説明

尿メーター

【課題】カテーテルを挿入した患者からの尿の流れを監視するための尿メーターを提供すること。
【解決手段】本発明は、入口(16)と出口(20)とを含むハウジング(14)を有する尿メーター(40)を提供する。ハウジング(14)は、第1の測定チャンバー(24)と第2の測定チャンバー(26)とをさらに含み、第1のチャンバーと第2のチャンバーとは、入口(16)に進入する液体が、第2の測定チャンバー(26)へ渡る前に、第1の測定チャンバー(24)に進入するように配列されている。ハウジング(14)は、第1の測定チャンバー(24)と第2の測定チャンバー(26)との間に逆止弁(42)をさらに提供され、逆止弁は、使用中、第2の測定チャンバー(26)から第1の測定チャンバー(24)への液体の流れを防ぐ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、尿メーターに関し、特にカテーテルを挿入された患者からの尿の流れを監視するための尿メーターに関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、概して10で示される公知の尿メーターと、尿収集バッグ12とを示す。尿メーター10は、入口16を提供されるハウジング14を含み、入口16は、入口導管18を有する。入口導管は、使用中、患者の尿カテーテルに接続可能である。ハウジング14は、出口20をさらに提供され、出口20が、出口導管22によって収集バッグ12に接続される。ストラップ30が、尿メーター10上に提供され、メーター10および収集バッグ12の両方が適切な支持器に取り付けられることを可能にする。支持器は、例えば、患者ベッドのレールであり得る。
【0003】
ハウジング14は、第1の測定チャンバー24、第2の測定チャンバー26、および第3の測定チャンバー28をさらに規定する。示される尿メーター10について、第1の測定チャンバー24は、100ミリリットルの容積を有し、第2の測定チャンバー26は、200ミリリットルの容積を有し、第3の測定チャンバー28は、200ミリリットルの容積を有する。ハウジング14が、透明のプラスチック材料、例えば、スチレンブタジエンコポリマーから形成される。1つのそのような適切な材料は、K−ResinRTMSBCである。各測定チャンバー24、26、28の内部が、ハウジング14を通って視認可能であり、各チャンバー24、26、28は、各チャンバー24、26、28内の液体の体積が測定されることを可能にする目盛りで印を付けられる。第1のチャンバー24が、0mlから100mlまでの目盛りで印を付けられ、第2のチャンバー26が、100mlから300mlまでの目盛りで印を付けられ、第3のチャンバーが、300mlから500mlまでの目盛りで印を付けられている。第1のチャンバー24は、チャンバー24と26との間に堰を規定するハウジング14の内壁32によって、第2のチャンバー26と分離される。第2のチャンバー26は、同様に、チャンバー26と28との間に堰を規定するハウジング14のさらなる内壁34によって、第3のチャンバー28と分離される。
【0004】
ハウジング14は、入口16を通ってメーター10に進入する液体が最初に第1のチャンバー24内に流れるように構成されている。一旦、第1のチャンバー24が充填されると、入ってくる液体は、第1のチャンバー24と第2のチャンバー26とを分離する壁32によって規定される堰を越えて、第2のチャンバー26内に流出する。一旦、第2のチャンバー26が充填されると、入ってくる液体は、第2のチャンバー26と第3のチャンバー28とを分離する壁34によって規定される堰を越えて、第3のチャンバー28内に流出する。尿メーター10は、オーバーフロー導管36をさらに提供され、オーバーフロー導管36は、第3のチャンバー28を出口20に接続する。第1のチャンバー24、第2のチャンバー26、および第3のチャンバー28が充填された場合には、余分の液体が、オーバーフロー導管36を通って出口20へ導かれる。
【0005】
