説明

小便処理システム

【課題】水洗便所での排尿は、周囲の床、大便器の縁に小便が飛び散り、不潔で悪臭を発生するだけでなく、大量の洗浄水をムダに消費している。
【解決手段】底に排水トラップを有するカップ、回転ホース継手、ホース、下水管継手の順に下水管に連結した、小便回収装置に、洗浄装置、消毒・乾燥・冷却装置を組み合わせた 小便回収システムを活用して、上記の課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は水洗便所における男子の小便の回収装置に関するものであるが、女子が活用しても洗浄水節約効果を発揮する。
【背景技術】
【0002】
都会地の集合住宅においては、水洗便所には、男女共用の大便器に大便・小便を排出するものが多い。この場合、大便の回収、洗い流しには色々な技術が存在しているが、小便の回収、洗い流しにはこれといった技術はなく、以下の課題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
大便器を使って小便を回収、洗い流す際に起きる課題は次の3点である。
課題1.成人男子が立って放尿する際、大便器の縁と陰茎の距離・高さの差 が大きくて、遠くから放尿することになるので、発射角度が悪くて大便器からそれた小便、男性発射口の構造上小便の流れがバラケて大便器からそれた小便、小便の飛沫、小便が大便器に落ちて中の水に当って撥ね上げた二次飛沫 などが大便器周囲の床や大便器の縁に飛び散り、(飛行機のトイレに見る如く)その後で大便器に腰掛ける人の衣服に、前の人の小便が付着するなど 不潔であるので、頻繁に、床・便器の清掃が必要である。
放尿に伴う小便の飛散は 加齢につれて激しくなり、諸般の事情から 男子でありながら大便器に腰掛けて用を足す という人もいる と聞く。
健康な壮丁でも、小便専用便器で、小便受け口(朝顔)をどんなに大きくしても 手前に小便をたらす人は多く、現行の小便専用便器方式自体、究極の方式とは言えまい。
便所の汚れは主として小便に起因する。
課題2.大便器の縁に付着した小便、床に飛び散った小便 が乾燥すると、悪臭を発する。便所の悪臭も主として小便に起因する。
課題3.排出される小便の量は毎回 せいぜい140立方センチメートル程度に過ぎないが、大便器を使用する限り、小便を流す際 洗浄水開放レバーを節水位置に回しても、毎回、5リットル〜16リットル程度の水を要するので、桁違いの不経済である。(小便量は“トイレ考・屎尿考 技報堂出版”を参考とし、排水量は大手便器メーカーのカタログ値の概数を示した。)
【課題を解決するための手段】
【0004】
課題を解決するための手段として、以下に述べる手段1,2,3の組合せを小便処理システムとし、各装置の解説で言及した、考え方と操作方法に従って、これを活用する。
手段1.小便回収装置
1.1 小便回収装置の機能と構成
【0005】
小便回収装置は 小便を受けるカップ(以後 カップと称する)の把手を持ち、陰茎を挿入して中に放尿する、小便回収機能を持つ他に、カップ下部に排水トラップを有し、小便を輸送するホースの臭気や下水管の臭気の逆流 を防ぐ防臭機能を備えている。
小便回収装置の構成は、カップ1、カップの鉤受け10、カップ底排水トラップ、回転ホース継手、ホース上端の鉤受け紐44、ホース16、下水管側エルボ21 よりなる。この小便回収装置は、これに熱風を吹込んで消毒する装置を併用することもあるので、耐熱性のある材料で製作しなければならない。
1.1,1 カップ
【0006】
図1はカップの断面図である。図2は回転ホース継手を構成する、カップ側ニップル13の側面図、図3は回転ホース継手を構成する、ホース側のスライドリング14 とホースロックナット15 の側面図である。ホース16はホースロックナット15に固着され、他の端で図4のホースロックナット17に続き、次いで下水管側スライドリング18、下水管側ニップル19よりなる回転ホース継手があって、下水管側エルボ21、下水管22に連結して 小便回収装置を形成する。
カップ側ニップル13は カップ底に突き出た排尿パイプ5に設けたネジ20にねじ込んで固定しているが、ニップル13をスライドリング14に差し込めばワンタッチで接続できる。
ここでスライドリング14を下方に引けば ワンタッチで分離できる。
また、カップ側ニップル13とスライドリング14の間で 自由に回転できる、回転ホース継手を形成している。
小便を受けるカップ1はマグカップ位の大きさ(約300〜350ccの中身が入るくらいのもの)で、取扱を容易にするなどの理由で、やや長めのコップ状またはロウト状にしたり、カップ縁の形状を男女の身体の特徴に合わせたものであってもよい。また、カップは放尿時に手で持つための把手2と 洗浄工程時、消毒工程時、乾燥工程時、冷却工程時、不使用時 に、図5に示す、カップを掛ける鉤42に掛けておく、カップの鉤受け10を有している。
