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尿量測定装置および採尿容器
説明

尿量測定装置および採尿容器

【課題】尿量測定装置を小型化すると共に尿量測定装置を小型化するための採尿容器を提供する。
【解決手段】底部に孔が設けられた収容部と、前記収容部の孔を密封する栓部材と、前記栓部材が前記収容部の孔を密封するように前記栓部材を付勢する付勢手段とを備え、前記収容部の孔が前記栓部材により密封された状態で、患者から採取された尿を収容する採尿容器が配置される配置部と、前記配置部に配置された前記採尿容器の孔を、付勢手段の付勢力に抗して密封状態から解除する密封解除手段と、前記密封解除手段によって密封状態を解除することにより前記採尿容器の孔から流出した尿を受け入れる尿受入部と、前記尿受入部に受け入れられた尿の量を測定する測定手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、尿量を測定できる尿量測定装置および尿量測定装置に供する採尿容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、病院施設においては、患者の病状を知るため、患者から排泄される尿の量と比重を測定している。近年、患者から採尿カップに採取した尿を所定の位置にセットすることで、患者毎の尿量と尿比重を自動的に測定できる蓄尿装置が知られている。
【0003】
このような蓄尿装置として、例えば特許文献1の尿量測定装置が提案されている。特許文献1に記載の尿量測定装置は、患者から採取した尿を収容する尿コップと、セットされた尿コップを把持し、さらに把持した尿コップを転倒可能なように構成されたセット位置と、転倒された尿コップ内の尿を収容する採尿ロートと、採尿ロートに収容された尿の重さを測定するロードセルおよび比重を測定する比重計を備えている。
【0004】
【特許文献1】特開2000−314736
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の尿量測定装置においては、セット位置にセットされた尿コップ内の尿を採尿ロートに供給するため、尿コップを転倒させる必要がある。すなわち、尿コップを装置内で転倒させるためのスペースが必要となるため、装置が大型化してしまうことがあった。
【0006】
本発明は、尿量測定装置を小型化すると共に尿量測定装置を小型化するための採尿容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の観点から、本発明の尿量測定装置は、底部に孔が設けられた収容部と、前記収容部の孔を密封する栓部材と、前記栓部材が前記収容部の孔を密封するように前記栓部材を付勢する付勢手段とを備え、前記収容部の孔が前記栓部材により密封された状態で、患者から採取された尿を収容する採尿容器が配置される配置部と、前記配置部に配置された前記採尿容器の孔を付勢手段の付勢力に抗して、密封状態から解除する密封解除手段と、前記密封解除手段によって前記採尿容器の孔から流出した尿を受け入れる尿受入部と、前記尿受入部に受け入れられた尿の量を測定する測定手段と、を備えるように構成することができる。
これにより、患者は採尿時に付勢手段により孔が密封された状態で採尿容器に尿を採取することができる。また、患者により配置部に配置された採尿容器は、密封解除手段により採尿容器の孔を密封状態が解除され、さらに採尿容器の孔から通流した尿は、尿受入部に受け入れられ、測定手段により尿の量が測定される。したがって、上述のような構成とすることにより、配置部に配置された採尿容器に収容された尿を採尿容器を転倒させることなく尿受入部に供給することが可能となり、尿量測定装置を小型化することができる。
【0008】
上記発明においては、前記配置部は、前記採尿容器を収容する凹部が上面に設けられた載置台を備えるように構成することができる。
これにより、患者は採尿容器を載置台に配置するとき、採尿容器を確実に所定の位置に安定して配置することができる。したがって、密封解除手段は、付勢力により採尿容器の収容部の孔を密封する栓部材を、確実に付勢力に抗して解除することが可能となり、採尿容器に収容された尿を確実に尿受入部に供給することができる。
【0009】
上記発明においては、前記載置台の凹部には、上面から下面に貫通する孔が設けられており、前記凹部の下面に接続され、前記採尿容器の孔を介して通流する尿を前記尿受入部に導く導管をさらに備えるように構成することができる。
これにより、密封解除手段により採尿容器から通流した尿は、載置台に設けられた孔を介して直接尿受入部に供給されるので、新たな流路、バルブ等の機構を設ける必要がなくなり、ハード構成を簡略化することができる。
【0010】
上記発明においては、前記密封解除手段は、前記載置台を保持する基台と、前記基台に対して上下移動可能なように前記基台と前記載置台を連結する連結部材とをさらに備えるように構成することができる。
【0011】
上記発明においては、前記密封解除手段は、前記配置部に配置された前記採尿容器の栓部材の下方に配置される棒部材と、前記棒部材を前記基台に固定する棒固定部材とを備え、前記採尿容器が前記配置部と共に下方向に移動したとき、前記棒部材が前記配置部に配置された前記採尿容器の栓部材と当接することにより、前記採尿容器の孔が密封状態から解除されるように構成することができる。
これにより、配置部と配置部に配置された採尿容器が、例えば上から力を加えられることにより下方向に移動したとき、棒部材により採尿容器の孔の密封状態を解除することができる。したがって、配置部に配置された採尿容器を転倒させることなく、採尿容器の孔の密封状態を解除することが可能となり、装置を小型化することができる。
【0012】
上記発明においては、前記密封解除手段は、前記配置部に配置された前記採尿容器を下方向に押圧する押圧部材と、前記押圧部材を上下駆動させる駆動手段と、前記駆動手段を制御して前記押圧部材により前記採尿容器を押圧することで、前記採尿容器の孔を密封状態から解除する押圧部材制御手段をさらに備えるように構成することができる。
