説明

帳票設計装置及びプログラム

【課題】帳票の設計を容易に行うと共に、ドットパターンを周辺領域分大きめに印刷し、当該周辺領域を隠蔽インキでさらに印刷することで電子ペンの認識率を向上させ、且つ、デザイン上の問題を解消することができる帳票設計装置を提供する。
【解決手段】設計者は、帳票設計装置を使用して、GUI等により帳票を構成する項目の位置を指定することで設計を行う。そして、帳票設計装置は、設計者が指定した項目の位置や大きさに関する情報を項目位置情報として取得し、当該項目位置情報に基づいて項目領域及び周辺領域に配置するドット版を作成する。また、帳票設計装置は、取得した項目位置情報に基づいて周辺領域のドット版の上にさらに配置するマスク版を作成する。そして、帳票設計装置は、作成したドット版及びマスク版に基づいて、帳票の設計画面を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ペンを利用する帳票を設計、印刷する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、官公庁、金融機関あるいは民間会社その他に提出する申請書などの各種書類(以下、「各種申請書類」と呼ぶ。)には利用者がボールペンなどを利用して必要事項を記入し、記入済みの書類を提出していた。一方、近年では、従来からの紙の帳票の代わりに、帳票を電子化した電子フォームが利用されてきている。電子フォームは、紙の帳票の記入項目などを複数のフィールドとして含む電子データである。帳票を作成する利用者は、パーソナルコンピュータなどに電子フォームを読み込んで表示装置上に表示し、キーボードやマウスなどの入力装置を操作して電子フォームに必要事項を入力する。入力された事項は電子データとして取得され、ネットワークなどを通じて当該帳票の提出先機関などに送信することができる。
【0003】
しかし、官公庁、金融機関あるいは民間会社などに提出する各種申請書類を作成する場合、パーソナルコンピュータの操作方法に関する知識を十分に有しない利用者や、キーボード入力をあまり得意としない利用者などにとっては、上述の電子フォームを上手に利用することは難しいことが多い。そのような利用者にとっては、むしろ従来から行われているように、紙の帳票に対してペン入力する方法が最も容易である。
【0004】
このような場合に有効な入力デバイスとして、近年、「電子ペン」、「デジタルペン」などと呼ばれるペン型入力デバイスが登場しており(以下、本明細書では「電子ペン」と呼ぶ。)、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto社が開発した「アノトペン(Anoto pen)」が知られている。アノトペンは、所定のドットパターンが印刷された専用紙(以下、「専用ペーパー」と呼ぶ。)とペアで使用される。アノトペンは、通常のインクタイプのペン先部に加えて、専用紙上のドットパターンを読み取るための小型カメラと、データ通信ユニットを搭載している。利用者が専用紙上にアノトペンで文字などを書いたり、専用紙上に図案化されている画像をチェックしたりすると、ペンの移動に伴って小型カメラが専用紙上のドットパターンを検出し、利用者が書き込んだ文字、画像などの記入データ(「ストロークデータ」ともいう)が取得される。この記入データが、データ通信ユニットによりアノトペンから近くのパーソナルコンピュータや携帯電話などの端末装置に送信される。
【0005】
このとき、電子ペンの仕様として、配置したドットパターンの外側を取り囲む一定の幅の周辺領域は、ストロークデータが取得できない読取不能領域である。この読取不能領域は、ドットパターンを専用ペーパーの全面に配置した場合にはデザイン上大きな問題ではないが、ドットパターンを専用ペーパーの一部に配置した場合に様々な問題が生ずる。
【0006】
具体的には、問題を解消するため、読取不能領域への対応として実際に配置したい領域の周辺領域にもドットパターンを配置することが考えられるが、これは版作成の負担がかなり大きい。また、余分に配置した周辺領域にも、ドットパターンによる黒色の網点が印刷されるため、デザイン上の問題が生ずる。このような、読取不能領域による弊害は、配置した領域が狭いほど大きくなる。
【0007】
なお、赤外線を吸収するインキの上に、隠蔽インキで印刷を行う技術については、特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開昭63−307996
