説明

帯電防止性ポリオレフィン系樹脂組成物及びそれを用いた成形体

【課題】帯電防止性及び耐水洗性に優れたポリオレフィン系樹脂組成物及びポリオレフィン系樹脂成形体を提供すること。
【解決手段】ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、下記一般式(1)で表される化合物(A)を0.01〜20質量部含有することを特徴とするポリオレフィン系樹脂組成物。但し、式(1)中のRは、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基、Rは炭素原子数14〜18の直鎖のアルキル基であり、m及びnはそれぞれ独立に、3〜20の数である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯電防止性能及びその持続性並びに耐水洗性に優れた、ポリオレフィン系樹脂組成物及び該ポリオレフィン系樹脂組成物からなる成形体に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリオレフィン系樹脂は、成形加工性、耐熱性及び力学的特性等に優れている上、低比重であるという利点があることから、フィルム、シート及び構造部品等の各種成形品に広く利用されている。更に、電気絶縁性に優れるという特性があるため、電気製品のコンポーネント等に頻繁に利用されている。
【0003】
しかしながら、ポリオレフィン系樹脂はあまりにも絶縁性が高いために、多くの問題が生じるおそれがある。
例えば、摩擦等により帯電し、周囲の埃やチリを引き付け、樹脂成形品の外観を損ねたり、コンピューター等の精密機器に使用した場合、ポリオレフィン系樹脂が帯電することにより、回路が正常に働かなったりする場合がある。更に、樹脂から人体に対して電撃が発生すると、人に不快感を与えるだけでなく、可燃性気体や粉塵のあるところでは、爆発事故を誘引するおそれがある。
【0004】
このような問題を解消するために、従来、ポリオレフィン系樹脂には帯電防止剤を添加する。使用される帯電防止剤としては、樹脂成形体表面に塗布する塗布型のものと、樹脂を加工成形する際に添加する練り込み型のものとがある。しかしながら、塗布型のものは持続性に劣る上、表面に大量の有機物が塗布されるために、その表面に触れたものが汚染されるという問題があることから、主として練り込み型の帯電防止剤が検討されている。
【0005】
練り込み型の帯電防止剤としては、例えば、フェノール樹脂類似の構造を有するポリアルキレングリコール誘導体が提案されている(特許文献1及び2)。これらの練り込み型帯電防止剤は、樹脂の表面にブリードして帯電防止効果を発揮するものであるが、摩擦や水洗などにより樹脂の表面から徐々に取り除かれるため、帯電防止効果の持続性が不十分であるという問題点があった。また、帯電防止剤と樹脂との相溶性がよくない場合は、内部の帯電防止剤が遅滞なく樹脂表面にブリードするため、数日から数週間で効果がなくなったり、十分な帯電防止効果を得るためには、多量の帯電防止剤を添加しなければならなかったりするという問題点もあった。
一方、エチレンオキサイドと長鎖アルキレンオキサイドのコポリマーが、分散剤や造粘剤として提案されている(特許文献3,4)。しかし、これらの文献には、該コポリマーによるポリオレフィン系樹脂の帯電防止性能に関する記載はなく、その示唆もない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−34330号公報
【特許文献2】特開2002−60734号公報
【特許文献3】特開昭59−11321号公報
【特許文献4】特公平2−60692号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って本発明の第1の目的は、帯電防止性及び耐水洗性に優れたポリオレフィン系樹脂組成物を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、帯電防止性能及び耐水洗性に優れたポリオレフィン系樹脂成形体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意検討した結果、帯電防剤として特定の化合物が添加されたポリオレフィン系樹脂は、樹脂を水洗した後の帯電防止性の低下が少ないことを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、下記一般式(1)で表される化合物(A)を0.01〜20質量部含有することを特徴とするポリオレフィン系樹脂組成物及び該ポリオレフィン系樹脂組成物からなる成形体である。


