帽子型酸素マスクずれ防止補助具。
【課題】既存の酸素マスクを其のままの状態で装着でき、仰向けで頭をずらしても、体向して臥状態にしても酸素マスクがずれず、脱着が素早く安全に安心してできる帽子型酸素マスクずれ防止補助具を提供する。
【解決手段】平面部材をH型に切抜き後、前部袖と後部袖の両端に、接合凹凸部を設け、組み立て、頭の大きさに合わせて調整できるようにして、後部袖の端にゴム紐固定具を取り付け、立体構造にして酸素マスク11と一体化させないで、独立させたH平面組立て立体式の、帽子型酸素マスクずれ防止補助具にした。既存酸素マスク11と簡単に脱着させるために、酸素マスク11の両側に付いているゴム紐12,12’の端を引っ張って、H平面組立て立体式の、帽子型酸素マスクずれ防止補助具に設けてあるゴム紐固定具に固定させ、酸素マスク11に手を加えることなく酸素マスク11がずれないようにした。
【解決手段】平面部材をH型に切抜き後、前部袖と後部袖の両端に、接合凹凸部を設け、組み立て、頭の大きさに合わせて調整できるようにして、後部袖の端にゴム紐固定具を取り付け、立体構造にして酸素マスク11と一体化させないで、独立させたH平面組立て立体式の、帽子型酸素マスクずれ防止補助具にした。既存酸素マスク11と簡単に脱着させるために、酸素マスク11の両側に付いているゴム紐12,12’の端を引っ張って、H平面組立て立体式の、帽子型酸素マスクずれ防止補助具に設けてあるゴム紐固定具に固定させ、酸素マスク11に手を加えることなく酸素マスク11がずれないようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
酸素マスクに関するものである。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特開 2005−177398 帽子型酸素マスク
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の酸素マスクの装着方法はマスク脇の穴から1本のゴム紐を患者の耳から頭部に回して使用されている。長期間断続的に使用しているとゴムにかかる圧力で耳が切れ出血するなどの事故が多いうえ酸素マスクが鼻からずれ、そのまま数時間放置すると患者の脳に酸素が供給されず、低酸素脳症になるなど重大医療事故の危険性が常にある。看護師の頻繁な巡回監視が必要となり看護師不足の現状では現在なお重要問題として課題にあがっている。
【0004】
酸素マスクが鼻からずれると患者は苦しみ脳に酸素が供給されなくなり、放置すると患者は植物状態となる。危険性は十分に周知のことは分かっていても多忙ゆえ現場の看護師スタッフは、自分の当番の時、見落とす等の要因で患者が死亡するなどした場合、看護師本人の責任問題を追及され、病院の責任も追及される重大問題を抱えているのが病院入院中の酸素マスク装着患者であることは言うまでもない。一刻も早く本題を解決しなくてはならない全国病院の重大課題でもある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するための手段は(1)既存の酸素マスクに改良を加えることなく其のままの状態で素早く酸素マスクずれ防止具に装着できること。(2)仰向け状態で頭をずらしても、体向して臥状態にしても酸素マスクがずれないこと。(3)日に数回痰の吸引他のチェックで酸素マスクを患者から離すことがあり、酸素マスクとの脱着が素早く且つ安全に安心してできなくてはならないこと。以上の3点が最も重要な事項である。そこで肌に長時間接しても肌に優しい柔軟素材を選定し、引張りに強く肌からずれ難いもので且つ肌に食い込んだりして圧迫性壊疽状態にならない素材、ゴム紐固定具が簡単に取り外しできること。以上の重要点を解決できる手段を考案しものが、H平面組立て立体式の帽子型酸素マスクずれ防止補助具で以下に其の解決手段を記す。
【0006】
手段(1)既存の酸素マスクに改良を加えることなく其のままの状態で素早く酸素マスクずれ防止具に装着できることの解決手段は、既存の酸素マスク全てに付いているゴム紐である。本発明の着目はその余分のゴム紐部分を利用して酸素マスクのずれない角度にゴム紐を固定し、固定したゴム紐が移動しなければ酸素マスクはずれないのでその手段を採用した。手段(2)仰向け状態で頭を横にずらしても、体向して臥状態にしても酸素マスクがずれないようにするための手段は、部材を平面でH型に切り抜き後、各所に必要な接合凹凸部とゴム紐固定具を取り付け素早く立体構造に組立て患者の頭に被せる形状になっている。患者の髪が枕に接する面積とマスクずれ防止具が当たる面積の比率を後者の方を若干多くすることで安定度が極めて高くなった。
