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屋根材
説明

屋根材

【課題】屋根下地等に敷設する際の施工性に優れ、屋根の防水性を低下しにくくすることができる屋根材を提供する。
【解決手段】略平板状の屋根材本体1が隣接して配置される。一方の屋根材本体1の側端部が他方の屋根材本体1に重ねて敷設される。前記屋根材本体1の側端縁部1aには下方へ傾斜して形成される傾斜片2が設けられている。さらに、傾斜片2の先端(傾斜片先端2a)は下側に配設されている屋根材本体1の下方に撓んだ表面に沿って当接するように形成されて成る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属屋根材などの屋根材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数枚の屋根材を屋根下地に縦横に敷設することにより屋根を形成することが行われている。この場合、横方向(屋根の水流れ方向と直交する方向)で隣接する屋根材は、所定の長さ分だけ横方向にずらしつつ、互いに上下に重ねるようにして敷設し、施工後の屋根の防水性を確保しようとしている(例えば、特許文献1等を参照)。具体的には、図6に示すように、屋根材Aの一方の側端部に略平板状のカバー部40を形成すると共に、他方の側端部に断面略波状の捨板部41を形成したものであり、屋根下地6の上に敷設した屋根材Aの捨板部41の上に、他の屋根材Aのカバー部40を被せるようにして、二枚の屋根材A、Aを横方向に隣接させて敷設するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−159066号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記のように敷設された屋根材Aは、その縦方向(すなわち、屋根の水流れ方向)に対する剛性が小さいといった問題があった。そのため、屋根材Aの表面側にかかる風荷重等で屋根材Aの表面が縦方向の略全長にわたって撓んだり、湾曲したりすることがあった。そして、このように屋根材Aに撓みが生じてしまうと、上記のように屋根材A、A同士を互いに上下に重ねるようにして敷設した屋根では、上側の屋根材Aの側端部の先端と、下側の屋根材A表面との間に隙間が生じてしまうことになる。そのため、このように生じた隙間から雨水等が浸入して、屋根の防水性が低下してしまうおそれがあった。その上、該隙間部分が影になって意匠性も低下したりするおそれもあった。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、屋根下地等に敷設する際の施工性に優れ、屋根の防水性を低下しにくくすることができる屋根材を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る屋根材は、略平板状の屋根材本体が隣接して配置され、一方の屋根材本体の側端部が他方の屋根材本体に重ねて敷設される屋根材であって、前記屋根材本体の側端縁部には下方へ傾斜して形成される傾斜片が設けられていると共に傾斜片の先端は下側に配設されている屋根材本体の下方に撓んだ表面に沿って当接するように形成されて成ることを特徴とする。
【0007】
また、傾斜片の先端の中央部は略直線状に形成されると共に前記傾斜片の先端の両端部は曲線状に形成されることで前記傾斜片の先端が下方に突曲されて成ることが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明の屋根材では、屋根下地等に敷設する際の施工性に優れ、屋根の防水性を低下しにくくすることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の屋根材の実施の形態の一例を示し、(a)はその斜視図、(b)はその短尺側からの側面図である。
