説明

布帛用インクジェット捺染装置

【課題】薄地の布帛やニット製の布帛であっても製品の品質を損なうことなく捺染することのできるインクジェット捺染装置を提供する。
【解決手段】布帛Cを捺染するインクジェット捺染装置1であって、布帛Cが貼り付く粘着面を有し、布帛Cを搬送するエンドレスベルト2と、ゴムによって外層が形成され、自重によって布帛Cをエンドレスベルト2に押圧するように設置された貼付ローラ4と、貼付ローラ4の軸部42とエンドレスベルト2との距離を調節する調節機構5と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット捺染装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、綿や絹、ポリエステルなどの布帛に捺染を行う装置として、スクリーン捺染装置や、ローラ捺染装置などが広く用いられていた。しかし、これらの捺染装置は、図柄毎にスクリーン枠や彫刻ローラ等を用意する必要があるが、スクリーン枠や彫刻ローラは高価であるために大量生産しなければ経済的な面でコストが合わないといった問題があった。これに対して、インクジェット捺染装置は、デジタルデータを変更するだけで図柄の変更に対応することができるため、少量多品種の生産に向いているといった利点があり、近年広く用いられてきている。このインクジェット捺染装置は、例えば特許文献1の図1に示されるように、上流側と下流側に搬送ローラが設置されており、布帛を搬送するための搬送ベルトがこれら搬送ローラに巻回されている。この搬送ベルトによって搬送された布帛はプリンタ部によって捺染されるが、捺染時の布帛の平坦性を確保するために、搬送ベルトの表面に粘着層を形成し、貼付ローラを用いて布帛を搬送ベルト上に貼り付けている。そして、捺染が終了した布帛は、下流側の搬送ローラまで搬送されると送りローラ及び中間ローラを介して巻取ローラに巻き取られる。
【特許文献1】特開2004−169248号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記インクジェット捺染装置において、薄地布帛やニット製布帛を捺染する場合、捺染が終了した薄地の布帛やニット製の布帛を搬送ベルトから剥離する際に、布帛が伸長したり、布帛の糸目が曲がったりしてしまうといった問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、薄地布帛やニット製の布帛であっても製品の品質を損なうことなく捺染することのできるインクジェット捺染装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るインクジェット捺染装置は、上記課題を解決するためになされたものであり、被捺染物を捺染するインクジェット捺染装置であって、被捺染物が貼り付く粘着面を有し、被捺染物を搬送するエンドレスベルトと、自重によって被捺染物を前記エンドレスベルトに押圧するように設置された貼付ローラと、前記貼付ローラの中心軸と前記エンドレスベルトとの距離を調節する調節機構と、を備えている。
【0006】
このように、本発明に係るインクジェット捺染装置は、貼付ローラの自重によって被捺染物をエンドレスベルトに押圧して貼り付けている。このインクジェット捺染装置は、貼付ローラの中心軸とエンドレスベルトとの距離を調整する調整機構を備えているため、布帛をエンドレスベルトに貼り付ける際の貼付ローラによる押圧力を調整することができる。したがって、ニット製布帛や薄地布帛を捺染する場合は、通常の布帛よりも貼付ローラの中心軸とエンドレスベルトとの距離を長くとることによってエンドレスベルトに掛かる貼付ローラの押圧力を低くすることが可能となる。このように貼付ローラの押圧力を低くすることで、布帛とエンドレスベルトとの間の接着力を弱くすることができ、その結果、捺染が終了した後に布帛をエンドレスベルトから剥離する際に必要な力が低減し、布帛が伸長したり糸目が曲がったりすることを防止することができる。
【0007】
上記インクジェット捺染装置は種々の構成をとることができるが、例えば、上記貼付ローラは、上下方向に貫通するネジ穴が両端部に形成されるとともに回転不能に支持された軸部と、この軸部を中心に回転するとともに両端から軸部の両端部が突出するローラ本体部とを有しており、そして、上記調節機構は、軸部のネジ穴と螺合する調節部材と、この調整部材を回転可能に支持する支持部材と、を有していることが好ましい。
