説明

平面型アンテナ素子の製造方法及び平面型アンテナ素子

【課題】分岐パターンを用いずに、かつ並列共振パターンには所定形状のものを用いて、共振周波数の比較的小刻みな調整が可能な平面型アンテナ素子の製造方法及び平面型アンテナ素子を提供すること。
【解決手段】平面型アンテナ素子100の製造方法であって、アンテナパターン110を形成する工程と、アンテナパターン110の相対的に内周側に位置する部分と相対的に外周側に位置する部分とを容量結合させる所定形状の並列共振パターン121〜124を、アンテナパターン110とは異なる層に形成する工程と、を備え、アンテナパターン110に対する並列共振パターン121〜124の相対的配置を調整することによって平面型アンテナ素子100の共振周波数を調整することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は平面型アンテナ素子の製造方法及び平面型アンテナ素子に関し、特に、スパイラル状の平面的なアンテナパターンを備えるアンテナ素子の製造方法及び該製造方法によって製造される平面型アンテナ素子に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、非接触ICタグを用いた電子マネーが普及している(特許文献1参照)。このような非接触ICタグは、薄型のカードに内蔵したり、携帯電話機の筐体に貼り付けたりして使用されることから、これに用いられるアンテナ素子としては、スパイラル状の平面的なアンテナパターンを有する平面型アンテナ素子が用いられる。
【0003】
平面型アンテナ素子の製造方法としては、絶縁フィルム上に導電性インクを印刷する方法、絶縁フィルム上に積層された金属箔をエッチングする方法、絶縁フィルム上に金属箔を熱転写する方法などが主に用いられている。中でも、金属箔を熱転写する方法は、プリンターなどを用いることができることから、設計時間が極めて短く且つ安価に製造できるという特徴を有している(特許文献2参照)。
【0004】
現在、非接触ICタグに利用される周波数は約13.56MHzであり、比較的低周波領域である。このため、スパイラル状のアンテナパターンだけでこの周波数帯の共振を実現しようとするとアンテナパターンが非常に大きくなってしまい、カードや携帯電話機に内蔵することができなくなってしまう。そこで従来の非接触ICタグ用平面型アンテナ素子には、アンテナパターンにキャパシタを付加することにより、比較的小さなアンテナパターンで上記周波数帯の共振周波数を得られるようにしたものがある。
【0005】
また、特許文献3に開示される非接触型データ受送信体は、そのような平面型アンテナ素子の一例である。この非接触型データ受送信体では、スパイラル状のアンテナパターンの上に絶縁部材を介して複数の並列共振パターン(特許文献3では「面状の部位」と称されている。)が設置されており、各並列共振パターンとアンテナパターンとによりキャパシタが構成されている。
【特許文献1】特許第3150575号公報
【特許文献2】特開2007−324641号公報
【特許文献3】特開2004−153716号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、平面型アンテナ素子の共振周波数は製造工程で調整可能であることが好ましい。この点、特許文献3に開示される技術では、各並列共振パターンとスパイラル状のアンテナパターンとが分岐パターン(特許文献3では「開放端部」と称されている。)によって接続されており、必要に応じた分岐パターンの分断によって共振周波数の調整が可能となっているが、分岐パターンによって磁力線の通過が妨げられることになる他、アンテナパターンの形状も変化してしまうため、平面型アンテナ素子の特性が悪化してしまうという問題がある。また、調整量も大まかなものになってしまう。
【0007】
したがって、本発明の目的は、分岐パターンを用いずに共振周波数の比較的小刻みな調整が可能な平面型アンテナ素子の製造方法及び平面型アンテナ素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明による平面型アンテナ素子の製造方法は、アンテナパターンを形成する工程と、前記アンテナパターンの相対的に内周側に位置する部分と相対的に外周側に位置する部分とを容量結合させる所定形状の並列共振パターンを、前記アンテナパターンとは異なる層に形成する工程と、を備え、前記アンテナパターンに対する前記並列共振パターンの相対的配置を調整することによって前記平面型アンテナ素子の共振周波数を調整することを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、アンテナパターンに対する並列共振パターンの相対的配置の調整によって平面型アンテナ素子の共振周波数を調整できるので、分岐パターンを用いずに、かつ並列共振パターンには所定形状のものを用いて、平面型アンテナ素子の共振周波数を比較的小刻みに調整することが可能となる。
【0010】
また、本発明の第1の側面による平面型アンテナ素子は、上記製造方法によって製造される平面型アンテナ素子であって、前記アンテナパターンはスパイラル部を有し、前記スパイラル部は、第1の導体幅である部分と、前記第1の導体幅より広い第2の導体幅である部分とを含むことを特徴とする。これによれば、アンテナパターンに対する並列共振パターンの相対的配置の調整によって、比較的大きくかつ小刻みに、平面型アンテナ素子の共振周波数を調整できる。