これにより、配置部と配置部に配置された採尿容器が押圧部材により下方向に押圧されることで、密封解除手段は、採尿容器の孔の密封状態を解除することができる。したがって、密封解除手段は、配置部に配置された採尿容器を転倒させることなく、採尿容器の孔の密封状態を解除することが可能となり、装置を小型化することができる。
【0013】
第2の観点から、本発明の尿量測定装置は、上記発明においては、底部に孔が設けられた収容部と、前記収容部の孔を密封する栓部材と、前記栓部材が前記収容部の孔を密封するように前記栓部材を付勢する付勢手段とを備え、前記収容部の孔が前記栓部材により密封された状態で患者から採取された尿を収容するように構成されている。
これにより、患者は、採尿容器の孔が密封された状態で採尿容器に尿を収容することが可能となる。また、収容部の孔を密封するように栓部材を付勢する付勢手段に抗して栓部材に力を加えることで収容部の孔の密封状態を解除することで、採尿容器に収容された尿を流出させることが可能となる。
【0014】
上記発明においては、前記栓部材は、前記収容部の内側から前記収容部の孔を密封するように構成することができる。
【0015】
上記発明においては、前記栓部材は、前記収容部の孔を内側から密封する栓と、一端が前記栓と接続され前記収容部の孔を貫通する支持軸と、前記付勢手段による前記採尿容器の密封状態を維持するため前記収容部の外側に配置され、前記支持軸の他端と接続される前記密封維持部材とを備えるように構成することができる。
【0016】
上記発明においては、前記栓は、弾性球体で形成されており、前記栓の球形は前記収容部の孔の円径よりも大きく形成することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の尿量測定装置および採尿容器によれば、尿量測定装置を小型化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態に係る蓄尿装置について、図面を参照しながら詳細に説明す
る。図1は本実施形態に係る自動蓄尿装置の概略外観図である。図2は本実施形態に係る
自動蓄尿装置の構成を示すブロック図である。まず図1を参照して本実施形態に係る自動
蓄尿装置1の全体構成について説明する。
自動蓄尿装置1は、例えば病院等の共同トイレや汚染処理施設などに設置され、患者等
から採取された尿を投入することにより、投入された尿の体積及び比重の計測及び計測結
果の出力、スピッツ管への尿の分注及び保存を自動的に行うための装置である。図1に示
すように、本実施形態に係る自動蓄尿装置1は、投入部2、尿量計測部3、比重計測部4
、分注部5、洗浄部6、ディスプレイ71、プリンタ72、タッチパネル入力部8、RF
ID読み取り部9および制御部10を備えている。
【0019】
投入部2は、患者が尿を採取した採尿容器24を配置するための載置台221を備えており、患者は尿が収容された採尿容器24を載置台221に配置する。また、自動開閉するスライド扉部21を備えている。投入部2の構成については後述する。
【0020】
尿量計測部3は、投入部2を介して自動蓄尿装置1内に投入された尿の体積を計測できるように構成されている。尿量計測部3の構成についても後述する。
【0021】
比重計測部4は、比重計を備えており、比重計により尿の比重を計測する構成となっている。この比重計は、尿量計測部3から流路(図示せず)を介して送られた尿をガラス管に導入し、ガラス管に振動を加えた際の振動数の変化を検出して比重を測定する。比重計には温度センサが設けられており、この温度センサによって測定された尿の温度を用いて比重が補正される。
【0022】
分注部5は、個々の患者毎に一定量の尿を分注し、分注された尿を保管できるように構成されており、複数の分注スピッツ管50を格納している。
【0023】
洗浄部6は、投入部2、尿量計測部3、比重計測部4及び分注部5の洗浄を行なうため
に洗浄剤と水道水の混合液を供給する供給部が備えられている。自動蓄尿装置1には、洗浄剤を蓄えておく洗浄剤タンク61と水道水を供給部に供給するための図示しない施設の水道管と接続されている。
【0024】
ディスプレイ71は自動蓄尿装置1の筐体前面に設けられた液晶パネルであり、操作情
報や計測結果などを表示する。
【0025】
プリンタ72は自動蓄尿装置1の筐体前面に設けられており、計測結果を紙媒体に印刷
する。
【0026】
タッチパネル入力部8は、ディスプレイ71の前面に、液晶パネルを覆うようにして埋
設されている。患者は、ディスプレイ71の表示に従ってタッチパネル入力部8のセグ
メント部位を指で触れることにより、所望のキー入力を行なうことができるようになって
いる。
【0027】
RFID読み取り部9は、アンテナを含むリーダ/ライタ装置を備えている。一方、自
動蓄尿装置1を利用する患者は、各患者毎に割り振られたID番号を記憶する不揮発性メ
モリを備えた非接触ICタグ90を腕に装着している。RFID読み取り部9がアンテナ
を介して電波を送信すると、非接触ICタグ90は送信された電波によって誘起された誘
起電圧を動作電源に変換し、不揮発性メモリに記憶されたID番号のデータをRFID読
み取り部9に発信する。RFID読み取り部9は、非接触ICタグ90から発信されたI
D番号のデータを受信して、制御部10に出力する。
【0028】
次に、図2を参照して制御部10の構成について説明する。
制御部10は、CPU101と、ROM102と、RAM103と、入出力インターフ
ェース104と、駆動回路105と、ハードディスク106とを備えている。CPU10
1、ROM102、RAM103、入出力インターフェース104、駆動回路105、ハ
ードディスク106は相互にデータ伝送が可能であるようにデータ伝送線を介して接続さ
れている。この構成により、CPU101はROM102、RAM103、ハードディス
ク106に対するデータの読み取り、書き込み、並びに入出力インターフェース104及
び駆動回路105に対するデータの送受信が可能となっている。
【0029】
CPU101は、ROM102に記憶されたコンピュータプログラム及びRAM103
にロードされたコンピュータプログラムを実行することが可能である。
ROM102はマスクROM、PROM、EPROM等によって構成されており、CP
U101に実行されるコンピュータプログラム及び測定結果のデータが記憶されている。
