説明

帳面

【課題】製造が容易で、比較的薄くでき、表紙とリーフとを略360度折り返しができ、リーフの差し換えをし易い帳面を提供する。
【解決手段】この発明の帳面は、表紙体1010と、複数の綴杆部12を連結するための連結領域14、前記綴杆部の綴杆を開閉させるときの中心となる枢結領域16を備える綴具と、前記綴具を表紙部の内側に取り付けるための取付部材140とを備え、前記取付部材は、表紙に固定されるための定形部142と変形部144とを備え、綴杆の綴杆係止部を連結領域の長手方向に移動させて脱係できるように、綴杆部及び/又は連結領域及び/又は枢結領域を変形部144の貫挿孔148に回動自在に貫挿され、前記表紙部は、略360度捲りかえすことができるように、折曲部1020を備え、前記綴具の連結領域14及び取付部材の定形部142は、前記折曲部1020の近傍に位置して、綴杆部12に綴じられたリーフを綴杆に沿って捲り、略360度捲りかえすことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、手帳、ノート、帳簿、冊子等の帳面に関するものであり、特に、例えば、セルリング式ノート又は綴じ穴のあるリーフを綴じる手帳類、ファイル・バインダ等の帳面に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、リング状の部材を用いて、穴の開いたリーフを綴じていたノートは、そのリングの形状に沿って、360°リーフを広げること、すなわち開くだけでなく、リーフを折り返しノートの表面側と裏面側とを重ねることができ、180度しか開かないノートと比して半分のスペースで活用することができた。しかし、このセルリング式ノートは、リーフの差し替えができない欠点があった。
一方、特許第3440356号及び実開平7−17578号の綴具を用いたノート並びに米国特許公開2006/0024124号のバインダ、すなわちリーフを綴じる綴杆部が開閉可能なノートやバインダは、リーフの差し替えが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3440356号
【特許文献2】実開平7−17578号
【特許文献3】米国特許公開2006/0024124号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許第3440356号の綴具は、複数の櫛部(2)を有する2本の主部材(1)からなる綴具であって、主部材(1a)の先端(7a)にスライド可能なリング部材(4)を設け、かつ、このリング部材(4)の内側の形状は主部材(1a)と主部材(1b)とを一体に合わせた外形とほぼ同一もしくは少し小さなものであり、リーフの差し換えのために、2本の主部材を分離した後に、複数の櫛部の先端の嵌合手段を嵌合するときに、多くの櫛部を嵌合するために比較的手間がかかった。
また、実開平7−17578号の綴具は、複数の綴環を起立した第1部材と第2部材とを共通の軸線で枢着している。したがって、第1部材と第2部材とは分離しないが、綴環15,17の基部に複数の綴環を連結する棒状の連結部を形成し、その連結部の内側面から張出部23を突設しているために、例えば、机の上に置いて綴具を開こうとしても、綴環の基部の外側が机の面に突き出たり、綴環が充分開かず、リーフの出し入れが比較的困難である。また、合成樹脂による一体成形は、製造用金型が複雑な構造となり、困難である。
また、米国特許公開2006/0024124号の綴具及び表紙は、構造が複雑で大きく、リーフの差し換えも容易とは言えない。
それゆえに、この発明の主たる目的は、製造が容易で、比較的薄くでき、表紙とリーフとを略360度折り返しができ、リーフの差し換えをし易い帳面を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明にかかる帳面は、表表紙部、裏表紙部及び表表紙部と裏表紙部との間に介在する背表紙部を有する表紙体と、複数の綴杆部、前記綴杆部を連結するための連結領域、前記綴杆部を構成する綴杆を開閉させるときの中心となる枢結領域を備える綴具と、前記綴具を表紙部の内側に取り付けるための取付部材とを備え、前記連結領域は、表表紙部及び/又は裏表紙部並びに綴杆部に綴じられたリーフを綴杆に沿って捲り、略360度捲りかえし、閉じたときに両端にあるリーフの表側と裏側とが連結領域を挟んで向かい合うことができるように、綴杆の基部と近接した位置に連結領域を連設され、前記取付部材は、表紙に固定されるための定形部と変形部とを備え、綴杆の綴杆係止部を連結領域の長手方向に移動させて脱係できるように、綴杆部及び/又は連結領域及び/又は枢結領域を変形部の貫挿孔に回動自在に貫挿され、前記表紙部は、略360度捲りかえすことができるように、前記綴杆部を構成する綴杆を開閉させるときの中心となる連結領域の長手方向に沿って手前側から向こう側に亘って連続して形成された、山折り又は谷折りに折り曲げるための折曲部を備え、前記綴具の連結領域及び取付部材の定形部は、前記折曲部の近傍に位置して、綴杆部に綴じられたリーフを綴杆に沿って捲り、略360度捲りかえすことができるように構成された、帳面である。
この発明の請求項2にかかる帳面においては、前記表紙体は、背表紙部の幅方向における略中央に背表紙部の長手方向にのびる折曲部及び/又は屈曲部を形成され、あるいは、表表紙部又は裏表紙部において、背表紙部に近い位置に、表表紙部又は裏表紙部の長手方向にのびる折曲部及び/又は屈曲部を形成され、前記取付部材の貫挿孔は、貫挿孔に緩挿された綴具が背表紙部の近くに位置し且つ表紙体をヒンジ部及び/又は折曲部において略360度捲りかえしたときに折曲部の近くに位置するように綴具を取り付けられる部位に形成されるとともに、折曲部及び/又は屈曲部との間に綴具の連結領域及び/又は枢結領域の幅以上の間隔をおいて、表紙体を閉じたときには綴具が表紙体の内面に位置し、表紙体を開いたときには、綴具が表紙部の内面から離れて折り曲げられた折曲部の近くに位置するように形成され、前記綴具は、連結領域及び/又は枢結領域を、表紙体を閉じたときに表紙体の内側の近くに位置し、且つ表紙体を開いたときに表紙体の内側から外れた外側で折曲部の近くに位置するように、取付部材の変形部に取り付けられた、請求項1に記載の帳面である。
この発明の請求項3にかかる帳面においては、前記取付部材の変形部は、固定部との境界から、内方に向けて立ち上げられた平板状体又は筒状体により構成され、立ち上げられた領域に貫挿孔を形成され、綴具の綴杆部及び/又は連結領域及び/又は枢結領域を開閉自在に貫挿され、立ち上げられた変形部の高い領域が綴杆部の内側に至り、綴具が表紙体の背表紙部又は背表紙部の近くの内側面に取り付けられた、請求項1に記載の帳面である。
この発明の請求項4にかかる帳面は、表表紙部、裏表紙部及び表表紙部と裏表紙部との間に介在する背表紙部を有する表紙体と、複数の綴杆部、前記綴杆部を連結するための連結領域、前記綴杆部を構成する綴杆を開閉させるときの中心となる枢結領域を備える綴具と、前記綴具を表紙部の内側に取り付けるための取付部とを備え、前記綴杆部を構成する綴杆は、一対の綴杆が向き合うように、一対の連結領域の各々にその長手方向に適宜な間隔をおいて、連結領域の外側部ないし上側部から突設され、綴杆係止部が連結領域の長手方向に移動して開閉するように形成され、前記連結領域は、表表紙部及び/又は裏表紙部並びに綴杆部に綴じられたリーフを綴杆に沿って捲り、略360度捲りかえし、閉じたときに両端にあるリーフの表側と裏側とが連結領域を挟んで向かい合うことができるように、綴杆の基部と近接した位置に連結領域を連設され、前記表紙体は、表表紙部、裏表紙部及び背表紙部のうちいずれか1つに綴具を取り付けるための取付部を形成され、前記表紙部は、略360度捲りかえすことができるように、前記綴杆部を構成する綴杆を開閉させるときの中心となる連結領域の長手方向に沿って手前側から向こう側に亘って連続して形成された、山折り又は谷折りに折り曲げるための折曲部及び/又は屈曲部を備え、前記取付部は、綴杆の綴杆係止部を連結領域の長手方向に移動させて脱係できるように、綴具の綴杆部を回動自在に貫挿させる貫挿孔を形成され、前記取付部の貫挿孔に貫挿された綴具の連結領域は、前記折曲部及び/又は屈曲部の近傍に位置させて、前記綴杆の先端を合わせて閉鎖するとき及び綴杆の先端の綴杆係止部を離間させ、表表紙部及び/又は裏表紙部並びに綴杆部に綴じられたリーフを綴杆に沿って捲り、略360度捲りかえすことができるように構成された、帳面である。
この発明の請求項5にかかる帳面においては、前記表紙体は、背表紙部の幅方向における略中央に背表紙部の長手方向にのびる折曲部及び/又は屈曲部を形成され、あるいは、表表紙部又は裏表紙部において、背表紙部に近い位置に、表表紙部又は裏表紙部の長手方向にのびる折曲部及び/又は屈曲部を形成され、前記取付部の貫挿孔は、表紙体をヒンジ部及び/又は折曲部において略360度捲りかえしたときに対向する表紙部の間であって折曲部の近くに位置するように、綴具を取り付けられる部位に形成され、且つ前記折曲部及び/又は屈曲部との間に綴具の連結領域及び/又は枢結領域の幅以上の間隔をおいて形成され、前記綴具は、表紙部の外側であって背表紙部に近い位置に位置して、第1綴具部材及び第2綴具部材の一方又は両方において前記貫挿孔に緩挿されて、取付部に取り付けられ、表紙体を閉じたときには、綴具の綴杆部が表紙部の内面に位置し、表紙体を開いたときには、綴具の綴杆部が表紙部の内面から離れて折り曲げられた折曲部の近くに位置するように形成された、請求項4に記載の帳面である。
この発明の請求項6にかかる帳面においては、前記取付部は、表紙体に形成された屈曲部において、一部を内方に向けて立ち上げられて構成され、立ち上げられた領域に貫挿孔を形成され、立ち上げられた取付部の高い領域が綴杆の内側に至り、綴具の綴杆部を開閉自在に貫挿されて、綴具を表紙体の背表紙部又は背表紙部の近くの外側面に取り付けられた、請求項4に記載の帳面である。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明によれば、表表紙部、裏表紙部及び表表紙部と裏表紙部との間に介在する背表紙部を有する表紙体と、複数の綴杆部、前記綴杆部を連結するための連結領域、前記綴杆部を構成する綴杆を開閉させるときの中心となる枢結領域を備える綴具と、前記綴具を表紙部の内側に取り付けるための取付部材とを備え、前記連結領域は、表表紙部及び/又は裏表紙部並びに綴杆部に綴じられたリーフを綴杆に沿って捲り、略360度捲りかえし、閉じたときに両端にあるリーフの表側と裏側とが連結領域を挟んで向かい合うことができるように、綴杆の基部と近接した位置に連結領域を連設され、前記取付部材は、表紙に固定されるための定形部と変形部とを備え、綴杆の綴杆係止部を連結領域の長手方向に移動させて脱係できるように、綴杆部及び/又は連結領域及び/又は枢結領域を変形部の貫挿孔に回動自在に貫挿され、前記表紙部は、略360度捲りかえすことができるように、前記綴杆部を構成する綴杆を開閉させるときの中心となる連結領域の長手方向に沿って手前側から向こう側に亘って連続して形成された、山折り又は谷折りに折り曲げるための折曲部を備え、前記綴具の連結領域及び取付部材の定形部は、前記折曲部の近傍に位置して、綴杆部に綴じられたリーフを綴杆に沿って捲り、略360度捲りかえすことができるように構成されているので、製造が容易で、比較的薄くでき、表紙とリーフとを略360度折り返しができ、リーフの差し換えをし易い帳面を提供することができる。
請求項2の発明によれば、前記表紙体は、背表紙部の幅方向における略中央に背表紙部の長手方向にのびる折曲部及び/又は屈曲部を形成され、あるいは、表表紙部又は裏表紙部において、背表紙部に近い位置に、表表紙部又は裏表紙部の長手方向にのびる折曲部及び/又は屈曲部を形成され、前記取付部材の貫挿孔は、貫挿孔に緩挿された綴具が背表紙部の近くに位置し且つ表紙体をヒンジ部及び/又は折曲部において略360度捲りかえしたときに折曲部の近くに位置するように綴具を取り付けられる部位に形成されるとともに、折曲部及び/又は屈曲部との間に綴具の連結領域及び/又は枢結領域の幅以上の間隔をおいて、表紙体を閉じたときには綴具が表紙体の内面に位置し、表紙体を開いたときには、綴具が表紙部の内面から離れて折り曲げられた折曲部の近くに位置するように形成され、前記綴具は、連結領域及び/又は枢結領域を、表紙体を閉じたときに表紙体の内側の近くに位置し、且つ表紙体を開いたときに表紙体の内側から外れた外側で折曲部の近くに位置するように、取付部材の変形部に取り付けられているので、表表紙部及び/又は裏表紙部並びに綴杆部に綴じられたリーフを綴杆に沿って捲り、略360度捲りかえすことができる。
請求項3の発明によれば、前記取付部材の変形部は、固定部との境界から、内方に向けて立ち上げられた平板状体又は筒状体により構成され、立ち上げられた領域に貫挿孔を形成され、綴具の綴杆部及び/又は連結領域及び/又は枢結領域を開閉自在に貫挿され、立ち上げられた変形部の高い領域が綴杆部の内側に至り、綴具が表紙体の背表紙部又は背表紙部の近くの内側面に取り付けられているので、表紙体を折り返したとき、その外側に取付部材を位置させることができる。
請求項4の発明によれば、表表紙部、裏表紙部及び表表紙部と裏表紙部との間に介在する背表紙部を有する表紙体と、複数の綴杆部、前記綴杆部を連結するための連結領域、前記綴杆部を構成する綴杆を開閉させるときの中心となる枢結領域を備える綴具と、前記綴具を表紙部の内側に取り付けるための取付部とを備え、前記綴杆部を構成する綴杆は、一対の綴杆が向き合うように、一対の連結領域の各々にその長手方向に適宜な間隔をおいて、連結領域の外側部ないし上側部から突設され、綴杆係止部が連結領域の長手方向に移動して開閉するように形成され、前記連結領域は、表表紙部及び/又は裏表紙部並びに綴杆部に綴じられたリーフを綴杆に沿って捲り、略360度捲りかえし、閉じたときに両端にあるリーフの表側と裏側とが連結領域を挟んで向かい合うことができるように、綴杆の基部と近接した位置に連結領域を連設され、前記表紙体は、表表紙部、裏表紙部及び背表紙部のうちいずれか1つに綴具を取り付けるための取付部を形成され、前記表紙部は、略360度捲りかえすことができるように、前記綴杆部を構成する綴杆を開閉させるときの中心となる連結領域の長手方向に沿って手前側から向こう側に亘って連続して形成された、山折り又は谷折りに折り曲げるための折曲部及び/又は屈曲部を備え、前記取付部は、綴杆の綴杆係止部を連結領域の長手方向に移動させて脱係できるように、綴具の綴杆部を回動自在に貫挿させる貫挿孔を形成され、前記取付部の貫挿孔に貫挿された綴具の連結領域は、前記折曲部及び/又は屈曲部の近傍に位置させて、前記綴杆の先端を合わせて閉鎖するとき及び綴杆の先端の綴杆係止部を離間させ、表表紙部及び/又は裏表紙部並びに綴杆部に綴じられたリーフを綴杆に沿って捲り、略360度捲りかえすことができるように構成されているので、製造が容易で、比較的薄くでき、表紙とリーフとを略360度折り返しができ、リーフの差し換えをし易い帳面を提供することができる。
請求項5の発明によれば、前記表紙体は、背表紙部の幅方向における略中央に背表紙部の長手方向にのびる折曲部及び/又は屈曲部を形成され、あるいは、表表紙部又は裏表紙部において、背表紙部に近い位置に、表表紙部又は裏表紙部の長手方向にのびる折曲部及び/又は屈曲部を形成され、前記取付部の貫挿孔は、表紙体をヒンジ部及び/又は折曲部において略360度捲りかえしたときに対向する表紙部の間であって折曲部の近くに位置するように、綴具を取り付けられる部位に形成され、且つ前記折曲部及び/又は屈曲部との間に綴具の連結領域及び/又は枢結領域の幅以上の間隔をおいて形成され、前記綴具は、表紙部の外側であって背表紙部に近い位置に位置して、第1綴具部材及び第2綴具部材の一方又は両方において前記貫挿孔に緩挿されて、取付部に取り付けられ、表紙体を閉じたときには、綴具の綴杆部が表紙部の内面に位置し、表紙体を開いたときには、綴具の綴杆部が表紙部の内面から離れて折り曲げられた折曲部の近くに位置するように形成されているので、表表紙部及び/又は裏表紙部並びに綴杆部に綴じられたリーフを綴杆に沿って捲り、略360度捲りかえすことができる。
請求項6の発明によれば、前記取付部は、表紙体に形成された屈曲部において、一部を内方に向けて立ち上げられて構成され、立ち上げられた領域に貫挿孔を形成され、立ち上げられた取付部の高い領域が綴杆の内側に至り、綴具の綴杆部を開閉自在に貫挿されて、綴具を表紙体の背表紙部又は背表紙部の近くの外側面に取り付けられているので、表紙体を折り返したとき、その外側に取付部材を位置させることができる。
【0007】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴及び利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための最良の形態の説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明にかかる綴具を用いたノートの斜視図解図である。
【図2】この発明にかかる綴具の斜視図解図であり、(A)は全体の図で、(B)は部分的に拡大した図である。
【図3】この発明にかかる綴具の斜視図解図であり、(A)は全体の図で、(B)は部分的に拡大した図であり、(C)(D)は半割杆の図である。
【図4】第1綴具部材の斜視図解図である。
【図5】第2綴具部材の斜視図解図である。
【図6】この発明にかかる綴具を分解した状態における斜視図解図である。
【図7】閉じた状態における綴具の正面図解図である。
【図8】閉じた状態における綴具の背面図解図である。
【図9】図7A−A断面図解図である。
【図10】図7B−B断面図解図である。
【図11】開き始めた状態における綴具の正面図解図である。
【図12】開き始めた状態における綴具の背面図解図である。
【図13】開いた状態における綴具の正面図解図である。
【図14】開いた状態における綴具の背面図解図である。
【図15】図13A−A断面図解図である。
【図16】図13B−B断面図解図である。
【図17】ノートのリーフの開き方を示す断面図解図であり、(A)は閉じた状態の図で、(B)は表紙体及びリーフを捲った状態の図である。
【図18】表紙体を開いた状態の平面図解図である。
【図19】別の取付部材を示す断面図解図である。
【図20】別の取付部材を示す表紙体及び取付部材を示す平面図解図である。
【図21】別の取付部材を示す断面図解図である。
【図22】別の取付部材を示す表紙体及び取付部材を示す平面図解図である。
【図23】貫挿孔の側を示す平面図解図である。
【図24】別の取付部材を示す断面図解図である。
【図25】別の取付部材を示す表紙体及び取付部材を示す平面図解図である。
【図26A】別の取付部材を示す断面図解図である。
【図26B】別の取付部材を示す断面図解図である。
【図27A】別の取付部材を示す表紙体及び取付部材を示す平面図解図である。
【図27B】別の取付部材を示す表紙体及び取付部材を示す平面図解図である。
【図28A】別の弾発部材及びその弾発部材を第1及び第2綴具部材に取り付けられた状態における平面図解図である。
【図28B】図28A図示綴具の断面図解図であり、(A)は閉じた状態の断面図解図であり、(B)は開いた状態の断面図解図である。
【図28C】更に別の弾発部材の正面図解図である。
【図29A】図28A図示綴具の開き始めた状態における正面図解図である。
【図29B】図28A図示綴具の開いた状態における正面図解図である。
【図30】この発明にかかる綴具を用いた手帳の斜視図解図である。
【図31A】この発明にかかる綴具の全体の斜視図解図である。
【図31B】この発明にかかる綴具の斜視図解図である。
【図32】この発明にかかる綴具の斜視図解図であり、(A)は全体の図で、(B)(C)は半割杆の図である。
【図33】第1綴具部材の斜視図解図であり、(A)は右側の図であり、(B)は左側の図である。
【図34】第2綴具部材の斜視図解図であり、(A)は右側の図であり、(B)は左側の図である。
【図35】この発明にかかる綴具を分解した状態における斜視図解図である。
【図36】第1綴具部材と第2綴具部材とを結合する方法を示す斜視図解図である。
【図37】閉じた状態における綴具の正面図解図である。
【図38】閉じた状態における綴具の背面図解図である。
【図39A】開いた状態における図37A−A部分断面図解図である。
【図39B】開いた状態における図37B−B断面図解図である。
【図39C】開いた状態における図37C−C断面図解図である。
【図40】開き始めた状態における綴具の正面図解図である。
【図41】開き始めた状態における綴具の背面図解図である。
【図42A】図40A−A部分断面図解図である。
【図42B】図40B−B断面図解図である。
【図42C】図40C−C断面図解図である。
【図43】手帳の断面図解図であり、(A)は閉じた状態の図で、(B)は360度捲った状態の図である。
【図44】表紙体を開いた平面図解図である。
【図45】別の取付部を示す断面図解図である。
【図46】別の取付部を示す表紙体の平面図解図である。
【図47】別の取付部を示す断面図解図である。
【図48】別の取付部を示す表紙体の平面図解図である。
【図49】別の取付部を示す断面図解図である。
【図50】別の取付部を示す表紙体の平面図解図である。
【図51】別の取付部を示す断面図解図である。
【図52】別の取付部を示す表紙体の平面図解図である。
【図53】別の取付部を示す断面図解図である。
【図54】別の取付部を示す表紙体の平面図解図である。
【図55】別の取付部を示す断面図解図である。
【図56】別の取付部を示す表紙体の平面図解図である。
【図57】綴具の変形例を示す斜視図解図である。
【図58】貫挿孔の変形例を示す平面図解図である。
【図59】綴具の説明図である。
【図60】ノートの説明図であり、(A)は全体の図であり、(B)はリーフの図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
この発明にかかる帳面の一種であるノート1000は、表表紙部1012と、裏表紙部1014と、表表紙部1012と裏表紙部1014との間に介在する背表紙部1016とを有する表紙体1010と、複数の綴杆部12、前記綴杆部12を連結するための連結部14、前記綴杆部12を構成する綴杆を開閉させるときの中心となる枢結部16を備える綴具10と、背表紙部1016の内側に取り付けるための取付部材140とを備える。
【0010】
表紙体1010は、表表紙部1012と背表紙部1016との間に第1ヒンジ部1022を形成され、且つ裏表紙部1014と背表紙部1016との間に第2ヒンジ部1024を形成されている。
前記背表紙部1016は、表紙体1010及び綴杆部12に綴じられたリーフ1110を綴杆に沿って捲り、略360度捲りかえすことができるように、前記綴杆部12を構成する綴杆を開閉させるときの中心となる枢結部16に沿って手前側から向こう側に亘って(高さ方向に)連続して形成された外側に折り曲げるための折曲部1020を備える。
第1ヒンジ部1022と第2ヒンジ部1024とは平行であり、第1ヒンジ部1022と折曲部1020とは平行である。
【0011】
表紙体1010に取り付けられる綴具10は、複数の綴杆部12と、前記綴杆部12を連結するための連結部14と、前記綴杆部12を構成する綴杆を開閉させるときの中心となる枢結部16とを備える綴具10であって、綴杆部12を捩って閉じている綴杆部12を開くことができるように構成されている。
この綴具10は、綴具10の綴杆部12に沿ってリーフ1110を回転させて略360度広げること、すなわち綴杆部12に綴じられたリーフ1110を綴杆に沿って捲り、略360度捲りかえし、閉じたときに両端にあるリーフ1110の表側と裏側とが枢結部16を挟んで向かい合うことができるように、構成されている。
【0012】
前記綴杆を開閉させるときの中心ののびる方向における一端又は両端の領域には、綴杆部12を構成する綴杆のうち対向する一方の複数の綴杆を、対向する他方の複数の綴杆の係止部から脱係させるために、同時に、中心ののびる方向に変位させる、押圧部110が突設されている。
この実施の形態においては、押圧部110は、連結部14の手前側に突設された円柱状体である。
【0013】
前記綴杆部12を構成する綴杆は、一対の綴杆が向き合うように、前記連結部14を構成する一対の連結部14の各々にその長手方向に適宜な間隔をおいて、連結部14の外側部ないし上側部から突設され、前記綴杆部12は、前記枢結部16を中心にして左右に分かれた、対称形である第1綴杆20及び第2綴杆30を備える。
連結領域は、第1綴杆20及び第2綴杆30を構成する半割杆20A及び半割杆30Aを、隣接する半割杆20Aと半割杆20A及び半割杆30Aと半割杆30Aとの間に適宜な間隔をおいて並列して形成するように、半割杆20Aの間及び半割杆30Aの間に跨って形成されている。
前記連結部14は、前記枢結部16を中心にして左右に分かれた、対称形である第1連結部50及び第2連結部60を備え、第1連結部50及び第2連結部60は、向こう側から手前側に連続して長手方向に直線状にのびる略柱状である。
【0014】
この実施の形態においては、第1綴杆20及び第1連結部50は、第1綴具部材18Aに形成され、第2綴杆30及び第2連結部60は、第2綴具部材18Bに形成され、第1綴具部材18Aと第2綴具部材18Bとは、対称形に形成されている。
枢結領域は、第1綴具部材18Aと第2綴具部材18Bとを枢結部16を中心にして連結し、綴杆部12を開閉するときの回転の中心となる領域として構成される。
【0015】
前記連結部14は、綴杆部12に綴じられたリーフ1110を第1綴杆20及び第2綴杆30に沿って捲り、360度捲りかえし、閉じたときに両端にあるリーフ1110の表側と裏側とが枢結部16を挟んで向かい合うことができるように、下部において第1綴杆20の基部20a及び第2綴杆30の基部30aと近接した位置に枢結部16を連設されている。
前記枢結部16は、前記連結部14(第1連結部50と第2連結部60)の長手方向にのびて一対の連結部14(第1連結部50と第2連結部60と)を連結し、前記第1綴杆20の自由端20bと第2綴杆30の自由端30bとを合わせて閉鎖するとき及び第1綴杆20の自由端20bと第2綴杆30の自由端30bとを離間させるときに回転中心となり、綴杆部12に綴じられたリーフ1110を第1綴杆20及び第2綴杆30に沿って捲り、360度捲りかえすことができるように構成されている。
【0016】
綴杆部12は、第1綴杆20及び第2綴杆30の連結部14に連設された基部20a及び基部30aとは反対側の自由端20b及び自由端30bに、第1綴杆20及び第2綴杆30を閉鎖したときに係止するための綴杆係止部を形成されている。すなわち、第1綴杆20は、基部20aとは反対側の頂部である自由端20bに第1綴杆の綴杆係止部22を形成され、第2綴杆30は、基部30aとは反対側の頂部である自由端30bに第2綴杆の綴杆係止部32を形成されている。
