説明

帯電ロールクリーナ、帯電装置、プロセスカートリッジ、および画像形成装置

【課題】 帯電ロールに付着する不要物を効果的に除去する帯電ロールクリーナ、帯電不良の発生が抑制された帯電装置、この帯電装置を備えたプロセスカートリッジ、および、画像欠陥の発生が抑制された画像形成装置を提供する。
【解決手段】 被帯電体に接触して回転しながら該被帯電体に電荷を付与する帯電ロールに接触して従動回転する、少なくとも表面部分が発泡体からなるクリーニングロールと、帯電ロールに接触して該帯電ロールの表面をクリーニングする能力を有する、体積抵抗が10Ω以上1010Ω以下の有機高分子化合物からなることと、該帯電ロールと接触する箇所が有機高分子化合物からなり、水に対する該箇所の接触角が70°以上であることとのうち少なくとも一方を満たした、前記クリーニングロールとは別のクリーニング部材とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯電ロールをクリーニングする帯電ロールクリーナ、帯電ロールにより被帯電体の表面に電荷を付与する帯電装置、この帯電装置を備えたプロセスカートリッジ、および、この帯電装置を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、像を保持する像保持体の表面を帯電器により帯電して静電潜像を形成し、形成した静電潜像をトナーを含む現像剤で現像し、得られた現像像を記録媒体上に転写し、該現像像を記録媒体上に定着して該記録媒体上に画像を形成する画像形成装置が知られている。
【0003】
上記帯電器の一例として、像保持体の表面に接触して回転しながらこの像保持体の表面に電荷を付与する接触式の帯電ロールが知られている。
【0004】
このタイプの帯電ロールは像保持体と接触していることから、帯電ロールには像保持体に付着していた窒素酸化物やその他不要物が移行してくる場合があり、帯電ロールにこの様な不要物が付着したままになっていると、帯電不良等による画像欠陥が長期的に引き起こされるおそれがある。
【0005】
そこで、帯電ロールに発泡ウレタン製や発泡ポリスチレン製の発泡体ロールを接触させ従動回転させることで、像保持体から帯電ロールに移行してきた不要物を除去する提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
上記提案の発泡体ロールは、帯電ロールに与えるストレスが少なく、長期クリーニング性に優れるという特性を有している。
【特許文献1】特開平05−297690号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述の発泡体ロールには、製造時や使用時に破壊された発泡体セルの破片が付着している場合があり、発泡体ロールを単に帯電ロールに押し付けているだけでは、破片が帯電ロールに移行して帯電不良等を引き起こすおそれがある。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑み、帯電ロールに付着する不要物を効果的に除去する帯電ロールクリーナ、帯電不良の発生が抑制された帯電装置、この帯電装置を備えたプロセスカートリッジ、および、画像欠陥の発生が抑制された画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための本発明の帯電ロールクリーナは、
被帯電体に接触して回転しながらこの被帯電体に電荷を付与する帯電ロールに接触して従動回転する、少なくとも表面部分が発泡体からなるクリーニングロールと、
上記帯電ロールに接触してこの帯電ロールをクリーニングする能力を有する、体積抵抗が10Ω以上1010Ω以下の有機高分子化合物からなることと、この帯電ロールと接触する箇所が有機高分子化合物からなり、水に対するこの箇所の接触角が70°以上であることとのうち少なくとも一方を満たした、上記クリーニングロールとは別のクリーニング部材とを備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明の帯電ロールクリーナでは、クリーニングロールの他にクリーニング部材を帯電ロールに接触させており、クリーニングロールから帯電ロールに移行した発泡体の破片を含め不要物をクリーニングすることができる。これにより、上述した帯電不良が防止されている。また、このクリーニング部材の材質が工夫されているので、帯電ロールとの摩擦によるクリーニング部材への不要物の静電的な付着が抑制されている。クリーニング部材に不要物が付着すると、その不要物が再び帯電ロールに戻って帯電不良の原因となるが、本発明の帯電クリーナでは、この様な帯電不良も防止されている。なお、クリーニング部材の、帯電ロールとの接触箇所を、水に対する接触角が70°以上の有機高分子化合物からなるものとしてその接触箇所に離型性を持たせると、不要物のクリーニング部材への単純な貼り付きによる付着も抑制される。
【0011】
ここで、上記クリーニング部材は、上記箇所がフッ素系樹脂の粒子を含有した有機高分子化合物からなるものであることが好ましい。
【0012】
この様に、クリーニング部材と帯電ロールとの接触箇所にフッ素系樹脂の粒子を含有すると、接触箇所における離型性の調節が容易となる。
【0013】
