説明

尿吸引装置

【課題】接続手段が排泄物で汚れるおそれを低減することができる尿吸引装置を提供する。
【解決手段】尿吸引装置10は、縦方向Yと横方向Xと厚さ方向Zとを有し、内部に尿を収容する尿収容空間Sを有する尿収容袋11と、尿収容空間Sから尿を吸引する吸引ポンプ15を少なくとも有する外部機器Oに尿収容袋11を接続するようにした接続手段12とを備えている。尿収容袋11は、仰臥位の状態にある装着者が装着した状態において、前記装着者の肌が対向する第1面Gと、肌が対向しない第2面Fとを有し、接続手段12を連結するための外部出口(連結部)65bを備えている。外部出口(連結部)65bは、第2面Fに配置してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内部に尿を収容する尿収容空間を有する尿収容袋と、収容空間から尿を吸引する吸引ポンプを少なくとも有する外部機器とを備える尿吸引装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特願2011−011411号の明細書には、本願の出願人により尿吸引装置が記載されている。該尿吸引装置は、男性のペニス(以下、「性器」と省略する)に装着する尿収容袋と、該尿収容袋の収容空間から尿を吸引する吸引ポンプを少なくとも有する外部機器と、尿吸引装置と外部機器とを接続する接続手段とを備えている。
【0003】
接続手段は、少なくとも第1接続管と、ジョイントとを備えている。第1接続管は、一方の端部を吸引ポンプに連結してある。
【0004】
尿収容袋には、内部空間を有する集尿容器を設けてある。集尿容器は、内部空間に配置した内部出口と、内部空間の外部に配置した外部出口(連結部)と、内部出口と外部出口とを連通する管状部材とを備えている。
【0005】
第1接続管の別の一方の端部は、外部出口に接続し、これによって、外部機器を介して尿収容袋と吸引ポンプとを接続していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特願2001−011411号の明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この種の尿収容袋を装着する者は、高齢者や重度の障害者が多く、これらの者は1日のほとんどの時間をベッドの上で過ごすことが多い。しかも、これらの者は、ベッドの上の多くの時間を仰臥位または側臥位で過ごしている。
【0008】
この尿吸引装置では、尿収容袋を装着する装着者が仰臥位の状態における肌対向面に集尿容器を配置してあるため、装着者が大便(排泄物)を排泄した場合には、第1接続管の端部が大便で汚れてしまう。その後、尿収容袋を交換する場合には、第1接続管の端部が排泄物で汚れているため、これを清掃しなければならず、尿収容袋の交換に手間がかかる課題が存在した。
【0009】
そこで、本発明では、接続手段が排泄物で汚れるおそれを低減することができる尿吸引装置の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以上に記載した本発明に関する開示は、少なくとも下記事項に要約することができる。
【0011】
前記課題を解決するために、本発明が対象とするのは、縦方向と横方向と厚さ方向とを有し、内部に尿を収容する尿収容空間を有する尿収容袋と、尿収容空間から尿を吸引する吸引ポンプを少なくとも有する外部機器に尿収容袋を接続するようにした接続手段とを備える尿吸引装置である。
【0012】
本発明の特徴とするところは、尿収容袋は、仰臥位の状態にある装着者が装着した状態において、装着者の肌が対向する第1面と、肌が対向しない第2面とを有し、接続手段を連結するための連結部を備えている。連結部は、第2面に配置してある。
【0013】
上記段落[0011],[0012]に開示した本発明は、少なくとも下記の実施の形態を含むことができる。
【0014】
(1)尿収容袋には、内部空間を有する集尿容器を備えている。集尿容器は、内部空間に配置した内部出口と、内部空間の外部に配置した外部出口と、内部出口と外部出口とを連通する管状部材とを含み、外部出口が連結部である。
【0015】
(2)尿収容袋は、横方向へ延びる開口を有している。内部出口から外部出口へ向かう尿排出方向が、開口とは反対方向へ向くように集尿容器を配置してある。
【0016】
(3)尿収容袋は、横方向へ延びる開口を有している。内部出口から外部出口へ向かう尿排出方向が、開口へ向くように集尿容器を配置してある。
【0017】
(4)尿収容袋は、熱可塑性合成樹脂で形成された複数枚のシートで構成し、開口に通じる尿収容空間を内部に備える袋状に形成してある。複数枚のシートを熱融着することで形成した高剛性部を開口の一部であって、シートの横方向における側縁のみに形成してある。
【0018】