【0011】
また、本発明の第2の側面による平面型アンテナ素子は、上記製造方法によって製造される平面型アンテナ素子であって、前記並列共振パターンは、第3の導体幅である部分と、前記第3の導体幅より広い第4の導体幅である部分とを含むことを特徴とする。これによっても、アンテナパターンに対する並列共振パターンの相対的配置の調整によって、比較的大きくかつ小刻みに、平面型アンテナ素子の共振周波数を調整できる。
【0012】
また、本発明の第3の側面による平面型アンテナ素子は、第1の導体幅である部分と、前記第1の導体幅より広い第2の導体幅である部分とを含むスパイラル部を有するアンテナパターンと、前記アンテナパターンとは異なる層に形成され、前記スパイラル部の相対的に内周側に位置する部分と相対的に外周側に位置する部分とを容量結合させる所定形状の並列共振パターンとを含むことを特徴とする。これによれば、分岐パターンを用いずに、かつ並列共振パターンには所定形状のものを用いて、比較的大きくかつ小刻みに、共振周波数を調整することが可能となる。
【0013】
また、上記平面型アンテナ素子において、前記スパイラル部は、第1の直線部と、該第1の直線部に隣接するとともに該第1の直線部より相対的に内周側に位置する第2の直線部と、該第2の直線部に隣接するとともに該第2の直線部より相対的に内周側に位置する第3の直線部とを含み、前記第1乃至第3の直線部のうちの少なくとも1つは、前記第1の導体幅である区間に挟まれて前記第2の導体幅である拡大部を有することとしてもよい。このようにしても、比較的大きくかつ小刻みに、共振周波数を調整することが可能となる。
【0014】
さらに、上記平面型アンテナ素子において、前記第1乃至第3の直線部は、いずれも前記第1の導体幅である区間に挟まれて前記第2の導体幅である拡大部を有し、前記第1乃至第3の直線部のうちのいずれか1つと他との間で、前記拡大部の長さ又は位置の少なくとも一方が互いに異なることとしてもよい。このようにすれば、さらに比較的大きくかつ小刻みに、共振周波数を調整することが可能となる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、分岐パターンを用いずに平面型アンテナ素子の共振周波数を比較的小刻みに調整することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
【0017】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の好ましい第1の実施の形態による平面型アンテナ素子100の構造を示す略平面図である。図2は、図1に示すA−A'線に沿った略断面図である。
【0018】
図1及び図2に示すように、本実施形態による平面型アンテナ素子100は長方形であり、支持体となる絶縁フィルム101と、絶縁フィルム101に貼り付けられた平面アンテナパターン110と、アンテナパターン110の上層に貼り付けられた並列共振パターン121〜124及び引出配線パターン130とを備えている。また、平面型アンテナ素子100は給電端子P1,P2を備えている。
【0019】
特に限定されるものではないが、本実施の形態による平面型アンテナ素子100は、非接触ICタグ用のアンテナ素子として用いられるものである。この場合、図3に示すように、2つの給電端子P1,P2が送受信回路50に接続され、これによってアンテナ装置が構成される。送受信回路50は、平面型アンテナ素子100とは別の回路基板(図示せず)に形成される。
【0020】
図2に示すように、アンテナパターン110、並列共振パターン121〜124及び引出配線パターン130の底面(絶縁フィルム101側の面)には絶縁性の粘着層190が設けられている。各パターンはこの粘着層190によって絶縁フィルム101又は下層のパターンに貼り付けられている。このようなパターンはプリンターなどを用いた熱転写法により形成することで実現できるが、特に並列共振パターン121〜124に関しては、より簡便な方法として所定形状の導体テープを用いることが好適である。すなわち、アンテナパターン110及び引出配線パターン130を形成した後、その上に導体テープを貼り付けて並列共振パターン121〜124とするのである。このような工程によって並列共振パターン121〜124を形成することで、アンテナパターン110に対する並列共振パターン121〜124の相対的配置の調整が極めて容易になる。なお、アンテナパターン110は、エッチング方式、印刷方式、打ち抜き方式等で形成してもよい。
【0021】
アンテナパターン110はスパイラル部111と引出電極部112とを備えている。スパイラル部111は複数の直線部111S1〜111S12をスパイラル状に配置して構成される導体パターンであり、その内周端111aは引出電極部112と接続し、外周端111bは給電端子P1として用いられる。各直線部111S1〜111S12は、導体幅がW1(第1の導体幅)である区間に挟まれて、導体幅がW2(第2の導体幅。W2>W1)である拡大部111S1W〜111S12Wをそれぞれ有している。各直線部111S1〜111S12の構成の詳細については後述することにする。
