説明

巻取機

【課題】材料ウェブを案内可能でありかつコンタクトローラの表面と接触しているロールに移すことが可能であるコンタクトローラを備えた、連続的に給送される材料ウェブをロールに巻くための巻取機を提供する。
【解決手段】この巻取機のコンタクトローラ1が支持管10とこの支持管10の全体にわたって外側に突き出た繊維12とを有し、且つこの繊維12がコンタクトローラ1の表面100を形成する巻取機において、繊維12が、その第1の端部121で支持管10に固定されていて、そのもう一方の自由端120でコンタクトローラ1の表面100を定義するように繊維12が、コンタクトローラ1の縦軸Lを本質的に横切って延びている巻取機。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、材料ウェブを案内可能でありかつコンタクトローラの表面と接触しているロールに移すことが可能であるコンタクトローラを備えた、連続的に給送される材料ウェブをロールに巻くための巻取機に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の巻取機はいろいろと知られており、かつ例えば、プラスチックフィルムもしくはプラスチック不織布ウェブをベースとする給送される材料ウェブの連続的な巻きつけに使用される。構造上、このような巻取機ではコンタクトローラは、材料ウェブの形成されていくロールに表面接触している。即ち、材料ウェブはコンタクトローラの表面に部分的に緩やかに巻きつきながらこのコンタクトローラを介して案内され、ロールとの接触箇所でロールに引き渡される。
【0003】
巻取機のそれ自体定評のあるこの構造様式における問題は、例えば材料ウェブの厚みに不均一な部分があることにより、或いは他の要因により、ロールに巻かれて形成される巻回体の厚みに不均一さが生じるということである。例えば材料ウェブの厚みに不均一な部分があると、その厚みの不均一さは巻きの進行に伴って次第に大きくなり、厚みの大きい部分が累積してロールの半径方向最高点(最も嵩高の大きい部分)としてあらわれる。この場合、コンタクトローラはわずかに、ロールの半径方向最高点とのみ接触しているにすぎないという結果をもたらす。このようにロール巻き厚さに不均一な部分が生じたときに、コンタクトローラがロールの半径方向最高点とのみ接触するのは、コンタクトローラがロール巻き厚さの不均一さを補整するに必要な柔軟性を有していないからである。コンタクトローラが高い剛性を有して形成されているのは、コンタクトローラに安定性を与えるためである。
【0004】
しかしながら、このようにコンタクトローラとロール間がわずかに点状で接触しているということは、後になっていわゆるブロッキング箇所(Blockstelle)もしくはロールいぼ(Wickelwarzen)に至るまでの不均一なロール構造を生じる欠点があり、改善の余地があった。
上記の問題点を解決するため、特許文献1、特許文献2及び特許文献3に示されるような技術が提案された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】ドイツ国実用新案第29615385号明細書(DE U1)
【特許文献2】欧州特許出願公開第1679274号明細書(EP A1)
【特許文献3】欧州特許出願公開第1947044号明細書(EP A1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1には、例えばコンタクトローラが、内側の硬い支持管と外側の柔らかい鞘とをもつサンドイッチ構造を備え、コンタクトローラに、柔らかく且つ厚さの許容差を補償できる表面を設けてなる構成が開示されている。しかしながら、この構造は常に満足に働くわけではない。
【0007】
特許文献2では、織物製の鞘を備えた、フィルムシートを案内するためのローラを形成することが開示されている。しかしながら、この織物製の鞘は特に、コンタクトローラとその隣接するロールとの間で摩擦が生じるコンタクトローラの領域内で満足な挙動を示さない。また、特許文献3には柔らかい内側層とこれより硬い外側層とを備えたコンタクトローラが記載されている。
【0008】
したがって本発明の課題は、直径許容差に起因してロール巻回体の直径に沿う厚みが一様でないロールの場合にも特に均一な巻きの成果が保証されるように、コンタクトローラを備えた巻取機を改良することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明によれば特許請求の範囲の請求項1の特徴に従った巻取機の形成が提案される。本発明の有利な形態及び更なる形態は従属請求項の対象である。
【0010】
本発明によって巻取機のコンタクトローラが支持管とこの支持管の全体にわたって外側に突き出た繊維とを有する構成が提案され、この繊維がコンタクトローラの表面を形成し、この場合、繊維がその第1の端部で支持管に固定されていて、そのもう一方の自由端でコンタクトローラの表面を定義するように、繊維はコンタクトローラの縦軸を本質的に横切って延びている。
