説明

尿素を除去するための透析処理デバイス

透析老廃物流から尿素を除去するための透析処理デバイスおよび方法を提供する。一般的な実施形態において、本開示は、第1の電気透析ユニット(20)を有する第1のセル(10)と、ウレアーゼ区画(32)および吸着剤区画(34)のうちの少なくとも1つを有し、第1のセル(10)と流体連通している第2のセル(30)と、第2の電気透析ユニット(42)を有し、前記第2のセル(30)と流体連通している第3のセル(40)とを備えた透析処理デバイス(2)を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、透析処理デバイスおよび方法、特に、透析老廃物流から尿素を除去するための透析処理デバイスおよび方法の一般的分野に関する。
【背景技術】
【0002】
血液透析および腹膜透析は、腎機能の損失を治療するために一般に使用される2種類の透析療法である。血液透析治療は、患者からの老廃物、毒素、および過剰な水分を除去するために、患者の血液を利用する。患者は、血液透析機に接続され、患者の血液は、機械を通して送り出される。血液が血液透析機に、およびそこから流動可能なように、カテーテルが患者の動脈および静脈に挿入される。血液は、機械の透析器を通過し、血液からの老廃物、毒素、および過剰な水分が除去される。浄化された血液は、患者に戻される。大量の透析液、例えば、約120リットルが、単回血液透析療法中、血液を透析するために消費される。血液透析療法は、数時間続き、概して、1週間に約3または4回治療センターにおいて実施される。
【0003】
腹膜透析は、透析液とも呼ばれ、カテーテルを介して、患者の腹膜腔内に注入される、透析溶液を使用する。透析液は、腹膜腔の腹膜に接触する。老廃物、毒素、および過剰な水分は、拡散および浸透によって、患者の血流から、腹膜を通して、透析液中へと通過する、すなわち、浸透勾配が、膜を横断して生じる。使用済み透析液は、患者から排出され、患者から、老廃物、毒素、および過剰な水分を除去する。本サイクルは、反復される。
【0004】
持続的携帯型腹膜透析(「CAPD」)、自動腹膜透析(「APD」)、潮流APD、および連続流腹膜透析(「CFPD」)を含む、種々の種類の腹膜透析療法が存在する。CAPDは、手動透析療法である。患者は、埋め込まれたカテーテルを排液管に手動で接続し、使用済み透析液流体が腹膜腔から排出されることを可能にする。次いで、患者は、カテーテルを未使用透析液のバッグに接続し、カテーテルを通して未使用透析液を患者自身に注入する。患者は、未使用透析液バッグからカテーテルを外し、透析液が腹膜腔内に滞留することを可能にし、ここで、老廃物、毒素、および過剰な水分の輸送が生じる。滞留期間後、患者は、手動透析手順を、例えば、1日4回反復し、各治療は、約1時間続く。手動の腹膜透析は、患者からかなりの時間および努力を必要とし、改善のための十分な余地が残っている。
【0005】
APDは、透析療法が排出、充填、および滞留サイクルを含む点において、CAPDと類似している。しかしながら、APD機械は、典型的には、患者が眠っている間に自動でサイクルを実施する。APD機械によって、患者は、手動で治療サイクルを行う必要性がなく、かつ日中に供給品を運ぶ必要もない。APD機械は、埋め込まれたカテーテル、未使用透析液源またはバッグ、および流体排液管に流体接続する。APD機械は、透析液源からカテーテルを通して患者の腹膜腔に未使用透析液を送り出し、透析液が腔内に滞留することを可能にし、老廃物、毒素および過剰な水分の輸送が生じることを可能にする。源は、複数の滅菌透析溶液バッグである可能性がある。
【0006】
APD機械は、使用済み透析液を腹膜腔からカテーテルを通して排液管に送り出する。手動プロセスと同様に、APD中にいくつかの排出、充填、および滞留サイクルが生じる。「最終充填」は、CAPDおよびAPDの最後に生じ、次回の治療まで患者の腹膜腔内に残る。
【0007】
CAPDおよびAPDは両方とも、使用済み透析流体を排液管に送るバッチタイプシステムである。潮流システムは、改良されたバッチシステムである。潮流によって、長い期間にわたって患者から流体を全て除去する代わりに、わずかな時間増分の後、流体の一部が、除去および交換される。
【0008】
連続流またはCFPD透析システムは、使用済み透析液を廃棄する代わりに、浄化または再生する。このシステムは、ループを通して、流体を患者の内外に送り出する。透析液は、1つのカテーテル管腔を通して、腹膜腔に流入し、別のカテーテル管腔に流出する。患者から流出する流体は、再構成デバイスを通過する。再構成デバイスは、例えば、ウレアーゼを採用して酵素的に尿素をアンモニア(例えば、アンモニウム陽イオン)に変換する尿素除去カラムを介して、透析液から老廃物を除去する。次いで、アンモニアは、腹膜腔への透析液の再導入に先立って、吸着によって、透析液から除去される。アンモニアの除去を監視するために、付加的センサが採用される。CFPDシステムは、典型的には、バッチシステムよりも複雑である。
【0009】
血液透析および腹膜透析の両方では、「吸着剤」技術を使用して、廃棄透析液から尿毒症毒素を除去し、治療薬(イオンおよび/またはグルコース)を処理した流体中に再注入し、患者の透析を継続するためにその流体を再利用することができる。1つの共通して使用される吸着剤は、リン酸ジルコニウムから作製され、尿の加水分解から生成されたアンモニアを除去するために使用される。典型的には、透析治療中に生成されたアンモニアを除去するために、大量の吸着剤が必要とされる。
