説明

帯電ローラ、及び、帯電ローラの評価方法

【課題】感光体表面をムラなく均一に帯電することが可能な帯電ローラを提供する。
【解決手段】温度23℃、湿度50%RHの環境下で、感光体に接触し、かつ、回転している状態で、平均抵抗値が1×103Ω以上1×107Ω以下となる電子写真方式の画像形成に使用される帯電ローラ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式の画像形成装置に使用可能な帯電ローラと、当該帯電ローラの評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置は、静電潜像を担持する像担持体である感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、定着手段等より構成され、これらを作動させてトナー画像形成を行うことによりプリント物の提供を行うものである。この中で、帯電手段は感光体に電圧を印加することにより感光体を帯電させるもので、コロナ放電器による非接触方式の帯電手段の他に、ブラシやローラを用いる接触方式の帯電手段を用いて行われるものである。
【0003】
コロナ放電器による非接触方式の帯電手段は、安定した帯電が行えるというメリットから、従来より積極的に用いられてきたが、高電圧の印加を行うため、イオン化された酸素やオゾン、水分、酸化窒素化合物等の不純物を発生させ易いものであった。帯電時に発生する不純物の存在は、感光体を劣化させる原因として、あるいは、人体への影響も懸念されるものである。
【0004】
この様な背景から、最近では、磁気ブラシやローラに電圧を印加させて、被帯電体である感光体に接触させ、感光体表面を所定電位に帯電させる接触帯電方式の技術が検討される様になってきた(たとえば、特許文献1参照)。この様な接触帯電方式は、コロナ放電器を用いる非接触帯電方式と比べて低い電圧で帯電が行えてオゾン等の不純物の発生量も低減できるので、感光体の劣化や人体への影響も軽減できるものと期待される。また、コロナ放電器を用いる帯電手段ではオゾン吸引機構等が必要になるが、接触帯電方式ではこの様な部材を設ける必要がないので、装置をコンパクト化する上でも有効である。
【0005】
また、帯電ローラを用いる接触帯電方式では、帯電ローラは感光体との間でムラのない均一な接触状態を形成することが求められている。そこで、帯電ローラの外径に着目して真円度を特定することで感光体との接触状態を向上させる技術が検討され(たとえば、特許文献2参照)、この技術により帯電ローラの感光体との接触性が向上して画質向上に寄与することができた。
【特許文献1】特開2001−235880号公報
【特許文献2】特開2000−291636号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者は、上記特許文献2に開示された技術に基づいて、所定範囲内の真円度を有する帯電ローラを作製し、これを画像形成装置に装填して画像形成を行ったところ、真円度の値が所定範囲内にあっても画像不良が発生することがあることに気付いた。これは、真円度を測定する際の帯電ローラ上の測定位置や測定点の数等のとり方によって測定結果にばらつきが生じてしまうためと考えられた。この様に、円筒状の細長い形状を有する帯電ローラの真円度を正確に測定することは意外と難しいものであった。
【0007】
本発明者は、帯電ローラを真円度で管理することが、その測定に手間がかかるわりには、感光体表面への均一帯電の実現を保障するものではないと認識し、感光体表面にムラのない均一な帯電を行える帯電ローラの設計を検討したのである。本発明は、上記課題を鑑みたものであり、感光体表面にムラのない均一な帯電を行うことが可能な帯電ローラの提供を目的とするものである。すなわち、本発明は、感光体表面に均一な帯電を行える様にすることで、ハーフトーン画像上に濃度ムラのない良好な写真画像が得られ、かつ、細線再現性にすぐれた画像が得られる帯電ローラを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、検討を重ねた末、上記課題が以下に記載の構成により解消されるものであることを見出した。
【0009】
請求項1に記載の発明は、
『電子写真方式の画像形成に用いられる感光体に接触し、かつ、回転しながら前記感光体を帯電する帯電ローラであって、
温度23℃、湿度50%RHの環境下で、感光体に接触し、かつ、回転している状態で、
平均抵抗値が1×103Ω以上1×107Ω以下となることを特徴とする帯電ローラ。』というものである。
【0010】
請求項2に記載の発明は、
『前記温度23℃、湿度50%RHの環境下で、感光体に接触し、かつ、回転している状態で得られる前記帯電ローラの抵抗値の標準偏差と前記平均抵抗値の比(抵抗値の標準偏差/平均抵抗値)が0.08以下であることを特徴とする請求項1に記載の帯電ローラ。』というものである。
