説明

屋根シート材敷設方法及び同敷設用仮止め具

【課題】 構築物の骨格部を覆う屋根用シート材を、風のある中でも少人数でも容易に効率的に骨格部上に敷設することができるシート材敷設方法、並びに同敷設用仮止め具を提供する。
【解決手段】 敷設方法は、シート材30を幅方向中央に向かって両側から畳んだたぐり状態とし、このシート材30を骨格部10上に持ち上げて骨格部10の棟支柱12aの上に載置し、長手方向全長に亘って所定間隔でシート材30を棟支柱12aに仮止めし、仮止め後のシート材30を幅方向に覆うよう複数の横ロープ21を所定間隔で被せて幅方向両側の地表面近傍で仮固定した後、次にシート材30の仮止めを解除してシート材30をたぐり状態から解放して骨格部10上に展開し、シート材30が全て展開した後に仮固定された複数の横ロープ21を本締め固定する各ステップからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビニールシート等の屋根シート材を構造物の上に敷設するための敷設方法、ならびに同敷設の際に使用する敷設用仮止め具に関する。
【背景技術】
【0002】
農家を中心に広く普及している「ビニールハウス」は一般に、アーチ型に形成されたパイプ材を幾つも地表に垂直に立設し、これを水平方向に走る固定用パイプ材(直管とも呼ばれる)で固定して骨格部が形成される。生産物の栽培を始める時期に合わせて、この骨格部を覆うように屋根シート材が敷設されるなどによりビニールハウスが完成する。シーズンが終了すると通常は骨格部を残してシート材のみが取り払われる。年間を通じてシート材を敷設したままで栽培が行われることでもよいが、冬場における雪害、非使用時におけるシート材の劣化(透明度の減退)を防ぐために、シーズン終了と同時にシート材は撤去されるのが普通である。ビニールハウスは、栽培される植物を風雪や動物等による被害から守り、外気に対して相対的に高い室内温度を保ち、快適な農作業環境を提供することに役立っている。
【0003】
ここで、シート材としては主にポリ塩化ビニールフィルムが使用されることから、一般に「ビニールハウス」と呼ばれているが、シート材はビニールに限定されず、昨今ではより耐久性の優れたポリオレフィン系フィルム、フッ素樹脂フィルムなども用いられている。骨格部としては、上述のようにパイプ材(一般には亜鉛メッキ鋼管)が使用されるのが普通であるが、パイプ材の代わりに丸棒、型鋼材、木材などが使用されていてもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
構築された骨格部からなる構造物を覆う屋根用のシート材を構造物の上に被せるのはかなり大掛かりな作業となる。極めて小型のビニールハウスは別としても、業務用に使用される例えば長さが20mを越えるビニールハウスでは、これを覆うシート材の重量は数十キログラムにもなる。敷設の方法は、例えば長手方向の一方の端からシート材を両側の幅方向をまたぐよう被せ、これを順次長手方向に進めて他方の端に至るものであった。なお、本明細書では、1つのアーチ状のパイプ材の延びる方向をビニールハウスの幅方向、この幅方向に直交する方向であって、幾つものアーチ状のパイプ材を水平方向に結んで固定する固定用のパイプ材(直管)の走る方向をビニールハウスの長手方向とそれぞれ呼ぶものとする。
【0005】
しかしながら、このような従来のシート材敷設方法には問題があった。面積の広いシート材は風をはらみ易く、僅かな風であってもシート材が風にあおられるために敷設作業は困難であった。また、作業中に風が吹き出した場合には作業を中止するか、始めからやり直す必要があった。農作業は時期が重要な要素であるため、風や雨の悪天候の日が続いた場合には農作業への影響も生じ得た。従来の方法では、長手方向に順次シート材を展開して行くため、随所で展開したシート材を保持しておく必要があり、どうしても多人数を必要としていた。例えば70メートル級の長さのビニールハウスでは、3〜5人の人数をかけて行う必要があり、農作業従事者の絶対数が減少してゆく中でこれは大きなネックともなり得た。
【0006】
このような課題対応のため、従来技術ではシート材を長手方向にジグザグ状に折り畳んでこれをソリ状の走行部に載せ、さらにその走行部を屋根骨格に設けられたレール状の補助具の上を滑らせながら順次シート材を長手方向に展開して行く方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながらこの方法によれば、骨格部に対してレール状の補助部を設け、さらには骨格部を跨るような大掛かりな走行部を準備する必要があるなど、費用的な面で不利になるほか、骨格部をかなり頑丈に構成する必要があるなどの問題があった。
【0007】
