帯電防止組成物
【課題】 熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)および接触する繊維の状態の帯電防止混合物(B)からなる帯電防止組成物を提供する。
【解決手段】 熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)および接触する繊維の状態の帯電防止混合物(B)からなる組成物であって、該帯電防止混合物は(b1) 有機ポリマー材料、(b2) イオン伝導可能なポリマーまたはコポリマー、および(b3) 無機または低分子有機プロトン酸の塩からなる組成物。
【解決手段】 熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)および接触する繊維の状態の帯電防止混合物(B)からなる組成物であって、該帯電防止混合物は(b1) 有機ポリマー材料、(b2) イオン伝導可能なポリマーまたはコポリマー、および(b3) 無機または低分子有機プロトン酸の塩からなる組成物。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)および接触する繊維の状態の帯電防止混合物(B)からなる組成物であって、該帯電防止混合物は(b1) 繊維状であるかまたは混合で繊維を形成し、また熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)中に不溶である有機ポリマー材料、(b2) 無機または低分子量有機プロトン酸の塩(b3)を錯体形成または溶媒和するためのブロックを有し、またポリマー有機基材(A)とよりも繊維状であるかまたは混合で繊維を形成する有機ポリマー(b1)とより良い相溶性を有するイオン伝導可能なポリマーまたはコポリマー、および(b3) ポリマーまたはコポリマー(b2)中に錯体形成または溶媒和されている無機または低分子量有機プロトン酸の塩からなる組成物に関する。本発明はまた、帯電防止混合物(B)自身、ポリマーに帯電防止性を与えるためのその使用および熱可塑性または弾性ポリマー基材の製造のための方法にも関する。
【0002】
【従来の技術】ポリマーは強い静電荷を受け、電荷が一度適用されると、ポリマーの低い導電率のために徐々にしか放電しないことが知られている。素早い放電は風合いの理由のためだけでなく、多くの場合において、安全の理由のために必要とされる。使用における以下の不利な効果が言及され得る、ポリマー表面の汚れ、ポリマーに接触する人への電気衝撃、フィルムウェブの付着によって引き起こされる製造の途絶、電子部品の崩壊、ポリマー粉末における塊形成、および充電がとても高いために引き起こされ続く発火を伴うスパークであって、既にしばしば重大な爆発の結果となってきたもの。
【0003】表面導電率を改良する添加剤の添加によって静電荷を制限することが知られているが、そのような基材は実際には大気湿度が低いとき効果がなくなるという欠点を有している。従って低い大気湿度で効果のある添加剤を使用することがより良く、それは通常、体積導電率を増加することによって達成される。しかしながら、体積導電率を増加するための既知の基材、例えばカーボンブラックまたは金属粉末はポリマーの機械的性質を変更し、また透明ポリマーについて使用されることはできない。加えて、環境的に問題のない添加剤についての必要性が増加している。帯電防止添加剤および静電荷の機構に関するさらなる詳細は、例えば”Plastics Additives Handbook”、編集者R. GachterおよびH. Muller、Hanser Verlag、第3版、1990、頁749ないし755において見いだし得る。
【0004】材料に永久的な帯電防止性を与えるために、DE−A−4324062において、繊維のような大きな表面積を有する材料を例えば錫オキシドのような無色半導体材料でコートすることがすでに提案されている。コートされた材料はその後混合され、そしてポリマー顆粒と共に加工される得る。しかしながらコーティングの製造は複雑である、なぜならば半導体化合物は、繊維状キャリアの塩水溶液での含浸、続く乾燥およびその後の析出された塩の熱的コンディショニングによって作製されなければならないからである。繊維に適用されるその化学的および熱的加工は繊維に損傷を与える可能性があり、半導体的な組み和せTRKIん手菌STRKISの導電率から期待されていたよりも低い導電性の結果となり得る。さらなる欠点は、繊維が機械的ストレスの結果として曲がること、および壊れやすい半導体コーティングが損傷を受け得、それによりまた導電率が減少することである。
【0005】さらなる可能性はDE−A−4316607において記載されており、市販で入手できる含金属合成繊維を潤滑剤、接着剤またはコーティング材料に添加し、それによってそれらの導電率を増加することを提案している。含金属繊維は相対的に高価で、また製造することが複雑であり、しかしながら、また混入されるポリマーの透明性を著しく減ずる。加えて、導電層へのおよび繊維(断面)さえへの機械的損傷を完全に回避することはできない。
【0006】EP−A−0613919において、あるポリエーテルエステルアミドが熱可塑性ポリマーのための帯電防止添加剤として提案されている。特定の態様において、アルカリ金属またはアルカリ土類金属ハライドはさらに添加され得る。熱可塑性基材とポリエーテルエステルアミドの間の相溶性を与えるポリマーの添加もまた、付着および機械的性質を改良するために提案されている。ポリマーに帯電防止性を与えるために該明細書に提案されている着想において、ポリマーの相溶性および良い混和性は重要な性質であると思われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ポリマーに帯電防止性を与えることの既知の方法の上述された限界を考慮して、低い大気湿度で有効である体積導電率を増加するための帯電防止活性で、環境に問題のない添加剤系であって、該系は製造することが簡単で、簡単にポリマーに混入されるかまたはポリマーと混合されることができ、達成されたポリマーの体積導電率を長期間にわたり維持し、そして注目すべき有意の制限無しに少量で全ての市販で入手できるポリマーにおいて使用できるものについての必要が継続している。
【0008】
【課題を解決するための手段】さらなるイオン伝導可能なポリマーまたはコポリマーを伴う、繊維を形成するまたは繊維有機ポリマー材料は、熱可塑性または弾性基材に混入され、そうして該ポリマーまたはコポリマーは実質的に繊維に吸収的に結合されるかまたはそれに溶解し、そしてそれと共に繊維が不溶である熱可塑性または弾性基材中で網状構造を形成できることが今や見いだされた。イオン伝導可能なポリマーまたはコポリマーの一部は、無機−または有機プロトン酸の塩を錯体形成または溶媒和することが可能な極性基を有する。
【0009】繊維または繊維を形成する有機ポリマー材料は、熱可塑性または弾性基材中で不溶であるが、なければならないが、しかし接触する繊維の網様構造を形成することが可能であるように選択されなければならない。良い導電率のために、有機材料の繊維についてそれらが一度ポリマー中に混入されたならば、可能な限り多くの場所で他に接触または互いに交差することが有利である。それによって、導電路が形成され、それを通って電荷が流れ出る。
【0010】繊維およびイオン伝導可能なポリマーまたはコポリマーは高分子量化合物であるので、それらが浸出することの事実上の危険は存在せず、帯電防止の性質が特に耐久性のある結果を伴う。熱安定性および光および加水分解に対する抵抗性のような、ポリマーの安定性の性質はほとんどの場合において事実上影響を受けない。添加された量が少ないとき、光的性質はほんのわずかに変性され、そして透明な材料は事実上透明のままであり、それは使用の多くの分野においてとても重要である。
【0011】本発明は、熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)および接触する繊維の状態の帯電防止混合物(B)からなる組成物であって、該帯電防止混合物は(b1) 繊維状であるかまたは混合で繊維を形成し、また熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)中に不溶である有機ポリマー材料、(b2) 無機または低分子量有機プロトン酸の塩(b3)を錯体形成または溶媒和するためのブロックを有し、またポリマー有機基材(A)とよりも繊維状であるかまたは混合で繊維を形成する有機ポリマー(b1)とより良い相溶性を有するイオン伝導可能なポリマーまたはコポリマー、および(b3) ポリマーまたはコポリマー(b2)中に錯体形成または溶媒和されている無機または低分子量有機プロトン酸の塩からなる組成物に関する。
【0012】熱可塑性または弾性ポリマーの例を以下に列挙する。
1.モノ−およびジオレフィンのポリマー、例えばポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリイソプレンまたはポリブタジエン、およびシクロオレフィン、例えばシクロペンテンまたはノルボルネンの重合体、およびポリエチレン(所望に架橋し得る。)、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、分岐低密度ポリエチレン(BLDPE)。前段落において例示されたようなモノオレフィンのポリマーであるポリオレフィン、特にポリエチレンおよびポリプロピレンは、様々な方法によって、特に以下の方法によって製造することができる。
【0013】a)ラジカル的(通常、高圧および高温下)。
b)触媒によって。触媒は通常、1種またはそれ以上のIVb、Vb、VIbまたはVIII群の金属原子を含有する。これらの金属原子は一般に1個またはそれ以上のp−またはs−配位し得るオキシド、ハライド、アルコレート、エステル、エーテル、アミン、アルキル、アルケニルおよび/またはアリールのようなリガンドを有する。これらの金属錯体は遊離であるかまたは例えば活性化された塩化マグネシウム、塩化チタン(III)、アルミニウムオキシドまたはケイ素オキシドのような担体上に固定され得る。それらの触媒は重合媒体中に可溶または不溶であってよい。触媒はそれ自身で重合において活性化されることができ、または例えば金属アルキル、金属ヒドライド、金属アルキルハライド、金属アルキルオキシドまたは金属アルキルオキサンのようなさらなる活性化剤を使用し得、該金属原子はIa、IIaおよび/またはIIIa群の元素である。活性化剤は例えばさらなるエステル、エーテル、アミンまたはシリルエーテル基を用いて変性されてもよい。それらの触媒系は通常、Phillips、Standerd Oil Indiana、Ziegler(−Natta)、TNZ(DuPont)、メタロセンまたはシングルサイト触媒(single sitecatalyst)(SSC)として知られている。
【0014】2.1)以下で述べられたポリマーの混合物、例えばポリプロピレンのポリイソブチレンとの混合物、ポリプロピレンとポリエチレン(例えばPP/HDPE、PP/LDPE)および異なる型のポリエチレンの混合物(例えばLDPE/HDPE)。
【0015】3.モノ−およびジオレフィンの相互または他のビニルモノマーとのコポリマー、例えばエチレン/プロピレンコポリマー、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)およびそれらの低密度ポリエチレン(LDPE)との混合物、プロピレン/ブテン−1コポリマー、プロピレン/イソブチレンコポリマー、エチレン/ブテン−1コポリマー、エチレン/ヘキセンコポリマー、エチレン/メチルペンテンコポリマー、エチレン/ヘプテンコポリマー、エチレン/オクテンコポリマー、プロピレン/ブタジエンコポリマー、イソブチレン/イソプレンコポリマー、エチレン/アルキルアクリレートコポリマー、エチレン/アルキルメタクリレートコポリマー、エチレン/ビニルアセテートコポリマーおよびそれらの一酸化炭素とのコポリマー、またはエチレン/アクリル酸コポリマーおよびそれらの塩(イオノマー)、およびエチレンのプロピレンおよびヘキサジエン、ジシクロペンタジエンまたはエチリデンノルボルネンのようなジエンとのターポリマー、および前記コポリマー相互または1)以下で述べられたポリマーとの混合物、例えばポリプロピレン−エチレン/プロピレンコポリマー、LDPE−エチレン/ビニルアセテートコポリマー、LDPE−エチレン/アクリル酸コポリマー、LLDPE−エチレン/ビニルアセテートコポリマー、LLDPE−エチレン/アクリル酸コポリマーおよび交互またはランダム構造ポリアルキレン−一酸化炭素コポリマーおよびそれらの例えばポリアミドのような他のポリマーとの混合物。
【0016】4.炭化水素樹脂(例えば炭素原子数5ないし9)、それらの水素化変性物(例えば粘着付与剤)を含む。およびポリアルキレン並びにデンプンの混合物。
5.ポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(α−メチルスチレン)。
6.スチレンまたはα−メチルスチレンのジエンまたはアクリル誘導体とのコポリマー、例えばスチレン/ブタジエン、スチレン/アクリロニトリル、スチレン/アルキルメタクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルアクリレートおよびメタクリレート、スチレン/無水マレイン酸、スチレン/アクリロニトリル/メチルアクリレート、スチレンコポリマーおよび、例えばポリアクリレート、ジエンポリマーまたはエチレン/プロピレン/ジエンターポリマーのような他のポリマーからなる高衝撃強度性混合物、および、スチレンのブロックコポリマー、例えばスチレン/ブタジエン/スチレン、スチレン/イソプレン/スチレン、スチレン/エチレン−ブチレン/スチレンまたはスチレン/エチレン−プロピレン/スチレン。
【0017】7.スチレンまたはα−メチルスチレンのグラフトコポリマー、例えばポリブタジエンにスチレン、ポリブタジエン/スチレンまたはポリブタジエン/アクリロニトリルコポリマーにスチレン、ポリブタジエンにスチレンおよびアクリロニトリル(またはメタアクリロニトリル)アルキルアクリレート、ポリブタジエンにスチレン、アクリロニトリルおよびメチルメタクリレート、ポリブタジエンにスチレンおよび無水マレイン酸、ポリブタジエンにスチレン、アクリロニトリルおよび無水マレイン酸またはマレイン酸イミド、ポリブタジエンにスチレンおよびマレイン酸イミド、ポリブタジエンにスチレンおよびアルキルアクリレートまたはアルキルメタクリレート、エチレン/プロピレン/ジエンターポリマーにスチレンおよびアクリロニトリル、ポリアルキルアクリレートまたはポリアルキルメタクリレートにスチレンおよびアクリロニトリル、アクリレート/ブタジエンコポリマーにスチレンおよびアクリロニトリル、およびそれらの6)以下で述べられたコポリマーとの混合物、例えばいわゆるABS、MBS、ASAまたはAESポリマーとして知られるもの。
【0018】8.ハロゲン含有ポリマー、例えばポリクロロプレン、クロロカウチューク、塩素化または塩素スルホン化ポリエチレン、エチレンおよび塩素化エチレンのコポリマー、エピクロロヒドリン ホモ−およびコポリマー、特にハロゲン含有ビニル化合物、例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、およびそれらのコポリマー、例えば塩化ビニル/塩化ビニリデン、塩化ビニル/ビニルアセテートまたは塩化ビニリデン/ビニルアセテート。
【0019】9.α,β−不飽和酸から誘導されたポリマーおよびポリアクリレート並びにポリメタクリレートのようなそれらの誘導体、またはブチルアクリレートで高衝撃強度変性されたポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミドおよびポリアクリロニトリル。
【0020】10.9)以下で述べられたモノマーの相互または他の不飽和モノマーとのコポリマー、例えばアクリロニトリル/ブタジエンコポリマー、アクリロニトリル/アルキルアクリレートコポリマー、アクリロニトリル/アルコキシアルキルアクリレートコポリマー、アクリロニトリル/ビニルハライドコポリマーまたはアクリロニトリル/アルキルメタクリレート/ブタジエンターポリマー。
11.ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ステアレート、ベンゾエート、またはマレート、ポリビニルブチラル、ポリアリルフタレート、ポリアリルメラミンのような不飽和アルコールおよびアミンから誘導されたポリマー並びにそれらのアシル誘導体、およびそれらの1.において述べられたオレフィンとのコポリマー。
【0021】12.ポリアルキレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドまたはそれらのビスグリシジルエーテルとのコポリマーのような環式エーテルのホモ−およびコポリマー。
13.ポリオキシメチレンのようなポリアセタール、および例えばエチレンオキシドのようなコモノマーを含有するそれらのポリオキシメチレン、熱可塑性ポリウレタン、アクリレートまたはMBSで変性されたポリアセタール。
【0022】14.ポリフェニレンオキシド並びにスルフィド、およびそれらのスチレンポリマーまたはポリアミドとの混合物。
15.一方の成分としてヒドロキシ末端基を有するポリエーテル、ポリエステルおよびポリブタジエン、および他方の成分として脂肪族または芳香族ポリイソシアナートから誘導されたポリウレタン、およびそれらの前駆生成物。
【0023】16.ジアミンおよびジカルボン酸および/またはアミノカルボン酸または対応するラクタムから誘導されたポリアミドおよびコポリアミド、例えばポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド6,6、6,10、6,9、6,12、4,6、12,12、ポリアミド11、ポリアミド12、m−キシレン、ジアミンおよびアジピン酸から誘導された芳香族ポリアミド、ヘキサメチレンジアミンおよびイソ−および/またはテレフタル酸および所望に変性剤としてのエラストマーから製造されたポリアミド、例えばポリ−2,4,4−トリメチルヘキサメチレンテレフタルアミドまたはポリ−m−フェニレンイソフタルアミド。上述されたポリアミドのポリオレフィン、オレフィンコポリマー、イオノマーまたは化学結合またはグラフトしたエラストマーとの、または例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールまたはポリテトラメチレングリコールのようなポリエーテルとのブロックコポリマー。EPDMもしくはABSで変性されたポリアミドまたはコポリアミド、および加工の間に縮合されたポリアミド(”RIMポリアミド系”)。
【0024】17.ポリ尿素、ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリベンズイミダゾール。
18.ジカルボン酸およびジアルコールおよび/またはヒドロキシカルボン酸または対応するラクトンから誘導されたポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチロールシクロヘキサンテレフタレート、ポリヒドロキシベンゾエート、およびヒドロキシル末端基を伴うポリエーテルから誘導されたブロックポリエーテルエステル、およびポリカーボネートまたはMBSで変性されたポリエステル。
【0025】19.ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネート。
20.ポリスルホン、ポリエーテルスルホンおよびポリエーテルケトン。
21.天然ゴムのような天然ポリマー、またはセルロースアセテート、プロピオネートおよびブチレートのようなポリマー同質化学変性されたセルロースの誘導体、およびメチルセルロースのようなセルロースエーテル。
22.上述されたポリマーの混合物(ポリブレンド)、例えばPP/EPDM、ポリアミド/EPDMまたはABS、PVC/EVA、PVC/ABS、PVC/MBS、PC/ABS、PBTP/ABS、PC/ASA、PC/PBT、PVC/CPE、PVC/アクリレート、POM/熱可塑性PUR、PC/熱可塑性PUR、POM/アクリレート、POM/MBS、PPO/HIPS、PPO/PA 6,6およびコポリマー、PA/HDPE、PA/PP、PA/PPO。
【0026】好ましくは、熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)はポリオレフィン、ポリスチレン、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)のコポリマー、α,β−不飽和酸のポリマー、ハロゲン含有ポリマー、環式エーテルのホモ−もしくはコポリマー、不飽和アルコール並びにアミンのポリマー、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリ尿素、ポリカーボネート、ポリスルホンまたは天然ゴムである。
【0027】熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)は特にポリオレフィン、ポリスチレン、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)コポリマー、α,β−不飽和酸のポリマー、ハロゲン含有ポリマーまたは環式エーテルのホモ−もしくはコポリマーである。熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)はより特にポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン、様々な変性物におけるポリエチレン、またはポリプロピレンである。
【0028】繊維または繊維を形成する有機ポリマー材料(b1)は、既に長く延伸された繊維の状態またはカットステープル繊維の状態であることができ、またその状態で使用され得る。繊維について平面の網状構造、織物パターン、非織布またはフェルトの状態で使用されるために存在することもまた可能である。繊維または繊維を形成する有機ポリマー材料(b1)は、好ましくは合成的に製造されたポリマー繊維である。
【0029】適した繊維または繊維を形成する有機ポリマー材料の例は、ポリアミド並びにコポリアミド、ポリエステル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、変性されたセルロース、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、モダクリル(アクリロニトリルおよび塩化ビニルのコポリマー)、ポリオレフィン、ポリ無水物、ポリエステルアミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフルオロ炭化水素、ポリウレタンおよびポリ尿素である。
【0030】好ましくは、繊維は表面でまたは断面でイオン伝達可能なポリマーまたはコポリマー(b2)を包含し、そしてそれらはポリマーマトリクス中で互いに接触する、なぜならばそれによって体積導電率がイオンを通って起こり得るからである。 繊維有機材料は一般に0.01ないし200mm、好ましくは0.1ないし20mmの長さを有する。それは微視的繊維の形態であり得るが、しかし微視的キャビティを有する小さなフィブリルで存在してもよい。
【0031】しかしながら、繊維または繊維を形成する有機ポリマー材料を顆粒または粉末の形態で使用することもまた可能である。例えばカレンダー、三本ロールミル、押出機または混練機におけるようなポリマー基材との混合または加工のとき、繊維またはフィブリルのアライメントが、繊維を形成する有機ポリマー材料が基材ポリマー中に不溶でそして加工または混合プロセスのために一方向に事実上延長されることの結果として達成される。結果は、所望に、続くさらなる延伸するプロセスによってさらに改良されることができる。熱可塑性−または弾性ポリマーを混合または加工する方法は当業者に既知であり、例えばKunststoff−Taschenbuch、第12版、Hanser Verlag 1979、頁35ないし195に記載されている。
【0032】繊維状ポリマー材料(または混合で繊維を形成するポリマー材料)(b1)は好ましくはポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリアミド、ポリウレタンまたはポリエステルである。繊維状ポリマー性材料(または混合で繊維を形成するポリマー性材料)(b1)は特にポリエステル、ポリアミド(x)またはポリアミド(x,y)であって、xおよびyが互いに独立して4ないし14の数を表すものである。より特にポリアミド4,6、ポリアミド6,6、ポリアミド6またはコポリアミド6/6,6である。
【0033】繊維または繊維を形成するポリマーの多くは市販で入手できる。既に繊維である材料が使用されるならば、その時材料は様々な繊維厚で選択され得る。繊維厚は通常dtex(g/10000m)が引用される。0.5ないし500dtexの繊維厚が代表的であり、1ないし100dtexの繊維厚の使用が好まれる。好ましいポリマーまたはコポリマー(b2)はオリゴエトキシ化アクリレートもしくはメタクリレート、芳香族環についてオリゴエトキシ化されたスチレン、ポリエーテルウレタン、ポリエーテル尿素、ポリエーテルアミド、ポリエーテルエステルアミドおよびポリエーテルエステルである。コポリマーはランダムコポリマーまたはブロックコポリマーでり得、ブロックコポリマーが好まれる(請求項7)。
