小物収容具
【課題】取り出し易く、複数種の小物を分別してコンパクトに収容することができる小物収容具を提供する。
【解決手段】スタンド3に容器2を回動自在に支持してなる小物収容具1であって、内部を傾斜状に配された仕切板24によって上下2つに仕切って、2の収容室5a,5bを設け、夫々の収容室の取出口6a,6bの周縁に磁石7を設けた。容器を回動して取出口を下に向けることで、容器内部の小物を取出口の周縁に吸着させ、取り出し易い状態にすることができる。
【解決手段】スタンド3に容器2を回動自在に支持してなる小物収容具1であって、内部を傾斜状に配された仕切板24によって上下2つに仕切って、2の収容室5a,5bを設け、夫々の収容室の取出口6a,6bの周縁に磁石7を設けた。容器を回動して取出口を下に向けることで、容器内部の小物を取出口の周縁に吸着させ、取り出し易い状態にすることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クリップ等の小物を収容するための小物収容具に関し、特に、取り出し易く、複数種の小物を分別して収容することができる小物収容具に関する。
【背景技術】
【0002】
クリップ等の事務用小物を収容するための容器としては、特許文献1に示すように、取出口の傾斜側壁を底部近傍まで延設し、その傾斜側壁にクリップを吸着させるための磁石を設けたものが提案されている。この容器は、底部に回転自在のスタンドを設け、容器を傾斜させて支持することで、クリップが自重により連続的に取出口に至るようにすると共に、使用者が指と平行する傾斜側壁に沿って滑らせることによって、クリップが取り出し易くなるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公平4−34079号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の小物収容具においては、傾斜側壁に吸着されたクリップが取出口から机上に溢れ出した状態で吸着されてしまうことがある上、多種の小物を分別してコンパクトに収容することができない。
そこで、本発明は、取り出し易く、複数種の小物を分別してコンパクトに収容することができる小物収容具の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、複数の収容室を有する容器を回動自在に支持してなる小物収容具であって、小物が収容される前記収容室の取出口の周縁に、前記小物を吸着させるための吸着部材を設けたことを特徴とするものである。
この場合、前記容器の内部は、傾斜状に配された仕切板によって上下2つの収容室に仕切られており、夫々の収容室の取出口が、容器の上壁部と下壁部に夫々設けられているものであってもよい。
【0006】
この場合において、前記容器の内壁は、前記上壁部の取出口に連続する開口を有する上方容器部材と、前記下壁部の取出口に連続する開口を有する下方容器部材と、前記仕切板を有する仕切部材と、からなるものであってもよい。
この場合において、前記上方容器部材と、前記下方容器部材と、前記仕切部材とは1つの平面部材によって構成されており、ヒンジ部を介して折り曲げて形成されたものであってもよい。
さらに、前記吸着部材は磁石であってもよい。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に係る小物収容具は、夫々の取出口の周縁において小物を吸着させて保持することが可能な収容室を有する容器を回動可能としたので、容器を回動して取出口を下に向けることで、容器の底の取り出しにくい小物を、即座に取出口の周縁に吸着させ、取り出し易い状態にすることができる。
また、複数の収容室を有しているので、小物を分別して収容することができる上、容器を回動した際、分別された小物が夫々の取出口の周縁部に吸着された状態となるので、所望の小物を選択しながら、円滑に取り出すことができる。
【0008】
請求項2に係る小物収容具は、容器の内部は、傾斜状に配された仕切板によって上下2つの収容室に仕切られており、夫々の収容室の取出口が、容器の上壁部と下壁部とに夫々設けられているので、夫々の収容室の底面を傾斜状にすることができる。これによって、上方の収容室の小物が、底に落ち込んでいて取り出し難い場合は、容器を回転させることで、傾斜状の底面を小物が滑り落ち、取出口周縁の吸着部材へと円滑に至るようになる。
これによって、小物を多量に収容した場合であっても、容器を上下反転させた際に、小物が零れ落ちるのを防止できる。
【0009】
請求項3に係る小物収容具は、容器の上壁部の取出口に連続する開口を有する上方容器部材と、下壁部の取出口に連続する開口を有する下方容器部材と、傾斜状の仕切板を有する仕切部材とによって、容器の内壁を構成したので、傾斜状の底面を有する上下2つの収容室を、容易に形成することができる。
請求項4に係る発明は、上方容器部材と、下方容器部材と、仕切部材とを単一の平面部材で製造することができるようにしたので、部品点数を少なくすることができ、製造工程数、及び製造コストの低減化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態に係る小物収容具を示す正面図である。
