帳票処理システム、方法及びプログラム
【課題】スキャニング、モデル認識、OCR処理及び郵送を重複せずに実行でき、処理効率を向上させる。
【解決手段】実施形態のイメージ記憶手段は、前記スキャナ装置から送信された前記帳票のイメージデータを記憶する。実施形態の第1の付加手段は、前記第2端末の操作に応じて、前記イメージ記憶手段内のイメージデータに第1の電子出納印IDを付加する。実施形態の第2の付加手段は、前記第3端末の操作に応じて、前記イメージ記憶手段内のイメージデータに第2の電子出納印IDを付加する。実施形態の最終データ書込手段は、前記第2の電子出納印IDの付加後、前記コード記憶手段内の通知書番号に基づいて、前記消し込みデータ記憶手段から読み出した帳票記載情報と、前記指定金融機関の処理済を示すステータスIDとを前記最終データ記憶手段に書込む。
【解決手段】実施形態のイメージ記憶手段は、前記スキャナ装置から送信された前記帳票のイメージデータを記憶する。実施形態の第1の付加手段は、前記第2端末の操作に応じて、前記イメージ記憶手段内のイメージデータに第1の電子出納印IDを付加する。実施形態の第2の付加手段は、前記第3端末の操作に応じて、前記イメージ記憶手段内のイメージデータに第2の電子出納印IDを付加する。実施形態の最終データ書込手段は、前記第2の電子出納印IDの付加後、前記コード記憶手段内の通知書番号に基づいて、前記消し込みデータ記憶手段から読み出した帳票記載情報と、前記指定金融機関の処理済を示すステータスIDとを前記最終データ記憶手段に書込む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、帳票処理システム、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、自治体や企業等の組織においては、納税者や顧客等の支払人から金銭と共に受け取る帳票を処理するための帳票処理システムが用いられている。以下、自治体と納税者を代表例に挙げて説明する。
【0003】
図14はこの種の帳票処理システムの概略構成の一例を示す模式図である。この帳票処理システムは、自治体100、収納代理機関200及び指定金融機関300の三者により運営されている。なお、同図において、二本線の矢印は現物の流れを示し、細線の矢印はデータの流れを示し、破線の矢印は情報処理を示している。また、枠内の(2),(3),(4),(5’),(6’),(7’),(8’),(10’)は処理の番号を示している。
【0004】
処理(2)において、自治体100では、納税者元帳記憶装置S0内の納税者元帳に基づいて、プリンタ装置101が帳票(納付書)Lを印刷する。
【0005】
処理(3)において、自治体100から帳票Lが納税者tpに配布される。
【0006】
処理(4)において、納税者tpは、銀行等の収納代理機関200に帳票Lを持ち込んで税金を支払う。収納代理機関200の担当者は、納税者tpから税金及び帳票Lを受け取り、図15に示すように、帳票Lに収納印M1を押印する。収納代理機関200は、帳票Lに出納印M1を押印することにより、税金の収納済を担保している。
【0007】
処理(5’)において、収納代理機関200のスキャナ装置201’は、押印済の帳票Lをスキャニングしてイメージデータを生成し、このイメージデータをイメージ記憶部S2aに保存する。
【0008】
処理(6’)において、収納代理機関200の計算機(図示せず)は、イメージ記憶部S2a内のイメージデータと、モデル記憶部S3内のモデルマスタテーブルとに基づいて、当該イメージデータに対するモデル情報を認識する。
【0009】
処理(7’)において、収納代理機関200の計算機は、この認識結果を基にしたOCR(optical character recognition:光学式文字認識)処理により、イメージデータからコードデータを生成し、当該コードデータをコードデータ記憶部S4aに書き込む。
【0010】
処理(8’)において、収納代理機関端末202’は、担当者の操作により、イメージ記憶部S2a内のイメージデータ及びコードデータ記憶部S4a内のコードデータを表示してエントリ処理を実行し、コードデータを適宜、修正して確定する。
【0011】
しかる後、収納代理機関200の担当者は、収納代理機関端末202’の操作により、納税者tpから受けた税金を指定金融機関口座に送金する。また、収納代理機関200の担当者は、押印済の帳票Lを指定金融機関300に郵送する。
【0012】
指定金融機関300の担当者は、郵送された帳票Lを受け取り、帳票Lの出納印M1の押印済を確認した後、図15に示すように、帳票Lに収納印M2を押印する。指定金融機関300は、帳票Lに出納印M2を押印することにより、税金の収納済を担保している。
【0013】
次に、指定金融機関300では、スキャナ装置301、イメージ記憶部S2b、モデル記憶部S3、コードデータ記憶部S4b及び指定金融機関端末302’が用いられ、前述同様の処理(5’)〜(8’)が実行される。
【0014】
処理(10’)において、指定金融機関端末302’は、担当者の操作により、処理(8’)で確定したコードデータを自治体端末102’に送信する。自治体端末102’では、送信されたコードデータをコードデータ記憶部S4cに保存する。
【0015】
しかる後、指定金融機関300の担当者は、指定金融機関端末302’の操作により、指定金融機関口座に送金された税金を自治体口座に入金する。また、指定金融機関300の担当者は、押印済の帳票Lを指定金融機関300に郵送する。
【0016】
自治体100の担当者は、郵送された帳票Lを受け取り、スキャナ装置103により帳票Lをスキャニングしてイメージデータを生成し、このイメージデータをイメージ記憶部S2cに保存する。
【0017】
自治体端末102’は、担当者の操作により、イメージ記憶部S3c内のイメージデータ及びコードデータ記憶部S4c内のコードデータを表示してエントリ処理を実行し、コードデータを適宜、修正して確定する。
【0018】
しかる後、自治体の担当者は、表示中のイメージデータから出納印M2の押印済を確認し、自治体端末102’の操作により、予め納税者元帳から作成した未納者データから納税済の納税者のデータを消し込む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】特開2010−191626号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
しかしながら、以上のような帳票処理システムは、通常は特に問題ないが、本発明者の検討によれば、同様の処理を重複して実行しているので、処理の重複を避ける工夫により、処理効率を向上し得ると考えられる。
【0021】
例えば、処理(5’)のスキャニング、処理(6’)のモデル認識、処理(7’)のOCR処理、及び郵送は、収納代理機関200及び指定金融機関300により、重複して実行される。特に処理(5’)のスキャニングは、自治体100、収納代理機関200及び指定金融機関300の三者により、重複して実行されている。
【0022】
従って、これらの処理(5’)〜(7’)及び郵送を重複せずに実行することにより、処理効率を向上し得ると考えられる。
【0023】
本発明が解決しようとする課題は、スキャニング、モデル認識、OCR処理及び郵送を重複せずに実行でき、処理効率を向上し得る帳票処理システム、方法及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0024】
実施形態の帳票処理システムは、選択的に実行される各実行サーバ装置及び保管サーバ装置を備えている。
【0025】
前記各実行サーバ装置及び保管サーバ装置は、税公金収納用の帳票を発行する自治体に配置された第1端末及び納税者元帳記憶装置と、前記自治体の収納代理機関に配置された第2端末及びスキャナ装置と、前記自治体の指定金融機関に配置された第3端末とに通信可能である。
【0026】
前記保管サーバ装置は、消し込みマスタ記憶手段、イメージ記憶手段、モデル記憶手段、コード記憶手段、消し込みデータ記憶手段及び最終データ記憶手段を備えている。
【0027】
前記消し込みマスタ記憶手段は、前記納税者元帳記憶装置に記憶された前記帳票毎の通知書番号を含む帳票記載情報を記憶する。
【0028】
前記イメージ記憶手段は、前記スキャナ装置から送信された前記帳票のイメージデータを記憶し、前記第1端末から照会可能である。
【0029】
前記モデル記憶手段は、帳票のサイズ及びフォーム毎に、当該帳票のイメージデータ内の読取対象領域を示すモデル情報を記憶する。
【0030】
前記コード記憶手段は、前記イメージデータから生成されたコードデータを記憶する。
【0031】
前記消し込みデータ記憶手段は、前記帳票記載情報とステータスIDとを記憶する。
【0032】
前記最終データ記憶手段は、前記帳票記載情報とステータスIDとを記憶し、前記第1端末から照会可能である。
【0033】
前記各実行サーバ装置は、帳票情報書込手段、モデル認識手段、コードデータ生成手段、第1の処理促進手段、第1の付加手段、消し込みデータ書込手段、第2の処理促進手段、第2の付加手段及び最終データ書込手段を備えている。
【0034】
前記帳票情報書込手段は、前記納税者元帳記憶装置内の帳票記載情報を前記消し込みマスタ記憶手段に書込む。
【0035】
前記モデル認識手段は、前記イメージ記憶手段内のイメージデータに基づいて、当該イメージデータのサイズ及びフォームに適合するモデル情報を認識する。
【0036】
前記コードデータ生成手段は、前記認識されたモデル情報に基づいて前記イメージ記憶手段内のイメージデータの読取対象領域からOCR処理によりコードデータを生成し、当該コードデータを前記コード記憶手段に書込む。
【0037】
前記第1の処理促進手段は、前記コードデータの書込み後、前記第2端末に処理通知を送信して処理を促す。
【0038】
前記第1の付加手段は、前記第2端末の操作に応じて、前記イメージ記憶手段内のイメージデータに第1の電子出納印IDを付加する。
【0039】
前記消し込みデータ書込手段は、前記第1の電子出納印IDの付加後、前記コード記憶手段内のコードデータに含まれる通知書番号に基づいて前記消し込みマスタ記憶手段から読み出した帳票記載情報と、前記収納代理機関の処理済を示すステータスIDとを前記消し込みデータ記憶手段に書込む。
【0040】
前記第2の処理促進手段は、前記消し込みデータ記憶手段への書込み後、前記第3端末に処理通知を送信して処理を促す。
【0041】
前記第2の付加手段は、前記第3端末の操作に応じて、前記イメージ記憶手段内のイメージデータに第2の電子出納印IDを付加する。
【0042】
前記最終データ書込手段は、前記第2の電子出納印IDの付加後、前記コード記憶手段内の通知書番号に基づいて、前記消し込みデータ記憶手段から読み出した帳票記載情報と、前記指定金融機関の処理済を示すステータスIDとを前記最終データ記憶手段に書込む。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】一実施形態に係る帳票処理システム及びその周辺構成の概要を説明するための模式図である。
【図2】同実施形態における帳票処理システム及びその周辺構成の一例を示す模式図である。
【図3】同実施形態における納税者元帳テーブルの一例を示す模式図である。
【図4】同実施形態における消し込みマスタテーブルの一例を示す模式図である。
【図5】同実施形態におけるイメージ管理テーブルの一例を示す模式図である。
【図6】同実施形態におけるモデルマスタテーブルの一例を示す模式図である。
【図7】同実施形態におけるコードデータテーブルの一例を示す模式図である。
【図8】同実施形態における消し込みデータテーブルの一例を示す模式図である。
【図9】同実施形態における最終データテーブルの一例を示す模式図である。
【図10】同実施形態における電子出納印テーブルの一例を示す模式図である。
【図11】同実施形態における動作を説明するための模式図である。
【図12】同実施形態における動作の概要を説明するための模式図である。
【図13】同実施形態における電子出納印付加の概要を説明するための模式図である。
【図14】従来の帳票処理システムの概略構成の一例を示す模式図である。
【図15】従来の帳票への押印を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、一実施形態について図面を用いて説明するが、その前に、一実施形態の概要について図1を用いて説明する。
【0045】
図1は一実施形態に係る帳票処理システム及びその周辺構成の概要を説明するための模式図であり、図14と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略し、ここでは異なる部分について主に述べる。なお、図1の矢印の説明は図14と同様である。
【0046】
本実施形態は、スキャニング、モデル認識、OCR処理及び郵送を重複せずに実行でき、処理効率の向上を図る観点から、図1に示すように、自治体100及び指定金融機関300からスキャナ装置103,301を省略し、各記憶部S1〜S7及び各機能部G1,G6〜G11,G13,G14を共有化した帳票処理システム400を備えている。
【0047】
この帳票処理システム400は、多数の帳票を円滑に処理する観点から、低負荷時に選択的に実行される図示しない各実行サーバ装置及び保管サーバ装置を備えたクラウドコンピューティングシステムからなる。
【0048】
ここで、各実行サーバ装置及び保管サーバ装置は、税公金収納用の帳票を発行する自治体100に配置された自治体端末(第1端末)102及び納税者元帳記憶装置S0と、自治体100の収納代理機関200に配置された収納代理機関端末(第2端末)202及びスキャナ装置201と、自治体100の指定金融機関300に配置された指定金融機関端末(第3端末)302とに通信可能である。
【0049】
クラウドコンピューティングシステムの保管サーバ装置は各記憶部S1〜S7を備えている。また、クラウドコンピューティングシステムの各実行サーバ装置は、各機能部G1,G6〜G11,G13,G14を備えている。これら各機能部G1,G6〜G11,G13,G14を備えた各実行サーバ装置は、ある実行サーバ装置が高負荷状態又は故障状態などで各機能部G1,G6〜G11,G13,G14の処理を実行できない場合にも、低負荷状態の他の実行サーバ装置が各機能部G1,G6〜G11,G13,G14の処理を実行できるように、冗長化させて設けられている。但し、各記憶部S1〜S7及び各機能部G1,G6〜G11,G13,G14の配置は、この例に限定されない。
【0050】
ここで、各機能部G1,G6〜G11,G13,G14は、当該各サーバ装置のうち、低負荷時に選択されたサーバ装置内で各処理(1),(6)〜(11),(13)及び電子出納印付加を個別に実行する。また、各機能部G1,G6〜G11,G13,G14は、ハードウェア構成、又はハードウェア資源とソフトウェアとの組合せ構成のいずれでも実現可能となっている。組合せ構成のソフトウェアとしては、予めネットワーク又は記憶媒体から対応する装置のコンピュータにインストールされ、対応する装置の機能を実現させるためのプログラムが用いられる。なお、ハードウェア構成、又はハードウェア資源とソフトウェアとの組合せ構成のいずれでも実現可能なことは、スキャナ装置201及び各端末202,302,102に設けられた各機能部G5,G8,G10,G12についても同様である。また、説明の便宜上、各機能部Giの添字iは各処理の番号(i)と同一の値で表している(但し、iは1,5,6,7,8,9,10,11,12,13のいずれか。)。
