説明

帯電ワイヤの取付方法、プロセスカートリッジの製造方法およびプロセスカートリッジ

【課題】本発明は、帯電ワイヤに設定値以上の張力がかかるのを抑制することができる帯電ワイヤの取付方法等を提供することを目的とする。
【解決手段】帯電ワイヤ110の取付方法は、ワイヤ係止部230に帯電ワイヤ110の一端を係止させるとともに、帯電ワイヤ110の他端にトーションバネ状のワイヤ電極130の一方のバネ脚部(第1バネ脚部134)を係合させる第1工程と、第1工程の後に、帯電ワイヤ110に設定値以上の張力が加わらない状態で、ワイヤ電極130のコイル部132をコイル支持部(保持穴214)に取り付ける第2工程と、第2工程の後に、ワイヤ電極130の変形量が大きくなる方向にワイヤ電極130の他方のバネ脚部(第2バネ脚部135)を移動させ、当該他方のバネ脚部を逆方向に戻すことなくそのまま電極支持部215に固定させる第3工程を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロセスフレームに帯電ワイヤを取り付けるための帯電ワイヤの取付方法と、この取付方法を利用したプロセスカートリッジの製造方法と、この製造方法に適したプロセスカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、静電潜像を形成するための感光ドラムと、電圧を印加した帯電ワイヤからの放電により感光ドラムを帯電させるコロナ放電式の帯電器とを備えたプロセスカートリッジが知られている。このようなプロセスカートリッジとしては、従来、プロセスフレームに形成されるワイヤ係止部および電極支持部と、ワイヤ係止部と電極支持部との間に設けられる帯電ワイヤおよびトーションバネ状のワイヤ電極とを備えるものが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
具体的に、この技術では、帯電ワイヤは、その両端にリング状のフック部を有している。また、ワイヤ係止部は、帯電ワイヤのワイヤ状の部分を挟むように一対配設されてフック部を係止する当接壁と、フック部と対面する規制壁とを有している。
【0004】
そして、この技術では、電極支持部にワイヤ電極の一端を支持させた後、ワイヤ電極の他端に帯電ワイヤの一端側のフック部を係合させ、帯電ワイヤの他端側のフック部を一度規制壁を越えるように引っ張った後、当接壁に係止させることで、帯電ワイヤを所定の張力(設定値)で張った状態でプロセスフレームに取り付けていた。
【0005】
【特許文献1】特開2006−39139号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の方法では、帯電ワイヤの他端側のフック部を一度規制壁を越えるように引っ張るので、この際に、帯電ワイヤに設定値以上の張力がかかり、帯電ワイヤが切れるおそれがあった。
【0007】
そこで、本発明は、帯電ワイヤに設定値以上の張力がかかるのを抑制することができる帯電ワイヤの取付方法と、この取付方法を利用したプロセスカートリッジの製造方法と、この製造方法に適したプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本発明に係る帯電ワイヤの取付方法およびプロセスカートリッジの製造方法は、プロセスフレームに形成されるワイヤ係止部に帯電ワイヤの一端を係止させるとともに、前記帯電ワイヤの他端にトーションバネ状のワイヤ電極の一方のバネ脚部を係合させる第1工程と、前記第1工程の後に、前記帯電ワイヤに設定値以上の張力が加わらない状態で、前記ワイヤ電極のコイル部を前記プロセスフレームに形成されるコイル支持部に取り付ける第2工程と、前記第2工程の後に、前記ワイヤ電極の変形量が大きくなる方向に前記ワイヤ電極の他方のバネ脚部を移動させ、当該他方のバネ脚部を逆方向に戻すことなくそのまま前記プロセスフレームに形成される電極支持部に固定させる第3工程を備えることを特徴とする。
【0009】
ここで、「設定値」とは、最終位置決め時(プロセスフレームに取り付けた状態のとき)に、帯電ワイヤにかかる最終の張力を意味する。
【0010】
本発明によれば、第2工程において、帯電ワイヤに設定値以上の張力が加わらない状態でコイル部をコイル支持部に取り付けることで、帯電ワイヤに設定値以上の張力が加わることなく帯電ワイヤとワイヤ電極がプロセスフレームに対するおおよその位置に仮組みされる。その後、第3工程においてワイヤ電極の他方のバネ脚部を移動させていくと、帯電ワイヤにかかる張力が徐々に大きくなっていく。そして、他方のバネ脚部を逆方向に戻すことなくそのまま電極支持部に固定することにより、帯電ワイヤにかかる張力が設定値になったときに帯電ワイヤおよびワイヤ電極がプロセスフレームに取り付けられることとなる。
【0011】
