説明

層厚調節機構およびそれを備えた搬送装置および層厚調節機構の制御方法

【課題】搬送装置において層厚の偏りを抑制することができる層厚調節機構およびそれを備えた搬送装置を提供する。
【解決手段】調節機構7は、振動コンベヤ1において所定の搬送方向に搬送される焼却灰Aの層厚を調節するための層厚調節機構であって、振動コンベヤ1に対して搬送方向に直交する鉛直方向上側および下側に移動可能に配置されたシャフト72と、シャフト72を駆動する駆動装置73と、シャフト72に固定され振動コンベヤ1の搬送領域B内に振動コンベヤ1と非接触状態で挿入可能な先端部材71と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送装置の層厚調節機構、特に、上流側から下流側へ順次搬送される搬送物の層厚を調節するための層厚調節機構に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ごみ焼却施設においては、焼却灰などの粉体の搬送にコンベヤが用いられている。この種のコンベヤとして、例えば振動コンベヤが知られている。振動コンベヤは主に、ケーシングと、ケーシングを支持するフレームと、鉛直方向に対して斜めに揺動可能なようにフレームに支持される振動トラフと、振動トラフを振動させる振動発生機構と、から構成されている。
【0003】
この振動コンベヤでは、振動発生機構により振動トラフが斜め方向に振動するため、振動トラフ上に供給された搬送物が斜め前方へ飛び跳ねながら移動する。これにより、上流側から下流側へ搬送物を搬送することができる(例えば、特許文献1を参照。)。
【特許文献1】特開2001−192110号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この種のコンベヤでは、上流側の機器から必ずしも一定量の搬送物が供給されるとは限らない。例えば、ごみ焼却施設の焼却炉の排出口には、焼却灰を一定の周期で排出する2重ダンパが配置されている。この2重ダンパは、上下2段に2つのダンパが開閉可能に設けられており、一方のダンパを閉状態にすることでシール性を確保しつつ、他方のダンパを開状態にすることで焼却灰を排出できる。このため、下流側に振動コンベヤが配置されている場合、振動コンベヤには一定の周期で間欠的に焼却灰が供給され、振動コンベヤの焼却灰の層厚が不均一になる。
【0005】
特に、1台の搬送装置に対して、複数の上流側機器が搬送方向に並んで接続されている場合、1つの機器から供給された搬送物の山の上に、さらに別の機器から搬送物が供給されるおそれがある。
【0006】
このように、搬送物の供給が不均一である場合、搬送物の層厚に偏りが生じ、搬送装置が過負荷により停止したり、あるいは搬送装置が搬送物で閉塞したりするおそれがある。このため、搬送装置においては、できるだけ搬送物の層厚の偏りを抑制することが望まれる。
【0007】
本発明の課題は、搬送装置において層厚の偏りを抑制することができる層厚調節機構およびそれを備えた搬送装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の発明に係る層厚調節機構は、搬送装置において所定の搬送方向に搬送される搬送物の層厚を調節するための層厚調節機構であって、搬送装置に対して搬送方向に直交する鉛直方向上側および下側に移動可能に配置された支持部材と、支持部材を駆動する駆動装置と、支持部材に固定され搬送装置の搬送領域内に搬送装置と非接触状態で挿入可能な先端部材と、を備えている。
【0009】
この層厚調節機構では、支持部材および駆動装置により先端部材が搬送装置の搬送領域内に挿入可能である。このため、例えば、上流側機器から間欠的に搬送物が供給されて搬送物の層厚が搬送方向および幅方向に偏っていても、搬送される搬送物を搬送領域内で先端部材に接触させてならすことができる。これにより、この層厚調節機構では、搬送物の層厚の偏りを抑制することができる。
【0010】
ここで、搬送装置には、搬送物を振動させて搬送する振動コンベヤやフライトなどにより搬送するコンベヤなどが含まれる。また、搬送領域とは、搬送物が通過すると想定される領域を意味している。搬送領域としては、例えば、コンベヤの上部ケーシングおよび下部ケーシングにより形成された空間などが挙げられる。また、搬送方向とは、搬送物が全体として流れる方向を意味しており、個々の搬送物の動く方向などを意味しているものではない。搬送方向としては、例えば振動コンベヤやフライトコンベヤの場合は、水平方向あるいは水平から若干傾斜した方向などが挙げられる。また、鉛直方向とは、必ずしも重力の方向を意味するものではない。
【0011】
第2の発明に係る層厚調節機構は、第1の発明に係る機構において、先端部材が、搬送方向上流側ならびに搬送方向と鉛直方向とに直交する幅方向外側を向く接触面を含む上流側先端部を有している。
【0012】