メーター10は、排水タップ38をさらに提供され、排水タップ38が、ハウジング14の下部領域に設置されている。排水タップ38は、チャンバー24、26、28が出口20と流体連絡して配置されることを可能にし、それによって、チャンバー24、26、28内に存在する液体が収集バッグ12へ排水されることを可能にする。排水タップ38は、チャンバー24、26、28の連続した排水を可能にするように構成されている。
【0006】
図1の尿メーター10の欠点の1つは、メーター10が、傾けられるかまたは揺らされる場合(例えば、メーター10が動かされるとき)において、液体が、チャンバー分離壁32、34を乗り越えることによってチャンバー24、26、28間を移動し得る。このことは、結果として、メーター10が不正確な読み取りを提供することをもたらし得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に従って、入口と出口とを含むハウジングを有する尿メーターが提供され、ハウジングは、第1の測定チャンバーと第2の測定チャンバーとをさらに含み、第1のチャンバーと第2のチャンバーとは、入口に進入する液体が、第2の測定チャンバーに通る前に、第1の測定チャンバーに進入するように配列されており、ハウジングは、第1の測定チャンバーと第2の測定チャンバーとの間に逆止弁をさらに提供され、逆止弁は、使用中、第2の測定チャンバーから第1の測定チャンバーへの液体の流れを防ぐ。
【0008】
逆止弁は、第1のチャンバーと第2のチャンバーとの間の流体連絡を可能にするために、開放状態へ付勢され得、チャンバー間の流体連絡を防ぐために、第2のチャンバー内に存在する液体の作用によって閉鎖状態へ押され得る。このような実施形態において、逆止弁が、重力によって開放状態へ付勢され得る。逆止弁は、第2のチャンバーに含まれる液体の衝突によって閉鎖状態へ押され得る。このような衝突は、メーターの動きから生じる第2のチャンバー内の液体のスロッシングの結果として発生し得る。逆止弁は、逆止弁の一部分の浮力に起因して、閉鎖状態へ押され得る。このような実施形態において、逆止弁は、液体の上昇する自由表面によって閉鎖位置へ押され得る。
【0009】
逆止弁は、第1のチャンバーを第2のチャンバーから分離するハウジングの内部隔壁内に提供される。逆止弁は、内部隔壁に取り付けられている弁部材と、内部隔壁を通って延長し、かつ第1の測定チャンバーと第2の測定チャンバーとの間に流体連絡チャンネルを規定する少なくとも1つのアパーチャとを含み得る。このような実施形態において、弁部材は、ステムとヘッドとを含み得、ヘッドは、密閉表面を規定し、密閉表面が、少なくとも1つのアパーチャを閉鎖するために、内部隔壁と接触するように移動可能である。密閉表面は、環状の密閉表面であり得る。
【0010】
弁部材のステムが、内部隔壁のアパーチャ内で受け取られ得る。このような実施形態において、弁部材は、弁部材のヘッドと、弁部材のステム上の構造物とによって、内部隔壁のアパーチャ内に保持され得る。弁部材のステム上の構造物は、弁部材が内部隔壁のアパーチャに適合されることを可能にするように弾性的に変形可能である。内部隔壁は、複数のアパーチャを提供され、複数のアパーチャは、内部隔壁を通って延長し、かつ第1の測定チャンバーと第2の測定チャンバーとの間に流体連絡チャンネルを規定する。
【0011】
代替的な実施形態において、ハウジングは、第3の測定チャンバーを含み、第3の測定チャンバーは、使用中、第2のチャンバーから液体を受け取り、ハウジングは、第2の測定チャンバーと第3の測定チャンバーとの間にさらなる逆止弁を提供され、逆止弁は、使用中、第3の測定チャンバーから第2の測定チャンバーへの液体の流れを防ぐ。このような実施形態において、逆止弁が、前述された2つのチャンバーの実施形態を参照して説明された逆止弁と同じ構成および動作特徴を有し得ることが理解される。
【0012】
このような実施形態において、さらなる逆止弁が、好ましくは、ハウジング内に、第1の逆止弁より低く位置決めされる。このことは、液体が、第1の測定チャンバーと第2の測定チャンバーとの間に提供された逆止弁の閉鎖の前に、第2の測定チャンバーから第3の測定チャンバーへ流れることが可能であることを確実にする。
【0013】
例えば、本発明は、以下を提供する。
(項目1)
尿メーター(40)であって、該尿メーターは、入口(16)と出口(20)とを含むハウジング(14)を有し、