【図2】上記小物収容具の断面図である。
【図3】上記小物収容具の右側面図である。
【図4】上記小物収容具の左側面図である。
【図5】上記小物収容具の平面図である。
【図6】上記小物収容具の容器を示す平面図である。
【図7】上記容器の断面図である。
【図8】内側容器部材を示す斜視図である。
【図9】上記内側容器部材を示し、(a)は平面図であり、(b)は正面図である。
【図10】本実施形態に係る小物収容具の第1変形例を示す分解図である。
【図11】本実施形態に係る小物収容具の第2変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の好適な実施形態を、添付図面に基づいて説明する。なお、実施形態は以下の形態に限定されるものではなく、本発明の課題を解決し得るものであれば、他の態様も可能である。
【0012】
図1は、本発明の第1実施形態に係る小物収容箱を示す正面図であり、図2はその断面図である。図3、図4及び図5は、右側面図、左側面図及び平面図である。
この小物収容具1は、ゼムクリップ等の事務用小物を分別して収容するためのもので、容器2をスタンド3に回動可能に支持させたものである。
【0013】
容器2の内部には、複数の収容室5a、5bが設けられており、夫々の収容室5a,5bの取出口6a,6bの周縁の内側には、事務用小物を吸着させるための磁石7が設けられている(図2参照)。そして、スタンド3の台座部8の両端に立設された支持部9において、回転可能に支承されている。
以下、容器2の構成を図6及び図7を参照して詳述する。なお、図6は、容器の平面図であり、図7は、図6のA−A矢視断面図である。
【0014】
容器2は、外側容器10と内側容器20とによって構成されている。
外側容器10は、立方体形状であって、上壁部と下壁部に取出口6a,6bを設け、上方の1つ角部と、その対角線上の角部に、スタンド3の支持部9に枢支させるための枢支部11を突設した構造である。
この外側容器10は、上方の開口部6aを含む上面と、それに隣接する2つの側面と、それらの面の接点に位置する枢支部11とからなる第1の外側容器部材10aと、下方の開口部6bを含む下面と、それに隣接する2つの側面と、それらの面の接点に位置する枢支部11とからなる第2の外側容器部材10bと、接合部12において組み付けることによって形成されている。
【0015】
これらの外側容器部材10a,10bは、硬質な合成樹脂製の材料からなる同一形状の部材として構成されており、このように、同一形状の半割状の部材を組み合わせて外側容器10を形成することで、製造を容易にすると共に、部品の種類を少なくしている。
内側容器20は、図8に示すように、上方の取出口6aに連続する開口部を有する上方容器部材21aと、下方の取出口6bに連続する開口部を有する下方容器部材21bと、傾斜状の仕切板24を有する仕切部材25とによって構成されている。
【0016】
上方及び下方容器部材21a,21bの開口部の内側には、リング状の磁石7を取り付けるための取付部22が設けられている。
なお、図9(a)は、内側容器部材20を示す平面図であり、図9(b)は正面図であるが、底面図は図9(a)と対称であり、左右側面図及び背面図は、図9(b)と同一又は対称になっている。
【0017】
即ち、上方容器部材21a、下方容器部材21b及び仕切部材25は、ポリプロピレンなどの軟質な合成樹脂製の材料を射出成形することにより一体成形されたものであり、肉薄のヒンジ部27を介して折り曲げることによって、傾斜状に配された仕切部板7によって上下2つの収容室5a,5bに仕切られた構造の内側容器部材20を製造することができるようにしている。
このように構成された内側容器部材20に、第1及び第2の外側容器部材10a,10bを組み付けることで、本実施形態に係る小物収容具1の容器2が形成される。なお、外側容器部材10の内壁面に設けられた窪み部13は、内側容器部材20を組み付ける際に必要な逃げ部である。
【0018】
このように、上方の取出口6aに連続する開口を有する上方容器部材21aと、下方の取出口6bに連続する開口を有する下方容器部材21bと、傾斜状の仕切板24を有する仕切部材25を、1つの平面部材によって構成することで、部品点数を少なくすることができ、製造工程、製造コストを低減できる。
以下、本実施形態に係る小物収容具1の使用方法を説明する。
【0019】
ゼムクリップ等の磁性体を含んで構成される小物を、夫々の収容室5a,5bに収容した状態で使用する場合において、上方の収容室5a内の小物が底に落ち込んで、取り出し難くなっている場合は、容器2を僅かに回動させる。
すると、収容室5a内の小物が傾斜状の底面(即ち、仕切板24)を滑り落ちて取出口6aへと至り、周縁の磁石7に吸着する。これによって、小物が取り出し易い状態となる。
【0020】
上方の収容室5aに収容されている小物が所望のものではなかった場合は、容器2を回転させて上下を反転させる。下方の収容室5bに保持されている小物は、全て取出口6b周縁の磁石7に吸着された状態となっているので、スムーズに手に取ることができる。
