説明

局所的適用のための爪再構成組成物

本発明は、トクサ属からのハーブの、1つの薄膜形成剤との組成物、並びにその爪の局所的処方物、例えば爪のワニス、クリーム、ジェル、ローションまたはフォームとしての使用法に関する。更に本発明は、爪の局所的処方物における添加剤として、水溶性薄膜形成剤を使用することに関する。これらの組成物は、爪の構造の特別な変質、例えば低下した強度、爪の甲層状分裂症及び爪の脆化を処置するために使用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トクサ属からの少なくとも1つのハーブ及び1つの薄膜形成剤を含んでなる組成物、並びにその爪の局所的処方物としての使用法に関する。更に本発明は、爪の局所的処方物の添加剤として水溶性の薄膜形成剤を使用することに関する。これらの組成物は、爪の構造の特別な変質、例えば低下した強度、爪の裂開及び爪の脆化を処置するために使用できる。
【背景技術】
【0002】
爪の甲の強度及び物理的特徴は、その構成分と形の両方に関係する。注目に値する形の特徴は横及び縦軸における2つの曲面であり、また背面(dorsal aspect)に対比される腹面板(ventral plate)の柔軟性である。前者は硬さを提供し、後者は適度な屈曲変形と僅かに小さい伸長を可能にする。マトリックスの最も基部の成分は背面の爪の表面の角質細胞を提供する。これらは通常輝いた表面を与える。マトリックスが病気で変化した、または爪の表面が外傷を受けた時、この輝きは失われる。
【0003】
爪の伸長、たわみ及び引き裂け強度は、年齢、性別及び爪の由来する指で変化することはよく知られている。爪は皮膚よりも1000倍以上水透過性であり、結果として爪構造体は長期のまたは繰り返しの水との接触に対して反応する。爪を1時間水に浸すと、その重量は20%以上増加し、更に爪がより柔軟になる。2時間後でも、この柔軟性は依然増加し、一方含水量はそれ以上増えない。生体での爪のラマン分光法による観察は、水に10分間浸した後、爪の末端のαヘリックスたんぱく質のコンフォメ−ションがより緩くなり、水が隙間を占有するので、たんぱく質間の空間はより大きくなる。反対に、基部の爪は、浸積前に、高度の水和をはっきりと示す。
【0004】
爪の裂開や爪の脆化は、主に家庭の主婦、職人の男女、ドレス制作者、看護婦、更には被雇用者を冒す広く見られる状態である。縦の溝は生理学的に浅い且つ繊細な溝として、通常平行で低い突き出た畝で分離された溝として生じる長く続く状態を表わす。それらは年齢と共に、またある種の病理学的状態においてより際立つようになる。
【0005】
縦の隆起は、基部の爪のたわみから爪の自由端まで広がる小さな直線の突出部であり、またはより短くて終わることもある。斜めの線[シェブロン線(chevron lines)]は大人より子供に普通であり、その意味は依然議論されている。僅かに高い隆起で基部に限定され且つ対応する程度ですべての爪の表面に現れるすじの形の横の線は、多くの病理学的状態の背後にある指標として記述されてきた。それらは爪マトリックスの活動において一時的な変形を反映する。
【0006】
薄板(lamellar)の裂開(爪の裂開)は、正常の成人女性の27−35%に見られる状態である。この状態では、爪の端部が水平に裂開する。爪は皮膚の角質部の形成と類似に層状に形成される。そこで薄い層板は破壊される。外来の因子もこの欠点を助長する。これは、爪を繰り返し水に漬けたり、乾かしたりする多くの家事をする人にとって普通のことである。
【0007】
老人の指の爪の変化は、多くが組織修復の低下及び端の指節間関節の炎症または退化性変化と関係する。これらの影響は、縦の爪の成長速度の低下、爪板の薄化、及び縦の爪の隆起の強調と関係がある。足指の爪の厚さや密度の変化は、初老で起こり、多くは周囲の環境に影響される。
【0008】
健康に見える爪は、滑らかで、曲面を呈し、何の欠点もなく、溝や隆起を何も示さない。悪い状態の爪は、個人のイメージに非常に有害であり、これを無視すれば慢性の病気の原因となり、長期に続く困惑と苦痛をもたらす。これらは社会的問題、及び/又は転業病と考えられることに注目すべきである。指の爪の繰り返しの及び長期の濡れと乾燥は、爪の裂開と隆起の1つの最も共通の原因となる。爪の裂開は内部の病気またはビタミンの欠乏でまれに引き起こされ、爪の除光液は爪の裂開(薄板裂開)の原因であり、最後に指への外傷は爪の甲層状分裂症に至る。
【0009】
爪の美容上の損傷の中には、次のものがある。切断、裂開、骨折、脆化、白点または隆起、貧弱な爪の伸び、色または形の変化。
【0010】