以上より、本願発明は上述した従来技術にあるビニールハウスのシート材敷設方法を改善し、より容易に効率的に実施することができ、ある程度の風がある中でも作業が可能であり、かつ、少人数でも十分行うことができるシート材敷設方法、並びに当該方法に使用可能な敷設用仮止め具を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、構造物の骨格部上にシート材を敷設するに際し、シート材を始めから長手方向に順次展開することなく、まずシート材を適切に畳んでビニールハウスの長手方向に延びる束状にし、この畳まれたシート材の束をビニールハウス骨格部の頂部固定用パイプ材の上に敷設用仮止め具を用いて適当な間隔で仮止めし、その後にビニールハウスの幅方向両側にシート材を展開するもので、具体時には以下の内容を含んでいる。
【0009】
すなわち、本発明に係る一つの態様は、構造物の屋根用のシート材を、構造物の骨格部上に敷設するためのシート材の敷設方法であって、前記骨格部が、地表面に垂直に立設される幅方向に延びる複数のアーチ状の第1の支柱と、前記幅方向に直交する長手方向に沿って水平に延びて前記複数の第1の支柱を結んでこれを補強する、前記アーチ状の最頂部に配置される棟支柱を含む複数の第2の支柱とから構成され、前記敷設方法が、前記シート材を、予め地上にて、もしくは前記骨格部の上で幅方向中央に向かって両側から畳んで丸めたたぐり状態とし、前記たぐり状態となったシート材を前記棟支柱の上に長手方向に沿って載置して前記載置されたシート材を長手方向全長に亘って所定間隔で前記棟支柱に仮止めし、前記仮止めされたシート材を覆うよう、前記骨格部の幅方向にまたがる複数の横ロープを前記長手方向に所定間隔で被せ、当該複数の横ロープの少なくとも一部を前記幅方向両側の地表面近傍で余裕を持たせて仮固定し、前記仮止めされたたぐり状態にあるシート材の仮止めを解除して前記シート材をたぐり状態から解放しつつ前記骨格部と前記横ロープとの間で前記骨格部の上に展開し、前記シート材が長手方向に全て展開された後、前記余裕を持たせて仮固定された横ロープを含む全ての横ロープを本締め固定する、各ステップからなることを特徴とする方法に関する。
【0010】
前記シート材を幅方向中央に向かって両側から畳んで丸めたたぐり状態とするステップは、前記シート材の幅方向中央に向かって両側からシート材をジグザグ状にたぐり寄せた後、それぞれを両側から相互に向かい合うように丸めるようにすることができる。また、前記棟支柱の上に載置されたシート材を長手方向に所定間隔で前記棟支柱と共に仮止めするステップは、地表から前記棟支柱に向けて持ち上げられる敷設用仮止め具、もしくは予め前記棟支柱に仮固定された敷設用仮止め具により、前記棟支柱とシート材とを一緒に結わえて仮止めするようにすることができる。前記構造物は、ビニールハウスであってもよい。
【0011】
さらに、前記仮止めされたシート材を覆うよう複数の横ロープを前記長手方向に所定間隔で被せて仮固定するステップは、前記各横ロープの一端を前記骨格部の一方の幅方向の地表面近傍に結び付け、前記各横ロープの他端を前記長手方向に延ばした縦ロープにそれぞれ予め結びつけ、当該縦ロープを前記仮止めされたシート材の上をかわして前記骨格部の幅方向の他方の側まで移動させた後、前記横ロープの他端を前記縦ロープから外して当該他方の側の骨格部の地表面近傍に仮固定するようにすることができる。
【0012】
本発明に係る他の態様は、構造物の屋根を構成するシート材を当該構造物の骨格部上に敷設する際、前記骨格部の頂部にあって前記構造物の長手方向に延びる棟支柱と、前記長手方向に直交する幅方向に両側から畳んで丸められて前記棟支柱の上に載置されたシート材とを共に束ねて仮止めするためのシート材敷設用仮止め具であって、手持端部と操作端部の間に延びる柄と、前記柄の操作端部に固定され、前記棟直管とシート材とを共に保持してシート材を棟直管に仮固定する保持部とから構成され、前記保持部が、当該保持部による仮固定を前記柄の手持端部側から解除する解除機構を備えていることを特徴とする仮止め具に関する。前記解除機構は、平坦ファスナまたはロック機構のいずれかと、これを手持端部側から引っ張って解除する解除紐とから構成することができる。あるいは前記解除機構に代え、前記保持部が上方に向けて拡開する曲面を有するU字形状の弾性部材から構成されてもよい。
【0013】
シート材敷設用仮止め具の他の態様は、帯状の本体部と、前記本体部の長手方向の一端で前記本体部に取り付けられた弾性リングと、前記本体部の長手方向の他端で前記本体部に回動可能に取り付けられた解除レバーと、前記解除レバーに取り付けられ、当該解除レバーを離れた位置から解除操作する解除紐と、前記本体部の長手方向と直交する方向に前記本体部から延びる柄とから構成され、前記弾性リングが、前記たぐり状態にあるシート材と前記棟支柱とを共に束ねて前記解除レバー上に掛けることで前記シート材を仮止め状態とし、前記解除紐を引っ張ることによって前記解除レバーを回動させて前記仮止め状態を解除するよう構成することができる。前記棟支柱に対向する前記本体部の部位には、前記棟支柱を挟んでこれを保持する弾性支持部材をさらに設けることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の実施により、簡便な仮止め具のみを利用することでビニールハウスへのシート材敷設作業が大幅に改善され、まず人数的には従来技術に対して約半減することができ(すなわち、70m級ビニールハウスで2名)、従来では作業ができなかったようなある程度の風のある中でも作業が可能となり、作業効率も大幅に改善されるなどの効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態にかかるシート材敷設方法に使用する構成要素を示す構成図である。
