説明

帯状体送出装置

【課題】ラベル供給用帯状体を梱包ケースから引き出す際、物品付きラベルが離型紙から剥がれにくい帯状体送出装置を提供する。
【解決手段】ラベル供給用帯状体BBが収容された2個の梱包ケースPCをセットするケースセッティング台10と、このケースセッティング台10にセットされている梱包ケースPCからラベル供給用帯状体BBを引き出してタックラベラーに送出するフィードユニット20と、梱包ケースPCから引き出されたラベル供給用帯状体BBを、フィードユニット20に案内する引出ガイドユニット30とを備えている。引出ガイドユニット30は、ボールねじ機構によって、スライドレール42、42に沿って横方向に進退するスライドベース41に取り付けられており、各梱包ケースPCから引き出されるラベル供給用帯状体BBを、各梱包ケースPCの右端では、略垂直に引き上げることができる帯状体導入位置X、Yに移動させるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、内容物が収容された小袋や小冊子等の物品をタックラベルの表面または裏面に固着してなる物品付きラベルが、所定間隔を開けて断続的に帯状の離型紙に貼着された帯状体を、梱包ケースから引き出しながら送出する帯状体送出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、洗剤やシャンプー、化粧品、医薬品等の商品では、小袋に収容した試供品を本体商品に取り付けた状態で販売したり、菓子等の商品では、小袋に収容した小型の玩具やカード等のおまけを、本体商品に取り付けた状態で販売したりする場合がある。このような小袋に収容された試供品やおまけ等については、図8及び図9に示すように、試供品やおまけ等の内容物が収容された小袋SBをタックラベルTLの表面に固着してなる小袋付きラベルBLが所定間隔を開けて断続的に帯状の離型紙SPに貼着されたラベル供給用帯状体BBを、予め、製造しておき、こういったラベル供給用帯状体BBをタックラベラーに供給することによって、通常のタックラベルと同様に、タックラベラーが離型紙SPから小袋付きラベルBLを順次剥がしながら、本体商品に自動装着するようになっている。
【0003】
ところで、通常のタックラベルが所定間隔を開けて断続的に帯状の離型紙に貼着されたラベル供給用帯状体は、ロール状に巻回した状態で供給されるので、ロール状に巻回されたラベル供給用帯状体を帯状体送出装置にセットし、帯状体送出装置によってラベル供給用帯状体を繰り出しながら、タックラベラーに送出することになる。
【0004】
しかしながら、上述したような小袋付きラベルBLは、通常のタックラベルに比べて、その厚みが大きいので、ラベル供給用帯状体BBをロール状に巻回することが難しく、図10(a)、(b)に示すように、ラベル供給用帯状体BBの収納始端SEを、梱包ケースPCから引き出した状態で、梱包ケースPCの長手方向の両端部で、ラベル供給用帯状体BBに形成されたミシン目M(図8参照)に沿って斜めに折り返しながら、梱包ケースPCの幅方向の一方の側壁側から他方の側壁側に収容していき、梱包ケースPCの幅方向の他方の側壁側まで到達すると、今度は逆方向に折り返しながら梱包ケースPCの幅方向の一方の側壁側まで収容していくといった具合に、梱包ケースPC内に収容した状態で供給されるようになっている。
【0005】
【特許文献1】特開昭62−46870号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、こういった梱包ケースPCに収容された状態で供給されるラベル供給用帯状体BBは、図11に示すように、所定位置に設置した梱包ケースPCからラベル供給用帯状体BBを引き出して、帯状体送出装置60の送出ローラ61によって、タックラベラーに送出されるようになっているが、小袋SBは厚みが大きく、腰も強いので、図12に示すように、梱包ケースPCから引き出されたラベル供給用帯状体BBにおける小袋付きラベルBL側の引出角度αが大きくなると、小袋付きラベルBLの一部が離型紙SPから剥がれ易くなり、その後のラベル供給用帯状体BBの送出過程で、離型紙SPから剥がれた小袋付きラベルBLが引っかかるといった問題がある。
【0007】