女性用には 図示した コの字形の把手 よりも、少し長目の棒状の把手(鍋の柄のような感じになる)の方が、両手で持てるので、使い易いかもしれない。
1,1,2 カップの鉤受け
【0007】
図5は基盤41に カップを使用する状態に取り付ける方法を示す側面図である。
カップは 基盤41の鉤42に対応した、カップの鉤受け10を有する。鉤受け10は、カップ上部に相対して設けた2本の腕8と、これらを貫いて水平にとりつけた金属の棒9(ピン)より成り、洗浄工程時、消毒工程時、乾燥工程時、冷却工程時、不使用時にカップ1を基盤の鉤42に掛けておくための仕組みである。
(補足)
図5はカップを掛ける鉤42に カップの鉤受けのピン9を掛けようとして、カップ押さえ蓋33を(手で)少し持ち上げている状況を示している。
洗浄・消毒・冷却・乾燥をしている時にも、何もせずに待機している時にも、図7に示すように、コイルバネ35が働いて カップ押さえ蓋33はカップ1に密着するように、押さえつけられている。しかし、図5のように手でカップ押さえ蓋33を持ち上げれば、カップ1を 基盤41の カップを掛ける鉤42に 簡単に掛けることができる。
1.1.3 カップ底排水トラップ
【0008】
カップ底排水トラップは ホース内に付着した小便の臭気と下水管の臭気が カップ底から逆流して便所に出てくることを防ぐこと と、小便や洗浄水は通すが、異物をホース内へ侵入させないこと の 二つの機能を持っている。
排水トラップのタイプは、椀型、各種のサイホン型 などがあるが、コンパクトであること、手で持って使用する際のバランスがよいこと、保守・点検が容易であること などの理由から、本発明には椀型排水トラップが適している。
図1に示す如く、椀型排水トラップの部品として,カップ1の内径より少しだけ小さい直径の円板3の 中央に 排尿パイプ5よりは太いがカップ内径よりは小さい直径の円筒4(例えば円板の直径と排尿パイプ直径の中間の直径)を接合し、円板3の周囲に複数の“三角形の切り欠き6”を設けた、“椀型排水トラップ底蓋”を別に製作する。
カップの底に穴をあけて排尿パイプ5を嵌め込み、カップ底から上に突出した排尿パイプ上端の縁より少し上に 覆いかぶせるように椀型排水トラップ底蓋を 円板3が上に、円筒4が下になるように伏せて 且つ円筒4の下縁が カップ底から少し持ち上がるように カップ内側と椀型排水トラップ底蓋の円板周囲に切ったネジ7で固定すれば、図1に示す封水のレベル11が確保されることになり、椀型排水トラップが形成される。
(有効封水深さ50mm程度の確保を要す)
図1で12は 椀型排水トラップ底蓋をカップにねじ込むための つまみ である。
なお、カップ底の穴と これに嵌め込んだ排尿パイプの間の間隙から、水や小便が漏れないようにシールするか、底に排尿パイプが貫通した形のカップを一体成形で 製作しなければならない。図1は一体成形で椀型排水トラップ底蓋を製作した例を示す。
水や小便は カップ内面 と 三角形の切り欠き6 の間から下に流れ、椀型排水トラップ底蓋をカップ底から少し持ち上げて固定して出来た(円筒4の下縁とカップ底との間の)隙間を潜り抜けて、カップ底から上に突出した排尿パイプ5の外面に沿って上昇し、排尿パイプ上縁と円筒の基底(つまり、円板)の間を通って、排尿パイプ5内に注ぎ込み、排尿パイプ内を回転ホース継手13,14,15を経由して ホース16に向かって流下する。
カップ1内に異物が誤って入っても 切り欠き6より大きなものであれば、ホース16の中に入ることはできない。
1.1.4 回転ホース継手
【0009】
小便回収装置を 大便便器に向かって左側の壁に設置すると仮定した場合、大便便器の前に、正面を向いて直立した男性が 便所の左側の壁に取り付けた基盤41(の鉤42)から カップ1を外して陰茎に当てる時、ホース16には90度のヒネリが発生する。
これを繰り返すと、ホースが変形してつぶれ、小便の通過が困難になる。
この対策として、カップ1の下端に突出している排尿パイプ5 の下端にネジ20を切り、これに図2で示すカップ側ニップル13をねじ込み、カップ側の継手とし、図3に示すホース側スライドリング14とホースロックナット15を繋いでホース側の継手とする。
カップ底のカップ側ニップル13をホース側スライドリング14に差し込めば ワンタッチでホースに繋ぐことができ,ホース側スライドリング14をホースロックナット15側に動かせば ワンタッチでホースと離すことができる。ホースロックナット15はホース16を接続する継手である。