綴杆部12は、基部20a及び基部30aから頂部に至る高さ方向(垂直方向)と、第1綴杆20の外周部(外側部)から第2綴杆30の外周部(外側部)に至る幅方向(水平方向)とを備え、第1綴杆20及び第2綴杆30の厚さ(外周部と内周部との間の長さ)よりも、綴具の長さ方向における第1綴杆20及び第2綴杆30の幅の方が長い、断面長方形状である。そして、第1綴杆20及び第2綴杆30は、基部20a及び基部30aから頂部に至るまで、リーフ1110を捲ることができるように、リーフ1110の綴じ穴1112に貫挿される形状に構成されている。
前記第1綴杆の綴杆係止部22及び第2綴杆の綴杆係止部32は、係止する第1綴杆20及び第2綴杆30の回転方向と交差する方向に、すなわち枢結部16の長手方向に第1綴杆20及び第2綴杆30を相対移動して、第1綴杆20及び第2綴杆30の先端を合わせて閉鎖するときに係止し又は第1綴杆20及び第2綴杆30の先端を離間させるときに脱係するように形成されている。
すなわち、第1綴杆の綴杆係止部22及び第2綴杆の綴杆係止部32が、枢結部16の長手方向に移動して開閉するように形成されている。
【0017】
第1綴杆20は、閉じたときに略円環状の綴杆となるように、半円弧状の半割杆20Aから構成され、第2綴杆30は、閉じたときに略円環状の綴杆となるように、半円弧状の半割杆30Aから構成されている。
そして、リーフ1110に予め穿設された綴じ穴1112に挿通して、リーフ1110を綴じることができるように、半割杆20Aと半割杆30Aとの先端、すなわち第1綴杆20及び第2綴杆30の頂部において、綴杆係止部22,32が形成されている。
第1綴杆20を構成する半割杆20Aと第2綴杆30を構成する半割杆30Aとは、半割杆20Aの第1綴杆の綴杆係止部22と、半割杆30Aの第2綴杆の綴杆係止部32とを係止することにより、略円環状に連結される。
綴杆部12を閉じるときにおいては、第1綴杆20の第1綴杆の綴杆係止部22と第2綴杆30の第2綴杆の綴杆係止部32とを係合させて、略円環状となるように構成されている。
そして、綴杆部12を開くときにおいては、第1綴杆20と第2綴杆30とは、連結部14の長さ方向に第1綴杆20または第2綴杆30を変位させる。すなわち、第1綴杆20と第2綴杆30とは、第1綴杆の綴杆係止部22及び第2綴杆の綴杆係止部32を脱係させるための押圧部110を指で押すことにより、連結部14の長さ方向において手前側から向こう側に相対移動させ、更に押圧部110を第1綴杆20から第2綴杆30の先端が離れる方向、すなわち裏表紙部1014の方向に回転させることにより、係止された第1綴杆の綴杆係止部22及び第2綴杆の綴杆係止部32を外すことができるように構成されている。
【0018】
第1綴杆20を構成する半割杆20Aの先端に形成された第1綴杆の綴杆係止部22を構成する先端の第1綴杆の凸部24及びその第1綴杆の凸部24に続く第1綴杆の凹部26と、第2綴杆30を構成する半割杆30Aの第2綴杆の綴杆係止部32を構成する先端の第2綴杆の凸部34及びその先端の第2綴杆の凸部34に続く第2綴杆の凹部36とは、第1綴杆20と第2綴杆30とを閉じたとき係合するように逆方向に向けて突き出しあるいは凹み形成されている。
すなわち、第1綴杆20を構成する半割杆20Aの先端に形成された第1綴杆の綴杆係止部22を構成する第1綴杆の凸部24は、手前側に向けて突き出されている。そして、その第1綴杆の凸部24に続く第1綴杆の凹部26は、向こう側に向けて凹んでいる。半割杆30Aの先端に形成された第2綴杆の綴杆係止部32を構成する第2綴杆の凸部34は、向こう側に向けて突き出されている。そして、その先端の第2綴杆の凸部34に続く第2綴杆の凹部36は、手前側に向けて凹んでいる。
第1綴杆20と第2綴杆30とを閉じたとき係合するように、第1綴杆の凸部24及び第1綴杆の凹部26と第2綴杆の凸部34及び第2綴杆の凹部36とは、逆方向に向けて突き出しあるいは凹み形成されている。
半割杆20Aの第1綴杆の綴杆係止部22を構成する第1綴杆の凸部24と半割杆30Aの第2綴杆の綴杆係止部32を構成する第2綴杆の凸部34とは、反対方向に向けて突き出し設けられている。
また、半割杆20Aの第1綴杆の綴杆係止部22を構成する第1綴杆の凹部26と半割杆30Aの第2綴杆の綴杆係止部32を構成する第2綴杆の凹部36とは、反対方向に向けて凹み形成されている。
【0019】
前記第1綴杆の綴杆係止部22及び第2綴杆の綴杆係止部32は、第1綴杆20及び第2綴杆30の回転方向と交差する方向に脱係しないように、第1綴杆20及び第2綴杆30の回転方向にのびる脱係防止部28及び脱係防止部38が形成されている。
脱係防止部28は、頂部側において手前側に向けて突き出る鉤鼻状係止凸部28aと、基部20a側において向こう側に向けて凹む係止凹部28bとを有し、自由端側の係止凸部28aから続いて基部20a側に係止凹部28bが形成されている。
脱係防止部38は、頂部側において向こう側に向けて突き出る鉤鼻状係止凸部38aと、基部30a側において手前側に向けて凹む係止凹部38bとを有し、自由端側の係止凸部38aから続いて基部30a側に係止凹部38bが形成されている。
第1綴杆20と第2綴杆30とを閉じたとき、脱係防止部28の係止凸部28aは脱係防止部38の係止凹部38bに嵌合され、脱係防止部38の係止凸部38aは脱係防止部28の係止凹部28bに嵌合され、係止凸部28aと係止凸部38aとは、第1綴杆20と第2綴杆30とを回転方向に引いたときに、突き当たる。
第1綴杆の綴杆係止部22の脱係防止部28は、第2綴杆の綴杆係止部32の上部に向けて突き出され、第1綴杆の綴杆係止部22と第2綴杆の綴杆係止部32とを係合したときに、第2綴杆30が上方に向けて衝撃などにより移動することを防止している。
第2綴杆の綴杆係止部32の脱係防止部38は、第1綴杆の綴杆係止部22の上部に向けて突き出され、第2綴杆の綴杆係止部22と第2綴杆の綴杆係止部32とを係合したときに、第1綴杆20が上方に向けて衝撃などにより移動することを防止している。
このように、この実施の形態においては、押圧部110を指で押すことにより、第1綴具部材18Aの第1綴杆20を向こう側に移動させ且つ第2綴具部材18Bの第2綴杆30を手前側に移動させて、第1綴杆20の半割杆20Aの第1綴杆の綴杆係止部22と第2綴杆30の半割杆30Aの第2綴杆の綴杆係止部32との係合を外すことができる。
なお、閉じるときにおいては、脱係防止部28の係止凸部28aと脱係防止部38の係止凸部38aとは、突き出たり滑りながら係止凹部38b及び係止凹部28bに嵌まるように、なだらかな傾斜面が自由端から形成されている。
【0020】
前記連結部14を構成する第1綴具部材18Aの第1連結部50は、第1連結部50と第2連結部60とが向き合う領域である第1連結部の対向部56と、前記第1連結部の対向部56と相対し第1綴杆20が突設された第1連結部の外側部52と、前記第1連結部の対向部56と第1連結部の外側部52との間において前記第1連結部の対向部56及び第1連結部の外側部52に交差する面で、枢結部16が連設された第1連結部の下側部58とを備える。
前記連結部14を構成する第2綴具部材18Bの第2連結部60は、第1連結部50と第2連結部60とが向き合う領域である第2連結部の対向部66と、前記第2連結部の対向部66と相対し第2綴杆30が突設された第2連結部の外側部62と、前記第2連結部の対向部66と第2連結部の外側部62との間において前記第2連結部の対向部66及び第2連結部の外側部62に交差する面で、枢結部16が連設された第2連結部の下側部68とを備える。
この実施の形態においては、第1連結部50及び第2連結部60は、略四角柱状である。
そして、第1連結部の対向部56と第2連結部の対向部66とは、回転方向と直交し綴具10を閉じたときに垂直にすなわち高さ方向にのびる平面であって、図9及び図10に示すように綴具10を閉じたときに密着するように形成されている。
【0021】
前記連結部14は、その側面に、第1綴杆20及び第2綴杆30の開き角度をリーフ1110の挿入し易い角度、例えば約60〜70度に規制するための開き角規制部70及び開き角規制部72を形成されている。
第1綴具部材18Aの開き角規制部70は、第1連結部50の第1連結部の下側部58の第1受け部80に連続して形成された断面略半円弧状であり、第1連結部の下側部58から下方に向けてのびる接合面70aを備え、一方、第2綴具部材18Bの開き角規制部72は、第2連結部60の第2連結部の下側部68の第2受け部90に連続して形成された断面略半円弧状であり、第2連結部の下側部68から下方に向けてのびる接合面72aを備える。
そして、綴杆部12を閉じたときに、開き角規制部70の接合面70aと開き角規制部72の接合面72aとは、図9において示すように、略70度開いた傾斜面であって対向しており、綴杆部12を開いたときに、開き角規制部70の接合面70aと開き角規制部72の接合面72aとは、図15において示すように、接し合い、半割杆20Aと半割杆30Aの開き角度を、リーフ1110の挿入しや易い角度に規制する。
【0022】
前記枢結部16は、シャフト部100の受け部とシャフト部100とを備える。
受け部は、第1連結部50に連設された第1受け部80と第2連結部60に連設された第2受け部90とから構成され、前記シャフト部100は、前記連結部14の長手方向に沿って、向こう側から手前側に連続してのび、第1綴具部材18Aと第2綴具部材18Bとを連結する。
前記第1受け部80及び第2受け部90は、前記綴杆部12及び/又は連結部14に連設され、シャフト部100を装填するための開口部(第1受け部80の開口部84及び第2受け部90の開口部94)を側面に形成され、前記半割杆20A及び半割杆30Aの先端を合わせて閉鎖するとき及び半割杆20A及び半割杆30Aの先端を離間させるときに回転中心となり、第1綴杆20及び第2綴杆30に綴じられたリーフ1110を第1綴杆20及び第2綴杆30に沿って捲り、360度捲りかえすことができるように構成されている。
【0023】
前記第1受け部80及び第2受け部90は、前記連結部14の長手方向に間欠的に形成され、半割杆20A及び半割杆30Aが前記シャフト部100を中心にして回転し且つ第1綴杆20及び第2綴杆30を開閉するときに長手方向に相対変移するように形成されている。
【0024】
前記シャフト部100は、断面円形の棒状の金属棒である。それに対応して、前記第1受け部80及び第2受け部90は、全体が弧状で、その内側の円弧部86及び円弧部96に前記シャフト部100を装填され、且つその外側の上部において、前記半割杆20A及び半割杆30Aの張り出し方向とは反対方向に張り出すように、前記連結部14が連設されている。
この実施の形態においては、シャフト部100と第1受け部80及び第2受け部90とは別部材であり、第1受け部80は、合成樹脂により、第1綴具部材18Aと一体に形成され、第2受け部90は、合成樹脂により、第2綴具部材18Bと一体に形成されている。
そして、シャフト部100は、第1綴具部材18Aの最も向こう側の第1受け部80から、第2綴具部材18Bの最も手前側の第2受け部90に至るように、形成されている。
【0025】
第1綴具部材18A側の第1受け部80は、シャフト部100に装填されたときに、隣接する第1受け部80の間に、第1収容部82を間欠的に形成され、第2綴具部材18B側の第2受け部90は、シャフト部100に装填されたときに、隣接する第2受け部90の間に、第2収容部92を間欠的に形成されている。
そして、第1綴杆20と第2綴杆30とを閉鎖したときに、枢結部16の軸線上において、第1綴具部材18Aは、第1収容部82に第2綴具部材18Bの第2受け部90を収容させ、且つ、第2綴具部材18Bは、第2収容部92に第1綴具部材18Aの第1受け部80を収容させて、隣接する第1綴具部材18Aの第1受け部80と第2綴具部材18Bの第2受け部90との間及び隣接する第2綴具部材18Bの第2受け部90と第1綴具部材18Aの第1受け部80との間に適宜な間隔をあけて整列される。隣接する第1綴具部材18Aの第1受け部80と第2綴具部材18Bの第2受け部90との間及び隣接する第2綴具部材18Bの第2受け部90と第1綴具部材18Aの第1受け部80との間における適宜な間隔とは、第1綴杆20と第2綴杆30とを連結部14の長手方向すなわち手前側及び向こう側に向けて相対移動させて、第1綴杆の綴杆係止部22と第2綴杆の綴杆係止部32とを脱係させるに必要な長さをいう。
それとともに、第1綴具部材18Aと第2綴具部材18Bとは、第1綴杆20と第2綴杆30とを開閉するときに半割杆20Aと半割杆30Aとを相対変移するように、前記シャフト部100に摺動自在に装填されている。
この実施の形態においては、第1綴具部材18Aの第1綴杆20を向こう側に移動させ且つ第2綴具部材18Bの2綴杆30を手前側に移動させて、閉じていた第1綴杆20と第2綴杆30とを開く。
この実施の形態においては、第1綴具部材18Aの向こう側の第1受け部80の開口部84は、向こう側が塞がれている。又、第2綴具部材18Bの手前側の第2受け部90の開口部94は、手前側が塞がれている。従って、シャフト部100の向こう側端は向こう側の第1受け部80により抜け出ることを防止され、シャフト部100の手前側端は手前側の第2受け部90により抜け出ることを防止される。
【0026】
半割杆20Aの基部20aの外周部及び半割杆30Aの基部30aの外周部は、連結部14の下部と同じ位置に、その下部が位置するように形成され、枢結部16の第1受け部80の外側及び第2受け部90の外側は、連結部14の下部と同じ位置に、その上部が位置するように形成されている。
この実施の形態においては、枢結部16の第1受け部80は、開口部84が半割杆20Aの外周部に接し、枢結部16の第2受け部90は、開口部94が半割杆30Aの外周部に接し、第1連結部50は、半割杆20Aの内周部から第1受け部80の開口部84までの間の高さを有し、第2連結部60は、半割杆30Aの内周部から第2受け部90の開口部94までの間の高さを有している。
【0027】
前記連結部14の幅(幅方向における)は、枢結部16の第1受け部80又は枢結部16の第2受け部90の幅(幅方向における)の2分の1以下である。これは、第1連結部50の幅と第2連結部60の幅とを合わせた幅が、枢結部16の第1受け部80及び枢結部16の第2受け部90の幅と同等又はそれ以下の方が、リーフ1110を360度捲りかえして、枢結部16を挟んでリーフ1110の表面と裏面とを比較的間隔をあけずに接し合わせることができるようにするためである。
【0028】
前記第1連結部50の中央あたりに存する前記第1綴具部材18Aの第1収容部82と前記第2連結部60の中央あたりに存する第2綴具部材18Bの第2収容部92との間に、前記シャフト部100の長手方向にテンション(引張力又は圧縮力)をかける弾発部材102が、圧縮された状態で介装されている。弾発部材102は、鋼線をコイル形に巻いて作られたコイルバネにより形成され、筒形のコイルバネの輪の中にシャフト部100を挿通されている。
そして、弾発部材102は、その向こう側端が第2綴具部材18Bの第2受け部90の手前側端に接し、その手前側端が第1綴具部材18Aの第1受け部80の向こう側端に接して、復元力(均一な)によって第1綴具部材18Aを手前側に押し下げ且つ第2綴具部材18Bを向こう側に押し上げるように構成されている。
而して、弾発部材102は、綴杆部12を閉じているときには、第1綴杆の綴杆係止部22と第2綴杆の綴杆係止部32とを係合させる方向に作用している。
押圧部110を指で押すことにより、係止された第1綴杆の綴杆係止部22及び第2綴杆の綴杆係止部32を外すときには、弾発部材102の弾発力に抗して第1綴具部材18Aの第1綴杆20を向こう側に移動させ且つ第2綴具部材18Bの2綴杆30を手前側に移動させて、閉じていた第1綴杆20と第2綴杆30とを開く。
【0029】
取付部材140は、表紙体1010に固定される定形部142と、綴具10を取り付ける領域となる変形部144とを備え、熱溶着可能な熱可塑性樹脂で一体成形されている。
定形部142は、裏表紙部1014の長さと略同じかそれより僅かに短い長さと、熱溶着されるに適する短い幅とを備える、薄板状である。
【0030】
前記定形部142は、裏表紙部1014に形成された折曲部1020に沿って、前記定形部142の固定面を裏表紙部1014の内側面に、熱溶着により固着されている。定形部142と変形部144との境界146は、直線状であり、折曲部1020に平行になるように形成されている。
【0031】
変形部144は、定形部142の幅方向に突設されている。
変形部144は、折曲部1020から綴具10の綴杆部12の中央に至る幅を備え、その中央に綴杆部12を貫挿するための貫挿孔148を穿設されている。
変形部144は、屈曲部150を構成する境界146から表紙体1010の内方に向けて立ち上げて、境界146とは離れた領域すなわち貫挿孔148より離れた側を、第1綴杆20と第2綴杆30との間で連結部14及び枢結部16の上方に位置させる。
変形部144は、綴具10の綴杆部12の数に対応した数の貫挿孔148を、並列された綴杆部12の間隔に対応して穿設され、背表紙部1016とは離れた側に位置する第2綴杆30の半割杆30Aを貫挿される。
【0032】
定形部142は、綴具10の表表紙部1012及び裏表紙部1014の自由端側(背表紙部1016に連設された側とは反対側)すなわち背表紙部1016より遠い側に位置して裏表紙部1014の内面に固定され、変形部144は、背表紙部1016側に向けて斜め上方に伸びる。
そして、貫挿孔148は、定形部142に近い側に位置した第2綴杆30に貫挿されて、綴具10を表紙体1010に取り付ける。
而して、綴具10は、背表紙部1016の内側において、枢結部16を背表紙部1016に沿わせて取り付けられ、定形部142が綴具10の第2綴具部材18Bの第2綴杆30の側部に並列される。
【0033】
貫挿孔148は、第1綴具部材18Aの第1綴杆20を向こう側に移動させ、第1綴杆20の半割杆20Aの第1綴杆の綴杆係止部22と第2綴杆30の半割杆30Aの第2綴杆の綴杆係止部32との係合を外すことができるように、変形部144の長手方向(すなわち枢結部16の長手方向)におけるその長さを形成されている。
貫挿孔148は、平面方形状又は平面視略L字状に形成される。
平面視略L字状の貫挿孔148は、表紙体1010を閉じたときには細い第1綴杆20(又は第2綴杆30)に位置する領域を狭い幅の孔で形成され、表紙体1010を開いたときには太い枢結部16(又は連結部14)に位置する領域を、広い幅の孔で形成される。
【0034】
前記貫挿孔148は、第1綴杆20及び第2綴杆30の第1綴杆の綴杆係止部22及び第2綴杆の綴杆係止部32を枢結部16のシャフト部100の長手方向に移動させて脱係できるように、隣接する貫挿孔148と貫挿孔148との間に間隙を設けて並んで、綴具10の綴杆部12を枢結部16を中心にして開閉自在に貫挿している。
境界146と貫挿孔148との間隔は、折曲部1020において、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、表紙体1010を、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にしたときに、折曲部1020の外側に綴具10の枢結部16が位置できる長さに構成されている。
又、変形部144の長さは、折曲部1020において、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、表紙体1010を、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にしたときに、折曲部1020の外側に綴具10の枢結部16が位置できる長さに構成されている。
綴具10は、表紙体1010の内側であって背表紙部1016に近い位置に取り付けられ、綴具10の連結領域及び枢結領域を変形部144の下方であって裏表紙部1014の内側と変形部144の下側面との間に位置させ、第2綴具部材18Bの第2綴杆30を背表紙部1016に近い側に位置させて、裏表紙部1014に取り付けられている。
【0035】
この実施の形態においては、前記表紙体1010は、裏表紙部1014において、背表紙部1016に近い位置に、裏表紙部1014の高さ方向(長手方向)にのびる折曲部1020を形成されている。
前記取付部材140の貫挿孔148は、貫挿孔148に緩挿された綴具10が背表紙部1016の近くに位置し且つ表紙体1010を折曲部1020において略360度捲りかえしたときに折曲部1020の近くに位置するように綴具10を取り付けられる部位に形成されるとともに、屈曲部150を構成する境界146との間に綴具10の連結領域及び/又は枢結領域の幅以上の間隔をおいて、表紙体1010を閉じたときには綴具10が表紙体1010の内面に位置し、表紙体1010を開いたときには、綴具10が表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の内面から離れて折り曲げられた折曲部1020の近くに位置するように形成されている。
前記綴具10は、連結領域及び/又は枢結領域を、表紙体1010を閉じたときに表紙体1010の内側の近くに位置し、且つ表紙体1010を開いたときに表紙体1010の内側から外れた外側で折曲部1020の近くに位置するように、取付部材140の変形部144に取り付けられている。
変形部144は、開かれて平板状態にされた表紙体1010の折れ曲がった端縁の外側で、平板状態にされた表紙体1010の延長線、もしくは延長面の上において、平板状態の表紙体1010とほぼ平行にないしは斜交して外方に伸びる。
綴具10は、その枢結部16が表紙体1010の近くで、綴杆部12の第1綴杆の綴杆係止部22及び第2綴杆の綴杆係止部32が遠くで、開かれて平板状態にされた表紙体1010の折れ曲がった端縁の外側で、平板状態にされた表紙体1010の延長線、もしくは延長面の上において、並ぶ。
【0036】
綴具10に綴じられたリーフ1110及び表紙体1010の表表紙部1012は、図17において示すように、枢結部16側に向けて捲りかえされ、閉じられて積層されていたときのリーフの表側1110aとリーフの裏側1110bとを枢結部16を挟んで向かい合わせるようにして、筆記等に用いることができる。
【0037】
取付部材2240は、次のように構成してもよい。
図19は、別の取付部材を示す断面図解図であり、図20は、別の取付部材を示す表紙体及び取付部材を示す平面図解図である。
取付部材2240は、表紙体1010に固定される定形部2242と、綴具10を取り付ける領域となる変形部2244とを備え、熱溶着可能な熱可塑性樹脂で一体成形されている。
定形部2242は、裏表紙部1014の長さと略同じかそれより僅かに短い長さと、熱溶着されるに適する短い幅とを備える、薄板状である。
【0038】
前記定形部2242は、裏表紙部1014に形成された折曲部1020に沿って、前記定形部2242の固定面を裏表紙部1014の内側面に、熱溶着により固着されている。定形部2242と変形部2244との境界2246は、直線状であり、折曲部1020に平行になるように形成されている。
【0039】
変形部2244は、定形部2242の幅方向に突設されている。
変形部2244は、折曲部1020から綴具10の綴杆部12の中央に至る幅を備え、その中央に綴杆部12を貫挿するための貫挿孔2248を穿設されている。
変形部2244は、屈曲部2250を構成する境界2246から表紙体1010の内方に向けて立ち上げて、境界2246とは離れた領域すなわち貫挿孔2248より離れた側を、第1綴杆20と第2綴杆30との間で連結部14及び枢結部16の上方に位置させる。
変形部2244は、綴具10の綴杆部12の数に対応した数の貫挿孔2248を、並列された綴杆部12の間隔に対応して穿設され、背表紙部1016とは離れた側に位置する第2綴杆30の半割杆30Aを貫挿される。
【0040】
定形部2242は、綴具10の背表紙部1016側に位置し、裏表紙部1014の内面に固着され、変形部2244は、綴具10の表表紙部1012及び裏表紙部1014の自由端側(背表紙部1016に連設された側とは反対側)に向けて斜め上方に伸びる。
折曲部1020は、綴具10の連結部14より背表紙部1016側に位置して形成されている。
そして、貫挿孔2248は、背表紙部1016に近い側に位置した第1綴杆20に貫挿されて、綴具10を表紙体1010に取り付ける。
而して、綴具10は、背表紙部1016の内側において、枢結部16を背表紙部1016に沿わせて取り付けられ、定形部2242が綴具10の第1綴具部材18Aの第1綴杆20の側部に並列される。
【0041】
貫挿孔2248は、第1綴具部材18Aの第1綴杆20を向こう側に移動させ、第1綴杆20の半割杆20Aの第1綴杆の綴杆係止部22と第2綴杆30の半割杆30Aの第2綴杆の綴杆係止部32との係合を外すことができるように、変形部2244の長手方向(すなわち枢結部16の長手方向)におけるその長さを形成されている。
前記貫挿孔2248は、第1綴杆20及び第2綴杆30の第1綴杆の綴杆係止部22及び第2綴杆の綴杆係止部32を枢結部16のシャフト部100の長手方向に移動させて脱係できるように、隣接する貫挿孔2248と貫挿孔2248との間に間隙を設けて並んで、綴具10の綴杆部12を枢結部16を中心にして開閉自在に貫挿している。
境界2246と貫挿孔2248との間隔は、折曲部1020において、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、表紙体1010を、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にしたときに、折曲部1020の外側に綴具10の枢結部16が位置できる長さに構成されている。
又、変形部2244の長さは、折曲部1020において、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、表紙体1010を、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にしたときに、折曲部1020の外側に綴具10の枢結部16が位置できる長さに構成されている。
綴具10は、表紙体1010の内側であって背表紙部1016に近い位置に取り付けられ、綴具10の連結領域及び枢結領域を変形部2244の下方であって裏表紙部1014の内側と変形部2244の下側面との間に位置させ、第2綴具部材18Bの第2綴杆30を背表紙部1016に近い側に位置させて、裏表紙部1014に取り付けられている。
【0042】
この実施の形態においては、前記表紙体1010は、裏表紙部1014において、背表紙部1016に近い位置に、裏表紙部1014の長手方向にのびる折曲部1020を形成されている。