【0008】
この構成によれば、調節部材を回転させれば、調節部材自体は支持部材によって支持されているため、調節部材と螺合する貼付ローラの軸部が上下動し、ひいては貼付ローラの中心軸とエンドレスベルトとの距離を調節することができる。このように調節部材の回転によって貼付ローラを上下動させることができるので、貼付ローラの中心軸とエンドレスベルトとの距離をより精密に調節することができる。
【0009】
また、上記調節部材は調節目盛り付のノブを有していることが好ましい。この構成によれば、目盛りを参照しながら調節部材を回転させることができるので、貼付ローラの中心軸とエンドレスベルトとの距離をより正確に調節することができる。
【0010】
また、上記支持部材を昇降させるシリンダをさらに備えていることが好ましい。この構成によれば、シリンダによって支持部材を昇降させることで支持部材に支持された調節部材を昇降させ、ひいては貼付ローラを昇降させることができる。このため、貼付ローラを容易に取り外すことができる。
【0011】
また、本発明に係るインクジェット捺染装置の使用方法は、上記課題を解決するためになされたものであり、上記いずれかのインクジェット捺染装置の使用方法であって、前記貼付ローラを前記エンドレスベルト上に載置するステップと、前記エンドレスベルトと貼付ローラの下端との距離が所望の距離となるまで、前記エンドレスベルト上に載置された貼付ローラを前記調節機構により上昇させるステップと、を備えている。
【0012】
この方法によれば、調節機構によって貼付ローラを上昇させて、貼付ローラの下端とエンドレスベルトとの距離を調節することで、貼付ローラが布帛をエンドレスベルトへ押圧する力を調節することができ、この結果、布帛の種類に応じた適切な接着力を提供することができる。なお、上記「所望の距離」とは、布帛の厚さや種類、その他種々の条件によって異なってくるが、例えば薄地の布帛であれば、上記「所望の距離」を布帛の厚さの0〜50%程度とすることが好ましく、ニット製の布帛であれば、上記「所望の距離」を布帛の厚さの50〜100%とすることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、薄地の布帛やニット製の布帛であっても品質を損なうことなく捺染することのできるインクジェット捺染装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係るインクジェット捺染装置の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係るインクジェット捺染装置の全体を示す概略図、図2はインクジェット捺染装置の調節機構の詳細を示す正面図、図3は図2のA−A線断面図である。なお、図1の右側を「上流側」、左側を「下流側」と称し、被捺染物は図1の右から左へと搬送される。
【0015】
図1に示すように、インクジェット捺染装置1は、布帛(被捺染物)を巻出す巻出しローラC1と、布帛Cを搬送するエンドレスベルト2と、エンドレスベルト2を間欠的に駆動する上流側駆動ローラ3a及び下流側駆動ローラ3bとを備えている。上流側駆動ローラ3aの上方には、布帛Cをエンドレスベルト2上に貼り付ける貼付ローラ4が設置されており、この貼付ローラ4には、貼付ローラ4の高さを調節する調節機構5が取り付けられている。また、上流側駆動ローラ3aと下流側駆動ローラ3bとの間には布帛Cを捺染するインクジェット捺染ユニット6が設置されている。そして、下流側駆動ローラ3bの下流には、中間ローラ7を介して、下流側駆動ローラ3bから剥離された布帛Cを巻き取る巻取ローラC2が設置されている。この中間ローラ7と巻取ローラC2との間には布帛Cを乾燥するための乾燥用ヒータープレート8が設置されている。なお、これらインクジェット捺染装置1を構成する各部材は、支持枠9(図2等参照)によって支持されている。
【0016】
以下、インクジェット捺染装置1を構成する各部材について説明する。
【0017】
エンドレスベルト2は、金属製やゴム製、プラスチック製など種々の材料を採用可能であり、その外側表面に粘着面が形成されている。この粘着面は、例えば、感圧式の粘着剤をエンドレスベルト2の表面に塗布して形成することができる。このように、エンドレスベルト2の表面には粘着面が形成されているため、後述する貼付ローラ4で布帛Cをエンドレスベルト2上に押圧することによって、布帛Cをエンドレスベルト2上に貼り付けることができる。