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、帳票の設計を容易に行うと共に、ドットパターンを周辺領域分大きめに印刷し、当該周辺領域を隠蔽インキでさらに印刷することで電子ペンの認識率を向上させ、且つ、デザイン上の問題を解消することができる帳票設計装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の1つの観点では、電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷され、複数の項目から構成される電子ペン用帳票を使用した帳票設計装置であって、前記ドットパターンが印刷される領域に配置するドット版と、赤外線を透過する隠蔽インキが印刷される領域に配置するマスク版とを有しており、利用者により指定された前記項目の位置及び大きさの少なくとも1つ以上に関する項目位置情報を取得する項目位置情報取得手段と、前記項目位置情報に基づいて、前記項目に対する項目領域と、前記項目の外側を一定の幅で囲む周辺領域とに配置するドット版を作成するドット版作成手段と、前記項目位置情報に基づいて、前記周辺領域の前記ドット版の上にさらに配置する前記マスク版を作成するマスク版作成手段と、作成した前記ドット版及び前記マスク版に基づいて、前記帳票の設計画面を表示する表示手段と、を備える。
【0011】
上記のように構成された帳票設計装置において、利用者はGUI(Graphical User Interface)等により、帳票を構成する項目の位置を指定することで設計を行う。ここで、利用者とは、帳票の設計を行う設計者等である。具体的に、利用者は、マウスを利用して大きさを自在に変化させることができるブロックを任意の位置に配置すること等により設計を行う。そして、帳票設計装置は、利用者が指定した項目の位置や大きさに関する情報を項目位置情報として取得する。さらに、帳票設計装置は、取得した項目位置情報に基づいて項目領域及び周辺領域に配置するドット版を作成する。これは、実際の印刷の際、項目領域のみならず周辺領域にもドットパターンが印刷されることを示している。電子ペンは、ドットパターンを読み取ることで、利用者が記入したストロークデータを取得するものである。しかし、ドットパターンの仕様として、配置したドットパターンの外側、一定の幅の領域は、電子ペンのストロークデータが取得できない読取不能領域である。よって、このように、項目領域のみならず周辺領域にもドットパターンを印刷することで、電子ペンの認識率を高めることができる。
【0012】
また、帳票設計装置は、取得した項目位置情報に基づいて周辺領域に配置するマスク版を作成する。これは、実際の印刷の際、項目領域からはみ出した周辺領域のドットパターンの上に、さらに隠蔽インキが印刷されることを示している。このように、赤外線を透過する隠蔽インキを印刷することで、電子ペンの認識率は高めたまま、帳票のデザイン上の問題を解消することができる。そして、帳票設計装置は、作成したドット版及びマスク版に基づいて、帳票の設計画面を表示する。本発明によれば、電子ペンの認識率向上及びデザイン上の問題解消のために帳票上のどの位置にドットパターン又は隠蔽インキが印刷されるかを、設計画面により利用者が容易に認識することができる。
【0013】
上記帳票設計装置の一態様では、前記表示手段は、前記ドット版と前記マスク版とを区別できるように表示し、さらに前記ドット版の枠を破線で表示する。これにより、利用者は、帳票上のどの位置にドットパターン又は隠蔽インキが印刷されるかを容易且つ明確に認識することができる。
【0014】
上記帳票設計装置の他の一態様では、前記電子ペンは、前記ドットパターンを読み取ることで、当該電子ペンを移動させることにより生じるストロークを取得するためのカメラを有しており、前記項目を囲む一定の幅は、前記電子ペンのペン先の位置と、前記カメラの撮影範囲とのズレ幅である。
【0015】
上記のように構成された帳票設計装置において使用される電子ペンは、カメラを有しており、当該電子ペンの移動に伴ってカメラが帳票上のドットパターンを検出することで、ストロークデータを取得する。カメラは通常電子ペンのペン先付近に備え付けられているが、電子ペンを使用する際に傾けることでペン先部とカメラの撮影範囲とには一定の誤差が生じる。そのため、電子ペンの実際のストロークと、カメラが読み取るストロークとの間にズレ幅が存在している。よって、電子ペン用帳票を構成する項目を囲む一定の幅とは、電子ペンのペン先の位置と、カメラの撮影範囲とのズレ幅となる。
【0016】
上記帳票設計装置のさらに他の一態様では、前記項目位置情報に基づいて、前記ドット版が重複する箇所があるか否かを判定する重複判定手段と、前記重複判定手段が重複すると判定した場合に、警告を表示する警告表示手段とをさらに備える。これによれば、利用者が、ドット版が重複するような設計をした場合に警告を表示して設計変更させることができる。ドット版はドットパターンが印刷されることを示しており、当該ドットパターンはドット版毎にそれぞれ異なるため重複することはできないからである。
【0017】
本発明の別の観点では、電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷され、複数の項目から構成される電子ペン用帳票を使用したコンピュータにより実行されるプログラムであって、前記ドットパターンが印刷される領域に配置されるドット版と、赤外線を透過する隠蔽インキが印刷される領域に配置されるマスク版とを有しており、利用者により指定された前記項目の位置及び大きさの少なくとも1つ以上に関する項目位置情報を取得する項目位置情報取得手段、前記項目位置情報に基づいて、前記項目に対する項目領域と、前記項目の外側を一定の幅で囲む周辺領域とに配置するドット版を作成するドット版作成手段、前記項目位置情報に基づいて、前記周辺領域の前記ドット版の上に、さらに配置する前記マスク版を作成するマスク版作成手段、作成した前記ドット版及び前記マスク版に基づいて、前記帳票の設計画面を表示する表示手段、として前記コンピュータを機能させる。