鉱油は水のしみこみによる柔軟性をいくらか保持する作用をするが、柔軟性に影響を及ぼさない。この原理は、爪板の繰り返しの水和と乾燥が爪の端での裂開をもたらす場合の、爪の甲層状分裂症の処置に応用される。爪の裂開は、爪の水への浸積後皮膚軟化薬の使用によって部分的に克服できる。普通水に不溶なポリ塩化ビニル樹脂である爪ワニスの使用も、水の消失を減じることができる。しかしこれの欠点は、爪ワニスの有機溶媒による除去が脆化と裂開を助長して爪構造体を更に損傷させることにある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、上述した欠点を克服した爪の局所的処方物を提供することである。この処方物は容易に処方、製造、且つ貯蔵でき、良好な爪の再構成、硬化及び強化効果をもたらす。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の目的は、
a)少なくとも1つの、トクサ属からのハーブ抽出物、
b)少なくとも1つの薄膜形成剤、
を含んでなる新規な爪の局所的処方物を提供することである。更に、本発明は該組成物の、爪の局所的処方物、例えばワニス、クリーム、ジェル、ローション、またはフォームとしての使用法に関する。
【0013】
本発明による組成物は、成分としてa)少なくとも1つの、トクサ属からのハーブ抽出物を含んでなる。このハーブの抽出物は、トクサ属に属するいずれか公知の種から選択でき、更にそれは乾燥抽出物、アルコール抽出物、ハイドロアルコ−ル抽出物、またはグリコール抽出物であってよい。その例は、
−植物のもしくは植物の一部分,絞り液、乾燥抽出物、アルコール抽出物、ハイドロアルコール抽出物、またはグリコール抽出物の形のトクサ・アーベンス(Equisetum
arvense)、
−植物のもしくは植物の一部分,絞り液、乾燥抽出物、アルコール抽出物、ハイドロアルコ−ル抽出物、またはグリコール抽出物の形のトクサ・ヒーメイル(Equisetum
hiemale)。
【0014】
ハーブ抽出物は、好ましくはトクサ・アーベンスから選択される。
【0015】
ハーブ抽出物は、単独で使用しても、異なる抽出物との混合物であってもよい。組成物中の成分a)の好適な量は、全組成物の0.1−15重量%、好ましくは0.3−15重量%、最も好ましくは0.5−10重量%の範囲である。
【0016】
本発明の組成物は、成分b)として、少なくとも1つの薄膜形成剤、好ましくは水に可
溶な薄膜形成剤を含んでなる。この水に可溶な薄膜形成剤は当業界で公知の水溶性薄膜形成剤から選択できる。薄膜形成剤は、定義[参照、例えばDIN第55945(12/1988)]によれば、薄膜、即ち薄層または被覆物を形成するのに必須な結合剤成分である。
【0017】
この関連で「水溶性」とは、薄膜形成剤が水と完全に親和性であり、20℃においてその1部が水100部またはそれ以下、好ましくは50部またはそれ以下、より好ましくは30部またはそれ以下、最も好ましくは10部またはそれ以下に溶解するというものである。
【0018】
水溶性薄膜形成剤の存在のために、広範な種類の試剤の使用が可能であり、かくして薬剤の使用を容易にし、且つ処方物の貯蔵も簡単になる。薄膜形成剤は広範な溶媒と共に使用できるから、処方物は、本発明による爪の局所的処方物組成物が炎症や刺激をもたらさず、しかも有機溶媒を用いないで容易に除去できるように選択することができる。更に本発明の組成物で使用される水溶性薄膜形成剤は、男性及び女性の両方にとって好ましい艶のない自然の外観を有する非光沢、非粘着、及び非常に柔軟な薄膜を提供する。
【0019】
本発明で使用される薄膜形成剤としては、典型的には水溶性であり或いは水溶性を付与するために官能基で誘導体化された合成または天然起源の巨大分子化合物が使用できる。好ましくは天然産ポリマーの水溶性誘導体または天然産ポリマ−の誘導体が使用される。キチンの脱アシル化生成物及びそれ自体水に不溶であるキトサンの水溶性誘導体を使用することは特に好適である。キチンは、例えば甲殻類動物や昆虫の甲殻を構成する天然物質である。特に適当なものは、ヒドロキシアルキルキトサン及びカルボキシアルキルキトサンである。ヒドロキシアルキルキトサンは1−3個のヒドロキシ基を有するC1−6 アルキル基で誘導体化されたキトサンを含む。例としては、ヒドロキシプロピルキトサンが言及できる。カルボキシアルキルキトサンは1−3個のヒドロキシ基を有するC1−6 アルキル基で誘導体化されたキトサンを含む。例としてはカルボキシメチルキトサンが言及できる。水溶性薄膜形成剤(成分b))は、特許請求する組成物の薄膜形成が可能な限りにおいて、ある量で使用することができる。典型的には、成分b)の量は、全組成物の0.1−10重量%、より好ましくは0.3−8重量%、最も好ましくは0.5−5重量%の範囲である。
【0020】
本発明による組成物は、普通成分c)として、少なくとも1つの生理学的に許容できる担体、好ましくは溶媒を含んでなる。溶媒は、爪及び隣りの皮膚の攻撃的な有機溶媒への度重なる且つ繰り返しの露呈を避けるために、典型的には水に基づく溶媒である。即ち生理学的に許容できる溶媒は水及び水と共溶媒の混合物を含む。本発明による組成物において水と組み合わせて使用できる共溶媒は、特に厳密ではないが、技術的に公知の普通の生理学的に安全な有機溶媒から選択される。典型的には、共溶媒は親水性溶媒であり、好ましくはアルコールから選択される。