【0022】
引出電極部112はスパイラル部111の内周端111aに接するとともに、引出配線パターン130と容量結合する。この容量結合にかかる容量値を十分な値とするため、引出電極部112の面積は比較的広くしておくことが好適である。
【0023】
引出配線パターン130は、引出電極部112と同一形状・同一サイズの結合用導体パターン131に直線状の引出用導体パターン132が付加されている形状を有する。本実施の形態では、十分な容量値を確保するため、結合用導体パターン131は引出電極部112にちょうど重なるよう配置されている。引出用導体パターン132は、直線部110S8及び直線部110S4を跨いで平面型アンテナ素子100の端まで導入される。そして、平面型アンテナ素子100の端に位置する引出用導体パターン132の端部132aは、給電端子P2として用いられる。
【0024】
なお、引出用導体パターン132と直線部110S8及び直線部110S4との間でも容量結合が発生する。この容量結合が平面型アンテナ素子100全体としての特製に及ぼす影響を軽微にするために、引出用導体パターン132の導体幅は可能な限り細くすることが好ましい。
【0025】
なお、本実施の形態では引出電極部112と引出配線パターン130とを容量結合させているが、誘導結合や接点による結合を用いることも可能である。誘導結合を用いる場合には、引出電極部112と結合用導体パターン131をそれぞれスパイラル状の平面コイルとすればよい。また、引出配線パターン130を用いずに、バネ付ピンなどと引出電極部112を直接導通させてもよい。
【0026】
並列共振パターン121〜124は、本実施の形態では幅WP1、長さWP2の長方形導体パターンであり、スパイラル部111の相対的に内周側に位置する部分と相対的に外周側に位置する部分とを容量結合させる。具体的には、並列共振パターン121は直線部111S1,111S5,111S9に跨って配置され、これらを容量結合させる。同様に、並列共振パターン122は直線部111S2,111S6,111S10に跨って配置され、これらを容量結合させる。並列共振パターン123は直線部111S3,111S7,111S11に跨って配置され、これらを容量結合させる。並列共振パターン124は直線部111S4,111S8,111S12に跨って配置され、これらを容量結合させる。
【0027】
図4は、本実施の形態による平面型アンテナ素子100の等価回路図である。
【0028】
並列共振パターン121〜124及び引出配線パターン130による上述の容量結合によって、アンテナパターン110は、図4に示すように、キャパシタC1〜C12,C31〜C33を有することになる。これらのキャパシタにより、アンテナパターン110はそれ自体大きなキャパシタを持つことになる。これにより、比較的小さなアンテナパターンで低周波領域(約13.56MHz)の共振周波数が得られるようになっている。
【0029】
また、本実施の形態では、並列共振パターン121〜124を略左右上下対称に配置していることから、並列共振パターン121〜124がアンテナパターン110の周方向に略均等に分散配置されることになる。その結果、アンテナパターン110から放射される電磁波の偏りが低減されるとともに、並列共振パターン121〜124による電磁波の放射の妨げが抑制される。また、並列共振パターン121〜124が各直線部の略中央に配置されていることから、並列共振パターン121〜124に起因する損失を低減することが可能となる。つまり、アンテナパターン110では角部分の磁界が最も強くなるが、各直線部の略中央に配置された並列共振パターン121〜124は角部分での電磁波の放射を妨げないので、電磁波放射の損失を低減できる。
【0030】
次に、平面型アンテナ素子100の製造方法について説明する。
【0031】
図5は、平面型アンテナ素子100の製造方法のフロー図である。まず、絶縁フィルム101上にアンテナパターン110及び引出配線パターン130を形成する(ステップS1)。なお、アンテナパターン110及び引出配線パターン130の導体長、導体幅、導体ピッチ等は、ステップS1時点での共振周波数が目標の共振周波数より高くなるように予め設計しておく必要がある。
【0032】
次に、アンテナパターン110の共振周波数を測定する(ステップS2)。ステップS2の測定はインピーダンスアナライザやネットワークアナライザを用いて行うことが好適である。すなわち、インピーダンスアナライザやネットワークアナライザを用いてアンテナパターンの特性を測定することによって、アンテナパターン110の周波数ごとのインピーダンスを取得する。このインピーダンスの実数部がピーク値となる周波数が共振周波数となる。
【0033】
ステップS2で共振周波数が得られたら、次にその共振周波数と目標の共振周波数とを比較し、その差が所定値以内であるかを判定する(ステップS3)。所定値以内であれば製造完了である。一方、所定値以内でなければ、共振周波数を低下させるためにアンテナパターン110に付加する必要のある容量値(以下、付加容量値という。)を算出する(ステップS4)。この際、付加容量値と周波数の変化量との関係を示すテーブルをあらかじめ作成しておけば、必要となる付加容量値を速やかに決定することができる。付加容量値が決まったら、この付加容量値を得られるように、アンテナパターン110上に並列共振パターン121〜124の少なくとも一部を貼り付ける(ステップS5)。