【0034】ポリエーテルアミドおよびポリエーテルエステルアミドが特に好まれる。ブロックコポリマーは特にポリエーテルエステルアミドであって、ポリエーテルセグメントは200ないし6000ダルトンの分子量Mn を有するポリエチレングリコール単位からなり、またポリアミドセグメントは200ないし6000ダルトンの分子量Mn を有し、xおよびyが4ないし14の数を表すポリアミド(x)またはポリアミド(x,y)からなるものである。適したポリエーテルエステルアミドは、例えばEP−A−613919において記載されている。他の等しく良く適したポリエーテルエステルアミドおよびその製造はDE−OS−2523991において記載されている。本発明に従うポリマーまたはコポリマーは市販で入手できるかまたは、例えばEP−A−613919またはDE−OS−2523991において記載された方法に従って製造され得る。
【0035】繊維または繊維を形成する材料(b1)と結合するポリマーまたはコポリマー(b2)の選択における重要な必要条件は、熱可塑性または弾性ポリマー基材についてよりも互いについてより高い親和性を二つが有することである。 これは、例えば同様なポリマー骨格を有するそれらのそれぞれの部分によって達成されることができる。例は(b1)がポリアミドからなりまた(b2)がポリエーテルエステルアミドからなる場合、(b1)がポリエステルからなりまた(b2)がポリエーテルエステルアミドまたはポリエーテルエステルからなる場合、(b1)がアクリロニトリルからなりまた(b2)がオリゴエトキシ化アクリレートまたはメタクリレートからなる場合、および熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)が、例えばポリオレフィンまたはPVCである場合を包含する。
【0036】好ましくは、無機または低分子量有機塩(b3)は無機または低分子量有機プロトン酸のアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛またはアンモニウム塩である。低分子量有機プロトン酸は、例えば1ないし4個の炭素原子を含有するものである。例は酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸およびトリフルオロメタンスルホン酸である。特に好ましいものは、無機塩(b3)LiClO4 、LiCF3 SO3 、NaClO4 、LiBF4 、NaBF4 、KBF4 、NaCF3 SO3 、KClO4、KPF6 、KCF3 SO3 、KC4 F9 SO3 、Ca(ClO4 )2 、Ca(PF6 )2 、Mg(ClO4 )2 、Mg(CF3 SO3 )2 、Zn(ClO4 )2 、Zn(PF6 )2 およびCa(CF3 SO3 )2 である。
【0037】塩は様々な水和形態を生じ得、そして水和水を用いてまたは用いずに使用され得る。塩(b3)は、コポリマー(b2)に基づいて、好ましくは0.05ないし10重量%の量、特に0.5ないし5重量%の量で存在する。繊維状であるかまたは混合で繊維を形成する有機ポリマー材料(b1)のコポリマー(b2)に対するマス比は、好ましくは20:1ないし1:10、特に10:1ないし1:3である(請求項13、14)。
【0038】成分(b1)、(b2)および(b3)の帯電防止活性混合物は、熱可塑性または全体で弾性ポリマー基材に基づいて、好ましくは0.1ないし15重量%、特に1ないし15重量%またより特に5ないし15重量%の量で存在する。本発明に従う好ましい組成物は、熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)としてPVC、ポリエチレンまたはポリプロピレン、繊維または繊維を形成する有機ポリマー材料(b1)としてポリエステルまたはポリアミド、イオン伝達可能なコポリマー(b2)としてポリエーテルエステルアミドまたはポリエーテルエステル、およびプロトン酸の無機塩(b3)としてNaClO4 、KPF6 またはLiCF3 SO3 からなる。
【0039】熱可塑性または弾性ポリマー基材および繊維状ポリマー材料(または混合で繊維を形成するポリマー材料)は、さらなる添加剤を含有し得る。それらのさらなる添加剤は特に酸化防止剤、UV吸収剤および/または光安定剤からなる群に属する。熱安定化は加工および使用(長期間安定性)の双方にわたる。それらのさらなる添加剤は当業者に既知であり、またほとんどは市販で入手できる。
【0040】もし、上述されたように、帯電防止ハロゲン含有ポリマーが使用されたならば、それらはさらに少なくとも一つの亜鉛オキシド、ヒドロキシド、塩化物またはスルフィドのような無機亜鉛、バリウム、カドミウム、アルミニウム、カルシウム、マグネシウムもしくは希土類化合物、または超塩基性亜鉛オキシド/ヒドロキシド付加化合物、または炭素原子数2ないし22の脂肪族飽和カルボキシレート、炭素原子数3ないし22の脂肪族不飽和カルボキシレート、少なくとも1個のOH基によって置換されたもしくはその主鎖が少なくとも1個の酸素原子によって中断された(オキサ酸)炭素原子数2ないし22の脂肪族カルボキシレート、5ないし22個の炭素原子を含有する環式および二環式カーボネート、未置換もしくは少なくとも1個のOH基および/または炭素原子数1ないし16のアルキル基によって置換されたフェニルカルボキシレート、未置換もしくは少なくとも1個のOH基および/または炭素原子数1ないし16のアルキル基によって置換されたナフチルカルボキシレート、フェニル−炭素原子数1ないし16のアルキルカルボキシレート、ナフチル−炭素原子数1ないし16のアルキルカルボキシレートまたは未置換もしくは炭素原子数1ないし12のアルキル置換フェノレートの一連のものからの有機亜鉛、バリウム、カドミウム、アルミニウム、カルシウム、マグネシウムもしくは希土類化合物を有利に含有する。述べられた金属化合物は様々な化合物の混合物の状態であり得る。好ましいものはいわゆる相乗金属石鹸混合物、例えば金属CaおよびZnまたはBaおよびZnである。有機亜鉛、バリウム、カドミウム、アルミニウム、カルシウム、マグネシウムまたは希土類化合物もまたハイドロタルサイト、ゼオライトまたはドウソナイト上にコートされ得、これに関してはDE−A−4031818もまた参照せよ。
【0042】適した酸化防止剤の例を以下に列挙する。
1.アルキル化されたモノフェノール、例えば、2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェノール、2−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジ−シクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−オクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリ−シクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシメチルフェノール、2,6−ジ−ノニル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルウンデシ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルヘプタデシ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルトリデシ−1’−イル)フェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノールおよびそれらの混合物。
【0043】2.アルキルチオメチルフェノール、例えば、2,4−ジ−オクチルチオメチル−6−第三ブチルフェノール、2,4−ジ−オクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジ−オクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジ−ドデシルチオメチル−4−ノニルフェノール。
【0044】3.ヒドロキノンおよびアルキル化ヒドロキノン、例えば、2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−第三ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−第三アミルヒドロキノン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−第三ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルステアレート、ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジペート。
【0045】4.ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、例えば、2,2’−チオ−ビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオ−ビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオ−ビス(6−第三ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオ−ビス(6−第三ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオ−ビス(3,6−ジ−第二アミルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド。
【0046】5.アルキリデンビスフェノール、例えば、2,2’−メチレン−ビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(6−第三ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)フェノール]、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデン−ビス(6−第三ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレン−ビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチレン−ビス(2,6−ジ−第三ブチルフェノール)、4,4’−メチレン−ビス(6−第三ブチル−2−メチルフェノール)、1,1−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス(3−第三ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチル−フェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコールビス[3,3−ビス(3’−第三ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル−フェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチル−ベンジル)−6−第三ブチル−4−メチルフェニル]テレフタレート、1,1−ビス(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプト−ブタン、1,1,5,5−テトラキス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン。
【0047】6.O−、N−およびS−ベンジル化合物、例えば、3,5,3’,5’−テトラ−第三ブチル−4,4’−ジヒドロキシ−ジベンジルエーテル、オクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジル−メルカプトアセテート、トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオテレフタレート、ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル−メルカプトアセテート。
【0048】7.ヒドロキシベンジル化マロネート、例えば、ジ−オクタデシル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−2−ヒドロキシベンジル)マロネート、ジ−オクタデシル−2−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)マロネート、ジ−ドデシルメルカプトエチル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート。
【0049】8.ヒドロキシベンジル芳香族化合物、例えば、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,4−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゼン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール。
【0050】9.トリアジン化合物、例えば2,4−ビス(オクチルメルカプト)−6−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート。
【0051】10.ホスホネート、ホスフィットおよびホスホナイト、例えば、ジメチル−2,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホネート、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸モノエチルエステルのカルシウム塩、トリフェニルホスフィット、ジフェニルアルキルホスフィット、フェニルジアルキルホスフィット、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、トリラウリルホスフィット、トリオクタデシルホスフィット、ジステアリルペンタエリトリトールジホスフィット、トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスフィット、ジイソデシルペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビスイソデシルオキシ−ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4,6−トリ−第三ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、トリステアリル−ソルビトールトリホスフィット、テトラキス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)−4、4’−ビフェニレンジホスホナイト、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−第三ブチル−12H−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−第三ブチル−12−メチル−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフィット、(C9 H19−C6 H4 )1.5 −P−(O−C12-13 H25-27 )1.5 。
【0052】11.アシルアミノフェノール、例えば、4−ヒドロキシラウリル酸アニリド、4−ヒドロキシステアリル酸アニリド、N−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバミン酸オクチルエステル。
【0053】12.β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸の以下の一価または多価アルコールとのエステル、アルコール例、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
【0054】13.β−(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸の以下の一価または多価アルコールとのエステル、アルコール例、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシ)エチルイソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
【0055】14.β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸の以下の一価または多価アルコールとのエステル、アルコール例、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシ)エチルイソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
【0056】15.3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸の以下の一価または多価アルコールとのエステル、アルコール例、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシ)エチルイソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
【0057】16.β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えばN,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミン、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミン、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン。
17.チオジ酢酸およびチオジプロピオン酸のエステル。
【0058】好ましいものは5、10および14群の酸化防止剤、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオン酸のオクタデカノールもしくはペンタエリトリトールとのエステルまたはトリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスフィットである。所望に、異なる構造の酸化防止剤の混合物もまた使用され得る。酸化防止剤は、ポリマーの100重量部に基づいて、例えば0.01ないし10、有利に0.1ないし10、また特に0.1ないし5重量部の量で使用され得る。
【0059】適したUV−吸収剤および光安定剤の例を以下に列挙する。
2.UV吸収剤および光安定剤1.2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5’−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−第二ブチル−5’−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−第三アミル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)−カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−ドデシル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、および2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール,2,2’−メチレン−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾリ−2−イルフェノール]、2−[3’−第三ブチル−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)−2−ヒドロキシフェニル]ベンゾトリアゾールのポリエチレングリコール300とのエステル交換生成物、[R−CH2 CH2 −COO(CH2 )3 ]−[式中、Rは3’−第三ブチル−4’−ヒドロキシ−5’−2H−ベンゾトリアゾリ−2−イルフェニル基を表す。]で表される基。
【0060】2.2−ヒドロキシベンゾフェノン、例えば、4−ヒドロキシ、4−メトキシ、4−オクチルオキシ、4−デシルオキシ、4−ドデシルオキシ、4−ベンジルオキシ、4,2’,4’−トリヒドロキシ、2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ誘導体。
【0061】3.未置換または置換安息香酸のエステル、例えば、4−第三ブチルフェニルサリチレート、フェニルサリチレート、オクチルフェニルサリチレート、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4−第三ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸2,4−ジ−第三ブチルフェニルエステル、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸ヘキサデシルエステル、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸オクタデシルエステル、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸2−メチル−4,6−ジ−第三ブチルフェニルエステル。
【0062】4.アクリレート、例えば、α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリル酸エチルエステルまたはイソオクチルエステル、α−メトキシカルボニル−ケイ皮酸メチルエステル、α−シアノ−β−メチル−p−メトキシ−ケイ皮酸メチルエステルまたはブチルエステル、α−メトキシカルボニル−p−メトキシ−ケイ皮酸メチルエステル、N−(β−メトキシカルボニル−β−シアノビニル)−2−メチル−インドリン。
【0063】5.ニッケル化合物、例えば、2,2’−チオ−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]のニッケル錯体、例えば1:1または1:2錯体であって、所望にn−ブチルアミン、トリエタノールアミンまたはN−シクロヘキシルジエタノールアミンのようなさらなる配位子を伴うもの、ニッケルジブチルジチオカルバメート、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジルホスホン酸モノアルキルエステル、例えばメチルまたはエチルエステルのニッケル塩、例えば2−ヒドロキシ−4−メチルフェニルウンデシルケトキシムのようなケトキシムのニッケル錯体、1−フェニル−4−ラウロイル−5−ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体であって、所望によりさらなる配位子を伴うもの。
【0064】6.立体障害アミン、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)セバケート、n−ブチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)エステル、1−ヒドロキシエチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンおよびコハク酸の縮合生成物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンおよび4−第三オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−s−トリアジンの縮合生成物、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ニトリロトリアセテート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラオエート、1,1’−(1,2−エタンジイル)ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジル)マロネート、3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザ−スピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシネート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンおよび4−モルフォリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの縮合生成物、2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンおよび1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合生成物、2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンおよび1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合生成物、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザ−スピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、およびChimassorb966.
