説明

岩盤浴用石材パネルおよびその製造方法

【課題】コスト低減が可能であり、かつ耐久性に優れた岩盤浴用石材パネルを提供する。
【解決手段】自然石からなる複数の板状の石材4が並べられて一体化されたパネル本体2と、パネル本体2の裏面に形成された補強層3とを備えた石材パネル1。石材4どうしの隙間5に、自然石からなる破片6とともにモルタル7が充填されている。破片6は、隙間5内においてパネル本体2の表面2a側に偏在している。補強層3は、繊維入り補強材からなり、この補強材は、モルタルまたは紫外線硬化型樹脂からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、岩盤浴用の石材パネルに関し、詳しくは、自然石からなる複数の石材が一体化された岩盤浴用石材パネルおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
岩盤の上に体を横たえることによって体を温める、いわゆる岩盤浴は、岩盤からの遠赤外線やマイナスイオンにより発汗を促し、新陳代謝機能を高めるなどの効果があるといわれている。
近年では、天然の岩盤に代えて、自然石からなる石材パネルを用いた岩盤浴設備が広く利用されている(特許文献1、2を参照)。
石材パネルとしては、複数の石材を組み合わせて一体化して構成したものがある。
【特許文献1】実用新案登録第3117946号公報
【特許文献2】実用新案登録第3108434号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の岩盤浴用石材パネルは、自然石を使用するため高価である。石材が切断加工や運搬の際に破損しやすいことも高コストの原因のひとつである。
また、複数の石材を一体化して構成した石材パネルは、破損が起こりやすく、耐久性の点で改善が要望されていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、コスト低減が可能であり、かつ耐久性に優れた岩盤浴用石材パネルおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の岩盤浴用石材パネルは、自然石からなる複数の板状の石材が並べられ、前記石材どうしの隙間に、前記自然石からなる破片とともにモルタルが充填されて一体化されたパネル本体と、繊維入り補強材からなり、前記パネル本体の裏面に形成された補強層とを備え、前記破片が、前記隙間内において前記パネル本体の表面側に偏在しており、前記補強材が、モルタルからなることを特徴とする。
本発明の岩盤浴用石材パネルは、自然石からなる複数の板状の石材が並べられ、前記石材どうしの隙間に、前記自然石からなる破片とともにモルタルが充填されて一体化されたパネル本体と、繊維入り補強材からなり、前記パネル本体の裏面に形成された補強層とを備え、前記破片が、前記隙間内において前記パネル本体の表面側に偏在しており、前記補強材が、紫外線硬化型樹脂からなることを特徴とする。
【0005】
本発明の岩盤浴用石材パネルの製造方法は、自然石からなる複数の板状の石材を型枠内に並べ、前記石材どうしの隙間に、前記自然石からなる破片とともにモルタルを充填することにより一体化されたパネル本体を得る成形工程と、前記パネル本体の上面に、繊維入り補強材からなる補強層を形成して岩盤浴用石材パネルを得る補強層形成工程と、を含み、前記成形工程において、前記破片を、前記隙間内において前記パネル本体の下面側に偏在させ、前記補強層形成工程において、モルタルからなる補強材を使用することを特徴とする。
本発明の岩盤浴用石材パネルの製造方法は、自然石からなる複数の板状の石材を型枠内に並べ、前記石材どうしの隙間に、前記自然石からなる破片とともにモルタルを充填することにより一体化されたパネル本体を得る成形工程と、前記パネル本体の上面に、繊維入り補強材からなる補強層を形成して岩盤浴用石材パネルを得る補強層形成工程と、を含み、前記成形工程において、前記破片を、前記隙間内において前記パネル本体の下面側に偏在させ、前記補強層形成工程において、紫外線硬化型樹脂からなる補強材を使用することを特徴とする。
本発明の岩盤浴用石材パネルの製造方法は、前記パネル本体の下面を研磨することによって、前記下面のモルタルを除去する研磨工程を含むことが好ましい。