【0034】
ステップS5が終了したら、インピーダンスアナライザを用いてアンテナパターンの特性を再び測定し、調整された周波数を確認する(ステップS2,S3)。調整が足りなければ、さらに付加容量値を算出し、並列共振パターンを追加する(ステップS4,S5)。
【0035】
以上の工程によって一度平面型アンテナ素子100を製造すれば、後は同様にアンテナパターン110、引出配線パターン130、及び並列共振パターン121〜124を形成することで量産が可能である。
【0036】
ここから、直線部111S1〜111S12の構成の詳細について説明する。なお、以下の説明では、図1の領域B(直線部111S2,111S6,111S10)に着目して説明するが、他の領域でも同様である。
【0037】
図6及び図7は、図1の領域Bの拡大図である。なお、これらの図及び以降の図では、見易さのため、並列共振パターンの網掛けを省略している。
【0038】
図6(a)に示すように、直線部111S2,111S6,111S10はいずれも、導体幅がW1である区間に挟まれて、導体幅がW2である拡大部(111S2W,111S6W,111S10W)を有している。各拡大部111S2W,111S6W,111S10Wの長さは同一であり、WP1×2となっている。
【0039】
一方、各拡大部111S2W,111S6W,111S10Wの位置は、直線部111S6と他の直線部との間で異なっている。具体的には、直線部111S6の拡大部111S6Wは、直線部111S2,111S10の拡大部111S2W,111S10Wに比べて、ずれ量WP1(=並列共振パターン122の幅)だけ図面左側寄り(外周端111b寄り)にずれて位置している。この位置のずれは、共振周波数のより小刻みな調整を可能とするためのものである。
【0040】
なお、拡大部のずれ量は必ずしも並列共振パターン122の幅と等しくなければならないわけではなく、各拡大部同士がアンテナパターン110の半径方向にみて多少重なっていればよい。特に、ずれ量が並列共振パターン122の幅よりも少し大きいと、共振周波数を調整するために並列共振パターン122を貼り付ける際、多少位置ずれしてしまっても付加容量値のずれを少なくすることができるので、より好ましい。
【0041】
以下、アンテナパターン110に対する並列共振パターン122の相対的配置の例とその付加容量値について説明していくが、以下では、説明の簡単化のため、近似的に重畳領域の面積比(図6(a)の場合の面積を300とする。)により付加容量値を表すことにする。付加容量値はアンテナパターン110と並列共振パターン122の重畳領域の面積にほぼ比例するからである。また、付加容量値の算出に際しては、W2=4×W1であるとする。また、並列共振パターン122の長さWP2は、拡大部111S2Wの外側端(図6等では上側端)と拡大部111S10Wの内側端(図6等では下側端)との間の長さに等しいものとする。
【0042】
図6(a)では、拡大部111S2Wと拡大部111S10Wの左端に左端を合わせ、かつ拡大部111S10Wの内側端に下端を合わせて並列共振パターン122を配置している。このような配置では、各拡大部と並列共振パターン122との重畳面積は互いに同一であり、以下ではこの面積を100とする。したがって、図6(a)の配置によって得られる付加容量値は100×3=300である。
【0043】
図6(b)では、拡大部111S6Wの左端に左端を合わせ、かつ拡大部111S10Wの内側端に下端を合わせて並列共振パターン122を配置している。その結果、同図に示すように、並列共振パターン122は、直線部111S6との関係では導体幅W2の拡大部上に位置するが、直線部111S2,111S10との関係では導体幅W1の部分の上に位置することになる。したがって、ここではW2=4×W1としているので、図6(b)の配置によって得られる付加容量値は100+25×2=150である。
【0044】
図7(a)では、拡大部111S2Wと拡大部111S10Wの右端に右端を合わせ、かつ拡大部111S10Wの内側端に下端を合わせて並列共振パターン122を配置している。その結果、同図に示すように、並列共振パターン122は、直線部111S2,111S10との関係では導体幅W2の拡大部上に位置するが、直線部111S6との関係では導体幅W1の部分の上に位置することになる。拡大部111S2Wおよび拡大部111S10Wと並列共振パターン122との重畳面積は同一である。したがって、図7(a)の配置によって得られる付加容量値は100×2+25=225である。
【0045】
図7(b)では、拡大部111S1Wと拡大部111S1Wの右端からWP1/2だけ左に寄ったところに右端を合わせ、かつ拡大部111S10Wの内側端に下端を合わせて並列共振パターン122を配置している。その結果、同図に示すように、並列共振パターン122は、直線部111S2,111S10との関係では導体幅W2の拡大部上に位置するが、直線部111S6との関係では左側WP1/2分が導体幅W2の拡大部上に位置し、右側WP1/2分が導体幅W1の部分の上に位置することになる。拡大部111S2Wおよび拡大部111S10Wと並列共振パターン122との重畳面積は同一であり、拡大部111S6Wとの重畳面積はそれより小さい。したがって、図7(b)の配置によって得られる付加容量値は100×2+(50+12.5)=262.5である。
