説明

尿失禁および過活動膀胱の予防または治療のためのハーブ組成物

本発明は、泌尿生殖器系の障害、例えば尿失禁、遺尿(例えば夜尿)、良性前立腺肥大、尿結石、膀胱炎、尿路感染、および過活動膀胱の予防または治療のためのハーブ組成物に関する。具体的には本発明は、C.ナーバラ(C.nurvala)およびE.アーベンス(E.arvense)を含有する組成物、およびこれらの使用方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、尿失禁および過活動膀胱の予防または治療のためのハーブ組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
膀胱制御の喪失は、尿失禁と呼ばれる。これは、膀胱筋が収縮するか、または尿道の周りの筋肉が、警告なしに弛緩するときに発生する。尿失禁は、あらゆる年齢の人々に見られるが、この障害は、高齢者においての方がより一般的である。米国国立老化研究所(U.S.National Institute on the Aging)は、65歳以上の10人に少なくとも一人が、尿失禁を患っていると推定している。同様に、失禁は、オーストラリアおよび世界中に一般的な症状であり、18歳の女性の12%から70代の女性の50%までを冒している。症状は、軽い漏れから制御不可能な濡れまでの範囲のことがある。女性は、男性よりも失禁を有する可能性が高い。
【0003】
老化それ自体は、尿失禁を引起こさないが、これは、多くの理由で発生しうる。例えば尿路感染、膣感染または刺激(irritation)、便秘、およびあるいくつかの医薬は、短い時間しか続かないことがある膀胱制御の問題を引起こしうる。失禁がより長く続くこともある。慢性失禁は、例えば弱い膀胱筋、過活動膀胱筋、前立腺肥大からの遮断、例えば多発性硬化症またはパーキンソン病などの病気から膀胱を制御する神経への損傷、または例えば歩行をつらくて遅くすることがある関節炎などの病気によって引起こされることがある。
【0004】
例えば腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁、溢流性尿失禁、および機能性失禁を包含する多くの型の尿失禁がある。腹圧性尿失禁は、運動、咳、くしゃみ、笑い、重い物体の持ち上げ、または膀胱へ圧力を加えるほかの体の動きの間に尿が漏れる時に起こる。これは、比較的若い女性および中年女性における膀胱制御の問題の最も普通の型である。これは出産と関連している場合もある。これはまた、閉経時期の頃に始まることもある。切迫性尿失禁は、人々が、トイレに間に合うようにたどり付くのに十分なほど長く尿を溜めることができない時に起こる。健康な人々が、切迫性尿失禁を有することがあるが、これは、糖尿病、卒中、アルツハイマー病、パーキンソン病、または多発性硬化症を有する人々に見られることが多い。これはまた、時には膀胱癌の初期の兆候でもある。溢流性尿失禁は、少量の尿が、常に一杯の膀胱から漏れる時に起こる。男性は、前立腺肥大が尿道を遮断している場合、排尿する時に問題を有し得る。糖尿病および脊椎損傷も、この型の失禁を引起こすことがある。機能性失禁は、正常な膀胱制御を有する多くの高齢者に起こる。これらの人々は、素早く動くのを難しくする関節炎またはほかの障害のために、間に合うようにトイレにたどり付くのが難しいだけである。
【0005】
尿失禁についての現在の医学的治療の選択肢は、行動的介入、例えば膀胱制御訓練、薬物療法、器具(例えばカテーテル)、および外科的処置を包含する。現在の薬物療法は、抗コリン作動薬(抗痙攣効果を有する、例えばオキシブチニン)、平滑筋弛緩薬(抗痙攣薬)、三環系抗鬱剤(例えばイミプラミン)、アルファ−アドレナリン作動性アンタゴニスト、アルファ−アドレナリン作動性アゴニスト(例えばフェニルプロパノールアミン)、プロスタグランジン合成阻害剤、カルシウムチャネルブロッカー、ほかを包含する(サリバン(Sullivan)およびエイブラムズ(Abrams)、Eur.Urol.,36 Suppl 1:89−95(1999年);アンダーソン(Andersson)、Ballieres Best Pract.Res.Clin.Obstet.Gynaecol.,14(2);291−313(2000年);オウエンズ(Owens)およびカラム(Karram)、Drug Saf.,19(2):123−39(1998年);ワダ(Wada)ら、Arch.Int.Pharmacodyn Ther.,330(1):76−89(1995年))。残念ながら大部分の薬物治療は、不快な副作用をともない、これは、患者の服薬(compliance)に影響を与える(サリバンおよびエイブラムズ、Eur.Urol.,36 Suppl 1:89−95(1999年);アンダーソン、Ballieres Best Pract.Res.Clin.Obstet.Gynaecol.,14(2);291−313(2000年);オウエンズおよびカラム、Drug Saf.,19(2):123−39(1998年);ワダら、Arch.Int.Pharmacodyn Ther.,330(1):76−89(1995年))2−5。
【0006】
アセチルコリンは、排尿に関わる一次興奮性神経伝達物質である。尿失禁に対して一般的に処方されるある種の薬物、例えばオキシブチニンハイドロクロライドは、平滑筋に対するアセチルコリンのムスカリン様作用を阻害し、直接抗痙攣作用を生じる。これらの薬物は、排尿筋を弛緩させる。ワダ、Yら、Arch.Int.Pharmacodyn Ther.,330(1):76−89(1995年);タップ(Tapp)A.J.S.ら、ブリット(Brit).J.Obstetrics Gynecology,97:521−6(1990年)。これらの薬物療法はまた、望まれない抗コリン作動性効果、例えば口の渇き、かすみ目、および便秘も生じる。パサック(Pathak)AS、アボセイフ(Aboseif)SR、「過活動膀胱:薬物療法対神経刺激(Overactive Bladder:Drug therapy versus nerve stimulation)」、Nat Clin Pract Urol,2(7):310−311、2005年;Wein(2001年)。天然療法もまた、この症状のために研究されてきた(スティールズ(Steels)ら、Aust.Continence J.,7(2):34−37(2001年);カランタニス(Karantanis)ら、Aust.Continence J.,6(4):6−7(2000年))。アルヤ(Arya)ら、Obstetrics and Gynecology、96(1):85−89(2000年);ブライアント(Bryant)ら、Aust.Continence J.,6(4):8(2000年))。アユルヴェーダにおいて、クラテバ・ナーバラ(Crateva nurvala)は、尿路疾患の管理におけるその使用のために高く評価されている薬物である(ナドカルニ、インディアン・マテリア・メディカ。ボンベイ・ポピュラー・プラカシャン(Nadkarni,Indian Materia Medica.Bombay Popular Prakashan))。西洋の伝統的な治療は、エキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)の使用を推奨している(英国ハーブ薬局方(British Herbal Pharmacopeia)。出版:英国漢方療法協会(British Herbal Medicine Association)1983年)。尿失禁のためにハーブベースの天然療法を用いて実施された単独の臨床研究は、クラテバ・ナーバラ(Crateva nurvala)ハーブ、鍼治療、および食餌療法処置、例えば食事摂取の修正を包含する。デシュパンデ(Deshpande)ら、Indian J.Med.Res.76(supp):46−53,1982年;カランタニスら、Aust.Continence J.,6(4):6−7(2000年);アルヤら、Obstetrics and Gynecology、96(1):87−89,2000年;ブライアントら、Aust.Continence J.,6(4):8,2000年。
【0007】
過活動膀胱(OAB)は、突然の排尿の必要性を特徴とする症状である。その必要性が意図的でない尿漏れを結果として生じるならば、その症状は、切迫性尿失禁と呼ばれる(「OABウェット」)。このようにして、切迫性尿失禁は、OABの一般的定義の範囲内に入る。OABは、膀胱壁における筋肉の突然の不本意な収縮の結果として生じる。OABを有する人々の約1/3はまた、切迫性尿失禁(「OABウェット」)も経験しているが、一方で、約2/3は、切迫性尿失禁をともなわないOABを有する(「OABドライ」)。ナショナル過活動膀胱評価(National Overactive Bladder Evaluation)によれば、OABは、人口の16.5%を冒し、女性の16.9%、男性の16.0%が冒されている。スチュワート(Stewart)ら、World J.Urol.20:327−336,(2003年)。
【0008】
OABは、尿失禁のように、主として抗コリン作動薬(例えばオキシブチニン)で治療される。これらは、神経伝達物質であるアセチルコリンが膀胱筋へ付着するのを阻害し、これによって膀胱の収縮の頻度および強度を減少させる。残念ながら、これらの薬物の不利な副作用は、口の渇き、ドライアイ、便秘、および頭痛を包含する。アンダーソン(Anderson)、Urology、3A:32−41(2004年);クルーズ(Cruz)、Urology、3A:65−73(2004年);アペル(Appell)ら、Mayo Clinical Proc.,78:696−702(2003年)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
現在、身体のほかの場所への副作用を有することなく、失禁症状を特異的に標的とする薬物療法はない。尿失禁および過活動膀胱の予防または治療のための新しいハーブ含有組成物の同定が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、尿失禁の予防または治療のために有用なハーブ組成物を提供する。本発明のハーブ含有組成物は、乾燥送達系、液体送達系、または制御放出ビヒクル中に配合することができる。本発明のハーブ含有組成物は、タブレット;乾燥粉末;カプセル;およびキャプレットを包含する経口投薬単位として配合される。1つの実施形態において、本発明は、ハーブ含有組成物であって、1経口投薬単位あたり少なくとも約3,000mg乾燥重量当量の濃度で存在するクラテバ・ナーバラ(Crateva nurvala)(C.ナーバラ(C.nurvala))ステム/樹皮調製物;1経口投薬単位あたり少なくとも約1,500mg乾燥重量当量の濃度におけるエキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)(E.アーベンス(E.arvense))ハーブ調製物;1経口投薬単位あたり少なくとも約24.9mg乾燥重量当量のリン濃度;1経口投薬単位あたり少なくとも約14.5mg乾燥重量当量のマグネシウム濃度;および1経口投薬単位あたり少なくとも約16.3mg乾燥重量当量のカルシウム濃度を含む組成物を提供する。
【0011】
C.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮調製物は、1経口投薬単位あたり少なくとも約3,000mg乾燥重量当量の濃度で存在する。すなわち、出発原料は、3,000mgのC.ナーバラ(C.nurvala)乾燥ステム/樹皮である。この出発原料は、製造プロセスの間、最終的に10:1の比に濃縮され、これは、300mgのC.ナーバラ(C.nurvala)調製物に等しいとみなされる。したがって300mgのC.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮調製物(濃縮されている)は、C.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮の3,000mg乾燥重量、またはC.ナーバラ(C.nurvala)乾燥ステム/樹皮出発原料の3,000mgに等しい。
【0012】
E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物は、1経口投薬単位あたり少なくとも約1,500mg乾燥重量当量の濃度において存在する。すなわち、出発原料は、1,500mgのE.アーベンス(E.arvense)ハーブである。この出発原料は、製造プロセスの間、最終的に4:1または5:1の比に濃縮され、これは、375mgまたは300mgのE.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物に等しい。それで例えば、300mgのE.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物(濃縮されている)は、E.アーベンス(E.arvense)ハーブの1,500mg乾燥重量、またはE.アーベンス(E.arvense)乾燥ハーブ出発原料の1,500mgに等しい。1つの実施形態において、標準化E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物は、E.アーベンス(E.arvense)ハーブのステム部分、すなわち標準化E.アーベンス(E.arvense)ステム抽出物調製物に由来する。
【0013】
本発明のある特定の態様において、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物のイソケルセトリンとして表わされたケイ素含量および/またはフラボノイド含量におけるバッチ変動は、本発明の組成物の生物活性に対してネガティブな効果を有し得ると決定された。この問題は、本発明により、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物に、イソケルセトリンとして表わされた、最適化され、標準化されたケイ素含量および/またはフラボノイド含量を備えさせることによって解決された。1つの実施形態において、本発明は、ハーブ含有組成物であって、C.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮調製物、およびE.アーベンス(E.arvense)調製物の総乾燥重量を基準にして、約3〜約13%ケイ素のケイ素含量を有する標準化E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物を含み、経口投薬単位として配合されているハーブ含有組成物を提供する。したがって、300mgのE.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物(濃縮されている)を生成するE.アーベンス(E.arvense)ハーブの1,500mg乾燥重量、またはE.アーベンス(E.arvense)乾燥ハーブ出発原料の1,500mgに対して、約3%〜約13%のケイ素含量は、約9〜39mgケイ素に相当するであろう。
【0014】
1つの実施形態において、C.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮調製物は、このハーブ含有組成物中に、1経口投薬単位あたり約1,000mg〜約6,000mg乾燥重量当量の濃度で存在する。1つの実施形態において、C.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮調製物は、このハーブ含有組成物中に、1経口投薬単位あたり約1,000mg〜約4,000mg乾燥重量当量の濃度で存在する。1つの実施形態において、C.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮調製物は、このハーブ含有組成物中に、1経口投薬単位あたり約2,500mg〜約3,500mg乾燥重量当量の濃度で存在する。1つの実施形態において、標準化E.アーベンス(E.arvense)調製物は、このハーブ含有組成物中に、1経口投薬単位あたり約1mg〜約3,000mg乾燥重量当量の濃度で存在する。1つの実施形態において、標準化E.アーベンス(E.arvense)調製物は、このハーブ含有組成物中に、1経口投薬単位あたり約500mg〜約2,500mg乾燥重量当量の濃度で存在する。1つの実施形態において、標準化E.アーベンス(E.arvense)調製物は、このハーブ含有組成物中に、1経口投薬単位あたり約1,000mg〜約2,000mg乾燥重量当量の濃度で存在する。1つの実施形態において、標準化E.アーベンス(E.arvense)調製物は、このハーブ含有組成物中に、1経口投薬単位あたり約1,300mg〜約1,600mg乾燥重量当量の濃度で存在する。
【0015】
別の実施形態において、このハーブ含有組成物は、さらに無水コロイドシリカを含み、この場合、このハーブ含有組成物の総ケイ素含量は、1経口投薬単位あたり約10mg乾燥重量当量〜約71mg乾燥重量当量である。1つの実施形態において、このハーブ含有組成物は、さらに無水コロイドシリカを含み、この場合、このハーブ含有組成物の総ケイ素含量は、1経口投薬単位あたり約15mg乾燥重量当量〜約45mg乾燥重量当量である。1つの実施形態において、このハーブ含有組成物は、さらに無水コロイドシリカを含み、この場合、このハーブ含有組成物の総ケイ素含量は、1経口投薬単位あたり約28mg乾燥重量当量〜約34mg乾燥重量当量である。
【0016】
1つの実施形態において、標準化E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物はさらに、E.アーベンス(E.arvense)調製物の総乾燥重量を基準にして、約0.01〜約3%総フラボノイドの総フラボノイド含量を含み、この場合、総フラボノイド含量は、イソケルセトリンとして表わされる。1つの実施形態において、標準化E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物はさらに、E.アーベンス(E.arvense)調製物の総乾燥重量を基準にし、かつイソケルセトリンとして表わされる、約0.1〜約2.5%総フラボノイドの総フラボノイド含量を含む。1つの実施形態において、標準化E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物はさらに、E.アーベンス(E.arvense)調製物の総乾燥重量を基準にして、約0.5〜約1.5%総フラボノイドの総フラボノイド含量を含み、この場合、総フラボノイド含量は、イソケルセトリンとして表わされる。1つの実施形態において、標準化E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物はさらに、E.アーベンス(E.arvense)調製物の総乾燥重量を基準にして、少なくとも約0.8%総フラボノイド含量を含み、この場合、総フラボノイド含量は、イソケルセトリンとして表わされる。
【0017】
1つの実施形態において、このハーブ含有組成物はさらにリンを含み、この場合リンは、1経口投薬単位あたり約5mg乾燥重量当量〜約60mg乾燥重量当量の濃度で存在する。1つの実施形態において、このハーブ含有組成物はさらにリンを含み、この場合リンは、1経口投薬単位あたり約10mg乾燥重量当量〜約50mg乾燥重量当量の濃度で存在する。1つの実施形態において、このハーブ含有組成物はさらにリンを含み、この場合リンは、1経口投薬単位あたり約20mg乾燥重量当量〜約30mg乾燥重量当量の濃度で存在する。
【0018】
1つの実施形態において、このハーブ含有組成物はさらにカルシウムを含み、この場合カルシウムは、1経口投薬単位あたり約1mg乾燥重量当量〜約30mg乾燥重量当量の濃度で存在する。1つの実施形態において、請求項1に記載のこのハーブ含有組成物は、さらにカルシウムを含み、この場合カルシウムは、1経口投薬単位あたり約5mg乾燥重量当量〜約25mg乾燥重量当量の濃度で存在する。1つの実施形態において、このハーブ含有組成物は、さらにカルシウムを含み、この場合カルシウムは、1経口投薬単位あたり約10mg乾燥重量当量〜約20mg乾燥重量当量の濃度で存在する。
【0019】
1つの実施形態において、このハーブ含有組成物はさらにマグネシウムを含み、この場合マグネシウムは、1経口投薬単位あたり約1mg乾燥重量当量〜約30mg乾燥重量当量の濃度で存在する。1つの実施形態において、このハーブ含有組成物はさらにマグネシウムを含み、この場合マグネシウムは、1経口投薬単位あたり約5mg乾燥重量当量〜約25mg乾燥重量当量の濃度で存在する。1つの実施形態において、このハーブ含有組成物はさらにマグネシウムを含み、この場合マグネシウムは、1経口投薬単位あたり約10mg乾燥重量当量〜約20mg乾燥重量当量の濃度で存在する。
【0020】
1つの実施形態において、本発明は、1経口投薬単位あたり少なくとも約3,000mg乾燥重量当量の濃度で存在するC.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮調製物;E.アーベンス(E.arvense)ステム抽出物調製物の総乾燥重量を基準にして、少なくとも約3%ケイ素のケイ素含量を有する標準化E.アーベンス(E.arvense)ステム抽出物調製物(該E.アーベンス(E.arvense)ステム抽出物調製物は1経口投薬単位あたり少なくとも約1,500mg乾燥重量当量の濃度で存在する);1経口投薬単位あたり少なくとも約32.5mg乾燥重量当量の総ケイ素濃度;1経口投薬単位あたり少なくとも約24.9mg乾燥重量当量のリン濃度;1経口投薬単位あたり少なくとも約14.5mg乾燥重量当量のマグネシウム濃度;および1経口投薬単位あたり少なくとも約16.3mg乾燥重量当量のカルシウム濃度を含むハーブ含有組成物を提供する。
【0021】
別の実施形態において、本発明は、C.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮調製物と、E.アーベンス(E.arvense)調製物の総乾燥重量を基準にして約0.01〜約3%総フラボノイドの総フラボノイド含量を有する標準化E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物を含み、総フラボノイド含量がイソケルセトリンとして表わされ、ハーブ含有組成物が経口投薬単位として配合される、ハーブ含有組成物を提供する。1つの実施形態において、標準化E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物はさらに、E.アーベンス(E.arvense)調製物の総乾燥重量を基準にし、かつイソケルセトリンとして表わされる、約0.1〜約2.5%総フラボノイドの総フラボノイド含量を含む。1つの実施形態において、標準化E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物は、E.アーベンス(E.arvense)調製物の総乾燥重量を基準にして、約0.5〜約1.5%総フラボノイドの総フラボノイド含量を含み、この場合総フラボノイド含量は、イソケルセトリンとして表わされる。1つの実施形態において、標準化E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物は、E.アーベンス(E.arvense)調製物の総乾燥重量を基準にして、少なくとも約0.8%総フラボノイドの総フラボノイド含量を含み、この場合総フラボノイド含量は、イソケルセトリンとして表わされる。
【0022】
1つの実施形態において、本発明は、本発明のハーブ含有組成物および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
【0023】
別の局面において、本発明は、本発明のハーブ含有組成物を、泌尿生殖器系障害を予防または治療するのに十分な量で被験体へ投与することによる、被験体における泌尿生殖器系障害の予防または治療方法を提供する。1つの実施形態において、この泌尿生殖器系障害は、尿失禁;遺尿;良性前立腺肥大;尿路結石;膀胱炎;または尿路感染である。
【0024】
本発明は、あくまで例示目的のためである以下の図面を参照して、より十分に理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
したがって、本発明のある特定の局面、態様、実施形態、変形例、および特徴は、本発明の実質的な理解を与えるために様々な詳細レベルにおいて下に記載されることを理解すべきである。一般にこのような開示は、有利なハーブ含有組成物、このような組成物とほかの食事サプリメント組成物との組み合わせ、およびこれの関連生成方法およびその使用を提供する。
【0026】
したがって本発明の様々な局面は、尿失禁に関する病気、損傷、または症状を予防または治療するための、特定のハーブベース組成物の治療的または予防的使用に関する。したがって、これらの局面を例示する様々な特定の実施形態が、次に続く。
【0027】
記載されているような病状の治療または予防の様々な形態は、全部を包含するが、全部未満の治療または予防も包含する「実質的である」ことを意味することが意図されており、この場合いくらかの生物学的または医学的に関連した結果が得られると理解すべきである。
【0028】
定義
本明細書において用いられているような「被験体」とは、好ましくは哺乳動物、例えばヒトであるが、同様に動物、例えば家庭用動物(例えばイヌ、ネコなど)、家畜(例えばウシ、ヒツジ、ブタ、ウマなど)、および実験室動物(例えばラット、マウス、モルモットなど)であってもよい。
【0029】
本明細書において用いられているような、組成物の「有効量」とは、所望の治療および/または予防効果を得るのに十分な量、例えば治療しようとする病気にともなう症状の予防またはその減少を結果として生じる量である。被験体へ投与される組成物の量は、病気の型および重症度、および個人の特徴、例えば全体的な健康状態、年齢、性別、体重、および薬物への耐性によるであろう。これはまた、病気の程度、重症度、および型にもよるであろう。当業者なら、これらの要因およびほかの要因に応じて、適切な投薬量を決定しうるであろう。典型的には、本発明の組成物の有効量は、治療または予防効果を得るのに十分である。
【0030】
投与の容易さおよび投薬量の均一性のために、投薬単位形態において経口組成物を配合することが有利である。本発明において用いられている投薬単位形態とは、治療しようとする被験体のための単位投薬量として適した物理的に分かれた単位のことを指し、各単位は、必要とされる薬学的担体と共同して所望の治療効果を生じるように計算された所定の量の活性組成物を含有する。本発明の投薬単位形態のための規格は、食事サプリメントの独特の特徴、および得られるべき特定の治療効果、および個人の治療のためのこのような活性組成物を生成する技術に固有の制限によって決定され、そして直接これらに左右される。これらの医薬組成物は、投与についての説明書とともに、容器、パック、またはディスペンサーに入れられてもよい。典型的には経口用量は、症状の緩和が明白になるまで、一日2回〜4回摂取される。本発明の組成物はまた、互いに組み合わせて、または1またはそれ以上の追加の治療用組成物と組み合わせて投与されてもよい。
【0031】
クラテバ・ナーバラ(Crateva nurvala)は、15メートル以上の高さに達する中程度のサイズの木であり、これは紀元前1世紀のギリシャの動植物学者(naturalist)兼医師であったクラテヴァス(cratevas)(クラテウアス(Krateuas))にちなんで名付けられている。光沢のある三つ葉の頭部を有する多くの枝のある木は、インド全体に一般的であり、3月〜5月まで(南部ではより早い)満開にある時、非常に壮大に見える。この木の皮は、緩和薬、解熱薬、鎮静薬、変質剤、および強壮薬として用いられると報告されている。
【0032】
エキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)(植物学的同義語および一般名は、例えばつくし(Horsetail)、髭剃り草(Shave−grass)、ビンブラシ(Bottle−brush);パドックパイプ(Paddock−pipes);トクサ(Dutch Rushes);スギナ(Pewterwort);髭剃り草(Shavegrass)、スギナ(pewterwort);ビンブラシ(bottlebrush);ホーステイルラッシュ(horsetail rush);パドックパイプ(paddock−pipes);トクサ(Dutch rushes);スギナモ(mares’s tail)を包含する)は、世界の温暖な地域全体の湿った荒地において成長し、ユーゴスラビアで栽培されているヨーロッパのハーブである。この多年生植物は、北米およびユーラシア全体の湿ったローム質または砂の土壌に一般的である。つくしほどケイ素に富むハーブは、植物界全体においてほかにない。エキセタム(Equisetum)は、薬用として用いられる。これらの実のならないステムは、夏に収穫され、乾燥される。実を結ばないステムは、医薬として有用であり、結実するステムが枯れた後で現われ、その全体が用いられ、根のすぐ上のところで切り取られる。このハーブは、新鮮なままで、または乾燥されて使用されるが、新鮮な時が最も効力があると言われる。流体抽出物がこれから調製される。この植物の灰もまた利用される。
【0033】
この出願全体において引用された参考文献は、その全体が本明細書に参考として援用される。
【0034】
本発明のハーブ含有組成物
