説明

少なくとも1つの電磁放射を伝播するよう構成される機器

【課題】サンプルの少なくとも一部分の画像を生成する構成を実現する。
【解決手段】少なくとも1つの電磁放射を伝播するようにする構成は、解剖学的構造に挿入されるプローブシースと、プローブシース内に設置される干渉計、および、プローブシース内に少なくとも部分的に設置され、サンプルからは少なくとも1つの電磁放射の第1の部分を、基準からは少なくとも1つの電磁放射の第2の部分を受信するセクションのうちの少なくとも1つを含む少なくとも1つの装置と、を備え、第1の部分および第2の部分は実質的に同じ経路を進む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願に対する相互参照)
本出願は、2006年1月18日付で出願された米国特許出願第60/759,936号に基づいており、この出願に伴う優先権の利益を主張するものであり、この開示内容は、本引用により、そのすべてが本明細書に包含される。
【0002】
(連邦政府の支援による研究に関する記述)
本発明は、米国科学財団によって付与された契約番号第BES−0086709号の下における米国政府の支援によって行われたものである。従って、米国政府は、本発明における特定の権利を保有している。
【0003】
本発明は、一般に、1つ又は複数の内視鏡顕微鏡検査法(Endoscopic Microscopy Technique)を使用してデータを生成するシステム及び方法に関し、更に詳しくは、例えば、1つ又は複数の高解像度の内視鏡顕微鏡検査法を使用したこの種のデータの生成に関する。
【背景技術】
【0004】
医療画像生成技術の進歩により、患者の微視的な解剖構造に関する重要な情報が医師に提供されるようになっている。X線撮影、磁気共鳴画像生成、コンピュータ断層撮影、及び超音波診断などの画像生成法により、約100μm〜1mmの範囲の解像度による人体内の大規模な構造の非侵襲的検査(non−invasive investigation)を実行可能である。しかしながら、癌の早期発見などの多くの疾病プロセスにおいては、細胞よりも細かな核の特徴の画像を生成するためには(これは、正確な診断の実行に重要である)、更に高い解像度が望ましいであろう。
【0005】
例えば、光干渉断層法(Optical Coherence Tomography:OCT)及び共焦点顕微鏡検査法(Confocal Microscopy:CM)という2つの光学画像生成法は、患者の非侵襲的な画像生成を提供可能である。OCT及びCMのシステム及び方法は、いくつかの重要な診断上の問題点を解決するための可能性を有してはいるが、これらの技法は、内視鏡による細胞よりも細かなレベルの画像生成を困難にする特定の技術的要件を具備している。
【0006】
例えば、OCTのシステム及び方法は、軸方向においては、高い解像度を提供可能であるが、大きな焦点深度を維持するため、OCT断面画像生成において提供される横断方向の分解法が低い。また、CMのシステム及び方法は、横断方向における1μmの解像度を有するヒト組織内の画像を提供可能ではあるが、CMの内視鏡における実装は、実現が困難であろう。内視鏡CMシステムは、一般に小さな直径の内視鏡プローブを使用しているが、大きな開口数(Numerical Aperture:NA)の対物レンズ(NA≧0.7)及び高速のビーム走査構成に関する要件から結果的に生じる特定の内視鏡プローブのサイズの制約に起因し、実装が困難である。また、OCT及びCMのシステム及び方法は、いずれも、一般にレーザーを使用してサンプルを照射しているため、OCT及びCM画像には、大きなコヒーレント干渉又はスペックル雑音が含まれる可能性が高く、これにより、結果的に得られる画像の解像度が低下することになる(例えば、最大で1/4に低下する)。
【0007】
OCT及びCMのシステム及び方法の特定の限界を克服すると共に、真のミクロンレベルの解像度を有する内視鏡による画像生成を提供する1つの典型的な方法は、これら2つの技術の原理を合成する方法である。この結果得られる合成技術(これは、しばしば、OCM(Optical Coherence Microscopy:光干渉顕微鏡検査法)と呼ばれている)は、一般に、CMの高い横断方向の解像度とOCTの高い軸方向の解像度を利用している。この結果、典型的なOCMのシステム及び方法は、すべての3つの次元において1μmのレベルの解像度を提供する能力を有している。また、OCMにおける光学的断面化には、開口数(NA)の大きなレンズが不要であるため、その他の従来のシステム及び方法と比べて、合焦光学系の複雑性及びサイズを相当に低減可能である。しかしながら、CMの原理と同様に、OCMのシステム及び方法は、高速のビーム走査メカニズムを利用した合焦ビームの高速走査を利用する可能性が高く、従って、この場合にも、小さな直径の内視鏡プローブ内における実装が困難であろう。
【0008】
空間的にインコヒーレントな照明及びパラレル二次元検出を使用することにより、OCMシステム及び方法を実装可能である。FFOCM(Full−Field OCM)又はFFOCT(Full−Field Optical Coherence Tomography)と呼ばれているこの技術は、微視的画像を形成するために高速のビーム走査を必要としておらず、かつ、光学画像生成システムによって提供される真の解像度を実現しつつ、スペックル雑音を大幅に低減可能である。
【0009】
前述のFFOCMシステム及び方法は、ヒト組織内におけるサブミクロンレベルの画像生成を円滑に実行可能である。このような画像は、複数の画像を取得することによって入手可能であり、それぞれの画像は、基準ミラーの異なる位置において取得可能である。この方式においては、サンプルの画像全体について、それぞれのミラー位置ごとに、基準及びサンプルアーム間における干渉をCCDカメラによって検出可能である。基準及びサンプルアームが光のコヒーレンス長(これは、熱光源(例えば、従来の電球)の場合には、サブミクロンの範囲であろう)内において整合した際にのみ、縞が出現可能である。これらの画像を数学的に操作することにより、組織内部の深部における構造の高解像度の正面画像を生成可能である。これらの画像の軸方向の解像度は、光源のコヒーレンス長に等価なものとなろう。
【0010】
FFOCM法においては、一般に、OCTの原理をCMの原理と組み合わせることにより、これらの技法のそれぞれの特定の欠点を克服している。従来のOCTのシステム及び方法と比べた場合のFFOCMのシステム及び方法の典型的な利点は、例えば、廉価な白色光源(例えば、電球、ランプ、及びその他の熱光源)を使用して極めて高い解像度(サブミクロン)の画像生成を提供する能力を含んでいる。これらの光源に固有の広い帯域幅により、1.0μm未満の軸方向の解像度を有する画像生成を実現可能である。また、この光源の空間的なインコヒーレンスに起因し、スペックル雑音(これは、一般に、コヒーレントな画像生成法に関連するものである)を大幅に低減可能である。このスペックル雑音の低減により、OCTの診断能力と比べて、FFOCM法の診断能力を大幅に向上させることができる。
【0011】
次に、図1を参照すれば、従来のFFOCM(Full−Field Optical Coherence Microscopy)システム10が、リンニク(Linnik)干渉計として構成されている。図1に示されているFFOCMシステム10は、光検出器(例えば、CCDカメラ12)、レンズ14、光源16、レンズ18、及び部分反射ミラー20を含んでいる。また、このFFOCMシステム10は、基準アーム30及びサンプルアーム32をも含んでいる。基準アーム30は、レンズ22及び基準ミラー24を包含可能である。サンプルアーム32は、レンズ26を包含可能である。特定の典型的な構成においては、FFOCMシステム10は、拡張された(例えば、マルチモードの)光源16(例えば、フィラメント光源であり、本明細書においては、これも熱光源と呼んでいる)を利用可能である。動作の際には、サンプルアーム32は、光をサンプルに向かって伝送する。CCDカメラ12は、基準アーム30とサンプルアーム32から光を受光可能である。
【0012】
実線で描かれている(従来のFFOCMシステム10を使用して実装される)様々な光路は、自由空間光路である。図1のコンポーネントを小さな(例えば、5mm未満の)直径を具備した内視鏡プローブ内に収まるように小型化することは困難であろう。
【0013】
共焦点顕微鏡検査法(Confocal Microscopy:CM)法を使用したものと比べたFFOCMのシステム及び方法の更なる利点は、大きな開口数の対物レンズを必要とすることなしに、サブミクロンレベルの画像生成を実現する能力を包含可能である。低パワー(例えば、10倍、NA=0.4)の顕微鏡対物レンズと組み合わせることにより、FFOCMのシステム及び方法は、大きな開口数の対物レンズを必要とすることなしに、CM法を利用したものに類似した横断方向における解像度によってヒト組織の画像を生成する能力を有することができる。また、FFOCMのシステム及び方法は、ビーム走査を伴うことなしに画像を取得しており、従って、実装が格段に簡単である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
前述のFFOCMの技法、システム、及び方法の特性は、生体内における内視鏡による細胞画像生成におけるその使用の可能性を示唆してはいる。しかしながら、FFOCMシステムの小型化の複雑性に起因し、小さなプローブ直径を必要としている内視鏡FFOCMシステムの実現は困難であった。
【0015】
従って、前述の欠点の少なくともいくつかを解決及び/又は克服することが有益であろう。
【0016】
本発明の目的の1つは、従来技術によるシステム及び方法の(前述のものを含む)特定の不利益と欠点を克服すると共に、1つ又は複数の内視鏡顕微鏡検査法を使用してデータを生成するシステム及び方法の典型的な実施例を提供することにあり、更に詳しくは、例えば、1つ又は複数の高解像度を有する内視鏡顕微鏡検査法を使用して、この種のデータを生成することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明のシステム及び方法の1つの典型的な実施例によれば、サンプルの少なくとも一部分の画像を生成する典型的なシステム及び方法を提供可能である。例えば、このようなシステム及び方法の1つの典型的な実施例によれば、少なくとも1つの第1構成を使用することにより、サンプルから少なくとも1つの第1電磁放射と、基準から少なくとも1つの第2電磁放射を受光可能である。このような構成及び基準は、内視鏡エンクロージャ内に提供可能である。一部分と関連付けられた画像データを(例えば、少なくとも1つの第2構成を使用することによって)第1及び第2電磁放射の関数として生成可能である。
【0018】