【0051】
以上が一実施形態の概要である。続いて、このような概要をもつ一実施形態の構成について具体的に説明する。
【0052】
図2は一実施形態における帳票処理システム及びその周辺構成の一例を示す模式図であり、図3乃至図10は各テーブルの一例を示す模式図である。
【0053】
自治体100は、納税者元帳記憶装置S0、プリンタ装置101及び自治体端末102が配置されている。
【0054】
納税者元帳記憶装置S0は、自治体端末102から読出/書込可能な記憶装置であり、納税者元帳テーブルT0を記憶している。
【0055】
納税者元帳テーブルT0は、図3に示すように、納税者元帳ID、納税者名、納税者番号、納付金額、通知書番号、年度、税目、期別、指定期日、延滞金、合計金額、OCRコード1、OCRコード2及びOCRコード3を関連付けて記憶している。納税者元帳テーブルT0内の情報のうち、例えば、納税者番号、納付金額、通知書番号、税目、指定期日、延滞金、合計金額、OCRコード1、OCRコード2及びOCRコード3は、帳票記載情報を構成している。帳票記載情報は、帳票L毎の通知書番号を含み、帳票Lに記載(印刷)される情報である。但し、帳票記載情報としては、この例に限らず、帳票毎の通知書番号を含む任意の情報が使用可能となっている。
【0056】
ここで、納税者元帳IDは、納税者元帳テーブルT0を識別するデータである。
【0057】
納税者名は、納税者tpの氏名を表すデータである。
【0058】
納税者番号は、納税者tpを識別するデータである。
【0059】
納付金額は、納付する税金の金額を示すデータである。
【0060】
通知書番号は、帳票Lを識別するデータである。
【0061】
年度は、税金の年度を表すデータである。
【0062】
税目は、税金の名目を表すデータである。
【0063】
期別は、課税対象の時期を表すデータである。
【0064】
指定期日は、納付期限日を表すデータである。なお、指定期日は、支払期限日を示すデータでもあるので、支払期日と読み替えてもよい。
【0065】
延滞金は、指定期日より納付が遅れた場合の追徴金額を表すデータである。
【0066】
合計金額は、納付金額と延滞金とを合計した金額を表すデータである。
【0067】
OCRコード1は、自治体100に関するコード番号を表すデータである。
【0068】
OCRコード2は、収納代理機関200に関するコード番号を表すデータである。
【0069】
OCRコード3は、指定金融機関300に関するコード番号を表すデータである。
【0070】
また、納税者元帳IDのデータ型はID型である。納税者名のデータ型は文字型である。納税者番号、通知書番号、年度、税目、期別、OCRコード1、OCRコード2及びOCRコード3のデータ型は数値型である。納付金額、延滞金及び合計額のデータ型は金額型である。指定期日のデータ型は日付型である。
【0071】
プリンタ装置101は、通常のプリンタであり、例えば納税者元帳記憶装置S0内の納税者元帳テーブルT0に基づいて、帳票Lを印刷する。
【0072】
自治体端末102は、通常のコンピュータ端末であり、照会部G12を備えている。
【0073】
照会部G12は、担当者の操作により、帳票処理システム400内の最終データ記憶部S6内の最終データテーブルT6を読出して表示する機能をもっている。
【0074】
収納代理機関200は、スキャナ装置201及び収納代理機関端末202が配置されている。
【0075】
スキャナ装置201は、スキャニング部G5を備えている。
【0076】
スキャニング部G5は、概略的には、押印済の帳票Lをスキャニングして帳票Lのイメージデータを生成し、このイメージデータを送信してイメージ記憶部S2に書き込む機能をもっている。スキャニング部G5は、具体的には、後述する処理(5)の動作を実行する機能をもっている。
【0077】
収納代理機関端末202は、第1エントリ部G8を備えている。
【0078】
第1エントリ部G8は、概略的には、イメージ記憶部S2内のイメージデータ及びコードデータ記憶部S4内のコードデータを表示してエントリ処理を実行し、当該コードデータを確定する機能と、電子出納印付加要求を電子出納印付加部G14に送信する機能とをもっている。第1エントリ部G8は、具体的には、後述する処理(8)の動作を実行する機能をもっている。
【0079】
指定金融機関300は、指定金融機関端末302が配置されている。
【0080】
指定金融機関端末302は、第2エントリ部G10を備えている。
【0081】
第2エントリ部G10は、概略的には、イメージ記憶部S2内のイメージデータ、コードデータ記憶部S4内のコードデータ及び消し込みデータ記憶部S5内の帳票記載情報を表示してエントリ処理を実行し、当該コードデータ及び帳票記載情報を確定する機能と、電子出納印付加要求を電子出納印付加部G14に送信する機能とをもっている。第2エントリ部G10は、具体的には、後述する処理(10)の動作を実行する機能をもっている。
【0082】
一方、帳票処理システム400は、消し込みマスタ記憶部S1、イメージ記憶部S2、モデル記憶部S3、コードデータ記憶部S4、消し込みデータ記憶部S5、最終データ記憶部S6、電子出納印テーブル記憶部S7、消し込みマスタ書込部G1、モデル認識部G6、OCR部G7、消し込みデータ生成部G9、最終データ生成部G11、統合管理部G13及び電子出納印付加部G14を備えている。なお、各記憶部S1〜S7は、各部G1,G6,G7,G9,G11,G13,G14から読出/書込可能な記憶装置又は記憶装置の記憶領域である。
【0083】
消し込みマスタ記憶部S1は、概略的には、納税者元帳記憶装置S0に記憶された帳票L毎の通知書番号を含む帳票記載情報を記憶するものである。消し込みマスタ記憶部S1は、具体的には、図4に示す如き、消し込みマスタテーブルT1を記憶する。消し込みマスタテーブルT1は、消し込みID、通知書番号、納税者番号、OCRコード1、OCRコード2、OCRコード3、自治体ID、税目、納付金額、延滞金、合計金額及び指定期日を関連付けて書込み可能となっている。帳票記載情報は、前述した例では、納税者番号、納付金額、通知書番号、税目、指定期日、延滞金、合計金額、OCRコード1、OCRコード2及びOCRコード3である。すなわち、消し込みマスタ記憶部S1は、帳票記載情報に限らず、他の情報(消し込みID、自治体ID)も記憶されている。
【0084】
ここで、消し込みIDは、消し込みマスタ書込部G1による書込処理を識別するデータである。消し込みIDのデータ型はID型である。
【0085】
自治体IDは、自治体100を識別するために消し込みマスタ書込部G1により付加されたデータである。自治体IDのデータ型は数値型である。なお、自治体IDは、自治体が帳票処理システム400との間で利用契約を締結した際に、帳票処理システム400から自治体に付与された番号である。
【0086】
イメージ記憶部S2は、概略的には、スキャナ装置201から送信された帳票Lのイメージデータを記憶するものであり、自治体端末102から照会可能となっている。イメージ記憶部S2は、具体的には、図5に示す如き、イメージ管理テーブルT2及び図示しないイメージデータを記憶する。イメージ管理テーブルT2は、イメージID、ナンバリング番号、ファイル名、モデルID、電子出納印ID1、電子出納印ID2、登録日及び削除日を関連付けて書込み可能となっている。
【0087】
ここで、イメージIDは、イメージデータを識別するデータである。
【0088】
ナンバリング番号は、イメージデータに付加する通し番号を示すデータであり、例えば、スキャナ装置205を識別するスキャナIDと、当該スキャナ装置205におけるスキャニング処理の通し番号とを含んでいる。
【0089】
ファイル名は、イメージデータのファイル名を表すデータであり、例えば、イメージデータを登録した日付と通し番号とを含んでもよい。
【0090】
モデルIDは、イメージデータのサイズ及びフォームを示すモデル情報を識別するデータであり、モデル識別部G6により書き込まれる。
【0091】
電子出納印ID1は、第1エントリ部G8により電子出納印付加部G14からイメージデータに付加される電子出納印IDの値であり、電子出納印付加部G14により書き込まれる。
【0092】
電子出納印ID2は、第2エントリ部G10により電子出納印付加部G14からイメージデータに付加される電子出納印IDの値であり、電子出納印付加部G14により書き込まれる。
【0093】
登録日は、イメージデータがイメージ記憶部S2に登録された日付を示すデータである。削除日は、イメージデータがイメージ記憶部S2から削除された日付を示すデータである。
【0094】
なお、イメージID、モデルID、電子出納印ID1及び電子出納印ID2のデータ型はID型である。ナンバリング番号のデータ型は数値型である。ファイル名のデータ型は文字型である。登録日及び削除日のデータ型は日付型である。
【0095】
イメージデータは、ナンバリング番号が付加された画像情報のファイルであり、前述したファイル名により読出可能となっている。イメージデータは、電子出納印ID1の値及び電子出納印ID2の値を含む情報が付加される。
【0096】
モデル記憶部S3は、概略的には、帳票のサイズ及びフォーム毎に、当該帳票のイメージデータ内の読取対象領域を示すモデル情報を記憶するものである。モデル記憶部S3は、具体的には、図6に示す如き、モデルマスタテーブルT3及び図示しないモデル情報を記憶する。モデルマスタテーブルT3は、モデルID、モデル名、定義ファイル名、登録日及び削除日を関連付けて記憶している。
【0097】
ここで、モデル名は、モデル情報の名称を表すデータであり、データ型は文字型である。
【0098】
定義ファイル名は、モデル情報のファイル名を表すデータであり、例えばモデル名を含んでもよく、データ型は文字型である。
【0099】
登録日は、モデル情報がモデル記憶部S3に登録された日付を示すデータである。削除日は、モデル情報がモデル記憶部S3から削除された日付を示すデータである。
【0100】
モデル情報は、帳票Lのサイズ及びフォーム毎に予め作成され、帳票Lのイメージデータのサイズ及びフォームを示す情報が書き込まれたファイルであり、前述した定義ファイル名により読出可能となっている。
【0101】
コードデータ記憶部S4は、概略的には、イメージ記憶部S2内のイメージデータから生成されたコードデータとエントリで付加されたコードデータを記憶するものである。コードデータ記憶部S4は、具体的には、図7に示す如き、コードデータテーブルT4を記憶する。コードデータテーブルT4は、コードID、ナンバリング番号、通知書番号、納税者番号、OCRコード1、OCRコード2、OCRコード3、自治体ID、税目、納付金額、延滞金、合計金額、指定期日、金融機関コード、支店コード、収納日、イメージID、登録日、登録スキャナID、更新ユーザID、更新組織ID、IPアドレス、最終更新日、削除日及びステータスIDを関連付けて書込み可能となっている。
【0102】
ここで、コードIDは、コードデータ生成部G9による書込処理を識別するデータである。コードIDのデータ型はID型である。
【0103】
金融機関コードは、収納代理機関200を識別するデータである。金融機関コードのデータ型は数値型である。
【0104】
支店コードは、収納代理機関200の複数の支店のうち、帳票Lをスキャニングしてイメージデータを作成したスキャナ装置201が配置されている支店を識別するデータである。支店コードのデータ型は数値型である。
【0105】
収納日は、収納代理機関200が納税者から帳票及び税金を受け取った日付を示すデータである。収納日のデータ型は日付型である。
【0106】
登録スキャナIDは、帳票Lをスキャニングしてイメージデータを作成したスキャナ装置201を識別するデータである。登録スキャナIDのデータ型は数値型である。
【0107】
更新ユーザIDは、収納代理機関200又は指定金融機関300のエントリ担当者であって、コードデータテーブルT4の更新操作をした者を識別するデータである。更新ユーザIDのデータ型は数値型である。
【0108】
更新組織IDは、コードデータテーブルT4が更新された時のスキャナ装置201若しくは収納代理機関端末202が配置された収納代理機関200を識別するデータ、又はコードデータテーブルT4が更新された時の指定金融機関端末302が配置された指定金融機関300を識別するデータである。更新組織IDのデータ型は数値型である。
【0109】
IPアドレスは、コードデータテーブルT4が更新された時の収納代理機関端末202又は指定金融機関端末302のIPアドレスである。IPアドレスのデータ型は文字型である。
【0110】
最終更新日は、コードデータテーブルT4が最後に更新された日付を示すデータである。最終更新日のデータ型は日付型である。
【0111】
ステータスIDは、コードデータテーブルT4のデータについて、エントリ担当者により未確認である状態“0”、第1エントリ部G8のエントリ担当者による確認済の状態“1”、又は第2エントリ部G10のエントリ担当者による確認済の状態“2”を示すデータである。ステータスIDのデータ型は数値型である。
【0112】
消し込みデータ記憶部S5は、概略的には、帳票記載情報とステータスIDとを記憶するものである。消し込みデータ記憶部S5は、具体的には、図8に示す如き、消し込みデータテーブルT5を記憶する。消し込みデータテーブルT5は、消し込みID、通知書番号、納税者番号、納付金額、延滞金、合計金額、収納日、登録日、更新ユーザID、最終更新日、削除日及びステータスIDを関連付けて書込み可能となっている。
【0113】
最終データ記憶部S6は、概略的には、帳票記載情報とステータスIDとを記憶するものであり、自治体端末102から照会可能となっている。最終データ記憶部S6は、具体的には、図9に示す如き、最終データテーブルT6を記憶する。最終データテーブルT6は、消し込みID、イメージID、通知書番号、納税者番号、自治体ID、納付金額、延滞金、合計金額、収納日、登録日、更新ユーザID、最終更新日、削除日及びステータスIDを関連付けて書込み可能となっている。
【0114】
電子出納印テーブル記憶部S7は、概略的には、電子出納印IDを記憶するものである。電子出納印テーブル記憶部S7は、図10に示す如き、電子出納印テーブルT7を記憶する。電子出納印テーブルT7は、電子出納印ID、更新日、更新組織ID、更新組織名、更新ユーザID及び更新ユーザ名を関連付けて書込み可能となっている。
【0115】
更新組織名は、更新組織IDで識別される組織の名称を示すデータである。
【0116】
更新ユーザ名は、更新ユーザIDで識別されるエントリ担当者の氏名を示すデータである。更新組織名及び更新ユーザ名のデータ型は文字型である。
【0117】