【0046】
図6及び図7では4つのパターンを示したが、アンテナパターン110に対する並列共振パターン122の相対的配置の例は、他にも無限に考えられる。並列共振パターン122の角度を傾けることなく、またスパイラル部111の周方向(図6及び図7では横方向)のみに並列共振パターン122を移動する場合、付加容量値は、最小値25×3=75(並列共振パターン122が各拡大部の上にない場合。)から、最大値300(図6(a)の場合。)まで大きく変化し、かつこれらの値の間で小刻みに変化し得る。
【0047】
このように、本実施の形態による平面型アンテナ素子100では、アンテナパターン110に対する並列共振パターン121〜124の相対的配置を調整することによって、付加容量値を比較的小刻みに調整できるようになっている。また、各直線部111S1〜111S12に拡大部111S1W〜111S12Wを設けたことにより、付加容量値を比較的大きく調整できるようになっている。そしてこれにより、平面型アンテナ素子100の共振周波数を比較的大きく、かつ小刻みに調整できるようになっている。
【0048】
また、拡大部111S1W〜111S12Wを設けたことにより、並列共振パターン121〜124を拡大部付近で平行移動させるだけで(傾けることなく)平面型アンテナ素子100の共振周波数を調整することが可能になっているので、並列共振パターン121〜124の角度調節が不要であり、工程が簡略化されている。
【0049】
なお、上記実施の形態では、並列共振パターン122の長さWP2は拡大部111S2Wの外側端と拡大部111S10Wの内側端との間の長さに等しいものとして説明したが、必ずしもそのような長さである必要はなく、例えばより短い並列共振パターン122を用いてもよい。
【0050】
図8は、並列共振パターン122の長さを上記実施の形態の半分にした例である。図8(a)の配置例における付加容量値は約138であり、図8(b)の配置例における付加容量値は約131である。このように、並列共振パターン122の長さを半分にしても、アンテナパターン110に対する並列共振パターン121〜124の相対的配置を調整することによって、共振周波数の調整は可能である。また、上記実施の形態で説明した並列共振パターンに比べると、本変形例による並列共振パターンは全体として面積が小さくなっているため、並列共振パターンによる放射電磁波の妨げが抑制される。また、面積が小さいため、共振周波数をより細かい精度で調整できる。さらに、並列パターン122の位置ずれが生じても、それによって発生する付加容量値のずれが小さくて済むようになる。
【0051】
また、上記実施の形態では各直線部と直角に並列共振パターンを配置したが、各直線部に対して並列共振パターンを傾けて配置してもよい。
【0052】
図9は、並列共振パターン122を各直線部に対して傾けて配置した例である。図9(a)の配置例における付加容量値は約270であり、図9(b)の配置例における付加容量値は約177である。図9(b)の配置例では、各拡大部と並列共振パターン122との重畳面積は、それぞれ異なっている。このように、並列共振パターン122を各直線部に対して傾けて配置しても、アンテナパターン110に対する並列共振パターン121〜124の相対的配置を調整することによって、共振周波数の調整は可能である。なお、並列共振パターンの直線部に対する傾きの調整によっても、共振周波数の調整は可能である。
【0053】
また、上記実施の形態では直線部111S1〜111S12のすべてに拡大部を設置したが、一部の直線部のみに拡大部を設置することとしてもよい。
【0054】
図10(a)は直線部111S2,111S6,111S10のうち、直線部111S6にのみ拡大部111S6Wを設置し、直線部111S2,111S10には拡大部を設置しない例である。このようにしても、アンテナパターン110に対する並列共振パターン121〜124の相対的配置を調整することによって、共振周波数の調整は可能である。また、すべての直線部に拡大部を設ける例に比べると、本変形例によるアンテナパターンは全体として面積が小さくなっているため、アンテナパターンによる放射電磁波の妨げが抑制される。
【0055】
また、上記実施の形態では各拡大部の長さを同一としたが、各拡大部の長さが異なっていてもよい。
【0056】
図10(b)は拡大部111S2W、拡大部111S6W、拡大部111S10Wの順に拡大部の長さを長くした例である。このようにしても、アンテナパターン110に対する並列共振パターン121〜124の相対的配置を調整することによって、共振周波数の調整は可能である。
【0057】
なお、図10(a)に示したアンテナパターンと図10(b)に示したアンテナパターンとを併用することも考えられる。例えば、直線部111S2,111S6,111S10及び直線部111S4,111S8,111S12に図10(a)のような拡大部を設け、直線部111S1,111S5,111S9及び直線部111S3,111S7,111S11に図10(b)のような拡大部を設けるのである。このように両種のアンテナパターンを設けておけば、図10(b)に示したアンテナパターンを適用した部分を粗調整用に用い、図10(a)に示したアンテナパターンを適用した部分を微調整用に用いる等、柔軟性に富んだ共振周波数の調整が可能になる。