例えば、第1構成と通信状態にあると共に、更なる基準から少なくとも1つの第3電磁放射を受光するように構成可能である少なくとも1つの第3構成を提供可能である。第3構成は、内視鏡エンクロージャ外に提供可能である。更なる基準は、並進可能な基準であってよく、第3構成は、静止した基準から少なくとも1つの第4電磁放射を受光するように更に構成可能である。並進可能な基準及び静止した基準は、内視鏡エンクロージャの外部に提供可能である。並進可能な基準を移動させるように構成された第4構成(例えば、圧電トランスデューサ)を提供可能である。第1構成は、ファイバ構成(例えば、単一のファイバ及び/又は複数のファイバ)を介して第3構成と通信可能である。第1構成は、シングルモード及び/又はマルチモード構成であってよい。ファイバ構成の第1ファイバは、電磁放射をサンプルに伝送するように構成可能であり、ファイバ構成の第1ファイバ及び第2ファイバは、サンプルから第1電磁放射を、そして、基準から第2電磁放射を受光するように構成可能である。第1及び第2ファイバは、デュアルバランス検出を実行するように更なる電磁放射を伝送可能である。
【0019】
本発明の1つの典型的な実施例によれば、更なる基準を固定可能であり、第3構成は、互いに位相がずれている第4電磁放射及び第5電磁放射を提供するビームスプリッタ構成を有することができる。第4及び/又は第5電磁放射を選択的に第1構成に転送可能である少なくとも1つの第4構成を提供可能である。少なくとも1つの第4構成は、光スイッチであってよい。
【0020】
本発明の別の典型的な実施例においては、第1構成は、干渉計構成であってよい。このような干渉計構成は、マイケルソン干渉計、リンニク干渉計、マッハシェンダー(Mach−Zehnder)干渉計、共通光路干渉計、サニャク(Sagnac)干渉計、及び/又はミラウ(Mirau)干渉計を有することができる。また、干渉計構成は、モノリシックであってよい。別の典型的な変形においては、基準は、減衰器を包含可能であると共に/又は、並進可能であってよい。
【0021】
更に別の典型的な実施例においては、サンプルの一部分の画像を生成するよう、内視鏡構成を提供可能である。この内視鏡構成は、サンプルから少なくとも1つの電磁放射を受光するように構成されていると共に、内視鏡構成の内視鏡エンクロージャ内にかつその一端に位置している少なくとも1つの干渉計構成を包含可能である。例えば、内視鏡エンクロージャの一端は、サンプルの近傍に提供可能である。干渉計構成は、リンニク干渉計構成であってよい。このような干渉計構成は、体液中に浸漬可能であると共に/又は、互いに位相がずれている第1の更なる電磁放射と第2の更なる電磁放射を提供する能力を有するビームスプリッタ構成を有することができる。第1及び/又は第2の更なる電磁放射を少なくとも1つのファイバ構成に選択的に転送可能である少なくとも1つの更なる構成を提供可能である。この第3構成は、光スイッチ及び/又は複数のファイバであってよい。
【0022】
更に別の典型的な実施例によれば、少なくとも1つの第1リンニク干渉計構成(少なくとも1つの第2ファイバ構成が、この少なくとも1つの第1構成と光学的通信状態にある)を提供可能である。第2構成は、電磁放射を第1構成に伝送するように構成可能である。第1構成は、第1電磁放射と関連付け可能であるサンプルから更なる電磁放射を受光するように構成可能である。第1構成は、少なくとも1つの第2電磁放射と関連付けられた少なくとも1つの第3電磁放射を少なくとも1つの第2構成に転送するように構成可能である。
【0023】
この典型的な実施例の更なる変形によれば、第2構成は、一部分と関連付けられた画像生成データを伝送するように構成可能であると共に/又は、ファイバ束であってよい。第3構成は、画像データを受信すると共に、画像データに基づいて一部分の少なくとも1つの画像を生成するように構成可能である。第2構成の少なくとも1つの第1ファイバは、第1電磁放射を伝送するように構成可能であり、少なくとも1つの第2構成の少なくも1つの第2ファイバは、第3電磁放射を伝送するように構成可能である。また、第2構成の少なくとも1つのファイバは、第1電磁放射及び第3電磁放射を伝送するように構成可能である。
【0024】
別の典型的な変形においては、第1及び第2構成をカテーテルエンクロージャ又は内視鏡エンクロージャ内に提供可能である。干渉計構成は、体液中に浸漬可能である。第1構成は、互いに位相がずれている第3電磁放射及び第4電磁放射を提供可能であるビームスプリッタ構成を有することができる。第3及び/又は第4の更なる電磁放射を第2構成に選択的に転送可能である少なくとも1つの第3構成を提供可能である。第3構成は、光スイッチ及び/又は複数のファイバであってよい。
【0025】
本発明の別の典型的な実施例においては、E−FFOCM(Endoscopic Full−Field Optical Coherence Microscopy:内視鏡−FFOCM)を実行する方法及びシステムを提供可能である。本発明の典型的な実施例の特定の変形は、リンニク干渉計内に配列された光ファイバ束を具備した内視鏡プローブを利用可能であり、この干渉計は、光を内視鏡プローブに提供可能である。光ファイバ束は、シングル又はマルチモードであってよいが、光源光の最適な結合とサンプルから送られる光の検出のためには、マルチモードであることが好ましい。光ファイバ束を通じた光の供給を実現することにより、このシステムは、カテーテル又は内視鏡内におけるE−FFCOM法の使用を促進可能である。従って、この典型的な実施例は、例えば、内視鏡によってアクセス可能な身体表面の高解像度の顕微鏡検査法を実現可能である。
【0026】
サンプル及び基準アーム間における自己空間コヒーレンスを消失可能であるため、この典型的な構成を実装するのは困難であろう。また、偏光をピクセルごとに容易に整合させることも不可能であり、この結果、干渉のコントラストが極わずかなものとなって、コヒーレンスゲート法を利用してサンプル内の深部において情報を取得することが困難となろう。
【0027】
本発明の更に別の典型的な実施例によれば、サンプル及び基準アームの両方において画像生成光ファイバ束を使用可能である(サンプル及び基準アームは、空間及び時間的なコヒーレンスを提供するべく、実質的に同一である必要がある)。この典型的な構成は、アーム間の空間モードにおける空間コヒーレンスの不整合を低減可能ではあるが、診断手順において、サンプルアームの光ファイバ束が、基準アームの光ファイバ束との関係において変化可能である。この結果、基準及びサンプルアームの両方が空間及び時間の両面において不整合な状態となり、恐らくは、望ましい干渉のレベルが妨げられることになろう。
【0028】
本発明の更に別の典型的な実施例においては、基準及びサンプルアーム間における時間及び空間的コヒーレンスの整合性を更に改善するために、1つの光ファイバ束を使用して基準及びサンプルアーム光の両方を伝送及び/又は受光可能である。このような典型的な実施例においては、干渉計を光ファイバ束の遠端に配置可能である。基準アーム及びサンプルアームの照明光を同一のファイバ束を通じて伝送可能である。内視鏡の遠端において、基準アーム経路は、圧電スタックなどの小さなリニアトランスレータに取り付けられたミラー上に入射可能である。遠端ビームスプリッタにおいてサンプル及び基準アーム光を合成し、ファイバ束を通じて返送可能である。サンプル及び基準アーム経路が同一のファイバ束を往来可能であるため、これらは、互いに空間及び時間的に略コヒーレントな状態に留まり、従って、CCDにおける高コントラストの干渉が促進されることになる。また、基準及びサンプルアームの共通経路に起因し、ファイバ束によって生じる分散の不整合をバランスさせることも可能である。
【0029】
本発明の更に別の典型的な実施例によれば、内視鏡画像生成システムは、光ファイバ束と、この光ファイバ束に結合可能である内視鏡ブロープを包含可能である。この典型的な実施例の典型的な変形においては、内視鏡プローブは、干渉計基準アーム及び干渉計サンプルアームを包含可能である。その他の典型的な変形においては、干渉計基準アームは、リニナアクチュエータと、このリニアアクチュエータに結合されたミラーを包含可能である。更なる典型的な変形においては、内視鏡画像生成システムは、光源干渉計基準アーム及び光源干渉計サンプルアームを具備した光源干渉計を更に包含可能である。光源干渉計基準アームは、リニアアクチュエータと、このリニアアクチュエータに結合されたミラーを包含可能である。
【0030】
本発明のその他の特徴及び利点については、添付の請求項との関連において、本発明の実施例に関する以下の詳細な説明を参照することによって明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】リンニク干渉計として構成された従来の自由空間FFOCM(Full−Field Optical Coherence Microscopy)システムの概略図である。
【図2】ファイバ束を具備したリンニク干渉計の概略図である。
【図3】基準及びサンプルアームの両方の内部にファイバ束を具備したリンニク干渉計の概略図である。
【図4】基準及びサンプルアームの両方の内部において使用される単一のファイバ束を具備したE−FFOCM(Endoscopic Full−Field Optical Coherence Microscopy:内視鏡−FFOCM)システムの典型的な実施例の概略図であり、この場合には、例えば、内視鏡プローブ内などのE−FFOCMシステムの遠端にリンニク干渉計を配置している。
【図5】図4に示されているE−FFOCMシステムの別の典型的な実施例の概略図である。
【図6A】図4に示されている典型的なE−FFOCMシステム内において使用可能である、照明及び検出の両方に使用される単一のファイバ束を具備した内視鏡プローブアセンブリの遠端の概略図である。
【図6B】図3に示されている典型的なE−FFOCMシステム内において使用可能である、照明及び検出に別個に使用される2つのファイバ束を具備した内視鏡プローブアセンブリの別の典型的な実施例の概略図である。
【図7A】E−FFOCMシステムの典型的な実施例において使用可能である、単一レンズの遠端光学系を具備した内視鏡プローブアセンブリの典型的な実施例の概略図である。
【図7B】E−FFOCMシステムの典型的な実施例において使用可能である、デュアルレンズの遠端光学系を具備した内視鏡プローブアセンブリの典型的な実施例の概略図である。
【図8】E−FFOCMシステムの典型的な実施例において使用可能である、モノリシック遠端干渉計を具備した内視鏡プローブアセンブリの別の典型的な実施例の概略図である。
【図9A】E−FFOCMシステムの典型的な実施例において使用可能である、モノリシック遠端光学系を具備すると共に、基準アーム内に減衰器を具備した内視鏡プローブアセンブリの更なる典型的な実施例の概略図である。
【図9B】E−FFOCMシステムの典型的な実施例において使用可能である、モノリシック遠端光学系を具備すると共に、基準アーム内に減衰器を具備した内視鏡プローブアセンブリの更に別の実施例の概略図である。
【図10】E−FFOCMシステムの典型的な実施例において使用可能である、ミラウ(Mirau)構成における光学系を具備した内視鏡プローブアセンブリの別の典型的な実施例の概略図である。
【図11】E−FFOCMシステムの典型的な実施例において使用可能である、2つのファイバ束を有するデュアルバランス検出を具備した内視鏡プローブアセンブリの更なる典型的な実施例の概略図である。
【図12】スペクトルドメインE−FFOCMシステムの典型的な実施例の概略図である。