該ハウジング(14)は、第1の測定チャンバー(24)と第2の測定チャンバー(26)とをさらに含み、該第1のチャンバーと該第2のチャンバーとは、該入口(16)に進入する液体が、該第2の測定チャンバー(26)に通る前に、該第1の測定チャンバー(24)に進入するように配列されており、
該ハウジング(14)は、該第1の測定チャンバー(24)と該第2の測定チャンバー(26)との間に逆止弁(42)をさらに提供され、該逆止弁は、使用中、該第2の測定チャンバー(26)から該第1の測定チャンバー(24)への液体の流れを防ぐ、尿メーター(40)。
(項目2)
上記逆止弁(42)は、上記第1のチャンバー(24)と上記第2のチャンバー(26)との間に流体連絡を可能にするために、開放状態へ付勢され、該チャンバー(24、26)間の流体連絡を防ぐために、該第2のチャンバー(26)内に存在する液体の作用によって閉鎖状態へと押し進められる、上記項目に記載の尿メーター(40)。
(項目3)
上記逆止弁(42)が、重力によって上記開放状態へ付勢される、上記項目のいずれかに記載の尿メーター(40)。
(項目4)
上記逆止弁(42)は、上記第1のチャンバー(24)を上記第2のチャンバー(26)と分離する、上記ハウジング(14)の内部隔壁(32、32a、32b)内に提供される、上記項目のいずれかに記載の尿メーター(40)。
(項目5)
上記逆止弁(42)は、上記内部隔壁(32a)に取り付けられている弁部材(54)と、該内部隔壁(32a)を通って延長し、かつ上記第1の測定チャンバー(24)と上記第2の測定チャンバー(26)との間に流体連絡チャンネルを規定する少なくとも1つのアパーチャ(52)とを含む、上記項目のいずれかに記載の尿メーター(40)。
(項目6)
上記弁部材(54)は、ステム(56)とヘッド(58)とを含み、該ヘッド(58)は、密閉表面(60)を規定し、該密閉表面は、上記少なくとも1つのアパーチャ(52)を閉鎖するために、上記内部隔壁(32a)と接触するように移動可能である、上記項目のいずれかに記載の尿メーター(40)。
(項目7)
上記密閉表面(60)は、環状の密閉表面である、上記項目のいずれかに記載の尿メーター(40)。
(項目8)
上記弁部材(54)の上記ステム(56)が、上記内部隔壁(32a)のアパーチャ(50)内で受け取られる、上記項目のいずれかに記載の尿メーター(40)。
(項目9)
上記弁部材(54)は、該弁部材(54)の上記ヘッド(58)と、該弁部材(54)の上記ステム(56)上の構造物(66)とによって、上記内部隔壁(32a)の上記アパーチャ(50)内に保持される、上記項目のいずれかに記載の尿メーター(40)。
(項目10)
上記弁部材(54)の上記ステム(56)上の上記構造物(66)は、該弁部材(54)が上記内部隔壁(32a)の上記アパーチャ(50)に適合されることを可能にするように弾性的に変形可能である、上記項目のいずれかに記載の尿メーター(40)。
(項目11)
上記内部隔壁(32a)は、複数のアパーチャ(52)を提供され、該複数のアパーチャは、該内部隔壁(32a)を通って延長し、かつ上記第1の測定チャンバー(24)と上記第2の測定チャンバー(26)との間に流体連絡チャンネルを規定する、上記項目のいずれかに記載の尿メーター(40)。
(項目12)
上記ハウジング(14)は、第3の測定チャンバー(28)を含み、該第3の測定チャンバーは、使用中、上記第2のチャンバー(26)から液体を受け取り、該ハウジング(14)は、該第2の測定チャンバー(26)と該第3の測定チャンバー(28)との間にさらなる逆止弁(42)を提供され、該さらなる逆止弁は、使用中、該第3の測定チャンバー(28)から該第2の測定チャンバー(26)への液体の流れを防ぐ、上記項目のいずれかに記載の尿メーター(40)。
(項目13)
上記第2の測定チャンバー(26)と上記第3の測定チャンバー(28)との間に提供された上記さらなる逆止弁(42)は、上記ハウジング(14)内に、上記第1の測定チャンバー(24)と該第2の測定チャンバー(26)との間に提供された上記逆止弁(42)より低く位置決めされている、上記項目のいずれかに記載の尿メーター(40)。