また、前述した方法に適したプロセスカートリッジとして、ワイヤ部と当該ワイヤ部の両端に設けられる一対のフック部を有する帯電ワイヤと、コイル部と当該コイル部の両端に形成される一対のバネ脚部を有するトーションバネ状のワイヤ電極と、前記帯電ワイヤおよび前記ワイヤ電極が取り付けられるプロセスフレームとを備えたプロセスカートリッジであって、前記プロセスフレームには、前記帯電ワイヤの一端側のフック部を係止するワイヤ係止部と、前記帯電ワイヤの他端側のフック部に一方のバネ脚部が係合した状態のワイヤ電極のコイル部が嵌合されるコイル支持部と、前記ワイヤ電極の他方のバネ脚部を固定する電極支持部と、が設けられ、前記帯電ワイヤの各フック部が前記ワイヤ係止部と前記ワイヤ電極の一方のバネ脚部に係合し、かつ、前記ワイヤ電極の他方のバネ脚部が前記電極支持部から外れた状態で、前記コイル部を前記コイル支持部に嵌合したときに、前記帯電ワイヤに、ゼロよりも大きく、かつ、設定値よりも小さな張力が加わるように、前記コイル部および前記コイル支持部が構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジを採用してもよい。
【0012】
これによれば、前述した方法を良好に実現することができるので、帯電ワイヤに設定値以上の張力がかかるのを抑制することができる。また、この構造では、前述した方法の第2工程(仮組み)の後、ワイヤ係止部とコイル支持部で支持されるワイヤ電極との間において所定の張力(ゼロよりも大きく、かつ、設定値よりも小さな張力)で帯電ワイヤが張られるため、帯電ワイヤやワイヤ電極がプロセスフレームに仮止めされてほとんど動かない状態(仮止め状態)となる。したがって、第2工程の後に、作業者がプロセスフレームを傾けたり、多少揺らしたりしても、仮止め状態を維持することができ、製造を容易にすることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ワイヤ電極の他方のバネ脚部を逆方向に戻すことなくそのまま電極支持部に固定するので、最終的に帯電ワイヤをプロセスフレームに取り付ける前に帯電ワイヤに設定値以上の張力がかかるのを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
<カラープリンタの全体構成>
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。参照する図面において、図1はカラープリンタの全体構成を示す断面図であり、図2はプロセスカートリッジの構造を示す拡大断面図である。
【0015】
以下の説明において、方向は、カラープリンタ使用時のユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1において、紙面に向かって左側を「前側」、紙面に向かって右側を「後側」とし、紙面に向かって奥側を「左側」、紙面に向かって手前側を「右側」とする。また、紙面に向かって上下方向を「上下方向」とする。
【0016】
図1に示すように、カラープリンタ1は、本体筐体10内に、用紙Pを供給する給紙部20と、給紙された用紙Pに画像を形成する画像形成部30と、画像が形成された用紙Pを排出する排紙部90とを備えている。
【0017】
本体筐体10の上部には開閉自在なアッパーカバー12が、後側に設けられたヒンジ(図示せず)を支点として上下に回動自在に設けられている。アッパーカバー12の上面は、本体筐体10から排出された用紙Pを蓄積する排紙トレイ13となっており、下面にはLEDユニット40を保持する複数の保持部材14が設けられている。
【0018】
給紙部20は、本体筐体10内の下部に設けられ、本体筐体10に着脱自在に装着される給紙トレイ21と、この給紙トレイ21から用紙Pを画像形成部30へ搬送する用紙供給機構22を主に備えている。給紙部20では、給紙トレイ21内の用紙Pが、用紙供給機構22によって一枚ずつ分離されて画像形成部30に供給される。
【0019】
画像形成部30は、4つのLEDユニット40と、4つのプロセスカートリッジ50と、転写ユニット70と、定着ユニット80とから主に構成されている。
【0020】
プロセスカートリッジ50は、アッパーカバー12と給紙部20との間で前後方向に並んで配置され、図2に示すように、ドラムユニット51と、ドラムユニット51に対して着脱自在に装着される現像ユニット61とを備えている。なお、各プロセスカートリッジ50は、現像ユニット61のトナー収容室66に収容されるトナーの色が相違するのみであり、構成は同一である。
【0021】
ドラムユニット51は、プロセスフレームの一例としてのドラムフレーム52と、このドラムフレーム52に回転可能に支持される感光ドラム53と、感光ドラム53を露光する帯電器54とを主に備えている。なお、ドラムフレーム52と帯電器54の構造の詳細は、後で詳述することとする。
【0022】
ドラムフレーム52は、現像ユニット61が装着されることで、外部から感光ドラム53を臨む露光穴55が形成されるようになっている。この露光穴55には、感光ドラム53の上方の面にLEDユニット40が対向して挿入される。
【0023】