【0058】
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では、スパイラル部111の直線部に拡大部を設けることによって、平面型アンテナ素子100の共振周波数を比較的大きく、かつ小刻みに調整することを可能にしていた。並列共振パターン121〜124には長方形の導体パターンを用いていた。本実施の形態では、スパイラル部111の直線部に拡大部を設けるのではなく、並列共振パターン121〜124の形状を改良することにより、同様な共振周波数の調整を実現する。
【0059】
本実施の形態による平面型アンテナ素子100の全体構造や製造方法については、スパイラル部111に拡大部がない点を除き第1の実施の形態で説明したものと同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0060】
図11は、図1の領域Bに対応する部分の拡大図である。以下の説明では、図1の領域B(直線部111S2,111S6,111S10)に着目して説明するが、他の領域でも同様である。
【0061】
図11に示すように、この例では各直線部に拡大部は設けられておらず、その代りに並列共振パターン122の形状が第1の実施の形態のものと異なっている。具体的には、並列共振パターン122は導体幅がWP3(第3の導体幅)である直線状の導体パターンであり、その端部と中央部に、導体幅がWP4(第4の導体幅。WP4>WP3)である拡大部122aを含んで構成されている。また、並列共振パターン122の長さWP5は、直線部111S2の外側端(図11では上側端)と拡大部111S10の内側端(図11では下側端)との間の長さに等しくなっている。
【0062】
拡大部122a間の間隔はスパイラル部111の導体ピッチW3と等しくなっている。また、拡大部122aの長さは、スパイラル部111の導体幅W1と等しくなっている。したがって、拡大部111S10の内側端に一方端を合わせて並列共振パターン122を配置すると、図11(a)に示すように、拡大部122aと各直線部111S2,111S6,111S10とがちょうど重なりあ合う。WP4=WP2として、図6と同様にして付加容量値を計算すると25×3=75になる。
【0063】
図11(b)は、並列共振パターン122をスパイラル部111の径方向外側にW1だけずらした状態を示している。このとき、拡大部111S10は拡大部111S2及び拡大部111S6と容量結合しなくなる。付加容量値は、WP3=WP4/4とすると、6.25×2=12.5となる。
【0064】
図11では2つのパターンを示したが、アンテナパターン110に対する並列共振パターン122の相対的配置の例は、他にも無限に考えられる。並列共振パターン122の角度を傾けることなく、またスパイラル部111の径方向(図面縦方向)のみに並列共振パターン122を移動する場合、付加容量値は、最小値12.5(図11(b)の場合。)から、最大値75(図11(a)の場合。)まで大きく変化し、かつこれらの値の間で小刻みに変化し得る。
【0065】
このように、本実施の形態による平面型アンテナ素子100では、並列共振パターン121〜124に拡大部121a〜124a(拡大部121a,123a,124aは図示していない。)を設けたことにより、アンテナパターン110に対する並列共振パターン121〜124の相対的配置を調整することによって、付加容量値を比較的大きく、かつ小刻みに調整できるようになっている。そしてそれに伴い、平面型アンテナ素子100の共振周波数も比較的大きく、かつ小刻みに調整できるようになっている。
【0066】
また、拡大部121a〜124aを設けたことにより、並列共振パターン121〜124をスパイラル部111の径方向に平行移動させるだけで(傾けることなく)平面型アンテナ素子100の共振周波数を調整することが可能になっているので、並列共振パターン121〜124の角度調節が不要であり、工程が簡略化されている。
【0067】
さらに、第1の実施の形態で説明した並列共振パターンに比べると、本実施の形態で説明した並列共振パターンは全体として面積が小さくなっているため、並列共振パターンによる放射電磁波の妨げが抑制される。また、アンテナパターンに拡大部を設ける必要がないので、拡大部のない従来の平面型アンテナ素子においても、必要に応じて共振周波数を調整することが可能になる(後述する図12〜図14の例でも同様である。)。
【0068】
なお、並列共振パターン121〜124は、上記実施の形態で示した形状以外にも様々な形状を取り得る。以下、並列共振パターン121〜124の形状の変形例を2例取り上げて説明する。
【0069】
図12の並列共振パターン122は、端部のみに拡大部122a−1,2を有している。内側の拡大部122a−1の長さは上記実施形態同様W1であるが、外側の拡大部122a−2の長さはWP6(>W1)となっている。付加容量値は、WP4=WP2、WP3=WP4/4とすると、図12(a)で25×2+6.25=56.25となり、図12(b)では25+6.25=31.25となる。