RAM103は、SRAM又はDRAM等によって構成されている。RAM103は、R
OM102に記憶されているコンピュータプログラムの読み出しに用いられる。また、こ
れらのコンピュータプログラムを実行するときに、CPU101の作業領域として利用さ
れる。
【0030】
入出力インターフェース104は、A/D変換器、D/A変換器等からなり、CPU1
01によるコンピュータプログラムの実行に伴って、CPU101からの命令を各機構部
に伝送し、さらに各機構部から送信される信号をCPU101に出力するためのインター
フェースである。入出力インターフェース104は、ディスプレイ71及びタッチパネル
入力部8と夫々電気信号線によって電気的に接続されるとともに、投入部2、尿量計測部
3、比重計測部4、分注部5、洗浄部6、プリンタ72及びRFID読み取り部9と、駆
動回路105を介して接続されている。
【0031】
駆動回路105は、投入部2に設けられたステッピングモータ238a、原点センサ239a、下限センサ239b、容器有無センサ223、尿量計測部3に設けられたステッピングモータ38e、光センサ37、ピンチバルブ32と36、原点センサ38g、上限センサ38h、比重計測部4、分注部5、洗浄部6、プリンタ72及びRFID読み取り部9に電気的に接続されており、入出力インタフェース104を介してCPU101からの命令を受け付け、対応する電気信号を各部に送出することにより各機構部を駆動する。
ハードディスク106には、図3に示すような患者情報テーブルが格納されており、こ
の患者情報テーブルには、各患者毎に割り振られたID番号と、患者の氏名、蓄尿量、サ
ンプリング量とからなる患者情報とが対応づけて記憶されている。ここで蓄尿量とは、そ
の患者の自動蓄尿装置1内に蓄積されている尿の量であり、サンプリング量とは、その患
者によって自動蓄尿装置1に投入された全尿のうち分注に供される尿の比率である。
【0032】
次に、図4Aを用いて採尿容器24について詳細に説明する。図4Aは採尿容器24の断面図、図4Bは後述する栓部材243の断面図を示す。
採尿容器24は、図4Aに示す通り、尿を収容する尿収容部241と、採尿容器24が自立可能なように形成された袴状の支持部材242と、尿収容部241の孔241aを内部から栓をする栓部材243と、後述する栓部材243の密封維持部材243cと尿収容部241の底部に介在するばね244とを含んでいる。
【0033】
尿収容部241は、尿を投入するために上部に開口部241cを有し、尿収容部241に収容された尿を通流させるために底部に孔241aが設けられている。支持部材242は、尿収容部241の側壁241bに沿って開口部241cから下方向に延長して袴状に形成され、自立可能となっている。支持部材242は尿収容部241の側壁241bと一体に形成されているが、別部材として形成されたものを尿収容部241の側壁241bに結合してもよい。
【0034】
栓部材243は、図4Bに示すように、ゴム状の弾性体により球状に形成された栓243aと、一端が栓243aと接続されており、尿収容部241の孔241aを挿通する支持軸243bと、支持軸243bの他端に接続され尿収容部241の外側に配置される鍔状の密封維持部材243cとを含んでいる。栓243aの球径D2(図4B参照)は、尿収容部241の孔241aの円径D1(図4A参照)よりも大きく形成されている。
栓243aをゴム状の弾性体にし、さらに採尿容器の孔241aの円径D1(図4A参照)よりも大きくすることで、後述するばね244の弾性力も加わって、孔241aの密封状態をより強固なものとすることができる。したがって、患者が共同トイレで尿を採取した後、自動蓄尿装置1まで採尿容器24を運ぶときに、尿が採尿容器24の収容部241の孔241aから漏れることを確実に防ぐことができる。
【0035】
ばね244は、図4Aに示すように、尿収容部241の底部の下面と密封維持部材243cの上面の間に挿入され、支持軸243bがばね244を貫通している。さらに、尿収容部241に収容されている尿が後述する尿収容容器31に投入されるとき以外は、ばね244の弾性力により密封維持部材243cは下方向に付勢され、収容部241の孔241aが栓243aによって密封状態にされている。
ばね244により栓243aが常に下方向に付勢されているので、たとえば患者が共同トイレで採尿容器24に尿を採取し、採尿容器24を自動蓄尿装置1まで運ぶときに、採尿容器24が傾いたり、尿収容部241に収容されている尿が揺れても、採尿容器24の尿収容部241の孔241aの密封状態を維持することができる。
【0036】
次に、図5、図6、図7A、および図7Bを用いて投入部2について詳細に説明する。図5は、投入部2と尿量測定部3の部分拡大図である。図6は、投入部2の構成要素の1つである配置部22の断面図である。図7Aおよび図7Bは、密封解除部23の斜視図および側面図である。
投入部2は主に、患者が配置部22に採尿容器24を配置または取り出しすることが可能なように横方向に自動開閉が可能な扉211を有するスライド扉部21(図1参照)と、患者が採尿容器24を配置するための配置部22(図5参照)と、配置部22に配置された採尿容器24の密封状態を解除する密封解除部23とを備えている。以下、各構成部分について説明する。
【0037】
スライド扉部21について図1を用いて説明する。扉211は、アクリルなどの透光性を有する材料によって形成されており、横にスライドするように構成されている。RFID読み取り部9が患者の装着した非接触ICタグ90から発信されたID番号を受信すると、ステッピングモータ(図示せず)により自動で扉211を開くようになっている。また、患者が測定を開始するためにタッチパネル入力部8の所定のセグメント部位を指で触れることにより、自動で扉211が閉じられ、測定が開始される。
【0038】
次に、配置部22の各構成部分について図5および図6を用いて以下に説明する。配置部22は、図5および図6に示すように、採尿容器24を配置する載置台221と、採尿容器24から流出した尿を後述する尿収容容器31に導く導管222と、載置台221に採尿容器24が配置されたことを検出する容器有無センサ223とを含んでいる。図6に示すように、載置台221は、採尿容器24を載置できるように凹状をなしており、その内側には中心部を貫通する孔221bが設けられている。また、載置台221には、採尿容器24を保持できる程度に平面221aが設けられている。これにより、採尿容器24を載置台221に配置するとき、患者は、採尿容器24を確実に載置台221の所定の位置に安定して配置することができる。
