説明

小便器

【課題】悪臭の発生を防止し、小便器の洗浄水使用量を減少することが出来、しかも、小便器の排水管系の閉塞を防止することが出来る小便器の提供。
【解決手段】人体感知センサ(7)と、制御装置(11)と、洗浄力の強い気体を発生する機構(14)と、発生した洗浄力が強い気体が流れる気体流路(La)と、洗浄水が流れる洗浄水供給系統(Lw)とを有し、洗浄力の強い気体と洗浄水とが混合する様に気体流路(La)と洗浄水供給系統(Lw)とは合流しており、気体流路(La)と洗浄水供給系統(Lw)とが合流した洗浄用流体経路(Lc)は小便器上縁部(1a)の洗浄流体排出口(5)に連通している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、男性用便器或いは小便器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般家庭における便所(トイレ)は、男女が併用することを前提としているため、近年においては、男性用の便器すなわち小便器を別途設けることは行われなくなっている。
それに対して、オフィス用のビルディングその他の商業施設においては、男女のトイレが別々に設けられている。そのため、商業施設におけるトイレでは、依然として小便器の需要が存在する。
【0003】
近年、環境問題意識が高まっているのに関連して、その様な小便器においても、節水及び/又は二酸化炭素放出量の減少という要請が強くなっている。
しかし、小便器において、節水のために洗浄水量を減少すると、小便器に付着した尿を洗い流すことが困難となる。そして、洗い流すことが出来なかった尿が悪臭の原因となり、男性用トイレに不快な悪臭が充満することにもなりかねない。
すなわち、小便器の洗浄と節水とは、従来においては相反する関係にあり、そのため、小便器における節水は大変に困難であった。
【0004】
また、小便器を使用する際に、小便器に衝突した尿が飛沫として広範囲に飛散してしまうことは良く知られている。広範囲に飛散した尿の飛沫は、洗浄水により洗い流されること無く、小便器の周辺に残存する。
ここで、尿は有機質であるため、残存した尿の飛沫は腐敗して、独特の悪臭を発生してしまうという問題も存在する。
【0005】
さらに、小便器の排水(排尿)管系において、汚物が存在すると当該汚物の周囲に尿が残存、堆積して尿石となり、排水管系が閉塞を惹起する恐れがある、という問題も存在する。
【0006】
その他の従来技術として、例えば、オゾンガスと水道水をインジェクタに送り、均一に混合、撹拌してオゾン水を生成し、生成されたオゾン水を小便器へ供給する技術が存在する(特許文献1参照)。
しかし、係る従来技術では、用便に対するオゾン供給のタイミングや、オゾン供給量の制御については何等開示されておらず、小便器を効果的に自動洗浄することが困難である。それに加えて、上述した問題を解決することが出来ない。
【特許文献1】特開2001−241086号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、悪臭の発生を防止して、且つ、小便器の洗浄水使用量を減少することが出来て、しかも、小便器の排水管系の閉塞を防止することが出来る小便器の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の小便器(システムA)は、人体感知センサ(7)と、制御装置(コントロールユニット11)と、洗浄力の強い気体(例えばオゾンが混合したエアー等)を発生する機構(例えば、オゾナイザー14)と、発生した洗浄力が強い気体が流れる気体流路(La)と、洗浄水が流れる洗浄水供給系統(Lw)とを有し、洗浄力の強い気体と洗浄水とが混合する様に気体流路(La)と洗浄水供給系統(Lw)とは合流しており、気体流路(La)と洗浄水供給系統(Lw)とが合流した洗浄用流体経路(Lc)は小便器上縁部(1a)の洗浄流体排出口(5)に連通しており、前記コントロールユニット(11)は、人体感知センサ(7)により小便器(1)が使用されていることを感知した際に、洗浄力の強い気体を気体流路(La)及び洗浄用流体経路(Lc)を経由して洗浄流体排出口(5)から第1の所定時間だけ吐出し、人体感知センサ(7)により小便器(1)の使用が完了したことを感知した際に洗浄水及び洗浄力の強い気体を合流して混合した状態で洗浄用流体経路(Lc)を経由して洗浄流体排出口(5)から第2の所定時間だけ吐出する制御を行う様に構成されていることを特徴としている(請求項1)。
前記洗浄力の強い気体としては、例えばオゾン(O)や、安定化した塩素(Cl)、気化した各種薬剤のオイルエッセンス、気相状態にあるハーブ、カテキン、フラボノイド、パラボール等を用いることができる。
【0009】