現像ユニット61は、現像フレーム62と、現像フレーム62に回転可能に支持される現像ローラ63および供給ローラ64と、ブレード組立体65とを備え、トナーを収容するトナー収容室66を有している。
【0024】
図1に示すように、転写ユニット70は、給紙部20と各プロセスカートリッジ50との間に設けられ、駆動ローラ71、従動ローラ72、搬送ベルト73および転写ローラ74を主に備えている。
【0025】
駆動ローラ71および従動ローラ72は、前後方向に離間して平行に配置され、その間にエンドレスベルトからなる搬送ベルト73が張設されている。搬送ベルト73は、その外側の面が各感光ドラム53に接している。また、搬送ベルト73の内側には、各感光ドラム53との間で搬送ベルト73を挟持する転写ローラ74が、各感光ドラム53に対向して4つ配置されている。この転写ローラ74には、転写時に定電流制御によって転写バイアスが印加される。
【0026】
定着ユニット80は、各プロセスカートリッジ50および転写ユニット70の後側に配置され、加熱ローラ81と、加熱ローラ81と対向配置され加熱ローラ81を押圧する加圧ローラ82とを備えている。
【0027】
このように構成される画像形成部30では、まず、各感光ドラム53の表面が、帯電器54により一様に帯電された後、各LEDユニット40から照射される光により露光される。これにより、露光された部分の電位が下がって、各感光ドラム53上に画像データに基づく静電潜像が形成される。
【0028】
また、トナー収容室66内のトナーが、供給ローラ64の回転により現像ローラ63に供給され、現像ローラ63の回転により現像ローラ63とブレード組立体65との間に進入して一定厚さの薄層として現像ローラ63上に担持される。
【0029】
現像ローラ63上に担持されたトナーは、現像ローラ63が感光ドラム53に対向して接触するときに、感光ドラム53上に形成された静電潜像に供給される。これにより、感光ドラム53上でトナーが選択的に担持されて静電潜像が可視像化され、反転現像によりトナー像が形成される。
【0030】
そして、搬送ベルト73上に供給された用紙Pが各感光ドラム53と搬送ベルト73の内側に配置される各転写ローラ74との間を通過することで、各感光ドラム53上に形成されたトナー像が用紙P上に転写される。用紙Pが加熱ローラ81と加圧ローラ82との間を通過すると、用紙P上に転写されたトナー像が熱定着される。
【0031】
排紙部90は、定着ユニット80の出口から上方に向かって延び、手前側に反転するように形成された排紙側搬送経路91と、用紙Pを搬送する複数対の搬送ローラ92を主に備えている。トナー像が転写され、熱定着された用紙Pは、搬送ローラ92によって排紙側搬送経路91を搬送され、本体筐体10の外部に排出されて排紙トレイ13に蓄積される。
【0032】
<ドラムフレームと帯電器の詳細構造>
次に、ドラムフレーム52と帯電器54の詳細構造について説明する。参照する図面において、図3はドラムユニットおよび現像ユニットの側面図であり、図4はドラム上フレームを示す斜視図である。図5はドラム上フレームを分解して示す分解斜視図(a)と、ワイヤ係止部を示す平面図(b)であり、図6はフレーム本体の右側部分と、ワイヤ電極と、電極カバーを詳細に示す拡大図(a)と、図6(a)のX−X断面図(b)である。図7はワイヤ電極をドラム上フレームに取り付けた状態を示す拡大斜視図であり、図8はワイヤ電極を示す拡大斜視図である。
【0033】
<ドラムフレームの詳細構造>
図3に示すように、ドラムフレーム52は、感光ドラム53を支持し、現像ユニット61が着脱されるドラム下フレーム52Aと、帯電器54(図2参照)を支持し、ドラム下フレーム52Aに組み付けられるドラム上フレーム52Bとを含んで構成されている。
【0034】
図4および図5(a)に示すように、ドラム上フレーム52Bは、樹脂の成型品からなり、左右方向に延びるフレーム本体210と、フレーム本体210の右側面211に着脱可能に設けられる電極カバー220とを備えている。
【0035】
フレーム本体210には、帯電器54が取り付けられる取付溝212が左右方向に沿って形成されている。なお、取付溝212には、後述する帯電ワイヤ110のワイヤ部111を清掃する清掃部材(図示せず)がスライド可能に設けられている。
【0036】
また、取付溝212の底壁の左側には、図5(b)に示すように、帯電ワイヤ110の左端側のリングフック部112を係止するワイヤ係止部230が形成されている。ワイヤ係止部230は、右方へのリングフック部112の移動を規制する一対の当接壁231と、後ろ斜め上方(リングフック部112の軸方向)へのリングフック部112の移動を規制する一対の規制壁232とを備えている。
【0037】