さらに載置台221を貫通する孔221bには、採尿容器24から流出した尿を尿収容容器31に導く導管222が接続されている。これにより、採尿容器24から通流した尿は、載置台221に設けられた孔221bに接続された導管222を介して直接尿収容容器31に供給されるので、新たな流路、バルブ等の機構を設ける必要がなくなり、ハード構成を簡略化することができる。
容器有無センサ223は、採尿容器24が載置台221に配置されたときに、採尿容器24の重さにより有無を検出できるマイクロスイッチにより構成されている。
【0039】
次に、密封解除部23の各構成部分について図6、図7A、図7B、図8Aおよび図8Bを用いて詳細に説明する。密封解除部23は、載置台221を固定するための基台231と、載置台221と基台231との間に配置されるばね232と、ばね232を貫通し、載置台221と基台231を連結する支持軸233と、載置台221に配置された採尿容器24の栓部材243の直下に固定された棒部材234と、棒部材234を基台231に固定するための棒固定部材235と、配置部22に配置された採尿容器24を下方向に押圧する押圧部236と、押圧部236と接続されており、押圧部236を上下に移動させる押圧棒237と、押圧棒237を駆動するステッピングモータ238aと、押圧部236が下限まで移動したことを検出する下限センサ239aと、押圧部236が原点位置にあることを検出する原点センサ239bとを含んでいる。ステッピングモータ238a、下限センサ239aおよび原点センサ239bは、駆動回路105と電気的に接続されている(図2参照)。
密封解除部23の各構成部分について以下に説明する。
【0040】
図6に示すように、載置台221は、ばね232と支持軸233を含む連結ユニットにより、基台と3ケ所で連結されている。棒部材234は、導管222の中に垂直に立設され、載置台221に配置される採尿容器24の栓部243の直下に棒固定部材238により固定されている。ここで、棒部材234は、載置台221に配置された採尿容器24の密封維持部材243cと接する程度の高さに固定されている。
【0041】
押圧部236は、採尿容器24の上面の開口部に蓋をする程度の大きさに形成されており、押圧棒237が押圧部236を貫通して接続されている。さらに、押圧棒237は中が空洞となっており、洗浄部6から供給される洗浄剤と水道水が混合された洗浄液が押圧棒237の空洞を介して供給され、採尿容器24および尿収容容器31を洗浄できる構成となっている。
【0042】
また、図7Aおよび図7Bに示すように、押圧棒237は、ステッピングモータ238aの回転移動が駆動軸を介して駆動プーリ238bに伝達されることにより、駆動プーリ238bが回転し、タイミングベルト238dが駆動されて押圧部236および押圧棒237が上下方向に移動する。さらに押圧部236は、下限位置に達したことを検出する下限239aと押圧部236が原点位置に戻っていることを検出する原点センサ239bを備えており、押圧部236が下限位置に達したとき、ばね232の弾性力に抗して採尿容器24および載置台221が下方向に押圧され、採尿容器24の密封維持部材244cと棒部材234が当接し、採尿容器24の孔241aと栓244aとの間に隙間が生じ、採尿容器24に収容された尿が流出する。
【0043】
図8Aおよび図8Bは、採尿容器24が記載置台221に配置され、さらに採尿容器24の尿収容部241に収容された尿が尿収容容器31に供給されるまでを示す図である。載置台221に採尿容器24が配置され(図8A参照)、CPU101は、容器有無センサ223の出力に基づいて載置台221に採尿容器24が配置されていることを検出すると、押圧部236が下限位置に達するまでステッピングモータ238aを駆動する。
図8Bに示すように、押圧部236が下限位置に達したとき、すなわち、採尿容器24と載置台221が押圧部236により所定の位置まで下方向に押し下げられたとき、基台231に固定された棒部材234と栓部材243の密封維持部材243cが当接し、尿収容部241の孔241aを密封する栓243aと尿収容部241の孔241aの間に隙間が生じ、そこから尿が通流し、導管222を介して、後述する尿収容容器31に尿が収容される。
採尿容器24の尿が尿収容容器31に収容された後、押上部236および押圧棒237はステッピングモータ238aにより原点位置に戻され、それと共に載置台221および採尿容器24がばね232の弾性力により図8Aに示すように初期状態に戻る。
このように、押圧部23により採尿容器24の収容部241に収容された尿を採尿容器24を転倒させることなく収容部241の孔241aから尿収容容器31に流出させることができるので、尿量測定装置を小型化することができる。
【0044】
次に、図9A、図9Bおよび図9Cを参照して尿量計測部3について詳細に説明する。図9Aは、尿量計測部3の概略外観図、図9Bは測定管34の概略外観図、図9Cは尿収容容器31の底部31aの概略外観図である。
尿量計測部3は、導管222を介して採尿容器24から通流する尿を収容する尿収容容器31と、尿収容容器31、測定管34および流路35に収容された尿を廃液部(図示せず)に排出するために流路33を開放するピンチバルブ32と、尿量測定のために尿収容容器31に収容された尿の一部を収容する測定管34と、尿収容容器31の尿を測定管34に導くための流路35と、流路35を開閉するピンチバルブ36と、測定管34に収容された尿の液面の高さを検出する光センサ37と、光センサ37を上下方向に駆動するための光センサ駆動部38とを含んでいる。尿量計測部3の各構成部分について以下に説明する。
【0045】
尿収容容器31は、断面積が底部31aに向かうに従い多段的に小さくなるように形成されている。このため、尿収容容器31に収容される尿量が少ない場合でも、尿収容容器31の底部31aに向かうに従い断面積を小さく形成することで、流路35を介して測定管34に尿を通流させることができる。したがって、測定管34に収容される尿の液面位置を所定の高さ以上に確保することができるので、尿収容容器31に収容される尿量が少ない場合においても、尿量の取得が可能となる。