本発明の小便器を制御する制御方法は、人体感知センサ(7)と、制御装置(コントロールユニット11)と、洗浄力の強い気体(例えばオゾンが混合したエアー等)を発生する機構(例えば、オゾナイザー14)と、発生した洗浄力が強い気体が流れる気体流路(La)と、洗浄水が流れる洗浄水供給系統(Lw)とを有し、洗浄力の強い気体と洗浄水とが混合する様に気体流路(La)と洗浄水供給系統(Lw)とは合流しており、気体流路(La)と洗浄水供給系統(Lw)とが合流した洗浄用流体経路(Lc)は小便器上縁部(1a)の洗浄流体排出口(5)に連通している小便器(1)の制御方法において、人体感知センサ(7)により小便器(1)が使用されているか否かを感知する工程(S11)と、小便器(1)が使用されていることを感知した際に、洗浄力の強い気体を洗浄流体排出口(5)から第1の所定時間だけ吐出する工程(S16)と、人体感知センサ(7)により小便器(1)の使用が完了したか否かを感知する工程(S17)と、小便器(1)の使用が完了したことを感知した際に洗浄水及び洗浄力の強い気体を合流して混合した状態で洗浄流体排出口(5)から第2の所定時間だけ吐出する工程(S19、S20)、とを有している。
【0010】
本発明の小便器(A)において、前記制御手段(11)は、洗浄水及び洗浄力の強い気体を合流して混合した状態で洗浄用流体経路(Lc)を経由して洗浄流体排出口(5)から第2の所定時間だけ吐出した後、洗浄力の強い気体を気体流路(La)及び洗浄用流体経路(Lc)を経由して洗浄流体排出口(5)から第3の所定時間だけ吐出する制御を行う様に構成されているのが好ましい(請求項2)。
【0011】
これに伴い、本発明の小便器(A)を制御する制御方法においても、洗浄水及び洗浄力の強い気体を合流して混合した状態で洗浄流体排出口(5)から第2の所定時間だけ吐出した後、洗浄力の強い気体を洗浄流体排出口(5)から第3の所定時間だけ吐出する工程(S21)を有するのが好ましい。
【0012】
本発明の実施に際して、洗浄水としては上水或いは中水を使用するのが好ましい。
また、洗浄水を供給する洗浄水供給系統(Lw)に、当該供給系統(Lw)を流れる洗浄水を機能水にするための機構(活水器2)を設ける(機能水化する様に構成する)のが好ましい。ここで、洗浄水を機能水にするための機構(機能水化する機構)としては、例えば、洗浄水供給系統(Lw)を流れる水に強力な磁力を作用させるべく磁界を発生させる機構を用いることが可能である。
【発明の効果】
【0013】
上述する構成を具備する本発明によれば、洗浄水に気体(例えばオゾンが混合したエアー)が混合されることにより、洗浄水の見かけの体積が増加する。そのため、洗浄水の使用量が従来の小便器に比較して減少しても、洗浄水による小便器(1)内の濡れ面積は同等以上確保され、小便器(1)内に尿が残存してしまうことがない。
しかも、洗浄水には、洗浄力(酸化力)が強い気体(例えばオゾン、その他の薬剤を気化したもの)が混合されているため、小便器(1)中に存在する尿を酸化させ、或いは洗浄して、悪臭源とならない様に分解することができる。
そのため、小便器(1)における悪臭を確実に防止しつつ、洗浄水の使用量を減少させる事が出来るのである。
【0014】
また、本発明の便器によれば、使用中(排尿中)に、上述した洗浄力の強い気体(オゾン等を混合したエアー)が小便器上方から小便器(1)の周辺領域へ溢れ出るように供給されるので、尿が小便器(1)に当たって微小な飛沫が散乱しても、当該尿の飛沫は必ず洗浄力の強い気体と接触することになり、洗浄(例えば酸化)されることとなる。
すなわち、小便器(1)の周辺に飛散した尿の飛沫は、洗浄力の強い気体により洗浄済み(例えば、オゾンに接触した場合には酸化済み)となっているので、尿中の有機質は腐敗して悪臭源とならぬように清浄化されている。
そのため、小便器(1)周辺に飛散する尿の飛沫による悪臭の発生を防止することが出来るのである。
【0015】
さらに、洗浄水には、洗浄力(酸化力)が強い気体(例えばオゾン)が混合されているため、小便器(1)を洗浄した洗浄水が排水管系を流れる際に、当該気体も排水管系を流れるので、排水管系に堆積しようとする尿石を洗浄、分解することが出来る。
そのため、排水管系における尿石の堆積或いは成長を抑制して、排水管系の閉塞を防止することが出来る。
【0016】
利用者が使用に際して(排尿の際に)、いわゆる「最後の一滴」を振り切る際に、当該「最後の一滴」の尿が小便器(1)外に飛散してしまう恐れがある。
しかし、本発明において、使用者が小便器(1)前から立ち退いた後に、上述した洗浄力の強い気体(オゾン等を混合したエアー)が小便器上方(1a)から吐出される様に構成すれば(請求項2)、例えはオゾンの様な洗浄力の強い気体は空気よりも重いので、下降して、小便器(1)内から溢れ出して、小便器(1)周辺の床の部分を覆う。
洗浄力の強い気体が小便器(1)周辺の床の部分を覆うことにより、「最後の一滴」の尿が小便器(1)外に飛散しても、小便器(1)周辺の床の部分を覆った洗浄力の強い気体と接触して、洗浄(例えば酸化)される。その結果、飛散した尿が腐敗して悪臭源となることが未然に防止される。
【0017】
本発明の実施に際して、洗浄水として中水を利用するように構成すれば、水の浪費を防止して、節水に寄与することが出来る。
また、洗浄水に使用する上水或いは中水を機能水化する様に構成すれば、水のクラスタが小さくなり、洗浄効果がさらに向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
先ず、図1〜図12を参照して、第1実施形態を説明する。
【0019】
図1において、全体を符号Aで示す小便器システムは、小便器本体(小便器)1と、制御部10と、気体流路Laと、洗浄水供給経路Lwと、洗浄用流体流路Lcとを有している。
