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干渉顔料
説明

干渉顔料

【課題】 安定で調製が簡単である、光沢の高い銀白色干渉顔料および明るい干渉色の高光沢干渉顔料の提供。
【解決手段】
被覆された薄片状基材に基づく干渉顔料であって、
(A)層厚が5〜350nmのSiOの層と、
(B)二酸化チタンからなる屈折率nが1.8を超える高屈折率被覆、および
(C)TiO−SiO−TiOの層配列を有する高屈折率および低屈折率の交互層からなる干渉系、の少なくとも一つと、
任意に
(D)外側保護層と
を含み、前記薄片状基材が、ガラス薄片、雲母薄片または酸化アルミニウム薄片であることを特徴とする干渉顔料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多層被覆薄片状基材に基づく干渉顔料、および特に塗料、被覆、印刷インク、プラスチックおよび化粧用配合品におけるその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
干渉顔料は、産業の多くの領域において、特に装飾被覆、プラスチック、塗料、被覆、印刷インクおよび化粧用配合品において、光沢または効果顔料として用いられる。複数の干渉色の間における角度依存色作用を示す顔料は、その色作用により、自動車塗料、偽造防止証券および装飾用化粧品に対して特に関心を引き起こす。
【0003】
干渉顔料は、通常、薄い金属酸化物層で被覆された薄片状支持材からなる。これらの顔料の光沢効果は、主に平行に配された薄片における光の有向反射に基づく。異なる屈折率の層の界面における光の反射は、干渉色を形成させる(G.Pfaff著、「高性能顔料」、ヴァインハイム在Wiley−VCH Verlag、2002年、第7章、特殊効果顔料)。
【0004】
米国特許第3,331,699号は、明るい干渉色および強度の光輝効果を有する真珠光沢顔料を記載している。この顔料は、半透明の高屈折率金属酸化物層で被覆されたガラス薄片に基づく。適当な金属酸化物はZrO、TiOおよびCrである。ここでの顔料の色は、選択される金属酸化物と金属酸化物層の厚さとに依存する。銀から金、紫、青および緑を介する多くの干渉色は、異なる層の厚さにより作ることができる。ここで、ガラスの組成は、金属酸化物での被覆に重要でない。しかしながら、被覆をともかく形成するために、例えば二酸化錫またはベーマイトのような核生成剤がガラス表面上に存在することが絶対的に必要である。
【0005】
WO97/46624は、ガラス薄片に基づくTiOまたはFeで被覆された真珠光沢顔料を記載している。
【0006】
光沢顔料は、支持体上の薄い金属層が非常に平滑かつ均一である場合にしか得られない。WO97/46624は、加工中に被覆が破砕および/または脱着しないように被覆が支持体に強力に接着しなければならないことを述べている。例えば皮膚上への化粧品適用の際の顔料の摩擦、印刷プロセス、顔料顆粒の製造、または塗料店でのリングラインを回すようなポンプ送給といった場合の剪断力によって光沢が機械的応力付加中にかなり低下するので、ユーザーは、顔料の劣った機械的安定性として、支持体への金属酸化物層の不十分な接着が効くことに気づいていた。少量の損傷顔料粒子でも、顔料を使用する際の色彩特性の著しい劣化を引き起こす。
【0007】
米国特許第3,331,699号およびWO97/46624による顔料は、用いられるガラスのタイプにより、600℃を下回る温度でしか焼成することができない。しかしながら、ここで、600℃という温度は臨界的な限界を表すものではなく、組み合わせることが困難な技術的要求からの妥協である。
【0008】
低温で焼成されたTiO層を有する顔料は、特にプラスチック系に混入した時に、光活性の増加を示し、光に強くまたは長期間曝される物品には適していない。この原因は、沈積した金属酸化物層の多孔性と大きな活性表面積とにあり、これは700℃からの焼成温度でしか固められない。この固化により金属酸化物層の多孔性が低下し、同時に屈折率が増加し、それにより顔料の光学的特性が向上する。しかしながら、高温下では、ガラス芯のかなりの軟化、およびそれに伴う薄片の変形ならびに被覆の破砕および/または脱着により、顔料は破壊される。600℃以下の焼成温度においても、支持体への層の接着力の低下が生じることがあり、顔料の機械的安定性を損なう。そのような顔料は、実際には限られた範囲でしか用いることができない。
【0009】
EP0753545B1は、屈折率nが1.8以下の無色被覆と反射性で選択的または非選択的吸収性の被覆とを含む少なくとも一つの層パッケージを含有する高屈折率透明非金属薄片状基材に基づく角度依存的色彩光沢顔料を開示している。例えば薄片状酸化鉄、BiOCl、TiO−またはZrO−被覆雲母のような適当な基材は、屈折率nが2以上である。角度依存的色彩光沢顔料は、複数の強度干渉色の間の角度依存的色作用および、従って顕著な色フロップを示し、これは多くの産業的用途において有利であり、装飾的用途において要求されることが多いが、真珠光沢顔料の大部分の用途においては望ましくない。
【0010】