【図13】E−FFOCMシステムの更なる典型的な実施例の概略図である。
【図14】光源干渉計を具備すると共に、図6Aと同様の内視鏡プローブを含むE−FFOCMシステムの更に別の典型的な実施例の概略図である。
【図15A】E−FFOCMシステムの典型的な実施例において使用可能である、側方観察プローブ構成を具備した内視鏡プローブアセンブリの特定の典型的な実施例の概略図である。
【図15B】E−FFOCMシステムの典型的な実施例において使用可能である、前方観察プローブ構成を具備した内視鏡プローブアセンブリの更なる典型的な実施例の概略図である。
【図16A】E−FFOCMシステムの典型的な実施例において使用可能である、静止ミラーを具備した側方観察プローブ構成を具備すると共に、1つの光ファイバを使用しているモノリシック内視鏡プローブアセンブリの第1の典型的な実施例の概略図である。
【図16B】E−FFOCMシステムの典型的な実施例において使用可能である、静止ミラーを具備した前方観察プローブ構成を具備すると共に、1つの光ファイバを使用しているモノリシック内視鏡プローブアセンブリの第2の典型的な実施例の概略図である。
【図16C】E−FFOCMシステムの典型的な実施例において使用可能である、静止ミラーを具備した前方観察プローブ構成を具備すると共に、それぞれ、照明及び検出用に2つの光ファイバを使用しているモノリシック内視鏡プローブアセンブリの第3の典型的な実施例の概略図である。
【図16D】E−FFOCMシステムの典型的な実施例において使用可能である、静止ミラーを具備した側方観察プローブ構成を具備すると共に、それぞれ、照明及び検出用に2つの光ファイバを使用可能であるモノリシック内視鏡プローブアセンブリの第4の典型的な実施例の概略図である。
【図17】例えば、図14に示されているE−FFOCMシステムの典型的な実施例において使用可能である、2×1スイッチを介して干渉計との間において反射及び伝送光を提供する光源干渉計の典型的な実施例の概略図である。
【図18】例えば、図14に示されているE−FFOCMシステムの典型的な実施例において使用可能である、偏光変調を提供する光源干渉計の別の典型的な実施例の概略図である。
【図19】例えば、図4に示されているE−FFOCMシステムの典型的な実施例において使用可能である、シングルモードファイバ干渉計及びマルチモード照明ファイバ束を有するコヒーレント光源を具備した光源干渉計の更に別の典型的な実施例の概略図である。
【図20】内視鏡プローブ内における機械的な走査を伴うことなしに三次元ボリューム画像生成を実現可能である、走査用の可動ミラーを有する光源干渉計を具備したE−FFOCMシステムの典型的な実施例の概略図である。
【図21A】E−FFOCMシステムの典型的な実施例において使用可能である、横断方向における走査を提供する可動ビームスプリッタを有するライン走査画像生成を含む内視鏡プローブアセンブリの第1の典型的な実施例の概略図である。
【図21B】E−FFOCMシステムの典型的な実施例において使用可能である、側方観察構成を具備すると共に、横断方向における走査を提供する可動遠端干渉計を有するライン走査画像生成を含む内視鏡プローブアセンブリの第2の典型的な実施例の概略図である。
【図21C】E−FFOCMシステムの典型的な実施例において使用可能である、前方観察構成を具備すると共に、横断方向における走査を提供する可動遠端干渉計を有するライン走査画像生成を含む内視鏡プローブアセンブリの第3の典型的な実施例の概略図である。
【図22A】機械的な走査構成を具備した内視鏡プローブアセンブリの第1の典型的な実施例の概略図である。
【図22B】機械的な走査構成を具備した内視鏡プローブアセンブリの第2の典型的な実施例の概略図である。
【図22C】機械的な走査構成を具備した内視鏡プローブアセンブリの第3の典型的な実施例の概略図である。
【図22D】機械的な走査構成を具備した内視鏡プローブアセンブリの第4の典型的な実施例の概略図である。
【図23A】図13に示されているE−FFOCMシステムを使用して生成された典型的な画像であり、この場合には、圧電(PZT)リニアトランスレータがターンオフされている。
【図23B】図13の典型的なE−FFOCMシステムを使用して生成された典型的なイメージであり、この場合には、PZTがターンオンされている。
【図24】マイケルソン光源干渉計を有するFFOCMシステムを使用して生成された画像であり、表面の下200mmにおける生体外において取得されたアフリカ蛙であるアフリカツメガエルのオタマジャクシの正面断面画像を示している。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明の更なる目的、特徴、及び利点については、本発明の例示用の実施例を示している添付の図面との関連において、以下の詳細な説明を参照することにより、明らかとなろう。
【0033】
添付図面においては、特記されていない限り、同一の参照番号及び文字を使用することにより、図示の実施例の類似した特徴、要素、コンポーネント、又は部分を表示している。また、以下においては、添付図面を参照して本発明について詳細に説明しているが、これは、例示用の実施例との関連において説明しているものである。説明対象である実施例に対しては、添付の請求項によって定義されている本発明の真の範囲及び精神を逸脱することなしに、変更及び変形を実施可能であることに留意されたい。
【0034】
本発明による内視鏡顕微鏡検査システム及び方法の様々な典型的な実施例に関する詳細な説明を提供する前に、まず、いくつかの基礎的な概念及び用語について説明しておく。本明細書に使用されている「内視鏡プローブ」という用語は、内視鏡システムの典型的な実施例の1つ又は複数の部分を表すべく使用可能であり、これは、身体内の組織の画像を取得するべく、人間又は動物の身体内に挿入可能である。
【0035】
本明細書に使用されている「モノリシック」という用語は、単一片として形成された構造を表すべく使用可能であり、これは、複数の光学機能を具備可能である。本明細書に使用されている「ハイブリッド」という用語は、それぞれが1つの光学機能を具備している複数片として形成された構造を表すべく使用可能である。
【0036】
以下において説明されている本発明による方法及びシステムの典型的な実施例は、可視光及び近赤外光を含む(ただし、これらに限定されない)光又は電磁放射の任意の波長と共に使用可能である。
【0037】
図2を参照すれば、本発明によるE−FFOCM(Endoscopic Full−Field Optical Coherence Microscopy:内視鏡−FFOCM)システムの典型的な実施例50は、例えば、CCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)カメラ52などの光検出器、レンズ54、光源56、レンズ58、及び部分反射ミラー60を包含可能である。また、E−FFOCMシステム50は、基準アーム72及びサンプルアーム74をも含んでいる。基準アーム70は、レンズ62及び基準ミラー64を包含可能である。サンプルアーム74は、レンズ66、ファイバ束68、及びレンズ78を包含可能である。本発明の特定の実施例においては、レンズ78を内視鏡プローブ76内に配置することにより、E−FFOCMを円滑に実行可能である。レンズ78が内視鏡プローブ76内に提供されていない特定の典型的な実施例は、FFOCM(Full−Field Optical Coherence Microscopy)を提供可能である。
【0038】
E−FFOCMシステムの典型的な実施例50は、画像生成光ファイバ束68と協働することにより、光を光源56からサンプル70に伝達可能である。また、光ファイバ束68は、サンプル70から画像を受光し、画像を光検出器52に返送可能である。この結果、サンプルアーム74からの画像は、例えば、CCDカメラ52内などの光検出器52内において、基準アーム72からの光と干渉可能である。光ファイバ束68は、シングル又はマルチモードにおいて動作可能であるが、マルチモード動作は、光源の光とサンプル70から送られた受光光の好ましい結合を提供可能であるため、マルチモードにおいて動作するのが好ましい。
【0039】
図2に示されているこの本発明の典型的な実施例の典型的な構成においては、サンプルアーム74と基準アーム72間の自己空間コヒーレンスが高解像度の画像を提供するのに十分なものにはならないであろう。更には、ピクセルごとの偏光の整合も不十分なものとなろう。この結果、干渉のコントラストが小さくなり、コヒーレンスゲート法を十分に利用してサンプル内の適切な深度において高品質の画像を入手することはできないであろう。
【0040】
図3は、例えば、CCDカメラ102などの光検出器、レンズ104、光源106、レンズ108、及び部分反射ミラー110を包含可能なE−FFOCMシステムの別の典型的な実施例100である。典型的なE−FFOCMシステム100は、基準アーム124及びサンプルアーム126をも包含可能である。基準アーム124は、レンズ112、第1光ファイバ束114、基準ミラー116を包含可能である。サンプルアーム126は、レンズ118、第2光ファイバ束120(これは、第1光ファイバ束114と類似したものであってよい)、及びレンズ129を包含可能である。特定の典型的な実施例においては、レンズ129を内視鏡プローブ128内に提供可能であり、これにより、E−FFOCMを提供可能である。レンズ129が内視鏡プローブ内に位置していない典型的な実施例は、FFOCM(Full−Field Optical Coherence Microscopy)を提供可能である。
【0041】
2つの光ファイバ束114、120間における空間及び時間的コヒーレンスは、非常に類似している又は略同一になるため、これらを整合させることは困難であろう。この典型的な構成は、2つのアーム124、126間の空間モードにおける前述の空間的コヒーレンスの不整合を極小化することは可能であるが、当初、2つの光ファイバ束114、120を整合させた場合にも、診断手順において、サンプルアームの光ファイバ束120が基準アーム束114との関係において変化可能である。この結果、基準及びサンプルアーム114、120は、それぞれ、最適に空間及び時間的に整合された状態に至らず、従って、恐らくは、CCDカメラ120における望ましい干渉が妨げられる又は低減されることになろう。
【0042】
図4は、例えば、CCDカメラ152などの光検出器、レンズ154、光源156、レンズ158、及び部分反射ミラー160を包含可能であるE−FFOCMシステムの別の実施例150を示している。E−FFOCMシステム150は、レンズ162、光ファイバ束164、内視鏡プローブ166をも包含可能である。プローブ166は、レンズ168、別の部分反射ミラー170、及び基準ミラー172を包含可能である。プローブ166は、基準アーム178及びサンプルアーム180を含んでいる。また、プローブ166は、基準ミラー172に結合された、例えば、圧電(PZT)スタック174などのリニアアクチュエータをも包含可能である。サンプルアーム180は、光をサンプル176に向かって伝送可能である。
【0043】
