少なくとも1つの中継器と、対応するプログラム製品および中継デバイスとを使用して、少なくとも2つの送信機と少なくとも1つの受信機間でディジタル信号を送信する方法
本発明は、少なくとも2つの符号の連結を使用して少なくとも2つの送信機と少なくとも1つの受信機間にディジタル信号を送信する方法であって、−該送信機において、少なくとも2つの第1の符号語を出力する第1の符号化ステップと、−少なくとも2つの異なる送信チャネルを介する該第1の符号語の第1の送信ステップと、−少なくとも1つの中継デバイスにおける、中間符号語として既知の該第1の符号語のうちの少なくとも2つの受信ステップと、−インタリーブされたビットを出力する該中間符号語の該ビットの少なくとも一部をインタリーブするステップと、−該中継器において、該中間符号語を考慮して、少なくとも1つの第2の符号語を出力する該インタリーブされたビットを符号化する第2のステップと、−該中継デバイスを介して該第2の符号語を送信する第2のステップとを備え、該受信器において、該第1の符号語と、該第2の符号語によって形成された冗長性とを考慮して反復復号を可能にすることを特徴とする方法に関する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2つの送信機から少なくとも1つの受信機への符号化されたデータの送信に関する。より具体的には、本発明は、このようなデータの送信の、とりわけ受信機におけるエラー訂正復号性能の品質を改良することに関する。
【0002】
本発明は、例えばリアルタイム用途について、無線またはモバイルネットワークを介するデータの送信に特に適用可能であるが、これに限られない。
【背景技術】
【0003】
これらの無線またはモバイルネットワークは、容量、信頼性および消費などに関して相当の利得を求めている。有線ネットワークとは異なり、無線ネットワークやモバイルネットワークの送信チャネルは困難であるとされており、送信に関する信頼性は比較的凡庸ななものとなっている。近年、符号化および変調の分野、とりわけ消費および容量に関して主要な進歩がみられた。実際、複数の送信機/受信機が(時間、周波数および空間の)同一のリソースを共有している無線ネットワークにおいて、送信電力は最大限削減されるべきである。
【0004】
通信を信頼性のあるものとするために、一般的に使用されている技術は、受信機がエラーの存在を検出した場合に情報が再送信されるARQ(自動再送要求)技術である。この技術はエラー検出機構およびシグナリング専用チャネルを必要とする。この技術の主要な欠点は、送信時間が増大することと、それにより、リアルタイム用途(例えば電話通信)とほとんど互換性がないことである。さらに、センサネットワークなどの新たな用途や、モバイルユニットへのテレビ信号の放送にも、これらの手段と両立不可能な複雑さおよび/または消費の制約が課される。
【0005】
第2の最新のアプローチは、送信効率を改良するために中継器に依拠している。中継器は、ストリームを「復号および転送する」か、受信信号を「増幅および転送する」かのいずれかが可能である。
【0006】
最終的に、この中継技術を、「ネットワーク符号化」として既知の技術と組み合わせることが提案されている。このアプローチは、例えばS. YangおよびR. Koetterによる「Network Coding over a Noisy Relay: a Belief Propagation Approach」、in Proc. IEEE ISIT ‘07, Nice, France, June 2007において説明されている。中継器は、2つのソースによってそれぞれ送信された2つの受信符号語を復号し、次いでこの2つの符号語のビット単位の合計についての2を法とした剰余の対数尤度比(LLR)を計算および送信する。従って、受信機は利用可能な3つの観測対象、つまり2つのソースおよびLLRを有する。この手段は複数の欠陥を有している、つまり、中継器のエラーにかなり影響されやすく、とりわけLLRのアナログ値は、ソースによって送信されたストリームのビットごとに中継器と受信機間で極めて正確に(少なくとも4ビット)送信されなければならず、このことはネットワークの容量に対する損害となる。類似のアプローチが、S. Zhang, Y. Zhu, S.-C. LiewおよびK. Ben Letaiefによる「Joint Design of Netwrok Coding and Channel Decoding for Wireless Networks」in Proc. IEEE WCNC ‘07, pp. 779-784, 11-15 March 2007によって提案されている。しかしながら、著者らは、受信機における復号に触れることなく中継器における複雑さの削減を研究してきた。
【0007】
これらの様々な場合において、復号は困難であり、受信機での処理に対する簡単かつ効率的な手段はない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、少なくとも2つの符号の連結を実現する、少なくとも2つの送信機と少なくとも1つの受信機間でディジタル信号を送信する方法であって、
−該送信機において、少なくとも2つの第1の符号語を送出する第1の符号化ステップと、
−該第1の符号語を送信する第1のステップと、
−少なくとも1つの中継デバイスにおいて、中間符号語と称される該第1の符号語のうちの少なくとも2つを受信するステップと、
−該中間符号語の該ビットのうちの少なくとも一部をインタリーブして、インタリーブされたビットを送出するステップと、
−該1つまたは複数の中継器において該インタリーブされたビットを符号化し、該中間符号語を考慮する少なくとも1つの第2の符号語を送出する第2のステップと、
−該1つまたは複数の中継デバイスによって該1つまたは複数の第2の符号語を送信する第2のステップとを備える方法であって、
該1つまたは複数の受信機において、該第1の符号語と、次いで該1つまたは複数の第2の符号語によって形成された冗長性とを考慮する反復復号を実行可能にする方法を提案する。
【0009】
該第1の送信ステップは、ダイバーシティを増大させるように、少なくとも2つの異なる送信チャネルを介して実現可能である。これらのチャネルは、例えば送信機が異なるということ、該少なくとも2つの送信機の少なくとも一方が複数の送信アンテナを実装すること、中継器が複数の受信アンテナを実装すること、もしくは該少なくとも2つの送信機および/または該中継器が、時間の経過中に送信チャネルの変動を取得する手段(例えば可変遅延を適用する手段)を備えることによって異なることもある。
【0010】
従って、本発明は、1つまたは複数の中継デバイスにおけるインタリーブおよび符号化の導入にとりわけ依拠しており、すべての分散送信機がターボ符号の符号化利得を享受できる。該符号化はとりわけ、該中継器によって受信された該中間符号語のうちの少なくとも2つのビット単位の組み合わせとすることができる。実際、本発明のアプローチは、該送信機の該ターボ符号化の実装を必要とすることなく、該中継器で生成される冗長性に依拠する反復復号を受信機で実現することができる。
【0011】
このアプローチはまた、各送信機において実現され、かつリアルタイム用途と両立しない従来のターボ符号化動作と比較して符号化遅延を削減する一方で、これらの送信機の処理および複雑さを簡略化することができる。
【0012】
言い換えると、本発明は、エラー訂正符号またはターボ符号化のネットワーク分散を提案する新規のアプローチに依拠している。
【0013】
実現に関する多数の代替実施形態が、インタリーブのタイプ、符号化のタイプ、(カスケード接続可能な)送信機および中継器の数、および符号の連結(並列、直列など)に応じて想定可能である。
【0014】
第1の実施形態によると、該インタリーブステップは疑似ランダムインタリーブを実施する。
【0015】
第2の実施形態において、このインタリーブステップは積符号の行/列の行列を実現する。
【0016】
この場合、該第1の符号語は行情報ビットおよび行冗長性ビットを含んでもよく、また該第2の符号語は列冗長性ビットから冗長性符号語を形成し、該1つまたは複数の受信機における積符号行列の構築を可能にする。
【0017】
従って、例えば、ブロック符号のChase−Pyndiahアルゴリズムや、検討された符号の他の適合的復号方法を使用して反復的に復号可能な積符号を受信機において有する。
【0018】
該第1および第2の送信ステップは、時間分割多重アクセス(TDMA)技術、または周波数分割多重アクセス(FDMA)技術および/または符号分割多重アクセス(CDMA)技術、もしくは受信機において異なる寄与を分離するために使用される他の多重アクセス技術を実装可能である。
【0019】
第1のアプローチにおいて、該中継器における該受信ステップは、該中継器で受信された該ビットの各々の値に関する硬判定を実施して、該中間符号語を形成する。
【0020】
このアプローチは簡単かつ高速に実装できる。
【0021】
第2のアプローチによると、該中継デバイスのうちの1つにおける該受信ステップは、該中継デバイスで受信された該ビットの各々の値を閾値化して閾値化データを送出するサブステップと、該閾値化データのエラーを訂正して該中間符号語を形成するサブステップとを実装する。
【0022】
第3のアプローチによると、該中継デバイスのうちの1つにおける該受信ステップには、該中間符号語を形成するために、該中継器で受信された該ビットの各々のソフト値についてソフト復号するステップが続く。
【0023】
この場合、該ソフト復号ステップは特に、該受信された該ソフト値に対する平均二乗誤差を最小化する符号語を検索するステップを実現する。
【0024】
このことは、該中継器におけるエラー数を削減するため、該第1のアプローチよりも高い効率をもたらす。
【0025】
本発明の少なくとも1つの実施形態において、該方法はまた、該中継器において、該第2の符号語の該ビットの少なくとも1つに信頼性情報を割り当てるステップを備える。
【0026】
従って、重み付け動作を導入することによって復号の品質をさらに改良することが可能である。
【0027】
該信頼性情報は特に、該第2の符号語における少なくとも1つの低信頼性ビットの位置を示す少なくとも1つのシグナリングビットを備える。
【0028】
上記のように、本発明は多数のタイプの符号によって実現可能である。該第1の符号化ステップおよび/または該第2の符号化ステップは、例えば、
−畳込み符号と、
−BCH符号と、
−RS符号と、
−ターボ符号と、
−バイナリまたは非バイナリLDPC符号と、