本発明は、泌尿生殖器系の障害、例えば尿失禁、遺尿(例えば夜尿))、良性前立腺肥大、尿路結石、膀胱炎、および尿路感染(以後、「UTI」)の予防または治療方法において有用なハーブ含有組成物を提供する。具体的には本発明は、泌尿生殖器系の障害の予防および治療において有用なC.ナーバラ(C.nurvala)およびE.アーベンス(E.arvense)を含有する組成物を同定する。本発明の1つの実施形態において、このハーブ含有組成物は、C.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮抽出物、およびE.アーベンス(E.arvense)ハーブを含有する。
【0035】
本発明の1つの実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、乾燥送達系、例えばタブレット、乾燥粉末、および乾燥代用食(meal replacement)混合物中に含まれている経口サプリメントである。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、液体送達系、例えばカプセル、キャプレット、または飲料中に含まれている経口サプリメントである。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、制御放出ビヒクル、例えばタブレット、キャプレット、およびカプセル中に含まれている経口サプリメントである。
【0036】
別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり約1,000mg〜約6,000mg乾燥重量当量のC.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮抽出物を含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり約1,000mg〜約4,000mg乾燥重量当量のC.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮抽出物を含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり約2,500mg〜約3,500mg乾燥重量当量のC.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮抽出物を含有する。C.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮抽出物は、C.ナーバラ(C.nurvala)ハーブのステム部分および樹皮の両方を用いて調製された抽出物である。
【0037】
別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり約1,000mg〜約6,000mg乾燥重量当量のC.ナーバラ(C.nurvala)ステム抽出物を含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり約1,000mg〜約4,000mg乾燥重量当量のC.ナーバラ(C.nurvala)ステム抽出物を含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり約2,500mg〜約3,500mg乾燥重量当量のC.ナーバラ(C.nurvala)ステム抽出物を含有する。
【0038】
別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり約1,000mg〜約6,000mg乾燥重量当量のC.ナーバラ(C.nurvala)樹皮抽出物を含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり約1,000mg〜約4,000mg乾燥重量当量のC.ナーバラ(C.nurvala)樹皮抽出物を含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり約2,500mg〜約3,500mg乾燥重量当量のC.ナーバラ(C.nurvala)樹皮抽出物を含有する。
【0039】
本発明のハーブ含有組成物を調製するために、C.ナーバラ(C.nurvala)の樹皮およびステムは、C.ナーバラ(C.nurvala)植物の残りのものから単離され、乾燥された。C.ナーバラ(C.nurvala)の乾燥された樹皮およびステムは、70%エタノール/水を用いて抽出された。次いでこの液体抽出物は、10:1の比に濃縮された。マルトデキストリンが賦形剤として用いられた。本発明のハーブ含有組成物において用いられた最終生成物、すなわちC.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮抽出物は、褐色から暗褐色の粉末であった。
【0040】
本発明の別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物のE.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物成分は、E.アーベンス(E.arvense)ハーブの葉に由来する。本発明の1つの実施形態において、本発明のハーブ含有組成物のE.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物成分は、E.アーベンス(E.arvense)ハーブのステムに由来する。本発明の別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物のE.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物成分は、E.アーベンス(E.arvense)ハーブの植物部分の混合物に由来する。本発明の別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物のE.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物成分は、地上に伸びている植物のすべての部分に由来する。1つの実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり約1mg〜約3,000mg乾燥重量当量のE.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物を含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり約500mg〜約2,500mg乾燥重量当量のE.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物を含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり約1,000mg〜約2,000mg乾燥重量当量のE.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物を含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり約1,300mg〜約1,600mg乾燥重量当量のE.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物を含有する。
【0041】
ケイ素は、E.アーベンス(E.arvense)ハーブの生物活性への寄与物として同定されてきた。E.アーベンス(E.arvense)ハーブの非標準化調製物は一般に、調製物の総乾燥重量を基準にして、約1.2%〜約6.9%ケイ素のケイ素を含有する。本発明の1つの局面において、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物のケイ素含量におけるバッチ変動は、本発明の組成物の生物活性に対するネガティブ効果を有し得ることが決定された。この問題は、本発明によって、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物に、最適化された標準化ケイ素含量を備えさせることによって解決された。したがって本発明の1つの実施形態において、本発明のハーブ含有調製物中のE.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物のケイ素含量は、標準化される。標準化された調製物E.アーベンス(E.arvense)ハーブの使用は有利であるが、その理由は、ケイ素のバッチ間変動が減少され、したがって本発明の組成物は、より一貫性のある予防または治療効果を生じるからである。1つの実施形態において、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物は、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物の総乾燥重量を基準にして、約3%ケイ素〜約13%ケイ素を含有するように標準化される。別の実施形態において、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物は、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物の総乾燥重量を基準にして、約5%ケイ素〜約10%ケイ素を含有するように標準化される。別の実施形態において、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物は、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物の総乾燥重量を基準にして、少なくとも約6%ケイ素を含有するように標準化される。
【0042】
ケイ素に加えて、E.アーベンス(E.arvense)は、エキセトニンと呼ばれるサポニン約5%、およびイソケルセトリン、ガルテオリン、およびエキセトリンを包含するいくつかのフラボングリコシド(別名フラボノイド)を含有する。イソケルセトリン(別名イソケルシトリン;ケルセチン3−O−β−D−グルコピラノシド;4H−1−ベンゾピラン−4−オン、2−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−3−(β−D−グルコフラノシルオキシ)−5,7−ジヒドロキシ−)。フラボノイド、例えばイソケルセトリンは、重要な薬理学的特性を有し得る。多くのフラボノイドは利尿薬であり、いくつかは抗痙攣薬、抗炎症薬、防腐剤、および抗腫瘍薬でさえある。しかしながら、1つの基としてのフラボノイドの優勢な作用は、血管系に対してである。フラボングリコシドおよびサポニンは、組み合わされてE.アーベンス(E.arvense)の利尿作用の原因となっているようである。
【0043】
本発明の別の局面において、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物の総フラボノイド含量(イソケルセトリン含量として表わされる)におけるバッチ変動は、本発明の組成物の生物活性に対してネガティブの影響を有し得ることが決定された。この問題は、本発明により、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物に、最適化され、標準化された総フラボノイド含量(イソケルセトリン含量として表わされる)を備えさせることによって解決された。したがって本発明の1つの実施形態において、本発明のハーブ含有調製物の中のE.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物の総フラボノイド含量(イソケルセトリン含量として表わされる)は、標準化される。標準化された調製物であるE.アーベンス(E.arvense)ハーブの使用は有利であり、その理由は、総フラボノイド含量(イソケルセトリン含量として表わされる)のバッチ間変動が減少され、したがって本発明の組成物は、より一貫した予防または治療効果を生じるからである。1つの実施形態において、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物は、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物の総乾燥重量を基準にして、約0.01%フラボノイド〜約3%フラボノイドを含有するように標準化され、この場合総フラボノイドは、イソケルセトリン当量として表わされる。別の実施形態において、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物は、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物の総乾燥重量を基準にして、約0.1%フラボノイド〜約2.5%フラボノイドを含有するように標準化され、この場合総フラボノイドは、イソケルセトリン当量として表わされる。別の実施形態において、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物は、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物の総乾燥重量を基準にして、約0.5%フラボノイド〜約1.5%フラボノイドを含有するように標準化され、この場合総フラボノイドは、イソケルセトリン当量として表わされる。別の実施形態において、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物は、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物の総乾燥重量を基準にして、少なくとも約0.8%フラボノイドを含有するように標準化され、この場合総フラボノイドは、イソケルセトリン当量として表わされる。
【0044】
1つの実施形態において、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物は、最小ケイ素要件に合うケイ素含量、例えば3%ケイ素を有する原料を用いて、溶媒抽出プロセスによって有機ケイ素含量へ標準化される。1つの実施形態において、本発明のハーブ含有組成物のE.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物は、E.アーベンス(E.arvense)ハーブのステムに由来し、ケイ素含量について標準化される。すなわちE.アーベンス(E.arvense)ステム抽出物調製物である。要するに、E.アーベンス(E.arvense)ハーブのステム部分が植物から除去され、乾燥された。これらはついで、抽出プロセスのために受け入れられる前に、HPLC分析を介して、最小の2.5%ケイ素含量について測定された。65%(v/v)エタノール/水抽出溶媒を用いて、抽出物が得られた。この抽出物は、約4:1の比に濃縮された。この抽出物はついで、HPLCを介して、最小3%ケイ素含量について再びテストされた。最終抽出物乾燥濃縮物が、特徴的な匂いおよび味をともなった細かい褐色粉末として現われた。
【0045】
別の実施形態において、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物は、溶媒抽出プロセスによって有機ケイ素含量へ標準化される。要するに、E.アーベンス(E.arvense)ハーブのステム部分が植物から除去され、乾燥された。出発バイオマスの形態学的試験(これは顕微鏡的および肉眼的特徴の両方を含む)は、正確な種が用いられていることを保証した(例えば認証されたバウチャー(authenticated voucher)標本が、種同定のためにファイルに保存された)。温水(約50℃〜約100℃)を溶媒として用いて、抽出物が得られた。この抽出物は、約5:1の比に濃縮された。この抽出物は、次いで乾燥された。この抽出物は、UV−Vis分光測定法(二酸化ケイ素が、対照物質として用いられる)を介して、最小の約3%ケイ素含量についてテストされた。この抽出物が上記の所望の標準外になるならば、これは、上記と同じプロセスを受けた乾燥抽出物で滴定された。最終抽出物乾燥濃縮物は、黄褐色の粉末として現われた。
【0046】
1つの実施形態において、本発明のハーブ含有組成物のE.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物は、E.アーベンス(E.arvense)ハーブのステムに由来し、総フラボノイド含量について標準化される、すなわちE.アーベンス(E.arvense)ステム抽出物調製物である。
【0047】
別の実施形態において、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物は、溶媒抽出プロセスによってフラボノイド(イソケルセトリンとして表わされる)含量へ標準化される。要するに、E.アーベンス(E.arvense)ハーブのステム部分がこの植物から除去され、乾燥された。これらはついで、TLCによって同定された(イソケルセトリンが対照物質として用いられる)。出発バイオマスの形態学的試験(これは顕微鏡的および肉眼的特徴の両方を含む)は、正確な種が用いられていることを保証した(例えば認証されたバウチャー標本が、種同定のためにファイルに保存された)。温水(約50℃〜約100℃)を溶媒として用いて、抽出物が得られた。この抽出物は、約5:1の比に濃縮された。この抽出物は、ついで乾燥された。この抽出物は、UV−Vis分光測定法(イソケルセトリンが、対照物質として用いられた)を介して、最小の約0.01%イソケルセトリンについてテストされた。この抽出物が上記の所望の標準外になるならば、これは、上記と同じプロセスを受けた乾燥抽出物で滴定された。最終抽出物乾燥濃縮物は、黄褐色の粉末として現われた。
【0048】
1つの実施形態において、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物は、上記の方法を用いて、有機ケイ素含量およびフラボノイド含量(イソケルセトリンとして表わされる)へ標準化された。
【0049】
本発明の1つの局面において、本発明のハーブ含有組成物は、C.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮抽出物およびE.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物およびコロイド無水シリカを含有する。追加のケイ素は、泌尿生殖組織支持、強化、および堅固さを補助する。1つの実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり、総ケイ素の約10mg乾燥重量当量〜約71mg乾燥重量当量を含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり、総ケイ素の約15mg乾燥重量当量〜約45mg乾燥重量当量を含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり、総ケイ素の約28mg乾燥重量当量〜約34mg乾燥重量当量を含有する。
【0050】
本発明の別の局面において、本発明のハーブ含有組成物は、リンを含有する。1つに実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり約5mg乾燥重量当量のリン〜約60mg乾燥重量当量のリンを含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり約10mg乾燥重量当量のリン〜約50mg乾燥重量当量のリンを含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり約20mg乾燥重量当量のリン〜約30mg乾燥重量当量のリンを含有する。
【0051】
本発明の別の局面において、本発明のハーブ含有組成物は、カルシウムを含有する。1つの実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり約1mg乾燥重量当量のカルシウム〜約30mg乾燥重量当量のカルシウムを含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり約5mg乾燥重量当量のカルシウム〜約25mg乾燥重量当量のカルシウムを含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり約10mg乾燥重量当量のカルシウム〜約20mg乾燥重量当量のカルシウムを含有する。
【0052】
本発明の別の局面において、本発明のハーブ含有組成物は、マグネシウムを含有する。1つの実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり約1mg乾燥重量当量のマグネシウム〜約30mg乾燥重量当量のマグネシウムを含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり約5mg乾燥重量当量のマグネシウム〜約25mg乾燥重量当量のマグネシウムを含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、1経口投薬単位あたり約10mg乾燥重量当量のマグネシウム〜約20mg乾燥重量当量のマグネシウムを含有する。
【0053】
別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム中に用いられる。1つの実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり、約1mg〜約100mg乾燥重量当量のC.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮抽出物を含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり、約10mg〜約60mg乾燥重量当量のC.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮抽出物を含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり、約40mg〜約60mg乾燥重量当量のC.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮抽出物を含有する。
【0054】
別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり、約1mg〜約60mg乾燥重量当量のE.アーベンス(E.arvense)ハーブを含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり、約5mg〜約40mg乾燥重量当量のE.アーベンス(E.arvense)ハーブを含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり、約10mg〜約30mg乾燥重量当量のE.アーベンス(E.arvense)ハーブを含有する。
【0055】
本発明の別の実施形態において、このハーブ含有組成物は、オレンジ油を含有する。1つの実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり、約1mg〜約30mgのオレンジ油を含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり、約5mg〜約25mgの乾燥オレンジ油を含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり、約8mg〜約12mgのオレンジ油を含有する。
【0056】
本発明の1つの実施形態において、このハーブ含有組成物は、ジュニペルス・バージニア(Juniperus virginiana)(シーダー材)ステム精油を含有する。1つの実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり、約1μg〜約1,000μgのJ.バージニア(J.virginiana)ステム精油を含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり、約250μg〜約750μgのJ.バージニア(J.virginiana)ステム精油を含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり、約400μg〜約600μgのJ.バージニア(J.virginiana)ステム精油を含有する。
【0057】
本発明の1つの実施形態において、このハーブ含有組成物は、ミルラ(Myrrh)油を含有する。1つの実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり、約1μg〜約1,000μgのミルラ油を含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり、約250μg〜約750μgのミルラ油を含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり、約400μg〜約600μgのミルラ油を含有する。
【0058】
本発明の1つの実施形態において、このハーブ含有組成物は、オレンジフラワー油を含有する。1つの実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり、約1μg〜約1,000μgのオレンジフラワー油を含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり、約250μg〜約750μgのオレンジフラワー油を含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり、約400μg〜約600μgのオレンジフラワー油を含有する。
【0059】
本発明の1つの実施形態において、このハーブ含有組成物は、クプレッサス・センペルウィレンス(Cupressus sempervirens)(Cypress)葉油を含有する。1つの実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり約1μg〜約1,000μgのC.センペルウィレンス(C.sempervirens)葉油を含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり約50μg〜約500μgのC.センペルウィレンス(C.sempervirens)葉油を含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり約75μg〜約125μgのC.センペルウィレンス(C.sempervirens)葉油を含有する。
【0060】
本発明の別の実施形態において、このハーブ含有組成物は、d−アルファ−トコフェリルアセテート(天然ビタミンE)を含有する。本発明の1つの実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、d−アルファ−トコフェリルアセテートを含有する。1つの実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり約0.1mg〜約25mgのd−アルファ−トコフェリルアセテートを含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり約1mg〜約10mgの乾燥d−アルファ−トコフェリルアセテートを含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり約4mg〜約6mgのd−アルファ−トコフェリルアセテートを含有する。
【0061】
本発明の別の実施形態において、このハーブ含有組成物は、ジアゾリジニルウレアを含有する。本発明の1つの実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、ジアゾリジニルウレアを含有する。1つの実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり約0.1mg〜約10mgのジアゾリジニルウレアを含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり約1mg〜約5mgの乾燥ジアゾリジニルウレアを含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり約3mg〜約3.5mgのジアゾリジニルウレアを含有する。
【0062】
本発明の別の実施形態において、このハーブ含有組成物は、ヒドロキシベンゾエートを含有する。1つの実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、ヒドロキシベンゾエートを含有する。1つの実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり約0.1mg〜約5mgのヒドロキシベンゾエートを含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり約0.5mg〜約3mgの乾燥ヒドロキシベンゾエートを含有する。別の実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、クリーム1gあたり約1mg〜約2mgのヒドロキシベンゾエートを含有する。
【0063】
本発明の別の実施形態において、このハーブ含有組成物は、C.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮抽出物;およびE.アーベンス(E.arvense)葉;オレンジ油;J.バージニア(J.virginiana)ステム;ミルラ油;オレンジフラワー油;C.センペルウィレンス(C.sempervirens)葉;d−アルファ−トコフェリルアセテート;ジアゾリジニルウレア;およびヒドロキシベンゾエートを含有する。
