説明

工事用標識立て

【目的】 工事現場に設置する標識立ての支持脚が開いた状態で、物が当たったり、強風を受けた場合、支持脚が窄まることがなく固定し、倒れることのない標識立てとする。
【構成】 左右の側杆1A及び上部の横杆1B及び下部の横杆1Cより成る標識取り付け枠1の背部に、左右の側杆2A及び下部の横杆2Bより成る支持脚2を開閉可能に取り付けた標識立てAに於いて、標識取り付け枠1の下部の横杆1Cと支持脚2の下部の横杆2B間に、一方の端部に標識取り付け枠1の下部の横杆1Cに嵌合する嵌合片5Aを下面に設け、他方の端部に支持脚2の下部の横杆2Bに嵌合する嵌合片5Bを下面に設けた固定杆5を脱着可能に取り付ける。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、道路工事現場や建設工事現場等に設置し、工事内容の案内や道路の通行案内等を表示する標識を取り付ける工事用標識立てに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の工事用標識立ては、標識取り付け枠の背部に開閉可能に取り付けた支持脚は、開放側へいっぱいに開いた場合にはそれ以上開かないが、閉鎖側へは自由に動くため、非常に不安定で、標識立てに物が当たった場合や強風時等に窄まり倒れてしまうことが度々生じていた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上記点より本考案は、工事用標識立ての支持脚が開いた状態で標識立てに物が当ったり、強風を受けた場合等に於いて、支持脚が窄まることがなく固定され、倒れることのない工事用標識立てを提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本考案は、左右の側杆及び上部及び下部の横杆より成る標識取り付け枠の背部に、左右の側杆及び下部の横杆より成る支持脚が開閉可能に取り付けられた標識立てに於いて、標識取り付け枠の下部の横杆と支持脚の下部の横杆間に、一方の端部に標識取り付け枠の下部の横杆に嵌合する嵌合片を下面に設け、他方の端部に支持脚の下部の横杆に嵌合する嵌合片を下面に設けた固定杆が脱着可能に取り付けられていることを特徴とするものである。
【0005】
【作用】
本考案の作用を説明すれば、標識立ての背部の支持脚を開き、標識取り付け枠の下部の横杆と支持脚の下部の横杆との間に固定杆を掛け渡し、固定杆の端部下面に設けた嵌合片で横杆を挾むように上部より固定杆を押せば、支持脚は固定杆により開いた状態で固定されるものである。
【0006】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面に基づき説明する。
図1は本考案道路工事標識立ての一実施例を示す縦断側面図、図2は同上の斜視図、図3は固定杆の斜視図である。
【0007】
而して、図中Aは標識取り付け枠1及び支持脚2より成る標識立て本体であり、標識取り付け枠1は左右の側杆1A及び上部の横杆1B及び下部の横杆1Cにより形成され、又支持脚2は左右の側杆2A及び下部の横杆2Bにより形成されている。
支持脚2の上端は標識取り付け枠1の側杆1Aに回動可能に軸支3したブラケット4に固定されている。
【0008】
5は標識取り付け枠1の下部の横杆1Cと、支持脚2の下部の横杆2B間に掛け渡した固定杆であり、固定杆5は下面の一端に前記標識取り付け枠1の下部の横杆1Cの前後より挾むように横杆1Cに嵌合する嵌合片5Aが設けられると共に、固定杆5の下面の他端にも同様に前記支持脚2の下部の横杆2Bの前後より挾むように横杆2Bに嵌合する嵌合片5Bが設けられている。
【0009】
固定杆5の支持脚2側への嵌合片5Bは、標識立てAの大小のサイズに併用できるよう嵌合片5Bの数が標識取り付け枠1側の嵌合片5Aの数より増やされている。固定杆5は図面では2本掛け渡されているが、勿論1本でもよい。
尚、図中6は道路標識である。
【0010】
【考案の効果】
本考案によれば、道路工事現場や建設工事現場等に設置する工事用標識立ての支持脚が固定杆により開いた状態で固定されるため、標識立てに物が当たったり、強風を受けた場合等においても支持脚が窄まることがなく、従来のように標識立ての倒れることが防止されるものである。
よって、倒れる毎に立て直す等の面倒な作業が省かれ、道路工事等の作業能率も向上すると共に、標識の損傷も少なく、安全性の高い有用な考案である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案工事用標識立ての一実施例を示す縦断側面図である。
【図2】本考案工事用標識立ての一実施例を示す斜視図である。
【図3】本考案工事用標識立ての固定杆の斜視図である。
【符号の説明】
A 標識立て本体
1 標識取り付け枠
1A 側杆
1B 上部の横杆
1C 下部の横杆
2 支持脚
2A 側杆
2B 下部の横杆
3 軸支
4 ブラケット
5 固定杆
5A 嵌合片
5B 嵌合片
6 道路標識

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 左右の側杆及び上部及び下部の横杆より成る標識取り付け枠の背部に、左右の側杆及び下部の横杆より成る支持脚が開閉可能に取り付けられた標識立てに於いて、標識取り付け枠の下部の横杆と支持脚の下部の横杆間に、一方の端部に標識取り付け枠の下部の横杆に嵌合する嵌合片を下面に設け、他方の端部に支持脚の下部の横杆に嵌合する嵌合片を下面に設けた固定杆が脱着可能に取り付けられていることを特徴とする工事用標識立て。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【登録番号】第3006662号
【登録日】平成6年(1994)11月2日
【発行日】平成7年(1995)1月31日
【考案の名称】工事用標識立て
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願平6−9743
【出願日】平成6年(1994)7月14日
【出願人】(594134729)ホクシン工業株式会社 (1)