【図2】同上の側端部付近における長尺方向からの断面図である。
【図3】本発明の屋根材の接続状態の一例を示し、(a)はその斜視図、(b)はその接続部分における側面視断面図である。
【図4】同上の接続状態の一例を示し、接続部分の長尺方向からの断面図である。
【図5】本発明の屋根材の施工手順の一例を示し、側面視断面図の一部を示す。
【図6】従来例を示し、接続状態を示す一部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
【0011】
本発明の屋根材Aは、金属板をロール成形加工などで加工して所望の形状に形成することができる。金属板としては、例えば、厚み0.3〜0.5mm、面積あたりの重量4.7〜5.0kg/mのものを好適に用いることができ、また、金属板の種類としては、塗装鋼板や亜鉛めっき鋼板、塗装ガルバリウム鋼板(登録商標)などの各種のものを用いることができる。尚、製造については、従来ではロール成形機で対応するしかなかったが、本発明の屋根材AはR加工(曲面加工)がほとんどないためベンダー加工機でも対応でき、また、端部加工はヘミング曲げ加工及びプレス加工で対応できる。
【0012】
本発明の屋根材Aは、図1(a)、(b)に示すように、左右対称(線対称)に形成されるものであって、屋根材本体1と、その左右両側端部に傾斜片2とを備えて形成されるものである。また、屋根材Aには、被係止部4と係止部5及び固定片10等を備えて形成されていてもよい。
【0013】
屋根材本体1は横方向(屋根の水流れ方向と直交する方向)に長く形成されており、横方向の長さ寸法L1は、例えば、2000mm程度の定尺とすることができるが、これに限定されるものではない。一方、屋根材本体1の縦方向(屋根の水流れ方向)の長さ寸法L2は、例えば、200〜280mmとすることができ、好ましくは250mm程度とすることができる。
【0014】
屋根材本体1の左右(横方向)の側端縁部1aには、傾斜片2が屋根材本体1の縦方向(屋根の水流れ方向)の略全長にわたって設けられている。この傾斜片2は、図1(b)に示すように、屋根材本体1の端部先端が屈曲加工されて下方(後述の屋根下地6に敷設した場合の屋根下地6方向)へ傾斜するように形成されている。そのため、屋根材Aの両側端部は、屋根の水下側からの断面形状が略L字状(もしくはへ字状)となって形成されている。
【0015】
この傾斜片2を形成するにあたって、図2(屋根材Aの長尺側からの断面の側端部)に示すように、屋根材本体1の側端を裏面側に折り返し屈曲することで上下に重なるように二重に形成させておき、この二重に形成された部分の略中央付近でさらに屈曲加工することで傾斜片2を形成するようにしてもよい。この場合、裏面側に折り返されて形成された略L字状(もしくはへ字状)の補強片1bによって、屋根材Aの端部の剛性が向上する。
【0016】
傾斜片2には、図1(b)に示すように、被せ側部2b、中央部2c及び敷き込み側部2dの領域に区分されるように形成されている。具体的には、被せ側部2bは、屋根材Aの水下側端部(例えば、軒側端部)側に、敷き込み側部2dは、屋根材Aの水上側端部(例えば、棟側端部)側に形成され、被せ側部2bと敷き込み側部2dとの間に中央部2cが位置するように形成されている。
【0017】
ここで、屋根材本体1と、傾斜片2とのなす角度(劣角)は、例えば、傾斜片2の全長にわたって120°〜150°とすることができ、好ましくは、中央部2cの角度が140°程度、敷き込み側部2d及び被せ側部2bの角度が120°程度になるようにすることができる。
【0018】
被せ側部2bは、中央部2cに近づくにつれて曲げ高さHが徐々に長くなるように形成されている。尚、ここでいう曲げ高さHとは、図2に示すように、屋根材本体1の面と、傾斜片の先端(以下、傾斜片先端2aという)を通り且つ屋根材本体1に平行な面との最短距離のことである。中央部2cは、その曲げ高さHは略一定、すなわち、中央部2cにおける側端縁部1aは、傾斜片先端2aと略平行になるように形成されている。また、敷き込み側部2dは、中央部2cに近づくにつれて曲げ高さHが徐々に長くなるように形成されている。