【0014】
(摘要)
本発明は、入口(16)と出口(20)とを含むハウジング(14)を有する尿メーター(40)を提供する。ハウジング(14)は、第1の測定チャンバー(24)と第2の測定チャンバー(26)とをさらに含み、第1のチャンバーと第2のチャンバーとは、入口(16)に進入する液体が、第2の測定チャンバー(26)に通る前に、第1の測定チャンバー(24)に進入するように配列されている。ハウジング(14)は、第1の測定チャンバー(24)と第2の測定チャンバー(26)との間に逆止弁(42)をさらに提供され、逆止弁は、使用中、第2の測定チャンバー(26)から第1の測定チャンバー(24)への液体の流れを防ぐ。
【0015】
本発明の実施形態が、添付の図面を参照してここで説明される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、公知の尿メーターおよび収集バッグを示す。
【図2】図2は、本発明に従う尿メーターの断面図を示す。
【図3】図3は、図2の尿メーターの逆止弁の断面図を示し、この弁は開放位置にある。
【図4】図4は、図2の尿メーターの逆止弁の断面図を示し、この逆止弁は閉鎖位置にある。
【図5】図5は、逆止弁の斜視図を示す。
【図6】図6は、弁部材の斜視図を示す。
【図7】図7は、弁部材が取り外された状態の逆止弁の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(実施形態の説明)
ここで、図2〜7を参照して、概して40で指定された、本発明に従う尿メーターが示される。図1を参照して説明された尿メーター10と共通の特徴が、同様の参照数字で識別される。
【0018】
図2は、図1に示される側の反対側から見られた尿メーター40のハウジング14の断面図を示す。メーター40のハウジング14は、概して42で指定された逆止弁が、それぞれ、第1のチャンバー24と第2のチャンバー26との間と、第2のチャンバー26と第3のチャンバー28との間とに提供されているという点で、図1を参照して説明されたハウジングとは異なる。各逆止弁42が、壁32、34の延長部に提供され、壁32および34は、それぞれ、第1のチャンバー24と第2のチャンバー26とを、そして、第2のチャンバー26と第3のチャンバー28とを分離する。
【0019】
最初に、第1のチャンバー24と第2のチャンバー26とを分離する壁32を考察すると、図1のメーター10の壁32の上部エッジが、破線44によって示される。本発明のメーター40において、壁32がハウジング14の基部壁45から頂部壁46までハウジング14を完全に横切って延長するように、壁32が延長される。壁32が、概して48で指定される延長部によって延長される。延長部48は、第1の部分32aを含み、第1の部分32aが、壁32の主要部分の平面に実質的に垂直な平面上にある。壁32は、第2の部分32bによってさらに延長され、第2の部分32bが、第1の部分32aの平面に垂直で、かつ壁32の主要部分の平面に実質的に平行な平面上にある。従って、壁の延長部48の第1の部分32aおよび第2の部分32bは、壁32においてステップを規定する。
【0020】
壁の延長部48の第1の部分32aは、逆止弁42を受け取るように構成されたアパーチャ50を提供される。アパーチャ50は、アパーチャ50内に受け取られたリターン弁の一部分の断面積に対応する任意の断面積を有し得る。壁の延長部48は、少なくとも1つの第2のアパーチャ52をさらに含み、少なくとも1つの第2のアパーチャ52は、逆止弁42が開放位置にあるときに、流体が少なくとも1つのアパーチャ52を通って流れ得、逆止弁42が閉鎖位置にあるときに、流体が少なくとも1つのアパーチャを通って流れることを防がれるように、アパーチャ50に対して位置決めされる。少なくとも1つの第2のアパーチャは、アパーチャ50の断面積より小さい断面積を有し得るが、必ずしもそうというわけではない。本発明の1つの実施形態において、壁の延長部48は、実質的に円形の第1のアパーチャ50と複数の実質的に円形の第2のアパーチャ52とを提供される。示される実施形態において、第1のアパーチャ50は、壁の延長部48の第1の部分32a上の実質的に中心位置に提供される。