【0070】
図13の並列共振パターン122は、内側端部の導体幅がWP4、外側端部の導体幅がWP3であり、内側端部から外側端部にかけて導体幅が連続的に単調減少している。付加容量値は、WP4=WP2、WP3=WP4/4とすると、図13(a)で約42となり、図13(b)では約48となる。
【0071】
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、本発明が、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施され得ることは勿論である。
【0072】
例えば、並列共振パターンを傾けることによってもアンテナパターンに対する並列共振パターンの相対的配置を変化させることはでき、これによっても共振周波数の調整は可能となる。
【0073】
図14は、このような場合の例である。図14の例ではスパイラル部111の直線部には拡大部を設けておらず、また、並列共振パターンは第1の実施の形態と同じものを用いる。図14(a)は並列共振パターンを傾けていない状態であり、図14(b)は並列共振パターンをθ=40°傾けた状態である。付加容量値は、図14(a)で25×3=75であるのに対し、図14(b)では約84となっている。このように、並列共振パターンを傾けることによっても共振周波数の調整が可能となる。
【0074】
また、各直線部の一部を拡大部とするのではなく、直線部単位で導体幅を変更することとしてもよい。
【0075】
図15はこのような場合の例である。図15の例のスパイラル部111は、図1で示した例と同様に3周分の直線部111S1〜111S12を有しており、外側から数えて1周目の直線部111S1〜111S4の導体幅がW2、2周目の直線部111S5〜111S8の導体幅がW3(W1<W3<W2)、3周目の直線部111S9〜111S12の導体幅がW1となっている。また、並列共振パターン121〜124には、長さが直線部111S1の外側端(図15では左側端)と直線部111S5の内側端(図15では右側端)との間の長さに等しいものを用いる。
【0076】
このようにすることで、スパイラル部111の径方向に対する各並列共振パターン121〜124の位置を適宜調節することによって共振周波数を調整することが可能となる。
【0077】
また、引出配線パターン130を並列共振パターンの1つとして用いて共振周波数を調整することも可能である。例えば、図16及び図17に示した平面型アンテナ素子100では、図1で示した平面型アンテナ素子100に比べ、引出配線パターン130が図面右側に少しずれている。このように引出配線パターン130をずらすことにより引出配線パターン130内の結合用導体パターン131によって形成されるキャパシタ(図4で示したキャパシタC31)の容量が変化するため、やはり共振周波数の調整が可能となる。
【0078】
また、ここまでの説明では、並列共振パターン121〜124及び引出配線パターン130をアンテナパターン110の上に形成したが、必ずしも上でなければならないわけではなく、アンテナパターン110と異なる層に形成すれば足りる。
【0079】
図18及び図19(a)は、図1及び図2に示した平面型アンテナ素子100において、並列共振パターン121〜124及び引出配線パターン130をアンテナパターン110の下層に形成した例である。図19(a)は、図18に示すD−D'線に沿った略断面図である。
【0080】
図18及び図19(a)に示した平面型アンテナ素子100では、アンテナパターン110の上にさらに並列共振パターンを貼り付けることが可能である。図19(b)は、そのような並列共振パターン125を貼り付けた状態を示している。これによれば、アンテナパターン110に対する並列共振パターン125の相対的配置の調整によって平面型アンテナ素子100の共振周波数を調整できる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明の第1の実施の形態による平面型アンテナ素子の構造を示す略平面図である。
【図2】図1に示すA−A'線に沿った略断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態による平面型アンテナ素子を用いる非接触ICタグのブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態による平面型アンテナ素子の等価回路図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態による平面型アンテナ素子の製造方法のフロー図である。
【図6】図1の領域Bの拡大図である。(a)と(b)とでは、アンテナパターンに対する並列共振パターンの相対的配置が異なっている。
【図7】図1の領域Bの拡大図である。(a)と(b)とでは、アンテナパターンに対する並列共振パターンの相対的配置が異なっている。
【図8】本発明の第1の実施の形態の変形例による、図1の領域Bに対応する部分の拡大図である。(a)と(b)とでは、アンテナパターンに対する並列共振パターンの相対的配置が異なっている。