図4の典型的なE−FFOCMシステム150は、光ファイバ束164と遠端を包含可能であり、この遠端は、本明細書においては、内視鏡プローブ166とも呼称可能である。プローブ166は、レンズ168、部分反射ミラー170、及びリニアアクチュエータ174に結合されたミラー172を具備した干渉計を包含可能である。動作の際には、リニアアクチュエータ174は、軸180に沿ってミラー172を移動させることができる。
【0044】
このような動作の際には、1つの光ファイバ束164を使用することにより、光の伝送及び受光の両方を実行可能である。基準及びサンプルアーム178、180の両方からの光を同一の光ファイバ束164を通じて伝送可能である。この本発明による典型的な実施例は、前述のそれぞれ基準及びサンプルアーム187、180間における時間及び空間的コヒーレンスの潜在的な不整合を解決可能である。この典型的な構成においては、プローブ166内に(光ファイバ束164との関係において遠端に)干渉計を配置可能である。
【0045】
光源156によって生成され、かつ、部分反射ミラー170(これは、ビームスプリッタとも呼称可能である)を通過した光は、内視鏡プローブ166の遠端においてミラー172に入射し、これにより、基準アーム178を形成可能である。光源156によって生成され、かつ、部分反射ミラー170から反射された光も、サンプル176に入射し、これにより、サンプルアーム180を形成可能である。サンプルアームから戻ってくる光と基準アームから戻ってくる光を部分反射ミラーにおいて合成することにより、ファイバ束164を通じて返送可能である。サンプル及び基準アームの経路が同一の光ファイバ束164を往来可能であるため、これらは、互いに空間及び時間的にコヒーレントな状態に留まり、これにより、CCD光検出器152における高コントラストの干渉を促進可能である。また、同一の光ファイバ束164を通じた共通の経路に起因し、光ファイバ束164の分散の不整合も、同様にバランスさせることが可能である。
【0046】
図5は、例えば、CCDカメラ202などの光検出器、レンズ204、光源206、レンズ208、及び部分反射ミラー210を包含可能である本発明によるE−FFOCMシステムの別の典型的な実施例200を示している。典型的なE−FFOCMシステム200は、レンズ212、光ファイバ束214、及びプローブ216をも包含可能である。プローブ126は、レンズ218、別の部分反射ミラー220、及び基準ミラー224を包含可能である。E−FFOCMシステム200は、基準アーム230及びサンプルアーム228を含んでいる。プローブ218は、基準ミラーに結合された、例えば、圧電(PZT)スタック226などのリニアアクチュエータをも包含可能である。サンプルアーム228は、光をサンプル(図示されてはいない)に向かって伝送可能である。
【0047】
高輝度又は空間的にコヒーレントな光源を必要とする特定の画像生成技術とは異なり、典型的なE−FFOCMシステム150と共に使用可能な光源206は、広帯域であってインコヒーレントな光源を含む(ただし、これに限定されない)様々なタイプから構成可能である。電球などのフィラメントタイプの熱光源、白熱ランプ、放電ランプなどは、大きな出力パワー及び非常に大きなスペクトル帯域幅を非常に低コストで提供可能であるため、好ましいであろう。このタイプの光源の例は、ハロゲン、タングステン、キセノン、及び水銀を包含可能である。LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)、SLED(Surface Emitting LED:面発光LED)、EELED(Edge Emitting LED:エッジ放射発光ダイオード)、及びマルチモードASEなどのその他の空間的にインコヒーレントな光源も利用可能である。その他の典型的な実施例においては、レーザーなどのコヒーレントな光源を使用可能である。コヒーレントな光源は、一般に、コストが相対的に高く、かつ、結果的に相対的に高いレベルのスペックル雑音を具備する画像をもたらす傾向を有している。
【0048】
光ファイバ束214は、シングルモードであってもよいが、我々にとっては、マルチモードのファイバ束であることが好ましい。この代わりに、光ファイバ束214は、1つ又は複数の別個の光ファイバから構成することも可能であり、これは、それぞれがシングルモードであってもよいが、最適な結合効率のためには、マルチモードであることが好ましい。
【0049】
図6Aは、図4に示されている単一の光ファイバ束構成256と共に使用可能な前方観察内視鏡プローブアセンブリ250の典型的な実施例を示している。典型的なプローブアセンブリ250は、ウィンドウ267を有するシース259、固定レンズ260、キューブタイプのビームスプリッタ262、及びミラー264を具備したプローブ258を包含可能である。プローブ258は、光ファイバ束256に結合可能である。この典型的な構成においては、サンプルアーム272は、プローブ258の軸270に沿って配設可能であり、基準アーム274は、プローブ258の軸270に対して垂直に配設可能である。
【0050】
動作の際には、照明光252は、キューブタイプのビームスプリッタ262において分離され、サンプル268及びミラー264の両方に入射可能である。ミラー264に入射する光が基準アーム274を形成可能であり、サンプル268に入射する光がサンプルアーム272を形成可能である。基準アーム及びサンプルアーム274、272の両方からの光は、光ファイバ束256を介して検出光254として戻ることができる。
【0051】
図6Bは、図3に示されている2つの光ファイバ束構成306、308と共に使用可能な本発明による前方観察内視鏡プローブアセンブリの別の典型的な実施例300を示している。典型的なプローブアセンブリ300は、ウィンドウ321を有するシース311、固定レンズ314、別の固定レンズ316、キューブタイプのビームスプリッタ318、ミラー320、及び別のミラー316を包含可能である。プローブ310は、第1の光ファイバ束308及び第2の光ファイバ束306に結合可能である。サンプルアーム326は、プローブ310の軸324に沿って配設可能であり、基準アーム328は、プローブ310の軸324に対して垂直に配設可能である。
【0052】
典型的な前方観察内視鏡プローブアセンブリ300は、図3に示されている2つの光ファイバ束と共に使用可能である。図3のレンズは、プローブ310内に配設可能である。
【0053】
動作の際には、照明光は、ミラー316上に入射し、キューブタイプのビームスプリッタ318において分離され、サンプル322及びミラー320の両方に入射可能である。ミラー320に入射可能である光が基準アーム328を形成可能であり、サンプル322に入射可能である光がサンプルアーム326を形成可能である。基準アーム及びサンプルアーム328、326の両方からの光は、検出光304として第2光ファイバ束308に戻ることができる。
【0054】
図6A及び図6Bのプローブアセンブリ250、300を使用する本発明の特定の典型的な実施例は、波長掃引光源を使用することにより、OFDI(Optical Frequency Domain Imaging)を提供可能であり、これは、波長掃引光源を有するフーリエドメインOCTと呼称可能である。この典型的な構成においては、基準ミラーを移動させる必要性を伴うことなしに、二次元検出器アレイ(例えば、エリアスキャンカメラ)によって受光した信号をフーリエ変換することとにより、サンプル内の異なる深度位置からの画像を生成可能である。光源の波長掃引周波数は、検出器アレイのフレームレートと整合可能である。
【0055】
OFDIの特定の実施例においては、波長掃引レーザを光源として使用可能であるが、細胞レベルの軸方向の解像度を提供するには、合計レージング帯域幅が十分に広くないであろう。また、レーザ光源を使用した場合には、そのコヒーレンシーに起因し、結果的にスペックル雑音が増大することにもなろう。
【0056】
この代わりに、OFDIのその他の典型的な実施例は、波長走査フィルタを有する広帯域光源を使用可能である。対物レンズ(図6Aの要素260)の共焦点長がわずかに数十ミクロンとなるため、このような構成は、相対的に広い帯域を具備した波長走査フィルタを使用し、1波長チューニングサイクルにおいていくつかの波長成分を利用する必要があろう。特定の典型的な実施例においては、走査フィルタとしてLyotフィルタを使用可能である。波長走査フィルタは、帯域通過タイプのフィルタ又は正弦波透過プロファイルを有するフィルタのいずれかであってよい。その他の典型的な実施例においては、波長走査フィルタは、検出器アレイの前に配置可能である。
【0057】
また、OFDI(Fourier Domain OCT)構成は、多数の画像生成ピクセルを有する検出器アレイを使用して実装することも可能である。いくつかの異なる波長を大きな面積の検出器アレイの異なるセクションに導波することにより、画像生成光を検出器アレイにわたって波長多重化可能である。それぞれのアレイ検出器エリアにおいて検出された信号(これは、個別の波長に対応可能である)をフーリエ変換することにより、サンプルの様々な深度位置における正面画像を構築可能である。この典型的な技法は、大きな面積のアレイ検出器の単一のフレームを使用してそれぞれいくつかの異なる深度位置と関連付けられたいくつかの正面画像を取得可能であるため、有利な画像生成速度を提供可能である。
【0058】
照明光源を画像生成光ファイバ束に結合可能である特定の典型的な構成においては、近端光学系により、照明光を光ファイバ束内に導波すると共に、サンプルから光ファイバ束に戻ってくる光を検出器アレイに対して導波可能である。照明光源を画像生成光ファイバ束から分離可能である典型的な実施例においては、近端光学系は、恐らくは、検出器アレイ上において、光ファイバ束の近端のみの画像を生成可能であろう。
【0059】
光ファイバ束306、308は、1つ又は複数のファイバを包含可能であり、かつ、好ましくは、画像データを伝送するのに十分なファイバを含んでいる。これらのファイバは、シングルモード又はマルチモードであってよいが、サンプルからの光の検出を増大させると共に、最終的な画像内におけるスペックル雑音の寄与を低減するべく、マルチモードであることが好ましい。ファイバ束全体は、アプリケーションに応じて、溶融(fused)又は浸出(leached)タイプから構成可能である。
【0060】
典型的な内視鏡プローブ内に配置された1つ又は複数の遠端光学系レンズ(例えば、図6Aの要素312、314)は、所望のアプリケーションに応じた横方向の解像度を提供可能である。共焦点顕微鏡検査法とは異なり、このレンズは、一般に、組織内の光学的断面化を実現するべく利用されてはおらず、従って、このレンズによって提供される軸方向の解像度は不要である。表1は、典型的な開口数を2つの異なる軸方向の空間解像度(例えば、1及び2ミクロン)における波長の関数として示している。可視及び近赤外における大部分の波長において、0.5未満の開口数により、内視鏡レンズの複雑性を大幅に低減可能である。これらの典型的な構成は、高解像度の画像生成のために0.7を上回る開口数が一般的に必要とされている共焦点顕微鏡検査法とは、大きく異なっている。
【0061】
【表1】