【0010】
吸着剤ベースのアプローチの主な利点は、高容量透析治療を達成するために、より少ない容量の透析流体または透析液しか必要とされないことである。吸着剤システムの主な不利点は、高価な使い捨て可能な吸着剤、吸着剤を収容するために必要とされる空間の量、ならびに処理後に多くのイオンが流体内に残留し、純度の確認を実施することが技術的に困難であるため、リサイクルした溶液の純度に関する懸念である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示は、血液透析および腹膜透析中に透析排出老廃物流を処理する透析処理デバイスおよび方法を提供する。一般的実施形態では、本開示は、第1の電気透析ユニットを含む第1のセルと、ウレアーゼ区画および吸着剤区画のうちの少なくとも1つを有し、第1のセルと流体連通している第2のセルと、第2の電気透析ユニットを含み、第2のセルと流体連通している第3のセルとを有する、透析処理デバイスを提供する。
【0012】
透析処理デバイスは、装着型人工腎臓のカートリッジ内に収容することができる。カートリッジは、取り外し可能、および/または使い捨て可能になるように構成することができる。一実施形態では、第1のセルおよび第3のセルは、装着型人工腎臓のカートリッジ内に固定して収容される。次いで、第2のセルは、第1のセルおよび第3のセルから取り外し可能に取り付けられ、それらと流体連通することができる。
【0013】
一実施形態では、第3のセルは、アンモニア吸着剤をさらに含む。第1のセル、第2のセル、および第3のセルのそれぞれは、少なくとも2つの対応する流体経路を含むことができる。第1のセルは、1つ以上の陽イオン交換膜および陰イオン交換膜を含むことができる。第3のセルもまた、1つ以上の陽イオン交換膜および陰イオン交換膜を含むことができる。一実施形態では、透析処理デバイスは、第1のセルと流体連通している活性炭ユニットをさらに含む。
【0014】
別の実施形態では、本開示は、カソードおよび2つの対向するアノードを有する電気透析ユニットを有する第1のセルと、ウレアーゼ区画および吸着剤区画を有し、第1のセルと流体連通している第2のセルとを含む、透析処理デバイスを提供する。第1のセルは、アンモニア吸着剤をさらに含むことができる。第2のセルは、リン酸塩結合剤区画および陰イオン交換吸着剤構成要素のうちの少なくとも1つをさらに含むことができる。
【0015】
一実施形態では、第1のセルは、装着型人工腎臓のカートリッジ内に固定して収容することができる。第2のセルは、装着型人工腎臓のカートリッジに取り外し可能に取り付けることができる。第1のセルは、1つ以上の陽イオン交換膜および/または陰イオン交換膜を含むことができる。第2のセルの吸着剤カートリッジは、活性炭を含むことができる。
【0016】
代替的実施形態では、本開示は、透析流体から尿素を除去するための方法を提供する。該方法は、電気透析ユニットと尿素除去ユニットとを含むカートリッジを有する透析装置を含む流体回路内で透析流体を循環させることを含む。該方法はさらに、カートリッジを介して透析流体から尿素を除去することと、透析流体を再循環させて患者に戻すこととを含む。尿素除去ユニットは、透析装置から取り外し可能である、別個に使い捨て可能なユニットであることができる。例えば、尿素除去ユニットは、全体の電気透析ユニットを取り外す必要なく、透析装置から取り外し可能であることができる。
【0017】
故に、改善された透析処理デバイスを提供することが本開示の利点である。
【0018】
改善された尿素除去カートリッジを提供することは、本開示の別の利点である。
【0019】
装着型人工腎臓の尿素除去カートリッジを提供することは、本開示のさらに別の利点である。
【0020】
またさらに、低減されたアンモニア吸着剤必要量を有する装着型人工腎臓の尿素除去カートリッジを提供することは、本開示の利点である。
【0021】
本開示の別の利点は、透析老廃物流から尿素を除去するための改善された方法を提供することである。
【0022】
さらなる特徴および利点は、本明細書に説明されており、以下の発明を実施するための形態および図面から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本開示の一実施形態における、複数の電気透析ユニットを使用する透析処理デバイスの概略図である。
【図2】図2は、本開示の第2の実施形態における、複数の電気透析ユニットを使用する透析処理デバイスの概略図である。
【図3】図3は、本開示の第3の実施形態における、複数の電気透析ユニットを使用する透析処理デバイスの概略図である。
【図4】図4A〜4Dは、種々の透析処理技術において使用される透析処理デバイスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本開示は、血液透析または腹膜透析中に透析老廃物流から尿素を除去するための透析処理デバイスおよび方法に関する。透析処理デバイスは、現在の技術と比較して、透析老廃物流から尿素を除去するために必要とされる吸着剤の量を低下させるように構築され、配置される。これは、尿素を除去する透析処理システムの価格、サイズ、および複雑さを有意に低下させることができる。
【0025】