前記取付部材2240の貫挿孔2248は、貫挿孔2248に緩挿された綴具10が背表紙部1016の近くに位置し且つ表紙体1010を第1ヒンジ部1022、第2ヒンジ部1024及び/又は折曲部1020において略360度捲りかえしたときに折曲部1020の近くに位置するように綴具10を取り付けられる部位に形成されるとともに、屈曲部2250を構成する境界2246との間に綴具10の連結領域及び/又は枢結領域の幅以上の間隔をおいて、表紙体1010を閉じたときには綴具10が表紙体1010の内面に位置し、表紙体1010を開いたときには、綴具10が表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の内面から離れて折り曲げられた折曲部1020の近くに位置するように形成されている。
前記綴具10は、連結領域及び/又は枢結領域を、表紙体1010を閉じたときに表紙体1010の内側の近くに位置し、且つ表紙体1010を開いたときに表紙体1010の内側から外れた外側で折曲部1020の近くに位置するように、取付部材2240の変形部2244に取り付けられている。
変形部2244は、開かれて平板状態にされた表紙体1010の折れ曲がった端縁の外側で、平板状態にされた表紙体1010の延長線、もしくは延長面の上において、平板状態の表紙体1010とほぼ平行にないしは斜交して外方に伸びる。
綴具10は、その枢結部16が表紙体1010の近くで、綴杆部12の第1綴杆の綴杆係止部22及び第2綴杆の綴杆係止部32が遠くで、開かれて平板状態にされた表紙体1010の折れ曲がった端縁の外側で、平板状態にされた表紙体1010の延長線、もしくは延長面の上において、並ぶ。
【0043】
綴具10に綴じられたリーフ1110及び表紙体1010の表表紙部1012は、図19において示すように、枢結部16側に向けて捲りかえされ、閉じられて積層されていたときのリーフの表側1110aとリーフの裏側1110bとを枢結部16を挟んで向かい合わせるようにして、筆記等に用いることができる。
【0044】
図21は、別の取付部材を示す断面図解図であり、図22は、別の取付部材を示す表紙体及び取付部材を示す平面図解図である。
取付部材2340は、表紙体1010に固定される定形部2342と、綴具10を取り付ける領域となる変形部2344とを備え、熱溶着可能な熱可塑性樹脂で一体成形されている。
定形部2342は、裏表紙部1014の長さと略同じかそれより僅かに短い長さと、熱溶着されるに適する短い幅とを備える、薄板状である。
【0045】
前記定形部2342は、裏表紙部1014に高さ方向において形成された折曲部1020に沿って、前記定形部2342の固定面を裏表紙部1014の内側面に、熱溶着により固着されている。定形部2342と変形部2344との境界2346は、直線状であり、折曲部1020に平行になるように形成されている。
【0046】
変形部2344は、定形部2342の幅方向に突設されている。
変形部2344は、折曲部1020から綴具10の綴杆部12の中央に至る幅を備え、その中央に綴杆部12を貫挿するための貫挿孔2348を穿設されている。
変形部2344は、屈曲部2350を構成する境界2346から表紙体1010の内方に向けて立ち上げて、境界2346とは離れた領域すなわち貫挿孔2348より離れた側を、第1綴杆20と第2綴杆30との間で連結部14及び枢結部16の上方に位置させる。
変形部2344は、綴具10の綴杆部12の数に対応した数の貫挿孔2348を、並列された綴杆部12の間隔に対応して穿設され、背表紙部1016とは離れた側に位置する第2綴杆30の半割杆30Aを貫挿される。
【0047】
変形部2344は、横断面L字形に屈曲されている。
定形部2342は、綴具10の表表紙部1012及び裏表紙部1014の自由端側すなわち背表紙部1016より遠い側に位置して裏表紙部1014の内面に固着される。
【0048】
この実施の形態においては、変形部2344は、横断面V字形に屈曲され、背表紙部1016側の第1変形部2344Aと定形部2342側の第2変形部2344Bとを形成されている。第1変形部2344Aと第2変形部2344Bとの間に屈曲部2350を構成する第1屈曲部2350Aを形成され、第2変形部2344Bと定形部2342との間の屈曲部(第2屈曲部2350B)を構成する境界2346は、第1屈曲部2350Aと平行である。
変形部2344は、第1変形部2344Aと第2変形部2344Bとの間に形成された第1屈曲部2350Aを綴具10の連結領域の上方に位置させ、背表紙部1016側の第1変形部2344Aは、第1屈曲部2350Aで第2変形部2344Bとの間を折り曲げられて、裏表紙部1014の自由端側の定形部2342は、境界2346で第2変形部2344Bとの間を折り曲げられて裏表紙部1014の折曲部1020の近傍に固着され、綴具10を表紙体1010に取り付けられている。
第1変形部2344Aの第1貫挿孔2348Aは、背表紙部1016に近い側に位置した第1綴杆20に貫挿され、第2変形部2344Bの第2貫挿孔2348Bは、裏表紙部1014の自由端側(背表紙部1016とは反対側)に近い側に位置した第2綴杆30に貫挿される。
而して、綴具10は、背表紙部1016の内側において、枢結部16を背表紙部1016に沿わせて取り付けられ、定形部2342が綴具10の第2綴具部材18Bの第2綴杆30の側部であって裏表紙部1014の自由端側(背表紙部1016とは反対側)に並列される。
【0049】
貫挿孔2348は、第1綴具部材18A側の第1変形部2344Aに穿設された第1貫挿孔2348Aと第2綴具部材18B側の第2変形部2344Bに穿設された第2貫挿孔2348Bとを備えており、第1貫挿孔2348Aと第2貫挿孔2348Bとは、第1綴具部材18Aの第1綴杆20を向こう側に移動させ、第1綴杆20の半割杆20Aの第1綴杆の綴杆係止部22と第2綴杆30の半割杆30Aの第2綴杆の綴杆係止部32との係合を外すことができるように、変形部2344の長手方向(すなわち枢結部16の長手方向)におけるその長さを形成されている。
前記貫挿孔2348は、第1綴杆20及び第2綴杆30の第1綴杆の綴杆係止部22及び第2綴杆の綴杆係止部32を枢結部16のシャフト部100の長手方向に移動させて脱係できるように、隣接する貫挿孔2348と貫挿孔2348との間に間隙を設けて並んで、綴具10の綴杆部12を枢結部16を中心にして開閉自在に貫挿している。
【0050】
貫挿孔2348は、図23において示すように、第1貫挿孔2348Aと第2貫挿孔2348Bとの間において変形部2344の長手方向における長さを変更してもよい。第1貫挿孔2348Aは、開閉時に移動する第1綴杆20の半割杆20Aの移動を許容する広い幅とし、第2貫挿孔2348Bは、第1貫挿孔2348Aより狭い幅とした、平面視略L字形に形成されている。
境界2346と第2貫挿孔2348Bとの間隔並びに屈曲部2350及び第1変形部2344Aの自由端縁と第1貫挿孔2348Aとの間隔は、折曲部1020において、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、表紙体1010を、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にしたときに、折曲部1020の外側に綴具10の枢結部16が位置できる長さに構成されている。
又、変形部2344の長さは、折曲部1020において、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、表紙体1010を、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にしたときに、折曲部1020の外側に綴具10の枢結部16が位置でき且つ枢結部16の外側に第1屈曲部2350Aが位置できる長さに構成されている。
綴具10は、表紙体1010の内側であって背表紙部1016に近い位置に取り付けられ、綴具10の連結領域及び枢結領域を変形部2344の第1屈曲部2350Aの下方であって裏表紙部1014の内側と変形部2344の下側面との間に位置させて、裏表紙部1014に取り付けられている。
【0051】
この実施の形態においては、前記表紙体1010は、裏表紙部1014において、背表紙部1016に近い位置に、裏表紙部1014の長手方向にのびる折曲部1020及び第2屈曲部2350Bを形成されている。
前記取付部材2340の貫挿孔2348は、貫挿孔2348に緩挿された綴具10が背表紙部1016の近くに位置し且つ表紙体1010を第1ヒンジ部1022、第2ヒンジ部1024及び/又は折曲部1020において略360度捲りかえしたときに折曲部1020の近くに位置するように綴具10を取り付けられる部位に形成されるとともに、屈曲部2350との間に綴具10の連結領域及び/又は枢結領域の幅以上の間隔をおいて、表紙体1010を閉じたときには綴具10が表紙体1010の内面に位置し、表紙体1010を開いたときには、綴具10が表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の内面から離れて折り曲げられた折曲部1020の近くに位置するように形成されている。
前記綴具10は、連結領域及び/又は枢結領域を、表紙体1010を閉じたときに表紙体1010の内側の近くに位置し、且つ表紙体1010を開いたときに表紙体1010の内側から外れた外側で折曲部1020の近くに位置するように、取付部材2340の変形部2344に取り付けられている。
変形部2344は、開かれて平板状態にされた表紙体1010の折れ曲がった端縁の外側で、平板状態にされた表紙体1010の延長線、もしくは延長面の上において、平板状態の表紙体1010とほぼ平行にないしは斜交して外方に伸びる。
綴具10は、その枢結部16が表紙体1010の近くで、綴杆部12の第1綴杆の綴杆係止部22及び第2綴杆の綴杆係止部32が遠くで、開かれて平板状態にされた表紙体1010の折れ曲がった端縁の外側で、平板状態にされた表紙体1010の延長線、もしくは延長面の上において、並ぶ。
【0052】
綴具10に綴じられたリーフ1110及び表紙体1010の表表紙部1012は、図21において示すように、枢結部16側に向けて捲りかえされ、閉じられて積層されていたときのリーフの表側1110aとリーフの裏側1110bとを枢結部16を挟んで接し合わせるようにして、筆記等に用いることができる。
【0053】
図24は、別の取付部材を示す断面図解図であり、図25は、別の取付部材を示す表紙体及び取付部材を示す平面図解図である。
取付部材2440は、表紙体1010に固定される定形部2442と、綴具10を取り付ける領域となる変形部2444とを備え、熱溶着可能な熱可塑性樹脂で一体成形されている。
定形部2442は、裏表紙部1014の長さと略同じかそれより僅かに短い長さと、熱溶着されるに適する短い幅とを備える、薄板状である。
【0054】
定形部2442は、変形部2444の両端に形成されている。
前記定形部2442は、裏表紙部1014に高さ方向において形成された折曲部1020に沿って、前記定形部2442の固定面を裏表紙部1014の内側面に、熱溶着により固着されている。
定形部2442と変形部2444との境界2446は、直線状であり、折曲部1020に平行になるように形成されている。
【0055】
変形部2444は、定形部2442の幅方向に突設されている。
変形部2444は、折曲部1020から綴具10の綴杆部12の中央に至る幅を備え、その中央に綴杆部12を貫挿するための貫挿孔2448を穿設されている。
変形部2444は、屈曲部2450を構成する境界2446から表紙体1010の内方に向けて立ち上げて、境界2446とは離れた領域すなわち貫挿孔2448より離れた側を、第1綴杆20と第2綴杆30との間で連結部14及び枢結部16の上方に位置させる。
変形部2444は、綴具10の綴杆部12の数に対応した数の貫挿孔2448を、並列された綴杆部12の間隔に対応して穿設され、背表紙部1016とは離れた側に位置する第2綴杆30の半割杆30Aを貫挿される。
【0056】
変形部2444は、横断面円弧状ないし楕円状の筒状に形成され、背表紙部1016側の第1変形部2444Aと表表紙部1012及び裏表紙部1014の自由端側の第2変形部2444Bとを形成されている。
定形部2442は、変形部2444の両端に形成されている。
第1変形部2444Aの自由端縁側の第1定形部2442Aは、裏表紙部1014に直接接して溶着され、第2変形部2444Bの自由端縁側の第2定形部2442Bは、前記第1定形部2442Aの表面に溶着されている。
【0057】
この実施の形態においては、変形部2444は、横断面略楕円形にわん曲され、第1定形部2442A側の第1変形部2444Aと第2定形部2442B側の第2変形部2444Bとを形成されている。第1変形部2444Aと第2変形部2444Bとの間に円弧状部を形成され、第1変形部2444Aと第1定形部2442Aとの間の第1境界2446A及び第2変形部2444Bと第2定形部2442Bとの間の第2境界2446Bは、円弧状部と平行である。
変形部2444は、略中央部を綴具10の連結領域の上方に位置させ、表紙体1010の表表紙部1012及び裏表紙部1014の自由端側の第2変形部2444Bの第2貫挿孔2448Bを第2綴杆30に貫挿させ、表紙体1010の背表紙部1016側の第1変形部2444Aの第1貫挿孔2448Aを第1綴杆20に貫挿させて、綴具10を表紙体1010に取り付けられる。
而して、綴具10は、背表紙部1016の内側において、枢結部16を背表紙部1016に沿わせて取り付けられ、定形部2442が綴具10の第2綴具部材18Bの第2綴杆30の側部に並列される。
【0058】
貫挿孔2448は、第1綴具部材18A側の第1変形部2444Aに穿設された第1貫挿孔2448Aと第2綴具部材18B側の第2変形部2444Bに穿設された第2貫挿孔2448Bとを備えており、第1貫挿孔2448Aと第2貫挿孔2448Bとは、第1綴具部材18Aの第1綴杆20を向こう側に移動させ、第1綴杆20の半割杆20Aの第1綴杆の綴杆係止部22と第2綴杆30の半割杆30Aの第2綴杆の綴杆係止部32との係合を外すことができるように、変形部2444の長手方向(すなわち枢結部16の長手方向)におけるその長さを形成されている。
前記貫挿孔2448は、第1綴杆20及び第2綴杆30の第1綴杆の綴杆係止部22及び第2綴杆の綴杆係止部32を枢結部16のシャフト部100の長手方向に移動させて脱係できるように、隣接する貫挿孔2448と貫挿孔2448との間に間隙を設けて並んで、綴具10の綴杆部12を回動自在に嵌挿している。
境界2446と貫挿孔2448との間隔は、折曲部1020において、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、表紙体1010を、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にしたときに、折曲部1020の外側に綴具10の枢結部16が位置できる長さに構成されている。
又、変形部2444の長さは、折曲部1020において、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、表紙体1010を、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にしたときに、折曲部1020の外側に綴具10の枢結部16が位置でき、且つ枢結部16の外側に変形部2444の中央の円弧状部が位置できる長さに構成されている。
綴具10は、表紙体1010の内側であって背表紙部1016に近い位置に取り付けられ、綴具10の連結領域及び枢結領域を円弧状の変形部2444の内側であって裏表紙部1014の内側と変形部2444の下側面との間に位置させて、裏表紙部1014に取り付けられている。
【0059】
この実施の形態においては、前記表紙体1010は、背表紙部1016の幅方向における略中央に背表紙部1016の長手方向にのびる折曲部1020を形成されている。
前記取付部材2440の貫挿孔2448は、貫挿孔2448に緩挿された綴具10が背表紙部1016の近くに位置し且つ表紙体1010を第1ヒンジ部1022、第2ヒンジ部1024及び/又は折曲部1020において略360度捲りかえしたときに折曲部1020の近くに位置するように綴具10を取り付けられる部位に形成されるとともに、屈曲部2450を構成する境界2446との間に綴具10の連結領域及び/又は枢結領域の幅以上の間隔をおいて、表紙体1010を閉じたときには綴具10が表紙体1010の内面に位置し、表紙体1010を開いたときには、綴具10が表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の内面から離れて折り曲げられた折曲部1020の近くに位置するように形成されている。
前記綴具10は、連結領域及び/又は枢結領域を、表紙体1010を閉じたときに表紙体1010の内側の近くに位置し、且つ表紙体1010を開いたときに表紙体1010の内側から外れた外側で折曲部1020の近くに位置するように、取付部材2440の変形部2444に取り付けられている。
変形部2444は、開かれて平板状態にされた表紙体1010の折れ曲がった端縁の外側で、平板状態にされた表紙体1010の延長線、もしくは延長面の上において、平板状態の表紙体1010とほぼ平行にないしは斜交して外方に伸びる。
綴具10は、その枢結部16が表紙体1010の近くで、綴杆部12の第1綴杆の綴杆係止部22及び第2綴杆の綴杆係止部32が遠くで、開かれて平板状態にされた表紙体1010の折れ曲がった端縁の外側で、平板状態にされた表紙体1010の延長線、もしくは延長面の上において、並ぶ。
【0060】
綴具10に綴じられたリーフ1110及び表紙体1010の表表紙部1012は、図24において示すように、枢結部16側に向けて捲りかえされ、閉じられて積層されていたときのリーフの表側1110aとリーフの裏側1110bとを枢結部16を挟んで向かい合わせるようにして、筆記等に用いることができる。
【0061】
図26は、別の取付部材を示す断面図解図であり、図27は、別の取付部材を示す表紙体及び取付部材を示す平面図解図である。
取付部材2540は、表紙体1010に固定される定形部2542と、綴具10を取り付ける領域となる変形部2544とを備え、熱溶着可能な熱可塑性樹脂で一体成形されている。
定形部2542は、背表紙部1016の長さと略同じかそれより僅かに短い長さと、熱溶着されるに適する短い幅とを備える、柔軟性を有する薄板状である。
【0062】
前記定形部2542は、変形部2544の両端に形成され、背表紙部1016側の第1定形部2542Aの固定面を表表紙部1012の内側面で背表紙部1016に近い側に位置して、熱溶着により固着され、裏表紙部1014側の第2定形部2542Bの固定面を裏表紙部1014の内側面で背表紙部1016に近い側に位置して、熱溶着により固着されている。
定形部2542と変形部2544との境界2546は、直線状であり、折曲部1020並びに第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024に平行になるように形成されている。
【0063】
変形部2544は、定形部2542の幅方向に突設されている。
変形部2544は、変形部2544から綴具10の綴杆部12の中央に至る幅を備え、その中央に綴杆部12を貫挿するための貫挿孔2548を穿設されている。
変形部2544は、第2屈曲部2550Bを構成する境界2546から表紙体1010の内方に向けて立ち上げて、境界2546とは離れた領域すなわち貫挿孔2548より離れた側を第1綴杆20と第2綴杆30との間で連結部14及び枢結部16の上方に位置させる。
変形部2544は、綴具10の綴杆部12の数に対応した数の貫挿孔2548を、並列された綴杆部12の間隔に対応して穿設され、背表紙部1016とは離れた側に位置する第1綴杆20の半割杆20A及び第2綴杆30の半割杆30Aを貫挿される。
【0064】
この実施の形態においては、変形部2544は、横断面V字形に屈曲され、第1定形部2542A側の第1変形部2544Aと第2定形部2542B側の第2変形部2544Bとを形成されている。第1変形部2544Aと第2変形部2544Bとの間に屈曲部2550を構成する第1屈曲部2550Aを形成され、第1変形部2544Aと第1定形部2542Aとの間の屈曲部2550を構成する第1境界2546A及び第2変形部2544Bと第2定形部2542Bとの間の屈曲部2550を構成する第2境界2546Bは、第1屈曲部2550Aと平行である。
変形部2544は、第1変形部2544Aと第2変形部2544Bとの間に形成された第1屈曲部2550Aを綴具10の連結領域の上方に位置させ、表表紙部1012側の第1定形部2542Aは、第1境界2546Aで第1変形部2544Aとの間を折り曲げられて表表紙部1012の第1ヒンジ部1022の近傍に固着され、裏表紙部1014側の第2定形部2542Bは、第2境界2546Bで第1変形部2544Aとの間を折り曲げられて裏表紙部1014の第2ヒンジ部1024の近傍に固着され、綴具10を表紙体1010に取り付けられている。
第1変形部2544Aの第1貫挿孔2548Aは、表表紙部1012側に位置した第1綴杆20に貫挿され、第2変形部2544Bの第2貫挿孔2548Bは、裏表紙部1014側に位置した第2綴杆30に貫挿される。
而して、綴具10は、背表紙部1016の内側において、背表紙部1016に沿って取り付けられ、定形部2542が綴具10の側部に並列される。
【0065】
貫挿孔2548は、第1綴具部材18Aの第1綴杆20を向こう側に移動させ、第1綴杆20の半割杆20Aの第1綴杆の綴杆係止部22と第2綴杆30の半割杆30Aの第2綴杆の綴杆係止部32との係合を外すことができるように、変形部2544の長手方向(すなわち枢結部16の長手方向)におけるその長さを形成されている。
前記貫挿孔2548は、第1綴杆20及び第2綴杆30の第1綴杆の綴杆係止部22及び第2綴杆の綴杆係止部32を枢結部16のシャフト部100の長手方向に移動させて脱係できるように、隣接する貫挿孔2548と貫挿孔2548との間に間隙を設けて並んで、綴具10の綴杆部12を回動自在に嵌挿している。
境界2546と貫挿孔2548との間隔は、折曲部1020において、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、表紙体1010を、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にしたときに、折曲部1020の外側に綴具10の枢結部16が位置できる長さに構成されている。
又、第1変形部2544A及び第2変形部2544Bの長さは、折曲部1020において、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、表紙体1010を、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にしたときに、折曲部1020の外側に綴具10の枢結部16が位置でき且つ枢結部16の外側に第1屈曲部2550Aが位置できる長さに構成されている。
綴具10は、表紙体1010の内側であって背表紙部1016に近い位置に取り付けられ、綴具10の連結領域及び枢結領域を変形部2544の下方であって背表紙部1016の内側と変形部2544の下側面との間に位置させ、且つ第1綴具部材18Aの第1綴杆20を表表紙部1012側に位置させ、第2綴具部材18Bの第2綴杆30を裏表紙部1014側に位置させて、背表紙部1016の内方で表表紙部1012と裏表紙部1014との間に取り付けられている。
【0066】
この実施の形態においては、前記表紙体1010は、背表紙部1016の幅方向における略中央に背表紙部1016の高さ方向(長手方向)にのびる折曲部1020を形成されている。
前記取付部材2540の貫挿孔2548は、貫挿孔2548に緩挿された綴具10が背表紙部1016の近くに位置し且つ表紙体1010を第1ヒンジ部1022、第2ヒンジ部1024及び/又は折曲部1020において略360度捲りかえしたときに折曲部1020の近くに位置するように綴具10を取り付けられる部位に形成されるとともに、屈曲部2550を構成する第1屈曲部2550Aとの間に綴具10の連結領域及び/又は枢結領域の幅以上の間隔をおいて、表紙体1010を閉じたときには綴具10が表紙体1010の内面に位置し、表紙体1010を開いたときには、綴具10が表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の内面から離れて折り曲げられた折曲部1020の近くに位置するように形成されている。
前記綴具10は、連結領域及び/又は枢結領域を、表紙体1010を閉じたときに表紙体1010の内側の近くに位置し、且つ表紙体1010を開いたときに表紙体1010の内側から外れた外側で折曲部1020の近くに位置するように、取付部材2540の変形部2544に取り付けられている。
【0067】
前記図26A図示実施の形態においては、第1変形部2544A及び第2変形部2544Bは、比較的硬質の合成樹脂で成形されているが、これを、図26B図示例のように、比較的軟質の合成樹脂で形成されてもよい。
第1変形部2544A及び第2変形部2544Bが軟質の場合、リーフ1110を閉じたときに、第1変形部2544A及び第2変形部2544Bはわん曲し、綴具10は、背表紙部1016に近い位置に位置される。そして、リーフ1110を開いたときに、第1変形部2544A及び第2変形部2544Bは伸び、背表紙部1016は、折曲部1020を内方に向けて屈曲し、表表紙部1012と背表紙部1014とを開くことができる。
変形部2544は、開かれて平板状態にされた表紙体1010の折れ曲がった端縁の外側で、平板状態にされた表紙体1010の延長線、もしくは延長面の上において、平板状態の表紙体1010とほぼ平行にないしは斜交して外方に伸びる。
綴具10は、その枢結部16が表紙体1010の近くで、綴杆部12の第1綴杆の綴杆係止部22及び第2綴杆の綴杆係止部32が遠くで、開かれて平板状態にされた表紙体1010の折れ曲がった端縁の外側で、平板状態にされた表紙体1010の延長線、もしくは延長面の上において、並ぶ。
【0068】
綴具10に綴じられたリーフ1110及び表紙体1010の表表紙部1012は、図26において示すように、枢結部16側に向けて捲りかえされ、閉じられて積層されていたときのリーフの表側1110aとリーフの裏側1110bとを枢結部16を挟んで向かい合わせるようにして、筆記等に用いることができる。
【0069】
弾発部材102は、次のように構成してもよい。
図28Aは、別の弾発部材及びその弾発部材を第1及び第2綴具部材に取り付けられた状態における平面図解図であり、図28Bは、図28A図示綴具の断面図解図であり、(A)は閉じた状態の断面図解図であり、(B)は開いた状態の断面図解図であり、図28Cは、更に別の弾発部材の正面図解図である。
図28A図示弾発部材102は、ねじりコイルバネからなり、巻線部102aと巻線部102aの両端から巻線部102aの中心軸と直交ないし交差する方向に伸びる直線状の第1固定先端部102bと直線状の第2固定先端部102cとが連設され、ねじりモーメントが発生しない元の状態は、巻線部102aの外方で接線方向に第1固定先端部102bと第2固定先端部102cとが突き出されている。