そこで、この発明の課題は、ラベル供給用帯状体を梱包ケースから引き出す際、物品付きラベルが離型紙から剥がれにくく、ラベル供給用帯状体を円滑に送出することができる帯状体送出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、請求項1にかかる発明は、物品をタックラベルの表面または裏面に固着してなる物品付きラベルが、所定間隔を開けて断続的に帯状の離型紙に貼着されたラベル供給用帯状体を、梱包ケースから引き出しながら送出する帯状体送出装置であって、ラベル供給用帯状体を梱包ケースから引き出して送出する帯状体送出手段と、梱包ケースから引き出したラベル供給用帯状体を前記帯状体送出手段に案内する引出ガイドとを備え、梱包ケースから引き出されたラベル供給用帯状体における物品付きラベル側の引出角度が90度以下に調整されていることを特徴とする帯状体送出装置を提供するものである。なお、ここにいう「梱包ケースから引き出されたラベル供給用帯状体における物品付きラベル側の引出角度」とは、図12に示すように、梱包ケースから引き出されたラベル供給用帯状体と水平面とのなす角度であって、引き出されたラベル供給用帯状体における離型紙側の角度βではなく、物品付きラベル(小袋付きラベル)側の角度αを意味している。
【0009】
また、請求項2にかかる発明は、請求項1にかかる発明の帯状体送出装置において、複数の梱包ケースをセットすることができるようにすると共に、それぞれの梱包ケースから引き出されたラベル供給用帯状体における物品付きラベル側の引出角度が90度以下になるように、前記引出ガイドを移動させるガイド移動手段または梱包ケースを移動させるケース移動手段を設けたのである。
【0010】
また、請求項3にかかる発明は、請求項2にかかる発明の帯状体送出装置において、それぞれの梱包ケースから引き出されたラベル供給用帯状体における物品付きラベル側の最大引出角度が90度に近づくように、前記ガイド移動手段またはケース移動手段によって、前記引出ガイドまたは梱包ケースを移動させるようにしたのである。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、請求項1にかかる発明の帯状体送出装置は、梱包ケースから引き出されたラベル供給用帯状体における物品付きラベル側の引出角度が90度以下に調整されているので、梱包ケースから引き出されるラベル供給用帯状体における物品付きラベルの一部が離型紙から剥がれ難くなる。これによって、ラベル供給用帯状体が引出ガイド等の送出経路において引っかかることがなく、ラベル供給用帯状体を円滑に送出することができる。
【0012】
また、セットされた複数の梱包ケースからラベル供給用帯状体を順次引き出して送出するタイプの帯状体送出装置については、請求項2にかかる発明の帯状体送出装置のように、それぞれの梱包ケースから引き出されるラベル供給用帯状体における物品付きラベル側の引出角度が90度以下になるように、ガイド移動手段またはケース移動手段によって、引出ガイドまたは梱包ケースを移動させるようにしておくと、どの梱包ケースから引き出されるラベル供給用帯状体についても、物品付きラベルの一部が離型紙から剥がれ難くなるので、ラベル供給用帯状体が引出ガイド等の送出経路において引っかかることがなく、複数の梱包ケースから引き出したラベル供給用帯状体を円滑に送出することが可能になる。
【0013】
特に、ラベル供給用帯状体における物品付きラベル側の引出角度が90度以下になるように、梱包ケースからラベル供給用帯状体を引き出す場合は、ラベル供給用帯状体における離型紙側が上を向くことになるので、梱包ケースから引き出したラベル供給用帯状体を、その離型紙側をガイドローラ等に接触させるように、送出しようとすると、引出ガイド部分において、離型紙が下を向くように、ラベル供給用帯状体を反転させる必要があるが、そうすると、今度は、引出ガイドへのラベル供給用帯状体の導入部分で物品付きラベルの一部が離型紙から剥がれ易くなるという問題がある。
【0014】
そこで、請求項3にかかる発明の帯状体送出装置のように、それぞれの梱包ケースから引き出されたラベル供給用帯状体における物品付きラベル側の最大引出角度が90度に近づくように、ガイド移動手段またはケース移動手段によって、引出ガイドまたは梱包ケースを移動させると、ラベル供給用帯状体の梱包ケースからの引出位置だけでなく、梱包ケースから引き出されたラベル供給用帯状体の引出ガイドへの導入位置においても、物品付ラベルが離型紙から剥離し難くなるので、ラベル供給用帯状体をさらに円滑に送出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、小袋付きラベルBLが所定間隔を開けて断続的に帯状の離型紙SPに貼着されたラベル供給用帯状体BB(図8及び図9参照)が収容された梱包ケースPC(図10(b)参照)からラベル供給用帯状体BBを引き出して、図示しないタックラベラーに送出する帯状体送出装置1を示しており、この帯状体送出装置1は、相互に接続された状態で、ラベル供給用帯状体BBが収容された2個の梱包ケースPCをセットするケースセッティング台10と、このケースセッティング台10にセットされている梱包ケースPCからラベル供給用帯状体BBを引き出してタックラベラーに送出するフィードユニット20と、梱包ケースPCから引き出されたラベル供給用帯状体BBを、フィードユニット20に案内する引出ガイドユニット30とを備えている。