説明

巴戟天を用いた再生タバコの製造方法とその製造方法で得られた巴戟天再生タバコのタバコ製品中への応用

【課題】巴戟天を用いた再生タバコの製造方法とその製造方法で得られた巴戟天再生タバコのタバコ製品中への応用を提供する。
【解決手段】巴戟天を用いた再生タバコの製造方法とその製造方法で得られた巴戟天再生タバコのタバコ製品中への応用は、巴戟天或いは巴戟天とタバコの葉との混合物を原料とする。水抽出、分解促進、混合して液体を生成した後に基本片を抄造し、更に濃縮後の巴戟天抽出液を基本片に塗布する。基本片を紙巻きし、裁刻、乾燥させた後、巴戟天の再生タバコを作り出す。単独または刻みタバコとの混合によりタバコ製品を作製し、完全にまたは一部をタバコの葉の代替物とする。巴戟天の再生タバコをタバコ製品中に使用すると、製品品質の向上が顕著で、煙は柔和で繊細なものとなり、刺激や乾いた感じを低下させ、清らかな香りを持ちまろやかで潤い感のある煙を放ち、口、鼻の不快感を抑える等、香りを高め潤いを保たせる作用を起こす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巴戟天を用いた再生タバコの製造方法とその製造方法で得られた巴戟天再生タバコのタバコ製品中への応用に関する。
【背景技術】
【0002】
再生タバコ(シートタバコとも呼ばれる)は、タバコの葉や茎及びタバコの刻み屑(破砕したタバコの葉、細粉)を原料として、溶剤による抽出、分離、再構成、圧延(或いは液体を製作した後に抄造)等の技術を用いて再生製作して得られるタバコ製品である。現在国内外の再生タバコの生産工程には主に改良を加えた製紙法、圧延法、粘着性のある液体を用いる方法を採用する。その内、製紙法の再生タバコは、密度が小さく、充填値が高く、柔軟性及び耐加工性が良好で、刻み率が高く、燃焼速度が速く、タール放出量が低く、製品の可塑性が高い等の長所を有している上に、実際の需要に基づき、物理及び化学指標に対して人工的に調整制御を行うことができる等の良好な調合特性を備えているために、巻きタバコ製品中に広く応用され、巻きタバコ生産における重要位置を占めており、巻きタバコの調合と製品改造においては優れた応用価値を有するものである。しかし、伝統的な製紙法による再生タバコは、感覚的に刺激性が強く、木の匂いが強く、香りの質や量が劣る等の欠点が存在し、大量にタバコの茎を使用するために、タバコ工業の企業間による原料争奪問題が存在する。また、従来の製紙法による再生タバコの生産には長木繊維を多量に必要とし、一定の原木資源を消耗しなければならない。
【0003】
巴戟天はアカネ科の多年草、茎が木質化する、つる性の植物であり、四大南薬(長江以南の四大薬)の一つに数えられる。肉質のよい根は薬用にされ、腎臓の陽気を補い、筋肉や骨を強化し、リウマチを改善する作用を備える。野生の巴戟天は主に、福建南部、広東、広西、及び海南省に分布する。現研究においては、巴戟天の主な化学成分は、アントラキノン、糖類、アミノ酸類等であることが明らかにされている。近年は、巴戟天の薬理作用についての研究が多数行われ、温浸剤、煎剤、水抽出物、アルコール抽出物、分離された物質に対する研究が進められている。
【0004】
次の文献には、巴戟天をタバコ製品に応用する実施例が見られる。これには、特許文献1の「巴戟天アルコール抽出液の製造及び巻きタバコへの応用」及び特許文献2の「巴戟天水抽出液の製造及び巻きタバコへの応用」がある。しかし、これらの多くは巴戟天の抽出液を刻みタバコの上にスプレーし直接喫煙するものである。巴戟天抽出後の植物残渣を充分に利用できない上に、巴戟天抽出液を刻みタバコ上にスプレーすることには、均等度及び抽出物の揮発性等の問題が残る。尚、現在に至るまでに、巴戟天を原料とする再生タバコの製造及びシート形式でタバコ製品中に応用した研究及び特許は存在していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】中国特許公開第CN101356997号明細書
【特許文献2】中国特許公開第CN101356996号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の第一の目的は、巴戟天再生タバコの製造方法を提供することにある。