カップ側ニップル13とホース側スライドリング14の間は 回転管継手になっていて、カップが回転してもホースがネジレることはない。
なお、ワンタッチ着脱型の回転ホース継手は、カップの掃除・メンテナンス時の手間を削減する。
1.1.5 ホース上端鉤受け紐
カップを外して点検・修理を行う時には、図5に示す如く、ホース上端に設けた鉤受け紐44を、基盤41の下部のホース掛け鉤45に掛ける。こうすればホースを基盤41に固定できるので、カップを外した作業 を進めることができる。
1,1,6 ホース
図1、図2、図3、図4に示すように、カップ底に設けた、回転ホース継手(カップ側ニップル13とホース側スライドリング14、ホースロックナット15)の下端(つまりホースロックナット15の下端)に、ゴム製またはプラスチック製または金属製の屈曲自在のホース16をつなぎ、ホース16の下端には下水管22を接続したい。
但し、図4では、保守・点検・部品交換の便を考えて、ホースの下端を直接下水管22に繋がず、ホースロックナット17,下水管側スライドリング18,下水管側ニップル19、下水管側エルボ21より成る,ワンタッチ着脱可能な回転継手を介在させた。
また、図4では、ホースが一旦垂れ下がり、下水管の近くで上に上がると、“二重トラップ”になるので、これを避けるために、下水管の接続位置(高さ)を便所床と同等またはそれ以下の高さまで下げるように、下水管側エルボ21に下水管側ニップル19をねじ込んでホース16とつなぎ、下水管側エルボ21の反対側には下水管22をねじ込んで繋いでいる。下水管側エルボ21の設置レベルは床の高さギリギリで、下水管22は床のレベル以下である。
ホースの長さは 回転管継手下端から下水管接続部までで、成人男子が立った姿勢で陰茎に届き、且つ余裕があるものとする。
1.2 小便回収装置の使い方
【0010】
男性利用者はカップを手で持ち、これに陰茎を挿入して、尿瓶を使って採尿する時の要領で、カップ内に放尿する。本発明に基づく小便回収装置を使用すれば、カップ外への漏れや、大便器の外・縁・床への飛散なしに 小便を下水管に送ることができる。
女性利用者の場合は、立ち姿勢で 棒状の把手を両手で持ち カップを局部に当てて放尿する。棒状の把手は 男性利用者でも活用できる。
洗浄・乾燥装置が付いてない小便回収装置では、用便後は、カップの鉤受け10を基盤41の鉤42に掛けて立ち去る(後述する、「2.3 カップ保持部」の項 を御参照)。なお、洗浄装置、消毒・乾燥・冷却装置が付いてない小便回収装置では、基盤41には鉤42、枕材43、鉤45が付いているだけで、これの洗浄・乾燥に関しては、蛇口またはそれに類する水栓と 漏れ出した水を受ける小型の洗面器 を設置するなど、別に手段を講じなければならない。
洗浄装置、消毒・乾燥・冷却装置付の小便処理システムでは、上述の小便回収装置をそのまま利用し、これに洗浄装置、消毒・乾燥・冷却装置を追加する。
手段2.洗浄装置
2.1 洗浄装置の機能
【0011】
手動で“利用者がカップ1を蛇口の下へ当てがって、自分の手加減で蛇口の水を適量・適時間だけ流し、自分で蛇口を閉める、洗浄方法“もあるが、人により、蛇口を開いている時間の長短があり、消費する洗浄水の量が異なる。
また、用便後、洗浄する間もなく、急いで立ち去りたい人もいる。
洗浄に必要な蛇口の開通を、利用者個々人に委ねずに、実験によって最適な開通時間を決定し、これを タイマーにセットして、電磁弁を使い、電磁弁開通後 最適開通時間が過ぎたら 電磁弁を閉鎖する機能を持った、電気的洗浄水制御プログラム に委ねれば、洗浄水の一層の節約と洗浄品質の安定化が期待できる。
更に、洗浄後、空気を使った消毒・乾燥・冷却工程の無人化も、タイマーを使った 送風機と空気加熱筒による加熱空気送風による消毒機能、常温空気送風による乾燥機能、常温空気送風による冷却機能を持った、電気的送風制御プログラムで可能であるため、小便回収装置に 洗浄装置と消毒・乾燥・冷却装置を組み合わせた、小便処理システムを実用化したい。
先ず、洗浄装置の構成から述べる。
2.2 洗浄装置の構成
【0012】
洗浄装置は小便受け装置を洗浄するもので、洗浄水供給部とカップ保持部より成る。
2.2.1 洗浄水供給部の構成
洗浄水供給部は 図6、図7に示す、屋内給水配管46との接続継手(チーズ23)、止水栓24、電磁弁26,ソレノイド27、電磁弁を制御する電気的洗浄水制御プログラムの基板(これは安全のため図9の筐体65内に設置しておく)、電源回路(これも筐体内に設置)、洗浄ノズル31 および、それらを繋ぐ金属製またはプラスチック製の配管25、ノズルへの送水管28 や筐体65とソレノイド27を繋ぐ電線等である。
2.2.1.1 給水管との接続継手
【0013】