【0018】
上記プログラムをコンピュータにより実行することにより、上述の帳票設計装置を実現することができる。また、上述の帳票設計装置の各態様も同様に実現することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、帳票の設計を容易に行うと共に、ドットパターンを周辺領域分大きめに印刷し、当該周辺領域を隠蔽インキでさらに印刷することで電子ペンの認識率を向上させ、且つ、デザイン上の問題を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】電子ペンの使用形態を模式的に示す図である。
【図2】電子ペンの構造を示す機能ブロック図である。
【図3】専用ペーパーに印刷されたドットパターンによる情報の表現方法を説明する図である。
【図4】ドットパターン及びそれに対応する情報の例である。
【図5】専用ペーパーにより構成される帳票の構造を示す。
【図6】電子ペン用帳票の例を示す。
【図7】帳票に印刷されたドット領域及び読取不能領域と、電子ペンとの関係を示す図である。
【図8】帳票の印刷方法を模式的に示す図である。
【図9】ドット版とマスク版を重ねて印刷する工程を模式的に示す図である。
【図10】従来の印刷順序と本実施形態の印刷順序をそれぞれ模式的に示す図である。
【図11】帳票設計時に表示される設計画面の例である。
【図12】帳票設計装置の機能ブロック図である。
【図13】帳票設計装置における設計処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。まず、本実施形態のシステムにおいて入力デバイスとして使用される電子ペンの概要について説明する。
【0022】
[電子ペン]
図1は電子ペンの使用形態を模式的に示す図であり、図2は電子ペンの構造を示す機能ブロック図である。図1に示すように、電子ペン10は、ドットパターンが印刷された専用ペーパー20と組み合わせて使用される。電子ペン10は、通常のインクペンと同様のペン先部17を備えており、利用者は通常のインクペンと同様に専用ペーパー20上に文字などを書くことになる。
【0023】
図2に示すように、電子ペン10は、その内部にプロセッサ11、メモリ12、データ通信ユニット13、バッテリー14、LED15、カメラ16及び圧力センサ18を備える。また、電子ペン10は通常のインクペンと同様の構成要素としてインクカートリッジ(図示せず)などを有する。
【0024】
電子ペン10は、ペン先部17により専用ペーパー20上に描かれたインクの軌跡をデータ化するのではなく、専用ペーパー20上で電子ペン10が移動した軌跡座標をデータ化する。LED15が専用ペーパー20上のペン先部17近傍を照明しつつ、カメラ16が専用ペーパー20に印刷されているドットパターンを読み取り、データ化する。つまり、電子ペン10は専用ペーパー20上で利用者が電子ペン10を移動させることにより生じるストロークを画像データ又はベクトルデータとして取得することができる。
【0025】
なお、詳細は後述するが、電子ペン10の仕様として、配置したドットパターンの外側を囲む一定の幅の領域は、電子ペン10のストロークデータが取得できない読取不能領域である。
【0026】
圧力センサ18は、利用者が電子ペン10により専用ペーパー上に文字などを書く際にペン先部17に与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、プロセッサ11へ供給する。プロセッサ11は、圧力センサ18から与えられる筆圧データに基づいて、LED15及びカメラ16のスイッチオン/オフの切換を行う。即ち、利用者が電子ペン10で専用ペーパー20上に文字などを書くと、ペン先部17には筆圧がかかる。よって、所定値以上の筆圧が検出されたときに、利用者が記述を開始したと判定して、LED15及びカメラ16を作動する。
【0027】
カメラ16は専用ペーパー20上のドットパターンを読み取り、そのパターンデータをプロセッサ11に供給する。プロセッサ11は、供給されたドットパターンから、専用ペーパー20上でのXY座標を算出する。
【0028】
プロセッサ11は、利用者の記述が行われる間に、筆圧の配列データ及びXY座標データを取得し、タイムスタンプ(時間情報)と関連付けてメモリ12に記憶していく。よって、メモリ12内には利用者の記述内容に対応するデータが時系列で記憶されていく。メモリ12の容量は例えば1Mバイト程度とすることができる。
【0029】
利用者により送信指示がなされるまでは、取得された全てのデータはメモリ12内に保持される。そして、利用者が送信指示を行うと、データ通信ユニット13により、電子ペン10と所定距離内にある端末装置25へメモリ12内のデータが送信される。基本的には、一度送信指示がなされると、電子ペン10はメモリ12内に記憶していた全てのデータを端末装置25へ送信するため、メモリ12内はクリアされる。よって、送信後にもう一度同じ情報を端末装置25へ送信したい場合には、利用者は専用ペーパー20上に再度記述を行う必要がある。なお、この場合、利用者は専用ペーパー20上にインクペンで書かれた文字などをなぞればよいことになる。