WO01/30920は、高い隠蔽力の金色およびオレンジ色干渉顔料を開示しており、これは薄片状基材が、FeおよびTiOの金属酸化物混合物を含む高屈折率層および低屈折率層を含む少なくとも2つの層配列で被覆されている点において特徴付けられる。低屈折率被覆用として挙げられた材料は、SiO、Al、AlO(OH)、B、MgF、MgSiOまたはこれらの酸化物の混合物である。しかしながら、WO01/30920による顔料の場合の本質的特徴は、本体の色と、混合酸化物層の固有の吸収による高い隠蔽力である。すなわち、隠蔽力の高い金色およびオレンジ色顔料しか得られない。光沢の高い銀白色顔料は、明るい干渉色および高い透明性を有する高光沢顔料と同様に得られ難い。印刷技術、プラスチック、表面被覆および化粧品において、特に光沢が向上した銀白色顔料への要求が強い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、機械的に安定で調製が簡単であると共にさらなる有利な技術的特性により識別される、光沢の高い銀白色干渉顔料および明るい干渉色の高光沢干渉顔料を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
驚くべきことに、薄片をSiOの第一の層で被覆し、次にその上に、例えば二酸化チタン、亜酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化錫、酸化クロム、FeまたはFeのような高屈折率層を被覆すると、透明薄片状基材に基づく干渉顔料が向上した光沢を有すると共により濃い色彩の色を示すことが発見された。
【0013】
その高い光沢に加え、支持体がガラス薄片である本発明の顔料は、従来技術による被覆ガラス薄片に比べ、著しく向上した焼成挙動により特徴付けられる、ガラス薄片に基づく本発明の干渉顔料は、薄片構造の変形または破壊を起こすことなく700℃を超える温度で焼成することができる。
【0014】
したがって、本発明の干渉顔料は、光沢および着色力のような光学的特性のみならず、例えば、機械的安定性および光安定性のような技術的特性においても、従来技術による顔料より明らかに優れている。
【0015】
すなわち、本発明は、
(A)層厚が5〜350nmのSiOの層、
(B)屈折率が1.8を超える高屈折率被覆、および/または
(C)高屈折率および低屈折率の交互層からなる干渉系、
および任意に
(D)外側保護層
を含むことを特徴とする薄片状基材に基づく干渉顔料に関する。
【0016】
本発明は、さらに、塗料、被覆、特に自動車塗料、粉末被覆、印刷インク、証券印刷インク、プラスチック、セラミック材料、ガラス、紙における、電子写真式印刷プロセス用のトナーにおける、種子における、温室シートおよびテント天幕における、紙およびプラスチックのレーザーマーキングにおける吸収剤としての、および化粧品用配合品製剤における、本発明による干渉顔料の使用に関する。また、本発明の顔料は、水、有機および/または水性溶媒を用いる顔料ペーストの調製、顔料製剤および、例えば顆粒、チップ、ペレット、ブリケット等のような乾燥製剤の調製にも適している。乾燥製剤は、特に印刷インクおよび化粧品に適している。
【0017】
本発明の干渉顔料に適したベース基材は、無色または選択的もしくは非選択的吸収性の薄片状基材である。適当な基材は、特に葉状珪酸塩、例えば天然および/または合成雲母、タルク、カオリン、薄片状の鉄またはアルミニウムの酸化物、ガラス薄片、SiO薄片、TiO薄片、グラファイト薄片、合成無支持材薄片、窒化チタン、珪化チタン、液晶ポリマー(LCP)、ホログラフィー顔料、BiOClおよび薄片状混合酸化物、またはそれらの混合物である。特に好ましい基材は、ガラス薄片、雲母薄片およびAl薄片である。
【0018】
特に好ましいのは、その特に平滑な表面および非常に高い反射率故にガラス薄片である。
【0019】
ベース基材の寸法は、それ自体は重要でなく、特定の用途に適合させることができる。通常、薄片状基材は厚さが0.005〜10μm、特に0.1〜5μmである。2つの他の領域の寸法は、通常1〜500μm、好ましくは2〜300μm、特に20〜200μmである。好ましい小さな粒子の寸法は、さらに1〜100μm、特に5〜60μmおよび1〜15μmである。
【0020】
平均厚さが2μm未満であるガラス薄片が特に好ましい。より厚い薄片は、通常、従来の印刷プロセスおよび必要な仕上げ工程において用いることができない。ガラス薄片は、好ましくは、厚さが1μm未満、特に0.9μm未満、特に好ましくは0.7μm未満である。厚さが0.25〜0.7μmであるガラス薄片が特に好ましい。ガラス薄片の直径は、好ましくは5〜300μm、特に好ましくは10〜100μm、さらに5〜60μmである。これらの直径を有する薄片は、例えば、EP0289240に記載のプロセスにより調製することができる。
【0021】
ガラス薄片は、例えば窓ガラス、Cガラス、Eガラス、ECRガラス、デュラン(登録商標)ガラス、実験室装備ガラスまたは光学ガラスのような当業者に知られている全ての種類のガラスからなることができる。EガラスまたはECRガラスが特に好ましい。ガラス薄片の屈折率は、好ましくは1.45〜1.80、特に1.50〜1.70である。
【0022】
しかしながら、ガラス薄片の化学組成は、SiO層(層(A))で被覆しているために、さらなる被覆および顔料の得られる技術的特性にとって二次的な重要性である。SiO被覆は、膨潤、ガラス構成要素の浸出または強酸性被覆溶液中での溶解のような化学的修飾に対してガラス表面を保護する。
【0023】
焼成プロセス中、ガラス薄片の場合、ガラス本体と沈積SiOとの間の界面において、化学的に関連する材料間の緊密結合が生じる。高い軟化温度故に、沈積SiO被覆は、700℃を超える焼成の場合でも、必要な機械的安定性を基材に付与する。SiO層に続く高屈折率被覆の接着力も、700℃を超えても非常に良好である。
【0024】
基材上の層(A)の厚さは、所望の効果に応じて広範囲で変化することができる。層(A)は厚さが5〜350nm、好ましくは5〜150nmである。光沢および着色力の制御のためには、層の厚さは30〜100nmが好ましい。