【0065】7.シュウ酸ジアミド、例えば、4,4’−ジ−オクチルオキシ−オキサニリド、2,2’−ジ−オクチルオキシ−5,5’−ジ−第三ブチル−オキサニリド、2,2’−ジ−ドデシルオキシ−5,5’−ジ−第三ブチル−オキサニリド、2−エトキシ−2’−エチル−オキサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサルアミド、2−エトキシ−5−第三ブチル−2’−エチル−オキサニリドおよびそれらの2−エトキシ−2’−エチル−5,4’−ジ−第三ブチル−オキサニリドとの混合物、o−並びにp−メトキシ−およびo−並びにp−エトキシ−二置換オキサニリドの混合物。
【0066】8.2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、例えば、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシ−プロピルオキシ)フェニル]−4、6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシ−プロピルオキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン。
【0067】適したパーオキシドを破壊する化合物は、例えばβ−チオ−ジプロピオン酸のエステルであって、例えば、ラウリル、ステアリル、ミリスチルまたはトリデシルエステル、メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、亜鉛ジブチル−ジチオカルバメート、ジオクタデシルジスルフィド、ペンタエリトリトール−テトラキス(β−ドデシルメルカプト)プロピオネートおよびエチレングリコールビスメルカプトアセテートである。
【0068】本発明はまた、(b1) 繊維状であるかまたは混合で繊維を形成し、また熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)中に不溶である有機ポリマー材料、(b2) 無機または低分子量有機プロトン酸の塩(b3)を錯体形成または溶媒和するためのブロックを有し、またポリマー有機基材(A)とよりも繊維または繊維を形成する有機ポリマーとより良い相溶性を有するイオン伝導可能なポリマーまたはコポリマー、および(b3) ポリマーまたはコポリマー(b2)中に錯体形成または溶媒和された無機または低分子量有機プロトン酸の塩からなる帯電防止混合物(B)に関する。
【0069】上述で与えられた定義および好ましい定義を、繊維状であるかまたは混合で繊維を形成する有機ポリマー材料(b1)、イオン伝達可能なポリマーまたはコポリマー(b2)、および無機または低分子量有機プロトン酸の塩(b3)に適用する。混合物はまた上述されたさらなる成分を含み得る。本発明に従う帯電防止混合物に加えて、さらなる既知の帯電防止活性化合物が存在し得る。そのような帯電防止剤は多くの数が既知であり、また例えばkunststoffe 67 (1977) 3、頁154ないし159において記載されている。
【0070】帯電防止剤は、例えばポリオキシアルキレン化合物であり得る。例はポリプロピレングリコールラウリルエステル、ポリプロピレングリコールオレイルエーテル、ポリプロピレングリコールメチルジエチル塩化アンモニウム、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールラウリルエステル、ポリエチレングリコールオレイルエステル、ポリエチレングリコールオレイルエーテル、ポリエチレングリコールソルビタンモノラウリルエステル、ポリエチレングリコールステアリルエステル、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールラウリルエーテル、ポリエチレングリコールラウリルエーテルカルボン酸、ポリエチレングリコールジアクリレート、モノアクリレート並びにトリアクリレートおよびポリエチレングリコールジメタクリレート、モノメタクリレート並びにトリメタクリレートである。もしオレフィン性不飽和化合物が使用されるならば、それは繊維に重合または架橋される得る。
【0071】本発明はまた、熱可塑性または弾性ポリマー帯電防止基材(A)の製造方法であって、(b1) 繊維状であるかまたは混合条件下で繊維を形成し、また熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)中に不溶である有機ポリマー材料、(b2) 無機または低分子量有機プロトン酸の塩(b3)を錯体形成または溶媒和するためのブロックを有し、また熱可塑性または弾性ポリマー有機基材(A)とよりも繊維または繊維を形成する有機ポリマー材料(b1)とより良い相溶性を有するイオン伝導可能なポリマーまたはコポリマー、および(b3) ポリマーまたはコポリマー(b2)中に錯体形成または溶媒和された無機または低分子量有機プロトン酸の塩からなる帯電防止混合物(B)をそのまま、またはその個々の成分の状態であらゆる順序で、および所望により熱可塑性または弾性ポリマー(A)に、存在するかまたは形成される繊維が互いに接触するように、混入することからなる方法に関する。
【0072】製造はそれ自体は既知の方法において、前記成分および、所望に、さらなる添加剤をポリマーと、カレンダー、ミキサー、混練機、押出機等のようなそれ自体は既知である装置を使用して混合することによって実行され得る。添加剤は個々にまたは互いの混合物で添加され得る。いわゆるマスターバッチを使用することもまた可能である。
【0073】本発明に従って得ることが可能な帯電防止熱可塑性ポリマーは、既知の方法において所望の形態にすることができる。そのような加工は、例えば粉砕、圧延、押出、射出成形、焼結、圧縮/焼結または紡糸、また押出吹込成形、またはプラスチゾル法に従う加工を包含する。帯電防止熱可塑性ポリマーは発泡材料を形成するために加工され得る。本発明はまた本発明に従う帯電防止混合物の熱可塑性または弾性ポリマーに帯電防止性を与えるための使用にも関する。
【0074】本発明に従うポリマー組成物は特に電線被覆およびケーブル絶縁のために適している。しかしながら、化粧被膜、発泡材料、農業用フリース、チューブ、封止用形材および事務用フィルムもまた製造され得る。本発明に従うポリマー組成物はまた、中空品(ボトル)包装用フィルム(深絞り成形フィルム)、インフレートフィルム、安全パッドフィルム(自動車)、パイプ、発泡材料、重異形材(窓枠)、照明壁のための異形材、建築異形材、羽目、装備品、事務用フィルムおよび機器ハウジング(コンピュータ、家庭電化製品)の製造のための成形組成物として使用され得る。
【0075】
【発明の実施の形態】以下の実施例は本発明を説明する。
実施例1 帯電防止硬PVCの製造Wacker ChemieのDIN 53774、VinnolR に従う硬PVC60g、NaClO4 ・H2 O3重量%が添加されているポリエーテルエステルアミド(PelestatR 7490、Sanyo Chemicals)2.1g、およびポリアミド6,6フロック(長さ1.5mm、2.2dtex)4.0gをスパチュラを使用して混合する。混合物を2本ロールカレンダーで190℃(分出し時間5分、速度26/33revs/分、ニップ0.5mm)で加工しロールドシートを製造する。プレスドプレート(厚さ0.5mm)をその後ロールドシートから加熱された高圧プレス(加熱温度195℃、加熱時間5分)において製造する。プレスドプレートを5分間水冷によって冷却する。製造後ただちに測定されたプレスドプレートは4.5×1010Ωの体積抵抗RD(DIN 53482に従って、20cm2 のガードリング電極を使用して、間隔5mm、500ボルトで5分後測定)を有し、空気中(50%相対湿度)での14日の保存後、2.0×109 Ωに降下する。製造後の表面抵抗RO (同様なガードリング電極を使用して測定)は6.0×1010Ωであり、そして空気中(50%相対湿度)での14日間の保存後、5.0×109 Ωである。
【0076】実施例2 帯電防止軟質PVCの製造100部のEVIPOLR SH 7020、48部のジオクチルフタレート、2部のエポキシ化大豆油(ReoplastR 39)、2部のBZ 561からなる軟質PVC50g、NaClO4 ・H2 O3重量%が添加されているポリエーテルエステルアミド(PelestatR 7490、Sanyo Chemicals)0.15g、およびポリアミド6,6フロック(長さ1.5mm、2.2dtex)4.5gをスパチュラを使用して混合する。混合物を2本ロールカレンダーで180℃(分出し時間5分、速度22/26revs/分、ニップ0.5mm)で加工しロールドシートを製造する。製造後ただちのロールドシートは3×1010Ωの体積抵抗RD (DIN 53482に従って、20cm2 のガードリング電極を使用して、間隔5mm、500ボルトで5分後測定)を有し、空気中(50%相対湿度)での14日の保存後、3×109 Ωに降下する。製造後の表面抵抗RO (同様なガードリング電極を使用して測定)は3×1011Ωであり、そして空気中(50%相対湿度)での14日の保存後、2×1010Ωである。
【0077】実施例3 帯電防止ポリプロピレンの製造ポリプロピレン(MoplenR FLF20、安定化済)194g、ポリエーテルエステルアミド(Sanyo ChemicalsのPelestatR6321 粉末)2.88g、ポリアミド6フロック(1.8mm、11.0dtex)3.00g、およびNaClO4 ・H2 O0.12gを3分間ミキサー中で混合し、続いて230℃で一軸押出機(BRABENDER 25 D)を使用して押出し、そしてその後顆粒にする。プレスドプレートを200℃および300barで製造し、5.5×109 Ωの体積抵抗RD (DIN 53482に従って、20cm2 のガードリング電極を使用して、間隔5mm、500ボルトで5分後測定)、および水冷および2日の保存(60%相対湿度)後、4.0×1010Ωの表面抵抗RO (同様なガードリング電極を使用して測定)を表す。
【0078】実施例4 コートされた繊維の状態の帯電防止混合物の製造ポリエーテルエステルアミド(Sanyo ChemicalsのPelestatR 7490)3.33gをメタノール160g中に溶解する。ポリアミド6繊維(長さ1.8mm、11dtex)13.33g、およびポリエチレングリコール600ジメタクリレート3.20g並びにNaClO4 ・H2 O0.13gからなる溶液を、それに添加する。メタノールを40℃で約10mbarの真空下で蒸発除去する。コートされた繊維をその後40℃および0.7mbarで5時間乾燥する。
【0079】実施例5 ポリプロピレンへの帯電防止性の付与ポリプロピレンおよび実施例4において記載されたコートされた繊維の状態の帯電防止混合物を、互いに様々な比率で混合する。混合物を一軸押出機(Brabender 25 D)において押出す。押出機ダイでの組成物の温度は約236℃である。押出されたポリプロピレンを顆粒にし、そして200℃で圧縮しプレートを形成する。それぞれ0.57mm厚のそれらのプレートの横方向層抵抗RO (DIN 53482)を、バネリード電極によって22℃および50%相対湿度で測定する。混合比および測定結果を表1に示す。
【0080】
【0081】実施例6 ポリマーブレンドの状態の帯電防止混合物の製造ポリアミド6,6粉末50g、ポリ(エーテルエステルアミド)(PelestatR 7490、Sanyo Chemicals)49gおよびNaClO4 ・H2 O1.0gを共に混合する。混合物を一軸押出機(Brabender 25 D)において押出す。押出機ダイでの組成物の温度は約239℃である。ポリマーブレンドを顆粒にし、そしてその後30分間70℃で乾燥する。顆粒は繊維、結晶およびアモルファス樹脂からなる。
【0082】実施例7 硬質PVCへの帯電防止性の付与硬質PVC55.2gおよび実施例6において記載されたポリマーブレンドの状態の帯電防止混合物を共に混合する。混合物を2本ロールミルで5分間197℃(前)および193℃(後)のロール温度で混合する。得られたロールドシートを195℃で圧縮しプレートを形成する。0.6mm厚プレートの横方向層抵抗RO を、22℃および50%相対湿度でバネリード電極を使用して測定し、そして1×1011Ωである。
【0083】実施例8 帯電防止HDポリエチレンの製造HD−PE HostalenR GF 7660(Hoechst)55.8g、NaClO4 ・H2 O5重量%が添加されているポリエーテルエステルアミド(Elf−Atochem S.A.のPebaxR MH 1657)0.6g、およびポリアミド6,6フロック(長さ0.6mm、0.9dtex)3.6gをスパチュラを使用して混合する。混合物を2本ロールカレンダーで175℃(分出し時間5分、速度22/26revs/分、ニップ0.5mm)で加工しロールドシートを製造する。0.5mm厚プレスドプレートをその後ロールドシートから加熱された高圧プレス(加熱温度180℃、加熱時間5分)において製造する。プレスドプレートを加圧下で、次に水冷プレス(5分)で冷却する。製造1日後、プレートは20%相対湿度で1×1010Ωの体積抵抗RD (20cm2 のガードリング電極によって、DIN 53482に従って、間隔5mm、500ボルトで5分後測定)を有し、約40%相対湿度で空気中での1週間の保存後、3×109 Ωに降下する。表面抵抗RO (同様なガードリング電極を使用して測定)は1.2×1011Ω(20%相対湿度)、そして5.0×1010Ω(約40%相対湿度、1週間後)である。プレートは白色不透明である。
【0084】実施例9 帯電防止HDポリエチレンの製造HD−PE HostalenR GF 7660(Hoechst)55.2g、NaClO4 ・H2 O5重量%が添加されているポリエーテルエステルアミド(Elf−Atochem S.A.のPebaxR MH 1657)1.2g、およびアラミド繊維 タイプF AR 700/75(Schwarzwalder Textilwerke、D−7771 Schenkenzell)3.6gをスパチュラを使用して混合する。混合物を2本ロールカレンダーで160℃(分出し時間5分、速度28/36revs/分、ニップ0.5mm)で加工しロールドシートを製造する。0.5mm厚プレスドプレートをロールドシートから加熱された高圧プレス(加熱温度180℃、加熱時間5分)において製造する。プレスドプレートを加圧下で、次に水冷プレス(5分)で冷却する。製造直後、プレートは20%相対湿度で2.5×109 Ωの体積抵抗RD (20cm2 のガードリング電極によって、DIN 53482に従って、間隔5mm、500ボルトで5分後測定)を有し、約50%相対湿度での1週間の保存後、1.3×109 Ωに降下する。表面抵抗RO は2.3×1010Ω(20%相対湿度)、そして空気中(50%相対湿度)での1週間の保存後、1.0×1010Ωであった。プレートは黄色アラミド繊維のために黄色不透明である。
【0085】実施例10 帯電防止HDポリエチレンの製造HD−PE HostalenR GF 7660(Hoechst)55.8g、NaClO4 ・H2 O10重量%が添加されているポリエーテルエステルアミド(Sanyo ChemicalsのPelestatR 6321)0.6g、およびポリアミド6フロック(長さ1.8mm、11dtex)3.6gをスパチュラを使用して混合する。混合物を2本ロールカレンダーで160℃(分出し時間8分、速度22/26revs/分、ニップ0.5mm)で加工しロールドシートを製造する。0.5mm厚プレスドプレートをロールドシートから加熱された高圧プレス(加熱時間165℃で5分)において製造する。プレートを加圧下で、次に水冷プレス(5分)で冷却する。生産1日後、プレートの体積抵抗RD (ガードリング電極によって、DIN 53482に従って測定)は2×1012Ω(20%相対湿度)であり、そして空気中での4カ月の保存後、4×1010Ω(48%相対湿度)である。製造後の表面抵抗RO は2.3×1013Ω(20%相対湿度)、そして空気中(48%相対湿度)での4カ月の保存後、2×1012Ωである。
【0086】実施例11 帯電防止スチレン/ブタジエンブロックコポリマーの製造SB ブロックコポリマー(StyroluxR RE 31、BASF)55.9g、NaClO4 ・H2 O5重量%が添加されているポリエーテルエステルアミド(PebaxR MH 1657、Elf−Atochem S.A.)0.48g、およびポリアミド66フロック(長さ0.6mm、0.9dtex)3.6gをスパチュラを使用して混合する。混合物を2本ロールカレンダーで190℃(分出し時間5分、速度26/32revs/分、ニップ0.5mm)で加工する。0.5mm厚プレスドプレートを結果として生じた均一なマスから加熱された高圧プレス(加熱時間195℃で5分)において製造する。プレートを加圧下で、次に水冷プレス(5分)で冷却する。製造直後、プレートは2×1011Ωの体積抵抗RD および4×1011Ωの表面抵抗RO (20%相対湿度)を有する。空気中での1日の保存後、体積抵抗RD は3×1010Ωであり、また表面抵抗RO は8×1010Ω(48%相対湿度)である。測定をDIN 53482に従ってガードリング電極(20cm2 、間隔5mm、500ボルトで5分後)を使用して行う。
【0087】実施例12 帯電防止PPE/PAブレンドの製造PPE/PAブレンド(Hamamatsu−CHO、Japan)55.2g、NaClO4 ・H2 O5重量%が添加されているポリエーテルエステルアミド(Elf−Atochem S.A.のPebaxR MH 1657)1.2g、およびポリアミド66フロック(長さ0.6mm、0.9dtex)3.6gをスパチュラを使用して混合する。混合物を2本ロールカレンダーで230℃(分出し時間5分、速度22/26revs/分、ニップ0.5mm)で加工する。0.5mm厚プレスドプレートを結果として生じたマスから加熱された高圧プレス(加熱時間235℃で5分)において製造する。プレートを加圧下で、次に水冷プレス(5分)で冷却する。プレートの体積抵抗RD は20%相対湿度で製造1日後1.6×1012Ωであり、そして空気中(50%相対湿度)での1週間の保存後、6×1011Ωである。表面抵抗RO についての値は7×1012Ω(20%相対湿度)、そして4×1012Ω(50%相対湿度)である。測定をガードリング電極を用いてDIN 53482に従って行う。
【0088】実施例13 帯電防止硬質PVCの製造硬質PVC(EvipolR SH 7020 安定化済、EVC European Vinyls Corporation AG)60g、NaClO4 ・H2 O10%が添加されているポリエーテルエステルアミド(SanyoChemicalsのPelestatR 7490)1.4g、およびアラミド繊維 タイプF AR 700/40(Schwarzwalder Textilwerke、D−7771 Schenkenzell)4.0gをスパチュラを使用して混合する。混合物を2本ロールカレンダー(分出し時間5分、190℃、速度22/26revs/分、ニップ0.5mm)で加工しロールドシートを製造する。0.5mm厚プレスドプレートをロールドシートから加熱された高圧プレス(加熱時間195℃で5分)を使用して製造する。プレートを加圧下で、次に水冷プレス(5分)を使用して冷却する。製造直後、プレスドプレートは1.3×1012Ωの体積抵抗RD および2×1012Ωの表面抵抗RO (55%相対湿度)を有する。空気中での1週間の保存後、RD は2×1011Ωであり、そしてRO は4×1011Ω(約55%相対湿度)である。測定をDIN 53482に従ってガードリング電極を使用して行う。プレートは使用された黄色アラミド繊維のために黄色である。