本発明の岩盤浴用石材パネルの製造方法では、前記補強層の形成は、前記パネル本体を前記型枠から取り出す前に行うことが好ましい。
【発明の効果】
【0006】
本発明の岩盤浴用石材パネルは、補強層の補強材にモルタルまたは紫外線硬化型樹脂を使用する。モルタルを使用する場合には、補強層とパネル本体のいずれもが無機材料からなるため、これらの間の接合強度を高め、石材パネルの耐久性を向上させることができる。
紫外線硬化型樹脂を使用する場合には、高い強度を有し、パネル本体に強固に接合した補強層を形成できるため、石材パネルの耐久性を向上させることができる。
このように、補強材にモルタルまたは紫外線硬化型樹脂を使用することによって、耐久性が高められるため、石材パネルの大型化が可能となる。
また、耐久性の向上により、薄い石材を使用できるため、コスト低減および軽量化を図ることができる。
また、複数の石材でパネル本体を構成するため、安価な廃材を石材として使用でき、低コスト化が可能である。
また、本発明の石材パネルは、破片がパネル本体の表面側に偏在しているので、その物性(熱膨張率など)が表面側と裏面側とで大きく異なることから、大きな温度変化にさらされると内部応力が生じるが、補強層によって、石材とモルタルの剥離などの破損を防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1は、本発明の岩盤浴用石材パネルの一実施形態である石材パネル1を模式的に示す断面図である。図2は、石材パネル1を拡大した断面図である。図3は、石材パネル1の外観を示す斜視図である。図4は、石材パネル1の外観を示す平面図である。
図1および図2に示すように、石材パネル1は、複数の板状の石材4が並べられたパネル本体2と、パネル本体2の裏面2bに形成された補強層3とを備えている。
【0008】
パネル本体2は、自然石からなる石材4どうしの隙間5に、破片6とともにモルタル7が充填されて一体化されている。
石材4を構成する自然石は、特に限定されないが、天照石(学術名:見立礫岩)、原陽石(学術名:石英片岩)、ブラックシリカ(学術名:黒鉛珪石)、トルマリン、ホワイトシリカ、ラジウム鉱石、ゲルマニウム鉱石が好ましい。
なかでも、天照石は、遠赤外線(例えば波長4〜14μm)放出量、マイナスイオン発生量が多いといわれている。天照石は、二酸化珪素(例えば75〜90質量%)、酸化チタンの含有量が多い点で特徴的である。
天照石の成分分析結果の一例を表1に示す。
【0009】
【表1】

【0010】
石材4としては、自然石の岩塊をほぼ一定の厚さに切断加工して得られた平板状のものが使用できる。石材4の厚さは例えば10〜30mmとすることができる。
石材4の平面形状は特に限定されず、例えば、略円形、略多角形などであってよい。石材4は、定形のものであっても良いし、不定形のものであっても良い。石材4の大きさも特に限定されないが、最大寸法は例えば100〜1000mmとすることができる。
石材4は、隙間5ができるだけ小さくなるように並べられる。隙間5を介して隣り合う石材4の平均離間距離は例えば20mm以下である。
【0011】
石材は、切断加工や運搬時に破損しやすい。なかでも、面積が大きいものや薄く形成されたものは、割れや欠けが起こりやすい。特に、天照石は礫岩であるため破損が起こりやすい。破損により生じた石材片は廃材となるが、本発明では、この廃材を石材4として利用することができる。
【0012】
モルタル7は、例えばセメント、骨材、水に加えて、流動化剤を含有するものが好ましい。
セメントとしては、普通、早強、超早強、低熱などの各種ポルトランドセメント、フィラーセメントなどが使用できる。
骨材としては、例えば、川砂、砂利などの天然骨材、ケイ砂系、石灰石系、高炉水砕スラグ系、再生骨材系などが挙げられる。
【0013】
モルタル7は、流動性が高いと、隙間5内に空隙が生じるのを防ぐことができるため好ましい。例えば、静置フローで250mm以上もしくはJ14漏斗流下時間が20秒以下のいずれかの条件を満たすものが好ましい。
モルタル7は、乾燥時の収縮を小さくするため、流動性を損なわない範囲で骨材の配合量を多くすることが好ましい。また、収縮低減剤を添加しても良い。
【0014】
モルタル7には、抗菌剤を配合することもできる。抗菌剤としては、無機系、有機系のものがあるが、特に無機系抗菌剤が好ましい。無機系抗菌剤としては、例えば銀、銅、亜鉛等の抗菌性金属を、ゼオライト、ヒドロキシアパタイト、燐酸ジルコニウム、シリカ・アルミナ、シリカゲル等に担持させたものがある。