【0018】
上流側駆動ローラ3a及び下流側駆動ローラ3bは、モータ(図示省略)を駆動源として図1の反時計回りに間欠的に回転することで、エンドレスベルト2を矢印方向に間欠的に走行させる。なお、上流側駆動ローラ3aと下流側駆動ローラ3bとは、同じタイミングで且つ同じ速度で回転している。
【0019】
貼付ローラ4は、エンドレスベルト2の上流側に設置されており、布帛Cをエンドレスベルト2に押圧している。この貼付ローラ4は、エンドレスベルト2上で搬送される布帛Cと接触しているので、エンドレスベルト2が走行するとそれに伴って時計回りに回転するように構成されている。図2〜図4に示すように、この貼付ローラ4は、軸部41と、ローラ本体部42とから構成されている。軸部41はローラ本体部42よりも長いため、軸部41の両端部はローラ本体部42の両端から突出している。この軸部41の両端部のそれぞれには、上下方向に貫通するネジ穴411が形成されている。また、軸部41は支持枠9と交差するよう延びており、軸部41の両端部に形成された各ネジ穴411は支持枠9よりも外側に位置している。軸部41と支持枠9とが交差する部分について詳細に説明すると、図5に示すように、支持枠9の上端にはU字形の切り込み91が形成されており、この切り込み91と軸部41とが交差している。U字形の切り込み91の幅は軸部41の直径よりも小さくなるよう形成されるとともに、軸部41の切り込み91と交差する部分にはキー溝412が形成されている。このように軸部41は、キー溝412が支持枠9の切り込み91と係合しているため、水平方向(布帛Cの搬送方向や幅方向)には移動できないよう、また、回転できないように支持枠9に支持されている。なお、軸部41は切り込み91内を上下方向に移動可能である。
【0020】
ローラ本体部42は、軸部(中心軸)41を中心に回転するように、軸受43を介して軸部41に取り付けられている。ローラ本体部42は、布帛Cの全体を押圧できるよう、布帛Cの幅よりも広い幅を有している。ローラ本体部42の外層はゴムなどのような弾性を有する材料によって形成されている。なお、図2〜図4のローラ本体部42の斜線で表された部分は、エンドレスベルト2上の布帛Cによって押圧されて実際は凹んでいる部分を示している。このようにゴムなどの弾性を有する材料によってローラ本体部42の外層を形成することで、布帛Cを痛めることなく、また均一な力で布帛Cをエンドレスベルト2側に押圧することができる。
【0021】
次に、調節機構5について図2〜図4を参照しつつ説明する。調節機構5は、軸部41に形成されたネジ穴411と螺合する調節部材51と、調節機構51の下端を支持する支持部材52とから構成されている。調節部材51は、軸部41に形成されたネジ穴411と螺合するように雄ネジが形成されており、上端部には調節目盛り付のノブ511が取り付けられている。また、調節部材51は、軸部41のネジ穴411よりも長く、ネジ穴411から下端が突出している。
【0022】
ネジ穴411から突出した調節部材51の下端を支持するように支持部材52が設置されている。支持部材52は、U字状であり、その内側で軸部41がガイドされて上下動するように構成されている。なお、支持部材52は調節部材51の下端を下から支えているだけであり、調節部材51は回転可能である。このため、調節部材51を回転させると、軸部41が上下方向に移動して軸部41とエンドレスベルト2との距離が調節され、ひいてはエンドレスベルト2(布帛C)に掛かる貼付ローラ4の押圧力を調節することができる。また、支持部材52の下面にはネジ穴521が形成されている。このネジ穴521にピストンロッド101の上端に形成された雄ネジが螺合されることで、支持部材52とピストンロッド101とが固定されている。なお、このピストンロッド101は、支持枠9の外側面に設置されたエアシリンダ10の上端から突出しており、エアシリンダを作動させることで上下方向に動くように構成されている。ピストンロッド101と支持部材52とは固定されているため、ピストンロッド101を上下動させることで、支持部材52を上昇させたり、下降させたりすることができ、その結果、貼付ローラ4を上下動させることができる。なお、このエアシリンダ10のピストンロッド101を上下動させることによってエンドレスベルト2(布帛C)へ掛かる貼付ゴムローラ4の押圧力を調節することもできるが、エアシリンダ10のピストンロッド101を上下動させる際の微調整が困難であるため、本実施形態ではこのピストンロッド101の上下動によって貼付ゴムローラ4の押圧力を調節するのではなく、上述したように調節部材51を回転させることによって貼付ゴムローラ4の押圧力を調節している。