【0007】
本発明の第二の目的は、前記製造方法によって作られた巴戟天再生タバコを提供することによって、独特の香りを有し、タバコの煙をまろやかで潤い感のある、繊細で、清々しく、柔和でスムーズな煙とし、ある一定のタバコの煙でない濃度を持たせ、木の香りと紙の燃える匂いを少なくし、口や鼻への刺激を抑え、乾いた感じやひりひりとする感じを低下させ、後味をさわやかで快適なものとし、口当たりが明らかに従来の再生タバコに勝り、従来のタバコを完全或いは一部を代替する巴戟天再生タバコを作り出すことにある。
【0008】
本発明の第三の目的は、前記製造方法によって作り出された巴戟天再生タバコをタバコ製品中に応用する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
巴戟天再生タバコの製造方法及び前記製造方法によって作り出された巴戟天再生タバコのタバコ製品中への応用において、前記巴戟天再生タバコの製造方法は、巴戟天或いは巴戟天とタバコの葉との混合物を原料とし、次の技術工程を含む。
(1)巴戟天を先ず解砕した後、1〜30%の石鹸を加え、40〜95度で水抽出を行い、巴戟天の抽出液と巴戟天の残渣を得る。
(2)巴戟天の残渣或いは巴戟天の残渣とタバコの葉との混合物を共に浸漬し、0.01%〜1.00%の複合酵素を加えて分解を促進させる。前記の複合酵素(ペクチン酵素、アミラーゼ、セルラーゼ)は1〜10:5〜90:1〜10の比率で配合生成し、その後、機械的に繊維を離解し、取り置く。
(3)抄造前に、更に1〜8%のワラパルプ或いは木材パルプ繊維を加えて混合し、液体を作る。その後、基本片を抄造し、濃縮後の巴戟天の抽出液を基本片上に塗布し、基本片を紙巻き、裁刻、乾燥させた後、巴戟天の再生タバコを作り出す。或いは、巴戟天の残渣とタバコの葉との混合物を共に浸漬し抽出した濃縮液を基本片上に塗布し、基本片を紙巻き、裁刻、乾燥させた後、巴戟天の再生タバコを作り出す。
【0010】
前記水抽出法は多回単缶バッチ式抽出法或いは多段連続式逆流抽出法を採用し、抽出時の原料と抽出剤の重量比範囲を1:5〜25とする。
【0011】
前記巴戟天とタバコの葉との混合物において、巴戟天とタバコの葉の混合比率を70〜100:0〜30とする。
【0012】
前記巴戟天を巴戟天中の一種或いはその混合物とし、原料に巴戟天植物の根、茎、葉、及び抽出後に得られた植物の残渣を用いるか、或いは廃棄処分にある巴戟天、粉砕した巴戟天の粉末等の廃棄物を用いることも可能である。
【0013】
前述した巴戟天を用いた再生タバコの製造方法とその製造方法で得られた巴戟天再生タバコのタバコ製品中への応用において、刻みタバコ中に0.5%〜95%の巴戟天の再生タバコを加えて巻きタバコを作り出す。
【0014】
前記巴戟天を用いた再生タバコの製造方法とその製造方法で得られた巴戟天再生タバコのタバコ製品中への応用において、刻みタバコ中に5%の巴戟天の再生タバコを加えて巻きタバコを作り出す。
【発明の効果】
【0015】
本発明の巴戟天を用いた再生タバコは、抽出した巴戟天の有効成分と香味物質を充分に利用しており、分解促進処理によってペクチンや淡白汁を充分に分解し、たんぱく質含量を抑えるのと同時に大量のメイラード(Maillard)反応前駆体を生成する。糖やアミノ酸は巴戟天を用いた再生タバコの喫煙品質を大きく向上させ、巻きタバコの調合方法における巴戟天を用いた再生タバコの適応性と配合性を高め、タバコの葉の代替物とする目的を達成する。作り出された巴戟天の再生タバコをタバコ製品に用いると、明らかに製品品質が向上し、タバコの煙を柔らかく繊細にし、刺激と乾いた感じを低下させ、清らかな香りを放出し、タバコの煙をまろやかで潤うようにし、口と鼻の不快感を減少させ、香りを増加させ潤いを保たせる効果を発揮する。
【0016】
この他、本発明の巴戟天を用いた再生タバコは、タバコの煙の調和面においても大きな役割を果たし、単一の香りの突出を減少させ、タバコの煙のバランスを整える作用を促し、タバコに火をつけて喫煙した後の煙の香味を一致及び安定させる点に顕著な改善がみられる。また、巻きタバコの煙から放出されるタール、ニコチン、一酸化炭素の含量の低下も明らかである。