【0062】
図7Aは、図4に示されている典型的な単一光ファイバ束構成と共に使用可能な側方観察内視鏡プローブの典型的な実施例350を示している。プローブ350は、シース352、固定レンズ354、部分反射ミラー356、及びリニアアクチュエータ(例えば、圧電(PZT)スタックなど)360上に配設されたミラー358を包含可能である。プローブ350は、基準アーム362及びサンプルアーム364を包含可能である。
【0063】
この典型的な実施例においては、画像生成レンズ354は、遠端干渉計の前に配設可能である。この典型的な構成は、同一のレンズ354が基準及びサンプルアーム経路に利用されており、これにより、恐らくは、基準及びサンプルアーム間におけるコヒーレンス、偏光、及び分散の不均衡が低減されるという利点を具備している。
【0064】
図7Bは、図4に示されている典型的な単一光ファイバ束構成と共に使用可能である、側方観察内視鏡プローブの別の典型的な実施例400を示している。プローブ400は、シース402、部分反射ミラー404、固定レンズ406、リニアアクチュエータ(例えば、圧電(PZT)スタックなど)3410上に配設されたミラー408を包含可能である。又、プローブ400は、別の固定レンズ412をも包含可能である。プローブ400は、基準アーム414及びサンプルアーム416を包含可能である。
【0065】
典型的なプローブ400内においては、2つの対物レンズ406、412を利用可能である(例えば、1つは、サンプルアーム416用であり、もう1つは、基準アーム414用である)。この典型的な構成は、単一の対物レンズの作動距離が干渉計を収容できないようなものになる場合に有利であろう。この典型的な構成の2つのレンズ412、406は、それぞれ、基準及びサンプルアーム経路間における大きな分散の不均衡を誘発しないように、十分に類似したものになるように(即ち、整合されるように)選択可能である。
【0066】
1つ又は複数のレンズ(例えば、図7Aの要素354、並びに、図7Bの要素412及び406)の浸漬屈折率がヒト組織のもの(n=1.33〜1.40)と整合することが望ましいであろう。この結果、特定の実施例においては、組織内における最適な動作のために、対物レンズ及び遠端光学系を体液中に浸漬可能である(例えば、図7A及び図7Bのシース352、402を体液によって充填可能であり、かつ、シース352、402、及びレンズ354、412、406を浸漬条件下において回折が制限された性能を有するように設計可能である)。
【0067】
干渉計は、マッハシェンダー、サニャク、及びマイケルソンを含む多数の構成から構成可能である。干渉計を、それぞれ、図7A及び図7Bの内視鏡プローブ350、400内に嵌め込むために、典型的な小型化技法を利用可能である。特定の典型的な実施例(例えば、図6A及び図6Bの典型的な構成)によれば、キューブタイプのビームスプリッタ(例えば、要素262、318)を使用可能である。その他の典型的な構成においては、部分反射ミラー356(図7A)、404(図7B)、及びペリクルスプリッタ(pellicle splitter)を含む(ただし、これらに限定されない)その他のビームスプリッタを使用可能である。ビームスプリッタは、様々な分離比率を具備可能であるが、好ましい比率は、50:50である。ただし、その他の典型的な比率は、80:20〜20:80の範囲をとることができる。
【0068】
図8は、図4に示されている典型的な単一の光ファイバ束構成451と共に使用可能な本発明による側方観察内視鏡プローブアセンブリの別の典型的な実施例450を示している。典型的なプローブアセンブリ450は、シース452及び干渉計454を具備した内視鏡プローブ452を包含可能である。干渉計454は、固定レンズ456及びキューブタイプのビームスプリッタ458を包含可能である。プローブ452は、リニアアクチュエータ462(例えば、圧電(PZT)スタックなど)上に配設されたミラー460を更に包含可能である。プローブ452は、基準アーム464及びサンプルアーム466を包含可能であり、サンプルアームは、光をサンプル462に導波可能である。
【0069】
干渉計454は、サイズを低減するためにモノリシックであってよい。モノリシック構造は、基準アームの振動動作の有害な影響をも低減可能である。
【0070】
特定の典型的な実施例においては、基準ミラー460は、金属ミラーであってよい。その他の典型的な実施例によれば、基準ミラー460は、誘電体ミラー、又は干渉計内において使用されている光学コンポーネントの面であってよい。1つの典型的な実施例においては、基準ミラー460は、平坦で均質な媒体であってよく、基準反射は、ガラス/水の境界からのフレスネル反射から発生可能である。
【0071】
図9Aは、図4に示されている典型的な単一光ファイバ束構成501と共に使用可能な本発明による側方観察内視鏡プローブアセンブリの典型的な実施例500を示している。典型的なプローブアセンブリ500は、シース503、固定レンズ504、キューブタイプのビームスプリッタ506、及びリニアアクチュエータ(例えば、圧電(PZT)スタックなど)512上に配設されたミラー510を具備する内視鏡プローブ502を包含可能である。プローブ502は、基準アーム516及びサンプルアーム518を包含可能であり、サンプルアームは、光をサンプル514に導波可能である。
【0072】
また、プローブ502は、ミラー510上又はこの近傍に配設された減衰器508をも包含可能である。減衰器508は、一般に、基準アーム510とビームスプリッタ506の間に配設可能である。1つの典型的な実施例においては、減衰器508は、基準ミラー510に結合可能である。減衰器508は、基準アーム内の反射光が過大な強度を具備している際に有利であろう。
【0073】
図9Bは、図4に示されている典型的な単一光ファイバ束構成551と共に使用可能な側方観察内視鏡プローブアセンブリ550の別の典型的な実施例を示している。プローブアセンブリ550は、シース553、固定レンズ554、キューブタイプのビームスプリッタ556、及びリニアアクチュエータ(例えば、圧電(PZT)スタックなど)562上に配設されたミラー560を具備した内視鏡プローブ552を包含可能である。プローブ552は、基準アーム566及びサンプルアーム568を包含可能であり、サンプルアームは、光をサンプル564に導波可能である。
【0074】
プローブ552は、ビームスプリッタ556上又はこの近傍に配設された減衰器558をも包含可能である。減衰器558は、一般に、基準ミラー560とビームスプリッタ556の間に配設可能である。1つの典型的な実施例においては、減衰器558は、ビームスプリッタ556に結合可能である。
【0075】
前述のように、特定の典型的な実施例においては、基準ミラー560は、圧電トランスデューサ(PZT)562に結合可能であり、この圧電トランスデューサは、基準ミラー560の線形並進を提供可能である。基準及びサンプルアーム間における様々な位相の不整合を同期した方式で記録できるように、PZT562の動きを光検出器(例えば、図5の光検出器202)に対して同期化可能である。別の典型的な実施例によれば、0、p/4、p/2、及び3p/2の位相の不整合を提供可能である。
【0076】
PZT(例えば、図9Aの要素512及び図9Bの要素562)は、任意の変調信号(例えば、正弦、方形、又は三角)によって駆動可能であり、かつ、相応して線形並進を提供可能である。構成の典型的な実施例においては、PZTは、直交変調(例えば、p/2波長の増分に応じたミラー510の4つの位置)を提供可能である。変調信号は、滑らかな正弦波である必要はないが、PZT共振周波数に近接した変調の高次項は、好ましくは、除去する必要がある。直交変調を得るための方法は、基準ミラーの機械的な動きに限定されるものではない。例えば、その他の典型的な方法は、直交変調を得るための電気光学位相変調や偏光変調などの使用を包含可能である。
【0077】
画像構築手順も、直交変調に限定されるものではない。実際に、例えば、p位相不整合を有する2位相、5位相、又は任意の数の位相セットを利用する様々な変調方式を画像構築に使用可能であり、その他のものも同様である。
【0078】
前述のように、内視鏡プローブ(例えば、図9Aの要素502及び図9Bの要素552)は、サンプルアーム内の透明なシース(例えば、図9Aの要素503及び図9Bの要素553)、あるいは、この代わりに、透明なウィンドウを有する不透明なシース内に収容可能である。特定の典型的な実施例においては、シース又はウィンドウ自体は、内部表面を具備可能であり、この内部表面は、位相変調に非機械的な変調が使用される際には、それぞれ、図9A及び図9Bの基準ミラー510、552の代わりに、基準反射器を形成可能である。この構成の典型的な実施例においては、内視鏡プローブの内部のすべての面及びインターフェイス(これらは、非反射性であるものと想定されている)は、不必要な反射を防止するべく反射防止コーティングを実施可能である。
【0079】
図10は、ミラウ構成を具備した干渉計を包含可能な内視鏡プローブアセンブリの更に別の典型的な実施例600を示している。典型的な内視鏡プローブアセンブリ600は、図4に示されている単一光ファイバ束構成602と共に使用可能である。典型的なプローブアセンブリ600は、固定レンズ604と、ミラー化された表面608、610を具備した圧電(PZT)リング606を包含可能である。ミラー化された表面608、610は、基準アームとサンプルアームを提供可能であり、サンプルアームは、光をサンプル612に導波可能である。
【0080】
典型的なミラウ構成においては、基準経路は、サンプル経路と一致可能である。エタロン内のPZTリング606を作動させることにより(例えば、直径を変更することにより)、基準及びサンプル経路間の位相差を変更可能である。エタロンのミラー化された表面608、610は、水、空気、あるいは、これらの代わりに、電気光学結晶(例えば、BBO、LiNBO3)によって分離可能である。この典型的な構成の特定の利点は、小さいこと及び安定性を包含可能である。
【0081】
図11は、図3の典型的な構成に類似した2つの光ファイバ束構成656、666と共に使用可能である前方観察内視鏡プローブアセンブリの更に別の典型的な実施例650を示している。この典型的な構成においては、図3の典型的な構成と比べて、第1ファイバ束656は、照明及び検出の両方に使用可能であり、第2の光ファイバ束668は、検出のためにのみ使用可能である。典型的なプローブアセンブリ650は、ウィンドウ665を有するシース659、固定レンズ658、別の固定レンズ670、キューブタイプのビームスプリッタ660、及びミラー662を具備したプローブ657を包含可能である。プローブ657は、第1光ファイバ束654と第2光ファイバ束668に結合可能である。サンプルアーム674は、プローブ657の軸678に沿って配設可能であり、基準アーム676は、プローブ657の軸678に対して垂直に配設可能である。
【0082】
典型的なプローブアセンブリ650は、デュアルバランス検出構成を具備可能である。動作の際には、干渉計からの反射及び伝送干渉信号を、それぞれ、異なるファイバ束656、668を通じて、異なる検出器678、680によって検出可能である。干渉計からの反射及び伝送信号間には、p位相差が存在しているため、干渉は、好ましくは、コヒーレントである。画像信号684は、例えば、差動増幅器682によって検出器678、680から信号を減算することにより、生成可能である。
【0083】
光検出器(例えば、図5の光検出器202)は、二次元のCCDカメラとして提供可能である。ただし、その他の典型的な実施例においては、光検出器は、一次元の線形CCD、フォトダイオードアレイ、又は単一の光検出器(例えば、図11の要素678、680)であってよい。
【0084】
可視光の検出の場合には、光検出器の検出材料は、可視光(例えば、約0.3〜1.1μmの波長)に反応するシリコンであってよい。近赤外光の検出の場合には、光検出器の検出材料は、近赤外光(例えば、約1.1〜2.5μmの波長)に反応するInGaAsであってよい。光検出器の典型的な特徴(これは、改善された信号対雑音比を提供可能である)は、大きなフルウェル深度(full well depth)と高いフレームレートを包含可能である。特定の典型的な実施例においては、ショット雑音が制限された検出を保証するべく、基準アームを調節することにより、検出器のフルウェル深度の半分を充填可能である。
【0085】
画像の再構築は、例えば、基準アームの4つの位置(S1=0+a、S2=p/2+a、S3=p+a、及びS4=3p/2+a)のそれぞれにおいて画像を取得することによって実現可能である(直交変調)。これらの位置は、例えば、図5のPZTスタック226によって決定可能である。最終的な画像は、次の式を使用して生成可能である。
【0086】
【数1】