この場合、搬送物が接触面に接触すると、少なくとも搬送方向上流側および幅方向外側の力を搬送物は接触面から受ける。このため、この層厚調節機構では、搬送物が搬送方向上流側へ押されるとともに幅方向外側へ流される。これにより、搬送物との相対運動や搬送物の重量を利用して、搬送物の搬送方向および幅方向の偏り分散させることができる。
【0013】
ここで、接触面には、平面、曲面およびそれらの組み合わせにより構成される面が含まれる。
【0014】
第3の発明に係る層厚調節機構は、第2の発明に係る機構において、上流側先端部が、搬送方向下流側から上流側へいくにしたがって接触面の部分における幅方向寸法が徐々に小さくなっている。
【0015】
第4の発明に係る層厚調節機構は、第2または第3の発明に係る機構において、接触面がさらに鉛直方向上側を向いている。
【0016】
この場合、搬送物が接触面に接触すると、搬送物が鉛直方向上側の力を受ける。このとき、接触面は搬送物から鉛直方向下側の反力を受ける。このため、搬送物との相対運動や搬送物の重量を利用して、搬送物により先端部材が上側へ持ち上げられるのを防止できる。
【0017】
第5の発明に係る層厚調節機構は、第4の発明に係る機構において、上流側先端部が、鉛直方向下側から上側へいくにしたがって接触面の部分における幅方向寸法が徐々に小さくなっている。
【0018】
第6の発明に係る層厚調節機構は、第5の発明に係る機構において、上流側先端部の下端が、幅方向の外側部分よりも内側部分の方が鉛直方向下側に位置するように傾斜している。
【0019】
第7の発明に係る層厚調節機構は、第6の発明に係る機構において、先端部材が、上流側先端部の搬送方向下流側であって鉛直方向に直交するように配置された底板部をさらに有している。底板部は、上流側先端部の下端よりも鉛直方向上側に配置されている。
【0020】
この場合、先端部材の下部には空間が確保される。このため、搬送物が先端部材の下側に入り込んで先端部材を上側へ持ち上げるのを防止できるとともに、先端部材の下部と搬送物との摩擦抵抗を低減できる。
【0021】
第8の発明に係る層厚調節機構は、第1から第7のいずれかの発明に係る機構において、駆動装置が、支持部材を鉛直方向に往復運動させるアクチュエータを有している。
【0022】
この場合、アクチュエータにより必要に応じて先端部材の挿入および退避が可能である。ここで、アクチュエータには、往復運動を行うシリンダの他に、ウインチのように回転運動を利用して往復運動を行うものも含まれる。また、アクチュエータと支持部材は、直接的に連結されていてもよいし、ワイヤロープやチェーンなどの中間部材を介して連結されていてもよい。
【0023】
第9の発明に係る層厚調節機構は、第8の発明に係る機構において、駆動装置が、支持部材とアクチュエータとを連結する線状の連結部材と、連結部材を移動可能に支持する滑車と、をさらに有している。
【0024】
これにより、簡素な構造により駆動装置を実現できる。
【0025】
第10の発明に係る層厚調節機構は、第9の発明に係る機構において、支持部材の鉛直方向下側への移動範囲を制限するストッパ機構をさらに備えている。ストッパ機構が作動している状態において連結部材は緩んでいる。
【0026】
この場合、搬送物と先端部材とが接触することにより先端部材および支持部材に伝達された振動が連結部材を介してアクチュエータに伝達されるのを防止できる。これにより、振動による駆動装置の破損を防止できる。
【0027】
第11の発明に係る層厚調節機構は、第1から第10のいずれかの発明に係る機構において、所定の周期で先端部材が昇降を繰り返すように駆動装置の動作を制御する昇降制御部をさらに備えている。
【0028】
例えば搬送物に大きな塊や針金などの異物が混入している場合、先端部材を搬送領域に挿入すると先端部材と搬送装置との間に異物が引っかかり、搬送を阻害するおそれがある。
【0029】
しかし、この層厚調節機構では、所定の周期で先端部材が昇降を繰り返すため、先端部材が上昇すると異物の引っかかりが解除される。これにより、作業員が異物の除去をする必要がなく、メンテナンス作業の簡略化を図ることができる。
【0030】
第12の発明に係る層厚調節機構は、第1から第11のいずれかの発明に係る機構において、支持部材が搬送装置とは別の静止架台に支持されている。この層厚調節機構は、支持部材が貫通するとともに支持部材が搬送装置のケーシングを貫通する部分に設けられ、ケーシングと静止架台とを相対移動可能に連結する可撓性部材をさらに備えている。
【0031】
この場合、搬送装置と層厚調節機構とは縁が切れているため、搬送装置の振動が層厚調節機構に伝わらない。このため、搬送装置の運転中に層厚調節機構のメンテナンスが可能となる。
【0032】