【0021】
適当なアルコールは、1−3個のヒドキシ基及び2−6個の炭素原子を有する、但しヒドロキシ基が部分的にエーテル化されていてもよい分岐鎖または直鎖アルコールである。特に適当なアルコールは、エタノ−ル、1−プロパノール、2−プロパノール(イソプロパノール)である。特に適当なものは、エタノールまたはイソプロパノールである。好ましくは本発明の組成物に存在する水と組み合わせて使用される共溶媒の全量は、爪の局所的処方物の許容できる乾燥時間を与えるのに十分揮発性である。普通の乾燥時間、即ち触っても乾いた状態までの時間は、約5分未満、好ましくは約2分未満である。水を1つまたはそれ以上の共溶媒と組み合わせて使用する時、個々の溶媒は互いに親和性であり且つ経時的な相分離に対して安定な透明溶液を形成することが重要である。更に本発明で使用される溶媒系は、均一な蒸発速度と良好な安定性を有するばかりでなく、爪の局所的処方物の使用を容易にするために良好な流動粘度特性を与えなければならない。少なくとも1つの生理学的に許容しうる溶媒(成分c))は、普通上述した性質を付与するのに適当な量で使用される。成分c)は、本発明の組成物中に全組成物の40−99.8重量%、より好ましくは60−99重量%、最も好ましくは80−95重量%の量で存在することが好適である。成分c)の含水量は、望ましい性質を付与するために、成分c)の重量で、典型的には15−70重量%、好ましくは30−65重量%である。結果として水と組み合わせて使用される共溶媒は、上述の性質を付与するために、成分c)の重量で、典型的には30−85重量%、好ましくは35−70重量%の量で存在する。
【0022】
本発明の組成物は、トクサ属のハーブ抽出物以外に、他の活性剤、例えば硫黄供与体、抗真菌剤、抗生物質、抗炎症剤、防腐剤、及び/または局所的麻酔剤を更に含んでいてもよい。硫黄供与体は爪のケラチンの形成及び/または再構成過程と互いに影響し合う。本発明の組成物に含ませうる硫黄供与体は、サルフェート化アミノ酸及びその誘導体、1−メチオニン、1−システイン、1−シスチン、タウリン、4−チアゾリジンカルボン酸、メチルスルホニルメタンを含む。これらの試剤は技術的に通常の量でそれぞれ使用される。それらは、普通0.1−20重量%、好ましくは0.2−10重量%の量で用いられる。
【0023】
本発明の組成物に包含させうる抗真菌剤の例は、イミダゾール誘導体及びその塩、トリアゾール誘導体及びその塩、ピリドン誘導体、例えばシクロピロクス、オクトピロクス及びその塩、ポリエン誘導体及びその塩、アリルアミン誘導体、例えばタービナフィン(terbinafine)及びその塩、モルフォリン誘導体、例えばモルフォリン及びその塩、ブロムサラン(bromsalan)誘導体及びその塩、ニスタチン(nystatin)及び関連化合物、グリセオフルヴィン(griseofulvin)及び関連化合物、クロルフェネシン(chlorphenesin)及び関連化合物、クロダントイン(clodantoin)及び関連化合物、ウンデシレン酸及びその塩、及びWO第02/07863A1号に開示されている抗真菌剤である。これらの試剤は、技術的に通常の量でそれぞれ使用される。それらは、普通0.1−15重量%の量で用いられる。
【0024】
本発明の組成物で列挙できる抗生物質の例は、アミノグリコシド及びその塩、アンチマイコバクテリア及びその塩、セファロスポリン及び関連するベータラクタム及びその塩、クロラムフェニコール(chloramphenicol)及び関連化合物、グリコペプチド及びその塩、フシダン(fusidane)誘導体およびその塩、リンコサミド及びその塩、マクロリド(macrolide)及びその塩、ムピロシン(mupirocin)及び関連化合物、ニトロフラン誘導体及びその塩、オキサゾリジノン誘導体及びその塩、ペニシリン及びその塩、ホスホン酸誘導体及びその塩、ポリミキシン(polimixin)及びその塩、ポリペプチド抗バクテリア剤及び関連化合物、キノロン及びその塩、スルホンアミド及びジアミノピリミジン及びその塩、テトラシクリン及びその塩である。これらの抗生物質は、技術的に通常の量でそれぞれ使用される。それらは、普通0.1−10重量%の量で用いられる。
【0025】
本発明の組成物で使用できる抗炎症剤は、ステロイド及び非ステロイド系抗炎症剤を含む。ステロイド系抗炎症剤の例は、21−アセトキシプレグネノロン、アルクロメタソン(alclometasone)またはそのジプロピオネート塩、アルゲストン(algestone)、アムシノニド(amcinonide)、ベクロメタソン(beclomethasone)またはそのジプロピオネ−ト塩、ベータメタソン(betamethasone)及びその塩、例えば安息香酸ベータメタソン、ベータメタソンジプロピオネート、リン酸ベータメタソンナトリウム、リン酸酢酸ベータメタソンナトリウム、及び吉草酸ベータメタソン;クロベタソール(clobetasol)またはそのプロピオン酸塩、ピバリン酸クロコルトロン(clocortolone)、ヒドロコリチゾン及び