【0089】実施例14 帯電防止ABSの製造ABS CycolacR TCA(GEP)54g、LiCF3 SO3 10重量%が添加されているポリエーテルエステルアミド(Sanyo Chemicals、JapanのPelestatR 7490)3g、およびポリアミド6,6フロック(長さ2mm、1.7dtex)3gをスパチュラを使用して混合し、そして2本ロールカレンダー(分出し時間5分、170℃、速度22/26revs/分、ニップ0.5mm)で加工しロールドシートを製造する。0.5mm厚プレスドプレートをロールドシートから加熱された高圧プレス(加熱時間175℃で5分)において製造する。プレートを加圧下で、次に水冷プレス(5分)で冷却する。製造後直接、導電率を20%相対湿度でDIN 53482に従ってガードリング電極を使用して測定する、体積抵抗RD 3.2×1010Ω、表面抵抗RO 7.4×1010Ω。空気中(約55%相対湿度)での1週間の保存後、RD は3.1×109 Ωであり、そしてRO は1.3×1010Ωである。
【0090】実施例15 帯電防止ABSの製造ABS CycolacR TCA(GEP)54g、NaClO4 ・H2 O5重量%が添加されたポリエーテルエステルアミド(Elf−AtochemS.A.のPebaxR MH 1657)2.4g、およびアラミド繊維 タイプF AR 700/075(Schwarzwalder Textilwerke、D−7771 Schenkenzell)3.6gをスパチュラを使用して混合し、加工(分出し時間5分、175℃、速度28/36revs/分、ニップ0.5mm)し、ロールドシートを製造する。0.5mm厚プレスドプレートをロールドシートから加熱された高圧プレス(加熱時間185℃で5分)を使用して製造する。次に水冷プレスを使用して、プレートを加圧下で5分間冷却する。製造後直接、導電率を20%相対湿度でDIN 53482に従ってガードリング電極を使用して測定する、体積抵抗RD 4×1010Ω、表面抵抗RO 3×1011Ω。空気中(50%相対湿度)での1週間の保存後、RD は2.6×1010Ωであり、そしてRO は2.7×1010Ωである。プレートは黄色アラミド繊維のために黄色である。
【0091】実施例16 帯電防止LLD−ポリエチレンの製造LLD−PE DowlexR 2045 E(DOW Chemicals)54.6g、NaClO4 ・H2 O5重量%が添加されているポリエーテルエステルアミド(Elf−Atochem S.A.のPebaxR MH 1657)1.8g、およびポリアミド6,6フロック(長さ0.6mm、0.9dtex)3.6gをスパチュラを使用して混合し、そして2本ロールカレンダー(分出し時間5分、180℃、速度22/26revs/分、ニップ0.5mm)で加工しロールドシートを製造する。0.5mm厚プレスドプレートをロールドシートから加熱された高圧プレス(加熱時間190℃で5分)において製造する。プレートを加圧下で、次に水冷プレス(5分)を使用して冷却する。20%相対湿度での3日の保存後、プレスドプレートは2×109 Ωの体積抵抗RD および1.3×1010Ωの表面抵抗RO を有する。50%相対湿度で空気中での1週間の保存後、RD は7×108 Ωであり、またRO は4×109 Ωである。測定をDIN 53482に従ってガードリング電極を使用して行う。
【0092】実施例17 帯電防止ポリプロピレンの製造ポリプロピレン(ProfaxR 6501、安定化済)192g、ポリエーテルエステルアミド(Sanyo Chemicals、JapanのPelestatR 6321)3.84g、ポリアミド6フロック(1.8mm、11.0dtex)4.00g、およびNaClO4 ・H2 O0.16gを2分間ミキサー中で混合し、その後285℃で一軸押出機(BRABENDER 25D)を使用して押出し、そして続いて顆粒にする。プレスドプレートを260℃および300barで製造し、1.9×1010Ωの体積抵抗RD (DIN 53482に従って、20cm2 のガードリング電極を使用して、間隔5mm、500ボルトで5分後測定)、および水冷および8日の保存(58%相対湿度、23℃)後、1.7×1012Ωの表面抵抗RO (同様なガードリング電極を使用して測定)を表す。
【0093】実施例18 帯電防止ポリプロピレンの製造ポリプロピレン(ProfaxR 6501、安定化済)190g、ポリエーテルエステルアミド(PebaxR MH 1657 粉末、Elf Atochem、France)4.80g、ポリアミド66粉末(UltramidRAS 2500S)5.00g、およびNaClO4 ・H2 O0.2gを3分間ミキサー中で混合し、その後245℃で一軸押出機(BRABENDER 25 D)を使用して押出し、そして続いて顆粒にする。プレスドプレートを200℃および300barで製造し、1.1×1010Ωの体積抵抗RD (DIN53482に従って、20cm2 のガードリング電極を使用して、間隔5mm、500ボルトで5分後測定)、および水冷および2日の保存(51%相対湿度、23℃)後、7.7×1010Ωの表面抵抗RO (同様なガードリング電極を使用して測定)を表す。
【0094】実施例19 帯電防止ポリスチレンの製造ポリスチレン(ポリスチレン 168 N、BASF)191.8g、ポリ(エーテルエステルアミド)(PelestatR 6321 粉末、SanyoChemicals、Japan)3.84g、ポリアミド6フロック(長さ1.8mm、11dtex)4.00g、NaClO4 ・H2 O0.16g、およびIrganoxR 900 FF(Ciba Specialty Chemicals)0.20gを3分間ミキサー中で混合し、その後210℃で一軸押出機(BRABENDER 25 D)を使用して押出し、そして続いて顆粒にする。プレスドプレートを200℃および300barで製造し、8.7×1011Ωの体積抵抗RD (DIN 53482に従って、20cm2 のガードリング電極を使用して、間隔5mm、500ボルトで5分後測定)、および水冷および2日の保存(40%相対湿度、23℃)後、3.2×1011Ωの表面抵抗RO(同様なガードリング電極を使用して測定)を表す。
【0095】実施例20 帯電防止ポリスチレンの製造ポリスチレン(ポリスチレン 168 N、BASF)189.8g、ポリ(エーテルエステルアミド)(Sanyo Chemicals、JapanのPelestatR 6321)4.80g、ポリアミド66粉末(UltramidR AS 2500S)5.00g、NaClO4 ・H2 O0.20g、およびIrganoxR 900 FF(Ciba Specialty Chemicals)0.20gを3分間ミキサー中で混合し、その後235℃で一軸押出機(BRABENDER 25 D)を使用して押出し、そして続いて顆粒にする。プレスドプレートを230℃および300barで製造し、93.2×1010Ωの体積抵抗RD (DIN 53482に従って、ガードリング電極を使用して、20cm2 、間隔5mm、500ボルトで5分後測定)、および水冷および2日の保存(48%相対湿度、23℃)後、9.2×1010Ωの表面抵抗RO (同様なガードリング電極を使用して測定)を表す。
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)および接触する繊維の状態の帯電防止混合物(B)からなる組成物であって、該帯電防止混合物は(b1) 繊維状であるかまたは混合で繊維を形成し、また熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)中に不溶である有機ポリマー材料、(b2) 無機または低分子量有機プロトン酸の塩(b3)を錯体形成または溶媒和するためのブロックを有し、またポリマー有機基材(A)とよりも繊維状であるかまたは混合で繊維を形成する有機ポリマー(b1)とより良い相溶性を有するイオン伝導可能なポリマーまたはコポリマー、および(b3) ポリマーまたはコポリマー(b2)中に錯体形成または溶媒和されている無機または低分子量有機プロトン酸の塩からなる組成物に関する。本発明はまた、帯電防止混合物(B)自身、ポリマーに帯電防止性を与えるためのその使用および熱可塑性または弾性ポリマー基材の製造のための方法にも関する。
【0002】
【従来の技術】ポリマーは強い静電荷を受け、電荷が一度適用されると、ポリマーの低い導電率のために徐々にしか放電しないことが知られている。素早い放電は風合いの理由のためだけでなく、多くの場合において、安全の理由のために必要とされる。使用における以下の不利な効果が言及され得る、ポリマー表面の汚れ、ポリマーに接触する人への電気衝撃、フィルムウェブの付着によって引き起こされる製造の途絶、電子部品の崩壊、ポリマー粉末における塊形成、および充電がとても高いために引き起こされ続く発火を伴うスパークであって、既にしばしば重大な爆発の結果となってきたもの。
【0003】表面導電率を改良する添加剤の添加によって静電荷を制限することが知られているが、そのような基材は実際には大気湿度が低いとき効果がなくなるという欠点を有している。従って低い大気湿度で効果のある添加剤を使用することがより良く、それは通常、体積導電率を増加することによって達成される。しかしながら、体積導電率を増加するための既知の基材、例えばカーボンブラックまたは金属粉末はポリマーの機械的性質を変更し、また透明ポリマーについて使用されることはできない。加えて、環境的に問題のない添加剤についての必要性が増加している。帯電防止添加剤および静電荷の機構に関するさらなる詳細は、例えば”Plastics Additives Handbook”、編集者R. GachterおよびH. Muller、Hanser Verlag、第3版、1990、頁749ないし755において見いだし得る。
【0004】材料に永久的な帯電防止性を与えるために、DE−A−4324062において、繊維のような大きな表面積を有する材料を例えば錫オキシドのような無色半導体材料でコートすることがすでに提案されている。コートされた材料はその後混合され、そしてポリマー顆粒と共に加工される得る。しかしながらコーティングの製造は複雑である、なぜならば半導体化合物は、繊維状キャリアの塩水溶液での含浸、続く乾燥およびその後の析出された塩の熱的コンディショニングによって作製されなければならないからである。繊維に適用されるその化学的および熱的加工は繊維に損傷を与える可能性があり、半導体的な組み和せTRKIん手菌STRKISの導電率から期待されていたよりも低い導電性の結果となり得る。さらなる欠点は、繊維が機械的ストレスの結果として曲がること、および壊れやすい半導体コーティングが損傷を受け得、それによりまた導電率が減少することである。
【0005】さらなる可能性はDE−A−4316607において記載されており、市販で入手できる含金属合成繊維を潤滑剤、接着剤またはコーティング材料に添加し、それによってそれらの導電率を増加することを提案している。含金属繊維は相対的に高価で、また製造することが複雑であり、しかしながら、また混入されるポリマーの透明性を著しく減ずる。加えて、導電層へのおよび繊維(断面)さえへの機械的損傷を完全に回避することはできない。
【0006】EP−A−0613919において、あるポリエーテルエステルアミドが熱可塑性ポリマーのための帯電防止添加剤として提案されている。特定の態様において、アルカリ金属またはアルカリ土類金属ハライドはさらに添加され得る。熱可塑性基材とポリエーテルエステルアミドの間の相溶性を与えるポリマーの添加もまた、付着および機械的性質を改良するために提案されている。ポリマーに帯電防止性を与えるために該明細書に提案されている着想において、ポリマーの相溶性および良い混和性は重要な性質であると思われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ポリマーに帯電防止性を与えることの既知の方法の上述された限界を考慮して、低い大気湿度で有効である体積導電率を増加するための帯電防止活性で、環境に問題のない添加剤系であって、該系は製造することが簡単で、簡単にポリマーに混入されるかまたはポリマーと混合されることができ、達成されたポリマーの体積導電率を長期間にわたり維持し、そして注目すべき有意の制限無しに少量で全ての市販で入手できるポリマーにおいて使用できるものについての必要が継続している。
【0008】
【課題を解決するための手段】さらなるイオン伝導可能なポリマーまたはコポリマーを伴う、繊維を形成するまたは繊維有機ポリマー材料は、熱可塑性または弾性基材に混入され、そうして該ポリマーまたはコポリマーは実質的に繊維に吸収的に結合されるかまたはそれに溶解し、そしてそれと共に繊維が不溶である熱可塑性または弾性基材中で網状構造を形成できることが今や見いだされた。イオン伝導可能なポリマーまたはコポリマーの一部は、無機−または有機プロトン酸の塩を錯体形成または溶媒和することが可能な極性基を有する。
【0009】繊維または繊維を形成する有機ポリマー材料は、熱可塑性または弾性基材中で不溶であるが、なければならないが、しかし接触する繊維の網様構造を形成することが可能であるように選択されなければならない。良い導電率のために、有機材料の繊維についてそれらが一度ポリマー中に混入されたならば、可能な限り多くの場所で他に接触または互いに交差することが有利である。それによって、導電路が形成され、それを通って電荷が流れ出る。
【0010】繊維およびイオン伝導可能なポリマーまたはコポリマーは高分子量化合物であるので、それらが浸出することの事実上の危険は存在せず、帯電防止の性質が特に耐久性のある結果を伴う。熱安定性および光および加水分解に対する抵抗性のような、ポリマーの安定性の性質はほとんどの場合において事実上影響を受けない。添加された量が少ないとき、光的性質はほんのわずかに変性され、そして透明な材料は事実上透明のままであり、それは使用の多くの分野においてとても重要である。
【0011】本発明は、熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)および接触する繊維の状態の帯電防止混合物(B)からなる組成物であって、該帯電防止混合物は(b1) 繊維状であるかまたは混合で繊維を形成し、また熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)中に不溶である有機ポリマー材料、(b2) 無機または低分子量有機プロトン酸の塩(b3)を錯体形成または溶媒和するためのブロックを有し、またポリマー有機基材(A)とよりも繊維状であるかまたは混合で繊維を形成する有機ポリマー(b1)とより良い相溶性を有するイオン伝導可能なポリマーまたはコポリマー、および(b3) ポリマーまたはコポリマー(b2)中に錯体形成または溶媒和されている無機または低分子量有機プロトン酸の塩からなる組成物に関する。
【0012】熱可塑性または弾性ポリマーの例を以下に列挙する。
1.モノ−およびジオレフィンのポリマー、例えばポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリイソプレンまたはポリブタジエン、およびシクロオレフィン、例えばシクロペンテンまたはノルボルネンの重合体、およびポリエチレン(所望に架橋し得る。)、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、分岐低密度ポリエチレン(BLDPE)。前段落において例示されたようなモノオレフィンのポリマーであるポリオレフィン、特にポリエチレンおよびポリプロピレンは、様々な方法によって、特に以下の方法によって製造することができる。
【0013】a)ラジカル的(通常、高圧および高温下)。
b)触媒によって。触媒は通常、1種またはそれ以上のIVb、Vb、VIbまたはVIII群の金属原子を含有する。これらの金属原子は一般に1個またはそれ以上のp−またはs−配位し得るオキシド、ハライド、アルコレート、エステル、エーテル、アミン、アルキル、アルケニルおよび/またはアリールのようなリガンドを有する。これらの金属錯体は遊離であるかまたは例えば活性化された塩化マグネシウム、塩化チタン(III)、アルミニウムオキシドまたはケイ素オキシドのような担体上に固定され得る。それらの触媒は重合媒体中に可溶または不溶であってよい。触媒はそれ自身で重合において活性化されることができ、または例えば金属アルキル、金属ヒドライド、金属アルキルハライド、金属アルキルオキシドまたは金属アルキルオキサンのようなさらなる活性化剤を使用し得、該金属原子はIa、IIaおよび/またはIIIa群の元素である。活性化剤は例えばさらなるエステル、エーテル、アミンまたはシリルエーテル基を用いて変性されてもよい。それらの触媒系は通常、Phillips、Standerd Oil Indiana、Ziegler(−Natta)、TNZ(DuPont)、メタロセンまたはシングルサイト触媒(single sitecatalyst)(SSC)として知られている。
【0014】2.1)以下で述べられたポリマーの混合物、例えばポリプロピレンのポリイソブチレンとの混合物、ポリプロピレンとポリエチレン(例えばPP/HDPE、PP/LDPE)および異なる型のポリエチレンの混合物(例えばLDPE/HDPE)。
【0015】3.モノ−およびジオレフィンの相互または他のビニルモノマーとのコポリマー、例えばエチレン/プロピレンコポリマー、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)およびそれらの低密度ポリエチレン(LDPE)との混合物、プロピレン/ブテン−1コポリマー、プロピレン/イソブチレンコポリマー、エチレン/ブテン−1コポリマー、エチレン/ヘキセンコポリマー、エチレン/メチルペンテンコポリマー、エチレン/ヘプテンコポリマー、エチレン/オクテンコポリマー、プロピレン/ブタジエンコポリマー、イソブチレン/イソプレンコポリマー、エチレン/アルキルアクリレートコポリマー、エチレン/アルキルメタクリレートコポリマー、エチレン/ビニルアセテートコポリマーおよびそれらの一酸化炭素とのコポリマー、またはエチレン/アクリル酸コポリマーおよびそれらの塩(イオノマー)、およびエチレンのプロピレンおよびヘキサジエン、ジシクロペンタジエンまたはエチリデンノルボルネンのようなジエンとのターポリマー、および前記コポリマー相互または1)以下で述べられたポリマーとの混合物、例えばポリプロピレン−エチレン/プロピレンコポリマー、LDPE−エチレン/ビニルアセテートコポリマー、LDPE−エチレン/アクリル酸コポリマー、LLDPE−エチレン/ビニルアセテートコポリマー、LLDPE−エチレン/アクリル酸コポリマーおよび交互またはランダム構造ポリアルキレン−一酸化炭素コポリマーおよびそれらの例えばポリアミドのような他のポリマーとの混合物。
【0016】4.炭化水素樹脂(例えば炭素原子数5ないし9)、それらの水素化変性物(例えば粘着付与剤)を含む。およびポリアルキレン並びにデンプンの混合物。