【0019】
ここで、被せ側部2bにおける傾斜片先端2aは、直線状であってもよいし、曲線状であってもよい。そして、中央部2cにおける傾斜片先端2aは直線状に形成されるものである。また、敷き込み側部2dにおける傾斜片先端2aは、被せ側部2bにおける傾斜片先端2aと同様、直線状であってもよいし、曲線状であってもよく、直線状である場合には、中点付近で一度屈曲していてもよい。傾斜片先端2aが上記のように形成されることで、その形状は下方に突曲したものとなる。
【0020】
そして、傾斜片2の幅寸法Rは、傾斜片2の全長にわたって4〜9mmの範囲とすることができ、好ましくは、中央部2cの幅寸法Rが6mm程度、敷き込み側部2d及び被せ側部2bの幅寸法Rが7mm程度になるようにすることができる。尚、ここでいう幅寸法Rとは、図2に示すように、傾斜片先端2aを通り且つ屋根材本体1に垂直な面と、側端部1aとの最短距離のことである。
【0021】
ここで、中央部2cにおける曲げ高さHは、例えば3〜7mmとすることができ、好ましくは5mm程度である。一方、被せ側部2bにおける傾斜片先端2aが曲線状に形成されている場合、その曲率半径300〜500mmとすることができ、好ましくは400mm程度である。また、敷き込み側部2dにおける傾斜片先端2aが曲線状に形成されている場合、その曲率半径1000〜1500mmとすることができ、好ましくは1200mm程度である。この場合、後述のように隣接する屋根材A、Aにおいて、重ねあわせ部分の隙間の形成をより防止しやすいものとなる。
【0022】
そして、被せ側部2b、中央部2c及び敷き込み側部2dの幅寸法(屋根の水流れ方向の長さ)はそれぞれ、40〜60mm、50〜100mm、80〜120mmとすることができ、好ましくは40mm、60mm、100mmである。
【0023】
ここで、図1(b)において、屋根材本体1の縦方向の長さ寸法L2が251mmであって、X1が20mmである場合、X2が40mmの点における曲げ高さHは3mm、X3が60mmの点における曲げ高さHは6mm、X4が100mmの点における曲げ高さHは3mmとすることができる。この場合、後述するように上側の傾斜片先端2aと下側の屋根材本体1との間に隙間ができてしまうのをより防止しやすくなる。
【0024】
屋根材本体1の両方の側端部には、図1に示すように、複数の突起部20が略平行に形成されていてもよい。この場合、突起部20はリブ加工などにより屋根材本体1の表面で開口する断面略V字状の溝で形成することができ、屋根材本体1の裏面に突出して屋根材本体1の縦方向の略全長にわたって形成されている。突起部20は、例えば、幅4〜10mm、表面からの深さ0.5〜1.5mm、長さ180〜280mmとすることができる。突起部20は傾斜片先端2aから幅寸法L3=100〜200mmの範囲に形成するのが好ましい。尚、突起部20は屋根材本体1の表面に突出して形成されていてもよく、また、屋根材本体1の表面に突出する突起部20と裏面に突出する突起部20の両方を形成しても良い。
【0025】
また、屋根材本体1には位置決め部30が形成されていてもよい。位置決め部30は、リブ加工などにより屋根材本体1の裏面で開口する断面略逆V字状に形成されており、屋根材本体1の表面に突出して屋根材本体1の縦方向の略全長にわたって形成されている。また、位置決め部30は屋根材本体1の両側部に一個ずつあるいは複数個ずつ設けることができる。位置決め部30を屋根材本体1の両側部に一個ずつ設ける場合は、傾斜片先端2aから所定の寸法の位置に形成することができ、例えば、傾斜片先端2aから100mmの位置に位置決め部30を形成することができる。また、位置決め部30を屋根材本体1の両側部に複数個ずつ設ける場合は、傾斜片先端2aから一定の間隔で形成することができ、例えば、傾斜片先端2aから100mmの間隔で位置決め部30を形成することができる。尚、位置決め部30は視認できるものであればどのような形状や位置に形成されていても良い。
