムの具体例としては以下のもの挙げることができる。エピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体等。
【0019】
(導電性の粒子)
導電性の粒子は、有機無機複合高分子を含有し、該有機無機複合高分子は、下記式(1)で示される構造を有する。
【0020】
【化3】

【0021】
式(1)において、Mは、ケイ素、チタン、ジルコニウムまたはハフニウムから選ばれたものである。また、Rは、イオン交換基を有する有機基を示す。
式(1)から明らかなように、導電性の粒子を構成している有機無機複合高分子においては、導電性の発現に寄与するイオン交換基を有している有機基Rが、化学結合によって原子Mに直接結合しているため、イオン交換基は、帯電ローラへの直流電位の印加によっても容易に移動することがない。そのため、本発明に係る帯電ローラは経時的な電気抵抗値の上昇が抑えられたものとなる。式(1)において、原子MがSi、Ti、ZrまたはHfであることで有機無機複合高分子は、分散性により一層優れたものとなり、バインダー中により安定して存在することが可能となる。特に、バインダーとの相互作用が少ない点から、原子MはSiであることが好ましい。
【0022】
また、上記式(1)中、R1は下記の式(2)、式(3)、式(4)、式(5)または式(6)で示される有機基のいずれかであることが好ましい。特にベンゼン環を有し、該ベンゼン環が二箇所で、Mまたは、Mに結合したCに結合した式(3)、式(4)、式(5)または式(6)で示される構造であることが耐熱性の点で好ましい。
【0023】
【化4】

【0024】
式(2)中、R2は、スルホン酸基、リン酸基、カルボキシル基または四級アンモニウム基を有する有機基示す。
【0025】
【化5】

【0026】
式(3)、式(4)、式(5)及び式(6)中、R3、R4、R5及びR6は、各々独立にスルホン酸基、リン酸基またはカルボキシル基を有する有機基を示す。式(2)、式(3)、式(4)、式(5)または、式(6)の有機機中におけるR2、R3、R4、R5またはR6が有するイオン交換基としてはスルホン酸基、リン酸基、カルボキシル基、第四級アンモニウム基が挙げられる。導電性粒子の添加量が少なくても導電層の電気抵抗値を所望の値にできることから、イオン交換基は、スルホン酸基であることがより好ましい。導電性の粒子の粒径の目安は、25nm以上500nm以下である。導電性の粒子の混合量の目安は、バインダー100質量部に対して、5質量部以上50質量部以下である。
【0027】
(有機無機複合高分子の合成)
本発明に係る有機無機複合高分子は、下記式(7)、式(8)、式(9)または式(10)で示される化合物から選ばれる少なくとも一種を含む加水分解性化合物の加水分解縮合物を合成し、その後、Rにイオン交換基を導入するなどの操作を行って、RをRの構造に変換することによって合成することができる。
【0028】
【化6】

【0029】
上記式(7)、式(8)、式(9)及び式(10)中、Rは、イオン交換基を有する基であるRに誘導可能な有機基を示す。具体的には、下記式(11)で示されるビニレン基やフェニレン基が挙げられる。
【0030】
【化7】

【0031】
例えば、Rが上記式(11)で示されるビニレン基である場合、イオン交換基Rを上記ビニレン基に付加させることによって上記式(2)で示される構造とすることができる。また、上記ビニレン基の二重結合にベンゾシクロブテンを反応させ、その後、ベンゼン環にスルホン酸基等のイオン交換基を導入することによって、上記式(3)で示される構造とすることができる。更に、Rがフェニレン基である場合、ベンゼン環にスルホン酸基等のイオン交換基を導入することによって上記式(4)で示される構造とすることができる。なお、上記式(7)〜(10)において、Rは各々独立に水酸基または炭素数1〜4のアルキル基を示す。
【0032】
本発明に係る有機無機複合高分子は、たとえば以下の方法で作成することができる。
まず、イオン交換基を有しない有機無機複合高分子を作成する。例えば、本発明に係る有機無機複合高分子として、MがSiであり、R1が式(2)または式(3)で表されるものを得る場合、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エテンを重縮合する。また、本発明に係る有機無機複合高分子として、MがSiでありR1が式(4)で表されるものを得る場合には、1,2−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼンを重縮合する。同様に、本発明に係る有機無機複合高分子として、MがSiでありR1が式(5)または式(6)で表されるものを得る場合には、それぞれ1,2−ビス(トリメトキシシリルメチル)ベンゼンまたは1,2−(トリメトキシシリルエチル)ベンゼンを重縮合する。
この際、上記化合物に加え、テトラエトキシシラン等のテトラアルコキシシラン、テトラアルコキシチタン、テトラアルコキシジルコニウム、テトラアルコキシハフニウム等を混合し重縮合してもよい。尚、テトラアルコキシシラン等は、有機無機複合高分子の電気抵抗値を調整する為に添加するものである。テトラアルコキシシランなどの共存下で重縮合せしめることによって得られる有機無機複合高分子は、分子内にSiO4/2で示される構造を含むものとなる。その具体例を、下記構造式(12)に示す。
【0033】
【化8】