【0020】
制御部10は、コントロールユニット11と、送風機12と、高圧トランス13と、オゾン発生器(オゾナイザー)14とから構成されている。制御部10は、交流電源9(例えば商業電源)に接続されている。
【0021】
コントロールユニット11は、送風機12の起動及び停止や、送風機モーターの回転数を制御すると共に、高圧トランス13を操作して、オゾナイザー14への高圧電流の供給を制御している。
オゾナイザー14は、高圧電流が供給されると、洗浄力の強いオゾンを発生する。発生したオゾンは送風機12から圧送される空気と混合し、オゾンを含んだエアーとして、気体流路Laを流過するように構成されている。
【0022】
洗浄水供給経路Lwには、上流側(小便器1から離隔している側)から順に、電磁弁V1、フラッシュバルブV2、活水器2、逆止弁V3、旋回流発生装置3が介装されている。
活水器2は洗浄水供給経路Lwに磁界を発生させる装置であり、洗浄水供給経路Lwを流れる洗浄水に強力な磁力を作用させる様に構成されている。
図示で明示はしないが、旋回流発生装置3は、溝を切ったロッドを洗浄水供給経路Lw内に挿入して構成されており、洗浄水供給経路Lwを流れる水に渦流を生じさせる作用を奏する。水に渦流を生じさせることにより、後述の気・液混合装置(ミキサ)4内での気体(オゾンを含んだ洗浄力の強いエアー)と洗浄水との混合を容易にするためである。
【0023】
気体流路Laと洗浄水供給経路Lwとは、共にミキサ4に連通しており、ミキサ4内で、気体流路Laを流過した気体(オゾンを含んだ洗浄力の強いエアー)と洗浄水供給経路Lwを流過した洗浄水とが混合され、小便器1を洗浄するための洗浄用流体が作られる。
【0024】
ミキサ4の排出側には、洗浄用流体経路Lcの一端が接続され、洗浄用流体経路Lcの他端は、小便器1の上方に設けられた洗浄流体排出口(以下、スプレッターと言う)5に連通している。
スプレッター5は、小便器1の上方縁部において、幅方向中央に位置しており、例えば2つの排出口から洗浄用流体を流出する様に構成されている。ここで、スプレッダー5を、幅方向全体をカバーするように複数の排出口が形成されている様に構成することも可能である。
しかし、図1で示す様に、小便器1の上方縁部の幅方向中央に設ける方が、スプレッダー5から洗浄用流体を流出する際に加圧する必要が無く、節水という趣旨に合致する。また、図1で示す様なスプレッダーであれば、小便器1の側方に洗浄用流体の「跳ね返り」を防止する「ヘリ」部分を設ける必要が無く、洗浄作業における労力を軽減することが出来るので好適である。
【0025】
小便器1の前面上方(上縁部)1aの中央部には、人体検知用センサ7と、周辺環境(例えば、便器周辺の温度、湿度、オゾン濃度及び/又はアンモニア濃度、臭気)を感知し、感知した内容を発信する周辺環境センサ8(例えば、温度センサ、湿度センサ、臭気センサ、オゾンセンサ等)が装備されている。
人体検知用センサ7及び周辺環境センサ8は、入力信号ラインSiによってコントロールユニット11に接続されている。
なお、図1において、符号Si2は、コントロールユニット11から電磁弁V1へ制御信号を伝達するための信号ラインを示している。
【0026】
次に、図2を参照して、コントロールユニット11の構成を説明する。
コントロールユニット11は、運転制御ブロック111と、オゾン発生ブロック112と、供給電圧決定ブロック113と、回転数決定ブロック114と、データベース115と、タイマ116と、複数のインターフェース117a〜117e(第1のインターフェース〜第5のインターフェース)とを備えている。
回転数決定ブロック114は、送風機12の回転数を決定するために装備されたものである。
【0027】
第1のインターフェース117aは、人体センサ7からの情報を受信するように構成されている。第1のインターフェース117aは、ラインL1を介して運転制御ブロック11と接続しており、ラインL2でタイマ116と接続されている。
タイマ116は、ラインL3を介して運転制御ブロックと接続されている。運転制御ブロック111は、ラインL4を介して第3のインターフェース117cと接続されている。
【0028】
第2のインターフェース117bは、周辺環境センサ8からの情報を受信するように構成されている。また、第2のインターフェース117bは、ラインL5を介してオゾン発生決定ブロック112と接続されている。
オゾン発生ブロック112はラインL6を介して供給電圧決定ブロック113と接続され、ラインL8を介して回転数決定ブロック114と接続されている。
【0029】
供給電圧決定ブロック113は、ラインL7を介して第4のインターフェース117dと接続されている。
回転数決定ブロック114は、ラインL9を介して第5のインターフェース117eと接続されている。
【0030】
第3のインターフェース117c及び第4のインターフェース117dは高圧トランス13と接続されている。第5のインターフェース117eは送風機12のモーターに接続されている。
【0031】
データベース115は、ラインL10を介してオゾン発生決定ブロックと接続され、ラインL11を介して運転制御ブロック111と接続され、ラインL12を介して供給電圧決定ブロック113と接続され、ラインL13を介して回転数決定ブロック114と接続されている。