【0025】
SiO層は、空気中または不活性気体下に700℃を超える温度でドーピングが安定なら、カーボンブラック粒子、無機着色顔料および/または金属粒子をドープしてもよい。SiOマトリクス中のドーパントの割合は1〜30重量%、好ましくは2〜20重量%、特に5〜20重量%である。
【0026】
高屈折率被覆(B)は、好ましくは金属酸化物および/または亜酸化物からなる。
【0027】
層(B)は、好ましくは例えばTiO、ZrO、SnO、ZnO、Ce、Fe、Fe、Cr、CoO、Co、VO、V、NiOのような金属酸化物、さらには亜酸化チタン(低次酸化物Ti、Ti〜TiOのような2乃至4未満の酸化状態で部分的に還元されたTiO)、オキシ窒化チタン、FeO(OH)、例えば、Al、Fe、Cr、Ag、Au、PtまたはPdあるいはそれらの混合物からなる薄い半透明金属層からなる。TiO層はルチルまたはアナターゼ状態であってよく、ルチル層が好ましい。ルチルは、好ましくはEP0271767からのプロセスにより調製される。
【0028】
層(B)は、好ましくは金属酸化物層、特にTiO、Fe、Fe、SnO、ZrOまたはCrである。特に好ましいのは二酸化チタンである。
【0029】
層(B)は、複数の高屈折率層からなることもできる。層(B)は、好ましくは1つのみの層、さらには2つの層からなる。
【0030】
高屈折率層の厚さは、所望の干渉色に依存する。層(B)の厚さは、好ましくは60〜300nmである。薄いSiO層と高屈折率金属酸化物層との組み合わせにより、例えば純粋な銀白色から金を介して濃い緑への干渉色を得ることが可能になる。
【0031】
さらに高および/または低屈折率層(層C)を交互に層(B)に適用することができる。層の数は、好ましくは2、さらに3、4、5、6または7である。
【0032】
特に、層(B)の上の高および/または低屈折率層からなる干渉パッケージにより、光沢が高くなりさらに増加した干渉色を有する顔料が得られる。
【0033】
層(B)の代わりに、高屈折率および低屈折率の交互層を含む干渉系(層C)をSiO層に直接適用することもできる。
【0034】
高または低屈折率の個々の層の厚さが、同様に顔料の光学的特性に本質的である。本発明の干渉顔料については、個々の層の厚さを相互に精密に設定しなければならない。層(C)の厚さは40〜800nm、好ましくは60〜600nm、特に100〜400nmである。
【0035】
高屈折率層として適した材料は、層(B)について挙げた全てのものである。
【0036】
被覆(C)に適した無色低屈折率材料は、好ましくは金属酸化物または対応する酸化物水和物、例えばSiO、Al、AlO(OH)、B、およびMgF、MgSiのような化合物、または前記金属酸化物の混合物である。層(C)の干渉系は、特にTiO−SiO−TiO層配列である。
【0037】
さらに、本発明の干渉顔料は、外側層として半透明金属層を有してもよい。このタイプの被覆は、例えばDE3825702A1から知られている。金属層は、好ましくは、層厚が5〜25nmであるクロムまたはアルミニウム層である。
【0038】
用いられる高屈折率層(B)および/または(C)は、もちろん例えば金属酸化物のような無色高屈折率材料、特にTiOおよびZrOでもよく、これらは従前は例えば弁柄またはテナール・ブルーのような温度安定性吸収性着色剤で着色されていた。吸収性着色剤をフィルム状で高屈折率被覆に適用してもよい。ベルリン・ブルーおよびカーミン・レッドは、好ましくは、予め焼成されたTiOおよびZrO層に適用される。このタイプの被覆の例が、例えばDE2313332に開示されている。
【0039】
特に好ましい干渉顔料を以下に列挙する:
ガラス薄片+SiO+TiO
ガラス薄片+SiO+Fe
ガラス薄片+SiO+Fe
ガラス薄片+SiO+Cr
ガラス薄片+SiO+TiO+ベルリン・ブルー
ガラス薄片+SiO+TiO+カーミン・レッド
ガラス薄片+SiO+TiO+SiO+TiO
ガラス薄片+SiO+TiO+Cr
雲母薄片+SiO+TiO
雲母薄片+SiO+Fe
雲母薄片+SiO+Fe
雲母薄片+SiO+Cr
雲母薄片+SiO+TiO+ベルリン・ブルー
雲母薄片+SiO+TiO+カーミン・レッド
雲母薄片+SiO+TiO+SiO+TiO
雲母薄片+SiO+TiO+Cr
Al薄片+SiO+TiO
Al薄片+SiO+Fe
Al薄片+SiO+Fe
Al薄片+SiO+Cr
Al薄片+SiO+TiO+ベルリン・ブルー
Al薄片+SiO+TiO+カーミン・レッド
Al薄片+SiO+TiO+SiO+TiO
Al薄片+SiO+TiO+Cr
特に好ましい干渉顔料のなかでも、被覆されたガラス薄片が特に好ましく、また被覆されたAl薄片が好ましい。
【0040】
高屈折率被覆という用語は、屈折率が1.8を超える層を意味するものとし、低屈折率層という用語は、nが1.8以下の層を意味するものとする。
【0041】
本発明の干渉顔料は、通常、比較的容易に調製することができる。
【0042】
金属酸化物層は、好ましくは湿式化学的法により適用され、真珠光沢顔料の調製のために開発された湿式化学的被覆法を用いることが可能である。このタイプの方法が、例えばDE1467468、DE1959988、DE2009566、DE2214545、DE2215191、DE2244298、DE2313331、DE1522572、DE3137808、DE3137809、DE3151343、DE3151354、DE3151355、DE3211602、DE3235017または他の特許文献および当業者に知られている他の出版物に記載されている。
【0043】