【0046】
ピンチバルブ32は、尿収容容器31および測定管34に収容された尿を排出するため、流路33の開閉を行うように構成されており、CPU101からの命令に応じて流路33の開閉を行うよう駆動回路105によって駆動される。
【0047】
測定管34は、図9Aおよび図9Bに示すように、光センサ37により液面の高さが検出される液面検出管34aと、測定管34の底部に位置し、後述する流路35bと液面検出管34aを連結する連結部34bを含んでいる。
液面検出管34aは内径が6.0mm、外径が8.0mmのテフロン(登録商標)により形成されており、尿収容容器31の底部31aの断面積よりも小さい構成となっている。測定管34は、尿収容容器31の横に配置され、さらに尿収容容器31の底部と測定管34の底部が同じ高さになるように構成されている。これにより、尿収容容器31に収容される尿量が少ない場合でも、測定管34および尿収容容器31の両方に尿を収容することができるので、測定管34に収容された尿の液面の高さを光センサ37により検出することで、測定管34および尿収容容器31に収容された尿の量を取得することができる。したがって、測定管34に収容された尿の液面の高さを検出する光センサ37を備えるだけでよいので、装置の構成を簡略化することができる。
【0048】
流路35は、図9Cに示すように、導管35a、導管35aに接続されたテフロン(登録商標)チューブ、シリコンチューブ等の材料により形成された流路35bおよび流路35bの他端に接続される測定管34の連結部34bとを含んでいる。
導管35aは、尿収容容器31の底部31aの下端から所定の高さに、底部31aの側壁に直交するように形成されおり、尿収容容器31の尿を流通可能なように形成されている。導管35aが、尿収容容器31の底部31aの下端から所定の高さに側壁に直交するように設けられていることで、尿収容容器31に尿が投入された際に発生する泡が導管に付着するのを防ぐことができる。したがって、後述するピンチバルブ36が開放されたとき、導管を経て測定管34に通流する尿から泡を低減させることができる。
【0049】
ピンチバルブ36は、流路35bの開閉を行うように構成されており、CPU101からの命令に応じて流路35bの開閉を行うよう駆動回路105によって駆動される。
【0050】
光センサ37は、図14Aおよび図14Bに示すように、投光部37aと、受光部37bと、これらを保持するハウジング37cとを備えた透過型の光センサである。投光部37aと、受光部37bは、液面検出管34aを挟んで配置されており、投光部37aはCPU101からの命令に応じて光を照射するよう駆動回路105によって駆動され、受光部37bは、受光量に応じて信号を出力し、出力された信号は、駆動回路105を介して入出力インタフェース104に入力される。
【0051】
光センサ駆動部38は、図9Aに示すように、測定管34の外側に立設されたガイドレール38aと、ガイドレール38aと係合し光センサ37が備えられた取付台38bと、取付台38bが固定されたタイミングベルト38cと、タイミングベルト38cの下端に設けられた駆動プーリ38dと、タイミングベルト38cの下端に設けられた駆動プーリ38dに駆動力を与えるステッピングモータ38eと、タイミングベルト38cの上端に設けられた従動プーリ38fと、原点センサ38gおよび上限センサ38hとを備えている。
光センサ駆動部38の各構成部分について図9Aを用いて以下に説明する。
【0052】
ガイドレール38aは、その下端が測定管34の底部より低く、上端は測定管34の上端開口より高い位置にあり、測定管34の外側に垂直に立設されている。取付台38bはガイドレール38aが係合するためのガイド溝(図示せず)を有し、上下方向の移動がガイドレール38aによって案内される。このガイドレール38aは、取付台38bと係合しており、さらに取付台38bは、ガイドレール38aの上端より高い位置に設けられた従動プーリ38fとによって張架されている。ステッピングモータ38eは駆動プーリ38dと同じ高さに設けられており、CPU101からの命令に応じてモータを回転するよう、駆動回路105によって印加されるモータパルスに従って駆動される。ステッピングモータ38eの回転運動が駆動軸を介して駆動プーリ38dに伝達されることにより、駆動プーリ38dが回転し、タイミングベルト38cが駆動されて取付台38bおよび光センサ37が上下方向に移動する。
上述したように、尿収容容器31に尿が収容されるとき、例えば、ピンチバルブ36を閉じた状態にしておき、尿収容容器31に尿が収容された後にピンチバルブ36を開放状態にすることで、尿が収容される時に、流路35を経て検出管34に流入する泡を低減させることができる。したがって、泡の流入が低減された検出管34の尿の液面位置を光センサ37により検出することで、泡の影響を低減した尿量を取得することができる。
【0053】
以下、図10のフローチャートを用いて本実施の形態にかかる自動蓄尿装置1による測定動作について説明する。図10は本実施の形態にかかる自動蓄尿装置1による測定動作を示したフローチャートである。
【0054】
ステップS1において、制御部10は、RFID読み取り部9を介して非接触ICタグ90から、当該患者に割り当てられたID番号のデータを取得してRAM103に記憶する。ID番号のデータを取得すると、制御部10は、ハードディスク106に記憶された患者情報テーブルを参照し、得られたID番号に基づいて患者情報(患者氏名、蓄尿量、サンプリング量)を取得する。
【0055】
ついでステップS2の処理において、制御部10は、ステップS1において得られた患者情報をディスプレイ71に表示させ、さらに「名前を確認してください」などのメッセージとともに、患者情報が正しいか否かの選択操作を受け付けるための「はい」、「いいえ」と表示された2つのソフトキー(図示せず)を表示する。患者はディスプレイ71の表示を確認して、正しければタッチパネル入力部8を介して「はい」と表示されたソフトキーを選択し、処理がステップS3に進む(ステップS2においてYES)。氏名が正しくない場合は、患者は「いいえ」を選択する。「いいえ」が選択されると(ステップS2においてNO)、制御部10は測定を行うことなく処理を終了する。