【0034】
重縮合の反応温度は、0℃以上100℃以下であることが好ましい。温度が低い方が構造の規則性を高めるために有利である。一方、温度が高い場合は、重合度が高くなる。構造の規則性を高め、重合度を高くする為には、20℃以上80℃以下であることがより好ましい。重縮合時の反応液は、pHが7以上であることが好ましい。pHが7未満であるとアルコキシル基の加水分解反応は早くなるものの、重合反応の速度が遅くなる。
【0035】
更にR1が式(3)で表される場合には、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エテンの重縮合物にベンゾシクロブテンを反応させる。
【0036】
続いて、イオン交換基を有しない有機無機複合高分子にイオン交換基を導入する。イオン交換基の導入方法としては、公知の方法を含む任意の方法が挙げられる。例えば、イオン交換基がスルホン酸基である場合は、クロロスルホン酸、無水硫酸、発煙硫酸等のスルホン酸化処理剤を用いる。また、イオン交換基がリン酸である場合には、クロロメチル化処理を行い、更に亜リン酸トリエチルを反応させ、加水分解する方法や、オキシ塩化リン等のリン酸化剤で処理する方法が挙げられる。また、イオン交換基がカルボキシル基である場合には、メチル基等の有機基を導入後、メチル基等を酸化する方法が挙げられる。このようにして得られる本発明に係る有機無機複合高分子の構造の具体例を下記式(13)に示す。
【0037】
【化9】