【0017】
また、本発明の巴戟天を用いた再生タバコは、巴戟天を主な繊維源としており、木材パルプ繊維量の添加が少ないため、木質繊維への要求を低下させることができる。巻いて製造した後の他のシートタバコとの喫煙状況を比較してみると、本発明の製品は木などの不愉快な息を明らかに減少させられる。また、本発明は剛性に対する要求がないため、タバコの茎を添加しても添加しなくてもよく、タバコ工業の企業間での原料争奪問題は存在しなくなる。従来の再生タバコと異なる点は、前記再生タバコにはタバコ成分を含まずに完全に廃棄処分にある巴戟天を原料として生産することができ、または、必要に応じて適量のタバコ成分を添加して、少量のタバコ成分を含む巴戟天の再生タバコをも作り出すことができる点にある。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0018】
まず、「70%巴戟天再生タバコの製造方法及び応用」について説明する。
巴戟天原料とタバコ原料を70:30の比率とし、70%の巴戟天原料を解砕した後、3%の石鹸を加え、再び温度を上げて浸漬し、30分間の分解促進処理を予め行った後、30%のタバコ原料と共に三段階単缶バッチ式抽出法による水抽出を行う。その内の第一段階では抽出温度を50度とし、5分間抽出する。第二段階では抽出温度を65度とし、10分間抽出する。第三段階では抽出温度を80度とし、20分間抽出する。以上、三段階抽出時の原料と抽出剤の重量比は全て1:9とする。巴戟天の残渣と巴戟天の抽出液を分離させ、巴戟天抽出液を濃縮した後、それを取り置く。巴戟天の残渣と巴戟天の粉末を混合し、0.2%の複合酵素を加えて作り(前記複合酵素はペクチン酵素、アミラーゼ、セルラーゼを1:8:2の比率で調合、生成する)、分解を促進し、混合して液体を作った後に巴戟天重量3%の木質繊維を加えて液体を作り、その後、巴戟天の再生タバコの基本片を抄造し、濃縮後の巴戟天抽出液を70%の比率で基本片上に塗布し(一回で塗布してもよいし、二回に分けて塗布してもよい)、紙巻き、裁刻、乾燥を経て、70%塗布率の巴戟天再生タバコの完成品を得る。
【0019】
前記巴戟天再生タバコは主に、香りの濃いタイプ、濃さがやや中間タイプの巻きタバコの調合に応用する。その目的は巻きタバコの香りを修正し、煙の刺激を抑え、後味を改善し、煙のまろやかさと潤い度及び快適度を高めることにある。
【0020】
前述した製造方法に基づき作製した巴戟天の再生タバコで刻みタバコを作り、手で巻いて巻きタバコにする。その内、各タバコは全て厳格に0.7±0.02gに称重され(裁刻したシートの重さは正味重量とし、筒を含まない)、タバコ挿入器具を使って巻きタバコの筒に入れる。
次に、喫煙感覚評価を示す。
喫煙時に煙を口から吸い込み鼻から送り出して煙を放出させる。煙全体は繊細で、清々しく、柔らかくスムーズで、ある一定のタバコでない煙の濃度を有する。木の匂いと紙を燃焼させた匂いを少なくし、口や鼻への刺激を抑え、乾いた感じやひりひりとする感じを低下させ、後味をさわやかで快適なものとする。全過程において口、鼻、喉に刺激を感じることは明らかで、タバコを燃焼させて喫煙する時に生じるきつい刺激や粗雑な辛さ、突然に感じる不快感を明らかに少なくし、しかも、燃焼した灰はタバコの灰よりも白い。本発明製品を異なる比率によってタバコ及びその製品中に添加すると、異なるレベルでの前記感覚効果が得られる。
前記製品は巻きタバコ製品の代替物となる。次に、タバコの煙の指標に関する実測結果を示す。
本製品の煙のニコチン量は0.28mg/本、タール量は5.3 mg/本、水分は1.06mg/本、一酸化炭素は14.1 mg/本であった。これらの化学的指標から、それらの数値が従来の再生タバコの葉及びタバコの葉より低く、タバコ製品の人体に及ぼす危害を抑制するのに効果的であることが顕著である。
【0021】