【図2】図1に示す実施の形態のシート材敷設方法におけるシート材のたぐり状態を示す説明斜視図である。
【図3】図1に示す実施の形態のシート材敷設方法のステップの一部を示す工程図である。
【図4】図1に示す実施の形態のシート材敷設方法におけるシート材仮止め方法を示す説明図である。
【図5】図1に示す実施の形態のシート材敷設方法のステップの他の一部を示す工程図である。
【図6】本発明の他の実施の形態にかかるシート材仮止め具の構成を示す斜視図である。
【図7】シート材仮止め具の他の構成を示す斜視図である。
【図8】シート材仮止め具のさらに他の構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の第1の実施の形態に係るビニールハウス等の構造物を覆う屋根用シート材の敷設方法について、図面を参照して説明する。なお、以下では「ビニールハウス」を例にして説明するが、本発明の適用はこれに限定されず、例えば温室、ガーデンハウス、テラスなど、骨格部の上を覆う形でシート材が敷設されるその他の構造物に対しても適用可能である。また、シート材としては「ビニール」に限定されず、上述したような他のシート材の利用も同様に可能である。さらに、骨格部に関しては「パイプ材」や「(棟)直管」などの表現を用いているが、これも上述したような他の構造用の材料が用いられてもよい。
【0017】
図1は、本実施の形態にかかるシート材敷設方法の準備状況を示している。図において、ビニールハウス1の骨格部10は従来技術により構築されている。骨格部10は、地表に垂直に立設された複数のアーチ状の第1の支柱11(以下、「パイプ材」という。)と、これと直交して水平方向に延びてアーチ状のパイプ材11を結んで固定する複数の第2の支柱12(以下、「直管」という。)とから構成されている。骨格部10のアーチ状のパイプ材11の間口は、市販の規格品で3.6mから9mまでの各種寸法があり、両支柱11、12のパイプ材の太さは19mmから40mmまでの各種寸法がある。ただし、特注により他の寸法とすることもできる。骨格部10の長手方向の長さは通常数十mにおよび、アーチ状のパイプ材11も50cm内外の間隔で数十本、直管12(12a〜12c)も最頂部に配置される棟直管12cを含めて多数本(5−10本)により構成されるが、図面ではこれを簡略化して少数のみを表示している。またパイプ材11と直管12との結合部分には結合ブラケットが用いられるが、図面ではこれを省略している。骨格部10の脇には、補強ロープ20と、シート材30と、敷設用仮止め具40とが用意されている。
【0018】
補強ロープ20は、例えば1mおきなどの一定間隔をおいて配置された複数の横ロープ21(「ハウスバンド」とも呼ばれる。)と、骨格部10の長手方向全長を越える長さに亘って延びる縦ロープ22とから構成されている。各横ロープ21の一端は、ビニールハウス1の一方の側面の地表に近い直管12a(または、横ロープ21を止めるために専用に設けられた図示しないバンド止めパイプ)に結ばれ、他端は縦ロープ22に結ばれている。横ロープ21はビニールハウスを横切って反対側の側面まで延びる十分な長さを有しているため、お互いが絡み合わないよう図示のように中間部分を丸めて配置しておくことが好ましい。
【0019】
シート材30は、一般に板厚が0.05mmから0.15mmのものが使用される。ビニールハウスの幅方向の寸法(パイプ材11の間口寸法)が7.2m、長手方向の全長が70mの場合、板厚0.075mmのシート材30を使用するとその重量は約70kgとなる。本実施の形態では、シート材料30は図示のように予め丸めて配置される。丸められた状況を図2(a)、(b)に例示している。図2(a)に示す状況では、シート材30は、長手方向に延びる中心線31(破線で示す仮想線)に向けて左右両側からそれぞれジグザグ状にたぐり寄せられて畳まれた後、最終部分で左右相互に向き合うようにして2、3巻きほど丸められている。図2(b)に示す状況では、シート材30は中心線31に向かって相互に向き合うように丸められて畳まれている。本明細書では、一枚のシート材30を図2(a)や(b)に示すように中心線31に対して左右から畳み込むことを「たぐり処理」、畳まれた状態を「たぐり状態」と呼ぶものとする。図2(a)、(b)に示すたぐり状態は単なる例示であって、最終的に畳まれたシート材30が追って骨格部上で展開し易いように畳まれていればよい。図示の例の内では、図2(a)に示す巻き方の方が図2(b)に示す巻き方よりも骨格部への引っ掛かりが少なく良好のようである。また、たぐり処理後のシート材30は、図2に示す通りの上下方向で扱われることが好ましいが、上下逆向きで扱うことも可能である。シート材30にこのたぐり処理を施すことにより、ある程度の風が吹いてもシート材が風をはらんであおられることにはならない。なお、このたぐり処理されたシート材30は、必要に応じてこの状態で両端、あるいは長手方向の任意の中間位置で仮縛りしておくことも可能である。