(5)高剛性部は中心を有している。横方向における一方の高剛性部の中心を通過し、且つ集尿容器の上方側において内部空間に接する第1仮想線の下方領域と、横方向における別の一方の高剛性部の中心を通過し、且つ集尿容器の上方側において内部空間に接する第2仮想線の下方領域とが重なる重畳領域に内部空間が位置するように集尿容容器を配置してある。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る尿吸引装置によれば、尿収容袋の連結部は、仰臥位の状態にある装着者が装着した状態において、装着者の肌が対向しない第2面に配置してあるため、装着者が排泄物を排泄した場合、尿収容袋で接続手段の先端および連結部を覆い、接続手段の先端および連結部が排泄物によって汚れるおそれを低減することができる。しかも、連結部が第2面に配置してあるため、連結部が装着者に接触するおそれを低減することができる。よって、連結部を熱可塑性樹脂で製造した場合であっても、装着時の違和感を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る尿収容袋の表面を示し、且つ該尿収容袋を有する尿吸引装置の全体概略図。
【図2】尿収容袋の裏面図。
【図3】シート積層体およびバックシートの平面図。
【図4】尿収容袋の分解斜視図。
【図5】尿センサの表面図。
【図6】集尿容器の斜視図。
【図7】図1のVII−VII線断面図。
【図8】尿収容袋を性器に装着したときの図7と同様の断面図。
【図9】尿収容袋に対する集尿容器の位置を示す説明図。
【図10】(a)〜(c)は、尿収容袋の組立工程を示す図。
【図11】(a)〜(c)は、尿収容袋の組立工程を示す図。
【図12】図1のXII−XII線断面図。
【図13】尿収容袋を装着する場合において、開口を開いた状態を示す説明図。
【図14】この発明に係る尿収容袋の変形例の一例を示す要部拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、本発明に係る尿吸引装置の概略全体図であり、図2は、尿吸引装置が備える尿収容袋の裏面図である。図1および図2において、Xは横方向を示し、Yは横方向Xに直交する縦方向を示している。また、図1および図2において、Pは、尿収容袋11を横方向Xに二等分して縦方向Yに延びる仮想縦中心線であり、Qは、尿収容袋11を縦方向Yに二等分して横方向Xに延びる仮想横中心線である。
【0022】
図1に示すとおり、尿吸引装置10は、尿収容袋11と、接続手段12と、排尿タンク14と、吸引ポンプ15とを含んでいる。
【0023】
尿収容袋11は、横方向Xの長さ寸法よりも縦方向Yの長さ寸法が大きく、集尿容器13を備えている。尿収容袋11の集尿容器13と排尿タンク14とは、接続手段12で接続してある。接続手段12は、後述する外部機器Oと尿収容袋11とを接続するものであり、第1接続管12aとジョイント12cとを備えている。排尿タンク14と吸引ポンプ15とは、第2接続管12bを介して接続してある。
【0024】
吸引ポンプ15には、電気配線16を介して制御ユニット17が接続され、制御ユニット17から延出する電気配線18a,18bの一端には、電気コネクタ20を取り付けてある。吸引ポンプ15は後述する尿収容空間Sから尿を吸引する機能を有している。
【0025】
電気コネクタ20は、電気配線18aと、尿センサ22の端部22aの第1電極51とを電気的に接続する第1端子(不図示)と、電気配線18bと、尿センサ22の端部22aの第2電極52とを電気的に接続する第2端子(不図示)とを備え、且つこれらの接続を解除することができるように形成してある。
【0026】
そして、尿吸引装置10では、尿収容袋11の内部の尿収容空間Sに尿が排泄されたことを尿センサ22で検知し、該検知に基づいて制御ユニット17は吸引ポンプ15を作動する。該吸引ポンプ15の作動によって、排尿タンク14の内部の空気が吸引される。排尿タンク14の内部の空気が吸引されることによって、尿収容空間Sの内部に収容してある尿は、集尿容器13の内部へ吸引されて第1接続管12aを介して排尿タンク14に貯留される。
【0027】
なお、以下の説明において、尿吸引装置10における尿収容袋11と接続手段12とを除いた排尿タンク14,吸引ポンプ15及び制御ユニット17等を外部機器Oと総称する。また、本実施形態において、尿収容袋11が外部機器Oと電気的に接続されている例を説明するが、尿収容袋11を外部機器Oと電気的に接続しなくてもよい。例えば、電気コネクタ20が小型の発信機を備えるものであって、制御ユニット17に設置された受信機で発信機から送信された信号を受信することによって、吸引ポンプ15を作動させることもできる。
【0028】
尿収容袋11は、縦方向Yと、縦方向Yに直交する横方向Xと、縦方向Yおよび横方向Xにそれぞれ直交する厚さ方向Zとを有し(図1,2,7参照)、縦方向Yにおいて離間対向する第1端縁11a及び第2端縁11bと、横方向Xにおいて離間対向する両側縁11c,11dとを含んでいる。また、尿収容袋11は、パッド状の尿排泄部24と、尿排泄部24に連続する態様で縦方向Yへ延びる延出フラップ部25とを有している。
【0029】