本実施形態において、内側容器部材20は、上方容器部材21a’と、下方容器部材21b’と、仕切部材25’を、別部材で構成してもよいし、容器部材の形状は直方体形状、紡錘形状、球状等であってもよい(図10参照)。
【0021】
また、仕切板24は傾斜状でなくてもよいし、図11のように、容器2’を単一の部材で構成してもよいし、収容室5’を3つ以上設けてもよい。
さらに、吸着部材は磁石に限るものではなく、容器2’の取出口6’に粘着材等を塗布したものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明は、あらゆる産業分野で使用される小物収容具に適用することができる。
【符号の説明】
【0023】
1…小物収容具
2…容器
3…スタンド
5…収容室
6…取出口
7…磁石
8…台座部
9…支持部
10…外側容器
11…枢支部
12…接合部
13…窪み
20…内側容器
21a…上方容器部材
21b…下方容器部材
22…磁石取付部
24…仕切板
25…仕切部材
27…ヒンジ部
【技術分野】
【0001】
本発明は、クリップ等の小物を収容するための小物収容具に関し、特に、取り出し易く、複数種の小物を分別して収容することができる小物収容具に関する。
【背景技術】
【0002】
クリップ等の事務用小物を収容するための容器としては、特許文献1に示すように、取出口の傾斜側壁を底部近傍まで延設し、その傾斜側壁にクリップを吸着させるための磁石を設けたものが提案されている。この容器は、底部に回転自在のスタンドを設け、容器を傾斜させて支持することで、クリップが自重により連続的に取出口に至るようにすると共に、使用者が指と平行する傾斜側壁に沿って滑らせることによって、クリップが取り出し易くなるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公平4−34079号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の小物収容具においては、傾斜側壁に吸着されたクリップが取出口から机上に溢れ出した状態で吸着されてしまうことがある上、多種の小物を分別してコンパクトに収容することができない。
そこで、本発明は、取り出し易く、複数種の小物を分別してコンパクトに収容することができる小物収容具の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、複数の収容室を有する容器を回動自在に支持してなる小物収容具であって、小物が収容される前記収容室の取出口の周縁に、前記小物を吸着させるための吸着部材を設けたことを特徴とするものである。
この場合、前記容器の内部は、傾斜状に配された仕切板によって上下2つの収容室に仕切られており、夫々の収容室の取出口が、容器の上壁部と下壁部に夫々設けられているものであってもよい。
【0006】
この場合において、前記容器の内壁は、前記上壁部の取出口に連続する開口を有する上方容器部材と、前記下壁部の取出口に連続する開口を有する下方容器部材と、前記仕切板を有する仕切部材と、からなるものであってもよい。
この場合において、前記上方容器部材と、前記下方容器部材と、前記仕切部材とは1つの平面部材によって構成されており、ヒンジ部を介して折り曲げて形成されたものであってもよい。
さらに、前記吸着部材は磁石であってもよい。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に係る小物収容具は、夫々の取出口の周縁において小物を吸着させて保持することが可能な収容室を有する容器を回動可能としたので、容器を回動して取出口を下に向けることで、容器の底の取り出しにくい小物を、即座に取出口の周縁に吸着させ、取り出し易い状態にすることができる。
また、複数の収容室を有しているので、小物を分別して収容することができる上、容器を回動した際、分別された小物が夫々の取出口の周縁部に吸着された状態となるので、所望の小物を選択しながら、円滑に取り出すことができる。
【0008】
請求項2に係る小物収容具は、容器の内部は、傾斜状に配された仕切板によって上下2つの収容室に仕切られており、夫々の収容室の取出口が、容器の上壁部と下壁部とに夫々設けられているので、夫々の収容室の底面を傾斜状にすることができる。これによって、上方の収容室の小物が、底に落ち込んでいて取り出し難い場合は、容器を回転させることで、傾斜状の底面を小物が滑り落ち、取出口周縁の吸着部材へと円滑に至るようになる。
これによって、小物を多量に収容した場合であっても、容器を上下反転させた際に、小物が零れ落ちるのを防止できる。
【0009】
請求項3に係る小物収容具は、容器の上壁部の取出口に連続する開口を有する上方容器部材と、下壁部の取出口に連続する開口を有する下方容器部材と、傾斜状の仕切板を有する仕切部材とによって、容器の内壁を構成したので、傾斜状の底面を有する上下2つの収容室を、容易に形成することができる。