湿式被覆の場合、基材粒子を水に懸濁させ、一または二以上の加水分解性金属塩または水ガラス溶液を加水分解に適したpHで添加し、このpHは、金属酸化物または金属酸化物水和物が二次沈降を起こすことなく、薄片上に直接沈積するように選択される。pHは、通常、塩基および/または酸を同時に計量添加することにより一定に維持される。続いて、顔料を分離除去し、洗浄し、50〜150℃で6〜18時間乾燥し、所望により0.5〜3時間焼成し、この焼成温度は、それぞれの場合に存在する被覆に関して最適化することが可能である。通常、焼成温度は700〜1000℃、好ましくは700〜900℃である。所望により顔料を分離除去し、乾燥し、および任意に個々の被覆の適用後に焼成し、次に、さらなる層の沈積のために再び懸濁する。
【0044】
基材上へのSiOの沈積は、通常、適当なpHでカリウムまたはナトリウム水ガラス溶液を添加することにより行われる。
【0045】
さらに、被覆は、流動床反応器内において気相被覆により行うこともでき、例えば、真珠光沢顔料の調製のためにEP0045851およびEP0106235に提案されているプロセスを対応して用いることができる。
【0046】
干渉顔料の色調は、被覆量またはそれから得られる層厚の異なる選択により非常に広い範囲で変わり得る。視覚的または測定技術の制御下に所望の色に近接することにより、単なる量の選択を超えて、特定の色調の繊細な調整を達成することができる。
【0047】
光、水および天候安定性を高めるために、適用領域に応じて、仕上げられた顔料を後被覆または後処理に付することが望ましいことが多い。適当な後被覆または後処理は、例えば独国特許2215191、DE−A3151354、DE−A3235017またはDE−A3334598に記載のプロセスである。この後被覆(層D)は、さらに、化学的および光化学的安定性を増加させ、あるいは顔料の取り扱い、特に種々の媒体への混入を容易にする。湿潤性、分散性および/またはユーザーの媒体との適合性を向上させるために、例えば、AlまたはZrOあるいはそれらの混合物の機能的被覆を、顔料表面に適用することができる。さらに、例えば、EP0090259、EP0634459、WO99/57204、WO96/32446、WO99/57204、米国特許第5,759,255号、米国特許第5,571,851号、WO01/92425または、J.J.Ponjee著、Philips Technical Review、第44巻、第3号、81頁以降およびP.H.Harding、J.C.Berg著、J.Adhesion Sci.Technol.第11巻、第4号、471〜493頁に記載のように、例えばシランを用いた有機後被覆が可能である。
【0048】
基材上にSiO層が無い従来技術による顔料と比べて、本発明の顔料は、特にガラスまたはAl薄片に基づく顔料の場合、その高い彩度(着色力C*)、高い光沢(L値)および顕著な光輝効果により特徴付けられる。EP0753545B1による角度依存的色彩顔料と比べて、本発明の干渉顔料は、色の角度依存性が僅かであるかまたは無い。
【0049】
WO01/30920による教示と比べると、本発明の顔料の光沢および機械的安定性に関する決定的な利点が、支持体の第1の被覆のための材料としてのSiOについて生じる。WO01/30920の開示内容を超えて、赤、青または緑色のような明るい干渉色を有する高光沢干渉顔料および銀白色顔料が本発明により得られる。本発明の顔料を、透明性故に吸収性顔料または色材と有利にブレンドすることができる。このタイプの組み合わせにより、特異な色印象を特に簡単な方法で達成することが可能になる。
【0050】
本発明の顔料は、好ましくは塗料、被覆および印刷インクならびに化粧用配合品の領域からの多様な色システムと共存できる。例えばグラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷およびオフセットオーバーワニス塗り用の印刷インクの調製のために、複数のバインダー、特に水溶性グレードのバインダー、例えばBASF、Marabu、Proll、Sericol、Hartmann、Gebr.Schmidt、Sicpa、Aarberg、Siegberg、GSB−Wahl、Follmann、RucoまたはCoates Screen INKS GmbHから販売されているものが適している。印刷インクは、水系でも溶媒系でもよい。この顔料は、さらに、紙およびプラスチックのレーザーマーキング、および農業分野、例えば温室シートへの適用、および例えばテント天幕の着色にも適している。
【0051】
本発明の干渉顔料は、高い光沢を、強度の干渉色および著しい光輝効果と組み合わせるので、種々の適用媒体中、例えばネイルワニス、リップスティック、コンパクトパウダー、ゲル、ローション、石鹸、歯磨きペーストのような化粧用配合品、塗料、例えば自動車塗料、産業被覆および粉末被覆、並びにプラスチックおよびセラミック中で特に効果的な効果を達成することができる。
【0052】
優れた皮膚感覚および非常に優れた皮膚接着性故に、本発明の顔料は、例えばボディーローション、エマルジョン、シャンプー、石鹸等のパーソナルケア用途と、特に装飾的化粧品の両方に適している。
【0053】
もちろん、種々の用途において、有機染料、有機顔料または他の顔料、例えば透明および半透明白色、着色および黒色顔料と、および薄片状酸化鉄、有機顔料、ホログラフィー顔料、LCP(液晶ポリマー)および金属酸化物被覆雲母およびSiO薄片等に基づく従来の透明、着色および黒色光沢顔料とブレンドして本発明の多層顔料を有利に用いることもできる。本発明の顔料は、市販の顔料および充填剤と任意の割合で混合することができる。
【0054】