5.ポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(α−メチルスチレン)。
6.スチレンまたはα−メチルスチレンのジエンまたはアクリル誘導体とのコポリマー、例えばスチレン/ブタジエン、スチレン/アクリロニトリル、スチレン/アルキルメタクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルアクリレートおよびメタクリレート、スチレン/無水マレイン酸、スチレン/アクリロニトリル/メチルアクリレート、スチレンコポリマーおよび、例えばポリアクリレート、ジエンポリマーまたはエチレン/プロピレン/ジエンターポリマーのような他のポリマーからなる高衝撃強度性混合物、および、スチレンのブロックコポリマー、例えばスチレン/ブタジエン/スチレン、スチレン/イソプレン/スチレン、スチレン/エチレン−ブチレン/スチレンまたはスチレン/エチレン−プロピレン/スチレン。
【0017】7.スチレンまたはα−メチルスチレンのグラフトコポリマー、例えばポリブタジエンにスチレン、ポリブタジエン/スチレンまたはポリブタジエン/アクリロニトリルコポリマーにスチレン、ポリブタジエンにスチレンおよびアクリロニトリル(またはメタアクリロニトリル)アルキルアクリレート、ポリブタジエンにスチレン、アクリロニトリルおよびメチルメタクリレート、ポリブタジエンにスチレンおよび無水マレイン酸、ポリブタジエンにスチレン、アクリロニトリルおよび無水マレイン酸またはマレイン酸イミド、ポリブタジエンにスチレンおよびマレイン酸イミド、ポリブタジエンにスチレンおよびアルキルアクリレートまたはアルキルメタクリレート、エチレン/プロピレン/ジエンターポリマーにスチレンおよびアクリロニトリル、ポリアルキルアクリレートまたはポリアルキルメタクリレートにスチレンおよびアクリロニトリル、アクリレート/ブタジエンコポリマーにスチレンおよびアクリロニトリル、およびそれらの6)以下で述べられたコポリマーとの混合物、例えばいわゆるABS、MBS、ASAまたはAESポリマーとして知られるもの。
【0018】8.ハロゲン含有ポリマー、例えばポリクロロプレン、クロロカウチューク、塩素化または塩素スルホン化ポリエチレン、エチレンおよび塩素化エチレンのコポリマー、エピクロロヒドリン ホモ−およびコポリマー、特にハロゲン含有ビニル化合物、例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、およびそれらのコポリマー、例えば塩化ビニル/塩化ビニリデン、塩化ビニル/ビニルアセテートまたは塩化ビニリデン/ビニルアセテート。
【0019】9.α,β−不飽和酸から誘導されたポリマーおよびポリアクリレート並びにポリメタクリレートのようなそれらの誘導体、またはブチルアクリレートで高衝撃強度変性されたポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミドおよびポリアクリロニトリル。
【0020】10.9)以下で述べられたモノマーの相互または他の不飽和モノマーとのコポリマー、例えばアクリロニトリル/ブタジエンコポリマー、アクリロニトリル/アルキルアクリレートコポリマー、アクリロニトリル/アルコキシアルキルアクリレートコポリマー、アクリロニトリル/ビニルハライドコポリマーまたはアクリロニトリル/アルキルメタクリレート/ブタジエンターポリマー。
11.ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ステアレート、ベンゾエート、またはマレート、ポリビニルブチラル、ポリアリルフタレート、ポリアリルメラミンのような不飽和アルコールおよびアミンから誘導されたポリマー並びにそれらのアシル誘導体、およびそれらの1.において述べられたオレフィンとのコポリマー。
【0021】12.ポリアルキレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドまたはそれらのビスグリシジルエーテルとのコポリマーのような環式エーテルのホモ−およびコポリマー。
13.ポリオキシメチレンのようなポリアセタール、および例えばエチレンオキシドのようなコモノマーを含有するそれらのポリオキシメチレン、熱可塑性ポリウレタン、アクリレートまたはMBSで変性されたポリアセタール。
【0022】14.ポリフェニレンオキシド並びにスルフィド、およびそれらのスチレンポリマーまたはポリアミドとの混合物。
15.一方の成分としてヒドロキシ末端基を有するポリエーテル、ポリエステルおよびポリブタジエン、および他方の成分として脂肪族または芳香族ポリイソシアナートから誘導されたポリウレタン、およびそれらの前駆生成物。
【0023】16.ジアミンおよびジカルボン酸および/またはアミノカルボン酸または対応するラクタムから誘導されたポリアミドおよびコポリアミド、例えばポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド6,6、6,10、6,9、6,12、4,6、12,12、ポリアミド11、ポリアミド12、m−キシレン、ジアミンおよびアジピン酸から誘導された芳香族ポリアミド、ヘキサメチレンジアミンおよびイソ−および/またはテレフタル酸および所望に変性剤としてのエラストマーから製造されたポリアミド、例えばポリ−2,4,4−トリメチルヘキサメチレンテレフタルアミドまたはポリ−m−フェニレンイソフタルアミド。上述されたポリアミドのポリオレフィン、オレフィンコポリマー、イオノマーまたは化学結合またはグラフトしたエラストマーとの、または例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールまたはポリテトラメチレングリコールのようなポリエーテルとのブロックコポリマー。EPDMもしくはABSで変性されたポリアミドまたはコポリアミド、および加工の間に縮合されたポリアミド(”RIMポリアミド系”)。
【0024】17.ポリ尿素、ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリベンズイミダゾール。
18.ジカルボン酸およびジアルコールおよび/またはヒドロキシカルボン酸または対応するラクトンから誘導されたポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチロールシクロヘキサンテレフタレート、ポリヒドロキシベンゾエート、およびヒドロキシル末端基を伴うポリエーテルから誘導されたブロックポリエーテルエステル、およびポリカーボネートまたはMBSで変性されたポリエステル。
【0025】19.ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネート。
20.ポリスルホン、ポリエーテルスルホンおよびポリエーテルケトン。
21.天然ゴムのような天然ポリマー、またはセルロースアセテート、プロピオネートおよびブチレートのようなポリマー同質化学変性されたセルロースの誘導体、およびメチルセルロースのようなセルロースエーテル。
22.上述されたポリマーの混合物(ポリブレンド)、例えばPP/EPDM、ポリアミド/EPDMまたはABS、PVC/EVA、PVC/ABS、PVC/MBS、PC/ABS、PBTP/ABS、PC/ASA、PC/PBT、PVC/CPE、PVC/アクリレート、POM/熱可塑性PUR、PC/熱可塑性PUR、POM/アクリレート、POM/MBS、PPO/HIPS、PPO/PA 6,6およびコポリマー、PA/HDPE、PA/PP、PA/PPO。
【0026】好ましくは、熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)はポリオレフィン、ポリスチレン、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)のコポリマー、α,β−不飽和酸のポリマー、ハロゲン含有ポリマー、環式エーテルのホモ−もしくはコポリマー、不飽和アルコール並びにアミンのポリマー、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリ尿素、ポリカーボネート、ポリスルホンまたは天然ゴムである。
【0027】熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)は特にポリオレフィン、ポリスチレン、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)コポリマー、α,β−不飽和酸のポリマー、ハロゲン含有ポリマーまたは環式エーテルのホモ−もしくはコポリマーである。熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)はより特にポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン、様々な変性物におけるポリエチレン、またはポリプロピレンである。
【0028】繊維または繊維を形成する有機ポリマー材料(b1)は、既に長く延伸された繊維の状態またはカットステープル繊維の状態であることができ、またその状態で使用され得る。繊維について平面の網状構造、織物パターン、非織布またはフェルトの状態で使用されるために存在することもまた可能である。繊維または繊維を形成する有機ポリマー材料(b1)は、好ましくは合成的に製造されたポリマー繊維である。
【0029】適した繊維または繊維を形成する有機ポリマー材料の例は、ポリアミド並びにコポリアミド、ポリエステル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、変性されたセルロース、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、モダクリル(アクリロニトリルおよび塩化ビニルのコポリマー)、ポリオレフィン、ポリ無水物、ポリエステルアミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフルオロ炭化水素、ポリウレタンおよびポリ尿素である。
【0030】好ましくは、繊維は表面でまたは断面でイオン伝達可能なポリマーまたはコポリマー(b2)を包含し、そしてそれらはポリマーマトリクス中で互いに接触する、なぜならばそれによって体積導電率がイオンを通って起こり得るからである。 繊維有機材料は一般に0.01ないし200mm、好ましくは0.1ないし20mmの長さを有する。それは微視的繊維の形態であり得るが、しかし微視的キャビティを有する小さなフィブリルで存在してもよい。
【0031】しかしながら、繊維または繊維を形成する有機ポリマー材料を顆粒または粉末の形態で使用することもまた可能である。例えばカレンダー、三本ロールミル、押出機または混練機におけるようなポリマー基材との混合または加工のとき、繊維またはフィブリルのアライメントが、繊維を形成する有機ポリマー材料が基材ポリマー中に不溶でそして加工または混合プロセスのために一方向に事実上延長されることの結果として達成される。結果は、所望に、続くさらなる延伸するプロセスによってさらに改良されることができる。熱可塑性−または弾性ポリマーを混合または加工する方法は当業者に既知であり、例えばKunststoff−Taschenbuch、第12版、Hanser Verlag 1979、頁35ないし195に記載されている。
【0032】繊維状ポリマー材料(または混合で繊維を形成するポリマー材料)(b1)は好ましくはポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリアミド、ポリウレタンまたはポリエステルである。繊維状ポリマー性材料(または混合で繊維を形成するポリマー性材料)(b1)は特にポリエステル、ポリアミド(x)またはポリアミド(x,y)であって、xおよびyが互いに独立して4ないし14の数を表すものである。より特にポリアミド4,6、ポリアミド6,6、ポリアミド6またはコポリアミド6/6,6である。
【0033】繊維または繊維を形成するポリマーの多くは市販で入手できる。既に繊維である材料が使用されるならば、その時材料は様々な繊維厚で選択され得る。繊維厚は通常dtex(g/10000m)が引用される。0.5ないし500dtexの繊維厚が代表的であり、1ないし100dtexの繊維厚の使用が好まれる。好ましいポリマーまたはコポリマー(b2)はオリゴエトキシ化アクリレートもしくはメタクリレート、芳香族環についてオリゴエトキシ化されたスチレン、ポリエーテルウレタン、ポリエーテル尿素、ポリエーテルアミド、ポリエーテルエステルアミドおよびポリエーテルエステルである。コポリマーはランダムコポリマーまたはブロックコポリマーでり得、ブロックコポリマーが好まれる(請求項7)。
【0034】ポリエーテルアミドおよびポリエーテルエステルアミドが特に好まれる。ブロックコポリマーは特にポリエーテルエステルアミドであって、ポリエーテルセグメントは200ないし6000ダルトンの分子量Mn を有するポリエチレングリコール単位からなり、またポリアミドセグメントは200ないし6000ダルトンの分子量Mn を有し、xおよびyが4ないし14の数を表すポリアミド(x)またはポリアミド(x,y)からなるものである。適したポリエーテルエステルアミドは、例えばEP−A−613919において記載されている。他の等しく良く適したポリエーテルエステルアミドおよびその製造はDE−OS−2523991において記載されている。本発明に従うポリマーまたはコポリマーは市販で入手できるかまたは、例えばEP−A−613919またはDE−OS−2523991において記載された方法に従って製造され得る。
【0035】繊維または繊維を形成する材料(b1)と結合するポリマーまたはコポリマー(b2)の選択における重要な必要条件は、熱可塑性または弾性ポリマー基材についてよりも互いについてより高い親和性を二つが有することである。 これは、例えば同様なポリマー骨格を有するそれらのそれぞれの部分によって達成されることができる。例は(b1)がポリアミドからなりまた(b2)がポリエーテルエステルアミドからなる場合、(b1)がポリエステルからなりまた(b2)がポリエーテルエステルアミドまたはポリエーテルエステルからなる場合、(b1)がアクリロニトリルからなりまた(b2)がオリゴエトキシ化アクリレートまたはメタクリレートからなる場合、および熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)が、例えばポリオレフィンまたはPVCである場合を包含する。
【0036】好ましくは、無機または低分子量有機塩(b3)は無機または低分子量有機プロトン酸のアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛またはアンモニウム塩である。低分子量有機プロトン酸は、例えば1ないし4個の炭素原子を含有するものである。例は酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸およびトリフルオロメタンスルホン酸である。特に好ましいものは、無機塩(b3)LiClO4 、LiCF3 SO3 、NaClO4 、LiBF4 、NaBF4 、KBF4 、NaCF3 SO3 、KClO4、KPF6 、KCF3 SO3 、KC4 F9 SO3 、Ca(ClO4 )2 、Ca(PF6 )2 、Mg(ClO4 )2 、Mg(CF3 SO3 )2 、Zn(ClO4 )2 、Zn(PF6 )2 およびCa(CF3 SO3 )2 である。
【0037】塩は様々な水和形態を生じ得、そして水和水を用いてまたは用いずに使用され得る。塩(b3)は、コポリマー(b2)に基づいて、好ましくは0.05ないし10重量%の量、特に0.5ないし5重量%の量で存在する。繊維状であるかまたは混合で繊維を形成する有機ポリマー材料(b1)のコポリマー(b2)に対するマス比は、好ましくは20:1ないし1:10、特に10:1ないし1:3である(請求項13、14)。
【0038】成分(b1)、(b2)および(b3)の帯電防止活性混合物は、熱可塑性または全体で弾性ポリマー基材に基づいて、好ましくは0.1ないし15重量%、特に1ないし15重量%またより特に5ないし15重量%の量で存在する。本発明に従う好ましい組成物は、熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)としてPVC、ポリエチレンまたはポリプロピレン、繊維または繊維を形成する有機ポリマー材料(b1)としてポリエステルまたはポリアミド、イオン伝達可能なコポリマー(b2)としてポリエーテルエステルアミドまたはポリエーテルエステル、およびプロトン酸の無機塩(b3)としてNaClO4 、KPF6 またはLiCF3 SO3 からなる。
【0039】熱可塑性または弾性ポリマー基材および繊維状ポリマー材料(または混合で繊維を形成するポリマー材料)は、さらなる添加剤を含有し得る。それらのさらなる添加剤は特に酸化防止剤、UV吸収剤および/または光安定剤からなる群に属する。熱安定化は加工および使用(長期間安定性)の双方にわたる。それらのさらなる添加剤は当業者に既知であり、またほとんどは市販で入手できる。
【0040】もし、上述されたように、帯電防止ハロゲン含有ポリマーが使用されたならば、それらはさらに少なくとも一つの亜鉛オキシド、ヒドロキシド、塩化物またはスルフィドのような無機亜鉛、バリウム、カドミウム、アルミニウム、カルシウム、マグネシウムもしくは希土類化合物、または超塩基性亜鉛オキシド/ヒドロキシド付加化合物、または炭素原子数2ないし22の脂肪族飽和カルボキシレート、炭素原子数3ないし22の脂肪族不飽和カルボキシレート、少なくとも1個のOH基によって置換されたもしくはその主鎖が少なくとも1個の酸素原子によって中断された(オキサ酸)炭素原子数2ないし22の脂肪族カルボキシレート、5ないし22個の炭素原子を含有する環式および二環式カーボネート、未置換もしくは少なくとも1個のOH基および/または炭素原子数1ないし16のアルキル基によって置換されたフェニルカルボキシレート、未置換もしくは少なくとも1個のOH基および/または炭素原子数1ないし16のアルキル基によって置換されたナフチルカルボキシレート、フェニル−炭素原子数1ないし16のアルキルカルボキシレート、ナフチル−炭素原子数1ないし16のアルキルカルボキシレートまたは未置換もしくは炭素原子数1ないし12のアルキル置換フェノレートの一連のものからの有機亜鉛、バリウム、カドミウム、アルミニウム、カルシウム、マグネシウムもしくは希土類化合物を有利に含有する。述べられた金属化合物は様々な化合物の混合物の状態であり得る。好ましいものはいわゆる相乗金属石鹸混合物、例えば金属CaおよびZnまたはBaおよびZnである。有機亜鉛、バリウム、カドミウム、アルミニウム、カルシウム、マグネシウムまたは希土類化合物もまたハイドロタルサイト、ゼオライトまたはドウソナイト上にコートされ得、これに関してはDE−A−4031818もまた参照せよ。
【0042】適した酸化防止剤の例を以下に列挙する。