次に、各機能部G1,G6,G7,G9,G11,G13,G14の機能について説明する。なお、各機能部G1,G6,G7,G9,G11,G13,G14は、具体的には、後述する帳票処理方法に示す動作を実行する機能をもっている。このため、ここでは各機能部G1,G6,G7,G9,G11,G13,G14の概略的な機能について述べる。
【0118】
消し込みマスタ書込部G1は、概略的には、納税者元帳記憶装置S0内の帳票記載情報を消し込みマスタ記憶部S1に書込む帳票情報書込機能をもっている。
【0119】
モデル認識部G6は、概略的には、イメージ記憶手段内のイメージデータに基づいて、当該イメージデータのサイズ及びフォームに適合するモデル情報を認識するモデル認識機能をもっている。
【0120】
OCR部G7は、概略的には、認識されたモデル情報に基づいてイメージ記憶部S2内のイメージデータの読取対象領域からOCR処理によりコードデータを生成し、当該コードデータをコードデータ記憶部S4に書込むコードデータ生成機能をもっている。
【0121】
消し込みデータ生成部G9は、概略的には、第1の電子出納印IDの付加後、コードデータ記憶部S4内のコードデータに含まれる通知書番号に基づいて消し込みマスタ記憶部S1から読み出した帳票記載情報と、収納代理機関200の処理済を示すステータスIDとを消し込みデータ記憶部S5に書込む消し込みデータ書込機能をもっている。
【0122】
最終データ生成部G11は、概略的には、第2の電子出納印IDの付加後、コードデータ記憶部S4内の通知書番号に基づいて、消し込みデータ記憶部S5から読み出した帳票記載情報と、指定金融機関300の処理済を示すステータスIDとを最終データ記憶部S6に書込む最終データ書込機能をもっている。
【0123】
統合管理部G13は、概略的には、各記憶部S1〜S7の状態を取得して帳票処理の状況を管理する機能と、コードデータの書込み後、収納代理機関端末202に処理通知を送信して処理を促す第1の処理促進機能と、消し込みデータ記憶部S5への書込み後、指定金融機関端末302に処理通知を送信して処理を促す第2の処理促進機能とをもっている。
【0124】
また、統合管理部G13は、クラウドコンピューティングシステムにおける課金処理を実行する機能を備えてもよい。例えば、統合管理部G13は、最終データ記憶部S6内の通知書番号の個数に基づいて、帳票処理システム400の使用料を示す課金情報を作成する機能と、この課金情報を含む口座振替依頼データを指定金融機関端末302に送信する機能とを備えてもよい。この口座振替依頼データは、指定金融機関端末302に表示されると、指定金融機関端末302の担当者に対し、課金情報に示される使用料を自治体口座から帳票処理システム400の提供業者の口座に振替える口座振替を促す。
【0125】
電子出納印付加部G14は、概略的には、収納代理機関端末202の操作に応じて、イメージ記憶部S2内のイメージデータに第1の電子出納印IDを付加する第1の付加機能と、指定金融機関端末302の操作に応じて、イメージ記憶部S2内のイメージデータに第2の電子出納印IDを付加する第2の付加機能とをもっている。
【0126】
次に、以上のように構成された帳票処理システムによる帳票処理方法について図11乃至図13を用いて説明する。始めに帳票処理方法の概要を述べ、続いて帳票処理方法の詳細を述べる。
【0127】
この帳票処理方法においては、消し込みマスタ書込部G1が、納税者元帳記憶装置S0内の帳票記載情報を消し込みマスタ記憶部S1に書込む(処理(1))。
【0128】
自治体100では、帳票Lを印刷して納税者tpに配布する(処理(2)〜(3))
納税者tpは、収納代理機関200に帳票Lを持参して税金を支払う。収納代理機関200の入金担当者は、帳票Lに出納印M1を押印してスキャニング担当者へ渡す(処理(4))。なお、処理(2)〜(4)は、従来と同様であり、本実施形態の帳票処理システム400の範囲外にある。
【0129】
処理(4)の後、スキャナ装置201は、押印済の帳票Lをスキャニングして帳票Lのイメージデータを生成し、このイメージデータを送信してイメージ記憶部S2に書き込む(処理(5))。
【0130】
モデル認識部G6は、イメージ記憶手段内のイメージデータに基づいて、当該イメージデータのサイズ及びフォームに適合するモデル情報を認識する(処理(6))。
【0131】
OCR部G7は、認識されたモデル情報に基づいてイメージ記憶部S2内のイメージデータの読取対象領域からOCR処理によりコードデータを生成し、当該コードデータをコードデータ記憶部S4に書込む(処理(7))。
【0132】
統合管理部G13は、コードデータの書込み後、収納代理機関端末202に処理通知を送信して処理を促す。
【0133】
収納代理機関端末202内の第1エントリ部G8は、イメージ記憶部S2内のイメージデータ及びコードデータ記憶部S4内のコードデータを表示してエントリ処理を実行し、当該コードデータを確定する(処理(8))。また、第1エントリ部G8は、電子出納印付加要求を電子出納印付加部G14に送信する。
【0134】
消し込みデータ生成部G9は、第1の電子出納印IDの付加後、コードデータ記憶部S4内のコードデータに含まれる通知書番号に基づいて消し込みマスタ記憶部S1から読み出した帳票記載情報と、収納代理機関200の処理済を示すステータスIDとを消し込みデータ記憶部S5に書込む(処理(9))。
【0135】
統合管理部G13は、消し込みデータ記憶部S5への書込み後、指定金融機関端末302に処理通知を送信して処理を促す。
【0136】
指定金融機関端末302の第2エントリ部G10は、イメージ記憶部S2内のイメージデータ、コードデータ記憶部S4内のコードデータ及び消し込みデータ記憶部S5内の帳票記載情報を表示してエントリ処理を実行し、当該コードデータ及び帳票記載情報を確定する(処理(10))。また、第2エントリ部G10は、電子出納印付加要求を電子出納印付加部G14に送信する。
【0137】
最終データ生成部G11は、第2の電子出納印IDの付加後、コードデータ記憶部S4内の通知書番号に基づいて、消し込みデータ記憶部S5から読み出した帳票記載情報と、指定金融機関300の処理済を示すステータスIDとを最終データ記憶部S6に書込む(処理(11))。
【0138】
自治体端末102内の照会部G12は、担当者の操作により、帳票処理システム400内の最終データ記憶部S6内の最終データテーブルT6を読出して表示する(処理(12))。
【0139】
以上が帳票処理方法の概要である。続いて、帳票処理方法の詳細を述べる。
【0140】
処理(1)において、自治体100では、担当者が自治体端末102の操作により、帳票処理システム400にアクセスし、図3に示した如き、納税者元帳記憶装置S0内の納税者元帳テーブルT0を帳票処理システム400に送信する。
【0141】
帳票処理システム400においては、図11に示すように、消し込みマスタ書込部G1が、送信された納税者元帳テーブルT0から通知書番号、納税者番号、OCRコード1、OCRコード2、OCRコード3、税目、納付金額、延滞金、合計金額及び指定期日のデータを抽出し、図4に示したように、当該抽出したデータと、消し込みID及び自治体IDとを関連付けて消し込みマスタ記憶部S1内の消し込みマスタテーブルT1に書き込む。また、消し込みマスタ書込部G1は、消し込みマスタテーブルT1の書込完了を統合管理部G13に通知する。統合管理部G13は、この通知により、消し込みマスタテーブルT1の書込完了状態を取得する。
【0142】
処理(2)において、自治体100では、担当者が自治体端末102の操作により、納税者元帳記憶装置S0内の納税者元帳テーブルT0のうち、帳票(納付書)を未発行のデータに基づいて、プリンタ装置101から帳票(納付書)Lを印刷する。
【0143】
処理(3)において、この帳票Lは、納税者tpに納税金額と期日を通知するため、自治体100から納税者tpに配布される。
【0144】
処理(4)において、納税者tpは、収納代理機関200に帳票Lを持ち込んで税金を支払った後、領収書を収納代理機関200の担当者より受領する。
【0145】
収納代理機関200の入金担当者は、支払われた税金の入金処理を行い、帳票(現物)Lに出納印M1を押印する。その後、帳票(現物)Lは、入金担当者からスキャニング担当者へ渡される。
【0146】
処理(5)において、図12及び図13に示すように、収納代理機関200のスキャナ装置201は、スキャニング担当者の操作により、押印済の帳票Lをスキャニングするとともにスキャニング部G5によってナンバリング番号を付加して帳票LのイメージデータLiを生成し、一意となるファイル名(日時+連番)を当該イメージデータLiに付加する。なお、ナンバリング番号は、イメージデータLiの一意性を確保するための固有情報である。
【0147】
また、スキャナ装置201は、スキャニング部G5により、イメージデータLiをイメージ記憶部S2に書き込むと共に、図5の(b)列に示すように、イメージ記憶部S2内のイメージ管理テーブルT2のイメージID、ナンバリング番号、ファイル名及び登録日を更新する。
【0148】
しかる後、収納代理機関200の担当者は、イメージデータ書込後の帳票Lを帳票処理システム400の現物管理センタ401に郵送する。現物管理センタ401では、郵送された帳票Lを保管して保管期限後に廃棄処分する。すなわち、現物管理センタ401に郵送された帳票Lは、指定金融機関300及び自治体100への更なる郵送が省略されている。
【0149】
処理(6)において、モデル認識部G6は、イメージ記憶部S2内のイメージデータLiと、モデル記憶部S3内のモデルマスタテーブルT3及びモデル情報とに基づいて、当該イメージデータLiの種別を認識する認識処理を実行する。認識処理は、イメージ記憶部S2内のイメージデータLiに対し、モデル情報が示すサイズ及びフォームが該当する(登録済)か否(認識不可)かを判定することにより実行される。
【0150】
また、モデル認識部G6は、認識処理の実行結果に応じてイメージ管理テーブルT2内のモデルIDを更新する。例えば、認識された種別が登録済帳票の場合、モデル認識部G6は、図6と図5の(c)列とに示すように、モデルマスタテーブルT3内でモデル情報を示す定義ファイル名に関連付けられたモデルID“350”を書込むように、イメージ管理テーブルT2内のモデルIDを更新する。
【0151】
一方、認識された種別が認識不可帳票の場合、モデル認識部G6は、イメージ管理テーブル内のモデルIDを空にする。
【0152】
処理(7)において、OCR部G7は、更新されたモデルIDに対応するモデル情報に基づいてイメージデータLi中の読取対象領域を抽出し、OCR(光学式文字認識)処理を実行し、認識された文字を表すコードデータと、コードIDとを生成する。
【0153】
OCR部G7は、OCR処理が正常に終了した場合、生成したコードデータ及びコードIDに基づき、図7の(d)列に示すように、コードデータ記憶部S4内のコードデータテーブルT4のコードID、ナンバリング番号、通知書番号、納税者番号、OCRコード1、OCRコード2、OCRコード3(認識エラーの例)、自治体ID、税目、納付金額、延滞金(認識エラーの例)、合計金額、指定期日、金融機関コード、支店コード、収納日、イメージID、登録日、登録スキャナID、更新組織ID、最終更新日及びステータスIDを更新する。
【0154】
また、OCR部G7は、未確定帳票、及び、OCR処理でエラーが発生した場合には、コードデータテーブルT4のステータスIDを“未処理”状態として、部分的に生成されたコードデータのみを登録するように、コードデータ記憶部S4内のコードデータテーブルT4を更新する。また、正常終了とエラー発生のいずれの場合にしても、OCR部G7は、ナンバリング番号、イメージID及びコードIDを統合管理部G13に通知する。
【0155】
統合管理部G13は、この通知により、ナンバリング番号、イメージID及びコードIDを取得する。また、統合管理部G13は、取得したコードIDに基づいて、コードデータテーブルT4のステータスIDを取得(確認)した後、第1エントリ処理を促すための処理通知を収納代理機関端末202に送信する。
【0156】
処理(8)において、収納代理機関端末202では、処理通知を受けると、エントリ担当者の操作により、第1エントリ部G8がイメージ記憶部S2内のイメージデータLi及びコードデータ記憶部S4内のコードデータを表示してエントリ処理を実行し、コードデータを適宜、修正して確定する。
【0157】
例えば、第1エントリ部G8は、未確定の帳票LのイメージデータLiとコードデータテーブルT4を表示し、エントリ担当者の操作により、コードデータテーブルT4の修正及び補完を行い、図7の(e)列に示すように、コードデータテーブルT4の延滞金(認識エラーの修正例)、更新ユーザID、更新組織ID、IPアドレス、最終更新日、ステータスIDを確定する。
【0158】
確定後、第1エントリ部G8は、確定したコードデータテーブルT4内のコードID、イメージID、更新日、更新ユーザ名及び更新組織名を含む電子出納印付加要求を電子出納印付加部G14に送信する。電子出納印付加部G14は、この電子出納印付加要求を含む電子出納印発行要求を統合管理部G13に送信する。
【0159】
統合管理部G13は、この電子出納印発行要求内のコードIDに基づいてコードデータテーブルT4内のステータスIDを取得した後、電子出納印発行要求内のコードID及びイメージIDに基づいて第1の電子出納印IDを発行し、当該第1の電子出納印IDを電子出納印付加部G14に送信する。
【0160】
電子出納印付加部G14は、この第1の電子出納印IDと、電子出納印付加要求内の更新日、更新ユーザ名及び更新組織名とを、電子出納印付加要求内のイメージIDに対応するイメージデータLiに付加する。
【0161】
なお、イメージデータLiに付加された情報によれば、指定金融機関端末302及び自治体端末102で収納代理機関200による収納済を確認できるため、帳票Lの現物が郵送されなくても、従来の担保レベルを維持することができる。このことは、第2エントリ部G10における電子出納印付加部G14による付加情報でも同様である。
【0162】
また、電子出納印付加部G14は、図5の(f)列に示すように、イメージ管理テーブルT2内の電子出納印ID1を更新する。さらに、電子出納印付加部G14は、電子出納印付加要求内のコードIDに基づいてコードデータテーブルT4から更新組織ID及び更新ユーザIDを取得し、図10の(f)列に示すように、電子出納印テーブルT7内の電子出納印ID、更新日、更新組織ID、更新組織名、更新ユーザID及び更新ユーザ名を更新する。
【0163】
また、収納代理機関200のエントリ担当者は、収納代理機関端末202の操作により、納税者tpから受けた税金を指定金融機関口座に送金する。
【0164】
処理(9)において、消し込みデータ生成部G9は、第1エントリ部G8により確定したコードデータテーブルT4と、消し込みマスタ記憶部S1内の消し込みマスタテーブルT1とを読出し、図8に示したように、両テーブルT4,T1間で一致する“通知書番号”に関連付けられた消し込みID、通知書番号、納税者番号、納付金額、延滞金、合計金額、収納日、登録日、最終更新日及びステータスIDを消し込みデータ記憶部S5内の消し込みデータテーブルT5に書込む。