充填剤としては、例えば天然および合成雲母、ナイロン粉末、純または充填メラミン樹脂、タルク、SiO、ガラス、カオリン;アルミニウム、マグネシウム、カルシウムまたは亜鉛の酸化物または水酸化物;BiOCl、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭素、およびこれらの物質の物理的または化学的組み合わせが挙げられる。
【0055】
充填剤の粒子形状に関して制限はない。必要に応じて、例えば薄片状、球状または針状でよい。
【0056】
本発明の顔料を、配合品中で任意のタイプの化粧原料および助剤と組み合わせることも可能である。これらは、特に、油、脂肪、フィルム形成剤、防腐剤および、技術的特性を通常決める助剤、例えば増粘剤およびレオロジー添加剤、例えばベントナイト、ヘクトライト、二酸化珪素、珪酸Ca、ゼラチン、高分子量炭水化物および/または界面活性助剤等を含む。
【0057】
本発明の顔料を含む配合品は、親油性、親水性または疎水性タイプに属し得る。分離した水性相と非水性相を有する不均質配合品において、本発明の顔料は、それぞれの場合に、2つの相の一つのみに存在してもよいしあるいは両方の相に分布してよい。
【0058】
配合品のpH値は1〜14、好ましくは2〜11、特に好ましくは5〜8である。
【0059】
配合品中における本発明の顔料の濃度に制限は無い。こらは、用途に依り0.001%(濯ぎ除き製品、例えば、シャワーゲル)〜100%(例えば、特定の用途のための光沢効果製品)であり得る。
【0060】
本発明の顔料は、さらに、化粧活性成分と組み合わせることもできる。適当な活性成分は、例えば防虫剤、UV A/BC保護フィルター(例えば、OMC、B3またはMBC)、老化防止活性成分、ビタミンおよびその誘導体(例えば、ビタミンA、C、E等)、自己日焼け剤(例えば、特に、DHA、エリスルロース)および、さらなる化粧活性成分、例えば、ビサボロール、LPO、エクトイン、エンブリカ、アラントイン、バイオ−フラボノイドおよびそれらの誘導体である。
【0061】
本発明の顔料は、また流動性顔料製剤および乾燥製剤の調製に、特に一種以上の本発明の顔料、バインダーおよび所望により一種以上の添加剤を含む印刷インクおよび化粧用途に適している。
【0062】
すなわち、本発明は、塗料、被覆、自動車塗料、粉末被覆、印刷インク、証券印刷インク、プラスチック、セラミック材料、ガラス、紙のような配合品における、電子写真式印刷プロセス用のトナーにおける、種子における、温室シートおよびテント天幕における、紙およびプラスチックのレーザーマーキングにおける吸収剤としての、化粧用配合品における、水、有機および/または水性溶媒を用いる顔料ペーストの調製のための、および、顔料製剤および例えば顆粒のような乾燥製剤の調製のための、顔料の使用にも関する。
【0063】
以下の実施例は本発明をより詳細に説明することを意図しており、限定するものではない。
【実施例】
【0064】
実施例1
平均層厚700nmのガラス薄片(表1のガラスA)150gを、脱イオン水1.9L中で攪拌下に75℃に加熱する。次に、懸濁液のpHを、5%塩酸を用いて7.5に調整する。続いて、ナトリウム水ガラス溶液(脱イオン水112gに溶解したSiO26.8%を含むナトリウム水ガラス溶液112g)を滴下し、その間5%塩酸を同時に計量添加することによりpHを7.5で一定に維持する。添加が完了すると、混合物をさらに0.5時間攪拌する。懸濁液のpHを、次に1.8に調整し、懸濁液をさらに15分間攪拌し、四塩化錫の塩酸溶液(25%塩酸15mlおよび脱イオン水85mlに溶解したSnCl・5HO3g)を滴下し、その間32%水酸化ナトリウム溶液を同時に滴下することによりpHを一定に維持する。添加が完了すると、混合物をさらに15分間攪拌する。
【0065】
これに続いて30%四塩化チタン溶液を計量添加し、その間32%水酸化ナトリウム溶液を同時に滴下することによりpHを一定に維持する。顔料の調製中の色特性を、プロセス中に色を測定することによりモニターし、沈積プロセスを色相(色相角アークタンジェントb*/a*)に従って制御する。所望の銀色終点に到達すると、混合物をさらに15分間攪拌する。顔料は、ガラス薄片に基づいて沈積SiOを20%含む。
【0066】
生成物を濾別し、洗浄し、150℃で乾燥し、700℃を超える温度で焼成する。
【0067】
仕上げられた顔料を、市販のニトロセルロースラッカーに混入し、塗料カードを調製する。塗料カードは、高い光沢を有する非常に純粋な銀白色を示す。
【0068】
【表1】

【0069】
実施例2
銀白色顔料を、実施例1に記載のプロセスにより調製する。表1の組成Aのガラス薄片の代わりに、同じ厚さおよび寸法分布(20〜200μm)を有する組成Bのガラス薄片を用いる。二酸化チタンの被覆を、実施例1と同じ終点まで行う。得られた顔料は、実施例1からの顔料と視覚的に区別することができない。
実施例3〜5
ガラス薄片に基づき以下の重量割合のSiOを有する銀白色顔料を、実施例1に示す手順により調製する。
【0070】
実施例3:水11.5gに溶解された水ガラス溶液11.5gを計量添加することによりSiOが2%
実施例4:水28gに溶解された水ガラス溶液28gを計量添加することによりSiOが5%
実施例5:水56gに溶解された水ガラス溶液56gを計量添加することによりSiOが10%
二酸化チタンの被覆を、実施例1および2と同じ色調まで行う。
実施例6および7
(第1のSiO層を有さない比較例)