1.アルキル化されたモノフェノール、例えば、2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェノール、2−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジ−シクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−オクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリ−シクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシメチルフェノール、2,6−ジ−ノニル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルウンデシ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルヘプタデシ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルトリデシ−1’−イル)フェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノールおよびそれらの混合物。
【0043】2.アルキルチオメチルフェノール、例えば、2,4−ジ−オクチルチオメチル−6−第三ブチルフェノール、2,4−ジ−オクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジ−オクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジ−ドデシルチオメチル−4−ノニルフェノール。
【0044】3.ヒドロキノンおよびアルキル化ヒドロキノン、例えば、2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−第三ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−第三アミルヒドロキノン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−第三ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルステアレート、ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジペート。
【0045】4.ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、例えば、2,2’−チオ−ビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオ−ビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオ−ビス(6−第三ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオ−ビス(6−第三ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオ−ビス(3,6−ジ−第二アミルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド。
【0046】5.アルキリデンビスフェノール、例えば、2,2’−メチレン−ビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(6−第三ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)フェノール]、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデン−ビス(6−第三ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレン−ビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチレン−ビス(2,6−ジ−第三ブチルフェノール)、4,4’−メチレン−ビス(6−第三ブチル−2−メチルフェノール)、1,1−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス(3−第三ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチル−フェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコールビス[3,3−ビス(3’−第三ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル−フェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチル−ベンジル)−6−第三ブチル−4−メチルフェニル]テレフタレート、1,1−ビス(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプト−ブタン、1,1,5,5−テトラキス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン。
【0047】6.O−、N−およびS−ベンジル化合物、例えば、3,5,3’,5’−テトラ−第三ブチル−4,4’−ジヒドロキシ−ジベンジルエーテル、オクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジル−メルカプトアセテート、トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオテレフタレート、ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル−メルカプトアセテート。
【0048】7.ヒドロキシベンジル化マロネート、例えば、ジ−オクタデシル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−2−ヒドロキシベンジル)マロネート、ジ−オクタデシル−2−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)マロネート、ジ−ドデシルメルカプトエチル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート。
【0049】8.ヒドロキシベンジル芳香族化合物、例えば、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,4−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゼン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール。
【0050】9.トリアジン化合物、例えば2,4−ビス(オクチルメルカプト)−6−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート。
【0051】10.ホスホネート、ホスフィットおよびホスホナイト、例えば、ジメチル−2,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホネート、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸モノエチルエステルのカルシウム塩、トリフェニルホスフィット、ジフェニルアルキルホスフィット、フェニルジアルキルホスフィット、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、トリラウリルホスフィット、トリオクタデシルホスフィット、ジステアリルペンタエリトリトールジホスフィット、トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスフィット、ジイソデシルペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビスイソデシルオキシ−ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4,6−トリ−第三ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、トリステアリル−ソルビトールトリホスフィット、テトラキス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)−4、4’−ビフェニレンジホスホナイト、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−第三ブチル−12H−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−第三ブチル−12−メチル−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフィット、(C9 H19−C6 H4 )1.5 −P−(O−C12-13 H25-27 )1.5 。
【0052】11.アシルアミノフェノール、例えば、4−ヒドロキシラウリル酸アニリド、4−ヒドロキシステアリル酸アニリド、N−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバミン酸オクチルエステル。
【0053】12.β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸の以下の一価または多価アルコールとのエステル、アルコール例、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
【0054】13.β−(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸の以下の一価または多価アルコールとのエステル、アルコール例、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシ)エチルイソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
【0055】14.β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸の以下の一価または多価アルコールとのエステル、アルコール例、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシ)エチルイソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
【0056】15.3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸の以下の一価または多価アルコールとのエステル、アルコール例、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシ)エチルイソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
【0057】16.β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えばN,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミン、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミン、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン。
17.チオジ酢酸およびチオジプロピオン酸のエステル。
【0058】好ましいものは5、10および14群の酸化防止剤、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオン酸のオクタデカノールもしくはペンタエリトリトールとのエステルまたはトリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスフィットである。所望に、異なる構造の酸化防止剤の混合物もまた使用され得る。酸化防止剤は、ポリマーの100重量部に基づいて、例えば0.01ないし10、有利に0.1ないし10、また特に0.1ないし5重量部の量で使用され得る。
【0059】適したUV−吸収剤および光安定剤の例を以下に列挙する。
2.UV吸収剤および光安定剤1.2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5’−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−第二ブチル−5’−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−第三アミル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)−カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−ドデシル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、および2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール,2,2’−メチレン−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾリ−2−イルフェノール]、2−[3’−第三ブチル−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)−2−ヒドロキシフェニル]ベンゾトリアゾールのポリエチレングリコール300とのエステル交換生成物、[R−CH2 CH2 −COO(CH2 )3 ]−[式中、Rは3’−第三ブチル−4’−ヒドロキシ−5’−2H−ベンゾトリアゾリ−2−イルフェニル基を表す。]で表される基。
【0060】2.2−ヒドロキシベンゾフェノン、例えば、4−ヒドロキシ、4−メトキシ、4−オクチルオキシ、4−デシルオキシ、4−ドデシルオキシ、4−ベンジルオキシ、4,2’,4’−トリヒドロキシ、2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ誘導体。
【0061】3.未置換または置換安息香酸のエステル、例えば、4−第三ブチルフェニルサリチレート、フェニルサリチレート、オクチルフェニルサリチレート、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4−第三ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸2,4−ジ−第三ブチルフェニルエステル、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸ヘキサデシルエステル、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸オクタデシルエステル、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸2−メチル−4,6−ジ−第三ブチルフェニルエステル。
【0062】4.アクリレート、例えば、α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリル酸エチルエステルまたはイソオクチルエステル、α−メトキシカルボニル−ケイ皮酸メチルエステル、α−シアノ−β−メチル−p−メトキシ−ケイ皮酸メチルエステルまたはブチルエステル、α−メトキシカルボニル−p−メトキシ−ケイ皮酸メチルエステル、N−(β−メトキシカルボニル−β−シアノビニル)−2−メチル−インドリン。
【0063】5.ニッケル化合物、例えば、2,2’−チオ−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]のニッケル錯体、例えば1:1または1:2錯体であって、所望にn−ブチルアミン、トリエタノールアミンまたはN−シクロヘキシルジエタノールアミンのようなさらなる配位子を伴うもの、ニッケルジブチルジチオカルバメート、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジルホスホン酸モノアルキルエステル、例えばメチルまたはエチルエステルのニッケル塩、例えば2−ヒドロキシ−4−メチルフェニルウンデシルケトキシムのようなケトキシムのニッケル錯体、1−フェニル−4−ラウロイル−5−ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体であって、所望によりさらなる配位子を伴うもの。
【0064】6.立体障害アミン、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)セバケート、n−ブチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)エステル、1−ヒドロキシエチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンおよびコハク酸の縮合生成物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンおよび4−第三オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−s−トリアジンの縮合生成物、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ニトリロトリアセテート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラオエート、1,1’−(1,2−エタンジイル)ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジル)マロネート、3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザ−スピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシネート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンおよび4−モルフォリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの縮合生成物、2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンおよび1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合生成物、2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンおよび1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合生成物、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザ−スピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、およびChimassorb966.