尿排泄部24と延出フラップ部25とは、同一の横方向Xの長さ寸法を有している。また、尿排泄部24は、尿収容袋11において縦方向Yの約1/3程度の長さ寸法を有している一方、延出フラップ部25は、尿収容袋11において縦方向Yの約2/3程度の長さ寸法を有している。さらに、尿排泄部24は、図1および図2に示すように、縦方向Yにおいて、当該尿排泄部24と延出フラップ部25との境界に、横方向Xへ延びる開口28を有している。該開口28は、尿収容部24の内部に画定された尿収容空間Sに通じている。
【0030】
図3に示すとおり、尿収容袋11は、シート積層体29と、バックシート30とを含んでいる。シート積層体29は、後述するように、実質的に同形同大に形成してある複数枚のシートを積層することで形成してあり、横方向Xの長さ寸法よりも縦方向Yの長さ寸法が大きい。該シート積層体29は、横方向Xに延びる第1端縁29aおよび第2端縁29bと、それら端縁29a,29bの間において縦方向Yへ延びる両側縁29c,29dとを有している。
【0031】
両側縁29c,29dは、横方向Xの長さ寸法が一定である直状部29eと、該直状部29eよりも横方向Xの長さ寸法が小さい幅狭部29fとを備えている。幅狭部29fは、仮想縦中心線Qを挟むように一対形成してあり、図1および図2に示すように、開口28の近傍に配置してある。個々の幅狭部29fは、弧状にそれぞれ形成してある。該幅狭部29fは、後述するように、開口28を開くために操作者の指を挿入するため部分である。該幅狭部29fは、例えばシート積層体29の一部を例えば切り欠くことによって形成してある。
【0032】
バックシート30は、シート積層体29を構成するいずれのシートよりも横方向Xの長さ寸法が大きい。該バックシート30は、横方向Xに延びる第1端縁30a及び第2端縁30bと、それら端縁30a,30bの間において縦方向Yへ延びる両側縁30c,30dとを有している。
【0033】
バックシート30は、図3において、第1端縁30aが、シート積層体29の第1端縁29aよりも下方に位置するように、横方向Xおよび縦方向Yにそれぞれ直交する厚さ方向において、シート積層体29に積層してある。
【0034】
バックシート30は、不透液性を有する材料で形成してある。バックシート30は、例えば単位面積当たりの質量が約10〜30g/mの不透液性のSMS繊維不織布、またはスパンボンド繊維不織布、若しくは、ポリエチレン製のプラスチックシートやそれらのラミネートシートから形成してある。この尿収容袋11では、ポリエチレン製のプラスチックフィルム30yと、SMS繊維不織布30x(図7参照)とをラミネートして形成してある。
【0035】
該バックシート30は、縦方向Yにおいて、シート積層体29の第1端縁29aに沿って横方向Xへ延びる第1折曲ライン32と、第1折曲ライン32と第2端縁30bとの間において横方向Xへ延びる第2折曲ライン33とを有している。また、バックシート30は、シート積層体29の横方向Xの外方に両側部34を有している。また、バックシート30には、図4に示すように、略半円形状の露出孔79を形成してある。
【0036】
尿収容袋11は、図4に示すとおり、シート積層体29と、バックシート30と、尿センサ22と、集尿容器13と、難通気性シート46と、一対の防漏シート48とを備えている。
【0037】
シート積層体29は、その展開された状態において、図の上方から順に、保護シート39と、透液性のトップシート40と、セカンドシート41と、弾性反発シート42と、クッションシート44と、拡散シート45と、吸引バックシート49とを備えている。これらのシート39、40,41,42,44,45,49は、後述する熱可塑性合成樹脂によって、横方向Xおよび縦方向Yにおいて実質的に同形同大の矩形状に形成してある。また、これらのシート39、40,41,42,44,45,49は、接触するシート39、40,41,42,44,45,49を互いに接合するため、そのシート39、40,41,42,44,45,49の当接面にホットメルト接着剤(不図示)を間欠的に塗布して接合してある。
【0038】
保護シート39は、トップシート40を保護するものであって熱可塑性合成樹脂によって形成してある。
【0039】
トップシート40は、透液性を有する熱可塑性合成樹脂の繊維不織布シート、例えば、単位面積当たりの質量が約20〜40g/mのエアスルー不織布から形成してある。
【0040】
セカンドシート41は、トップシート40と同様に、透液性を有する熱可塑性合成樹脂の繊維不織布シート、例えば、単位面積当たりの質量が約15〜25g/mのエアスルー不織布から形成してある。
【0041】
弾性反発シート42は、弾性反発性を有する熱可塑性合成樹脂によってネット状に形成してあり、該ネット状に形成することによって透液性を有する。弾性反発シート42は、例えば厚さ約0.5〜1.0mmのエチレン酢酸ビニル等で形成してある。弾性反発シート42は、その弾性反発力によって尿排泄部22の開口28からその内部に挿入された性器を締め付けることができ、性器の位置ずれ及び開口28から尿が漏れ出るのを防止することができる。仮に、弾性反発シート42を設けずにセカンドシート41と尿センサ22とを接触させた状態では、尿の吸引後においても尿の一部がセカンドシート41に吸収されたままの湿潤状態となり、かかる湿潤状態にあるセカンドシート41が体圧等の作用を受けて尿センサ22に接触した場合には、尿を誤検知するおそれがある。一方、本実施形態の尿収容袋11では、セカンドシート41と尿センサ22との間に弾性反発シート42が介在されていることによって、かかる誤作動を防止することができる。なお、弾性反発シート42は、クッションシート44に対して、その透液性を阻害しないように間欠的に塗布された接着剤を介して固定されていることが好ましい。