なお、梱包ケースPCから引き出されたラベル供給用帯状体BBは、一部を除くほとんどの搬送経路において、図9に示すように、小袋付きラベルBLを上側(外側)に向けた状態で、離型紙SPの裏面側がガイドローラ等に接触しながら送出されるようになっている。
【0016】
前記フィードユニット20は、図2に示すように、間欠的に定速駆動する駆動ローラ22と、従動ローラ23とに無端状の送出ベルト24が掛け渡された上下一対のベルトユニット21によってラベル供給用帯状体BBを挟み込むようになっており、駆動ローラ22が回転駆動することによって送出ベルト24が循環移動し、送出ベルト24によって挟まれたラベル供給用帯状体BBが、同図に矢印で示す方向に送出されるようになっている。それぞれのベルトユニット21には、駆動ローラ22と従動ローラ23との間に、双方の送出ベルト24をラベル供給用帯状体BB側に押圧する5個の押圧ローラ25が一定間隔で設けられており、小袋付きラベルBLの存在によって断続的に肉厚が変化するラベル供給用帯状体BBを安定した状態で確実に送出することができるようになっている。
【0017】
前記引出ガイドユニット30は、図3及び図4に示すように、複数の連結部材33を介して相互に連結された一対の支持プレート32に、4本のガイドローラ34が支持された上側ユニット31と、複数の連結部材37を介して相互に連結された一対の支持プレート36に、7本のガイドローラ38及び3対のガイドポール39a、39b、39cがそれぞれ支持された下側ユニット35とから構成されており、梱包ケースPCから引き出されたラベル供給用帯状体BBは、図3に二点鎖線で示すように、下側ユニット35のガイドローラ38に沿うようにしてフィードユニット20に案内されるようになっている。
【0018】
下側ユニット35に設けられている3対のガイドポール39a、39b、39cは、図4に示すように、ラベル供給用帯状体BBの走行路の上流側から下流側に向かって、それぞれの間隔が段階的に狭くなっており、図10(b)に示すように、梱包ケースPCの幅方向の一方または他方の側壁側から引き出されたラベル供給用帯状体BBが、引出ガイドユニット30を通過する際、図4に二点鎖線で示すように、3対のガイドポール39a、39b、39cによって、徐々にセンタリングされていくので、梱包ケースPCから引き出されたラベル供給用帯状体BBを、引出ガイドユニット30の幅方向の中央部に設置されているフィードユニット20に円滑かつ確実に導くことができるようになっている。
【0019】
特に、この引出ガイドユニット30を通過するラベル供給用帯状体BBは、下側ユニット35のガイドローラ38に部分的に接触しているだけなので、ラベル供給用帯状体BBが引出ガイドユニット30を通過する際の接触抵抗が小さく、3対のガイドポール39a、39b、39cによるラベル供給用帯状体BBのセンタリングが円滑に行われることになる。
【0020】
この引出ガイドユニット30は、サーボモータ40で駆動されるボールねじ機構によって、水平に固定設置された上下一対のスライドレール42、42に沿って、横方向に進退するスライドベース41に取り付けられており、このスライドベース41をスライドレール42、42に沿って進退させることで、図1に実線及び二点鎖線で示すように、それぞれの梱包ケースPCから引き出されるラベル供給用帯状体BBを、それぞれの梱包ケースPCの右端では、略垂直に引き上げることができるように、ラベル供給用帯状体BBが引き出されている梱包ケースPCに対応する帯状体導入位置X、Yに移動させることができるようになっている。
【0021】
引出ガイドユニット30と梱包ケースPCとの間には、梱包ケースPCから引き出されるラベル供給用帯状体BBの走行ラインを検出する帯状体検出センサ50が設けられており、この帯状体検出センサ50によって検出されるラベル供給用帯状体BBの走行ラインに基づいて、引出ガイドユニット30の進退動作が制御されるようになっている。