平均層厚700nmの表1の組成Aのガラス薄片150gを、脱イオン水1.9L中で攪拌下に75℃に加熱する。懸濁液のpHを、塩酸を用いて1.8に調整する。続いて、四塩化錫の塩酸溶液(25%塩酸22.5mlおよび脱イオン水128mlに溶解したSnCl・5HO4.5g)を滴下し、その間32%水酸化ナトリウム溶液を同時に滴下することによりpHを一定に維持する。添加が完了すると、混合物をさらに15分間攪拌する。これに続いて30%四塩化チタン溶液を計量添加し、その間32%水酸化ナトリウム溶液を同時に滴下することによりpHを一定に維持する。所望の銀色終点に到達すると、混合物をさらに15分間攪拌する。
【0071】
生成物を濾別し、洗浄し、150℃で乾燥する。顔料の一つのサンプルを600℃(実施例6)で、もう一つのサンプルを700℃(実施例7)で、各場合に60分間、焼成する。
【0072】
仕上げられた顔料を、市販のニトロセルロースラッカーに混入し、ラッカーを用いて塗料カードを調製する。600℃で焼成した顔料を用いると、塗料カードは優れた光沢を有する純粋な銀白色を示し、700℃で焼成した顔料の場合光沢はかなり低下する。
実施例8
(比較例)
平均層厚700nmの表1の組成Aのガラス薄片150gを、脱イオン水1.9L中で攪拌下に75℃に加熱する。pHを5.5に調整する。塩化アルミニウムの塩酸溶液(塩化アルミニウム六水和物18g)180mlを、攪拌下に75℃で滴下し、その間水酸化ナトリウム溶液を用いてpHを5に維持する。添加が完了すると、混合物を75℃でさらに2時間攪拌する。被覆されたガラス薄片を濾別し、洗浄し、150℃で乾燥し、400℃で30分間脱水する。冷却後、酸化アルミニウム(Al約5%)で被覆されたガラス薄片を、実施例6に示す手順によりチタンを用いてさらに加工して、銀白色顔料を得る。
【0073】
実施例6からの従来技術による顔料と比べて、実施例8からの顔料は、光沢において全く向上を示さず、SiO層を有する顔料と比べて、この顔料は著しく低い光沢を示す。
【0074】
【表2】

【0075】
実施例9
(機械的安定性の試験)
化粧製剤中における顔料の摩耗安定性を、実用試験において試験することができる。ここで、顔料の機械的安定性が、使用、例えばコンパクトパウダーまたはクリームに適しているかどうかが決められる。迅速試験として、掌上での指による顔料サンプルの摩擦は良好であると分かった。摩擦による顔料粒子の破壊または相剥離の場合、摩擦サンプルの光沢は低下または完全に損なわれる。光沢の低下を、視覚により1〜5の段階で評価し、段階1は変化無しまたは摩擦中における光沢の増加を示し、段階5は強度のつや消しを示す。段階3は、実用において制限された範囲で利用可能と見なされ、段階4および5は利用不可能と見なされる。
【0076】
実施例1〜7からの顔料を、このタイプの摩耗テストに付する。結果を表3に示し、SiO層を有する本発明の顔料のみが、化粧用途において充分な機械的安定性を有することが示される。
【0077】
【表3】

【0078】
実施例10
(比較実験)
酸化アルミニウム薄片(EP0763573B1の実施例2に記載のように調製)100gを、5リッター実験室反応器内で脱イオン水2L中で懸濁する。水性SnCl溶液(溶液1L当たりSnCl36g)200mlを攪拌下に75℃で3ml/分の割合で滴下する。懸濁液のpHを、水酸化ナトリウム溶液の計量添加により1.8に維持する。混合物を、さらに10分間攪拌し、次に四塩化チタン水溶液(溶液1L当たりTiCl125g)を3ml/分の割合で計量添加し、その間水酸化ナトリウム溶液の添加によりpHを1.7〜1.9で維持する。このようにして、酸化アルミニウム薄片を、二酸化チタン層で被覆し、二酸化チタン層の層厚が増加すると、最初に銀白色、次に、1〜3倍の着色干渉色が形成される。被覆プロセス中、反応器に接続されていると共にそこを通して反応混合物が被覆中に連続的にポンプ送りされるギャップ型測定セルを用いて、干渉顔料の色特性を測定する。測定チャンバーのギャップを流通中、顔料薄片が流通方向に実質的に平行に配され、黒色背景に対して測定する。市販のMinolta CR 300色測定セルを用いて、フラッシュ照明後の所定の角度で反射した光を測定する。測定データを、DIN5033 Part3に従ってCIELAB値に変換し、表示する。このようにして、顔料の色特性を、被覆の任意の段階において決めることができる。図1は、被覆の色特性の推移をa*/b*グラフとして示す。この系において、+a値は赤を表わし、−a値は緑を表わし、+b値は黄を表わし、−b値は青を表わす。測定曲線は、座標原点で始まり、二酸化チタン被覆に対応した干渉色を示す。顔料の彩度が大きいと、色位置が座標原点からより離れる。
実施例11
酸化アルミニウム薄片(EP 0 763 573 B1に記載のように調製、実施例2)100gを、実施例10の実験室反応器内で脱イオン水1.6L中で懸濁する。懸濁液のpHを8に設定し、続いてナトリウム水ガラス溶液(脱イオン水190gに溶解したSiO26.8%を含むナトリウム水ガラス溶液190g)を滴下し、その間5%塩酸を同時に計量添加することによりpHを8で一定に維持する。添加が完了すると、混合物をさらに0.5時間攪拌する。懸濁液のpHを、次に、5%塩酸を用いて1.8に調整し、混合物をさらに15分間攪拌し、四塩化錫の塩酸溶液(25%塩酸22.5mlおよび脱イオン水128mlに溶解したSnCl・5HO4.5g)を滴下し、その間32%水酸化ナトリウム溶液を同時に滴下することによりpHを一定に維持する。添加が完了すると、混合物をさらに15分間攪拌し、四塩化チタン水溶液(溶液1L当たりTiCl125g)を3ml/分の割合で計量添加し、その間、水酸化ナトリウム溶液の添加によりpHを1.7〜1.9で維持する。顔料の色特性をTiO被覆中に実施例10のように測定する。比較により、本発明の顔料が、従来技術による顔料より著しく優れた彩度(「着色力」)を有することが示される(図2)。さらに、本発明の顔料は、著しく高い光沢を示す。