【0042】
クッションシート44は、熱可塑性合成樹脂で形成したサーマルボンド不織布、SMS不織布等の透液性の不織布シートから形成されている。該クッションシート44は、例えば単位面積当たりの質量が約20〜30g/mである。クッションシート44は、拡散シート45、吸引バックシート49および難通気性シート46に存在する尿が電極51,52に向かって流れるのを防止している。
【0043】
拡散シート45は、熱可塑性合成樹脂である例えばレーヨン繊維に、熱可塑性合成樹脂である親水性繊維を含み、透液性を有するように形成してある。拡散シート45は、排泄されたときに尿を縦方向Yおよび横方向Xに速やかに拡散させて吸引バックシート49を広い面積に亘って湿潤状態にするために使用するものである。吸引バックシート49が湿潤状態となることによって、集尿容器13の後述する内部空間64が負圧となり、尿がその内部に吸引され易くなる。
【0044】
吸引バックシート49は、熱可塑性合成樹脂によって形成してある。吸引バックシート49は、例えば単位面積当たりの質量が約70〜80g/mであり、エアレイド繊維不織布を用いることができる。吸引バックシート49は、例えば難通気性シート46と同様の機能・性能を有し、同様の材料で構成してある。
【0045】
尿センサ22は、図5に示すように、略矩形状のプラスチックフィルムから形成された絶縁性ベースシート50と、その上面に導電性インクや導電性塗料からなる導電性材料で印刷された第1電極51及び第2電極52とから構成されたものである。絶縁性ベースシート50は、例えばポリエステルをフィルム状に形成したものであり、厚さ方向Zにおける厚さが約50〜100μmである。電極51,52は、導電性を有するように、約3〜7重量%のカーボンブラック、約10〜30重量%のカーボングラファイト等の人造黒鉛などを含むインクで印刷することによって構成してある。絶縁性ベースシート50の中央部には、縦長矩形状の開孔53を形成してある。第1及び第2電極51,52は、開孔53を介して互いに離間対向しかつ縦方向Yへ延び、絶縁性ベースシート50から露出する複数の尿検知部54を有する。かかる構成を有する尿センサ22は、電極51,52の間に電圧を印加し、常態における尿検知部54の電流と、尿収容袋11の尿収容空間Sに尿が排泄された場合における尿検知部54の電流との相違によって、尿が排泄されたことを検知する。
【0046】
集尿容器13は、図6に示すように、例えば軟質ポリエチレンやシリコンゴム等の軟質弾性で不透液性の熱可塑性合成樹脂を使用することができる。集尿容器13は、縦方向及Y及び横方向Xにおいて湾曲可能な可撓性を有しているが、吸引ポンプ15で尿を吸引するときに作用する負圧による変形に耐えられる程度の剛性を有している。また、集尿容器13は、底部60と、底部60から起立する周壁部61と、周壁部61の頂部に形成した頂部開口62と、周壁部61の頂縁から外側に広がるフランジ部63とを含んでいる。集尿容器13には、底部60および周壁部61と、頂部開口62を覆うように配置した吸引バックシート49とによって内部空間64が画定される。
【0047】
また、集尿容器13には、横方向Xの略中央部において縦方向Yへ延びる管状部材65を設けてある。管状部材65は、集尿容器13の内部空間64に配置した内部出口65aと、内部空間64の外部に配置した外部出口65bと備え、内部出口65aと外部出口65bとを連通するものである。該外部出口65bには、ジョイント12cを介して第1接続管12aが取り付けられている(図1参照)。換言すれば、集尿容器13の外部出口65bは、第1接続管12aを連結するための連結部の機能を有している。集尿容器13は、内部空間64の尿を、管状部材65の内部出口65aから外部出口65bへ向かう尿排出方向Aへ流し、内部空間64の尿を外部へ排出するものである。
【0048】
集尿容器13において、管状部材65の横方向Xの両側には、底部60から起立する複数の凸部66を形成してある。さらに、管状部材65の内部出口65aと対向する周壁部61には、内部出口65aに向かって延びる複数の突起67を形成してある。
【0049】
集尿容器13は、図7に示すように、内部出口65aから外部出口65bへ向かう尿排出方向Aが、開口28へ向くように尿収容袋11に配置してある。
【0050】
集尿容器13の内部空間64は、縦方向Yの長さ寸法が、尿排泄部24の縦方向Yの長さ寸法の1/2より小さい。集尿容器13は、その内部空間64が、縦方向Yにおいて尿排泄部24の下半分に位置するように尿収容袋11の第2端縁11bの近傍に配置してある、
【0051】