その塩、例えば酢酸ヒドロコリチゾン、酪酸ヒドロコリチゾン、ヒドロコリチゾンシピオネート、リン酸ヒドロコリチゾン、リン酸ヒドロコリチゾンナトリウム、琥珀酸ヒドロコリチゾンナトリウム、ヒドロコリチゾンテブテート、及び吉草酸ヒドロコリチゾン;酢酸コルチゾン、ブデソニド(budesonide)、デソニド(desonide)、デソキシメタソン(desoximetasone)、デクサメタソン(dexamethasone)及びその塩、例えば酢酸塩及びリン酸ナトリウム塩、二酢酸ジフロラソン(diflorasone)、酢酸フルドロコルチソン(flidrocortisone)、フルニソリド(flunisolide)、フルオシノロン(flucinolone)、アセトニド、フルオシノニド、フルオロメトロン(fluoromethalone)、フルランドレノリド(flurandrenolide)、ハルシノニド(halcinonide)、メドリソン(medrysone)、メチルプレドニソロン(methylprednisolone)及びこれらの塩、例えば酢酸塩、琥珀酸塩ナトリウム、モメタソンフロエート、酢酸パラメタソン、プレドニソロン(prednisolone)及びその塩、例えば酢酸塩、ジメチルアミノ酢酸塩、リン酸ナトリウム塩、琥珀酸ナトリウム塩、テブテート塩、トリメチル酢酸塩、プレドニソン、トリアムシノロン及びその誘導体、例えばアセトニド、ベネトニド(benetonide)、二酢酸塩、ヘキサセトニドを含む。
【0026】
非ステロイド系抗炎症剤の例は、アセチルサリチル酸、ブチルピラゾリジン及びその塩、酢酸誘導体及びその塩、オキシカム(oxicum)誘導体及びその塩、プロピオン酸誘導体及びその塩、フェナメート(phenamate)及びその塩、コキシブ(coxibs)及びその塩、ニメスリド(nimesulide)及び関連化合物を含む。これらの抗炎症剤は技術的に通常の量でそれぞれ使用される。それらは、普通0.1−5重量%の量で用いられる。
【0027】
本発明の組成物で使用しうる防腐剤の例は、ベンズアルコニウム(alkonium)クロリド、ベンズエトニウム(ethonium)クロリド、セトリモニウム(cetrimonium)ブロミド、クロルヘキシジン(chlorhexidin)、デクアリニウムクロリド(dequaliniumuchlorid)、トリクロカルバン(triclocarban)、トリクロサン(triclosan)、サリチル酸、安息香酸、ソルビン酸およびこれらの塩、p−ヒドロキシ安息香酸及びそのエステルを含む。これらの防腐剤は、技術的に通常の量でそれぞれ使用される。それらは、普通0.01−5重量%の量で用いられる。
【0028】
本発明の組成物に使用しうる局所的麻酔剤の例は、ベンゾカイン、ブタムベン及びそのピクリン酸塩、ピペロカイン塩酸塩、オキシブプロカイン塩酸塩、テトラカイン塩酸塩、リドカイン塩酸塩、シンコカイン塩酸塩、オキセタカイン、プロピオカイン塩酸塩、ブピバカイン塩酸塩、メピバカイン塩酸塩、ジクロニン塩酸塩、フォモカイン塩酸塩、キニソカイン塩酸塩、ポリドカノール及びベンジルアルコールを含む。これらの局所的麻酔剤は技術的に通常の量でそれぞれ使用される。それらは、普通0.3−10重量%の量で用いられる。
【0029】
更に本発明の組成物は、化粧品及び医薬の爪のラッカーに通常存在する他の通常の添加剤、特に浸透向上剤を含有していてもよい。この浸透向上剤は、薬理学的に活性な化合物の、皮膚または爪を通しての浸透を高揚させうる技術的に公知のいずれかの化合物を含む。言い換えれば、浸透向上剤は、薬剤の深部への拡散を改善する。適当な浸透向上剤は、サリチル酸、尿素、モノチオグリセロール、N−アセチルシステイン、酢酸エチル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルアセトアミド及びWO第99/39680号に開示された浸透向上剤を含む。この浸透向上剤は、全組成物の0−10重量%、好ましくは0.1−8重量%、最も好ましくは1−5重量%の量で使用しうる。
【0030】
化粧品または医薬の爪の処方物に普通存在する他の通常の添加剤は、沈降遅延剤、キレート化剤、酸化防止剤、ケイ酸塩、芳香物質、湿潤剤、ラノリン誘導体、光安定剤、及び抗菌性物質を含んでいてよい。
【0031】
本発明による組成物は、液体調製物、例えば溶液、爪ワニス、ローション、またはフォーム、或いは半固体調製物、例えばクリームまたはジェルに対する処方物分野で普通に使用される典型的な方法によって製造できる。液体調製物の場合には、トクサ属からの少なくとも1つのハーブ抽出物及び少なくとも1つの水溶性薄膜形成剤を、溶媒または溶媒と他の液体成分の混合物と、同時にまたは別々に通常の混合技術によって接触させることができる。各成分の添加順序は特に要求されない。成分を完全に溶解させるためには、撹拌することが好適である。成分のいずれかが固体形ならば、固化を防ぐために、そのような成分を液体成分に徐々に添加することが特に好適である。