さらに、上記クリーニング部材のフッ素系樹脂の粒子の含有量が、このクリーニング部材の全重量の5重量パーセント以上20重量パーセント以下であることも好ましい態様である。
【0014】
フッ素系樹脂の粒子の含有量をこの様な範囲に規制することで、含有量が少なすぎることにより、クリーニング部材の離型性能の制御性が低下してしまうのを防止し、また、含有量が多すぎることによりクリーニング部材がもろくなり、寿命の低下を防止することができる。
【0015】
ここで、上記クリーニング部材が、カーボンブラックを含有することによって体積抵抗が10Ω以上1010Ω以下となっているものであることが好ましい。
【0016】
カーボンブラックは比較的柔らかいことから、クリーニング部材の体積抵抗の調節にカーボンブラックを用いることで、接触先である帯電ロールの傷の発生を抑制できる。また、カーボンブラックの粒子の含有量をこの様な範囲に規制することで、含有量が少なすぎることにより、クリーニング部材の導電性が低くなりすぎるのを防止し、また、含有量が多すぎることによりクリーニング部材がもろくなり、寿命の低下を防止することができる。
【0017】
また、上記クリーニング部材が、上記帯電ロールの回転の向きに倣う向きに広がるフィルム状物であって、このフィルム状物の所謂腹あたりでこの帯電ロールに接触するものであることも好ましい態様である。
【0018】
帯電ロールへの不要物の付着力はさほど強くはないことから、この様に、クリーニング部材を、帯電ロールの回転の向きに倣う向きに広がるフィルム状物にすると共にその腹あたりで帯電ロールに接触することで、不要物の除去性をさほど落とすことなくクリーニング部材の長寿命化を図ることができる。
【0019】
上記目的を達成するための本発明の帯電装置は、
被帯電体に接触して回転しながらこの被帯電体に電荷を付与する帯電ロールと、
上記帯電ロールに接触して従動回転することでこの帯電ロールの表面から不要物を除去する、少なくとも表面部分が発泡体からなるクリーニングロールと、
上記帯電ロールに接触してこの帯電ロールの表面から不要物を除去する、体積抵抗が10Ω以上1010Ω以下の有機高分子化合物からなることと、この帯電ロールと接触する箇所が有機高分子化合物からなり、水に対するこの箇所の接触角が70°以上であることとのうち少なくとも一方を満たした、上記クリーニングロールとは別のクリーニング部材とを備えたことを特徴とする。
【0020】
本発明の帯電装置では、クリーニングロールの他にクリーニング部材を帯電ロールに接触させており、クリーニングロールから帯電ロールに移行した発泡体の破片を含め不要物をクリーニングすることができる。さらには、このクリーニング部材を、体積抵抗が10Ω以上1010Ω以下の有機高分子化合物からなるものとすることで導電性を持たせると、帯電ロールとの摩擦による接触箇所の帯電が抑えられ、また、このクリーニング部材の、帯電ロールとの接触箇所を、水に対する接触角が70°以上の有機高分子化合物からなるものとすることでその接触箇所に離型性を持たせると、帯電ロールとの接触箇所での摩擦が起きにくくなる。したがって、これらのうちの少なくともいずれかを満たすことで、クリーニング部材への不要物の静電的な付着を抑制することができる。また、クリーニング部材の、帯電ロールとの接触箇所を、水に対する接触角が70°以上の有機高分子化合物からなるものとすることでその接触箇所に離型性を持たせると、不要物のクリーニング部材への単純な貼り付きによる付着も抑制することもできる。したがって、本発明の帯電装置によれば、クリーニング部材への不要物の付着が抑制でき、帯電ロールから除去した不要物を再び帯電ロールに戻してしまうことで引き起こされる帯電不良を抑えることができる。
【0021】
上記目的を達成するための本発明のプロセスカートリッジは、
表面に像を保持する像保持体と、
上記像保持体に接触して回転しながらこの像保持体に電荷を付与する帯電ロールと、
上記帯電ロールに接触して従動回転する、少なくとも表面部分が発泡体からなるクリーニングロールと、
上記帯電ロールに接触してこの帯電ロールの表面をクリーニングする能力を有する、体積抵抗が10Ω以上1010Ω以下の有機高分子化合物からなることと、この帯電ロールと接触する箇所が有機高分子化合物からなり、水に対するこの箇所の接触角が70°以上であることとのうち少なくとも一方を満たした、上記クリーニングロールとは別のクリーニング部材とを備えたことを特徴とする。
【0022】
本発明のプロセスカートリッジでは、クリーニングロールの他にクリーニング部材を帯電ロールに接触させており、クリーニングロールから帯電ロールに移行した発泡体の破片を含め不要物をクリーニングすることができる。さらには、このクリーニング部材を、体積抵抗が10Ω以上1010Ω以下の有機高分子化合物からなるものとすることで導電性を持たせると、帯電ロールとの摩擦による接触箇所の帯電が抑えられ、また、このクリーニング部材の、帯電ロールとの接触箇所を、水に対する接触角が70°以上の有機高分子化合物からなるものとすることでその接触箇所に離型性を持たせると、帯電ロールとの接触箇所での摩擦が起きにくくなる。したがって、これらのうちの少なくともいずれかを満たすことで、クリーニング部材への不要物の静電的な付着を抑制することができる。また、クリーニング部材の、帯電ロールとの接触箇所を、水に対する接触角が70°以上の有機高分子化合物からなるものとすることでその接触箇所に離型性を持たせると、不要物のクリーニング部材への単純な貼り付きによる付着も抑制することもできる。したがって、本発明のプロセスカートリッジでは、クリーニング部材への不要物の付着が抑制され、帯電ロールから除去した不要物を再び帯電ロールに戻してしまうことで引き起こされる帯電不良を抑えることができる。したがって、本発明のプロセスカートリッジによれば、帯電不良による画質不良の発生の抑制に寄与することができる。