−パリティ符号と
を備える群に属する線形符号を実現可能である。
【0029】
少なくとも1つの具体的な実施形態において、少なくとも1つの第1の中継デバイスは、第2の中継デバイスによって送信された少なくとも1つの中間符号語を受信する。
【0030】
言い換えると、中継デバイスをカスケード接続することができる。より一般的には、該復号の品質を改良するように該送信機と該中継器を組み合わせるために、場合によっては時間および/または空間において可変的な多数の配置を想定可能である。
【0031】
本発明はまた、上記送信方法を実現するためのプログラム符号命令を備える、通信ネットワークからダウンロード可能な、および/またはコンピュータ読み取り可能な担体に記憶されている、および/またはプロセッサによって実行可能なコンピュータプログラム製品に関する。
【0032】
本発明はまた、本方法を実現するための中継デバイスに関する。このような方法は特に、
−少なくとも2つの送信デバイスおよび/または少なくとも1つの中継デバイスによって送出される少なくとも2つの中間符号語を受信する手段と、
−該中間符号語の該ビットの少なくとも一部をインタリーブし、インタリーブされたビットを送出する手段と、
−該中間符号語を考慮する少なくとも1つの第2の符号語を形成するように、該インタリーブされたビットを符号化する手段と、
−該1つまたは複数の第2の符号語を送信する手段と
を備える。
【0033】
本発明の実施形態の他の特徴および利点は、例示的かつ非制限的例として、添付の図面を参照して付与された具体的な実施形態に関する以下の説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】図1は、本発明の方法を実現する送信システムの第1の例である。
【図2】図2は、図1のシステムで実現される送信方法の簡略化フローチャートである。
【図3】図3は、具体的な実施形態において本発明によって取得される積符号を図示している。
【図4】図4は、本発明にしたがった中継デバイスにある主要リソースを説明している。
【図5】図5は、4つの送信機、1つの中継器および1つの受信機を含む本発明に従ったシステムの第2の例を示している。
【図6A】図6Aは、図5のシステムで得られた性能を図示している。
【図6B】図6Bは、図5のシステムで得られた性能を図示している。
【図6C】図6Cは、図5のシステムで得られた性能を図示している。
【図6D】図6Dは、図5のシステムで得られた性能を図示している。
【図7】図7は、3つの送信機、2つの中継器および1つの受信機を含む本発明にしたがったシステムの第3の例を示している。
【図8】図8は、異なるタイプの符号化によって、図7のシステムで得られた信号対雑音比に対するエラーレートを示している。
【図9】図9は、アドホックネットワークにおける本発明にしたがったシステムの第4の例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0035】
6.1 一般的ポイント
本発明は、従って、受信機における簡単かつ効率的な復号を可能にしつつ送信品質を改良するために中継デバイス(または中継器)を使用する新規のアプローチを提案している。
【0036】
このために、1つまたは複数の中継器は、送信機(または少なくともこの一部)によって生成された符号語(または少なくともこの一部)を受信し、受信された符号語の関数として少なくとも1つの追加符号語を生成する。これらの符号語は、アプローチ自体が既知の反復復号に従い、全体として、送信機および1つまたは複数の中継器から、全受信符号語を処理する1つの受信機(または複数の受信機)に送信される。
【0037】
異なる実施形態によると、1つ以上の送信アンテナを備える1つ以上の送信機のみの場合もある。多くの場合、1つまたは複数の中継器(および1つまたは複数の受信機)が、異なる送信チャネルで送信された符号語を受信可能である。
【0038】
各中継デバイスは、従って、復号を改良する冗長性符号語を付与する。これらの冗長性符号語は、受信符号語へのインタリーブおよびインタリーブされたビットの符号化を適用することによって形成される。本発明の興味深いアプローチでは、インタリーブは、受信された符号語を行列の行に配置して、この行列の列を符号化することによって得られる。列冗長性ビットは次いで、従来の積符号のように受信機で復号されることになる追加符号語を形成することができる。
【0039】
このアプローチによると、受信機側から見て、一連の符号連結が実行される。冗長性ビットに対応する列を処理せずに並列連結を実行可能である。
【0040】
不特定のインタリーブ、例えば疑似ランダムインタリーブ、および場合によっては時間可変的なインタリーブ(シグナリングは、実行されたインタリーブについて受信機に通知するように設計されるべきである)を適用することも可能である。
【0041】
受信ビットは、閾値化によって(インタリーブの前または後に)、もしくはハードまたはソフトモードで、新たな符号化を施される前に復号される。ソフト復号は、例えば、受信値に対する平均二乗誤差を最小化する符号語の検索を実行可能である。この場合、信頼性や確実性に関する情報を符号化データと関連付けることが可能である。とりわけ、これは、第2の符号語のうちの1つにおける少なくとも1つの低信頼性ビットの位置を示すシグナリングビットであってもよい。
【0042】
線形符号であれば、多数のタイプの符号が送信機および中継器で使用可能である。これらの符号は特に、
−畳込み符号と、
−BCH符号と、
−RS符号と、
−ターボ符号と、
−バイナリまたは非バイナリLDPC符号と、
−パリティ符号と
とすることができる。
【0043】
これらの送信機および中継器において同一の符号を使用することも、異なる符号を使用することも可能である。
【0044】
多重アクセス方法は、受信機が異なる符号語を別個に受信できるようにするために使用される。以下、時間分割多重アクセス(TDMA)技術の実現について検討する。しかしながら、周波数分割多重アクセス(FDMA)技術や符号分割多重アクセス(CDMA)技術、および場合によってはこれらの組み合わせも可能である。
【0045】
6.2 第1の実施形態
6.2.1 原理
2つの送信機T1、T2、1つの中継器R、および1つの受信機BS(実装例では基地局)を実装する、図1に示されている単純な送信システムの場合、中継器はC1およびC2を受信し、シーケンスC’3を送出する。
【0046】
従って、基地局は反復復号方法に従って復号可能な、使用可能な3つの符号語、つまりシーケンスC1、C2およびC’3を有している。
【0047】
実現されている方法は簡略した形態で図2に示されている。
【0048】
各送信機は1つの符号語C1、C2を送信する(21、22)。実施形態に応じて、送信機に複数の符号語を同時に、場合によっては異なるビットレートおよび/または時間可変的に送信させることは当然可能である。再び、この場合、適合されたシグナリングが好ましくは実装される。
【0049】
中継器はこれらの符号語を受信し(23)、観測結果のビット単位の閾値化を適用してC’1およびC’2を付与する。C’1およびC’2は、場合によってはエラーゆえに、必ずしも初期符号語ではない点に注目すべきである。
【0050】
これらの中間符号語はインタリーブされて(24)、インタリーブされたデータは符号化されて(25)C’3を付与する。上記のように、インタリーブ24は特に、行列の行への書き込み動作からなり、符号化25は行列の列に適用されなければならない。
【0051】
n1個の列およびn2個の行の一般的形態で図3に示されているような積符号を取得する。積符号は、各々が送信機から受信された符号語に対応し、かつk1個の情報ビットおよびn1−k1個の冗長性またはパリティ行ビットを備えるk2個の行を有する。
【0052】
n2−k2個の残りの行は、中継器で構築され、かつ列パリティビットに対応する冗長性符号語である。
【0053】
積符号を構築する本実施形態では、符号化25は、C’3を形成するためのC’1およびC’2のビット単位の合計についての2を法とする剰余に対応可能な点に注目すべきである。
【0054】
中継器は次いでバイナリシーケンスC’3を基地局BSに送信する(26)。
【0055】
このような中継器の一実施形態の構造は図4に示されている。この構造は、送信機によって送信された符号語を受信する手段41と、これらの符号語を復号して復号ビットを回復する手段42とを備える。復号手段は、閾値化による硬判定手段421と、場合によっては硬判定の信頼値を関連付ける軟判定手段422とを備える。
【0056】
中間アプローチは、上記中間符号語を形成するための、中継器における閾値化データに対するエラー訂正(ハード復号)からなってもよい。中継器における符号化が物理層上で実行されると、軟判定はないが、閾値化に対する性能はハード復号動作によって改良可能である。
【0057】
復号ビットは、次いで、例えば行列の行ごとにインタリーブされ43、列ごとに読み出される。1つ以上の冗長性符号語が、1つ以上のパリティビットを各列と関連付ける符号化手段44によって判断される。
【0058】
このように形成された冗長性符号語は次いで受信機に送信される(45)。
【0059】
この基地局BSは従ってC1、C2およびC’3の観測結果を受信する。基地局は、C1、C2およびC’3の観測結果からC1、C2を復号しなければならない。
【0060】
C1、C2およびC’3は、詳細に後述されるように、ターボ復号によって復号可能な(27)積符号を形成することが分かる。
【0061】
6.2.2 ターボ復号
C. BerrouおよびA. Glavieuxによって、特に「Near Shannon limit error-correcting coding and decoding: Turbo-codes (1)」、IEEE Int. Conf. on Comm. ICC'93, pp. 1064-1071, vol2/3, May 1993に示されているターボ符号は、不均一インタリーブによって並列に連結された2つの再帰的システマティック畳込み符号の実現に依拠している。復号は、例えば、外部情報を使用するソフト入力ソフト出力(SISO)の反復復号である。
【0062】