【0087】
前述の構成は、基準及びサンプルアーム経路(例えば、図5の要素230、228)間の位相差を付与するために、一般に、基準アームミラー(例えば、図5の要素224)の動きを使用している。複数の画像を使用することにより、コヒーレンスゲート法及び光学断面化に利用される干渉情報を含む時間ドメイン信号を入手することになろう。この検出モードは、一般的な概念において、TD−OCT(Time−Domain OCT)に類似している。
【0088】
別の典型的な実施例によれば、基準アームミラーの位置を固定可能であり、代わりに、イメージを様々な波長において取得することによって干渉縞を再構築可能である。この検出モードは、一般的な概念において、SD−OCT(Spectral−Domain OCT)に類似している。複数の波長を同時に取得する際には、このコヒーレンスゲート法の形態は、TD−OCTと比べて、改善された信号対雑音比(SNR)を提供可能である。波長(例えば、周波数)又はフーリエドメインにおいて画像分光計を使用することにより、様々な波長において生成された画像を入手可能である。
【0089】
図12は、本発明によるE−FFOCMシステムの更に別の典型的な実施例700を示しており、これは、前述の波長ドメインにおいて動作可能であり、かつ、光検出器702、光フィルタ704、レンズ706、光源708、レンズ710、及び部分反射ミラー712を含んでいる。また、典型的なE−FFOCMシステム700は、レンズ714、光ファイバ束716、及びプローブ718をも包含可能である。プローブ718は、レンズ720、別の部分反射ミラー722、及び基準ミラー724を包含可能である。プローブ718は、基準アーム726及びサンプルアーム728を包含可能である。サンプルアーム728は、光をサンプル(図示せず)に向かって伝送可能である。
【0090】
1つの典型的な実施例においては、光フィルタ704は、Lyotフィルタであってよく、これは、それぞれの個別の波長の画像を抽出するべく利用可能である。別の典型的な実施例においては、光フィルタ704は、Sagnacオートコリレータであってよい。更に別の典型的な実施例においては、光フィルタ704は、格子に基づいた画像分光計であってよい。サニャクオートコリレータを利用することにより、ファイバ束面において自動相関機能を入手すると共に、コヒーレンスゲート処理された画像を再構築可能である。格子に基づいた画像分光計は、一次元ファイバ束アレイに対して垂直の方向において検出器702における波長情報を分解可能である。
【0091】
図13は、光源752(例えば、タングステンハロゲンランプ)を包含可能な本発明によるE−FFOCMシステムの更なる典型的な実施例750を示している。典型的なE−FFOCMシステム750は、レンズ754、光ファイバ756、別のレンズ758、ミラー760、キューブタイプのビームスプリッタ762、別のミラー768、及びリニアアクチュエータ(例えば、圧電(PZT)スタック)770をも包含可能である。典型的なE−FFOCMシステム750は、更に別のレンズ774、光ファイバ束776、及び対物レンズ778を具備したCCDカメラ780を更に包含可能である。CCDカメラ780は、フレームグラバモジュール786を具備したコンピュータ784に画像782を供給している。
【0092】
動作の際には、光をサンプル764に向かって導波可能である。PZTコントローラ788は、CCDカメラ780からフレーム情報信号790を受信し、かつ、フレーム情報信号790に従って、制御信号792を生成することにより、PZTスタックを制御(例えば、軸772に沿ってミラー772の動きを制御)可能である。図13の典型的なシステム750によって生成される典型的な画像が図23A及び図23Bに示されており、これについては後述する。
【0093】
図14は、本発明によるE−FFOCMシステムの更なる典型的な実施例800を示しており、これは、内視鏡プローブ内の可動基準ミラーを回避するべく、光源干渉計802と関連付けられたマイケルソン干渉計を使用可能である。典型的なE−FFOCMシステム800は、光源干渉計802を包含可能であり、これは、光源804、レンズ806、部分反射ミラー808、ミラー810、及び別のミラー812を有することができる。ミラー812は、例えば、PZTスタックなどのリニアアクチュエータ814に結合可能である。光源干渉計810は、マイケルソン干渉計光源を形成可能である。
【0094】
典型的なE−FFOCMシステム800は、例えば、CCDカメラ820などの光検出器をも包含可能である。典型的なE−FFOCMシステム800は、レンズ818、部分反射ミラー816、レンズ822、光ファイバ束824、及びプローブ826を更に包含可能である。プローブ826は、レンズ828、部分反射ミラー830、及び基準ミラー832を包含可能である。
【0095】
動作の際には、光をサンプル834に向かって導波可能である。光源干渉計802(例えば、マイケルソン干渉計)の2つのアームは、これらの経路長遅延がプローブ826内の遠端干渉計の経路長遅延と同一になるように調節可能である。1波長にわたって、光源干渉計802の可動基準ミラー812の様々な場所において、画像再構築用の複数の画像を入手可能である。
【0096】
OCM画像生成用の光源干渉計802及び内視鏡プローブ826を具備した前述の典型的な構成を使用することにより、可動基準ミラーは不要である。この結果、プローブ826は、相対的に簡単な設計を具備可能であり、相対的に丈夫になり、かつ、プローブ826内に電流を必要としないようになろう。プローブ826は、可動基準ミラーを必要としていないため、基準ミラー832は、プローブ826の前部又は側部のいずれかに配置可能である。
【0097】
図15Aは、光ファイバ束852及びプローブ854を包含可能な内視鏡プローブアセンブリの別の典型的な実施例850を示している。プローブ854は、レンズ856、部分反射ミラー858、及び基準ミラー860を有することができる。プローブ852は、光をサンプル862上に(プローブ852の側部に)導波可能である。図15Bは、光ファイバ束902及びプローブ904を包含可能な内視鏡プローブアセンブリの更に別の実施例900を示している。プローブ904は、レンズ906、部分反射ミラー908、及び基準ミラー912を有することができる。プローブ904は、光をサンプル910上に(プローブ904の端部に)導波可能である。
【0098】
それぞれ、図15A及び図15Bの基準ミラー860、912の位置の柔軟性により、内視鏡プローブ852、904は、側方観察及び前方観察構成の両方をサポート可能である。また、前述のように、図15A及び図15Bの典型的なそれぞれの構成においては、基準ミラー860、912は静止しているため、基準ミラー860、912のそれぞれの代わりに、(できる限り、長さの整合及び適切な基準アーム反射率用の適切なコーティングを具備した)ビームスプリッタの反射面を使用することも可能である。
【0099】
図16A〜図16Dは、内視鏡アセンブリの更なる典型的な実施例950、1000、1050、及び1110を示しており、このそれぞれは、できる限り、異なるモノリシック設計の選択肢を具備しており、かつ、ビームスプリッタの面上に個別の基準反射器960、1010、1064、1114を具備した個別のビームスプリッタ958、1008、1062、1112を使用している。
【0100】
光源干渉計変調によって生成された画像の再構築のためには、いくつかの異なる変調方式を使用可能である。例えば、p位相シフトを有する2つの画像を生成可能である。別の典型的な実施例においては、直交(p/2)変調を有する4つの画像を生成可能である。更に別の典型的な実施例においては、p/2を下回る又は上回る位相シフトにおいて4つを上回る又は下回る数の画像を具備した変調方式を使用可能である。また、これらの典型的な変調は、変調をプローブ基準アーム長との関係において実行可能である典型的な実施例に対しても適用可能である。
【0101】
図17は、例えば、図14の光源干渉計802の代わりに使用可能である光源干渉計の典型的な実施例1150を示している。典型的な光源干渉計1150は、光源1152、レンズ1154、部分反射ミラー1156、別の部分反射ミラー1158、ミラー1160、ミラー1162、及び2×1光学スイッチ1164を包含可能である。動作の際には、反射光は、反射光ポート1166から出現可能であり、伝送光は、伝送ポート1168から出現する。
【0102】
反射ポート1166から出現する光は、伝送ポート1168から出現する光とは異なる経路長を伝播可能である。光源干渉計1150のアームは、固定されたものであってよく、反射ポート1166及び伝送ポート1168からの光は、2×1光スイッチ1164によって時間多重化可能である。従って、光源干渉計1150から出現する反射光及び伝送光は、前述の経路長差に従ってp位相差によってスペクトル的に変調可能である。光源干渉計1150の反射ポート1166及び伝送ポート1168の両方を画像の構築に利用可能である。このために、反射光及び伝送光によって得られた画像を互いに減算することにより、コヒーレントな画像を構築可能である。
【0103】
図18は、光源干渉計の別の典型的な実施例1200を示しており、これは、例えば、図14の光源干渉計802の代わりに使用可能である。典型的な光源干渉計1200は、光源1202、レンズ1204、偏光器1206、複屈折結晶1208、1/4波長プレート(例えば、λ/4プレート)、キューブタイプのビームスプリッタ1212、ミラー1214、オン/オフ光スイッチのペア1216、ミラー1222、別のキューブタイプのビームスプリッタ1224を包含可能である。光1226が光源干渉計1200から出現可能である。典型的な光源干渉計1200は、内視鏡プローブの遠端光学系内の可動基準ミラーを回避しつつ、スイッチ1218及び1216によって偏光光源変調を提供可能である。45°偏光器1206、リターダ(複屈折結晶)1208、及び1/4波長プレート1210を通過した後に、X偏光を位相遅延d(=2p(nx−xy)L/l)によってスペクトル的に変調可能であり、Y偏光も、p位相差を有する同一の位相遅延によって変調可能である。X偏光及びY偏光によって得られた2つの画像を互いに減算すれば、遠端プローブ内において、経路長遅延z=(nx−ny)L/nprobeに対応する深さから、コヒーレントゲート処理された正面画像を得ることができる。
【0104】
図19は、例えば、図14の典型的な光源干渉計802の代わりに使用可能な(例えば、マイケルソン干渉計として構成された)光源干渉計の更に別の典型的な実施例1250を示している。典型的な光源干渉計1250は、コヒーレントな広帯域光源1252、シングルモードの光ファイバ1254、光スプリッタ1256、別のシングルモードファイバ1258、レンズ1260、ミラー1262、別のミラー1270、別のレンズ1268、別のシングルモード光ファイバ1266、別のシングルモード光ファイバ1272、別のレンズ1274、マルチモード光ファイバ1276、任意選択のモードスクランブラ1278、及び別のマルチモード光ファイバ1280を包含可能である。コヒーレントな広帯域光源1252は、複数のコヒーレントな光源(例えば、SDL(Semiconductor Laser Diode:半導体レーザダイオード)などのレーザ)を包含可能である。コヒーレントな光源1252により、この典型的な光源干渉計1250内においては、光ファイバ1254、1258、1266、1272を使用可能である。
【0105】
例えば、シングルモード光を使用することにより、相対的に良好な干渉信号の視認性を得ることができる。シングルモードファイバ(SMF)1272からの光出力を生成することにより(これは、レンズ1274を介してマルチモードファイバ(MMF)1276に結合可能である)、空間的にインコヒーレントな光1282を得ることができる。空間的にインコヒーレントな光1282は、スペクトル的にコヒーレントな光によって生成された画像と比べて、画像内のスペックル雑音を低減可能である。モードスクランブラ1278は、任意選択であり、これを使用することにより、マルチモード光ファイバ1280のマルチモード励起を支援可能である。
【0106】