【0011】
請求項3に記載の発明は、
『前記温度23℃、湿度50%RHの環境下で、感光体に接触し、かつ、回転している状態で得られる前記帯電ローラの回転角度10°における抵抗変化率の値が20%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の帯電ローラ。』というものである。
【0012】
請求項4に記載の発明は、
『電子写真方式の画像形成に用いられる感光体に接触させ、かつ、回転させた状態で前記感光体を帯電させて評価を行う帯電ローラの評価方法であって、
温度23℃、湿度50%RHの環境下で、感光体形状の金属電極に接触させ、かつ、回転させた状態にした時の平均抵抗値が1×103Ω以上1×107Ω以下となる帯電ローラを合格とすることを特徴とする帯電ローラの評価方法。』というものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る帯電ローラを用いて感光体の接触帯電を行うと、感光体表面にムラのない均一な帯電が行えることが見出された。その結果、画像不良のない良好なトナー画像がいつでも得られる様になり、デジタル画像形成に対応した微細なドット画像や高精細な画質からなる精密な画像を有するプリント物の提供を安定して行える様になった。
【0014】
具体的には、感光体表面に均一な帯電を行える様になって、ムラのない写真画像が形成され、ハーフトーン画像上に濃度ムラがなく、かすれや線画のくっつきの見られない細線再現性に優れたプリント物を作製できる様になった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、電子写真方式の画像形成に用いられる感光体に接触し、かつ、回転しながら感光体を帯電させる帯電ローラ、及び、帯電ローラの評価方法に関する。
【0016】
本発明者は、帯電ローラが感光体と回転しながら接触して感光体を帯電するものであることに着目し、この状態における帯電ローラの電気特性を制御することで、感光体表面にムラのない均一な帯電が行えるものと考えた。つまり、回転状態にある感光体と帯電ローラの間で電荷のやりとりがスムーズに行われることで、ムラのない均一な帯電が行える様になると考えたのである。
【0017】
本発明者は、帯電ローラを回転させた状態にして、この状態の下で感光体表面にムラのない均一な帯電が行える条件を見出せれば、上記課題を解消できると考えた。本発明者は、回転している帯電ローラの電気特性の制御を考え、回転している帯電ローラの電気抵抗を特定することにより、課題を解消させようと考えたのである。
【0018】
本発明者は、検討を重ねた末、回転している帯電ローラの平均抵抗値が1×103Ω以上1×107Ω以下という範囲にあるとき、感光体がムラなく均一に帯電されることを見出した。すなわち、本発明者は回転している帯電ローラの平均抵抗値を特定範囲内にすることにより、感光体をムラなく均一に帯電できるものであることを見出したのである。つまり、回転している帯電ローラの平均抵抗値が上記範囲にある時は、感光体と帯電ローラの間で電荷のやりとりがスムーズになり、感光体をムラなく均一に帯電できると考えられた。
【0019】
従来技術では、帯電ローラによる帯電が接触帯電という視点から、帯電ローラが感光体に密着することが均一な帯電を実現する上での必須条件と考えられていた。そのため、前述した文献の様に、細長い形状の帯電ローラの真円度を細かく測定することが行われていたがそれにも限界があった。本発明は、帯電ローラと感光体を密着させるというこだわりを捨て、実際に帯電を行っているときの帯電ローラの状態に着目し、この状態の下で感光体を均一帯電させる条件を見出そうと考えた技術である。以下、本発明について詳細に説明する。
【0020】
次に、本発明の構成について説明する。本発明に係る帯電ローラは、電子写真方式の画像形成に用いられる感光体に接触し、かつ、回転しながら前記感光体を帯電するものである。そして、温度23℃、湿度50%RHの環境下で、感光体に接触し、かつ、回転している状態で、平均抵抗値が1×103Ω以上1×107Ω以下であることを特徴とするものである。本発明に係る帯電ローラが、上記条件下で平均抵抗値が上記範囲の値をとるときに、像担持体である感光体ドラム表面をムラなく均一に帯電することができ、同時に、感光体への過電流の発生や局所的な帯電不良等の問題も発生しないことも確認された。
【0021】