透析処理デバイスおよび方法は、種々の血液透析および腹膜透析技術(例えば、米国特許第5,244,568号、第5,247,434号、第5,350,357号、第5,662,806号、第6,592,542号および第7,318,892号に説明される技術等(参照することにより本明細書に援用される))に使用し、実施することができる。血液透析および腹膜透析技術は、医療センター用、かつ現場または自宅での透析治療で実施するために設計し、構成することができる。透析処理デバイスおよび方法はさらに、例えば、装着型人工腎臓等、患者が透析中に自由に移動し得る携帯型透析処理デバイスに使用することができる。携帯型透析処理デバイスの例は、限定するものではないが、米国特許第5,873,853号、第5,984,891号および第6,196,992号および米国特許出願公開第2007/0213665号および第2008/0051696号に説明されており、それらは、参照することにより本明細書に援用される。
【0026】
これから、図面、特に図1を参照して、本開示の透析処理デバイス2の一実施形態を例証する。透析処理デバイス2は、ウレアーゼを有する第2のセル30と流体連通している、第1の電気透析(「ED」)ユニット20を有する第1のセル10を含む。第2のセル30は、第2のEDユニット42を有する第3のセル40と流体連通している。透析処理デバイス2は、例えば、装着型腎臓等の携帯型透析処理デバイスの処理カートリッジ内に収容されるように寸法決定し、構成することができる。かかる場合において、処理デバイス2または処理デバイス2の個々の構成要素(例えば、第2のセル)は、使い捨て可能または再利用可能である。
【0027】
第1のセル10は、第1のEDユニット20を形成するために、一端部にカソード22を、反対の端部にアノード24を有する。第1のセル10はさらに、陽イオン交換膜14および/または陰イオン交換膜16を含むことができる。第1のEDユニット20を使用して、塩イオンを、カソード22とアノード24との間に印加された電位差の影響下で、イオン交換膜を介して透析老廃物流から別の透析流体流に輸送させる。
【0028】
第2のセル30は、ウレアーゼ区画32および/または吸着剤区画34を含む。ウレアーゼ区画32および吸着剤区画34は、統合ユニットの一部として互いに取り付けるか、または互いから離して使用することが可能であることを理解されたい。ウレアーゼ区画32は、二酸化炭素(例えば、重炭酸)およびアンモニア(例えば、アンモニウム陽イオン)への尿素の加水分解を触媒する酵素であるウレアーゼを収容する。透析老廃物流からの尿素は、この位置において、ウレアーゼに曝露される。ウレアーゼは、任意の好適な方法でウレアーゼ区画32に収容することができる。例えば、ウレアーゼは、ビーズ層または樹脂内に固定化することができるか、または、吸着剤または膜の一部として含浸された架橋連結されたウレアーゼ酵素結晶であることができる。吸着剤区画34は、例えば、リン酸(HPO2−)、および望ましくは、硫酸(SO2−)等のイオンを除去するように好適に設計された吸着剤(例えば、含水酸化ジルコニウム)を収容することができる。第2のセル30は、管の経路または処理デバイス2の一部として形成された経路であることができる流路28および66を介して、第1のセル10と流体連通している。
【0029】
第3のセル40は、第2のEDユニット42を形成するために、一端部にカソード44を、反対の端部にアノード46を有する。第3のセル40はさらに、アンモニア吸着剤52(例えば、リン酸ジルコニウム)を含むことができる。第3のセル40はまた、図1に例証するように、1つ以上の陽イオン交換膜54および/または陰イオン交換膜56を含むことができる。第3のセル40は、流路28および68を介して、第2のセル30と流体連通しており、流路28および68は、経路28および66に対して説明されたように構成することができる。流体経路28および68は、互いに平行し、固定または分離可能な方法で、第1のセル10、第2のセル30、および第3のセル40を接続するために使用することができる。流体流路28および68を組み合わせて、その後の患者の治療/再循環のための単一の出口流体流路78を形成することができる。例証される実施形態では、ポンプ50は、ライン28により処理デバイス2を通して、患者から使用済み透析流体を送り出し、患者に送り返す。
【0030】
代替的実施形態では、透析処理デバイス2は、第1のセル10と流体連通(例えば、上流で)している吸着または炭素区画80を含む。このようにして、透析老廃物流の有機毒素は、炭素の吸着層表面(例えば、活性炭、または他の適切な有機中和表面)上への吸着を介して、第1のセル10に進入する前に、老廃物流から除去されることができる。
【0031】
別の実施形態では、透析処理デバイス2は、透析処理デバイス2を通過する流体から任意のアンモニアを完全に除去するための予防措置として、第3のセル40に続き、流体路78に沿って補助的アンモニア吸着剤ユニット90を含む。一実施形態では、補助的アンモニア吸着剤ユニット90は、流体路70および72との接合前に配置される。アンモニア吸着剤ユニットは、処理された流体流内の任意の残存アンモニアを捕捉するために、任意の好適なアンモニア吸着剤、例えば、リン酸ジルコニウムを含むことができる。
【0032】