図20は、図14の典型的なE−FFOCMシステム800のものに類似した構成を具備したE−FFOCMシステムの別の典型的な実施例1300を示している。図14の典型的なE−FFOCMシステム800と同様に、図20の典型的なE−FFOCMシステム1300は、光源干渉計1302と関連付けられたマイケルソン干渉計を使用することにより、内視鏡プローブ内の可動基準ミラーを回避可能である。典型的なE−FFOCMシステム1300は、光源干渉計1302を包含可能であり、これは、光源1302、レンズ1306、部分反射ミラー1308、可動ミラー1314、及び別の可動ミラー1310を有することができる。ミラー1310は、例えば、PZTスタックなどのリニアアクチュエータ1312に結合可能である。光源干渉計1302は、マイケルソン干渉計光源を形成している。
【0107】
動作の際には、ミラー1310、1314のいずれか又は両方が移動可能である。ミラー1310は、PZTスタック1312によって軸1313に沿って移動可能である。ミラー1316は、軸1316に沿って移動可能である。典型的なE−FFOCMシステム1300は、例えば、CCDカメラ1322などの光検出器をも包含可能である。E−FFOCMシステム1300は、レンズ1320、部分反射ミラー1318、レンズ1324、光ファイバ束1326、及びプローブ1328をも包含可能である。プローブ1328は、対物レンズ1330、部分反射ミラー1332、及び基準ミラー1336を包含可能である。光をサンプル1334に向かって導波可能である。
【0108】
従来のFFOCMシステムは、一般に、横断方向において画像を走査することなしに、正面断層撮影画像を提供している。しかしながら、従来のFFOCMシステムを使用してサンプルの異なる深さにおいて正面画像を取得するには、プローブ又はサンプルのいずれかが、軸1338に沿って軸方向に移動する必要がある。
【0109】
画像におけるサブミクロンレベルの横方向の解像度が重要ではない典型的なアプリケーションにおいては、相対的に小さな開口数を具備した対物レンズ1330により、数百ミクロンの共焦点長を提供可能である。代わりに、この共焦点長の範囲を具備した対物レンズ1330を使用し、光源干渉計アームの1つを走査することにより(すなわち、前述のように、ミラー1310、1314の1つを並進させることにより)、軸方向の画像走査を得ることができる。この結果、内視鏡プローブの遠端における機械的な走査を伴うことなしに、5mm(横方向)×1mm(軸方向)を上回る解像度を有する三次元ボリューム画像の生成を実現可能である。
【0110】
E−FFOCMシステム及び方法の感度は、画像生成カメラのフルウェル深度に直接的に比例可能である。ラインスキャンカメラの中には、フルウェル深度が、エリアスキャンカメラのフルウェル深度の100倍を上回るものも存在している。高感度が重要である典型的なアプリケーションにおいては、エリアスキャンカメラの代わりに、前述の典型的なE−FFOCMシステムと共に、ラインスキャンカメラを使用可能である。ラインスキャンカメラは、一般に一次元の画像しか提供しないため、機械的な走査を使用することにより、二次元画像を取得可能である。以下、機械的な走査の典型的な構成について、図21A〜図21Cとの関連において説明する。
【0111】
図21A〜図21Dは、ラインスキャンカメラと共に使用された際に内視鏡プローブとの関連において前述の機械的な走査を提供可能であるいくつかの典型的な実施例を示している。
【0112】
具体的には、図21Aを参照すれば、ラインアレイ光ファイバ束1352及びプローブ1354を包含可能な本発明による内視鏡プローブアセンブリの更なる典型的な実施例1350を提供可能である。プローブ1354は、レンズ1356、部分反射ミラー1358、及びミラー1360を包含可能である。ラインスキャンカメラとの関連において使用された際には、走査するべく、サンプル1364に対して横方向に方向付けされた軸1362に沿って部分反射ミラー1358を走査可能である。動作の際には、ラインアレイ光ファイバ束1352は、サンプル1364の一次元照射を提供する共に、サンプル1364からの反射光を収集し、ラインスキャンカメラに伝送することができる。部分反射ミラー1358が軸1362に沿って移動する際に、横及び深さの両方の画像生成を得ることができる。
【0113】
図21Bは、ラインアレイ光ファイバ束1402と、内部アセンブリ1406を具備したプローブ1404を包含可能な本発明による側方観察内視鏡プローブアセンブリの更に別の典型的な実施例1400を示している。内部アセンブリ1406は、レンズ1408、部分反射ミラー1410、及びミラー1412を包含可能である。ラインスキャンカメラとの関連において使用された際には、走査するべく、サンプル1414との関連において横方向に方向付けされた軸1416に沿って内部アセンブリ1406を走査可能である。動作の際には、ラインアレイ光ファイバ束1402は、サンプル1414の一次元の照射を提供すると共に、サンプル1414からの反射光を収集し、ラインスキャンカメラに対して伝送することができる。内部アセンブリ1406が軸1416に沿って移動する際に、横及び深さの両方の画像生成を得ることができる。
【0114】
図21Cは、ラインアレイ光ファイバ束1452と、内部アセンブリ1456を具備したプローブ1454を包含可能な本発明による前方観察内視鏡プローブセンブリの典型的な実施例1450を示している。内部アセンブリ1456は、レンズ1458、部分反射ミラー1460、及びミラー1462を包含可能である。ラインスキャンカメラとの関連において使用される際には、走査するべく、サンプル1414との関係において垂直方向に方向付けされた軸1466に沿って内部アセンブリ1456を走査可能である。動作の際には、ラインアレイ光ファイバ束1452は、サンプル1464の一次元の照射を提供すると共に、サンプル1464からの反射光を収集し、ラインスキャンカメラに対して伝送することができる。内部アセンブリ1456が軸1466に沿って移動した際に、横及び深さの両方の画像生成を得ることができる。
【0115】
ただし、本発明による構成のその他の典型的な実施例においては、サブミクロンレベルの横方向の解像度を必要としていない場合には、光源干渉計アームの中の1つを走査することにより、内視鏡プローブ内の可動部品を伴うことなしに、ラインスキャンカメラを使用しつつ、二次元の断面画像を取得可能である。
【0116】
図22A〜図22Dは、図21Cの典型的な実施例との関連において前述した走査を実現するために使用可能な本発明による構成の更なる典型的な実施例を示している。
【0117】
具体的には、図22Aは、光ファイバ束1502と、内部アセンブリ1506を有するプローブ1504を包含可能である本発明による内視鏡プローブアセンブリの第1の特定の典型的な実施例1500を示している。内部アセンブリ1506は、レンズ1514、部分反射ミラー1516、及びミラー1526を包含可能である。内部アセンブリ1506は、スプリング1508、1518、1520によって取り付け可能である。小型の並進モーター1512は、サンプル1524を走査するために、内部アセンブリ1506を軸1522に沿って移動させることができる。
【0118】
図22Bは、光ファイバ束1552と、内部アセンブリ1556を有するプローブ1554を包含可能である本発明による内視鏡プローブアセンブリの第2の特定の典型的な実施例1550を示している。内部アセンブリ1556は、レンズ1564、部分反射ミラー1566、及びミラー1578を包含可能である。内部アセンブリ1556は、スプリング1558、1568、1570によって取り付け可能である。チューブ1560によってポンプ(図示されてはいない)に結合されている水圧又は空圧ピストン1562は、サンプル1574を走査するために、軸1572に沿って内部アセンブリ1556を移動させることができる。
【0119】
図22Cは、光ファイバ束1602と、内部アセンブリ1606を有するプローブ1604を包含可能な本発明による内視鏡プローブアセンブリの第3の特定の典型的な実施例1600を示している。内部アセンブリ1606は、レンズ1614、部分反射ミラー1616、及びミラー1626を包含可能である。内部アセンブリ1616は、スプリング1608、1618、1620によって取り付け可能である。スリーブ1610内において直線移動可能なワイヤ1610は、サンプル1624を走査するために、軸1622に沿って内部アセンブリ1616を移動可能である。
【0120】
図22Dは、光ファイバ束1652と、内部アセンブリ1656を有するプローブ1654を包含可能である本発明による内視鏡プローブアセンブリの第4の特定の典型的な実施例1650を示している。内部アセンブリ1656は、レンズ1666、部分反射ミラー1668、及びミラー1678を包含可能である。内部アセンブリ1656は、スプリング1658、1670、1672によって取り付け可能である。スリーブ1662内において回転移動可能なワイヤ1660は、サンプル1676を走査するために、ネジタイプのマイクロメータ1666を移動させることにより、内部アセンブリ1656を軸1674に沿って移動させることができる。
【0121】
図23A及び図23Bの典型的な画像を参照すれば、図13の典型的なシステムを使用し、1951米空軍解像度チャート1702、1752の典型的な画像1700、1750を取得したものである。図23Aに示されている画像の場合には、(図13に示されている)PZTリニアアクチュエータ770は、ターンオフされており、図23Bに示されている画像の場合には、PZTリニアアクチュエータ770は動作していた。典型的な画像1700、1750は、16μmの厚さの1%のイントラリピッド溶液を通じて得られたものであり、これは、160μmのヒト組織を通じた画像生成と等価である。望ましくは、画像品質が光ファイバ束776(図13)の向きとは無関係であることが判明した。これらの典型的な画像は、マルチモード光ファイバ束776の使用に起因し、相対的に少ないスペックル雑音を具備している。
【0122】
図24は、アフリカ蛙であるアフリカツメガエルのオタマジャクシの典型的な正面断面画像1800を示しており、これは、マイケルソン光源干渉計を含むFFOCMシステムの典型的な実施例を使用することにより、表面の下200mmにおいて生体外において得られたものである。この典型的な画像内には、細胞壁及び核1802が示されており、E−FFOCMの高解像度を実証している。
【0123】
以上の説明は、本発明の原理を例示しているものに過ぎない。当業者には、本明細書の開示内容に鑑み、前述の実施例に対する様々な変更及び変形が明らかとなろう。実際に、本発明の典型的な実施例による構成、システム、及び方法は、任意のOCTシステム、OFDIシステム、SD−OCTシステム、又はその他の画像生成システム、並びに、例えば、2004年9月8日付けで出願された国際特許出願第PCT/US2004/029148号、2005年11月2日付けで出願された米国特許出願第11/266,779号、及び2004年7月9日付けで出願された米国特許出願第10/501,276号と共に使用可能であると共に/又は、これらを実装可能である(これらの出願の開示内容は、本引用により、そのすべてが本明細書に包含される)。従って、当業者であれば、本明細書に明示的に図示又は記述されていないが、本発明の原理を実施しており、かつ、本発明の精神及び範囲に属する多数のシステム、構成、及び方法を考案可能であることを理解されたい。更には、従来技術の知識は、本明細書における先程の引用によって明示的に包含されていないものも、そのすべてが本明細書に明示的に包含されている。本明細書において先程引用されたすべての文献は、引用によってそのすべてが本明細書に包含されている。
【符号の説明】
【0124】
50 E−FFOCMシステム
52 CCDカメラ
56 光源
60 部分反射ミラー
64 基準ミラー
68 光ファイバ束
70 サンプル
72 基準アーム
74 サンプルアーム
76 内視鏡プローブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの電磁放射を伝播するよう構成される機器であって、
解剖構造に挿入されるように構成されるプローブシースと、
前記シースの内部に位置する干渉計、または、前記プローブシースの内部に少なくとも部分的に位置し、かつサンプルから少なくとも1つの電磁放射の第1の部分を受光すると共に基準から少なくとも1つの電磁放射の第2の部分を受光するように構成されるセクションであって、前記第1の部分および前記第2の部分は、実質的に同じ経路を伝わるセクション、のうちの少なくとも1つを含む少なくとも1つの装置と、
を備えることを特徴とする機器。
