説明

帯電防止組成物の製造方法

本発明は、液体又は溶解したイオン性物質を多孔性ポリマーへ加えそして融液中において更なる添加剤及び更なる熱可塑性ポリマーとともに多孔性ポリマーを処理することを含む帯電防止組成物の製造に関する。本発明はまた、帯電防止組成物それ自身に関し、そして、ポリマーに帯電防止を提供するためのその使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体又は溶解されたイオン性物質を多孔性ポリマーへ加えそして融液中において更なる添加剤及び更なる熱可塑性ポリマーとともに多孔性ポリマーを処理することを含む帯電防止組成物の製造に関する。本発明はまた、帯電防止組成物それ自身に関し、そして、ポリマーに帯電防止性を提供するためのその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリマーは強い帯電の影響を受け易くそしてひとたび作用されるとポリマーの低い伝導度のために、緩やかにしか放電され得ない。急速な放電は審美的理由のために必要とされるだけでなく、多くの場合において安全の理由から必要とされる。使用における以下の悪影響:ポリマー表面の汚染、人がポリマーに接触することによる電気的ショック、膜状網の接着により起こる製品の崩壊、電子部品の破壊、ポリマー粉末中の塊の生成、そして既にしばしば重篤な爆発を生じてきた発火を次に伴う、荷電が高すぎることによる火花の生成、が言及され得る。
【0003】
表面の伝導率を改善する添加剤を添加することにより、静電気を制限することが知られているが、そのような物質は大気の湿度が低い場合、実際、効果がないという不利な点も有する。それゆえ、低い大気湿度において効果的な添加剤を使用することが望ましく、そのことは体積伝導率を増加させることにより通常達成され得る。体積伝導率を増加させる公知の物質、例えば、カーボンブラック、金属粉末は、しかし、ポリマーの機械的特性を変化させるが、透明ポリマーには使用され得ない。さらに、環境的に異論のない添加剤の要請が高まっている。
【0004】
帯電防止添加剤及び静電気の機構に関する更なる詳細は、例えば、“プラスチック添加剤ハンドブック(Plastics Additives Handbook)”R.Gachter及びH.Muller著、ハンザ出版(Hanser Verlag)、第3版、1990年、749−775頁に見られ得る。
【0005】
米国特許第5,965,206号明細書は、熱可塑性又は弾性物質中に配合され得、ポリマー及びコポリマーが実質的に吸着して繊維と結合するか又はその中に溶解されそしてそれとともに繊維が溶解しにくい熱可塑性又は弾性物質中にネットワークを形成する、イオンの伝導が可能な更なるポリマー又はコポリマーとともに、繊維を形成する又は繊維状の有機重合性物質を含む帯電防止組成物を開示している。イオンの伝導が可能なポリマー又はコポリマーは無機又は有機プロトン酸の塩を錯化また溶媒和することが可能な極性基を有する。
【0006】
繊維状又は繊維を形成する有機重合性物質は、そのように選択されなければならないため、熱可塑性又は弾性物質中に溶解しないが、連続的な繊維の網状構造を形成し得る。
【0007】
良好な電気伝導性のために、有機物質の繊維は、いったんポリマー中へ取り込まれた場合、互いに連続するか又は出来るだけ多くの部位において互いに交差することは有利な点である。そのような方法において、電荷が流れ得る電気伝導経路は形成される。
【0008】
繊維及びイオン電荷の伝導が可能なポリマー又はコポリマーは高分子化合物であるため、その浸出する危険性はまた、実質的になく、その結果、帯電防止特性は特に耐久性がある。
熱安定性及び耐光性又は加水分解に対する抵抗性のようなポリマーの安定性の特性は、
ほとんどの場合、実質的に影響を受けない。
【0009】
添加された量が少ない場合、光学特性はわずかだけ変化し、そして透明材料は、多くの使用分野で非常に重要なものである透明なまま、実質的に留まる。
【0010】
米国特許第5,965,206号明細書による特に好適な組成物は、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリビニル酢酸、ポリアミド、ポリウレタン又はポリエステルからなる群より選ばれる、繊維状又は混合の際に繊維を形成する有機重合性物質;
オリゴエトキシ化アクリレート又はメタクリレート、パラ位においてオリゴエトキシ化されたスチレン、ポリエーテル、ウレタン、ポリエーテル尿素、ポリエーテルアミド、ポリエーテルエステルアミド又はポリエーテルエステルからなる群から選ばれる無機プロトン酸の塩の錯化又は溶媒和のブロックを有するイオン電荷の伝導が可能なポリマー又はコポリマー;及び
ポリマー又はコポリマー中に錯化又は溶媒和される、LiClO4、LiCF3SO3,N
aClO4、LiBF4、NaBF4、KBF4、NaCF3SO3、KClO4,KPF6、KCF3SO3、KC49SO3、Ca(ClO42、Ca(PF62、Mg(ClO42
Mg(CF3SO32、Zn(ClO42,Zn(PF62又はCa(CF3SO32からなる群から選ばれる塩、
を含む混合物である、連続的な繊維の形態における帯電防止混合物である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第5,965,206号明細書
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】“プラスチック添加剤ハンドブック(Plastics Additives Handbook)”R.Gachter及びH.Muller著、ハンザ出版(Hanser Verlag)、第3版、1990年、749−775頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
そのような組成物が製造される場合、イオン電荷の伝導が可能なポリマー又はコポリマー及び塩との混合工程は重大な工程である。イオン性成分を混合、例えば、塩又はイオノマーを粉末状のポリマーと混合しそして混合物を押出し加工してもよい。しかし、得られた顆粒の均一性は常に保証されるものではない。わずかな不均一性でさえも、しかしながら、最終製品に悪影響を与える。例えば、帯電防止特性が望ましい範囲でなく、又は色が最終製品につく。
【課題を解決するための手段】
【0014】
驚くべきことに、イオン性成分は、適切な溶媒へ溶解し得、そして多孔質又はミクロ多孔質重合性物質と混合され得ることが見出された。この解決手段は細孔中に吸収されそして得られた物質は自由な流動性のある顆粒である。この顆粒はその他の成分と混合され得そしてさらに攪拌機又は押出し機のような従来のポリマー処理装置において処理され得る。これらの顆粒が熱可塑性又は弾性物質中に帯電防止添加剤として使用された場合、最終製品は、従来添加された帯電防止添加剤と比較して、改善された帯電作用、より低い色の形成及びより低いポリマー分解を示す。
【0015】
本発明の1つの特徴は、
A)オリゴエトキシ化アクリレート又はメタクリレート、パラ位にオリゴエトキシ化され
たスチレン、ポリエーテルウレタン、ポリエーテル尿素、ポリエーテルアミド、ポリエーテルエステルアミド又はポリエーテルエステルからなる群より選ばれる、有機又は無機酸の塩の錯化又は溶媒和のブロックを有するイオン電荷の伝導が可能なポリマー又はコポリマー、
B)多孔性ポリマーの細孔中に液体状態でイオン性化合物を含む、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル又はポリスチレンからなる群から選ばれる多孔性ポリマー、及び
C)所望により、繊維状又は混合の際に繊維を形成する有機重合性物質、
を融液相中において混合することを含む、
帯電防止組成物の製造方法である。
【0016】
繊維状又は繊維を形成する有機重合性物質(C)は既に、長い紡糸繊維の形態において
又は切断された短繊維の形態であり得、そしてその形態で使用され得る。また、存在する繊維が、平面ネットワーク、織り模様、不織布又はフェルトの形態において使用されることも可能である。
【0017】
繊維状の又は繊維を形成する有機重合性物質(C)は好ましくは、合成的に製造されるポリマー繊維である。
【0018】
好適な繊維状又は繊維を形成する有機重合性物質の例は、ポリアミド及びコポリアミド、ポリエステル、ポリビニル酢酸、ポリビニルアルコール、変性セルロース、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、モダクリル(アクリロニトリル及び塩化ビニルのコポリマー)、ポリオレフィン、ポリ無水物、ポリエステルアミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフルオロ炭化水素、ポリウレタン及びポリ尿素である。
【0019】
例えば、繊維状又は混合の際に繊維を形成する前記重合性物質(C)は、ポリエステル、ポリアミド(x)又はポリアミド(x、y)であり、x及びyはそれぞれ独立して4乃至14の数を表す。
【0020】
好ましくは、前記重合性物質(C)は、ポリアミド(x)又はポリアミド(x、y)であり、x及びyはそれぞれ独立して4乃至14の数を表す。
【0021】
より特別には、ポリアミド4,6、ポリアミド6,6、ポリアミド6、又はポリアミド6,12である。
【0022】
好ましくは、繊維は、表面上で又は断面をこえてイオンの伝導が可能なポリマー又はコポリマーを含みそして、体積伝導率はイオンを経由して生じ得るため、それらはポリマーマトリクス中に互いに連続している。
【0023】
繊維状の有機物質は一般的には、0.01乃至200mm、好ましくは0.1乃至20mmの長さを有する。肉眼で見える繊維の形態であり得るが、顕微鏡的な細孔を有する小さな繊維もまた存在し得る。
【0024】
しかし、繊維状又は繊維を形成する有機重合性物質を顆粒又は粉末の形態において使用することも可能である。重合性物質と混合し処理する場合、例えば、押型機、三重圧延機、押出し機又は混練機中で、繊維状又は小繊維の配列は、基質ポリマーに溶解せずそして処理又は混合処理により一次元で実質的に伸延する、繊維を形成する有機重合性物質の結果としてもたらされる。その結果は、必要に応じ、その後の追加の引き抜き工程によりさらに改善される。熱可塑性又は弾性物質の混合及び処理方法は、当業者に知られ、そして例えば、合成樹脂ハンドブック(Kunststoff−Taschenbuch)第1