【0064】
本発明の組成物の医薬特性および使用
本発明は、泌尿生殖器系の障害、例えば尿失禁、遺尿(例えば夜尿)、良性前立腺肥大、尿路結石、膀胱炎、およびUTIの予防または治療方法に有用なハーブ含有組成物を提供する。クラテバ(Crateva)およびエキセタム(Equisetum)の両方に存在する主要活性成分は、サポニンおよび植物ステロールであると考えられる。クラテバ(Crateva)は、フラボノイド、グルコシノレート、および植物ステロール、ルペオールを含有し、一方、エキセタム(Equisetum)は、ミネラル、シリカ、フラボノイド(イソケルセチン、ルテオリン、およびケンフェロール)およびサポニン、エキセチンを含有する。ナドカルニK.M.ら、インディアン・マテリア.メディカ.ボンベイ・ポピュラー・プラカシャン;英国ハーブ薬局方。出版:英国漢方薬協会1983年;ボーン(Bone)K.「アユルヴェーダおよび中国ハーブの臨床的適用。西洋漢方医のためのモノグラフ(Clinical Applications of Ayurvedic and Chinese Herbs.Monographs for the western herbal practitioner)」、フィトセラピー・プレス(Phytotherapy Press)、オーストラリア国クイーンズランド州ワーウイック1997年;ジャーマン・コミッション・Eモノグラフ(The German Commission E Monographs)1998年;ダゴスティーノ(D’Agostino)M.ら、Boll.Soc.Ital.Biol.Sper.,30;60(12):2241−5(1984年);ペンゲリー(Pengelly)A.「薬用植物の成分:漢方療法の化学および治療学の紹介(The constituents of medicinal plants:an introduction to the chemistry and therapeutics of herbal medicine)」、サンフラワー・ハーバル(Sunflower Herbal)第2版、オーストラリア国ニューサウスウエールズ州メリワ、1996年;ラクシュミ(Lakshmi)V.ら、プランタ・メディカ(Planta Medica)、32:214−216(1977年)。
【0065】
本発明のハーブ含有組成物は、尿路結石の予防および治療に有用である。クラテバ(Crateva)およびエキセタム(Equisetum)は、結石形成可能性を減少させるような方法で、尿電解質を変えることが証明されている。ヴァララクシュミ(Varalakshmi)P.ら、J.Ethnopharmacology、28:313−321(1990年);アナンド(Anand)R.ら、Indian J.Pharmacology、27:265−268(1995年);グレーシーズ(Grases)F.ら、Int.Urol.Nephrol.,26(5):507−511(1994年)。クラテバ(Crateva)はまた、 小腸Na−K−ATPアーゼを阻害することも発見されている。ヴァララクシュミP.ら、J.Ethnopharmacology、31:67−73(1991年)。これらの効果は、主としてステロールルペオールの存在によるかもしれない。多くの研究は、ルペオールが、抗オキサル尿(anti−oxaluric)および抗結石(anti−calcuric)効果を有し、石の自然な通過の向上および症状の緩和につながることを証明している。ヴァララクシュミP.ら、J.Ethnopharmacology、28:313−321(1990年);アナンド(Anand)R.ら、Indian J.Pharmacology、27:265−268(1995年);マリニ(Malini)M.M.ら、日本、J.Med.Sci.Biol.、48(5−6):211−20(1995年);ラクシュミV.ら、プランタ・メディカ、32:214−216(1977年)。
【0066】
この石の通過は、平滑筋に対する薬物の持続性収縮作用を介して生じ得ると仮定されている。ヴァララクシュミP.ら、J.Ethnopharmacology、28:313−321(1990年);アナンドR.ら、Indian J.Pharmacology、27:265−268(1995年);デシュパンデ(Deshpande)P.J.ら、Indian J.Med.Res.、76(Suppl):46−53(1982年)。エキセタム(Equisetum)もまた、同様なメカニズムを介して失禁の助けになりうる。エキセタム(Equisetum)中に発見されたケンフェロール、ルテオリン、およびイソケルセチンは、キサンチンオキシダーゼおよびその後の尿酸塩結石形成を阻害すると記録されている。ナガオ(Nagao)A.ら、Biosci.Biotechnol.Biochem.、63(10):1787−90(1990年)。これらの漢方薬は、膀胱壁の緊張を改善する作用をする。1982年に、デシュパンデらは、クラテバ(Crateva)が、神経因性膀胱および膀胱の前立腺摘除後無緊張に対して有利な効果を有することを報告した。デシュパンデP.J.ら、Indian J.Med.Res.、76(Suppl):46−53(1982年)。
【0067】
本発明のハーブ含有組成物は、失禁および良性前立腺肥大および尿失禁の予防および治療において有用である。クラテバ(Crateva)投与は、良性前立腺肥大の結果として低張膀胱を有する男性における、尿の頻度、失禁、痛み、および保持の症状の顕著な緩和を生じる。デシュパンデP.J.ら、Indian J.Med.Res.、76(Suppl):46−53(1982年)。クラテバ(Crateva)は、膀胱の緊張および尿の排出力(expulsive force)を増す作用をし、これによって効果的な排出を助ける。デシュパンデP.J.ら、Indian J.Med.Res.、76(Suppl):46−53(1982年)。この論文において分析された膀胱内圧測定研究はまた、クラテバ(Crateva)が膀胱の緊張を正常化し、残留尿容積を有意に減少させることも示している。本発明のハーブ含有組成物は、したがって尿失禁の予防および治療において有用である。
【0068】
これらの結果もまた、クラテバ(Crateva)がインビトロでの平滑筋および骨格筋の両方の緊張を増すことが証明された動物試験によっても裏付けられる。ダス(Das)P.K.ら、J.Res.Ind.Med.9:49(1974年)。動物試験は、クラテバ(Crateva)での40日の治療の結果、当初曲線と比較した時、膀胱の高緊張曲線を生じたことを示している。ダスP.K.ら、J.Res.Ind.Med.9:49(1974年)。
【0069】
エキセタム(Equisetum)は、ケイ酸およびシリケートに富む。シリカは、結合組織の再生を支える。シュバリエ(Chevallier)、A.薬用植物の百科事典(Encyclopedia of Medicinal Plants)、(ホーン(Horn)V.およびウエイル(Weil)、C版)、ドーリング・キンダースレイ社(Dorling Kindersley Ltd.)ロンドン(1996年)。本発明は、したがって泌尿生殖器系の障害、例えば尿失禁、遺尿(例えば夜尿)、良性前立腺肥大、尿路結石、膀胱炎、およびUTIの予防または治療において有用なハーブ含有組成物を提供する。
【0070】
本発明のハーブ含有組成物は、UTIおよび膀胱炎の予防および治療において有用である。エキセタム(Equisetum)属のいくつかの種が、ほかの薬物、例えばヒドロクロロチアジドのものと同様な、ナトリウム、カリウム、およびクロライドの分泌によって示される利尿作用を有することが、ラット試験において証明されている。ペレズ・グチエレズ(Perez Gutierrez)R.M.ら、J.Ethnopharmacology、14(2−3):269−272(1985年);ダゴスティーノM.ら、Boll.Soc.Ital.Biol.Sper.,60(12):2241−5(1984年)。ラットを用いたさらに最近の研究もまた、尿路結石症におけるこの薬物の有利な影響を証明した。グレーシーズF.ら、Int.Urol.Nephrol.,26(5):507−511(1994年)。これらの著者は、この結果は、これらの成分、すなわちサポニンの抗菌作用によるであろうと示唆している。興味深いことに、クラテバ(Crateva)は、抗炎症および抗菌特性を有する。ナドカルニK.M.ら、インディアン・マテリア・メディカ。ボンベイ・ポピュラー・プラカシャン;ボーンK.「アユルヴェーダおよび中国ハーブの臨床的適用。西洋漢方医のためのモノグラフ」、フィトセラピー・プレス、オーストラリア国クイーンズランド州ワーウイック1997年;サルヴァット(Salvat)A.ら、Lett.Appl.微生物学(Microbiology)、32(5):293−7(2001年);シュ(Xu)HXら、Phytother.Res.,15(1):39−43(2001年);ギーサ(Geetha)T.ら、Gen.Pharmacol.、32(4):495−7(1999年);ギーサT.ら、J.Ethnopharmacol.、76(1):77−80(2001年)。平滑筋に対するクラテバ(Crateva)の緊張性効果と組み合わされて、これは膀胱排出を補助し、これによって、UTIへの寄与要因として知られている残留尿を減少させると考えられる。デシュパンデP.J.ら、Indian J.Med.Res.、76(Suppl):46−53(1982年)。
【0071】
エキセタム(Equisetum)中に見られるイソケルセチンは、炎症性プロスタグランジンの阻害を介して、抗炎症効果を有することが知られている。ただしクラテバ(Crateva)は、異なるメカニズムを介して、抗炎症効果を生じると考えている。ダゴスティーノM.ら、Boll.Soc.Ital.Biol.Sper.,30;60(12):2241−5(1984);ギーサT.ら、Gen.Pharmacol.、32(4):495−7(1999)。慢性尿路感染症に対するポジティブ効果は、抗菌作用と抗炎症作用との組み合わせである可能性が最も高い。
【0072】
本発明のハーブ含有組成物は、尿失禁、UTI、および遺尿の予防および治療において有用である。失禁、遺尿の治療、および膀胱緊張の補助、ならびに膀胱感染、排尿困難、および膀胱炎における、バージニアシーダー材の使用についての証拠がある。ティセランド(Tisserand)およびバラックス(Balacs)、「精油安全性。医療専門家のためのガイド(Essential Oil Safety.A Guide for Health Care Professionals)」。チャーチル・リビングストーン(Churchill Livingstone)、英国、1995年;28−29、31;33−34;プライス(Price)、S. Practical Aromatherapy。ソーソンズ、ハーパー・コリンズ・パブリッシャーズ(Thorsons,Harper Collins Publishers)、米国カリフォルニア州、1983年;157−8、170−171、174、185;デイビス(Davis)、P.「アロマセラピーA−Z(Aromatherapy An A−Z)」、ザ・C.W.ダニエル(Daniel)社、英国エセックス州、1998年;194;ヴァルネット(Valnet)、J.The Practice of Aromatherapy、サフロン・ウオルデン(Saffron Walden)、ザ・C.W.ダニエル社、英国エセックス州、1980年;120−121;プライス、S.「アロマセラピー・ワークブック(The Aromatherapy Workbook)」。ソーソンズ(ハーパー・コリンズ)、米国カリフォルニア州、1993年;67;キャディー(Caddy)、R.「色彩におけるアロマセラピー精油(Aromatherapy Essential Oil in Colour)」、アンバーウッド・パブリッシャリング社(Amberwood Publishiering Ltd.)英国サリー州イースト・ホースレイ(East Horsley)、1997年;14。この効果を生じる可能性がある記録された特性は、抗痙攣性、利尿性、殺菌性、および収斂性である。
【0073】
糸杉(Cypress)は、腎臓および膀胱区域への静脈循環を促進し、膀胱緊張を改善し、尿失禁、および遺尿を補助しうる抗痙攣薬、収斂薬、殺菌薬、脱臭剤、利尿剤、および強壮薬として記録されている。ティセランドおよびバラックス、「精油安全性。医療専門家のためのガイド」。チャーチル・リビングストーン、英国、1995年;28−29、31;33−34;ヴァルネット、J.The Practice of Aromatherapy、サフロン・ウオルデン、ザ・C.W.ダニエル社、英国エセックス州、1980年;120−121;ホームズ(Holmes)、P.「西洋のハーブのエネルギー特性(The Energetics of Western Herbs)」、アルテミス・プレス(Artemis Press)、米国コロラド州ボールダー、1989年;567−569、792;ダミアン(Damian)、P&K。「アロマセラピー芳香および精神(Aromatherapy Scent and Psyche)」ヒーリング・アーツ・プレス(Healing Arts Press)、カナダ国バーモント州ロチェスター、1995年;187−188;プライス、S.「アロマセラピー・ワークブック」。ソーソンズ(ハーパー・コリンズ)、米国カリフォルニア州、1993年;67;シデル(Chidell)、L.「アロマセラピー(Aromatherapy)」、「精油の決定的ガイド(Definitive Guide to Essential Oils)」、ホダー・アンド・ストートン社(Hodder and Stoughton Ltd.)、英国ケント州、1992年;23−24、80−81;ケラー(Keller)、E.、「アロマセラピーの完全ホームガイド(The Compete Home Guide to Aromatherapy)」、H.J.クラマー社(Kramer,Inc.)、米国カリフォルニア州ティブロン、1991年;178−179。
【0074】
最近の文献は、泌尿器系の粘膜に対する鎮静効果を生じ、組織の治癒を促進する収斂剤および抗菌薬としてミルラを記載している。バタグリア(Battaglia)、S.「アロマセラピーの完全ガイド(The Compete Guide to Aromatherapy)」、ザ・パーフェクト・ポションPty社(The Perfect Potion Pty Ltd.)、オーストラリア国クイーンズランド州ブリスベーン、バージニア、1995年;110−113、116、150−151、158−159、182−183、184−185、187;ローレス(Lawless)、J.Encyclopaedia of Essential Oil、(1992年)、ジャカランダについてのエレメントブック、ウイレー社(Element Books for Jacaranda Wiley Ltd.)オーストラリア国、1992年、76−77、88−89、135−136。オレンジおよびネロリ(Neroli)は、抗痙攣性、抗菌性、および脱臭性効果を有するとして記録されている。6,10;シェパード−ハンガー(Sheppard−Hanger)。「アロマセラピー実践者マニュアル(Aromatherapy Practitioner Manual)」、アクエリアス・パブリッシング(Aquarius Publishing)、西オーストラリア州ウイレトン、1995年;183;セラー(Sellar)、W.、「精油のダイレクトリー(The Directory of Essential Oils)」、サフロン・ウオルデン、ザ・C.W.ダニエル社、英国エセックス州、1992年;50−51、106−107;ケラー、E.「アロマセラピーの完全ホームガイド」、H.J.クラマー社(Kramer,Inc.)、米国カリフォルニア州ティブロン、1991年;178−179。
【0075】
本発明のハーブ含有組成物は、前立腺の障害、例えば良性前立腺肥大の予防および治療において有用である。精油はまた、男性の生殖に関する健康のためにも薦められており、男性における前立腺に対する効果の可能性を示している。バタグリア、S.「アロマセラピーの完全ガイド」、ザ・パーフェクト・ポションPty社、オーストラリア国州クイーンズランド州ブリスベーン、バージニア、1995年;110−113、116、150−151、158−159、182−183、184−185、187;プライス、S.Practical Aromatherapy。ソーソンズ、ハーパー・コリンズ・パブリッシャーズ、米国カリフォルニア州、1983年;157−8、170−171、174、185;ローレス、J.J.Encyclopaedia of Essential Oil、(1992年)、ジャカランダについてのエレメントブック、ウイレー社、オーストラリア国、1992年、76−77、88−89、135−136;ヴァルネット、J.The Practice of Aromatherapy、サフロン・ウオルデン、ザ・C.W.ダニエル社、英国エセックス州、1980年;120−121。
【0076】
尿失禁のために通常処方されるあるいくつかの薬物、例えばオキシブチニンハイドロクロライドは、平滑筋へのアセチルコリンのムスカリン様作用を阻害し、直接抗痙攣作用を生じる。すなわち、これらは排尿筋を弛緩させる。タップ、A.J.S.ら、ブリット、J.Obstetrics and Gynecology;97:521−6(1990年)。この抗痙攣効果は、尿失禁患者に以前に用いられた薬物の抗コリン作動性効果よりも望ましい。これらの精油の抗痙攣効果は、より具体的な詳細さで示されていないが、現在処方されている薬物療法と同様な作用も生じ得る。
【0077】
ハーブ利尿剤は、より洗練された現代の薬物利尿剤の場合のように、ネフロンの遠位尿細管における再吸収および電解質(カリウムとは別に)の関連した損失をともなわずに、腎臓を通る増加した血流として記録されている。ミルズ(Mills)およびボーン、「Principles and Practice of Phytotherapy」、チャーチル・リビングストーン、2000年;35、220−222。同様に、利尿は、多くの場合、ハーブ利尿剤使用の結果生じるわけではない。ミルズおよびボーン、Principles and Practice of Phytotherapy、チャーチル・リビングストーン、2000年;35、220−222。これらのハーブ精油は、腎臓への血流を大幅に刺激し、その結果、尿の生成における増加またはより大きい効率を生じることがあり得る。この効果は、排泄時の完全な排尿と組み合わされた時、継続的な漏れを通して失われる尿の容積を最小限にし得る。
【0078】
医薬組成物および配合物
本発明のハーブ含有組成物は、単独で用いられてもよく、またはさらに薬学的に許容される組成物、ビヒクル、または有利な送達プロフィールを有する、すなわち被験体への送達に適したアジュバントとともに配合されてもよい。このような組成物は典型的には、本発明のハーブ含有組成物および薬学的に許容される担体を含む。本明細書において用いられている「薬学的に許容される担体」とは、薬剤投与と適合性がある、ありとあらゆる溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌および抗真菌組成物、等張性および吸収遅延組成物などを包含することが意図されている。適切な担体は、レミントンの製薬科学(Remington’s Pharmaceutical Sciences)、すなわちこの分野における標準的な参考書の最新版に記載されている。これは、本明細書に参考として援用される。このような担体または希釈剤の好ましい例は、水、生理食塩水、リンゲル液、デキストロース溶液、および5%ヒト血清アルブミンを包含するが、これらに限定されるわけではない。このような媒体、および薬学的に活性な物質のための組成物の使用は、当業界において周知である。あらゆる従来の媒体または組成物が活性組成物と非適合性である場合以外、これらの組成物におけるこれの使用が考察されている。補足的活性組成物もまた、これらの組成物中に組み込むことができる。
【0079】
本発明の医薬組成物は、その意図された投与経路と適合性があるように配合される。投与経路の例は、例えば経口;経皮(例えば局所)、および経粘膜投与を包含する。pHは、酸または塩基、例えば塩酸または水酸化ナトリウムで調整することができる。
【0080】
経口組成物は一般に、不活性希釈剤または食用担体を包含する。これらは、ゼラチンカプセル、キャプレットに封入されてもよく、またはタブレットに圧縮されてもよい。経口治療投与を目的として、本発明のハーブ含有組成物は、賦形剤とともに組み込まれてもよく、タブレット、トローチ、またはカプセルの形態で用いられてもよい。経口組成物はまた、洗口液としての使用のための流体担体を用いて調製することもできる。この場合、流体担体中の組成物は経口使用され、濯がれて、吐き出されか、または飲み込まれる。薬学的に適合しうる結合組成物、および/またはアジュバント材料は、この組成物の一部として含まれてもよい。タブレット、ピル、カプセル、トローチなどは、次の成分、または同様な性質の組成物;バインダー、例えば微晶質セルロース、トラガカントガムまたはゼラチン;賦形剤、例えばデンプンまたはラクトース、崩壊組成物、例えばアルギン酸、プリモゲル(Primogel)、またはコーンスターチ;滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウムまたはステローテス(Sterotes);グリダント、例えばコロイド二酸化ケイ素;甘味組成物、例えばスクロースまたはサッカリン;または風味組成物、例えばペパーミント、メチルサリチレート、またはオレンジ風味料のどれを含有してもよい。本発明のハーブ含有組成物はまた、経皮または経粘膜投与用の局所クリームとして配合されてもよい。
【0081】
1つの実施形態において、本発明のハーブ含有組成物は、この組成物を、体内からの急速排除から保護する担体、例えば制御放出配合物を用いて調製される。これは、インプラントおよびマイクロカプセル封入送達系を包含する。生物分解性、生体適合性ポリマー、例えば、エチレンビニルアセテート、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、およびポリ乳酸を用いることができる。このような配合物の調製方法は、当業者には明白であろう。これらの材料はまた、アルザ・コーポレーション(Alza Corporation)およびノバ・ファーマシューティカルズ社(Nova Pharmaceuticals,Inc.)から商業的に得ることができる。
【0082】
これらの医薬組成物は、容器、パック、またはディスペンサーに、投与説明書とともに入れることができる。
【0083】
本発明はさらに、次の実施例を参照して規定される。これらは、本発明の範囲を限定するよう意図されていない。材料および方法の両方への多くの変更は、本発明の目的および利益から逸脱することなく、実施され得ることが当業者には明白であろう。
【実施例】
【0084】
実施例1 尿失禁のためのハーブ含有天然治療用クリームの臨床試験
概要
尿失禁の緩和におけるハーブ含有天然治療用膀胱制御クリーム(以後、「膀胱制御クリーム」または膀胱制御クリームテスト調製物)の有効性を調査するために、研究が実施された。テストされた膀胱制御クリームは、天然ハーブ含有クリーム調製物であった。このテスト調製物は、主として精油ハーブ活性物質、例えばシトラス・シネンシス(Citrus sinensis)(オレンジ)油の精油、ジュニペルス・バージニア(Juniperus virginiana)(バージニアシーダー材)ステム油、コミフォラ・ミルラ(Commiphora myrrha)(ミルラ)油、シトラス・アウランチウム(Citrus aurantium)(ネロリまたはオレンジフラワー)油、およびクプレッサス・センペルウィレンス(Cupressus sempervirens)(糸杉)葉を含有し、精油投与の原理にしたがって配合された。バタグリア、S.、「アロマセラピーの完全ガイド」、ザ・パーフェクト・ポションPty社、オーストラリア国州クイーンズランド州ブリスベーン、バージニア;110−113、116、150−151、158−159、182−183、184−185、187、1995年において;シデル、L.、「アロマセラピー」において、「精油の決定的ガイド」、ホダー・アンド・ストートン社、英国ケント州、23−24ページ、80−81(1992年);ケラー、E.、「アロマセラピーの完全ホームガイド」、H.J.クラマー社、米国カリフォルニア州ティブロン、178−179(1991年)において。
【0085】
材料および方法
研究設計
この研究は、TGAの「オーストラリアにおける優良な臨床研究の実施(GCRP)のためのガイドライン」にしたがって実施された。この研究は、オーストラリアン・カレッジ・オブ・ナチュラル・メディスンの倫理委員会(Australian College of Natural Medicine Ethics Committee)」によって承認された。面接は、ブリスベーンのオーストラリアン・カレッジにおける自然療法クリニック(Naturopathic Clinic at the Australian College)で実施された。切迫性尿失禁および/または腹圧性尿失禁の症状を経験している13人の女性が、新聞広告を通して募集された。3人の女性が、最初の数週間以内に個人的理由で、この研究から離脱した。残りの10人の女性が、3ヶ月のこの研究を完了した。尿失禁を規則的に経験している女性は、次の基準に合っているならば、この研究に含めるのに適格であると考えられた:
最近の外科手術、特に子宮摘出術、または脱出症修復を受けていない(ここ12ヶ月以内);
最近出産していない(ここ12ヶ月以内);
前月、失禁症状のために薬物をまったく用いていない;
重大な健康状態、例えば糖尿病、心臓病、膵臓病、肝臓病、または慢性炎症症状を有していない;
現在、精神障害の治療を受けていない;および
経皮塗布によって影響を受けた皮膚障害を患っていない。
【0086】
女性たちは、現在の食生活パターンを維持するように求められたが、この研究の間、食生活に関してアドバイスを与えられなかった。これらの参加者の運動パターンも記録された。週に少なくとも3回なんらかの運動形態に関わっている女性は、活動的とみなされた。
【0087】
参加者たちは、このクリーム5グラムを一日2回3ヶ月間、身体へ塗布するように求められた。治療の有効性は、治療の開始に先立って(0ヶ月目)、およびその後毎月(1、2、3ヶ月目)、失禁の影響アンケート(Incontinence Impact Questionnaire)(IIQ)および泌尿生殖器の苦痛項目表(Urogenital Distress Inventory)(UDI)の短縮版を用いて評価された。IIQの短縮版(6つの質問)は、日々の活動、例えば家事、肉体的活動、および社会的活動に対する失禁の影響を評価する。UDIにおける質問は、具体的には失禁の肉体的側面に関する。すべての質問は、0〜3の尺度で等級付けされる(0=悩まされていない、1=少し悩まされている、2=中程度に悩まされている、3=極端に悩まされている)。どちらのアンケートも、高齢者におけるやっかいな失禁を検出するのに効果的なレベルを与える標準化された病気特異的アンケートである。ロビンソン(Robinson)ら、Obstetrics and Gynecology、91:2、224−8(1998年)。これらのアンケートの結果は、対応のあるt−検定を用いて分析された。
【0088】
テスト調製物
膀胱制御クリームテスト調製物は、TGA承認製造サイトによるGMPガイドラインにしたがって製造された。膀胱制御クリームテスト調製物1gは、乾燥30mgC.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮抽出物;および20mgE.アーベンス(E.arvense)(つくし)葉;ならびに10mgオレンジ油の精油;500μgのJ.バージニア(J.virginiana)(シーダー材)ステム;500μgのオレンジフラワー油;500μgのオレンジフラワー油;100μgのC.センペルウィレンス(C.sempervirens)(糸杉)葉;5mg d−アルファ−トコフェリルアセテート(天然ビタミンE);3.3mgジアゾリジニルウレア;および1.54mgの総ヒドロキシベンゾエートの抽出物当量を含有していた。この調製物において用いられた精油は、毒性、刺激性、または感作性であるとは知られていない。
【0089】
結果および考察
これらの女性のうち8人は、60〜78歳であり、ほかの2人の女性は、かなり若く、27歳および42歳であった。肥満度指数(BMI)は、24.4〜31.9であり、平均が28.5であった。研究期間にわたって、これらの女性に体重の変化はなかった。
【0090】
すべての女性は、少なくとも一人の子供を出産しており、このグループの平均は、2.0人の子供であった。すべての女性は、少なくとも10年間、緊張性または切迫性尿失禁の症状を経験したことがあった。これらの女性のうち3人は、スリング(sling)の装入または脱出症修復のどちらかの手術を受けていた。参加者のだれも、この研究に先立って、または研究の間、骨盤底運動(pelvic floor exercises)を用いていなかった。
【0091】
治療の開始に先立って、すべての女性は、漏れによって非常に悩まされていると報告した。漏れの原因は、切迫感、肉体的活動の結果、または単なる継続的な漏れの組み合わせであることが多かった。この研究期間にわたって、毎月の肉体的症状に対するこの治療の有効性の結果は、表1および図1に示されている。
【0092】
【表1】