但し、式(1)中のRは、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基、Rは炭素原子数14〜18の直鎖のアルキル基であり、m及びnはそれぞれ独立に、3〜20の数である。
【0009】
また本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、アルカリ金属の塩を含有することが好ましく、更に、アルカリ土類金属の塩、界面活性剤及び式(1)以外の帯電防止剤からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。
また本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、更に、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤、紫外線吸収剤及びヒンダードアミン系光安定剤からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有してもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、優れた帯電防止効果とその持続性、耐水洗性を有するポリオレフィン系樹脂組成物及びポリオレフィン系樹脂成形体を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下本発明について詳述する。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物に用いられるポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、ヘミアイソタクチックポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー、ステレオブロックポリプロピレン、ポリ−3−メチル−1−ブテン、ポリ−3−メチル−1−ペンテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン重合体、エチレン/プロピレンブロック又はランダム共重合体等のα−オレフィン共重合体等が挙げられる。
【0012】
また、本発明においては、ポリプロピレン、エチレン/プロピレンブロック又はランダム共重合体、エチレン以外のα−オレフィン/プロピレンブロック又はランダム共重合体等のプロピレン系重合体と他のα−オレフィン重合体との混合物も用いることができる。
【0013】
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、帯電防止剤として下記一般式(1)で表される化合物(A)を用いる。


但し、式(1)中のRは、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基、Rは炭素原子数14〜18の直鎖のアルキル基であり、m及びnはそれぞれ独立に、3〜20の数である。
【0014】
一般式(1)におけるRの炭素原子数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基等が挙げられるが、帯電防止性能とその持続性の点から、Rは水素原子又はメチル基であることが好ましい。
としては、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基等が挙げられるが、帯電防止性能とその持続性の点から、n−ヘキサデシル基であることが好ましい。
mは3〜20の数であるが、帯電防止性能とその持続性の点から、5〜18であることが好ましく、7〜14であることがより好ましい。
nは3〜20の数であるが、帯電防止性能とその持続性の点から、4〜12であることが好ましく、5〜10であることがより好ましい。
【0015】
一般式(1)で表される化合物の具体例としては、下記の化合物No.1〜7が挙げられるが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。












【0016】
前記化合物(A)の製造方法は特に限定されず、公知の方法で合成することができる。例えば、エチレンオキサイドと、一般式(1)のRに対応するアルキル基を有する下記一般式(2)のアルキレンオキサイド、さらに必要に応じて、一般式(1)のRに対応するアルキル基を有するアルコールR−OHを常法により反応させればよい。