R. Pyndiahは、ターボ符号は符号をブロックするように適合可能であることを示した。このアプローチは、均一行/列インタリーブによって2つのブロック符号を直列に連結することである。この技術は積符号として知られている(P. Elias、「Error-free coding」、IRE Trans. on Inf. Theory, pp. 29-37, vol. IT-4, September 1954を参照)。復号はまた、「Near optimum decoding of product codes: block turbo-codes」(IEEE, Trans. on Communications, vol.46, n°8, August 1998)に記載されている、例えばChase−Pyndiahアルゴリズムを使用するソフト入力ソフト出力(SISO)の反復復号を実現可能である。
【0063】
積符号の実現は、図3に示されているように、n1個の行およびn2個の列の行列の形態をとることができる点が想起可能である。積符号は、
−パラメータ行符号(n1、k1、δ1)を使用して、k2個の第1の行の情報ビットを符号化することと、
−パラメータ列符号(n2、k2、δ2)を使用して、n1個の列を符号化することと
によって取得される。
【0064】
n2個の行およびn1個の列はそれぞれ、符号C1、C2の符号語を形成する。対応する積符号のパラメータは(N=n1*n2、K=k1*k2、Δ=δ1*δ2)である。このような符号は最小距離を有しており、これは非常に大きい。これらの符号はすべて、(上記の記事「Near optimum decoding of product codes: block turbo-codes」に提案されているような)BCH符号などのシステマティック線形ブロック符号、より具体的には、畳込み符号、ゴレイ符号、パリティ符号などの線形符号の組み合わせであってもよい。
【0065】
行および列は、Chase−Pyndiahアルゴリズムによって連続的に復号される。
【0066】
図1の実施形態の場合、2つの端末T1およびT2は同一符号(n、k、δ)を使用しているものと思われ、符号語はAWGN(加法的白色ガウス雑音)チャネルのBSPK(バイナリ位相シフトキーイング)変調によって送信されるものと思われる。
【0067】
端末T1は符号語C1を送信し、端末T2は符号語C2を送信する。中継器Rは対応する信号を受信し、推定C’1およびC’2を送出する。この推定は、例えば、硬判定の場合、復調器の出力における対数尤度比(LLR)に対する閾値化によって取得される。各符号語のLLR値のエラー訂正ソフト復号を実行することも可能である。
【0068】
中継器Rは次いで、C’1およびC’2のビット単位の組み合わせをなし、請求項において理解されるような受信機の機能を満たす基地局BSに送信される符号語C’3を付与する。
【0069】
以下のように記述することができる。
【数1】
ここでE1およびE2は、C1およびC2の推定時に中継器に導入されるエラーである。
【0070】
C’3は以下のように記述可能である。
【数2】
ここでC3は、C1およびC2の線形組み合わせによって取得された符号語であり、Eは、E1およびE2の線形組み合わせに対応するエラーである。
【0071】
基地局BSは次いで、C1、C2およびC’3にそれぞれ対応する3つの信号を受信する。この基地局では、本発明に従い、これらの信号は積符号として復号されることになる。シーケンスC1、C2およびC’3は次いで、3*n行列に配置されて、これらのシーケンスの3つの行をそれぞれ形成する。
【数3】
【0072】
この行列は、エラーEがヌルの場合、つまり中継器によってエラーが導入されなかった場合は、積符号である。
【0073】
エラーEが非ヌルの場合、上記少なくとも2つの送信機の一方はエラーのある符号語を送信することになる。受信された行列は、中継器に導入されたエラーが追加される可能性がある、(中継器へ、および/または中継器から基地局への、上記少なくとも2つの送信機の一方の)送信によって導入されたエラーを備える積符号符号語とみなされることもある。
【0074】
後者の場合、中継器からのビットの信頼性は高くなく(信頼性の高い偽ビット)、このことはデコーダの性能を損なう。ブロックターボ符号は、(並列連結によるRSC畳込み符号などの)先行スキームよりはかなり堅固であるため、この状況では主要な利点を有する。実際、RSC符号は、ブロック符号とは異なり、入力における分離エラーごとに長いエラーシーケンスを生成する。さらに、並列連結によって、冗長性ビットは、積符号とは異なり、外部情報から利益を享受することはない。反復復号時に、中継器で生成されたエラーは訂正可能であるため、劣化の誘導を制限することができる。
【0075】
この行列の行はブロック符号(n、k、δ)の符号語であり、列はパリティ符号(3、2、2)の符号語である。この積符号は。従って、Chase−Pyndiahアルゴリズムや他の適切な方法に従い、反復して復号可能である。
【0076】
本発明にしたがった本アプローチは、分散チャネル符号化による無線ネットワークにおいては、ターボ符号と類似の性能をもたらす点に注目する。
【0077】
6.3 第2の実施形態
図5は、4つの送信機、1つの中継器および1つの受信機による本発明の実現の一例を示している。図6A〜6Dは、この種のシステムについて得られたシミュレーション結果を示している。
【0078】
従って、4つの端末T1、T2、T3およびT4が、中継器Rを使用して基地局BS(請求項で理解されるような受信機)に送信中の場合について検討する。端末はBCH符号(64、51、6)の符号語を送信し、中継器Rは4つの受信符号語C1〜C4の線形組み合わせを作成し、上記と同じ方法で第5の符号語C’5を送信する。
【0079】
基地局は、最小距離12を有する、対応する積符号(BCH(64、51、6)*パリティ(5、4、2))の反復復号を実行する。
【0080】
信号対雑音比SNRiは、単一のサイドバンド雑音の電力スペクトルによって分割された受信ビット(データビットまたはパリティビット)ごとのエネルギーとして定義される。SNR1は端末と基地局間のリンクに対応し、SNR2は端末と中継器間のリンクに対応し、SNR3は中継器と基地局間のリンクに対応する。図6Aのシミュレーションについて、以下のことが確定されている。
SNR2=SNR1+3dB
SNR3=SNR1
中継器は端末と基地局間に配置されるため、上記は妥当である。
【0081】
図6Aは、SNR1に対するBER(ビットエラーレート−インデックスB)とFER(フレームエラーレート−インデックスF)を示している。3つの状況はそれぞれ以下に対応するものとして示されている。
−基地局が、端末によって送信された4つのBCH符号語のみを処理する中継器なしの復号:曲線61B、61F。
−中継器におけるLLR値による硬判定復号:曲線62B、62F。
−中継器におけるLLR値への軟判定復号:曲線63B、63F。
【0082】
当然、最良の結果は、この最後に記されたアプローチによって得られる。ブロックターボ復号タイプの復号64B、64Fと類似の性能は、BCH積符号(64、51、6)*パリティ(5、4、2)によって取得され、この場合各端末は積符号を実現し、リアルタイム用途と両立しない実質的な符号化遅延を導入することになる。
【0083】
従って、本発明は、端末におけるこのようなターボ符号の実現を必要とせずに、ターボ符号によって取得されるのと類似の効率的な復号を取得可能である。
【0084】
硬判定のみを使用することによって中継器における処理を簡略化することがさらに可能である。性能の損失は、ビットエラーレートBER10−5に対して0.5dB程度と小さい。
【0085】
図6Bは、端末および中継器によって使用されている符号がBCH(64、51、6)符号である場合の性能特徴を示しており、この場合以下の通りである。
SNR2=SNR1+6dB
SNR3=SNR1
【0086】
曲線はそれぞれ以下を表している。
−中継器なしの復号:65B、65F。
−硬判定の中継器:66B、66F。
−軟判定の中継器:67B、67F。
−比較用のターボ復号:68B、68F。
【0087】
ビットエラーレートBER10−5に対して4dBより高い利得が取得されることと、中継器におけるハード復号とソフト復号の差は、0.2dBの範囲と低いことが注目される。これは、中継器が極めて少数のエラーしか導入しないことに起因する。
【0088】
図6Cは、硬判定の場合のSNR2およびSNR3の異なる値に従った、SNR1に対するエラーレートを示している。中継器によって導入されたエラーはより小さいため、SNR2の増加は受信機の性能を高める点に注目する。すべての送信機は、本発明による信号対雑音比SNR3の利点を享受する。
【0089】
曲線はそれぞれ以下を表している。
− 69B、69F:SNR2=SNR1+6dB、SNR3=SNR1
− 610B、610F:SNR2=SNR1+6dB、SNR3=SNR1+3dB
− 611B、611F:SNR2=SNR1+8dB、SNR3=SNR1
− 612B、612F:SNR2=SNR1+8dB、SNR3=SNR1+3dB
【0090】
従って、基地局が、基地局におけるエラーレートをコントロールするように中継器の電力を適合可能である点が理解される。
【0091】
図6Dは、中継器の軟判定の場合に利得変動が類似していることを示している。しかしながら、基地局の性能は、SNR2が6dBより高くなると中継器にエラーはないため、SNR2に左右されないものと思われる。
【0092】
曲線はそれぞれ以下を表している。
− 613B、613F:SNR2=SNR1+6dB、SNR3=SNR1
− 614B、614F:SNR2=SNR1+6dB、SNR3=SNR1+3dB
− 615B、615F:SNR2=SNR1+8dB、SNR3=SNR1
− 616B、616F:SNR2=SNR1+8dB、SNR3=SNR1+3dB
【0093】
6.4 分散エラー訂正符号化
上記アプローチは当然、分散エラー訂正符号化またはターボネットワーク符号化と称されるものを形成するために一般化可能である。
【0094】
各端末、つまり、より具体的には各送信機は、TDMA分散の場合、各時間スロットで、例えばBCH(n、k、δ)タイプの符号語を送信可能である。
【0095】
異なる端末によって送信される符号語数のように、端末数は場合によっては時間によって変動する可能性があり、これは端末によって異なってもよい。n個の時間スロットによって形成された所与のフレームでは、端末はk個のスロットを使用することによって、k個の符号語を送信する。
【0096】
中継器Rはこれらk個の符号語を受信および推定し、この推定をk*n行列で配置する。次いで、この行列の列を第2のBCH(n、k、δ)符号で符号化して、このように形成されたn−k個の冗長性符号語を送信する。
【0097】