そして、弾発部材102の巻線部102aの両端から延びる先端部を支持するために、前記連結部14に支持部50a及び支持部60aが形成されている。
前記弾発部材102の巻線部102aの両端から延びる固定先端部は、第1綴具部材18Aの第1連結部50に形成された支持部50a、及び前記支持部50aと対向する第2綴具部材18Bの第2連結部60の支持部60aに係止され、支持されている。
すなわち、一方の第1固定先端部102bは、第1連結部50の支持部50aに支持され、また、もう一方の第2固定先端部102cは、第1固定先端部102bと向き合うように第2連結部60の支持部60aに支持されている。
押圧部110を指で押すことにより、係止された第1綴杆の綴杆係止部22及び第2綴杆の綴杆係止部32を外すとき、移動する方向とは反対側にある第1連結部50の支持部50aに第1固定先端部102bは支持され、移動する方向とは反対側にある第2連結部60の支持部60aにもう一方の第2固定先端部102cは、支持されている。
一方の固定先端部102b及び他方の固定先端部102cは、元々開いた状態にあったが、第1綴杆20と第2綴杆30とが閉じた状態にあるときは、元々開いた状態にあったところからほぼ平行に接近させた第1固定先端部102bと第2固定先端部102cとが、連結部14の支持部50a,支持部60aに支持されている。すなわち、弾発部材102は、第1固定先端部102bが第1連結部50の支持部50aに係止され且つ第2固定先端部102cが第2連結部60の支持部60aに係止されてねじられた状態になる。
【0070】
そして、弾発部材102は、その向こう側端が第2綴具部材18Bの第2受け部90の手前側端に接し、その手前側端が第1綴具部材18Aの第1受け部80の向こう側端に接して、復元力(均一な)によって第1綴具部材18Aを手前側に押し下げ且つ第2綴具部材18Bを向こう側に押し上げるように構成されている。
而して、弾発部材102は、綴杆部12を閉じているときには、第1綴杆の綴杆係止部22と第2綴杆の綴杆係止部32とを係合させる方向に作用している。
押圧部110を指で押すことにより、係止された第1綴杆の綴杆係止部22及び第2綴杆の綴杆係止部32を外すときには、弾発部材102の弾発力に抗して第1綴具部材18Aの第1綴杆20を向こう側に移動させ且つ第2綴具部材18Bの2綴杆30を手前側に移動させて、閉じていた第1綴杆20と第2綴杆30とを開く。
押圧部110を指で押して第1綴具部材18Aの第1連結部50と第2綴具部材18Bの第2連結部60とをそれぞれを反対方向に相対移動させると、第1連結部50と第2連結部60とは、弾発部材102が元の状態に戻ろうとする力、すなわち一方の第1固定先端部102bと他方の第2固定先端部102cとが回転方向に回転して綴杆部12を開くように力が働くことにより、回転方向に回転する。
このように、この実施の形態においては、第1綴杆の綴杆係止部22および第2綴杆の綴杆係止部32の係合を解除したとき、一方の第1固定先端部102bと他方の第2固定先端部102cとを円周方向において離れさせようとする力が働くことにより、第1綴杆20及び第1連結部50と第2綴杆30及び第2連結部60とが、開いた状態になる。
【0071】
第1固定先端部102b及び第2固定先端部102cは、図28Cにおいて示すように、巻線部102aの外方で径方向に突き出された構成としてもよい。
この変形例は、第1連結部50と第2連結部60とは、弾発部材102が元の状態に戻ろうとする力、すなわち一方の第1固定先端部102bと他方の第2固定先端部102cとが回転方向に回転して綴杆部12を開くように、より強い力が働くことにより、回転方向に回転させることができる。
【0072】
連結領域に形成された押圧部110は、第1綴杆の綴杆係止部22及び第2綴杆の綴杆係止部32を係止又は脱係するときに、第1綴杆20及び第2綴杆30を開閉させるときの中心ののびる方向である連結部14の長手方向に、第1綴杆20又は第2綴杆30を変位させて第1綴杆の綴杆係止部22及び第2綴杆の綴杆係止部32を脱係させるために柱状又は塊状に形成されている。
押圧部110は、第1綴具部材18Aと第2綴具部材18Bとを連結する連結領域を構成する連結部14の長手方向で、第1綴杆20及び第2綴杆30を開閉させるときの中心ののびる方向である高さ方向における、第1連結部50の下端部に突設された第1押圧部112と、第2連結部60の上端部に突設された第2押圧部114とによって構成されている。
【0073】
第1押圧部112は、第1連結部50の下方の下端部から、第1綴具部材18Aの第1綴杆の綴杆係止部22を脱係するときに第1連結部50を移動させる方向とは反対側すなわち手前側(下方)に向けてのびる円柱状棒体であり、第2連結部60の手前側にのびる大きさに形成され、押圧する面積を大きくとるように形成されている。
第2押圧部114は、第2連結部60の上方の上端部から、第2綴具部材18Bの第2綴杆の綴杆係止部32を脱係するときに第1連結部50を移動させる方向とは反対側すなわち向こう側(上方)に向けてのびる円柱状棒体であり、第1連結部50の向こう側にのびる大きさに形成され、押圧する面積を大きくとるように形成されている。
【0074】
そして、第1綴杆の綴杆係止部22及び第2綴杆の綴杆係止部32は、図29Aにおいて示すように、第1押圧部112に例えば親指を当て、また第2押圧部114に人差指を当て、第1押圧部112を向こう側(上方)に向けて、また第2押圧部114を手前側(下方)に向けて押して、脱係させる。そして、第1押圧部112と第2押圧部114とは、図29Bにおいて示すように、第1綴杆20及び第2綴杆30ののびる方向において反対方向に回転させて、綴杆部12を開く。
【0075】
前記実施の形態によれば、綴具10は、第1綴杆20が表表紙部1012側に位置し、第2綴杆30が裏表紙部1014側に位置して、背表紙部1016の略中央に枢結部16が位置するように、表紙体1010に固定されている。
而して、表紙体1010は、折曲部1020において、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にすれば、表表紙部1012の外側端縁と裏表紙部1014の外側端縁とが揃い、最小の面積にしてリーフ1110に筆記できる。
【0076】
この発明の実施の形態によれば、綴杆部12及び連結部14は、一対の第1綴具部材18A及び第2綴具部材18Bの各々に形成され、前記綴杆部12を構成する綴杆20,30は、第1綴具部材18A側の第1綴杆20と第2綴具部材18B側の第2綴杆30とが向き合うように、前記連結部14の長手方向に適宜な間隔をおいて、連結部14の外側部ないし上側部から突設されているので、綴杆部12を開いたときに綴杆部12の最下部が例えば表紙体1010の表面に接地して水平安定し易く、且つ綴杆部12を適宜な角度に開き易い。
この発明の実施の形態によれば、綴杆部12は、前記枢結部16を中心にして左右に分かれた、対称形である第1綴杆20及び第2綴杆30を備え、前記連結部14は、前記枢結部16を中心にして左右に分かれた、対称形である第1連結部50及び第2連結部60を備えているので、同一の金型で左右の部材を成形することができ、製造がし易い。
この発明の実施の形態によれば、連結部14は、向き合う第1連結部50及び第2連結部60の対向部56,66と、前記対向部56,66と相対し綴杆20,30が突設された外側部52,62と、前記対向部56,66と外側部52,62との間において前記対向部56,66及び外側部52,62に交差する面で、枢結部16が連設された下側部58,68とを備えているので、第1連結部の対向部56と第2連結部の対向部66とは、回転方向と直交し綴具10を閉じたときに垂直にすなわち高さ方向にのびる平面であって、綴具10を閉じたときに密着するように形成すれば、綴具10を閉じたときに第1綴杆の綴杆係止部22と第2綴杆の綴杆係止部32との係合状態を安定的に保つことができ、綴杆部12を構成する第1綴杆20と第2綴杆30とにより構成される円環状の径を縮むように作用することを少なくすることができる。
この発明の実施の形態によれば、受け部80,90は、前記連結部14の長手方向に間欠的に形成され、綴杆部12が前記シャフト部100を中心にして回転し且つ綴杆部12を開閉するときに長手方向に相対変移するように形成されているので、複数の綴杆20,30で構成される綴杆部12を一度に開閉させることができる。
この発明の実施の形態によれば、シャフト部100は、断面円形の棒状であり、前記受け部80,90は、全体が弧状で、その内側の円弧部に前記シャフト部100を装填され、且つその外側の上部において、前記綴杆20,30の張り出し方向とは反対方向に張り出すように、前記連結部14が連設されているので、複数の綴杆20,30で構成される綴杆部12を一度に開閉させることができ、且つ、綴杆部12の最下部が例えば表紙体1010の表面に接地して水平安定し易く、且つ綴杆部12を適宜な角度に開き易い。
この発明の実施の形態によれば、綴杆20,30の基部20a,30aは、連結部14の下部と同じ位置に、下部が位置するように形成され、枢結部16の受け部80,90は、連結部14の下部と同じ位置に、上部が位置するように形成されているので、綴杆部12を開いたときに綴杆部12の最下部が例えば表紙体1010の表面に接地して水平安定し易く、且つ綴杆部12を適宜な角度に開き易い。
この発明の実施の形態によれば、連結部14の幅は、枢結部16の幅の2分の1以下であるので、枢結部16の幅よりはみ出すことがなく、リーフ1110を綴杆20,30に沿って捲り、360度開いたときにリーフ1110の表側と裏側との間の隙間が少なく、比較的平坦となり、筆記もし易い。
この発明の実施の形態によれば、枢結部16の受け部80,90は、受け部80,90の開口部84,94が綴杆20,30の外周部に接し、連結部14は、綴杆20,30の内周部から受け部80,90の開口部84,94までの間の高さを有するので、リーフ1110を綴杆20,30に沿って捲り、360度開いたときにリーフの表側1110aと裏側1110bとの間の隙間が少なく、比較的平坦となり、筆記もし易い。
この発明の実施の形態によれば、綴杆係止部22,32は、綴杆20,30の回転方向において係止及び脱係するように、第1綴杆20の凸部24及び凹部26と第2綴杆30の凹部36及び凸部34とが係合するように構成され、且つ、綴杆20,30の回転方向と交差する方向に脱係しないように綴杆20,30の回転方向にのびる脱係防止部28,38が形成されているので、綴杆20,30の回転方向と交差する方向に、閉じられた綴杆の綴杆係止部22,32が脱係しにくい。
【0077】
次に、更に別の実施の形態である帳面について説明する。
図30は、この発明にかかる綴具を用いた手帳の斜視図解図であり、図31Aは、この発明にかかる綴具の全体の斜視図解図であり、図31Bは、この発明にかかる綴具の斜視図解図であり、図32は、この発明にかかる綴具の斜視図解図であり、(A)は全体の図で、(B)(C)は半割杆の図であり、図33は、第1綴具部材の斜視図解図であり、(A)は右側の図であり、(B)は左側の図であり、図34は、第2綴具部材の斜視図解図であり、(A)は右側の図であり、(B)は左側の図であり、図35は、この発明にかかる綴具を分解した状態における斜視図解図であり、図36は、第1綴具部材と第2綴具部材とを結合する方法を示す斜視図解図であり、図37は、閉じた状態における綴具の正面図解図であり、図38は、閉じた状態における綴具の背面図解図であり、図39Aは、図37A−A部分断面図解図であり、図39Bは、図37B−B断面図解図であり、図39Cは、図37C−C断面図解図であり、図40は、開き始めた状態における綴具の正面図解図であり、図41は、開き始めた状態における綴具の背面図解図であり、図42Aは、図40A−A部分断面図解図であり、図42Bは、図40B−B断面図解図であり、図42Cは、図40C−C断面図解図であり、図43は、手帳の断面図解図であり、(A)は閉じた状態の図で、(B)は360度捲った状態の図である。
【0078】
この発明にかかる帳面の一種であるノート1000は、複数の綴杆部412、前記綴杆部412を連結するための軸受部414、前記綴杆部412を構成する綴杆を開閉させるときの中心となる枢軸部416を備える綴具410と、表表紙部1012と、裏表紙部1014と、表表紙部1012と裏表紙部1014との間に介在する背表紙部1016と、背表紙部1016の内側に綴具410を取り付けるための取付部540とを有する表紙体1010とを備える。
【0079】
表紙体1010は、表表紙部1012と背表紙部1016との間に第1ヒンジ部1022を形成され、且つ裏表紙部1014と背表紙部1016との間に第2ヒンジ部1024を形成されている。
前記背表紙部1016は、綴杆部412に綴じられたリーフ1110を綴杆に沿って捲り、略360度捲りかえすことができるように、前記綴杆部412を構成する綴杆を開閉させるときの中心となる枢軸部416に沿って手前側から向こう側に亘って(高さ方向に)連続して形成された外側に折り曲げるための折曲部1020及び屈曲部550を備える。
第1ヒンジ部1022と第2ヒンジ部1024とは平行であり、第1ヒンジ部1022と折曲部1020とは平行である。
【0080】
表紙体1010に取り付けられる綴具410は、複数の綴杆部412と、前記綴杆部412を連結する連結領域である軸受部414と、前記綴杆部412を連結して前記綴杆部412を構成する第1綴杆420及び第2綴杆430を開閉させるときの中心となる枢結領域である枢軸部416とを備える綴具410であって、綴杆部412を捩って閉じている綴杆部412を開くことができるように構成されている。
枢結領域は、第1綴杆420及び第2綴杆430を構成する半割杆420A及び半割杆430Aを、隣接する半割杆420Aと半割杆420A及び半割杆430Aと半割杆430Aとの間に適宜な間隔をおいて並列して形成するように、半割杆420Aの間及び半割杆430Aの間に跨って形成されている
この綴具410は、主として、一般的にセルリング式ノートと称されるノートに類似した手帳用として構成され、綴具410の綴杆部412に沿ってリーフ1110を回転させて略360度広げること、すなわち綴杆部412に綴じられたリーフ1110を綴杆に沿って捲り、略360度捲りかえし、閉じたときに両端にあるリーフ1110の表側と裏側とが軸受部414及び枢軸部416を挟んで向かい合うことができるように、構成されている。
【0081】
綴具410は、第1綴具部材418Aと第2綴具部材418Bとから構成されており、第1綴具部材418Aと第2綴具部材418Bとは、綴具410の長さ方向における中央を中心にした対称形であり、それぞれ、綴杆部412,軸受部414及び枢軸部416を備えている。
枢結領域は、第1綴具部材418Aと第2綴具部材418Bとを枢軸部416を中心にして連結し、綴杆部412を開閉するときの回転の中心となる領域として構成される。
【0082】
綴杆部412は、第1綴具部材418Aの第1綴杆420と第2綴具部材418Bの第2綴杆430とを有しており、前記綴杆部412を構成する第1綴杆420及び第2綴杆430は、一対の第1綴具部材418Aの第1綴杆420と第2綴具部材418Bの第2綴杆430とが向き合うように、前記綴杆部412を連結する軸受部414及び枢軸部416の各々にその長手方向に適宜な間隔をおいて、軸受部414及び枢軸部416の外側部ないし上側部から突設されている。そして、前記第1綴杆420及び第2綴杆430は、前記軸受部414及び枢軸部416を中心にして左右に分かれた、対称形である。
複数の第1綴杆420は、各第1綴杆420の間において、各第1綴杆420の基部420aと連設された第1架設部442によって、適宜な間隔をおいて、綴具410の長手方向に並列されている。
複数の第2綴杆430は、各第2綴杆430の間において、各第2綴杆430の基部430aと連設された第2架設部444によって、適宜な間隔をおいて、綴具410の長手方向に並列されている。
【0083】
前記軸受部414は、第1綴具部材418Aの第1軸受部450と第2綴具部材418Bの第2軸受部460とを有しており、第1軸受部450と第2軸受部460とは、綴具410の長さ方向の中央を中心にして対称形である。第1軸受部450及び第2軸受部460は、向こう側から手前側に連続して長手方向に直線状にのびる、中実半円筒状で断面略C字状であり、第1軸受部450は、第1綴杆420に連続して一体的に形成され、第2軸受部460は、第2綴杆430に連続して一体的に形成されている。
【0084】
前記軸受部414は、綴杆部412に綴じられたリーフ1110を第1綴杆420及び第2綴杆430に沿って捲り、360度捲りかえし、閉じたときに両端にあるリーフ1110の表側と裏側とが軸受部414を挟んで向かい合うことができるように、下部において、第1綴杆420の基部420a及び第2綴杆430の基部430aと近接した位置にて連設されている。
前記軸受部414は、綴杆ののびる方向と直交する方向にのびる長さと綴杆ののびる方向に連続する太さとを有し、綴杆部412に綴じられたリーフ1110を綴杆部412に沿って捲り、360度捲りかえし、閉じたときに両端にあるリーフ1110の表側と裏側とが軸受部414を挟んで向かい合うことができるように構成されている。すなわち、第1軸受部450は、第1綴杆420の基部420aに連設され、第2軸受部460は、第2綴杆430の基部430aに連設され、且つ第1軸受部450は、複数の第1綴杆420を連結するように、複数の第1綴杆420に架設され、第2軸受部460は、複数の第2綴杆430を連結するように、複数の第2綴杆430に架設されている。
第1軸受部450は、枢軸部416を装填するための第1軸受部450の開口部452を半割杆420Aとは反対側の側面に形成されており、且つ第2軸受部460は、第2軸受部460の開口部462を半割杆430Aとは反対側の側面に形成されている。そして、第1軸受部450は、前記開口部452に続く内面が円弧状の軸受凹部454を形成され、第2軸受部460は、開口部462に続く内面が円弧状の軸受凹部464を形成されている。
【0085】
第1綴具部材418Aは、第1綴杆420の基部420aに連設された第1受け部480を有し、第2綴具部材418Bは、第2綴杆430の基部430aに連設された第2受け部490を有している。綴杆部412の基部420aに連設された第1受け部480と綴杆部412の基部430aに連設された第2受け部490との間に形成された収容部482に、前記枢軸部416の長手方向に圧縮し且つ弾発力をかける弾発部材502が介装されている。そして、前記第1受け部480及び第2受け部490並びに弾発部材502は、前記第1綴杆420と第2綴杆430の先端を合わせて閉鎖するとき及び第1綴杆420と第2綴杆430の先端を離間させるときに回転中心となる。
【0086】
前記綴杆を開閉させるときの中心ののびる方向における一端又は両端の領域には、綴杆部412を構成する綴杆のうち対向する一方の複数の綴杆を、対向する他方の複数の綴杆の係止部から脱係させるために、同時に、中心ののびる方向に変位させる、押圧部510が突設されている。
【0087】
前記軸受部414並びに第1受け部480及び第2受け部490の輪郭は、略々同一で、前記第1綴杆420と第2綴杆430の先端を合わせて閉鎖するとき及び第1綴杆420と第2綴杆430の先端を離間させるときに回転中心となる。そして、軸受部414並びに第1受け部480及び第2受け部490は、綴杆部412に綴じられたリーフ1110を第1綴杆420又は第2綴杆430に沿って捲り、360度捲りかえすことができるように構成されている。
【0088】
前記枢軸部416は、第1綴杆420及び第2綴杆430ののびる方向に直交する方向にのびる長さと第1綴杆420及び第2綴杆430ののびる方向に連続する太さとを有し、長手方向に連続する輪郭の一部が円弧状で、第1綴杆420及び第2綴杆430の基部430aと連設され且つ複数の第1綴杆420及び第2綴杆430を連設するように複数の第1綴杆420及び第2綴杆430に架設されている。
枢軸部416は、第1綴具部材418Aの第1軸部520と第2綴具部材418Bの第2軸部530とを有しており、第1軸部520と第2軸部530とは、綴具410の長さ方向の中央を中心にして対称形である。
第1軸部520及び第2軸部530は、向こう側から手前側に連続して長手方向に直線状にのびる中実柱状で断面略真円状であり、第1軸部520は第1綴杆420に連続して一体的に形成され、第2軸部530は第2綴杆430に連続して一体的に形成されている。
枢軸部416を構成する第1綴具部材418Aの第1軸部520は、該円弧状の領域において、前記第2綴具部材418Bの第2軸受部460の開口部462から軸受部414の内面が円弧状で長手方向にのびる軸受凹部464に揺動自在に嵌合され、第2綴具部材418Bの第2軸部530は、該円弧状の領域において、前記第1綴具部材418Aの第1軸受部450の開口部452から軸受部414の内面が円弧状で長手方向にのびる軸受凹部454に揺動自在に嵌合されている。
枢軸部416(第1軸部520と第2軸部530)は、前記軸受部414(第1軸受部450と第2軸受部460)の長手方向にのびて、左右に分かれた一対の第1綴具部材418Aの第1軸受部450と第2綴具部材418Bの第2軸受部460とを長さ方向に直線状に並んだ状態で連結し、前記第1綴杆420の自由端420bと第2綴杆430の自由端430bとを合わせて閉鎖するとき及び第1綴杆420の自由端420bと第2綴杆430の自由端430bとを離間させるときに回転中心となり、綴杆部412に綴じられたリーフ1110を第1綴杆420及び第2綴杆430に沿って捲り、360度捲りかえすことができるように構成されている。
【0089】
この実施の形態においては、第1綴杆420,第1軸受部450,第1受け部480及び第1軸部520は、第1綴具部材418Aに形成され、第2綴杆430,第2軸受部460,第2受け部490及び第2軸部530は、第2綴具部材418Bに形成され、第1綴具部材418Aと第2綴具部材418Bとは、綴具410の長さ方向の中央を中心にして対称形に形成されている。
【0090】
第1綴具部材418Aの第1軸受部450は、手前側の第1軸受部450aと中間の第1軸受部450bとに分かれて形成されており、第1綴具部材418Aの第1受け部480は、手前側の第1軸受部450aと中間の第1軸受部450bとの間に形成されている。
第1綴具部材418Aの第1軸部520は、向こう側の第1軸部520aと中間の第1軸部520bとに分かれて形成されている。そして、向こう側の第1軸部520aは、中間の第1軸受部450bから向こう側に連続して形成されており、中間の第1軸部520bは、第1受け部480から手前側に連続して形成されている。
第2綴具部材418Bの第2軸受部460は、向こう側の第2軸受部460aと中間の第2軸受部460bとに分かれて形成されており、第2綴具部材418Bの第2受け部490は、向こう側の第2軸受部460aと中間の第2軸受部460bとの間に形成されている。
第2綴具部材418Bの第2軸部530は、手前側の第2軸部530aと中間の第2軸部530bとに分かれて形成されている。そして、手前側の第2軸部530aは、中間の第2軸受部460bから手前側に連続して形成されており、第2軸部530bは、第2受け部490から向こう側に連続して形成されている。
【0091】
この実施の形態においては、第1綴具部材418Aは、綴杆部412(第1綴杆420),軸受部414(第1軸受部450),枢軸部416(第1軸部520)及び第1受け部480を合成樹脂で一体成形されてなる。また、同様に、第2綴具部材418Bは、綴杆部412(第2綴杆430),軸受部414(第2軸受部460),枢軸部416(第2軸部530)及び第2受け部490を合成樹脂で一体成形されてなる。
前記綴杆部412,第1綴杆420の第1架設部442,第2綴杆430の第2架設部444及び枢軸部416は、中実状で、連続して一体的に形成され、且つ、前記綴杆部412,第1綴杆420の第1架設部442,第2綴杆430の第2架設部444及び軸受部414は、中実状で、連続して一体的に形成されている。
【0092】
この実施の形態においては、第1綴具部材418Aの向こう側の第1軸部520aと中間の第1軸部520bとは、長手方向に一直線状にのび、同一の太さを有する略々円柱状であり、第1綴具部材418Aを構成する半割杆420A及び第1架設部442と、半割杆420A及び第1架設部442の下側において連続して一体的に形成されており、第2綴具部材418Bの手前側の第2軸部530aと中間の第2軸部530bとは、長手方向に一直線状にのび、同一の太さを有する略々円柱状であり、第2綴具部材418Bを構成する、半割杆430A及び第2架設部444と、半割杆430A及び第2架設部444の下側において連続して一体的に形成されている。
第1綴具部材418Aの向こう側の第1軸部520aと中間の第1軸部520bとは、第2綴具部材418Bの第2軸受部460の軸受凹部464に嵌合する形状を備えており、第2綴具部材418Bの手前側の第2軸部530aと中間の第2軸部530bとは、第1綴具部材418Aの第1軸受部450の軸受凹部454に嵌合する形状を備えている。
【0093】
第1綴具部材418Aの第1軸受部450は、手前側の第1軸受部450aの開口部452と中間の第1軸受部450bの開口部452とが長手方向にのびる断面同一の直線状で、長手方向に一直線状に並ぶ。
第2綴具部材418Bの第2軸受部460は、向こう側の第2軸受部460aの開口部462と中間の第2軸受部460bの開口部462とが長手方向にのびる断面同一の直線状で、長手方向に一直線状に並ぶ。
第1綴具部材418Aの向こう側の第1軸部520aの向こう側の突起部478と第1受け部480の手前側の突起部478とは長手方向に一直線状に並び、第2綴具部材418Bの手前側の第2軸部530aの手前側の突起部476と第2受け部490の向こう側の突起部476とは長手方向に一直線状に並ぶ。
【0094】
綴杆部412は、第1綴具部材418Aの第1綴杆420及び第2綴具部材418Bの第2綴杆430の軸受部414及び枢軸部416並びに第1綴具部材418Aの第1受け部480及び第2綴具部材418Bの第2受け部490に連設された基部420a及び基部430aとは反対側の自由端420b及び自由端430bに、第1綴具部材418Aの第1綴杆420及び第2綴具部材418Bの第2綴杆430を閉鎖したときに係止するための綴杆係止部を形成されている。
すなわち、第1綴具部材418Aの第1綴杆420は、基部420aとは反対側の頂部である自由端420bに第1綴杆の綴杆係止部422を形成され、第2綴具部材418Bの第2綴杆430は、基部430aとは反対側の頂部である自由端430bに第2綴杆の綴杆係止部432を形成されている。