図6で47は給水管、46は屋内給水配管、23はチーズで屋内給水配管46から配管25を分岐させるために追加したものである。
2.2.1.2 止水栓
図6に示す止水栓24は洗浄装置系内の修理・保守を行う場合に止水するためのものであると共に、洗浄水流量が過大にならないようにするための弁であり、あらかじめ洗浄水が適当な水量で流れるように、手動で調節して固定しておく。
洗浄の対象が小さなカップ1の内側であるから、ちょっとした事で、洗浄時に水がカップの縁を超えて便所内に溢れ出すようなことが あってはならず、止水栓24で適度の流量に予め定めておく。
図6の止水栓24を通過した洗浄水は 配管25を通って 図7の電磁弁26に送られる。(作図の都合で図6の配管25と 図7の配管25では 直径が異なっているが、同じ直径であるとご了解下さい。)
2.2.1.3 電気的洗浄水制御プログラム
【0014】
洗浄装置では、電磁弁と電磁弁を制御する 電気的洗浄水制御プログラム を用いて、洗浄水の水量調節を行う。
図7で、26は電磁弁,27はソレノイドである。
図9に筐体65の表面に設けた操作盤を示す。
50は電源押しボタンスイッチ、51は洗浄・消毒・乾燥・冷却押しボタンスイッチ、52は洗浄・乾燥押しボタンスイッチ、53は非常停止押しボタンスイッチ、54は再スタート押しボタンスイッチである。
各押しボタンの上の 55から64の円は 現在実行中の工程を示す表示灯である。
小便回収装置に放尿を済ませた利用者は 電源押しボタンスイッチ50を押して 電源を入れ、洗浄・消毒・乾燥・冷却押しボタンスイッチ51を押すと、洗浄・消毒・乾燥・冷却の四つの工程の実行が始まる。
先ず、電気的洗浄水制御プログラム の制御に従って、ソレノイド27ガ電磁弁を開いて、配管25で流れてきた洗浄水を 送水管28経由で洗浄ノズル31まで送水し、プログラムにセットした 最適送水時間中、電磁弁を開き続け、最適送水時間ガ終了すると、直ちに電磁弁を閉じて、洗浄水の送水を停止させる。
電磁弁の制御をする電気的制御プログラムのタイマーには、実験によって得た、カップ洗浄に必要な最適開通時間を 予め セットしてある。
一般に、電気的制御プログラムの利点は、“電磁弁を閉じて 洗浄水の送水を停止”する電気信号を 直ちに次の工程(消毒工程)のスタート信号として 活用するプログラムが可能なことである。
図9の洗浄・消毒・乾燥・冷却押しボタンスイッチ51は、洗浄・消毒・乾燥・冷却の四工程を続けて実行する電気的制御プログラムであることを 示している。
洗浄・乾燥押しボタンスイッチ52は、洗浄・乾燥の二工程を続けて実行する電気的制御プログラムであることを 示す。
なお、洗浄水や乾燥用空気の電気的制御プログラムには あるいは 制御回路とプリント基板の概要、電源回路の概要などの説明が必要であろうが、制御方式一つを取ってもリレーシーケンス、電子制御、デジタル制御、マイコン制御等 色々あり、例えば生産数の多少といった、事業上の適用事情によっても 採用される制御方式が異なってくるので、本明細書では説明を割愛する。
2.2.1.4 洗浄ノズル
【0015】
洗浄水鉛直方向噴射方式の場合は、図7に示す如く、洗浄水を鉛直な方向を向いた洗浄ノズル31からスプリンクラー状に拡散させて 噴出させる。
洗浄水水膜状流下方式の場合、カップの上部の縁の内縁に沿って水平に 外に向かって引っ込んだ溝を作りつけてあり、この溝に平行に設置した洗浄ノズルから洗浄水を噴出させれば、水は溝を通ってカップを一周するように回流し カップの内壁に水膜を作りつつ、カップ底に流下する。
洗浄水供給部の先端には カップ形状と噴出方式にあわせて設計された洗浄ノズル31を、ノズル先端の位置と洗浄水放出角度に留意して、基盤41に固定して装着する。
2.3 カップ保持部
2.3.1 カップ保持部の機能
【0016】
カップ保持部は、カップを 洗浄中、消毒・冷却・乾燥中、または 不使用時に、垂直に固定して保持し、洗浄ノズルの先端がカップの中心線上にあってカップの内部の定められた高さに正確に来て、その結果ノズルから噴き出る洗浄水がカップから溢れ出すことなく、カップ内面を過不足なく 流下・洗浄できるよう、ノズルとカップの位置関係を保持する。
2.3.2 カップ保持部の構成
図5に示す如く、カップ保持部は基盤41に、カップを掛ける鉤42、枕材43、送水管28、洗浄ノズル31、カップ押さえ蓋33,ホース掛け鉤45を、正確な位置に固着して成る。
2.3.2.1 基盤
【0017】
基盤41は 木製または金属製またはプラスチック製で頑丈なものとし、便所の壁面に取りつける。
2.3.2.2 鉤