基地局、つまりより具体的には、受信機は、信号対雑音比SNR1のk個の符号語と、信号対雑音比SNR3のn−k個の冗長性符号語を受信する。
【0098】
6.5 複数の中継器の実装例
本発明は、図7に示されているように複数の中継器が実装される場合にも当然適用可能である。本実施形態は、基地局(受信機)に送信する3つの端末T1、T2およびT3と2つの中継器R1およびR2を提供する。
【0099】
各端末は符号語Ci(i=1〜3)を送信する。中継器R1はC1およびC2を受信し、中継器R2はC2およびC3を受信する。中継器はそれぞれ、硬判定を実施し、C’4およびC’5を送出する。
【0100】
基地局BSは、従って、C1、C2、C3、C’4およびC’5を受信し、パリティ式によって定義されている行およびブロック符号(5、3)に従い、符号語BCH(n、k、δ)によって形成された積符号の反復復号を実行する。
【数4】
【0101】
この符号は最小距離2を有し、また8個の符号語によって構成される。ソフト入力およびソフト出力復号は、従って、実装するのが非常に容易である。図8は、SNR3=SNR1で端末BCH(32、21、6)によって送信された符号語の場合の信号対雑音比SNR2の関数としてのエラーレートを示している。
【0102】
曲線はそれぞれ以下を表している。
− 中継器なしの復号:81B、81F。
− SNR2=SNR1+3dbおよびSNR3=SNR1の本発明にしたがった復号:82B、82F。
− SNR2=SNR1+6dBおよびSNR3=SNR1の本発明にしたがった復号:83B、83F。
− 比較用のターボ復号:84B、84F。
【0103】
SNR2=SNR1+6dBの場合、性能はターボ符号化と同様である。
【0104】
6.6 「アドホック」ローカルネットワーク
本発明はまた、例えば図9に示されているようなアドホックローカルネットワークで実現可能である。このようなネットワークは例えば、効率を改善し、かつ送信遅延を制限することを求められる緊急ネットワークとすることができる。
【0105】
端末T1〜T4およびT/Rは区切られた区域に分散される。端末T/Rのうちの1つは中継器として選択される(これは専用中継器であってもよい)。各端末T1〜T4は符号語C1〜C4を送信し、中継器T/Rはこれを復号および処理して符号語C’5を送信する。このC’5は、4つの符号語C1〜C4の線形組み合わせである。各端末は、自身が送信した以外のすべての符号語を復調し、5つの符号語によって形成された行列のターボ復号を実行する。
【0106】
6.7 2つの閾値の使用
中継器において1つの閾値のみを使用する代わりに、2つの閾値+Sおよび−Sを中継器で使用することが可能である。この場合、LLRの値がSの絶対値未満の場合には無視することによって、この処理は改良可能である。LLRの値がSの絶対値より大きい場合、硬判定が用いられる。
【0107】
第1のアプローチによると、中継器は、重要ではない符号語のビットを識別する情報を、シグナリングチャネルを介して送信するように設計可能である。パリティ式に関与するビットがS未満の信頼性と関連付けられている場合、このパリティビットは信頼性なしと明言される。
【0108】
第2のアプローチによると、中継器は3つの状態{−1、0、1}によってデータを送信する。この最後に記されたアプローチは、さらなる帯域幅や特殊シグナリングを必要とせず、また情報ビットごとの平均エネルギーを削減するという利点を有している。対照的に、これら3つのセットを考慮するために、送信機および受信機では適合が最小であるという想定を伴う。
【0109】
6.8 一般化および変形例
本発明は従来技術との主要な違いを表している。中継器における符号化動作の導入によって、ターボ符号の符号化利得の利点をすべての分散送信機に提供することができる。これは多数の可能性を示している。
−異なるタイプの符号を、線形(畳込み、BCH、RS、ターボ符号、LDPCなど)の場合、送信機で使用することができる。
−中継器において、列を符号化するために使用されるパリティ符号は任意の線形符号(畳込み、BCH、RS、ターボ符号、LDPCなど)と置換可能である。
−中継器において、3つのオプションが想定されている:受信時のエラー訂正ありまたはなしの符号化、もしくは、信頼性の低いパリティビットの位置を示すシグナリングビットの送信によって中継器レベルでの訂正なしの符号化。
−複数の符号化層が想定可能である。
【0110】
上記実施形態は行/列のインタリーブに依拠しているが、(例えば、ターボ符号化に使用されるタイプの)他のタイプのインタリーブが端末で使用可能である。
【0111】
中継器は冗長性情報の全部または一部(および、例えば情報ビットの列と関連付けられた冗長性のみ)を送信可能である。
【0112】
本発明は、もちろん、3次元以上の積符号に拡張することができる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2つの送信機から少なくとも1つの受信機への符号化されたデータの送信に関する。より具体的には、本発明は、このようなデータの送信の、とりわけ受信機におけるエラー訂正復号性能の品質を改良することに関する。
【0002】
本発明は、例えばリアルタイム用途について、無線またはモバイルネットワークを介するデータの送信に特に適用可能であるが、これに限られない。
【背景技術】
【0003】
これらの無線またはモバイルネットワークは、容量、信頼性および消費などに関して相当の利得を求めている。有線ネットワークとは異なり、無線ネットワークやモバイルネットワークの送信チャネルは困難であるとされており、送信に関する信頼性は比較的凡庸ななものとなっている。近年、符号化および変調の分野、とりわけ消費および容量に関して主要な進歩がみられた。実際、複数の送信機/受信機が(時間、周波数および空間の)同一のリソースを共有している無線ネットワークにおいて、送信電力は最大限削減されるべきである。
【0004】
通信を信頼性のあるものとするために、一般的に使用されている技術は、受信機がエラーの存在を検出した場合に情報が再送信されるARQ(自動再送要求)技術である。この技術はエラー検出機構およびシグナリング専用チャネルを必要とする。この技術の主要な欠点は、送信時間が増大することと、それにより、リアルタイム用途(例えば電話通信)とほとんど互換性がないことである。さらに、センサネットワークなどの新たな用途や、モバイルユニットへのテレビ信号の放送にも、これらの手段と両立不可能な複雑さおよび/または消費の制約が課される。
【0005】
第2の最新のアプローチは、送信効率を改良するために中継器に依拠している。中継器は、ストリームを「復号および転送する」か、受信信号を「増幅および転送する」かのいずれかが可能である。
【0006】
最終的に、この中継技術を、「ネットワーク符号化」として既知の技術と組み合わせることが提案されている。このアプローチは、例えばS. YangおよびR. Koetterによる「Network Coding over a Noisy Relay: a Belief Propagation Approach」、in Proc. IEEE ISIT ‘07, Nice, France, June 2007において説明されている。中継器は、2つのソースによってそれぞれ送信された2つの受信符号語を復号し、次いでこの2つの符号語のビット単位の合計についての2を法とした剰余の対数尤度比(LLR)を計算および送信する。従って、受信機は利用可能な3つの観測対象、つまり2つのソースおよびLLRを有する。この手段は複数の欠陥を有している、つまり、中継器のエラーにかなり影響されやすく、とりわけLLRのアナログ値は、ソースによって送信されたストリームのビットごとに中継器と受信機間で極めて正確に(少なくとも4ビット)送信されなければならず、このことはネットワークの容量に対する損害となる。類似のアプローチが、S. Zhang, Y. Zhu, S.-C. LiewおよびK. Ben Letaiefによる「Joint Design of Netwrok Coding and Channel Decoding for Wireless Networks」in Proc. IEEE WCNC ‘07, pp. 779-784, 11-15 March 2007によって提案されている。しかしながら、著者らは、受信機における復号に触れることなく中継器における複雑さの削減を研究してきた。
【0007】
これらの様々な場合において、復号は困難であり、受信機での処理に対する簡単かつ効率的な手段はない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、少なくとも2つの符号の連結を実現する、少なくとも2つの送信機と少なくとも1つの受信機間でディジタル信号を送信する方法であって、
−該送信機において、少なくとも2つの第1の符号語を送出する第1の符号化ステップと、
−該第1の符号語を送信する第1のステップと、
−少なくとも1つの中継デバイスにおいて、中間符号語と称される該第1の符号語のうちの少なくとも2つを受信するステップと、
−該中間符号語の該ビットのうちの少なくとも一部をインタリーブして、インタリーブされたビットを送出するステップと、
−該1つまたは複数の中継器において該インタリーブされたビットを符号化し、該中間符号語を考慮する少なくとも1つの第2の符号語を送出する第2のステップと、
−該1つまたは複数の中継デバイスによって該1つまたは複数の第2の符号語を送信する第2のステップとを備える方法であって、
該1つまたは複数の受信機において、該第1の符号語と、次いで該1つまたは複数の第2の符号語によって形成された冗長性とを考慮する反復復号を実行可能にする方法を提案する。
【0009】
該第1の送信ステップは、ダイバーシティを増大させるように、少なくとも2つの異なる送信チャネルを介して実現可能である。これらのチャネルは、例えば送信機が異なるということ、該少なくとも2つの送信機の少なくとも一方が複数の送信アンテナを実装すること、中継器が複数の受信アンテナを実装すること、もしくは該少なくとも2つの送信機および/または該中継器が、時間の経過中に送信チャネルの変動を取得する手段(例えば可変遅延を適用する手段)を備えることによって異なることもある。
【0010】
従って、本発明は、1つまたは複数の中継デバイスにおけるインタリーブおよび符号化の導入にとりわけ依拠しており、すべての分散送信機がターボ符号の符号化利得を享受できる。該符号化はとりわけ、該中継器によって受信された該中間符号語のうちの少なくとも2つのビット単位の組み合わせとすることができる。実際、本発明のアプローチは、該送信機の該ターボ符号化の実装を必要とすることなく、該中継器で生成される冗長性に依拠する反復復号を受信機で実現することができる。