当接壁231は、帯電ワイヤ110のワイヤ部111を挟んで配設されており、リングフック部112の外周縁に一体に形成される矩形の根元部113を係止している。規制壁232は、当接壁231から左方に向けて延在し、リングフック部112と対面するように配置されている。そして、規制壁232は、リングフック部112の中心よりも左側(帯電ワイヤ110の張設方向外側)の部位に対面するように延在しており、これによりリングフック部112の半分以上の部分が規制壁232で支持されている。ここで、「帯電ワイヤ110の張設方向」とは、帯電ワイヤ110がフレーム本体210に取り付けられた状態において、帯電ワイヤ110に張力がかかる方向をいう。
【0038】
また、取付溝212の底壁の右側には、図7(a)に示すように、帯電ワイヤ110のワイヤ部111の右側部分が入り込むワイヤ挿入溝241が形成されたワイヤ支持壁240が形成されている。そして、ワイヤ支持壁240のワイヤ挿入溝241の開口端両側には、帯電ワイヤ110のワイヤ部111をワイヤ挿入溝241に誘い込むための一対の傾斜面242,243が形成されている。
【0039】
一対の傾斜面242,243のうち後述する保持穴214(コイル部132)側の傾斜面242は、反対側の傾斜面243よりも緩やかな角度で形成されている。言い換えると、図7(b)に示すように、保持穴214側の傾斜面242の誘い込み幅αが、反対側の傾斜面243の誘い込み幅βよりも大きくなっている。ここで、「誘い込み幅」とは、ワイヤ挿入溝241を開口側から見たときの、傾斜面242,243の端縁のうちワイヤ挿入溝241から最も離れた端縁242A,243Aからワイヤ挿入溝241に最も近い端縁242B,243Bまでの長さをいう。これにより、取付時において帯電ワイヤ110の右側部分が正規位置よりも保持穴214側に近付くことによって、帯電ワイヤ110が正規の姿勢よりも斜めに傾いた場合であっても、広めに形成された傾斜面242と斜めになった帯電ワイヤ110のワイヤ部111とが対向するので、傾斜面242に沿って帯電ワイヤ110のワイヤ部111をワイヤ挿入溝241に案内することができる。
【0040】
また、図6(a)に示すように、フレーム本体210の右側面211には、後述するワイヤ電極130が配設される電極取付部213がワイヤ電極130の形状に合わせて形成されている。具体的に、この電極取付部213は、フレーム本体210の前端から前方に延びるように形成されている。
【0041】
また、フレーム本体210の右側面211のうち取付溝212よりも前方の部位(電極取付部213の根元部分)には、後述するワイヤ電極130のコイル部132を嵌合により支持するコイル支持部の一例としての保持穴214が矩形の有底筒状に形成されている。さらに、この保持穴214の前方(電極取付部213の前端部分)には、ワイヤ電極130の他方のバネ脚部としての第2バネ脚部135の先端部(係合部133)を固定するための電極支持部215が形成されている。
【0042】
電極支持部215は、電極取付部213の前端部分から右に突出するように形成されている。そして、電極支持部215の前面には、前方に突出してワイヤ電極130の係合部133と係合する係合リブ216が形成されている。
【0043】
電極カバー220は、ワイヤ電極130を覆うカバーであり、電極取付部213やフレーム本体210との間でワイヤ電極130を収容するスペースを形成している。電極カバー220の前端部には、ワイヤ電極130の係合部133の一部(ワイヤ側本体接続部136)を外方に露出させる第1開口221が形成されている。
【0044】
そして、電極カバー220の前端部の前壁222は、前述した係合リブ216やこの係合リブ216に係合するワイヤ電極130の係合部133(詳しくは連結部133D等)を覆うように配置されている。詳しくは、図6(b)に示すように、電極カバー220の前壁222は、係合リブ216との隙間がワイヤ電極130の直径未満の大きさとなるように、係合リブ216やワイヤ電極130の連結部133D等に隣接している。そのため、ワイヤ電極130の連結部133Dが係合リブ216から脱落することが抑制されている。
【0045】
また、電極カバー220の後端部には、後述するグリッド120のグリッド側本体接続部124(図4参照)を外方に露出させる第2開口223が形成されている。
【0046】
<帯電器の詳細構造>
図5(a)に示すように、帯電器54は、帯電ワイヤ110と、グリッド120と、ワイヤ電極130とを備えて構成されている。
【0047】
帯電ワイヤ110は、金属製のワイヤ部111と、このワイヤ部111の両端に取り付けられたフック部の一例としての一対のリングフック部112とを備えてなる。そして、この帯電ワイヤ110は、その左端側のリングフック部112がドラム上フレーム52Bのワイヤ係止部230(図5(b)参照)に係合し、その右端側のリングフック部112が後述するワイヤ電極130によって引っ張られることで、左右方向(感光ドラム53の軸方向)に沿って張設されている。
【0048】
グリッド120は、左右方向、すなわち帯電ワイヤ110が張られた方向に延びる下板121と、この下板121の前後端から上方に突出する前側板122および後側板123とを有し、下板121、前側板122および後側板123により、側面視でコ字型に形成されている。