【0030】
電子ペン10自体は、送信ボタンなどの機能ボタンを備えておらず、送信指示その他の指示は、利用者が専用ペーパー20上の所定位置に設けられた専用ボックスを電子ペン10でチェックすることにより実行される。専用ボックスの位置座標には、予め送信指示が対応付けられており、プロセッサ11は専用ボックスの位置座標を受信すると、データ通信ユニット13にメモリ12内のデータを供給し、端末装置25への送信を行わせる。なお、電子ペン10は、データの送信完了を電子ペンの振動により示すことができる。
【0031】
バッテリー14は電子ペン10内の各要素に電源供給するためのものであり、例えば電子ペンのキャップ(図示せず)により電子ペン10自体の電源のオン/オフを行うことができる。
【0032】
このように、電子ペン10は利用者が専用ペーパー20上に記述した文字などに対応する座標データ及び筆圧データを取得して近傍の端末装置25へ送信する機能を有するが、電子ペン10のペン先部17は通常のインクペンとなっているため、専用ペーパー20上に記述した内容はオリジナルの原本として残るという特徴がある。即ち、紙の原本に対して記述するのと同時に、その内容を座標データなどの形態でリアルタイムに電子化することができる。
【0033】
なお、電子ペン10の標準機能によれば、電子ペン10により得られるデータは、原則として座標データ又はベクトルデータの形態であり、テキストデータではない。但し、電子ペン10は標準機能として、専用ペーパー20上に設けられた専用エリアに記述することにより、英数字に限りテキスト化する機能は備えている。
【0034】
また、電子ペン10内には、ペン自体及びその所有者に関するプロパティ情報(ペン情報及びペン所有者情報)を保持することができ、アプリケーションから参照することができる。ペン情報としては、バッテリーレベル、ペンID、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン、サブスクリプションプロバイダのIDなどを保持できる。また、ペン所有者情報としては、国籍、言語、タイムゾーン、emailアドレス、空きメモリ容量、名称、住所、ファックス/電話番号、携帯電話番号などを保持することができる。
【0035】
なお、上記の例におけるデータ通信ユニット13では、Bluetooth(登録商標)の無線伝送、USBケーブルを使用した有線伝送、端子などの接触によるデータ伝送など、各種の方法によって電子ペン10から端末装置25へのデータ送信を行うことが考えられる。
【0036】
次に、電子ペンにより利用者が記述した内容のXY座標データを取得する方法について説明する。前述のように専用ペーパー20には、所定のドットパターンが印刷されている。電子ペン10のカメラ16は、利用者が専用ペーパー20上に記述したインクの軌跡を読み取るのではなく、専用ペーパー20上のドットパターンを読み取る。実際、図1に示すように、LED15による照明エリア及びカメラ16の撮影エリア(照明エリア内に位置する)は、ペン先部17が専用ペーパー20に接触する位置とはずれている。
【0037】
ドットパターンはカーボンを含む専用インキなどで印刷されており、カメラ16はその専用インキによるパターンのみを認識することができる。専用インキ以外のインキ(カーボンを含まない)により、専用ペーパー上に罫線や枠などを印刷しても、電子ペンはそれらを認識することはない。よって、専用ペーパーを利用して各種申込書などの帳票を作成する際は、専用インキ以外のインキで入力枠や罫線、注意書きなどを印刷する。
【0038】
ドットパターンは、図3に例示するように、各ドットの位置がデータに対応付けされている。図3の例では、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右にシフトすることにより、0〜3の2ビット情報を表示した例である。このようにして表現された情報の組合せにより、専用ペーパー上の位置座標が決定される。図4(a)に例示するように、縦横2mmの範囲内に36個のドットが格子状に配置され、これらのドットにより示されるデータの配列(図4(b))が、その専用ペーパー上の位置座標と対応付けされている。よって、電子ペン10のカメラ16が図4(a)に示すようなドットパターンを撮影すると、プロセッサ11はカメラ16から入力されるドットパターンのデータに基づいて図4(b)に示すデータ配列を取得し、それに対応する専用ペーパー上の位置座標(即ち、そのドットパターンがその専用ペーパー上のどの位置にあるのか)をリアルタイムで算出する。なお、ドットパターンを認識する最小単位は2mm×2mmであり、カメラ16は毎秒100回程度の撮影を行う。
【0039】