【0026】
被係止部4は、屋根材本体1の水下側端部(例えば、軒側端部)に形成されるものであって、屋根材本体1の水下側端部に延設される上記金属板の一部を屋根材本体1の水下側端部の裏面側に折り返すように屈曲することにより、屋根材本体1の横方向の略全長にわたって形成することができる。
【0027】
係止部5は、屋根材本体1の水上側端部(例えば、棟側端部)に形成されるものであって、屋根材本体1の水上側端部に延設される上記金属板の一部を屋根材本体1の水上側端部の表面側に折り返すように屈曲することにより、屋根材本体1の横方向の略全長にわたって、上片5aと下片5bとからなる断面略倒U字状に形成することができる。従って、係止部5は屋根材本体1の上方において、屋根材本体1の水上側端部から水下側に向かって突出して形成され、係止部5の水下側端部が閉塞され、係止部5の水上側が開放されるような断面略倒U字状に形成されている。
【0028】
固定片10は、係止部5の水上側端部に突設される上記金属板の一部で形成することができる。固定片10は屋根材本体1の横方向の略全長にわたって形成されており、縦方向の断面形状が略逆へ字状に形成されており、係止部5の上片5aから水上側に向かって突設されている。
【0029】
そして、本発明の屋根材Aはその複数枚を野地板などの屋根下地6の上に縦横に敷設するものであり、これにより、屋根を形成することができる。この場合、隣接して敷設される屋根材A、Aは取り付け強度の確保や防水性の向上のために接続されている。
【0030】
本発明の屋根材Aでは、図3に示すように、一方の屋根材Aの傾斜片2を、他方の屋根材Aの屋根材本体1表面に、それぞれ上下に重ね合わせすることにより接続することができる。
【0031】
本発明の屋根材Aでは、上記のように一方の屋根材Aと他方の屋根材Aとが上下に重ね合わされると、上側の屋根材A(図3ではAと表記)の傾斜片先端2aは、下側の屋根材A(図3ではAと表記)の屋根材本体1表面の縦方向略全長にわたって当接するようになっている。既述のように、屋根材Aは屋根下地6の上に配設されると、風荷重(もしくは施工時の作業者の歩行)によって、屋根材Aが縦方向に撓みが生じてしまう。すなわち、風荷重等の力が屋根材Aの表面に加わることで、縦方向に沿って反り返るようになってしまい、屋根材Aが下方(裏面方向)に撓んだ状態(縦方向に湾曲した状態)になるのである。これは、屋根材Aが縦方向の曲げに対する剛性がそれほど強くないために起こる現象である。
【0032】
しかし、本発明では、屋根材Aの傾斜片先端2aが上記のように下方に突曲して形成されていることで、図3(b)に示すように、上側の屋根材Aの傾斜片先端2aは、下側の屋根材Aの屋根材本体1の縦方向に撓んだ表面に沿って当接可能となっている。そのため、上側の屋根材Aの傾斜片先端2aと、下側の屋根材Aの屋根材本体1との密着性が高くなり、両者の間に隙間が形成されるのを防止しやすくなる。従って、横方向に隣接する屋根材A、Aにおいて、その重ね合わせ部分を通じて雨水等が浸入するのを抑制できるものであり、より高い防水性を有するものである。
【0033】
また、屋根材Aが屋根下地6に敷設されたときに生じる撓み度合いは、屋根材本体1の横方向の長さ寸法L1や縦方向の長さ寸法L2によらず一定であるので、屋根材Aが任意の寸法で形成された場合でも、屋根材Aの傾斜片2は、撓みに追従できるものである。
【0034】