【0049】
下板121は、グリッド120をドラム上フレーム52Bに組み付けた状態において、感光ドラム53と帯電ワイヤ110の間に配置されている。下板121には、スリット形状のグリッド穴127が複数形成されている。
【0050】
前側板122は、下板121よりも左右方向の両方に長く延びて形成されている。前側板122の右側の端部には、図5における上方向(ドラム上フレーム52B側)に開口するL字型の切欠部128が形成されている。切欠部128は、図5における上から下に延びた後、右へ向けて曲がって延びることでL字型を形成している。前側板122の左側の端部には、左方向に開口する切欠部129が形成されている。
【0051】
後側板123には、前側板122と同様に、切欠部128および切欠部129が形成されている。また、後側板123の右側端部は、前側板122の右端よりもさらに長く延びて、下板121とは逆側(外側)に2回折り曲げられてフック状の端部形状となっている。これにより、後側板123の右側の端面が、本体筐体10にあるピン状の本体電極(図示略)と接触して電気的に接続されるグリッド側本体接続部124となっている。
なお、上述の切欠部128および切欠部129は、グリッド120をドラム上フレーム52Bに係合させるためのものである。
【0052】
ワイヤ電極130は、帯電ワイヤ110に電圧を印加するためのものであり、金属製の線状部材がトーションバネ状に屈曲形成されることによって形成されている。具体的に、このワイヤ電極130は、図8に拡大して示すように、コイル部132と、コイル部132の両端に形成される第1バネ脚部134および第2バネ脚部135と、第1バネ脚部134の先端に形成されるワイヤ接続部131と、第2バネ脚部135の先端に形成される係合部133とを主に備えて構成されている。
【0053】
ワイヤ接続部131は、U字状のフック形状に形成されており、図7に示すように、帯電ワイヤ110のリングフック部112に引っ掛かることで帯電ワイヤ110に電気的に接続されている。
【0054】
コイル部132は、コイル状に形成されており、図7に示すように、ワイヤ電極130が帯電ワイヤ110およびドラム上フレーム52Bに取り付けられた状態において、第1バネ脚部134およびワイヤ接続部131を介して帯電ワイヤ110に張力を与えている。具体的に、コイル部132と保持穴214は、所定の嵌合力で嵌合するように構成されている。これにより、帯電ワイヤ110の各リングフック部112がワイヤ係止部230とワイヤ電極130の第1バネ脚部134に係合した状態で、かつ、ワイヤ電極130の第2バネ脚部135が電極支持部215から外れた状態で、コイル部132を保持穴214に嵌合したときに、帯電ワイヤ110に、ゼロよりも大きく、かつ、設定値よりも小さな張力が加わるようになっている。
【0055】
図8に示すように、係合部133は、延在部133Aと、コ字状の第1係合部133Bおよび第2係合部133Cと、第1係合部133Bと第2係合部133Cとを繋ぐ連結部133Dと、第3係合部133Eとを備えて構成されている。
【0056】
延在部133Aは、第2バネ脚部135の前端から前斜め上方に延びている。
【0057】
第1係合部133Bおよび第2係合部133Cは、左に開口するコ字状に曲げられており、互いに平行となるように配置されて、ドラム上フレーム52Bの電極支持部215に嵌合可能となっている。詳しくは、第1係合部133Bは、延在部133Aの前端から右方に延びた後、前斜め上方に曲げられるとともに、左方に曲げられた形状となっている。また、第2係合部133Cは、第1係合部133Bに対して後方にオフセットした(所定距離だけずれた)位置に配置されている。
【0058】
これにより、第1係合部133Bを構成する3つの棒状部分が、それぞれ第2係合部133Cを構成する3つの棒状部分と互いに平行になるとともに同じ距離だけ離れた位置に配置される。そして、コ字状の第1係合部133Bおよび第2係合部133Cの底部分を構成する一対の互いに平行な棒状部分133F,133Gが、本体筐体10にあるピン状の本体電極(図示略)と接触して電気的に接続されるワイヤ側本体接続部136となっている。
【0059】
連結部133Dは、第1係合部133Bの端部と、第2係合部133Cの端部とを繋ぐように形成されている。そして、この連結部133Dと、この連結部133Dに隣接する第1係合部133Bの一部と、連結部133Dに隣接する第2係合部133Cの一部とで形成されるコ字状の部分が、前述したドラム上フレーム52Bの係合リブ216を囲うように係合リブ216と係合する。
【0060】
第3係合部133Eは、第2係合部133Cの端部から後斜め下方に折り曲げられている。そして、この第3係合部133Eは、図7に示すように、ドラム上フレーム52Bに形成される係合片217に対して前側から係合するようになっている。これにより、図示せぬピン状の本体電極が、一対の棒状部分133F,133Gの間に入って、これらを押し広げたときに、第3係合部133Eの移動が係合片217で規制され、第3係合部133Eと連結部133Dを中心にしてコ字状の第1係合部133Bおよび第2係合部133Cが撓む。そして、このような第1係合部133Bおよび第2係合部133Cの撓み変形により、一対の棒状部分133F,133Gの間で本体電極が確実に挟持される。