【0056】
ついでステップS3の採尿容器受入処理において、制御部10は駆動回路105を介して、ピンチバルブ36を閉じ、流路35に尿が流入しないようにする。また、駆動回路105を介して押圧部236を図8Aに示す原点位置に戻す。
【0057】
ついで制御部10は駆動回路105を介して、扉211を開く処理を実行する。さらに、患者に採尿容器24を配置部2にセットするよう促すため、制御部10は、ディスプレイ71に「採尿カップをセットしてください」などのメッセージを表示させる処理を実行する。
【0058】
患者により配置部2に採尿容器24がセットされ、制御部10は配置部2に設けられた採尿容器有無センサ223の出力により採尿容器24を検知すると、駆動回路101を介して扉211を閉じる処理を実行する。扉211が閉じられると、載置部221に配置された採尿容器24に収容された尿を尿収容容器31に投入する尿投入処理を実行する(ステップS4)。尿投入処理については後に詳述する。
【0059】
ついで、尿収容容器31に尿が投入されるとステップS5の処理に進み、制御部10は尿量計測部3によって尿量を計測する処理を実行する。尿量計測部3による尿量計測処理(ステップS5)については後に詳述する。
【0060】
ステップS5において尿量が計測されると、制御部10は尿収容容器31の下部に設けられたピンチバルブ32を開く処理を実行する。ピンチバルブが開かれると、収容容器31内に収容されていた尿の一部が比重計測部4に送出される。
【0061】
ついでステップS6の処理において、制御部10は比重計測部4によって尿比重を計測する処理を実行する。制御部10からの命令を受けて、比重計測部4は、尿量計測部3から送出された尿を比重計に設けられたガラス管に導入し、ガラス管に振動を加えた際の振動数の変化を検出して尿の比重を測定する。さらに比重計には温度センサが設けられており、この温度センサによって測定された尿の温度を用いて比重が補正される。制御部10は、比重計測の結果をRAM103に記憶する。
【0062】
ついでステップS7の処理において、尿収容容器31内に収容されていた尿の一部が分注部5に送られ、制御部10は分注部5に格納された分注スピッツ管50に分注させる処理を実行する。
分注部5に格納されている分注スピッツ管50は、ステップS1の処理において取得さ
れるIDと対応づけられて格納されており、制御部10はステップS1において取得された患者情報に基づいて分注を行なう分注スピッツ管50を指定して分注処理を実行し、分注量をRAM103に記憶する。なお、このときの分注量は、ステップS1において取得された患者情報に含まれるサンプリング量に基づいて、尿量計測部3において計測された全尿の体積*サンプリング量(%)によって計算され、分注量はRAM103に記憶される。
【0063】
ついでステップS8の処理において、制御部10は洗浄部6を駆動して各部の洗浄を行なう処理を実行する。洗浄部6は制御部10からの命令を受けると、自動蓄尿装置1に接続された水道管から水道水を取り込み、さらに水道水と洗浄液タンク(図示せず)内の洗浄液とを混和させ、押圧棒237の空洞から噴出させ、各部の洗浄を行なう。分注部5において分注スピッツ管50に分注された尿を除いて、自動蓄尿装置1に投入された全ての尿は、廃液管を通じて装置外部に排水される。
【0064】
ついでステップS9の処理において、制御部10は、ステップS1において取得した患者氏名、ステップS4〜S6の処理においてRAM103に記憶された尿量計測結果、尿比重計測結果、分注量(サンプル量)を読み出し、図11に示すように尿量70a、尿比重70b、サンプル量70cを含む結果表示画面70をディスプレイ71に表示させる処理を実行する。さらに制御部10は、プリンタ72によってこれらの計測結果を紙媒体に印刷する処理を実行して、自動蓄尿装置1による測定が終了する。
【0065】
次に、ステップS4の尿投入処理について図12を参照して詳細に説明する。図12は、尿投入部2の動作を示すフローチャートである。
制御部10は、載置台221に配置された容器有無センサ223の出力により、採尿容器24が載置台221に配置されていることを検出した場合(ステップS401においてYes)、駆動回路105を介して押圧部236を下限位置まで下降させる処理を実行する(ステップ402)。容器有無センサ223の出力により、載置台221に採尿容器24を検出できなかった場合(ステップS401においてNo)、制御部10は、採尿容器24が載置台221に配置されるのを待つ。
【0066】
制御部10は、光センサ239aの出力に基づいて、押圧部236が下限位置に到達したことを検出した場合(ステップS403においてYes)、ステッピングモータ238aの動作を停止し(ステップS404)、押圧部236が下限位置に到達してから所定時間が経過後(ステップS405においてYes)、ステッピングモータ238aを駆動して、押圧部236および押圧棒237を原点位置に戻す。ここで、押圧部236を停止させておく時間は、採尿容器24の尿収容部241に収容された尿を孔241aから流出させるのに十分な時間であることが望ましい。
【0067】
次に、ステップS5の尿量計測処理について図13を参照して詳細に説明する。図13は尿量計測部3の動作を示すフローチャートである。
まずステップS501において、制御部10は駆動回路105を介して光センサ37を原点位置まで下降させる処理を実行する。具体的には、制御部10がステッピングモータ38eを駆動させる処理を実行することにより、ステッピングモータ38eの回転運動による駆動力が駆動軸を介して駆動プーリ38dに伝達され、駆動プーリ38dが回転する。駆動プーリ38dの回転により、駆動プーリ38dと従動プーリ38fとによって張架されたタイミングベルト38cが駆動し、タイミングベルト38cと取付台38bを介して固定された光センサ37が、ガイドレール38aに沿って下方向に移動する。
【0068】