抗菌剤の配合によって、モルタル7に抗菌作用を与え、石材パネル1の付加価値を高めることができる。
【0015】
破片6は、石材4に使用可能なものとして既に挙げた自然石を使用でき、石材4と同じ材料が好ましい。
破片6の形状は特に限定されない。破片6の最大寸法は石材4の厚さより小さいことが望ましい。例えば、最大寸法が10mm以下のものが使用できる。
破片6としては、石材4の加工の際に発生する廃材や端材を使用できる。
【0016】
図1および図2に示すように、破片6は、隙間5内においてパネル本体2の表面2a側に偏在している。すなわち、裏面2b近傍に比べ、表面2a近傍に多く存在し、これによって隙間5内の破片6の量は石材4の厚さ方向に不均一になっている。
パネル本体2の表面2aにおける破片6の露出面積は大きいほど好ましい。破片6の面積が大きいと、前記自然石による効果(例えば遠赤外線による温熱効果)および石材パネル1の美観を高めることができる。
パネル本体2の表面2aには、ポリウレタン樹脂などからなるトップコート層を形成すると、美観をさらに高めることができる。
【0017】
補強層3は、強化用繊維を含む補強材(繊維入り補強材)からなるものであり、石材4およびモルタル7に接合している。
強化用繊維としては、アラミド繊維、ナイロン繊維、ガラス繊維、アクリル繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ビニロン繊維などが使用できる。
強化用繊維は、平織り、綾織りなどにより織ったクロス、ロービングクロス等の織形態で用いることができる。また、チョップドストランドマット、一方向性UDクロスなどの織り形態も可能である。
【0018】
補強材としては、モルタルまたは紫外線硬化型樹脂を使用するのが好ましい。
モルタルは、例えばセメント、骨材、水を含有するものが好ましい。
セメントとしては、普通、早強、超早強、低熱などの各種ポルトランドセメント、フィラーセメントなどが使用できる。
骨材としては、例えば、川砂、砂利などの天然骨材、ケイ砂系、石灰石系、高炉水砕スラグ系、再生骨材系などが挙げられる。
【0019】
紫外線硬化型樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシアクリレート樹脂が使用できる。紫外線硬化型樹脂は、波長365〜410nmの紫外線を吸収し硬化するものが好ましい。
紫外線硬化型樹脂を使用する場合には、シート状に成形された未硬化のプリプレグタイプの繊維入り補強材を使用して補強層3を形成することができる。プリプレグタイプの補強材は、補強層3を形成する作業が容易であるため好ましい。
なお、補強層3は、パネル本体2上に置いた強化用繊維に液状の紫外線硬化型樹脂を含浸させることによって形成することもできる。
紫外線硬化型樹脂は、太陽光や紫外線ランプによって硬化させることができる。
補強層3の厚さは、例えば0.5〜2mmとすることができる。
【0020】
石材パネル1の平面形状は、任意とすることができ、例えば長方形、正方形、台形、三角形などの多角形;円形;楕円形などとしてよい。
図3および図4に示す例の石材パネル1は、平面視略台形に形成された3つの石材パネル1a〜1cを組み合わせて構成されている。具体的には、第1石材パネル1aの下辺1dと第2石材パネル1bの下辺1eを突き合わせ、第2石材パネル1bの上辺1fと第3石材パネル1cの上辺1gとを突き合わせて構成されている。
【0021】
図5は、石材パネル1を用いた岩盤浴ユニット10を示す断面図である。
岩盤浴ユニット10は、下地11に形成された凹部11a内に、断熱層12、加熱層13、蓄熱層14および石材パネル1を順次形成したものである。
断熱層12としては、例えば、ポリウレタンやゴムなどの合成樹脂材料が使用できる。
加熱層13は、モルタルなどからなり、温水を流通させる流通管13aが設けられている。蓄熱層14は、モルタルなどからなる。
【0022】
岩盤浴ユニット10では、流通管13aに温水を流通させることにより石材パネル1を加熱する。石材パネル1の温度は、例えば40〜50℃とすることができる。
石材パネル1上に横たわった利用者15は、石材パネル1が発する遠赤外線の温熱効果などによって温められ、発汗が促される。