第13の発明に係る層厚調節機構は、搬送物を上流側から下流側へ順次搬送する搬送装置であって、フレームと、搬送物が供給される振動トラフと、フレームに対して振動トラフを揺動可能に支持する支持機構と、振動トラフを振動させる振動発生機構と、第1から第12のいずれかの発明に係る層厚調節機構と、を備えている。
【0033】
この搬送装置では、第1から第12のいずれかの発明に係る層厚調節機構を備えているため、搬送物の層厚の偏りを抑制することができる。
【発明の効果】
【0034】
本発明に係る層厚調節機構およびそれを備えた搬送装置では、上記の構成により、搬送物の層厚の偏りを抑制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、図面に基づいて、本発明に係る層厚調節機構およびそれを備えた搬送装置の実施形態について説明する。ここでは、搬送装置として、ごみ焼却炉から排出される焼却灰(乾燥灰)を搬送する振動コンベヤを例に説明する。
【0036】
〔1.振動コンベヤの構成〕
図1〜図3を用いて本発明に係る振動コンベヤ1の構成について説明する。図1に振動コンベヤ1の構成図、図2に調節機構7の幅方向の縦断面概略図、図3に調節機構7の搬送方向の縦断面概略図(図2のC−C断面図)を示す。図1の左右方向が搬送方向、図1の上下方向が鉛直方向、図1の紙面に直交する方向が幅方向である。また、図1の左側を搬送方向上流側、右側を搬送方向下流側とする。ここで、搬送方向とは、搬送物が全体として流れる方向を意味しており、個々の搬送物の動く方向などを意味しているものではない。また、幅方向とは、搬送方向に直交する方向であって搬送方向を向いて左右方向を意味している。さらに、鉛直方向とは、搬送方向および幅方向に直交する方向を意味しており、必ずしも重力の方向を意味するものではない。なお、本実施形態では、搬送方向は水平方向と一致している。
【0037】
図1に示すように、振動コンベヤ1は、搬送物としての焼却灰Aを上流側から下流側へ搬送する装置であり、主に、カウンターフレーム3と、焼却灰Aが供給される振動トラフ4と、カウンターフレーム3に対して振動トラフ4を揺動可能に支持する支持機構5と、振動トラフ4を振動させる振動発生機構6と、振動トラフ4内の焼却灰Aの層厚の偏りを抑制するための調節機構7とから構成されている。
【0038】
カウンターフレーム3は、床面Gに振動が伝わらないように床面Gに複数の防振スプリング2を介して支持されている。振動トラフ4は、搬送方向に長い箱形状を有しており、上流側に供給口45、下流側に排出口46を有している。また図2または図3に示すように、振動トラフ4は、搬送方向に延びる下部ケーシング41と、下部ケーシング41の上部を覆う上部ケーシング43とを有している。また、上部ケーシング43は、後述する調節機構7の先端部材71が上昇端P1において収容される収容部44を有している。
【0039】
図1に示すように、支持機構5は主に、カウンターフレーム3と振動トラフ4とを揺動可能に連結する複数の支持レバー51と、カウンターフレーム3と振動トラフ4とを弾性的に連結する複数の揺動スプリング52とから構成されている。支持レバー51は、搬送方向に対して傾斜している。また、支持レバー51の一端51aは振動トラフ4に回転可能に連結されており、支持レバー51の他端51bはカウンターフレーム3に対して回転可能に連結されている。揺動スプリング52は、支持レバー51に対して垂直、より詳細には搬送方向に対して斜め方向に伸縮自在に配置され、振動トラフ4とカウンターフレーム3で連結されている。振動発生機構6は主に、カウンターフレーム3に設けられたモータ61と、モータ61の回転運動を往復直線運動に変換するクランク機構62とを有している。
【0040】
以上の構成により、カウンターフレーム3に対して振動トラフ4は斜め方向に振動可能となっており、振動コンベヤ1は焼却灰Aを上流側から下流側へ搬送することができる。
【0041】
〔2.調節機構の構成〕
図2および図3に示すように、調節機構7は主に、振動コンベヤ1とは別の静止架台9に支持されるフレーム74と、フレーム74に移動可能に支持される支持部材としてのシャフト72と、シャフト72を駆動する駆動装置73と、シャフト72の一端に固定された先端部材71と、駆動装置73の動作を制御する昇降制御部としての制御装置75(図1)とから構成されている。
【0042】
(2.1:フレームおよびシャフト)
フレーム74は、振動コンベヤ1とは別の静止架台9に固定されたフレーム本体74aと、シャフト72が貫通する筒状部材74bと、シャフト72の動作を案内する1対のレール74cとから構成されている。
【0043】
シャフト72は、筒状部材74bにより搬送方向および幅方向に支持されており、筒状部材74bに対して鉛直方向に移動可能である。シャフト72は、筒状部材74bの上端と当接可能なストッパ72bが設けられている。ストッパ72bと筒状部材74bの上端部とが当接することで、シャフト72の下降端P2の位置決めが行われる。これにより、シャフト72の鉛直方向下側への移動範囲を制限するストッパ機構76が実現されている。また、シャフト72の上端には、規制部材72aが設けられている。規制部材72aは1対のレール74cと噛み合っている。これにより、シャフト72の昇降が円滑になるとともに、シャフト72がフレーム74に対して回転するのを防止できる。