【0023】
上記目的を達成するための本発明の画像形成装置は、
表面に像を保持する像保持体;
上記像保持体に接触して回転しながらこの像保持体に電荷を付与する帯電ロールと、この帯電ロールに接触して従動回転することでこの帯電ロールの表面から不要物を除去する、少なくとも表面部分が発泡体からなるクリーニングロールと、この帯電ロールに接触してこの帯電ロールの表面から不要物を除去する、体積抵抗が10Ω以上1010Ω以下の有機高分子化合物からなることと、この帯電ロールと接触する箇所が有機高分子化合物からなり、水に対するこの箇所の接触角が70°以上であることとのうち少なくとも一方を満たした、このクリーニングロールとは別のクリーニング部材とを備えた帯電装置;および
上記帯電装置によって帯電された像保持体に静電潜像を形成し、その静電潜像を現像して現像像を形成する像形成部;
を備えたことを特徴とするを備えたことを特徴とする。
【0024】
本発明の画像形成装置では、クリーニングロールの他にクリーニング部材を帯電ロールに接触させており、クリーニングロールから帯電ロールに移行した発泡体の破片を含め不要物をクリーニングすることができる。さらには、このクリーニング部材を、体積抵抗が10Ω以上1010Ω以下の有機高分子化合物からなるものとすることで導電性を持たせると、帯電ロールとの摩擦による接触箇所の帯電が抑えられ、また、このクリーニング部材の、帯電ロールとの接触箇所を、水に対する接触角が70°以上の有機高分子化合物からなるものとすることでその接触箇所に離型性を持たせると、帯電ロールとの接触箇所での摩擦が起きにくくなる。したがって、これらのうちの少なくともいずれかを満たすことで、クリーニング部材への不要物の静電的な付着を抑制することができる。また、クリーニング部材の、帯電ロールとの接触箇所を、水に対する接触角が70°以上の有機高分子化合物からなるものとすることでその接触箇所に離型性を持たせると、不要物のクリーニング部材への単純な貼り付きによる付着も抑制することもできる。したがって、本発明の画像形成装置によれば、クリーニング部材への不要物の付着が抑制でき、帯電ロールから除去した不要物を再び帯電ロールに戻してしまうことで引き起こされる帯電不良に起因する画像欠陥の発生を抑制することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、帯電ロールに付着する不要物を効果的に除去する帯電ロールクリーナ、帯電不良の発生が抑制された帯電装置、この帯電装置を備えたプロセスカートリッジ、および、画像欠陥の発生が抑制された画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0027】
図1は、プリンタの概略構成図である。
【0028】
図1に示すプリンタ1は、矢印A方向に回転する、表面に像を保持する感光体10と、感光体表面に電荷を付与する帯電器11と、外部から送信されてきた画像データに基づいた露光光を生成する露光器12と、感光体10に対向して回転する現像ロール131を備えると共にトナーを含む現像剤を収容する現像器13と、記録用紙を収容する用紙カセット16と、用紙カセット16から記録用紙を引き出して搬送する用紙搬送装置17と、感光体10の表面に保持されているトナー像を、矢印B方向に搬送されてきた記録用紙上に転写する転写ロール14と、記録用紙上のトナー像を加熱することでその記録用紙上にトナー像を定着させる定着器15とを有している。尚、このプリンタ1は、本発明の画像形成装置の一実施形態である。
【0029】
図1に示すプリンタ1では、矢印A方向に回転する感光体10の表面に、帯電器11により所定の電荷を付与し、所定の電荷を付与した感光体10の表面に、外部から送信されてきた画像データに基づいた露光光を露光器12により照射することで静電潜像を形成し、現像器13に収容した現像剤を現像ロール130の表面に供給して現像位置130aに運ばさせて、運ばさせた現像剤中のトナーにより、感光体10の表面に形成した静電潜像を現像し、この現像により得られたトナー像を、用紙カセット16から用紙搬送装置17によって引き出され矢印B方向に搬送されてきた記録用紙上に転写ロール14により転写し、定着器15により記録用紙上のトナー像を加熱することでその記録用紙上にこのトナー像を定着することにより画像形成が行われる。尚、このプリンタ1は、モノクロ画像専用機である。
【0030】