【0032】
半固体調製物の場合には、トクサ属からの少なくとも1つのハーブ抽出物及び少なくとも1つの水溶性薄膜形成剤を、適当な賦形剤、例えば溶媒、乳化剤、表面活性剤及び/または硬化剤と、同時にまたは別々に通常の混合技術によって混合することができる。加熱下に撹拌し且つ蒸発損失を防ぐために溶媒を追加することは好適である。
【0033】
本発明による組成物は、爪構造の特別な変化、例えば強度の低下、爪甲層状分裂症及び爪の脆化を防止し及び/または処置するために薄膜としてまたは薄層として爪の表面に適用される。普通、本組成物は、爪の状態によって、数週間または数か月にわたって繰り返し適用されるであろう。一般に、適用される組成物は爪中に拡散するのに十分な活性物を含み、その効果を確かなものとするために1日当たり1回または2回だけ繰り返される。
【0034】
本発明の好適な薄膜形成剤は、トクサ属ハーブ抽出物を含んで使用されたとき驚くほど有用な効果を示す。この効果はヒドロキシアルキルキトサン及びカルボキシアルキルキトサンを用いて特に顕著である。
【0035】
薄膜形成剤それ自体は、適当な系で試験した時爪の硬化または再構成の効果を少しも示さないけれど、トクサ属の効果自体が本発明の薄膜形成剤と組み合わせて使用した時に高揚される。
【0036】
以下の実施例は、本発明の組成物及びその爪の再構成及び硬化処方物としての使用法を例示するが、本発明を限定するものではない。すべての%量は重量%である。
【実施例1】
【0037】
次の組成(重量%)を有する爪のラッカー組成物を調製した。
1.精製水 52.5%
2.エタノール 40.0%
3.トクサ属のグリコール抽出物 5.0%
4.ヒドロキシプロピルキトサン(HPCH) 1.0%
5.L−メチオニン 1.0%
6.ジエチレングリコールモノメチルエーテル 0.5%
撹拌器を備えた適当な密閉容器を用いて処方物を調製した。この容器にエタノール、脱イオン水及びジエチレングリコールモノメチルエーテルを添加して、混合物とした。次いで溶解後、トクサ・アーベンスのグリコール抽出物及びL−メチオニンを添加した。最後にヒドロキシプロピルキトサンを添加し、得られた混合物を24時間または溶解するまで撹拌した。
【0038】
得られた爪のラッカー組成物は、長期貯蔵後でさえ透明な且つ均一な外観を持ち、黄色がかった色を呈した。更に、ラッカー組成物は爪に強く付着する艶のない、非粘着性で、柔軟な薄膜を形成することができた。適用した時、湿気及び空気浸透性のラッカーは、隣りの皮膚または爪周囲の爪床に炎症を起こさずまたはそれを刺激しなかった。
【実施例2】
【0039】
次の組成(重量%)を有する爪ラッカー処方物を調製した。
1.精製水 50.5%
2.エタノール 40.0%
3.トクサ属のグリコール抽出物 4.0%
4.芳香チェリー 3.0%
5.ヒドロキシプロピルキトサン(HPCH) 1.0%
6.4−チアゾリジンカルボン酸 1.0%
7.セトステアリルアルコール 0.5%
処方物を実施例1に示したように製造した。得られた爪ラッカーは、実施例1において言及したものと同一の性質を示した。
【実施例3】
【0040】
次の組成(重量%)を有する爪ラッカー処方物を調製した。
1.精製水 51.0%
2.エタノール 40.0%
3.トクサ属のグリコール抽出物 5.0%
4.芳香トロピカル 3.0%
5.ヒドロキシプロピルキトサン(HPCH) 0.5%
6.酢酸エチル 0.5%
処方物を実施例1に示したように製造した。得られた爪ラッカーは、実施例1において言及したものと同一の性質を示した。
【実施例4】
【0041】
次の組成(重量%)を有する爪のラッカー処方物を調製した。
1.精製水 52.5%
2.エタノール 40.0%
3.トクサ属のグリコール抽出物 5.0%
4.ヒドロキシプロピルキトサン(HPCH) 1.0%
5.メチルスルホニルメタン 1.0%
6.ジエチレングリコールモノメチルエーテル 0.5%
処方物を実施例1に示したように製造した。得られた爪ラッカーは、実施例1において言及したものと同一の性質を示した。
【実施例5】
【0042】
次の組成(重量%)を有する爪ラッカー処方物を調製した。
1.精製水 49.0%
2.エタノール 40.0%
3.トクサ属のグリコール抽出物 5.0%
4.芳香チェリー 3.0%
5.カルボキシメチルキトサン 1.0%
6.メチルスルホニルメタン 1.0%
7.セトステアリルアルコール 0.5%
8.酢酸エチル 0.5%
処方物を実施例1に示したように製造した。得られた爪ラッカーは、実施例1において
言及したものと同一の性質を示した。
【実施例6】
【0043】
次の組成(重量%)を有する爪ラッカー処方物を調製した。
1.精製水 49.0%
2.エタノール 40.0%