【0044】
また、シャフト72は、振動トラフ4の上部ケーシング43を貫通しており、シャフト72と上部ケーシング43とは非接触状態である。シャフト72が振動トラフ4の上部ケーシング43を貫通する部分には、可撓性部材としてのフレキシブルジョイント79が設けられている。具体的には、フレキシブルジョイント79は、フレーム本体74aと上部ケーシング43とを相対運動可能に連結しており、その内部をシャフト72が貫通している。これにより、シール性を確保しつつ振動トラフ4から調節機構7へ振動が伝達されるのを防止できる。
【0045】
(2.2:駆動装置)
駆動装置73は、空気の供給および排出により往復運動が可能なアクチュエータとしてのエアシリンダ73cと、エアシリンダ73cとシャフト72とを連結する連結部材としてのワイヤロープ73aと、エアシリンダ73cへの空気の供給および排出を調節するエアバルブユニット73f(図1)と、フレーム本体74aに固定された滑車73dとから構成されている。
【0046】
エアシリンダ73cは、フレーム本体74aに支持されており、エアバルブユニット73fからの空気の供給および排出によりロッド73eが所定の可動範囲内で往復運動可能である。エアバルブユニット73fは、コンプレッサなどの空気源(図示せず)に接続されている。
【0047】
ワイヤロープ73aの一端はロッド73eの先端に固定されており、ワイヤロープ73aの他端はシャフト72の上端に固定されている。これにより、ロッド73eが上側および下側の往復運動を行うと、それに応じてシャフト72は下側および上側の往復運動を行う。
【0048】
また、エアシリンダ73cには、上昇端P1に対応する第1リミットスイッチLS1と、下降端P2に対応する第2リミットスイッチLS2とが設けられている。第1リミットスイッチLS1および第2リミットスイッチLS2は、制御装置75に接続されている。これにより、エアシリンダ73cが上昇端P1に対応する位置および下降端P2に対応する位置にあるか否かを判断することができ、それに応じて制御装置75がエアバルブユニット73fの動作を制御できる。
【0049】
なお、ストッパ機構76が作動している状態で、すなわち先端部材71が下降端P2にある状態で、ワイヤロープ73aが緩むように、ワイヤロープ73aの長さおよびエアシリンダ73cのストロークは設定されている。すなわち、上昇端P1では、シャフト72はワイヤロープ73aを介してエアシリンダ73cにより鉛直方向上側に引っ張られているが、下降端P2では、シャフト72はストッパ機構76により鉛直方向上側に支持されており、ワイヤロープ73aは緩んだ状態となっている。
【0050】
(2.3:先端部材)
先端部材71は、搬送される焼却灰Aの層厚の偏りを抑制するための部材であり、シャフト72の下降により振動コンベヤ1の搬送領域B内に挿入され焼却灰Aと接触する。ここで、搬送領域Bとは、搬送物が通過すると想定される領域を意味しており、本実施形態においては図2および図3に示すように、先端部材71の上昇端の下端から下部ケーシング41の底面までの領域である。
【0051】
ここで図4を用いて、具体的な先端部材71の形状について説明する。図4に先端部材71の斜視図を示す。図4に示すように、先端部材71は主に、シャフト72に固定される固定部81と、固定部81の上流側に固定される上流側先端部82と、上流側先端部82に固定される底板部83と、上流側先端部82および底板部83に固定される補強板84とから構成されている。図2および図3に示すように、先端部材71と下部ケーシング41との間には、焼却灰Aが通過するための空間が確保されている。すなわち、上昇端P1および下降端P2において、先端部材71と下部ケーシング41とは非接触状態である。
【0052】
固定部81は、シャフト72の先端が固定される部分である。具体的には、固定部81は、シャフト72の先端が挿入される筒状部81bと、筒状部81bとシャフト72の先端とを連結するボルト81aとから構成されている。これにより、先端部材71がシャフト72に固定されている。
【0053】
上流側先端部82は、焼却灰Aと接触した際に、焼却灰Aに対して少なくとも幅方向外側へ力が作用するように、特殊な形状を有している。具体的には、上流側先端部82は、焼却灰Aの山が幅方向に分散しやすいように、下流側から上流側へいくにしたがって幅方向寸法が徐々に小さくなっている。上流側先端部82は、6枚のプレートから構成されており、接触面としての1対の第1面82aと、第1面82aの下流側に隣接する1対の第2面82bと、第2面82bの上側に隣接する1対の第3面82cとを有している。