【0022】
前記帯状体検出センサ50は、図1に示すように、3つの検出部51、52、53を備えており、検出部51は、図5(a)に示すように、帯状体導入位置Xに位置している引出ガイドユニット30が、右側の梱包ケースPCからラベル供給用帯状体BBを引き出しているときに、ラベル供給用帯状体BBが確実に通過する領域(同図における網掛け表示領域)内に、検出部52は、同図(b)に示すように、帯状体導入位置Xに位置している引出ガイドユニット30が、左側の梱包ケースPCからラベル供給用帯状体BBを引き出しているとき及び帯状体導入位置Yに位置している引出ガイドユニット30が、右側の梱包ケースPCからラベル供給用帯状体BBを引き出しているときの双方において、ラベル供給用帯状体BBが確実に通過する領域(同図における網掛け表示領域)内に、同図(c)に示すように、帯状体導入位置Yに位置している引出ガイドユニット30が、検出部53は、左側の梱包ケースPCからラベル供給用帯状体BBを引き出しているときに、ラベル供給用帯状体BBが確実に通過する領域(同図における網掛け表示領域)内にそれぞれ配置されている。
【0023】
そして、引出ガイドユニット30が帯状体導入位置Xに位置している状態において、図5(a)に示すように、帯状体検出センサ50の検出部51によって検出されていたラベル供給用帯状体BBが、同図(b)に二点鎖線で示すように、検出部52によって検出され始めると、右側の梱包ケースPC内のラベル供給用帯状体BBを引き出し終わったため、左側の梱包ケースPC内のラベル供給用帯状体BBを引き出し始めたものと判断し、同図(c)に示すように、引出ガイドユニット30を帯状体導入位置Y側に移動させるようになっており、引出ガイドユニット30が帯状体導入位置Yに位置している状態において、同図(c)に示すように、帯状体検出センサ50の検出部53によって検出されていたラベル供給用帯状体BBが、同図(b)に実線で示すように、検出部52によって検出され始めると、左側の梱包ケースPC内のラベル供給用帯状体BBを引き出し終わったため、右側の梱包ケースPC内のラベル供給用帯状体BBを引き出し始めたものと判断し、同図(a)に示すように、引出ガイドユニット30を帯状体導入位置X側に移動させるようになっている。
【0024】
また、この引出ガイドユニット30とフィードユニット20との間には、ラベル供給用帯状体BBを挟み込む上下一対の修正ローラ26a、26bが設けられており、引出ガイドユニット30から引き出されるラベル供給用帯状体BBが修正ローラ26a、26bに挟み込まれることで、引出ガイドユニット30における3対のガイドポール39a、39b、39cによって、ラベル供給用帯状体BBがセンタリングされる際に発生する捻りが修正されるようになっている。
【0025】
以上のように構成された帯状体送出装置1では、図6(a)に示すように、帯状体導入位置Yに位置している引出ガイドユニット30が左側の梱包ケースPCからラベル供給用帯状体BBを引き出している状態において、左側の梱包ケースPC内のラベル供給用帯状体BBを引き出し終えたため、同図(b)に示すように、右側の梱包ケースPC内のラベル供給用帯状体BBを引き出し始めると、梱包ケースPCから引き出されたラベル供給用帯状体BBにおける小袋付きラベルBL側の引出角度αが90度を上回ることになり、梱包ケースPCから引き出されるラベル供給用帯状体BBにおける小袋付きラベルBLの一部が離型紙SPから剥がれ易い状態になるが、上述したように、引出ガイドユニット30は即座に帯状体導入位置X側に移動するので、同図(c)に示すように、梱包ケースPCから引き出されたラベル供給用帯状体BBにおける小袋付きラベルBL側の引出角度αが90度以下になり、梱包ケースPCから引き出されるラベル供給用帯状体BBにおける小袋付きラベルBLの一部が離型紙SPから剥がれ難い状態に即座に戻されることになる。
【0026】