綴杆部412は、基部420a及び基部430aから頂部に至る高さ方向(垂直方向)と、第1綴杆420の外周部(外側部)から第2綴杆430の外周部(外側部)に至る幅方向(水平方向)とを備え、第1綴杆420及び第2綴杆430の厚さ(外周部と内周部との間の長さ)よりも、綴具の長さ方向における第1綴杆420及び第2綴杆430の幅の方が長い、断面長方形状である。そして、第1綴杆420及び第2綴杆430は、基部420a及び基部430aから頂部に至るまで、リーフ1110を捲ることができるように、リーフ1110の綴じ穴1112に貫挿される形状に構成されている。
前記第1綴具部材418Aの第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴具部材418Bの第2綴杆の綴杆係止部432は、係止する第1綴具部材418Aの第1綴杆420及び第2綴具部材418Bの第2綴杆430の回転方向と交差する方向に、すなわち枢軸部416の長手方向に第1綴具部材418Aの第1綴杆420及び第2綴具部材418Bの第2綴杆430を相対移動して、第1綴具部材418Aの第1綴杆420及び第2綴具部材418Bの第2綴杆430の先端を合わせて閉鎖するときに係止し又は第1綴具部材418Aの第1綴杆420及び第2綴具部材418Bの第2綴杆430の先端を離間させるときに脱係するように形成されている。
【0095】
第1綴具部材418Aの第1綴杆420は、閉じたときに略円環状の綴杆となるように、半円弧状の半割杆420Aから構成され、第2綴具部材418Bの第2綴杆430は、閉じたときに略円環状の綴杆となるように、半円弧状の半割杆430Aから構成され、第1綴具部材418Aの第1綴杆420と第2綴具部材418Bの第2綴杆430とは対向するように構成されている。
そして、リーフ1110に予め穿設された綴じ穴1112に挿通して、リーフ1110を綴じることができるように、半割杆420Aと半割杆430Aとの先端、すなわち第1綴杆420及び第2綴杆430の頂部において、綴杆係止部422,432が形成されている。
第1綴杆420を構成する半割杆420Aと第2綴杆430を構成する半割杆430Aとは、半割杆420Aの第1綴杆の綴杆係止部422と、半割杆430Aの第2綴杆の綴杆係止部432とを係止することにより、略円環状に連結される。
【0096】
綴杆部412は、綴杆の第1架設部442並びに第2架設部444及び/又は枢軸部416に連設された基部420a及び基部430aとは反対側の自由端420b及び自由端430bに、綴杆を閉鎖したときに係止するための第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432を形成され、前記第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432は、係止する綴杆の回転方向と交差する方向に係止する綴杆を相対移動して係止又は脱係するように形成されている。
そして、前記押圧部510は、綴杆の脱係するときに連結領域である第1架設部442及び第2架設部444,軸受部414並びに枢軸部416の移動する方向とは反対側において、脱係するときに軸受部414及び枢軸部416を移動する方向とは反対側に向けて、綴杆及び/又は連結部414及び/又は枢軸部416に突設されている。
【0097】
この実施の形態においては、第1綴具部材418Aの半割杆420Aの手前側及び第2綴具部材418Bの半割杆430Aの向こう側に形成された押圧部510は、連結領域を構成する第1軸受部450の長手方向における第1綴杆420の手前側に突設された押し棒と、連結領域を構成する第2軸受部460の長手方向における第2綴杆430の向こう側に突設された押し棒とにより構成される。
押圧部510は、第1綴具部材418Aと第2綴具部材418Bとを連結する連結領域を構成する軸受部414,枢軸部416,第1架設部442及び第2架設部444の長手方向で、綴杆部412を開閉するときの中心ののびる方向に、第1綴杆420又は第2綴杆430を変位させて、第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432を脱係させるために柱状又は塊状に形成されている。
押圧部510は、第1綴具部材418Aと第2綴具部材418Bとを連結する連結領域を構成する軸受部414,枢軸部416,第1架設部442及び第2架設部444の長手方向で、綴杆部412を開閉するときの中心ののびる方向である高さ方向における、第1綴具部材418Aの半割杆420Aの下端部に突設された第1押圧部512と、第2綴具部材418Bの半割杆430Aの上端部に突設された第2押圧部514とによって構成されている。
【0098】
第1押圧部512は、半割杆420Aの基部420aの下端から、第1綴具部材418Aの第1綴杆の綴杆係止部422を脱係するときに軸受部414及び枢軸部416を移動する方向とは反対側すなわち手前側(下方)に向けてのびる円柱状棒体であり、半割杆430Aの手前側にのびる大きさに形成され、押圧する面積を大きくとるように形成されている。
第2押圧部514は、半割杆430Aの基部430aの上端から、第2綴具部材418Bの第2綴杆の綴杆係止部432を脱係するときに軸受部414及び枢軸部416を移動する方向とは反対側すなわち向こう側(上方)に向けてのびる円柱状棒体であり、半割杆420Aの向こう側にのびる大きさに形成され、押圧する面積を大きくとるように形成されている。
【0099】
そして、第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432は、図40において示すように、第1押圧部512に例えば親指を当て、また第2押圧部514に人差指を当て、第1押圧部512を向こう側(上方)に向けて、また第2押圧部514を手前側(下方)に向けて押して、第1綴杆の綴杆係止部422と第2綴杆の綴杆係止部432とを脱係させる。
そして、第1押圧部512と第2押圧部514とは、図42において示すように、第1綴杆420及び第2綴杆430ののびる方向において反対方向に回転させて、綴杆部412を開く。
そして、綴杆部412を開くときにおいては、第1綴杆420と第2綴杆430とは、押圧部510を指で押すことにより、係止された第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432を外すことができるように構成されている。
【0100】
第1綴杆420を構成する半割杆420Aの先端に形成された第1綴杆の綴杆係止部422を構成する先端の第1綴杆の凸部424及びその第1綴杆の凸部424に続く第1綴杆の凹部426と、第2綴杆430を構成する半割杆430Aの第2綴杆の綴杆係止部432を構成する先端の第2綴杆の凸部434及びその先端の第2綴杆の凸部434に続く第2綴杆の凹部436とは、第1綴杆420と第2綴杆430とを閉じたとき係合するように逆方向に向けて突き出しあるいは凹み形成されている。
すなわち、第1綴杆420を構成する半割杆420Aの先端に形成された第1綴杆の綴杆係止部422を構成する第1綴杆の凸部424は、手前側に向けて突き出されている。そして、その第1綴杆の凸部424に続く第1綴杆の凹部426は、向こう側に向けて凹んでいる。半割杆430Aの先端に形成された第2綴杆の綴杆係止部432を構成する第2綴杆の凸部434は、向こう側に向けて突き出されている。そして、その先端の第2綴杆の凸部434に続く第2綴杆の凹部436は、手前側に向けて凹んでいる。
第1綴杆420と第2綴杆430とを閉じたとき係合するように、第1綴杆の凸部424及び第1綴杆の凹部426と第2綴杆の凸部434及び第2綴杆の凹部436とは、逆方向に向けて突き出しあるいは凹み形成されている。
半割杆420Aの第1綴杆の綴杆係止部422を構成する第1綴杆の凸部424と半割杆430Aの第2綴杆の綴杆係止部432を構成する第2綴杆の凸部434とは、反対方向に向けて突き出し設けられている。
また、半割杆420Aの第1綴杆の綴杆係止部422を構成する第1綴杆の凹部426と半割杆430Aの第2綴杆の綴杆係止部432を構成する第2綴杆の凹部436とは、反対方向に向けて凹み形成されている。
【0101】
前記第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432は、第1綴杆420及び第2綴杆430の回転方向及び回転方向と交差する方向に脱係しないように、第1綴杆420及び第2綴杆430の回転方向と交差する方向にのびる脱係防止部428及び脱係防止部438が形成されている。
脱係防止部428は、頂部側において手前側に向けて突き出る鉤鼻状係止凸部428aと、基部420a側において向こう側に向けて凹む係止凹部428bとを有し、自由端側の係止凸部428aから続いて基部420a側に係止凹部428bが形成されている。
脱係防止部438は、頂部側において向こう側に向けて突き出る鉤鼻状係止凸部438aと、基部430a側において手前側に向けて凹む係止凹部438bとを有し、自由端側の係止凸部438aから続いて基部430a側に係止凹部438bが形成されている。
第1綴杆420と第2綴杆430とを閉じたとき、脱係防止部428の係止凸部428aは脱係防止部438の係止凹部438bに嵌合され、脱係防止部438の係止凸部438aは脱係防止部428の係止凹部428bに嵌合され、係止凸部428aと係止凸部438aとは、第1綴杆420と第2綴杆430とを回転方向に引いたときに、突き当たる。
第1綴杆の綴杆係止部422の脱係防止部428は、第2綴杆の綴杆係止部432の上部に向けて突き出され、第1綴杆の綴杆係止部422と第2綴杆の綴杆係止部432とを係合したときに、第2綴杆430が上方に向けて衝撃などにより移動することを防止している。
第2綴杆の綴杆係止部432の脱係防止部438は、第1綴杆の綴杆係止部422の上部に向けて突き出され、第1綴杆の綴杆係止部422と第2綴杆の綴杆係止部432とを係合したときに、第1綴杆420が上方に向けて衝撃などにより移動することを防止している。
このように、この実施の形態においては、第1綴杆420の基部420aに突設された第1押圧部512及び第2綴杆430の基部430aに突設された第2押圧部514を指で押すことにより、第1綴具部材418Aの第1綴杆420を向こう側に移動させ且つ第2綴具部材418Bの第2綴杆430を手前側に移動させて、第1綴杆420の半割杆420Aの第1綴杆の綴杆係止部422と第2綴杆430の半割杆430Aの第2綴杆の綴杆係止部432との係合を外すことができる。
なお、閉じるときにおいては、脱係防止部428の係止凸部428aと脱係防止部438の係止凸部438aとは、突き出たり滑りながら係止凹部438b及び係止凹部428bに嵌まるように、なだらかな傾斜面が自由端から形成されている。
【0102】
第1綴具部材418Aの第1架設部442は、第1架設部442と第2綴具部材418Bの第2架設部444とが向き合う領域である第1架設部442の対向部442aを備える。
第2綴具部材418Bの第2架設部444は、第1綴具部材418Aの第1架設部442と第2架設部444とが向き合う領域である第2架設部444の対向部444aを備える。
この実施の形態においては、第1架設部442及び第2架設部444は、略四角柱状である。
そして、第1綴具部材418Aの第1架設部442の対向部442aと第2綴具部材418Bの第2架設部444の対向部444aとは、回転方向と略々直交し綴具410を閉じたときに垂直にすなわち高さ方向にのびる平面であって、図31及び図39に示すように綴具410を閉じたときに密着するように形成されている。
【0103】
前記軸受部414は、その側面に、第1綴杆420及び第2綴杆430の開き角度をリーフ1110の挿入し易い角度、例えば約60〜70度に規制するための第1の開き角規制部470及び第2の開き角規制部472を形成されている。
第1の開き角規制部470は、第1綴具部材418Aの第1軸受部450の開口部452の口縁部の接合面452aと第2綴具部材418Bの第2架設部444の下端の接合面444bとから構成され、一方、第2の開き角規制部472は、第2綴具部材418Bの第2軸受部460の開口部462の口縁部の接合面462aと第1綴具部材418Aの第1架設部442の下端の接合面442bとから構成されている。
そして、綴杆部412を閉じたときに、第1綴具部材418Aの第1の開き角規制部470の接合面452aと第2綴具部材418Bの第1の開き角規制部470の接合面444bとは、図39において示すように、略70度開いた傾斜面であって対向しており、綴杆部412を開いたときに、第1綴具部材418Aの第1の開き角規制部470の接合面452aと第2綴具部材418Bの第1の開き角規制部470の接合面444bとは、図42において示すように、接し合い、半割杆420Aと半割杆430Aの開き角度を、リーフ1110の挿入しや易い角度に規制する。
また、綴杆部412を閉じたときに、第2綴具部材418Bの第2の開き角規制部472の接合面462aと第1綴具部材418Aの第2の開き角規制部472の接合面442bとは、図39において示すように、略70度開いた傾斜面であって対向しており、綴杆部412を開いたときに、第2綴具部材418Bの第2の開き角規制部472の接合面462aと第1綴具部材418Aの第2の開き角規制部472の接合面442bとは、図42において示すように、接し合い、半割杆420Aと半割杆430Aの開き角度を、リーフ1110の挿入しや易い角度に規制する。
【0104】
枢軸部416並びに第1受け部480及び第2受け部490は、閉じられた第1綴杆420及び第2綴杆430の開くことを阻止する軸部回転規制部474を端部に形成されている。
前記軸部回転規制部474は、第2綴具部材418Bの手前側の第2軸部530aの手前側に形成された突起部476と第1綴具部材418Aの第1軸受部450の手前側に切り欠き形成された規制凹部456及び第1綴具部材418Aの向こう側の第1軸部520aの向こう側に形成された突起部478と第2綴具部材418Bの第2軸受部460の向こう側に切り欠き形成された規制凹部466とから構成されており、第2綴具部材418Bの突起部476と第1綴具部材418Aの規制凹部456と及び第1綴具部材418Aの突起部478と第2綴具部材418Bの規制凹部466とは、綴杆部412が閉じられたときに綴杆部412の開く方向とは反対側の端縁に係止される面を備えている。
第1綴具部材418Aの突起部478は、半割杆420A側に、第2綴具部材418Bの規制凹部466の対向部と係止される(綴具410の長さ方向にのびる)平面を備えており、第1綴具部材418Aの規制凹部456の対向部は、半割杆420A側に、第2綴具部材418Bの突起部476と係止される(綴具410の長さ方向にのびる)平面を有している。
また、第2綴具部材418Bの突起部476は、半割杆430A側に、第1綴具部材418Aの規制凹部456の対向部と係止される(綴具410の長さ方向にのびる)平面を備えており、第2綴具部材418Bの規制凹部466の対向部は、半割杆430A側に、第1綴具部材418Aの突起部478と係止される(綴具410の長さ方向にのびる)平面を備えている。
更に、他の突起部476は、第2綴具部材418Bの枢軸部416(第2軸部530b)の手前側と第2受け部490の向こう側に枢軸部416(第2軸部530b)と略々同じ幅と略々同じで、中間の第1軸受部450bの規制凹部456よりわずかに短い長さを有して突設され、他の突起部478は、第1綴具部材418Aの枢軸部416(第1軸部520b)の向こう側と第1受け部480の手前側に枢軸部416(第1軸部520b)と略々同じ幅と略々同じで、中間の第2軸受部460bの規制凹部466よりわずかに短い長さを有して突設されている。
第1受け部480の突起部478の手前側端と中間の第2軸受部460bの向こう側端とは、綴杆部412を閉鎖したときに隙間があいており、第2受け部490の突起部476の向こう側端と中間の第1軸受部450bの手前側端とは、綴杆部412を閉鎖したときに隙間があいている。
而して、綴杆部412を閉じたときに、第1綴具部材418Aの突起部478及び規制凹部456の対向部の平面と第2綴具部材418Bの突起部476及び規制凹部466の対向部の平面と接し合い、第1綴具部材418Aと第2綴具部材418Bとを幅方向に引き離す力、綴杆部412の径方向に引き離す力が働いても、第1綴具部材418Aの半割杆420Aと第2綴具部材418Bの半割杆430Aとは離れない。
綴杆部412を開くときには、向こう側の第2軸受部460aの規制凹部466と突起部478とは長さ方向に摺動し、手前側の第1軸受部450aの規制凹部456と突起部476とは長さ方向に摺動して、且つ第1受け部480の突起部478と中間の第2軸受部460bの規制凹部466とは摺動し、第2受け部490の突起部476と中間の第1軸受部450bの規制凹部456とは摺動する。而して、第1綴具部材418Aと第2綴具部材418Bとは、綴具410の長さ方向に相対移動させることができ、第1綴杆420と第2綴杆430とを綴具410の幅方向に開くことができる。
【0105】
第1綴具部材418Aと第2綴具部材418Bとは、図35に示すように対称形に形成されており、分離されている第1綴具部材418Aと第2綴具部材418Bとは、図36に示すように、第1綴具部材418Aの突起部478の手前側に第2綴具部材418Bの向こう側の第2軸受部460aの向こう側の先端を位置させ且つ第2綴具部材418Bの突起部476の向こう側に手前側の第1軸受部450aの手前側の先端を位置させて、第1綴具部材418Aの手前側の第1軸受部450aの開口部452及び中間の第1軸受部450bの開口部452より第2綴具部材418Bの手前側の第2軸部530a及び中間の第2軸部530bを嵌入させ且つ第2綴具部材418Bの向こう側の第2軸受部460aの開口部462及び中間の第2軸受部460bの開口部462より第1綴具部材418Aの向こう側の第1軸部520a及び中間の第1軸部520bを嵌入させて、第1綴具部材418Aと第2綴具部材418Bとを結合する。
それとともに、第1綴具部材418Aと第2綴具部材418Bとは、第1綴杆420と第2綴杆430とを開閉するときに半割杆420Aと半割杆430Aとを綴具410の長さ方向に相対変移するように、枢軸部416を軸受部414に摺動自在に装填されている。
第1綴具部材418A及び第2綴具部材418Bは、第1綴具部材418A側の第1軸受部450に第2綴具部材418Bの第2軸部530を嵌合され且つ第2綴具部材418B側の第2軸受部460に第1綴具部材418Aの第1軸部520を嵌合されたときに、対向する第1受け部480と第2受け部490との間に、収容部482を形成されている。
収容部482は、弾発部材502を装填され、該弾発部材502は、第1受け部480を手前側に押し且つ第2受け部490を向こう側に押して、第1綴具部材418Aの半割杆420Aと第2綴具部材418Bの半割杆430Aとを強く係止させる。
【0106】
そして、第1綴杆420と第2綴杆430とを閉鎖したときに、枢軸部416の軸線上において、第1綴具部材418Aは、中間の第1軸受部450bの手前側端面と第2綴具部材418Bの第2受け部490の向こう側端面とが接し合い、且つ、第2綴具部材418Bは、中間の第2軸受部460bの向こう側端面と第1綴具部材418Aの第1受け部480の手前側端面とが接し合う。また、第1綴杆420と第2綴杆430との係合を外して開いたときに、第1綴杆420と第2綴杆430とを、長さ方向において適宜な位置で開くようにするために、枢軸部416の軸線上において、第1綴具部材418Aは、中間の第1軸受部450bの手前側端面と第2綴具部材418Bの第2受け部490の向こう側端面とが接し合い、且つ、第2綴具部材418Bは、中間の第2軸受部460bの向こう側端面と第1綴具部材418Aの第1受け部480の手前側端面とが接し合う。
【0107】
また、第1綴杆420と第2綴杆430とを閉鎖したときに、隣接する第1綴具部材418Aの中間の第1軸受部450bの向こう側端縁と第2綴具部材418Bの向こう側の第2軸受部460aの手前側端縁との間及び隣接する第2綴具部材418Bの中間の第2軸受部460bの手前側端縁と第1綴具部材418Aの手前側の第1軸受部450aの向こう側端縁との間に適宜な間隔をあけて整列される。
(第1綴杆420と第2綴杆430とを閉鎖したときにおける)隣接する第1綴具部材418Aの中間の第1軸受部450bの向こう側端縁と第2綴具部材418Bの向こう側の第2軸受部460aの手前側端縁との間及び隣接する第2綴具部材418Bの中間の第2軸受部460bの手前側端縁と第1綴具部材418Aの手前側の第1軸受部450aの向こう側端縁との間における適宜な間隔とは、第1綴杆420と第2綴杆430とを軸受部414の長さ方向に相対移動すなわち第2綴杆430を手前側に向けて及び第1綴杆420を向こう側に向けて相対移動させて、第1綴杆の綴杆係止部422と第2綴杆の綴杆係止部432とを脱係させるに必要な長さをいう。
【0108】
また、隣接する第1綴具部材418Aの中間の第1軸受部450bの手前側端縁と第2綴具部材418Bの第2受け部490の突起部476の先端との間及び隣接する第2綴具部材418Bの中間の第2軸受部460bの向こう側端縁と第1綴具部材418Aの第1受け部480の突起部478の先端との間に適宜な間隔をあけて整列される。
【0109】
この実施の形態においては、弾発部材502の押圧力に抗して、第1綴具部材418Aの第1綴杆420を向こう側に移動させ且つ第2綴具部材418Bの第2綴杆430を手前側に移動させて、閉鎖していた第1綴杆420と第2綴杆430とを開く。
この実施の形態においては、第1綴具部材418Aの手前側の第1軸受部450aは、第2綴具部材418Bの突起部476により手前側が塞がれている。又、第2綴具部材418Bの向こう側の第2軸受部460aは、第1綴具部材418Aの突起部478により向こう側が塞がれている。従って、向こう側の第1軸部520aの向こう側端は、向こう側の突起部478により向こう側の第2軸受部460aから抜け出ることを防止され、手前側の第2軸部530aの手前側端は、手前側の突起部476により手前側の第1軸受部450aから抜け出ることを防止される。
【0110】
前記軸受部414,第1受け部480及び第2受け部490の幅(幅方向における)は、第1綴具部材418Aの第1架設部442と第2綴具部材418Bの第2架設部444とを合わせた幅(幅方向における)と同等又はそれ以下である。又、軸部回転規制部474の領域の幅、すなわち、手前側の第1軸受部450aの対向部領域の幅と突起部476との幅の和及び向こう側の第2軸受部460aの対向部領域の幅と突起部478の幅との和は、第1架設部442の幅と第2架設部444の幅を合わせた幅と同様又はそれ以下である。
これは、軸受部414及び軸部回転規制部474の幅が、第1架設部442の幅と第2架設部444の幅とを合わせた幅と同等又はそれ以下の方が、リーフ1110を360度捲りかえして、枢軸部416及び軸部回転規制部474を挟んでリーフ1110の表面と裏面とを比較的間隔をあけずに接し合わせることができるようにするためである。
【0111】
綴具410の中央あたりに存する前記第1綴具部材418Aの第1受け部480と第2綴具部材418Bの第2受け部490との間に形成された収容部482に、前記枢軸部416の長手方向にテンションをかける弾発部材502が、圧縮された状態で介装されている。弾発部材502は、鋼線をコイル形に巻いて作られたコイルバネにより形成され、筒形のコイルバネの輪の中に第1受け部480から収容部482側に突設された弾発部材固定凸部484と第2受け部490から収容部482側に突設された弾発部材固定凸部494とを挿通されている。
そして、弾発部材502は、その向こう側端が第2綴具部材418Bの第2受け部490の手前側端に接し、その手前側端が第1綴具部材418Aの第1受け部480の向こう側端に接して、復元力(均一な)によって第1綴具部材418Aを手前側に押し下げ且つ第2綴具部材418Bを向こう側に押し上げるように構成されている。
而して、弾発部材502は、綴杆部412を閉じているときには、第1綴杆の綴杆係止部422と第2綴杆の綴杆係止部432とを係合させる方向に作用している。
第1押圧部512及び第2押圧部514を指で押すことにより、係止された第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432を外すときには、弾発部材502の弾発力に抗して第1綴具部材418Aの第1綴杆420を向こう側に移動させ且つ第2綴具部材418Bの2綴杆430を手前側に移動させて、閉じていた第1綴杆420と第2綴杆430とを開く。更に、第1綴杆420と第2綴杆430とは、幅方向において外側に(すなわち、第1綴杆420を左側(表側)に回転させ、且つ第2綴杆430を右側(裏側)に)、回転させて、リーフ1110を綴じたり外したりし易くすることができる。
【0112】
前記表紙体1010は、表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016のうちいずれか1つに綴具410を取り付けるための取付部540を形成されている。
前記表紙体1010は、綴杆部412に綴じられたリーフ1110を第1綴杆420及び第2綴杆430に沿って捲り、360度捲りかえすことができるように、前記綴杆部412を構成する第1綴杆420及び第2綴杆430を開閉させるときの中心となる連結領域の長手方向に沿って手前側から向こう側に亘って連続して形成された、山折り又は谷折りに折り曲げるための折曲部1020を備える。
【0113】
表紙体1010に形成された取付部540は、変形部544を備え、変形部544は、横断面V字形に屈曲され、第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432を連結領域の長手方向に移動させて脱係できるように、綴具410の綴杆部412を回動自在に嵌挿させる貫挿孔548を形成されている。
変形部544は、裏表紙部1014の背表紙部1016に近い位置に形成されており、第2ヒンジ部1024より離れた位置において折曲部1020を形成され、その両脇すなわち、背表紙部1016側と表紙体1010の表表紙部1012の自由端側とに屈曲部550を形成され、綴具410の連結領域より上に位置させるように、屈曲部550より折曲部1020を立ち上げてなる。
変形部544は、表紙体1010の一部を切り欠かれて、切り欠き部により囲繞された領域を表紙体1010の内方に向けて立ち上げて形成され、屈曲部550から綴具410の綴杆部412の中央に至る幅を備え、且つ、第1綴杆420と第2綴杆430との間隔よりも広い幅を備えている。
【0114】
この実施の形態においては、変形部544は、背表紙部1016側の第1変形部544Aと裏表紙部1014の自由端側(背表紙部1016に連設された側とは反対側)の第2変形部544Bとを備える。