2編、ハンザ出版、1979年、35−195頁に記載されている。
【0025】
例えば、前記ポリマー又はコポリマー(A)がブロックコポリマーポリエーテルエステルアミドであり、ポリエーテル部分が、200乃至6000ダルトンの分子量Mnを有するポリエチレングリコール単位からなり、そしてポリアミド部分が、200乃至6000ダルトンの分子量Mnを有するポリアミド(x)又はポリアミド(x、y)からなり、x及びyが4乃至14の数である。
【0026】
好適なポリエーテルエステルアミドは、例えば、欧州特許出願公開第613919号明細書に記載されている。
【0027】
その他の同等によく適したポリエーテルエステルアミド及びその製造は、独国特許出願公開第2523991号明細書に記載されている。
【0028】
本発明によるポリマー又はコポリマーは商業的に入手可能であり又は、例えば欧州特許出願公開第613919号明細書又は独国特許出願公開第2523991号明細書に記載されている方法により製造され得る。
【0029】
例えば、繊維状又は混合の際に繊維を形成する有機重合性物質(C)と、コポリマー(A)の質量比が20対1乃至1対10、好ましくは5対1乃至1対5、そしてより好ましくは2対1乃至1対2である。
【0030】
典型的には、成分(C)は、1乃至70質量部の量で存在し、成分(A)は10乃至70質量部の量で存在し、そして成分(B)は1乃至40質量部の量で存在し、(A)、(B)及び(C)の合計は100部である。
【0031】
特に、成分(B)のイオン性化合物は、無機又は有機酸の塩である。
【0032】
例えば、無機又は有機塩は、無機又は低分子量の有機プロトン酸のアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又はアンモニウム塩である。
【0033】
有機プロトン酸は、例えば、1乃至30個の炭素原子を有するようなものである。例としては、酢酸、トリフルオロ酢酸;メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、アルキルスルホン酸及びエーテルスルホン酸のようなスルホン酸である。
【0034】
特に好ましいものは、無機塩、LiClO4、LiCF3SO3,NaClO4、LiBF4、NaBF4、KBF4、NaCF3SO3、KClO4,KPF6、KCF3SO3、KC49SO3、Ca(ClO42、Ca(PF62、Mg(ClO42、Mg(CF3SO32
、Zn(ClO42,Zn(PF62及びCa(CF3SO32及び有機塩、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウム、トルエンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸カリウム、ATMER190のようなアルキルスルホン酸ナトリウム又はアルキルスルホン酸カリウム、エーテルスルホン酸カリウムである。
【0035】
塩は、種々の水和物の形態であり得そして水和の水とともに又は水和の水なしで使用され得る。
【0036】
好ましくは、成分(B)のイオン性化合物は、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、アルキルスルホン酸及びエーテルスルホン酸のアルカリ金属塩、LiClO4、L
iCF3SO3,NaClO4、LiBF4、NaBF4、KBF4、NaCF3SO3、KClO4,KPF6、KCF3SO3、KC49SO3、Ca(ClO42、Ca(PF62、M
g(ClO42、Mg(CF3SO32、Zn(ClO42,Zn(PF62及びCa(
CF3SO32である。
【0037】
特に好ましいのはNaClO4である。
【0038】
例えば、成分(B)中において、多孔性ポリマー及びイオン性化合物の質量比は、10対1乃至1対10、好ましくは5対1乃至1対5そしてより好ましくは2対1乃至1対2である。
【0039】
イオン性化合物は、それ自身液体であり得又は適切な溶媒を用いて溶液にし得る。
【0040】
イオン性化合物が溶媒中に溶解される場合、上記比率がイオン性化合物の溶媒に適用される。
【0041】
好ましくは、成分(B)中において、イオン性化合物は溶媒に溶解される。
【0042】
好適な溶媒は、アルコール、エステル及び水のような極性溶媒である。水が好ましい。
【0043】
好ましくは、溶媒中のイオン性化合物の質量濃度は10%乃至90%である。
【0044】
例えば、多孔性ポリマーは、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリスチレン又はポリアミドである。ポリアミドが好ましい。
【0045】
その様な多孔性ポリマーは当業者に知られそして広く商業的な品目である。ポリマーは、例えば、メンブラナ社(Membrana Inc.)からの商品名アキュレル(Accurel)MPとして販売されている。
【0046】
J.R.Bensonは、 “Highly Porous Polymers(高度
に多孔質のポリマー)”、アメリカンラボラトリー、2003年4月において、製造方法及び異なる化学組成物を、要約した。
【0047】
本発明の特定の実施態様において、抗酸化剤、工程安定剤、紫外線吸収剤及び立体障害性アミン光安定剤からなる群から選ばれる、工程中に存在する更なる添加剤がある。
【0048】
例を以下に示す。
1.抗酸化剤
1.1.アルキル化モノフェノール、
例えば、2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェノール、2−第三ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシメチルフェノール、線状又は側鎖において分岐したノニルフェノール、例えば、2,6−ジ−ノニル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1'−メチル −ウンデシ−1'−イル)−フェノール、2,4−ジメチル−6−(1'−メチル −ヘプタデシ−1'−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1'−メチルトリデシ−1'−イル)フェノール及びそれらの混合物。
【0049】
1.2.アルキルチオメチルフェノール、
例えば、2,4−ジオクチルチオメチル−6−第三ブチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジ−ドデシルチオメチル−4−ノニルフェノール。
【0050】
1.3.ヒドロキノン及びアルキル化ヒドロキノン、
例えば、2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−第三ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−第三アミルヒドロキノン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−第三ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルステアレート、ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジペート。
【0051】
1.4.トコフェロール、
例えば、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール及びそれらの混合物(ビタミンE)。
【0052】
1.5.ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、
例えば、2,2'−チオビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2'−チオビス(4−オクチルフェノール)、4,4'−チオビス(6−第三ブチル−3−メチルフ
ェノール)、4,4'−チオビス(6−第三ブチル−2−メチルフェノール)、4,4'−チオビス(3,6−ジ−第二アミルフェノール)、4,4'−ビス(2,6−ジメチル−
4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド。
【0053】
1.6.アルキリデンビスフェノール、
例えば、2,2'−メチレンビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(6−第三ブチル−4−エチルフェノール)、2,2'−メチレンビス[4
−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)−フェノール]、
2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2'−メチレンビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4,6−ジ
−第三ブチルフェノール)、2,2'−エチリデンビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノ
ール)、2,2'−エチリデンビス(6−第三ブチル−4−イソブチルフェノール)、2
,2'−メチレンビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2'−メチレンビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4'−メチレンビス(2,6−ジ−第三ブチルフェノール)、4,4'−メチレンビス(6−第三ブチル−2−メチルフェノール)、1,1−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス(3−第三ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチル−フェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコールビス[3,3−ビス(3'−第三ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル−フェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3'−第三ブチル−2'−ヒドロキシ−5'−メチルベンジル)−6−第三ブ