【0093】
この研究結果は、切迫性および活動に関連した漏れに関する応答において有意にポジティブの変化を示した。これらの効果は、この治療の最初の月の後に観察され、3ヶ月にわたって改善を続けた。同様に、継続的な漏れ区域、および膀胱の排出困難における改善もあった。ただし、これらはこの治療の丸3ヶ月後にのみ有意になった。
【0094】
しかしながら、3ヶ月にわたって、排尿頻度への応答における有意な変化はないことは注目に値する。これらの女性の誰も、下腹部または下部における痛みも不快感も経験しておらず(この研究の間ずっと「悩まされていない」と答えている)、頻繁な尿路感染(これは、失禁患者に共通している)を患わなかった。活動的グループ(n=5)と比較して、非活動的グループ(n=5)のIIQおよびUDIにおける質問への回答において、有意な差はなかった。
【0095】
大部分の女性は、失禁が、(0ヶ月目に「中程度に悩まされている」または「ひどく悩まされている」という回答により)彼女たちのライフスタイルおよび社会活動に対してネガティブの影響を有すると報告した。当初の回答と3ヶ月目の回答との比較は、家事、肉体的レクレーション活動、およびフラストレーション感への応答において有意なポジティブの変化を示した(表2参照)。
【0096】
【表2】