【0011】
したがって、十分に曲げ剛性を有する形態安定な材料、例えば鋼、アルミニウム又は炭素強化プラスチック(CFK)から形成されている支持管は本発明によれば、材料ウェブを案内するその表面の範囲内に突出した繊維を有し、材料ウェブは、この繊維の自由端に載ってロールに向かうその経路上を案内される。この種の繊維の弾性に基づいてコンタクトローラ全体に著しく高い弾性が与えられ、この弾性によってローラはロールの直径の許容差、換言すれば、ロール巻回体の直径に沿う厚みの不均一さを驚くほど簡単且つ効果的に補償できるようになる。大きな直径の変動も問題ではなく、換言すれば、上記厚みの不均一さが大きい場合でも、ロールとローラとの適確な接触を補償できる。同時に弾性繊維によって本発明により提案したコンタクトローラに極めて良好な緩衝特性が与えられる。
【0012】
本発明において、コンタクトローラに適用される繊維は多数の不連続な繊維束にまとめられており、このことよって繊維を製造することならびに繊維の特性形成に影響を及ぼすことが容易になる。本発明により提案されたコンタクトローラの特別な性質は繊維の材料、繊維の長さ、繊維の厚み、繊維の形状及び傾斜(Schraenkung)の選択によって変化させることができ、これについては次で詳説する。
【0013】
したがって本発明によれば、コンタクトローラの繊維は1mm〜250mmの長さを有することが好ましい。本発明の範囲内ではコンタクトローラに均一な長さの繊維のみを使用することも可能であるし、異なる長さの繊維を使用することも可能である。
【0014】
本発明によれば、コンタクトローラの繊維として直径0.001mm〜1.0mmのものが好ましく、この場合、コンタクトローラに同じ直径の繊維のみを使用しても或いは、種々の直径の繊維(異なる直径の繊維)を使用してもよい。
【0015】
より長い長さ及び/又はより小さな直径を有する繊維は、本発明により提案されるコンタクトローラの表面に、より高い柔軟性ないしは弾性を与える。
【0016】
本発明により提案されたコンタクトローラの繊維はプラスチックをベースとして形成されていてもよいし、獣毛をベースとして形成されていてもよく、そのことにより特性形成への更なる影響の可能性が生じる。本発明において、コンタクトローラに導電性を与えるために、また例えば静電荷に反対に作用するために、繊維が導電性に形成されてもよいし、繊維に導電性の仕上げ加工がされてもよい。
【0017】
これに反して、材料ウェブの荷電が望まれる適用ケースの場合には、繊維のために材料が相応に選択されることによって材料ウェブの荷電も得られることができる。材料ウェブに帯電させる繊維の生成に適当な材料の例はポリアミドのプラスチックである。
【0018】
さらに繊維は支持管の表面に対して傾斜させて(geschraenkt)配置してもよい。即ち、コンタクトローラの回転方向又は回転方向とは逆向きに支持管の表面から斜めに突き出てもよい。同様に繊維をコンタクトローラの幅方向に、即ちコンタクトローラの縦軸方向に傾斜させることも可能であり、その結果、巻くべき材料ウェブにエキスパンディング効果を及ぼすことも可能である。傾斜させた繊維は真っ直ぐな縦方向の延長を有していてもよいし、曲がった縦方向の延長を有していてもよい。
【0019】
本発明の別の実施形態によれば、コンタクトローラの繊維は捲縮していてもよく、それによりコンタクトローラの表面における、より高い繊維密度を達成することができる。
【0020】
本発明の別の実施形態によれば、本発明による巻取機の支持管はその縦方向の延長に沿って複数のセグメントに細分されており、これらセグメントはそれぞれ外側に突き出た繊維を有し且つ共同してコンタクトローラを形成する。したがって、本発明のこの実施形態の場合には、本発明による巻取機のコンタクトローラは、外側に突き出た繊維又は繊維束を有する、一体的に形成された支持管によって形成されるのではなく、支持管自体が、共同でコンタクトローラを形成する複数の互いに接合したセグメントで構成される。
【0021】
即ち、本発明において、所定の長さを有する支持管は、一体的に形成されてもよく、或いは支持管を複数のセグメントに分け、複数のセグメントを組み合わせて所定長さの支持管を構成するようにしてもよい。
【0022】
本発明の実施形態として、上記したように支持管を複数のセグメントで構成した場合には、支持管のセグメント化された分割によって、異なるローラ幅のコンタクトローラを容易に構成することができる。即ちこの場合には、規格化された幅を有する、相応する数のセグメントを相互に接合するだけでよく、これにより製造が簡単になるので、異なるローラ幅のコンタクトローラを容易に製造することができる。
【0023】