チル−4−メチルフェニル]テレフタレート、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5−テトラ(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン。
【0054】
1.7.O−、N−及びS−ベンジル化合物
例えば、3,5,3',5'−テトラ−第三ブチル−4,4'−ジヒドロキシジベンジルエ
ーテル、オクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセテート、トリデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジルメルカプトアセテート、トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオテレフタレート、ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート。
【0055】
1.8.ヒドロキシベンジル化マロネート
例えば、ジオクタデシル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−2−ヒドロキシベンジル)マロネート、ジ−オクタデシル−2−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)マロネート、ジドデシルメルカプトエチル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート。
【0056】
1.9.芳香族ヒドロキシベンジル化合物
例えば、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,4−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゼン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール。
【0057】
1.10.トリアジン化合物
例えば、2,4−ビス(オクチルメルカプト)−6−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6−トリス−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート。
【0058】
1.11.ベンジルホスホネート
例えば、ジメチル−2,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホネート、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸のモノエチルエステルのカルシウム塩。
【0059】
1.12.アシルアミノフェノール
例えば、4−ヒドロキシラウラニリド、4−ヒドロキシステアラニリド、オクチルN−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバメート。
【0060】
1.13.β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、メタノール、エタノール、n−オク
タノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N'−ビス(
ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0061】
1.14.β−(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸のエステルであって、一価または多価アルコール、例えば、メタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N'−
ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン;3,9−ビス[2−{3−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]−ウンデカンとのエステル。
【0062】
1.15.β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N'−ビス(ヒドロキシエチル)−
オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0063】
1.16.3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N'−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チア
ウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0064】
1.17.β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えば、N,N'−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロ
ピオニル)ヘキサメチレンジアミド、N,N'−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミド、N,N'−ビス(3,5−ジ−
第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジド、N,N'−ビス[2−
(3−[3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニルオキシ)エチル]オキサミド(ユニロイヤルによって供給されるナウガード(Naugard)(登録商標)XL−1)。
【0065】
1.18.アスコルビン酸(ビタミンC)
【0066】
1.19.アミン酸化防止剤
例えば、N,N'−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジ−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェ
ニレンジアミン、N,N'−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレン
ジアミン、N,N'−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジシクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジフェニル−p−フェニレンジ
アミン、N,N'−ビス(2−ナフチル)−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル
−N'−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N'−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N'−フェニル−p−
フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N'−フェニル−p−フェニレンジアミン、
4−(p−トルエンスルファモイル)ジフェニルアミン、N,N'−ジメチル−N,N'−ジ−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N−アリルジフェニルアミン、4−イソプロポキシジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−(4−第三オクチルフェニル)−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、例えばp,p'−ジ−第三オクチルジフェニルアミン
、4−n−ブチルアミノフェノール、4−ブチリルアミノフェノール、4−ノナノイルアミノフェノール、4−ドデカノイルアミノフェノール、4−オクタデカノイルアミノフェノール、ビス(4−メトキシフェニル)アミン、2,6−ジ−第三ブチル−4−ジメチルアミノメチルフェノール、2,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N',N'−テトラメチル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン
、1,2−ビス[(2−メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2−ビス(フェニルアミノ)プロパン、(o−トルイル)ビグアニド、ビス[4−(1',3'−ジメチルブチル)フェニル]アミン、第三オクチル化N−フェニル−1−ナフチルアミン、モノ−及びジアルキル化第三ブチル/第三オクチルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化ノニルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化ドデシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化イソプロピル/イソヘキシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化第三ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−4H−1,4−ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノ−及びジアルキル化第三ブチル/第三オクチルフェノチアジンの混合物、モノ−及びジアルキル化第三オクチルフェノチアジンの混合物、N−アリルフェノチアジン、N,N,N',N'−テトラフェニル−1,4−ジアミノブテ−2−エン。
【0067】
2.UV吸収剤及び光安定剤
2.1.2−(2'−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール
例えば、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3',5'−ジ−第三ブチル−2'−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5'−第三ブチル−2'−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(
3',5'−ジ−第三ブチル−2'−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾー
ル、2−(3'−第三ブチル−2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)−5−クロロベ
ンゾトリアゾール、2−(3'−第二ブチル−5'−第三ブチル−2'−ヒドロキシフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−4'−オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3',5'−ジ−第三アミル−2'−ヒドロキシフェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(3',5'−ビス(α,α−ジメチルベンジル)−2'−ヒドロキシ
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3'−第三ブチル−2'−ヒドロキシ−5'−(2
−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3'−第三ブチル−5'−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2'−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3'−第三ブチル−2
'−ヒドロキシ−5'−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3'−第三ブチル−2'−ヒドロキシ−5'−(2−メトキシカルボ
ニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3'−第三ブチル−2'−ヒドロキシ−5'−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(3'−第三ブチル−5'−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2'−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3'−ドデシル−2'−ヒドロキシ
−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3'−第三ブチル−2'−ヒドロキ
シ−5'−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニルベンゾトリアゾール、
2,2'−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾト
リアゾレ−2−イルフェノール];2−[3'−第三ブチル−5'−(2−メトキシカルボニルエチル)−2'−ヒドロキシフェニル]−2H−ベンゾトリアゾールとポリエチレン
グリコール300とのエステル交換生成物;Rが3'−第三ブチル−4'−ヒドロキシ−5'−2H−ベンゾトリアゾリ−2−イルフェニル基を表す[R−CH2CH2−COO−C
2CH2−]2−、2−[2'−ヒドロキシ−3'−(α,α−ジメチルベンジル)−5'−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]ベンゾトリアゾール;2−[2'−
ヒドロキシ−3'− (1,1,3,3−テトラメチルブチル)−5'−(α,α−ジメチ
ルベンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール。
【0068】
2.2.2−ヒドロキシベンゾフェノン
例えば、4−ヒドロキシ、4−メトキシ、4−オクチルオキシ、4−デシルオキシ、4−ドデシルオキシ、4−ベンジルオキシ、4,2',4'−トリヒドロキシ及び2'−ヒドロ
キシ−4,4'−ジメトキシ誘導体。
【0069】
2.3.置換された及び非置換の安息香酸のエステル
例えば、4−第三ブチル−フェニル サリチレート、フェニル サリチレート、オクチルフェニル サリチレート、ジベンゾイル レゾルシノール、ビス(4−第三ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイル レゾルシノール、2,4−ジ−第三ブチルフェニル
3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル 3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、オクタデシル 3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−メチル−4,6−ジ−第三ブチルフェニル 3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート。
【0070】
2.4.アクリレート
例えば、エチル α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、イソオクチル α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル α−カルボメトキシシンナメート、メチル α−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、ブチル α−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、メチル α−カルボメトキシ−p−メトキシシンナメート、N−(β−カルボメトキシ−β−シアノビニル)−2−メチルインドリン、ネオペンチル テトラ(α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート。
【0071】
2.5.ニッケル化合物
例えば、n−ブチルアミン、トリエタノールアミン又はN−シクロヘキシルジエタノールアミンのような付加的な配位子を伴うか又は伴わない1:1又は1:2錯体のような2,2'−チオビス−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]のニッケ
ル錯体、ニッケル ジブチルジチオカルバメート、モノアルキルエステルのニッケル塩、例えば4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジルホスホン酸のメチル又はエチルエステル、ケトキシム、例えば2−ヒドロキシ−4−メチルフェニルウンデシルケトキシムのニッケル錯体、付加的な配位子を伴うか又は伴わない1−フェニル−4−ラウロイル−5−ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体。
【0072】
2.6.立体障害アミン
例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)スクシネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)n−ブチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸の縮合物、N,N'−ビス(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−第三オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの線状又は環状縮合物、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ニトリロトリアセテート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、1,1'−(1,2−エタンジイル)−ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)
、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジル)マロネート、3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシネート、N,N'−ビス(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの線状又は環状縮合物、2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合物、2−クロロ−4,6−ジ−(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス−(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合物、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、4−ヘキサデシルオキシ−と4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの混合物、N,N'−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン
と4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの縮合物、1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン並びに4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの縮合物(CAS Reg.No.[136504−96−6]);1,6−ヘキサンジアミン
と2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン並びにN,N−ジブチルアミンと4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの縮合物(CAS Reg.