光センサ37の下降とともに取付台38bに設けられた遮蔽部も下降していき、遮蔽部が原点センサ38gの発光素子と受光素子との間に進入すると、原点センサ38gの発光素子からの光が遮蔽部によって遮蔽され、受光素子における受光量が一定値を下回り、これを受けて原点センサ38gがセンサ信号を出力する。原点センサ38gからセンサ信号が出力されると、制御部10はステッピングモータ38eの駆動を停止する処理を実行し、光センサ37は原点位置において停止する(ステップS501)。
【0069】
ついでステップS502の処理において、制御部10は、押圧部236が下限位置に到達したことを検出してから(図13のステップS404においてYes)所定の時間が経過したか否かを判定する(ステップS502)。
制御部10は、押圧部236が下限位置に到達したことを検出してから(図13のステップS404においてYes)所定の時間が経過したと判定すると(ステップS502においてYes)、ピンチバルブ36を制御して流路35bを開放する(ステップS503)。
ここで、押圧部236が下限位置に到達したことを検出してからピンチバルブ36を開放するまでの所定の時間は、採尿容器24から尿収容容器31に尿が収容されるときに発生した泡が、測定管24に通流しない程度に低減できる時間であることが望ましい。これにより、尿収容容器31内の尿中の泡が減った後にピンチバルブ36を開放状態とすることで、尿収容容器31から流路35を介して検出管34に供給される尿から泡を低減させることができる。
【0070】
ついで、制御部10は、ピンチバルブ36を開放してからさらに所定の時間が経過したか否かを判定する(ステップS504)。ピンチバルブ36を開放してから所定の時間が経過した場合(ステップS504においてYes)、投光部37aの発光を開始する処理を実行する(ステップS505)。投光部37aが発光を開始すると、投光部37aから光は受光部37bに向かって進行する。
ここで、ピンチバルブ36が開放されてから投光部37aの発光を開始するまでの所定の時間は、液面検出管34aに通流した尿の液面が落ち着く程度の時間が望ましい。これにより、液面検出管34aに通流した尿の液面が落ち着いてから、液面検出を開始することができるので、制御部10は精度の高い液面位置を取得することができる。
ついでステップS506の処理において、制御部10はステッピングモータ38eを所定のステップ駆動させる処理を実行し、光センサ37を上方向に移動させる(ステップS506)。
ついでステップS507において、制御部10は、受光部37bからの検出信号の出力の有無を判定する。この処理について図14Aおよび図14Bを参照して説明する。
【0071】
図14Aは投光部37aから液面検出管34aへの光の入射位置に尿が収容されているときの図である。一方、図14Bは投光部37aから液面検出管34aへの光の入射位置に尿がない、すなわち空気であるときの図である。
まず、発光部37aと受光部37bは、液面検出管34aの中心軸からずらして配置されている。さらに、受光部37bは、発光部37aよりも液面検出管34aの中心軸から離れた位置に設置されている。そして、発光部37aが発光した状態で光センサ37が上方向に移動していくと、図14Aのように発光部37aから発せられた光の入射位置に尿が収容されているときと、図14Bのように入射位置に尿が収容されていないとき(入射位置に空気が収容されているとき)とで、発光部37aから発せられた光の進行方向が変化する。
【0072】
図14Aのように、発光部37aからの光の入射位置に尿が収容されているときは、液面検出管34a内の尿(絶対屈折率が1.33)と液面検出管34aの材料(テフロン(登録商標)PFA、絶対屈折率が1.33)とでは絶対屈折率がほぼ等しいため、発光部37aから発せられた光は液面検出管34aと尿の境界を直進する。さらに、発光部37aから発せられた光は液面検出管34aの材料(テフロン(登録商標)PFA)を直進し、空気(絶対屈折率が1.00)との境界において、さらに受光部37bから遠ざかる方向(図14Bにおいて左方向)に屈折して進む。
このため、発光部37aからの光の入射位置に尿が収容されているとき、受光部37bに発光部37aから発せられた光が到達しないため、制御部10は受光部37bから検出信号を取得できないこととなる。
【0073】
一方、図14Bのように、投光部37aからの光の入射位置に尿が収容されていないときには、液面検出管34a内の空気(絶対屈折率が1.00)と液面検出管34aの材料(テフロン(登録商標)PFA、絶対屈折率が1.33)との屈折率の差により、投光部37aからの光は液面検出管34aとその中の空気の境界で横方向に対して受光部37bに近づく方向(図14Bにおいて右方向)に屈折する。さらに、発光部37aから発せられた光は液面検出管34aの材料(テフロン(登録商標)PFA)に入射し、横方向に対して受光部37bに近づく方向(図14Bにおいて右方向)に屈折し、空気(絶対屈折率が1.00)中に進む際、受光部37bから遠ざかる方向に屈折する。
このため、発光部37aからの光の入射位置に尿が収容されていないとき、受光部37bに発光部37aから発せられた光が到達し、制御部10は受光部37bから検出信号を取得することができる。
【0074】
制御部10は、受光部37bから検出信号を取得した場合、すなわち液面検出管34aの内部に液面を検出しなかった場合(ステップS507においてYes)、ステッピングモータ38eの動作を停止させ(ステップS508)、原点位置からステッピングモータ38eを停止させる(ステップ508)までに、ステッピングモータ38eを駆動したステップ数を算出する(ステップS509)。
【0075】
ついで、制御部10は、予めハードディスク106に記憶してあるステップS509で算出されるパルス数と体積の関係式より採尿容器24から尿収容容器31に投入された尿の量を算出する(ステップS510)。その後、制御部10は、ステッピングモータ38eを駆動して光センサ37を原点位置に移動させ(ステップS511)、尿量計測処理を終了する。
【0076】
一方、 制御部10は、受光部37bから検出信号を取得できなかった場合、すなわち液面検出管34aの内部に尿が存在していることを検出できた場合(ステップS507においてNo)、上限センサの出力に基づいて、センサ37が上限位置にあるか否かを判定する(ステップS520)。
制御部10は、センサ37が上限位置にあると判定した場合(ステップS520においてYes)、ステッピングモータ38eの動作を停止させ、計測エラーとして処理し、尿量計測処理を終了する。