【0038】
導電層は、上記物質の機能を阻害しない範囲で、必要によりその他の配合剤を含有していてもよい。配合剤としては、例えば、充填材、可塑剤、加硫剤、受酸剤、老化防止剤、加硫遅延剤、加工助剤等を挙げることができる。
【0039】
(表面層)
導電層の表面には、表面層を設けることができる。表面層は、帯電ローラとして必要な機能性を満たす為に設ける。例えば、電気抵抗値の調整等である。表面層としては、公知のものが使用可能であるが、例えば、バインダー、導電剤、粗し剤、絶縁性の無機微粒子からなるものが挙げられる。
【0040】
表面層のバインダーとしては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等の樹脂が用いられる。例えば、ウレタン樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。ラクトン変性アクリルポリオールをイソシアネートで架橋したウレタン樹脂が特に好適に用いられる。
【0041】
導電剤としては、カーボンブラック、グラファイト、導電性酸化チタン、導電性酸化錫の導電性金属酸化物等の導電性粒子、またはこれらの導電性粒子を他の粒子と複合化した導電性複合粒子等が挙げられる。これらを適宜量分散させることにより、所望の電気抵抗値とすることができる。
【0042】
粗し剤は、帯電部材の表面に微小な凹凸を形成することができ、帯電均一性の向上を図ることができる。表面の微小な凹凸は特にDC帯電方式には有効である。粗し材としては、ウレタン系微粒子やシリコーン系微粒子、アクリル系微粒子などの高分子化合物からなる微粒子を用いることが好ましい。
【0043】
(電子写真画像形成装置)
図3は、本発明の帯電ローラを用いた電子写真画像形成装置の概略図である。電子写真感光体301を帯電する帯電ローラ302、露光を行う潜像形成装置308、トナー像に現像する現像装置303、転写材304に転写する転写装置305、電子写真感光体上の転写トナーを回収するクリーニング装置307、トナー像を定着する定着装置306などから構成される。電子写真感光体301は、導電性基体上に感光層を有する回転ドラム型である。電子写真感光体301は矢印の方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。帯電ローラ302は、電子写真感光体301に所定の力で押圧されることにより接触配置される。帯電ローラ302は、電子写真感光体301の回転に従い従動回転し、帯電用電源313から所定の直流電圧を印加することにより、電子写真感光体301を所定の電位に帯電する。電子写真感光体301に潜像を形成する潜像形成装置308は、例えばレーザービームスキャナーなどの露光装置が用いられる。一様に帯電された電子写真感光体301に、画像情報に対応した露光を行うことにより、静電潜像が形成される。
現像装置303は、電子写真感光体301に接触して配設される接触式の現像ローラを有する。感光帯電極性と同極性に静電処理されたトナーを反転現像により、静電潜像をトナー像に可視化現像する。転写装置305は、接触式の転写ローラを有する。電子写真感光体301からトナー像を普通紙などの転写材304に転写する。尚、転写材304は、搬送部材を有する給紙システムにより搬送される。クリーニング装置307は、ブレード型のクリーニング部材、回収容器を有し、転写した後、電子写真感光体301上に残留する転写残トナーを機械的に掻き落として回収する。ここで、現像装置303にて転写残トナーを回収する現像同時クリーニング方式を採用することにより、クリーニング装置307を取り除くことも可能である。定着装置306は、加熱されたロール等で構成され、転写されたトナー像を転写材304に定着し、機外に排出する。
【0044】
(プロセスカートリッジ)
図4に示すように、電子写真感光体301、本発明の帯電ローラ302、現像装置303、及び、クリーニング装置307などを一体化し、電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に設計されたプロセスカートリッジを用いることもできる。尚、同様にして、これらの電子写真画像形成装置およびプロセスカートリッジにおいては、本発明の現像ローラを用いることができる。
【実施例】
【0045】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。尚、実施例における帯電ローラと現像ローラの評価方法は以下のとおりである。
【0046】
<1.帯電ローラの評価>
(1)電気抵抗値の測定(初期、耐久試験後)
温度23℃、湿度50%RH環境下にて、金属ドラムに帯電ローラを当接(片側4.9Nの両端荷重)させ、導電性の軸芯体(以下「芯金」という場合がある)と金属ドラムの間に直流200Vの電圧を印加し、初期の値としての電気抵抗値を求め、下記の基準で評価した。
A:電気抵抗値が1.0×105Ω未満、
B:電気抵抗値が1.0×105Ω以上2.0×105Ω未満、
C:電気抵抗値が2.0×105Ω以上4.0×105Ω未満、
D:電気抵抗値が4.0×105Ω以上。