【0007】
(3)日に数回、痰の吸引他のチェックで酸素マスクを患者から離すことがあり酸素マスクとの脱着が素早く且つ安全にできるようにする解決手段は、酸素マスクの紐の大きさに合わせて、ゴム紐固定具を選択して制作すれば安全に且つ確実にゴム紐は解けることなく酸素マスクずれ防止具側に固定すべくようにしている。
【発明の効果】
【0008】
日本国内外の病院で酸素マスクを必要としている患者は何十万人と計り知れない。ずれない酸素マスクの発明により以下の効果がある。(1)従来の酸素マスクは断続的に使用すると患者の耳にゴム圧がかかり切れて出血するのでゴム紐がかけられなく、酸素マスクの使用が困難であったが、本発明の酸素マスクずれ防止具はずれないのでその心配はなくなった。(2)酸素マスクを使用すると患者の唇や、口中乾燥して荒れてくるうえ口中に分泌物が固く付着し其の塊が気管に入ると窒息死するなどの危険があった。口中の乾燥を緩和させるために水を含ませたガーゼを酸素マスクの脇に挟みこんで処置していたが、酸素マスクがずれるので緩和策は無意味で効果なかったがその心配もなくなった。
【0009】
(3)従来の酸素マスクは10人使用中8人がずれているのが国内外の全ての病院の現状である。耳にゴム圧がかかり傷になり黴菌が入り他の病気を併発したり、脳に酸素が供給されず、低酸素脳症、植物状態後死亡の経過を辿り医療事故として訴訟になるなど担当者と病院側にも大きなリスクがあり、看護師の頻繁な見回りによる監視が必要となり目が離せなかった。看護師不足の現状のなか病院は過酷な条件下で悩んでいるが、ずれない酸素マスクの発明で前述の問題が解決でき、且つ病院の抱えているリスクが減少し、人件費の削減、於いては国の医療費の削減に大きく貢献できるなど計り知れない効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
上記のように構成されたH平面組立て立体式酸素マスクずれ防止具は(1)既存の酸素マスクに改良を加えることなく其のままの状態で素早く酸素マスクずれ防止具に装着できること。(2)仰向け状態で頭をずらしても、体向して臥状態にしても酸素マスクがずれないこと。(3)日に数回痰の吸引他のチェックで酸素マスクを患者から離すことがあり、酸素マスクとの脱着が容易にできることが望ましい。発明を実施するにあたり、以上の3点が発明を実施するうえで最も重要な形態である。
【0011】
酸素マスク必要患者の殆どは正常な判断力や動作力の低下した患者であり、酸素マスクを嫌がって外そうとしても外し難い構造になっていて且つ、酸素マスクずれ防止具から容易に脱着できる構造でなければならない。また、国内外酸素マスクメーカーの製品に一切手を加えることなく、全メーカ酸素マスクの両側にセットしてあるゴム紐の余りを利用して、酸素マスクずれ防止具に簡単に装着でき酸素マスクがずれない形態にした。
【実施例】
【0012】
臨床試験に於ける実施例について図面を参照して説明する如く、(図1)は酸素マスク装着患者図であり、(図2)に示すように短時間で酸素マスクは鼻からずれてくる。この状態のときゴム紐が延びて耳にゴム圧がかかり出血する。植物状態で口や顎を動かせない患者以外の殆どが同状態となる。(図3)は酸素マスクずれ患者出血処置状態図で耳にガーゼや布を当てて処置している。このようにしても直ぐマスクがずれてくるので看護師などの常時監視が欠かせず其の労力は大変である。
【0013】
(図4)は酸素マスクずれ防止具初期試作臨床試験図でこの図に示す如く酸素マスクのゴム紐は耳から外して首に回し頭の中央部にゴム紐を伸ばして止める。その角度は首に回したゴム紐に対して30〜50度以内で効果がみられた。しかし患者の体向等で真横状にした時や患者が頭を動かした時などの臨床試験では頭に回した数本の帯ベルト状のものが枕に接した面積が少なく、髪の毛が絡んで滑って位置が変わるなどした。8回目の試作でずれない基本原理を発見でき、改良を加えて以下のものを発明した。
【0014】