【0061】
また、コイル部132と第2バネ脚部135との間には、保持穴214に係合する直線部137が形成されている。そのため、図7に示すように、コイル部132を保持穴214に嵌め込んだ際に、保持穴214に直線部137が係合することで、コイル部132の向きが固定され、係合部133が電極取付部213に対して常に所定距離だけ離れて配置されるようになっている(図9(b)参照)。すなわち、直線部137がないと、円筒状のコイル部132が矩形の保持穴214内で回動して、係合部133が電極取付部213に対して離れすぎてしまい、その後の組み付けが困難になる場合があるが、直線部137を設けることで、このような問題を解消することが可能となっている。また、直線部137がないと、円筒状のコイル部132が矩形の保持穴214内で回動して、帯電ワイヤ110のリングフック部112からワイヤ接続部131が外れる可能性もあるが、直線部137を設けることで、このような問題も解消することが可能となっている。
【0062】
次に、帯電ワイヤ110をドラム上フレーム52Bに取り付ける方法について説明する。参照する図面において、図9は帯電ワイヤの取付方法の第1工程を示す簡略図(a)と、第2工程を示す簡略図(b)であり、図10は斜めになった帯電ワイヤを正規の姿勢に戻す工程を示す簡略図(a)と、第3工程を示す簡略図(b)である。
【0063】
図9(a)に示すように、まず、ドラム上フレーム52Bのワイヤ係止部230に帯電ワイヤ110の左側のリングフック部112を係止させるとともに、帯電ワイヤ110の右側のリングフック部112にワイヤ電極130のワイヤ接続部131を係合させる(第1工程)。その後、図9(b)に示すように、帯電ワイヤ110に設定値以上の張力が加わらない状態に維持しながら、ワイヤ電極130のコイル部132をドラム上フレーム52Bの保持穴214に押し込んで仮止めする(第2工程)。この際、コイル部132が保持穴214に嵌合して支持されることにより、ワイヤ電極130とワイヤ係止部230との間において、帯電ワイヤ110は、ゼロよりも大きく、かつ、設定値よりも小さな張力が加わった状態で維持される。これにより、帯電ワイヤ110およびワイヤ電極130が、ドラム上フレーム52Bに対してほとんど動かない状態(仮止め状態)となる。
【0064】
なお、このようにコイル部132を保持穴214に押し込む際に、ワイヤ電極130によって帯電ワイヤ110の右側部分がコイル部132側に引っ張られると、ワイヤ部111が正規の姿勢(図10(b)の姿勢)よりも斜めに傾く場合がある。このような場合であっても、図10(a)に示すように、ワイヤ部111が緩やかな傾斜面242に対向するので、ワイヤ部111を緩やかな傾斜面242に沿って移動させることで、ワイヤ部111をワイヤ挿入溝241内に位置させることができる。
【0065】
そして、第2工程の後は、図10(b)に示すように、ワイヤ電極130の変形量が大きくなる方向(帯電ワイヤ110を引っ張る方向)にワイヤ電極130の第2バネ脚部135を移動させ、この第2バネ脚部135を逆方向に戻すことなくそのまま係合部133をドラム上フレーム52Bの電極支持部215に嵌合させて固定させる(第3工程)。この際、第2バネ脚部135の移動とともに帯電ワイヤ110にかかる張力が徐々に上がっていくが、第2バネ脚部135の係合部133が電極支持部215を越えることなくそのまま嵌合されるので、帯電ワイヤ110に必要以上の張力がかかることが抑えられている。
【0066】
そして、帯電ワイヤ110をドラム上フレーム52Bに取り付けた後(または、取り付ける前)に、その他の部品(前述したグリッド120等)をドラム上フレーム52Bに組み付けることで、ドラム上フレーム52Bが製造される。また、このドラム上フレーム52Bに対して、ドラム下フレーム52Aや現像ユニット61を組み付けることで、プロセスカートリッジ50が製造される。
【0067】
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
ワイヤ電極130のコイル部132を先に仮止めした後で第2バネ脚部135を逆方向に戻すことなく一方向に移動させたまま電極支持部215に嵌合させるので、帯電ワイヤ110に設定値以上の張力がかかるのを抑制することができる。
【0068】
保持穴214にコイル部132が所定の嵌合力で嵌合して、帯電ワイヤ110が所定の張力で張られることで、帯電ワイヤ110やワイヤ電極130をドラム上フレーム52Bに仮止めしてほとんど動かない状態にすることができる。したがって、作業者がドラム上フレーム52Bを傾けたり、多少揺らしたりしても、仮止め状態を維持することができ、製造を容易にすることができる。