【0032】
小便器使用者が小便器1に近づいた旨を人体センサ7が検知したならば、その旨の情報は第1のインターフェース117a経由で運転制御ブロック111に伝達される。同時に、インターフェース117a及びラインL2経由で使用者が便器の前に立った旨がタイマ116に伝達され、タイマ116は使用者が便器の前に立った時点からの経過時間をカウントし始める。そして、カウントされた経過時間は、ラインL3を介して運転制御ブロック111に伝達される。
【0033】
運転制御ブロック111は、データベース115に記憶されたプログラムに従って運転制御信号を発生し、その運転制御信号はインターフェース117c経由して高圧トランス13(図1)に発信される。
【0034】
周辺環境センサ8から受信した情報、例えば小便器1が設けられている便所における環境情報(例えば温度及び湿度の情報)は、第2のインターフェース117b、ラインL5経由でオゾン発生決定ブロック112に伝達される。オゾン発生決定ブロック112は、データベース115に記憶されたマップに従って適正なオゾン発生量を演算する。
オゾン発生決定ブロック112で演算されたオゾン発生量に関する情報は、ラインL6経由で供給電圧決定ブロック113に伝達されると共に、ラインL8経由で回転数決定ブロック114に伝達される。
【0035】
供給電圧決定ブロック113は、オゾン発生量に関する情報及びデータベース115から送られるマップに基づいて、オゾナイザー14(図1)に供給する電圧を演算し、演算で求められたオゾナイザー14への供給電圧に関する情報を、ラインL7及びインターフェース117dを経由して、高圧トランス13(図1)に伝達する。
【0036】
回転数決定ブロック114は、オゾン発生量に関する情報をデータベース115から送られるマップに適用して、送風機12のモーターの回転数を演算する。回転数決定ブロック114で求められた回転数は、ラインL9及びインターフェース117eを経由して、送風機12(図1)に伝達される。
【0037】
次に、図3〜図12に基づいて、小便器(システム)Aにおける制御について説明する。
図3は、事象が発生する以前の段階(待機時)における制御を示す。
ここで、「事象」とは、
ユーザーが小便器を利用する場合の標準的な事例(図4)、
小便器が連続して使用される事例(図5)、
自動的に保守洗浄を行う事例(図6)、
手動で洗浄する事例(メンテナンス洗浄を行う事例)(図7)、
停電を除く異常時(図8)、
停電時(図9)、
各種の設定を変更する事例(図10)
の7通りが考えられる。
【0038】
先ず、図3を参照して、事象が発生する以前の段階(待機時)における制御を説明する。
図3において、電源OFFの状態から、電源を入れ(ステップS1)、使用者が小便器1の前に立つまでは、待機する(ステップS2)。
待機中に、小便器1を設置した箇所(男子便所)における環境情報、例えば温度及び湿度を測定する(ステップS3)。そして、上記した事象が発生したか否かを判断する(ステップS4)。
尚、ステップS3においては、各種センサを用いて現在の室内環境を測定、判定して、多段階マップ形式により、オゾンエアー(スプレッダー5から流出するオゾンを含むエアー:以下、本明細書において同じ)の事前流出時間/濃度、オゾン流水時間/濃度、オゾンエアーの事後流出時間/濃度を決定する。
また、オゾン濃度(参加/分解速度)は、予め温度、湿度、経過時間により、マップ上の位置を特定するために定数化している。
【0039】
上記した事象が発生したなら(ステップS4がYES)、ステップS5に進み、発生していなければ(ステップS4がNO)、ステップS2以下を繰り返す。
ステップS5では、発生した事象に対応する制御、すなわち図4〜図12の何れかの制御を実行する。
【0040】
図4は、ユーザーが小便器を利用する場合の標準的な制御を示している。
図4で示す制御は、図4において「図3のステップS5」と表記された工程から始まる。
図4の制御において、人体検知センサ7によって使用者が小便器1の前に立ったことを検知する(ステップS11)。
【0041】
ステップS12では、前回に小便器1が使用された際において、最後にオゾンエアーの流出が終了してから、120秒以上が経過したか否かを判断する。
120秒以上経過していれば(ステップS12がYES)、ステップS14に進み、120秒経過していなければ(ステップS12がNO)、図5の制御(後述)を実行する(ステップS13)。
【0042】
ステップS14では、標準的な洗浄(標準洗浄)を開始し、標準洗浄を2秒間継続する(ステップS15のループ)。
標準洗浄開始から2秒経過したならば(ステップS15がYES)、オゾンエアーを2〜60秒(第1の所定時間)流出する(ステップS16)。本明細書では、ステップS16におけるオゾンエアーの流出を「オゾンエアーの事前流出」と記載している。
【0043】
ステップS17では、使用者が小便器1の前から退出した旨を検知する。ステップS17で使用者が退出した旨を検知した後、0.5秒経過するまで待機する(ステップS18のループ)。0.5秒が経過したならば(ステップS18がYES)、オゾン水(オゾンエアーが混合した洗浄水:以下、同じ)による流水洗浄を3〜5秒(第2の所定時間)間に亘って行う(ステップS19)。