(図5)の部材平面H型切り抜き裏面図に示す如く平面板状の部材をH型に切り抜き、必要に応じて穴(5)をあけ、H平面組立て立体式の帽子型酸素マスクずれ防止補助具H中央部(1)を形成させて前部袖(2)の両側端に接合凹部(6)を設ける。前部袖(2)の接合凹部(6)は(図6)の部材、平面H型切り抜き表面図に示す後部袖(3)の両側端に接合凸部(7)を設けて、(図7)のH平面組立て式の帽子型酸素マスクずれ防止補助具、組立て過程図に示すように、接合凹部(6)と接合凸部(7)を接合させて頭の大きさに合わせて適当に長さが調整できるようにした。また後部袖(3)の両端部に突出したゴム紐固定具装着部(8)を設けた。
【0015】
(図8)のH平面組立て立体式の、帽子型酸素マスクずれ防止補助具組立て完成図に示すように、組み立て完成後は立体型となり(図9)のH平面組立て立体式の帽子型酸素マスクずれ防止補助具患者装着図に示すようにベッド(10)の患者(13)の頭を柔らかく包む構成にした。後部袖(3)の両端部に突出したゴム紐固定具装着部(8)にゴム紐固定具(9)を固着させて、酸素マスク(11)の主力ゴム紐(12)の余りゴム紐(12´)を伸ばして固定させた。酸素マスクゴム紐は付替えて使う場合も想定し種類の違った大きさの余りゴム紐(12´)でも対応できるようにした。(図10)のゴム紐固定具交換種類図に示すゴム紐固定具(9)の種類は、9A,9B,9C,9Dにして実験した。ゴム紐を挟んでも折れない硬質部材を切抜き又は折り曲げて1〜3本内の爪状にして、ゴム紐を挟み、鋏み込んだゴム紐を爪に1回転させるなどして固定させ、患者に見立てた人に装着実験を繰り返した。どの様な状態にしても酸素マスクは鼻からずれることは無く、長時間装着しても患者に負担がかからない等の効果を確認出来た。
【産業上の利用可能性】
【0016】
酸素マスクがずれない器具としては今日まで国内販売されてなく、また酸素マスクのずれない装置の付いた酸素マスクも販売されていない。酸素マスクに関連するものは医療用機器として厚生省の認可が必要であり、既存の酸素マスクに一体として販売するには医療器具の改造となり認可までに相当の時間が掛かり世に出るまでに何千人の命が失われないとも限らない。本発明のH平面組立て立体式の帽子型酸素マスクずれ防止補助具は、酸素マスクと切り離して使用できるようにしたため医療器具でなく医療用雑具扱いでの認可となり、国内外の病院が直ぐにでも必要とするものであり、酸素マスクメーカー又は販売店に納入するのが肝要である。従って宣伝費をかけなくても病院が必ず購入して使用するものである。また医療費の削減、病院の経費削減に一役買う画期的な発明であり、産業上の利用可能性は無限であることは確実で其の経済効果も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】 酸素マスク装着患者図
【図2】 酸素マスクずれ状態図
【図3】 酸素マスクずれ患者出血処置状態図
【図4】 酸素マスクずれ防止具初期試作臨床試験図
【図5】 部材平面H型切り抜き裏面図
【図6】 部材平面H型切り抜き表面図
【図7】 帽子型酸素マスクずれ防止補助具組立て過程図
【図8】 帽子型酸素マスクずれ防止補助具組立て完成図
【図9】 帽子型酸素マスクずれ防止補助具患者装着図
【図10】 ゴム紐固定具交換種類図
【0018】
【符号の説明】
1 帽子型酸素マスクずれ防止補助具H中央部
2 前部袖
3 後部袖
4 長さ調整部
5 穴
6 接合凹部
7 接合凸部
8 ゴム紐固定具装着部
9 ゴム紐固定具
9A ゴム紐固定具9A
9B ゴム紐固定具9B
9C ゴム紐固定具9C
9D ゴム紐固定具9D
10 ベッド
11 酸素マスク
12 ゴム紐
12´ 余りゴム紐
13 患者
【技術分野】
【0001】
酸素マスクに関するものである。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特開 2005−177398 帽子型酸素マスク
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の酸素マスクの装着方法はマスク脇の穴から1本のゴム紐を患者の耳から頭部に回して使用されている。長期間断続的に使用しているとゴムにかかる圧力で耳が切れ出血するなどの事故が多いうえ酸素マスクが鼻からずれ、そのまま数時間放置すると患者の脳に酸素が供給されず、低酸素脳症になるなど重大医療事故の危険性が常にある。看護師の頻繁な巡回監視が必要となり看護師不足の現状では現在なお重要問題として課題にあがっている。