基盤41の高さも横も中央付近に、カップを掛ける鉤42を取り付ける。この鉤は カップの鉤受け10(図5ではカップの鉤受けのピン9)に対応していて、特に カップの把手が コの字型 でなくて、鍋の柄型である場合では、テコの力が働くので、十分に頑丈であることが要求される。
2.3.2.3 枕材
カップの転動・傾斜・位置ズレを防ぐための枕材43を 基盤41のカップを掛ける鉤42より少し下に取りつける。
枕材はカップの外径より大きい長さを正方形の一辺の長さとする直方体の、正方形の面の中央に カップの外径と同じ直径の穴を開けて 出来た円筒を抜きとり、穴の開いた正方形の相対する辺の中央を 水平に截ち割った、“カップ外径と同じ径の幅の半円状の溝 を有する部材”である。
2.3.2.4 洗浄ノズルの基盤への取り付けについて
【0018】
洗浄水鉛直方向噴射方式の場合は 洗浄ノズル31の先端が カップの中にあって、洗浄水がカップ中に噴出する時、ノズル先端が高い位置であれば 水がカップの縁から溢れ出し、便所の床を濡らしてしまう。
洗浄ノズル31の先端がカップの底近くであれば 水はカップ内側の上部には届かずカップ内を十分に洗浄できない。洗浄ノズル先端の位置が カップの想定中心線上にあって、スプリンクラー状に拡散して放出される洗浄水が カップ上部縁近くに当って下へ流れることが望ましい。
基盤41のカップを掛ける鉤42に掛けた、カップ1の想定中心軸に洗浄ノズル31の想定中心軸が来るように、同時に 洗浄ノズル31の先端がカップ内の洗浄に適した高さに来るように、カップを掛ける鉤42、枕材43と洗浄ノズル31を 基盤41に 平行且つ垂直に 正確に固定して取りつける。
このためには、洗浄ノズル31への送水管28も正しい位置に、強固に固定されてなければならず、電磁弁の受け台39、送風管32の支持脚40、図7、図8で示す送風管出口(空気吹出し口49)の手前で溶接された4枚の送水管支持板38 などが 正確に固定されていることが必要である。
洗浄水水膜状流下方式の場合は、洗浄ノズルを直角に曲げて ノズル先端部が(2.2.1.4 洗浄ノズル の項で説明した、)カップ上部に設けた横向きの溝 に平行になるように、設置・固定する。
(補足)部品精度積上げ方式とカップ保持部可動基盤化方式の特徴について
【0019】
基盤に取付けた洗浄水供給部(電磁弁、ソレノイド、送水管、送風管、洗浄ノズルなど)とカップの位置が正確に固定されるためには、部品を試作し、カップ保持部側と、洗浄水供給部側を、基盤41上に組み立てて 位置の三次元寸法を測定して、個々の部品の寸法を把握の上、現品の寸法を修正し、量産部品製作図面にする。
他の方法として、基盤を二分割し、固定台盤の上半分に洗浄水供給部基盤を取付けて組み立て、固定台盤の下半分に設けた“固定台盤上で上下に直線的にスライド可能な可動基盤”の上にカップ保持部を組み立て、洗浄水供給部とカップ保持部の位置の接近・離遠の調整は可動基盤を動かすネジで行う方式がある。(旋盤の刃物台の往復機構方式を参考にする。)
本明細書は前者を図示しているが、どちらでもよい。
2.3.2.5 カップ押さえ蓋
【0020】
カップ1に洗浄水を流す時やカップ1に消毒・冷却・乾燥用空気を送り込む時には、カップ1から水滴がこぼれ易い。
先ず、洗浄中に カップの縁から洗浄水が外側に落下することを防止するために、コイルバネのついた押さえ蓋で、カップ1の縁を押さえてシールする仕組みをつけている。図5にカップ1とカップ押さえ蓋33の関係を示し、図7にカップ押さえ蓋33の断面の構造、図8にカップ押さえ蓋を下から見た平面図を示す。
図7で 34は送風管32に設けたバネ座で、コイルバネ35でカップ押さえ蓋33を下方へ押さえつけている。カップ押さえ蓋33は 手で持ち上げれば、送風管32に沿って約15mm、上に動くようになっているので、図5を参照して頂き、用便後、左手でカップ押さえ蓋を約10mm持ち上げ、右手でカップの把手2を持ってカップの鉤受け10を、ノズル31の下を潜らせて、基盤41上のカップを掛ける鉤42に掛ける。(図5のカップ押さえ蓋33と、カップ1の位置関係は、この状態を示す。)
右手を離せば、カップ押さえ蓋33は コイルバネ35の押しつけ力によって、カップ1に確実に押しつけられ、洗浄水をカップに注入する時にカップ1の縁からの水漏れを防ぐ。
37はカップ押さえ蓋を下方から支える丸ナットである。(「1.1.2 カップの鉤受け の項」も御参照)
次に、消毒・乾燥・冷却工程では、熱風、次いで常温の空気を送気管32経由で空気吹出し口49からカップ内に送気する際、吹出しの圧力でカップ内の圧力が高まり,図1に示す、排水トラップの封水のレベル11が押し下げられ、封水破壊が発生する。
注、吹出し口49とは、図8に示す、送風管32の最下端部端面である。
この事態を避けるために、図7、図8に示すように、吹き抜け穴36を複数設けて、吹出しに伴う、カップ内の圧力増加を防がねばならない。