【0054】
第1面82aは、焼却灰Aとの相対運動を利用して焼却灰Aを幅方向に分散させるための面である。具体的には、第1面82aは、搬送方向上流側、幅方向外側および鉛直方向上側を向くように形成された三角形の面であり、搬送方向、幅方向および鉛直方向に対して傾斜している。1対の第1面82aは、搬送方向に対して左右対称に配置されている。
【0055】
1対の第1面82aの交線L1(より詳細には、第1面82aを有する1対のプレートの接触している交線)は、鉛直方向に対して下端X1が上流側、上端X2が下流側に位置するように傾斜している。1対の第1面82aの下側の線L4(第1面82aの下端)は、幅方向外側部分よりも幅方向内側部分の方が鉛直方向下側に位置するように傾斜している(図2)。すなわち、交線L1の下端X1が先端部材71の最下端および最前端である。上流側先端部82では、搬送方向下流側から上流側へいくにしたがって、かつ、鉛直方向下側から上側へいくにしたがって、第1面82aの部分における幅方向寸法が徐々に小さくなっている。
【0056】
このような形状により、第1面82aは、搬送されてくる焼却灰Aとの搬送方向の相対運動や焼却灰Aの自重を利用して、接触する焼却灰Aに対して搬送方向上流側、幅方向外側および鉛直方向上側への力を与えることができる。これにより、搬送されてくる焼却灰Aの山は、搬送方向上流側へ押されながら先端部材71の左右に流れる。
【0057】
なお、第1面82aは、焼却灰Aから搬送方向下流側、幅方向内側および鉛直方向下側への反力を受けるが、幅方向内側の反力に関しては左右対称であるため相殺される。また、鉛直方向下側の反力により、先端部材71が焼却灰Aにより持ち上げられるのを防止できる。
【0058】
第2面82bは、第1面82aにより左右に分かれた焼却灰Aに搬送方向の抵抗をあまり与えることなく、さらに左右に分けるための面である。具体的には、第2面82bは、搬送方向に平行に配置された三角形の面であり、幅方向および鉛直方向に対して傾斜している。すなわち、第2面82bは、幅方向外側および鉛直方向上側を向くように配置されている。また1対の第2面82bは、搬送方向に対して左右対称に配置されている。第2面82bは、交線L2を介して第1面82aに隣接している。上流側先端部82では、鉛直方向下側から上側へいくにしたがって、第2面82bの部分における幅方向寸法が徐々に小さくなっている。
【0059】
このような形状により、第2面82bは、焼却灰Aに自重を利用して、接触する焼却灰Aに幅方向外側の力を与えることができる。これにより、焼却灰Aは先端部材71の左右に流れる。
【0060】
なお、第1面82aとは異なり、第2面82bは搬送方向を向いていない。このため、第2面82bは焼却灰Aの流れに逆らわない部分であり、焼却灰Aから受ける搬送方向の力は摩擦力のみとなる。また、第2面82bは、焼却灰Aから幅方向内側および鉛直方向上側への反力を受けるが、幅方向内側の反力に関しては左右対称であるため相殺される。
【0061】
第3面82cは、第1面82aを乗り越えた焼却灰Aを左右に分けるとともに、固定部81を保護するための面である。具体的には第3面82cは、鉛直方向に平行に配置された四角形の面であり、搬送方向および幅方向に対して傾斜している。すなわち、第3面82cは、搬送方向上流側および幅方向外側を向くように配置されている。また1対の第3面82cは搬送方向に対して左右対称に配置されている。第3面82cは、交線L3を介して第2面82bに隣接している。上流側先端部82では、搬送方向下流側から上流側へいくにしたがって、第3面82cの部分における幅方向寸法が徐々に小さくなっている。
【0062】
このような形状により、第3面82cは、搬送されてくる焼却灰Aとの搬送方向の相対運動を利用して、接触する焼却灰Aに対して搬送方向上流側および幅方向外側への力を与えることができる。これにより、第1面82aを乗り越えた焼却灰Aは、固定部81の左右に流れ、第1面82aや第2面82bによりさらに左右に流れる。
【0063】
なお、第3面82cは、焼却灰Aから搬送方向下流側および幅方向内側への反力を受けるが、幅方向内側の反力に関しては左右対称であるため相殺される。
【0064】
底板部83は、固定部81の下側であって上流側先端部82の下流側に固定されており、振動トラフ4の下部ケーシング41の底面に対向するように配置されている。また、底板部83は、第1面82aの下側の線L4よりも鉛直方向上側に配置されている(図3)。このため、上流側先端部82の下流側であって底板部83の下側には、空間Sが形成されている。この空間Sにより、焼却灰Aが先端部材71の下側に入り込んで先端部材71を上側へ持ち上げるのを防止できるとともに、先端部材71の下部と焼却灰Aとの摩擦抵抗を低減できる。
【0065】
補強板84は、固定部81、上流側先端部82および底板部83に固定されるプレートであり、搬送方向に直交するように配置されている。