示される実施形態において、壁の延長部48は、6個の第2のアパーチャ52をさらに提供され、6個の第2のアパーチャ52は、第1のアパーチャ50の周りに円形の配列で等距離に間隔を空けられている。第2のアパーチャ52は、第1のアパーチャ50の直径より小さい直径を有する。延長部48が、より多くの数またはより少ない数の第2のアパーチャ52を提供され得ることが理解される。以下により詳細に説明されるように、第1のアパーチャ50は、逆止弁42の弁部材54を設置し、かつ保持するように役に立ち、その一方で、第2のアパーチャ52は、弁部材54に関連して、壁32を通って延長する流体導管を規定する。
【0021】
同様の壁の延長部49が、第2のチャンバー26と第3のチャンバー28とを分離する壁34に提供される。この壁の延長部49は、同様に、壁34の主要部分の平面に実質的に垂直の平面上にある第1の部分34aを含む。壁34は、第2の部分34bによってさらに延長され、第2の部分34bが、第1の部分34aの平面に実質的に垂直で、かつ壁34の主要部分の平面に実質的に平行の平面上にある。壁の延長部49は、複数のより小さい第2のアパーチャによって囲まれた第1のアパーチャを有する、アパーチャの同様なアレイを提供される。第2のチャンバーと第3のチャンバーを分離させる壁34の上部エッジが、破線47によって示される。壁34の上部エッジは、ハウジング14のトップ壁46から、第1のチャンバー24と第2のチャンバー26を分離させる壁32の上部エッジより長い距離で間隔を空けられる。これは、第1のチャンバー24と第2のチャンバー26との間に提供される逆止弁42が、ハウジング14内に、第2のチャンバー26と第3のチャンバー28との間に提供される逆止弁42より高く位置決めされていることをもたらす。
【0022】
図6は、概して54に示される、逆止弁42の弁部材を示す。弁部材54は、ステム56とヘッド58とを含む。弁部材54のヘッド58は、逆止弁42が閉鎖位置にあるときに、全部の第2のアパーチャを覆うのに適切な任意のサイズおよび形状を有し得る。1つの実施形態において、弁部材54のヘッド58は、実質的にディスク形であり、環状の、かつ実質的に平坦な密閉表面60を提供される。ステム56は、環状の密閉表面60が、ステム56がヘッド58と合う場所の周りに延長するように、ヘッド58上の実質的に中心位置から延長する。ヘッド58の反対側が、実質的に円形の面61を提供される。ステム56は、第1の概ね円筒形の部分62、第2の概ね円筒形の部分64、および第1の概ね円筒形の部分62と第2の概ね円筒形の部分64との間に提供された球状部分66を有する。第1の概ね円筒形の部分62の直径は、第2の円筒形の部分64の直径と実質的に等しい。第1の円筒形の部分62および第2の円筒形の部分64の直径は、ハウジング14の壁の延長部48の第1のアパーチャ50の直径より小さい。球状部分66は、円筒形の部分62、64および第1のアパーチャ50の断面積より大きいその最大断面積での静止した直径を有する。球状部分66は、弾性的に変形可能であり、その結果、その直径が圧縮または伸張によって減らされ得る。弁部材54が、可撓性プラスチック材料から製造される。
【0023】
図3、4および6は、ハウジング14の壁32の延長部48に適合された弁部材54を示す。弁部材54は、最初にステム56の第2の円筒形の部分64を、メーター40の下流チャンバー26に面する延長部48の側から、延長部48の第1のアパーチャ50内に挿入することによって、延長部48に適合される。ステム56は、球状部分66が変形し、そしてアパーチャ50を通過するように、さらに深く、アパーチャ50内に挿入される。一旦、アパーチャ50を通過すると、球状部分66は、その元の形状に戻る。従って、弁部材54が、アパーチャ50の1つの側上のステム56の球状部分66と、アパーチャ50のもう1つの側上の弁部材54のヘッド58との存在によってアパーチャ50内に保持されることが理解される。壁の延長部48の第1の表面と接触する球状部分66の外径は、少なくとも1つの第2のアパーチャの各々の各最内側ポイントによって規定された周囲の内側断面積より小さく、その結果、球状部分が、第2のアパーチャのうちの少なくとも1つを通る流れを妨害しない。密閉表面60の断面積は、少なくとも1つの第2のアパーチャの各々の各最外側ポイントによって規定された周囲の外側断面積より大きく、その結果、密閉表面が壁の延長部48の第2の表面と接触するときに、密閉表面60が、第2のアパーチャのうちの少なくとも1つを通る流れを中断する。1つの実施形態において、ヘッド58の密閉表面60の外径は、第2のアパーチャ52の円形配列の外径より大きい。