次に、専用ペーパーについて説明する。専用ペーパーの構造の一例を図5に示す。図示のように、専用ペーパー20は、台紙30上にドットパターン32が印刷され、その上に罫線などの図案34が印刷されている。台紙30は通常は紙であり、ドットパターン32は前述のようにカーボンを含んだ専用インキにより印刷される。また、通常のインキなどにより図案34が印刷される。ドットパターンと図案とは同時に印刷してもよいし、いずれかを先に印刷してもよい。
【0040】
図案34の例を図6に示す。図6は、ある申込書36の例であり、複数の記入欄38や送信ボックス39が印刷されている。図6には明確に図示されておらず、詳細は後述するが、実際にはドットパターンが申込書36の全面に印刷されており、その上に記入欄38や送信ボックス39が通常のインキにより印刷されている。利用者は、ドットパターンを意識することなく、従来からある申込書と同様に、電子ペン10を使用して必要事項を申込書36の各記入欄38に記入すればよい。
【0041】
専用ペーパー20上のエリアは大きく2種類のエリアに分けることができる。1つは記入エリアであり、電子ペン10による記述内容をそのまま情報として取り扱うエリアである。図6の例では複数の記入欄38がこれに該当する。もう1つは機能エレメントであり、対応するエリア内を電子ペン10でチェックした際に、予めそのエリアに対して定義されているアクション、指示などを実行するようになっている。図6の例における送信ボックス39がこれに該当する。
【0042】
送信ボックス39は前述したように電子ペン10内に記憶されているデータを近傍の端末装置25へ送信するための指示を行う際に使用される。利用者が送信ボックス39内に電子ペン10でチェックを入れると、電子ペン10が送信ボックス内のドットパターンを読み取る。当該パターンは送信指示に対応付けられており、電子ペン10内のプロセッサ11はデータ通信ユニット13にメモリ12内の記憶データの送信命令を発する。
【0043】
ドットパターンの割り当ては、通常、アプリケーション(用紙の種類)毎に行われる。即ち、ある申込書内のドットパターンは1枚の用紙の中で重複することはないが、同一の申込書には全て同じドットパターンが印刷されている。よって、利用者が電子ペン10で必要事項を入力すると、その入力事項がその申込書のどの項目に対するものであるかを、申込書上の座標データから特定することができる。
【0044】
このように、ドットパターンを印刷した専用ペーパー上に所定の図案を印刷することにより、専用ペーパーを利用した各種申込書が作成できる。利用者は電子ペン10を使用して通常の要領で必要事項を記入すれば、その電子データが自動的に取得される。
【0045】
上記の例では、ドットパターンは専用ペーパー上にカーボンを含むインキにより印刷されているが、プリンタ及びカーボンを含むインクを使用してドットパターンを通常の紙上にプリントすることも可能である。さらに、専用ペーパー上の図案も印刷ではなく、プリンタにより形成することも可能である。ドットパターンをプリンタにより紙上に形成する場合には、1枚1枚に異なるドットパターンを形成することが可能である。よって、形成されたドットパターンの違いにより、それらの用紙1枚1枚を識別し、区別することが可能となる。
【0046】
なお、本明細書においては、「印刷」の語は、通常の印刷のみならず、プリンタによるプリントも含む概念とする。
【0047】
次に、電子ペンにより取得したデータの送信処理について図2を参照して説明する。電子ペン10が取得したデータは、主として利用者が入力した事項のデータであるが、通常はそのデータの送信先であるサービスサーバがどこであるかの情報は含まれていない。その代わりに、その専用ペーパーに関するアプリケーションやサービスを特定する情報が専用ペーパー上のドットパターンに含まれており、利用者の入力作業中に専用ペーパーからその情報が取得されている。よって、電子ペン10から記入データを受け取った端末装置25は、まず、問い合わせサーバ26に対して、その専用ペーパーに対して入力されたデータをどのサービスサーバ27へ送信すべきかの問い合わせを行う。問い合わせサーバ26は、専用ペーパー毎に、対応するサービスサーバの情報を有しており、端末装置25からの問い合わせに応じて、当該専用ペーパーに関するサービスなどを行うサービスサーバ27の情報(URLなど)を端末装置25へ回答する。それから、端末装置25は、電子ペンから取得した記入データをそのサービスサーバ27へ送信することになる。
【0048】
なお、上記の例では端末装置25、問い合わせサーバ26及びサービスサーバ27が別個に構成されているが、これらの幾つか又は全てを1つの装置として構成することも可能である。
【0049】
[読取不能領域]
次に、図7を参照して読取不能領域について詳しく説明する。図7(a)は、電子ペン用帳票(以下、「帳票」と呼ぶ。)に印刷されたドットパターンの領域(以下、「ドット領域」と呼ぶ。)と、読取不能領域とを示す図である。また、図7(b)は、電子ペンと読取不能領域の幅との関係を示す図である。
【0050】