一実施形態では、第1のEDユニット20および第2のEDユニット42は、携帯型または独立型透析処理ユニットに統合することができる。この点において、第2のセル30は、依然として透析処理デバイス2の装置および流動構造を使用しながら、個的に、取り外し可能カセットまたはカートリッジ内に収容することができる。例えば、第2のセル30および/またはその構成要素(ウレアーゼ区画30または吸着剤区画34等)は、第1のEDユニット20または第2のEDユニット42のいずれかを取り外す必要なく、携帯型または独立型透析処理ユニット内で、容易かつ簡便に交換することができる。
【0033】
図1に見られるように、動作中、使用済み透析流体または患者からの透析老廃物流は、流路28を介して第1のセル10に進入し、そこで、第1のEDユニット20に曝露される。この時点で、EDユニット20は、老廃物流内のイオン種を側方の流路64および66内に除去する。
【0034】
尿素が中性分子であるため、尿素を運ぶ流路28は、第1のセル10を通って、第2のセル30のウレアーゼ区画32内に移動し、そこで、尿素は、アンモニアに変換される。ウレアーゼ区画32から、流路28は、流体流が第2のEDセルユニット42に曝露される第3のセル40内に移動する。第2のEDユニット42は、流体流内のアンモニア(例えば、アンモニウムイオン)を、それが流体流から除去されるアンモニア吸着剤52に進入させる。捕捉されたアンモニアは、フラッシュされ、別個の流体流によって、排水することができる。次いで、流路28は、流路78を介して透析処理デバイス2から出る。
【0035】
図1にさらに見られるように、第1のEDユニット20に曝露される第1のセル10内の使用済み透析または透析老廃物流の一部は、別個の流路60および62に分割される。例えば、流路60内で、イオン交換が、負に帯電された種がアノード24に引き付けられるように、第1のセル10の陰イオン交換膜16を用いて行われる。流体流路60から、流体流は、流路66を介して第2のセル30に進入し、そこで、リン酸および硫酸等の陰イオンは、吸着剤区画34内で除去される。これは、吸着剤区画34に使用される吸着剤の種類に依って、(イオン交換からの)塩素、酢酸、および炭酸塩等の種を生成することができる。吸着剤区画34から、流体流は、流路68を介して、第3のセル40内に移動する。第3のセル40では、第2のEDユニット42により、重炭酸イオンは、流体流と混合することができる。第3のセル40からの流体流は、流路70を介して流体流路28と組み合わされる。
【0036】
EDユニット20に曝露される第1のセル10内の透析老廃物流はさらに、第2の別個の流路62内に分割することができる。正に帯電された種がカソード22に引き付けられるように、流路62内で、第1のセル10の陽イオン交換膜14を用いてイオン交換を行うことができる。次いで、流体流は、第2のセル30および第3のセル40を通過して、流路72を介して流体流路28と組み合わせることができる。代替的実施形態では、第2のセル30および/または第3のセル40は、使用済み透析流体から任意の望ましくない老廃物の完全な処理または除去を提供するために、流路64内の流体を処理するための任意の付加的な処理ユニットを収容(例えば、流路64に沿って)することができる。
【0037】
流路78を介して透析処理デバイス2から出る最終の処理済み透析液流は、未使用の透析液または処理(例えば、イオン交換)としてさらなる再循環に供すことができる。加えて、イオンおよび/または流体は、例えば、好適な流体源からの浸透圧性薬剤(例えば、ブドウ糖、イコデキストリン、グルコースポリマー、グルコースポリマー誘導体、アミノ酸)、緩衝液(例えば、乳酸および重炭酸)、ならびに電解質(例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム)等の濃縮された透析構成要素の追加を介して、流内で交換されることができる。
【0038】
図2に例証される別の実施形態では、透析処理デバイス100は、EDユニット120を有し、ウレアーゼを有する第2のセル130と流体連通している、第1のセル110を含む。透析処理デバイス100は、上述の種類の透析処理デバイスのうちのいずれかの処理カートリッジ内に収容されるように寸法決定し、構成することができる。第2のセル130は、取り外し可能かつ使い捨て可能であることができる。好適なポンプ150は、患者から、処理デバイス100を介して、使用済み透析流体を送り出し、患者に送り返す。
【0039】
第1のセル110は、第1のセル110内に位置付けられるカソード122を含む。第1のアノード124は、第1のセル110内にEDユニット120を形成するために、一端部に位置付けられ、第2のアノード126は、第1のセル100の反対の端部に位置付けられる。アノードおよびカソード流体は、例えば、(1)水、または(2)希釈されたHCl(aq)、NaOH(aq)、HSO(aq)、および/またはNaCl(aq)であることができる。第1のセル110はさらに、1つ以上の陽イオン交換膜114および118、ならびに/または1つ以上の陰イオン交換膜112および116を含むことができる。ここでは、EDユニット120は、塩イオンを、カソード122と、アノード124および126との間に印加された電位差の影響下で、イオン交換膜を介して、透析老廃物流から、別の透析流体流または区画に輸送するために使用される。第1のセル110はさらに、老廃物流からアンモニアを除去するアンモニア吸着剤区画129を含むことができる。
【0040】