【0065】7.シュウ酸ジアミド、例えば、4,4’−ジ−オクチルオキシ−オキサニリド、2,2’−ジ−オクチルオキシ−5,5’−ジ−第三ブチル−オキサニリド、2,2’−ジ−ドデシルオキシ−5,5’−ジ−第三ブチル−オキサニリド、2−エトキシ−2’−エチル−オキサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサルアミド、2−エトキシ−5−第三ブチル−2’−エチル−オキサニリドおよびそれらの2−エトキシ−2’−エチル−5,4’−ジ−第三ブチル−オキサニリドとの混合物、o−並びにp−メトキシ−およびo−並びにp−エトキシ−二置換オキサニリドの混合物。
【0066】8.2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、例えば、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシ−プロピルオキシ)フェニル]−4、6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシ−プロピルオキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン。
【0067】適したパーオキシドを破壊する化合物は、例えばβ−チオ−ジプロピオン酸のエステルであって、例えば、ラウリル、ステアリル、ミリスチルまたはトリデシルエステル、メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、亜鉛ジブチル−ジチオカルバメート、ジオクタデシルジスルフィド、ペンタエリトリトール−テトラキス(β−ドデシルメルカプト)プロピオネートおよびエチレングリコールビスメルカプトアセテートである。
【0068】本発明はまた、(b1) 繊維状であるかまたは混合で繊維を形成し、また熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)中に不溶である有機ポリマー材料、(b2) 無機または低分子量有機プロトン酸の塩(b3)を錯体形成または溶媒和するためのブロックを有し、またポリマー有機基材(A)とよりも繊維または繊維を形成する有機ポリマーとより良い相溶性を有するイオン伝導可能なポリマーまたはコポリマー、および(b3) ポリマーまたはコポリマー(b2)中に錯体形成または溶媒和された無機または低分子量有機プロトン酸の塩からなる帯電防止混合物(B)に関する。
【0069】上述で与えられた定義および好ましい定義を、繊維状であるかまたは混合で繊維を形成する有機ポリマー材料(b1)、イオン伝達可能なポリマーまたはコポリマー(b2)、および無機または低分子量有機プロトン酸の塩(b3)に適用する。混合物はまた上述されたさらなる成分を含み得る。本発明に従う帯電防止混合物に加えて、さらなる既知の帯電防止活性化合物が存在し得る。そのような帯電防止剤は多くの数が既知であり、また例えばkunststoffe 67 (1977) 3、頁154ないし159において記載されている。
【0070】帯電防止剤は、例えばポリオキシアルキレン化合物であり得る。例はポリプロピレングリコールラウリルエステル、ポリプロピレングリコールオレイルエーテル、ポリプロピレングリコールメチルジエチル塩化アンモニウム、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールラウリルエステル、ポリエチレングリコールオレイルエステル、ポリエチレングリコールオレイルエーテル、ポリエチレングリコールソルビタンモノラウリルエステル、ポリエチレングリコールステアリルエステル、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールラウリルエーテル、ポリエチレングリコールラウリルエーテルカルボン酸、ポリエチレングリコールジアクリレート、モノアクリレート並びにトリアクリレートおよびポリエチレングリコールジメタクリレート、モノメタクリレート並びにトリメタクリレートである。もしオレフィン性不飽和化合物が使用されるならば、それは繊維に重合または架橋される得る。
【0071】本発明はまた、熱可塑性または弾性ポリマー帯電防止基材(A)の製造方法であって、(b1) 繊維状であるかまたは混合条件下で繊維を形成し、また熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)中に不溶である有機ポリマー材料、(b2) 無機または低分子量有機プロトン酸の塩(b3)を錯体形成または溶媒和するためのブロックを有し、また熱可塑性または弾性ポリマー有機基材(A)とよりも繊維または繊維を形成する有機ポリマー材料(b1)とより良い相溶性を有するイオン伝導可能なポリマーまたはコポリマー、および(b3) ポリマーまたはコポリマー(b2)中に錯体形成または溶媒和された無機または低分子量有機プロトン酸の塩からなる帯電防止混合物(B)をそのまま、またはその個々の成分の状態であらゆる順序で、および所望により熱可塑性または弾性ポリマー(A)に、存在するかまたは形成される繊維が互いに接触するように、混入することからなる方法に関する。
【0072】製造はそれ自体は既知の方法において、前記成分および、所望に、さらなる添加剤をポリマーと、カレンダー、ミキサー、混練機、押出機等のようなそれ自体は既知である装置を使用して混合することによって実行され得る。添加剤は個々にまたは互いの混合物で添加され得る。いわゆるマスターバッチを使用することもまた可能である。
【0073】本発明に従って得ることが可能な帯電防止熱可塑性ポリマーは、既知の方法において所望の形態にすることができる。そのような加工は、例えば粉砕、圧延、押出、射出成形、焼結、圧縮/焼結または紡糸、また押出吹込成形、またはプラスチゾル法に従う加工を包含する。帯電防止熱可塑性ポリマーは発泡材料を形成するために加工され得る。本発明はまた本発明に従う帯電防止混合物の熱可塑性または弾性ポリマーに帯電防止性を与えるための使用にも関する。
【0074】本発明に従うポリマー組成物は特に電線被覆およびケーブル絶縁のために適している。しかしながら、化粧被膜、発泡材料、農業用フリース、チューブ、封止用形材および事務用フィルムもまた製造され得る。本発明に従うポリマー組成物はまた、中空品(ボトル)包装用フィルム(深絞り成形フィルム)、インフレートフィルム、安全パッドフィルム(自動車)、パイプ、発泡材料、重異形材(窓枠)、照明壁のための異形材、建築異形材、羽目、装備品、事務用フィルムおよび機器ハウジング(コンピュータ、家庭電化製品)の製造のための成形組成物として使用され得る。
【0075】
【発明の実施の形態】以下の実施例は本発明を説明する。
実施例1 帯電防止硬PVCの製造Wacker ChemieのDIN 53774、VinnolR に従う硬PVC60g、NaClO4 ・H2 O3重量%が添加されているポリエーテルエステルアミド(PelestatR 7490、Sanyo Chemicals)2.1g、およびポリアミド6,6フロック(長さ1.5mm、2.2dtex)4.0gをスパチュラを使用して混合する。混合物を2本ロールカレンダーで190℃(分出し時間5分、速度26/33revs/分、ニップ0.5mm)で加工しロールドシートを製造する。プレスドプレート(厚さ0.5mm)をその後ロールドシートから加熱された高圧プレス(加熱温度195℃、加熱時間5分)において製造する。プレスドプレートを5分間水冷によって冷却する。製造後ただちに測定されたプレスドプレートは4.5×1010Ωの体積抵抗RD(DIN 53482に従って、20cm2 のガードリング電極を使用して、間隔5mm、500ボルトで5分後測定)を有し、空気中(50%相対湿度)での14日の保存後、2.0×109 Ωに降下する。製造後の表面抵抗RO (同様なガードリング電極を使用して測定)は6.0×1010Ωであり、そして空気中(50%相対湿度)での14日間の保存後、5.0×109 Ωである。
【0076】実施例2 帯電防止軟質PVCの製造100部のEVIPOLR SH 7020、48部のジオクチルフタレート、2部のエポキシ化大豆油(ReoplastR 39)、2部のBZ 561からなる軟質PVC50g、NaClO4 ・H2 O3重量%が添加されているポリエーテルエステルアミド(PelestatR 7490、Sanyo Chemicals)0.15g、およびポリアミド6,6フロック(長さ1.5mm、2.2dtex)4.5gをスパチュラを使用して混合する。混合物を2本ロールカレンダーで180℃(分出し時間5分、速度22/26revs/分、ニップ0.5mm)で加工しロールドシートを製造する。製造後ただちのロールドシートは3×1010Ωの体積抵抗RD (DIN 53482に従って、20cm2 のガードリング電極を使用して、間隔5mm、500ボルトで5分後測定)を有し、空気中(50%相対湿度)での14日の保存後、3×109 Ωに降下する。製造後の表面抵抗RO (同様なガードリング電極を使用して測定)は3×1011Ωであり、そして空気中(50%相対湿度)での14日の保存後、2×1010Ωである。
【0077】実施例3 帯電防止ポリプロピレンの製造ポリプロピレン(MoplenR FLF20、安定化済)194g、ポリエーテルエステルアミド(Sanyo ChemicalsのPelestatR6321 粉末)2.88g、ポリアミド6フロック(1.8mm、11.0dtex)3.00g、およびNaClO4 ・H2 O0.12gを3分間ミキサー中で混合し、続いて230℃で一軸押出機(BRABENDER 25 D)を使用して押出し、そしてその後顆粒にする。プレスドプレートを200℃および300barで製造し、5.5×109 Ωの体積抵抗RD (DIN 53482に従って、20cm2 のガードリング電極を使用して、間隔5mm、500ボルトで5分後測定)、および水冷および2日の保存(60%相対湿度)後、4.0×1010Ωの表面抵抗RO (同様なガードリング電極を使用して測定)を表す。
【0078】実施例4 コートされた繊維の状態の帯電防止混合物の製造ポリエーテルエステルアミド(Sanyo ChemicalsのPelestatR 7490)3.33gをメタノール160g中に溶解する。ポリアミド6繊維(長さ1.8mm、11dtex)13.33g、およびポリエチレングリコール600ジメタクリレート3.20g並びにNaClO4 ・H2 O0.13gからなる溶液を、それに添加する。メタノールを40℃で約10mbarの真空下で蒸発除去する。コートされた繊維をその後40℃および0.7mbarで5時間乾燥する。
【0079】実施例5 ポリプロピレンへの帯電防止性の付与ポリプロピレンおよび実施例4において記載されたコートされた繊維の状態の帯電防止混合物を、互いに様々な比率で混合する。混合物を一軸押出機(Brabender 25 D)において押出す。押出機ダイでの組成物の温度は約236℃である。押出されたポリプロピレンを顆粒にし、そして200℃で圧縮しプレートを形成する。それぞれ0.57mm厚のそれらのプレートの横方向層抵抗RO (DIN 53482)を、バネリード電極によって22℃および50%相対湿度で測定する。混合比および測定結果を表1に示す。
【0080】
【0081】実施例6 ポリマーブレンドの状態の帯電防止混合物の製造ポリアミド6,6粉末50g、ポリ(エーテルエステルアミド)(PelestatR 7490、Sanyo Chemicals)49gおよびNaClO4 ・H2 O1.0gを共に混合する。混合物を一軸押出機(Brabender 25 D)において押出す。押出機ダイでの組成物の温度は約239℃である。ポリマーブレンドを顆粒にし、そしてその後30分間70℃で乾燥する。顆粒は繊維、結晶およびアモルファス樹脂からなる。
【0082】実施例7 硬質PVCへの帯電防止性の付与硬質PVC55.2gおよび実施例6において記載されたポリマーブレンドの状態の帯電防止混合物を共に混合する。混合物を2本ロールミルで5分間197℃(前)および193℃(後)のロール温度で混合する。得られたロールドシートを195℃で圧縮しプレートを形成する。0.6mm厚プレートの横方向層抵抗RO を、22℃および50%相対湿度でバネリード電極を使用して測定し、そして1×1011Ωである。
【0083】実施例8 帯電防止HDポリエチレンの製造HD−PE HostalenR GF 7660(Hoechst)55.8g、NaClO4 ・H2 O5重量%が添加されているポリエーテルエステルアミド(Elf−Atochem S.A.のPebaxR MH 1657)0.6g、およびポリアミド6,6フロック(長さ0.6mm、0.9dtex)3.6gをスパチュラを使用して混合する。混合物を2本ロールカレンダーで175℃(分出し時間5分、速度22/26revs/分、ニップ0.5mm)で加工しロールドシートを製造する。0.5mm厚プレスドプレートをその後ロールドシートから加熱された高圧プレス(加熱温度180℃、加熱時間5分)において製造する。プレスドプレートを加圧下で、次に水冷プレス(5分)で冷却する。製造1日後、プレートは20%相対湿度で1×1010Ωの体積抵抗RD (20cm2 のガードリング電極によって、DIN 53482に従って、間隔5mm、500ボルトで5分後測定)を有し、約40%相対湿度で空気中での1週間の保存後、3×109 Ωに降下する。表面抵抗RO (同様なガードリング電極を使用して測定)は1.2×1011Ω(20%相対湿度)、そして5.0×1010Ω(約40%相対湿度、1週間後)である。プレートは白色不透明である。
【0084】実施例9 帯電防止HDポリエチレンの製造HD−PE HostalenR GF 7660(Hoechst)55.2g、NaClO4 ・H2 O5重量%が添加されているポリエーテルエステルアミド(Elf−Atochem S.A.のPebaxR MH 1657)1.2g、およびアラミド繊維 タイプF AR 700/75(Schwarzwalder Textilwerke、D−7771 Schenkenzell)3.6gをスパチュラを使用して混合する。混合物を2本ロールカレンダーで160℃(分出し時間5分、速度28/36revs/分、ニップ0.5mm)で加工しロールドシートを製造する。0.5mm厚プレスドプレートをロールドシートから加熱された高圧プレス(加熱温度180℃、加熱時間5分)において製造する。プレスドプレートを加圧下で、次に水冷プレス(5分)で冷却する。製造直後、プレートは20%相対湿度で2.5×109 Ωの体積抵抗RD (20cm2 のガードリング電極によって、DIN 53482に従って、間隔5mm、500ボルトで5分後測定)を有し、約50%相対湿度での1週間の保存後、1.3×109 Ωに降下する。表面抵抗RO は2.3×1010Ω(20%相対湿度)、そして空気中(50%相対湿度)での1週間の保存後、1.0×1010Ωであった。プレートは黄色アラミド繊維のために黄色不透明である。
【0085】実施例10 帯電防止HDポリエチレンの製造HD−PE HostalenR GF 7660(Hoechst)55.8g、NaClO4 ・H2 O10重量%が添加されているポリエーテルエステルアミド(Sanyo ChemicalsのPelestatR 6321)0.6g、およびポリアミド6フロック(長さ1.8mm、11dtex)3.6gをスパチュラを使用して混合する。混合物を2本ロールカレンダーで160℃(分出し時間8分、速度22/26revs/分、ニップ0.5mm)で加工しロールドシートを製造する。0.5mm厚プレスドプレートをロールドシートから加熱された高圧プレス(加熱時間165℃で5分)において製造する。プレートを加圧下で、次に水冷プレス(5分)で冷却する。生産1日後、プレートの体積抵抗RD (ガードリング電極によって、DIN 53482に従って測定)は2×1012Ω(20%相対湿度)であり、そして空気中での4カ月の保存後、4×1010Ω(48%相対湿度)である。製造後の表面抵抗RO は2.3×1013Ω(20%相対湿度)、そして空気中(48%相対湿度)での4カ月の保存後、2×1012Ωである。
【0086】実施例11 帯電防止スチレン/ブタジエンブロックコポリマーの製造SB ブロックコポリマー(StyroluxR RE 31、BASF)55.9g、NaClO4 ・H2 O5重量%が添加されているポリエーテルエステルアミド(PebaxR MH 1657、Elf−Atochem S.A.)0.48g、およびポリアミド66フロック(長さ0.6mm、0.9dtex)3.6gをスパチュラを使用して混合する。混合物を2本ロールカレンダーで190℃(分出し時間5分、速度26/32revs/分、ニップ0.5mm)で加工する。0.5mm厚プレスドプレートを結果として生じた均一なマスから加熱された高圧プレス(加熱時間195℃で5分)において製造する。プレートを加圧下で、次に水冷プレス(5分)で冷却する。製造直後、プレートは2×1011Ωの体積抵抗RD および4×1011Ωの表面抵抗RO (20%相対湿度)を有する。空気中での1日の保存後、体積抵抗RD は3×1010Ωであり、また表面抵抗RO は8×1010Ω(48%相対湿度)である。測定をDIN 53482に従ってガードリング電極(20cm2 、間隔5mm、500ボルトで5分後)を使用して行う。
【0087】実施例12 帯電防止PPE/PAブレンドの製造PPE/PAブレンド(Hamamatsu−CHO、Japan)55.2g、NaClO4 ・H2 O5重量%が添加されているポリエーテルエステルアミド(Elf−Atochem S.A.のPebaxR MH 1657)1.2g、およびポリアミド66フロック(長さ0.6mm、0.9dtex)3.6gをスパチュラを使用して混合する。混合物を2本ロールカレンダーで230℃(分出し時間5分、速度22/26revs/分、ニップ0.5mm)で加工する。0.5mm厚プレスドプレートを結果として生じたマスから加熱された高圧プレス(加熱時間235℃で5分)において製造する。プレートを加圧下で、次に水冷プレス(5分)で冷却する。プレートの体積抵抗RD は20%相対湿度で製造1日後1.6×1012Ωであり、そして空気中(50%相対湿度)での1週間の保存後、6×1011Ωである。表面抵抗RO についての値は7×1012Ω(20%相対湿度)、そして4×1012Ω(50%相対湿度)である。測定をガードリング電極を用いてDIN 53482に従って行う。
【0088】実施例13 帯電防止硬質PVCの製造硬質PVC(EvipolR SH 7020 安定化済、EVC European Vinyls Corporation AG)60g、NaClO4 ・H2 O10%が添加されているポリエーテルエステルアミド(SanyoChemicalsのPelestatR 7490)1.4g、およびアラミド繊維 タイプF AR 700/40(Schwarzwalder Textilwerke、D−7771 Schenkenzell)4.0gをスパチュラを使用して混合する。混合物を2本ロールカレンダー(分出し時間5分、190℃、速度22/26revs/分、ニップ0.5mm)で加工しロールドシートを製造する。0.5mm厚プレスドプレートをロールドシートから加熱された高圧プレス(加熱時間195℃で5分)を使用して製造する。プレートを加圧下で、次に水冷プレス(5分)を使用して冷却する。製造直後、プレスドプレートは1.3×1012Ωの体積抵抗RD および2×1012Ωの表面抵抗RO (55%相対湿度)を有する。空気中での1週間の保存後、RD は2×1011Ωであり、そしてRO は4×1011Ω(約55%相対湿度)である。測定をDIN 53482に従ってガードリング電極を使用して行う。プレートは使用された黄色アラミド繊維のために黄色である。
【0089】実施例14 帯電防止ABSの製造ABS CycolacR TCA(GEP)54g、LiCF3 SO3 10重量%が添加されているポリエーテルエステルアミド(Sanyo Chemicals、JapanのPelestatR 7490)3g、およびポリアミド6,6フロック(長さ2mm、1.7dtex)3gをスパチュラを使用して混合し、そして2本ロールカレンダー(分出し時間5分、170℃、速度22/26revs/分、ニップ0.5mm)で加工しロールドシートを製造する。0.5mm厚プレスドプレートをロールドシートから加熱された高圧プレス(加熱時間175℃で5分)において製造する。プレートを加圧下で、次に水冷プレス(5分)で冷却する。製造後直接、導電率を20%相対湿度でDIN 53482に従ってガードリング電極を使用して測定する、体積抵抗RD 3.2×1010Ω、表面抵抗RO 7.4×1010Ω。空気中(約55%相対湿度)での1週間の保存後、RD は3.1×109 Ωであり、そしてRO は1.3×1010Ωである。
【0090】実施例15 帯電防止ABSの製造ABS CycolacR TCA(GEP)54g、NaClO4 ・H2 O5重量%が添加されたポリエーテルエステルアミド(Elf−AtochemS.A.のPebaxR MH 1657)2.4g、およびアラミド繊維 タイプF AR 700/075(Schwarzwalder Textilwerke、D−7771 Schenkenzell)3.6gをスパチュラを使用して混合し、加工(分出し時間5分、175℃、速度28/36revs/分、ニップ0.5mm)し、ロールドシートを製造する。0.5mm厚プレスドプレートをロールドシートから加熱された高圧プレス(加熱時間185℃で5分)を使用して製造する。次に水冷プレスを使用して、プレートを加圧下で5分間冷却する。製造後直接、導電率を20%相対湿度でDIN 53482に従ってガードリング電極を使用して測定する、体積抵抗RD 4×1010Ω、表面抵抗RO 3×1011Ω。空気中(50%相対湿度)での1週間の保存後、RD は2.6×1010Ωであり、そしてRO は2.7×1010Ωである。プレートは黄色アラミド繊維のために黄色である。