【0004】
酸素マスクが鼻からずれると患者は苦しみ脳に酸素が供給されなくなり、放置すると患者は植物状態となる。危険性は十分に周知のことは分かっていても多忙ゆえ現場の看護師スタッフは、自分の当番の時、見落とす等の要因で患者が死亡するなどした場合、看護師本人の責任問題を追及され、病院の責任も追及される重大問題を抱えているのが病院入院中の酸素マスク装着患者であることは言うまでもない。一刻も早く本題を解決しなくてはならない全国病院の重大課題でもある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するための手段は(1)既存の酸素マスクに改良を加えることなく其のままの状態で素早く酸素マスクずれ防止具に装着できること。(2)仰向け状態で頭をずらしても、体向して臥状態にしても酸素マスクがずれないこと。(3)日に数回痰の吸引他のチェックで酸素マスクを患者から離すことがあり、酸素マスクとの脱着が素早く且つ安全に安心してできなくてはならないこと。以上の3点が最も重要な事項である。そこで肌に長時間接しても肌に優しい柔軟素材を選定し、引張りに強く肌からずれ難いもので且つ肌に食い込んだりして圧迫性壊疽状態にならない素材、ゴム紐固定具が簡単に取り外しできること。以上の重要点を解決できる手段を考案しものが、H平面組立て立体式の帽子型酸素マスクずれ防止補助具で以下に其の解決手段を記す。
【0006】
手段(1)既存の酸素マスクに改良を加えることなく其のままの状態で素早く酸素マスクずれ防止具に装着できることの解決手段は、既存の酸素マスク全てに付いているゴム紐である。本発明の着目はその余分のゴム紐部分を利用して酸素マスクのずれない角度にゴム紐を固定し、固定したゴム紐が移動しなければ酸素マスクはずれないのでその手段を採用した。手段(2)仰向け状態で頭を横にずらしても、体向して臥状態にしても酸素マスクがずれないようにするための手段は、部材を平面でH型に切り抜き後、各所に必要な接合凹凸部とゴム紐固定具を取り付け素早く立体構造に組立て患者の頭に被せる形状になっている。患者の髪が枕に接する面積とマスクずれ防止具が当たる面積の比率を後者の方を若干多くすることで安定度が極めて高くなった。
【0007】
(3)日に数回、痰の吸引他のチェックで酸素マスクを患者から離すことがあり酸素マスクとの脱着が素早く且つ安全にできるようにする解決手段は、酸素マスクの紐の大きさに合わせて、ゴム紐固定具を選択して制作すれば安全に且つ確実にゴム紐は解けることなく酸素マスクずれ防止具側に固定すべくようにしている。
【発明の効果】
【0008】
日本国内外の病院で酸素マスクを必要としている患者は何十万人と計り知れない。ずれない酸素マスクの発明により以下の効果がある。(1)従来の酸素マスクは断続的に使用すると患者の耳にゴム圧がかかり切れて出血するのでゴム紐がかけられなく、酸素マスクの使用が困難であったが、本発明の酸素マスクずれ防止具はずれないのでその心配はなくなった。(2)酸素マスクを使用すると患者の唇や、口中乾燥して荒れてくるうえ口中に分泌物が固く付着し其の塊が気管に入ると窒息死するなどの危険があった。口中の乾燥を緩和させるために水を含ませたガーゼを酸素マスクの脇に挟みこんで処置していたが、酸素マスクがずれるので緩和策は無意味で効果なかったがその心配もなくなった。
【0009】
(3)従来の酸素マスクは10人使用中8人がずれているのが国内外の全ての病院の現状である。耳にゴム圧がかかり傷になり黴菌が入り他の病気を併発したり、脳に酸素が供給されず、低酸素脳症、植物状態後死亡の経過を辿り医療事故として訴訟になるなど担当者と病院側にも大きなリスクがあり、看護師の頻繁な見回りによる監視が必要となり目が離せなかった。看護師不足の現状のなか病院は過酷な条件下で悩んでいるが、ずれない酸素マスクの発明で前述の問題が解決でき、且つ病院の抱えているリスクが減少し、人件費の削減、於いては国の医療費の削減に大きく貢献できるなど計り知れない効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