次いで、上記の測定を行った帯電ローラを、前述した電気抵抗値の測定に用いた装置を用いて耐久試験に供した。具体的には、金属ドラムを30rpmで回転させながら軸芯体と金属ドラムとの間に450μAの直流電流を30分間流した。その後、上記と同様にして、耐久試験後の電気抵抗値を測定し、上記の基準で評価した。
【0047】
(2)初期の画像評価
電子写真画像形成装置として電子写真式レーザープリンター(商品名:LBP5400、キヤノン株式会社製)を、A4サイズの紙の出力スピードが250mm/sec、画像解像度が600dpiに改造した。この電子写真画像形成装置に各実施例および各比較例の帯電ローラを装着し、電子写真画像を形成した。電子写真画像の出力は、低温低湿(温度15℃、湿度10%RH)で行った。また、出力する電子写真画像は、ハーフトーン画像(感光体ドラムの回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横線を描く画像)とした。得られた電子写真画像を目視で観察し以下の基準で評価した。
A:横スジの発生が観察されない。
B:軽微な横スジが一部に観察される。
C:全面に軽微な横スジが観察される。
D:全面に明瞭に横スジが観察される。
【0048】
(3)耐久試験後の画像評価
上述の電子写真画像形成装置を用いて、1枚の電子写真画像を出力した後、電子写真感光体の回転を完全に停止させ、再び画像形成動作を再開するという間欠的な画像形成動作を繰り返して40000枚の電子写真画像を出力した。その後、帯電ローラを電子写真画像形成装置から取り出し、帯電ローラの表面に高圧で水を吹き付けて洗浄し、乾燥させた後、再び電子写真画像形成装置に装着して、上記の間欠的な画像形成動作を繰り返して、40000枚の電子写真画像を出力した。このときに出力した画像は、サイズが4ポイントのアルファベットの「E」の文字が、A4サイズの紙の面積に対し被覆率が1%となるように印字されるような画像である。
2巡目の40000枚の画像出力が終了した後、ハーフトーン画像を1枚出力し、当該ハーフトーン画像を上記(2)と同様にして観察し、評価した。評価環境は低温低湿(温度15℃、湿度10%RH)とした。
【0049】
<2.現像ローラの評価>
(1)初期画像の評価
上記帯電ローラの評価に用いた電子写真画像形成装置を用いて、低温低湿(温度15℃、湿度10%RH)環境下で、ベタ(ソリッド)画像とハーフトーン画像とを出力し、各画像について目視で観察し、以下の基準で評価した。
A:ベタ画像、ハーフトーン画像共に、現像ローラ起因の濃度ムラが確認されない。
B:現像ローラ起因の濃度ムラが、ベタ画像では確認されるが、ハーフトーン画像では確認されない。
C:現像ローラ起因の濃度ムラが、ベタ画像及びハーフトーン画像の両方で確認される。
【0050】
(2)耐久試験後の画像評価
上述の電子写真画像形成装置を用いて、1枚の電子写真画像を出力した後、電子写真感光体の回転を完全に停止させ、再び画像形成動作を再開するという間欠的な画像形成動作を繰り返して40000枚の電子写真画像を出力した。このときに出力した画像は、サイズが4ポイントのアルファベットの「E」の文字が、A4サイズの紙の面積に対し被覆率が1%となるように印字されるような画像である。40000枚の画像出力が終了したのち、ベタ(ソリッド)画像およびハーフトーン画像を出力した。各画像について目視で観察して、下記の基準で評価した。
A:濃度ムラが、ベタ画像およびハーフトーン画像に確認されない。
B:濃度ムラが、ベタ画像では確認されるが、ハーフトーン画像では確認されない。
C:濃度ムラが、ベタ画像およびハーフトーン画像に確認される。
【0051】
<有機無機複合高分子A〜Wの合成>
先ず合成例1〜合成例10によって、イオン交換基を有しない有機無機複合高分子(高分子1〜高分子10)を作成した。続いて合成例A〜合成例Xによって、これらの高分子に対してイオン交換基を導入した有機無機複合高分子(高分子A〜高分子W)、及び高分子Xを作成した。
【0052】
〔合成例1〕
イオン交換水500gに水酸化ナトリウムを加えpH10になるように調整した水溶液を用意した。この水溶液に1,2−ビス(トリエトキシシリル)エテン14g、テトラエトキシシラン2g加え、40℃で2時間攪拌し、攪拌後の液を97℃に保ち24時間放置した。その後、沈殿物をろ過し、回収し、メタノールで洗浄した。洗浄後、風乾、室温にて真空乾燥し、高分子1を得た。
【0053】
〔合成例2〜7〕
原料の化合物1及び化合物2の種類、使用量を表1に示したように変更した以外は合成例1と同様にして、それぞれ、高分子を得た。
【0054】
得られた各高分子1gとベンゾシクロブテン6gをオートクレーブに入れ、混合し、210℃で30時間反応させた。反応物をクロロホルム150mlで還流しながら、6時間洗浄した。洗浄を再度、同様に行い、洗浄後の反応物を回収した。回収物を80℃で6時間乾燥し、高分子2〜7を得た。
【0055】
〔合成例8〜10〕
原料の化合物1及び化合物2の種類と使用量を表1に示す条件に変更し、その他は合成例1と同様にして高分子8〜10を得た。
【0056】
【表1】