第2のセル130は、ウレアーゼ区画132および吸着剤区画134を含むことができる。ウレアーゼは、好適な方法で(固定化されたビーズ層もしくは樹脂内、または吸着剤もしくは膜の一部として含浸された架橋連結されたウレアーゼ酵素結晶等)、ウレアーゼ区画132内に収容される。吸着剤区画134は、活性炭等の任意の好適な吸着剤を収容することができる。第2のセル130は、随意に、1つ以上の付加的な吸着剤区画136および138を含むことができる。例えば、吸着剤区画136は、リン酸(HPO2−)および/または硫酸(SO2−)等のイオンを好適に除去するために、含水酸化ジルコニウムを含むことができる。吸着剤区画138は、処理された流体流内の任意の残存アンモニアを捕捉するために、リン酸ジルコニウム等のアンモニア吸着剤を含むことができる。
【0041】
図2はさらに、第1のセル110および第2のセル130につながり、そこから出る流体流路を例証する。第2のセル130は、流路140、142、および146を介して、第1のセル110と流体連通している。第2のセル130が、吸着剤区画138を含む場合、流路148は、流体を、第1のセル110から吸着剤区画138に運ぶことができる。
【0042】
一実施形態では、第1のセル130およびEDユニット120は、携帯型または独立型透析処理ユニットに(例えば、取り外し不可能に)統合することができる。このようにして、第2のセル130は、図2に示されるように、透析処理デバイス100の流動構造を使用する、個的に取り外し可能なカセットまたはカートリッジであることができる。例えば、第2のセル130は、第1のセル130およびEDユニット120を取り外す必要なく、携帯型または独立型透析処理ユニット内で容易に取り外し、交換することができる。
【0043】
動作中、使用済み透析流体または患者からの透析老廃物流は、流路160を介して、第2のセル130の吸着剤区画134に進入し、そこで、透析老廃物流の有機毒素は、吸着剤区画134内に位置する吸着剤の吸着層表面上への吸着を介して除去されることができる。流体は、流路146を介して、吸着剤区画134から、第1のセル110の区画128に移動させられ、そこで、EDユニット120に曝露される。
【0044】
図2に見られるように、第1のセル110の区画128内での使用済み透析または透析老廃物流のEDユニット120への曝露は、老廃物流内の正に帯電されたイオンの移動を、流路162を介して、陽イオン交換膜114を超えて、区画115に移動させる。同様に、老廃物流内の負に帯電されたイオンは、流路164を介して、陰イオン交換膜112を超えて、区画113内に移動する。
【0045】
区画128から、流体流は、流路140を介して、第2のセル130に進入することができ、そこで、流体流は、ウレアーゼ区画132に曝露される。ウレアーゼ区画132から、流体流は、第1のセル110の区画144に進入することができる。図2に見られるように、第1のセル110の区画144内での使用済み透析または透析老廃物流のEDユニット120への曝露は、老廃物流内の正に帯電されたイオンの移動を、流路166を介して、陽イオン交換膜118を超えて、アンモニアを除去することができるアンモニア吸着剤区画129に移動させる。同様に、老廃物流内の負に帯電されたイオンは、流路168を介して、陰イオン交換膜116を超えて、区画117内に移動する。
【0046】
区画144から、流体流は、流路148を介して随意のアンモニウム吸着剤区画、例えば、リン酸ジルコニウム区画138に進入することができ、透析液溶液の再生成をもたらす。この時、グルコースまたは他の好適な浸透圧性薬剤を、流路190を介して、処理された流体流170に追加することができる。
【0047】
代替的実施形態では、処理された流体流の一部(流路170)は、流路172および/または174を介して、再度、第1のセル110を通過するように、経路変更することができる。第1のセル110から、流体流は、付加的な処理のために、流路176を介して、第2のセル130の吸着剤区画136を通過することができる。次いで、処理された流体流は、再生成された透析液溶液として、流路180を介して、流路170に再進入することができる。
【0048】
図3に例証される代替的実施形態では、透析処理デバイス200は、ウレアーゼを有する第2のセル230と流体連通している、EDユニット220を有する第1のセル210を含む。透析処理デバイス200は、上述の種類の透析処理デバイスのうちのいずれかの処理カートリッジ内に収容されるように寸法決定し、構成することができる。第2のセル230は、取り外し可能かつ使い捨て可能であることができる。好適なポンプ250(例えば、容積膜または蠕動)は、処理デバイス200を介して、患者から使用済み透析流体を送り出し、患者に送り返すことができる。
【0049】
第1のセル210は、第1のセル210内に位置付けられるカソード222を含む。第1のアノード224は、第1のセル210内にEDユニット220を形成するために、第1のセル200の一端部に位置付けられ、第2のアノード226は、反対の端部に位置付けられる。アノードおよびカソード流体は、(1)水、または(2)希釈されたHCl(aq)、NaOH(aq)、HSO(aq)、および/またはNaCl(aq)であることができる。
【0050】
第1のセル210はさらに、1つ以上の陽イオン交換膜214および218、ならびに/または1つ以上の陰イオン交換膜212および216を含むことができる。この点において、EDユニット220を使用して、塩イオンを、カソード222と、アノード224および226との間に印加された電位差の影響下で、透析老廃物流から別の透析流体流または区画に輸送する。第1のセル210はさらに、老廃物流からアンモニアを除去するアンモニア吸着剤229を含むことができる。