図8は、尿収容袋11の装着状態を示す断面図である。尿収容袋11は、仰臥位の状態にある装着者が装着した状態において、装着者の肌が対向する第1面Fと、肌が対向しない第2面とを有している。集尿容器13は、図示するように、尿収容袋11の第2面に配置してある。
【0052】
図9は、集尿容器13の配置を示す説明図である。高剛性部80は、後述するように仮想縦中心線Qに対して対称となるように一対形成してある。高剛性部80は、円形に形成してあり、中心を有している。なお、図9における集尿容器13は、その内部空間64が露出するように示してある。
【0053】
横方向Xにおける一方の高剛性部80の中心を通過し、且つ集尿容器13の上方側において内部空間64に接する第1仮想線M1の下方領域と、横方向Xにおける別の一方の高剛性部80の中心を通過し、且つ集尿容器13の上方側において内部空間64に接する第2仮想線M2の下方領域とが重なる重畳領域90に内部空間64が位置するように集尿容器13を尿収容袋11に配置してある。より具体的には、仮想縦中心線Qが垂線に沿うように尿収容袋11を配置した状態において、横方向Xにおける一方の高剛性部80の中心を通過する垂線M3と、第1仮想線M1とが成す角θ1が45度以下であり、横方向Xにおける別の一方の高剛性部80の中心を通過する垂線M4と、第2仮想線M2とが成す角θ2が45度以下である状態における重畳領域90に内部空間64が位置するように集尿容器13を配置してある。なお、図示例の尿収容袋11では、θ1,θ2が約25度である仮想線M1,M2に内部空間64の上方側が接する位置に集尿容器13を配置してある。
【0054】
再び、図4を参照すると、難通気性シート46の中央部には、集尿容器13の頂部開口62に合致する孔57を形成してある。難通気性シート46は、フランジ部63に塗布した接着剤で集尿容器13に接合するものである。難通気性シート46は、透液性であって、かつ、空気を殆ど又は全く通さないものであって、熱可塑性合成樹脂で形成してある。難通気性シート46には、例えばSMS不織布またはそれを界面活性剤で親水化処理したものを使用することができる。難通気性シート46の通気性は、例えば、湿潤状態では0〜100cc/cm/秒であって、乾燥状態では20〜200cc/cm/秒であることが好ましい。
【0055】
防漏シート48は、複数枚の熱可塑性合成樹脂で形成した略矩形状のシートを積層することによって形成してある。防漏シート48は、例えば難透液性を有する単位面積当たりの質量が約30〜40g/mのエアスルー不織布を4〜8枚厚さ方向Zに積層することによって形成してある。防漏シート48は、開口28の周縁部28に配置してある。
【0056】
かかる構成を有する尿収容袋11において、その組立工程を説明する。
まず、図10(a)に示すシート積層体29の所要の箇所をカットする。このカットによって、図10(b)に示すように、シート積層体29の両側縁29c,29dには、縦方向Yの端縁29a,29bの間において、横方向Xの長さ寸法が一定である直状部29eと、直状部29eよりも横方向Xの長さ寸法が小さい幅狭部29fとが形成される。また、シート積層体29には、第1端縁29aの側に、直状部29eよりも横方向Xの長さ寸法が小さい先端部29gが形成される。
【0057】
幅狭部29fは、後述するように、開口28の近傍に配置してある(図2参照)。該幅狭部29fは、開口28を開くために操作者の指を挿入するための部分である。該幅狭部29fは、7枚のシート39,40,41,42,44,45,49で構成するシート積層体29と、バックシート30との厚さ方向における寸法の相違によって、触感によって尿収容袋11の装着者や介護者が認識することができる。また、バックシート30の全光線透過率が約30〜70%(光線透過率の範囲を教えてください)であれば、視覚によって幅狭部29fを装着者や介護者が認識することができる。この尿収容袋11では、例えば全光線透過率が約40%のバックシート30を使用してある。
【0058】
一方、集尿容器13に難通気性シート46を接着剤で取り付けてから、集尿容器13の外部出口65bが露出孔79から現れるように集尿容器13をバックシート30に配置し、図10(b)に示すように、バックシート30に塗布したホットメルト接着剤によって難通気性シート46を介して集尿容器13を取り付ける。その後、バックシート30の表面側には、その全域にホットメルト接着剤等の接着剤を塗布することによって接着部30eを設ける。
【0059】
次に、図10(c)に示すように、バックシート30とシート積層体29とを接着部30eによって接着する。このようにバックシート30とシート積層体29とを積層した状態において、シート積層体30の保護シート39の表面には、一対の防漏シート48をそれぞれ取り付ける。図10(c)中、下方に配置する防漏シート48は、シート積層体29の第1端縁29aの近傍に配置してある一方、上方に配置する防漏シート48は、バックシート30の第2端縁30bの近傍に配置してある。
【0060】