請求項4に係る発明は、上方容器部材と、下方容器部材と、仕切部材とを単一の平面部材で製造することができるようにしたので、部品点数を少なくすることができ、製造工程数、及び製造コストの低減化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態に係る小物収容具を示す正面図である。
【図2】上記小物収容具の断面図である。
【図3】上記小物収容具の右側面図である。
【図4】上記小物収容具の左側面図である。
【図5】上記小物収容具の平面図である。
【図6】上記小物収容具の容器を示す平面図である。
【図7】上記容器の断面図である。
【図8】内側容器部材を示す斜視図である。
【図9】上記内側容器部材を示し、(a)は平面図であり、(b)は正面図である。
【図10】本実施形態に係る小物収容具の第1変形例を示す分解図である。
【図11】本実施形態に係る小物収容具の第2変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の好適な実施形態を、添付図面に基づいて説明する。なお、実施形態は以下の形態に限定されるものではなく、本発明の課題を解決し得るものであれば、他の態様も可能である。
【0012】
図1は、本発明の第1実施形態に係る小物収容箱を示す正面図であり、図2はその断面図である。図3、図4及び図5は、右側面図、左側面図及び平面図である。
この小物収容具1は、ゼムクリップ等の事務用小物を分別して収容するためのもので、容器2をスタンド3に回動可能に支持させたものである。
【0013】
容器2の内部には、複数の収容室5a、5bが設けられており、夫々の収容室5a,5bの取出口6a,6bの周縁の内側には、事務用小物を吸着させるための磁石7が設けられている(図2参照)。そして、スタンド3の台座部8の両端に立設された支持部9において、回転可能に支承されている。
以下、容器2の構成を図6及び図7を参照して詳述する。なお、図6は、容器の平面図であり、図7は、図6のA−A矢視断面図である。
【0014】
容器2は、外側容器10と内側容器20とによって構成されている。
外側容器10は、立方体形状であって、上壁部と下壁部に取出口6a,6bを設け、上方の1つ角部と、その対角線上の角部に、スタンド3の支持部9に枢支させるための枢支部11を突設した構造である。
この外側容器10は、上方の開口部6aを含む上面と、それに隣接する2つの側面と、それらの面の接点に位置する枢支部11とからなる第1の外側容器部材10aと、下方の開口部6bを含む下面と、それに隣接する2つの側面と、それらの面の接点に位置する枢支部11とからなる第2の外側容器部材10bと、接合部12において組み付けることによって形成されている。
【0015】
これらの外側容器部材10a,10bは、硬質な合成樹脂製の材料からなる同一形状の部材として構成されており、このように、同一形状の半割状の部材を組み合わせて外側容器10を形成することで、製造を容易にすると共に、部品の種類を少なくしている。
内側容器20は、図8に示すように、上方の取出口6aに連続する開口部を有する上方容器部材21aと、下方の取出口6bに連続する開口部を有する下方容器部材21bと、傾斜状の仕切板24を有する仕切部材25とによって構成されている。
【0016】
上方及び下方容器部材21a,21bの開口部の内側には、リング状の磁石7を取り付けるための取付部22が設けられている。
なお、図9(a)は、内側容器部材20を示す平面図であり、図9(b)は正面図であるが、底面図は図9(a)と対称であり、左右側面図及び背面図は、図9(b)と同一又は対称になっている。
【0017】
即ち、上方容器部材21a、下方容器部材21b及び仕切部材25は、ポリプロピレンなどの軟質な合成樹脂製の材料を射出成形することにより一体成形されたものであり、肉薄のヒンジ部27を介して折り曲げることによって、傾斜状に配された仕切部板7によって上下2つの収容室5a,5bに仕切られた構造の内側容器部材20を製造することができるようにしている。
このように構成された内側容器部材20に、第1及び第2の外側容器部材10a,10bを組み付けることで、本実施形態に係る小物収容具1の容器2が形成される。なお、外側容器部材10の内壁面に設けられた窪み部13は、内側容器部材20を組み付ける際に必要な逃げ部である。
【0018】
このように、上方の取出口6aに連続する開口を有する上方容器部材21aと、下方の取出口6bに連続する開口を有する下方容器部材21bと、傾斜状の仕切板24を有する仕切部材25を、1つの平面部材によって構成することで、部品点数を少なくすることができ、製造工程、製造コストを低減できる。
以下、本実施形態に係る小物収容具1の使用方法を説明する。
【0019】
ゼムクリップ等の磁性体を含んで構成される小物を、夫々の収容室5a,5bに収容した状態で使用する場合において、上方の収容室5a内の小物が底に落ち込んで、取り出し難くなっている場合は、容器2を僅かに回動させる。
すると、収容室5a内の小物が傾斜状の底面(即ち、仕切板24)を滑り落ちて取出口6aへと至り、周縁の磁石7に吸着する。これによって、小物が取り出し易い状態となる。