このように本発明では、屋根材Aが屋根下地6に敷設されて撓みが生じたとしても、上側に重ね合わせる屋根材Aは、そのような変形に対して追従可能に形成されており、横方向に隣接する屋根材A、Aの重ね合わせ部分の隙間を形成しにくくすることができる。そのため、従来では屋根材Aの撓みを防止するために、ウレタンやポリスチレン等の断熱材により屋根材Aを補強していたものであったが、本発明では、そのような断熱材を貼り合わせたりするなどして屋根材Aを補強する必要もない。従って、本発明の屋根材Aは、断熱材による補強がないものであるため、屋根全体の重量の軽量化が図れ、敷設作業も容易になり、加えてコスト低減も図れる。
【0035】
また、横方向に隣接する屋根材A、Aにおいて、上側の傾斜片先端2aと下側の屋根材本体1との間における隙間が生じてしまう場合には、その隙間によって影が出来上がってしまうことがあり、屋根自体の外観が悪くなってしまうことがあった。しかし、本発明の屋根材Aでは隙間の形成を抑えることができるものであるので、外観が損なわれにくく、意匠性も向上させることもできるものである。
【0036】
本発明の屋根材Aでは、屋根材Aの傾斜片先端2aが上記形状に形成されていることで、下側の屋根材Aの屋根材本体1への重ね合わせ施工も容易に行えるものとなる。すなわち、傾斜片先端2aが他方の下側の屋根材Aの屋根材本体1の撓んだ表面に当接するように形成されているので、傾斜片先端2aを下側の屋根材Aの屋根材本体1に嵌めやすいものとなる。そのため、本発明の屋根材Aでは敷設作業もスムーズに行えることができ、施工性も向上するものとなる。
【0037】
本発明では、上側の屋根材Aの傾斜片先端2aが下側の屋根材Aの屋根材本体1の撓んだ表面に沿って当接するように形成されているので、上側屋根材Aと下側屋根材Aとの重ね合わせ寸法は任意に設定可能である。すなわち、重ね合わせ寸法を変えたとしても、傾斜片2は屋根材本体1の撓んだ表面に沿って当接するものである。尚、重ね合わせる寸法の上限は特に設定されないが、あまりに大きいと屋根材Aに無駄な部分が増加してしまうので、この観点から重ね合わせ寸法は屋根材本体1の横寸法の半分以下とするのが好ましく、より好ましくは屋根材本体1の側端縁部1aから100〜200mmに重ね合わせるのがよい。また、屋根材Aは左右対称であるために、横方向で隣接する屋根材A、Aの左右のどちらも上に重ねることが可能であり、屋根下地6の横方向の左右何れの方向からでも順次敷設していくことができる。
【0038】
一方、屋根材Aに位置決め部30が設けられている場合では、横方向に隣接する屋根材A、Aを上下に重ねるにあたって、この位置決め部30をガイド(目安)にすることもできる。例えば、図4に示すように、横方向に隣接する屋根材A、Aのうち、一方の屋根材Aに設けた位置決め部30と、他方の屋根材Aの傾斜片2とを重ね合わせるようにする。このように位置決め部30を目印にして横方向に隣接する屋根材A、Aの重ね合わせ位置を調整することができ、これにより、横方向に隣接する屋根材A、Aにおいて、上に重ねた屋根材Aの屋根材本体1の傾斜片2と、下に位置する屋根材1の屋根材本体1の表面との境界線(目地)Lを屋根全体で規則的に揃えやすくなる。従って、例えば、縦方向に隣接する屋根材A、Aの上記境界線Lが一直線に並ぶように、横方向に隣接する屋根材A、Aを重ね合わせて接続すれば、屋根に不規則な目地が形成されにくくなって、屋根の外観を低下しにくくできるという利点もある。
【0039】
そして、屋根材Aに突起部20が設けられている場合では、上下に重なった屋根材A、Aの間には突起部20により隙間Sを設けることができる。すなわち、図4に示すように、下側の屋根材Aの屋根材本体1の表面の平坦部分に、上側の屋根材Aに設けた突起部20が載置することにより、下側の屋根材Aの屋根材本体1の表面と上側の屋根材Aの屋根材本体1の裏面との間に隙間Sを形成することができる。本来、本発明では上記のように傾斜片先端2aと屋根材本体が密着しているため、雨水が屋根材Aの重なり部分に浸入しにくいものであるが、万が一、雨水が浸入したり、あるいは傾斜片2が経年で破損したりしてしまって雨水が浸入したとしても、この隙間Sを通じて雨水を排出できるものとなる。