No.[192268−64−7]);N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソ−スピロ[4.5]デカン、7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソ−スピロ[4.5]デカンとエピクロロヒドリンの反応生成物、1,1−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテン、N,N'−ビス−ホルミル−N,N'−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、4−メトキシメチレンマロン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ヒドロキシピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル−3−オキシ−4−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)]シロキサン、マレイン酸無水物−α−オレフィンコポリマーと2,2,6,6−テトラ
メチル−4−アミノピペリジン又は1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−アミノピペリジンとの反応生成物、2,4−ビス[N−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−N−ブチルアミノ]−6−(2−ヒドロキシエチル)アミノ−1,3,5−トリアジン、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−オクタデカノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、5−(2−エチルヘキサノイル)−オキシメチル−3,3,5−トリメチル−2−モルホリノン、サンドゥボア(Clariant;CAS登録番号106917−31−1)、5−(2−エチルヘキサノイル)オキシメチル−3,3,5−トリメチル−2−モルホリノン、N,N'−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン)と2,4−ビス[(1−シク
ロヘキシルオキシ−2,2,6,6−ピペリジン−4−イル)ブチルアミノ]−6−クロロ−s−トリアジンの反応生成物、1,3,5−トリス(N−シクロヘキシル−N−(2,2,6,6−テトラメチルピペラジン−3−オン−4−イル)アミノ)−s−トリアジン、1,3,5−トリス(N−シクロヘキシル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペラジン−3−オン−4−イル)−アミノ)−s−トリアジン。
【0073】
2.7.オキサミド、
例えば、4,4'−ジオクチルオキシオキサニリド、2,2'−ジエトキシオキサニリド、2,2'−ジオクチルオキシ−5,5'−ジ−第三ブトキサニリド、2,2'−ジドデシル
オキシ−5,5'−ジ−第三ブトキサニリド、2−エトキシ−2'−エチルオキサニリド、N,N'−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2−エトキシ−5−第三ブ
チル−2'−エトキサニリド及びその2−エトキシ−2'−エチル−5,4'−ジ−第三ブ
トキサニリドとの混合物、o−及びp−メトキシ−二置換オキサニリドの混合物及びo−及びp−エトキシ−二置換オキサニリドの混合物。
【0074】
2.8. 2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
例えば、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−トリデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシ)フェニル−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2−{2−ヒドロキシ−4−[3−(2−エチルヘキシル−1−オキシ)−2−ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル}−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(4−[2−エチ
ルヘキシルオキシ]−2−ヒドロキシフェニル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン。
【0075】
3.金属奪活剤
例えば、N,N'−ジフェニルオキサミド、N−サリチラル−N'−サリチロイル−ヒドラジン、N,N'−ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N'−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール、ビス(ベンジリデン)オキサリルジヒドラジド、オキサニリド、イソフタロイル ジヒドラジド、セバコイル ビスフェニルヒドラジド、N,N'−ジ
アセチルアジポイル ジヒドラジド、N,N'−ビス(サリチロイル)オキサリルジヒド
ラジド、N,N'−ビス(サリチロイル)チオプロピオニル ジヒドラジド。
【0076】
4.ホスフィット及びホスホニット、
例えば、トリフェニル ホスフィット、ジフェニルアルキル ホスフィット、フェニルジアルキル ホスフィット、トリス(ノニルフェニル) ホスフィット、トリラウリル ホスフィット、トリオクタデシル ホスフィット、ジステアリルペンタエリトリトール ジホスフィット、トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル) ホスフィット、ジイソデシルペンタエリトリトール ジホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ペンタエリトリトール ジホスフィット、ビス(2,4−ジ−クミルフェニル)ペンタエリトリトール ジホスフィット、ビス(2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリトリトール ジホスフィット、ジイソデシルオキシペンタエリトリトール ジホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリトリトール ジホスフィット、ビス(2,4,6−トリス(第三ブチルフェニル)ペンタエリトリトール ジホスフィット、トリステアリルソルビトール トリホスフィット、テトラキス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)4,4'−ビフェニレン ジホスホニット、6−イ
ソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−第三ブチル−12H−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)メチル ホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)エチル ホスフィット、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−第三ブチル−12−メチル−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、2,2',2"−ニトリロ[トリエチルトリス(3,3',5,5'−テトラ−第三ブチル−1,1'−ビフェニル−
2,2'−ジイル)ホスフィット]、2−エチルヘキシル(3,3',5,5'−テトラ−
第三ブチル−1,1'−ビフェニル−2,2'−ジイル)ホスフィット、5−ブチル−5−エチル−2−(2,4,6−トリ−第三ブチルフェノキシ)−1,3,2−ジオキサホスフィラン。
【0077】
以下のホスフィットがとりわけ好ましい:
トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスフィット(イルガフォス(Irgafos)(登録商標)168、チバスペシャルティケミカルズ社)、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、
【化1】

【化2】

【化3】

【化4】

【化5】


【0078】
5.ヒドロキシルアミン、
例えば、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン
、N,N−ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N−ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N−ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘキサデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘプタデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、水素化牛脂アミンから誘導されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン。
【0079】
6.ニトロン、
例えば、N−ベンジル−アルファ−フェニルニトロン、N−エチル−アルファ−メチルニトロン、N−オクチル−アルファ−ヘプチルニトロン、N−ラウリル−アルファ−ウンデシルニトロン、N−テトラデシル−アルファ−トリデシルニトロン、N−ヘキサデシル−アルファ−ペンタデシルニトロン、N−オクタデシル−アルファ−ヘプタデシルニトロン、N−ヘキサデシル−アルファ−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−アルファ−ペンタデシルニトロン、N−ヘプタデシル−アルファ−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−アルファ−ヘキサデシルニトロン、水素化牛脂アミンから誘導されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミンから誘導されたニトロン。