【0020】
図1に戻って、図の一番右側に、複数の敷設用仮止め具40(以下、単に「仮止め具」ともいう。)が配置されている。当該仮止め具40の構造と機能に関しては追って詳述する。
【0021】
図3(a)、(b)は、以上のように準備されたシート材30、並びのその他の要素によりシート材30を敷設する手順の一部を示している。まず、図3(a)において、たぐり処理されたシート材30の一端を掴んでこれを骨格部10の長手方向一端に持ち上げ、中央の棟直管12cの上に載せる。ここで、当該シート材30がずれ落ちないよう、敷設用仮止め具40を用いて当該部位を仮止めする。仮止め具40は、下から持ち上げられたものを上で受け取ってもよいし、予め棟直管12cに引っ掛けておいてもよい。この間の作業は、一人が下からシート材30の一端を持ち上げ、一人が上でそれを受け取って引き上げることにより2人で十分に作業することができる。さらに必要であれば、仮止め具40を予め棟直管12cに引っ掛けておいてシート材30を担いで持ち上げることで1人作業とすることも不可能ではない。
【0022】
次に図3(b)において、残余のシート材30を順次引き上げて棟直管12cの上に載せ、所定間隔(例えば、5m)ごとに仮止め具40を用いてシート材30を順次棟直管12cに仮止めして行く。この際にも、1人が下から仮止め具40を順次持ち上げ、他の1人が上でそれを引き取って仮止めすることで効率よく作業ができるが、上述したように、最悪1人で行うことも可能である。この間、ある程度の風があっても、シート材30がたぐり処理されているため、そして、次々に仮止め具40を用いて仮止めされるため、シート材30が風をはらんであおられたり、ばらけたりすることはない。以上の作業を繰り返すことにより、図3(b)に示すようにシート材30が長手方向全長に亘って仮止め具40により棟直管12a上に仮止めされる。
【0023】
なお、図3(b)並びに図2に示す状態では、パイプ材11の上側に棟直管12cが配置されるよう描かれている。この状態であればシート材30は長手方向の全長に亘って棟直管12cの上に直接載せられることになるが、ビニールハウスの骨格部10では通常、パイプ材11の下側に棟直管12cが配置されている。この場合、長手方向に延びるシート材30はパイプ材11をまたぐ部分においては棟直管12cから離れて局部的にパイプ材11の上に載るものとなる。しかしながらビニールハウスの全体を通して見た場合にはシート材30は棟直官12cに沿ってその上に載せられるものとなることから、本明細書においては、このようにシート材30が局部的に棟直管12aの上にあるパイプ材11をまたぐ場合があっても、当該シート材30は「棟直管12cの上に載せられた」ものであると表現するものとする。
【0024】
本実施の形態では予め地上にてシート材30をたぐり処理するものとしているが、風が微風状態である等の際には、シート材30をそのまま下から受け取って骨格部10の上でたぐり処理を行いつつ、長手方向に順次仮止めすることも可能である。また、仮止めの順序は図示のように長手方向の一端から始めることが作業上良好であるが、必要に応じて長手方向の任意の位置から始めてもよい。
【0025】
図4は、敷設用仮止め具40を利用した仮止めの方法を表示している。図4(a)において、骨格部10の棟直管12cの上にはたぐり状態にあるシート材30が載置されている。柄44を用いて仮止め具40を下から持ち上げ、仮止め具40の本体部41を棟直管12cの下側に突き当てる。本体部41の一端にはゴムなどの弾性体で作られた仮止め用の弾性リング43が取付けられており、これを上方に引っ張ってたぐり処理されたシート材30の上を被せ、図4(b)にあるように本体部41の他端側に設けられた解除レバー42に引っ掛けてロックする。これにより、シート材30は棟直管12c上に完全に固定される。なお、解除レバー42をはじめ仮止め具40の構成に関しては追って第2の実施の形態にて詳述する。
【0026】