は一般式(1)のRに対応するアルキル基である。
【0017】
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物における化合物(A)の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して0.01〜20質量部であり、0.05〜15質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましい。
化合物(A)のポリオレフィン系樹脂への配合方法は特に限定されず、通常使用されている方法を用いることができ、例えば、ロール混練り、バンパー混練り、押し出し機、ニーダー等により混合、練りこみして配合すればよい。
【0018】
化合物(A)は、そのままポリオレフィン系樹脂に添加してもよいが、必要に応じて担体に含浸させてから添加してもよい。
担体に含浸させるには、そのまま担体と加熱混合すればよく、有機溶媒で希釈してから担体に含浸させ、その後溶媒を除去する方法でもよい。
用いられる担体としては、合成樹脂のフィラーや充填剤として知られているもの、あるいは常温で固体の難燃剤や光安定剤が使用できるものでよく、例えば、ケイ酸カルシウム粉末、シリカ粉末、タルク粉末、アルミナ粉末、酸化チタン粉末、あるいはこれら担体の表面を化学修飾したもの、下記に挙げる難燃剤や酸化防止剤の中で固体のもの等が挙げられる。
これらの担体の中でも担体の表面を化学修飾したものが好ましく、シリカ粉末の表面をシランカップリング剤により化学修飾したものがより好ましい。これらの担体は、平均粒径が0.1〜100μmのものであることが好ましく、0.5〜50μmのものであることがより好ましい。
【0019】
本発明においては、ポリオレフィン系樹脂組成物を安定化させるため、必要に応じて、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤等を更に添加してもよい。
【0020】
上記フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ジステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド〕、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−第三ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデンビス(4,6―ジ第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4−第二ブチル−6−第三ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、ステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキス〔3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチル〕メタン、チオジエチレングリコールビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、ビス〔2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタレート、1,3,5−トリス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、トリエチレングリコールビス〔(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕等が挙げられる。
これらのフェノール系酸化防止剤の添加量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、0.001〜10質量部であることが好ましく、特に0.05〜5質量部であることが好ましい。
【0021】
前記リン系酸化防止剤としては、例えば、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス〔2−第三ブチル−4−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルチオ)−5−メチルフェニル〕ホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニルホスファイト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6−トリ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−n−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、9,10−ジハイドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、2,2’ーメチレンビス(4,6−第三ブチルフェニル)−2−エチルヘキシルホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−第三ブチルフェニル)−オクタデシルホスファイト、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)フルオロホスファイト、トリス(2−〔(2,4,8,10−テトラキス第三ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン−6−イル)オキシ〕エチル)アミン、2−エチル−2−ブチルプロピレングリコールと2,4,6−トリ第三ブチルフェノールのホスファイト等が挙げられる。
これらのリン系酸化防止剤の添加量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して0.001〜10質量部であることが好ましく、特に0.05〜5質量部であることが好ましい。
【0022】
前記チオエーテル系酸化防止剤としては、例えば、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジミリスチル、チオジプロピオン酸ジステアリル等のジアルキルチオジプロピオネート類、及びペンタエリスリトールテトラ(β−アルキルメルカプトプロピオン酸)エステル類が挙げられる。
これらのチオエーテル系酸化防止剤の添加量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して0.001〜10質量部であることが好ましく、特に0.05〜5質量部であることが好ましい。
【0023】
前記紫外線吸収剤としては、例えば、2,4‐ジヒドロキシベンゾフェノン、2‐ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、5,5’‐メチレンビス(2‐ヒドロキシ‐4‐メトキシベンゾフェノン)等の2‐ヒドロキシベンゾフェノン類;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2‐(2’‐ヒドロキシ−3’−第三ブチル−5’−メチルフェニル)‐5‐クロロベンゾトリアゾール、2‐(2’‐ヒドロキシ−5’−第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス(4−第三オクチル−6−(ベンゾトリアゾリル)フェノール)、2‐(2’−ヒドロキシ−3’−第三ブチル−5’−カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾール等の2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ第三ブチルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ第三アミルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート類;2−エチル−2’−エトキシオキザニリド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等の置換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類;2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシ−5−メチルフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)−s−トリアジン等のトリアリールトリアジン類が挙げられる。
これらの紫外線吸収剤の添加量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して0.001〜30質量部であることが好ましく、特に0.05〜10質量部であることが好ましい。
【0024】
前記ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,4,4−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノ−ル/コハク酸ジエチル重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−第三オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8−12−テトラアザドデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕アミノウンデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕アミノウンデカン等のヒンダードアミン化合物が挙げられる。これらのヒンダードアミン系光安定剤の添加量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して0.001〜30質量部であることが好ましく、特に0.05〜10質量部であることが好ましい。
【0025】
また、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物には、帯電防止性をさらに向上させるために、アルカリ金属の塩を添加してもよく、更に、アルカリ土類金属の塩、界面性剤、及び高分子帯電防止剤からなる群から選ばれる少なくとも1種を添加することができる。
【0026】
アルカリ金属の塩又はアルカリ土類金属の塩としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、コハク酸等の炭素数1〜20のモノカルボン酸又はジカルボン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の炭素数1〜20のスルホン酸、チオシアン酸等の有機酸との塩、例えば塩酸、臭化水素酸等ハロゲン化水素酸、過塩素酸、硫酸、リン酸などの無機酸との塩が挙げられる。
特に、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム等のハライド、酢酸カリウム等の酢酸塩、及び過塩素酸カリウム等の過塩素酸塩を使用することが好ましい。
上記ポリオレフィン系樹脂組成物中におけるアルカリ金属の塩又はアルカリ土類金属の塩の添加量は、熱可塑性樹脂100質量部に対して0.001〜3質量部であることが好ましく、特に0.01〜2質量部であることが好ましい。
【0027】
界面活性剤としては、非イオン性、アニオン性、カチオン性又は両性の界面活性剤を使用することができる。