このプリンタ1に備えられている帯電器11は、詳しくは後述するが、帯電ロール111を感光体10に接触させた状態で従動回転しながらこの感光体10の表面に電荷を付与する接触型の帯電器である。また、このプリンタ1では、感光体10と帯電器11とが、カートリッジ20に搭載され、このプリンタ1の内部からの引出しが自在となるように装填されている。これにより、感光体10あるいは帯電器11に起因した画像欠陥が発生している場合には、ユーザの手でカートリッジごと交換できるようになっている。尚、トナー像が記録用紙に転写された後、感光体10の表面に残留する残留トナーを除去するために、転写ロール14よりも矢印A方向についての下流側かつ帯電器11よりも矢印A方向についての上流側にはクリーニングブレードが配備されているが、この図1では図示は省略している。この図1に示す帯電器11は、本発明の帯電装置の第1実施形態であり、カートリッジ20は、本発明のプロセスカートリッジの一実施形態である。
【0031】
図2は、帯電器の拡大図である。
【0032】
図2に示す帯電器11は、ハウジング110と、矢印A方向に回転する感光体10に接触して回転する帯電ロール111と、この帯電ロール111に電圧を印加する電圧印加部112と、この帯電ロール111に接触し、帯電ロールに付着した不要物を除去する、帯電ロールクリーナ113とを有している。この帯電ロールクリーナ113は、帯電ロール111に接触して矢印D方向に従動回転する、発泡ウレタン製のクリーニングロール1131と、このクリーニングロール1131とは別に帯電ロール111に接触した、主な成分がポリウレタンのフィルム1132とで構成されている。ここに示す帯電ロールクリーナ113は、本発明の帯電ロールクリーナの第1実施形態である。
【0033】
図2には、帯電ロール111の回転の向き(矢印Cの向き)に倣う向きに広がるフィルム1132が帯電ロール111に接触している様子が示されている。
【0034】
このプリンタ1では、クリーニングロール1131とは別にこのフィルム1132が帯電ロール111に接触しており、このため、クリーニングロール1131から帯電ロール111に移行した発泡体の破片を含め不要物をクリーニングすることができる。さらに、このフィルム1132は、ポリウレタン樹脂にフッ素系樹脂微粒子を5重量%含ませたことにより水に対する接触角が70°の、ポリウレタン樹脂のみのものと比べて離型性が高められたものとなっていることで、帯電ロール111との接触箇所での摩擦は起きにくく、不要物の摩擦帯電に起因するフィルム1132への付着を抑制できると共に不要物のクリーニング部材への単純な貼り付きによる付着も抑制できる。これにより、このプリンタ1では、このフィルム1132を帯電ロール111に接触させて、帯電ロール111から除去した不要物は帯電器11自体から除去されることとなり、再び帯電ロール111に戻ることがない。したがって、このプリンタ1によれば、不要物が帯電ロール111に付着することにより引き起こされる帯電不良の発生を抑え、帯電不良に起因する画像欠陥の発生を抑制することができる。さらに、このプリンタ1では、このフィルム1132を、クリーニングロール1131と帯電ロール111とが接触する位置よりも矢印Cの向きについての下流側、かつ、感光体10と帯電ロール111とが接触する位置よりも矢印Cの向きについての上流側で帯電ロール111に接触させている。この様にフィルム1132を配備すると、クリーニングロール1131から離れ帯電ロール111の表面に付着した発泡体セルの破片が、帯電ロール111と感光体10との接触箇所にまで搬送されて帯電ロール111に押し付けられる前にその破片を帯電ロール111から除去することができる。したがって、このプリンタ1によれば、帯電ロール111への不要物の付着をより一層抑えることができる。尚、このフィルム1132が、クリーニングロール1131と帯電ロール111とが接触する位置よりも矢印Cの向きについての上流側、かつ、感光体10と帯電ロール111とが接触する位置よりも矢印Cの向きについての下流側で帯電ロール111に接触するものであっても、本発明の基本的な効果は減却されない。
【0035】
図3は、帯電ロールに接触しているフィルムの外観斜視図である。
【0036】
図3には、フィルム1132が帯電ロール111の回転の向き(矢印Cの向き)に倣う向きに広がって、帯電ロール111に接触している様子が示されている。
【0037】
この様に、フィルム1132が、帯電ロール111の回転の向き(矢印Cの向き)に対向する向きではなく、帯電ロール111の回転の向き(矢印Cの向き)に倣う向きに広がって、帯電ロール111に接触しているのは、そもそも発泡体セルの破片等の不要物の帯電ロール111への付着力は弱く、フィルム1132が、帯電ロール111の回転の向き(矢印Cの向き)に対向する向きに広がって帯電ロール111に接触して帯電ロール111に強いストレスを与えなくても、不要物の除去が可能だからである。
【0038】
尚、以上に説明した実施形態では、本発明にいうクリーニング部材の例として、フッ素系樹脂微粒子が5重量%含まれたポリウレタン樹脂からなる、水に対する接触角が各部位で70°のものを例に挙げたが、本発明にいうクリーニング部材は、帯電ロールと接触する箇所に限って水に対する接触角が70°以上の有機高分子化合物からなるものであってもよい。
【0039】