【0165】
また、消し込みデータ生成部G9は、消し込みデータテーブルT5の書込完了を示すステータスIDを統合管理部G13に通知する。統合管理部G13は、この通知により、消し込みデータテーブルT5のステータスIDを取得すると、第2エントリ処理を促すための処理通知を指定金融機関端末302に送信する。
【0166】
処理(10)において、指定金融機関端末302では、処理通知を受けると、エントリ担当者の操作により、第2エントリ部G10がイメージ記憶部S2内のイメージデータLi、コードデータ記憶部S4内のコードデータテーブルT4及び消し込みデータ記憶部S5内の消し込みデータテーブルT5を表示してエントリ処理を実行し、図8と図7の(h)列とに示すように、消し込みデータテーブルT5及びコードデータテーブルT4のOCRコード3(認識エラーの修正例)、更新ユーザID、更新組織ユーザID、IPアドレス、最終更新日、ステータスIDを確定する。
【0167】
確定後、第2エントリ部G10は、確定したコードデータテーブルT4内のコードID、イメージID、更新日、更新ユーザ名及び更新組織名を含む電子出納印付加要求を電子出納印付加部G14に送信する。電子出納印付加部G14は、この電子出納印付加要求を含む電子出納印ID発行要求を統合管理部G13に送信する。
【0168】
統合管理部G13は、この電子出納印ID発行要求内のコードIDに基づいてコードデータテーブルT4内のステータスIDを取得した後、電子出納印ID発行要求内のコードID及びイメージIDに基づいて第2の電子出納印IDを発行し、当該第2の電子出納印IDを電子出納印付加部G14に送信する。
【0169】
電子出納印付加部G14は、この第2の電子出納印IDと、電子出納印付加要求内の更新日、更新ユーザ名及び更新組織名とを、電子出納印付加要求内のイメージIDに対応するイメージデータLiに付加する。
【0170】
また、電子出納印付加部G14は、図5の(i)列に示すように、イメージ管理テーブルT2内の電子出納印ID2及び登録日を更新する。さらに、電子出納印付加部G14は、電子出納印付加要求内のコードIDに基づいてコードデータテーブルT4から更新組織ID及び更新ユーザIDを取得し、図10の(i)列に示すように、電子出納印テーブルT7内の電子出納印ID、更新日、更新組織ID、更新組織名、更新ユーザID及び更新ユーザ名を更新する。
【0171】
しかる後、指定金融機関300の担当者は、指定金融機関端末302の操作により、指定金融機関口座に送金された税金を自治体口座に入金する。
【0172】
処理(11)において、最終データ生成部G11は、消し込みデータテーブルT5内の消し込みID、通知書番号、納税者番号、納付金額、延滞金、合計金額、収納日及びステータスIDと、この通知書番号に対応するコードデータテーブルT4内の通知書番号、イメージID、自治体ID、最終更新日及びステータスIDとに基づいて、図9に示すように、消し込みID、イメージID、通知書番号、納税者番号、自治体ID、納付金額、延滞金、合計金額、収納日、登録日、最終更新日及びステータスIDを最終データ記憶部S6内の最終データテーブルT6に書き込む。
【0173】
また、最終データ生成部G11は、最終データテーブルT6の書込完了を統合管理部G13に通知する。統合管理部G13は、この通知により、最終データテーブルT6の書込完了状態を取得する。
【0174】
処理(12)において、自治体端末102では、担当者の操作により、照会部G12が最終データ記憶部S6内の最終データテーブルT6及びイメージ記憶部S2内のイメージデータLiを表示する。担当者は、表示された最終データテーブルT6及びイメージデータLiの内容と状態を確認する。
【0175】
自治体端末102は、担当者による内容と状態の確認後、担当者の操作により、処理を終了する。
【0176】
処理(13)において、統合管理部G13は、処理(1)と処理(5)〜(12)の帳票処理の進捗状況を管理すると共に、エントリ処理を促す処理通知を収納代理機関端末202及び指定金融機関端末302に送信することにより、帳票処理を円滑に進めている。
【0177】
上述したように本実施形態によれば、収納代理機関200のスキャナ装置201から受けたイメージデータLiに対して、帳票処理システム400がモデル認識及びOCR処理を実行した後、収納代理機関端末202及び指定金融機関端末302の操作に応じて電子出納印IDを含む情報を付加したイメージデータLiを自治体端末102から照会する構成により、従来の指定金融機関300及び自治体100におけるスキャニング、モデル認識、OCR処理及び郵送を省略したため、スキャニング、モデル認識、OCR処理及び郵送を重複せずに実行でき、処理効率を向上できる。
【0178】
なお、上記の各実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、DVDなど)、光磁気ディスク(MO)、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することもできる。
【0179】
また、この記憶媒体としては、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であっても良い。
【0180】
また、記憶媒体からコンピュータにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワークソフト等のMW(ミドルウェア)等が上記実施形態を実現するための各処理の一部を実行しても良い。
【0181】
さらに、各実施形態における記憶媒体は、コンピュータと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝送されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記憶媒体も含まれる。
【0182】
また、記憶媒体は1つに限らず、複数の媒体から上記の各実施形態における処理が実行される場合も本発明における記憶媒体に含まれ、媒体構成は何れの構成であっても良い。
【0183】
なお、各実施形態におけるコンピュータは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、上記の各実施形態における各処理を実行するものであって、パソコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であっても良い。
【0184】
また、各実施形態におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本発明の機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
【0185】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0186】
100…自治体、101…プリンタ装置、102…自治体端末、200…収納代理機関、201…スキャナ装置、202…収納代理機関端末、300…指定金融機関、302…指定金融機関端末、400…帳票処理システム、S0…納税者元帳記憶装置、S1…消し込みマスタ記憶部、S2…イメージ記憶部、S3…モデル記憶部、S4…コードデータ記憶部、S5…消し込みデータ記憶部、S6…最終データ記憶部、S7…電子出納印テーブル記憶部、G1…消し込みマスタ書込部、G5…スキャニング部、G6…モデル認識部、G7…OCR部、G8…第1エントリ部、G9…消し込みデータ生成部、G10…第2エントリ部、G11…最終データ生成部、G12…照会部、G13…統合管理部、G14…電子出納印付加部、L…帳票、Li…イメージデータ。
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、帳票処理システム、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、自治体や企業等の組織においては、納税者や顧客等の支払人から金銭と共に受け取る帳票を処理するための帳票処理システムが用いられている。以下、自治体と納税者を代表例に挙げて説明する。
【0003】
図14はこの種の帳票処理システムの概略構成の一例を示す模式図である。この帳票処理システムは、自治体100、収納代理機関200及び指定金融機関300の三者により運営されている。なお、同図において、二本線の矢印は現物の流れを示し、細線の矢印はデータの流れを示し、破線の矢印は情報処理を示している。また、枠内の(2),(3),(4),(5’),(6’),(7’),(8’),(10’)は処理の番号を示している。
【0004】
処理(2)において、自治体100では、納税者元帳記憶装置S0内の納税者元帳に基づいて、プリンタ装置101が帳票(納付書)Lを印刷する。
【0005】
処理(3)において、自治体100から帳票Lが納税者tpに配布される。
【0006】
処理(4)において、納税者tpは、銀行等の収納代理機関200に帳票Lを持ち込んで税金を支払う。収納代理機関200の担当者は、納税者tpから税金及び帳票Lを受け取り、図15に示すように、帳票Lに収納印M1を押印する。収納代理機関200は、帳票Lに出納印M1を押印することにより、税金の収納済を担保している。
【0007】
処理(5’)において、収納代理機関200のスキャナ装置201’は、押印済の帳票Lをスキャニングしてイメージデータを生成し、このイメージデータをイメージ記憶部S2aに保存する。
【0008】
処理(6’)において、収納代理機関200の計算機(図示せず)は、イメージ記憶部S2a内のイメージデータと、モデル記憶部S3内のモデルマスタテーブルとに基づいて、当該イメージデータに対するモデル情報を認識する。
【0009】
処理(7’)において、収納代理機関200の計算機は、この認識結果を基にしたOCR(optical character recognition:光学式文字認識)処理により、イメージデータからコードデータを生成し、当該コードデータをコードデータ記憶部S4aに書き込む。
【0010】
処理(8’)において、収納代理機関端末202’は、担当者の操作により、イメージ記憶部S2a内のイメージデータ及びコードデータ記憶部S4a内のコードデータを表示してエントリ処理を実行し、コードデータを適宜、修正して確定する。
【0011】
しかる後、収納代理機関200の担当者は、収納代理機関端末202’の操作により、納税者tpから受けた税金を指定金融機関口座に送金する。また、収納代理機関200の担当者は、押印済の帳票Lを指定金融機関300に郵送する。
【0012】
指定金融機関300の担当者は、郵送された帳票Lを受け取り、帳票Lの出納印M1の押印済を確認した後、図15に示すように、帳票Lに収納印M2を押印する。指定金融機関300は、帳票Lに出納印M2を押印することにより、税金の収納済を担保している。
【0013】
次に、指定金融機関300では、スキャナ装置301、イメージ記憶部S2b、モデル記憶部S3、コードデータ記憶部S4b及び指定金融機関端末302’が用いられ、前述同様の処理(5’)〜(8’)が実行される。
【0014】
処理(10’)において、指定金融機関端末302’は、担当者の操作により、処理(8’)で確定したコードデータを自治体端末102’に送信する。自治体端末102’では、送信されたコードデータをコードデータ記憶部S4cに保存する。
【0015】
しかる後、指定金融機関300の担当者は、指定金融機関端末302’の操作により、指定金融機関口座に送金された税金を自治体口座に入金する。また、指定金融機関300の担当者は、押印済の帳票Lを指定金融機関300に郵送する。
【0016】
自治体100の担当者は、郵送された帳票Lを受け取り、スキャナ装置103により帳票Lをスキャニングしてイメージデータを生成し、このイメージデータをイメージ記憶部S2cに保存する。
【0017】
自治体端末102’は、担当者の操作により、イメージ記憶部S3c内のイメージデータ及びコードデータ記憶部S4c内のコードデータを表示してエントリ処理を実行し、コードデータを適宜、修正して確定する。
【0018】
しかる後、自治体の担当者は、表示中のイメージデータから出納印M2の押印済を確認し、自治体端末102’の操作により、予め納税者元帳から作成した未納者データから納税済の納税者のデータを消し込む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】特開2010−191626号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
しかしながら、以上のような帳票処理システムは、通常は特に問題ないが、本発明者の検討によれば、同様の処理を重複して実行しているので、処理の重複を避ける工夫により、処理効率を向上し得ると考えられる。
【0021】
例えば、処理(5’)のスキャニング、処理(6’)のモデル認識、処理(7’)のOCR処理、及び郵送は、収納代理機関200及び指定金融機関300により、重複して実行される。特に処理(5’)のスキャニングは、自治体100、収納代理機関200及び指定金融機関300の三者により、重複して実行されている。
【0022】
従って、これらの処理(5’)〜(7’)及び郵送を重複せずに実行することにより、処理効率を向上し得ると考えられる。
【0023】
本発明が解決しようとする課題は、スキャニング、モデル認識、OCR処理及び郵送を重複せずに実行でき、処理効率を向上し得る帳票処理システム、方法及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0024】
実施形態の帳票処理システムは、選択的に実行される各実行サーバ装置及び保管サーバ装置を備えている。
【0025】
前記各実行サーバ装置及び保管サーバ装置は、税公金収納用の帳票を発行する自治体に配置された第1端末及び納税者元帳記憶装置と、前記自治体の収納代理機関に配置された第2端末及びスキャナ装置と、前記自治体の指定金融機関に配置された第3端末とに通信可能である。
【0026】
前記保管サーバ装置は、消し込みマスタ記憶手段、イメージ記憶手段、モデル記憶手段、コード記憶手段、消し込みデータ記憶手段及び最終データ記憶手段を備えている。
【0027】
前記消し込みマスタ記憶手段は、前記納税者元帳記憶装置に記憶された前記帳票毎の通知書番号を含む帳票記載情報を記憶する。
【0028】
前記イメージ記憶手段は、前記スキャナ装置から送信された前記帳票のイメージデータを記憶し、前記第1端末から照会可能である。
【0029】
前記モデル記憶手段は、帳票のサイズ及びフォーム毎に、当該帳票のイメージデータ内の読取対象領域を示すモデル情報を記憶する。
【0030】
前記コード記憶手段は、前記イメージデータから生成されたコードデータを記憶する。
【0031】
前記消し込みデータ記憶手段は、前記帳票記載情報とステータスIDとを記憶する。
【0032】
前記最終データ記憶手段は、前記帳票記載情報とステータスIDとを記憶し、前記第1端末から照会可能である。
【0033】