【0097】
3ヶ月にわたって失禁による社会的活動および感情面の健康に関する生活の質の質問において、一般的ではあるが有意ではない改善があった。研究の間、娯楽活動または家から30分の移動に対する失禁の影響に関する回答において有意な変化はなかった。
【0098】
以前の研究は、失禁が、生活の質に対してネガティブの影響を有することを証明した。ピーク(Peake)ら、Med Anthropol.Q、13(3):267−85(1999年);失禁アドバイス協会、オーストラリア失禁J.(Association for Continence Advice,Aust.Continence J.;6(2):15−23(2000年);ロビンソンら、Obstetrics and Gynecology、91:2、224−8(1998年)。本研究は、膀胱制御クリームテスト調製物での治療の3ヶ月後、漏れの制御(切迫性および肉体的活動による)および排尿における有意な改善を示した。この効果は、食生活および運動パターンに依存していなかった。このポジティブの応答が、特定の骨盤運動の不存在下に発生したことも注目に値した。
【0099】
これらの結果は、肉体症状の改善が、改善された自信および日常ベースで機能する能力と関連していることを示した。膀胱制御クリームテスト調製物中への精油の配合は、泌尿器系を標的とし、排尿へのより良好な制御を促進するように見えた。膀胱制御クリームテスト調製物は、骨盤底、括約筋、または膀胱壁それ自体の筋肉に作用しうる。膀胱制御クリームテスト調製物の収斂性精油の吸収は、最小限であってもよいが、粘膜への抗分泌性効果または「強壮」効果を促進し得る。ミルズおよびボーン、In Principles and Practice of Phytotherapy、チャーチル・リビングストーン、35、220−222ページ(2000年)。組み合わせた場合、膀胱制御クリームテスト調製物の収斂性および利尿作用は、尿の流れの「調節」または「正常化」を生じ、利尿を生じることなく、排尿の制御を改善する。
【0100】
表1における顕著な結果は、「尿意または切迫性による漏れ」における劇的減少であった。切迫失禁(「OABウェット」)に関する回答におけるこの有意にポジティブの変化は、この処方物が、一般に過活動性膀胱(OAB)の治療に有用であり得ることを示している。「OABウェット」および「OABドライ」の両方は、膀胱の壁における筋肉の突然の不随意収縮によって引起こされる。これは、突然の排尿感または切迫感を生じる。
【0101】
実施例2 尿失禁のためのハーブ含有天然治療用タブレットの臨床試験
概要
尿失禁の緩和におけるハーブ含有天然治療用膀胱制御調製物(以後、「膀胱制御調製物」または「膀胱制御テスト調製物」)の有効性を調べるために、研究が実施された。スティールズ(Steels).E.、セイペル(Seipel)、T.およびラオ(Rao)、A.、オーストラリアン・コンティネンス・ジャーナル(Australian Continence Journal)(2002年)。この膀胱制御テスト調製物は、タブレットとして配合された天然ハーブ含有調製物であった。各タブレットは、次の抽出物乾燥当量(equvalent dry)を含有していた:C.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮抽出物(3,000mg)3g、E.アーベンス(E.arvense)(つくし)ハーブ(1,500mg)1.5g、およびリン酸マグネシウム70mg、リン酸水素カルシウム70mg、当量カルシウム16.3mg、マグネシウム14.5mg、リン24.9mg。マルトデキストリンを含有する。
【0102】
材料および方法
研究設計
切迫性尿失禁および/または腹圧性尿失禁の症状を規則的に経験している8人の女性が、新聞広告を通して募集された。すべての女性が、次の基準に合っていた:
(a)ここ12ヶ月以内に最近の外科手術、特に子宮摘出術、または脱出症修復を受けていない、
(b)重大な健康状態、例えば糖尿病、心臓病、膵臓病、肝臓病、または慢性炎症症状を有していない、
(c)現在、精神障害の治療を受けていない、および
(d)研究の開始に先立って、前月、失禁症状のために薬物をまったく用いていない。
【0103】
参加者の誰も、この研究に先立って、筋肉の緊張を改善するための特定の骨盤運動を行っていなかった。ただし、参加者はこれらについて承知していた。
【0104】
この治療プロトコルは、12週間にわたって一日2回2つのタブレットからなっていた(毎日12gのクラテバ(Crateva)および6gのエキセタム(Equisetum)に相当)。この治療の効力は、治療の開始に先立って(0ヶ月)およびその後毎月(1、2、3ヶ月目)、失禁の影響アンケート(IIQ)および泌尿生殖器の苦痛項目表(UDI)の短縮版を用いて評価された。IIQの短縮版(6つの質問)は、日々の活動、例えば家事、肉体的活動、および社会的活動に対する失禁の影響を評価する。UDIにおける質問は、具体的には失禁の肉体的側面に関する。すべての質問は、0〜3の尺度で等級付けされる(0=悩まされていない、1=少し悩まされている、2=中程度に悩まされている、3=極端に悩まされている)。どちらのアンケートも、高齢者におけるやっかいな失禁を検出するのに用いられる標準化された病気特異的アンケートである。ロビンソン、D.ら、Obstetrics and Gynecology、91:2、224−8(1998年)。
【0105】
この研究グループは、8人の女性からなっていた。これらの参加者のうちの7人は、54〜65歳であり、一人の参加者は20歳であった。この研究グループの平均年齢は、50歳であった。これらの参加者のうちの6人は、少なくとも2人の子供を生んでいたが、2人の参加者は、子供がいなかった。これらのアンケートの結果は、対応のあるt−検定を用いて分析された。
【0106】
テスト調製物
膀胱制御テスト調製物タブレットは、TGA承認製造サイトによるGMPガイドラインにしたがって製造された。各タブレットは、ハーブすなわちC.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮抽出物およびE.アーベンス(E.arvense)葉、およびミネラル、すなわちリン酸マグネシウムおよびリン酸カルシウムを含有していた。この研究は、TGAの「オーストラリアにおける優良な臨床研究の実施のためのガイドライン(GCRP)」にしたがって実施された。この研究は、オーストラリアン・カレッジ・オブ・ナチュラル・メディスンの倫理委員会によって承認された。面接は、ブリスベーンのオーストラリアン・カレッジ・オブ・ナチュラル・メディスンにおける自然療法クリニックで実施された。
【0107】
結果および考察
肉体的症状に対するこの膀胱制御テスト調製物の有効性は、表3および図2に要約されている。治療に先立って、参加者の80%は、活動に関連した漏れに悩まされていると報告した。これは、3ヶ月の治療後、40%に減少された(図2)。同様な応答は、切迫性による漏れについて(60%から35%へ)、頻尿の減少(70%から48%へ)、膀胱の排出困難(50%から25%へ)によって観察された。治療に先立って、50%の参加者が、治療に先立って痛みまたは不快感を経験していたが、2ヶ月の治療後、誰もこれらの症状について報告しなかった。治療後、少量の漏れに応答する女性の数の25%減少があった(75%から50%へ)。
【0108】
このデータの分析(対応のあるt−検定)は、1ヶ月の治療後の排尿頻度の認識に有意にポジティブの変化がある(p=0.040)ことを示し、このことは、この研究の期間にわたって徐々に続いた(2ヶ月目はp=0.24、3ヶ月目はp=0.013)。3ヶ月の治療後、切迫性に関する漏れ(p=0.024)、活動による漏れ(p=0.031)、および膀胱の排出困難(p=0.052)についての認識において有意にポジティブの変化があった。ここでもまた、最初の1ヶ月の治療後に、ポジティブの効果が見られた。
【0109】
研究の間、少量の漏れに関する応答においてポジティブの傾向があったが、これらは有意ではなかった。下腹部または下部における痛みまたは不快感に関連した有意にポジティブの応答(p=0.025)もまた、2ヶ月の治療後に観察された。
【0110】
【表3】