上記のように構成されたH平面組立て立体式酸素マスクずれ防止具は(1)既存の酸素マスクに改良を加えることなく其のままの状態で素早く酸素マスクずれ防止具に装着できること。(2)仰向け状態で頭をずらしても、体向して臥状態にしても酸素マスクがずれないこと。(3)日に数回痰の吸引他のチェックで酸素マスクを患者から離すことがあり、酸素マスクとの脱着が容易にできることが望ましい。発明を実施するにあたり、以上の3点が発明を実施するうえで最も重要な形態である。
【0011】
酸素マスク必要患者の殆どは正常な判断力や動作力の低下した患者であり、酸素マスクを嫌がって外そうとしても外し難い構造になっていて且つ、酸素マスクずれ防止具から容易に脱着できる構造でなければならない。また、国内外酸素マスクメーカーの製品に一切手を加えることなく、全メーカ酸素マスクの両側にセットしてあるゴム紐の余りを利用して、酸素マスクずれ防止具に簡単に装着でき酸素マスクがずれない形態にした。
【実施例】
【0012】
臨床試験に於ける実施例について図面を参照して説明する如く、(図1)は酸素マスク装着患者図であり、(図2)に示すように短時間で酸素マスクは鼻からずれてくる。この状態のときゴム紐が延びて耳にゴム圧がかかり出血する。植物状態で口や顎を動かせない患者以外の殆どが同状態となる。(図3)は酸素マスクずれ患者出血処置状態図で耳にガーゼや布を当てて処置している。このようにしても直ぐマスクがずれてくるので看護師などの常時監視が欠かせず其の労力は大変である。
【0013】
(図4)は酸素マスクずれ防止具初期試作臨床試験図でこの図に示す如く酸素マスクのゴム紐は耳から外して首に回し頭の中央部にゴム紐を伸ばして止める。その角度は首に回したゴム紐に対して30〜50度以内で効果がみられた。しかし患者の体向等で真横状にした時や患者が頭を動かした時などの臨床試験では頭に回した数本の帯ベルト状のものが枕に接した面積が少なく、髪の毛が絡んで滑って位置が変わるなどした。8回目の試作でずれない基本原理を発見でき、改良を加えて以下のものを発明した。
【0014】
(図5)の部材平面H型切り抜き裏面図に示す如く平面板状の部材をH型に切り抜き、必要に応じて穴(5)をあけ、H平面組立て立体式の帽子型酸素マスクずれ防止補助具H中央部(1)を形成させて前部袖(2)の両側端に接合凹部(6)を設ける。前部袖(2)の接合凹部(6)は(図6)の部材、平面H型切り抜き表面図に示す後部袖(3)の両側端に接合凸部(7)を設けて、(図7)のH平面組立て式の帽子型酸素マスクずれ防止補助具、組立て過程図に示すように、接合凹部(6)と接合凸部(7)を接合させて頭の大きさに合わせて適当に長さが調整できるようにした。また後部袖(3)の両端部に突出したゴム紐固定具装着部(8)を設けた。
【0015】
(図8)のH平面組立て立体式の、帽子型酸素マスクずれ防止補助具組立て完成図に示すように、組み立て完成後は立体型となり(図9)のH平面組立て立体式の帽子型酸素マスクずれ防止補助具患者装着図に示すようにベッド(10)の患者(13)の頭を柔らかく包む構成にした。後部袖(3)の両端部に突出したゴム紐固定具装着部(8)にゴム紐固定具(9)を固着させて、酸素マスク(11)の主力ゴム紐(12)の余りゴム紐(12´)を伸ばして固定させた。酸素マスクゴム紐は付替えて使う場合も想定し種類の違った大きさの余りゴム紐(12´)でも対応できるようにした。(図10)のゴム紐固定具交換種類図に示すゴム紐固定具(9)の種類は、9A,9B,9C,9Dにして実験した。ゴム紐を挟んでも折れない硬質部材を切抜き又は折り曲げて1〜3本内の爪状にして、ゴム紐を挟み、鋏み込んだゴム紐を爪に1回転させるなどして固定させ、患者に見立てた人に装着実験を繰り返した。どの様な状態にしても酸素マスクは鼻からずれることは無く、長時間装着しても患者に負担がかからない等の効果を確認出来た。
【産業上の利用可能性】
【0016】
酸素マスクがずれない器具としては今日まで国内販売されてなく、また酸素マスクのずれない装置の付いた酸素マスクも販売されていない。酸素マスクに関連するものは医療用機器として厚生省の認可が必要であり、既存の酸素マスクに一体として販売するには医療器具の改造となり認可までに相当の時間が掛かり世に出るまでに何千人の命が失われないとも限らない。本発明のH平面組立て立体式の帽子型酸素マスクずれ防止補助具は、酸素マスクと切り離して使用できるようにしたため医療器具でなく医療用雑具扱いでの認可となり、国内外の病院が直ぐにでも必要とするものであり、酸素マスクメーカー又は販売店に納入するのが肝要である。従って宣伝費をかけなくても病院が必ず購入して使用するものである。また医療費の削減、病院の経費削減に一役買う画期的な発明であり、産業上の利用可能性は無限であることは確実で其の経済効果も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】 酸素マスク装着患者図