3.トクサ属のグリコール抽出物 5.0%
4.芳香チェリー 3.0%
5.ヒドロキシプロピルキトサン(HPCH) 1.0%
6.L−メチオニン 1.0%
7.ジエチレングリコールモノメチルエーテル 0.5%
処方物を実施例1に示したように製造した。得られた爪ラッカーは、実施例1において言及したものと同一の性質を示した。
【実施例7】
【0044】
次の組成(重量%)を有するクリーム処方物を調製した。
1.精製水 61.5%
2.セチルアルコール 5.5%
3.ステアリルアルコール 5.5%
4.2−オクチルドデカノール 5.5%
5.トクサ属のグリコール抽出物 5.0%
6.ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 4.0%
7.ワセリン・アルバム(album) 3.5%
8.ポリソルベート60 3.5%
9.軽液体パラフィン 2.5%
10.ソルビタンモノステアレート 1.5%
11.ヒドロキシプロピルキトサン(HPCH) 1.0%
12.ベンジルアルコール 1.0%
処方物は、温度制御装置及び撹拌器を備えた適当なステンレス鋼タンクを用いて製造した。このタンクにセチルアルコール、ステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ワセリン・アルバム、ポリソルベート60、軽液体パラフィン、ソルビタンモノステアレート及びベンジルアルコールを仕込んだ。この混合物を撹拌条件下に70−75℃に加熱し、この温度に維持した。次いでトクサ・アーベンスのグリコール抽出物及びヒドロキシプロピルキトサンを撹拌しながら添加した。最後に、水を75−80℃で添加し、5分間撹拌した。水を10%まで追加して、蒸発損失を避けた。次いで混合物を28−30℃に冷却し、ステンレスタンクから取りだした。
【0045】
得られたクリーム組成物は、長期貯蔵後でさえ透明な且つ均一な外観を持ち、黄色がかった色を呈した。更に、クリームは爪に適用した時、爪に強く付着する柔軟な薄膜を形成することができた。更にそれは、隣りの皮膚または爪周囲の爪床に炎症を起こさずまたはそれを刺激しなかった。
【実施例8】
【0046】
次の組成(重量%)を有するフォーム処方物を調製した。
1.プロピレングリコール 60.3%
2.精製水 30.0%
3.トクサ属のグリコール抽出物 5.0%
4.ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.5%
5.ヒドロキシプロピルキトサン(HPCH) 1.0%
6.トリメチルセチルアンモニウムp−トルエンスルホネート 0.2%
処方物は、撹拌器を備えた適当なステンレス鋼タンクを用いて製造した。トクサ属抽出物をプロピレングリコールに溶解し、次いでヒドロキシプロピルキトサン、トリメチルアセチルアンモニウムp−トルエンスルホネート及びヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドを含む水溶液を添加した。この混合物を撹拌条件下に25−30℃に維持した。
【0047】
上記液体は、適当な設備を備えた容器へ入れた時、柔らかい及び持続するフォームを与えた。これは爪に広がって、爪の表面に強く付着する艶のない薄膜を与えた。これと同じ結果は、通常の圧力で気体噴射剤または普通の耐圧瓶中における高圧下での液体、例えばイソブタンを含む上述の組成物を用いても達成できた。
【実施例9】
【0048】
次の組成(重量%)を有するローション処方物を調製した。
1.ポリエチレングリコール400 93.89%
2.トクサ属のグリコール抽出物 5.00%
3.ヒドロキシプロピルキトサン(HPCH) 1.00%
4.乳酸 0.10%
5.ブチルヒドロキシアニソール 0.01%
処方物は、撹拌器及び加熱−冷却ジャケットを備えた適当なステンレス鋼溶解タンクを用いて製造した。溶解タンクの加熱ジャケットに蒸気を強制的に通してポリエチレングリコールを32−35℃まで加熱した。次いで撹拌しながら、各成分を添加し、溶解した。溶解に次いで、混合物を3時間撹拌して均一にした。
【0049】
このローションは、爪につけたとき、爪の表面に強く付着する艶のない薄膜を与えた。
【実施例10】
【0050】
過去の爪の病気(爪の甲層状分裂症、乾癬、バクテリアの感染)または外的原因(化学薬品、外傷、水分)の結果として爪の変形、例えばジストロフィー、爪剥離症(onycholysis),爪の甲層状分裂症及び爪の脆弱を持つボランティアの36人の女性に対し、実施例1に示したものと同一の方法で得た組成物を28日間適用した。検討をランダム化するために、処置したものと処置してないものとを比較した。製品は、1日に1回、好ましくは夜に、1つの手のすべての指に、全体の指の表面に、連続した28日間にわたって適用した。処置する手は任意に決め、他の手は未処置の対照として使用した。
【0051】