【0011】
このアプローチはまた、各送信機において実現され、かつリアルタイム用途と両立しない従来のターボ符号化動作と比較して符号化遅延を削減する一方で、これらの送信機の処理および複雑さを簡略化することができる。
【0012】
言い換えると、本発明は、エラー訂正符号またはターボ符号化のネットワーク分散を提案する新規のアプローチに依拠している。
【0013】
実現に関する多数の代替実施形態が、インタリーブのタイプ、符号化のタイプ、(カスケード接続可能な)送信機および中継器の数、および符号の連結(並列、直列など)に応じて想定可能である。
【0014】
第1の実施形態によると、該インタリーブステップは疑似ランダムインタリーブを実施する。
【0015】
第2の実施形態において、このインタリーブステップは積符号の行/列の行列を実現する。
【0016】
この場合、該第1の符号語は行情報ビットおよび行冗長性ビットを含んでもよく、また該第2の符号語は列冗長性ビットから冗長性符号語を形成し、該1つまたは複数の受信機における積符号行列の構築を可能にする。
【0017】
従って、例えば、ブロック符号のChase−Pyndiahアルゴリズムや、検討された符号の他の適合的復号方法を使用して反復的に復号可能な積符号を受信機において有する。
【0018】
該第1および第2の送信ステップは、時間分割多重アクセス(TDMA)技術、または周波数分割多重アクセス(FDMA)技術および/または符号分割多重アクセス(CDMA)技術、もしくは受信機において異なる寄与を分離するために使用される他の多重アクセス技術を実装可能である。
【0019】
第1のアプローチにおいて、該中継器における該受信ステップは、該中継器で受信された該ビットの各々の値に関する硬判定を実施して、該中間符号語を形成する。
【0020】
このアプローチは簡単かつ高速に実装できる。
【0021】
第2のアプローチによると、該中継デバイスのうちの1つにおける該受信ステップは、該中継デバイスで受信された該ビットの各々の値を閾値化して閾値化データを送出するサブステップと、該閾値化データのエラーを訂正して該中間符号語を形成するサブステップとを実装する。
【0022】
第3のアプローチによると、該中継デバイスのうちの1つにおける該受信ステップには、該中間符号語を形成するために、該中継器で受信された該ビットの各々のソフト値についてソフト復号するステップが続く。
【0023】
この場合、該ソフト復号ステップは特に、該受信された該ソフト値に対する平均二乗誤差を最小化する符号語を検索するステップを実現する。
【0024】
このことは、該中継器におけるエラー数を削減するため、該第1のアプローチよりも高い効率をもたらす。
【0025】
本発明の少なくとも1つの実施形態において、該方法はまた、該中継器において、該第2の符号語の該ビットの少なくとも1つに信頼性情報を割り当てるステップを備える。
【0026】
従って、重み付け動作を導入することによって復号の品質をさらに改良することが可能である。
【0027】
該信頼性情報は特に、該第2の符号語における少なくとも1つの低信頼性ビットの位置を示す少なくとも1つのシグナリングビットを備える。
【0028】
上記のように、本発明は多数のタイプの符号によって実現可能である。該第1の符号化ステップおよび/または該第2の符号化ステップは、例えば、
−畳込み符号と、
−BCH符号と、
−RS符号と、
−ターボ符号と、
−バイナリまたは非バイナリLDPC符号と、
−パリティ符号と
を備える群に属する線形符号を実現可能である。
【0029】
少なくとも1つの具体的な実施形態において、少なくとも1つの第1の中継デバイスは、第2の中継デバイスによって送信された少なくとも1つの中間符号語を受信する。
【0030】
言い換えると、中継デバイスをカスケード接続することができる。より一般的には、該復号の品質を改良するように該送信機と該中継器を組み合わせるために、場合によっては時間および/または空間において可変的な多数の配置を想定可能である。
【0031】
本発明はまた、上記送信方法を実現するためのプログラム符号命令を備える、通信ネットワークからダウンロード可能な、および/またはコンピュータ読み取り可能な担体に記憶されている、および/またはプロセッサによって実行可能なコンピュータプログラム製品に関する。
【0032】
本発明はまた、本方法を実現するための中継デバイスに関する。このような方法は特に、
−少なくとも2つの送信デバイスおよび/または少なくとも1つの中継デバイスによって送出される少なくとも2つの中間符号語を受信する手段と、
−該中間符号語の該ビットの少なくとも一部をインタリーブし、インタリーブされたビットを送出する手段と、
−該中間符号語を考慮する少なくとも1つの第2の符号語を形成するように、該インタリーブされたビットを符号化する手段と、
−該1つまたは複数の第2の符号語を送信する手段と
を備える。
【0033】
本発明の実施形態の他の特徴および利点は、例示的かつ非制限的例として、添付の図面を参照して付与された具体的な実施形態に関する以下の説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】図1は、本発明の方法を実現する送信システムの第1の例である。
【図2】図2は、図1のシステムで実現される送信方法の簡略化フローチャートである。
【図3】図3は、具体的な実施形態において本発明によって取得される積符号を図示している。
【図4】図4は、本発明にしたがった中継デバイスにある主要リソースを説明している。
【図5】図5は、4つの送信機、1つの中継器および1つの受信機を含む本発明に従ったシステムの第2の例を示している。
【図6A】図6Aは、図5のシステムで得られた性能を図示している。
【図6B】図6Bは、図5のシステムで得られた性能を図示している。
【図6C】図6Cは、図5のシステムで得られた性能を図示している。
【図6D】図6Dは、図5のシステムで得られた性能を図示している。
【図7】図7は、3つの送信機、2つの中継器および1つの受信機を含む本発明にしたがったシステムの第3の例を示している。
【図8】図8は、異なるタイプの符号化によって、図7のシステムで得られた信号対雑音比に対するエラーレートを示している。
【図9】図9は、アドホックネットワークにおける本発明にしたがったシステムの第4の例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0035】
6.1 一般的ポイント
本発明は、従って、受信機における簡単かつ効率的な復号を可能にしつつ送信品質を改良するために中継デバイス(または中継器)を使用する新規のアプローチを提案している。
【0036】
このために、1つまたは複数の中継器は、送信機(または少なくともこの一部)によって生成された符号語(または少なくともこの一部)を受信し、受信された符号語の関数として少なくとも1つの追加符号語を生成する。これらの符号語は、アプローチ自体が既知の反復復号に従い、全体として、送信機および1つまたは複数の中継器から、全受信符号語を処理する1つの受信機(または複数の受信機)に送信される。
【0037】
異なる実施形態によると、1つ以上の送信アンテナを備える1つ以上の送信機のみの場合もある。多くの場合、1つまたは複数の中継器(および1つまたは複数の受信機)が、異なる送信チャネルで送信された符号語を受信可能である。
【0038】
各中継デバイスは、従って、復号を改良する冗長性符号語を付与する。これらの冗長性符号語は、受信符号語へのインタリーブおよびインタリーブされたビットの符号化を適用することによって形成される。本発明の興味深いアプローチでは、インタリーブは、受信された符号語を行列の行に配置して、この行列の列を符号化することによって得られる。列冗長性ビットは次いで、従来の積符号のように受信機で復号されることになる追加符号語を形成することができる。
【0039】
このアプローチによると、受信機側から見て、一連の符号連結が実行される。冗長性ビットに対応する列を処理せずに並列連結を実行可能である。
【0040】
不特定のインタリーブ、例えば疑似ランダムインタリーブ、および場合によっては時間可変的なインタリーブ(シグナリングは、実行されたインタリーブについて受信機に通知するように設計されるべきである)を適用することも可能である。
【0041】
受信ビットは、閾値化によって(インタリーブの前または後に)、もしくはハードまたはソフトモードで、新たな符号化を施される前に復号される。ソフト復号は、例えば、受信値に対する平均二乗誤差を最小化する符号語の検索を実行可能である。この場合、信頼性や確実性に関する情報を符号化データと関連付けることが可能である。とりわけ、これは、第2の符号語のうちの1つにおける少なくとも1つの低信頼性ビットの位置を示すシグナリングビットであってもよい。
【0042】
線形符号であれば、多数のタイプの符号が送信機および中継器で使用可能である。これらの符号は特に、
−畳込み符号と、
−BCH符号と、
−RS符号と、
−ターボ符号と、
−バイナリまたは非バイナリLDPC符号と、
−パリティ符号と
とすることができる。
【0043】
これらの送信機および中継器において同一の符号を使用することも、異なる符号を使用することも可能である。
【0044】
多重アクセス方法は、受信機が異なる符号語を別個に受信できるようにするために使用される。以下、時間分割多重アクセス(TDMA)技術の実現について検討する。しかしながら、周波数分割多重アクセス(FDMA)技術や符号分割多重アクセス(CDMA)技術、および場合によってはこれらの組み合わせも可能である。
【0045】
6.2 第1の実施形態
6.2.1 原理
2つの送信機T1、T2、1つの中継器R、および1つの受信機BS(実装例では基地局)を実装する、図1に示されている単純な送信システムの場合、中継器はC1およびC2を受信し、シーケンスC’3を送出する。
【0046】
従って、基地局は反復復号方法に従って復号可能な、使用可能な3つの符号語、つまりシーケンスC1、C2およびC’3を有している。
【0047】
実現されている方法は簡略した形態で図2に示されている。
【0048】
各送信機は1つの符号語C1、C2を送信する(21、22)。実施形態に応じて、送信機に複数の符号語を同時に、場合によっては異なるビットレートおよび/または時間可変的に送信させることは当然可能である。再び、この場合、適合されたシグナリングが好ましくは実装される。
【0049】