【0057】
〔合成例A〕
濃硫酸100ml中に高分子1(1g)を添加し、80℃に加熱しながらアルゴン雰囲気下で72時間攪拌を続けた。得られた反応物をイオン交換水500mlで5回洗浄し、80℃で6時間乾燥を行った。乾燥済みの反応物を粉砕し、分級し、平均粒径が79nmの、イオン交換基が導入された有機無機複合高分子Aを得た。
【0058】
〔合成例B〕
塩酸100ml中に高分子1(1g)を添加し、72時間攪拌を続けた。得られた反応物をイオン交換水500mlで5回洗浄した。洗浄した反応物を亜リン酸水溶液中に加え攪拌した。得られた反応物をイオン交換水500mlで5回洗浄した。洗浄した反応物を80℃で6時間乾燥を行った。乾燥済みの反応物を粉砕し、分級し、平均粒径が81nmの有機無機複合高分子Bを得た。
【0059】
〔合成例D〕
塩酸100ml中に高分子1(1g)を添加し、72時間攪拌を続けた。得られた反応物をイオン交換水500mlで5回洗浄した。洗浄した反応物をアルコール中に分散しフタル酸イミドカリウム塩を加え、反応させた。この反応物をエタノール中に分散し、ヒドラジンを加え反応させた。洗浄し、塩酸で処理した。得られた反応物をイオン交換水500mlで5回洗浄した。洗浄した反応物を80℃で6時間乾燥を行った。乾燥済みの反応物を粉砕し、分級し、平均粒径が81nmの有機無機複合高分子Dを得た。
【0060】
〔合成例E〜G〕
合成例Aにおいて、高分子1の代わりに高分子2、高分子3または高分子4を使用し、その他は合成例Aと同様にして反応物を製造し、乾燥済みの反応物を粉砕、分級し、有機無機複合高分子E〜Gを得た。
【0061】
〔合成例H及びI〕
合成例Fと同様にして反応物を製造し、乾燥済みの反応物を粉砕、分級し、有機無機複合高分子HおよびIを得た。
【0062】
〔合成例J〜L〕
合成例Aにおいて、高分子1の代わりに高分子5、6または7を使用し、その他は合成例Aと同様にして反応物を製造し、乾燥済みの反応物を粉砕、分級し、有機無機複合高分子J〜Lを得た。
【0063】
〔合成例M〕
高分子3(1g)を触媒としての鉄存在下で、塩素で処理した。得られた反応物をイオン交換水で洗浄した。洗浄した反応物を亜リン酸水溶液中に加え攪拌した。得られた反応物を洗浄し、80℃で6時間乾燥した。乾燥済みの反応物を粉砕し、分級し、平均粒径が79nmの有機無機複合高分子Mを得た。
【0064】
〔合成例O及びP〕
合成例Aまたは合成例Mにおいて、それぞれ高分子1または高分子3の代わりに高分子8を使用し、その他は各合成例と同様にして、乾燥済みの反応物を粉砕、分級し、有機無機複合高分子OおよびPを得た。
【0065】
〔合成例R〜T〕
合成例Aまたは合成例Mにおいて、それぞれ高分子1または高分子3の代わりに高分子9を使用し、その他は各合成例と同様にして、乾燥済みの反応物を粉砕、分級し、有機無機複合高分子R、SおよびTを得た。
【0066】
〔合成例U及びV〕
合成例Aまたは合成例Mにおいて、それぞれ高分子1または高分子3の代わりに高分子10を使用し、その他は各合成例と同様にして、乾燥済みの反応物を粉砕、分級し、有機無機複合高分子UおよびVを得た。
【0067】
〔合成例X〕
イオン交換水500gに水酸化ナトリウムを加えpH10になるように調整した水溶液を用意した。この水溶液に1,2−ビス(トリヒドロキシシリル)ベンゼンスルホン酸14g、テトラエトキシシラン2g加え、40℃で2時間攪拌し、攪拌した液を97℃に保ち24時間放置した。その後、沈殿物をろ過し、回収し、メタノールで洗浄した。洗浄後、風乾し、室温にて真空乾燥し、平均粒径が78nmの有機無機複合高分子Xを得た。
上記有機無機複合高分子A〜VおよびXの概要を下記表2にまとめて示す。
【0068】
【表2】