図7(a)に示すように、斜線で示すドット領域52の外側を幅dで取り囲む周辺領域は、電子ペン10がストロークデータを取得できない読取不能領域41である。これは、電子ペン10の移動に伴ってカメラ16が帳票上のドットパターンを検出し、ストロークデータを取得するという当該電子ペン10の構成による。カメラ16は電子ペン10のペン先付近に備え付けられているが、図7(b)に示すように、記入時に電子ペン10を角度θ傾けることでペン先部17とカメラ16の撮影範囲には幅dの誤差が生じる。そのため、電子ペン10の実際のストロークと、カメラ16が読み取るストロークとの間にズレ幅dが存在する。よって、図7(a)に示すように、ドット領域52に対して、外側を幅dで取り囲む読取不能領域41が存在することになる。
【0051】
[印刷方法]
次に、図8及び図9を参照して、本実施形態における帳票の印刷方法の概要を述べておく。図8は、帳票の印刷方法を模式的に示す図である。また、図9は、後述するドット版とマスク版を重ねて印刷する工程を模式的に示す図である。なお、帳票は、上述の専用ペーパーとして作成されたものであり、項目に対する記入を認識するようにドットパターンを配置するものとする。
【0052】
図8(a)に示すように、帳票は、電子ペン10で名前を記入する項目を有するものである。ここで、項目に対する領域を項目領域50、項目を囲む枠を項目枠51と呼ぶ。この場合、項目領域50にのみドットパターンを配置すると、当該項目50の周辺領域(幅d)は上述のように認識不能領域であるため、正確なストロークデータを取得することができない。よって、正確なストロークデータを取得するためには、図8(b)に示すように、幅d分大きめに、即ち周辺領域にもドットパターンを配置しなければならない。そして、斜線で示すように、項目領域50と、幅d分大きめな周辺領域の双方にドットパターンを印刷する。ここで、ドットパターンを配置する領域をドット領域52、ドット領域52を囲む枠をドット版枠53と呼ぶ。即ち、ドット領域は、項目領域50と周辺領域を合わせた領域である。また、ドット領域に配置されるドットパターンをドット版と呼ぶ。なお、電子ペン10がアノトペンである場合、幅dの具体的な数値は7ミリ程度となる。
【0053】
ドットパターンが配置された領域は黒色の網点が印刷されるため、このままでは、項目枠10をはみでるように黒色の網点が印刷され、デザイン上問題が生じる。そこで、項目枠51とドット版枠53で囲まれる幅dの周辺領域に配置されたドットパターンは、図8(c)に示すように、帳票と同色の、例えば白色の隠蔽インキでマスクする。即ち、ドットパターン上をさらに隠蔽インキで印刷する。ここで、隠蔽インキを配置する領域をマスク領域54、マスク領域を囲む外側の枠をマスク版枠55と呼ぶ。また、マスク領域54に配置される隠蔽インキから構成されるマスクをマスク版と呼ぶ。
【0054】
なお、本実施形態において周辺領域とマスク領域は同一の領域である。また、マスク版は帳票と同色であって、マスク版枠55は人間が視覚で認識することができないため、図8(c)では破線で示す。
【0055】
ここで、隠蔽インキについて詳しく説明する。隠蔽インキは、帳票と同色であり、赤外線を透過するインキであって、具体的にはチタンを含む白色インキ等が挙げられる。電子ペン10は、カーボン入り墨インキで印刷されるドットパターンは認識できるが、カーボンを含まないインキ(以下、「カーボンレスインキ」と呼ぶ。)は認識できない。よって、ドットパターンの上から、赤外線を透過する隠蔽インキで印刷することで、人間の視覚的には不可視となるが、電子ペン10は当該ドットパターンを認識することができる。
【0056】
つまり、帳票を作成するためには、まず、項目領域50より周辺領域(幅d)分大きいドット領域52に対応するドット版を作成する。また、マスク領域54に対応するマスク版を作成する。そして、図9(a)に示すようにドット版の上にマスク版を重ねて印刷することで、図9(b)に示すように項目領域50の周辺領域は電子ペン10が認識可能であり且つ帳票と同色で同化しているという帳票を作成することができる。よって、帳票の一部にドットパターンを配置した場合に生じるデザイン上の問題を解消すると共に、正確なストロークを取得するという電子ペン10の認識率の問題を解消することができる。
【0057】
次に、図10を参照して、帳票の印刷順序について詳しく説明する。図10は、従来の印刷順序と本実施形態の印刷順序をそれぞれ模式的に示す図である。
【0058】
従来の印刷は、図10(a)に示すように、項目領域50より幅d分大きめにドット版を作成し、カーボンを含むプロセスインキで電子ペン10が認識可能なドットパターンを印刷した後、「C(シアン)」、「M(マゼンダ)」、「Y(イエロー)」、「特色の黒(カーボンレス)」の順序で、電子ペン10が認識不能な罫線等の印刷を行っていた。ここで、特色の黒とは、電子ペン10が認識不能な黒色のカーボンレスインキのことである。
【0059】
一方、本実施形態の印刷は、図10(b)に示すように、まず、項目領域50より幅d分大きめにドット版を作成し、カーボンを含むプロセスインキで電子ペン10が認識可能なドットパターンを印刷する。さらに、項目枠51とドット版枠53で囲まれた、項目50からはみだしている周辺領域に対応するマスク版を作成し、帳票と同色の隠蔽インキで当該周辺領域を隠蔽印刷する。その後、「C(シアン)」、「M(マゼンダ)」、「Y(イエロー)」、「特色の黒(カーボンレス)」の順序で、電子ペン10が認識不能な罫線や図案等の印刷を行う。