屈曲部550は、折曲部1020より第2変形部544Bの幅の長さ分を離れて裏表紙部1014の自由端側に形成された第2屈曲部550Bと、折曲部1020より第1変形部544Aの幅の長さ分を離れて背表紙部1016側に形成された第1屈曲部550Aとを備える。
折曲部1020と屈曲部550と第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024とは、平行に形成されている。
変形部544は、第1屈曲部550A及び第2屈曲部550Bを谷折りし、折曲部1020を山折りして、第1変形部544A及び第2変形部544Bを横断面V字形に立ち上げられて形成される。
【0115】
変形部544は、第1変形部544A及び第2変形部544Bの中央に綴杆部412を貫挿するための貫挿孔548を穿設されている。
変形部544は、綴具410の綴杆部412の数に対応した数の貫挿孔548を、並列された綴杆部412の間隔に対応して穿設され、背表紙部1016とは離れた側に位置する第2綴杆430の半割杆430Aを貫挿される。
変形部544は、折曲部1020とは反対側の貫挿孔548より内側すなわち変形部544の中央領域を第1綴杆420と第2綴杆430との間で軸受部414及び枢軸部416の上方に位置させる。
変形部544は、屈曲部550から表紙体1010の内方に向けて立ち上げて、屈曲部550とは離れた領域すなわち貫挿孔548より離れた側を第1綴杆420と第2綴杆430との間で軸受部414及び枢軸部416の上方に位置させる。
【0116】
貫挿孔548は、第1綴具部材418Aの第1綴杆420を向こう側に移動させ、第1綴杆420の半割杆420Aの第1綴杆の綴杆係止部422と第2綴杆430の半割杆430Aの第2綴杆の綴杆係止部432との係合を外すことができるように、変形部544の長手方向(すなわち枢軸部416の長手方向)におけるその長さを形成されている。
貫挿孔548は、平面方形状又は平面視略L字状に形成される。
平面視略L字状の貫挿孔548は、表紙体1010を閉じたときには、細い第1綴杆420(又は第2綴杆430)に位置する領域は狭い幅の孔で形成され、表紙体1010を開いたときには、太い枢軸部416(又は軸受部414)に位置する領域は、広い幅の孔で形成される。
【0117】
前記貫挿孔548は、第1綴杆420及び第2綴杆430の第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432を枢軸部416の長手方向に移動させて脱係できるように、隣接する貫挿孔548と貫挿孔548との間に間隙を設けて並んで、綴具410の綴杆部412を枢軸部416を中心にして開閉自在に貫挿している。
屈曲部550(第1屈曲部550A及び第2屈曲部550B)及び折曲部1020と貫挿孔548との間隔は、第1ヒンジ部1022並びに第2ヒンジ部1024及び第1屈曲部550A並びに第2屈曲部550Bにおいて、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、表紙体1010を、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にしたときに、折曲部1020の外側に綴具410の枢軸部416が位置できる長さに構成されている。
又、第1変形部544A及び第2変形部544Bの長さは、折曲部1020において、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、表紙体1010を、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にしたときに、屈曲部550の外側に綴具410の枢軸部416が位置でき、且つ折曲部1020が枢軸部416の外側に位置できる長さに構成されている。
この実施の形態においては、折曲部1020の一方側に形成された第1変形部544Aの第1貫挿孔548Aを第1綴杆420に貫挿させ、折曲部1020の他方側に形成された第1変形部544Aの第2貫挿孔548Bを第2綴杆430に貫挿させて、第1屈曲部550Aより立ち上がった第1変形部544Aと第2屈曲部550Bより立ち上がった第2変形部544Bの中間の折曲部1020を軸受部414及び枢軸部416の上方に位置させて、綴具410を表紙体1010に取り付けられている。
綴具410は、表紙体1010の内側であって背表紙部1016に近い位置に取り付けられ、綴具410の連結領域及び枢結領域を変形部544の下方であって裏表紙部1014の外側と変形部544の下側面との間に位置させ且つ第1変形部544Aの外側と第2変形部544Bの外側との間に位置させて、裏表紙部1014に取り付けられている。
【0118】
この実施の形態においては、前記表紙体1010は、裏表紙部1014において、背表紙部1016に近い位置に、裏表紙部1014の高さ方向(長手方向)にのびる折曲部1020及び/又は屈曲部550を形成されている。
前記取付部540の貫挿孔548は、表紙体1010を第1ヒンジ部1022、第2ヒンジ部1024及び/又は屈曲部550において略360度捲りかえしたときに対向する表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の間であって折曲部1020の近くに位置するように、綴具410を取り付けられる部位に形成され、屈曲部550との間に綴具410の連結領域及び/又は枢結領域の幅以上の間隔をおいて形成されている。
前記綴具410は、表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の外側であって背表紙部1016に近い位置に位置して、第1綴具部材418A及び第2綴具部材418Bの一方又は両方において前記貫挿孔548に緩挿されて、取付部540に取り付けられ、表紙体1010を閉じたときには、綴具410の綴杆部412が表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の内面に位置し、表紙体1010を開いたときには、綴具410の綴杆部412が表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の内面から離れて折り曲げられた折曲部1020の近くに位置するように形成されている。
【0119】
綴具410は、軸受部414が裏表紙部1014側に位置し、半割杆420Aの自由端420b及び半割杆430Aの自由端430b側が表表紙部1012側に位置し、第1綴具部材418Aが背表紙部1016側に位置して、表紙体1010を閉じたときは、リーフ1110が第2綴杆430側に位置するように構成されている。
変形部544は、開かれて平板状態にされた表紙体1010の折れ曲がった第1ヒンジ部1022,第2ヒンジ部1024,第1屈曲部550A及び第2屈曲部550Bの外側で、平板状態にされた表紙体1010の延長線、もしくは延長面の上において、平板状態の表紙体1010とほぼ平行にないしは斜交して外方に伸びる。
綴具410は、その枢軸部416が表紙体1010の近くで、綴杆部412の第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432が遠くで、第1綴杆420及び第2綴杆430が開かれて平板状態にされた表紙体1010の折れ曲がった端縁の外側で、平板状態にされた表紙体1010の延長線、もしくは延長面の上において、並ぶ。
【0120】
綴具410に綴じられたリーフ1110及び表紙体1010の表表紙部1012は、図43において示すように、枢軸部416側に向けて捲りかえされ、閉じられて積層されていたときのリーフの表側1110aとリーフの裏側1110bとを枢軸部416を挟んで向かい合わせるようにして、筆記等に用いることができる。
【0121】
綴具410は、第1綴杆420及び第2綴杆430に、リーフ1110の高さ方向に適宜な間隔をあけて連続して設けられた綴じ穴1112を貫挿し、リーフ1110の高さ方向にのびる綴じ代側端縁514の側に枢軸部416を位置させ、綴じ穴1112と綴じ代側端縁514との間に第1綴杆420及び第2綴杆430が架け渡されるようにして、リーフ1110を綴じ、手帳を形成する。
綴具410は、綴具410の長さ方向が、幅方向にのびる端縁に綴じ穴1112を形成したリーフ1110の幅方向にのびるように、リーフ1110を綴じて、手帳を形成してもよい。
【0122】
表紙体及び取付部は、次のように構成してもよい。
図45は、別の取付部を示す断面図解図であり、図46は、別の取付部を示す表紙体の平面図解図である。
前記表紙体1010は、表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016のうちいずれか1つに綴具410を取り付けるための取付部3140を形成され、前記表紙体1010は、綴杆部412に綴じられたリーフ1110を第1綴杆420及び第2綴杆430に沿って捲り、360度捲りかえすことができるように、前記綴杆部412を構成する第1綴杆420及び第2綴杆430を開閉させるときの中心となる連結領域の長手方向に沿って手前側から向こう側に亘って連続して形成された、山折り又は谷折りに折り曲げるための折曲部1020及び屈曲部3150を備える。
【0123】
表紙体1010に形成された取付部3140は、変形部3144を備え、変形部3144は、横断面L字形に屈曲され、第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432を連結領域の長手方向に移動させて脱係できるように、綴具410の綴杆部412を回動自在に嵌挿させる貫挿孔3148を形成されている。
変形部3144は、裏表紙部1014の背表紙部1016に近い位置に形成されており、第2ヒンジ部1024より離れた位置において折曲部1020を形成され、その両脇すなわち、背表紙部1016側と表紙体1010の表表紙部1012の自由端側とに屈曲部3150を形成され、綴具410の連結領域より上に位置させるように、屈曲部3150より折曲部1020を立ち上げてなる。
変形部3144は、表紙体1010の一部を切り欠かれて、切り欠き部により囲繞された領域を表紙体1010の内方に向けて立ち上げて形成され、屈曲部3150から綴具410の綴杆部412の中央に至る幅を備え、且つ、第1綴杆420と第2綴杆430との間隔よりも広い幅を備えている。
【0124】
この実施の形態においては、折曲部1020は、第2ヒンジ部1024より離れた位置において形成された、2条の折曲部(第1折曲部1020A及び第2折曲部1020B)により形成される。
変形部3144は、背表紙部1016側の第1変形部3144Aと裏表紙部1014の自由端側(背表紙部1016に連設された側とは反対側)の第2変形部3144Bとを備える。
屈曲部3150は、第1折曲部1020Aより第1変形部3144Aの幅の長さ分を離れて背表紙部1016側に形成された第1屈曲部3150Aと、第2折曲部1020Bより第2変形部3144Bの幅の長さ分を離れて裏表紙部1014の自由端側に形成された第2屈曲部3150Bとを備える。
折曲部1020と屈曲部3150と第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024とは、平行に形成されている。
変形部3144は、第1屈曲部3150A及び第2屈曲部3150Bを谷折りし、第1折曲部1020A及び第2折曲部1020Bを山折りして、第1変形部3144A及び第2変形部3144Bを横断面略U字形に立ち上げられて形成される。
【0125】
変形部3144は、第1変形部3144A及び第2変形部3144Bの中央に綴杆部412を貫挿するための貫挿孔3148を穿設されている。
変形部3144は、折曲部1020とは反対側の貫挿孔3148より内側すなわち変形部3144の中央領域を第1綴杆420と第2綴杆430との間で軸受部414及び枢軸部416の上方に位置させる。
変形部3144は、屈曲部3150から表紙体1010の内方に向けて立ち上げて、第1変形部3144A及び第2変形部3144Bとは離れた領域すなわち貫挿孔3148より離れた側を第1綴杆420と第2綴杆430の間で軸受部414及び枢軸部416の上方に位置させる。
変形部3144は、綴具410の綴杆部412の数に対応した数の貫挿孔3148を、並列された綴杆部412の間隔に対応して穿設され、背表紙部1016とは離れた側に位置する第2綴杆430の半割杆430Aを貫挿される。
【0126】
貫挿孔3148は、第1綴具部材418Aの第1綴杆420を向こう側に移動させ、第1綴杆420の半割杆420Aの第1綴杆の綴杆係止部422と第2綴杆430の半割杆430Aの第2綴杆の綴杆係止部432との係合を外すことができるように、変形部3144の長手方向(すなわち枢軸部416の長手方向)におけるその長さを形成されている。
貫挿孔3148は、平面方形状又は平面視略L字状に形成される。
平面視略L字状の貫挿孔3148は、表紙体1010を閉じたときには、細い第1綴杆420(又は第2綴杆430)に位置する領域は狭い幅の孔で形成され、表紙体1010を開いたときには、太い枢軸部416(又は軸受部414)に位置する領域は、広い幅の孔で形成される。
【0127】
前記貫挿孔3148は、第1綴杆420及び第2綴杆430の第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432を枢軸部416の長手方向に移動させて脱係できるように、隣接する貫挿孔3148と貫挿孔3148との間に間隙を設けて並んで、綴具410の綴杆部412を枢軸部416を中心にして開閉自在に貫挿している。
折曲部1020及び屈曲部3150と貫挿孔3148との間隔は、第1ヒンジ部1022並びに第2ヒンジ部1024及び第1屈曲部3150A並びに第2屈曲部3150Bにおいて、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、表紙体1010を、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にしたときに、屈曲部3150の外側に綴具410の枢軸部416が位置でき、且つ折曲部1020が枢軸部416の外側に位置できる長さに構成されている。
又、第1変形部3144A及び第2変形部3144Bの長さは、屈曲部3150において、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、表紙体1010を、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にしたときに、折曲部1020の外側に綴具410の枢軸部416が位置できる長さに構成されている。
この実施の形態においては、第1折曲部1020Aの一方側に形成された第1変形部3144Aの第1貫挿孔3148Aを第1綴杆420に貫挿させ、第2折曲部1020Bの他方側に形成された第2変形部3144Bの第2貫挿孔3148Bを第2綴杆430に貫挿させて、第1屈曲部3150Aより立ち上がった第1変形部3144Aと第2屈曲部3150Bより立ち上がった第2変形部3144Bの中間の折曲部1020を軸受部414及び枢軸部416の上方に位置させて、綴具410を表紙体1010に取り付けられている。
綴具410は、表紙体1010の内側であって背表紙部1016に近い位置に取り付けられ、綴具410の連結領域及び枢結領域を変形部3144の下方であって裏表紙部1014の外側と変形部3144の下側面との間に位置させ且つ第1変形部3144Aの外側と第2変形部3144Bの外側との間に位置させて、裏表紙部1014に取り付けられている。
【0128】
この実施の形態においては、前記表紙体1010は、表表紙部1012又は裏表紙部1014において、背表紙部1016に近い位置に、表表紙部1012又は裏表紙部1014の高さ方向(長手方向)にのびる折曲部1020及び屈曲部3150を形成されている。
前記取付部3140の貫挿孔3148は、表紙体1010を第1ヒンジ部1022、第2ヒンジ部1024及び屈曲部3150において略360度捲りかえしたときに対向する表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の間であって折曲部1020の近くに位置するように、綴具410を取り付けられる部位に形成され、屈曲部3150との間に綴具410の連結領域及び/又は枢結領域の幅以上の間隔をおいて形成されている。
前記綴具410は、表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の外側であって背表紙部1016に近い位置に位置して、第1綴具部材418A及び第2綴具部材418Bの一方又は両方において前記貫挿孔3148に緩挿されて、取付部3140に取り付けられ、表紙体1010を閉じたときには、綴具410の綴杆部412が表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の内面に位置し、表紙体1010を開いたときには、綴具410の綴杆部412が表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の内面から離れて折り曲げられた折曲部1020の近くに位置するように形成されている。
変形部3144は、開かれて平板状態にされた表紙体1010の折れ曲がった第1ヒンジ部1022,第2ヒンジ部1024,第1屈曲部3150A及び第2屈曲部3150Bの外側で、平板状態にされた表紙体1010の延長線、もしくは延長面の上において、平板状態の表紙体1010とほぼ平行にないしは斜交して外方に伸びる。
綴具410は、その枢軸部416が表紙体1010の近くで、綴杆部412の第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432が遠くで、第1綴杆420及び第2綴杆430が開かれて平板状態にされた表紙体1010の折れ曲がった端縁の外側で、平板状態にされた表紙体1010の延長線、もしくは延長面の上において、並ぶ。
【0129】
綴具410は、軸受部414が裏表紙部1014側に位置し、半割杆420Aの自由端420b及び半割杆430Aの自由端430b側が表表紙部1012側に位置し、第1綴具部材418Aが背表紙部1016側に位置して、表紙体1010を閉じたときは、リーフ1110が第2綴杆430側に位置するように構成されている。
【0130】
図47は、別の取付部を示す断面図解図であり、図48は、別の取付部を示す表紙体の平面図解図である。
前記表紙体1010は、表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016のうちいずれか1つに綴具410を取り付けるための取付部3240を形成され、前記表紙体1010は、綴杆部412に綴じられたリーフ1110を第1綴杆420及び第2綴杆430に沿って捲り、360度捲りかえすことができるように、前記綴杆部412を構成する第1綴杆420及び第2綴杆430を開閉させるときの中心となる連結領域の長手方向に沿って手前側から向こう側に亘って連続して形成された、山折り又は谷折りに折り曲げるための折曲部1020及び屈曲部3250を備える。
【0131】
表紙体1010に形成された取付部3240は、変形部3244を備え、変形部3244は、横断面V字形に屈曲され、第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432を連結領域の長手方向に移動させて脱係できるように、綴具410の綴杆部412を回動自在に嵌挿させる貫挿孔3248を形成されている。
変形部3244は、背表紙部1016に形成されており、第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024より離れた位置において折曲部1020を形成され、第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024を屈曲部3250として形成され、綴具410の連結領域より上に位置させるように、屈曲部3250より折曲部1020を立ち上げてなる。
変形部3244は、表紙体1010の一部を切り欠かれて、切り欠き部により囲繞された領域を表紙体1010の内方に向けて立ち上げて形成され、第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024から綴具410の綴杆部412の中央に至る幅を備え、且つ、第1綴杆420と第2綴杆430との間隔よりも広い幅を備えている。
【0132】
この実施の形態においては、変形部3244は、表表紙部1012側の第1変形部3244Aと裏表紙部1014側の第2変形部3244Bとを備える。
屈曲部3250は、折曲部1020より第1変形部3244Aの幅の長さ分を離れて表表紙部1012側に形成された第1屈曲部3250Aと、折曲部1020より第2変形部3244Bの幅の長さ分を離れて裏表紙部1014側に形成された第2屈曲部3250Bとを備える。
屈曲部3250と第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024とは、平行に形成されている。
変形部3244は、第1屈曲部3250A及び第2屈曲部3250Bを谷折りし、折曲部1020を山折りして、第1変形部3244A及び第2変形部3244Bを横断面V字形に立ち上げられて形成される。
【0133】
変形部3244は、第1変形部3244A及び第2変形部3244Bの中央に綴杆部412を貫挿するための貫挿孔3248を穿設されている。
変形部3244は、第1屈曲部3250A及び第2屈曲部3250Bとは反対側の貫挿孔3248より内側すなわち変形部3244の中央領域を第1綴杆420と第2綴杆430との間で軸受部414及び枢軸部416の上方に位置させる。
変形部3244は、表紙体1010の内方に向けて立ち上げて、第1屈曲部3250A及び第2屈曲部3250Bとは離れた領域すなわち貫挿孔3248より離れた側を第1綴杆420と第2綴杆430との間で軸受部414及び枢軸部416の上方に位置させる。
変形部3244は、綴具410の綴杆部412の数に対応した数の貫挿孔3248を、並列された綴杆部412の間隔に対応して穿設され、背表紙部1016とは離れた側に位置する第2綴杆430の半割杆430Aを貫挿される。
【0134】
貫挿孔3248は、第1綴具部材418Aの第1綴杆420を向こう側に移動させ、第1綴杆420の半割杆420Aの第1綴杆の綴杆係止部422と第2綴杆430の半割杆430Aの第2綴杆の綴杆係止部432との係合を外すことができるように、変形部3244の長手方向(すなわち枢軸部416の長手方向)におけるその長さを形成されている。
貫挿孔3248は、平面方形状又は平面視略L字状に形成される。
平面視略L字状の貫挿孔3248は、表紙体1010を閉じたときには、細い第1綴杆420(又は第2綴杆430)に位置する領域は狭い幅の孔で形成され、表紙体1010を開いたときには、太い枢軸部416(又は軸受部414)に位置する領域は、広い幅の孔で形成される。
【0135】
前記貫挿孔3248は、第1綴杆420及び第2綴杆430の第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432を枢軸部416の長手方向に移動させて脱係できるように、隣接する貫挿孔3248と貫挿孔3248との間に間隙を設けて並んで、綴具410の綴杆部412を枢軸部416を中心にして開閉自在に貫挿している。
屈曲部3250(第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024)及び折曲部1020と貫挿孔3248との間隔は、第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024において、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、表紙体1010を、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にしたときに、屈曲部3250の外側に綴具410の枢軸部416が位置でき且つ折曲部1020が枢軸部416の外側に位置できる長さに構成されている。
又、第1変形部3244A及び第2変形部3244Bの長さは、折曲部1020において、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、表紙体1010を、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にしたときに、折曲部1020の外側に綴具410の枢軸部416が位置できる長さに構成されている。
この実施の形態においては、折曲部1020の一方側に形成された第1変形部3244Aの第1貫挿孔3248Aを第1綴杆420に貫挿させ、折曲部1020の他方側に形成された第2変形部3244Bの第2貫挿孔3248Bを第2綴杆430に貫挿させて、第1屈曲部3250Aより立ち上がった第1変形部3244Aと第2屈曲部3250Bより立ち上がった第2変形部3244Bの中間の折曲部1020を軸受部414及び枢軸部416の上方に位置させて、綴具410を表紙体1010に取り付けられている。
綴具410は、表紙体1010の内側であって背表紙部1016に近い位置に取り付けられ、綴具410の連結領域及び枢結領域を変形部3244の下方であって裏表紙部1014の外側と変形部3244の下側面(外側面)との間に位置させて、背表紙部1016に取り付けられている。
【0136】
この実施の形態においては、前記表紙体1010は、背表紙部1016の幅方向における略中央に背表紙部1016の高さ方向(長手方向)にのびる折曲部1020を形成されている。
前記取付部3240の貫挿孔3248は、表紙体1010を屈曲部3250(第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024)において略360度捲りかえしたときに対向する表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の間であって折曲部1020の近くに位置するように、綴具410を取り付けられる部位に形成され、屈曲部3250との間に綴具410の連結領域又は枢結領域の幅以上の間隔をおいて形成されている。
前記綴具410は、表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の外側であって背表紙部1016に近い位置に位置して、第1綴具部材418A及び第2綴具部材418Bの一方又は両方において前記貫挿孔3248に緩挿されて、取付部3240に取り付けられ、表紙体1010を閉じたときには、綴具410の綴杆部412が表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の内面に位置し、表紙体1010を開いたときには、綴具410の綴杆部412が表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の内面から離れて折り曲げられた折曲部1020の近くに位置するように形成されている。