【0069】
〔実施例1〕
以下の操作により帯電ローラを製造し評価した。
【0070】
(1.ゴム組成物の調製)
表3に示す材料をオープンロールにて混合し未加硫ゴム組成物を調製した。
【0071】
【表3】

【0072】
(2.導電層の形成)
導電性の軸芯体(芯金)として、快削鋼の表面に無電解ニッケルメッキ処理を施した全長252mm、外径6mmの円柱状の棒を用意した。この芯金の両端部11mmを除く230mmの部分にロールコーターを用いて導電性ホットメルト接着剤を塗布した。
【0073】
次に、芯金の供給機構、ローラの排出機構を有するクロスヘッド押出機を用意し、クロスヘッドには内径9.0mmのダイスを取り付け、押出機とクロスヘッドを80℃に、芯金の搬送速度を60mm/secに調整した。この条件で、押出機より未加硫ゴム組成物を供給して、未加硫ゴム組成物によって表面が被覆された芯金を得た。次に、170℃の熱風加硫炉中に未加硫ゴム組成物が被覆された芯金を投入し、60分間加熱した。その後、導電層の長さが228mmになるように導電層の端部を切断、除去した。最後に、導電層の表面を回転砥石で研磨した。これによって、中央部から両端部側へ各90mmの位置における各直径が8.4mm、中央部直径が8.5mmの導電性弾性ローラを得た。
【0074】
(3.表面層の形成)
カプロラクトン変性アクリルポリオール溶液にメチルイソブチルケトンを加え、固形分が18質量%となるように調整した。この溶液の固形分100質量部に対して、以下の成分を添加して混合溶液を調製した。カーボンブラック(HAF)16質量部、針状ルチル型酸化チタン微粒子(ヘキサメチレンジシラザンとジメチルシリコーンで表面処理したもの、平均粒子径0.015μm、縦:横=3:1)35質量部、変性ジメチルシリコーンオイル0.1質量部、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)とイソホロンジイソシアネート(IPDI)の各ブタノンオキシムブロック体の7:3の混合物80.14質量部。このとき、ブロックHDIとブロックIPDIの混合物は、「NCO/OH=1.0」となるように添加した。450mLのガラス瓶に上記混合溶液210gと、メディアとしての平均粒径0.8mmのガラスビーズ200gを混合し、ペイントシェーカー分散機を用いて24時間分散した。分散後、樹脂粒子として架橋タイプアクリル粒子「MR50G」(商品名、綜研化学製)を5.44g(アクリルポリール100質量部に対して20質量部相当量)を添加した。
その後、更に30分間分散して表面層形成用塗料を得た。この塗料を、導電性弾性ローラに1回ディッピング塗布し、常温で30分間以上風乾し、次いで90℃に設定した熱風循環乾燥機にて1時間乾燥し、更に160℃に設定した熱風循環乾燥機にて1時間乾燥して、導電層の外周に表面層を形成した。
ディッピング塗布浸漬時間は9秒、ディッピング塗布引き上げ速度は、初期速度が20mm/s、最終速度は2mm/sになるように調節し、20mm/sから2mm/sの間は、時間に対して直線的に速度を変化させた。このようにして、導電層の外周に表面層を有する帯電ローラ1を作製した。評価結果を表8に示す。
【0075】
〔実施例2〜6〕
有機無機複合高分子Aの代わりに表4に示す有機無機複合高分子を使用した以外は、実施例1と同様にして帯電ローラ2〜6を作製した。
【0076】
【表4】

【0077】
〔実施例7及び8〕
有機無機複合高分子Aの代わりに各々有機無機複合高分子Hまたは有機無機複合高分子Iを使用した以外は、実施例1と同様にして帯電ローラ7及び8を作製した。
【0078】
〔実施例9及び10〕
実施例1において有機無機複合高分子Aを20質量部から8質量部または50質量部に変更した以外は実施例1と同様にして帯電ローラ9及び10を作製した。
【0079】
〔実施例11〕
実施例1において表面層を形成しない以外は実施例1と同様にして帯電ローラ11を作製した。
【0080】
〔実施例12〜21〕
有機無機複合高分子Aの代わりに表5に示す有機無機複合高分子を使用した以外は、実施例1と同様にして帯電ローラ12〜21を作製した。
【0081】
【表5】

【0082】
〔実施例22〕
実施例1においてゴム組成物を表6に示す組成に変更し、また、表面層のカーボンブラック(HAF)16質量部を有機無機複合高分子F25質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして帯電ローラ22を作製した。
【0083】
【表6】

【0084】
〔実施例23〕
有機無機複合高分子Aの代わりに有機無機複合高分子Xを使用した以外は実施例1と同様にして帯電ローラ23を作製した。
【0085】
〔比較例1及び2〕
有機無機複合高分子Aの代わりにシリカ(粒径75nm)または高分子3を使用した以外は実施例1と同様にして帯電ローラ31及び32を作製した。
【0086】
〔比較例3〕
実施例1においてゴム組成物を表7に示す組成に変更した以外は、実施例1と同様にして帯電ローラ33を作製した。
【0087】
【表7】