【0066】
以上に説明したように、先端部材71が上流側先端部82を有しているため、搬送される焼却灰Aが先端部材71に接触すると、焼却灰Aの山が搬送方向上流側へ押されて搬送方向に分散されやすくなる。また、先端部材71により、焼却灰Aの山が左右に流れて幅方向に分散されやすくなる。このため、搬送領域B内に先端部材71が挿入されると、焼却灰Aの層厚の偏りを抑制することができる。
【0067】
(2.4:制御装置)
制御装置75は、例えば振動コンベヤ1のコンベヤ制御盤(図示せず)などに接続されており、制御盤からの指令に基づいて駆動装置73のエアバルブユニット73fのソレノイドバルブ(図示せず)の動作を制御する。制御装置75は、コンベヤ制御盤からの操作指令および第1リミットスイッチLS1や第2リミットスイッチLS2からの検出信号を受けて、ソレノイドバルブの切り換えを行う。
【0068】
また、制御装置75は、所定の周期でソレノイドバルブを切り換えて、シャフト72および先端部材71の昇降を繰り返す機能を有している。制御装置75には、上昇端タイマおよび下降端タイマ(図示せず)が内蔵されており、上昇端P1および下降端P2の状態における時間をカウントすることができる。昇降の周期は、これらのタイマにより設定可能となっている。
【0069】
なお、制御装置75の各機能は、ハードにより構成されていてもよいし、シーケンサなどにインストールされたソフトにより実現されていてもよい。また、制御装置75がコンベヤ制御盤に内蔵されていてもよい。
【0070】
〔3.動作〕
図1〜図3を用いて、振動コンベヤ1および調節機構7の動作について説明する。
【0071】
(3.1:振動コンベヤの動作)
モータ61の回転がクランク機構62に伝達されると、クランク機構62によりモータ61から伝達される回転運動が往復直線運動に変換される。また、振動トラフ4は、揺動スプリング52によりカウンターフレーム3に連結されている。これにより、振動トラフ4が搬送方向に対して斜め方向に往復直線運動を繰り返す。このため、振動トラフ4に供給された焼却灰Aは、振動トラフ4の振動により斜め前方へ飛び跳ねながら移動し、焼却灰Aが上流側から下流側へ搬送される。
【0072】
例えば、上流側機器から間欠的に焼却灰Aが供給される場合、一度に多量の焼却灰Aが振動トラフ4に供給される。このとき、振動により多少は焼却灰Aの山がくずれるが、そのほとんどが山の状態で下流側へ搬送される。このため、振動コンベヤ1の下流側機器に悪影響を及ぼす。また、振動コンベヤ1に複数の上流側機器が接続されており、複数の焼却灰A供給口が搬送方向に並んで設置されている場合、搬送方向上流側から搬送される焼却灰Aの山の上に、搬送方向下流側の供給口から多量の焼却灰Aが供給されるおそれがある。この場合、振動コンベヤ1が過負荷により停止したり、あるいは焼却灰Aにより振動トラフ4が閉塞したりするおそれがある。
【0073】
そこで、この振動コンベヤ1では、調節機構7により焼却灰Aの層厚の偏りを抑制している。
【0074】
(3.2:調節機構の動作)
先端部材71が下降する場合、コンベヤの制御盤(図示せず)からの下降指令に基づいて、空気源からエアバルブユニット73fを介してエアシリンダ73cの押し側に空気が徐々に供給され、引き側の空気が一定の背圧を保った状態で徐々に排出される。この結果、ロッド73eが上側へ移動し、ワイヤロープ73aを介してシャフト72および先端部材71が自重により下降する。ストッパ72bが筒状部材74bに当接すると、先端部材71が下降端P2で停止する。ストッパ機構76が作動した状態では、エアシリンダ73cの第1リミットスイッチLS1が反応しないように第1リミットスイッチLS1の位置が調節されている。このため、先端部材71が下降端P2で停止した後、エアシリンダ73cは若干作動を継続してから停止する。このため、下降端P2においてワイヤロープ73aは緩んだ状態である。
【0075】
一方、先端部材71が上昇する場合、空気源からエアバルブユニット73fを介してエアシリンダ73cの引き側に空気が供給され、押し側の空気が排出される。この結果、ロッド73eが下側へ移動し、ワイヤロープ73aを介してシャフト72および先端部材71が上昇する。エアシリンダ73cの下端(後進端)のリミットスイッチが反応すると、制御装置75によりエアバルブユニット73fのソレノイドが切り換えられ、ロッド73eの下降および先端部材71の上昇は停止する。
【0076】
さらに、前述のように、制御装置75は一定の周期で先端部材71が昇降を繰り返すように設定されている。例えば、下降端の状態で予め設定された時間が経過すると、制御装置75により先端部材71が上昇される。そして、上昇端の状態で予め設定された時間が経過すると、制御装置75により再び先端部材71が下降されて搬送領域B内に挿入される。この動作を繰り返すことにより、先端部材71と下部ケーシング41との間に異物が引っかかるのを防止でき、メンテナンス作業の簡略化を図ることができる。