非イオン性界面活性剤としては、高級アルコールエチレンオキシド付加物、脂肪酸エチレンオキシド付加物、高級アルキルアミンエチレンオキシド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキシド付加物等のポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤;ポリエチレンオキシド、グリセリンの脂肪酸エステル、ペンタエリスリットの脂肪酸エステル、ソルビット若しくはソルビタンの脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエーテル、アルカノールアミンの脂肪族アミド等の多価アルコール型非イオン界面活性剤などが挙げられる。
【0028】
アニオン性界面活性剤としては、例えば、高級脂肪酸のアルカリ金属塩等のカルボン酸塩;高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩等の硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩等のスルホン酸塩;高級アルコールリン酸エステル塩等のリン酸エステル塩などが挙げられる。
【0029】
カチオン性界面活性剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩などが挙げられ、両性界面活性剤としては、高級アルキルアミノプロピオン酸塩等のアミノ酸型両性界面活性剤、高級アルキルジメチルベタイン、高級アルキルジヒドロキシエチルベタイン等のベタイン型両性界面活性剤などが挙げられる。
これらの界面活性剤は、単独で使用することも、2種以上組み合わせて使用することもできる。
本発明においては、アニオン性界面活性剤を使用することが好ましく、特に、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩等のスルホン酸塩を使用することが好ましい。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物中における界面活性剤の添加量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して0.001〜5質量部であることが好ましく、特に0.01〜3質量部であることが好ましい。
【0030】
高分子帯電防止剤としては、例えば、公知のポリエーテルエステルアミド等の高分子型帯電防止剤を使用することができ、公知のポリエーテルエステルアミドとしては、例えば特開平7−10989号公報に記載のビスフェノールAのポリオキシアルキレン付加物からなるポリエーテルエステルアミドが挙げられる。また、ポリオレフィンブロックと親水性ポリマーブロックの結合単位が2から50の繰り返し構造を有するブロックポリマーを使用することができ、例えばUS6552131公報記載のブロックポリマーを挙げることができる。
上記ポリオレフィン系樹脂組成物中における高分子帯電防止剤の添加量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して0〜40質量部であることが好ましく、5〜20質量部であることが好ましい。
【0031】
また、本発明のポリオレフィン系脂組成物中には、更に必要に応じて、相溶化剤を添加することができ、これにより、前記化合物(A)と、他成分やポリオレフィン系樹脂との相溶性を向上させることができる。
本発明に使用することができる相溶化剤として、例えば特開平3−258850号公報に記載された、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基、ヒドロキシル基及びポリオキシアルキレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の極性基を有する変性ビニル重合体や、特開平6−345927号に記載された、スルホニル基を有する変性ビニル重合体、あるいはポリオレフィン部分と芳香族ビニル重合体部分とを有するブロック重合体などが挙げられる。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物における相溶化剤の添加量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して0.1〜15質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることが好ましい。
【0032】
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物には、更に必要に応じて芳香族カルボン酸金属塩、脂環式アルキルカルボン酸金属塩、p−第三ブチル安息香酸アルミニウム、芳香族リン酸エステル金属塩、ジベンジリデンソルビトール類等の造核剤、金属石鹸、ハイドロタルサイト、トリアジン環含有化合物、金属水酸化物、リン酸エステル系難燃剤、縮合リン酸エステル系難燃剤、ホスフェート系難燃剤、無機リン系難燃剤、(ポリ)リン酸塩系難燃剤、ハロゲン系難燃剤、シリコン系難燃剤、三酸化アンチモン等の酸化アンチモン、その他の無機系難燃助剤、その他の有機系難燃助剤、充填剤、顔料、滑剤、発泡剤等を添加してもよい。
【0033】
前記トリアジン環含有化合物としては、例えば、メラミン、アンメリン、ベンズグアナミン、アセトグアナミン、フタロジグアナミン、メラミンシアヌレート、ピロリン酸メラミン、ブチレンジグアナミン、ノルボルネンジグアナミン、メチレンジグアナミン、エチレンジメラミン、トリメチレンジメラミン、テトラメチレンジメラミン、ヘキサメチレンジメラミン、1,3−ヘキシレンジメランミン等が挙げられる。
【0034】
前記金属水酸化物としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化亜鉛、キスマー5A(水酸化マグネシウム:協和化学工業(株)製)等が挙げられる。
【0035】
前記リン酸エステル系難燃剤の例としては、例えば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリスクロロエチルホスフェート、トリスジクロロプロピルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、トリスイソプロピルフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、t−ブチルフェニルジフェニルホスフェート、ビス−(t−ブチルフェニル)フェニルホスフェート、トリス−(t−ブチルフェニル)ホスフェート、イソプロピルフェニルジフェニルホスフェート、ビス−(イソプロピルフェニル)ジフェニルホスフェート、トリス−(イソプロピルフェニル)ホスフェートなどがあげられる。
【0036】
前記縮合リン酸エステル系難燃剤の例としては、1,3−フェニレン ビス(ジフェニルホスフェート)、1,3−フェニレン ビス(ジキシレニルホスフェート)、ビスフェノールA ビス(ジフェニルホスフェート)等があげられる。
(ポリ)リン酸塩系難燃剤の例としては、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸ピペラジン、ピロリン酸メラミン、ピロリン酸ピペラジン等の(ポリ)リン酸のアンモニウム塩やアミン塩が挙げられる。
【0037】
前記その他の無機系難燃助剤としては、例えば、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、ハイドロタルサイト、タルク、モンモリロナイトなどの無機化合物、及びその表面処理品が挙げられ、市販品としては、TIPAQUE
R−680(酸化チタン:石原産業(株)製)、キョーワマグ150(酸化マグネシウム:協和化学工業(株)製)、DHT−4A(ハイドロタルサイト:協和化学工業(株)製)、アルカマイザー4(亜鉛変性ハイドロタルサイト:協和化学工業(株)製)等が挙げられる。
前記その他の有機系難燃助剤としては、例えば、ペンタエリスリトールが挙げられる。
【0038】
その他、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物には、必要に応じて通常ポリオレフィン系樹脂に使用される添加剤、例えば、架橋剤、防曇剤、プレートアウト防止剤、表面処理剤、可塑剤、滑剤、難燃剤、蛍光剤、防黴剤、殺菌剤、発泡剤、金属不活性剤、離型剤、顔料、加工助剤、酸化防止剤、光安定剤等を、本発明の効果を損なわない範囲で、配合することができる。
【0039】
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物を成形することにより、ポリオレフィン系樹脂成形体を得ることができる。成形方法は、特に限定されるものではなく、押し出し加工、カレンダー加工、射出成形、ロール成形、圧縮成形、ブロー成形等が挙げられ、樹脂板、シート、フィルム、繊維、異形品等、種々の形状の成形品を製造することができる。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、特にフィルム状又はシート状の成形品に好ましく用いられる。
【0040】
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物により得られる成形体は、帯電防止性とその持続性、耐水洗性に優れており、電気・電子・通信、農林水産、鉱業、建設、食品、繊維、衣類、医療、石炭、石油、ゴム、皮革、自動車、精密機器、木材、建材、土木、家具、印刷、楽器等の幅広い産業分野に使用できる。
より具体的には、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物及びその成形体は、プリンター、パソコン、ワープロ、キーボード、PDA(小型情報端末機)、電話機、複写機、ファクシミリ、ECR(電子式金銭登録機)、電卓、電子手帳、カード、ホルダー、文具等の事務、OA機器、洗濯機、冷蔵庫、掃除機、電子レンジ、照明器具、ゲーム機、アイロン、コタツ等の家電機器、TV、VTR、ビデオカメラ、ラジカセ、テープレコーダー、ミニディスク、CDプレーヤー、スピーカー、液晶ディスプレー等のAV機器、コネクター、リレー、コンデンサー、スイッチ、プリント基板、コイルボビン、半導体封止材料、LED封止材料、電線、ケーブル、トランス、偏向ヨーク、分電盤、時計等の電気・電子部品及び通信機器、自動車用内外装材、製版用フィルム、粘着フィルム、ボトル、食品用容器、食品包装用フィルム、製薬・医薬用ラップフィルム、製品包装フィルム、農業用フィルム、農業用シート、温室用フィルム等に用いることができる。
【0041】
更に、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物及びその成形体は、座席(詰物、表地等)、ベルト、天井張り、コンパーチブルトップ、アームレスト、ドアトリム、リアパッケージトレイ、カーペット、マット、サンバイザー、ホイルカバー、マットレスカバー、エアバック、絶縁材、吊り手、吊り手帯、電線被覆材、電気絶縁材、塗料、コーティング材、上張り材、床材、隅壁、カーペット、壁紙、壁装材、外装材、内装材、屋根材、デッキ材、壁材、柱材、敷板、塀の材料、骨組及び繰形、窓及びドア形材、こけら板、羽目、テラス、バルコニー、防音板、断熱板、窓材等の自動車、車両、船舶、航空機、建物、住宅及び建築用材料や土木材料、及び、衣料、カーテン、シーツ、不織布、合板、合繊板、絨毯、玄関マット、シート、バケツ、ホース、容器、眼鏡、鞄、ケース、ゴーグル、スキー板、ラケット、テント、楽器等の生活用品あるいはスポーツ用品等の各種成形品に使用される。
【実施例】
【0042】
以下本発明を実施例により、具体的に説明する。尚、以下の実施例等において%及びppmは特に記載がない限り質量基準である。
[実施例1〜8、比較例1〜12]
実施例については、本発明に係る(A)成分として下記化合物No.1〜No.4を使用し、比較例については下記比較化合物−1〜3を使用し、また、市販の帯電防止剤として、Irgastat P22(BASF社製、ポリエーテルエステルアミド系帯電防止剤)及びグリセリンモノステアレート(商品名リケマールS−100 理研ビタミン(株)製)を使用し、下記のようにして試験片を作製した。