前記の製造方法によって作製された巴戟天再生タバコを裁刻した刻みタバコを重量比5%の比率で巻きタバコ規格Aの刻みタバコ内に添加し、均等に混ぜ合わせ、厳格な称重後、手で巻きタバコを作る。それを巴戟天再生タバコを添加していない巻きタバコと感覚評価比較を行ったところ、次のような結果が得られた。
巴戟天スライスを加えた巻きタバコの煙はまろやかで潤い感を向上させ、煙が前方に集中し、放出された煙は繊細で、すがすがしく、清らかな香りを有し、煙は厚みがあり、柔らかくスムーズで、舌に感じる圧力を軽くし、ひりひりとする感じ、ねばねばする感じ、焦げ臭い味を弱くする。また、鼻、喉への刺激が顕著に減少する。基本的に上顎箇所と喉の乾いた感じがなくなる。濃度と喫味の強さは基本的に同様であり、二者の香りがもたらす風格は基本的に変わらない。
【実施例2】
【0022】
次に、「120%塗布率の巴戟天の再生タバコの製造方法及び応用」について説明する。
巴戟天原料には予め処理を行い(巴戟天原料に4%の石鹸を加え(主に炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機物質を含む)、温度を上げて浸漬し、30分間分解を促し、タバコの葉の原料と1:5の比率で混合)、三段階単缶バッチ式抽出法による水抽出を行う。その内の第一段階では抽出温度を55度とし、8分間抽出する。第二段階では抽出温度を70度とし、15分間抽出する。第三段階では抽出温度を85度とし、20分間抽出する。以上、三段階抽出時の原料と抽出剤の重量比は全て1:10とする。巴戟天の残渣と巴戟天の抽出液を分離させて、巴戟天抽出液を濃縮した後、それを取り置く。巴戟天の残渣と巴戟天の粉末を混合し、ペクチン、α-アミラーゼ、セルラーゼ等の複合酵素を加え(前記複合酵素はペクチン、α-アミラーゼ、セルラーゼによるもので、2:4:3の比率で調合、生成したもの)、混合して液体を作った後に巴戟天重量3%の草木質繊維を加えて液体を作り、その後、巴戟天の再生タバコの基本片を抄造し、濃縮後の巴戟天抽出液を120%の比率で(100%を超える部分は先の抽出過程における過剰部分によって補充するが、同類タイプの抽出液だけを混用可能とすることを原則とする)基本片上に均等に塗布し(一回で塗布してもよいし、二回に分けて塗布してもよい)、紙巻き、カット、乾燥を経て、120%塗布率の巴戟天再生タバコの完成品を得る。
【0023】
前記巴戟天再生タバコは主に、中位の香りタイプ、ややさっぱりタイプの巻きタバコの調合に応用する。その目的は、タバコの香りを豊富にし、巻きタバコの煙のすがすがしく香る風格を強調し、巻きタバコを喫煙する時の乾きを癒す感じを高め、煙の調和を促進し、主体となる煙の背後に巴戟天の香りを背景として浮き出させる。前述の製造方法に基づいて作製した巴戟天再生タバコは、重量比5%の比率で高級巻きタバコ規格Bの刻みタバコ内に添加し、均等に混合して厳格な称重後、手で巻きタバコを作る。それを巴戟天再生タバコを添加していない巻きタバコと感覚評価比較を行ったところ、次のような結果が得られた。
5%の巴戟天を用いた再生タバコを加えた巻きタバコの煙はまろやかで潤いのある香りを放出し、煙は前方に集まり、繊細で、すがすがしく、清らかな香りを有し、喫煙時の前後の香りがもたらす風格には安定性が備わり、柔らかくスムーズで、和らぎ感があり、喫煙障害を低下させ、舌に感じる圧力を軽くし、ひりひり感、ねばねば感、若干の焦げ臭味も弱くする。また、鼻、喉への刺激が顕著に減少する。基本的に上顎箇所と喉の乾いた感じが失くなる。適当な濃度、喫味の喉ごし通過が良好となり、圧せられる感じを受けなくなる。清らかな香りがもたらす風格も更に突出したものとなる。
【0024】
喫煙の感覚評価の結果より、巴戟天の再生タバコは、タバコ製品の品質を確実に向上させ、柔和で繊細な煙は、刺激や乾いた感じを減少させ、すがすがしい香りをもたらし、まろやかで潤いのある煙によって、口や鼻の受ける不快感を低下させ、香りを高め潤いを保たせる作用を有することがわかる。キーポイントは、適当な使用量とすることにあり、本発明の実施例において、巴戟天の再生タバコの最良添加量は5%とする。
【0025】
前述の巴戟天は巴戟天中の一種類或いはその混合物とし、原料は巴戟天植物の根、茎、葉、及び抽出後に得られた植物の残渣とし、廃棄処分にある巴戟天、巴戟天の粉末等の廃棄物を利用することも可能である。