上記したように、支持管を複数のセグメントに分けることによって、異なるローラ幅のコンタクトローラを容易に構成できるので、本発明による巻取機で処理される材料ウェブの変化する製造幅へのコンタクトローラの適合も簡単に行うことができる。さらに支持管を構成するセグメントにおいて、セグメントに設けた繊維ないしは繊維束が摩耗した場合には、その摩耗した繊維ないしは繊維束を有するセグメントのみを交換することが可能であり、その結果、メンテナンス費用が削減される。
【0024】
さらに、複数の互いに接合されたセグメントからなる支持管の形成という本発明の実施形態によれば、製品の実状に適合させるように適宜、調整することが可能である。例えば一方において、支持管の全てのセグメントに、繊維の硬さ、長さ、直径、材質などにおいて同一の繊維を配置することにより、コンタクトローラの形成に使用されるセグメント全体を一致させて実施することが可能である。また、他方において、個々のセグメントに配置された繊維ないしは繊維束を異なるように、例えば上記説明に従って種々の繊維の硬さ及び/又は長さ及び/又は種々の直径並びに種々の材料の選択、傾斜などを、各セグメント間で異なるように形成することも可能である。個々のセグメントは一致する幅に形成してもよいし、異なる幅に形成してもよい。
【0025】
いずれにしてもセグメントに分割されたこのような構造によって高い柔軟性及びコスト節約が達成される。
【0026】
本発明の別の実施形態によれば、支持管の互いに隣接するセグメントは、例えばセグメントがその互いに隣接する範囲内にかみ合い突出部とそれに対応する凹部が備えられていることによって嵌合結合により互いに結合可能であり、そのことによって端面かみ合い式の嵌合結合によるかみ合いが保証される。支持管の縦方向の延長にてそれぞれ端側に置かれたセグメント、即ち支持管の外側のセグメントは適当な締付手段によって互いに向き合って締め付けられることができる。
【0027】
さらに本発明の別の実施形態として、セグメントを共通の軸に取り付けるように構成することができる。また、本発明による巻取機のコンタクトローラの表面を、要求される特性形成に応じて異なって形成することも可能であり、例えば、コンタクトローラの表面を凹面状或いは凸面状に形成することが可能である。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、繊維の弾性に基づいてコンタクトローラ全体に著しく高い弾性が与えられ、この弾性によってローラはロールの直径の許容差、換言すれば、ロール巻回体の直径方向に沿う厚みの不均一さを驚くほど簡単かつ効果的に補償できるようになる。大きな直径の変動も問題ではなく、換言すれば、上記厚みの不均一さが大きい場合でも、ロールとローラとの適確な接触を補償できる。同時に弾性繊維によって本発明により提案したコンタクトローラに極めて良好な緩衝特性が与えられる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明による巻取機の範囲内で使用されるコンタクトローラを示す図である。
【図2】本発明による巻取機の第1の実施例を示す概略図である。
【図3】本発明による巻取機の第2の実施例を示す概略図である。
【図4】本発明による巻取機の更なる実施形態を示す図である。
【図5】本発明による巻取機のコンタクトローラの異なる表面形状を示す図である。
【図6】本発明による巻取機のコンタクトローラの異なる表面形状を示す図である。
【図7】本発明によるコンタクトローラの更なる実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
次に本発明の実施形態及び詳細を図面における実施例につき詳述する。
【0031】
図2及び図3には連続的に給送される材料ウェブ2、例えば押出機から出てくるフィルムシート、を巻くための巻取機が概略的に示されている。このフィルムシートは上記巻取機の場合には、巻かれた材料ウェブ2により形成されるロール3と表面で接触しているコンタクトローラ1を介して表面が部分的に緩やかに巻きつけられながら案内される。コンタクトローラ1の回転方向は矢印Dで示されている。
【0032】
図1に詳細に示されているように、コンタクトローラ1は、例えば特殊鋼で製造された曲げ剛性を有する支持管10を有し、この支持管は縦軸Lの方向にあるその両端部に、例えば図4〜6に示されたピボット軸受4での支持のためのジャーナル11を有する。ここに示したジャーナル11の代わりに当然のことながらコンタクトローラ1の内部軸受(Innenlagerung)を設けることも可能である。
【0033】
支持管10は、所定の間隔を置いて、特定の数で不連続状に多数設けられた繊維束13を有し、これらの繊維束13からなる繊維12が支持管10の外側面に取り付けられている。この実施形態において、繊維束13の各繊維12は、コンタクトローラ1の縦軸Lを横切る方向、即ち、軸T方向に延びている。即ち、繊維12はその第1の端部121で支持管10に固定されていて、そのもう一方の自由端120で繊維12は支持管10の上方に突出し、且つコンタクトローラ1の表面100を定義しており、この表面により材料ウェブ2はロール3へと案内され、且つ該ロールに供給される。このように、繊維12の自由端120によりコンタクトローラ1の表面100を形成している。