次に、図5(a)−(c)は、シート材敷設方法の後半の動作を示している。まず、図5(a)において、シート材30が棟直管12c上に仮決め固定された状態で、骨格部10の一方の側面に配置されていた補強ロープ20(図1参照)を、破線矢印で示すように骨格部10とシート材30との上方をかわして反対側の側面まで移動させる。各横ロープ21の一方の端は上述したように図面手前側側面の直管12a(または、バンド止めパイプ)に既に結ばれているので、縦ロープ22の長手方向両端をそれぞれ掴んで骨格部10の上側をかわして幅方向反対側の側面までかわすことにより、骨格部10とシート材30の両方を複数の横ロープ21で同時に覆うことができる。次に、上記反対側の側面で各横ロープ21の他端を縦ロープ22から外し、骨格部10の反対側の側面の地表近くにある直管12b(または図示しないバンド止めパイプ)に結ぶ。この際、シート材30は未だ展開前であるため、横ロープ21はタイトに結び付けることなく、ある程度の余裕をもって結ぶものとする。これによって骨格部10、棟直管12c上のシート材30が複数の横ロープ21により覆われたことになる。なお、横ロープ21は、上述のように縦ロープ22を利用して一気に被せることが効率的であるが、横ロープ21を一本ずつ個別に被せることも勿論可能である。また、横ロープ21を反対側の側面で直管12bに結ぶ際には、風の状態によってはこの段階で全ての横ロープ21を直管12bに結ぶ必要はなく、一本おきまたは数本おきに結ぶことでもよい。
【0027】
この状態で次に、図5(b)に示すようにビニールハウスの長手方向の一端でシート材30を結んで仮固定していた紐を解き、さらには敷設用仮止め具40を長手方向に順番に外しつつ、たぐり状態にあったシート材10を骨格部10の幅方向両側に順次展開する。仮止め具40の取り外しは、後述するようにビニールハウス内部で地上から遠隔操作で行うことが可能である。この仮止め具40の取り外しと、シート材30の幅方向両側への展開は2人で作業することが可能である。シート材30は、余裕をもって結ばれた横ロープ21と骨格部10との隙間内に展開されるものとなる。そして、全部の仮止め具40の取り外しとシート材30の展開が完了すれば、図4(c)に示すように骨格部10の上方全体が屋根シート材30により覆われる。全部の展開が完了の後、先に余裕をもって緩めに結ばれていた横ロープ21を含め、全ての横ロープ21をしっかりと引いて直管12b(または、バンド止め直管)にタイトに結び直す。なお、シート材30のたぐり状態からの解放は、図示のように長手方向の一端から始めるのが作業上良好ではあるが、必要に応じて長手方向の任意の位置から始めることもできる。
【0028】
ビニールハウス1の完成のためには、骨格部10の長手方向の両端面側で予め余剰の長さが設けられているシート材30を下方に垂らしてこれと戸枠とを固定して出入り口を設けること、ビニペット(登録商標)と呼ばれるスプリング材を用いてシート材30を直管12に固定すること、あるいは温度調整用に裾部分に巻き上げ用シートを設けることなどが必要に応じて行われるが、これらの動作は従来技術に準じて同様に行うことができる。
【0029】
以上の方法において、従来技術によるシート材敷設方法との本実施の形態にかかる方法との顕著な相違は、シート材30の展開を補強ロープ20(特には横ロープ21)がシート材30の全体を覆った状態で行えることにある。すなわち、従来技術による方法では、シート材30の展開をまず先に行う必要があり、その後でなければ横ロープ21でこれを覆うことができなかった。このため、風のある日にはシート材30が風をはらんであおられるためにシート材敷設作業ができず、また作業の中断あるいはやり直しが必要であった。本実施の形態にかかる方法によれば、シート材30が未だたぐり状態にあるときに横ロープ21でこれを覆うことができる。そして、横ロープ21により覆われた中でシート材30をたぐり状態から解放して展開することから、ある程度の風が吹いてもシート材30があおられたり飛ばされたりすることはなく、横ロープ21の内側(横ロープ21と骨格部10との間隙)でシート材30の展開が可能となることである。
【0030】
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる敷設用仮止め具について、図面を参照して説明する。当該仮止め具については、先の実施の形態において図3〜5を参照して説明しているが、その詳細を図6に示している。図において敷設用仮止め具40は、帯状の本体部41と、本体部41の長手方向の一端に回動可能に取り付けられた解除レバー42と、本体部41の他端に取り付けられた弾性リング43と、本体部40に長手方向に直交する方向に設けられた柄44と、解除レバー42に取り付けられた解除紐45とから構成されている。図6の実線に示すように、弾性リング43を解除レバー42のフック42aの位置に引っ掛けることによって、弾性リング43と本体部41との間に隙間ができ、この隙間の間に2点鎖線で示すように棟直管12cとたぐり状態にあるシート材30とを固定することができる。
【0031】