実施例12
平均層厚900nmのガラス薄片(表4のガラスC)150gを、脱イオン水1.9L中で攪拌下に75℃に加熱する。次に、懸濁液のpHを、5%塩酸を用いて7.5に調整する。続いて、ナトリウム水ガラス溶液(脱イオン水112gに溶解したSiO26.8%を含むナトリウム水ガラス溶液112g)を滴下し、その間、5%塩酸を同時に計量添加することによりpHを7.5で一定に維持する。添加が完了すると、混合物をさらに0.5時間攪拌する。懸濁液のpHを、次に1.8に調整し、混合物をさらに15分間攪拌し、四塩化錫の塩酸溶液(25%塩酸15mlおよび脱イオン水85mlに溶解したSnCl・5HO3g)を滴下し、その間32%水酸化ナトリウム溶液を同時に滴下することによりpHを一定に維持する。添加が完了すると、混合物をさらに15分間攪拌する。
【0079】
これに続いて30%四塩化チタン溶液を計量添加し、その間32%水酸化ナトリウム溶液を同時に滴下することによりpHを一定に維持する。顔料調製中に、色特性をプロセス中に色を測定することによりモニターし、沈積プロセスを色相(色相角アークタンジェントb*/a*)に従って制御する。所望の銀色終点に到達すると、混合物をさらに15分間攪拌する。顔料は、ガラス薄片に基づいて沈積SiO20%を含む。
【0080】
生成物を濾別し、洗浄し、150℃で乾燥し、700℃を超える温度で焼成する。
【0081】
仕上げられた顔料を、市販のニトロセルロースラッカーに混入し、塗料カードを調製する。塗料カードは、高い光沢を有する非常に純粋な銀白色を示す。
【0082】
【表4】

【0083】
実施例13
銀白色顔料を、実施例12に記載のプロセスにより調製する。表4の組成Cのガラス薄片の代わりに、同じ厚さおよび寸法分布(20〜200μm)を有する組成Dのガラス薄片を用いる。二酸化チタンの被覆を、実施例12と同じ終点まで行う。得られた顔料は、実施例12からの顔料と視覚的に区別することができない。
実施例14〜16
ガラス薄片に基づき以下の重量割合のSiOを有する銀白色顔料を、実施例12に示す手順により調製する。
【0084】
実施例14:水11.5gに溶解された水ガラス溶液11.5gを計量添加することによりSiOが2%
実施例15:水28gに溶解された水ガラス溶液28gを計量添加することによりSiOが5%
実施例16:水56gに溶解された水ガラス溶液56gを計量添加することによりSiOが10%
二酸化チタンの被覆を、実施例12および13と同じ色調まで行う。
実施例17および18
(第1のSiO層を有さない比較例)
平均層厚900nmの表4の組成Cのガラス薄片150gを、脱イオン水1.9L中で攪拌下に75℃に加熱する。懸濁液のpHを、塩酸を用いて1.8に調整する。続いて四塩化錫の塩酸溶液(25%塩酸22.5mlおよび脱イオン水128mlに溶解したSnCl・5HO4.5g)を滴下し、その間32%水酸化ナトリウム溶液を同時に滴下することによりpHを一定に維持する。添加が完了すると、混合物をさらに15分間攪拌する。これに続いて30%四塩化チタン溶液を計量添加し、その間32%水酸化ナトリウム溶液を同時に滴下することによりpHを一定に維持する。所望の銀終点に到達すると、混合物をさらに15分間攪拌する。
【0085】
生成物を濾別し、洗浄し、150℃で乾燥する。顔料の一つのサンプルを600℃(実施例17)で、もう一つのサンプルを700℃(実施例18)で、各場合に60分間、焼成する。
【0086】
仕上げられた顔料を、市販のニトロセルロースラッカーに混入し、ラッカーを用いて塗料カードを調製する。600℃で焼成した顔料を用いると、塗料カードは優れた光沢を有する純粋な銀白色を示し、700℃で焼成した顔料の場合、光沢はかなり低下する。
実施例19
(比較例)
平均層厚900nmの表4の組成Cのガラス薄片150gを、脱イオン水1.9L中で攪拌下に75℃に加熱する。pHを5.5に調整する。塩化アルミニウムの塩酸溶液(塩化アルミニウム六水和物18g)180mlを、攪拌下に75℃で滴下し、その間水酸化ナトリウム溶液を用いてpHを5に維持する。添加が完了すると、混合物を75℃でさらに2時間攪拌する。被覆されたガラス薄片を濾別し、洗浄し、150℃で乾燥し、400℃で30分間脱水する。冷却後、酸化アルミニウム(Al約5%)で被覆されたガラス薄片を、実施例17に示す手順により二酸化チタンを用いてさらに加工して、銀白色顔料を得る。
【0087】
実施例17からの従来技術による顔料と比べて、実施例19からの顔料は、光沢において全く向上を示さず、SiO層を有する顔料と比べて、この顔料は著しく低い光沢を示す。
実施例20
(機械的安定性の試験)
機械的安定性の試験を実施例9と同様に行う。
【0088】
実施例12〜18からの顔料を、このタイプの摩耗テストに付する。結果を表5に示し、SiO層を有する本発明の顔料のみが、化粧用途において充分な機械的安定性を有することが示される。
【0089】
【表5】

【0090】
実施例21
平均層厚500nmのガラス薄片(表4のガラスD)125gを、脱イオン水1.75L中で攪拌下に75℃に加熱する。次に、懸濁液のpHを、5%塩酸を用いて8に調整する。続いて、ナトリウム水ガラス溶液(脱イオン水67gに溶解したSiO26.8%を含むナトリウム水ガラス溶液67g)を滴下し、その間5%塩酸を同時に計量添加することによりpHを7.5で一定に維持する。添加が完了すると、混合物をさらに15分間攪拌する。懸濁液のpHを、次に2.8に調整し、混合物をさらに15分間攪拌し、塩化鉄の15%塩酸溶液320mlを滴下し、その間32%水酸化ナトリウム溶液を同時に滴下することによりpHを一定に維持する。被覆中に顔料の色特性を実施例10に記載のように測定する。添加が完了すると、混合物をさらに15分間攪拌する。顔料は、ガラス薄片に基づいて沈積SiO10%を含む。