吹出し口面積 = 送風管32の最下端部内面積 − 送水管28の外径面積
として、
吹き抜け穴36の合計面積 ≧ 吹出し口49の面積
となるように 吹き抜け穴36の数と大きさを決定しなければならない。
この場合、吹き抜け穴36は 円形でなくても長円形、方形、長方形でも構わない。
また、乾燥用空気を空気吹出し口49からカップ内に送気するとき、カップ内や吹き抜け穴36から水滴が吹き飛ばされて、カップ側面を伝って床に滴下する恐れがあるので、カップ押さえ蓋33の上面の周囲に 堰囲い48をめぐらせ、送気によって吹き飛ばされた水滴が外周に飛び散らないようにする。 カップ押さえ蓋の下面の周囲には、要すればガスケットを貼り付けて、カップ縁とカップ押さえ蓋の間から水が漏れないようにする。
カップの取り付け、カップ押さえ蓋の取り付けは 共に 洗浄工程で行った取り付けのままで、消毒・乾燥・冷却工程に、引き継いでそのまま継続する。
2.3.2.6 四工程を制御する電気的制御プログラム
【0021】
小便をカップ内へ放出した後は、洗浄工程、消毒・乾燥・冷却工程 と続くが、小便処理システムは 洗浄開始で押しボタンスイッチを1回押すだけで、洗浄と消毒・乾燥・冷却の合計四つの工程を 続いて実行する電気的制御プログラムである。
“常温水洗浄、続いて、高熱空気を送気して消毒、その後、常温空気を送気して乾燥・冷却する工程“を例にとれば、用便者は 放尿後、カップの鉤受け10 を基盤41の鉤42に掛け、カップ押さえ蓋33をカップにかぶせた後、図9の筐体に取付けてある、電源押しボタンスイッチ50を押せば、電源が入るから、続いて 洗浄・消毒・乾燥・冷却押しボタンスイッチ51を押せば、
洗浄開始−洗浄時間中洗浄水吹出し−洗浄時間終了−洗浄水吹出し停止−高熱消毒空気送風開始−高熱消毒時間中送風−高熱消毒時間終了−高熱消毒空気送風停止−常温乾燥空気送風開始−常温乾燥時間中送風−常温乾燥時間終了−常温乾燥空気送風停止−常温冷却空気送風開始−常温冷却時間中送風−常温冷却時間終了−常温冷却空気送風停止
と、洗浄・消毒・乾燥・冷却の四工程を続けて実行する。
2.3.2.7 消毒工程を省くケース
【0022】
本発明は基本的に 洗浄工程の後に自動的に消毒工程・乾燥工程・冷却工程が続くが、家族専用の小便処理の場合は、不特定多数の他人と異なり、性病や他の細菌・ウイルスの感染のおそれはないと言ってもよい。この場合は消毒上程を省いた仕様の小便処理装置を使ってもよい。
具体的には、空気加熱筒29を備えていないタイプが、空気加熱筒を備えてはいるがこれを使用しないこともできる機能を持った制御プログラムを有するタイプの小便処理装置ということになる。この場合工程の数は、洗浄工程と乾燥工程の2工程のみになる。
2.3.2.8 二工程を制御する電気的制御プログラム
【0023】
図9で 電源押しボタンスイッチ50を押して 電源を入れ、洗浄・乾燥押しボタンスイッチ52を押せば、消毒工程、冷却工程を含まない、二工程だけを実行する電気的制御プログラムが
洗浄開始−洗浄時間中洗浄水吹出し−洗浄時間終了−洗浄水吹出し停止−常温乾燥空気送風開始−常温乾燥時間中送風−常温乾燥時間終了−常温乾燥空気送風停止
と、洗浄・乾燥の二工程を続けて実行する。
四工程制御の電気的制御プログラムにしろ、二工程制御の電気的制御プログラムにしろ、利用者は放尿終了後、カップ1を基盤41の鉤42に掛け、電源を入れて、押しボタンスイッチ51または52 を押して便所から退出すれば、後の工程は電気的制御プログラムが自動的に実行してくれる。
2.3.2.9 筐体および操作盤
【0024】
電磁弁、ソレノイド、フアン、空気加熱器、ノズル、などの機器や配管は頑丈な基盤41に裸のままで取り付けが可能である。しかし、電気的制御プログラム、プリント基板、電源回路、タイマー、押しボタンスイッチ などは通常、電気的被服が不充分であり、水やホコリにも無防備であるから、筐体の中に組み込んで保護しなければならない。例えば、消毒工程抜きの二工程を制御する、電気的制御プログラムは図9に示す筐体65内に組込んであり、洗浄・乾燥開始押しボタンスイッチ52は、筐体65の外側の正面で、操作し易い場所に取りつけている。
なお、洗浄開始から乾燥終了までの間で 急に進行を止めたい ことも起こり得るので、非常停止押しボタンスイッチ53と、非常停止した工程からの復活のための 再スタート押しボタンスイッチ54も 並べて配置している。
2.3.2.10 ホース掛け鉤
ホース掛け鉤45とは、図5で、カップ1をホース16から切り離して点検・補修する際、ホース上端に取付けた、鉤受け紐44を掛けるために、基盤41の下部に設置する鉤である。