また、以上に説明した実施形態では、本発明にいうクリーニング部材の例として、水に対する接触角の調製を、フッ素系樹脂微粒子をポリウレタン樹脂に含ませることで行ったものを例に挙げたが、本発明にいうクリーニング部材は、フッ素系樹脂微粒子以外の材料で水に対する接触角が調製されたものであってもよく、あるいは調製抜きで70°以上の接触角を揺するものであってもよい。なお、水に対する接触角が70度以上であることは、表面エネルギーが低いために上記のような効果があるためだけではなく、仮に前記接触面に水が介在した場合でも液架橋等の発生が抑制できることにより、より強いストレスを与えなくても、不要物の除去が可能だからであると言う利点を有するものである。
【0040】
次に、本発明の帯電装置の第2実施形態について説明する。
【0041】
図4は、本発明の帯電装置の第2実施形態の拡大図である。
【0042】
本実施形態の帯電器21と第1実施形態の帯電器11と間の相違点は、帯電ロールクリーナのフィルムの組成であり、第1実施形態のプリンタ1に備えられている帯電器11の代わりに本実施形態の帯電器21を備えたプリンタが本発明の画像形成装置の第2実施形態であり、第1実施形態のカートリッジ20に備えられている帯電器11の代わりに本実施形態の帯電器21が搭載されたカートリッジが本発明のプロセスカートリッジの第2実施形態であるので、以下では、本実施形態の帯電器21のみを説明し、この帯電器21を備えた、プリンタおよびカートリッジの図示および説明は省略する。
【0043】
本実施形態の帯電器21は、ハウジング110と、矢印A方向に回転する感光体10に接触して回転する帯電ロール111と、この帯電ロール111に電圧を印加する電圧印加部112と、帯電ロール111に接触し、この帯電ロール111に付着した不要物を除去する、帯電ロールクリーナ213とを有している。この帯電ロールクリーナ213は、本発明の帯電ロールクリーナの第2実施形態であり、帯電ロール111に接触して矢印D方向に従動回転する、発泡ウレタン製のクリーニングロール1131と、このクリーニングロール1131とは別に帯電ロール111に接触した、主な成分がポリウレタンのフィルム2132とで構成されている。
【0044】
このフィルム2132は、ポリウレタン樹脂にカーボンブラックを含有させることで、体積抵抗が10Ωに調製されたものであり、この様に、フィルム2132の体積抵抗を10Ωとしたことで、帯電ロール111から不要物を除去する際の、不要物とフィルム2132との摩擦による不要物の帯電が抑制されている。この様に、フィルム2132への不要物の静電的な付着を抑えることで、帯電ロール111から除去した不要物を再び帯電ロール111に戻らないようにすることができる。したがって、この帯電器21によれば、不要物が帯電ロール111に付着することにより引き起こされる帯電不良の発生を抑え、帯電不良に起因する画像欠陥の発生の抑制に寄与することができる。
【0045】
尚、以上に説明した実施形態では、カーボンブラックが体積抵抗の調製に使用されたフィルムを例に挙げて説明したが、本発明にいうクリーニング部材は、体積抵抗が10Ω以上1010Ω以下の有機高分子化合物からなるものであれば、体積抵抗が10Ωに限るものではなく、また、カーボンブラックではなく酸化すずで体積抵抗が調製されたものであってもよい。さらには、本発明にいうクリーニング部材が、フィルム以外の形状のものであってもよい。
【0046】
次に、本発明についての実施例および比較例について説明する。
【0047】
以下に説明する実施例および比較例では、富士Xerox社製のプリンタに備えられていた帯電器を、以下に説明する条件設定が可能な帯電器に交換した改造機において、帯電器の構成条件をそれぞれ異ならせて、10000枚の印字を行った後のハーフトーン印字における‘色点’の有無、不要物の‘フィルムへの付着’の有無、および‘フィルムの傷み’を調査した。
【0048】
実施例1は、クリーニングロールの表面に発泡体セルの研磨粉を20個付着させ、ポリウレタン樹脂Aにフッ素系樹脂を5重量%含んだことで水に対する接触角が70°となった、帯電ロールの回転の向き(矢印Cの向き)に倣う向きに広がるフィルムを腹の部分で帯電ロールに接触させた、所謂ワイパ方向で接触させた場合である。
【0049】
実施例2は、ポリウレタン樹脂Aにフッ素系樹脂を10重量%含んだことで水に対する接触角が90°となったフィルムを用いた以外は実施例1と同じとした。
【0050】
実施例3は、ポリウレタン樹脂Aにフッ素系樹脂を15重量%含んだことで水に対する接触角が110°となったフィルムを用いた以外は実施例1と同じとした。
【0051】
実施例4は、ポリウレタン樹脂Aにフッ素系樹脂を20重量%含んだことで水に対する接触角が130°となったフィルムを用いた以外は実施例1と同じとした。
【0052】
実施例5は、ポリウレタン樹脂Aにフッ素系樹脂を25重量%含んだことで水に対する接触角が150°となったフィルムを用いた以外は実施例1と同じとした。
【0053】
実施例6は、ポリウレタン樹脂Aにフッ素系樹脂を5重量%含ませ、水に対する接触角が70°となった、帯電ロールの回転の向き(矢印Cの向き)に対向する向きに広がるフィルムの腹の部分で帯電ロールに接触させた、所謂ドクタ方向で接触させた場合である。
【0054】
実施例7は、ポリウレタン樹脂Bのみの、水に対する接触角が70°のフィルムを用いた以外は実施例1と同じとした。
【0055】