従って、確実な隙間Sの形成のため、上下に重なった屋根材A、Aの突起部20同士は重ならない方が好ましい。尚、突起部20が屋根材本体1の表面に突出している場合は、下側の屋根材Aの屋根材本体1に設けた突起部20の上端に、上側の屋根材Aの屋根材本体1の裏面の平坦部分が載置することにより、上記と同様の隙間Sを形成することができる。また、縦方向で隣接する屋根材A、Aはその一部を上下に重ね合わせることにより接続する。この場合、水下側(例えば、軒側)に敷設された屋根材Aの係止部5に水上側(例えば、棟側)に敷設された屋根材Aの被係止部4を係止する。
【0040】
ここで、縦横方向の屋根材A、Aの接続について詳述する(図5参照)。まず、係止部5を上方に伸長した状態で屋根材Aを屋根下地6に載置し、ビスなどの固定具11を固定片10及び屋根下地6に打ち込んで固定片10を固定する。このように固定片10を固定することにより、係止部5を上下に収縮して上下寸法(厚み)を小さくした状態で形状を固定(確定)することができる。次に、固定した屋根材Aに別の屋根材Aを横方向に並べて載置する。このとき、上記のように、隣接する屋根材A、Aは横方向にずらした状態で上下に重ね合わせることにより接続する。また、固定した屋根材Aの係止部5が新たに配置する屋根材Aの係止部5の上片5aと下片5bとの間に水上側から差し込まれることにより、図5(a)に示すように、固定した屋根材Aの係止部5の表面に新たに配置する方の屋根材Aの係止部5を被せるようにし、また、固定した屋根材Aの固定片10の表面に新たに配置する方の屋根材Aの固定片10を被せるようにする。次に、図5(b)に示すように、新たに配置した屋根材Aの固定片10と、固定した屋根材Aの固定片10とに固定具11を打ち込むことによって、新たに配置した屋根材Aの固定片10を屋根下地6に固定する。
【0041】
このようにして横一列に複数枚の屋根材A、A…を敷設した後、これら敷設した屋根材Aの水上側に他の複数枚の屋根材A、A…を横一列に順次敷設していく。このとき、図5(c)に示すように、水上側の屋根材Aの被係止部4を水下側の屋根材(上側に被せた屋根材)Aの屋根材本体1と係止部5との間に挿入し、挿入した被係止部4を係止部5の下面に係止する。この後、図5(d)に示すように、さらに他の水上側の屋根材Aの被係止部4を上記水上側の屋根材Aの被係止部4と水下側の屋根材Aの屋根材本体1との間に挿入することによって水下側の屋根材Aの係止部5に係止する。このように、縦方向と横方向に四枚の屋根材Aが隣接する箇所では、最終的に二つの被係止部4、4と二つの係止部5、5とが重なった状態となる。このようにして複数枚の屋根材Aを縦横に敷設することによって、屋根を形成することができる。
【符号の説明】
【0042】
A 屋根材
1 屋根材本体
1a 側端縁部
2 傾斜片
2a 傾斜片先端(傾斜片の先端)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
略平板状の屋根材本体が隣接して配置され、一方の屋根材本体の側端部が他方の屋根材本体に重ねて敷設される屋根材であって、前記屋根材本体の側端縁部には下方へ傾斜して形成される傾斜片が設けられていると共に傾斜片の先端は下側に配設されている屋根材本体の下方に撓んだ表面に沿って当接するように形成されて成ることを特徴とする屋根材。
【請求項2】
傾斜片の先端の中央部は略直線状に形成されると共に前記傾斜片の先端の両端部は曲線状に形成されることで前記傾斜片の先端が下方に突曲されて成ることを特徴とする請求項1に記載の屋根材。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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