【0077】
(3.3:調節機構の作用)
図5および図6を用いて、調節機構7の作用について説明する。図5および図6に調節機構7の作用説明図を示す。なお、図5および図6の(a)、(b)、(c)はそれぞれ対応している。
【0078】
前述のように振動コンベヤ1に間欠的に焼却灰Aが供給されると、焼却灰Aが山の状態で搬送される(図5(a)および図6(a))。先端部材71の上流側先端部82、より詳細には下端X1から第1面82aの部分が搬送される焼却灰Aの山の中に入り込む。このとき、第1面82aが前述のような形状を有しているため、焼却灰Aと上流側先端部82とが搬送方向に相対運動することで、焼却灰Aは第1面82aから搬送方向上流側の力を受ける。それと同時に、焼却灰Aは第1面82aから幅方向外側の力も受ける。さらに、焼却灰Aは第2面82bからも自重により幅方向外側の力を受ける。このため、焼却灰Aは搬送されるにしたがって、搬送方向上流側へ押されながら徐々に幅方向外側へ流れていき(図5(b)および図6(b))、やがて焼却灰Aの山は搬送方向および幅方向に分散される(図5(c)および図6(c))。
【0079】
このように、この振動コンベヤ1では、前述のような形状を有する先端部材71を搬送領域B内に挿入することで、焼却灰Aの層厚が偏るのを抑制することができる。
【0080】
また、第1面82aおよび第2面82bは焼却灰Aから鉛直方向下側へ反力を受けるため、先端部材71が焼却灰Aにより上側へ持ち上げられるのを防止できる。
【0081】
さらに、上流側先端部82および底板部83により空間Sが形成されているため、上流側先端部82の下側を通過した焼却灰Aにより先端部材71が上側へ持ち上げられるのを防止できる。また、焼却灰Aが底板部83に接触するのを抑制できるため、先端部材71が焼却灰Aから受ける抵抗を低減することができる。
【0082】
〔4.本発明の作用効果〕
本発明に係る調節機構7の作用効果を以下にまとめる。
【0083】
(4.1:先端部材による作用効果)
この振動コンベヤ1では、先端部材71が搬送領域B内に挿入されると、焼却灰Aの山が先端部材71に接触し、両者の相対運動により焼却灰Aが先端部材71から幅方向外側の力を受ける。このため、焼却灰Aの山が幅方向に分散され、焼却灰Aの層厚の偏りを抑制することができる。
【0084】
また、焼却灰Aから先端部材71は鉛直方向下側へ反力を受けるため、先端部材71が焼却灰Aにより上側へ持ち上げられるのを防止できる。
【0085】
さらに、先端部材71の下部には空間Sが確保されているため、上流側先端部82の下側を通過した焼却灰Aにより先端部材71が上側へ持ち上げられるのを防止できる。また、焼却灰Aが底板部83に接触するのを抑制できるため、先端部材71が焼却灰Aから受ける抵抗を低減することができる。
【0086】
(4.2:制御装置による作用効果)
この振動コンベヤ1では、調節機構7が所定の周期で先端部材71の昇降を繰り返すため、焼却灰Aに混入した異物が引っかかるのを防止できる。これにより、作業員が異物の除去をする必要がなく、メンテナンス作業の簡略化を図ることができる。
【0087】
(4.3:その他の作用効果)
この振動コンベヤ1では、調節機構7が振動コンベヤ1とは別の静止架台9に支持されている。このため、振動コンベヤ1と調節機構7とは縁が切れており、振動コンベヤ1の振動が調節機構7に伝達されない。これにより、振動コンベヤ1の運転中に調節機構7のメンテナンスが可能となるとともに、振動による調節機構7の破損などを防止できる。
【0088】
〔その他の実施形態〕
本発明の具体的な構成は、前述の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更および修正が可能である。
【0089】
(1)
前述の実施形態では搬送装置が振動コンベヤ1であるが、これに限定されない。例えば、フライトコンベヤなどの他の搬送装置であってもよい。
【0090】
(2)
先端部材71の形状は前述のものに限られない。例えば、先端部材71が複数の平面ではなく曲面、あるいは平面と曲面との組み合わせにより構成されていてもよい。例えば、先端部材71が流線形であってもよい。
【0091】
また、図7に示すように、上流側先端部82に1対の延長部材85が取り付けられている場合も考えられる。延長部材85は、上流側先端部82の第2面82bを延長するために上流側先端部82に対して移動可能に取り付けられている。この延長部材85の位置を調節することで、第2面82bの効果を高めることができる。
【0092】
(3)
搬送方向は、水平方向に限られず、水平方向から若干傾斜していてもよい。
【0093】
(4)