前記各実行サーバ装置は、帳票情報書込手段、モデル認識手段、コードデータ生成手段、第1の処理促進手段、第1の付加手段、消し込みデータ書込手段、第2の処理促進手段、第2の付加手段及び最終データ書込手段を備えている。
【0034】
前記帳票情報書込手段は、前記納税者元帳記憶装置内の帳票記載情報を前記消し込みマスタ記憶手段に書込む。
【0035】
前記モデル認識手段は、前記イメージ記憶手段内のイメージデータに基づいて、当該イメージデータのサイズ及びフォームに適合するモデル情報を認識する。
【0036】
前記コードデータ生成手段は、前記認識されたモデル情報に基づいて前記イメージ記憶手段内のイメージデータの読取対象領域からOCR処理によりコードデータを生成し、当該コードデータを前記コード記憶手段に書込む。
【0037】
前記第1の処理促進手段は、前記コードデータの書込み後、前記第2端末に処理通知を送信して処理を促す。
【0038】
前記第1の付加手段は、前記第2端末の操作に応じて、前記イメージ記憶手段内のイメージデータに第1の電子出納印IDを付加する。
【0039】
前記消し込みデータ書込手段は、前記第1の電子出納印IDの付加後、前記コード記憶手段内のコードデータに含まれる通知書番号に基づいて前記消し込みマスタ記憶手段から読み出した帳票記載情報と、前記収納代理機関の処理済を示すステータスIDとを前記消し込みデータ記憶手段に書込む。
【0040】
前記第2の処理促進手段は、前記消し込みデータ記憶手段への書込み後、前記第3端末に処理通知を送信して処理を促す。
【0041】
前記第2の付加手段は、前記第3端末の操作に応じて、前記イメージ記憶手段内のイメージデータに第2の電子出納印IDを付加する。
【0042】
前記最終データ書込手段は、前記第2の電子出納印IDの付加後、前記コード記憶手段内の通知書番号に基づいて、前記消し込みデータ記憶手段から読み出した帳票記載情報と、前記指定金融機関の処理済を示すステータスIDとを前記最終データ記憶手段に書込む。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】一実施形態に係る帳票処理システム及びその周辺構成の概要を説明するための模式図である。
【図2】同実施形態における帳票処理システム及びその周辺構成の一例を示す模式図である。
【図3】同実施形態における納税者元帳テーブルの一例を示す模式図である。
【図4】同実施形態における消し込みマスタテーブルの一例を示す模式図である。
【図5】同実施形態におけるイメージ管理テーブルの一例を示す模式図である。
【図6】同実施形態におけるモデルマスタテーブルの一例を示す模式図である。
【図7】同実施形態におけるコードデータテーブルの一例を示す模式図である。
【図8】同実施形態における消し込みデータテーブルの一例を示す模式図である。
【図9】同実施形態における最終データテーブルの一例を示す模式図である。
【図10】同実施形態における電子出納印テーブルの一例を示す模式図である。
【図11】同実施形態における動作を説明するための模式図である。
【図12】同実施形態における動作の概要を説明するための模式図である。
【図13】同実施形態における電子出納印付加の概要を説明するための模式図である。
【図14】従来の帳票処理システムの概略構成の一例を示す模式図である。
【図15】従来の帳票への押印を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、一実施形態について図面を用いて説明するが、その前に、一実施形態の概要について図1を用いて説明する。
【0045】
図1は一実施形態に係る帳票処理システム及びその周辺構成の概要を説明するための模式図であり、図14と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略し、ここでは異なる部分について主に述べる。なお、図1の矢印の説明は図14と同様である。
【0046】
本実施形態は、スキャニング、モデル認識、OCR処理及び郵送を重複せずに実行でき、処理効率の向上を図る観点から、図1に示すように、自治体100及び指定金融機関300からスキャナ装置103,301を省略し、各記憶部S1〜S7及び各機能部G1,G6〜G11,G13,G14を共有化した帳票処理システム400を備えている。
【0047】
この帳票処理システム400は、多数の帳票を円滑に処理する観点から、低負荷時に選択的に実行される図示しない各実行サーバ装置及び保管サーバ装置を備えたクラウドコンピューティングシステムからなる。
【0048】
ここで、各実行サーバ装置及び保管サーバ装置は、税公金収納用の帳票を発行する自治体100に配置された自治体端末(第1端末)102及び納税者元帳記憶装置S0と、自治体100の収納代理機関200に配置された収納代理機関端末(第2端末)202及びスキャナ装置201と、自治体100の指定金融機関300に配置された指定金融機関端末(第3端末)302とに通信可能である。
【0049】
クラウドコンピューティングシステムの保管サーバ装置は各記憶部S1〜S7を備えている。また、クラウドコンピューティングシステムの各実行サーバ装置は、各機能部G1,G6〜G11,G13,G14を備えている。これら各機能部G1,G6〜G11,G13,G14を備えた各実行サーバ装置は、ある実行サーバ装置が高負荷状態又は故障状態などで各機能部G1,G6〜G11,G13,G14の処理を実行できない場合にも、低負荷状態の他の実行サーバ装置が各機能部G1,G6〜G11,G13,G14の処理を実行できるように、冗長化させて設けられている。但し、各記憶部S1〜S7及び各機能部G1,G6〜G11,G13,G14の配置は、この例に限定されない。
【0050】
ここで、各機能部G1,G6〜G11,G13,G14は、当該各サーバ装置のうち、低負荷時に選択されたサーバ装置内で各処理(1),(6)〜(11),(13)及び電子出納印付加を個別に実行する。また、各機能部G1,G6〜G11,G13,G14は、ハードウェア構成、又はハードウェア資源とソフトウェアとの組合せ構成のいずれでも実現可能となっている。組合せ構成のソフトウェアとしては、予めネットワーク又は記憶媒体から対応する装置のコンピュータにインストールされ、対応する装置の機能を実現させるためのプログラムが用いられる。なお、ハードウェア構成、又はハードウェア資源とソフトウェアとの組合せ構成のいずれでも実現可能なことは、スキャナ装置201及び各端末202,302,102に設けられた各機能部G5,G8,G10,G12についても同様である。また、説明の便宜上、各機能部Giの添字iは各処理の番号(i)と同一の値で表している(但し、iは1,5,6,7,8,9,10,11,12,13のいずれか。)。
【0051】
以上が一実施形態の概要である。続いて、このような概要をもつ一実施形態の構成について具体的に説明する。
【0052】
図2は一実施形態における帳票処理システム及びその周辺構成の一例を示す模式図であり、図3乃至図10は各テーブルの一例を示す模式図である。
【0053】
自治体100は、納税者元帳記憶装置S0、プリンタ装置101及び自治体端末102が配置されている。
【0054】
納税者元帳記憶装置S0は、自治体端末102から読出/書込可能な記憶装置であり、納税者元帳テーブルT0を記憶している。
【0055】
納税者元帳テーブルT0は、図3に示すように、納税者元帳ID、納税者名、納税者番号、納付金額、通知書番号、年度、税目、期別、指定期日、延滞金、合計金額、OCRコード1、OCRコード2及びOCRコード3を関連付けて記憶している。納税者元帳テーブルT0内の情報のうち、例えば、納税者番号、納付金額、通知書番号、税目、指定期日、延滞金、合計金額、OCRコード1、OCRコード2及びOCRコード3は、帳票記載情報を構成している。帳票記載情報は、帳票L毎の通知書番号を含み、帳票Lに記載(印刷)される情報である。但し、帳票記載情報としては、この例に限らず、帳票毎の通知書番号を含む任意の情報が使用可能となっている。
【0056】
ここで、納税者元帳IDは、納税者元帳テーブルT0を識別するデータである。
【0057】
納税者名は、納税者tpの氏名を表すデータである。
【0058】
納税者番号は、納税者tpを識別するデータである。
【0059】
納付金額は、納付する税金の金額を示すデータである。
【0060】
通知書番号は、帳票Lを識別するデータである。
【0061】
年度は、税金の年度を表すデータである。
【0062】
税目は、税金の名目を表すデータである。
【0063】
期別は、課税対象の時期を表すデータである。
【0064】
指定期日は、納付期限日を表すデータである。なお、指定期日は、支払期限日を示すデータでもあるので、支払期日と読み替えてもよい。
【0065】
延滞金は、指定期日より納付が遅れた場合の追徴金額を表すデータである。
【0066】
合計金額は、納付金額と延滞金とを合計した金額を表すデータである。
【0067】
OCRコード1は、自治体100に関するコード番号を表すデータである。
【0068】
OCRコード2は、収納代理機関200に関するコード番号を表すデータである。
【0069】
OCRコード3は、指定金融機関300に関するコード番号を表すデータである。
【0070】
また、納税者元帳IDのデータ型はID型である。納税者名のデータ型は文字型である。納税者番号、通知書番号、年度、税目、期別、OCRコード1、OCRコード2及びOCRコード3のデータ型は数値型である。納付金額、延滞金及び合計額のデータ型は金額型である。指定期日のデータ型は日付型である。
【0071】
プリンタ装置101は、通常のプリンタであり、例えば納税者元帳記憶装置S0内の納税者元帳テーブルT0に基づいて、帳票Lを印刷する。
【0072】
自治体端末102は、通常のコンピュータ端末であり、照会部G12を備えている。
【0073】
照会部G12は、担当者の操作により、帳票処理システム400内の最終データ記憶部S6内の最終データテーブルT6を読出して表示する機能をもっている。
【0074】
収納代理機関200は、スキャナ装置201及び収納代理機関端末202が配置されている。
【0075】
スキャナ装置201は、スキャニング部G5を備えている。
【0076】
スキャニング部G5は、概略的には、押印済の帳票Lをスキャニングして帳票Lのイメージデータを生成し、このイメージデータを送信してイメージ記憶部S2に書き込む機能をもっている。スキャニング部G5は、具体的には、後述する処理(5)の動作を実行する機能をもっている。
【0077】
収納代理機関端末202は、第1エントリ部G8を備えている。
【0078】
第1エントリ部G8は、概略的には、イメージ記憶部S2内のイメージデータ及びコードデータ記憶部S4内のコードデータを表示してエントリ処理を実行し、当該コードデータを確定する機能と、電子出納印付加要求を電子出納印付加部G14に送信する機能とをもっている。第1エントリ部G8は、具体的には、後述する処理(8)の動作を実行する機能をもっている。
【0079】
指定金融機関300は、指定金融機関端末302が配置されている。
【0080】
指定金融機関端末302は、第2エントリ部G10を備えている。
【0081】
第2エントリ部G10は、概略的には、イメージ記憶部S2内のイメージデータ、コードデータ記憶部S4内のコードデータ及び消し込みデータ記憶部S5内の帳票記載情報を表示してエントリ処理を実行し、当該コードデータ及び帳票記載情報を確定する機能と、電子出納印付加要求を電子出納印付加部G14に送信する機能とをもっている。第2エントリ部G10は、具体的には、後述する処理(10)の動作を実行する機能をもっている。
【0082】
一方、帳票処理システム400は、消し込みマスタ記憶部S1、イメージ記憶部S2、モデル記憶部S3、コードデータ記憶部S4、消し込みデータ記憶部S5、最終データ記憶部S6、電子出納印テーブル記憶部S7、消し込みマスタ書込部G1、モデル認識部G6、OCR部G7、消し込みデータ生成部G9、最終データ生成部G11、統合管理部G13及び電子出納印付加部G14を備えている。なお、各記憶部S1〜S7は、各部G1,G6,G7,G9,G11,G13,G14から読出/書込可能な記憶装置又は記憶装置の記憶領域である。
【0083】
消し込みマスタ記憶部S1は、概略的には、納税者元帳記憶装置S0に記憶された帳票L毎の通知書番号を含む帳票記載情報を記憶するものである。消し込みマスタ記憶部S1は、具体的には、図4に示す如き、消し込みマスタテーブルT1を記憶する。消し込みマスタテーブルT1は、消し込みID、通知書番号、納税者番号、OCRコード1、OCRコード2、OCRコード3、自治体ID、税目、納付金額、延滞金、合計金額及び指定期日を関連付けて書込み可能となっている。帳票記載情報は、前述した例では、納税者番号、納付金額、通知書番号、税目、指定期日、延滞金、合計金額、OCRコード1、OCRコード2及びOCRコード3である。すなわち、消し込みマスタ記憶部S1は、帳票記載情報に限らず、他の情報(消し込みID、自治体ID)も記憶されている。
【0084】
ここで、消し込みIDは、消し込みマスタ書込部G1による書込処理を識別するデータである。消し込みIDのデータ型はID型である。
【0085】
自治体IDは、自治体100を識別するために消し込みマスタ書込部G1により付加されたデータである。自治体IDのデータ型は数値型である。なお、自治体IDは、自治体が帳票処理システム400との間で利用契約を締結した際に、帳票処理システム400から自治体に付与された番号である。
【0086】
イメージ記憶部S2は、概略的には、スキャナ装置201から送信された帳票Lのイメージデータを記憶するものであり、自治体端末102から照会可能となっている。イメージ記憶部S2は、具体的には、図5に示す如き、イメージ管理テーブルT2及び図示しないイメージデータを記憶する。イメージ管理テーブルT2は、イメージID、ナンバリング番号、ファイル名、モデルID、電子出納印ID1、電子出納印ID2、登録日及び削除日を関連付けて書込み可能となっている。
【0087】
ここで、イメージIDは、イメージデータを識別するデータである。
【0088】
ナンバリング番号は、イメージデータに付加する通し番号を示すデータであり、例えば、スキャナ装置205を識別するスキャナIDと、当該スキャナ装置205におけるスキャニング処理の通し番号とを含んでいる。
【0089】
ファイル名は、イメージデータのファイル名を表すデータであり、例えば、イメージデータを登録した日付と通し番号とを含んでもよい。
【0090】
モデルIDは、イメージデータのサイズ及びフォームを示すモデル情報を識別するデータであり、モデル識別部G6により書き込まれる。
【0091】
電子出納印ID1は、第1エントリ部G8により電子出納印付加部G14からイメージデータに付加される電子出納印IDの値であり、電子出納印付加部G14により書き込まれる。
【0092】
電子出納印ID2は、第2エントリ部G10により電子出納印付加部G14からイメージデータに付加される電子出納印IDの値であり、電子出納印付加部G14により書き込まれる。
【0093】
登録日は、イメージデータがイメージ記憶部S2に登録された日付を示すデータである。削除日は、イメージデータがイメージ記憶部S2から削除された日付を示すデータである。