【0111】
失禁の影響アンケートへの回答は、表6および図3に示されている。これらの結果は、参加者が、IIQの7つのパラメーターについて50〜70%範囲の「悩まされ評点」によって評価された場合、失禁がこの人たちの生活の質に対して有意にネガティブの影響を有すると感じていることを示していた(図3)。これは、0〜3ヶ月の間にはほとんど変動がなかった肉体的レクレーションに関する質問以外は、すべてのパラメーターについて有意に減少された(10〜25%の範囲まで)。
【0112】
このデータの分析(対応のあるt−検定)は、ライフスタイルおよび社会的活動に対する失禁の影響の認識における改善があり、これは、3ヶ月の治療後、社会的活動(p=0.04)、娯楽活動(p=0.017)、感情面の健康(p=0.025)、および家から>30分の移動(p=0.052)、フラストレーション感(p=0.007)への応答におけるポジティブの変化によって示されていることを示した。家事または肉体的レクレーションに関する応答における変化はなかった(表4)。
【0113】
【表4】

【0114】
この研究からの結果は、膀胱制御テスト調製物での3ヶ月の治療後、漏れ(切迫性および肉体的活動による)の制御、排尿、および痛みまたは不快感における有意な(p>0.05)改善を示している。これらの結果は、クラテバ(Crateva)での治療が、失禁、痛み、および男性における尿の保持を緩和したことを示している以前の研究の報告書によって裏付けられる。デシュパンデP.J.ら、Indian J.Med.Res.76(suppl.):46−53(1982年)。
【0115】
アセチルコリンは、排尿に関わる主要な興奮性神経伝達物質である。尿失禁に対して通常処方されるあるいくつかの薬物、例えばオキシブチニンハイドロクロライドは、平滑筋に対するアセチルコリンのムスカリン様作用を阻害し、直接の抗痙攣性作用を生じる。これらの薬物は、排尿筋を弛緩させる。ワダ、Y.ら、Arch.Int.Pharmacodyn.Ther.,330(1):76−89(1995年);タップ、A.J.S.ら、ブリット、J.Obstetrics and Gynecology、97:521−6(1990年)。これらの薬物療法はまた、望まれない抗コリン作動性効果、例えば口の渇き、かすみ目、および便秘も生じる。パサックAS、アボセイフSR、「過活動膀胱。薬物療法対神経刺激」、Nat Clin Pract Urol,2(7):310−311、2005年。現在、身体のほかの場所に副作用をともなわずに失禁症状を特異的に標的とする薬物療法はない。これらの漢方薬がこれらの効果を及ぼすメカニズムは知られていない。ただし、抗コリン作動性薬物を用いた場合に見られるように、この治療から報告された副作用はなかったことに注目することは興味深い。
【0116】
実施例3:尿失禁および過活動膀胱(OAB)の予防および治療における使用のための標準化ケイ素含量を有するハーブ含有天然治療用タブレット(処方2)の臨床試験
概要
経口投与のための、尿失禁および過活動膀胱の緩和におけるハーブ含有天然治療用膀胱制御調製物(すなわち膀胱制御テスト調製物)の有効性を研究するために、研究が実施された。これらの研究は、実施例2において一般に上に記載されているように設計され、実施され、さらに以下に詳細に記載された。膀胱制御テスト調製物は、タブレットとして配合された天然ハーブ含有調製物であった。
【0117】
ケイ素は、E.アーベンス(E.arvense)ハーブの生物活性への寄与物として同定されてきた。E.アーベンス(E.arvense)ハーブの非標準化調製物は一般に、調製物の総乾燥重量を基準にして、ケイ素約1.2%〜約6.9%ケイ素を含有する。本発明の1つの局面において、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物のケイ素含量におけるバッチ変動は、本発明の組成物の生物活性に対してネガティブの効果を有し得ると決定された。この問題は、本発明によって、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物に、最適化された標準化ケイ素含量を備えさせることによって解決された。したがって本発明の1つの実施形態において、本発明のハーブ含有調製物中のE.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物のケイ素含量は、標準化される。標準化調製物E.アーベンス(E.arvense)ハーブの使用は有利であり、その理由は、ケイ素のバッチ間変動が減少され、したがって、本発明の組成物が、より一貫した予防的または治療的効果を生じるからである。
【0118】
材料および方法
テスト調製物
膀胱制御テスト調製物タブレットは、TGA承認製造サイトによるGMPガイドラインにしたがって製造される。各タブレットは、ハーブすなわちC.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮抽出物およびE.アーベンス(E.arvense)葉抽出物、およびミネラル、すなわちリン酸マグネシウムおよびリン酸カルシウムおよびケイ素を含有している。例えば各タブレットは、次のような乾燥重量当量を含有している:C.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮抽出物(3,000mg)、E.アーベンス(E.arvense)ステム抽出物調製物の総乾燥重量を基準にして、3%の標準化ケイ素含量を有するE.アーベンス(E.arvense)(つくし)ステム抽出物調製物(1,500mg)、コロイド無水シリカ(50.3mg)、リン酸マグネシウム70mg、リン酸水素カルシウム70mg、当量カルシウム16.3mg、マグネシウム14.5mg、リン24.9mg。各タブレットは、1タブレットあたり総ケイ素の41.6mg乾燥重量当量を含有する。各タブレットは、いくらかのマルトデキストリンを含有する。
【0119】
研究設計
過活動膀胱、切迫性尿失禁、および/または腹圧性尿失禁の症状を規則的に経験しているヒトの被験体(男性および女性)は、新聞広告を通して募集された。すべてのヒト被験体が、次の基準に合っていた:
(a)ここ12ヶ月以内に最近の外科手術、特に子宮摘出術、または脱出症修復を受けていない、
(b)重大な健康状態、例えば糖尿病、心臓病、膵臓、または肝臓病を有していない、
(c)研究の開始に先立って、前月、失禁症状のために薬物をまったく用いていない。
【0120】
参加者の誰も、この研究に先立って、筋肉の緊張を改善するための特定の骨盤運動を行っていなかった。
【0121】
この治療プロトコルは、12週間にわたって一日2回、膀胱制御テスト調製物の2タブレットを摂取するヒトテスト被験体からなっていた。この治療の効力は、治療の開始に先立って(0ヶ月)およびその後毎月(1、2、3ヶ月目)、日中および夜間の平均排尿頻度を記録することによって、および失禁の影響アンケート(IIQ)および泌尿生殖器の苦痛項目表(UDI)の短縮版によって評価された。UDIの質問は、表5において下に詳細に記載されているように、具体的には失禁の肉体的側面と関連していた。
【0122】
【表5】

【0123】
IIQの短縮版(6つの質問)は、下の表6に要約されているような、日常の活動、例えば家事、肉体的活動、および社会的活動に対する失禁の影響を評価した。
【0124】
【表6】

【0125】
すべての質問は、0〜3の尺度で等級付けされた(0=悩まされていない、1=少し悩まされている、2=中程度に悩まされている、3=極端に悩まされている)。どちらのアンケートも、高齢者におけるやっかいな失禁を検出するために用いられる標準化された病気特異的アンケートである。ロビンソンD.ら、Obstetrics and Gynecology、91:2、224−8(1998年)。同様に、0、1、2、および3ヶ月目に日中および夜間の平均排尿頻度も分析され、これらの結果もまた、対応のあるt−検定を用いて比較された。
【0126】
これらのアンケートの結果は、対応のあるt−検定を用いて分析された。ポジティブの改善は、膀胱制御テスト調製物を受ける前に、ヒトテスト被験体における同じパラメーターと比較したとき、この膀胱制御テスト調製物を受けているテスト被験体の失禁の肉体的側面、または肉体的または社会的活動を測定するパラメーターにおいて、統計的な有意差、すなわちp値≦0.05として規定された。膀胱制御テスト調製物を受ける前に、ヒトテスト被験体における同じパラメーターと比較したとき、この膀胱制御テスト調製物を受けているヒトテスト被験体の失禁の肉体的側面、または肉体的または社会的活動に関連するあらゆるパラメーターにおけるポジティブの改善は、この膀胱制御テスト調製物が、ヒト被験体における泌尿生殖器系障害、例えば尿失禁;過活動膀胱;遺尿;良性前立腺肥大;尿路結石(urinary calculi);膀胱炎;および尿路感染を予防または治療するのに有用であることを証明している。
【0127】
結果および考察
人口統計
この研究を完了した9人の参加者がおり、3人が男性で、6人が女性であり、平均年齢は52歳であった(41〜72歳の範囲)。
【0128】
日中の排尿頻度
これらの結果は、日中の排尿頻度が、3ヶ月の治療の間着実に減少したことを示している。参加者が排尿する必要がある回数は、14回(治療前)から一日あたり10回(1ヶ月後)、一日あたり8.3回(2ヶ月後)に減少し、さらには3ヶ月までに一日あたり6.6回に減少した。これは、0ヶ月とその後の月との間での有意な減少であることが証明されている(2ヶ月目にp=0.02;3ヶ月目にp=0.01)。
【0129】
夜間多尿の頻度
これらの結果は、この治療が、夜間に参加者が排尿する必要がある回数の減少において効果的であったことを示している。当初一晩あたり2.7回から、一晩あたり2.0回、1.4回、および1.0回(それぞれ1、2、および3ヶ月目)の目覚めの徐々の減少があった。t−検定の結果は、0ヶ月目と2ヶ月目(p=0.047)および3ヶ月目(p=0.024)の間の頻度の有意な減少があることを示した。
【0130】
この研究への参加者の大部分は、主要な症状として、およびこの研究への参加理由の1つとして夜間多尿を報告した。生活の質における全体的な改善(下で考察される)は、これらの人々が、より長時間の中断されない睡眠を経験しているという事実と直接連結しているように見えた(個々のファイルからの記録)。
【0131】
泌尿生殖器の苦痛項目表
大部分の参加者が経験した症状(図4)は、頻尿(約89%)、参加者の78%が冒されている切迫性による漏れ、および少量の漏れ67%であった。ほかの症状は、活動による漏れ(56%)、膀胱の排出困難(44%)、および痛みまたは不快感(33%)を包含していた。図5に示されているこれらの結果は、(平均の悩まされているという回答として)、これらのカテゴリーのすべてにおける症状が、1ヶ月の治療後に減少し、次の2ヶ月にわたって減り続けたことを示している。
【0132】
これらのアンケートの結果は、対応のあるt−検定を用いて分析された。排尿頻度における有意なポジティブ変化は、2ヶ月後に発生し、治療の3ヶ月目に有意なままにとどまった(それぞれp=0.009、0.011)。2ヶ月目までに発生し、3ヶ月目に有意であり続けた症状におけるほかの有意な減少は、切迫性による漏れ(それぞれp=0.028、0.016)、膀胱の排出困難(それぞれp=0.035、0.081)、および少量の漏れ(それぞれp=0.022、0.043)であった。
【0133】
失禁の影響アンケート
失禁およびOABによって最も影響が与えられたことを証明した活動(図6)は、肉体的レクレーションおよび家から30分超の移動(約89%)であった。家事、社会的活動、感情面の健康、およびフラストレーション感は、参加者の78%によって経験され、娯楽活動は、参加者の67%において影響を受けた。
【0134】
図7に示された結果(平均の悩まされているという回答として)、生活の質(日常的な社会的活動を行なう場合の難しさ、感情面の健康、およびフラストレーション感を通して評価された)は、失禁の症状を有することによって悪い影響が与えられることを明らかに示している。平均して、参加者は、4週間以内の治療でこれらの活動においてより悩まされなくなり(最も自信をもち)、継続的な改善が、この研究の残りの間ずっと報告された。
【0135】
これらのアンケートの結果は、対応のあるt−検定を用いて分析された。この研究の終了までにすべての質問への回答におけるポジティブの変化によって示された、ライフスタイルおよび社会的活動に対する失禁の効果の認識において改善があった。すべての質問における有意な改善は、2ヶ月目に発生した(表7参照)。感情面の健康、およびフラストレーション感に関する質問についての有意にポジティブの効果は、この治療が、生活の質の改善と関連していることを示している。
【0136】
参加者はまた、3ヶ月目の面接で、この治療が生活の質(QOL)を改善したかどうか聞かれた。全体として67%が、QOLの改善を報告した。これらの結果は、頻度、夜間多尿、切迫性、および膀胱の不快感を包含する、尿失禁およびOABの症状の重症度における緩和または減少を経験している参加者についてQOLの有意な改善があることを明らかに示している。
【0137】
【表7】

【0138】
結論
この研究の結果は、ケイ素含量について標準化されたE.アーベンス(E.arvense)を用いた処方2調製物は、男性および女性の両方に適した効果的な治療であったことを示している。これは、頻度、夜間多尿、切迫性、および膀胱不快感を包含する、尿失禁およびOABの症状の減少において効果的であった。症状緩和は、4週間の治療後に発生し、症状の重症度はさらに、特にこの治療を用いた8〜12週間の期間後に減少した。この治療は、主要な副反応をともなわなかった。
【0139】
ケイ素含量について標準化されたE.アーベンス(E.arvense)を有する処方2は、もとのタブレット処方に匹敵しうる結果を示した。しかしながら結果は一般に、1ヶ月の治療後により一貫して減少する症状の重症度(悩まされている等級)の場合、より急速に発生した。同様に、治療の3ヶ月目に、処方1の3ヶ月目の結果と比較して、より少ない参加者が泌尿器の苦痛症状を経験していた。
【0140】
この研究は、ケイ素含量について標準化されたE.アーベンス(E.arvense)を含有する処方2が、ケイ素について標準化を有していない同様な処方よりも効果的であることを示している。
【0141】
実施例4 尿失禁および過活動膀胱(OAB)の予防および治療における使用のための、標準化されたケイ素含量およびフラボノイド含量を有するハーブ含有天然治療用タブレット(処方3)の臨床試験
概要
経口投与のための、尿失禁およびOABの緩和におけるハーブ含有天然治療用膀胱制御調製物(すなわち膀胱制御テスト調製物)の有効性を研究するために、研究が実施された。これらの研究は、実施例2および実施例3において一般に上に記載されているように設計され、実施され、さらに以下に詳細に記載された。この膀胱制御テスト調製物は、タブレットとして配合された天然ハーブ含有調製物であった。
【0142】
ケイ素は、E.アーベンス(E.arvense)ハーブの生物活性への寄与物として同定されてきた。ケイ素に加えて、E.アーベンス(E.arvense)は、エキセトニンと呼ばれるサポニン約5%、およびイソケルセトリン、ガルテオリン、およびエキセトリンを包含するいくつかのフラボングリコシド(別名フラボノイド)を含有する。イソケルセトリン(別名イソケルセトリン;ケルセチン3−O−β−D−グルコピラノシド;4H−1−ベンゾピラン−4−オン、2−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−3−(β−D−グルコフラノシルオキシ)−5,7−ジヒドロキシ−)。フラボノイド、例えばイソケルセトリンは、重要な薬理特性を有し得る。本発明のあるいくつかの態様において、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物のケイ素含量および/またはイソケルセトリンとして表示されたフラボノイド含量におけるバッチ変動は、本発明の組成物の生物活性に対してネガティブの効果を有し得ると決定された。この問題は、本発明によって、E.アーベンス(E.arvense)ハーブ調製物に、最適化された標準化ケイ素含量およびイソケルセトリンとして表わされたフラボノイド含量を備えさせることによって解決された。本研究は、尿失禁およびOABの症状の予防および治療における改善された処方物の効力を評価した。
【0143】
材料および方法
テスト調製物
膀胱制御テスト調製物タブレットは、TGA承認製造サイトによるGMPガイドラインにしたがって製造された。各タブレットは、ハーブすなわちC.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮抽出物およびE.アーベンス(E.arvense)ステム抽出物、およびミネラル、すなわちリン酸マグネシウムおよびリン酸カルシウムおよびケイ素を含有していた。例えば各タブレットは、次のような乾燥重量当量を含有していた:C.ナーバラ(C.nurvala)ステム/樹皮抽出物(3,000mg)、E.アーベンス(E.arvense)ステム抽出物調製物の総乾燥重量を基準にして、3%の標準化ケイ素含量および0.8%の標準化フラボノイド含量(イソケルセトリンとして表わされた)を有するE.アーベンス(E.arvense)(つくし)ステム抽出物調製物(1,500mg)、コロイド無水シリカ(50.3mg)、リン酸マグネシウム70mg、リン酸水素カルシウム70mg、当量カルシウム16.3mg、マグネシウム14.5mg、リン24.9mg。各タブレットは、1タブレットあたり総ケイ素の60.8mg乾燥重量当量を含有していた。各タブレットは、いくらかのマルトデキストリンを含有していた。
【0144】
研究設計
切迫性尿失禁および/または腹圧性尿失禁の症状を規則的に経験しているヒトの被験体は、新聞広告を通して募集された。すべてのヒト被験体が、次の基準に合っていた:
(a)ここ12ヶ月以内に最近の外科手術、特に子宮摘出術、または脱出症修復を受けていない、
(b)重大な健康状態、例えば糖尿病、心臓病、膵臓病、または肝臓病を有していない、
(c)研究の開始に先立って、前月、失禁症状のために薬物をまったく用いていない。
【0145】
参加者の誰も、この研究に先立って、筋肉の緊張を改善するための特定の骨盤運動を行っていなかった。
【0146】
この治療プロトコルは、12週間にわたって一日2回、膀胱制御テスト調製物の2つのタブレットを摂取するヒトテスト被験体からなっていた。この治療の効力は、治療の開始に先立って(0ヶ月)およびその後毎月(1、2、3ヶ月目)、日中および夜間の平均排尿頻度を記録することによって、および失禁の影響アンケート(IIQ)および泌尿生殖器の苦痛項目表(UDI)の短縮版を用いて評価された。UDIの質問は、表8において下に詳細に記載されているように、具体的に失禁の肉体的側面と関連していた。
【0147】
【表8】