【0026】
前記巴戟天の再生タバコ及びその製造方法は、具体的な状況に応じて調整、確定することが可能であるが、方法原理は同様とする。巴戟天の再生タバコによるタバコ製品への応用もまた、具体的な状況に応じて確定する。
【0027】
前記は本発明の二つの具体的な実施形態を説明したのみであるが、本発明の設計に関する構想はこれに制限されることはないため、本構想に基づき本発明について行った非実質的な変化は全て、本発明の保護される範囲を侵害する行為とみなすことを明記する。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は特許請求の要件である新規性を備え、従来の同類製品に比べ十分な進歩を有し、実用性が高く、社会のニーズに合致しており、産業上の利用価値は非常に大きい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
巴戟天或いは巴戟天とタバコの葉との混合物を原料とし、原料には巴戟天植物の根、茎、葉、及び抽出後に得られた植物の残渣を用いるか、或いは廃棄処分にある巴戟天、粉砕した巴戟天の粉末等の廃棄物を用いることも可能であり、その技術工程には、
(1)巴戟天を先ず解砕した後、1〜30%の石鹸を加え、40〜95度で水抽出を行い、巴戟天の抽出液と巴戟天の残渣を得、
(2)巴戟天の残渣或いは巴戟天の残渣とタバコの葉との混合物を共に浸漬し、0.01%〜1.00%の複合酵素を加えて分解を促進させ、前記の複合酵素は、ペクチン酵素、アミラーゼ、セルラーゼによるものとし、1〜10:5〜90:1〜10の比率で配合生成し、その後、機械的に繊維を離解し、それを取り置き、
(3)抄造前に、更に1〜8%のワラパルプ或いは木材パルプ繊維を加えて混合し、液体を作り、その後、基本片を抄造し、濃縮後の巴戟天抽出液を基本片上に塗布し、基本片を紙巻き、裁刻、乾燥させた後、巴戟天の再生タバコを作製するか、或いは、巴戟天の残渣とタバコの葉との混合物を共に浸漬し抽出した濃縮液を基本片上に塗布し、基本片を紙巻き、裁刻、乾燥させた後、巴戟天の再生タバコを作製する工程を含むことを特徴とする巴戟天を用いた再生タバコの製造方法とその製造方法で得られた巴戟天再生タバコのタバコ製品中への応用。
【請求項2】
前記水抽出法は多回単缶バッチ式抽出法或いは多段連続式逆流抽出法を採用し、抽出時の原料と抽出剤の重量比範囲を1:5〜25とすることを特徴とする請求項1に記載の巴戟天を用いた再生タバコの製造方法とその製造方法。
【請求項3】
前記巴戟天とタバコの葉との混合物において、巴戟天とタバコの葉の混合比率を70〜100:0〜30とすることを特徴とする請求項1または2に記載の巴戟天を用いた再生タバコの製造方法。
【請求項4】
刻みタバコ中に0.5%〜95%の巴戟天の再生タバコを加えて巻きタバコを作製することを特徴とする請求項1または2に記載の巴戟天を用いた再生タバコの製造方法。
【請求項5】
前記刻みタバコ中に0.5%〜95%の巴戟天の再生タバコを加えて巻きタバコを作製することを特徴とする請求項3に記載の巴戟天を用いた再生タバコの製造方法で得られた巴戟天再生タバコのタバコ製品中への応用。
【請求項6】
前記刻みタバコ中に5%の巴戟天の再生タバコを加えて巻きタバコを作製することを特徴とする請求項4に記載の巴戟天を用いた再生タバコの製造方法で得られた巴戟天再生タバコのタバコ製品中への応用。
【請求項7】
前記刻みタバコ中に5%の巴戟天の再生タバコを加えて巻きタバコを作製することを特徴とする請求項5に記載の巴戟天を用いた再生タバコの製造方法で得られた巴戟天再生タバコのタバコ製品中への応用。

【公開番号】特開2012−100(P2012−100A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−242297(P2010−242297)
【出願日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(509294601)
【Fターム(参考)】