【0043】
<試験片作製条件>
表1〜3に記載した配合量に基づいてブレンドして得られたポリプロピレン系樹脂組成物を、(株)池貝製2軸押出機(PCM30,60mesh入り)を用い、200℃、6kg/時間の条件で造粒しペレットを得た。
得られたペレットを、横型射出成形機(NEX80:日精樹脂工業の商品名)を用い、樹脂温度が200℃、金型温度が40℃という加工条件で成形し、100mm×100mm×3mmの試験片を得た。
【0044】
得られた各試験片について、下記の条件で表面固有抵抗値(SR値)を測定して帯電防止性を評価した。
また、下記の条件で表面固有抵抗値(SR値)を測定することにより、帯電防止性、持続性及び耐水洗性について評価した。
<帯電防止性評価>
成形加工して得られた試験片を、直ちに25℃で湿度が50%の雰囲気下で保存した。1日保存したもの及び30日保存したものについて、それぞれ同雰囲気下で、アドバンテスト社製のR8340抵抗計を用い、印加電圧100V、印加時間1分の条件で、表面固有抵抗値(Ω/□)を測定した。
測定は5点について行い、その平均値を求めた。
【0045】
<耐水洗性評価>
成形加工して得られた試験片を、直ちに25℃で湿度が50%の条件下で保存した。1日経過後、試験片を流水中でウエスを用いて10回拭き、室温で風乾した後、アドバンテスト社製のR8340抵抗計を用い、印加電圧100V、印加時間1分の条件で、表面固有抵抗値(Ω/□)を測定した。
測定は5点について行い、その平均値を求めた。
【0046】
各実施例及び比較例の組成と、評価結果を下記表1〜3に示す。
【表1】