【0069】
ワイヤ挿入溝241の開口端に形成されるコイル部132側の傾斜面242の誘い込み幅αが、反対側の傾斜面243の誘い込み幅βよりも大きくなっているので、帯電ワイヤ110が正規の姿勢よりも保持穴214寄りに斜めに傾いた場合であっても、広めの傾斜面243に沿ってワイヤ部111をワイヤ挿入溝241に良好に案内することができる。なお、このように帯電ワイヤ110が保持穴214寄りに傾くのは、本発明の方法を採用する場合に特に起こり易いので、コイル部132側の傾斜面242を広めにする構造を採用することで、本発明の方法をより良好に行うことができる。
【0070】
ワイヤ係止部230の規制壁232が、リングフック部112の中心よりも左側の部位に対面するように延在して、リングフック部112の半分以上の部分を支持しているので、帯電ワイヤ110の左側のリングフック部112がワイヤ係止部230の規制壁232から脱落するのを抑制することができる。ちなみに、従来技術のようにバネ状のワイヤ電極を先に固定させ、帯電ワイヤの一端側のフック部を一度規制壁を越えるように引っ張った後、当接壁に係止させる方法では、規制壁を越える際に帯電ワイヤに加わる設定値以上の張力が大きくなりすぎないように、規制壁の高さを高くすることができない。これに対し、本発明のような取付方法を採用することで、規制壁232の高さを高くして、リングフック部112を半分以上支持することが可能となった。
【0071】
電極支持部215の前面に、ワイヤ電極130の連結部133Dと、第1係合部133Bの一部と、第2係合部133Cの一部の内側に配置される係合リブ216を形成したので、この係合リブ216と連結部133D等との係合により、ワイヤ電極130が電極支持部215から脱落することを抑制することができる。
【0072】
電極カバー220の前壁222で、係合リブ216やワイヤ電極130の連結部133D等を覆ったので、ワイヤ電極130が電極支持部215から脱落することをより抑制することができる。
【0073】
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
前記実施形態では、コイル支持部として有底筒状の保持穴214を採用したが、本発明はこれに限定されず、例えばコイル部の内側と係合する円柱状の突起などを採用してもよい。
【0074】
前記実施形態では、当接壁231と規制壁232とで構成されるポケット状のワイヤ係止部230を採用したが、本発明はこれに限定されず、リングフック部の内側と係合する円柱状の突起などをワイヤ係止部として採用してもよい。
前記実施形態では、突起状の電極支持部215を採用したが、本発明はこれに限定されず、例えば凹状の電極支持部などを採用してもよい。
【0075】
前記実施形態では、フック部としてリング状のリングフック部112を採用したが、本発明はこれに限定されず、例えば鉤状のフック部などを採用してもよい。
前記実施形態では、カラープリンタ1に本発明を適用したが、本発明はこれに限定されず、その他の画像形成装置、例えば複写機や複合機などに本発明を適用してもよい。
【0076】
前記実施形態では、プロセスカートリッジとしてドラムユニット51と現像ユニット61の2部品に分割可能なものを採用したが、本発明はこれに限定されず、これらが一体に形成されるものや、ドラムユニット、現像カートリッジおよびトナーカートリッジの3部品に分割可能なものなどを採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】カラープリンタの全体構成を示す断面図である。
【図2】プロセスカートリッジの構造を示す拡大断面図である。
【図3】ドラムユニットおよび現像ユニットの側面図である。
【図4】ドラム上フレームを示す斜視図である。
【図5】ドラム上フレームを分解して示す分解斜視図(a)と、ワイヤ係止部を示す平面図(b)である。
【図6】フレーム本体の右側部分と、ワイヤ電極と、電極カバーを詳細に示す拡大図(a)と、図6(a)のX−X断面図(b)である。
【図7】ワイヤ電極をドラム上フレームに取り付けた状態を示す拡大斜視図(a)と、傾斜面を示す断面図(b)である。
【図8】ワイヤ電極を示す拡大斜視図である。
【図9】帯電ワイヤの取付方法の第1工程を示す簡略図(a)と、第2工程を示す簡略図(b)である。
【図10】斜めになった帯電ワイヤを正規の姿勢に戻す工程を示す簡略図(a)と、第3工程を示す簡略図(b)である。
【符号の説明】
【0078】
50 プロセスカートリッジ
52B ドラム上フレーム
54 帯電器
110 帯電ワイヤ
111 ワイヤ部
112 リングフック部
130 ワイヤ電極
131 ワイヤ接続部
132 コイル部
133 係合部
133B 第1係合部
133C 第2係合部
133D 連結部
134 第1バネ脚部
135 第2バネ脚部
214 保持穴
215 電極支持部
216 係合リブ
220 電極カバー
222 前壁
230 ワイヤ係止部
231 当接壁
232 規制壁