【0034】
したがって繊維12にもともと備わっている弾性に基づいてコンタクトローラ1の表面100全体は弾性柔軟であり、形成されていくロール3の幅全体にわたる直径許容差、即ち、ロール巻回体の直径方向に沿う厚みの不均一さを補整することができる。このように前記厚みの不均一さをコンタクトローラ1の表面100の柔軟性、弾性によって追従できるので、コンタクトローラ1の幅全体にわたってコンタクトローラ1がロール3の面の全体に確実に接触することができる。従って、ロール3の縦軸に沿った大きな巻き径変動の場合にも、コンタクトローラ1のロール3への接触を確実に行なうことができる。
【0035】
図1による実施例の場合には、繊維12は個々の繊維束13内の相互のややテーパがかった配向は除いて、コンタクトローラ1の縦軸Lに対しほぼ垂直且つそれぞれまっすぐに延びており、これに対して図2による実施例の場合には個々の繊維12は、個々の繊維12の自由端120がコンタクトローラの回転方向Dと同一の方向に沿って傾斜して設けられている。反対に図3による実施例の場合には、繊維12の自由端120はコンタクトローラ1の回転方向Dとは逆の方向に沿って傾斜して設けられている。
【0036】
繊維12のこの傾斜によって、コンタクトローラ1の表面100を介して案内される材料ウェブの平坦性が著しく高められることができる。繊維12によるコンタクトローラ1の表面被覆率をさらに改善するために、繊維12は捲縮されていてもよい。
【0037】
このようなコンタクトローラ1が装備された巻取機を用いて材料ウェブを巻き取る際、
コンタクトローラ1の表面に接している材料ウェブの下方において、空気の巻き込みや膨れが生じないという作用効果が生じる。更に、コンタクトローラ1の表面への例えば粘着性のフィルムシートの付着が効果的に阻止される。
【0038】
図4による実施例ではコンタクトローラ1の縦軸方向、即ち幅方向での繊維12の傾斜が明らかであり、この場合、コンタクトローラ1の中間領域から始まって両側へ繊維は縦軸Lの方向に且つ回転方向D若しくはその逆向きに傾斜して配置されている。繊維12のこのような配向によって、材料ウェブ1は、コンタクトローラ1の表面100を介してのこの材料ウェブの案内中に幅方向に同一に延伸され、このことは巻きの成果に付加的に有利に影響を及ぼし、且つ材料ウェブの特性形成にも有利に影響を及ぼすことができる。
【0039】
図7からはコンタクトローラ1の更なる実施形態が明らかである。外側に突き出た繊維12をその上に有する支持管10の一体構造によって特徴づけられる図1に示されたコンタクトローラ1と異なり、図7による実施例の場合には両方のジャーナル11から始まって貫通する共通の1本の軸5が備えられており、この軸5に、支持管10の複数のセグメント10.1、10.2、10.3が互いに隣接して押込まれている。各セグメント10.1、10.2、10.3は、例えばリング状に形成され、その内空部が軸5に嵌合される構造として構成することができる。セグメント10.1、10.2、10.3はそれぞれ外側に突き出た繊維12を有し、この場合、繊維12はその数、大きさ、直径、材料、硬さ、配向に関して、各セグメント間で同一に形成されていてもよいし、或いは異なって形成されていてもよい。
【0040】
コンタクトローラ1の縦方向の延長Lで見て両外側端部にあるセグメント10.1、10.1は、それぞれ共通の軸5に取り付けられた締付板50を介して互いに向き合って締め付けられ、その結果、互いに隣接するセグメント10.1、10.2、10.3はそれらの合わせ面に沿って押し合わされ、且つこれらのセグメントは、支持管の全体にわたって外側に突き出た繊維12を有する支持管10を共同で形成している。
【0041】
図示しないが、隣接するセグメント10.1、10.2、10.3の相互当接部を凹凸嵌合構造によって結合するようにしてもよい。例えば、セグメント10.1の側面に突起を設け、これと対応して当接するセグメント10.2の側面に凹部を設け、突起と凹部による凹凸嵌合を行なって、セグメントの側面同士を嵌合結合することができる。このような構成によって、互いに隣接するセグメント10.1、10.2、10.3の嵌合結合が保証される。
【0042】
図7に示されたセグメントに分割されて構成されたこのようなコンタクトローラ1を用いて個々のセグメント上の異なる繊維コンフィギュレーションを使用することができ、それにより製品の実状への適合が行なわれる。例えば、コンタクトローラ1の撓みを補償するために外側のセグメント10.1には、内側のセグメントより柔らかい繊維12が備えられるように構成することができる。
【0043】