図5で示す事例の様に、小便器1が連続的に使用される場合は、毎回の洗浄水の使用量を減少させてもよい。
ステップ19におけるオゾン水による流水洗浄が終了した後、5〜10秒経過するまで待機する(ステップS20がNOのループ)。ステップ19におけるオゾン水による流水洗浄が終了した後、5〜10秒経過したならば(ステップS20がYES)、スプレッダー5からオゾンエアーを1〜5秒間に亘って流出する(ステップS21)。本明細書では、ステップS21におけるオゾンエアーの流出を事後流出と記載する。ステップS21の事後流出の後、図3のR1に進む。
【0044】
図4の制御、すなわちユーザーが小便器を利用する場合の標準的な制御では、ステップS16におけるオゾンエアーの事前流出で、洗浄力の強いオゾンを混合したエアーが小便器1の上方のスプレッダー5から小便器1の周辺領域へ溢れ出るように供給される。そのため、尿が小便器1に当たって微小な飛沫が散乱しても、当該尿の飛沫は、スプレッダー5から流出する洗浄力の強い気体(オゾンエアー)と必ず接触し、(例えば酸化して)悪臭を発しない状態となるので、小便器1周囲に尿が飛散することによる悪臭の発生が確実に防止される。
【0045】
また、ステップS19のオゾン水による洗浄は、洗浄水には洗浄力(酸化力)が強いオゾンが混合されているため、小便器1を洗浄した洗浄水が排水管系を流れる際に、オゾンも排水管系を流れるので、排水管系に堆積しようとする尿石を洗浄、分解することが出来る。そのため、排水管系における尿石の堆積或いは成長を抑制して、排水管系の閉塞を防止することが出来る。
【0046】
また、洗浄水には洗浄力(酸化力)が強いオゾンが混合されているため、必要な濡れ面積を確保しつつ、洗浄水量を減少(節水)する事が出来る。
更に、ステップS21のオゾンエアーの事後流出によって、使用者が立ち去った後に、小便器1周辺に飛散した尿を悪臭が発生しない状態に反応して(酸化反応)、しかも、小便器1周辺における除菌・殺菌を確実にこなすことができる。
【0047】
図5は、小便器1が連続して使用される事例における制御を示している。
図5における制御は、図5において「図4のステップS13」と表記された工程から始まる。ステップS31で洗浄の制御を開始する。
図4のステップS13から2秒経過するのを待ち(ステップS32でNOのループ)、2秒経過したなら(ステップS32がYES)、オゾンエアーを小便器1のスプレッター5から2〜60秒間事前流出させる(ステップS33)。
【0048】
ステップS34で、使用者が小便器1からの退出した旨を検知したならば、当該検知の後、0.5秒経過するまで待機する(ステップS35がNOのループ)。使用者が小便器1からの退出してから0.5秒が経過したならば(ステップS35がYES)、オゾン水による流水洗浄を1〜2秒の間行う(ステップS36)。
オゾン水による流水洗浄(ステップS36)が終了してから5〜10秒経過するまで待ち(ステップS37がNOのループ)、5〜10秒経過したなら(ステップS37がYES)、オゾンエアー事後流出(図4におけるステップS16の説明参照)を1〜5秒間行う(ステップS38)。ステップS38のオゾンエアー事後流出が終了したならば、図3のR2に進む。
【0049】
図5で示す制御(小便器が連続して使用される制御)における作用効果は、図4のユーザーが小便器を利用する場合の標準的な制御における作用効果と、同様である。
ここで、図5の事例では洗浄水による小便器1の洗浄が、僅かな間隔を隔てて連続的に行われるので、洗浄水の使用量を減少させても、十分な洗浄が期待できるのである。
【0050】
図6は、自動的に保守洗浄を行う制御を説明している。
図6における制御は、「図3のステップS5から」から始まる。
図6のステップS41では、4〜8時間に亘って小便器1が利用されていない状態が続いているか否かを判断する。小便器1が利用されていない状態が4〜8時間に亘って続いたならば(ステップS41がYES)、ステップS42に進む。小便器1が利用されていない状態が4〜8時間に亘って続いていないのであれば(ステップS41がNO)、図3のステップS5に戻り待機する(ステップS41がNOのループ)。
【0051】
ステップS42では保守洗浄を開始する。保守洗浄にあたっては、小便器1のスプレッター5から2〜60秒間に亘ってオゾンエアーを流出する(ステップS43:事前流出)。ステップS43においてオゾンエアーの事前流出を行った後、オゾン水による流水洗浄が1〜5秒間行われる(ステップS44)。そして、図3のR1に進む。
【0052】
図6の自動的に保守洗浄を行う制御においても、オゾンエアーの事前流出及びオゾン水による流水洗浄によって、小便器1及び小便器周辺は、清潔な状態が保たれる。
【0053】
図7は、例えば作業員による手作業で小便器1を洗浄する(メンテナンス洗浄)場合の制御を説明している。
図7における制御も、図7において「図3のステップS5から」と表示された工程から始まる。
図7において、ステップS51では手動ボタンを押す。するとメンテナンス洗浄が開始され(ステップS52)、オゾンを混合していない洗浄水を流出させる洗浄が1〜5秒間行われる(ステップS53)。そして、図3のR1に進む。