【0094】
なお、イメージID、モデルID、電子出納印ID1及び電子出納印ID2のデータ型はID型である。ナンバリング番号のデータ型は数値型である。ファイル名のデータ型は文字型である。登録日及び削除日のデータ型は日付型である。
【0095】
イメージデータは、ナンバリング番号が付加された画像情報のファイルであり、前述したファイル名により読出可能となっている。イメージデータは、電子出納印ID1の値及び電子出納印ID2の値を含む情報が付加される。
【0096】
モデル記憶部S3は、概略的には、帳票のサイズ及びフォーム毎に、当該帳票のイメージデータ内の読取対象領域を示すモデル情報を記憶するものである。モデル記憶部S3は、具体的には、図6に示す如き、モデルマスタテーブルT3及び図示しないモデル情報を記憶する。モデルマスタテーブルT3は、モデルID、モデル名、定義ファイル名、登録日及び削除日を関連付けて記憶している。
【0097】
ここで、モデル名は、モデル情報の名称を表すデータであり、データ型は文字型である。
【0098】
定義ファイル名は、モデル情報のファイル名を表すデータであり、例えばモデル名を含んでもよく、データ型は文字型である。
【0099】
登録日は、モデル情報がモデル記憶部S3に登録された日付を示すデータである。削除日は、モデル情報がモデル記憶部S3から削除された日付を示すデータである。
【0100】
モデル情報は、帳票Lのサイズ及びフォーム毎に予め作成され、帳票Lのイメージデータのサイズ及びフォームを示す情報が書き込まれたファイルであり、前述した定義ファイル名により読出可能となっている。
【0101】
コードデータ記憶部S4は、概略的には、イメージ記憶部S2内のイメージデータから生成されたコードデータとエントリで付加されたコードデータを記憶するものである。コードデータ記憶部S4は、具体的には、図7に示す如き、コードデータテーブルT4を記憶する。コードデータテーブルT4は、コードID、ナンバリング番号、通知書番号、納税者番号、OCRコード1、OCRコード2、OCRコード3、自治体ID、税目、納付金額、延滞金、合計金額、指定期日、金融機関コード、支店コード、収納日、イメージID、登録日、登録スキャナID、更新ユーザID、更新組織ID、IPアドレス、最終更新日、削除日及びステータスIDを関連付けて書込み可能となっている。
【0102】
ここで、コードIDは、コードデータ生成部G9による書込処理を識別するデータである。コードIDのデータ型はID型である。
【0103】
金融機関コードは、収納代理機関200を識別するデータである。金融機関コードのデータ型は数値型である。
【0104】
支店コードは、収納代理機関200の複数の支店のうち、帳票Lをスキャニングしてイメージデータを作成したスキャナ装置201が配置されている支店を識別するデータである。支店コードのデータ型は数値型である。
【0105】
収納日は、収納代理機関200が納税者から帳票及び税金を受け取った日付を示すデータである。収納日のデータ型は日付型である。
【0106】
登録スキャナIDは、帳票Lをスキャニングしてイメージデータを作成したスキャナ装置201を識別するデータである。登録スキャナIDのデータ型は数値型である。
【0107】
更新ユーザIDは、収納代理機関200又は指定金融機関300のエントリ担当者であって、コードデータテーブルT4の更新操作をした者を識別するデータである。更新ユーザIDのデータ型は数値型である。
【0108】
更新組織IDは、コードデータテーブルT4が更新された時のスキャナ装置201若しくは収納代理機関端末202が配置された収納代理機関200を識別するデータ、又はコードデータテーブルT4が更新された時の指定金融機関端末302が配置された指定金融機関300を識別するデータである。更新組織IDのデータ型は数値型である。
【0109】
IPアドレスは、コードデータテーブルT4が更新された時の収納代理機関端末202又は指定金融機関端末302のIPアドレスである。IPアドレスのデータ型は文字型である。
【0110】
最終更新日は、コードデータテーブルT4が最後に更新された日付を示すデータである。最終更新日のデータ型は日付型である。
【0111】
ステータスIDは、コードデータテーブルT4のデータについて、エントリ担当者により未確認である状態“0”、第1エントリ部G8のエントリ担当者による確認済の状態“1”、又は第2エントリ部G10のエントリ担当者による確認済の状態“2”を示すデータである。ステータスIDのデータ型は数値型である。
【0112】
消し込みデータ記憶部S5は、概略的には、帳票記載情報とステータスIDとを記憶するものである。消し込みデータ記憶部S5は、具体的には、図8に示す如き、消し込みデータテーブルT5を記憶する。消し込みデータテーブルT5は、消し込みID、通知書番号、納税者番号、納付金額、延滞金、合計金額、収納日、登録日、更新ユーザID、最終更新日、削除日及びステータスIDを関連付けて書込み可能となっている。
【0113】
最終データ記憶部S6は、概略的には、帳票記載情報とステータスIDとを記憶するものであり、自治体端末102から照会可能となっている。最終データ記憶部S6は、具体的には、図9に示す如き、最終データテーブルT6を記憶する。最終データテーブルT6は、消し込みID、イメージID、通知書番号、納税者番号、自治体ID、納付金額、延滞金、合計金額、収納日、登録日、更新ユーザID、最終更新日、削除日及びステータスIDを関連付けて書込み可能となっている。
【0114】
電子出納印テーブル記憶部S7は、概略的には、電子出納印IDを記憶するものである。電子出納印テーブル記憶部S7は、図10に示す如き、電子出納印テーブルT7を記憶する。電子出納印テーブルT7は、電子出納印ID、更新日、更新組織ID、更新組織名、更新ユーザID及び更新ユーザ名を関連付けて書込み可能となっている。
【0115】
更新組織名は、更新組織IDで識別される組織の名称を示すデータである。
【0116】
更新ユーザ名は、更新ユーザIDで識別されるエントリ担当者の氏名を示すデータである。更新組織名及び更新ユーザ名のデータ型は文字型である。
【0117】
次に、各機能部G1,G6,G7,G9,G11,G13,G14の機能について説明する。なお、各機能部G1,G6,G7,G9,G11,G13,G14は、具体的には、後述する帳票処理方法に示す動作を実行する機能をもっている。このため、ここでは各機能部G1,G6,G7,G9,G11,G13,G14の概略的な機能について述べる。
【0118】
消し込みマスタ書込部G1は、概略的には、納税者元帳記憶装置S0内の帳票記載情報を消し込みマスタ記憶部S1に書込む帳票情報書込機能をもっている。
【0119】
モデル認識部G6は、概略的には、イメージ記憶手段内のイメージデータに基づいて、当該イメージデータのサイズ及びフォームに適合するモデル情報を認識するモデル認識機能をもっている。
【0120】
OCR部G7は、概略的には、認識されたモデル情報に基づいてイメージ記憶部S2内のイメージデータの読取対象領域からOCR処理によりコードデータを生成し、当該コードデータをコードデータ記憶部S4に書込むコードデータ生成機能をもっている。
【0121】
消し込みデータ生成部G9は、概略的には、第1の電子出納印IDの付加後、コードデータ記憶部S4内のコードデータに含まれる通知書番号に基づいて消し込みマスタ記憶部S1から読み出した帳票記載情報と、収納代理機関200の処理済を示すステータスIDとを消し込みデータ記憶部S5に書込む消し込みデータ書込機能をもっている。
【0122】
最終データ生成部G11は、概略的には、第2の電子出納印IDの付加後、コードデータ記憶部S4内の通知書番号に基づいて、消し込みデータ記憶部S5から読み出した帳票記載情報と、指定金融機関300の処理済を示すステータスIDとを最終データ記憶部S6に書込む最終データ書込機能をもっている。
【0123】
統合管理部G13は、概略的には、各記憶部S1〜S7の状態を取得して帳票処理の状況を管理する機能と、コードデータの書込み後、収納代理機関端末202に処理通知を送信して処理を促す第1の処理促進機能と、消し込みデータ記憶部S5への書込み後、指定金融機関端末302に処理通知を送信して処理を促す第2の処理促進機能とをもっている。
【0124】
また、統合管理部G13は、クラウドコンピューティングシステムにおける課金処理を実行する機能を備えてもよい。例えば、統合管理部G13は、最終データ記憶部S6内の通知書番号の個数に基づいて、帳票処理システム400の使用料を示す課金情報を作成する機能と、この課金情報を含む口座振替依頼データを指定金融機関端末302に送信する機能とを備えてもよい。この口座振替依頼データは、指定金融機関端末302に表示されると、指定金融機関端末302の担当者に対し、課金情報に示される使用料を自治体口座から帳票処理システム400の提供業者の口座に振替える口座振替を促す。
【0125】
電子出納印付加部G14は、概略的には、収納代理機関端末202の操作に応じて、イメージ記憶部S2内のイメージデータに第1の電子出納印IDを付加する第1の付加機能と、指定金融機関端末302の操作に応じて、イメージ記憶部S2内のイメージデータに第2の電子出納印IDを付加する第2の付加機能とをもっている。
【0126】
次に、以上のように構成された帳票処理システムによる帳票処理方法について図11乃至図13を用いて説明する。始めに帳票処理方法の概要を述べ、続いて帳票処理方法の詳細を述べる。
【0127】
この帳票処理方法においては、消し込みマスタ書込部G1が、納税者元帳記憶装置S0内の帳票記載情報を消し込みマスタ記憶部S1に書込む(処理(1))。
【0128】
自治体100では、帳票Lを印刷して納税者tpに配布する(処理(2)〜(3))
納税者tpは、収納代理機関200に帳票Lを持参して税金を支払う。収納代理機関200の入金担当者は、帳票Lに出納印M1を押印してスキャニング担当者へ渡す(処理(4))。なお、処理(2)〜(4)は、従来と同様であり、本実施形態の帳票処理システム400の範囲外にある。
【0129】
処理(4)の後、スキャナ装置201は、押印済の帳票Lをスキャニングして帳票Lのイメージデータを生成し、このイメージデータを送信してイメージ記憶部S2に書き込む(処理(5))。
【0130】
モデル認識部G6は、イメージ記憶手段内のイメージデータに基づいて、当該イメージデータのサイズ及びフォームに適合するモデル情報を認識する(処理(6))。
【0131】
OCR部G7は、認識されたモデル情報に基づいてイメージ記憶部S2内のイメージデータの読取対象領域からOCR処理によりコードデータを生成し、当該コードデータをコードデータ記憶部S4に書込む(処理(7))。
【0132】
統合管理部G13は、コードデータの書込み後、収納代理機関端末202に処理通知を送信して処理を促す。
【0133】
収納代理機関端末202内の第1エントリ部G8は、イメージ記憶部S2内のイメージデータ及びコードデータ記憶部S4内のコードデータを表示してエントリ処理を実行し、当該コードデータを確定する(処理(8))。また、第1エントリ部G8は、電子出納印付加要求を電子出納印付加部G14に送信する。
【0134】
消し込みデータ生成部G9は、第1の電子出納印IDの付加後、コードデータ記憶部S4内のコードデータに含まれる通知書番号に基づいて消し込みマスタ記憶部S1から読み出した帳票記載情報と、収納代理機関200の処理済を示すステータスIDとを消し込みデータ記憶部S5に書込む(処理(9))。
【0135】
統合管理部G13は、消し込みデータ記憶部S5への書込み後、指定金融機関端末302に処理通知を送信して処理を促す。
【0136】
指定金融機関端末302の第2エントリ部G10は、イメージ記憶部S2内のイメージデータ、コードデータ記憶部S4内のコードデータ及び消し込みデータ記憶部S5内の帳票記載情報を表示してエントリ処理を実行し、当該コードデータ及び帳票記載情報を確定する(処理(10))。また、第2エントリ部G10は、電子出納印付加要求を電子出納印付加部G14に送信する。
【0137】
最終データ生成部G11は、第2の電子出納印IDの付加後、コードデータ記憶部S4内の通知書番号に基づいて、消し込みデータ記憶部S5から読み出した帳票記載情報と、指定金融機関300の処理済を示すステータスIDとを最終データ記憶部S6に書込む(処理(11))。
【0138】
自治体端末102内の照会部G12は、担当者の操作により、帳票処理システム400内の最終データ記憶部S6内の最終データテーブルT6を読出して表示する(処理(12))。
【0139】
以上が帳票処理方法の概要である。続いて、帳票処理方法の詳細を述べる。
【0140】
処理(1)において、自治体100では、担当者が自治体端末102の操作により、帳票処理システム400にアクセスし、図3に示した如き、納税者元帳記憶装置S0内の納税者元帳テーブルT0を帳票処理システム400に送信する。
【0141】
帳票処理システム400においては、図11に示すように、消し込みマスタ書込部G1が、送信された納税者元帳テーブルT0から通知書番号、納税者番号、OCRコード1、OCRコード2、OCRコード3、税目、納付金額、延滞金、合計金額及び指定期日のデータを抽出し、図4に示したように、当該抽出したデータと、消し込みID及び自治体IDとを関連付けて消し込みマスタ記憶部S1内の消し込みマスタテーブルT1に書き込む。また、消し込みマスタ書込部G1は、消し込みマスタテーブルT1の書込完了を統合管理部G13に通知する。統合管理部G13は、この通知により、消し込みマスタテーブルT1の書込完了状態を取得する。
【0142】
処理(2)において、自治体100では、担当者が自治体端末102の操作により、納税者元帳記憶装置S0内の納税者元帳テーブルT0のうち、帳票(納付書)を未発行のデータに基づいて、プリンタ装置101から帳票(納付書)Lを印刷する。
【0143】
処理(3)において、この帳票Lは、納税者tpに納税金額と期日を通知するため、自治体100から納税者tpに配布される。
【0144】
処理(4)において、納税者tpは、収納代理機関200に帳票Lを持ち込んで税金を支払った後、領収書を収納代理機関200の担当者より受領する。
【0145】
収納代理機関200の入金担当者は、支払われた税金の入金処理を行い、帳票(現物)Lに出納印M1を押印する。その後、帳票(現物)Lは、入金担当者からスキャニング担当者へ渡される。
【0146】
処理(5)において、図12及び図13に示すように、収納代理機関200のスキャナ装置201は、スキャニング担当者の操作により、押印済の帳票Lをスキャニングするとともにスキャニング部G5によってナンバリング番号を付加して帳票LのイメージデータLiを生成し、一意となるファイル名(日時+連番)を当該イメージデータLiに付加する。なお、ナンバリング番号は、イメージデータLiの一意性を確保するための固有情報である。
【0147】
また、スキャナ装置201は、スキャニング部G5により、イメージデータLiをイメージ記憶部S2に書き込むと共に、図5の(b)列に示すように、イメージ記憶部S2内のイメージ管理テーブルT2のイメージID、ナンバリング番号、ファイル名及び登録日を更新する。