中継器はこれらの符号語を受信し(23)、観測結果のビット単位の閾値化を適用してC’1およびC’2を付与する。C’1およびC’2は、場合によってはエラーゆえに、必ずしも初期符号語ではない点に注目すべきである。
【0050】
これらの中間符号語はインタリーブされて(24)、インタリーブされたデータは符号化されて(25)C’3を付与する。上記のように、インタリーブ24は特に、行列の行への書き込み動作からなり、符号化25は行列の列に適用されなければならない。
【0051】
n1個の列およびn2個の行の一般的形態で図3に示されているような積符号を取得する。積符号は、各々が送信機から受信された符号語に対応し、かつk1個の情報ビットおよびn1−k1個の冗長性またはパリティ行ビットを備えるk2個の行を有する。
【0052】
n2−k2個の残りの行は、中継器で構築され、かつ列パリティビットに対応する冗長性符号語である。
【0053】
積符号を構築する本実施形態では、符号化25は、C’3を形成するためのC’1およびC’2のビット単位の合計についての2を法とする剰余に対応可能な点に注目すべきである。
【0054】
中継器は次いでバイナリシーケンスC’3を基地局BSに送信する(26)。
【0055】
このような中継器の一実施形態の構造は図4に示されている。この構造は、送信機によって送信された符号語を受信する手段41と、これらの符号語を復号して復号ビットを回復する手段42とを備える。復号手段は、閾値化による硬判定手段421と、場合によっては硬判定の信頼値を関連付ける軟判定手段422とを備える。
【0056】
中間アプローチは、上記中間符号語を形成するための、中継器における閾値化データに対するエラー訂正(ハード復号)からなってもよい。中継器における符号化が物理層上で実行されると、軟判定はないが、閾値化に対する性能はハード復号動作によって改良可能である。
【0057】
復号ビットは、次いで、例えば行列の行ごとにインタリーブされ43、列ごとに読み出される。1つ以上の冗長性符号語が、1つ以上のパリティビットを各列と関連付ける符号化手段44によって判断される。
【0058】
このように形成された冗長性符号語は次いで受信機に送信される(45)。
【0059】
この基地局BSは従ってC1、C2およびC’3の観測結果を受信する。基地局は、C1、C2およびC’3の観測結果からC1、C2を復号しなければならない。
【0060】
C1、C2およびC’3は、詳細に後述されるように、ターボ復号によって復号可能な(27)積符号を形成することが分かる。
【0061】
6.2.2 ターボ復号
C. BerrouおよびA. Glavieuxによって、特に「Near Shannon limit error-correcting coding and decoding: Turbo-codes (1)」、IEEE Int. Conf. on Comm. ICC'93, pp. 1064-1071, vol2/3, May 1993に示されているターボ符号は、不均一インタリーブによって並列に連結された2つの再帰的システマティック畳込み符号の実現に依拠している。復号は、例えば、外部情報を使用するソフト入力ソフト出力(SISO)の反復復号である。
【0062】
R. Pyndiahは、ターボ符号は符号をブロックするように適合可能であることを示した。このアプローチは、均一行/列インタリーブによって2つのブロック符号を直列に連結することである。この技術は積符号として知られている(P. Elias、「Error-free coding」、IRE Trans. on Inf. Theory, pp. 29-37, vol. IT-4, September 1954を参照)。復号はまた、「Near optimum decoding of product codes: block turbo-codes」(IEEE, Trans. on Communications, vol.46, n°8, August 1998)に記載されている、例えばChase−Pyndiahアルゴリズムを使用するソフト入力ソフト出力(SISO)の反復復号を実現可能である。
【0063】
積符号の実現は、図3に示されているように、n1個の行およびn2個の列の行列の形態をとることができる点が想起可能である。積符号は、
−パラメータ行符号(n1、k1、δ1)を使用して、k2個の第1の行の情報ビットを符号化することと、
−パラメータ列符号(n2、k2、δ2)を使用して、n1個の列を符号化することと
によって取得される。
【0064】
n2個の行およびn1個の列はそれぞれ、符号C1、C2の符号語を形成する。対応する積符号のパラメータは(N=n1*n2、K=k1*k2、Δ=δ1*δ2)である。このような符号は最小距離を有しており、これは非常に大きい。これらの符号はすべて、(上記の記事「Near optimum decoding of product codes: block turbo-codes」に提案されているような)BCH符号などのシステマティック線形ブロック符号、より具体的には、畳込み符号、ゴレイ符号、パリティ符号などの線形符号の組み合わせであってもよい。
【0065】
行および列は、Chase−Pyndiahアルゴリズムによって連続的に復号される。
【0066】
図1の実施形態の場合、2つの端末T1およびT2は同一符号(n、k、δ)を使用しているものと思われ、符号語はAWGN(加法的白色ガウス雑音)チャネルのBSPK(バイナリ位相シフトキーイング)変調によって送信されるものと思われる。
【0067】
端末T1は符号語C1を送信し、端末T2は符号語C2を送信する。中継器Rは対応する信号を受信し、推定C’1およびC’2を送出する。この推定は、例えば、硬判定の場合、復調器の出力における対数尤度比(LLR)に対する閾値化によって取得される。各符号語のLLR値のエラー訂正ソフト復号を実行することも可能である。
【0068】
中継器Rは次いで、C’1およびC’2のビット単位の組み合わせをなし、請求項において理解されるような受信機の機能を満たす基地局BSに送信される符号語C’3を付与する。
【0069】
以下のように記述することができる。
【数1】
ここでE1およびE2は、C1およびC2の推定時に中継器に導入されるエラーである。
【0070】
C’3は以下のように記述可能である。
【数2】
ここでC3は、C1およびC2の線形組み合わせによって取得された符号語であり、Eは、E1およびE2の線形組み合わせに対応するエラーである。
【0071】
基地局BSは次いで、C1、C2およびC’3にそれぞれ対応する3つの信号を受信する。この基地局では、本発明に従い、これらの信号は積符号として復号されることになる。シーケンスC1、C2およびC’3は次いで、3*n行列に配置されて、これらのシーケンスの3つの行をそれぞれ形成する。
【数3】
【0072】
この行列は、エラーEがヌルの場合、つまり中継器によってエラーが導入されなかった場合は、積符号である。
【0073】
エラーEが非ヌルの場合、上記少なくとも2つの送信機の一方はエラーのある符号語を送信することになる。受信された行列は、中継器に導入されたエラーが追加される可能性がある、(中継器へ、および/または中継器から基地局への、上記少なくとも2つの送信機の一方の)送信によって導入されたエラーを備える積符号符号語とみなされることもある。
【0074】
後者の場合、中継器からのビットの信頼性は高くなく(信頼性の高い偽ビット)、このことはデコーダの性能を損なう。ブロックターボ符号は、(並列連結によるRSC畳込み符号などの)先行スキームよりはかなり堅固であるため、この状況では主要な利点を有する。実際、RSC符号は、ブロック符号とは異なり、入力における分離エラーごとに長いエラーシーケンスを生成する。さらに、並列連結によって、冗長性ビットは、積符号とは異なり、外部情報から利益を享受することはない。反復復号時に、中継器で生成されたエラーは訂正可能であるため、劣化の誘導を制限することができる。
【0075】
この行列の行はブロック符号(n、k、δ)の符号語であり、列はパリティ符号(3、2、2)の符号語である。この積符号は。従って、Chase−Pyndiahアルゴリズムや他の適切な方法に従い、反復して復号可能である。
【0076】
本発明にしたがった本アプローチは、分散チャネル符号化による無線ネットワークにおいては、ターボ符号と類似の性能をもたらす点に注目する。
【0077】
6.3 第2の実施形態
図5は、4つの送信機、1つの中継器および1つの受信機による本発明の実現の一例を示している。図6A〜6Dは、この種のシステムについて得られたシミュレーション結果を示している。
【0078】
従って、4つの端末T1、T2、T3およびT4が、中継器Rを使用して基地局BS(請求項で理解されるような受信機)に送信中の場合について検討する。端末はBCH符号(64、51、6)の符号語を送信し、中継器Rは4つの受信符号語C1〜C4の線形組み合わせを作成し、上記と同じ方法で第5の符号語C’5を送信する。
【0079】
基地局は、最小距離12を有する、対応する積符号(BCH(64、51、6)*パリティ(5、4、2))の反復復号を実行する。
【0080】
信号対雑音比SNRiは、単一のサイドバンド雑音の電力スペクトルによって分割された受信ビット(データビットまたはパリティビット)ごとのエネルギーとして定義される。SNR1は端末と基地局間のリンクに対応し、SNR2は端末と中継器間のリンクに対応し、SNR3は中継器と基地局間のリンクに対応する。図6Aのシミュレーションについて、以下のことが確定されている。
SNR2=SNR1+3dB
SNR3=SNR1
中継器は端末と基地局間に配置されるため、上記は妥当である。
【0081】
図6Aは、SNR1に対するBER(ビットエラーレート−インデックスB)とFER(フレームエラーレート−インデックスF)を示している。3つの状況はそれぞれ以下に対応するものとして示されている。
−基地局が、端末によって送信された4つのBCH符号語のみを処理する中継器なしの復号:曲線61B、61F。
−中継器におけるLLR値による硬判定復号:曲線62B、62F。
−中継器におけるLLR値への軟判定復号:曲線63B、63F。
【0082】
当然、最良の結果は、この最後に記されたアプローチによって得られる。ブロックターボ復号タイプの復号64B、64Fと類似の性能は、BCH積符号(64、51、6)*パリティ(5、4、2)によって取得され、この場合各端末は積符号を実現し、リアルタイム用途と両立しない実質的な符号化遅延を導入することになる。
【0083】