変形部3244は、開かれて平板状態にされた表紙体1010の折れ曲がった第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024の外側で、平板状態にされた表紙体1010の延長線、もしくは延長面の上において、平板状態の表紙体1010とほぼ平行にないしは斜交して外方に伸びる。
綴具410は、その枢軸部416が表紙体1010の近くで、綴杆部412の第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432が遠くで、第1綴杆420及び第2綴杆430が開かれて平板状態にされた表紙体1010の折れ曲がった端縁の外側で、平板状態にされた表紙体1010の延長線、もしくは延長面の上において、並ぶ。
【0137】
綴具410は、軸受部414が背表紙部1016の外側に位置し、半割杆420Aの自由端420b及び半割杆430Aの自由端430b側が表表紙部1012及び裏表紙部1014の内側に位置し、第1綴具部材418Aが表表紙部1012側に位置し、第2綴具部材418Bが裏表紙部1014側に位置して、表紙体1010を閉じたときは、リーフ1110が第1綴杆420及び第2綴杆430側に位置するように構成されている。
【0138】
図49は、別の取付部を示す断面図解図であり、図50は、別の取付部を示す表紙体の平面図解図である。
前記表紙体1010は、表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016のうちいずれか1つに綴具410を取り付けるための取付部3340を形成され、前記表紙体1010は、綴杆部412に綴じられたリーフ1110を第1綴杆420及び第2綴杆430に沿って捲り、360度捲りかえすことができるように、前記綴杆部412を構成する第1綴杆420及び第2綴杆430を開閉させるときの中心となる連結領域の長手方向に沿って手前側から向こう側に亘って連続して形成された、山折り又は谷折りに折り曲げるための折曲部1020及び屈曲部3350を備える。
【0139】
表紙体1010に形成された取付部3340は、変形部3344を備え、変形部3344は、横断面略U字形に屈曲され、第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432を連結領域の長手方向に移動させて脱係できるように、綴具410の綴杆部412を回動自在に嵌挿させる貫挿孔3348を形成されている。
変形部3344は、背表紙部1016に形成されており、第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024より離れた位置において折曲部1020を形成され、その両側すなわち、第1ヒンジ部1022側と第2ヒンジ部1024側とに屈曲部3350を形成され、綴具410の連結領域より上に位置させるように、屈曲部3350より折曲部1020を立ち上げてなる。
変形部3344は、表紙体1010の一部を切り欠かれて、切り欠き部により囲繞された領域を表紙体1010の内方に向けて立ち上げて形成され、屈曲部3350から綴具410の綴杆部412の中央に至る幅を備え、且つ、第1綴杆420と第2綴杆430との間隔よりも広い幅を備えている。
【0140】
この実施の形態においては、折曲部1020は、第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024より離れた位置において形成された、2条の折曲部(第1折曲部1020A及び第2折曲部1020B)により形成される。
変形部3344は、表表紙部1012側の第1変形部3344Aと裏表紙部1014側の第2変形部3344Bとを備える。
屈曲部3350は、第1折曲部1020Aより第1変形部3344Aの幅の長さ分を離れて表表紙部1012側に形成された第1屈曲部3350Aと、第2折曲部1020Bより第2変形部3344Bの幅の長さ分を離れて裏表紙部1014側に形成された第2屈曲部3350Bとを備える。
折曲部1020と屈曲部3350と第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024とは、平行に形成されている。
変形部3344は、第1屈曲部3350A及び第2屈曲部3350Bを谷折りし、第1折曲部1020A及び第2折曲部1020Bを山折りして、第1変形部3344A及び第2変形部3344Bを横断面略U字形に立ち上げられて形成される。
【0141】
変形部3344は、第1変形部3344A及び第2変形部3344Bの中央に綴杆部412を貫挿するための貫挿孔3348を穿設されている。
変形部3344は、屈曲部3350とは反対側の貫挿孔3348より内側すなわち変形部3344の中央領域を第1綴杆420と第2綴杆430との間で軸受部414及び枢軸部416の上方に位置させる。
変形部3344は、表紙体1010の内方に向けて立ち上げて、屈曲部3350とは離れた領域すなわち貫挿孔3348より離れた側を第1綴杆420と第2綴杆430との間で軸受部414及び枢軸部416の上方に位置させる。
変形部3344は、綴具410の綴杆部412の数に対応した数の貫挿孔3348を、並列された綴杆部412の間隔に対応して穿設され、背表紙部1016とは離れた側に位置する第2綴杆430の半割杆430Aを貫挿される。
【0142】
貫挿孔3348は、第1綴具部材418Aの第1綴杆420を向こう側に移動させ、第1綴杆420の半割杆420Aの第1綴杆の綴杆係止部422と第2綴杆430の半割杆430Aの第2綴杆の綴杆係止部432との係合を外すことができるように、変形部3344の長手方向(すなわち枢軸部416の長手方向)におけるその長さを形成されている。
貫挿孔3348は、平面方形状又は平面視略L字状に形成される。
表紙体1010を閉じたときには、細い第1綴杆420(又は第2綴杆430)に位置する領域は狭い幅の孔で形成され、表紙体1010を開いたときには、太い枢軸部416(又は軸受部414)に位置する領域は、広い幅の孔で形成される。
【0143】
前記貫挿孔3348は、第1綴杆420及び第2綴杆430の第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432を枢軸部416の長手方向に移動させて脱係できるように、隣接する貫挿孔3348と貫挿孔3348との間に間隙を設けて並んで、綴具410の綴杆部412を枢軸部416を中心にして開閉自在に貫挿している。
屈曲部3350(第1屈曲部3350A及び第2屈曲部3350B)及び第1折曲部1020A及び第2折曲部1020Bと貫挿孔3348との間隔は、第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024において、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、表紙体1010を、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にしたときに、屈曲部3350の外側に綴具410の枢軸部416が位置でき且つ折曲部1020が枢軸部416の外側に位置できる長さに構成されている。
又、第1変形部3344A及び第2変形部3344Bの長さは、折曲部1020において、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、表紙体1010を、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にしたときに、折曲部1020の外側に綴具410の枢軸部416が位置できる長さに構成されている。
この実施の形態においては、第1折曲部1020Aの一方側に形成された第1変形部3344Aの第1貫挿孔3348Aを第1綴杆420に貫挿させ、第2折曲部1020Bの他方側に形成された第2変形部3344Bの第2貫挿孔3348Bを第2綴杆430に貫挿させて、第1屈曲部3350Aより立ち上がった第1変形部3344Aと第2屈曲部3350Bより立ち上がった第2変形部3344Bとの中間の折曲部1020を軸受部414及び枢軸部416の上方に位置させて、綴具410を表紙体1010に取り付けられている。
綴具410は、表紙体1010の内側であって背表紙部1016に近い位置に取り付けられ、綴具410の連結領域及び枢結領域を変形部3344の下方であって裏表紙部1014の外側と変形部3344の下側面(外側面)との間に位置させて、背表紙部1016に取り付けられている。
【0144】
この実施の形態においては、前記表紙体1010は、背表紙部1016の幅方向における略中央に背表紙部1016の高さ方向(長手方向)にのびる折曲部1020を形成されている。
前記取付部3340の貫挿孔3348は、表紙体1010を、第1ヒンジ部1022並びに第2ヒンジ部1024、折曲部1020(第1折曲部1020A及び第2折曲部1020B)、屈曲部3350(第1屈曲部3350A及び第2屈曲部3350B)において略360度捲りかえしたときに対向する表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の間であって折曲部1020の近くに位置するように、綴具410を取り付けられる部位に形成され、屈曲部3350との間に綴具410の連結領域又は枢結領域の幅以上の間隔をおいて形成されている。
前記綴具410は、軸受部414及び枢軸部416が表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の外側であって背表紙部1016に近い位置に位置して、第1綴具部材418A及び第2綴具部材418Bの一方又は両方において前記貫挿孔3348に緩挿されて、取付部3340に取り付けられ、表紙体1010を閉じたときには、綴具410の綴杆部412が表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の内面に位置し、表紙体1010を開いたときには、綴具410の綴杆部412が表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の内面から離れて折り曲げられた折曲部1020の近くに位置するように形成されている。
変形部3344は、開かれて平板状態にされた表紙体1010の折れ曲がった第1ヒンジ部1022,第2ヒンジ部1024,第1屈曲部3350A及び第2屈曲部3350Bの外側で、平板状態にされた表紙体1010の延長線、もしくは延長面の上において、平板状態の表紙体1010とほぼ平行にないしは斜交して外方に伸びる。
綴具410は、その枢軸部416が表紙体1010の近くで、綴杆部412の第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432が遠くで、第1綴杆420及び第2綴杆430が開かれて平板状態にされた表紙体1010の折れ曲がった端縁の外側で、平板状態にされた表紙体1010の延長線、もしくは延長面の上において、並ぶ。
【0145】
綴具410は、軸受部414が背表紙部1016の外側に位置し、半割杆420Aの自由端420b及び半割杆430Aの自由端430b側が背表紙部1016の内側に位置し、第1綴具部材418Aが表表紙部1012側に位置し、第2綴具部材418Bが裏表紙部1014側に位置して、表紙体1010を閉じたときは、リーフ1110が第1綴杆420及び第2綴杆430側に位置するように構成されている。
【0146】
図51は、別の取付部を示す断面図解図であり、図52は、別の取付部を示す表紙体の平面図解図である。
前記表紙体1010は、表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016のうちいずれか1つに綴具410を取り付けるための取付部3440を形成され、前記表紙体1010は、綴杆部412に綴じられたリーフ1110を第1綴杆420及び第2綴杆430に沿って捲り、360度捲りかえすことができるように、前記綴杆部412を構成する第1綴杆420及び第2綴杆430を開閉させるときの中心となる連結領域の長手方向に沿って手前側から向こう側に亘って連続して形成された、山折り又は谷折りに折り曲げるための折曲部1020及び屈曲部3450を備える。
【0147】
表紙体1010に形成された取付部3440は、変形部3444を備え、変形部3444は、横断面略I字形に屈曲され、第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432を連結領域の長手方向に移動させて脱係できるように、綴具410の綴杆部412を回動自在に嵌挿させる貫挿孔3448を形成されている。
変形部3444は、背表紙部1016に形成されており、第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024より離れた位置において折曲部1020を形成され、その両脇すなわち、裏表紙部1014側と表表紙部1012側とに屈曲部3450を形成され、綴具410の連結領域より上に位置させるように、屈曲部3450より折曲部1020を立ち上げてなる。
折曲部1020と屈曲部3450と第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024は、平行に形成されている。
変形部3444は、表紙体1010の一部を切り欠かれて、切り欠き部により囲繞された領域を表紙体1010の内方に向けて立ち上げて形成され、屈曲部3450から綴具410の綴杆部412の中央に至る幅を備え、且つ、第1綴杆420と第2綴杆430との間隔よりも広い幅を備えている。
【0148】
この実施の形態においては、変形部3444は、表表紙部1012側の第1変形部3444Aと裏表紙部1014側の第2変形部3444Bとを備える。
屈曲部3450は、第1ヒンジ部1022より第1変形部3444Aの幅の長さ分を離れて表表紙部1012側に形成された第1屈曲部3450Aと、第2ヒンジ部1024より第2変形部3444Bの幅の長さ分を離れて裏表紙部1014側に形成された第2屈曲部3450Bとを備える。
変形部3444は、第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024並びに第1屈曲部3450A及び第2屈曲部3450Bを谷折りし、折曲部1020を山折りして、第1変形部3444Aを表表紙部1012と直交させ且つ第2変形部3444Bを裏表紙部1014と直交させるとともに、第1屈曲部3450Aと折曲部1020との間及び第2屈曲部3450Bと折曲部1020との間を横断面略I字形に立ち上げられて形成される。
変形部3444は、その中央に綴杆部412を貫挿するための貫挿孔3448を穿設されている。
変形部3444は、第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024とは反対側の貫挿孔3448より内側すなわち変形部3444の中央領域を第1綴杆420と第2綴杆430との間で軸受部414及び枢軸部416の上方に位置させる。
変形部3444は、表紙体1010の内方において立ち上げて、第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024とは離れた領域すなわち貫挿孔3448より離れた側を第1綴杆420と第2綴杆430との間で軸受部414及び枢軸部416の上方に位置させる。
変形部3444は、綴具410の綴杆部412の数に対応した数の貫挿孔3448を、並列された綴杆部412の間隔に対応して穿設され、背表紙部1016とは離れた側に位置する第2綴杆430の半割杆430Aを貫挿される。
【0149】
貫挿孔3448は、第1綴具部材418Aの第1綴杆420を向こう側に移動させ、第1綴杆420の半割杆420Aの第1綴杆の綴杆係止部422と第2綴杆430の半割杆430Aの第2綴杆の綴杆係止部432との係合を外すことができるように、変形部3444の長手方向(すなわち枢軸部416の長手方向)におけるその長さを形成されている。
貫挿孔3448は、平面方形状又は平面視略L字状に形成される。
平面視略L字状の貫挿孔3448は、表紙体1010を閉じたときには、細い第1綴杆420(又は第2綴杆430)に位置する領域は狭い幅の孔で形成され、表紙体1010を開いたときには、太い枢軸部416(又は軸受部414)に位置する領域は、広い幅の孔で形成される。
【0150】
前記貫挿孔3448は、第1綴杆420及び第2綴杆430の第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432を枢軸部416の長手方向に移動させて脱係できるように、隣接する貫挿孔3448と貫挿孔3448との間に間隙を設けて並んで、綴具410の綴杆部412を枢軸部416を中心にして開閉自在に貫挿している。
屈曲部3450(第1屈曲部3450A及び第2屈曲部3450B)と貫挿孔3448との間隔は、第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024と第1屈曲部3450A及び第2屈曲部3450Bとにおいて、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、表紙体1010を、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にしたときに、第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024の外側に綴具410の枢軸部416が位置でき且つ折曲部1020が枢軸部416の外側に位置できる長さに構成されている。
又、第1変形部3444A及び第2変形部3444Bの長さは、第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024と第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024とにおいて、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、表紙体1010を、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にしたときに、折曲部1020の外側に綴具410の枢軸部416が位置できる長さに構成されている。
この実施の形態においては、折曲部1020の一方側に形成された第1変形部3444Aの第1貫挿孔3448Aを第1綴杆420に貫挿させ、折曲部1020の他方側に形成された第2変形部3444Bの第2貫挿孔3448Bを第2綴杆430に貫挿させて、第1屈曲部3450A及び第2屈曲部3450Bより立ち上げられた折曲部1020を軸受部414及び枢軸部416の上方に位置させて、綴具410を表紙体1010に取り付けられている。
綴具410は、表紙体1010の内側であって背表紙部1016に近い位置に取り付けられ、綴具410の連結領域及び枢結領域を変形部3444の下方であって裏表紙部1014の外側と変形部3444の下側面(外側面)との間に位置させて、背表紙部1016に取り付けられている。
【0151】
この実施の形態においては、前記表紙体1010は、背表紙部1016の幅方向における略中央に背表紙部1016の高さ方向(長手方向)にのびる折曲部1020を形成されている。
前記取付部3440の貫挿孔3448は、表紙体1010を、第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024、屈曲部3450(第1屈曲部3450A及び第2屈曲部3450B)において略360度捲りかえしたときに対向する表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の間であって折曲部1020の近くに位置するように、綴具410を取り付けられる部位に形成され、屈曲部3450との間に綴具410の連結領域又は枢結領域の幅以上の間隔をおいて形成されている。
前記綴具410は、表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の外側であって背表紙部1016に近い位置に位置して、第1綴具部材418A及び第2綴具部材418Bの一方又は両方において前記貫挿孔3448に緩挿されて、取付部3440に取り付けられ、表紙体1010を閉じたときには、綴具410の綴杆部412が表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の内面に位置し、表紙体1010を開いたときには、綴具410の綴杆部412が表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の内面から離れて折り曲げられた折曲部1020の近くに位置するように形成されている。
変形部3444は、開かれて平板状態にされた表紙体1010の折れ曲がった第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024の外側で、平板状態にされた表紙体1010の延長線、もしくは延長面の上において、平板状態の表紙体1010とほぼ平行にないしは斜交して外方に伸びる。
綴具410は、その枢軸部416が表紙体1010の近くで、綴杆部412の第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432が遠くで、第1綴杆420及び第2綴杆430が開かれて平板状態にされた表紙体1010の折れ曲がった端縁の外側で、平板状態にされた表紙体1010の延長線、もしくは延長面の上において、並ぶ。
【0152】
綴具410は、軸受部414が背表紙部1016の外側に位置し、半割杆420Aの自由端420b及び半割杆430Aの自由端430b側が背表紙部1016の内側に位置し、第1綴具部材418Aが表表紙部1012側に位置し、第2綴具部材418Bが背表紙部1014側に位置して、表紙体1010を閉じたときは、リーフ1110が第1綴杆420及び第2綴杆430側に位置するように構成されている。
【0153】
図53は、別の取付部を示す断面図解図であり、図54は、別の取付部を示す表紙体の平面図解図である。
前記表紙体1010は、表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016のうちいずれか1つに綴具410を取り付けるための取付部3540を形成され、前記表紙体1010は、綴杆部412に綴じられたリーフ1110を第1綴杆420及び第2綴杆430に沿って捲り、360度捲りかえすことができるように、前記綴杆部412を構成する第1綴杆420及び第2綴杆430を開閉させるときの中心となる連結領域の長手方向に沿って手前側から向こう側に亘って連続して形成された、山折り又は谷折りに折り曲げるための折曲部1020及び屈曲部3550を備える。
【0154】
表紙体1010に形成された取付部3540は、変形部3544を備え、変形部3544は、横断面略Y字形に屈曲され、第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432を連結領域の長手方向に移動させて脱係できるように、綴具410の綴杆部412を回動自在に嵌挿させる貫挿孔3548を形成されている。
変形部3544は、裏表紙部1014の背表紙部1016に近い位置に形成されており、第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024より離れた位置において折曲部1020を形成され、その両側すなわち、裏表紙部1014側と表表紙部1012側とに屈曲部3550を形成され、綴具410の連結領域より上に位置させるように、屈曲部3550より折曲部1020を立ち上げてなる。
折曲部1020と屈曲部3550と第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024とは、平行に形成されている。
変形部3544は、表紙体1010の一部を切り欠かれて、切り欠き部により囲繞された領域を表紙体1010の内方に向けて立ち上げて形成され、折曲部1020から綴具410の綴杆部412の中央に至る幅を備え、且つ、第1綴杆420と第2綴杆430との間隔よりも広い幅を備えている。
【0155】
この実施の形態においては、変形部3544は、表表紙部1012側の第1変形部3544Aと裏表紙部1014側の第2変形部3544Bとを備える。
屈曲部3550は、折曲部1020より第1変形部3544Aの幅の長さ分を離れて表表紙部1012側に形成された第1屈曲部3550Aを構成する第1ヒンジ部1022と、折曲部1020より第2変形部3544Bの幅の長さ分を離れて裏表紙部1014側に形成された第2屈曲部3550Bを構成する第2ヒンジ部1024とを備える。
更に、取付部3540は、折曲部1020の両脇に形成された第3屈曲部3550Cと第4屈曲部3550Dを備える。
変形部3544は、第1屈曲部3550Aを構成する第1ヒンジ部1022及び第3屈曲部3550C並びに第2屈曲部3550Bを構成する第2ヒンジ部1024及び第4屈曲部3550Dを谷折りし、折曲部1020を山折りして、第1変形部3544A及び第2変形部3544B並びに第3屈曲部3550C及び第4屈曲部3550Dと折曲部1020との間を立ち上げて、横断面略Y字形に立ち上げられて形成される。
変形部3544は、その中央に綴杆部412を貫挿するための貫挿孔3548を穿設されている。
変形部3544は、第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024とは反対側の貫挿孔3548より内側すなわち変形部3544の中央領域を第1綴杆420と第2綴杆430との間で軸受部414及び枢軸部416の上方に位置させる。
変形部3544は、表紙体1010の内方に向けて立ち上げて、第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024とは離れた領域すなわち貫挿孔3548より離れた折曲部1020の側を第1綴杆420と第2綴杆430との間で軸受部414及び枢軸部416の上方に位置させる。
変形部3544は、綴具410の綴杆部412の数に対応した数の貫挿孔3548を、並列された綴杆部412の間隔に対応して穿設され、背表紙部1016とは離れた側に位置する第2綴杆430の半割杆430Aを貫挿される。
【0156】
貫挿孔3548は、第1綴具部材418Aの第1綴杆420を向こう側に移動させ、第1綴杆420の半割杆420Aの第1綴杆の綴杆係止部422と第2綴杆430の半割杆430Aの第2綴杆の綴杆係止部432との係合を外すことができるように、変形部3544の長手方向(すなわち枢軸部416の長手方向)におけるその長さを形成されている。
貫挿孔3548は、平面方形状又は平面視略L字状に形成される。
平面視略L字状の貫挿孔3548は、表紙体1010を閉じたときには、細い第1綴杆420(又は第2綴杆430)に位置する領域は狭い幅の孔で形成され、表紙体1010を開いたときには、太い枢軸部416(又は軸受部414)に位置する領域は、広い幅の孔で形成される。