手作業による小便器1の洗浄においては、洗浄用の薬剤等を別途使用する場合が多く、洗浄力が強いオゾンを洗浄水に混合させなくても良い場合が多いので、洗浄水にはオゾンを混合しないのである。
【0054】
図8は、停電を除く異常時における制御を説明している。
図8における制御も、図8において「図3のステップS5から」と表示された工程から始まる。
図8において、ステップS61では異常(例えば、小便が終わったのに流水が始まらない、洗浄水の流出が止まらない等)を検知する。そして、警告音を発生し、図示しないモニタに故障モードを表示する(ステップS62)。
ステップS63では、検知された異常の内容を異常モード別に分類した上で異常回数としてカウントし、検知された異常の内容を、例えばデータベース115(図2参照)に記憶する。そして、一定時間システムの作動を停止(ステップS64)し、図3のR1に進む。
【0055】
図8の制御が行われることにより、停電を除く異常の形態が統計的に把握され、故障原因の特定が容易にでき、迅速な対応に活かすことができる。また、今後のシステム開発において、更なる性能向上に寄与するデータを蓄積することが出来る。
【0056】
図9は、停電時の制御について説明する。
図9の制御も、図9において「図3のステップS5から」と表示されている工程から始まる。
図9において、ステップS71では停電を検知し、停電中(ステップS72)である旨を、図示しないモニタに表示する(ステップS73)。
ステップS74では、例えば図示しない補助電源等を使用して、一定時間内はシステムの動作を保障する。そして、一定時間経過後に動作を停止させる(ステップS75)。
【0057】
図9の停電時の制御では、一定時間内はシステムの動作が確保できるので、小便器の衛生に最低限必要な洗浄が実行される。
また、洗浄水が流出させている間に停電しても、洗浄水を確実に防止することが出来る。オゾンエアーが流出している場合も同様である。
【0058】
図10は、各種の設定(例えば、流水の時間等)を変更する場合の制御を示している。
図10の制御も、図10において「図3のステップS5から」と表示されている工程から始まる。
図10において、設定ボタンを押すと(ステップS81)、現在の設定情報を表示する(ステップS82)。
ステップS83では、作業者、或いは管理者が設定内容を変更するか否かを判断する。
設定内容を変更するのであれば(ステップS3がYES)、ステップS84に進み、変更しないのであれば(ステップS83がNO)、図3のR1に進む。
ステップS84では、変更するべき設定内容を、作業者、或いは管理者が図示しない入力手段によって入力する。入力された設定情報はデータベース115に保存され(ステップS85)、図3のR1へ進む。
【0059】
図10の各種の設定(例えば、流水の時間等)を変更する場合の制御により、節水や二酸化炭素排出削減を更に向上させる様に、各種の設定を改善する余地が生まれる。
【0060】
図11は、第1実施形態の第1変形例を示している。
図1では、制御装置としては制御部10のコントロールユニット11のみが設けられているが、図11で示す第1変形例では、第2のコントロールユニット11Aが追加されている。
第2のコントロールユニット11Aには、信号ラインSi3を介して人体検知用センサ7からの検知信号が入力されている。そして、信号ラインSi2を介して第2のコントロールユニット11Aからの制御信号が電磁弁V1に伝達される。
【0061】
第2のコントロールユニット11Aは、例えば電池の様な蓄電装置9Aを駆動電源としている。
図9で説明した停電時の制御において、ステップS74で示す一定時間内はシステムの動作を保障する制御は、停電時においても蓄電装置9A(例えば電池:補助電源に相当)で駆動する第2のコントロールユニット11Aにより、小便器システムにおける必要最低限の操作(洗浄水の供給、排水)が保証されるのである。
なお、停電時におけるデータは、第2のコントロールユニット11Aから、後述する伝達系統NW1を介して、コントロールユニット11に送られる。
【0062】
図11において、符号NW1は、第1のコントロールユニット11と第2のコントロールユニット11Aと間で必要な情報を授受するための伝達系統を示している。
伝達系統NW1は、信号ケーブルのみならず、赤外線信号発生装置及び赤外線信号受信装置を有する赤外線無線通信システムであっても良いし、専用のリモコン端末やモバイルコンピュータ等を用いてオペレータが信号を仲介するシステムであっても良い。換言すれば、第1のコントロールユニット11と第2のコントロールユニット11Aと間で必要な情報を授受するための伝達系統については、特に限定するものではない。
図11の第1変形例におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図10を参照して説明したのと同様である。
【0063】
図12は、第1実施形態の第2変形例を示している。
図1では、コントロールユニット11を設けた制御部10は、オゾン発生器14側に設けられている。これに対して図12の第2変形例においては、電磁弁V1を介装した洗浄水供給経路Lwに制御部10Bを設け、制御部10Bにコントロールユニット11Bを設けている。