【0091】
生成物を濾別し、洗浄し、150℃で乾燥し、700℃を超える温度で焼成する。
【0092】
仕上げられた顔料を、市販のニトロセルロースラッカーに混入し、塗料カードを調製する。塗料カードは、高い光沢を有する非常に純粋な弁柄色を示す。
実施例22
平均層厚500nmのガラス薄片(表4のガラスD、粒径10〜60μm)125gを、脱イオン水1.75L中で攪拌下に75℃に加熱する。次に懸濁液のpHを、5%塩酸を用いて7.5に調整する。続いてナトリウム水ガラス溶液(脱イオン水67gに溶解したSiO26.8%を含むナトリウム水ガラス溶液67g)を滴下し、その間、5%塩酸を同時に計量添加することによりpHを7.5で一定に維持する。添加が完了すると、混合物をさらに15分間攪拌する。
【0093】
懸濁液のpHを、次に1.8に調整し、混合物をさらに15分間攪拌し、四塩化錫の塩酸溶液(25%塩酸12.5mlおよび脱イオン水70mlに溶解したSnCl・5HO2.5g)を滴下し、その間32%水酸化ナトリウム溶液を同時に滴下することによりpHを一定に維持する。添加が完了すると、混合物をさらに15分間攪拌する。
【0094】
続いて懸濁液のpHを1.8に維持し、四塩化チタン水溶液(溶液1L当たりTiCl400g)を2ml/分の割合で計量添加し、その間水酸化ナトリウム溶液の添加によりpHを1.7〜1.9で維持する。TiO被覆中に、顔料の色特性を実施例10に記載のように測定する。所望の色相角が達成されると、32%NaOHの添加によりpHをゆっくりとpH8に調整し、ナトリウム水ガラス溶液(脱イオン水9.8gに溶解したSiO26.8%を含むナトリウム水ガラス溶液9.8g)を再び滴下し、その間5%塩酸を同時に計量添加することによりpHを7.5で一定に維持する。添加が完了すると、混合物をさらに15分間攪拌する。ナトリウム水ガラス溶液の体積は、被覆中に色値として色形成をモニターできないので、正確に計算しなくてはならない。
【0095】
次に、pHを、5%塩酸を用いて再びpH1.8に調整し、四塩化チタン水溶液(溶液1L当たりTiCl400g)を2ml/分の割合で計量添加し、その間水酸化ナトリウム溶液の添加によりpHを1.7〜1.9で維持する。滴定の終点を、色相角度により決める。顔料は、ガラス薄片に基づいて沈積SiO10%を含む。
【0096】
生成物を濾別し、洗浄し、150℃で乾燥し、700℃を超える温度で焼成する。
【0097】
仕上げられた顔料を、市販のニトロセルロースラッカーに混入し、塗料カードを調製する。塗料カードは、高い光沢を有する非常に純粋で明るい干渉色を示す。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】従来技術による顔料の色特性の推移を示す図である。
【図2】本発明の顔料の色特性の推移を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被覆された薄片状基材に基づく干渉顔料であって、
(A)層厚が5〜350nmのSiOの層と、
(B)二酸化チタンからなる屈折率nが1.8を超える高屈折率被覆、および
(C)TiO−SiO−TiOの層配列を有する高屈折率および低屈折率の交互層からなる干渉系、の少なくとも一つと、
任意に
(D)外側保護層と
を含み、前記薄片状基材が、ガラス薄片、雲母薄片または酸化アルミニウム薄片であることを特徴とする干渉顔料。
【請求項2】
層(A)の厚さが30〜100nmである請求項1に記載の干渉顔料。
【請求項3】
光、温度および天候安定性を増すための外側保護層(D)を有する請求項1または2に記載の干渉顔料。
【請求項4】
請求項1に記載の干渉顔料を調製する方法であって、基材の被覆を、水性媒体中での金属塩の加水分解による湿式化学的法または流動床反応器中での気相被覆により行うことを特徴とする方法。
【請求項5】
塗料、被覆、自動車塗料、粉末被覆、印刷インク、証券印刷インク、プラスチック、セラミック材料、ガラス、紙における、電子写真式印刷プロセス用のトナーにおける、種子における、温室シートおよびテント天幕における、紙およびプラスチックのレーザーマーキングにおける吸収剤としての、化粧用配合品における、水、有機および/または水性溶媒を用いる顔料ペーストの調製のための、および、顔料製剤および乾燥製剤の調製のための、請求項1に記載の干渉顔料の使用。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−224858(P2012−224858A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−152339(P2012−152339)
【出願日】平成24年7月6日(2012.7.6)
【分割の表示】特願2005−502428(P2005−502428)の分割
【原出願日】平成15年12月9日(2003.12.9)
【出願人】(591032596)メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (1,043)
【氏名又は名称原語表記】Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
【住所又は居所原語表記】Frankfurter Str. 250,D−64293 Darmstadt,Federal Republic of Germany
【Fターム(参考)】