【0060】
実施形態の帳票によれば、ドットパターンを周辺領域分大きめに印刷し、当該周辺領域を隠蔽インキでさらに印刷することで電子ペンの認識率を向上させ、且つ、デザイン上の問題を解消することができる。
【0061】
[帳票設計装置]
次に、図11乃至13を参照して、ドット版及びマスク版により印刷される帳票を容易に設計できる帳票設計装置について説明する。図11は、帳票設計時に表示される設計画面の例である。図12は、帳票設計装置の機能ブロック図である。図13は、帳票設計装置における設計処理のフローチャートである。
【0062】
上述のようなドット版及びマスク版による印刷を行う場合、利用者、例えば帳票の設計者は、意図的にドット領域52を項目領域50より幅d分大きめに設定し、当該ドット領域52と本来の項目領域50との差分に対応するマスク版を作成する必要がある。そこで、設計者にとっての負荷を軽減すべく、帳票設計装置は、設計時に設計者が指定した項目に基づいて自動的にドット版及びマスク版を作成し、設計画面として明示的に表示する機能を有している。
【0063】
帳票設計装置上では、設計者はGUIで帳票を構成する項目、即ち電子ペン10が認識可能なドットパターンを配置したい箇所を指定する。具体的に、設計者は、マウスを利用して大きさを自在に変化させることができるブロックを任意の位置に配置すること等により項目を指定する。該当項目は、図11の網掛けで示すような領域で表示され、さらにその外側に破線で幅d分のマスク領域54が示される。図11右上に示すように、ドット版の版下データはこの破線の箇所まで自動的に作成される。具体的に、破線の箇所までとは、ドット領域52より幅d分(アノトペンの場合、幅dは7ミリ程度)外側の箇所をいう。また、図11右下に示すように、マスク領域54を隠蔽するマスク版の版下データも自動的に作成される。なお、マスク版54の版下データは、実際には帳票と同色で作成されるが、図11では明確にするため黒色としている。
【0064】
次に、図12を参照して、帳票設計装置の機能について説明する。図示のように、帳票設計装置は、帳票設計プログラム100、項目指定情報取得機能101、ドット版作成機能102、マスク版作成機能103、警告表示機能104及び項目表示機能105から構成されている。なお、各機能は、帳票設計装置が有するCPUが予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
【0065】
帳票設計プログラム100は、設計者がGUIにより指定した項目に基づいて、ドット版とマスク版とを作成し、それぞれを視覚的に区別できるように設計画面上に表示するプログラムである。これにより、設計者は、電子ペン10の認識率が高く且つデザイン上の制限が少ない帳票を容易に設計することができる。
【0066】
項目指定情報取得機能101は、設計者がGUIにより指定した項目の位置及び大きさに関する情報を項目指定情報として取得する機能である。
【0067】
ドット版作成機能102は、項目指定情報取得機能101が取得した項目指定情報に基づいて、項目領域50より幅d分大きめなドット領域52に配置するためのドット版を作成する機能である。
【0068】
マスク版作成機能103は、項目指定情報取得機能101が取得した項目指定情報に基づいて、項目領域50からはみ出しているマスク領域54を隠蔽するためのマスク版を作成する機能である。
【0069】
警告表示機能104は、項目指定情報取得機能101が取得した項目指定情報に基づいて、所定のドット版が、他のドット版と重複するか否かを判定し、重複する場合にその旨の警告を画面上に表示する機能である。具体的には、設計者が指定した項目同士が幅dの2倍分より接近すると、ドット版は重複することになる。これは、各ドット版に対応するドットパターンはそれぞれ異なるものであり、重複することはできないからである。
【0070】
設計画面表示機能105は、項目指定情報に基づいて作成したドット版及びマスク版により、図11に示すような、設計画面を表示する機能である。
【0071】
次に、図13を参照して、帳票設計装置により実行される帳票設計処理について説明する。設計者は、まず、帳票設計装置を操作してGUIにより帳票を構成する項目の位置を指定する。これにより、帳票設計装置は、項目指定情報を取得する(ステップS1)。さらに、帳票設計装置は、取得した項目指定情報に基づいてドット版及びマスク版を作成する(ステップS2及びS3)。そして、帳票設計装置は、複数の項目に対応するドット版が重複するか否かを判定する(ステップS4)。重複する場合(ステップS4;Yes)、帳票設計装置は、その旨の警告を表示する(ステップS6)。一方、重複しない場合(ステップS4;No)、帳票設計装置は、ドット版及びマスク版に基づいて、図11に示すように、設計画面を表示する(ステップS5)。これにより、帳票設計処理は完了する。
【0072】