試験記録に従い、効き目の因子をベースラインにおいて且つ14及び28日後に記録した。それは処置した及び処置してない爪の臨床的評価及びシリコン樹脂で作った両手の親指の爪の鋳造物を含んだ。この鋳造物は、実証法によるコンピュータ化された光学的プロフィロメトリー(prophylometry)で解析した。縦の隆起は、爪の鋳造物上の平均の粗いスコアとして測定した(Ra)。このRaスコアはベースラインにおいて10.96±SD2.58、実施例1による組成物で処置した爪の場合14日後において9.46±2.08及び28日後において8.99±1.72であった。平均して、適用中間の評価時期において14%だけ、また適用の最終において18%だけ減少した。これに対し、処置してない爪の粗さの変化はなく、そのRaスコアはベースラインにおいて9.78±3.37、観察期間の14日後において9.82±3.31及び観察期間の終了時において10.32±3.4であった。処置した及び処置してない爪の間の、終了時におけるベースラインに対するRaスコアの相違は、非常に著しかった(p<0.001)。データを図1に要約する。臨床的因子の中で、ジストロフィー、爪剥離症、爪の甲層状分裂症、及び爪の脆化は4つの半定量的スケールで評価した。いずれの群においてもジストロフィ−または爪剥離症には変化はなかったけれど、爪の甲層状分裂症及び爪の脆化の両方の明確な改善が処置した爪で記録できた。両因子に対して、処置してない爪で記録された結果より著しく良好であった(p<0.001)。このデータを表1に要約する。

表1−処置した爪及び未処置の対照爪について、ベースラインと対比した21日の臨床学的因子の評価
臨床学的因子 処置した爪 未処置の対照爪
爪の甲層状分裂症 15%(変化なし) 91%(変化なし)
70%(1グレードの改善) 9%(悪化)
15%(2グレードの改善)
爪の脆化 30%(変化なし) 94%(変化なし)
67%(1グレードの改善) 3%(1グレードの改善)
3%(2グレードの改善) 3%(悪化)
ジストロフィー 100%(変化なし) 100%(変化なし)
爪剥離症 100%(変化なし) 100%(変化なし)
【実施例11】
【0052】
ボランティアの、爪の甲層状分裂症及び爪の脆化を有する60人の女性について、実施例1に示したものと同一の方法によって得た組成物を4週間適用して、臨床学的検討を行った。この検討をランダム化し、制御され、二重ブラインド法を行った。平行の処置群は、
−トクサ属のハーブ抽出物を含まない実施例1に示したもののような組成物
−ヒドロキシプロピルキトサンを含まない実施例1に示したもののような組成物
に対してであった。各対象はランダムに割り当てられた1つの処置を受けた。製品は、1日に1回、好ましくは夜に、両手のすべての指に、全体の指の表面に、連続した4週間にわたって適用した。試験記録に従い、効き目の因子をベースラインにおいて且つ各週において記録した。それは0=なし、から4=非常に深刻、までの5つの半定量的スケールを用いて爪の甲層状分裂症及び爪の脆化を測定することによる爪の臨床学的評価を含んだ。終了時には、対象の全体的な印象も次のスケールで記録した:悪化、変化なし、改善、回復。結果を図2に要約する。実施例1に示したものと同一の方法で得た組成物で処置した群1の爪に関して、爪の甲層状分裂症及び爪の脆化の量の明確な改善が記録された。この改善は、実施例1に示したものと同様であるが、ヒドロキシプロピルキトサンが存在しない点が異なる組成物を適用した群2、及び実施例1に示したものと同様であるが、トクサ属のハーブ抽出物が存在しない点が異なる組成物を適用した群3で記録された両方の結果よりも著しく良好であった。検討の終わりに記録された対象の全体的印象は、表2に示す通りである。

表2−実施例1による組成物(群1)、ヒドロキシプロピルキトサンを含まない実施例1に示したものと同様の組成物(群2)、及びトクサ属のハーブ抽出物を含まない実施例1に示したものと同様の組成物(群3)で処置した4週間後の対象の全体的印象。群1と群2の間ではp<0.001及び群1と群3の間ではp<0.001。
群 悪化 変化なし 改善 回復
対象 n対象 n対象 n対象
1 0 0 12 8
2 1 8 11 0
3 0 14 6 0
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】(a)処置した爪(14日対ベースラインp<0.01−21日対ベースラインp<0.001);(b)未処置の対照(有意でない)に関する縦の溝のプロフィロメトリー評価
【図2】実施例1による組成物(群1)、ヒドロキシプロピルキトサンを含まない実施例1に示したものと同様の組成物(群2)、及びトクサ属のハーブ抽出物を含まない実施例1に示したものと同様の組成物(群3)で処置中の爪の甲層状分裂症(a)及び爪の脆化(b)の経時過程。処置間においてp<0.05;**p<0.01

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)少なくとも1つの、トクサ属からのハーブ抽出物、