ここで、本発明でいう平均抵抗値について説明する。本発明では、帯電ローラが回転状態にあることから、その抵抗値を帯電ローラの回転角度θの推移(帯電ローラの角速度)に基づく関数として捉えている。すなわち、回転状態にある帯電ローラの抵抗値Rは、回転角度θの関数であることから、R(θ)で表すことができる。すなわち、回転状態にある帯電ローラの抵抗値Rは、回転角度θに基づく連続値として表されるものと解釈することができる。そこで、本発明では、連続値として表される抵抗値を帯電ローラ1回転あたりの値に換算して、この換算した抵抗値で帯電ローラの電気特性を特定しようと考えた。この回転状態の帯電ローラ1回転あたりの抵抗値に換算した値を、本発明では平均抵抗値と定義付けている。本発明に係る帯電ローラは、温度23℃、湿度50%RHの環境下で、感光体に接触し、かつ、回転している状態で、平均抵抗値が1×103Ω以上1×107Ω以下となるものであるが、8.5×103Ω〜9.5×106Ωとなるものがより好ましい。
【0022】
また、本発明者は、回転状態にある帯電ローラの抵抗値Rのばらつきを所定範囲内にすることで、感光体ドラム表面への帯電を高精度に制御できるものと考え、抵抗値Rのばらつきを特定範囲内にする構成の発明を見出した。すなわち、温度23℃、湿度50%RHの環境下で、感光体に接触して、かつ、回転状態にある帯電ローラの抵抗値Rの標準偏差を利用することにより、抵抗値Rの標準偏差と前述の平均抵抗値Raveの比を評価することを見出したのである。具体的には、上記環境下で得られる帯電ローラの平均抵抗値Raveが前述の範囲にあり、かつ、抵抗値Rの標準偏差と平均抵抗値Raveの比が0以上0.08以下のとき、感光体ドラム表面の均一帯電が実現されることを見出した。
【0023】
また、回転している帯電ローラは、回転中はその抵抗値が絶えず微妙なレベルで変動しているものと考えられる。本発明者は、回転中の抵抗値の変動に着目し、抵抗値の変動に基づいて帯電ローラの感光体ドラム表面への帯電性能を評価することを考えた。そして、所定回転角度における抵抗値の変化量が特定範囲内にあるとき、感光体ドラム表面に対しムラのない均一な帯電が行えることを見出した。
【0024】
すなわち、本発明者は、温度23℃、湿度50%RHの環境下で、回転角度10°における抵抗の最大値及び最小値の差を前述の平均抵抗値で除した値を、抵抗変化率と定義付け、この値が20%以下の時に良好な帯電が行えることを見出したのである。つまり、抵抗変化率は、回転角度10°における抵抗の最大値をRmax、最小値をRminとしたときに、
抵抗変化率(%)=〔(Rmax−Rmin)/Rave〕×100
で定義されるものである。
【0025】
なお、上記回転角度は、定常回転している状態の帯電ローラの任意の部分における回転角度を意味するもので、回転速度が変動せず安定した状態にある帯電ローラの任意の部分における回転角度を意味する。
【0026】
次に、本発明に係る帯電ローラの平均抵抗値等の電気特性を測定する測定装置について説明する。図1は、本発明に係る帯電ローラの評価方法を実施することが可能な測定装置の概略図で、測定装置100は帯電ローラ10の平均抵抗値をはじめとする電気特性を測定、算出するものである。測定装置100は、以下のものから構成される。
(1)帯電ローラ10のローラ面と接触させて配置する感光体ドラムに相当する回転可能な円筒形状の金属電極101(本発明でいう感光体形状の金属電極に該当する)
(2)帯電ローラ10に電圧を印加する電源部102
(3)金属電極に接続して電流値を測定する電流計103
(4)電源部102や電流計103により得られる測定値に基づいて、平均抵抗値等の帯電ローラ10の電気特性を算出する制御部104。
【0027】
金属電極101は、帯電ローラ10と回転しながら接触して、画像形成装置で実際に行われている像担持体への帯電を再現している。すなわち、測定装置100は、帯電ローラ10で金属電極101を接触帯電する時に、帯電ローラ10の両端部に実際の画像形成と同レベルの押圧力を加えるとともに、帯電ローラ10と金属電極101の回転速度を実際の画像形成時と同レベルにしている。金属電極101の材質は、像担持体と同様の電気特性を発現できるものであれば、特に限定されるものではなく、たとえば、ニッケルメッキを施したアルミニウムが代表的なものである。
【0028】
測定装置100では、帯電ローラ10と金属電極101はそれぞれのローラ面を接触配置させた構造をとり、お互いに回転可能な状態になっている。また、帯電ローラ10は、電源102と接続しており、電源102からの電圧印加を受けている。
【0029】
本発明では、温度23℃、湿度50%RHの環境下で、帯電ローラ10の両端部に5.0Nの押圧力を付与し、帯電ローラ1回転あたりの電流値が50μAとなる様に、帯電ローラ10に電流を付与し、帯電ローラ10の抵抗値Rを算出する。上記条件下で得られる抵抗値Rは、帯電ローラ10の回転角度θ(0≦θ<360°)の関数となるので、R(θ)と表すことができる。
【0030】
抵抗値R(θ)は、回転角度θの関数で表される電流値I(θ)と帯電ローラ10に印加される電圧Vとの間で、オームの法則により、