【0051】
第2のセル230は、ウレアーゼ区画232および吸着剤区画234を含むことができる。ウレアーゼは、好適な方法で(固定化されたビーズ層もしくは樹脂、または吸着剤もしくは膜の一部として含浸された架橋連結されたウレアーゼ酵素結晶等)、ウレアーゼ区画232内に収容される。吸着剤区画234は、活性炭等の吸着剤を収容することができる。第2のセル230は、随意に、1つ以上の付加的な吸着剤区画238を含むことができる。吸着剤区画238は、処理された流体流内の任意の残存アンモニアを捕捉するために、例えば、リン酸ジルコニウム等のアンモニア吸着剤を含むことができる。
【0052】
図3はさらに、第1および第2のセル210および230につながり、それらから出る流体流路を例証する。第2のセル230は、流路240、242、および246を介して、第1のセル210と流体連通している。第2のセル230が、吸着剤区画238を含む場合、流路248は、流体を、第1のセル210から吸着剤区画238に運ぶことができる。
【0053】
一実施形態では、EDユニット220は、携帯型または独立型透析処理ユニット内に(例えば、取り外し不可能に)統合することができる。第2のセル230は、図3に示されるように、透析処理デバイス200の流動構造を使用する取り外し可能カートリッジであることができる。ここでは、第2のセル230は、EDユニット220を取り外す必要なく、携帯型または独立型透析処理ユニット内で交換することができる。
【0054】
動作中、使用済み透析流体または患者からの透析老廃物流は、流路260を介して、第2のセル230の吸着剤区画234に進入し、そこで、透析老廃物流の有機毒素は、吸着剤の吸着層表面上への吸着を介して除去することができる。流体は、流路246を介して、吸着剤区画234から第1のセル210の区画228に移動させられ、そこで、EDユニット220に曝露される。図3に見られるように、第1のセル210の区画228内での使用済み透析または透析老廃物流のEDユニット220への曝露は、老廃物流内の正に帯電されたイオンの移動を、流路262を介して、陽イオン交換膜214を超えて、区画215内に移動させ、かつ負に帯電されたイオンの移動を、流路264を介して、陰イオン交換膜212を超えて、区画213内に移動させる。
【0055】
区画228から、流体流は、流路240を介して、第2のセル230に進入することができ、そこで、流体流は、アンモニアへのウレアーゼ変換のために、ウレアーゼ区画232に曝露される。ウレアーゼ区画232から、流体流は、第1のセル210の区画244に進入することができる。図3に見られるように、第1のセル210の区画244内での使用済み透析または透析老廃物流のEDユニット220への曝露はさらに、老廃物流内の正に帯電されたイオンの移動を、流路266を介して、陽イオン交換膜218を超えて、アンモニア除去のためのアンモニア吸着剤区画229内に移動させ、かつ老廃物流内の負に帯電されたイオンの移動を、流路268を介して、陰イオン交換膜216を超えて、区画217内に移動させる。
【0056】
区画244から、流体流は、流路248を介して、例えば、リン酸ジルコニウム区画238等の随意のアンモニア吸着剤に進入することができ、それによって、再生成された透析液溶液をもたらす。この時、グルコースまたは他の好適な浸透圧性薬剤は、流路290を介して、処理された流体流270に追加することができる。
【0057】
代替的実施形態では、流路270内の処理された流体流の一部は、経路272を介して、第1のセル210を通過するように経路変更することができる。例えば、処理された流体流270は、経路272を介して、第1のセル210の区画215に迂回され、区画215内に収集された電解質(例えば、Ca2+、Mg2+、Na2+等)で補充されることができる。第1のセル210から、流体流は、再生成された透析液溶液の一部として、流路270に再進入することができる。
【0058】
透析処理デバイス2、100、および200の設計により、アンモニア除去のために典型的に使用される、リン酸ジルコニウム、ジルコニウム重炭酸等の吸着剤、および/またはイオン交換層は、不必要であり得る。あるいは、透析処理デバイス2、100、および200は、アンモニア除去のために吸着剤を使用する典型的な透析処理システムと比較して、必要な吸着剤の量の低下を可能にする。
【0059】
本明細書に開示される透析処理デバイス3、100、および200のうちのいずれかは、図4A〜4Dにそれぞれ示されるように、腹膜透析(「PD」)、血液透析(「HD」)、血液ろ過(「HF」)、または血液透析ろ過(「HDF」)のために使用することができる。図4Aは、患者300に実行されているPD処理の概略を例証する。患者300からの処理済透析流体は、処理/尿素除去のために、透析処理デバイス2、100、および200のうちの1つに進入する。再生成された透析は、再利用のために患者に戻される。これは、継続的に(「CFPD」)、バッチベースで(透析流体が、ある期間の間、患者300内に存在する)、または半継続的もしくは周期的に行うことができる。
【0060】