次いで、下方に配置した防漏シート48を覆うようにバックシート30を第1折曲ライン32で折り曲げ、図11(a)に示すように、接着部30eによって、対向するバックシート30どうしを接着する。第1折曲ライン32でバックシート30を折り曲げた状態では、バックシート30の下端部が第3端縁30fとなり、第2折曲ライン33は、縦方向Yにおける第2端縁30bと第3端縁30fとの二等分線に合致する。
【0061】
次に、バックシート30の第2折曲ライン33でシート積層体29およびバックシート30を折り曲げる。より具体的には、第2折曲ライン33で保護シート39が互いに対向し、且つ接触するように折り曲げることによって、図11(b)に示すように、バックシート30の第3端縁30fと第2端縁30bとを合致させる。バックシート30では、自身の側縁30c,30dどうしを接着部30eによって接合することによって横方向Xの両側には、側縁接合部30gがそれぞれ形成され、厚さ方向Zにおいて、第3端縁30fと第2端縁30bとの間に開口28が形成され、該開口28に通じる尿収容空間Sが尿排泄部24の内部に形成される。また、第2折曲ライン33が、尿収容袋11の第2端縁11bとなる。
【0062】
次いで、バックシート30の四隅をカットしてから、シート39,40,41,42,44,45,49を厚さ方向において熱融着して高剛性部80を形成し、図11(c)に示すように尿収容袋11を得る。
【0063】
高剛性部80は、図12に示すように、熱可塑性合成樹脂のシート39,40,41,42,44,45,49を厚さ方向Zにおいて熱融着で一体にしてあり、尿収容袋11の厚さ方向Zにおける一方の表面から別のもう一方の表面まで連続するように形成してある。この高剛性部80によって、シート39,40,41,42,44,45,49が一体となるため、高剛性部80は、他の部位よりも相対的に剛性が相対的に高くなる。
【0064】
高剛性部80は、図2に示すように、例えば一対の幅狭部29fの間におけるシート積層体29の横方向Xの長さ寸法が最も狭い仮想最短線85を通過する位置に形成してある。
【0065】
各高剛性部80は、例えば直径が4mmの円形であり、幅狭部29fに接触しないように形成してある。
【0066】
接着部30eは、バックシート30の表面側の全域に塗布した接着剤によって形成されるため、接着部30eは幅狭部29fの近傍にも設けてあり、幅狭部29fの近傍でバックシート30どうしを接着部30eで接合し、尿排泄部24の横方向Xの両側に、縦方向Yに延びる側縁接合部30gが形成される。
【0067】
上述した位置に高剛性部80を配置してあるため、側縁接合部30gは、高剛性部80よりも開口28に近接するように縦方向Yに延びる延出部30hを備えている。また、開口28の横方向Xの長さ寸法L2より、一対の高剛性部80の離間寸法L1が短い(図2参照)。
【0068】
尿収容袋11を性器に装着する場合、先ず、例えば装着者の親指を一方の幅狭部29fに挿入するとともに、装着者の人差し指を別のもう一方の幅狭部29fに挿入する。
【0069】
次に、親指と人差し指とが互いに近接するように、これらの指を移動させれば、剛性の低い部分であって、曲げモーメントの高い横方向Xの中央部分でシート39,40,41,42,44,45,49が折れ曲がり、図13に示すように、開口28を容易に開くことができる。
【0070】
次に、開口28に性器の先端を挿入し、さらに性器の先端を尿排泄部24の奥まで挿入するが、一対の高剛性部80の横方向Xの離間寸法L1(図2参照)は、開口28の横方向Xの長さ寸法L2よりも短く、開口28に対して高剛性部80を尿収容空間Sの内部に配置してあるため、高剛性部80が性器の先端を案内する案内部として機能する。
【0071】
尿排泄部24の奥まで性器を挿入してから、尿収容袋11から親指および人差し指を離す。すると、弾性反発シート42の弾性反発力によって、開口28が閉じ、図8に示すように、性器Rを手で触れることなく、性器Rに尿収容袋11を装着することができる。
【0072】
高剛性部80は、横方向Xにおいて、側縁近傍部30gよりも仮想縦中心線Qに近接するように配置してある。よって、接着部30eを設けた部位の内側に高剛性部80を配置してあるため、性器Rを装着する際、陰毛が接着部30eにくっつくことを防止することができる。
【0073】
尿排泄部24の縦方向Yの長さ寸法L3は、50〜180mmの範囲内にあることが好ましく、80〜130mmの範囲内にあることがより好ましい。
【0074】
尿排泄部24は、性器Rを挿入し、且つ尿を収容するための部分である。よって、尿排泄部24の縦方向Yの長さ寸法L3は、長い方が好ましいが、あまりにも長い場合、装着者が車椅子等に座った状態において、尿収容袋11の下端部が車椅子に接触するおそれがある。一方、あまりにも短い場合には、性器Rを収容することが困難である。よって、日本人男性の平均的な性器Rの長さを考慮して上記数値の範囲内にあることが好ましい。
【0075】