抵抗値R(θ)=V/I(θ) (0°≦θ<360°)
の関係式を満足する。これより、帯電ローラ10の平均抵抗値Rが算出される。
【0031】
なお、図1の測定装置100に使用される電流計103は、帯電ローラ10が1回転する間に少なくとも200回以上の電流値の測定を行える性能を有するものが好ましく、前記測定が可能な精度の時間分解能を有するものであれば特に限定されるものではない。また、電流計103の測定精度が高いものであれば、帯電ローラ10が1回転する間により多くの抵抗値が得られるので、平均抵抗値の精度を向上させることができる。
【0032】
また、図1に示す測定装置は、本発明に係る帯電ローラの評価方法を行うことが可能なものである。すなわち、図1に示す測定装置100を、温度23℃、湿度50%RHの環境下で用い、評価を行う帯電ローラを後述する金属電極101に接触させ、かつ、回転させた状態にする。そして、この条件下で評価を行った時に、平均抵抗値が1×103Ω以上1×107Ω以下となる帯電ローラを、本発明の効果を奏するものと判断し、合格品とするものである。
【0033】
上記抵抗値Rや平均抵抗値、標準偏差、抵抗変化率等の帯電ローラの物性値は、制御部104に内蔵されているプログラムにより演算処理がなされ、自動的に算出されるものである。制御部104は、通常、図1に示すパソコンに内蔵された形態を採り、CPU、メモリ、入出力ポート、インターフェイス、駆動回路等より構成されるものである。制御部104は、測定装置100の駆動を制御し、測定条件に基づいて抵抗値をはじめとする帯電ローラの物性値を算出するものである。
【0034】
次に、帯電ローラを用いた電子写真方式の画像形成装置について説明する。図2は、帯電ローラにより感光体ドラム表面を帯電する画像形成装置の一例を示す断面図である。
【0035】
図2の画像形成装置1では、帯電ローラ10により帯電された感光体ドラム12上に露光光Lが照射されて静電潜像が形成される。感光体ドラム12上に形成された静電潜像は、感光体ドラム12の近傍に配置された現像装置13の現像剤担持体である現像スリーブ14より供給されるトナーにより現像されてトナー画像となる。
【0036】
次に、除電ランプ15により感光体ドラム12上の電荷が除電されると、トナー画像は感光体ドラム12と転写ローラ16とが近接する転写部で転写紙P上に転写される。転写紙Pは、給紙カセットより搬送ローラ18によって搬送されてきたもので、転写ローラ16によりトナーと逆極性の電荷が付与され、この逆極性の電荷の静電作用により転写紙P上にトナー画像が転写される。
【0037】
トナー画像が転写された転写紙Pは、感光体ドラム12より分離された後、搬送ベルト17により図示しない定着装置へ搬送される。定着装置は加熱ローラと押圧ローラ等の定着手段を有し、転写紙P上のトナー画像を溶融した後、転写紙Pに定着させる。
【0038】
この様な手順により、画像形成装置1の感光体ドラム12上に形成された静電潜像はトナー画像に顕像化され、形成されたトナー画像は転写紙P上に転写、定着されることによりプリント物が作製される。
【0039】
また、帯電ローラ10は、以下の手順により感光体ドラムを帯電する。すなわち、図2に示す様に、帯電ローラ10は電源19より直流(DC)成分と交流(AC)成分からなるバイアス電圧の印加を受けて感光体ドラム12の帯電が行える。帯電ローラ10を用いるいわゆる接触方式の帯電は、オゾンの発生が極めて少ない状態で感光体ドラム12を帯電させることができる。帯電ローラ10に印加されるバイアス電圧は、通常、直流成分である±500〜1000VのDCバイアスと、交流成分である100Hz〜10kHz、200〜3500V(p−p)のACバイアスとを重畳させてなるものである。
【0040】
なお、図2中の転写ローラ16も帯電ローラ10と同様、電源110より直流(DC)成分と交流(AC)成分からなるバイアス電圧の印加を受け、転写部位でトナー画像の転写紙Pへの転写を行っている。転写ローラ16に印加されるバイアス電圧も帯電ローラ10に印加されるバイアス電圧と同様、通常、直流成分の±500〜1000VのDCバイアスと、交流成分の100Hz〜10kHz、200〜3500V(p−p)のACバイアスとを重畳させたものである。
【0041】
帯電ローラ10及び転写ローラ16は、感光体ドラム12に圧接した状態で従動あるいは強制回転している。これらのローラの感光体ドラム12への押圧力は、通常、9.8×10-2〜9.8×10-1N/cmであり、また、ローラの回転速度は、通常、感光体ドラム12の周速の1〜8倍とされる。なお、前記ローラの感光体ドラム12への押圧力は、帯電ローラ10の両端に1.0N〜10.0N程度の押圧力を加えることで実現される。
【0042】
なお、転写紙Pへのトナー画像の転写を終えた感光体ドラム12は、クリーニング装置器11に設けられたクリーニングブレード112によりクリーニングされて、次の画像形成に供せられる。