以上のように構成された敷設用仮止め具40の動作は、まずシート材30が棟直管12cの上に置かれた状態で、仮止め具40の本体部41を棟直管12cの下側に突き当てる。この動作は、地上から柄44によって仮止め具40を持ち上げることによって行われてもよい。次に、骨格部10上の作業者が仮止め具40を掴んで、弾性リング43を伸ばして棟直管12aとシート材30に被せた後、反対側の解除レバー42をかわしてそのフック42aの位置まで引っ掛ける。解除レバー42はストッパ42bの作用によってそれ以上の回転は阻止されているため、弾性リング43はこの状態でロックされる。弾性リング43のロックにより、作業者が手を離しても仮止め具40は固定された状態に保たれるため、作業者は、次の仮止め具40のある位置まで長手方向に移動することができ、同様の操作を順次行って必要な数の仮止め具40を全て取り付ける。
【0032】
敷設用仮止め具40の全部の取り付けが終わり、その上に補強ロープ20が被せられた後、今度はビニールハウスの長手方向の一方の側からこの仮止め具40を順次取り外してゆく。取り外しは、解除レバー42から下方に垂れ下がっている解除紐45を地上で引っ張ることにより容易に行うことができる。図6の矢印および2点鎖線で示すように、解除紐45の操作によって解除レバー42が回動し、弾性リング43のロックが解除される。1人が地上で引っ張る間、他の1人は骨格部10の上でシート材30の展開を補助してもよいし、2人とも地上で協力してシート材30を展開させることでもよい。弾性リング43のロック解除により仮止め具40の拘束も解除されて自由に取り外し可能となり、取り外された仮止め具40は地上にて回収される。取り外す際には予め柄44を保持して解除紐45を操作することにより、仮止め具40が自然落下することはない。なお、弾性リング43の解除は、図示のような解除レバー42に限定されず、リンク機構を用いるなどの従来技術で知られた他の方法が用いられてもよい。解除紐45は、必ずしも「紐」でなくても、ワイヤ、棒などであってもよい。
【0033】
本体部41の中央付近の上側には、図の2点鎖線で示す弾性保持具46を設けてもよい。この弾性保持具46は、本体部41を棟直管12cに突き当てる際、棟直管12aを挟むことによって仮止め具40を棟直管12aに固定することができる。これにより弾性リング43をセットするまでもなく仮止め具40が棟直管12aに固定されるため、例えば1人で予め地上からこのように必要な数の仮止め具40を棟直管12aに固定しておき、その後骨格部10の上に登ってシート材30の固定を行うなどの対応も可能となる。なお、棟直管12aの直ぐ上にはシート材30があることから、弾性保持具46の上方先端はシート材30を破らないような軟質材でカバーするなどの配慮が好ましい。
【0034】
図7は、本実施の形態に係る仮止め具の他の態様を示している。図7(a)に示す仮止め具50は、下方で手に持って支持する手持端部からシート材の保持操作をする操作端部の間に延びる柄51と、柄51にビス等で止められた保持ベルト52と、同じく柄51にビス等で止められた解除ベルト53と、解除ベルト53に取り付けられた解除紐54とから構成されている。図示しない棟直管に突き当てて固定可能とする弾性保持具46はオプションである。保持ベルト52と解除ベルト53とは、伸縮可能な弾性体であっても、布製などの非弾性体であってもよい。ピン止めされた保持ベルト52と解除ベルト53の自由端のそれぞれ対向する側の面には、マジックテープ(登録商標)などの平坦ファスナ56a、56bが設けられている。以上のように構成された仮止め具50の動作は、基本的に上述した仮止め具40と同様であり、下から持ち上げられた仮止め具50をビニールハウスの骨格部上で受け取り、保持ベルト52を棟直管上のシート材をかわして巻回し、その平坦ファスナ56aを解除ベルト53側の平坦ファスナ56bに押し付けることによってシート材の仮固定が完了する。解除する際には、地上から解除紐54を引くことによって平坦ファスナ56a、56bの係合を容易に解除することができる。
【0035】
図7(b)に示す仮止め具60も基本的に同様であり、図7(a)に示す平坦ファスナ56a、56bの代わりに保持ベルト62側の先端の差込み具66aと、解除ベルト63側のバックル66bとからなるワンタッチ式バックル機構が設けられている。このバックル機構は航空機の安全ベルトと同様に構成されたもので、固定する場合には差込み具66aをバックル66bに差し込むことによって容易に固定され、解除する場合にはバックル66bのカバープレートに取り付けられた解除紐64を引っ張ることによって容易に解除することができる。図面には含まれていないが、保持ベルト62側又は解除ベルト63側のいずれかに、航空機の安全ベルトと同様のベルト長さの調整が可能な機構が含まれていれば、束ねるシート材の大きさに応じてベルト長さの調整ができ、便利である。
【0036】
図7(a)、(b)に示す仮止め具の構造は例示であり、一般に仮止め具は、把持端部と操作端部の間に延びる柄と、前記柄の操作端部に固定されて棟直管とシート材とを共に巻回してシート材を棟直管に仮固定するベルト等の保持部とを含み、前記保持部が、当該保持部を柄の手持部側等の遠隔から解除することが可能な解除機構を備えるよう構成されていればよい。
【0037】