【0080】
7.チオ相乗剤、
例えば、ジラウリル チオジプロピオン酸、ジミリスチル チオジプロピオン酸、ジステアリル チオジプロピオン酸又はジステアリル ジスルフィド。
【0081】
8.過酸化物捕捉剤、
例えば、β−チオジプロピオン酸のエステル、例えば、ラウリル、ステアリル、ミリスチル又はトリデシルエステル、メルカプトベンズイミダゾール又は2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、亜鉛ジブチルジチオカルバメート、ジオクタデシルジスルフィド、ペンタエリトリトール テトラキス(β−ドデシルメルカプト)プロピオネート。
【0082】
9.ポリアミド安定剤
例えば、ヨウ化物及び/又はリン化合物と組み合わせた銅塩及び二価マグネシウムの塩。
【0083】
10.塩基性補助安定剤
例えば、メラミン、ポリビニルピロリドン、ジシアンジアミド、トリアリルシアヌレート、尿素誘導体、ヒドラジン誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、高級脂肪酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、例えばカルシウムステアレート、亜鉛ステアレート、マグネシウムベヘネート、マグネシウムステアレート、ナトリウムリシノレート及びカリウムパルミテート、アンチモンピロカテコレート又は亜鉛ピロカテコレート。
【0084】
11.慣用の核剤
例えば、タルクのような無機物質、二酸化チタン、酸化マグネシウムのような金属酸化物、ホスフェート、好ましくはアルカリ土類金属の炭酸塩又は硫酸塩;モノ−又はポリカルボン酸のような有機化合物及びそれらの塩、例えば、4−第三ブチル安息香酸、アジピン酸、ジフェニル酢酸、コハク酸ナトリウム又は安息香酸ナトリウム;イオン性コポリマー(アイオノマー)のようなポリマー化合物。とりわけ好ましくは1,3:2,4−ビス(3',4'−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ジ(パラメチルジベンジリデン)ソルビトール、及び1,3:2,4−ジ(ベンジリデン)ソルビトール。
【0085】
12.充填剤及び強化剤
例えば、炭酸カルシウム、ケイ酸塩、ガラスファイバー、ガラスビーズ、アスベスト、タルク、カオリン、マイカ、硫酸バリウム、金属酸化物及び水酸化物、カーボンブラック、グラファイト、木粉及びその他の天然物の粉末又は繊維、合成繊維。
【0086】
13.他の添加剤
例えば、可塑剤、滑剤、乳化剤、顔料、レオロジー添加剤、触媒、流れ調整剤、蛍光増白剤、防炎加工剤、静電防止剤及び発泡剤。
【0087】
14.ベンゾフラノン及びインドリノン
例えば、米国特許第4,325,863号明細書;米国特許第4,338,244号明細書;米国特許第5,175,312号明細書;米国特許第5,216,052号明細書;米国特許第5,252,643号明細書;独国特許出願公開第4316611号明細書;独国特許出願公開第4316622号明細書;独国特許出願公開第4316876号明細書;欧州特許出願公開第0589839号明細書;欧州特許出願公開第0591102号明細書又は欧州特許出願公開第1291384号明細書に開示されるもの、又は3−[4−(2−アセトキシエトキシ)フェニル]−5,7−ジ−第三ブチル−ベンゾフラノ−2−オン、5,7−ジ−第三ブチル−3−[4−(2−ステアロイルオキシエトキシ)フェニル]ベンゾフラノ−2−オン、3,3'−ビス[5,7−ジ−第三ブチル−3−
(4−[2−ヒドロキシエトキシ]フェニル)ベンゾフラノ−2−オン]、5,7−ジ−第三ブチル−3−(4−エトキシフェニル)ベンゾフラノ−2−オン、3−(4−アセトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(3,5−ジメチル−4−ピバロイルオキシフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(3,4−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(2,3−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(2−アセチル−5−イソオクチルフェニル)−5−イソオクチルベンゾフラノ−2−オン。
【0088】
成分及び所望により更なる添加物の混合は、攪拌機が装着された任意の加熱可能な容器中、例えば、混練機、混合器又は攪拌容器のような密閉装置中において行われ得る。配合は、好ましくは、押出し機中又は混練機中で行われる。加工が不活性ガス雰囲気下又は酸素の存在下で行われるかどうかは重要でない。
【0089】
加工は好ましくは、加工中成分を導入することにより押出し機中で行われる。
特に好ましい加工機器は、単軸押出し機、二重反転及び共回転式の二軸押出し機、遊星ギア押出し機、リング押出し機又は複合押出し機である。真空を適用し得る少なくとも1つの気体除去小室を有する加工機器の使用もまた可能である。
【0090】
好適な押出し機及び混練機は、例えば、合成樹脂押出しハンドブック(Handbuch der Kunststoffextrusion)第1巻基礎(Grudlagen)、F.Hensen、W.Knappe、H.Potente編、1989年3乃至7頁、ISBN:3−446−14339−4(第2巻押出しの基礎(Extrusionsanlagen)、1986年、ISBN 3−446−14329−7)に記載されている。
【0091】
例えば、スクリュー長さは1乃至60スクリュ−直径、好ましくは20乃至48スクリュー直径である。スクリューの回転速度は好ましくは毎分1乃至800回転(rpm)、さらに、特に好ましくは25乃至400rpmである。
【0092】
最大の処理能力は、スクリュー直径、回転速度及び駆動力に依存する。本発明の工程はまた、上記パラメーターを変化させることにより又は供給する投入量を計量する機器を採用することにより、最大処理能力よりもより低いレベルにおいて行われ得る。
【0093】
複数の成分を添加する場合、これらは事前に混合され得又は別々に添加され得る。
【0094】
本発明のその他の特徴は、A)オリゴエトキシ化アクリレート又はメタクリレート、パラ位にオリゴエトキシ化されたスチレン、ポリエーテルウレタン、ポリエーテル尿素、ポリエーテルアミド、ポリエーテルエステルアミド又はポリエーテルエステルからなる群より選ばれる、有機又は無機酸の塩の錯化又は溶媒和のブロックを有するイオン電荷の伝導が可能なポリマー又はコポリマー、
B)多孔性ポリマーの細孔中に液体状態でイオン性化合物を含む、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル又はポリスチレンからなる群から選ばれる多孔性ポリマー、及び
C)所望により、繊維状又は混合の際に繊維を形成する有機重合性物質を含む、組成物である。
【0095】
さらに、本発明の更なる特徴は、熱可塑性又は弾性物質の帯電防止添加剤としての上記に定義したような組成物の使用である。
【0096】
定義及び上記に定義した選択は、本発明のその他の特徴のためにもまた適用する。
【0097】
帯電防止特性を提供し得る好適なポリマーを以下に示す。
【0098】
1.モノオレフィン及びジオレフィンのポリマー、例えばポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテ−1−エン、ポリ−4−メチルペンテ−1−エン、ポリビニルシクロヘキサン、ポリイソプレン又はポリブタジエン、並びにシクロオレフィン、例えばシクロペンテン又はノルボルネンのポリマー、ポリエチレン(所望により架橋され得る)、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)、高密度及び高分子量ポリエチレン(HDPE−HMW)、高密度及び超高分子量ポリエチレン(HDPE−UHMW)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、(VLDPE)及び(ULDPE)。
【0099】
ポリオレフィン、即ち、前の段落において例示したモノオレフィンのポリマー、好ましくはポリエチレン及びポリプロピレンは、異なる方法によりそしてとりわけ以下の方法により調製され得る:
a)ラジカル重合(通常は高圧下において及び上昇した温度において)。
b)通常、周期表のIVb、Vb、VIb又はVIII族の金属の一つ又はそれ以上を含む触媒を使用した触媒重合。これらの金属は通常、一つ又はそれ以上の配位子、典型的にはπ−又はσ−配位し得るオキシド、ハロゲン化物、アルコレート、エステル、エーテル、アミン、アルキル、アルケニル及び/又はアリールを有する。これらの金属錯体は遊離形態であるか、又は基質、典型的には活性化塩化マグネシウム、塩化チタン(III)、アルミナ又は酸化ケイ素に固定され得る。これらの触媒は、重合媒体中に可溶又は不溶であり得る。該触媒は重合においてそのまま使用され得、又は他の活性化剤、典型的には金属アルキル、金属ヒドリド、金属アルキルハライド、金属アルキルオキシドまたは金属アルキルオキサンであって、該金属が周期表のIa、IIaおよび/またはIIIa族の元素であるものが使用され得る。該活性化剤は、更なるエステル、エーテル、アミン又はシリルエーテル基で都合良く変性され得る。これらの触媒系は、通常、フィリップス、スタンダード・オイル・インディアナ、チグラー(−ナッタ)、TNZ(デュポン)、メタロセン又はシングルサイト触媒(SSC)と命名される。
【0100】
2.1)で言及されたポリマーの混合物、例えばポリプロピレンとポリイソブチレン、ポリプロピレンとポリエチレン(例えば、PP/HDPE、PP/LDPE)の混合物、及び異なる型のポリエチレンの混合物(例えば、LDPE/HDPE)。
【0101】
3.モノオレフィン及びジオレフィンの互いの又は他のビニルモノマーとのコポリマー、例えばエチレン/プロピレンコポリマー、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)及びそ