【0043】
図2に示す電子写真方式の画像形成装置1では、感光体12と帯電ローラ10、像露光ユニット、現像器13等の構成要素をユニット化したいわゆるプロセスカートリッジ、あるいは、イメージングカートリッジと呼ばれるユニット構造物としてもよい。この様に、複数の構成物をユニット化し、これを画像形成装置本体に対し着脱自在に構成することが可能になる。また、像露光ユニット、現像器13、転写ローラ16あるいは分離手段の少なくとも1つを感光体ドラム12とともに一体に支持したユニット構造物として、装置本体に着脱自在の単一ユニットとすることも可能である。この様な単一ユニットを装置本体にレール等の案内手段を設けることにより、着脱自在の構成にすることも可能である。
【0044】
なお、図2の画像形成装置は、帯電手段として帯電ローラを、また、転写手段として転写ローラを用いているが、本発明は帯電手段として帯電ローラを用いることを必須の構成要件とするものなので、転写ローラ以外の転写手段を用いることも可能である。
【0045】
次に、本発明に係る帯電ローラについて具体的に説明する。本発明に係る帯電ローラは、回転状態で感光体に接触して感光体表面を帯電するものであり、具体的には、シャフト上に弾性部材を用いて形成したベース層より構成された帯電ローラを感光体に接触させ、帯電ローラに電圧を印加して行うものである。
【0046】
帯電ローラによる接触帯電には、直流電圧をローラに印加して帯電を行う直流帯電方式と、交流電圧をローラに印加して帯電を行う誘導帯電方式の2つの方法が代表的なものであり、いずれの方式でも感光体表面を帯電することができる。帯電ローラによる接触帯電は、磁気ブラシやブレード等の他の接触帯電手段に比べ、感光体表面との間に大きな接触面が得られることから、感光体表面に均一な帯電を行い易い構造を有している。
【0047】
帯電ローラについてさらに説明する。図3は、本発明に係る帯電ローラの概略図と断面の一例を示す模式図である。図3において、帯電ローラ10は、導電性のシャフト(芯金ともいう)120と、シャフト120の外周に導電性の弾性部材より形成されたベース層121が設けられる。なお、図3に示す帯電ローラは、ベース層121の外周にさらに保護層122が設けられているものであるが、本発明に係る帯電ローラは保護層122を設けることを必須とするものではない。
【0048】
シャフト120は、導電性の部材で構成され、具体的には、SUS304等のステンレス鋼、鉄、アルミニウム、ニッケル、アルミニウム合金、ニッケル合金等の金属材料が好ましい。また、前述した金属の粉体物やカーボンブラック等の導電性材料を樹脂中に充填させた導電性樹脂も使用可能である。
【0049】
シャフト120の外周に設けられるベース層121は、導電性弾性部材より構成され、導電性弾性層、あるいは、導電性ゴム層とも呼ばれるものである。ベース層121を形成することが可能なゴム組成物としては、たとえば、ポリノルボルネンゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリルゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム等が挙げられる。これらのゴム組成物は、単独で使用する他に、2種以上のゴム組成物を混合して混合ゴムとして使用することも可能である。本発明では、上記ゴム組成物の中でもエチレン−プロピレンゴムが好ましく、特に、エチレン単量体とプロピレン単量体に加えて、第3成分としてブタジエン等のジエン系単量体が用いられる三次元共重合体よりなるEPDMと呼ばれるゴム組成物が好ましい。EPDMは、市場で入手し易いことに加え、分子構造中にジエン成分が共重合されていることからジエン成分を介して加硫が行い易く、カーボンブラック等の導電性付与剤を含有させるベース層の高耐久化を実現する上で好ましいものである。
【0050】
また、ベース層121に導電性を付与するために、上記ゴム組成物に導電性付与剤を配合して使用することができる。具体的な導電性付与剤としては、たとえば、アセチレンブラックやファーネスブラック、ケッチェンブラックに代表されるカーボンブラック、アルミニウム粉末や銅粉末等の金属粉末の他、酸化アルミニウムや酸化スズ等の金属酸化物粉末が挙げられる。この中でもカーボンブラックは、ゴム組成物中に配合したときに均一に分散し、かつ、ゴム組成物や加硫剤等の添加物の影響を受けずに、その導電性を安定して発現することができることから好ましいものである。また、上記カーボンブラックの中でもアセチレンブラックは不純物としての官能基が少なく、凝集を起こしにくい性質を有することから特に好ましいものである。カーボンブラックに代表される導電性付与剤の添加量は、ゴム組成物全体に対して5〜50質量部とすることが好ましい。