比較例は、ポリウレタン樹脂Aのみの、水に対する接触角が65°のフィルムを用いた以外は実施例1と同じとした。
尚、以上で使用したフィルムについては、厚みを3mm、帯電ロールへの設計上の食い込み量を0.6mmとすることで、帯電ロールに対するフィルムの接触線圧を0.18gf/mmとしている点は共通している。
【0056】
以上のように設定条件を変化させて、‘色点’の有無、不要物の‘フィルムへの付着’の有無、および‘フィルムの傷み’について調査し、これらに基づいて‘判定’を行った。‘判定’については、全く問題なければ‘優’、ほとんど問題無ければ‘良’、許容範囲であれば‘可’、問題あれば‘NG’としている。以下に示す表1が、これら実施例および比較例についての内容および結果である。
【0057】
【表1】

【0058】
表1には、上述の実施例1から実施例7までと、比較例とのそれぞれについてのフィルムの組成、水との‘接触角’、帯電ロールへのフィルムの‘接触する向き’、‘色点’の有無、不要物の‘フィルムへの付着’、‘フィルムの傷み’、および‘判定’が示されている。
【0059】
実施例1では、ポリウレタン樹脂Aにフッ素系樹脂を5重量%含んだことで水との接触角が70°のフィルムをワイパ方向で帯電ロールに接触させたが、‘色点’、発泡体セルの破片の‘フィルムへの付着’はみられず、また、‘フィルムの傷み’も‘ごく僅か’ではあり、‘判定’は‘優’であった。
【0060】
実施例2では、ポリウレタン樹脂Aにフッ素系樹脂を10重量%含んだことで水との接触角が90°のフィルムをワイパ方向で帯電ロールに接触させたが、‘色点’、発泡体セルの破片の‘フィルムへの付着’はみられず、また、‘フィルムの傷み’も‘ごく僅か’ではあり、‘判定’は‘優’であった。
【0061】
実施例3では、ポリウレタン樹脂Aにフッ素系樹脂を15重量%含んだことで水との接触角が110°のフィルムをワイパ方向で帯電ロールに接触させたが、‘色点’、発泡体セルの破片の‘フィルムへの付着’はみられず、また、‘フィルムの傷み’も‘ごく僅か’ではあり、‘判定’は‘優’であった。
【0062】
実施例4では、ポリウレタン樹脂Aにフッ素系樹脂を20重量%含んだことで水との接触角が130°のフィルムをワイパ方向で使用したことで、‘色点’、発泡体セルの破片の‘フィルムへの付着’はみられず、また、‘フィルムの傷み’も‘ごく僅か’であり、‘判定’は‘優’であった。
【0063】
実施例5では、ポリウレタン樹脂Aにフッ素系樹脂を25重量%含んだことで水との接触角が150°のフィルムをワイパ方向で帯電ロールに接触させたが、‘色点’、発泡体セルの破片の‘フィルムへの付着’はみられなかったが、フッ素系樹脂の含有量が過多のため、‘フィルムの傷み’が‘やや激しい’となり、‘判定’は‘良’であった。
【0064】
実施例6では、ポリウレタン樹脂Aにフッ素系樹脂を5重量%含んだことで水との接触角が70°のフィルムをドクタ方向で帯電ロールに接触させたが、‘色点’、発泡体セルの破片の‘フィルムへの付着’は見られなかったものの、‘フィルムの傷み’が‘激しい’ために、‘判定’は‘可’であった。
【0065】
実施例7では、ポリウレタン樹脂Bのみからなる、水との接触角が70°のフィルムをワイパ方向で帯電ロールに接触させたが、‘色点’はみられず、また、‘フィルムの傷み’も‘ごく僅か’であり、‘判定’は‘優’であった。
【0066】
比較例では、ポリウレタン樹脂Aにフッ素系樹脂を含まなかったことで水との接触角が65°のフィルムをワイパ方向で帯電ロールに接触させたが、‘フィルムの傷み’は‘ごく僅か’ではあるものの、‘色点’が4ヶ、また、発泡体セルの破片の‘フィルムへの付着’が10ヶみられ、‘判定’は‘NG’であった。
【0067】
実施例1から実施例7までと、比較例とからは、フィルムの、水との接触角が70°以上であれば、‘色点’を抑制できることが確認できた。
【0068】
実施例1と実施例6からは、フィルムの帯電ロールへ接触方向がドクタである場合には、ワイパである場合と比べてフィルムの寿命が短くなることが確認できた。
【0069】
また、実施例1から実施例5までからは、フッ素系樹脂の含有量の過多により、フィルムの寿命が短くなることが確認できた。
【0070】
次に、本発明についての上記とは別の実施例および比較例について説明する。
【0071】
以下に説明する実施例および比較例も、富士Xerox社製のプリンタに備えられていた帯電器を、以下に説明する条件設定が可能な帯電器に交換した改造機において、帯電器の構成条件をそれぞれ異ならせて、10000枚の印字を行った後のハーフトーン印字における‘色点’の有無、不要物の‘フィルムへの付着’の有無、および‘フィルムの傷み’、および‘その他の画像欠陥’の有無を調査した。
【0072】
実施例1は、クリーニングロールの表面に発泡体セルの研磨粉を20個付着させ、体積抵抗が10Ωとなるようにポリウレタン樹脂にカーボンブラックを含ませたフィルムの腹部分を帯電ロールにワイパ方向で接触させた場合である。
【0073】
実施例2は、フィルムの体積抵抗が10Ωとなるようにした以外は実施例1と同じとした。
【0074】
実施例3は、フィルムの体積抵抗が10Ωとなるようにした以外は実施例1と同じとした。
【0075】
実施例4は、ポリウレタン樹脂に酸化すず微粒子を含ませてフィルムの体積抵抗を10Ωとした以外は実施例1と同じとした。