の低密度ポリエチレン(LDPE)との混合物、プロピレン/ブテ−1−エンコポリマー、プロピレン/イソブチレンコポリマー、エチレン/ブテ−1−エンコポリマー、エチレン/ヘキセンコポリマー、エチレン/メチルペンテンコポリマー、エチレン/ヘプテンコポリマー、エチレン/オクテンコポリマー、エチレン/ビニルシクロヘキサンコポリマー、エチレン/シクロオレフィンコポリマー(例えば、エチレン/ノルボルネン様COC)、1−オレフィンがその場で生成されるエチレン/1−オレフィンコポリマー、プロピレン/ブタジエンコポリマー、イソブチレン/イソプレンコポリマー、エチレン/ビニルシクロヘキセンコポリマー、エチレン/アルキルアクリレートコポリマー、エチレン/アルキルメタクリレートコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー又はエチレン/アクリル酸コポリマー及びそれらの塩(アイオノマー)ならびにエチレンとプロピレン及びへキサジエン、ジシクロペンタジエン又はエチリデン−ノルボルネンのようなジエンとのターポリマー;及びそのようなコポリマーと互いの及び1)で上述したポリマーとの混合物、例えばポリプロピレン/エチレン−プロピレンコポリマー、LDPE/エチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)、LDPE/エチレン−アクリル酸コポリマー(EAA)、LLDPE/EVA、LLDPE/EAA及び互いの又はランダムのポリアルキレン/一酸化炭素コポリマー及びそれらの他のポリマー、例えばポリアミドとの混合物。
【0102】
4.水素化変性物(例えば粘着付与剤)を含む炭化水素樹脂(例えば炭素原子数5乃至9)及びポリアルキレン及びデンプンの混合物。
【0103】
1.)乃至4.)のホモポリマー及びコポリマーは、シンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック又はアタクチックを含むいずれの立体構造をも有し得;アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーがまた含まれる。
【0104】
5.ポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(α−メチルスチレン)。
【0105】
6.スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、とりわけp−ビニルトルエン、エチルスチレン、プロピルスチレン、ビニルビフェニル、ビニルナフタレン、及びビニルアントラセンの全ての異性体、及びそれらの混合物を含む芳香族ビニルモノマーから誘導された芳香族ホモポリマー及びコポリマー。ホモポリマー及びコポリマーはシンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック又はアタクチックを含むいずれの立体構造をも有し得;アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーがまた含まれる。
【0106】
6a.エチレン、プロピレン、ジエン、ニトリル、酸、マレイン酸無水物、マレイミド、酢酸ビニル及び塩化ビニル又はアクリル誘導体及びその混合物から選ばれる上記芳香族ビニルモノマー及びコモノマーを含むコポリマー、例えば、スチレン/ブタジエン、スチレン/アクリロニトリル、スチレン/エチレン(共重合体)、スチレン/アルキルメタクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルアクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルメタクリレート、スチレン/マレイン酸無水物、スチレン/アクリロニトリル/メチルアクリレート;スチレンコポリマー及び他のポリマー、例えばポリアクリレート、ジエンポリマー又はエチレン/プロピレン/ジエンターポリマーの高耐衝撃性の混合物;及びスチレン/ブタジエン/スチレン、スチレン/イソプレン/スチレン、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン又はスチレン/エチレン/プロピレン/スチレンのようなスチレンのブロックコポリマー。
【0107】
6b.6.)で言及されたポリマーの水素化から誘導された水素化芳香族ポリマー、とりわけアタクチックポリスチレンを水素化することにより製造されるポリシクロヘキシルエチレン(PCHE)を含み、しばしばポリビニルシクロヘキサン(PVCH)として言及される。
【0108】
6c. 6a.)で言及されたポリマーの水素化から誘導された水素化芳香族ポリマー。
【0109】
ホモポリマー及びコポリマーはシンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック又はアタクチックを含むいずれの立体構造をも有し得;アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーもまた含まれる。
【0110】
7.スチレン又はα−メチルスチレンのような芳香族ビニルモノマーのグラフトコポリマー、例えばポリブタジエンにスチレン、ポリブタジエン−スチレン又はポリブタジエン−アクリロニトリルコポリマーにスチレン;ポリブタジエンにスチレン及びアクリロニトリル(又はメタクリロニトリル);ポリブタジエンにスチレン、アクリロニトリル及びメチルメタクリレート;ポリブタジエンにスチレン及びマレイン酸無水物;ポリブタジエンにスチレン、アクリロニトリル及びマレイン酸無水物又はマレイミド;ポリブタジエンにスチレン及びマレイミド;ポリブタジエンにスチレン及びアルキルアクリレート又はメタクリレート;エチレン/プロピレン/ジエンターポリマーにスチレン及びアクリロニトリル;ポリアルキルアクリレート又はポリアルキルメタクリレートにスチレン及びアクリロニトリル、アクリレート/ブタジエンコポリマーにスチレン及びアクリロニトリル、並びにそれらの6)に列挙されたコポリマーとの混合物、例えばABS、MBS、ASA又はAESポリマーとして既知であるコポリマー混合物。
【0111】
8.ポリクロロプレン、塩化ゴム、イソブチレン−イソプレンの塩化及び臭化コポリマー(ハロブチルゴム)、塩化又はスルホ塩化ポリエチレン、エチレン及び塩化エチレンのコポリマー、エピクロロヒドリンホモ−及びコポリマー、とりわけハロゲン含有ビニル化合物のポリマー、例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデンならびに塩化ビニル/塩化ビニリデン、塩化ビニル/酢酸ビニル又は塩化ビニリデン/酢酸ビニルコポリマーのようなそれらのコポリマーのようなハロゲン含有ポリマー。
【0112】
9.α,β−不飽和酸から誘導されたポリマー及びその誘導体、例えば、ポリアクリレート及びポリメタクリレートのような;ブチルアクリレートで耐衝撃改善されたポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミド及びポリアクリロニトリル。
【0113】
10.9)で言及されたモノマーの互いの又は他の不飽和モノマーとのコポリマー、例えばアクリロニトリル/ブタジエンコポリマー、アクリロニトリル/アルキルアクリレートコポリマー、アクリロニトリル/アルコキシアルキルアクリレート又はアクリロニトリル/塩化ビニルコポリマー又はアクリロニトリル/アルキルメタクリレート/ブタジエンターポリマー。
【0114】
11.不飽和アルコール及びアミンから誘導されたポリマー又はそれらのアシル誘導体又はアセタール、例えばポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルステアレート、ポリビニルベンゾエート、ポリビニルマレエート、ポリビニルブチラール、ポリアリルフタレート又はポリアリルメラミン;ならびに上記1)で言及されたオレフィンとのそれらのコポリマー。
【0115】
12.ポリアルキレングリコール、ボリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドまたはビスグリシジルエーテルとそれらのコポリマーのような環式エーテルのホモポリマー及びコポリマー。
【0116】
13.ポリオキシメチレンのようなポリアセタール及びコモノマーとしてエチレンオキシドを含むポリオキシメチレン;熱可塑性ポリウレタン、アクリレートまたはMBSで変性
されたポリアセタール。
【0117】
14.ポリフェニレンオキシド及びスルフィド、及びポリフェニレンオキシドとスチレンポリマー又はポリアミドとの混合物。
【0118】
15.一方はヒドロキシル基末端を有するポリエーテル、ポリエステル及びポリブタジエンと、他方は脂肪族又は芳香族のポリイソシアナートから誘導されたポリウレタン、ならびにそれらの前駆体。
【0119】
16.ジアミンとジカルボン酸から及び/又はアミノカルボン酸又は対応するラクタムから誘導されたポリアミド及びコポリアミド、例えばポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド6/6、6/10、6/9、6/12、4/6、12/12、ポリアミド11、ポリアミド12、m−キシレン、ジアミン及びアジピン酸から開始した芳香族ポリアミド;へキサメチレンジアミン及びイソフタル酸及び/又はテレフタル酸から及び変性剤としてのエラストマーを用いて又は用いずに調製されたポリアミド、例えばポリ−2,4,4−トリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド又はポリ−m−フェニレンイソフタルアミド:及び上記ポリアミドのポリオレフィン、オレフィンコポリマー、アイオノマー又は化学的に結合されたか又はグラフトされたエラストマーとのブロックコポリマー;又は例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はポリテトラメチレングリコールのようなポリエーテルとのブロックコポリマー;ならびにEPDM又はABSで変性されたポリアミド又はコポリアミド;及び加工の間に縮合されたポリアミド(RIMポリアミド系)。
【0120】
17.ポリ尿素、ポリイミド、ボリアミド−イミド、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド、ポリヒダントイン及びポリベンズイミダゾール。
【0121】