図4Bは、患者300に実行されているHD処理の概略を例証する。患者300からの血液は、透析器302を介して、送り出され、浄化されて、患者300に戻される。透析器302からの使用済み透析流体は、処理/尿素除去のために、透析処理デバイス2、100、および200のうちの1つに送られる。次いで、処理された流体は、継続的に患者の血液を浄化するために、継続的に透析器302に戻される。
【0061】
図4Cは、HF処理技術の概略を例証する。HFは、HDと技術的に同様である。血液ろ過では、透析液は使用されない。代わりに、正の静水圧は、血液フィルタ303のろ過膜を横断し、その血液区画から、そこから排水されるそのろ過区画に水および溶質を駆動する。使用済み透析流体は、処理/尿素除去のために透析処理デバイス2、100、および200のうちの1つの送られる。次いで、処理された流体はさらに、毒素および内毒素を除去する、限外フィルタ、ピロゲンフィルタ、またはナノフィルタ等の1つ以上のピロゲンフィルタ304を介して送られることによって精製される。得られた置換流体を、直接、血液中に送り出し、患者の対流洗浄を引き起こす。PDおよびHDと同様に、流体の正味容量は、患者が処理の間に蓄積した過剰な水を除去するための限外ろ過液として、患者から取り除かれる。
【0062】
図4Dは、HDF処理技術の概略を例証する。HDFは、HDおよびHFの組み合わせである。血液は、HDおよびHFと同様の方法で、透析器302の血液区画を介して送り出される。使用済み透析液は、透析器302から引き出され、透析処理デバイス2、100、および200のうちの1つにおいて浄化される。浄化された透析液は、分割され、いくつかは、透析器302に直接戻り、いくつかは、患者の血液ラインに直接送り出される好適な交換流体を形成するために、ピロゲンフィルタ、ナノフィルタ、または限外フィルタのうちの1つを介して、送り出される。HDFは、大分子量および低分子重の溶質の良好な除去をもたらす。
【0063】
代替的実施形態では、本開示は、透析技術または装置の流体回路内で透析流体を循環させることと、吸着剤を持たないまたは吸着剤カートリッジの小型形状の透析デバイス2、100、および200のうちの少なくとも1つを組み込むこととを含む、方法を提供する。これらの方法に使用される透析装置は、着用型透析デバイスであることができる。
【0064】
本明細書に説明される現在好ましい実施形態に行われる種々の変更および修正は、当業者に明らかであることを理解されたい。かかる変更および修正は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、かつ、その意図される利点を減少させることなく行うことができる。したがって、そのような変更および修正は、添付する特許請求の範囲に包含されることを意図する。
【0065】
本発明はさらに、例えば、以下を提供する。
(項目1)
第1の電気透析ユニットを備えた第1のセルと、
ウレアーゼ区画および吸着剤区画のうちの少なくとも1つを備え、該第1のセルと流体連通している第2のセルと、
第2の電気透析ユニットを備え、該第2のセルと流体連通している第3のセルと
を備えている、透析流体処理デバイス。
(項目2)
前記第3のセルは、アンモニア吸着剤をさらに備えている、項目1に記載の透析流体処理デバイス。
(項目3)
前記第1、第2、および第3のセルのそれぞれは、少なくとも2つの対応する流体経路を備えている、項目1に記載の透析流体処理デバイス。
(項目4)
前記第1のセルおよび前記第3のセルは、装着型腎臓のカートリッジ内に固定して収容される、項目1に記載の透析流体処理デバイス。
(項目5)
前記第2のセルは、装着型人工腎臓のカートリッジに取り外し可能に取り付けられる、項目1に記載の透析流体処理デバイス。
(項目6)
前記第1のセルは、陽イオン交換膜および陰イオン交換膜のうちの少なくとも1つを備えている、項目1に記載の透析流体処理デバイス。
(項目7)
前記第3のセルは、陽イオン交換膜および陰イオン交換膜のうちの少なくとも1つを備えている、項目1に記載の透析流体処理デバイス。
(項目8)
前記第1のセルと流体連通している活性炭ユニットをさらに備えている、項目1に記載の透析流体処理デバイス。
(項目9)
前記第2のセルは、前記第1のセルおよび前記第3のセルから取り外し可能に取り付けられ、それらと流体連通している、項目1に記載の透析流体処理デバイス。
(項目10)
カソードと2つの対向するアノードとを有する電気透析ユニットを備えた第1のセルと、
ウレアーゼ区画および吸着剤区画を備え、該第1のセルと流体連通している第2のセルと
を備えている、透析流体処理デバイス。
(項目11)
前記第1のセルは、アンモニア吸着剤をさらに備えている、項目10に記載の透析流体処理デバイス。
(項目12)
前記第2のセルは、リン酸塩結合剤区画および陰イオン交換吸着剤区画のうちの少なくとも1つをさらに備えている、項目10に記載の透析流体処理デバイス。
(項目13)
前記第1のセルは、装着型人工腎臓のカートリッジ内に固定して収容される、項目10に記載の透析流体処理デバイス。
(項目14)
前記第2のセルは、装着型人工腎臓のカートリッジに取り外し可能に取り付けられる、項目10に記載の透析流体処理デバイス。
(項目15)
前記第1のセルは、陽イオン交換膜および陰イオン交換膜のうちの少なくとも1つを備えている、項目10に記載の透析流体処理デバイス。
(項目16)
前記第2のセルの吸着剤カートリッジが、活性炭を備えている、項目10に記載の透析流体処理デバイス。
(項目17)
透析流体から尿素を除去する方法であって、