一方、図6(c)に示すように、帯状体導入位置Xに位置している引出ガイドユニット30が右側の梱包ケースPCからラベル供給用帯状体BBを引き出している状態において、右側の梱包ケースPC内のラベル供給用帯状体BBを引き出し終えたため、同図(d)に示すように、左側の梱包ケースPC内のラベル供給用帯状体BBを引き出し始めると、引出ガイドユニット30へのラベル供給用帯状体BBにおける小袋付きラベルBL側の導入角度βが大きくなり、引出ガイドユニット30へのラベル供給用帯状体BBの導入位置において小袋付きラベルBLの一部が離型紙SPから剥がれ易い状態になるが、上述したように、引出ガイドユニット30は即座に帯状体導入位置Y側に移動することによって、同図(a)に示すように、梱包ケースPCから引き出されたラベル供給用帯状体BBにおける小袋付きラベルBL側の引出角度αを可能な限り90度に近づけるようにしているので、換言すれば、引出ガイドユニット30へのラベル供給用帯状体BBにおける小袋付きラベルBL側の導入角度βを0度に近づけるようにしているので、梱包ケースPCから引き出されたラベル供給用帯状体BBの引出ガイドユニット30への導入位置において小袋付ラベルBLが離型紙SPから剥がれ難い状態に即座に戻されることになる。
【0027】
以上のように、この帯状体送出装置1では、左右の梱包ケースPCから引き出されるラベル供給用帯状体BBの小袋付きラベルBL側の引出角度αが90度以下であって、可能な限り90度に近づくように、引出ガイドユニット30を左右に移動させるようになっているので、どちらの梱包ケースPCから引き出されるラベル供給用帯状体BBについても、ラベル供給用帯状体BBの梱包ケースPCからの引出位置や、梱包ケースPCから引き出されたラベル供給用帯状体BBの引出ガイドユニット30への導入位置において、小袋付ラベルBLが離型紙SPから剥がれ難くなり、ラベル供給用帯状体BBを円滑に送出することができる。
【0028】
なお、上述した実施形態では、ラベル供給用帯状体BBが引き出される梱包ケースPCに応じて、引出ガイドユニット30を移動させるようになっているが、これに限定されるものではなく、例えば、図7に示す帯状体送出装置2のように、引出ガイドユニット30を固定設置し、それぞれの梱包ケースPCの右端で、ラベル供給用帯状体BBが略垂直に引き上げられるように、ケースセッティング台10にセットされた梱包ケースPCを移動させるようにしてもよい。
【0029】
この帯状体送出装置2では、ケースセッティング台10上に固定設置された一対のスライドレール44、44に沿って、横方向に進退可能なスライドベース43が設けられており、このスライドベース43には、2個の梱包ケースPCをセットすることができるようになっている。
【0030】
また、スライドベース43には、切換シリンダ45が連結されており、この切換シリンダ45によって、ラベル供給用帯状体BBの引出ガイドユニット30への導入位置の真下に、左右の梱包ケースPCの右端が位置するように、スライドベース43を進退させることができるようになっている。
【0031】
さらに、この帯状体送出装置2には、引出位置にセットされている梱包ケースPCから引き出されているラベル供給用帯状体BBを検出することができる限定反射型光電管54と、段取位置にセットされている梱包ケースPCから引き出されているラベル供給用帯状体BBを検出することができる限定反射型光電管55とを備えており、限定反射型光電管55によってラベル供給用帯状体BBが検出され始めると、段取位置にセットされている梱包ケースPCからラベル供給用帯状体BBが引き出されていると判断し、切換シリンダ45を作動させて、段取位置にセットされている梱包ケースPCを引出位置に移動させるようになっている。
【0032】
また、上述した各実施形態では、2個の梱包ケースPCをセットすることができるようになっているが、これに限定されるものではなく、3個以上の梱包ケースをセットさせることも可能であり、その場合は、引出ガイドユニットや梱包ケースを2段階以上で進退させるようにしておけばよい。
【0033】
また、上述した各実施形態では、左右の梱包ケースPCから引き出されるラベル供給用帯状体BBの引出角度αが90度以下であって、可能な限り90度に近づくように、引出ガイドユニット30や梱包ケースPCを左右に移動させるようになっているが、これに限定されるものではなく、梱包ケースPCに対して引出ガイドユニット30をある程度高い位置に設置すれば、ラベル供給用帯状体BBの引出ガイドユニット30への導入角度βを0度に近づけることができるので、そのような場合は、必ずしも、ラベル供給用帯状体BBの引出角度αを90度に近づけるように、ガイドユニット30や梱包ケースPCを移動させる必要はなく、引出ガイドユニット30や梱包ケースPCを所定位置に固定しておくことも可能である。
【0034】
また、上述した各実施形態では、セットした複数の梱包ケースPCから順次ラベル供給用帯状体BBを引き出すタイプの帯状体送出装置1、2について説明したが、これに限定されるものではなく、セットした1個の梱包ケースからラベル供給用帯状体を引き出すタイプの帯状体送出装置についても、本発明を適用することができ、その場合は、セットした梱包ケースの右端の真上に、ラベル供給用帯状体の導入口が位置するように、引出ガイドユニットを固定設置しておくことが望ましい。