繊維が摩耗した場合には、その摩耗した繊維を備えたセグメントのみを交換すればよく、他のセグメントは継続使用でき、これによりメンテナンス費用及び運転コストが削減される。
【0044】
例えば加工すべき材料ウェブの幅が変化した場合か又は規格化されたセグメントで構成されたこの種のコンタクトローラの大量生産の枠内で、簡単にコンタクトローラ1の全幅の適合を行うことができ、この場合、共通の軸5に通されたセグメントの数のみが変更される。
【0045】
個々のセグメント10.1、10.2、10.3に設けられる繊維12は、同じ材質でも異なった材質でもよく、またそれぞれのセグメントの幅寸法も同一であっても異なっていてもよい。
【0046】
更に、本発明におけるコンタクトローラ1の形態として、コンタクトローラ1の表面が、図1に示すような円筒状に形成されているものに限定されない。例えば図5に示すように、コンタクトローラ1の中心部が凹状となる彎曲形状を有し、コンタクトローラ1の表面が凹面状に形成されていてもよく、或いは図6に示すように、コンタクトローラ1の中心部が凸状となる彎曲形状を有し、コンタクトローラ1の表面が凸面状に形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0047】
1 コンタクトローラ
2 材料ウェブ
3 ロール
10 支持管
12 繊維
100 コンタクトローラの表面
120 繊維の自由端
121 繊維の第1の端部
L コンタクトローラの縦軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料ウェブを案内可能でありかつコンタクトローラの表面と接触しているロールに移すことが可能であるコンタクトローラを備えた、連続的に給送される材料ウェブをロールに巻くための巻取機であって、この巻取機のコンタクトローラが支持管とこの支持管の全体にわたって外側に突き出た繊維とを有し、この繊維がコンタクトローラの表面を形成する巻取機において、繊維が、その第1の端部で支持管に固定されていて、そのもう一方の自由端でコンタクトローラの表面を定義するように繊維が、コンタクトローラの縦軸を本質的に横切って延びていることを特徴とする巻取機。
【請求項2】
コンタクトローラの繊維が多数の不連続の繊維束にまとめられていることを特徴とする請求項1記載の巻取機。
【請求項3】
コンタクトローラの繊維が1mm〜250mmの長さを有することを特徴とする請求項1又は2記載の巻取機。
【請求項4】
コンタクトローラの繊維が直径0.001mm〜1.0mmを有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の巻取機。
【請求項5】
コンタクトローラの繊維がプラスチック又は獣毛をベースとして形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の巻取機。
【請求項6】
コンタクトローラの繊維が導電性に形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の巻取機。
【請求項7】
コンタクトローラの繊維がコンタクトローラの回転方向もしくはその逆向きに傾斜して配置されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の巻取機。
【請求項8】
コンタクトローラの繊維がコンタクトローラの縦軸の方向に傾斜して配置されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の巻取機。
【請求項9】
コンタクトローラの繊維が捲縮されて形成されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の巻取機。
【請求項10】
支持管がその縦方向の延長に沿って複数のセグメントに細分されており、これらセグメントがそれぞれ外側に突き出た繊維を有しかつ共同してコンタクトローラを形成していることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の巻取機。
【請求項11】
支持管の互いに隣接する複数のセグメントが嵌合結合により互いに結合可能であることを特徴とする請求項10記載の巻取機。
【請求項12】
複数のセグメントが共通の軸に取り付けられていることを特徴とする請求項10又は11記載の巻取機。
【請求項13】
複数のセグメントに、同一か若しくは異なる繊維が備えられていることを特徴とする請求項10から12のいずれか1項に記載の巻取機。
【請求項14】
コンタクトローラの表面が円筒状、凹面状もしくは凸面状に形成されていることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の巻取機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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