なお、利用者15は、タオルなどの敷物を介して石材パネル1上に横たわることが好ましい。
【0023】
次に、石材パネル1の製造方法の一例について説明する。
(成形工程)
図6(a)に示すように、石材4を型枠21内に並べた後、モルタル7を破片6とともに隙間5に流し込み、充填する。
モルタル7は、破片6を隙間5に入れた後に流し込んでも良いし、破片6を混入した状態で隙間5に流し込んでも良い
破片6は、モルタル7中で沈降し、その下面側に集まる。
モルタル7を硬化させることによって、複数の石材4がモルタル7および破片6を介して一体化されたパネル本体2が形成される。
【0024】
(補強層形成工程)
図6(b)に示すように、パネル本体2の上面2cに、繊維入り補強材からなる補強層3を形成する。
補強材としてモルタルを使用する場合には、強化用繊維を含むモルタルを、パネル本体2の上面2cに塗布することによって補強層3を形成する。
補強材として紫外線硬化型樹脂を使用する場合には、例えば、パネル本体2の上面2cにプライマを塗布した後、プリプレグタイプのシート状の繊維入り補強材を貼り付け、太陽光や紫外線ランプによって硬化させることによって、補強層3を形成することができる。
また、強化用繊維をパネル本体2の上面2cに載せ、この強化用繊維に液状の紫外線硬化型樹脂を含浸させることによって補強層3を形成することもできる。
【0025】
補強層3は、パネル本体2を型枠21から取り出してから形成することもできるが、パネル本体2を型枠21から取り出す前に形成するのが好ましい。
パネル本体2を型枠21から取り出す前に補強層3を形成することによって、取り出し操作の際にパネル本体2が破損するのを防ぐことができる。
【0026】
(研磨工程)
図6(c)に示すように、補強層3を形成したパネル本体2を型枠21から取り出す。
図6(d)に示すように、パネル本体2を裏返し、下面2dに残るモルタル22を研磨により除去する。研磨には、円板状の砥石などからなる研磨体23を回転させてモルタル22を接触研磨する研磨機を使用できる。
図6(e)に示すように、パネル本体2の表面2a(下面2d)に石材4および破片6が露出した石材パネル1が得られる。
研磨によって、石材4および破片6を露出させるため、前記自然石による効果(例えば遠赤外線による温熱効果)を高めることができる。また、石材パネル1の美観を高めることができる。
パネル本体2の表面2aには、ポリウレタン樹脂などからなるトップコート層を形成してもよい。
【0027】
石材パネル1は、そのまま使用しても良いし、必要に応じて切断加工して任意の形状として使用することもできる。石材パネル1は、補強層3が形成されているため、切断加工の際に切断部分に割れや欠けが生じにくい。
【0028】
上述のように、石材パネル1では、補強層3の補強材にモルタルまたは紫外線硬化型樹脂を使用する。モルタルを使用する場合には、補強層3とパネル本体2のいずれもが無機材料からなるため、これらの間の接合強度を高め、石材パネル1の耐久性を向上させることができる。
紫外線硬化型樹脂を使用する場合には、高い強度を有し、パネル本体2に強固に接合した補強層3を形成できるため、石材パネル1の耐久性を向上させることができる。
このように、補強材にモルタルまたは紫外線硬化型樹脂を使用することによって、耐久性が高められるため、石材パネル1の大型化が可能となる。
また、耐久性の向上により、薄い石材4を使用できるため、コスト低減および軽量化を図ることができる。
また、複数の石材4でパネル本体2を構成するため、安価な廃材を石材4として使用でき、低コスト化が可能である。
また、耐久性の向上により、切断加工や運搬の際の破損を防ぎ、歩留まりが高められることも低コスト化の点で有利である。
【0029】
図1および図2に示すように、石材パネル1は、隙間5内の破片6がパネル本体2の表面2a側に偏在しているので、その物性(熱膨張率など)が表面側と裏面側とで大きく異なる。石材パネル1は岩盤浴ユニット10に組み込んで使用すると、大きな温度変化にさらされることになるため、表裏の熱膨張率の差異により内部応力が生じるが、補強層3によって、石材4とモルタル7の剥離などの破損を防ぐことができる。
また、破片6は石材パネル1の表面側に露出するため、石材パネル1の表面側は物性が面方向に均一化される。このため、温度変化にさらされても石材4とモルタル7の剥離などが生じにくい。