【0157】
前記貫挿孔3548は、第1綴杆420及び第2綴杆430の第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432を枢軸部416の長手方向に移動させて脱係できるように、隣接する貫挿孔3548と貫挿孔3548との間に間隙を設けて並んで、綴具410の綴杆部412を枢軸部416を中心にして開閉自在に貫挿している。
第1屈曲部3550A並びに第2屈曲部3550B及び第3屈曲部3550C並びに第4屈曲部3550Dと貫挿孔3548との間隔は、第1屈曲部3550A及び第2屈曲部3550Bにおいて、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、表紙体1010を、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にしたときに、第1屈曲部3550A及び第2屈曲部3550Bの外側に綴具410の枢軸部416が位置でき且つ折曲部1020が枢軸部416の外側に位置できる長さに構成されている。
又、第1変形部3544A及び第2変形部3544Bの長さは、第1屈曲部3550A又は第2屈曲部3550Bにおいて、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、表紙体1010を、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にしたときに、折曲部1020の外側に綴具410の枢軸部416が位置できる長さに構成されている。
この実施の形態においては、折曲部1020の一方側に形成された第1変形部3544Aの第1貫挿孔3548Aを第1綴杆420に貫挿させ、折曲部1020の他方側に形成された第2変形部3544Bの第2貫挿孔3548Bを第2綴杆430に貫挿させて、折曲部1020を軸受部414及び枢軸部416の上方に位置させて、綴具410を表紙体1010に取り付けられている。
綴具410は、表紙体1010の内側であって背表紙部1016に近い位置に取り付けられ、綴具410の連結領域及び枢結領域を変形部3544の下方であって裏表紙部1014の外側と変形部3544の下側面(外側面)との間に位置させて、背表紙部1016に取り付けられている。
【0158】
この実施の形態においては、前記表紙体1010は、背表紙部1016の幅方向における略中央に背表紙部1016の高さ方向(長手方向)にのびる折曲部1020を形成されている。
前記取付部3540の貫挿孔3548は、表紙体1010を屈曲部3550(第1ヒンジ部1022並びに第2ヒンジ部1024及び第3屈曲部3550C並びに第4屈曲部3550D)において略360度捲りかえしたときに対向する表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の間であって折曲部1020の近くに位置するように、綴具410を取り付けられる部位に形成され、屈曲部3550との間に綴具410の連結領域又は枢結領域の幅以上の間隔をおいて形成されている。
前記綴具410は、表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の外側であって背表紙部1016に近い位置に位置して、第1綴具部材418A及び第2綴具部材418Bの一方又は両方において前記貫挿孔3548に緩挿されて、取付部3540に取り付けられ、表紙体1010を閉じたときには、綴具410の綴杆部412が表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の内面に位置し、表紙体1010を開いたときには、綴具410の綴杆部412が表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の内面から離れて折り曲げられた折曲部1020の近くに位置するように形成されている。
変形部3544は、開かれて平板状態にされた表紙体1010の折れ曲がった第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024の外側で、平板状態にされた表紙体1010の延長線、もしくは延長面の上において、平板状態の表紙体1010とほぼ平行にないしは斜交して外方に伸びる。
綴具410は、その枢軸部416が表紙体1010の近くで、綴杆部412の第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432が遠くで、第1綴杆420及び第2綴杆430が開かれて平板状態にされた表紙体1010の折れ曲がった端縁の外側で、平板状態にされた表紙体1010の延長線、もしくは延長面の上において、並ぶ。
【0159】
綴具410は、軸受部414が背表紙部1016の外側に位置し、自由端420b及び自由端430b側が背表紙部1016の内側に位置し、第1綴具部材418Aが表表紙部1012側に位置して、表紙体1010を閉じたときは、リーフ1110が第2綴杆430側に位置するように構成されている。
【0160】
図55は、別の取付部を示す断面図解図であり、図56は、別の取付部を示す表紙体の平面図解図である。
前記表紙体1010は、表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016のうちいずれか1つに綴具410を取り付けるための取付部3640を形成され、前記表紙体1010は、綴杆部412に綴じられたリーフ1110を第1綴杆420及び第2綴杆430に沿って捲り、360度捲りかえすことができるように、前記綴杆部412を構成する第1綴杆420及び第2綴杆430を開閉させるときの中心となる連結領域の長手方向に沿って手前側から向こう側に亘って連続して形成された、山折り又は谷折りに折り曲げるための折曲部1020を備える。
【0161】
表紙体1010に形成された取付部3640は、綴具410を取り付けるための変形部3644を備え、変形部3644は、表表紙部1012又は裏表紙部1014の一部を切り欠かれて、切り欠き部により区画された領域を表紙体1010の内方に向けて立ち上げて、屈曲された部位により形成されている。
変形部3644は、第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432を連結領域の長手方向に移動させて脱係できるように、綴具410の綴杆部412を回動自在に嵌挿させる貫挿孔3648を形成されている。
この実施の形態においては、変形部3644は、裏表紙部1014に形成され、第2ヒンジ部1024より離れた位置において折曲部1020を形成され、該折曲部1020を屈曲部3650として、折曲部1020から背表紙部1016側を立ち上げて、自由端縁(背表紙部1016側端縁)を綴具410の連結領域より上に位置させる。
折曲部1020の一方側に形成された変形部3644の貫挿孔3648を貫挿させて、綴具410は、表紙体1010に取り付けられている。
変形部3644は、折曲部1020において表紙体1010の内方に向けて立ち上げて形成され、折曲部1020から綴具410の綴杆部412の中央に至る幅を備え、且つ、第1綴杆420と第2綴杆430との間隔よりも広い幅を備えている。
【0162】
変形部3644は、その中央に綴杆部412を貫挿するための貫挿孔3648を穿設されている。
変形部3644は、折曲部1020とは反対側の貫挿孔3648より内側すなわち変形部3644の先端及びその近傍領域を第1綴杆420と第2綴杆430との間で軸受部414及び枢軸部416の上方に位置させる。
変形部3644は、表紙体1010の内方に向けて立ち上げる、屈曲部3650とは離れた領域すなわち貫挿孔3648より離れた自由端縁側を第1綴杆420と第2綴杆430との間で軸受部414及び枢軸部416の上方に位置させる。
変形部3644は、綴具410の綴杆部412の数に対応した数の貫挿孔3648を、並列された綴杆部412の間隔に対応して穿設され、背表紙部1016とは離れた側に位置する第2綴杆430の半割杆430Aを貫挿される。
【0163】
貫挿孔3648は、第1綴具部材418Aの第1綴杆420を向こう側に移動させ、第1綴杆420の半割杆420Aの第1綴杆の綴杆係止部422と第2綴杆430の半割杆430Aの第2綴杆の綴杆係止部432との係合を外すことができるように、変形部3644の長手方向(すなわち枢軸部416の長手方向)におけるその長さを形成されている。
貫挿孔3648は、平面方形状又は平面視略L字状に形成される。
平面視略L字状の貫挿孔3648は、表紙体1010を閉じたときには、細い第1綴杆420(又は第2綴杆430)に位置する領域は狭い幅の孔で形成され、表紙体1010を開いたときには、太い枢軸部416(又は軸受部414)に位置する領域は、広い幅の孔で形成される。
【0164】
前記貫挿孔3648は、第1綴杆420及び第2綴杆430の第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432を枢軸部416の長手方向に移動させて脱係できるように、隣接する貫挿孔3648と貫挿孔3648との間に間隙を設けて並んで、綴具410の綴杆部412を枢軸部416を中心にして開閉自在に貫挿している。
屈曲部3650(第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024)と貫挿孔3648との間隔は、第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024において、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、表紙体1010を、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にしたときに、折曲部1020の外側に綴具410の枢軸部416が位置でき且つ折曲部1020が枢軸部416の外側に位置できる長さに構成されている。
又、変形部3644の長さは、折曲部1020において、表表紙部1012と裏表紙部1014とを折り返し、表紙体1010を、内面を外側にし、外面を向き合わせて、平板状にしたときに、折曲部1020の外側に綴具410の枢軸部416が位置できる長さに構成されている。
この実施の形態においては、変形部3644の貫挿孔3648を第2綴杆430に貫挿させて、変形部3644の先端側を軸受部414及び枢軸部416の上方に位置させて、綴具410を表紙体1010に取り付けられている。
綴具410は、表紙体1010の内側であって背表紙部1016に近い位置に取り付けられ、綴具410の連結領域及び枢結領域を変形部3344の下方であって裏表紙部1014の内側と変形部3344の下側面(外側面)との間に位置させて、背表紙部1016に取り付けられている。
【0165】
この実施の形態においては、前記表紙体1010は、裏表紙部1014の幅方向における背表紙部1016に近い位置に裏表紙部1014の高さ方向(長手方向)にのびる折曲部1020を形成されている。
前記取付部3640の貫挿孔3648は、表紙体1010を屈曲部3650(折曲部1020)において略360度捲りかえしたときに対向する表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の間であって折曲部1020の近くに位置するように、綴具410を取り付けられる部位に形成され、屈曲部3650との間に綴具410の連結領域又は枢結領域の幅以上の間隔をおいて形成されている。
前記綴具410は、表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の内側であって背表紙部1016に近い位置に位置して、第1綴具部材418A及び第2綴具部材418Bの一方又は両方において前記貫挿孔3648に緩挿されて、取付部3640に取り付けられ、表紙体1010を閉じたときには、綴具410の綴杆部412が表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の内面に位置し、表紙体1010を開いたときには、綴具410の綴杆部412が表紙部(表表紙部1012、裏表紙部1014及び背表紙部1016)の内面から離れて折り曲げられた折曲部1020の近くに位置するように形成されている。
変形部3644は、開かれて平板状態にされた表紙体1010の折れ曲がった第1ヒンジ部1022及び第2ヒンジ部1024の外側で、平板状態にされた表紙体1010の延長線、もしくは延長面の上において、平板状態の表紙体1010とほぼ平行にないしは斜交して外方に伸びる。
綴具410は、その枢軸部416が表紙体1010の近くで、綴杆部412の第1綴杆の綴杆係止部422及び第2綴杆の綴杆係止部432が遠くで、第1綴杆420及び第2綴杆430が開かれて平板状態にされた表紙体1010の折れ曲がった端縁の外側で、平板状態にされた表紙体1010の延長線、もしくは延長面の上において、並ぶ。
【0166】
綴具410は、軸受部414が裏表紙部1014側に位置し、半割杆420Aの自由端420b及び半割杆430Aの自由端430b側が表表紙部1012側に位置し、第1綴具部材418Aが背表紙部1016側に位置して、表紙体1010を閉じたときは、リーフ1110が第2綴杆430側に位置するように構成されている。
【0167】
本発明は、前記実施の形態に限らず、種々変更することができる。
例えば、図57に示すように、押圧部を備えない構成として、第1綴具部材18Aの手前側又は第2綴具部材18Bの向こう側を押して綴杆部12を開くように構成してもよい。
又、貫挿孔の形状も、図58に示すように、表紙体1010の幅方向にのびる長方形としてもよい。
【符号の説明】
【0168】
10,410 綴具
12,412 綴杆部
14 連結部
16 枢結部
18A,418A 第1綴具部材
18B,418B 第2綴具部材
20,420 第1綴杆
30,430 第2綴杆
20a,30a,420a,430a 基部
20b,30b,420b,430b 自由端
20A,30A,420A,430A 半割杆
22,422 第1綴杆の綴杆係止部
32,432 第2綴杆の綴杆係止部
24,424 第1綴杆の凸部
34,434 第2綴杆の凸部
26,426 第1綴杆の凹部
36,436 第2綴杆の凹部
28,38,428,438 脱係防止部
28a,38a,428a,438a 係止凸部
28b,38b,428b,438b 係止凹部
50 第1連結部
50a 支持部
60 第2連結部
60a 支持部
52 第1連結部の外側部
62 第2連結部の外側部
54 第1連結部の上側部
64 第2連結部の上側部
56 第1連結部の対向部
66 第2連結部の対向部
58 第1連結部の下側部
68 第2連結部の下側部
70,72 開き角規制部
70a,72a,442b,444b,452a,462a 接合面
80,480 第1受け部
90,490 第2受け部
82 第1収容部
92 第2収容部
84,94,452,462 開口部
86,96 円弧部
100 シャフト部
102,502 弾発部材
102a 巻線部
102b 第1固定先端部
102c 第2固定先端部
110,510 押圧部
112,512 第1押圧部
114,514 第2押圧部
140,2240,2340,2440,2540 取付部材
142,2242,2342,2442,2542 定形部
144,544,2244,2344,2444,2544,3144,3244,3344,3444,3544,3644 変形部
146,2246,2346,2446,2546 境界
148,548,2248,2348,2448,2548,3148,3248,3348,3448,3548,3648 貫挿孔
150,550,2250,2350,2550,3150,3250,3350,3450,3550,3650 屈曲部
414 軸受部
416 枢軸部
442 第1架設部
442a,444a 対向部
444 第2架設部
450 第1軸受部
450a 手前側の第1軸受部
450b 中間の第1軸受部
454,464 軸受凹部
456,466 規制凹部
460 第2軸受部
460a 向こう側の第2軸受部
460b 中間の第2軸受部
470 第1の開き角規制部
472 第2の開き角規制部
474 軸部回転規制部
476,478 突起部
482 収容部
520 第1軸部
520a 向こう側の第1軸部
520b 中間の第1軸部
530 第2軸部
530a 手前側の第2軸部
530b 中間の第2軸部
540,3140,3240,3340,3440,3540,3640 取付部
544A,2344A,2444A,2544A,3144A,3244A,3344A,3444A,3544A 第1変形部
544B,2344B,2444B,2544B,3144B,3244B,3344B,3444B,3544B 第2変形部
548A,2348A,2448A,2548A,3148A,3248A,3348A,3448A,3548A 第1貫挿孔
548B,2348B,2448B,2548B,3148B,3248B,3348B,3448B,3548B 第2貫挿孔
550A,2350A,2550A,3150A,3250A,3350A,3450A,3550A 第1屈曲部
550B,2350B,2550B,3150B,3250B,3350B,3450B,3550B 第2屈曲部
1000 ノート
1010 表紙体
1012 表表紙部
1014 裏表紙部
1016 背表紙部
1020 折曲部
1020A 第1折曲部
1020B 第2折曲部
1022 第1ヒンジ部
1024 第2ヒンジ部
1110 リーフ
1110a リーフの表側
1110b リーフの裏側
1112 綴じ穴
1114 綴じ代側端縁
2442A,2542A 第1定形部
2442B,2542B 第2定形部
2446A,2546A 第1境界
2446B,2546B 第2境界
3550C 第3屈曲部
3550D 第4屈曲部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表表紙部、裏表紙部及び表表紙部と裏表紙部との間に介在する背表紙部を有する表紙体と、
複数の綴杆部、前記綴杆部を連結するための連結領域、前記綴杆部を構成する綴杆を開閉させるときの中心となる枢結領域を備える綴具と、
前記綴具を表紙部の内側に取り付けるための取付部材とを備え、
前記連結領域は、表表紙部及び/又は裏表紙部並びに綴杆部に綴じられたリーフを綴杆に沿って捲り、略360度捲りかえし、閉じたときに両端にあるリーフの表側と裏側とが連結領域を挟んで向かい合うことができるように、綴杆の基部と近接した位置に連結領域を連設され、
前記取付部材は、表紙に固定されるための定形部と変形部とを備え、
綴杆の綴杆係止部を連結領域の長手方向に移動させて脱係できるように、綴杆部及び/又は連結領域及び/又は枢結領域を変形部の貫挿孔に回動自在に貫挿され、
前記表紙部は、略360度捲りかえすことができるように、前記綴杆部を構成する綴杆を開閉させるときの中心となる連結領域の長手方向に沿って手前側から向こう側に亘って連続して形成された、山折り又は谷折りに折り曲げるための折曲部を備え、
前記綴具の連結領域及び取付部材の定形部は、前記折曲部の近傍に位置して、綴杆部に綴じられたリーフを綴杆に沿って捲り、略360度捲りかえすことができるように構成された、帳面。
【請求項2】
前記表紙体は、
背表紙部の幅方向における略中央に背表紙部の長手方向にのびる折曲部及び/又は屈曲部を形成され、
あるいは、表表紙部又は裏表紙部において、背表紙部に近い位置に、表表紙部又は裏表紙部の長手方向にのびる折曲部及び/又は屈曲部を形成され、
前記取付部材の貫挿孔は、貫挿孔に緩挿された綴具が背表紙部の近くに位置し且つ表紙体をヒンジ部及び/又は折曲部において略360度捲りかえしたときに折曲部の近くに位置するように綴具を取り付けられる部位に形成されるとともに、折曲部及び/又は屈曲部との間に綴具の連結領域及び/又は枢結領域の幅以上の間隔をおいて、表紙体を閉じたときには綴具が表紙体の内面に位置し、表紙体を開いたときには、綴具が表紙部の内面から離れて折り曲げられた折曲部の近くに位置するように形成され、
前記綴具は、連結領域及び/又は枢結領域を、表紙体を閉じたときに表紙体の内側の近くに位置し、且つ表紙体を開いたときに表紙体の内側から外れた外側で折曲部の近くに位置するように、取付部材の変形部に取り付けられた、請求項1に記載の帳面。
【請求項3】
前記取付部材の変形部は、固定部との境界から、内方に向けて立ち上げられた平板状体又は筒状体により構成され、立ち上げられた領域に貫挿孔を形成され、
綴具の綴杆部及び/又は連結領域及び/又は枢結領域を開閉自在に貫挿され、立ち上げられた変形部の高い領域が綴杆部の内側に至り、綴具が表紙体の背表紙部又は背表紙部の近くの内側面に取り付けられた、請求項1に記載の帳面。
【請求項4】
表表紙部、裏表紙部及び表表紙部と裏表紙部との間に介在する背表紙部を有する表紙体と、
複数の綴杆部、前記綴杆部を連結するための連結領域、前記綴杆部を構成する綴杆を開閉させるときの中心となる枢結領域を備える綴具と、
前記綴具を表紙部の内側に取り付けるための取付部とを備え、
前記綴杆部を構成する綴杆は、一対の綴杆が向き合うように、一対の連結領域の各々にその長手方向に適宜な間隔をおいて、連結領域の外側部ないし上側部から突設され、綴杆係止部が連結領域の長手方向に移動して開閉するように形成され、
前記連結領域は、表表紙部及び/又は裏表紙部並びに綴杆部に綴じられたリーフを綴杆に沿って捲り、略360度捲りかえし、閉じたときに両端にあるリーフの表側と裏側とが連結領域を挟んで向かい合うことができるように、綴杆の基部と近接した位置に連結領域を連設され、
前記表紙体は、表表紙部、裏表紙部及び背表紙部のうちいずれか1つに綴具を取り付けるための取付部を形成され、
前記表紙部は、略360度捲りかえすことができるように、前記綴杆部を構成する綴杆を開閉させるときの中心となる連結領域の長手方向に沿って手前側から向こう側に亘って連続して形成された、山折り又は谷折りに折り曲げるための折曲部及び/又は屈曲部を備え、
前記取付部は、綴杆の綴杆係止部を連結領域の長手方向に移動させて脱係できるように、綴具の綴杆部を回動自在に貫挿させる貫挿孔を形成され、
前記取付部の貫挿孔に貫挿された綴具の連結領域は、前記折曲部及び/又は屈曲部の近傍に位置させて、前記綴杆の先端を合わせて閉鎖するとき及び綴杆の先端の綴杆係止部を離間させ、表表紙部及び/又は裏表紙部並びに綴杆部に綴じられたリーフを綴杆に沿って捲り、略360度捲りかえすことができるように構成された、帳面。
【請求項5】
前記表紙体は、
背表紙部の幅方向における略中央に背表紙部の長手方向にのびる折曲部及び/又は屈曲部を形成され、
あるいは、表表紙部又は裏表紙部において、背表紙部に近い位置に、表表紙部又は裏表紙部の長手方向にのびる折曲部及び/又は屈曲部を形成され、
前記取付部の貫挿孔は、表紙体をヒンジ部及び/又は折曲部において略360度捲りかえしたときに対向する表紙部の間であって折曲部の近くに位置するように、綴具を取り付けられる部位に形成され、且つ前記折曲部及び/又は屈曲部との間に綴具の連結領域及び/又は枢結領域の幅以上の間隔をおいて形成され、
前記綴具は、表紙部の外側であって背表紙部に近い位置に位置して、第1綴具部材及び第2綴具部材の一方又は両方において前記貫挿孔に緩挿されて、取付部に取り付けられ、
表紙体を閉じたときには、綴具の綴杆部が表紙部の内面に位置し、表紙体を開いたときには、綴具の綴杆部が表紙部の内面から離れて折り曲げられた折曲部の近くに位置するように形成された、請求項4に記載の帳面。
【請求項6】
前記取付部は、
表紙体に形成された屈曲部において、一部を内方に向けて立ち上げられて構成され、
立ち上げられた領域に貫挿孔を形成され、立ち上げられた取付部の高い領域が綴杆の内側に至り、
綴具の綴杆部を開閉自在に貫挿されて、綴具を表紙体の背表紙部又は背表紙部の近くの外側面に取り付けられた、請求項4に記載の帳面。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26A】
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【図26B】
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【図27A】
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【図27B】
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【図28A】
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【図28B】
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【図28C】
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【図29A】
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【図29B】
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【図30】
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【図31A】
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【図31B】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39A】
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【図39B】
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【図39C】
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【図40】
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【図41】
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【図42A】
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【図42B】
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【図42C】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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