【0148】
しかる後、収納代理機関200の担当者は、イメージデータ書込後の帳票Lを帳票処理システム400の現物管理センタ401に郵送する。現物管理センタ401では、郵送された帳票Lを保管して保管期限後に廃棄処分する。すなわち、現物管理センタ401に郵送された帳票Lは、指定金融機関300及び自治体100への更なる郵送が省略されている。
【0149】
処理(6)において、モデル認識部G6は、イメージ記憶部S2内のイメージデータLiと、モデル記憶部S3内のモデルマスタテーブルT3及びモデル情報とに基づいて、当該イメージデータLiの種別を認識する認識処理を実行する。認識処理は、イメージ記憶部S2内のイメージデータLiに対し、モデル情報が示すサイズ及びフォームが該当する(登録済)か否(認識不可)かを判定することにより実行される。
【0150】
また、モデル認識部G6は、認識処理の実行結果に応じてイメージ管理テーブルT2内のモデルIDを更新する。例えば、認識された種別が登録済帳票の場合、モデル認識部G6は、図6と図5の(c)列とに示すように、モデルマスタテーブルT3内でモデル情報を示す定義ファイル名に関連付けられたモデルID“350”を書込むように、イメージ管理テーブルT2内のモデルIDを更新する。
【0151】
一方、認識された種別が認識不可帳票の場合、モデル認識部G6は、イメージ管理テーブル内のモデルIDを空にする。
【0152】
処理(7)において、OCR部G7は、更新されたモデルIDに対応するモデル情報に基づいてイメージデータLi中の読取対象領域を抽出し、OCR(光学式文字認識)処理を実行し、認識された文字を表すコードデータと、コードIDとを生成する。
【0153】
OCR部G7は、OCR処理が正常に終了した場合、生成したコードデータ及びコードIDに基づき、図7の(d)列に示すように、コードデータ記憶部S4内のコードデータテーブルT4のコードID、ナンバリング番号、通知書番号、納税者番号、OCRコード1、OCRコード2、OCRコード3(認識エラーの例)、自治体ID、税目、納付金額、延滞金(認識エラーの例)、合計金額、指定期日、金融機関コード、支店コード、収納日、イメージID、登録日、登録スキャナID、更新組織ID、最終更新日及びステータスIDを更新する。
【0154】
また、OCR部G7は、未確定帳票、及び、OCR処理でエラーが発生した場合には、コードデータテーブルT4のステータスIDを“未処理”状態として、部分的に生成されたコードデータのみを登録するように、コードデータ記憶部S4内のコードデータテーブルT4を更新する。また、正常終了とエラー発生のいずれの場合にしても、OCR部G7は、ナンバリング番号、イメージID及びコードIDを統合管理部G13に通知する。
【0155】
統合管理部G13は、この通知により、ナンバリング番号、イメージID及びコードIDを取得する。また、統合管理部G13は、取得したコードIDに基づいて、コードデータテーブルT4のステータスIDを取得(確認)した後、第1エントリ処理を促すための処理通知を収納代理機関端末202に送信する。
【0156】
処理(8)において、収納代理機関端末202では、処理通知を受けると、エントリ担当者の操作により、第1エントリ部G8がイメージ記憶部S2内のイメージデータLi及びコードデータ記憶部S4内のコードデータを表示してエントリ処理を実行し、コードデータを適宜、修正して確定する。
【0157】
例えば、第1エントリ部G8は、未確定の帳票LのイメージデータLiとコードデータテーブルT4を表示し、エントリ担当者の操作により、コードデータテーブルT4の修正及び補完を行い、図7の(e)列に示すように、コードデータテーブルT4の延滞金(認識エラーの修正例)、更新ユーザID、更新組織ID、IPアドレス、最終更新日、ステータスIDを確定する。
【0158】
確定後、第1エントリ部G8は、確定したコードデータテーブルT4内のコードID、イメージID、更新日、更新ユーザ名及び更新組織名を含む電子出納印付加要求を電子出納印付加部G14に送信する。電子出納印付加部G14は、この電子出納印付加要求を含む電子出納印発行要求を統合管理部G13に送信する。
【0159】
統合管理部G13は、この電子出納印発行要求内のコードIDに基づいてコードデータテーブルT4内のステータスIDを取得した後、電子出納印発行要求内のコードID及びイメージIDに基づいて第1の電子出納印IDを発行し、当該第1の電子出納印IDを電子出納印付加部G14に送信する。
【0160】
電子出納印付加部G14は、この第1の電子出納印IDと、電子出納印付加要求内の更新日、更新ユーザ名及び更新組織名とを、電子出納印付加要求内のイメージIDに対応するイメージデータLiに付加する。
【0161】
なお、イメージデータLiに付加された情報によれば、指定金融機関端末302及び自治体端末102で収納代理機関200による収納済を確認できるため、帳票Lの現物が郵送されなくても、従来の担保レベルを維持することができる。このことは、第2エントリ部G10における電子出納印付加部G14による付加情報でも同様である。
【0162】
また、電子出納印付加部G14は、図5の(f)列に示すように、イメージ管理テーブルT2内の電子出納印ID1を更新する。さらに、電子出納印付加部G14は、電子出納印付加要求内のコードIDに基づいてコードデータテーブルT4から更新組織ID及び更新ユーザIDを取得し、図10の(f)列に示すように、電子出納印テーブルT7内の電子出納印ID、更新日、更新組織ID、更新組織名、更新ユーザID及び更新ユーザ名を更新する。
【0163】
また、収納代理機関200のエントリ担当者は、収納代理機関端末202の操作により、納税者tpから受けた税金を指定金融機関口座に送金する。
【0164】
処理(9)において、消し込みデータ生成部G9は、第1エントリ部G8により確定したコードデータテーブルT4と、消し込みマスタ記憶部S1内の消し込みマスタテーブルT1とを読出し、図8に示したように、両テーブルT4,T1間で一致する“通知書番号”に関連付けられた消し込みID、通知書番号、納税者番号、納付金額、延滞金、合計金額、収納日、登録日、最終更新日及びステータスIDを消し込みデータ記憶部S5内の消し込みデータテーブルT5に書込む。
【0165】
また、消し込みデータ生成部G9は、消し込みデータテーブルT5の書込完了を示すステータスIDを統合管理部G13に通知する。統合管理部G13は、この通知により、消し込みデータテーブルT5のステータスIDを取得すると、第2エントリ処理を促すための処理通知を指定金融機関端末302に送信する。
【0166】
処理(10)において、指定金融機関端末302では、処理通知を受けると、エントリ担当者の操作により、第2エントリ部G10がイメージ記憶部S2内のイメージデータLi、コードデータ記憶部S4内のコードデータテーブルT4及び消し込みデータ記憶部S5内の消し込みデータテーブルT5を表示してエントリ処理を実行し、図8と図7の(h)列とに示すように、消し込みデータテーブルT5及びコードデータテーブルT4のOCRコード3(認識エラーの修正例)、更新ユーザID、更新組織ユーザID、IPアドレス、最終更新日、ステータスIDを確定する。
【0167】
確定後、第2エントリ部G10は、確定したコードデータテーブルT4内のコードID、イメージID、更新日、更新ユーザ名及び更新組織名を含む電子出納印付加要求を電子出納印付加部G14に送信する。電子出納印付加部G14は、この電子出納印付加要求を含む電子出納印ID発行要求を統合管理部G13に送信する。
【0168】
統合管理部G13は、この電子出納印ID発行要求内のコードIDに基づいてコードデータテーブルT4内のステータスIDを取得した後、電子出納印ID発行要求内のコードID及びイメージIDに基づいて第2の電子出納印IDを発行し、当該第2の電子出納印IDを電子出納印付加部G14に送信する。
【0169】
電子出納印付加部G14は、この第2の電子出納印IDと、電子出納印付加要求内の更新日、更新ユーザ名及び更新組織名とを、電子出納印付加要求内のイメージIDに対応するイメージデータLiに付加する。
【0170】
また、電子出納印付加部G14は、図5の(i)列に示すように、イメージ管理テーブルT2内の電子出納印ID2及び登録日を更新する。さらに、電子出納印付加部G14は、電子出納印付加要求内のコードIDに基づいてコードデータテーブルT4から更新組織ID及び更新ユーザIDを取得し、図10の(i)列に示すように、電子出納印テーブルT7内の電子出納印ID、更新日、更新組織ID、更新組織名、更新ユーザID及び更新ユーザ名を更新する。
【0171】
しかる後、指定金融機関300の担当者は、指定金融機関端末302の操作により、指定金融機関口座に送金された税金を自治体口座に入金する。
【0172】
処理(11)において、最終データ生成部G11は、消し込みデータテーブルT5内の消し込みID、通知書番号、納税者番号、納付金額、延滞金、合計金額、収納日及びステータスIDと、この通知書番号に対応するコードデータテーブルT4内の通知書番号、イメージID、自治体ID、最終更新日及びステータスIDとに基づいて、図9に示すように、消し込みID、イメージID、通知書番号、納税者番号、自治体ID、納付金額、延滞金、合計金額、収納日、登録日、最終更新日及びステータスIDを最終データ記憶部S6内の最終データテーブルT6に書き込む。
【0173】
また、最終データ生成部G11は、最終データテーブルT6の書込完了を統合管理部G13に通知する。統合管理部G13は、この通知により、最終データテーブルT6の書込完了状態を取得する。
【0174】
処理(12)において、自治体端末102では、担当者の操作により、照会部G12が最終データ記憶部S6内の最終データテーブルT6及びイメージ記憶部S2内のイメージデータLiを表示する。担当者は、表示された最終データテーブルT6及びイメージデータLiの内容と状態を確認する。
【0175】
自治体端末102は、担当者による内容と状態の確認後、担当者の操作により、処理を終了する。
【0176】
処理(13)において、統合管理部G13は、処理(1)と処理(5)〜(12)の帳票処理の進捗状況を管理すると共に、エントリ処理を促す処理通知を収納代理機関端末202及び指定金融機関端末302に送信することにより、帳票処理を円滑に進めている。
【0177】
上述したように本実施形態によれば、収納代理機関200のスキャナ装置201から受けたイメージデータLiに対して、帳票処理システム400がモデル認識及びOCR処理を実行した後、収納代理機関端末202及び指定金融機関端末302の操作に応じて電子出納印IDを含む情報を付加したイメージデータLiを自治体端末102から照会する構成により、従来の指定金融機関300及び自治体100におけるスキャニング、モデル認識、OCR処理及び郵送を省略したため、スキャニング、モデル認識、OCR処理及び郵送を重複せずに実行でき、処理効率を向上できる。
【0178】
なお、上記の各実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、DVDなど)、光磁気ディスク(MO)、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することもできる。
【0179】
また、この記憶媒体としては、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であっても良い。
【0180】
また、記憶媒体からコンピュータにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワークソフト等のMW(ミドルウェア)等が上記実施形態を実現するための各処理の一部を実行しても良い。
【0181】
さらに、各実施形態における記憶媒体は、コンピュータと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝送されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記憶媒体も含まれる。
【0182】
また、記憶媒体は1つに限らず、複数の媒体から上記の各実施形態における処理が実行される場合も本発明における記憶媒体に含まれ、媒体構成は何れの構成であっても良い。
【0183】
なお、各実施形態におけるコンピュータは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、上記の各実施形態における各処理を実行するものであって、パソコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であっても良い。
【0184】
また、各実施形態におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本発明の機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
【0185】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0186】
100…自治体、101…プリンタ装置、102…自治体端末、200…収納代理機関、201…スキャナ装置、202…収納代理機関端末、300…指定金融機関、302…指定金融機関端末、400…帳票処理システム、S0…納税者元帳記憶装置、S1…消し込みマスタ記憶部、S2…イメージ記憶部、S3…モデル記憶部、S4…コードデータ記憶部、S5…消し込みデータ記憶部、S6…最終データ記憶部、S7…電子出納印テーブル記憶部、G1…消し込みマスタ書込部、G5…スキャニング部、G6…モデル認識部、G7…OCR部、G8…第1エントリ部、G9…消し込みデータ生成部、G10…第2エントリ部、G11…最終データ生成部、G12…照会部、G13…統合管理部、G14…電子出納印付加部、L…帳票、Li…イメージデータ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
税公金収納用の帳票を発行する自治体に配置された第1端末及び納税者元帳記憶装置と、前記自治体の収納代理機関に配置された第2端末及びスキャナ装置と、前記自治体の指定金融機関に配置された第3端末とに通信可能で選択的に実行される各実行サーバ装置及び保管サーバ装置を備えた帳票処理システムであって、
前記保管サーバ装置は、
前記納税者元帳記憶装置に記憶された前記帳票毎の通知書番号を含む帳票記載情報を記憶する消し込みマスタ記憶手段と、
前記スキャナ装置から送信された前記帳票のイメージデータを記憶し、前記第1端末から照会可能なイメージ記憶手段と、
前記帳票のサイズ及びフォーム毎に、当該帳票のイメージデータ内の読取対象領域を示すモデル情報を記憶するモデル記憶手段と、
前記イメージデータから生成されたコードデータを記憶するコード記憶手段と、
前記帳票記載情報とステータスIDとを記憶する消し込みデータ記憶手段と、
前記帳票記載情報とステータスIDとを記憶し、前記第1端末から照会可能な最終データ記憶手段と
を備え、
前記各実行サーバ装置は、
前記納税者元帳記憶装置内の帳票記載情報を前記消し込みマスタ記憶手段に書込む帳票情報書込手段と、