【0051】
また、ベース層121に適度な硬度を付与する上で、平均分子量が300〜2,000の炭化水素系化合物からなるオイルをゴム組成物中に含有させることも可能である。オイルの種類としては、たとえば、パラフィン鎖炭素数が全炭素中の50%以上を占めるパラフィン系オイル、ナフテン環炭素数が30〜45%を占めるナフテン系オイル、芳香族炭素数が30%以上を占める芳香族系オイル等が挙げられる。通常、これら3者を組み合わせた混合物からなるオイルが好適に用いられるが、パラフィン系オイルを用いたものが特に好ましい。オイルの含有量は、ゴム組成物全体に対して、10〜50質量%が好ましく、成形性の観点から20〜40質量%が特に好ましい。
【0052】
さらに、ゴム組成物には、上述した導電性付与剤の他に、必要に応じて、加硫剤、加硫促進助剤、加硫促進剤、劣化防止剤等の公知のゴム用薬品やゴム添加剤を配合することができる。加硫剤の具体例としては、硫黄やパーオキサイド等が挙げられ、加硫促進助剤の具体例としては、酸化亜鉛やステアリン酸化合物等が、加硫促進剤の具体例としては、スルフェンアミド系、チラウム系、チアゾール系、グラニジン系等の化合物が挙げられる。また、劣化防止剤の具体例としては、たとえば、アミン系、フェノール系、硫黄系、リン系等の化合物が挙げられる。さらに、酸化防止剤や紫外線吸収剤、オゾン劣化防止剤、粘着付与剤等を使用することもできる他に、各種補強剤や摩擦係数調整剤、シリカ、タルク、クレイ等の無機充填剤も使用することができる。
【0053】
また、ベース層121の外周に感光体表面の残留トナー等が帯電ローラ表面に付着するのを防止して表面を保護する保護層122を設けることができる。保護層122は、帯電ローラ表面を保護する他に、ベース層121からのオイルの浸み出し防止や、ベース層121表面における抵抗ムラをなくして帯電ローラ表面の抵抗を均一化し、さらには、帯電ローラの硬度を調整する、等の機能を有する。保護層122は、これらの物性を満足するものであれば、単層構造でも、多層構造でもよい。保護層122を形成する材料としては、たとえば、ヒドリンゴム、ウレタンゴム、ナイロン樹脂に代表されるポリアミド樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。また、保護層122には、帯電ローラ表面における電気抵抗を調製するために、前述したカーボンブラックや金属粉末、金属酸化物等の導電性物質を含有することもできる。保護層122を形成する上記樹脂の中でも、ナイロン樹脂に代表されるポリアミド樹脂が特に好ましい。ポリアミド樹脂は、ベース層121との間に良好な接着性を確保でき、また、カーボンブラック等の導電性付与剤を均一に分散させ易く、さらに、適度な表面強度が得られることから、表面層122を形成する樹脂として特に好ましいものである。
【0054】
次に、帯電ローラ10の製造方法について説明する。
【0055】
帯電ローラ10は、たとえば、下記の手順に基づいて作製することが可能である。先ずまず円筒状成形空間を有する成形型内に金属製のシャフト(芯金)120を入れた後、成形型内にベース層121を形成する前述した材料よりなるベース層形成材料混合物を充填し、加硫を行うことによりシャフト120の外周面にベース層121を形成する。
【0056】
次に、ベース層121を形成したシャフト120を成形型から取り出し、その一方で、ウレタン樹脂等の樹脂材料や導電付与剤等を配合し、この配合物をボールミル等を用いて混合、撹拌することにより保護層形成材料混合物を調製する。そして、保護層形成材料混合物をディップ法、ロールコート法、スプレイコーティング法等により、ベース層121表面に均一な厚みになる様に塗工する。塗工後、乾燥処理を経て加熱硬化処理を施すことにより、シャフト120上にベース層121と保護層122層を有してなる2層構造の帯電ローラ10が製造される。
【0057】
本発明に係る帯電ローラは、温度23℃、湿度50%RHの環境下で、感光体に接触させながら回転させた状態で、その平均抵抗値が1×103Ω以上1×107Ω以下となるものである。本発明に係る帯電ローラ10は、上述した様に、金属製シャフト120上にベース層121を有するものである。さらに、ベース層121表面に保護層122を形成することも可能である。帯電ローラ10の平均抵抗値は、その作製工程において、ベース層121の構成材料の種類や添加量、混練条件等を変化させることにより、制御が可能である。具体的には、ベース層121を構成するゴム組成物の種類や、カーボンブラック等の導電性付与剤の添加量、オイルの種類や添加量、混練時間等を制御することにより、所望の平均抵抗値を有する帯電ローラ10を作製することができる。
【0058】
なお、本発明に係る帯電ローラ10の具体的な作製例については、後述する実施例で説明する。
【実施例】
【0059】