透析装置を備えた流体回路内で該透析流体を循環させることであって、該透析装置は、電気透析ユニットと尿素除去ユニットとを備えたカートリッジを有している、ことと、
該カートリッジを用いて該透析流体から尿素を除去することと、
該透析流体を再循環させて患者に戻すことと
を含む、方法。
(項目18)
前記尿素除去ユニットが、前記透析装置から取り外し可能であり、かつ、前記電気透析ユニットから分離可能であることを可能にすることを含む、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記カートリッジを患者によって着用されるように構成することを含む、項目17に記載の方法。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電気透析ユニットを備えた第1のセルと、
ウレアーゼ区画または吸着剤区画のうちの少なくとも1つを備え、該第1のセルと流体連通している第2のセルと、
第2の電気透析ユニットを備え、該第2のセルと流体連通している第3のセルと
を備えている、透析流体処理デバイス。
【請求項2】
前記第3のセルは、アンモニア吸着剤をさらに備えている、請求項1に記載の透析流体処理デバイス。
【請求項3】
前記第1、第2、および第3のセルのそれぞれは、少なくとも2つの対応する流体経路を備えている、請求項1に記載の透析流体処理デバイス。
【請求項4】
前記第1のセルおよび前記第3のセルは、装着型腎臓のカートリッジ内に固定して収容される、請求項1に記載の透析流体処理デバイス。
【請求項5】
前記第2のセルは、装着型人工腎臓のカートリッジに取り外し可能に取り付けられる、請求項1に記載の透析流体処理デバイス。
【請求項6】
前記第1のセルは、陽イオン交換膜または陰イオン交換膜のうちの少なくとも1つを備えている、請求項1に記載の透析流体処理デバイス。
【請求項7】
前記第3のセルは、陽イオン交換膜または陰イオン交換膜のうちの少なくとも1つを備えている、請求項1に記載の透析流体処理デバイス。
【請求項8】
前記第1のセルと流体連通している活性炭ユニットをさらに備えている、請求項1に記載の透析流体処理デバイス。
【請求項9】
前記第2のセルは、前記第1のセルおよび前記第3のセルから取り外し可能に取り付けられ、それらと流体連通している、請求項1に記載の透析流体処理デバイス。
【請求項10】
カソードと2つの対向するアノードとを有する電気透析ユニットを備えた第1のセルと、
ウレアーゼ区画および吸着剤区画を備え、該第1のセルと流体連通している第2のセルと
を備えている、透析流体処理デバイス。
【請求項11】
前記第1のセルは、アンモニア吸着剤をさらに備えている、請求項10に記載の透析流体処理デバイス。
【請求項12】
前記第2のセルは、リン酸塩結合剤区画および陰イオン交換吸着剤区画のうちの少なくとも1つをさらに備えている、請求項10に記載の透析流体処理デバイス。
【請求項13】
前記第1のセルは、装着型人工腎臓のカートリッジ内に固定して収容される、請求項10に記載の透析流体処理デバイス。
【請求項14】
前記第2のセルは、装着型人工腎臓のカートリッジに取り外し可能に取り付けられる、請求項10に記載の透析流体処理デバイス。
【請求項15】
前記第1のセルは、陽イオン交換膜または陰イオン交換膜のうちの少なくとも1つを備えている、請求項10に記載の透析流体処理デバイス。
【請求項16】
前記第2のセルの吸着剤カートリッジが、活性炭を備えている、請求項10に記載の透析流体処理デバイス。
【請求項17】
透析流体から尿素を除去する方法であって、
透析装置を備えた流体回路内で該透析流体を循環させることであって、該透析装置は、電気透析ユニットと尿素除去ユニットとを備えたカートリッジを有し、該尿素除去ユニットは、該透析装置から取り外し可能であり、かつ、該電気透析ユニットから分離可能である、ことと、
該カートリッジを用いて該透析流体から尿素を除去することと、
該透析流体を再循環させて患者に戻すことと、
該尿素除去ユニットを新しい尿素除去ユニットと交換することと
を含む、方法。
【請求項18】
前記カートリッジを患者によって着用されるように構成することを含む、請求項17に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【公表番号】特表2013−502987(P2013−502987A)
【公表日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−526851(P2012−526851)
【出願日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際出願番号】PCT/US2010/045990
【国際公開番号】WO2011/025705
【国際公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(591013229)バクスター・インターナショナル・インコーポレイテッド (448)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER INTERNATIONAL INCORP0RATED
【出願人】(501453189)バクスター・ヘルスケヤー・ソシエテ・アノニム (289)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER HEALTHCARE S.A.
【Fターム(参考)】