【0088】
上記実施例1〜23および比較例1〜3に係る帯電ローラの評価結果を表8に示す。
【0089】
【表8】

【0090】
〔実施例24〕
以下の手順で現像ローラ24を作製し、評価した。
【0091】
(1.ゴム組成物の調製)
実施例1と同様にして表3に示す各材料をオープンロールにて混合し、未加硫ゴム組成物を得た。
【0092】
(2.導電層の形成)
導電性の軸芯体(芯金)として、快削鋼の表面に無電解ニッケルメッキ処理を施した全長279mm、外径6mmの芯金を用意した。この芯金の両端部23mmを除く部分(233mm)にロールコーターを用いて導電性ホットメルト接着剤を塗布した。
【0093】
次に、芯金の供給機構、ローラの排出機構を有するクロスヘッド押出機を用意し、クロスヘッドには内径13.0mmのダイスを取り付け、押出機とクロスヘッドを80℃に、芯金の搬送速度を120mm/secに調整した。この条件で、押出機より未加硫ゴム組成物を供給して、未加硫ゴム組成物によって表面が被覆された芯金を得た。
【0094】
次に、170℃の熱風加硫炉中に未加硫ゴム組成物が被覆された芯金を投入し、60分間加熱した。その後、導電層の長さが235mmになるように導電層の端部を切断、除去した。最後に、導電層の表面を回転砥石で研磨した。これによって、中央部直径12.0mmの導電性弾性ローラを得た。
【0095】
(3.表面層の形成)
ポリオール(商品名:ニッポラン5196;日本ポリウレタン工業社製)を固形分として100質量部、硬化剤(商品名:コロネートL;日本ポリウレタン工業社製)を固形分として4質量部、導電剤(商品名:MA11;三菱化学社製)22質量部を用意した。これらの材料を、固形分が9.5質量%になるようにメチルエチルケトンに加え十分攪拌し、表面層形成用塗料を得た。この塗料を、導電性弾性ローラに1回ディッピング塗布し、常温で30分間以上風乾し、次いで145℃に設定した熱風循環乾燥機にて1時間乾燥し、導電層の外周に表面層を形成して現像ローラ24を作製した。
【0096】
〔実施例25〜28〕
有機無機複合高分子Aの代わりに表9に示す有機無機複合高分子を使用した以外は、実施例24と同様にして現像ローラ25〜28を作製した。
【0097】
〔比較例4〕
有機無機複合高分子Aの代わりに比較例3と同様のゴム組成物(表7参照)を使用した以外は、実施例24と同様にして現像ローラ34を作製した。
【0098】
上記実施例24〜28及び比較例4の評価結果を表9に示す。
【0099】
【表9】

【符号の説明】
【0100】
101:導電性の軸芯体
102:導電層
201:導電性の軸芯体
202:導電層
203:導電層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性の軸芯体と、その外周に設けられた導電層とを有する導電部材であって、該導電層は、バインダーとしての有機高分子化合物と、該有機高分子化合物に分散されている導電性の粒子とを含み、該粒子は、下記式(1)で示される構造を有する有機無機複合高分子からなることを特徴とする導電部材:
【化1】

(式(1)中、R1はイオン交換基を有する有機基を示し、Mはケイ素、チタン、ジルコニウムまたはハフニウムを示す)。
【請求項2】
前記R1が、下記式(2)で示される有機基である請求項1に記載の導電部材:
【化2】

(式(2)中、R2は、スルホン酸基、リン酸基、カルボキシル基または四級アンモニウム基を有する有機基を示す)。
【請求項3】
前記R1が、下記式(3)、(4)、(5)及び(6)で示される有機基のいずれかである請求項1に記載の導電部材:
【化3】

(式(3)、(4)、(5)及び(6)中、R3、R4、R5及びR6は、各々独立に、スルホン酸基、リン酸基またはカルボキシル基を有する有機基を示す)。
【請求項4】
前記有機無機複合高分子が、下記式(7)、(8)、(9)及び(10)で示される化合物から選ばれる少なくとも一種を含む加水分解性化合物の加水分解縮合物である請求項1〜3のいずれかの一項に記載の導電部材:
【化4】

(式(7)、(8)、(9)及び(10)中、Rは前記Rに誘導可能な有機基を示し、Rは各々独立に、水酸基または炭素数1〜4のアルキル基を示す)。
【請求項5】
電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、請求項1〜4の何れか一項に記載の導電部材を帯電ローラまたは現像ローラとして具備していることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項6】
請求項1〜4の何れか一項に記載の導電部材を帯電ローラまたは現像ローラとして具備していることを特徴とする電子写真画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−32804(P2012−32804A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−144513(P2011−144513)
【出願日】平成23年6月29日(2011.6.29)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】