一対の高剛性部80の横方向Xにおける離間寸法L1は、尿収容袋11に挿入できる性器Rを実質的に規定する要素である。日本人男性の平均的な性器Rの太さを考慮すれば、離間寸法L1は50mm以上であれば十分である。勃起時を考慮した場合、離間寸法L1は75mm以上であることが好ましい。一方、離間寸法L1があまりにも大きい場合、弾性反発シート42の弾性反発力によって開口28を閉じる力が十分でなくなり、尿が開口から漏れるおそれがあるため、130mm以上は適切でない。よって、離間寸法L1は、50〜130mmの範囲であることが好ましく、75〜130mmの範囲であることがより好ましい。
【0076】
尿排泄部24の横方向Xの長さ寸法L2は、約60〜170mmの範囲内にあることが好ましく、約85〜140mmの範囲内にあることがより好ましい。
【0077】
尿排泄部24の横方向Xの長さ寸法L2は、尿を収容することを考慮すれば、広い方が好ましい。しかしながら、長さ寸法L2があまりにも広い場合、装着者の脚部の内股に尿収容袋11が接触するおそれがある。一方、あまりにも幅が狭い場合には、性器Rを収容することが困難である。よって、日本人男性の性器Rの太さを考慮して上記数値の範囲内にあることが好ましい。
【0078】
尿収容袋11の横方向Xの長さ寸法L4は、尿排泄部24の横方向Xの長さ寸法L2と、バックシート30における接着部30eの横方向の長さ寸法L5を2倍したものとの和である。
【0079】
この尿吸引装置10によれば、尿収容袋11の外部出口(連結部)65bは、仰臥位の状態にある装着者が装着した状態において、装着者の肌が対向しない第2面Fに配置してあるため、装着者が排泄物を排泄した場合、尿収容袋11の肌対向面で第1接続管12aおよび外部出口65bを覆い、第1接続管12aの先端および外部出口65bが排泄物によって汚れるおそれを低減することができる。しかも、外部出口が第2面Fに配置してあるため、外部出口65bが装着者に接触するおそれを低減することができる。よって、集尿容器13を熱可塑性合成樹脂で形成した場合においても装着時の違和感を軽減することができる。
【0080】
また、仮想縦中心線Qが垂線に沿うように尿収容袋11を配置した状態において、垂線M3と第1仮想線M1とが成す角θ1が45度以下であり、垂線M4と、第2仮想線M2とが成す角θ2が45度以下である状態における重畳領域90に内部空間64が位置するように集尿容器13を配置してあるため、尿収容袋11の装着者が側臥位の状態にある場合でも、開口28から尿が漏れることを防止することができる。また、内部空間64が尿排泄部24の下半分となるように集尿容器13を配置してあるため、尿を確実に吸引することができる。
【0081】
さらに、尿排出方向Aが、開口28へ向くように尿収容袋11に集尿容器13が配置してあるため、内部出口65aを尿収容袋11の第2端縁11bの近傍に配置することができるため、尿収容空間Sに尿が残存することを抑えることができる。
【0082】
加えて、複数枚のシート39,40,41,42,44,45,49を熱融着することで形成した高剛性部80を開口28の周縁部28aの一部であって、シート39,40,41,42,44,45,49の横方向Xにおける側縁30c,30dのみに形成してあるため、横方向Xにおける中央部の剛性が低く、この剛性の低い部分において、シート39,40,41,42,44,45,49が折れ曲がる。よって、開口28を容易に開く操作を容易にすることができる尿収容袋11を提供することができる。
【0083】
次に、尿収容袋11及びそれを用いた尿吸引装置10の排尿時の作用を説明する。先ず、尿収容袋11の尿排泄部24の内部に排泄された尿は、尿収容袋11の内部に形成された尿収容空間Sに一時的に収容される。尿収容空間Sに一時的に収容された尿は、トップシート40に浸透して、セカンドシート41と弾性反発シート42とを通過して尿センサ22に接触する。尿センサ22の電極51,52間に尿が接触すると、尿検知部54によって尿を検知することができる。
【0084】
制御ユニット17は、尿センサ22の検知に基づき、吸引ポンプ15を作動させる。吸引ポンプ15が作動すると、排尿タンク14が真空状態となり、集尿容器13の内部空間64に溜まった尿は、第1接続管12aを介して排尿タンク14に吸引され、尿収容空間Sの外部に排出される。やがて、尿センサ22によって尿を検知することができなくなると、尿センサ22の非検知に基づき、制御ユニット17は、吸引ポンプ15の駆動を停止する。
【0085】
本発明の尿収容袋11の各構成部材には、本明細書に記載されている材料のほかに、この種の物品において通常用いられている各種の公知の材料を制限なく用いることができる、また、本発明の明細書及び特許請求の範囲において、「第1」「第2」および「第3」等の用語は、同様の要素、位置などを単に区別するために用いられている。
【0086】
また、シート積層体29は、必ずしもシート39,40,41,42,44,45,49のすべてを使用する必要はなく、目的に応じてシート39,40,41,42,44,45,49のいずれかを除いてもよい。もちろん、必要に応じた別途のシートを追加してもよい。
【0087】
さらに、バックシート30の表面側の全域に接着部30eを設けるもので説明したが、必ずしも全域に設ける必要はなく、適宜の領域にのみ接着部30eを設け、非接着領域を設けてもよい。