従って、本発明は、端末におけるこのようなターボ符号の実現を必要とせずに、ターボ符号によって取得されるのと類似の効率的な復号を取得可能である。
【0084】
硬判定のみを使用することによって中継器における処理を簡略化することがさらに可能である。性能の損失は、ビットエラーレートBER10−5に対して0.5dB程度と小さい。
【0085】
図6Bは、端末および中継器によって使用されている符号がBCH(64、51、6)符号である場合の性能特徴を示しており、この場合以下の通りである。
SNR2=SNR1+6dB
SNR3=SNR1
【0086】
曲線はそれぞれ以下を表している。
−中継器なしの復号:65B、65F。
−硬判定の中継器:66B、66F。
−軟判定の中継器:67B、67F。
−比較用のターボ復号:68B、68F。
【0087】
ビットエラーレートBER10−5に対して4dBより高い利得が取得されることと、中継器におけるハード復号とソフト復号の差は、0.2dBの範囲と低いことが注目される。これは、中継器が極めて少数のエラーしか導入しないことに起因する。
【0088】
図6Cは、硬判定の場合のSNR2およびSNR3の異なる値に従った、SNR1に対するエラーレートを示している。中継器によって導入されたエラーはより小さいため、SNR2の増加は受信機の性能を高める点に注目する。すべての送信機は、本発明による信号対雑音比SNR3の利点を享受する。
【0089】
曲線はそれぞれ以下を表している。
− 69B、69F:SNR2=SNR1+6dB、SNR3=SNR1
− 610B、610F:SNR2=SNR1+6dB、SNR3=SNR1+3dB
− 611B、611F:SNR2=SNR1+8dB、SNR3=SNR1
− 612B、612F:SNR2=SNR1+8dB、SNR3=SNR1+3dB
【0090】
従って、基地局が、基地局におけるエラーレートをコントロールするように中継器の電力を適合可能である点が理解される。
【0091】
図6Dは、中継器の軟判定の場合に利得変動が類似していることを示している。しかしながら、基地局の性能は、SNR2が6dBより高くなると中継器にエラーはないため、SNR2に左右されないものと思われる。
【0092】
曲線はそれぞれ以下を表している。
− 613B、613F:SNR2=SNR1+6dB、SNR3=SNR1
− 614B、614F:SNR2=SNR1+6dB、SNR3=SNR1+3dB
− 615B、615F:SNR2=SNR1+8dB、SNR3=SNR1
− 616B、616F:SNR2=SNR1+8dB、SNR3=SNR1+3dB
【0093】
6.4 分散エラー訂正符号化
上記アプローチは当然、分散エラー訂正符号化またはターボネットワーク符号化と称されるものを形成するために一般化可能である。
【0094】
各端末、つまり、より具体的には各送信機は、TDMA分散の場合、各時間スロットで、例えばBCH(n、k、δ)タイプの符号語を送信可能である。
【0095】
異なる端末によって送信される符号語数のように、端末数は場合によっては時間によって変動する可能性があり、これは端末によって異なってもよい。n個の時間スロットによって形成された所与のフレームでは、端末はk個のスロットを使用することによって、k個の符号語を送信する。
【0096】
中継器Rはこれらk個の符号語を受信および推定し、この推定をk*n行列で配置する。次いで、この行列の列を第2のBCH(n、k、δ)符号で符号化して、このように形成されたn−k個の冗長性符号語を送信する。
【0097】
基地局、つまりより具体的には、受信機は、信号対雑音比SNR1のk個の符号語と、信号対雑音比SNR3のn−k個の冗長性符号語を受信する。
【0098】
6.5 複数の中継器の実装例
本発明は、図7に示されているように複数の中継器が実装される場合にも当然適用可能である。本実施形態は、基地局(受信機)に送信する3つの端末T1、T2およびT3と2つの中継器R1およびR2を提供する。
【0099】
各端末は符号語Ci(i=1〜3)を送信する。中継器R1はC1およびC2を受信し、中継器R2はC2およびC3を受信する。中継器はそれぞれ、硬判定を実施し、C’4およびC’5を送出する。
【0100】
基地局BSは、従って、C1、C2、C3、C’4およびC’5を受信し、パリティ式によって定義されている行およびブロック符号(5、3)に従い、符号語BCH(n、k、δ)によって形成された積符号の反復復号を実行する。
【数4】
【0101】
この符号は最小距離2を有し、また8個の符号語によって構成される。ソフト入力およびソフト出力復号は、従って、実装するのが非常に容易である。図8は、SNR3=SNR1で端末BCH(32、21、6)によって送信された符号語の場合の信号対雑音比SNR2の関数としてのエラーレートを示している。
【0102】
曲線はそれぞれ以下を表している。
− 中継器なしの復号:81B、81F。
− SNR2=SNR1+3dbおよびSNR3=SNR1の本発明にしたがった復号:82B、82F。
− SNR2=SNR1+6dBおよびSNR3=SNR1の本発明にしたがった復号:83B、83F。
− 比較用のターボ復号:84B、84F。
【0103】
SNR2=SNR1+6dBの場合、性能はターボ符号化と同様である。
【0104】
6.6 「アドホック」ローカルネットワーク
本発明はまた、例えば図9に示されているようなアドホックローカルネットワークで実現可能である。このようなネットワークは例えば、効率を改善し、かつ送信遅延を制限することを求められる緊急ネットワークとすることができる。
【0105】
端末T1〜T4およびT/Rは区切られた区域に分散される。端末T/Rのうちの1つは中継器として選択される(これは専用中継器であってもよい)。各端末T1〜T4は符号語C1〜C4を送信し、中継器T/Rはこれを復号および処理して符号語C’5を送信する。このC’5は、4つの符号語C1〜C4の線形組み合わせである。各端末は、自身が送信した以外のすべての符号語を復調し、5つの符号語によって形成された行列のターボ復号を実行する。
【0106】
6.7 2つの閾値の使用
中継器において1つの閾値のみを使用する代わりに、2つの閾値+Sおよび−Sを中継器で使用することが可能である。この場合、LLRの値がSの絶対値未満の場合には無視することによって、この処理は改良可能である。LLRの値がSの絶対値より大きい場合、硬判定が用いられる。
【0107】
第1のアプローチによると、中継器は、重要ではない符号語のビットを識別する情報を、シグナリングチャネルを介して送信するように設計可能である。パリティ式に関与するビットがS未満の信頼性と関連付けられている場合、このパリティビットは信頼性なしと明言される。
【0108】
第2のアプローチによると、中継器は3つの状態{−1、0、1}によってデータを送信する。この最後に記されたアプローチは、さらなる帯域幅や特殊シグナリングを必要とせず、また情報ビットごとの平均エネルギーを削減するという利点を有している。対照的に、これら3つのセットを考慮するために、送信機および受信機では適合が最小であるという想定を伴う。
【0109】
6.8 一般化および変形例
本発明は従来技術との主要な違いを表している。中継器における符号化動作の導入によって、ターボ符号の符号化利得の利点をすべての分散送信機に提供することができる。これは多数の可能性を示している。
−異なるタイプの符号を、線形(畳込み、BCH、RS、ターボ符号、LDPCなど)の場合、送信機で使用することができる。
−中継器において、列を符号化するために使用されるパリティ符号は任意の線形符号(畳込み、BCH、RS、ターボ符号、LDPCなど)と置換可能である。
−中継器において、3つのオプションが想定されている:受信時のエラー訂正ありまたはなしの符号化、もしくは、信頼性の低いパリティビットの位置を示すシグナリングビットの送信によって中継器レベルでの訂正なしの符号化。
−複数の符号化層が想定可能である。
【0110】
上記実施形態は行/列のインタリーブに依拠しているが、(例えば、ターボ符号化に使用されるタイプの)他のタイプのインタリーブが端末で使用可能である。
【0111】
中継器は冗長性情報の全部または一部(および、例えば情報ビットの列と関連付けられた冗長性のみ)を送信可能である。
【0112】
本発明は、もちろん、3次元以上の積符号に拡張することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの送信機と少なくとも1つの受信機間にディジタル信号を送信して、少なくとも2つの符号の連結を実施する方法であって、
−前記送信機において、少なくとも2つの第1の符号語を送出する第1の符号化ステップと、
−前記第1の符号語を送信する第1のステップと、
−少なくとも1つの中継デバイスにおいて、中間符号語と称される前記第1の符号語のうちの少なくとも2つを受信するステップと、
−前記中間符号語の前記ビットの少なくとも一部をインタリーブして、インタリーブされたビットを送出するステップと、
−前記1つまたは複数の中継器において、前記インタリーブされたビットを符号化して、前記中間符号語を考慮する少なくとも1つの第2の符号語を送出する第2のステップと、
−前記1つまたは複数の中継デバイスによって前記1つまたは複数の第2の符号語を送信する第2のステップと、
を備え、
前記1つまたは複数の受信機において、前記第1の符号語と、前記1つまたは複数の第2の符号語によって形成された冗長性とを考慮して反復復号を実行できるようにすることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記インタリーブステップが疑似ランダムインタリーブを実現することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記インタリーブステップが積符号の行/列の行列を実現することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の符号語が行情報ビットおよび行冗長性ビットを含むことができ、前記第2の符号語が列冗長性ビットから冗長性符号語を形成して、前記1つまたは複数の受信機で積符号行列の構築を可能にすることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1および第2の送信ステップが時間分割多重アクセス(TDMA)技術、周波数分割多重アクセス(FDMA)技術および/または符号分割多重アクセス(CDMA)技術を実装する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記中継デバイスのうちの1つにおける前記受信ステップが、前記中継器で受信された前記ビットの各々の値について硬判定を実現して、前記中間符号語を形成することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記中継デバイスのうちの1つにおける前記受信ステップが、前記中継デバイスで受信された前記ビットの各々の値を閾値化して、閾値化データを送出するサブステップと、前記閾値化データのエラーを訂正して前記中間符号語を形成するサブステップとを実行することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記中継デバイスのうちの1つにおける前記受信ステップには、前記中継器で受信された前記ビットの各々のソフト値をソフト復号して、前記中間符号語を形成するステップが続くことを特徴とする、請求項1〜5のうちの1つに記載の方法。