このように、本実施形態によれば、帳票の設計を容易に行うと共に、ドットパターンを周辺領域分大きめに印刷し、当該周辺領域を隠蔽インキでさらに印刷することで電子ペンの認識率を向上させ、且つ、デザイン上の問題を解消することができる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
このように印刷された帳票及び帳票設計装置によって、帳票の設計を容易にすると共に、読取不能領域を隠蔽インキで印刷することでデザイン上の問題を解消することができる。
【符号の説明】
【0074】
2…ネットワーク
10…電子ペン
11…プロセッサ
12…メモリ
13…データ通信ユニット
14…バッテリー
25…端末装置
26…問い合わせサーバ
27…サービスサーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷され、複数の項目から構成される電子ペン用帳票を使用した帳票設計装置であって、
前記ドットパターンが印刷される領域に配置されるドット版と、赤外線を透過する隠蔽インキが印刷される領域に配置されるマスク版とを有しており、
利用者により指定された前記項目の位置及び大きさの少なくとも1つ以上に関する項目位置情報を取得する項目位置情報取得手段と、
前記項目位置情報に基づいて、前記項目に対する項目領域と、前記項目の外側を一定の幅で囲む周辺領域とに配置するドット版を作成するドット版作成手段と、
前記項目位置情報に基づいて、前記周辺領域の前記ドット版の上にさらに配置する前記マスク版を作成するマスク版作成手段と、
作成した前記ドット版及び前記マスク版に基づいて、前記帳票の設計画面を表示する表示手段と、を備えることを特徴とする帳票設計装置。
【請求項2】
前記表示手段は、前記ドット版と前記マスク版とを区別できるように表示し、さらに前記ドット版の枠を破線で表示することを特徴とする請求項に記載の帳票設計装置。
【請求項3】
前記電子ペンは、前記ドットパターンを読み取ることで、当該電子ペンを移動させることにより生じるストロークを取得するためのカメラを有しており、
前記項目を囲む一定の幅は、前記電子ペンのペン先の位置と、前記カメラの撮影範囲とのズレ幅であることを特徴とする請求項又はに記載の帳票設計装置。
【請求項4】
前記項目位置情報に基づいて、前記ドット版が重複する箇所があるか否かを判定する重複判定手段と、
前記重複判定手段が重複すると判定した場合に、警告を表示する警告表示手段とをさらに備えることを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の帳票設計装置。
【請求項5】
電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷され、複数の項目から構成される電子ペン用帳票を使用したコンピュータにより実行されるプログラムであって、
前記ドットパターンが印刷される領域に配置されるドット版と、赤外線を透過する隠蔽インキが印刷される領域に配置されるマスク版とを有しており、
利用者により指定された前記項目の位置及び大きさの少なくとも1つ以上に関する項目位置情報を取得する項目位置情報取得手段、
前記項目位置情報に基づいて、前記項目に対する項目領域と、前記項目の外側を一定の幅で囲む周辺領域とに配置するドット版を作成するドット版作成手段、
前記項目位置情報に基づいて、前記周辺領域の前記ドット版の上にさらに配置する前記マスク版を作成するマスク版作成手段、
作成した前記ドット版及び前記マスク版に基づいて、前記帳票の設計画面を表示する表示手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項6】
前記表示手段は、前記ドット版と前記マスク版とを区別できるように表示し、さらに前記ドット版の枠を破線で表示することを特徴とする請求項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記電子ペンは、前記ドットパターンを読み取ることで、当該電子ペンを移動させることにより生じるストロークを取得するためのカメラを有しており、
前記項目を囲む一定の幅は、前記電子ペンのペン先の位置と、前記カメラの撮影範囲とのズレ幅であることを特徴とする請求項又はに記載のプログラム。
【請求項8】
前記項目位置情報に基づいて、前記ドット版が重複する箇所があるか否かを判定する重複判定手段、
前記重複判定手段が重複すると判定した場合に、警告を表示する警告表示手段としてさらに前記コンピュータを機能させることを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−170577(P2010−170577A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−89526(P2010−89526)
【出願日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【分割の表示】特願2004−332231(P2004−332231)の分割
【原出願日】平成16年11月16日(2004.11.16)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】