【図2】 酸素マスクずれ状態図
【図3】 酸素マスクずれ患者出血処置状態図
【図4】 酸素マスクずれ防止具初期試作臨床試験図
【図5】 部材平面H型切り抜き裏面図
【図6】 部材平面H型切り抜き表面図
【図7】 帽子型酸素マスクずれ防止補助具組立て過程図
【図8】 帽子型酸素マスクずれ防止補助具組立て完成図
【図9】 帽子型酸素マスクずれ防止補助具患者装着図
【図10】 ゴム紐固定具交換種類図
【0018】
【符号の説明】
1 帽子型酸素マスクずれ防止補助具H中央部
2 前部袖
3 後部袖
4 長さ調整部
5 穴
6 接合凹部
7 接合凸部
8 ゴム紐固定具装着部
9 ゴム紐固定具
9A ゴム紐固定具9A
9B ゴム紐固定具9B
9C ゴム紐固定具9C
9D ゴム紐固定具9D
10 ベッド
11 酸素マスク
12 ゴム紐
12´ 余りゴム紐
13 患者
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面部材をH型に切抜き後、前部袖と後部袖の両端に接合凹凸部を設け、後部袖の両端にゴム紐固定具を設け立体に組立てた、H平面組立て立体式の独立した帽子型酸素マスクずれ防止補助具に、既存酸素マスクの両側に付いている余りゴム紐を伸ばして、ゴム紐固定具に止めて酸素マスクがずれないようにしたことを特徴とした、帽子型酸素マスクずれ防止補助具を用いて酸素マスクを使用する方法。
【請求項2】
平面部材をアール状のH型に切抜き後、前部袖と後部袖の両端に接合凹凸部を設け、後部袖の両端にゴム紐固定具を設けて固定させ、立体に組立て、独立したH平面組立て立体式にした帽子型酸素マスクずれ防止補助具に、酸素マスクの両側の余りゴム紐の端を伸ばして、ゴム紐固定具に固定させ、酸素マスクがずれないようにしたことを特徴とした帽子型酸素マスクずれ防止補助具。
【請求項3】
酸素マスクの余りゴム紐を、帽子型酸素マスクずれ防止補助具に設けたゴム紐固定具に止めて、酸素マスクがずれないようにしたことを特徴とした、帽子型酸素マスクずれ防止補助具。
【請求項1】
平面部材をH型に切抜き後、前部袖と後部袖の両端に接合凹凸部を設け、後部袖の両端にゴム紐固定具を設け立体に組立てた、H平面組立て立体式の独立した帽子型酸素マスクずれ防止補助具に、既存酸素マスクの両側に付いている余りゴム紐を伸ばして、ゴム紐固定具に止めて酸素マスクがずれないようにしたことを特徴とした、帽子型酸素マスクずれ防止補助具を用いて酸素マスクを使用する方法。
【請求項2】
平面部材をアール状のH型に切抜き後、前部袖と後部袖の両端に接合凹凸部を設け、後部袖の両端にゴム紐固定具を設けて固定させ、立体に組立て、独立したH平面組立て立体式にした帽子型酸素マスクずれ防止補助具に、酸素マスクの両側の余りゴム紐の端を伸ばして、ゴム紐固定具に固定させ、酸素マスクがずれないようにしたことを特徴とした帽子型酸素マスクずれ防止補助具。
【請求項3】
酸素マスクの余りゴム紐を、帽子型酸素マスクずれ防止補助具に設けたゴム紐固定具に止めて、酸素マスクがずれないようにしたことを特徴とした、帽子型酸素マスクずれ防止補助具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−101010(P2012−101010A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−261749(P2010−261749)
【出願日】平成22年11月5日(2010.11.5)
【出願人】(509106142)医療法人社団輔仁会 (3)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月5日(2010.11.5)
【出願人】(509106142)医療法人社団輔仁会 (3)
【Fターム(参考)】
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