【請求項2】
前記セクションはその全体が前記プローブシース内に位置する請求項1に記載の機器。
【請求項3】
少なくとも1つの光ファイバを備え、
前記第1の部分のうちの少なくとも一部および前記第2の部分のうちの少なくとも一部が、前記少なくとも1つの光ファイバを伝わる請求項1に記載の機器。
【請求項4】
前記プローブシース内に位置する、少なくとも1つの電磁放射を第1の部分と第2の部分とに分割することができるビームスプリッタ装置をさらに備える請求項1に記載の機器。
【請求項5】
前記ビームスプリッタ装置は、屈折率インターフェイス、誘電体ミラー、部分反射金属ミラー、前記プローブシースの内部表面、前記プローブシースの外部表面、キューブタイプのビームスプリッタ、回折光学系、またはペリクルビームスプリッタのうちの少なくとも1つを含む請求項4に記載の機器。
【請求項6】
前記ビームスプリッタと連携するよう備えられ、前記プローブシース内に位置し、ビームを所定の方向に方向付けするビーム方向付け要素をさらに備える請求項4に記載の機器。
【請求項7】
前記ビームスプリッタ装置は、ビーム方向付け要素を含む請求項4に記載の機器。
【請求項8】
前記ビームスプリッタ装置と連携するよう備えられ、前記プローブシース内に位置し、ビームを合焦するレンズ構成をさらに備える請求項4に記載の機器。
【請求項9】
前記ビームスプリッタ装置は、レンズ構成を含む請求項4に記載の機器。
【請求項10】
前記プローブシースは、透明なシースである請求項1に記載の機器。
【請求項11】
前記少なくとも1つの電磁放射は広帯域の光源によって生成され、前記セクションから返送されたさらなる放射が分光計によって受光されるよう構成される請求項1に記載の機器。
【請求項12】
前記セクションから返送されたさらなる放射を受光し、前記さらなる放射を検出装置へ向かうよう方向付けするよう構成される放射受光構成をさらに備える請求項1に記載の機器。
【請求項13】
前記少なくとも1つの電磁放射の前記第1の部分は、サンプルについて走査される請求項1に記載の機器。
【請求項14】
走査された前記サンプルの情報と関連付けられた前記セクションから受光したさらなる放射は、前記サンプルの少なくとも一部の画像を生成する検出および画像生成装置へ伝送される請求項13に記載の機器。
【請求項15】
前記干渉計は、マイケルソン干渉計、マッハシェンダー干渉計およびサニャク干渉計のうちの少なくとも1つを備える請求項1に記載の機器。
【請求項16】
前記干渉計は、サンプルから少なくとも1つの電磁放射の第1の部分を受光すると共に基準から少なくとも1つの電磁放射の第2の部分を受光するように構成されるセクションであって、前記第1の部分および前記第2の部分は、実質的に同じ経路を伝わるセクションを含む請求項1に記載の機器。
【請求項17】
少なくとも1つの電磁放射を伝播するよう構成される機器であって、
サンプルから少なくとも1つの電磁放射の第1の部分を受光すると共に基準から少なくとも1つの電磁放射の第2の部分を受光するように構成される少なくとも1つのセクションを備え、
前記第1の部分および前記第2の部分は、実質的に同じ経路を伝わり、
前記少なくとも1つの電磁放射が、調節可能な中心波長を有し、狭帯域の光源によって生成されること、または、前記第1の部分および前記第2の部分が、少なくとも1つの光ファイバを介して少なくとも部分的に伝送されること、のうちの1つであることを特徴とする機器。
【請求項18】
プローブシースをさらに備え、
前記サンプルおよび少なくとも1つのセクションは、前記プローブシース内に少なくとも部分的に位置する請求項17に記載の機器。
【請求項19】
前記少なくとも1つのセクションはその全体が前記プローブシース内に位置する請求項18に記載の機器。
【請求項20】
少なくとも1つの電磁放射を第1の部分と第2の部分とに分割することができるビームスプリッタ装置をさらに備える請求項17に記載の機器。
【請求項21】
前記ビームスプリッタ装置は、屈折率インターフェイス、誘電体ミラー、部分反射金属ミラー、前記プローブシースの内部表面、前記プローブシースの外部表面、キューブタイプのビームスプリッタ、回折光学系、またはペリクルビームスプリッタのうちの少なくとも1つを含む請求項20に記載の機器。
【請求項22】
前記ビームスプリッタ装置と連携するよう備えられ、ビームを所定の方向に方向付けするビーム方向付け要素をさらに備える請求項20に記載の機器。
【請求項23】
前記ビームスプリッタ装置は、ビーム方向付け要素もしくはレンズ構成のうちのいずれか1つを含む請求項20に記載の機器。
【請求項24】
前記ビームスプリッタ装置と連携するよう備えられた、ビームを合焦するレンズ構成をさらに備える請求項20に記載の機器。
【請求項25】
前記プローブシースは、透明なシースである請求項17に記載の機器。
【請求項26】
前記サンプルおよび前記少なくとも1つのセクションから返送されたさらなる放射を受光し、前記さらなる放射を検出装置へ向かうよう方向付けするよう構成される放射受光構成をさらに備える請求項17に記載の機器。
【請求項27】
前記少なくとも1つの電磁放射の前記第1の部分は、サンプルについて走査される請求項17に記載の機器。
【請求項28】
走査された前記サンプルの情報と関連付けられた前記セクションから受光したさらなる放射は、前記サンプルの少なくとも一部の画像を生成する検出および画像生成装置へ伝送される請求項27に記載の機器。
【請求項29】
少なくとも1つの電磁放射を伝播するよう構成される機器であって、
少なくとも1つの電磁放射を第1の部分と第2の部分とに分割する装置と、
サンプルへ伝送されるよう意図されている前記第1の部分を伝播するように構成された第1のセクションと、
前記第2の部分を基準へ伝播するように構成された第2のセクションと、
解剖構造に挿入されるように構成されるプローブシースと、
を備え、
前記第1のセクションおよび前記第2のセクションは、前記プローブシース内に少なくとも部分的に位置し、前記装置は、前記少なくとも1つの電磁放射の光源よりもサンプルに近い位置に配置されることを特徴とする機器。
【請求項30】
前記機器は、内視鏡プローブを備える請求項29に記載の機器。
【請求項31】
前記セクションはその全体が前記プローブシース内に位置する請求項29に記載の機器。
【請求項32】
少なくとも1つの光ファイバを備え、
前記第1の部分のうちの少なくとも一部および前記第2の部分のうちの少なくとも一部が、前記少なくとも1つの光ファイバを伝わる請求項29に記載の機器。
【請求項33】
前記第1のセクションおよび前記第2のセクションは、それぞれ前記第1の部分および前記第2の部分を異なる方向に伝播するように構成される請求項29に記載の機器。
【請求項34】
少なくとも1つの電磁放射を伝播するよう構成される機器であって、
サンプルから少なくとも1つの電磁放射の第1の部分を受光すると共に基準から少なくとも1つの電磁放射の第2の部分を受光するように構成される少なくとも1つのセクションであって、前記第1の部分および前記第2の部分は、実質的に同じ経路を伝わるセクションと、
解剖構造に挿入されるように構成されるプローブシースと、
前記第2の部分の光学的経路長を制御するように構成される装置、または、少なくとも1つの電磁放射を一方が前記第1の部分に関連付けられもう一方が前記第2の部分に関連付けられる2つのセクションに分割するスプリッタ構成であって、前記スプリッタ構成は、結果生じる放射として前記第1の部分および前記第2の部分を受光するよう構成され、前記結果生じる放射を少なくとも2つのさらなる放射部分にさらに分割するスプリッタ構成、のうちの1つを有する装置と、
を備え、
前記装置は、前記プローブシース内に少なくとも部分的に位置することを特徴とする機器。
【請求項35】
前記装置は、多くても1つの波長によって光学的経路長を変更するよう構成される請求項34に記載の機器。
【請求項36】
生じた少なくとも1つの第1の放射は、前記第2の部分の第1の光学的経路長から検出され、生じた少なくとも1つの第2の放射は、前記第2の部分の第2の光学的経路長から検出される請求項34に記載の機器。
【請求項37】
前記第2の部分の前記光学的経路長は、前記基準に関連付けてさらなる機器の形を機械的に変換することによって制御される請求項36に記載の機器。
【請求項38】
前記さらなる機器の形を機械的に変換するさらなる装置をさらに備え、
前記さらなる装置は、線形並進器および圧電トランスデューサのうちの少なくとも1つを含む請求項37に記載の機器。
【請求項39】
前記機器は、内視鏡プローブを備える請求項34に記載の機器。
【請求項40】
前記少なくとも1つの電磁放射の前記第1の部分は、サンプルについて走査される請求項34に記載の機器。
【請求項41】
走査された前記サンプルの情報と関連付けられた前記セクションから受光したさらなる放射は、前記サンプルの少なくとも一部の画像を生成する検出および画像生成装置へ伝送される請求項40に記載の機器。
【請求項42】
それぞれが前記さらなる放射部分のうちの1つを伝播するように構成される少なくとも2つの光ファイバをさらに備える請求項34に記載の機器。
【請求項43】
前記さらなる放射部分を伝播するように構成される光ファイバをさらに備える請求項34に記載の機器。
【請求項44】
前記少なくとも第1の部分に関連する少なくとも1つの第1の放射と、前記少なくとも第2の部分に関連する少なくとも1つの第2の放射と、の間の干渉を検出する少なくとも1つのデュアルバランス受信機をさらに備える請求項34に記載の機器。
【請求項45】
前記さらなる放射部分を干渉するように構成される装置をさらに備える請求項34に記載の機器。
【請求項46】
前記装置は干渉計である請求項45に記載の機器。
【請求項47】
前記干渉計は、互いに相手の干渉計から制御可能な遅延で提供される第1のアームおよび第2のアームを含む請求項46に記載の機器。
【請求項48】
前記第1のアームおよび前記第2のアームからの更なる放射を受光するように構成される検出器をさらに備える請求項47に記載の機器。
【請求項49】
前記装置は、生じた第1の放射および第2の放射を伝播するように構成されて、生じた前記第1の放射および前記第2の放射を検出器構成上でオーバーラップするようにする請求項45に記載の機器。
【請求項50】
前記検出器構成は、複数の検出器を含む請求項49に記載の機器。
【請求項51】
前記さらなる放射部分は、個別に着脱可能である請求項34に記載の機器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate

【図7A】
image rotate

【図7B】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9A】
image rotate

【図9B】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15A】
image rotate

【図15B】
image rotate

【図16A】
image rotate

【図16B】
image rotate

【図16C】
image rotate

【図16D】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21A】
image rotate

【図21B】
image rotate

【図21C】
image rotate

【図22A】
image rotate

【図22B】
image rotate

【図22C】
image rotate

【図22D】
image rotate

【図23A】
image rotate

【図23B】
image rotate

【図24】
image rotate


【公開番号】特開2013−6071(P2013−6071A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−214754(P2012−214754)
【出願日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【分割の表示】特願2009−63553(P2009−63553)の分割
【原出願日】平成19年1月12日(2007.1.12)
【出願人】(592017633)ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション (177)
【Fターム(参考)】