【0023】
インクジェット捺染ユニット6は、上流側駆動ローラ3aと下流側駆動ローラ3bとの間に設置されており、プリンタヘッド(図示省略)と、プリンタヘッドを搭載したヘッドキャリッジ(図示省略)とを有している。布帛Cに捺染を行うときは、ヘッドキャリッジは布帛Cの幅方向に走査し、このヘッドキャリッジが走査する間、プリンタヘッドからインクが噴射されて布帛Cを捺染する。
【0024】
捺染されてエンドレスベルト2から剥離された布帛Cを乾燥するよう、剥離ローラ7の下流に乾燥用ヒータープレート8が設置されている。捺染された布帛Cを乾燥するために、好ましくは乾燥用ヒータープレート8を100〜130度まで上昇する。そして、乾燥用ヒータープレート8の下流には、乾燥した布帛Cを巻き取るための巻取ローラC2が設置されている。
【0025】
次に、上述したインクジェット捺染装置1による捺染方法について説明する。
【0026】
まず、図1に示すように、巻出しローラC1から巻出された布帛Cを、エンドレスベルト2と貼付ローラ4との間を通す。これにより、布帛Cは、貼付ローラ4の自重でエンドレスベルト2上に押圧されてエンドレスベルト2上に貼り付けられる。この貼付ローラ4による押圧力は、布帛Cの種類や厚さによって調整するが、この調整方法について説明すると、まず、ピストンロッド101を下降させて貼付ローラ4の下端がエンドレスベルト2上面と接触するまで貼付ローラ4を下降させる。そして、そこから調節目盛り付きノブ511を回転させて調節部材51を回転させ、貼付ローラ4を上昇させる。この貼付ローラ4を上昇させる量は布帛Cの厚さや種類、その他種々の条件によって異なってくるが、例えば布帛Cが薄地の布帛の場合は、エンドレスベルト2と貼付ローラ4の下端との間の距離を、布帛Cの厚さの0〜50%とすることが好ましく、布帛Cがニット製の布帛の場合は、エンドレスベルト2と貼付ローラ4の下端との距離を、布帛Cの厚さの50〜100%とすることが好ましい。このようにエンドレスベルト2と貼付ローラ4の下端との間の距離を調整した後、布帛Cをエンドレスベルト2と貼付ローラ4との間に通すことによって、布帛Cは貼付ローラ4によってエンドレスベルト2に適度な力で押圧されてエンドレスベルト2上に貼り付けられる。
【0027】
以上のようにエンドレスベルト2上に貼り付けられた布帛Cは、エンドレスベルト2によって搬送されてインクジェット捺染ユニット6によって捺染を行われる。その後、布帛Cは、下流側駆動ローラ3bまで搬送され、剥離ローラ7によってエンドレスベルト2から剥離される。剥離された布帛Cは乾燥用ヒータープレート8によって乾燥された後、巻取ローラC2によって巻き取られる。
【0028】
以上、本実施形態によれば、調節部材51を回転させることで貼付ローラ4の軸部41とエンドレスベルト2との距離、すなわち貼付ローラ4の下端とエンドレスベルト2との距離を調節することができるので、布帛Cとエンドレスベルト2との接着力を調節することができる。したがって、布帛Cが例えばニット製の布帛や薄地の布帛であれば貼付ローラ4の軸部41とエンドレスベルト2との距離を通常より長くとることで、布帛Cとエンドレスベルト2との接着力を弱くする。これにより、捺染が終了した後に布帛Cをエンドレスベルトから剥離する際に必要な力が低減し、布帛Cが伸長したり糸目が曲がったりするような品質の低下を防止することができる。
【0029】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、支持部材52は調節部材51の下端を支持しているが、調節部材51の上端やその他の部位を回転可能に支持していてもよい。
【0030】
また、上記実施形態によれば、軸部41の上下方向の移動を支持板8の切り込み91によってガイドしているが、特にこれに限定されるものではなく種々のガイド手段をとることができ、例えば、支持部材によってガイドすることもできる。