【0024】
ステム56の第1の円筒形部分62の長さは、第1のアパーチャ50が提供される壁の延長部48の一部分32aの厚さより大きい。従って、弁部材54が、図3に示される、球状部分66が第1のアパーチャに接し、かつ密閉表面60が壁の延長部48から間隔を空けられる開放位置と、図4に示される、密閉表面60が壁の延長部40に接し、かつ球状部分66が第1のアパーチャ50から間隔を空けられる閉鎖位置との間に移動することが可能である。
【0025】
使用中、弁部材54が、図3に示される開放位置に向かって重力により付勢される。第1の位置において、第2のアパーチャ52の配列が開放しており、各第2のアパーチャ52は、壁の延長部48を通る流体連絡経路を規定する。液体が、矢印68によって示されるように、上流チャンバー24から下流チャンバー26へ通ることを可能にする。液体が、下位チャンバー26から上位チャンバーへ戻るように流れる場合において、液体は、矢印70に示されるように、ヘッド58の円形面61と接触し、矢印72に示されるように、弁部材54を閉鎖位置へ押す。密閉表面60は、壁の延長部48の第2の表面に接し、従って第2のアパーチャ52を閉鎖する。下流チャンバー26が、壁の延長部48の第1の部分32aのレベルまで充填する結果として、液体が円形面61と接触するまで入り得る。このような場合において、弁部材54が、液体における弁部材54の浮力のために、閉鎖位置へ動かされる。代替的には、下流チャンバー26が一部分のみ充填される場合において、弁部材54が、下流チャンバー26に含まれる液体のスロッシングの結果として閉鎖位置へ押され得る。
【0026】
前述のように、第1のチャンバー24と第2のチャンバー26との間に提供された逆止弁42は、ハウジング14内に、第2のチャンバー26と第3のチャンバー28との間に提供された逆止弁42より高いレベルに位置決めされる。尿メーター40の通常の使用の間に、すなわち、尿メーターがレベルに位置決めされ、かつ例えば、ベッドフレームに安定して取り付けられている場合に、異なる逆止弁の高さは、チャンバー24、26、28が順に充填することを可能にする。第2のチャンバー26と第3のチャンバー28を分離させる壁34の上部エッジが、開放位置において、第1のチャンバー24と第2のチャンバー26との間の逆止弁42の円形面61によって利用されたレベル以下に提供される。従って、第2のチャンバー26と第3のチャンバー28を分離させる壁34のトップのレベルまで第2のチャンバー26を充填した際に、第2のチャンバー26内に導入されるさらなる液体は、第3のチャンバー28内に流れる。
【0027】
前述の本発明の実施形態において、尿メーター40が、3つの測定チャンバー24、26、28を提供される。本発明の逆止弁42が、2つの測定チャンバーまたは4つ以上の測定チャンバーを有する尿メーターに提供され得ることが理解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
尿メーター(40)であって、該尿メーターは、入口(16)と出口(20)とを含むハウジング(14)を有し、
該ハウジング(14)は、第1の測定チャンバー(24)と第2の測定チャンバー(26)とをさらに含み、該第1のチャンバーと該第2のチャンバーとは、該入口(16)に進入する液体が、該第2の測定チャンバー(26)に通る前に、該第1の測定チャンバー(24)に進入するように配列されており、
該ハウジング(14)は、該第1の測定チャンバー(24)と該第2の測定チャンバー(26)との間に逆止弁(42)をさらに提供され、該逆止弁は、使用中、該第2の測定チャンバー(26)から該第1の測定チャンバー(24)への液体の流れを防ぐ、尿メーター(40)。
【請求項2】