図8(a)、(b)は仮止め具のさらに他の態様を示している。図8(a)に示す仮止め具70は、柄71と、図の破線と実線に示すように回転可能に柄71に取り付けられた一対の保持アーム72、73と、各保持アーム72、73に操作可能に取り付けられた解除紐74とから構成されている。保持アーム72、73は、例えばプラスチック、アルミなどで形成され得る。解除紐74は各保持アーム72、73に結ばれ、柄71の操作端部から内部に空けられた空洞を通って他方の手持端部から外部にまで延びている。その途中には図示しないロック機構が設けられ、荷重が負荷された状態で解除紐74の移動を阻止するよう構成される。このロック機構は、例えば窓用ブラインダの開閉紐に設けられるものと同様の既存の技術を使用することができる。以上のように構成された仮止め具50の動作は、図の実線で示すように両保持アーム72、73の上端が開いた状態で下から持ち上げて棟直管とその上のシート材を両側から挟み、解除紐74を引くことによって両保持アーム72、73を破線で示す閉状態にする。この状態でロック機構が解除紐74をロックし、両保持アーム72、73がシート材を棟直管と共に挟んで仮固定する。解除する際には、地上から解除紐74を一旦引いてロック機構のロックを解除し、その後は両保持アーム72、73の自重によってこれが開き、仮固定を解除することができる。なお、上記ロック機構は単なる例示であって、例えば両保持アーム72、73の係合部にバネ式のロックピンなどを設け、解除する際にはこのロックピンを下方から解除紐で引っ張って行うなど、従来から知られた他の技術が使用されてもよい。
【0038】
図8(b)に示す仮止め具80は、これをさらに簡略な構造としたもので、ここでは柄81に上方に向けて拡開した略U字形状の保持アーム82を取り付けている。図示のようにU字形状に延びる保持アーム82の両側中間部に、シート材を保持するための膨らみ部が設けられていることが保持力を増す上で好ましい。本態様では、保持アーム82が適切なバネ力を有する弾性材料により開閉自在に形成されており、これによってこれまで示した他の態様にある解除紐が廃止可能となる。この仮止め具80の取り付け時は、保持アーム82の拡開した曲面を利用して下から棟直管上のシート材を挟む。この際、弾性によって一時的に広がった保持アーム82はシート材をかわした後にバネ力で再び閉まり、シート材を両側から挟んで保持する。同時に、仮止め具80自身も挟んだシート材によって仮止めされる。取り外す場合には逆に、下から柄81を引き下げることによってバネ力を利用して容易に取り除くことができる。このように図8(a)、(b)に示す例では、シート材を仮固定するためにベルト等の保持部材でシート材を完全に巻回することなく、上方が開放されたままの保持アームであってもシート材の仮固定が可能であることを示している。また、このような形式とすることにより、仮止め具の取り付けは柄の手持端部側をもった作業者が下方向から1人で行うことも可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明に係るシート材敷設方法ならびに敷設用仮止め具は、農業、造園業、建築業、建築部材製造および該販売業などの産業分野において広く利用することができる。
【符号の説明】
【0040】
1.ビニールハウス、 10.骨格部、 11.第1の支柱(パイプ材)、 12.第2の支柱12(直管)、 12c.棟直管、 20.補強ロープ、 21.横ロープ、 22.縦ロープ、 30.シート材、 40.敷設用仮止め具(仮止め具)、 41.本体部、 42.解除レバー、 42a.フック、 43.弾性リング、 44.柄、 45.解除紐、 46.弾性保持具、 50.仮止め具、 51.柄、 52.保持ベルト、 53.解除ベルト、 54.解除紐、 56a、56b.平坦ファスナ、 60.仮止め具、 62.保持ベルト 66a.差込み具、 66b.バックル、 64.解除紐、70.仮止め具、 71.柄、 72、73.保持アーム、 74.解除紐、 80.仮止め具、 81.柄 82.保持アーム。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0041】
【特許文献1】特開平8−214710号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造物の屋根用のシート材を、構造物の骨格部上に敷設するためのシート材の敷設方法において、
前記骨格部が、地表面に垂直に立設される幅方向に延びる複数のアーチ状の第1の支柱と、前記幅方向に直交する長手方向に沿って水平に延びて前記複数の第1の支柱を結んでこれを補強する、前記アーチ状の最頂部に配置される棟支柱を含む複数の第2の支柱とから構成され、前記敷設方法が:
前記シート材を、予め地上にて、もしくは前記骨格部の上で幅方向中央に向かって両側から畳んで丸めたたぐり状態とし;
前記たぐり状態となったシート材を前記棟支柱の上に長手方向に沿って載置し;