制御部10Bは、交流電源9(例えば商用電源)で駆動する様に構成されている。
【0064】
人体検知用センサ7及び周辺環境センサ8は、入力信号ラインSiによってコントロールユニット11Bに接続されている。
コントロールユニット11Bは、信号ラインSi4を介して送風機12の起動及び停止や、送風機モーターの回転数を制御すると共に、信号ラインSi5を介して高圧トランス13を操作して、オゾナイザー14への高圧電流の供給を制御している。
図12の第2変形例におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図10を参照して説明したのと同様である。
【0065】
次に、図13〜図15を参照して、第2実施形態を説明する。
図13では、小便器1を含むシステム全体を、符号Bで示している。
図1〜図12の第1実施形態では、オゾナイザー14でオゾンを発生して、エアーと混合している。それに対して、図13の第2実施形態では、薬剤タンク14Bに貯留した薬剤を気化して、エアーと混合している。
ここで、薬剤としては、例えば、例えば安定化した塩素(Cl)や気化した各種薬剤のオイルエッセンス、気相状態にあるハーブ、カテキン、フラボノイド、パラボール等を用いることができる。
【0066】
図13において、薬剤タンク14Bに貯留する薬剤を気化する手段として、電気式のヒーター13Bを使用している。そして、ヒーター13Bに供給される電力及び/又は送風機12の送風モーターの回転数をコントロールユニット11で制御することにより、薬剤の供給流量を制御している。
ここで、ヒーター13Bとして半導体ヒーターを用いても良い。
【0067】
第1実施形態の図2におけるオゾン発生量決定ブロック112は、第2実施形態では、「薬剤供給流量決定ブロック」となる。ここで、機能ブロック図で表現した場合には、「オゾン発生量決定ブロック」も「薬剤供給流量決定ブロック」も同一のブロックで表現される。従って、図11の第2実施形態におけるコントロールユニット11のブロック図は、図2と概略同様となる。
また、第1実施形態におけるブロック図(図2)において、供給電圧決定ブロック113で決定された電圧にかかる電圧信号が高圧トランス13へ伝達されている。それに対して、図11の第2実施形態においては、供給電力供給ブロックで決定された電力に係る電力信号が電気式ヒーター13Bへ供給されることとなる。
【0068】
図13の第2実施形態では、洗浄力の強い気体を、第1実施形態のオゾンに対して、安定化した塩素(Cl)や気化した各種薬剤のオイルエッセンス、気相状態にあるハーブ、カテキン、フラボノイド、パラボール等に代えている。そして、第2実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、第1実施形態と概略同じである。
【0069】
図14は、第2実施形態の第1変形例を示している。
図14の第1変形例は、第1実施形態の第1変形例を示す図11で示す構成と対応している。
すなわち、図14の第1変形例では、第2のコントロールユニット11Aを有しており、電磁弁V1の制御や停電時の制御(図9参照)は第2のコントロールユニット11Aが担当している。
図14の他の構成及び作用効果については、図13の実施形態や図11の変形例と同様である。
【0070】
図15は、第2実施形態の第2変形例を示している。
図15の第2変形例は、第1実施形態の第2変形例を示す図12で示す構成と対応している。
すなわち、図15の第2変形例では、電磁弁V1を介装した洗浄水供給経路Lwに制御部10Bを設け、制御部10Bにコントロールユニット11Bを設けている。
図15におけるその他の構成及び作用効果については、図13の実施形態や図12の変形例と同様である。
【0071】
次に、図16を参照して第3実施形態を説明する。第3実施形態においては、図1の小便器1を含むシステム全体が符号Aで示されており、そのシステムAを包含したネットワークシステム全体が符号Cで示されている。
図16の第3実施形態では、第1実施形態の小便器1(図1〜図12)を有するシステムA及び/又は第2実施形態(図13〜図15)のシステムBの適用を前提としており、当該システムA及び/又はBを適用することにより節約できた水量や、二酸化炭素削減量について、管理用サーバー300を用いて一元的に管理している。
ここで、図16では図1〜図10に係るシステムAしか示されていないが、図11、図12の変形例や、図13〜図15のシステムBも用いることも出来る。
【0072】
第3実施形態の構成を示す図16では、小便器(システムA)からインターネット200を経由して管理用サーバー300に情報を伝達しているが、ローカルエリアネットワーク(LAN)により情報を伝達しても良い。或いは、専用の信号伝達ラインを用いても良い。
【0073】
さらに、図示はされていないが、個々の小便器から携帯用の端末により情報を吸い上げ、当該携帯用の端末に記憶された個々の小便器における情報を、(当該携帯用端末により)管理用サーバー300に伝達しても良い。
【0074】