【0047】
【表2】

【0048】
【表3】

【0049】
表1〜3の結果から明らかなように、前記一般式(1)で表される化合物(A)を含有する本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、製造後1日保存後、製造後30日保存後及び水洗後の表面固有抵抗が各比較例よりも格段に低いことから、帯電防止性、持続性及び耐水洗性に優れていることが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明ポリオレフィン系樹脂組成物は、帯電防止性とその持続性、耐水洗性に優れており、電気・電子・通信、農林水産、鉱業、建設、食品、繊維、衣類、医療、石炭、石油、ゴム、皮革、自動車、精密機器、木材、建材、土木、家具、印刷、楽器等の幅広い産業分野に利用する価値がある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、下記一般式(1)で表される化合物(A)を0.01〜20質量部含有することを特徴とするポリオレフィン系樹脂組成物;


但し、式(1)中のRは、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基、Rは炭素原子数14〜18の直鎖のアルキル基であり、m及びnはそれぞれ独立に、3〜20の数である。
【請求項2】
更に、アルカリ金属の塩を含有する、請求項1に記載されたポリオレフィン系樹脂組成物。
【請求項3】
更に、アルカリ土類金属の塩、界面活性剤及び前記化合物(A)以外の帯電防止剤からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項1又は2に記載されたポリオレフィン系樹脂組成物。
【請求項4】
更に、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤、紫外線吸収剤及びヒンダードアミン系光安定剤からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項1〜3の何れかに記載されたポリオレフィン系樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1〜4の何れかに記載されたポリオレフィン系樹脂組成物からなることを特徴とする成形体。

【公開番号】特開2012−97239(P2012−97239A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−248252(P2010−248252)
【出願日】平成22年11月5日(2010.11.5)
【出願人】(000000387)株式会社ADEKA (987)
【Fターム(参考)】