前記逆止弁(42)は、前記第1のチャンバー(24)と前記第2のチャンバー(26)との間に流体連絡を可能にするために、開放状態へ付勢され、該チャンバー(24、26)間の流体連絡を防ぐために、該第2のチャンバー(26)内に存在する液体の作用によって閉鎖状態へと押し進められる、請求項1に記載の尿メーター(40)。
【請求項3】
前記逆止弁(42)が、重力によって前記開放状態へ付勢される、請求項2に記載の尿メーター(40)。
【請求項4】
前記逆止弁(42)は、前記第1のチャンバー(24)を前記第2のチャンバー(26)と分離する、前記ハウジング(14)の内部隔壁(32、32a、32b)内に提供される、請求項1〜3のいずれかに記載の尿メーター(40)。
【請求項5】
前記逆止弁(42)は、前記内部隔壁(32a)に取り付けられている弁部材(54)と、該内部隔壁(32a)を通って延長し、かつ前記第1の測定チャンバー(24)と前記第2の測定チャンバー(26)との間に流体連絡チャンネルを規定する少なくとも1つのアパーチャ(52)とを含む、請求項4に記載の尿メーター(40)。
【請求項6】
前記弁部材(54)は、ステム(56)とヘッド(58)とを含み、該ヘッド(58)は、密閉表面(60)を規定し、該密閉表面は、前記少なくとも1つのアパーチャ(52)を閉鎖するために、前記内部隔壁(32a)と接触するように移動可能である、請求項5に記載の尿メーター(40)。
【請求項7】
前記密閉表面(60)は、環状の密閉表面である、請求項6に記載の尿メーター(40)。
【請求項8】
前記弁部材(54)の前記ステム(56)が、前記内部隔壁(32a)のアパーチャ(50)内で受け取られる、請求項6または7に記載の尿メーター(40)。
【請求項9】
前記弁部材(54)は、該弁部材(54)の前記ヘッド(58)と、該弁部材(54)の前記ステム(56)上の構造物(66)とによって、前記内部隔壁(32a)の前記アパーチャ(50)内に保持される、請求項8に記載の尿メーター(40)。
【請求項10】
前記弁部材(54)の前記ステム(56)上の前記構造物(66)は、該弁部材(54)が前記内部隔壁(32a)の前記アパーチャ(50)に適合されることを可能にするように弾性的に変形可能である、請求項9に記載の尿メーター(40)。
【請求項11】
前記内部隔壁(32a)は、複数のアパーチャ(52)を提供され、該複数のアパーチャは、該内部隔壁(32a)を通って延長し、かつ前記第1の測定チャンバー(24)と前記第2の測定チャンバー(26)との間に流体連絡チャンネルを規定する、請求項5〜10のいずれかに記載の尿メーター(40)。
【請求項12】
前記ハウジング(14)は、第3の測定チャンバー(28)を含み、該第3の測定チャンバーは、使用中、前記第2のチャンバー(26)から液体を受け取り、該ハウジング(14)は、該第2の測定チャンバー(26)と該第3の測定チャンバー(28)との間にさらなる逆止弁(42)を提供され、該さらなる逆止弁は、使用中、該第3の測定チャンバー(28)から該第2の測定チャンバー(26)への液体の流れを防ぐ、請求項1〜11のいずれかに記載の尿メーター(40)。
【請求項13】
前記第2の測定チャンバー(26)と前記第3の測定チャンバー(28)との間に提供された前記さらなる逆止弁(42)は、前記ハウジング(14)内に、前記第1の測定チャンバー(24)と該第2の測定チャンバー(26)との間に提供された前記逆止弁(42)より低く位置決めされている、請求項12に記載の尿メーター(40)。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図1】
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【公開番号】特開2012−239917(P2012−239917A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−116891(P2012−116891)
【出願日】平成24年5月22日(2012.5.22)
【出願人】(501289751)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (320)
【Fターム(参考)】