【0148】
IIQの短縮版(6つの質問)は、下の表9に要約されているように、日常の活動、例えば家事、肉体的活動、および社会的活動に対する失禁の影響を評価している。
【0149】
【表9】

【0150】
すべての質問は、0〜3の尺度で等級付けされた(0=悩まされていない、1=少し悩まされている、2=中程度に悩まされている、3=極端に悩まされている)。どちらのアンケートも、高齢者におけるやっかいな失禁を検出するために用いられる標準化された疾患特異的アンケートであった。ロビンソン、D.ら、Obstetrics and Gynecology」、91:2、224−8(1998年)。同様に、0、1、2、および3ヶ月目に日中および夜間の平均排尿頻度も分析され、これらの結果もまた、対応のあるt−検定を用いて比較された。
【0151】
これらのアンケートの結果は、対応のあるt−検定を用いて分析された。ポジティブの改善は、膀胱制御テスト調製物を受ける前に、ヒトテスト被験体における同じパラメーターと比較したとき、この膀胱制御テスト調製物を受けているテスト被験体の失禁の肉体的側面、または肉体的または社会的活動を測定するパラメーターにおいて、統計的な有意差、すなわちp値≦0.05として規定された。膀胱制御テスト調製物を受ける前に、ヒトテスト被験体における同じパラメーターと比較したとき、この膀胱制御テスト調製物を受けているヒトテスト被験体の失禁の肉体的側面、または肉体的または社会的活動に関連するあらゆるパラメーターにおけるポジティブの改善は、この膀胱制御テスト調製物が、ヒト被験体における泌尿生殖器系障害、例えば尿失禁;過活動膀胱;遺尿;良性前立腺肥大;尿路結石;膀胱炎;および尿路感染を予防または治療するのに有用であることを証明している。
【0152】
結果および考察
人口統計
10人の参加者(2人の男性および8人の女性)がこの研究を完了し、平均年齢65.9歳(49〜71歳の範囲)であった。
【0153】
日中の排尿頻度
これらの結果は、日中の排尿の平均頻度が、3ヶ月の治療の間、有意に(p<0.05)減少したことを証明した。参加者が排尿する必要がある回数は、11.5回(治療前)から、一日あたり8.5回(1ヶ月後)、一日あたり6.6回(2ヶ月後)に減少し、さらには3ヶ月までに一日あたり6.0回に減少した。これらの結果は、1ヶ月目に有意であり(p=0.017)、この研究の間中、有意なままであった(2ヶ月目および3ヶ月目にp=0.02)。
【0154】
夜間多尿の頻度
これらの結果は、この治療が、参加者が夜に排尿する必要がある回数の減少において効果的であることを証明した。当初一晩あたり2.5回から、一晩あたり1.5回、0.5回、および0.5回(それぞれ1、2、および3ヶ月目)の目覚めの減少があった。これは、治療の2ヶ月目および3ヶ月目における有意差であった(p<0.05)。参加者の多くは、眠ることができたが、全体的に2ヶ月間の治療後の夜であった。これらの結果は、1ヶ月目に有意であり(p=0.063)、この研究の間中、有意なままであった(2ヶ月目にp=0.007;3ヶ月目にp=0.03)。
【0155】
泌尿生殖器の苦痛項目表
大部分の参加者によって経験された症状(図8)は、頻尿(約78%)、切迫性(78%)、少量の漏れ(67%)、および排尿(67%)であった。ほかの症状は、より問題が少ないと報告され、これらは参加者の44%を冒している活動による漏れであり、33%だけが、腹部の痛みを報告した。図9に示されているこれらの結果は、(平均の悩まされているという等級として)、すべての症状が、1ヶ月の治療で減少し、次の2ヶ月にわたって減り続けたことを示している。
【0156】
これらのアンケートの結果は、対応のあるt−検定を用いて分析された。2ヶ月の治療後に有意なポジティブの変化があり、これは次の症状について3ヶ月目にも続いていた。すなわち、切迫性による漏れ(それぞれp=0.011、0.017)、少量の漏れ(それぞれp=0.011、0.015)、および膀胱の排出困難(それぞれp=0.024、0.045)に悩まされることが少なくなったという感じ。排尿頻度における有意なポジティブの変化は、3ヶ月後に発生した(p=0.009)。
【0157】
失禁の影響アンケート
失禁およびOABによって最も影響が与えられたことを証明した活動(図10)は、娯楽活動およびフラストレーション感(80%)、肉体的レクレーション、および家から30分超の移動、家事であり、社会的活動は、参加者の70%によって経験され、感情面の健康は、参加者の60%において影響を受けた。
【0158】
平均の悩まされているという回答として図11に示されている結果は、生活の質(日常的な社会的活動を行なう場合の難しさ、ならびに感情面の健康、およびフラストレーション感を通して評価された)が、失禁の症状を有することによって不利な影響が与えられることを明らかに示している。参加者は、家事(これは2ヶ月目に悩まされているという等級を減少させた)以外、1ヶ月以内の治療で、これらの活動の大部分において、より悩まされなくなり、継続的な改善が、この研究の残りの間ずっと報告された。
【0159】
このアンケートの結果は、対応のあるt−検定を用いて分析された(表10)。ライフスタイルおよび社会的活動に対する失禁の効果の認識における改善があり、これは、この研究の終了までに、すべての質問(家事以外)への回答におけるポジティブの変化によって示された。30分超の移動における有意な改善は、最初の1ヶ月治療後に報告され、それ以上のポジティブの効果は、2ヶ月目および3ヶ月目に観察された(それぞれp=0.037、0.010、および0.015)。2ヶ月および3ヶ月の治療後、感情面の健康への自信(それぞれp=0.081、および0.029)、およびフラストレーション感(それぞれp=0.001、および0.001)、娯楽(それぞれp=0.015、および0.004)、および肉体的レクレーション(それぞれp=0.022、および0.012)において有意な改善があり、これは、この治療が、生活の質の改善と関連していることを示している。
【0160】
参加者はまた、3ヶ月目の面接で、この治療が参加者の生活の質を改善したかどうか聞かれた。全体として70%が、QOLの改善を報告した。これらの結果は、頻度、夜間多尿、切迫性、および膀胱の不快感を包含する、尿失禁およびOABの症状の重症度における緩和または軽減を経験している参加者について、QOLにおける有意な改善があることを明らかに示している。
【0161】
【表10】

【0162】
結論
この研究の結果は、シリカおよびフラボノイド含量について標準化されたE.アーベンス(E.arvense)を含有する処方3が、頻度、夜間多尿、切迫性、および膀胱不快感を包含する、尿失禁およびOABのすべての症状の減少において効果的であったことを示している。症状の緩和は、4週間の治療後に発生し、症状の重症度はさらに、特に治療を用いた4〜8週間の期間後に減少した。処方3は、男性および女性の両方に適した効果的な治療であり、主要な副反応をともなわなかった。
【0163】
したがって、この研究に用いられた処方3は、処方1および処方2の両方よりも優れた結果を示した。処方3は、尿失禁およびOABのすべての症状の減少において増加した有効性を示し、結果は、より短い時間枠内で経験された。この研究は、シリカおよびフラボノイド含量について標準化されたE.アーベンス(E.arvense)を含有する処方3が、処方1および処方2のどちらよりも効果的であることを証明した。
【0164】
実施例5 尿失禁および過活動膀胱(OAB)の予防および治療における使用のための異なるタブレット処方物(処方1、2、および3)の有効性の比較
概要
この研究の目的は、これらの研究の各々からの失禁の影響アンケート(IIQ)および泌尿生殖器の苦痛項目表(UDI)の結果を分析することによって、尿失禁およびOABの症状の治療における、本発明のタブレット処方物のうちの3つ、すなわち処方1、2、および3の効力を比較することであった。処方1は、臨床研究例2において評価された非標準化処方であり;処方2は、ケイ素について標準化されたE.アーベンス(E.arvense)抽出物を用い、臨床研究例3において評価され;処方3は、ケイ素およびフラボノイド含量について標準化されたE.アーベンス(E.arvense)抽出物を用い、臨床研究例4において評価された。
【0165】
研究設計
3つの異なるタブレット処方物の有効性を直接比較するために、両方のアンケートについての悩まされているという等級におけるパーセント(%)減少が比較された。この分析方法は、様々に変えられた研究の各々において、0ヶ月(ベースライン)値として、比較のために用いられた。排尿および夜間多尿の頻度は、処方2および処方3のみにおいて直接評価された。
【0166】
結果および考察
泌尿器の苦痛項目表(UDI)からの結果は、処方2(ケイ素含量について標準化された)が、特に頻尿、切迫感による漏れ、少量の漏れ(滴)、および膀胱の排出困難の分野において、処方1と比較してより高い有効性を有したことを示している。
【0167】
処方3(ケイ素およびフラボノイド含量について標準化された)は、症状の重症度におけるより高いパーセント減少を示すことによって、泌尿器の苦痛(UDI)、具体的には頻尿、尿意または切迫性による漏れ、活動、咳、くしゃみによる漏れ、少量の漏れ(滴)、および膀胱の排出困難の減少において最も効果的であることが証明された(表11)。すべての処方物は、腹部の痛みの減少において少なくとも75%有効性を示した。しかしながら、参加者の40%未満しか、0ヶ月目にこの症状を経験していないので、これらの結果は、有意であるとは考えられない。
【0168】
【表11】

【0169】
失禁の影響アンケート(IIQ)の比較もまた、処方3が、処方1および2よりも、すべてのQOL質問へより良好な回答(症状の減少によって証明された)を有したことを示している。
【0170】
毎月これらの症状を経験している人々の数(%)もまた、評価された。処方3は、以前の処方物と比較して、3ヶ月までに各症状を経験する参加者が少なくなったという点で、増加した有効性を示した(図12)。
【0171】
排尿および夜間多尿の頻度は、処方2および3においてのみ評価された。これらの結果の比較は、両方の処方物が、日中の排尿頻度の減少(約50%)において効果的であること、およびこの効果は最初の8週間の治療の最後まで見られたことを示している。しかしながら処方3は、夜間多尿の減少において処方2よりも優れており、症状の96%減少は、2ヶ月目までに観察され、全体として頻度のより大きい減少(3ヶ月目で、63%と比べて96%)がある(表12)。
【0172】
【表12】

【0173】
結論
この研究の結果は、すべての調製物が安全であり、大きい副反応をともなっていないことを示している。すべての調製物は、頻度、夜間多尿、切迫性、および膀胱不快感を包含する、尿失禁およびOABのすべての症状の減少において効果的であった。すべての調製物は、症状緩和を与え、症状の重症度の減少は一般に、処方2および処方3を用いた場合により迅速かつより顕著であることが示された。処方3は、夜間多尿の減少において、処方2と比較して、最も効果的であった。
【0174】
要するに、すべての処方物は、尿失禁およびOABの症状の治療における有効性を示している。ケイ素についてのE.アーベンス(E.arvense)の標準化(処方2)は、もとの処方物の有効性を改善し、これはさらに、ケイ素およびフラボノイドの両方についてのE.アーベンス(E.arvense)の標準化によってさらに最適化された(処方3)。
【0175】
実施例6 失禁および過活動膀胱試験において用いられた処方物のケイ素テスト
概要
ケイ素含量のバッチ間変動は、治療処方物において多くの賦形剤が二酸化ケイ素を含有しているので予想される。このことにおいて、非吸収性形態が考察されている。
【0176】
失禁および過活動膀胱試験において用いられた処方物のケイ素含量におけるバッチ間変動は、1タブレットあたり治療的に活性なケイ素レベルより低いケイ素のレベルを結果として生じ得ることが示唆されている。
【0177】
臨床研究例2において用いられた処方1は、尿失禁の症状からの緩和における治療的有効性を生じた。この処方は、非標準化エキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)抽出物を用いているので、この処方のケイ素含量におけるバッチ間変動の可能性があり、一貫性のない有効性を結果として生じることがある。
【0178】
処方2(臨床研究例3において用いられた)および処方3(臨床研究例4において用いられた)は、潜在的バッチ間変動およびその後の一貫性のない有効性というこの問題を解決するために発明された。これらは、ケイ素含量について標準化されたE.アーベンス(E.arvense)抽出物および一貫した量の添加されたコロイド無水シリカを含んでいた。ケイ素含量についての3つすべての処方物のテストは、処方1の可能性のあるバッチ間変動の程度を決定するため、およびケイ素の治療レベルが、標準化ケイ素含量を有する、E.アーベンス(E.arvense)を含有する処方物を用いたときに維持されることを確認するために行なわれた。
【0179】
ケイ素含量を測定するための様々なテスト方法が利用可能であり、可変の結果を生じうる。したがって同じテスト方法が、各サンプルに対して用いられた。英国薬局方(BP)において現在リストアップされているICPMSテスト方法が用いられた。この方法は、組成物中のほかのすべての分子を完全に破壊し、ケイ素のみをあとに残し、これはついで、SiO(二酸化ケイ素)対照に対して測定することができる。この方法は、すべてのケイ素を測定し、ケイ素のバイオアベイラブル形態と非吸収性形態との間で区別しない。
【0180】
結果
処方1は、非標準化E.アーベンス(E.arvense)抽出物を含有する。テストしたとき、処方1のこのバッチは、1タブレットあたり34.0mgのケイ素含量を示した(各タブレットは、約1,000mgであった)。処方1のその後のバッチが、ケイ素含量についてテストされ、1タブレットあたり14.5mgを示した(ここでもまた、各タブレットは、約1,000mgであった)。これは、約60%のバッチ間変動であり、ケイ素について標準化されていないつくし抽出物を用いたとき、ケイ素含量におけるこの顕著なバッチ間変動が発生するということを強調している。この規模のバッチ間ケイ素含量変動、およびこの含量が、初期の研究において効果的であることが証明されたものを下回る場合のバッチ間ケイ素含量変動は、治療的有効性を減少させると予想される。
【0181】
これは、1タブレットあたり14.5mgのケイ素を含有する処方1のその後のバッチの場合に観察された。このバッチは、1タブレットあたり34.0mgのケイ素を含有する処方1のもとの生産バッチと比較したとき、より劣った、一貫性のない結果を生じた(データは示されていない)。
【0182】
処方2および処方3はどちらも、ケイ素について標準化されたE.アーベンス(E.arvense)抽出物および一貫した量のコロイド無水シリカを用いる。テストのとき、処方2および処方3はそれぞれ41.6mgおよび60.8mgの1タブレットあたりのケイ素含量を示した(ここでもまた、各タブレットは、約1,000mgであった)。これらのレベルは、1タブレットあたり34.0mgのケイ素より多く、臨床研究例2において、治療的に有効であることが示された。同様に、これら2つの処方物のバッチ間のケイ素含量における変動は、30%にすぎず、処方1のバッチ間変動の50%減少であった。バッチ間変動(同じ処方(処方2または処方3)が用いられた場合)は、ケイ素について標準化されたE.アーベンス(E.arvense)を有するこれらの処方物を用いて、さらに一層最小化されると予想されるであろう。
【0183】
【表13】