前記イメージ記憶手段内のイメージデータに基づいて、当該イメージデータのサイズ及びフォームに適合するモデル情報を認識するモデル認識手段と、
前記認識されたモデル情報に基づいて前記イメージ記憶手段内のイメージデータの読取対象領域からOCR処理によりコードデータを生成し、当該コードデータを前記コード記憶手段に書込むコードデータ生成手段と、
前記コードデータの書込み後、前記第2端末に処理通知を送信して処理を促す第1の処理促進手段と、
前記第2端末の操作に応じて、前記イメージ記憶手段内のイメージデータに第1の電子出納印IDを付加する第1の付加手段と、
前記第1の電子出納印IDの付加後、前記コード記憶手段内のコードデータに含まれる通知書番号に基づいて前記消し込みマスタ記憶手段から読み出した帳票記載情報と、前記収納代理機関の処理済を示すステータスIDとを前記消し込みデータ記憶手段に書込む消し込みデータ書込手段と、
前記消し込みデータ記憶手段への書込み後、前記第3端末に処理通知を送信して処理を促す第2の処理促進手段と、
前記第3端末の操作に応じて、前記イメージ記憶手段内のイメージデータに第2の電子出納印IDを付加する第2の付加手段と、
前記第2の電子出納印IDの付加後、前記コード記憶手段内の通知書番号に基づいて、前記消し込みデータ記憶手段から読み出した帳票記載情報と、前記指定金融機関の処理済を示すステータスIDとを前記最終データ記憶手段に書込む最終データ書込手段と
を備えた帳票処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の帳票処理システムが備えた各実行サーバ装置のうちの前記選択的に実行される実行サーバ装置内の各手段が実行する帳票処理方法において、
前記帳票情報書込手段が、前記納税者元帳記憶装置内の帳票記載情報を前記帳票情報記憶工程に書込む帳票情報書込工程と、
前記モデル認識手段が、前記イメージ記憶手段内のイメージデータに基づいて、当該イメージデータのサイズ及びフォームに適合するモデル情報を認識するモデル認識工程と、
前記コードデータ生成手段が、前記認識されたモデル情報に基づいて前記イメージ記憶手段内のイメージデータの読取対象領域からOCR処理によりコードデータを生成し、当該コードデータを前記コード記憶手段に書込むコードデータ生成工程と、
前記第1の処理促進手段が、前記コードデータの書込み後、前記第2端末に処理通知を送信して処理を促す第1の処理促進工程と、
前記第1の付加手段が、前記第2端末の操作に応じて、前記イメージ記憶手段内のイメージデータに第1の電子出納印IDを付加する第1の付加工程と、
前記消し込みデータ書込手段が、前記第1の電子出納印IDの付加後、前記コード記憶手段内のコードデータに含まれる通知書番号に基づいて前記消し込みマスタ記憶手段から読み出した帳票記載情報と、前記収納代理機関の処理済を示すステータスIDとを前記消し込みデータ記憶手段に書込む消し込みデータ書込工程と、
前記第2の処理促進手段が、前記消し込みデータ記憶手段への書込み後、前記第3端末に処理通知を送信して処理を促す第2の処理促進工程と、
前記第2の付加手段が、前記第3端末の操作に応じて、前記イメージ記憶手段内のイメージデータに第2の電子出納印IDを付加する第2の付加工程と、
前記最終データ書込手段が、前記第2の電子出納印IDの付加後、前記コード記憶手段内の通知書番号に基づいて、前記消し込みデータ記憶手段から読み出した帳票記載情報と、前記指定金融機関の処理済を示すステータスIDとを前記最終データ記憶手段に書込む最終データ書込工程と
を備えた帳票処理方法。
【請求項3】
税公金収納用の帳票を発行する自治体に配置された第1端末及び納税者元帳記憶装置と、前記自治体の収納代理機関に配置された第2端末及びスキャナ装置と、前記自治体の指定金融機関に配置された第3端末とに通信可能で選択的に実行される各実行サーバ装置及び保管サーバ装置を備えた帳票処理システムのうち、前記各実行サーバ装置に用いられるプログラムであって、
前記保管サーバ装置は、
前記納税者元帳記憶装置に記憶された前記帳票毎の通知書番号を含む帳票記載情報を記憶する消し込みマスタ記憶手段と、
前記スキャナ装置から送信された前記帳票のイメージデータを記憶し、前記第1端末から照会可能なイメージ記憶手段と、
前記帳票のサイズ及びフォーム毎に、当該帳票のイメージデータ内の読取対象領域を示すモデル情報を記憶するモデル記憶手段と、
前記イメージデータから生成されたコードデータを記憶するコード記憶手段と、
前記帳票記載情報とステータスIDとを記憶する消し込みデータ記憶手段と、
前記帳票記載情報とステータスIDとを記憶し、前記第1端末から照会可能な最終データ記憶手段と
を備えており、
前記各実行サーバ装置を、
前記納税者元帳記憶装置内の帳票記載情報を前記消し込みマスタ記憶手段に書込む帳票情報書込手段、
前記イメージ記憶手段内のイメージデータに基づいて、当該イメージデータのサイズ及びフォームに適合するモデル情報を認識するモデル認識手段、
前記認識されたモデル情報に基づいて前記イメージ記憶手段内のイメージデータの読取対象領域からOCR処理によりコードデータを生成し、当該コードデータを前記コード記憶手段に書込むコードデータ生成手段、
前記コードデータの書込み後、前記第2端末に処理通知を送信して処理を促す第1の処理促進手段、
前記第2端末の操作に応じて、前記イメージ記憶手段内のイメージデータに第1の電子出納印IDを付加する第1の付加手段、
前記第1の電子出納印IDの付加後、前記コード記憶手段内のコードデータに含まれる通知書番号に基づいて前記消し込みマスタ記憶手段から読み出した帳票記載情報と、前記収納代理機関の処理済を示すステータスIDとを前記消し込みデータ記憶手段に書込む消し込みデータ書込手段、
前記消し込みデータ記憶手段への書込み後、前記第3端末に処理通知を送信して処理を促す第2の処理促進手段、
前記第3端末の操作に応じて、前記イメージ記憶手段内のイメージデータに第2の電子出納印IDを付加する第2の付加手段、
前記第2の電子出納印IDの付加後、前記コード記憶手段内の通知書番号に基づいて、前記消し込みデータ記憶手段から読み出した帳票記載情報と、前記指定金融機関の処理済を示すステータスIDとを前記最終データ記憶手段に書込む最終データ書込手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項1】
税公金収納用の帳票を発行する自治体に配置された第1端末及び納税者元帳記憶装置と、前記自治体の収納代理機関に配置された第2端末及びスキャナ装置と、前記自治体の指定金融機関に配置された第3端末とに通信可能で選択的に実行される各実行サーバ装置及び保管サーバ装置を備えた帳票処理システムであって、
前記保管サーバ装置は、
前記納税者元帳記憶装置に記憶された前記帳票毎の通知書番号を含む帳票記載情報を記憶する消し込みマスタ記憶手段と、
前記スキャナ装置から送信された前記帳票のイメージデータを記憶し、前記第1端末から照会可能なイメージ記憶手段と、
前記帳票のサイズ及びフォーム毎に、当該帳票のイメージデータ内の読取対象領域を示すモデル情報を記憶するモデル記憶手段と、
前記イメージデータから生成されたコードデータを記憶するコード記憶手段と、
前記帳票記載情報とステータスIDとを記憶する消し込みデータ記憶手段と、
前記帳票記載情報とステータスIDとを記憶し、前記第1端末から照会可能な最終データ記憶手段と
を備え、
前記各実行サーバ装置は、
前記納税者元帳記憶装置内の帳票記載情報を前記消し込みマスタ記憶手段に書込む帳票情報書込手段と、
前記イメージ記憶手段内のイメージデータに基づいて、当該イメージデータのサイズ及びフォームに適合するモデル情報を認識するモデル認識手段と、
前記認識されたモデル情報に基づいて前記イメージ記憶手段内のイメージデータの読取対象領域からOCR処理によりコードデータを生成し、当該コードデータを前記コード記憶手段に書込むコードデータ生成手段と、
前記コードデータの書込み後、前記第2端末に処理通知を送信して処理を促す第1の処理促進手段と、
前記第2端末の操作に応じて、前記イメージ記憶手段内のイメージデータに第1の電子出納印IDを付加する第1の付加手段と、
前記第1の電子出納印IDの付加後、前記コード記憶手段内のコードデータに含まれる通知書番号に基づいて前記消し込みマスタ記憶手段から読み出した帳票記載情報と、前記収納代理機関の処理済を示すステータスIDとを前記消し込みデータ記憶手段に書込む消し込みデータ書込手段と、
前記消し込みデータ記憶手段への書込み後、前記第3端末に処理通知を送信して処理を促す第2の処理促進手段と、
前記第3端末の操作に応じて、前記イメージ記憶手段内のイメージデータに第2の電子出納印IDを付加する第2の付加手段と、
前記第2の電子出納印IDの付加後、前記コード記憶手段内の通知書番号に基づいて、前記消し込みデータ記憶手段から読み出した帳票記載情報と、前記指定金融機関の処理済を示すステータスIDとを前記最終データ記憶手段に書込む最終データ書込手段と
を備えた帳票処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の帳票処理システムが備えた各実行サーバ装置のうちの前記選択的に実行される実行サーバ装置内の各手段が実行する帳票処理方法において、
前記帳票情報書込手段が、前記納税者元帳記憶装置内の帳票記載情報を前記帳票情報記憶工程に書込む帳票情報書込工程と、
前記モデル認識手段が、前記イメージ記憶手段内のイメージデータに基づいて、当該イメージデータのサイズ及びフォームに適合するモデル情報を認識するモデル認識工程と、
前記コードデータ生成手段が、前記認識されたモデル情報に基づいて前記イメージ記憶手段内のイメージデータの読取対象領域からOCR処理によりコードデータを生成し、当該コードデータを前記コード記憶手段に書込むコードデータ生成工程と、
前記第1の処理促進手段が、前記コードデータの書込み後、前記第2端末に処理通知を送信して処理を促す第1の処理促進工程と、
前記第1の付加手段が、前記第2端末の操作に応じて、前記イメージ記憶手段内のイメージデータに第1の電子出納印IDを付加する第1の付加工程と、
前記消し込みデータ書込手段が、前記第1の電子出納印IDの付加後、前記コード記憶手段内のコードデータに含まれる通知書番号に基づいて前記消し込みマスタ記憶手段から読み出した帳票記載情報と、前記収納代理機関の処理済を示すステータスIDとを前記消し込みデータ記憶手段に書込む消し込みデータ書込工程と、
前記第2の処理促進手段が、前記消し込みデータ記憶手段への書込み後、前記第3端末に処理通知を送信して処理を促す第2の処理促進工程と、
前記第2の付加手段が、前記第3端末の操作に応じて、前記イメージ記憶手段内のイメージデータに第2の電子出納印IDを付加する第2の付加工程と、
前記最終データ書込手段が、前記第2の電子出納印IDの付加後、前記コード記憶手段内の通知書番号に基づいて、前記消し込みデータ記憶手段から読み出した帳票記載情報と、前記指定金融機関の処理済を示すステータスIDとを前記最終データ記憶手段に書込む最終データ書込工程と
を備えた帳票処理方法。
【請求項3】
税公金収納用の帳票を発行する自治体に配置された第1端末及び納税者元帳記憶装置と、前記自治体の収納代理機関に配置された第2端末及びスキャナ装置と、前記自治体の指定金融機関に配置された第3端末とに通信可能で選択的に実行される各実行サーバ装置及び保管サーバ装置を備えた帳票処理システムのうち、前記各実行サーバ装置に用いられるプログラムであって、
前記保管サーバ装置は、
前記納税者元帳記憶装置に記憶された前記帳票毎の通知書番号を含む帳票記載情報を記憶する消し込みマスタ記憶手段と、
前記スキャナ装置から送信された前記帳票のイメージデータを記憶し、前記第1端末から照会可能なイメージ記憶手段と、
前記帳票のサイズ及びフォーム毎に、当該帳票のイメージデータ内の読取対象領域を示すモデル情報を記憶するモデル記憶手段と、
前記イメージデータから生成されたコードデータを記憶するコード記憶手段と、
前記帳票記載情報とステータスIDとを記憶する消し込みデータ記憶手段と、
前記帳票記載情報とステータスIDとを記憶し、前記第1端末から照会可能な最終データ記憶手段と
を備えており、
前記各実行サーバ装置を、
前記納税者元帳記憶装置内の帳票記載情報を前記消し込みマスタ記憶手段に書込む帳票情報書込手段、
前記イメージ記憶手段内のイメージデータに基づいて、当該イメージデータのサイズ及びフォームに適合するモデル情報を認識するモデル認識手段、
前記認識されたモデル情報に基づいて前記イメージ記憶手段内のイメージデータの読取対象領域からOCR処理によりコードデータを生成し、当該コードデータを前記コード記憶手段に書込むコードデータ生成手段、
前記コードデータの書込み後、前記第2端末に処理通知を送信して処理を促す第1の処理促進手段、
前記第2端末の操作に応じて、前記イメージ記憶手段内のイメージデータに第1の電子出納印IDを付加する第1の付加手段、
前記第1の電子出納印IDの付加後、前記コード記憶手段内のコードデータに含まれる通知書番号に基づいて前記消し込みマスタ記憶手段から読み出した帳票記載情報と、前記収納代理機関の処理済を示すステータスIDとを前記消し込みデータ記憶手段に書込む消し込みデータ書込手段、
前記消し込みデータ記憶手段への書込み後、前記第3端末に処理通知を送信して処理を促す第2の処理促進手段、
前記第3端末の操作に応じて、前記イメージ記憶手段内のイメージデータに第2の電子出納印IDを付加する第2の付加手段、
前記第2の電子出納印IDの付加後、前記コード記憶手段内の通知書番号に基づいて、前記消し込みデータ記憶手段から読み出した帳票記載情報と、前記指定金融機関の処理済を示すステータスIDとを前記最終データ記憶手段に書込む最終データ書込手段、
として機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図6】
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【図10】
【図11】
【図12】
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【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−190410(P2012−190410A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−55558(P2011−55558)
【出願日】平成23年3月14日(2011.3.14)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(301063496)東芝ソリューション株式会社 (1,478)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月14日(2011.3.14)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(301063496)東芝ソリューション株式会社 (1,478)
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