【0020】
上方の収容室5aに収容されている小物が所望のものではなかった場合は、容器2を回転させて上下を反転させる。下方の収容室5bに保持されている小物は、全て取出口6b周縁の磁石7に吸着された状態となっているので、スムーズに手に取ることができる。
本実施形態において、内側容器部材20は、上方容器部材21a’と、下方容器部材21b’と、仕切部材25’を、別部材で構成してもよいし、容器部材の形状は直方体形状、紡錘形状、球状等であってもよい(図10参照)。
【0021】
また、仕切板24は傾斜状でなくてもよいし、図11のように、容器2’を単一の部材で構成してもよいし、収容室5’を3つ以上設けてもよい。
さらに、吸着部材は磁石に限るものではなく、容器2’の取出口6’に粘着材等を塗布したものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明は、あらゆる産業分野で使用される小物収容具に適用することができる。
【符号の説明】
【0023】
1…小物収容具
2…容器
3…スタンド
5…収容室
6…取出口
7…磁石
8…台座部
9…支持部
10…外側容器
11…枢支部
12…接合部
13…窪み
20…内側容器
21a…上方容器部材
21b…下方容器部材
22…磁石取付部
24…仕切板
25…仕切部材
27…ヒンジ部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の収容室(5a,5b)を有する容器(2)を回動自在に支持してなる小物収容具(1)であって、小物が収容される前記収容室(5a,5b)の取出口(6a,6b)の周縁に、前記小物を吸着させるための吸着部材(7)を設けたことを特徴とする小物収容具。
【請求項2】
前記容器(2)の内部は、傾斜状に配された仕切板(24)によって上下2つの収容室に仕切られており、夫々の収容室(5a,5b)の取出口(6a,6b)が、容器(2)の上壁部と下壁部に夫々設けられていることを特徴とする請求項1に記載の小物収容具。
【請求項3】
前記容器(2)の内壁は、前記上壁部の取出口(6a)に連続する開口を有する上方容器部材(21a)と、前記下壁部の取出口(6b)に連続する開口を有する下方容器部材(21b)と、前記仕切板(24)を有する仕切部材(25)と、からなることを特徴とする請求項2に記載の小物収容具。
【請求項4】
前記上方容器部材(21a)と、前記下方容器部材(21b)と、前記仕切部材(25)とは1つの平面部材によって構成されており、ヒンジ部(27)を介して折り曲げて形成されたことを特徴とする請求項3に記載の小物収容具。
【請求項5】
前記吸着部材(7)は磁石であることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1つの請求項に記載の小物収容具。
【請求項1】
複数の収容室(5a,5b)を有する容器(2)を回動自在に支持してなる小物収容具(1)であって、小物が収容される前記収容室(5a,5b)の取出口(6a,6b)の周縁に、前記小物を吸着させるための吸着部材(7)を設けたことを特徴とする小物収容具。
【請求項2】
前記容器(2)の内部は、傾斜状に配された仕切板(24)によって上下2つの収容室に仕切られており、夫々の収容室(5a,5b)の取出口(6a,6b)が、容器(2)の上壁部と下壁部に夫々設けられていることを特徴とする請求項1に記載の小物収容具。
【請求項3】
前記容器(2)の内壁は、前記上壁部の取出口(6a)に連続する開口を有する上方容器部材(21a)と、前記下壁部の取出口(6b)に連続する開口を有する下方容器部材(21b)と、前記仕切板(24)を有する仕切部材(25)と、からなることを特徴とする請求項2に記載の小物収容具。
【請求項4】
前記上方容器部材(21a)と、前記下方容器部材(21b)と、前記仕切部材(25)とは1つの平面部材によって構成されており、ヒンジ部(27)を介して折り曲げて形成されたことを特徴とする請求項3に記載の小物収容具。
【請求項5】
前記吸着部材(7)は磁石であることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1つの請求項に記載の小物収容具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】
【図8】
【公開番号】特開2010−162853(P2010−162853A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−9394(P2009−9394)
【出願日】平成21年1月19日(2009.1.19)
【出願人】(000104087)カール事務器株式会社 (63)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月19日(2009.1.19)
【出願人】(000104087)カール事務器株式会社 (63)
【Fターム(参考)】
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