b)少なくとも1つの薄膜形成剤、
を含んでなる組成物。
【請求項2】
更に、c)少なくとも1つの生理学的に許容できる担体を含んでなる、請求項1の組成物。
【請求項3】
更に、d)少なくとも1つの硫黄供与体を含んでなる、請求項1または2のいずれかの組成物。
【請求項4】
成分a)が、植物のもしくは植物の一部分,絞り液、乾燥抽出物、アルコール抽出物、ハイドロアルコ−ル抽出物、またはグリコール抽出物の形のトクサ・アーベンス(Equisetum arvense)、或いは植物のもしくは植物の一部分,絞り液、乾燥抽出物、アルコール抽出物、ハイドロアルコ−ル抽出物、またはグリコール抽出物の形のトクサ・ヒーメイル(Equisetum hiemale)から選択される、請求項1〜3のいずれかの組成物。
【請求項5】
成分a)がトクサ・アーベンスのグリコール抽出物である、請求項1〜4のいずれかの組成物。
【請求項6】
成分b)が水溶性薄膜形成剤である、請求項1〜5のいずれかの組成物。
【請求項7】
該水溶性薄膜形成剤がキトサンの誘導体である、請求項6の組成物。
【請求項8】
該キトサンの誘導体がヒドロキシアルキルキトサン及び/またはカルボキシアルキルキトサンから選択される、請求項7の組成物。
【請求項9】
該ヒドロキシアルキルキトサンが1−3個のヒドロキシ基を有するC1−6アルキル基で変成されたキトサン、好ましくはヒドロキシプロピルキトサンから選択される、請求項8の組成物。
【請求項10】
該カルボキシアルキルキトサンが1−3個のヒドロキシ基を有するC1−6アルキル基で変成されたキトサン、好ましくはカルボキシメチルキトサンから選択される、請求項8の組成物。
【請求項11】
成分c)が水または水と少なくとも1つの共溶媒の混合物である、請求項1〜10のいずれかの組成物。
【請求項12】
該共溶媒がアルコ−ルである、請求項11の組成物。
【請求項13】
該アルコールが1−3個のヒドロキシ基及び2−6個の炭素原子を有する分岐鎖または直鎖アルコール、好ましくはエタノール、1−プロパノール及び/またはイソプロパノールである、請求項12の組成物。
【請求項14】
成分d)がサルフェート化アミノ酸及びその誘導体、1−メチオニン、1−システイン、1−シスチン、タウリン、4−チアゾリジンカルボン酸及び/またはメチルスルホニルメタンから選択される、請求項1〜13のいずれかの組成物。
【請求項15】
更に浸透向上剤、沈降遅延剤、キレート化剤、酸化防止剤、ケイ酸塩、芳香物質、湿潤剤、ラノリン誘導体、光安定剤、及び/または抗菌性物質を含んでなる、請求項1〜14のいずれかの組成物。
【請求項16】
更に抗真菌剤、抗生物質、抗炎症剤、防腐剤、及び/または局所的麻酔剤から選択される更なる活性剤を含んでなる、請求項1〜15のいずれかの組成物。
【請求項17】
成分a)が全組成物の0.1−15重量%、好ましくは0.3−15重量%、より好ましくは0.5−10重量%の量で存在する、請求項1〜16のいずれかの組成物。
【請求項18】
成分b)が全組成物の0.1−10重量%、好ましくは0.3−8重量%、より好ましくは0.5−5重量%の量で存在する、請求項1〜17のいずれかの組成物。
【請求項19】
成分c)が全組成物の40−99.8重量%、好ましくは60−99重量%、より好ましくは80−95重量%の量で存在する、請求項1〜18のいずれかの組成物。
【請求項20】
成分c)の含水量が成分c)の重量で15−70重量%、好ましくは30−65重量%である、請求項19の組成物。
【請求項21】
成分d)が全組成物の0.1−20重量%、好ましくは0.2−10重量%の量で存在する、請求項1〜20のいずれかの組成物。
【請求項22】
c)少なくとも1つの、トクサ属からのハーブ抽出物、
d)少なくとも1つの薄膜形成剤、
e)少なくとも1つの、生理学的に許容できる担体、
f)少なくとも1つの硫黄供与体、
から本質的になる、請求項1〜21のいずれかの組成物。
【請求項23】
請求項1〜22のいずれかの組成物の、爪の局所的処方物としての使用法。
【請求項24】
トクサ属からの少なくとも1つのハーブ抽出物及び少なくとも1つの薄膜形成剤の、爪甲層状分裂症処置用の局所的組成物の製造に対する使用法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2007−507421(P2007−507421A)
【公表日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−515978(P2006−515978)
【出願日】平成16年6月15日(2004.6.15)
【国際出願番号】PCT/EP2004/006549
【国際公開番号】WO2004/112814
【国際公開日】平成16年12月29日(2004.12.29)
【出願人】(503459992)ポリケム・エスエイ (16)
【Fターム(参考)】