【図9】本発明の第1の実施の形態の他の変形例による、図1の領域Bに対応する部分の拡大図である。(a)と(b)とでは、アンテナパターンに対する並列共振パターンの相対的配置が異なっている。
【図10】(a)は本発明の第1の実施の形態のさらに他の変形例による、図1の領域Bに対応する部分の拡大図である。(b)は本発明の第1の実施の形態のさらに他の変形例による、図1の領域Bに対応する部分の拡大図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態による、図1の領域Bに対応する部分の拡大図である。(a)と(b)とでは、アンテナパターンに対する並列共振パターンの相対的配置が異なっている。
【図12】本発明の第2の実施の形態の変形例による、図1の領域Bに対応する部分の拡大図である。(a)と(b)とでは、アンテナパターンに対する並列共振パターンの相対的配置が異なっている。
【図13】本発明の第2の実施の形態の他の変形例による、図1の領域Bに対応する部分の拡大図である。(a)と(b)とでは、アンテナパターンに対する並列共振パターンの相対的配置が異なっている。
【図14】本発明の更なる変形例による、図1の領域Bに対応する部分の拡大図である。(a)と(b)とでは、アンテナパターンに対する並列共振パターンの相対的配置が異なっている。
【図15】本発明の更なる変形例による平面型アンテナ素子の構造を示す略平面図である。
【図16】本発明の更なる変形例による平面型アンテナ素子の構造を示す略平面図である。
【図17】図16に示すC−C'線に沿った略断面図である。
【図18】本発明の更なる変形例による平面型アンテナ素子の構造を示す略平面図である。
【図19】図18に示すD−D'線に沿った略断面図である。
【符号の説明】
【0082】
C1〜C12,C31〜C33 キャパシタ
P1,P2 給電端子
50 送受信回路
100 平面型アンテナ素子
101 絶縁フィルム
110 アンテナパターン
111 スパイラル部
111S1〜111S12 直線部
111S1W〜111S12W 拡大部
111a 内周端
111b 外周端
112 引出電極部
121〜125 並列共振パターン
121a〜124a 拡大部
130 引出配線パターン
131 結合用導体パターン
132 引出用導体パターン
132a 端部
190 粘着層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面型アンテナ素子の製造方法であって、
アンテナパターンを形成する工程と、
前記アンテナパターンの相対的に内周側に位置する部分と相対的に外周側に位置する部分とを容量結合させる所定形状の並列共振パターンを、前記アンテナパターンとは異なる層に形成する工程と、
を備え、
前記アンテナパターンに対する前記並列共振パターンの相対的配置を調整することによって前記平面型アンテナ素子の共振周波数を調整することを特徴とする製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の製造方法によって製造される平面型アンテナ素子であって、
前記アンテナパターンはスパイラル部を有し、
前記スパイラル部は、第1の導体幅である部分と、前記第1の導体幅より広い第2の導体幅である部分とを含むことを特徴とする平面型アンテナ素子。
【請求項3】
請求項1に記載の製造方法によって製造される平面型アンテナ素子であって、
前記並列共振パターンは、第3の導体幅である部分と、前記第3の導体幅より広い第4の導体幅である部分とを含むことを特徴とする平面型アンテナ素子。
【請求項4】
第1の導体幅である部分と、前記第1の導体幅より広い第2の導体幅である部分とを含むスパイラル部を有するアンテナパターンと、
前記アンテナパターンとは異なる層に形成され、前記スパイラル部の相対的に内周側に位置する部分と相対的に外周側に位置する部分とを容量結合させる所定形状の並列共振パターンと
を含むことを特徴とする平面型アンテナ素子。
【請求項5】
前記スパイラル部は、第1の直線部と、該第1の直線部に隣接するとともに該第1の直線部より相対的に内周側に位置する第2の直線部と、該第2の直線部に隣接するとともに該第2の直線部より相対的に内周側に位置する第3の直線部とを含み、
前記第1乃至第3の直線部のうちの少なくとも1つは、前記第1の導体幅である区間に挟まれて前記第2の導体幅である拡大部を有することを特徴とする請求項4に記載の平面型アンテナ素子。
【請求項6】
前記第1乃至第3の直線部は、いずれも前記第1の導体幅である区間に挟まれて前記第2の導体幅である拡大部を有し、
前記第1乃至第3の直線部のうちのいずれか1つと他との間で、前記拡大部の長さ又は位置の少なくとも一方が互いに異なることを特徴とする請求項4に記載の平面型アンテナ素子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2009−290776(P2009−290776A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−143571(P2008−143571)
【出願日】平成20年5月30日(2008.5.30)
【出願人】(000003067)TDK株式会社 (7,238)
【Fターム(参考)】