【0030】
図7は、本発明の石材パネルの他の実施形態を示すもので、この石材パネル31では、破片36は粉末状であり、あらかじめモルタル7に添加、混合されて隙間5に充填される。
この石材パネル31では、粉末状の破片36を用いるので、モルタル7の流動性が損なわれず、破片36を隙間5内に配置するのが容易であり、施工が容易であるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の岩盤浴用石材パネルの一実施形態を模式的に示す断面図である。
【図2】図1に示す石材パネルの拡大断面図である。
【図3】図1に示す石材パネルの外観を示す斜視図である。
【図4】図1に示す石材パネルの外観を示す平面図である。
【図5】図1に示す石材パネルを使用した岩盤浴ユニットを示す断面図である。
【図6】図1に示す石材パネルの製造方法を示す工程図である。
【図7】本発明の岩盤浴用石材パネルの他の実施形態を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
【0032】
1…石材パネル(岩盤浴用石材パネル)、2…パネル本体、2a…パネル本体の表面、2b…パネル本体の裏面、3…補強層、4…石材、5…隙間、6…破片、7…モルタル、21…型枠。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自然石からなる複数の板状の石材が並べられ、前記石材どうしの隙間に、前記自然石からなる破片とともにモルタルが充填されて一体化されたパネル本体と、
繊維入り補強材からなり、前記パネル本体の裏面に形成された補強層とを備え、
前記破片が、前記隙間内において前記パネル本体の表面側に偏在しており、
前記補強材は、モルタルからなることを特徴とする岩盤浴用石材パネル。
【請求項2】
自然石からなる複数の板状の石材が並べられ、前記石材どうしの隙間に、前記自然石からなる破片とともにモルタルが充填されて一体化されたパネル本体と、
繊維入り補強材からなり、前記パネル本体の裏面に形成された補強層とを備え、
前記破片が、前記隙間内において前記パネル本体の表面側に偏在しており、
前記補強材は、紫外線硬化型樹脂からなることを特徴とする岩盤浴用石材パネル。
【請求項3】
自然石からなる複数の板状の石材を型枠内に並べ、前記石材どうしの隙間に、前記自然石からなる破片とともにモルタルを充填することにより一体化されたパネル本体を得る成形工程と、
前記パネル本体の上面に、繊維入り補強材からなる補強層を形成して岩盤浴用石材パネルを得る補強層形成工程と、を含み、
前記成形工程において、前記破片を、前記隙間内において前記パネル本体の下面側に偏在させ、
前記補強層形成工程において、モルタルからなる補強材を使用することを特徴とする岩盤浴用石材パネルの製造方法。
【請求項4】
自然石からなる複数の板状の石材を型枠内に並べ、前記石材どうしの隙間に、前記自然石からなる破片とともにモルタルを充填することにより一体化されたパネル本体を得る成形工程と、
前記パネル本体の上面に、繊維入り補強材からなる補強層を形成して岩盤浴用石材パネルを得る補強層形成工程と、を含み、
前記成形工程において、前記破片を、前記隙間内において前記パネル本体の下面側に偏在させ、
前記補強層形成工程において、紫外線硬化型樹脂からなる補強材を使用することを特徴とする岩盤浴用石材パネルの製造方法。
【請求項5】
前記パネル本体の下面を研磨することによって、前記下面のモルタルを除去する研磨工程を含むことを特徴とする請求項3または4に記載の岩盤浴用石材パネルの製造方法。
【請求項6】
前記補強層の形成は、前記パネル本体を前記型枠から取り出す前に行うことを特徴とする請求項3〜5のうちいずれか1項に記載の岩盤浴用石材パネルの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−264220(P2008−264220A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−111529(P2007−111529)
【出願日】平成19年4月20日(2007.4.20)
【出願人】(390022389)サンコーテクノ株式会社 (52)
【Fターム(参考)】