【0031】
また、上記実施形態では、ローラ本体部42の外層はゴム等の弾性を有する材料によって形成されているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、エンドレスベルト2の粘着面と貼付ローラ4との剥離性の観点からは、ローラ本体部42を鋼製とし、その外層表面にフッ素樹脂をコーテイングしたものを使用することが好ましい。また、その他にも、例えばエンドレスベルト2の粘着面を感圧式粘着剤ではなく感熱性の粘着剤で形成した場合は、予め布帛Cを加熱する必要があるので、ローラ本体部42を鋼製として、このローラ本体部42を蒸気や電熱、温水等で加熱することでヒーターローラとすることで、布帛Cをエンドレスベルト2に接着させる。なお、これらのようにローラ本体部42の外層が弾性を有さない場合は、図6にその概略を示すように、ローラ本体部42自体が凹むことはないが、軸部41とエンドレスベルト2との距離を調節することによって布帛C自体の凹み量が変化しているため、その結果、布帛Cとエンドレスベルト2との間の接着力を調整することができる。
【0032】
また、上記実施形態では、捺染された布帛Cを乾燥するためにヒータープレート8を使用しているが、熱風式の乾燥装置を代わりに設置したり、これら両方を併用したりすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係るインクジェット捺染装置の実施形態の全体を示す概略図である。
【図2】本実施形態に係るインクジェット捺染装置の上流の詳細を示す正面一部断面図である。
【図3】本実施形態に係るインクジェット捺染装置の上流の詳細を示す側面図である。
【図4】本実施形態に係る調節機構の詳細を示す側面図である。
【図5】本実施形態に係る貼付ローラの軸部と支持枠との交差部分の詳細を示す側面図(a)及び平面図(b)である。
【図6】本発明に係るインクジェット捺染装置の他の実施形態における布帛の状態を示す概略側面図である。
【符号の説明】
【0034】
1 インクジェット捺染装置
2 エンドレスベルト
3a 上流側駆動ローラ
3b 下流側駆動ローラ
4 貼付ローラ
5 調節機構
51 調節部材
52 支持部材
C 布帛(被捺染物)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被捺染物を捺染するインクジェット捺染装置であって、
被捺染物が貼り付く粘着面を有し、被捺染物を搬送するエンドレスベルトと、
自重によって被捺染物を前記エンドレスベルトに押圧するように設置された貼付ローラと、
前記貼付ローラの中心軸と前記エンドレスベルトとの距離を調節する調節機構と、
を備えた、インクジェット捺染装置。
【請求項2】
前記貼付ローラは、上下方向に貫通するネジ穴が両端部に形成されるとともに回転不能に支持された軸部と、前記軸部を中心に回転するとともに両端から前記軸部の両端部が突出するローラ本体部と、を有し、
前記調節機構は、前記軸部のネジ穴と螺合する調節部材と、前記調整部材を回転可能に支持する支持部材と、を有する、請求項1に記載のインクジェット捺染装置。
【請求項3】
前記調節部材は、調節目盛り付きのノブを有する、請求項2に記載のインクジェット捺染装置。
【請求項4】
前記支持部材を昇降させるシリンダをさらに備えた、請求項2に記載のインクジェット捺染装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット捺染装置の使用方法であって、
前記貼付ローラを前記エンドレスベルト上に載置するステップと、
前記エンドレスベルトと貼付ローラの下端との距離が所望の距離となるまで、前記エンドレスベルト上に載置された貼付ローラを前記調節機構により上昇させるステップと、
を備えた、インクジェット捺染装置の使用方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2009−256811(P2009−256811A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−104043(P2008−104043)
【出願日】平成20年4月11日(2008.4.11)
【出願人】(390008833)東伸工業株式会社 (14)
【Fターム(参考)】