上述した第3実施形態の小便器システムCによれば、第1実施形態及び/又は第2実施形態に係る小便器1を適用することにより節約できた水量や、二酸化炭素削減量について、管理用サーバー300を用いて一元的に管理しているため、例えば、節水量の限界値(便器洗浄機能を損なうことなく節水できる量)を割り出すこともできる。したがって、更なる節水や二酸化炭素の削減が可能となる。
【0075】
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではない。
例えば、図示の実施形態は、スプレッダー5を有するタイプの小便器1に適用されているが、本発明はスプレッダーを有していないタイプの小便器においても適用可能である。この場合、オゾンと混合したエアーとオゾンと混合した洗浄水は、小便器の上縁部に複数設けられた洗浄流体排出口から吐出される。
【0076】
或いは、環境センサとしてアルコールセンサ或いはアルデヒドセンサを設け、男子用トイレの利用者が酩酊状態にある場合には、排尿量も多く、小便器の使用時間が長くなることを前提に、飲酒をしている利用者を対象とした制御モードに切り替える様に構成する事が出来る。
さらに、昼夜の時間帯や、週末と平日とでは、小便器の使用状況が異なることを考慮して、制御部10、10Bに時計及びカレンダーとして作動する部材を設け、時間帯、或いは平日と休日或いは週末とで異なる運転モードを設定し、時刻及び日付(曜日も含む)により、運転モードを自動的に切り換える様に構成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の第1実施形態の全体構成を示すブロック図。
【図2】第1実施形態のコントロールユニットの構成を示すブロック図。
【図3】第1実施形態において事象が発生する以前の段階における制御方法を示すフローチャート。
【図4】第1実施形態においてユーザーが小便器を利用する場合の標準的な制御を示すフローチャート。
【図5】第1実施形態において小便器が連続して使用される場合の制御フローチャート。
【図6】第1実施形態で自動的に保守洗浄を行う場合の制御フローチャート。
【図7】第1実施形態で作業者が洗浄する場合の制御フローチャート。
【図8】第1実施形態で停電を除く異常時の制御フローチャート。
【図9】第1実施形態で停電時の制御フローチャート。
【図10】第1実施形態で各種の設定を変更する場合の制御フローチャート。
【図11】第1実施形態の第1変形例の構成を示すブロック図。
【図12】第1実施形態の第2変形例の構成を示すブロック図。
【図13】第2実施形態の全体構成を示すブロック図。
【図14】第2実施形態の第1変形例の構成を示すブロック図。
【図15】第2実施形態の第2変形例の構成を示すブロック図。
【図16】第3実施形態の全体構成を示すブロック図。
【符号の説明】
【0078】
1・・・小便器(本体)
2・・・活水器
3・・・旋回流発生装置
4・・・ミキサ
5・・・洗浄流体排出口
7・・・人体検知センサ
8・・・周辺環境検知センサ
9・・・商業電源/交流電源
10、10B・・・制御部
11、11A、11B・・・コントロールユニット
12・・・送風機
13・・・高圧トランス
14・・・オゾン発生器/オゾナイザー
111・・・運転制御ブロック
112・・・オゾン発生決定ブロック
113・・・供給電圧決定ブロック
114・・・回転数決定ブロック
115・・・データベース
La・・・気体流路
Lc・・・洗浄用流体経路
Lw・・・洗浄水供給経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体感知センサと、制御装置と、洗浄力の強い気体を発生する機構と、発生した洗浄力が強い気体が流れる気体流路と、洗浄水が流れる洗浄水供給系統とを有し、洗浄力の強い気体と洗浄水とが混合する様に気体流路と洗浄水供給系統とは合流しており、気体流路と洗浄水供給系統とが合流した洗浄用流体経路は小便器上縁部の洗浄流体排出口に連通しており、前記コントロールユニットは、人体感知センサにより小便器が使用されていることを感知した際に、洗浄力の強い気体を気体流路及び洗浄用流体経路を経由して洗浄流体排出口から第1の所定時間だけ吐出し、人体感知センサにより小便器の使用が完了したことを感知した際に洗浄水及び洗浄力の強い気体を合流して混合した状態で洗浄用流体経路を経由して洗浄流体排出口から第2の所定時間だけ吐出する制御を行う様に構成されていることを特徴とする小便器。
【請求項2】
前記制御手段は、洗浄水及び洗浄力の強い気体を合流して混合した状態で洗浄用流体経路を経由して洗浄流体排出口から第2の所定時間だけ吐出した後、洗浄力の強い気体を気体流路及び洗浄用流体経路を経由して洗浄流体排出口から第3の所定時間だけ吐出する制御を行う様に構成されている請求項1の小便器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2008−156929(P2008−156929A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−347634(P2006−347634)
【出願日】平成18年12月25日(2006.12.25)
【特許番号】特許第4099784号(P4099784)
【特許公報発行日】平成20年6月11日(2008.6.11)
【出願人】(506059193)エコ・デベロプメント株式会社 (4)
【Fターム(参考)】