【0076】
実施例5は、フィルムの体積抵抗が1010Ωとなるようにした以外は実施例1と同じとした。
【0077】
実施例6は、フィルムの腹部分を帯電ロールにドクタ方向で接触させた以外は実施例1と同じとした。
【0078】
比較例1は、フィルムの体積抵抗が10Ωとなるようにした以外は実施例1と同じとした。
【0079】
比較例2は、ポリウレタン樹脂に酸化すず微粒子を含ませてフィルムの体積抵抗を10Ωとした以外は比較例2と同じとした。
【0080】
比較例3は、フィルムの体積抵抗が1011Ωとなるようにした以外は実施例1と同じとした。尚、以上で使用したフィルムについては、厚みを3mm、帯電ロールへの設計上の食い込み量を0.6mmとすることで、帯電ロールに対するフィルムの接触線圧を0.18gf/mmとしている点は共通している。
【0081】
以上のように設定条件を変化させて、‘色点’の有無、不要物の‘フィルムへの付着’の有無、‘フィルムの傷み’、および‘色点以外の画像欠陥’の有無について調査し、これらに基づいて‘判定’を行った。‘判定’については、全く問題なければ‘優’、ほとんど問題無ければ‘良’、許容範囲であれば‘可’、問題あれば‘NG’としている。以下に示す表2が、これら実施例および比較例についての内容および結果である。
【0082】
【表2】

【0083】
表2には、上述の実施例1から実施例6までと、比較例1から比較例3までとのそれぞれについてのフィルムの組成と、‘体積抵抗’、帯電ロールへのフィルムの‘接触する向き’、‘色点’の有無、不要物の‘フィルムへの付着’、‘フィルムの傷み’、‘色点以外の画像欠陥’、および‘判定’が示されている。
【0084】
実施例1では、ポリウレタン樹脂にカーボンブラックを含ませて体積抵抗を10Ωにしたフィルムをワイパ方向で帯電ロールに接触させたが、‘色点’、‘フィルムへの付着’はみられず、また、‘フィルムの傷み’も‘ごく僅か’であり、‘色点以外の画像欠陥’もみられず、‘判定’は‘優’であった。
【0085】
実施例2では、ポリウレタン樹脂にカーボンブラックを含ませて体積抵抗を10Ωにしたフィルムをワイパ方向で帯電ロールに接触させたが、‘色点’、‘フィルムへの付着’はみられず、また、‘フィルムの傷み’も‘ごく僅か’であり、‘色点以外の画像欠陥’もみられず、‘判定’は‘優’であった。
【0086】
実施例3では、ポリウレタン樹脂にカーボンブラックを含ませて体積抵抗を10Ωにしたフィルムをワイパ方向で帯電ロールに接触させたが、‘色点’、‘フィルムへの付着’はみられず、また、‘フィルムの傷み’も‘ごく僅か’であり、‘色点以外の画像欠陥’もみられず、‘判定’は‘優’であった。
【0087】
実施例4では、ポリウレタン樹脂に酸化すず微粒子を含ませて体積抵抗を10Ωにしたフィルムをワイパ方向で帯電ロールに接触させたが、‘色点’や‘フィルムへの付着’はみられず、また、‘フィルムの傷み’も‘ごく僅か’であるものの、‘色点以外の画像欠陥’については、酸化すず微粒子により帯電ロールが表面に傷が生じたことで、筋状の画像欠陥が発生し、‘判定’は‘良’であった。
【0088】
実施例5では、ポリウレタン樹脂にカーボンブラックを含ませて体積抵抗を1010Ωにしたフィルムをワイパ方向で帯電ロールに接触させたが、‘色点’、‘フィルムへの付着’はみられず、また、‘フィルムの傷み’も‘ごく僅か’であり、‘色点以外の画像欠陥’もみられず、‘判定’は‘優’であった。
【0089】
実施例6では、ポリウレタン樹脂にカーボンブラックを含ませて体積抵抗を10Ωにしたフィルムをドクタ方向で帯電ロールに接触させたが、‘色点’、‘フィルムへの付着’、および‘色点以外の画像欠陥’はないものの、‘フィルムの傷み’が‘やや激しく’、‘判定’は‘可’であった。
【0090】
比較例1では、ポリウレタン樹脂にカーボンブラックを含ませて体積抵抗を10Ωにしたフィルムをワイパ方向で帯電ロールに接触させたが、‘フィルムの傷み’は‘ごく僅か’であり‘色点以外の画像欠陥’はないものの、カーボンブラックの含有量過多のため、帯電ロールとの接触によりフィルムから離脱して凝集したカーボンが帯電ロールに付着することによる‘色点’が5ヶ、凝集したカーボンの‘フィルムへの付着’が13ヶみられ、‘判定’は‘NG’であった。
【0091】
比較例2では、ポリウレタン樹脂に酸化すず微粒子を含ませて体積抵抗を10Ωにしたフィルムをワイパ方向で帯電ロールに接触させたが、‘フィルムの傷み’は‘ごく僅か’であるものの、‘色点以外の画像欠陥’については、酸化すず微粒子により帯電ロールの表面に傷が生じたことによる筋状の画像欠陥が発生し、また、酸化すず微粒子の含有量過多のため、帯電ロールとの接触によりフィルムから離脱して凝集した酸化すず微粒子が帯電ロールに付着することによる‘色点’が4ヶ、凝集したカーボンの‘フィルムへの付着’が16ヶみられ、‘判定’は‘NG’であった。
【0092】
比較例3では、ポリウレタン樹脂にカーボンブラックを含ませて体積抵抗を1011Ωにしたフィルムをワイパ方向で帯電ロールに接触させたが、‘フィルムの傷み’は‘ごく僅か’であり‘色点以外の画像欠陥’はみられないものの、フィルムの帯電ロールとの接触部分が摩擦帯電して不要物を引きつけたため、‘色点’が3ヶ、不要物の‘フィルムへの付着’が10ヶみられ、‘判定’は‘NG’であった。