以下、実施例を挙げて本発明の実施態様を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
1.帯電ローラ1〜8の作製
以下の手順により、「帯電ローラ1〜8」を作製した。
(1)「帯電ローラ1」の作製
下記に示す原料成分を、バンバリーミキサーで分散練りしてベース層作製用原料となる混練り品を作製した。
【0060】
EPDM「EPT4045(三井石油化学(株)製)」 37質量部
複合酸化物ZnO2・Al23 37質量部
パラフィンオイル「プロセスオイルPW380(出光興産(株)製)」
10質量部
カーボンブラック「3030B(三菱化学(株)製)」 12質量部
上記原料成分よりなる混練り品100質量部に対して、下記加硫剤をオープンロールにより分散練りし、未加硫練り生地を作製した。
【0061】
加硫促進剤「ノクセラーM(大内振興化学(株)製)」 1質量部
イオウ 2質量部
上記未加硫練り生地を押出成形機で押出成形し、得られたチューブをカッターで長さ320mmに切断した。切断したチューブに仮シャフトを挿入し、加硫トレイに装着して、直接蒸気加硫方式による一次加硫を行った。なお、一次加硫の条件は、圧力9.8×105Pa、温度140℃、処理時間20分で行った。
【0062】
一次加硫実施後、さらに、温度180℃の熱風処理を15分間行って二次加硫を行い、その後、チューブより仮シャフトを引き抜き、直径8mm、長さ340mmのSUS304製シャフトを挿入して、直接蒸気加硫方式により三次加硫を行った。この様にして、前記シャフト上にベース層を形成してなるローラを作製した。
【0063】
次に、前記ローラのベース層上に、下記組成からなる塗布液をディップ塗布して保護層を形成した。
【0064】
共重合ポリアミド樹脂「アミランCM8000(東レ(株)製)」 14質量部
カーボンブラック「MA100(三菱化学(株)製)」 4質量部
メタノール 80質量部
以上の手順により、外径が14mmの「帯電ローラ1」を作製した。
(2)「帯電ローラ2、3」の作製
上記「帯電ローラ1」の作製において、ベース層作製用の混練り品を作製する際のバンバリーミキサーによる分散練り時間を「帯電ローラ1」を作製するときよりも20%延長させて行った他は同様の手順で「帯電ローラ2」を作製した。また、ベース層作製用の混練り品を作製する際のバンバリーミキサーによる分散練り時間を「帯電ローラ1」を作製するときよりも30%短縮して行った他は同様の手順で「帯電ローラ3」を作製した。
(3)「帯電ローラ4、5」の作製
上記「帯電ローラ1」の作製において、ベース層作製用の混練り品へのカーボンブラック添加量を14質量部に変更し、保護層形成用塗布液へのカーボンブラック添加量を6質量部に変更した。また、ベース層作製用の混練り品を作製する際のバンバリーミキサーによる分散練り時間を「帯電ローラ1」を作製するときよりも30%延長させて行った。その他は同様の手順で「帯電ローラ4」を作製した。
【0065】
また、上記「帯電ローラ4」の作製でベース層作製用の混練り品を作製する際のバンバリーミキサーによる分散練りの時間を「帯電ローラ1」と同じ条件で行ったものを「帯電ローラ5」を作製した。
(4)「帯電ローラ6、7」の作製
上記「帯電ローラ1」の作製において、ベース層作製用の混練り品へのカーボンブラック添加量を17質量部に変更し、保護層形成用塗布液へのカーボンブラック添加量を8質量部に変更した。また、ベース層作製用の混練り品を作製する際のバンバリーミキサーによる分散練り時間を「帯電ローラ1」を作製するときよりも30%延長させて行った。その他は同様の手順で「帯電ローラ6」を作製した。
【0066】
また、上記「帯電ローラ6」の作製でベース層作製用の混練り品を作製する際のバンバリーミキサーによる分散練り時間を「帯電ローラ1」を作製するときと同じ条件で行ったものを「帯電ローラ7」とした。
(5)「帯電ローラ8」の作製
上記「帯電ローラ1」の作製において、ベース層作製用の混練り品へのカーボンブラック添加量を18質量部に変更し、また、保護層形成用塗布液へのカーボンブラック添加量を8質量部に変更した他は、同様の手順により、「帯電ローラ8」を作製した。
【0067】
上記手順により作製した「帯電ローラ1〜8」の平均抵抗値、標準偏差比、抵抗変化率を、温度23℃、湿度50%RHの環境下で前述の方法により測定した。得られた結果を下記表1に示す。
【0068】
【表1】

【0069】
2.画質評価実験
次に、上記「帯電ローラ1〜8」を用いて画像形成を行って画質評価を行った。具体的には、図2に示す構成の画像形成装置として、デジタルプリンタ「Sitios7075(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)製)」のコロナ帯電器を上記「帯電ローラ1〜8」に変更したプリンタを用いて評価を行った。