手段3.消毒・乾燥・冷却装置
3.1 消毒・乾燥・冷却装置の機能
【0025】
冒頭に掲げた課題とは 関係が少しだけ薄いかもしれぬが、洗浄後短時間のうちに次の人が利用するケースは当然あり、まだ濡れたカップに陰茎を挿入すること、まだ濡れたカップに女性局部をあてがうこと には不潔感が伴う。
それを解決するために、小便処理システムに 洗浄後のカップを速やかに熱風で消毒し、常温の風で乾燥・冷却する機能を持たせる。
3.1.1 消毒・乾燥・冷却装置の構成
【0026】
消毒・乾燥・冷却装置は 図7、図8に示す如く、電気的送風制御プログラムを有する空気フアン30、空気加熱筒29、送風管32、空気吹出し口49、カップ押さえ蓋33 より成る。
カップ1およびカップ押さえ蓋33の固定・保持については、洗浄装置で行った固定・保持をそのまま消毒・乾燥・冷却装置が継続して活用するので、特に説明しない。
3.1.1.1 空気フアン
【0027】
空気フアン30は 洗浄によって濡れたカップ内面を 要求された時間内に消毒・乾燥・冷却させるに足る風量を持っていること、あるいは要求された時間内に乾燥・冷却を実行する風量 が必要である。
「2.3.2.5 カップ押さえ蓋」の項で述べた如く、空気吹出し口49よりも吹き抜け穴36の面積が小さいと、カップ内の圧力が上がり、カップ排水トラップの封水破壊が起きるので、吹出し口・吹き抜け穴の面積も含めた、送風能力の検討は重要である。消毒用の熱風を 決められた時間だけ送り、次いで乾燥用・冷却用の常温風に切替えて、これを決められた時間だけ送る 機能を空気フアンの送風制御プログラムにセットしておく。
3.1.1,2 電気的送風制御プログラム
【0028】
電気的送風制御プログラムに関しては、「2.3.2.6 四工程を制御する電気的制御プログラム」、「2.3.2.7 消毒工程を省くケース」、「2.3.2.8 二工程を制御する電気的制御プログラム」の項で説明したので、ご参照下さい。
3.1.1.3 空気加熱筒
【0029】
洗浄済みのカップ内に熱風を吹付けて消毒するために、送風管32の手前で空気加熱筒29を通過させて熱風にする。空気加熱筒の構造の一例を挙げると、金属管の中に ニクロム線のコイルを入れて 約60度C 以上に空気を加熱する。温度センサーを空気吹出し口49付近に置き、設定温度以上になると発熱体の電源が切れ、設定温度以下に下がると発熱体に電源が入る ようにする。
濡れたカップの表面を熱風で 予め定めた時間 加熱すると、直ちにタイマーが作動して、加熱体の電源が切れ、常温の風に戻って、予め定めた時間 カップ内面を乾燥・冷却させる。
3.1.1.4 送風管
空気フアン30で発生した風を、カップ内に送風する管32である。
3.1.1.5 空気吹出し口
空気吹出し口49は、図7、図8に示す如く、基盤41に垂直に固定して取りつけた洗浄ノズルへの送水管28の外側を囲むように取りつけた、送風管32の下端の開口部である。空気吹出し口も 強固な安定性を保つために、送水管との間を 4枚の送水管支持板38を 溶接で固着している。
4 小便処理システム
【0030】
冒頭〔0004〕で述べたとおり、手段1の小便回収装置、手段2の洗浄装置、手段3の消毒・乾燥・冷却装置を一体として組合せたものを小便処理システムと呼ぶ。
4.1 小便処理システムの使い方
利用者は用便後、カップ1を 基盤の鉤42に掛け、カップ押さえ蓋33をセットし、図9の操作盤で、電源押しボタンスイッチ50を押して電源を入れ、続いて“洗浄・消毒・乾燥・冷却押しボタンスイッチ51”もしくは“洗浄・乾燥押しボタンスイッチ52”のどちらかを選択して 押せば、小便回収装置を 四工程実行方式(洗浄・消毒・乾燥・冷却工程の実行)または 二工程実行方式(洗浄・乾燥工程の実行)で清掃してくれる。
後者を選べば 消毒工程を省いて、電力料金の一層の節約が可能となる。
【発明の効果】
小便処理システム(手段1,2,3を組み合せて活用)の効果
【0031】
放尿時に陰茎をカップ内に挿入するため、尿が小便受け装置の外部へ一切飛散しないので、課題1で述べた、便所の汚染を防ぎ、課題2で述べた、便所の悪臭を防ぐ。
その結果、清掃回数を減らすことができる。清掃の内容も これまでの便所の場合は、雑巾をゆすぎながら何回も清拭する、マットは数日おきに洗濯する、といった“ハードで汚い”ものだったが、これが 便所の便器周辺に限って言えば、箒か電気掃除機で掃除するのと同じ程度の容易さで、気楽に清掃ができる ようになる。
また、小便の受け入れから下水管への放出まで、大便便器系の送便経路を通さないため、課題3で述べた、大便並の桁外れの洗浄水を必要とせず、洗浄水はごく僅かで済む。
洗浄装置の作用により、カップの内側の清潔は保たれ、悪臭の発生はなくなる。