シャフト72とエアシリンダ73cとを連結する部材はワイヤロープ73aに限られず、チェーンなどであってもよい。また、エアシリンダ73cとシャフト72とが、ワイヤロープ73aなどの連結部材を介さず直接的に連結されていてもよい。
【0094】
(5)
駆動装置73の駆動源はエアシリンダ73cに限られず、油圧シリンダあるいは電動シリンダのような他の往復運動するものであってもよいし、さらにはウインチのように回転運動を利用するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】振動コンベヤの概略構成図。
【図2】調節機構の縦断面概略図。
【図3】図2のC−C断面図。
【図4】先端部材の斜視図。
【図5】調節機構の作用説明図。
【図6】調節機構の作用説明図。
【図7】他の実施形態に係る先端部材の斜視図。
【符号の説明】
【0096】
1 振動コンベヤ(搬送装置)
2 防振スプリング
3 カウンターフレーム
4 振動トラフ
5 支持機構
6 振動発生機構
7 調節機構(層厚調節機構)
9 静止架台
71 先端部材
72 シャフト(支持部材)
73 駆動装置
74 フレーム
75 制御装置(昇降制御部)
81 固定部
82 上流側先端部
82a 第1面(接触面)
82b 第2面
82c 第3面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送装置において所定の搬送方向に搬送される搬送物の層厚を調節するための層厚調節機構であって、
前記搬送装置に対して前記搬送方向に直交する鉛直方向上側および下側に移動可能に配置された支持部材と、
前記支持部材を駆動する駆動装置と、
前記支持部材に固定され前記搬送装置の搬送領域内に前記搬送装置と非接触状態で挿入可能な先端部材と、
を備えた層厚調節機構。
【請求項2】
前記先端部材は、前記搬送方向上流側ならびに前記搬送方向と前記鉛直方向とに直交する幅方向外側を向く接触面を含む上流側先端部を有している、
請求項1に記載の層厚調節機構。
【請求項3】
前記上流側先端部は、前記搬送方向下流側から上流側へいくにしたがって前記接触面の部分における前記幅方向寸法が徐々に小さくなっている、
請求項2に記載の層厚調節機構。
【請求項4】
前記接触面は、さらに前記鉛直方向上側を向いている、
請求項2または3に記載の層厚調節機構。
【請求項5】
前記上流側先端部は、前記鉛直方向下側から上側へいくにしたがって前記接触面の部分における前記幅方向寸法が徐々に小さくなっている、
請求項4に記載の層厚調節機構。
【請求項6】
前記上流側先端部の下端は、前記幅方向の外側部分よりも内側部分の方が前記鉛直方向下側に位置するように傾斜している、
請求項5に記載の層厚調節機構。
【請求項7】
前記先端部材は、前記上流側先端部の搬送方向下流側であって前記鉛直方向に直交するように配置された底板部をさらに有しており、
前記底板部は、前記上流側先端部の下端よりも鉛直方向上側に配置されている、
請求項6に記載の層厚調節機構。
【請求項8】
前記駆動装置は、前記支持部材を前記鉛直方向に往復運動させるアクチュエータを有している、
請求項1から7のいずれかに記載の層厚調節機構。
【請求項9】
前記駆動装置は、前記支持部材と前記アクチュエータとを連結する線状の連結部材と、前記連結部材を移動可能に支持する滑車と、をさらに有している、
請求項8に記載の層厚調節機構。
【請求項10】
前記支持部材の前記鉛直方向下側への移動範囲を制限するストッパ機構をさらに備え、
前記ストッパ機構が作動している状態において前記連結部材は緩んでいる、
請求項9に記載の層厚調節機構。
【請求項11】
所定の周期で前記先端部材が昇降を繰り返すように前記駆動装置の動作を制御する昇降制御部をさらに備えた、
請求項1から10のいずれかに記載の層厚調節機構。
【請求項12】
前記支持部材は、前記搬送装置とは別の静止架台に支持されており、
前記支持部材が貫通するとともに前記支持部材が前記搬送装置のケーシングを貫通する部分に設けられ、前記ケーシングと前記静止架台とを相対移動可能に連結する可撓性部材をさらに備えた、
請求項1から11のいずれかに記載の層厚調節機構。
【請求項13】
搬送物を上流側から下流側へ順次搬送する搬送装置であって、
フレームと、
前記搬送物が供給される振動トラフと、
前記フレームに対して前記振動トラフを揺動可能に支持する支持機構と、
前記振動トラフを振動させる振動発生機構と、
請求項1から12のいずれかに記載の層厚調節機構と、
を備えた搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−63057(P2008−63057A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−241454(P2006−241454)
【出願日】平成18年9月6日(2006.9.6)
【出願人】(000133032)株式会社タクマ (308)
【Fターム(参考)】