【0093】
実施例1から実施例6までと、比較例1から比較例3までとからは、フィルムの、帯電ロールに対する接触する向きにかかわらず、また、体積抵抗を調節する材料にかかわらず、体積抵抗が10Ω以上1010Ω以下であれば、フィルムの、帯電ロールとの接触部分の摩擦による帯電が抑制され、不要物のフィルムへの付着を抑えられることが確認できた。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】プリンタの概略構成図である。
【図2】帯電器の拡大図である。
【図3】帯電ロールに接触しているフィルムの外観斜視図である。
【図4】本発明の帯電装置の第2実施形態の拡大図である。
【符号の説明】
【0095】
1 プリンタ
10 感光体
11 帯電器
110 ハウジング
111 帯電ロール
112 電圧印加部
113 帯電ロールクリーナ
1131 クリーニングロール
1132、2132 フィルム
12 露光器
13 現像器
14 転写ロール
15 定着器
16 用紙トレイ
17 用紙搬送装置
20 カートリッジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被帯電体に接触して回転しながら該被帯電体に電荷を付与する帯電ロールに接触して従動回転する、少なくとも表面部分が発泡体からなるクリーニングロールと、
前記帯電ロールに接触して該帯電ロールの表面をクリーニングする能力を有する、体積抵抗が10Ω以上1010Ω以下の有機高分子化合物からなることと、該帯電ロールと接触する箇所が有機高分子化合物からなり、水に対する該箇所の接触角が70°以上であることとのうち少なくとも一方を満たした、前記クリーニングロールとは別のクリーニング部材とを備えたことを特徴とする帯電ロールクリーナ。
【請求項2】
前記クリーニング部材は、前記箇所がフッ素系樹脂粒子を含有した有機高分子化合物を含むものであることを特徴とする請求項1記載の帯電ロールクリーナ。
【請求項3】
前記クリーニング部材のフッ素系樹脂粒子の含有量が、該クリーニング部材の全重量の5重量パーセント以上20重量パーセント以下であることを特徴とする請求項2記載の帯電ロールクリーナ。
【請求項4】
前記クリーニング部材が、カーボンブラックを含有することを特徴とする請求項1記載の帯電ロールクリーナ。
【請求項5】
前記クリーニング部材が、前記帯電ロールの回転の向きに倣う向きに広がるフィルム状物であって、該フィルム状物の腹で該帯電ロールに接触するものであることを特徴とする請求項1から4のうちのいずれか1項記載の帯電ロールクリーナ。
【請求項6】
被帯電体に接触して回転しながら該被帯電体に電荷を付与する帯電ロールと、
前記帯電ロールに接触して従動回転する、少なくとも表面部分が発泡体からなるクリーニングロールと、
前記帯電ロールに接触して該帯電ロールの表面をクリーニングする能力を有する、体積抵抗が10Ω以上1010Ω以下の有機高分子化合物からなることと、該帯電ロールと接触する箇所が有機高分子化合物からなり、水に対する該箇所の接触角が70°以上であることとのうち少なくとも一方を満たした、前記クリーニングロールとは別のクリーニング部材とを備えたことを特徴とする帯電装置。
【請求項7】
表面に像を保持する像保持体と、
前記像保持体に接触して回転しながら該像保持体に電荷を付与する帯電ロールと、
前記帯電ロールに接触して従動回転する、少なくとも表面部分が発泡体からなるクリーニングロールと、
前記帯電ロールに接触して該帯電ロールの表面をクリーニングする能力を有する、体積抵抗が10Ω以上1010Ω以下の有機高分子化合物からなることと、該帯電ロールと接触する箇所が有機高分子化合物からなり、水に対する該箇所の接触角が70°以上であることとのうち少なくとも一方を満たした、前記クリーニングロールとは別のクリーニング部材とを備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項8】
表面に像を保持する像保持体;
前記像保持体に接触して回転しながら該像保持体に電荷を付与する帯電ロールと、該帯電ロールに接触して従動回転する、少なくとも表面部分が発泡体からなるクリーニングロールと、該帯電ロールに接触して該帯電ロールの表面をクリーニングする能力を有する、体積抵抗が10Ω以上1010Ω以下の有機高分子化合物からなることと、該帯電ロールと接触する箇所が有機高分子化合物からなり、水に対する該箇所の接触角が70°以上であることとのうち少なくとも一方を満たした、該クリーニングロールとは別のクリーニング部材とを備えた帯電装置;および
前記帯電装置によって帯電された像保持体に静電潜像を形成し、その静電潜像を現像して現像像を形成する像形成部;
を備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−92758(P2009−92758A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−261057(P2007−261057)
【出願日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】