【0070】
また、画像形成に使用する現像剤は、特開2000−214629号公報の段落0112〜0119に記載される乳化重合会合法により作製された個数平均粒径5.7μmの黒色トナー(同文献でいうトナー14)を用いた。すなわち、このトナー14をシリコン樹脂コートキャリアと混合し、トナー濃度6質量%の2成分系現像剤を用いた。
【0071】
そして、常温常湿環境(23℃、50%RH)下で、A4版の上質紙(65g/m2)上に、画素率が6%となるプリントを作製した。プリントの画像は、細線画像(4本/mm、6本/mm、8本/mmの3種類よりなる)、ハーフトーン画像、写真画像、白地画像がそれぞれ1/4等分されたA4サイズのものである。評価は、出力したプリント画像上のハーフトーン画像濃度ムラ、人物顔写真画像上のムラ発生、及び、細線再現性について行った。このうち、人物顔写真画像上のムラの有無は目視で行い、ハーフトーン画像濃度ムラと細線再現性は以下の様に評価した。
【0072】
〈ハーフトーン画像濃度ムラ〉
反射濃度計「RD−918(マクベス社製)」を用い、ハーフトーン画像上の任意の7点を測定して、その画像濃度差が0.04以下となったものを合格とした。
【0073】
〈細線再現性〉
10倍のルーペを用いて細線画像部を拡大し、1mm中に確認される細線数を目視で評価した。つまり、前述の4本/mm、6本/mm、8本/mmの3種類の細線画像について画像のかすれや線同士のくっつきの有無を観察し、6本/mm以上を合格とした。
【0074】
結果を表2に示す。
【0075】
【表2】

【0076】
表2に示す様に、本発明に該当する帯電ローラを用いてプリント作製を行った実施例1〜6はいずれも、ムラのない写真画像とハーフトーン画像が得られ、また、良好な細線画像が形成されることが確認された。この様に、本発明に係る帯電ローラは、微細なドット画像や高精細線画像の作製機会が多いとされるデジタル方式の画像形成に対応できるものであることが確認できた。一方、本発明外の帯電ローラを用いた比較例1、2は、前記実施例1〜6で得られた画質のプリント物を作製することができなかった。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】帯電ローラの電気特性を測定する測定装置の構成を示す概略図である。
【図2】帯電ローラを用いて感光体表面を帯電する画像形成装置の一例である。
【図3】帯電ローラの概略図と断面図である。
【符号の説明】
【0078】
1 画像形成装置
10 帯電ローラ
120 シャフト(芯金)
121 ベース層
122 保護層
12 感光体ドラム
13 現像手段
14 現像スリーブ
15 除電ローラ
16 転写ローラ
17 搬送ベルト
18 搬送ローラ
19、110 バイアス電源
100 測定装置
101 金属電極
102 電源
103 電流計
104 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子写真方式の画像形成に用いられる感光体に接触し、かつ、回転しながら前記感光体を帯電する帯電ローラであって、
温度23℃、湿度50%RHの環境下で、感光体に接触し、かつ、回転している状態で、
平均抵抗値が1×103Ω以上1×107Ω以下となることを特徴とする帯電ローラ。
【請求項2】
前記温度23℃、湿度50%RHの環境下で、感光体に接触し、かつ、回転している状態で得られる前記帯電ローラの抵抗値の標準偏差と前記平均抵抗値の比(抵抗値の標準偏差/平均抵抗値)が0.08以下であることを特徴とする請求項1に記載の帯電ローラ。
【請求項3】
前記温度23℃、湿度50%RHの環境下で、感光体に接触し、かつ、回転している状態で得られる前記帯電ローラの回転角度10°における抵抗変化率の値が20%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の帯電ローラ。
【請求項4】
電子写真方式の画像形成に用いられる感光体に接触させ、かつ、回転させた状態で前記感光体を帯電させて評価を行う帯電ローラの評価方法であって、
温度23℃、湿度50%RHの環境下で、感光体形状の金属電極に接触させ、かつ、回転させた状態にした時の平均抵抗値が1×103Ω以上1×107Ω以下となる帯電ローラを合格とすることを特徴とする帯電ローラの評価方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−75519(P2009−75519A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−246909(P2007−246909)
【出願日】平成19年9月25日(2007.9.25)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】