【0184】
表13に記載された総ケイ素%は、標準化エキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)抽出物調製物からのバイオアベイラブルケイ素、および大部分は非バイオアベイラブルである賦形剤からのケイ素の両方を含むことに注目すべきである。処方2のタブレットの成分は、表14に要約されている。本発明によれば、一貫した良好な結果は、少なくとも約3%ケイ素を有する標準化エキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)抽出物調製物を有する処方物を用いて得られる。好ましい実施形態において、この処方物は、少なくとも約3%〜約13%ケイ素を有する標準化エキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)抽出物調製物を含む。もう1つの好ましい実施形態において、この処方物は、少なくとも約5%〜約10%ケイ素を有する標準化エキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)抽出物調製物を含む。さらにもう1つの好ましい実施形態において、この処方物は、少なくとも約6%ケイ素を有する標準化エキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)抽出物調製物を含む。
【0185】
【表14】

【0186】
結論
テストされた処方中のケイ素のバッチ間含量が最小限にされるならば、一貫した予防または治療効果の可能性がより高くなるであろう。非標準化ケイ素含有処方(すなわち処方1)の異なるバッチのテスト結果は、60%のバッチ間変動を示している。このようなバッチ変動は、一貫性のない減少した予防および治療的有効性を結果として生じると予想される。
【0187】
処方2および処方3は、標準化されたケイ素含量を有するE.アーベンス(E.arvense)抽出物および一貫した量のコロイド無水シリカを用い、したがって各処方について1タブレットあたりの一貫したケイ素含量が得られる。これら2つの処方物のバッチ間のケイ素含量における変動は、30%にすぎず、処方1のバッチ間変動の50%減少であった。同じ処方(処方2または処方3)を用いたバッチ間変動は、さらに一層最小化されると予想されるであろう。
【0188】
E.アーベンス(E.arvense)の標準化ケイ素含量の一貫した最適量の使用によって、本発明のバイオアベイラブルケイ素含量は、1タブレットあたり標準化され得る。このことは、バイオアベイラブルケイ素含量におけるバッチ変動にともなうネガティブな問題を回避する。
【0189】
E.アーベンス(E.arvense)の最適化された標準化ケイ素含量を有する処方2および処方3の発明は、処方物のケイ素含量におけるバッチ間変動の問題を最小限にする。その後、臨床研究3、4、および5において示されているように、より一貫した予防または治療効果が結果として生じる。
【0190】
均等物
本発明は、これの特定の実施形態とともに記載されてはいるが、これはさらなる変更が可能であると理解されるであろう。さらにはこの出願は、本発明のあらゆる変形例、使用、または適合を包含するものとする。これは、本発明が関係する業界における公知または慣習的実践の範囲にあり、かつ添付の特許請求の範囲内に入るような本発明の開示からのこのような逸脱を包含する。
【図面の簡単な説明】
【0191】
【図1】尿失禁を治療するためのハーブベースのクリームの臨床評価の間の、「極度に悩まされている」という回答のパーセンテージを示している棒グラフである。
【図2】尿失禁を治療するためのハーブベースのタブレットの臨床評価の間の、「極度に悩まされている」という回答のパーセンテージを示している棒グラフである。
【図3】尿失禁を治療するためのハーブベースのタブレットの臨床評価の間の、「極度に悩まされている」という回答のパーセンテージを示している棒グラフである。
【図4−11】尿失禁および過活動膀胱を治療するためのハーブベースのタブレットの臨床評価の間の、「悩まされている」という回答のパーセンテージを示している棒グラフである。
【図12】様々なハーブベースのタブレットの治療の3ヶ月後、尿失禁および過活動膀胱の症状を経験している人々の減少パーセントを示している棒グラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハーブ含有組成物であって、クラテバ・ナーバラ(Crateva nurvala)ステム/樹皮調製物、およびエキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)ステム抽出物調製物の総乾燥重量を基準にして、約3〜約13%ケイ素のケイ素含量を有する標準化エキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)ステム抽出物調製物を含み、経口投薬単位として配合されているハーブ含有組成物。
【請求項2】
前記クラテバ・ナーバラ(Crateva nurvala)ステム/樹皮調製物が、1経口投薬単位あたり約1,000mg〜約6,000mg乾燥重量当量の濃度で存在する、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項3】
前記クラテバ・ナーバラ(Crateva nurvala)ステム/樹皮調製物が、1経口投薬単位あたり約1,000mg〜約4,000mg乾燥重量当量の濃度で存在する、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項4】
前記クラテバ・ナーバラ(Crateva nurvala)ステム/樹皮調製物が、1経口投薬単位あたり約2,500mg〜約3,500mg乾燥重量当量の濃度で存在する、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項5】
前記標準化エキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)ステム抽出物調製物が、1経口投薬単位あたり約1mg〜約3,000mg乾燥重量当量の濃度で存在する、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項6】
前記標準化エキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)ステム抽出物調製物が、1経口投薬単位あたり約500mg〜約2,500mg乾燥重量当量の濃度で存在する、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項7】
前記標準化エキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)ステム抽出物調製物が、1経口投薬単位あたり約1,000mg〜約2,000mg乾燥重量当量の濃度で存在する、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項8】
前記標準化エキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)ステム抽出物調製物が、1経口投薬単位あたり約1,300mg〜約1,600mg乾燥重量当量の濃度で存在する、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項9】
さらに無水コロイドシリカを含み、前記ハーブ含有組成物の総ケイ素含量が、1経口投薬単位あたり約10mg乾燥重量当量〜約71mg乾燥重量当量である、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項10】
さらに無水コロイドシリカを含み、前記ハーブ含有組成物の総ケイ素含量が、1経口投薬単位あたり約15mg乾燥重量当量〜約45mg乾燥重量当量である、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項11】
さらに無水コロイドシリカを含み、前記ハーブ含有組成物の総ケイ素含量が、1経口投薬単位あたり約28mg乾燥重量当量〜約34mg乾燥重量当量である、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項12】
さらにリンを含み、前記リンが、1経口投薬単位あたり約5mg乾燥重量当量〜約60mg乾燥重量当量の濃度で存在する、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項13】
さらにリンを含み、前記リンが、1経口投薬単位あたり約10mg乾燥重量当量〜約50mg乾燥重量当量の濃度で存在する、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項14】
さらにリンを含み、前記リンが、1経口投薬単位あたり約20mg乾燥重量当量〜約30mg乾燥重量当量の濃度で存在する、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項15】
さらにカルシウムを含み、前記カルシウムが、1経口投薬単位あたり約1mg乾燥重量当量〜約30mg乾燥重量当量の濃度で存在する、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項16】
さらにカルシウムを含み、前記カルシウムが、1経口投薬単位あたり約5mg乾燥重量当量〜約25mg乾燥重量当量の濃度で存在する、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項17】
さらにカルシウムを含み、前記カルシウムが、1経口投薬単位あたり約10mg乾燥重量当量〜約20mg乾燥重量当量の濃度で存在する、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項18】
さらにマグネシウムを含み、前記マグネシウムが、1経口投薬単位あたり約1mg乾燥重量当量〜約30mg乾燥重量当量の濃度で存在する、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項19】
さらにマグネシウムを含み、前記マグネシウムが、1経口投薬単位あたり約5mg乾燥重量当量〜約25mg乾燥重量当量の濃度で存在する、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項20】
さらにマグネシウムを含み、前記マグネシウムが、1経口投薬単位あたり約10mg乾燥重量当量〜約20mg乾燥重量当量の濃度で存在する、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項21】
ハーブ含有組成物が乾燥送達系中に配合されている、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項22】
ハーブ含有組成物が液体送達系中に配合されている、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項23】
ハーブ含有組成物が制御放出ビヒクル中に配合されている、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項24】
前記経口投薬単位が、タブレット、乾燥粉末、カプセル、およびキャプレットよりなる群から選択される、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項25】
ハーブ含有組成物であって、
(a)1経口投薬単位あたり少なくとも約3,000mg乾燥重量当量の濃度で存在するクラテバ・ナーバラ(Crateva nurvala)ステム/樹皮調製物と、
(b)エキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)ステム抽出物調製物の総乾燥重量を基準にして少なくとも約3%ケイ素のケイ素含量を有する標準化エキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)ステム抽出物調製物(前記標準化エキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)ステム抽出物調製物が1経口投薬単位あたり少なくとも約1,500mg乾燥重量当量の濃度で存在する)と、
(c)1経口投薬単位あたり少なくとも約32.5mg乾燥重量当量の総ケイ素濃度と、
(d)1経口投薬単位あたり少なくとも約24.9mg乾燥重量当量のリン濃度と、
(e)1経口投薬単位あたり少なくとも約14.5mg乾燥重量当量のマグネシウム濃度と、
(f)1経口投薬単位あたり少なくとも約16.3mg乾燥重量当量のカルシウム濃度とを含み、
経口投薬単位として配合されている、ハーブ含有組成物。
【請求項26】
ハーブ含有組成物が乾燥送達系中に配合されている、請求項25に記載のハーブ含有組成物。
【請求項27】
ハーブ含有組成物が液体送達系中に配合されている、請求項25に記載のハーブ含有組成物。
【請求項28】
ハーブ含有組成物が制御放出ビヒクル中に配合されている、請求項25に記載のハーブ含有組成物。
【請求項29】
前記経口投薬単位が、タブレット、乾燥粉末、カプセル、およびキャプレットよりなる群から選択される、請求項25に記載のハーブ含有組成物。
【請求項30】
請求項1に記載のハーブ含有組成物と薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
【請求項31】
請求項25に記載のハーブ含有組成物と薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
【請求項32】
被験体における泌尿生殖器系障害の予防方法であって、泌尿生殖器系障害の予防が望まれている被験体へ、請求項1または請求項25に記載の組成物を、前記泌尿生殖器系障害を予防するのに十分な量で投与することを含む方法。
【請求項33】
前記泌尿生殖器系障害が、尿失禁、遺尿、良性前立腺肥大、尿路結石、膀胱炎、および尿路感染よりなる群から選択される、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
被験体における泌尿生殖器系障害の治療方法であって、泌尿生殖器系障害の治療が望まれている被験体へ、請求項1または請求項25に記載の組成物を、前記泌尿生殖器系障害を治療するのに十分な量で投与することを含む方法。
【請求項35】
前記泌尿生殖器系障害が、尿失禁、遺尿、良性前立腺肥大、尿路結石、膀胱炎、および尿路感染よりなる群から選択される、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
ハーブ含有組成物であって、
(a)1経口投薬単位あたり少なくとも約3,000mg乾燥重量当量の濃度で存在するクラテバ・ナーバラ(Crateva nurvala)ステム/樹皮調製物と、
(b)1経口投薬単位あたり少なくとも約1,500mg乾燥重量当量の濃度でのエキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)ハーブ調製物と、
(c)1経口投薬単位あたり少なくとも約24.9mg乾燥重量当量のリン濃度と、
(d)1経口投薬単位あたり少なくとも約14.5mg乾燥重量当量のマグネシウム濃度と、
(e)1経口投薬単位あたり少なくとも約16.3mg乾燥重量当量のカルシウム濃度とを含み、
経口投薬単位として配合されているハーブ含有組成物。
【請求項37】
ハーブ含有組成物が乾燥送達系中に配合されている、請求項36に記載のハーブ含有組成物。
【請求項38】
ハーブ含有組成物が液体送達系中に配合されている、請求項36に記載のハーブ含有組成物。
【請求項39】
ハーブ含有組成物が制御放出ビヒクル中に配合されている、請求項36に記載のハーブ含有組成物。
【請求項40】
前記経口投薬単位が、タブレット、乾燥粉末、カプセル、およびキャプレットよりなる群から選択される、請求項36に記載のハーブ含有組成物。
【請求項41】
エキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)ステム抽出物調製物の総乾燥重量を基準にして、約0.01〜約3%総フラボノイドの総フラボノイド含量を有する標準化エキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)ステム抽出物調製物をさらに含み、前記総フラボノイド含量がイソケルセトリンとして表わされる、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項42】
前記標準化エキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)ステム抽出物調製物の総フラボノイド含量が、エキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)ステム抽出物調製物の総乾燥重量を基準にして、約0.1〜約2.5%総フラボノイドであり、前記総フラボノイド含量がイソケルセトリンとして表わされる、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項43】
前記標準化エキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)ステム抽出物調製物の総フラボノイド含量が、エキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)ステム抽出物調製物の総乾燥重量を基準にして、約0.5〜約1.5%総フラボノイドであり、前記総フラボノイド含量がイソケルセトリンとして表わされる、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項44】
前記標準化エキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)ステム抽出物調製物の総フラボノイド含量が、エキセタム・アーベンス(Equisetum arvense)ステム抽出物調製物の総乾燥重量を基準にして、少なくとも約0.8%総フラボノイドであり、前記総フラボノイド含量がイソケルセトリンとして表わされる、請求項1に記載のハーブ含有組成物。
【請求項45】
前記泌尿生殖器系障害が、過活動膀胱である、請求項32に記載の方法。
【請求項46】
前記泌尿生殖器系障害が、過活動膀胱である、請求項34に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2008−509988(P2008−509988A)
【公表日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−526618(P2007−526618)
【出願日】平成17年8月18日(2005.8.18)
【国際出願番号】PCT/IB2005/003370
【国際公開番号】WO2006/018743
【国際公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【出願人】(507050193)バイオロジック ヘルス ソリューションズ ピーティーワイ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】