18.ジカルボン酸とジオールから及び/又はヒドロキシカルボン酸又は対応するラクトンから誘導されたポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチロールシクロヘキサンテレフタレート、ポリアルキレンナフタレート(PAN)及びポリヒドロキシベンゾエート、ならびにヒドロキシル末端ポリエーテルから誘導されたブロックコポリエーテルエステル;及びまたポリカーボネート又はMBSで変性されたポリエステル。
【0122】
19.ポリカーボネート及びポリエステルカーボネート。
【0123】
20.ポリケトン。
【0124】
21.ポリスルホン、ポリエーテルスルホン及びポリエーテルケトン。
【0125】
22.上記ポリマーのブレンド(ポリブレンド)、例えばPP/EPDM、ポリアミド/EPDM又はABS、PVC/EVA、PVC/ABS、PVC/MBS、PC/ABS、PBTP/ABS、PC/ASA、PC/PBT、PVC/CPE、PVC/アクリレート、POM/熱可塑性PUR、PC/熱可塑性PUR、POM/アクリレート、POM/MBS、PPO/HIPS、PPO/PA6.6及びコポリマー、PA/HDPE、PA/PP、PA/PPO、PBT/PC/ABS又はPBT/PET/PC。
【0126】
本発明による帯電防止特性をもたらすポリマーは、電線被覆及びケーブル絶縁のために特に好適である。しかしまた、修飾フィルム、発泡材料、農業用フリース、チューブ、密閉断面及びオフィス用フィルムも製造され得る。本発明によるポリマー組成物はまた、中空製品(瓶)包装フィルム(深絞りフィルム(deep−drawn film))、イ
ンフレーションフィルム、緩衝装置フィルム(自動車)、パイプ、発泡材料、重量物の側面(窓枠)、彩飾された壁の側面、ビルの側面、羽目板、建具、事務所用フィルム及び住宅用機器(コンピューター、屋内電気器具)の製造のための組成物を形作るものとして使用され得る。
【0127】
以下の実施例で本発明を概説する。
【実施例】
【0128】
実施例
原料
ポリエーテルエステルアミド
アルケマ(Arkema製のぺバックス(Pebax)MV1074
過塩素酸ナトリウム
イルガノックス(Irganox)1010
チバスペシャルティケミカルズ製のフェノール性酸化防止剤
イルガフォス(Irgafos)168
チバスペシャルティケミカルズ製のリン酸安定剤
ポリアミド6
多孔質ポリアミド6
【0129】
配合
比較例の配合表(C1)
【表1】

粉末プレミックスは市販のミキサーにおいて成分を混合することにより製造した。
粉末プレミックス及びポリエーテルエステルアミドは、二軸押出し機中で230℃において配合しそして最後に粒状化しそして乾燥させた。
【0130】
本発明による配合表(実施例1)
【表2】

【0131】
全ての成分を、二軸押出し機へ投入し、230℃において配合し、続いて粒状化しそして乾燥させた。
【0132】
表面及び体積抵抗率の測定
生じた顆粒を230℃において圧縮押出しした。サンプルのサイズは10×14×0.1cmであった。
【0133】
それぞれの実施例からの2つのプラークを押出しそして試験した。サンプルは調整しそして50±5%の相対湿度(r.h.)及び23±2℃において測定した。
測定はリング電極、直径D1:50mm、D2:60mm、スリット5mm、電極定数34.56、試験電圧50Vで行った。
全てのプラーク表面及び体積抵抗率を両方のプラーク及び両方のプラーク側面において測定した。得られた値はこれらの平均である。
【0134】
固有粘度
固有粘度測定前にサンプルを80℃において終夜乾燥させた。固有粘度をm−クレゾール中で室温において、ショット(Schott)製のAVS400粘度計を使用し測定した。MVRはISO1133により230℃、2.16kgにおいて測定した。結果を2つの単一測定値の平均とした。
【0135】
溶融(解)体積率(MVR)
MVR測定前にサンプルを80℃において減圧しながら終夜乾燥させた。MVRはISO1133により230℃、2.16kgにおいて測定した。結果を2つの単一測定値の平均とした。
【0136】
黄色度指数
YIはペレットにおいて測定した。測定はDIN6167により行った。
【0137】
溶融(解)体積率(MVR)
結果
【表3】

【0138】
実施例のより高い粘度は製造中のより少ない分解により説明され得る。より低いYIは、もうひとつの、より少ない分解を示すものである。
表面抵抗率及び黄色度指数は、比較実施例と比較してより低い(より良好な)ものであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
A)オリゴエトキシ化アクリレート又はメタクリレート、パラ位にオリゴエトキシ化されたスチレン、ポリエーテルウレタン、ポリエーテル尿素、ポリエーテルアミド、ポリエーテルエステルアミド又はポリエーテルエステルからなる群より選ばれる、有機又は無機酸の塩の錯化又は溶媒和のブロックを有するイオン電荷の伝導が可能なポリマー又はコポリマー、
B)多孔性ポリマーの細孔中に液体状態でイオン性化合物を含む、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル又はポリスチレンからなる群から選ばれる多孔性ポリマー、及び
C)所望により、繊維状又は混合の際に繊維を形成する有機重合性物質、
を融液相中において混合することを含む、
帯電防止組成物の製造方法。
【請求項2】
繊維状又は混合の際に繊維を形成する前記重合性物質(C)が、ポリエステル、ポリアミド(x)又はポリアミド(x、y)であり、x及びyはそれぞれ独立して4乃至14の数を表す、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ポリマー又はコポリマー(A)がブロックコポリマーポリエーテルエステルアミドであり、ポリエーテル部分が、200乃至6000ダルトンの分子量Mnを有するポリエチレングリコール単位からなり、そしてポリアミド部分が、200乃至6000ダルトンの分子量Mnを有するポリアミド(x)又はポリアミド(x、y)からなり、x及びyが4乃至14の数である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
繊維状又は混合の際に繊維を形成する有機重合性物質(C)と、コポリマー(A)の質量比が20:1乃至1:10である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記成分(C)が0乃至70質量部で存在し、成分(A)が10乃至70質量部の量で存在し、そして成分(B)が1乃至40質量部の量で存在し、(A)、(B)及び(C)の合計が100部である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記成分(B)のイオン性化合物が無機又は有機酸の塩である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
成分(B)の前記イオン性化合物が、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、アルキルスルホン酸及びエーテルスルホン酸のアルカリ金属塩、LiClO4、LiCF3SO3
,NaClO4、LiBF4、NaBF4、KBF4、NaCF3SO3、KClO4,KPF6、KCF3SO3、KC49SO3、Ca(ClO42、Ca(PF62、Mg(ClO42、Mg(CF3SO32、Zn(ClO42,Zn(PF62及びCa(CF3SO32
である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
成分(B)中、前記多孔性ポリマー及びイオン性化合物の質量比が10対1乃至1対10である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
成分(B)中、前記イオン性化合物が溶媒中に溶解されている、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記溶媒中のイオン性化合物の質量濃度が10%乃至90%である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記多孔性ポリマーが、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリスチレン又はポリアミドである、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
更なる添加剤が、酸化防止剤、プロセス安定剤、紫外線吸収剤及び立体障害性アミン光安定剤からなる群より選ばれる、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
A)オリゴエトキシ化アクリレート又はメタクリレート、パラ位にオリゴエトキシ化されたスチレン、ポリエーテルウレタン、ポリエーテル尿素、ポリエーテルアミド、ポリエーテルエステルアミド又はポリエーテルエステルからなる群より選ばれる、有機又は無機酸の塩の錯化又は溶媒和のブロックを有するイオン電荷の伝導が可能なポリマー又はコポリマー、
B)多孔性ポリマーの細孔中に液体状態でイオン性化合物を含む、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル又はポリスチレンからなる群から選ばれる多孔性ポリマー、及び
C)所望により、繊維状又は混合の際に繊維を形成する有機重合性物質、
を含む、組成物。
【請求項14】
熱可塑性樹脂又はエラストマー系ポリマーにおける帯電防止添加剤としての請求項13の組成物の使用。

【公表番号】特表2010−501703(P2010−501703A)
【公表日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−526053(P2009−526053)
【出願日】平成19年8月24日(2007.8.24)
【国際出願番号】PCT/EP2007/058790
【国際公開番号】WO2008/025726
【国際公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願人】(396023948)チバ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Holding Inc.
【Fターム(参考)】