240 ワイヤ支持壁
241 ワイヤ挿入溝
242 傾斜面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセスフレームに形成されるワイヤ係止部に帯電ワイヤの一端を係止させるとともに、前記帯電ワイヤの他端にトーションバネ状のワイヤ電極の一方のバネ脚部を係合させる第1工程と、
前記第1工程の後に、前記帯電ワイヤに設定値以上の張力が加わらない状態で、前記ワイヤ電極のコイル部を前記プロセスフレームに形成されるコイル支持部に取り付ける第2工程と、
前記第2工程の後に、前記ワイヤ電極の変形量が大きくなる方向に前記ワイヤ電極の他方のバネ脚部を移動させ、当該他方のバネ脚部を逆方向に戻すことなくそのまま前記プロセスフレームに形成される電極支持部に固定させる第3工程を備えることを特徴とする帯電ワイヤの取付方法。
【請求項2】
前記第2工程において、
前記コイル部を前記コイル支持部に取り付けた際に、前記帯電ワイヤに、ゼロよりも大きく、かつ、前記設定値よりも小さな張力が加わることを特徴とする請求項1に記載の帯電ワイヤの取付方法。
【請求項3】
プロセスフレームに形成されるワイヤ係止部に帯電ワイヤの一端を係止させるとともに、前記帯電ワイヤの他端にトーションバネ状のワイヤ電極の一方のバネ脚部を係合させる第1工程と、
前記第1工程の後に、前記帯電ワイヤに設定値以上の張力が加わらない状態で、前記ワイヤ電極のコイル部を前記プロセスフレームに形成されるコイル支持部に取り付ける第2工程と、
前記第2工程の後に、前記ワイヤ電極の変形量が大きくなる方向に前記ワイヤ電極の他方のバネ脚部を移動させ、当該他方のバネ脚部を逆方向に戻すことなくそのまま前記プロセスフレームに形成される電極支持部に固定させる第3工程を備えることを特徴とするプロセスカートリッジの製造方法。
【請求項4】
前記第2工程において、
前記コイル部を前記コイル支持部に取り付けた際に、前記帯電ワイヤに、ゼロよりも大きく、かつ、前記設定値よりも小さな張力が加わることを特徴とする請求項3に記載のプロセスカートリッジの製造方法。
【請求項5】
ワイヤ部と当該ワイヤ部の両端に設けられる一対のフック部を有する帯電ワイヤと、
コイル部と当該コイル部の両端に形成される一対のバネ脚部を有するトーションバネ状のワイヤ電極と、
前記帯電ワイヤおよび前記ワイヤ電極が取り付けられるプロセスフレームとを備えたプロセスカートリッジであって、
前記プロセスフレームには、
前記帯電ワイヤの一端側のフック部を係止するワイヤ係止部と、
前記帯電ワイヤの他端側のフック部に一方のバネ脚部が係合した状態のワイヤ電極のコイル部が嵌合されるコイル支持部と、
前記ワイヤ電極の他方のバネ脚部を固定する電極支持部と、が設けられ、
前記帯電ワイヤの各フック部が前記ワイヤ係止部と前記ワイヤ電極の一方のバネ脚部に係合し、かつ、前記ワイヤ電極の他方のバネ脚部が前記電極支持部から外れた状態で、前記コイル部を前記コイル支持部に嵌合したときに、前記帯電ワイヤに、ゼロよりも大きく、かつ、設定値よりも小さな張力が加わるように、前記コイル部および前記コイル支持部が構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項6】
前記フック部は、リング状に形成され、
前記ワイヤ係止部は、
前記ワイヤ部を挟んで一対配設されて前記フック部を係止する当接壁と、
前記フック部と対面する規制壁とを有し、
前記規制壁が、前記フック部の中心よりも前記帯電ワイヤの張設方向外側に延在していることを特徴とする請求項5に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項7】
前記ワイヤ電極の他方のバネ脚部は、
コ字状に曲げられた第1係合部と、
コ字状に曲げられて、前記第1係合部と平行に配置される第2係合部と、
前記第1係合部の端部と前記第2係合部の端部を繋ぐ連結部とを有し、
前記電極支持部は、前記第1係合部および前記第2係合部が嵌合される突起であり、前記連結部と対向する対向面には、前記連結部、前記第1係合部および前記第2係合部の内側に配置される係合リブが形成されていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項8】
前記ワイヤ電極を覆うように前記プロセスフレームに着脱可能な電極カバーをさらに備え、
前記電極カバーの一部が、前記連結部の前記係合リブからの脱落を抑制するように前記連結部および前記係合リブを覆うことを特徴とする請求項7に記載のプロセスカートリッジ。




【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2010−79135(P2010−79135A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−249575(P2008−249575)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】