【0035】
また、本発明の帯状体送出装置に適用されるラベル供給用帯状体は、上述したように、内容物が収容された小袋SBをタックラベルTLの表面に固着してなる小袋付きラベルBLを、所定間隔を開けて断続的に帯状の離型紙SPに貼着したものに限定されるものではなく、例えば、小冊子や折り畳んだ葉書等の物品をタックラベルの裏面(粘着面)に固着してなる物品付きラベルを、所定間隔を開けて断続的に帯状の離型紙に貼着したラベル供給用帯状体についても適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】この発明にかかる帯状体送出装置の一実施形態を示す正面図である。
【図2】同上の帯状体送出装置のフィードユニットを示す詳細図である。
【図3】同上の帯状体送出装置の引出ガイドユニットを示す側面図である。
【図4】同上の引出ガイドユニットを示す平面図である。
【図5】(a)〜(c)は同上の引出ガイドユニットの進退動作を説明するための説明図である。
【図6】(a)〜(d)は同上の帯状体送出装置における梱包ケースからのラベル供給用帯状体の引出動作を説明するための動作説明図である。
【図7】他の実施形態である帯状体送出装置を示す正面図である。
【図8】ラベル供給用帯状体を示す平面図である。
【図9】同上のラベル供給用帯状体を示す断面図である。
【図10】(a)、(b)は梱包ケースへのラベル供給用帯状体の収容状態を示す斜視図である。
【図11】従来の帯状体送出装置を示す概略構成図である。
【図12】従来の帯状体送出装置の問題点を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0037】
1 帯状体送出装置
10 ケースセッティング台
20 フィードユニット
21 ベルトユニット
22 駆動ローラ
23 従動ローラ
24 送出ベルト
25 押圧ローラ
26a、26b 修正ローラ
30 引出ガイドユニット
31 上側ユニット
32、36 支持プレート
33、37 連結部材
34、38 ガイドローラ
35 下側ユニット
39a、39b、39c ガイドポール
40 サーボモータ
41、43 スライドベース
42、44 スライドレール
45 切換シリンダ
50 帯状体検出センサ
51、52、53 検出部
BB ラベル供給用帯状体
BL 小袋付きラベル(物品付きラベル)
SB 小袋(物品)
SP 離型紙
TL タックラベル
PC 梱包ケース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品をタックラベルの表面または裏面に固着してなる物品付きラベルが、所定間隔を開けて断続的に帯状の離型紙に貼着されたラベル供給用帯状体を、梱包ケースから引き出しながら送出する帯状体送出装置であって、
ラベル供給用帯状体を梱包ケースから引き出して送出する帯状体送出手段と、
梱包ケースから引き出したラベル供給用帯状体を前記帯状体送出手段に案内する引出ガイドと
を備え、
梱包ケースから引き出されたラベル供給用帯状体における物品付きラベル側の引出角度が90度以下に調整されていることを特徴とする帯状体送出装置。
【請求項2】
複数の梱包ケースをセットすることができるようになっており、
それぞれの梱包ケースから引き出されたラベル供給用帯状体における物品付きラベル側の引出角度が90度以下になるように、前記引出ガイドを移動させるガイド移動手段または梱包ケースを移動させるケース移動手段を備えている請求項1に記載の帯状体送出装置。
【請求項3】
前記ガイド移動手段またはケース移動手段は、それぞれの梱包ケースから引き出されたラベル供給用帯状体における物品付きラベル側の最大引出角度が90度に近づくように、前記引出ガイドまたは梱包ケースを移動させるようになっている請求項2に記載の帯状体送出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−96400(P2006−96400A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−286490(P2004−286490)
【出願日】平成16年9月30日(2004.9.30)
【出願人】(000238005)株式会社フジシールインターナショナル (641)
【Fターム(参考)】