【請求項9】
前記ソフト復号ステップが、前記受信されたソフト値に対する平均二乗誤差を最小化する符号語を検索するステップを実現することを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
中継デバイスにおいて、前記第2の符号語の前記ビットのうちの少なくとも1つに信頼性情報を割り当てるステップを備えることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記信頼性情報が、前記第2の符号語における少なくとも1つの低信頼性ビットの位置を示す少なくとも1つのシグナリングビットを備えることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の符号化ステップおよび/または前記第2の符号化ステップが、
−畳込み符号と、
−BCH符号と、
−RS符号と、
−ターボ符号と、
−バイナリまたは非バイナリLDPC符号と、
−パリティ符号と
を備える群に属する線形符号を実現することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
少なくとも1つの第1の中継デバイスが、第2の中継デバイスによって送信された少なくとも1つの中間符号語を受信することを特徴とする、請求項1〜12のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
通信ネットワークからダウンロード可能な、および/またはコンピュータ読み取り可能な担体に記録されている、および/またはプロセッサによって実行可能なコンピュータプログラム製品であって、請求項1〜12の少なくとも一項に記載の送信方法を実現するプログラム符号命令を備えることを特徴とするコンピュータプログラム製品。
【請求項15】
請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法を実施する中継デバイスであって、
−少なくとも2つの送信デバイスおよび/または少なくとも1つの中継デバイスによって送出された少なくとも2つの中間符号語を受信する手段と、
−前記中間符号語の前記ビットの少なくとも一部をインタリーブして、インタリーブされたビットを送出する手段と、
−前記中間符号語を考慮して少なくとも1つの第2の符号語を形成するように前記インタリーブされたビットを符号化する手段と、
−前記1つまたは複数の第2の符号語を送信する手段と
を備えることを特徴とする中継デバイス。
【請求項1】
少なくとも2つの送信機と少なくとも1つの受信機間にディジタル信号を送信して、少なくとも2つの符号の連結を実施する方法であって、
−前記送信機において、少なくとも2つの第1の符号語を送出する第1の符号化ステップと、
−前記第1の符号語を送信する第1のステップと、
−少なくとも1つの中継デバイスにおいて、中間符号語と称される前記第1の符号語のうちの少なくとも2つを受信するステップと、
−前記中間符号語の前記ビットの少なくとも一部をインタリーブして、インタリーブされたビットを送出するステップと、
−前記1つまたは複数の中継器において、前記インタリーブされたビットを符号化して、前記中間符号語を考慮する少なくとも1つの第2の符号語を送出する第2のステップと、
−前記1つまたは複数の中継デバイスによって前記1つまたは複数の第2の符号語を送信する第2のステップと、
を備え、
前記1つまたは複数の受信機において、前記第1の符号語と、前記1つまたは複数の第2の符号語によって形成された冗長性とを考慮して反復復号を実行できるようにすることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記インタリーブステップが疑似ランダムインタリーブを実現することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記インタリーブステップが積符号の行/列の行列を実現することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の符号語が行情報ビットおよび行冗長性ビットを含むことができ、前記第2の符号語が列冗長性ビットから冗長性符号語を形成して、前記1つまたは複数の受信機で積符号行列の構築を可能にすることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1および第2の送信ステップが時間分割多重アクセス(TDMA)技術、周波数分割多重アクセス(FDMA)技術および/または符号分割多重アクセス(CDMA)技術を実装する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記中継デバイスのうちの1つにおける前記受信ステップが、前記中継器で受信された前記ビットの各々の値について硬判定を実現して、前記中間符号語を形成することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記中継デバイスのうちの1つにおける前記受信ステップが、前記中継デバイスで受信された前記ビットの各々の値を閾値化して、閾値化データを送出するサブステップと、前記閾値化データのエラーを訂正して前記中間符号語を形成するサブステップとを実行することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記中継デバイスのうちの1つにおける前記受信ステップには、前記中継器で受信された前記ビットの各々のソフト値をソフト復号して、前記中間符号語を形成するステップが続くことを特徴とする、請求項1〜5のうちの1つに記載の方法。
【請求項9】
前記ソフト復号ステップが、前記受信されたソフト値に対する平均二乗誤差を最小化する符号語を検索するステップを実現することを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
中継デバイスにおいて、前記第2の符号語の前記ビットのうちの少なくとも1つに信頼性情報を割り当てるステップを備えることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記信頼性情報が、前記第2の符号語における少なくとも1つの低信頼性ビットの位置を示す少なくとも1つのシグナリングビットを備えることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の符号化ステップおよび/または前記第2の符号化ステップが、
−畳込み符号と、
−BCH符号と、
−RS符号と、
−ターボ符号と、
−バイナリまたは非バイナリLDPC符号と、
−パリティ符号と
を備える群に属する線形符号を実現することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
少なくとも1つの第1の中継デバイスが、第2の中継デバイスによって送信された少なくとも1つの中間符号語を受信することを特徴とする、請求項1〜12のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
通信ネットワークからダウンロード可能な、および/またはコンピュータ読み取り可能な担体に記録されている、および/またはプロセッサによって実行可能なコンピュータプログラム製品であって、請求項1〜12の少なくとも一項に記載の送信方法を実現するプログラム符号命令を備えることを特徴とするコンピュータプログラム製品。
【請求項15】
請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法を実施する中継デバイスであって、
−少なくとも2つの送信デバイスおよび/または少なくとも1つの中継デバイスによって送出された少なくとも2つの中間符号語を受信する手段と、
−前記中間符号語の前記ビットの少なくとも一部をインタリーブして、インタリーブされたビットを送出する手段と、
−前記中間符号語を考慮して少なくとも1つの第2の符号語を形成するように前記インタリーブされたビットを符号化する手段と、
−前記1つまたは複数の第2の符号語を送信する手段と
を備えることを特徴とする中継デバイス。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7】
【図8】
【図9】
【公表番号】特表2011−517199(P2011−517199A)
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−502375(P2011−502375)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【国際出願番号】PCT/EP2009/053816
【国際公開番号】WO2009/121883
【国際公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【出願人】(591034154)フランス・テレコム (290)
【出願人】(510264110)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【国際出願番号】PCT/EP2009/053816
【国際公開番号】WO2009/121883
【国際公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【出願人】(591034154)フランス・テレコム (290)
【出願人】(510264110)
【Fターム(参考)】
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