小便処理システムでは、電磁弁が開通する時間が 洗浄に必要な最少の水量に合わせてセットされているので、誰が利用しても、使用する水量が同じで、水のムダがなくなる。利用者が何もしなくても 自動的に乾燥装置が作動して、カップ内を速やかに乾燥させるので、利用者に清潔感を持たせ、また利用者が 乾くまで待つ時間を減らして、利用率を高める。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
発明を実施するための最良の形態は具体的には、手段1,2,3を組合せた小便処理システムである。
本発明では 狭い便所の中で、カップを 封水がこぼれないように、安全確実に操作することが求められるので、基盤41を中心としたカップ保持システムが有効に働くと思われ、個別に洗浄装置、消毒・乾燥・冷却装置をバラバラに活用する以上の効果を 発揮すると思われる。
【実施例】
【0033】
ユーザーの便所の状況により いろいろの要求が出ると思われる。それに合わせてコンポーネントの組合せが異なってくる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
以下の分野で利用可能性がある。
一般家庭用の他に、旅客機、船、長距離バス 等、狭くて掃除が行き渡らず、揺れがひどくて 便器から小便がこぼれる率が高く、且つ、洗浄水が不足する交通機関用
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】 断面図
【図2】 側面図
【図3】 側面図
【図4】 側面図
【図5】 側面図
【図6】 側面図
【図7】 断面図
【図8】 平面図
【図9】 平面図
【符号の説明】
【0036】
1 カップ
2 把手
3 円板
4 円筒
5 排尿パイプ
6 三角形の切り欠き
7 ネジ
8 カップの鉤受けの腕
9 カップの鉤受けのピン
10 カップ側の鉤受け
11 封水のレベル
12 つまみ
13 カップ側ニップル
14 ホース側スライドリング
15 ホースロックナット
16 ホース
17 ホースロックナット
18 下水管側スライドリング
19 下水管側ニップル
20 (排尿パイプ5に設けた)ネジ
21 下水管側エルボ
22 下水管
23 (給水配管との)接続継手(チーズ)
24 止水栓
25 配管
26 電磁弁
27 (電磁弁の)ソレノイド
28 (洗浄ノズルへの)送水管
29 空気加熱筒
30 空気フアン
31 洗浄ノズル
32 送風管
33 カップ押さえ蓋
34 バネ座
35 コイルバネ
36 吹き抜け穴
37 丸ナット
38 送水管支持板
39 電磁弁の受け台
40 送風管の支持脚
41 基盤
42 カップを掛ける鉤
43 枕材
44 ホース上端の鉤受け紐
45 ホース掛け鉤
46 屋内給水配管
47 給水管
48 堰囲い
49 空気吹出し口
50 電源押しボタンスイッチ
51 洗浄・消毒・乾燥・冷却押しボタンスイッチ
52 洗浄・乾燥押しボタンスイッチ
53 非常停止押しボタンスイッチ
54 再スタート押しボタンスイッチ
55 電源状態の表示灯(待機中)
56 電源状態の表示灯(稼動中)
57 工程進行状況の表示灯(洗浄中)
58 工程進行状況の表示灯(消毒中)
59 工程進行状況の表示灯(乾燥・冷却中)
60 工程進行状況の表示灯(洗浄中)
61 工程進行状況の表示灯(乾燥中)
62 非常停止システムの状態の表示灯(待機中)
63 非常停止システムの状態の表示灯(停止中)
64 再スタートシステムの状態の表示灯(待機中)
65 筐体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
底に排水トランプを有するカップ、回転ホース継手、屈曲自在なホース、着脱自在の管継手を この順に、下水管または便槽行きの配管 に連結した、小便回収装置
【請求項2】
請求項1の小便回収装置 もしくは請求項1の一部を含む小便回収装置に、洗浄水を流して洗浄し、その後次の(イ)または(ロ)の工程を実行する、小便回収装置の清掃方法
(イ)熱風を送って消毒した後 常温風を送って乾燥させる
(ロ)常温風を送って乾燥させる
【請求項3】
蓋の上面の周囲に堰囲いを設け、蓋には吹き抜け穴を開けた、カップ押さえ蓋

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−297889(P2008−297889A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−169717(P2007−169717)
【出願日】平成19年6月1日(2007.6.1)
【出願人】(591169180)
【Fターム(参考)】