【0077】
一方、制御部10は、センサ37が上限位置にないと判定した場合(ステップS520においてNo)、処理をステップS507に戻し、以降の処理を継続する。
【0078】
本実施形態においては、尿の体積を計算するための関係式を用いて尿量を算出する構成としたが、このような構成に限らず、モータパルス数と尿の体積との関係を対応づけて格納した体積計算用テーブルをハードディスク106に記憶しておき、尿量計測時には、このテーブルを参照してモータパルス数に基づき尿の体積を取得する構成であってもよい。さらにはモータパルス数の計数に代えて、光センサ37の移動を開始してから液面を検知するまでに要した時間を計測しておき、所要時間と体積との関係に基づいて尿量を取得する構成であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本実施形態に係る自動蓄尿装置の概略外観図である。
【図2】本実施形態に係る自動蓄尿装置の構成を示すブロック図である。
【図3】患者情報テーブルの一例を示す図である。
【図4A】本実施形態に係る採尿容器の断面図である。
【図4B】本実施形態に係る採尿容器の栓部材の断面図である。
【図5】本実施形態に係る投入部と尿量計測部の構成を示す概略外観図である。
【図6】本実施形態に係る配置部の断面図である。
【図7A】本実施形態に係る密封解除部の概略外観図である。
【図7B】本実施形態に係る密封解除部を側面から見た概略外観図である。
【図8A】本実施形態に係る採尿容器が配置部に配置されたときの断面図である。
【図8B】本実施形態に係る採尿容器が密封解除手段により採尿容器の密封状態を解除したときの断面図である。
【図9A】本実施形態に係る尿量計測部の概略外観図である。
【図9B】本実施形態に係る測定管の概略外観図である。
【図9C】本実施形態に係る尿収容容器の底部の概略外観図である。
【図10】本実施形態に係る尿蓄尿装置の動作を示すフローチャートである。
【図11】結果表示画面の一例を示す図である。
【図12】本実施形態に係る尿投入部の動作を示すフローチャートである。
【図13】本実施形態に係る尿量計測部の計測動作を示すフローチャートである。
【図14A】発光部から測定管への光の入射位置に尿があるとき、光の進行方向を説明する模式平面図である。
【図14B】発光部から測定管への光の入射位置に尿がないとき、光の進行方向を説明する模式平面図である。
【符号の説明】
【0080】
1 自動蓄尿装置
2 投入部
3 尿量計測部
24 採尿容器
243 栓部材
31 尿収容容器
35 流路
36 ピンチバルブ
37 光センサ
100 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部に孔が設けられた収容部と、前記収容部の孔を密封する栓部材と、前記栓部材が前記収容部の孔を密封するように前記栓部材を付勢する付勢手段とを備え、前記収容部の孔が前記栓部材により密封された状態で、患者から採取された尿を収容する採尿容器が配置される配置部と、
前記配置部に配置された前記採尿容器の孔を、付勢手段の付勢力に抗して密封状態から解除する密封解除手段と、
前記密封解除手段によって密封状態を解除することにより前記採尿容器の孔から流出した尿を受け入れる尿受入部と、
前記尿受入部に受け入れられた尿の量を測定する測定手段と、
を備える尿量測定装置。
【請求項2】
前記配置部は、前記採尿容器を収容する凹部が上面に設けられた載置台を備える、請求項1に記載の尿量測定装置。
【請求項3】
前記載置台の凹部には、上面から下面に貫通する孔が設けられており、
前記凹部の下面に接続され、前記採尿容器の孔を介して通流する尿を前記尿受入部に導く導管をさらに備える、請求項2に記載の尿量測定装置。
【請求項4】
前記密封解除手段は、前記載置台を保持する基台と、前記基台に対して前記載置台が上下移動可能となるように前記基台と前記載置台を連結する連結部材とをさらに備える、請求項2または3に記載の尿量測定装置。
【請求項5】
前記密封解除手段は、前記配置部に配置された前記採尿容器の栓部材の下方に配置される棒部材と、前記棒部材を前記基台に固定する棒固定部材とを備え、前記採尿容器が前記載置台と共に下方向に移動したとき、前記棒部材が前記載置台に配置された前記採尿容器の栓部材と当接することにより、前記採尿容器の孔が密封状態から解除されるように構成されている、請求項4に記載の尿量測定装置。
【請求項6】
前記密封解除手段は、前記配置部に配置された前記採尿容器を下方向に押圧する押圧部材と、前記押圧部材を上下駆動させる駆動手段と、前記駆動手段を制御して前記押圧部材により前記採尿容器を押圧することで、前記採尿容器の孔を密封状態から解除する駆動制御手段をさらに備える、請求項1から5の何れか1項に記載の尿量測定装置。
【請求項7】
底部に孔が設けられた収容部と、
前記収容部の孔を密封する栓部材と、
前記栓部材が前記収容部の孔を密封するように前記栓部材を付勢する付勢手段とを備え、前記収容部の孔が前記栓部材により密封された状態で患者から採取された尿を収容する採尿容器。
【請求項8】
前記栓部材は、前記収容部の内側から前記収容部の孔を密封するように構成されている、請求項7に記載の採尿容器。
【請求項9】
前記栓部材は、前記収容部の孔を内側から密封する栓と、一端が前記栓と接続され前記収容部の孔を貫通する支持軸と、前記付勢手段による前記採尿容器の密封状態を維持するため前記収容部の外側に配置され、前記支持軸の他端と接続される前記密封維持部材とを備える、請求項7または8に記載の採尿容器。
【請求項10】
前記栓は、弾性球体で形成されており、前記栓の球径は前記収容部の孔の円径よりも大きく形成されている、請求項9に記載の採尿容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【公開番号】特開2010−8364(P2010−8364A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−170962(P2008−170962)
【出願日】平成20年6月30日(2008.6.30)
【出願人】(390014960)シスメックス株式会社 (810)
【Fターム(参考)】