【0091】実施例16 帯電防止LLD−ポリエチレンの製造LLD−PE DowlexR 2045 E(DOW Chemicals)54.6g、NaClO4 ・H2 O5重量%が添加されているポリエーテルエステルアミド(Elf−Atochem S.A.のPebaxR MH 1657)1.8g、およびポリアミド6,6フロック(長さ0.6mm、0.9dtex)3.6gをスパチュラを使用して混合し、そして2本ロールカレンダー(分出し時間5分、180℃、速度22/26revs/分、ニップ0.5mm)で加工しロールドシートを製造する。0.5mm厚プレスドプレートをロールドシートから加熱された高圧プレス(加熱時間190℃で5分)において製造する。プレートを加圧下で、次に水冷プレス(5分)を使用して冷却する。20%相対湿度での3日の保存後、プレスドプレートは2×109 Ωの体積抵抗RD および1.3×1010Ωの表面抵抗RO を有する。50%相対湿度で空気中での1週間の保存後、RD は7×108 Ωであり、またRO は4×109 Ωである。測定をDIN 53482に従ってガードリング電極を使用して行う。
【0092】実施例17 帯電防止ポリプロピレンの製造ポリプロピレン(ProfaxR 6501、安定化済)192g、ポリエーテルエステルアミド(Sanyo Chemicals、JapanのPelestatR 6321)3.84g、ポリアミド6フロック(1.8mm、11.0dtex)4.00g、およびNaClO4 ・H2 O0.16gを2分間ミキサー中で混合し、その後285℃で一軸押出機(BRABENDER 25D)を使用して押出し、そして続いて顆粒にする。プレスドプレートを260℃および300barで製造し、1.9×1010Ωの体積抵抗RD (DIN 53482に従って、20cm2 のガードリング電極を使用して、間隔5mm、500ボルトで5分後測定)、および水冷および8日の保存(58%相対湿度、23℃)後、1.7×1012Ωの表面抵抗RO (同様なガードリング電極を使用して測定)を表す。
【0093】実施例18 帯電防止ポリプロピレンの製造ポリプロピレン(ProfaxR 6501、安定化済)190g、ポリエーテルエステルアミド(PebaxR MH 1657 粉末、Elf Atochem、France)4.80g、ポリアミド66粉末(UltramidRAS 2500S)5.00g、およびNaClO4 ・H2 O0.2gを3分間ミキサー中で混合し、その後245℃で一軸押出機(BRABENDER 25 D)を使用して押出し、そして続いて顆粒にする。プレスドプレートを200℃および300barで製造し、1.1×1010Ωの体積抵抗RD (DIN53482に従って、20cm2 のガードリング電極を使用して、間隔5mm、500ボルトで5分後測定)、および水冷および2日の保存(51%相対湿度、23℃)後、7.7×1010Ωの表面抵抗RO (同様なガードリング電極を使用して測定)を表す。
【0094】実施例19 帯電防止ポリスチレンの製造ポリスチレン(ポリスチレン 168 N、BASF)191.8g、ポリ(エーテルエステルアミド)(PelestatR 6321 粉末、SanyoChemicals、Japan)3.84g、ポリアミド6フロック(長さ1.8mm、11dtex)4.00g、NaClO4 ・H2 O0.16g、およびIrganoxR 900 FF(Ciba Specialty Chemicals)0.20gを3分間ミキサー中で混合し、その後210℃で一軸押出機(BRABENDER 25 D)を使用して押出し、そして続いて顆粒にする。プレスドプレートを200℃および300barで製造し、8.7×1011Ωの体積抵抗RD (DIN 53482に従って、20cm2 のガードリング電極を使用して、間隔5mm、500ボルトで5分後測定)、および水冷および2日の保存(40%相対湿度、23℃)後、3.2×1011Ωの表面抵抗RO(同様なガードリング電極を使用して測定)を表す。
【0095】実施例20 帯電防止ポリスチレンの製造ポリスチレン(ポリスチレン 168 N、BASF)189.8g、ポリ(エーテルエステルアミド)(Sanyo Chemicals、JapanのPelestatR 6321)4.80g、ポリアミド66粉末(UltramidR AS 2500S)5.00g、NaClO4 ・H2 O0.20g、およびIrganoxR 900 FF(Ciba Specialty Chemicals)0.20gを3分間ミキサー中で混合し、その後235℃で一軸押出機(BRABENDER 25 D)を使用して押出し、そして続いて顆粒にする。プレスドプレートを230℃および300barで製造し、93.2×1010Ωの体積抵抗RD (DIN 53482に従って、ガードリング電極を使用して、20cm2 、間隔5mm、500ボルトで5分後測定)、および水冷および2日の保存(48%相対湿度、23℃)後、9.2×1010Ωの表面抵抗RO (同様なガードリング電極を使用して測定)を表す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)および接触する繊維の状態の帯電防止混合物(B)からなる組成物であって、該帯電防止混合物は(b1) 繊維状であるかまたは混合で繊維を形成し、また熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)中で不溶である有機ポリマー材料、(b2) 無機または低分子量有機プロトン酸の塩(b3)を錯体形成または溶媒和するためのブロックを有し、またポリマー有機基材(A)とよりも繊維状であるかまたは混合で繊維を形成する有機ポリマー(b1)とより良い相溶性を有するイオン伝導可能なポリマーまたはコポリマー、および(b3) ポリマーまたはコポリマー(b2)中に錯体形成または溶媒和されている無機または低分子量有機プロトン酸の塩からなる組成物。
【請求項2】 成分(A)はポリオレフィン、ポリスチレン、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)のコポリマー、α,β−不飽和酸のポリマー、ハロゲン含有ポリマー、環式エーテルのホモ−もしくはコポリマー、不飽和アルコール並びにアミンのポリマー、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリ尿素、ポリカーボネート、ポリスルホンまたは天然ゴムである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】 成分(A)はポリオレフィン、ポリスチレン、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)コポリマー、α,β−不飽和酸のポリマー、ハロゲン含有ポリマーまたは環式エーテルのホモ−もしくはコポリマーである、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】 成分(A)はポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン、ポリスチレンまたはポリプロピレンである、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】 繊維状であるかまたは混合で繊維を形成するポリマー材料(b1)はポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリアミド、ポリウレタンまたはポリエステルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】 繊維状であるかまたは混合で繊維を形成するポリマー材料(b1)はポリエステル、ポリアミド(x)またはポリアミド(x,y)であって、xおよびyが互いに独立して4ないし14の数を表す、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】 ポリマーまたはコポリマー(b2)はオリゴエトキシ化アクリレートもしくはメタクリレート、パラ位においてオリゴエトキシ化されたスチレン、ポリエーテルウレタン、ポリエーテル尿素、ポリエーテルアミド、ポリエーテルエステルアミドまたはポリエーテルエステルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】 ポリマーまたはコポリマー(b2)はブロックコポリマーポリエーテルエステルアミドであって、ポリエーテルセグメントは200ないし6000ダルトンの分子量Mn を有するポリエチレングリコール単位からなり、またポリアミドセグメントは200ないし6000ダルトンの分子量Mn を有し、xおよびyは4ないし14の数を表すポリアミド(x)またはポリアミド(x,y)からなる、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】 無機塩(b3)は無機または低分子量有機プロトン酸のアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛またはアンモニウム塩である、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】 無機または低分子量有機塩(b3)はLiClO4 、LiCF3 SO3 、NaClO4 、LiBF4 、NaBF4 、KBF4 、NaCF3 SO3 、KClO4 、KPF6 、KCF3 SO3 、KC4 F9 SO3 、Ca(ClO4 )2 、Ca(PF6 )2 、Mg(ClO4 )2 、Mg(CF3 SO3 )2 、Zn(ClO4 )2 、Zn(PF6 )2 またはCa(CF3 SO3 )2 である、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】 無機塩(b3)は、コポリマー(b2)に基づいて、0.05ないし10重量%の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】 無機塩(b3)は、コポリマー(b2)に基づいて、0.5ないし5重量%の量で存在する、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】 繊維状であるかまたは混合で繊維を形成する有機ポリマー材料(b1)のコポリマー(b2)に対するマス比(ratio by mass)は20:1ないし1:10である、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】 繊維状であるかまたは混合で繊維を形成する有機ポリマー材料(b1)のコポリマー(b2)に対するマス比は10:1ないし1:3である、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】 成分(b1)、(b2)および(b3)の帯電防止活性混合物は、熱可塑性または弾性ポリマー基材に基づいて全体で0.1ないし15重量%の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】 熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)はPVC、ポリエチレンまたはポリプロピレンであり、繊維または繊維を形成する有機ポリマー材料(b1)はポリエステルまたはポリアミドであり、イオン伝導可能なコポリマー(b2)はポリエーテルエステルアミドまたはポリエーテルエステルであり、およびプロトン酸の無機塩(b3)はNaClO4 、KPF6 またはLiCF3 SO3 である、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】 (b1) 繊維状であるかまたは混合で繊維を形成し、また熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)中に不溶である有機ポリマー材料、(b2) 無機または低分子量有機プロトン酸の塩(b3)を錯体形成または溶媒和するためのブロックを有し、またポリマー有機基材(A)とよりも繊維または繊維を形成する有機ポリマーとより良い相溶性を有するイオン伝導可能なポリマーまたはコポリマー、および(b3) ポリマーまたはコポリマー(b2)中に錯体形成または溶媒和されている無機または低分子量有機プロトン酸の塩からなる帯電防止混合物。
【請求項18】 熱可塑性または弾性ポリマー帯電防止基材(A)の製造方法であって、(b1) 繊維状であるかまたは混合条件下で繊維を形成し、また熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)中に不溶である有機ポリマー材料、(b2) 無機または低分子量有機プロトン酸の塩(b3)を錯体形成または溶媒和するためのブロックを有し、また熱可塑性または弾性ポリマー有機基材(A)とよりも繊維または繊維を形成する有機ポリマー材料(b1)とより良い相溶性を有するイオン伝導可能なポリマーまたはコポリマー、および(b3) ポリマーまたはコポリマー(b2)中に錯体形成または溶媒和された無機または低分子量有機プロトン酸の塩からなる帯電防止混合物をそのまま、またはその個々の成分の状態であらゆる順序で、および所望により他の添加剤を熱可塑性または弾性ポリマー(A)に、存在するかまたは形成される繊維が互いに接触するように混入することからなる方法。
【請求項19】 請求項17に記載の帯電防止混合物の熱可塑性または弾性ポリマーに帯電防止性を与えるための使用。
【請求項1】 熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)および接触する繊維の状態の帯電防止混合物(B)からなる組成物であって、該帯電防止混合物は(b1) 繊維状であるかまたは混合で繊維を形成し、また熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)中で不溶である有機ポリマー材料、(b2) 無機または低分子量有機プロトン酸の塩(b3)を錯体形成または溶媒和するためのブロックを有し、またポリマー有機基材(A)とよりも繊維状であるかまたは混合で繊維を形成する有機ポリマー(b1)とより良い相溶性を有するイオン伝導可能なポリマーまたはコポリマー、および(b3) ポリマーまたはコポリマー(b2)中に錯体形成または溶媒和されている無機または低分子量有機プロトン酸の塩からなる組成物。
【請求項2】 成分(A)はポリオレフィン、ポリスチレン、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)のコポリマー、α,β−不飽和酸のポリマー、ハロゲン含有ポリマー、環式エーテルのホモ−もしくはコポリマー、不飽和アルコール並びにアミンのポリマー、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリ尿素、ポリカーボネート、ポリスルホンまたは天然ゴムである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】 成分(A)はポリオレフィン、ポリスチレン、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)コポリマー、α,β−不飽和酸のポリマー、ハロゲン含有ポリマーまたは環式エーテルのホモ−もしくはコポリマーである、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】 成分(A)はポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン、ポリスチレンまたはポリプロピレンである、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】 繊維状であるかまたは混合で繊維を形成するポリマー材料(b1)はポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリアミド、ポリウレタンまたはポリエステルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】 繊維状であるかまたは混合で繊維を形成するポリマー材料(b1)はポリエステル、ポリアミド(x)またはポリアミド(x,y)であって、xおよびyが互いに独立して4ないし14の数を表す、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】 ポリマーまたはコポリマー(b2)はオリゴエトキシ化アクリレートもしくはメタクリレート、パラ位においてオリゴエトキシ化されたスチレン、ポリエーテルウレタン、ポリエーテル尿素、ポリエーテルアミド、ポリエーテルエステルアミドまたはポリエーテルエステルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】 ポリマーまたはコポリマー(b2)はブロックコポリマーポリエーテルエステルアミドであって、ポリエーテルセグメントは200ないし6000ダルトンの分子量Mn を有するポリエチレングリコール単位からなり、またポリアミドセグメントは200ないし6000ダルトンの分子量Mn を有し、xおよびyは4ないし14の数を表すポリアミド(x)またはポリアミド(x,y)からなる、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】 無機塩(b3)は無機または低分子量有機プロトン酸のアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛またはアンモニウム塩である、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】 無機または低分子量有機塩(b3)はLiClO4 、LiCF3 SO3 、NaClO4 、LiBF4 、NaBF4 、KBF4 、NaCF3 SO3 、KClO4 、KPF6 、KCF3 SO3 、KC4 F9 SO3 、Ca(ClO4 )2 、Ca(PF6 )2 、Mg(ClO4 )2 、Mg(CF3 SO3 )2 、Zn(ClO4 )2 、Zn(PF6 )2 またはCa(CF3 SO3 )2 である、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】 無機塩(b3)は、コポリマー(b2)に基づいて、0.05ないし10重量%の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】 無機塩(b3)は、コポリマー(b2)に基づいて、0.5ないし5重量%の量で存在する、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】 繊維状であるかまたは混合で繊維を形成する有機ポリマー材料(b1)のコポリマー(b2)に対するマス比(ratio by mass)は20:1ないし1:10である、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】 繊維状であるかまたは混合で繊維を形成する有機ポリマー材料(b1)のコポリマー(b2)に対するマス比は10:1ないし1:3である、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】 成分(b1)、(b2)および(b3)の帯電防止活性混合物は、熱可塑性または弾性ポリマー基材に基づいて全体で0.1ないし15重量%の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】 熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)はPVC、ポリエチレンまたはポリプロピレンであり、繊維または繊維を形成する有機ポリマー材料(b1)はポリエステルまたはポリアミドであり、イオン伝導可能なコポリマー(b2)はポリエーテルエステルアミドまたはポリエーテルエステルであり、およびプロトン酸の無機塩(b3)はNaClO4 、KPF6 またはLiCF3 SO3 である、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】 (b1) 繊維状であるかまたは混合で繊維を形成し、また熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)中に不溶である有機ポリマー材料、(b2) 無機または低分子量有機プロトン酸の塩(b3)を錯体形成または溶媒和するためのブロックを有し、またポリマー有機基材(A)とよりも繊維または繊維を形成する有機ポリマーとより良い相溶性を有するイオン伝導可能なポリマーまたはコポリマー、および(b3) ポリマーまたはコポリマー(b2)中に錯体形成または溶媒和されている無機または低分子量有機プロトン酸の塩からなる帯電防止混合物。
【請求項18】 熱可塑性または弾性ポリマー帯電防止基材(A)の製造方法であって、(b1) 繊維状であるかまたは混合条件下で繊維を形成し、また熱可塑性または弾性ポリマー基材(A)中に不溶である有機ポリマー材料、(b2) 無機または低分子量有機プロトン酸の塩(b3)を錯体形成または溶媒和するためのブロックを有し、また熱可塑性または弾性ポリマー有機基材(A)とよりも繊維または繊維を形成する有機ポリマー材料(b1)とより良い相溶性を有するイオン伝導可能なポリマーまたはコポリマー、および(b3) ポリマーまたはコポリマー(b2)中に錯体形成または溶媒和された無機または低分子量有機プロトン酸の塩からなる帯電防止混合物をそのまま、またはその個々の成分の状態であらゆる順序で、および所望により他の添加剤を熱可塑性または弾性ポリマー(A)に、存在するかまたは形成される繊維が互いに接触するように混入することからなる方法。
【請求項19】 請求項17に記載の帯電防止混合物の熱可塑性または弾性ポリマーに帯電防止性を与えるための使用。
【公開番号】特開平10−120924
【公開日】平成10年(1998)5月12日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平9−269393
【出願日】平成9年(1997)9月16日
【出願人】(396023948)チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Specialty Chemicals Holding Inc.
【公開日】平成10年(1998)5月12日
【国際特許分類】
【出願日】平成9年(1997)9月16日
【出願人】(396023948)チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Specialty Chemicals Holding Inc.
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