【0088】
また、トップシート40のみを保護する保護シート39を設けるもので説明したが、防漏シート48を保護する保護シートを設けてもよい。
【0089】
さらに、尿収容袋11は、上述した組立工程以外の組立工程によって形成されていてもよい。
【0090】
また、高剛性部80は、防漏シート48を熱融着せずに形成したもので説明したが、防漏シート48も熱融着してもよい。防漏シート48を熱融着して高剛性部を設ければ、該高剛性部の剛性を向上することができ、開口28を容易に開くことができる。
【0091】
さらに、高剛性部80は、円形であるものを示したが、形状は例えば多角形状等の任意に設定できる。
【0092】
次に、本発明に係る尿吸引装置の変形例の尿収容袋111を説明する。なお、重複した説明を省略するため、上述した尿収容袋11と同様の構成のものには、同一の符号を付して説明を省略する。
【0093】
この尿収容袋111において、図14に示すように、集尿容器113は、内部出口65aから外部出口65bへ向かう尿排出方向Aが、開口28とは反対方向へ向くように尿収容袋11に配置してある。該集尿容器113は、尿収容袋11と同様、尿収容袋111を装着する装着者が仰臥位の状態における尿収容袋111の第2面Fに配置してある。
【0094】
この尿収容袋111によれば、尿排出方向Aが、開口28とは反対方向へ向くように尿収容袋111に集尿容器113が配置してあるため、連結部である外部出口65bを尿収容袋111の第2端縁11bの近傍に配置することができるため、外部出口65bと接続手段12との連結を容易に行うことができる。
【符号の説明】
【0095】
10 尿吸引装置
11 尿収容袋
12 接続手段
13 集尿容器
15 吸引ポンプ
24 尿排泄部
28 開口
29 シート積層体
39 保護シート(シート)
40 トップシート(シート)
41 セカンドシート(シート)
42 弾性反発シート(シート)
44 クッションシート(シート)
45 拡散シート(シート)
49 吸引カバーシート(シート)
65 管状部材
65a 内部出口
65b 外部出口(連結部)
80 高剛性部
111 尿収容袋
113 集尿容器
A 尿排出方向
F 第2面(非肌対向面)
G 第1面(肌対向面)
O 外部機器
S 尿収容空間
X 横方向
Y 縦方向
Z 厚さ方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦方向と横方向と厚さ方向とを有し、内部に尿を収容する尿収容空間を有する尿収容袋と、前記尿収容空間から尿を吸引する吸引ポンプを少なくとも有する外部機器に前記尿収容袋を接続するようにした接続手段とを備える尿吸引装置において、
前記尿収容袋は、仰臥位の状態にある装着者が装着した状態において、前記装着者の肌が対向する第1面と、肌が対向しない第2面とを有し、前記接続手段を連結するための連結部を備え、
前記連結部は、前記第2面に配置したことを特徴とする尿吸引装置。
【請求項2】
前記尿収容袋は、内部空間を有する集尿容器を備え、
前記集尿容器は、内部空間に配置した内部出口と、内部空間の外部に配置した外部出口と、前記内部出口と前記外部出口とを連通する管状部材とを含み、
前記外部出口が前記連結部である請求項1に記載の尿吸引装置。
【請求項3】
前記尿収容袋は、前記横方向へ延びる開口を有し、
前記内部出口から前記外部出口へ向かう尿排出方向が、前記開口とは反対方向へ向くように前記集尿容器を配置してある請求項2に記載の尿吸引装置。
【請求項4】
前記尿収容袋は、前記横方向へ延びる開口を有し、
前記内部出口から前記外部出口へ向かう尿排出方向が、前記開口へ向くように前記集尿容器を配置してある請求項2に記載の尿吸引装置。
【請求項5】
前記尿収容袋は、熱可塑性合成樹脂で形成された複数枚のシートで構成し、前記開口に通じる尿収容空間を内部に備える袋状に形成してあり、
複数枚のシートを熱融着することで形成した高剛性部を前記開口の一部であって、前記シートの前記横方向における側縁のみに形成してある請求項1〜4のいずれかに記載の尿吸引装置。
【請求項6】
前記高剛性部は中心を有し、
前記横方向における一方の前記高剛性部の中心を通過し、且つ前記集尿容器の上方側において前記内部空間に接する第1仮想線の下方領域と、前記横方向における別の一方の前記高剛性部の中心を通過し、且つ前記集尿容器の上方側において前記内部空間に接する第2仮想線の下方領域とが重なる重畳領域に前記内部空間が位置するように前記集尿容容器を配置してある請求項5に記載の尿吸引装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2013−31482(P2013−31482A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−167811(P2011−167811)
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(000115108)ユニ・チャーム株式会社 (1,219)
【Fターム(参考)】