前記載置されたシート材を長手方向全長に亘って所定間隔で前記棟支柱に仮止めし;
前記仮止めされたシート材を覆うよう、前記骨格部の幅方向にまたがる複数の横ロープを前記長手方向に所定間隔で被せ、当該複数の横ロープの少なくとも一部を前記幅方向両側の地表面近傍で余裕を持たせて仮固定し;
前記仮止めされたたぐり状態にあるシート材の仮止めを解除し、前記シート材をたぐり状態から解放しつつ前記骨格部と前記横ロープとの間で前記骨格部の上に展開し;
前記シート材が長手方向に全て展開された後、前記余裕を持たせて仮固定された横ロープを含む全ての横ロープを本締め固定する、各ステップからなることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記シート材を幅方向中央に向かって両側から畳んで丸めたたぐり状態とするステップが、前記シート材の幅方向中央に向かって両側からシート材をジグザグ状にたぐり寄せた後、それぞれを両側から相互に向かい合うように丸めることからなる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記棟支柱の上に載置されたシート材を長手方向に所定間隔で前記棟支柱と共に仮止めするステップが、地表から前記棟支柱に向けて持ち上げられる敷設用仮止め具、もしくは予め前記棟支柱に仮固定された敷設用仮止め具により、前記棟支柱とシート材とを一緒に結わえて仮止めすることからなる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記仮止めされたシート材を覆うよう、複数の横ロープを前記長手方向に所定間隔で被せて仮固定するステップが、前記各横ロープの一端を前記骨格部の一方の幅方向の地表面近傍に結び付け、前記各横ロープの他端を前記長手方向に延ばした縦ロープにそれぞれ予め結びつけ、当該縦ロープを前記仮止めされたシート材の上をかわして前記骨格部の幅方向の他方の側まで移動させた後、前記横ロープの他端を前記縦ロープから外して当該他方の側の骨格部の地表面近傍に仮固定することからなる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記構造物がビニールハウスである、請求項1から請求項4のいずれか一に記載の方法。
【請求項6】
構造物の屋根を構成するシート材を当該構造物の骨格部上に敷設する際、前記骨格部の頂部にあって前記構造物の長手方向に延びる棟支柱と、前記長手方向に直交する幅方向に両側から畳んで丸められて前記棟支柱の上に載置されたシート材とを共に束ねて仮止めするためのシート材敷設用仮止め具であって、
手持端部と操作端部の間に延びる柄と、
前記柄の操作端部に固定され、前記棟直管とシート材とを共に拘束してシート材を棟直管に仮固定する保持部と、から構成され、
前記保持部が、当該保持部によるシート材の仮固定を前記柄の手持端部側から解除する解除機構を備えていることを特徴とする仮止め具。
【請求項7】
前記解除機構が、平坦ファスナまたはロック機構のいずれかと、これを遠隔から引っ張って解除する解除紐とから構成されている、請求項6に記載の仮止め具。
【請求項8】
前記解除機構に代え、前記保持部が上方に向けて拡開する曲面を有するU字形状の弾性部材から構成されている、請求項7に記載の仮止め具。
【請求項9】
構造物の屋根を構成するシート材を当該構造物の骨格部上に敷設する際、前記骨格部の最頂部にあって前記構造物の長手方向に延びる棟支柱と、前記長手方向に直交する幅方向に両側から畳んで丸められて前記棟支柱の上に載置されたシート材とを共に束ねて仮止めするためのシート材敷設用仮止め具であって、
帯状の本体部と、
前記本体部の長手方向の一端で前記本体部に取り付けられた弾性リングと、
前記本体部の長手方向の他端で前記本体部に回動可能に取り付けられた解除レバーと、
前記解除レバーに取り付けられ、当該解除レバーを離れた位置から解除操作する解除紐と、
前記本体部の長手方向と直交する方向に前記本体部から延びる柄と、から構成され、
前記弾性リングが、前記たぐり状態にあるシート材と前記棟支柱とを共に結わえて前記解除レバー上に掛けることで前記シート材を仮止め状態とし、前記解除紐を引っ張ることによって前記解除レバーを回動させて前記仮止め状態を解除するよう構成されていることを特徴とする仮止め具。
【請求項10】
前記仮止め具の前記棟支柱に対向する部位に、前記棟支柱を挟んでこれを保持する弾性支持部材がさらに設けられている、請求項6、請求項7、請求項9のいずれか一に記載の仮止め具。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2011−24563(P2011−24563A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−276021(P2009−276021)
【出願日】平成21年12月4日(2009.12.4)
【出願人】(509184276)
【Fターム(参考)】