説明

平面状マルチワイヤネットによる無線伝送システム

【目的】固定局と移動体のコイル状の素子の入出力電力を、小電力更には微弱電力にて送受信すること。
【構成】移動体と固定局の情報を、送信し受信する無線伝送における近接電磁交差誘導結合の手段において、前記固定局側の近接電磁交差誘導結合の手段を平面状ワイヤネットとし、該平面状ワイヤネットを複数個配置することにより平面状マルチワイヤネットを構成し、前記移動体の近接電磁交差誘導結合の手段をコイル状の素子とし、移動体の近接結合の手段と固定局側の近接結合の手段間を、近接して情報を無線伝送する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は移動体の移動する範囲にある程度の面自由度をもち、移動しながら主として映像情報を小電力、又は微弱電力にて、効率良く無線伝送し活用するシステムに係る。
【0002】
【従来の技術】一般的には、移動体と固定局側の映像情報を送受する場合には、大形のアンテナを設置し、比較的強い電波にて、特定の周波数により無線伝送する方法等が使用されてきた。又従来の近接電磁交差誘導結合手段により、送受信号を無線伝送を適用する場合は、比較的低周波、狭い帯域で、一対線との対向を目的としたものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、移動体と固定局側との映像情報を送受する場合において、特に広い帯域幅の映像情報を良質の信号として得るためには、 移動体側のアンテナの出力を上げるため、送信機の出力電力は大きくなり、また、アンテナの利得を上げる為、固定局側のアンテナ装置は例えばパラボラアンテナや、八木アンテナのように、大形になり、且つ立体空間を必要とする欠点を有していた。
【0004】移動体の装置、および固定局側のアンテナも高価となることが避けられなかった。また、固定局側のアンテナは大形となることにより設置にも制約を与える欠点を有していた。また、送信アンテナの出力が大きい場合には、他の映像情報伝送システムにおける混信の問題が発生したり、使用する周波数に制約をうけたりし、実用には適さない欠点があった。 また、送信と受信アンテナ間にて、映像情報伝送する場合に、伝送伝搬するマルチのパスによる種々の定在波が生じ、フェ−ジング現象や、位相ずれによる、信号の乱れや、S/N(信号/雑音)の劣化が発生し、画像品質の低下が大きくなり、実用には適さない欠点があった。また、アンテナの指向性により、移動体と固定局側との常に対向して一定な情報を得ることは極めて困難であった。
【0005】また、従来の電磁交差誘導結合手段により、送受信号を無線伝送を適用する場合は、一対線との対向を目的としての映像情報信号として得るため、移動体の走行面、走行幅を広く得ることは出来ない方法であった。また、漏洩式のケ−ブルを用いた場合は一対線との対向であるのみならず、強い電磁波エネルギ−を必要とし、他の映像情報伝送システムにおける混信の問題が発生したり、使用する周波数に制約をうけたりし、本目的の不特定の利用分野において実用には適さない欠点を有していた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の問題を解決するために、移動体と固定局の情報を、送信し受信する無線伝送における近接電磁交差誘導結合の手段において、前記固定局側の近接電磁交差誘導結合の手段を平面状ワイヤネットとし、該平面状ワイヤネットを複数個配置することにより平面状マルチワイヤネットを構成し、前記移動体の近接電磁交差誘導結合の手段をコイル状の素子とし、移動体の近接結合の手段と固定局側の近接結合の手段間を、近接して情報を無線伝送するようにしたものである。さらに、固定局の平面状マルチワイヤネットと移動体のコイル状の素子の入出力電力を、小電力更には微弱電力にて送受信するようにしたものである。また、 移動体の得た映像情報及び関連した情報を無線伝送し、平面状マルチワイヤネットでの整合をとり、情報を増幅し、混合し、収集したのち固定局側にて活用することを可能とすることができ、広い帯域幅の映像情報を、良質な映像情報及び関連した情報として、どこの位置でも簡単、容易に得ることができる方法および、システムの提供にある。 また装置を簡易で安価に提供することにある。
【0007】また、送受信する移動体、または固定局の近接電磁交差誘導結合の手段からの、映像無線伝送信号を、多数個配設した平面状マルチワイヤネットとし、更に必要な信号をどこでも得るように多数群敷設し平面状マルチワイヤネット群とした構成において、整合機能を有する手段と、必要な双方向増幅機能を有する手段、混合・分配機能を有する手段、瀘波機能を有する手段を経て、固定局に接続する。移動体、または固定局側において、または双方において各チャンネルの映像情報を収集して活用する装置に接続したことを容易に得ることができる方法および、システムの提供にある。
【0008】また、固定局の近接電磁交差誘導結合の手段として、ペア線を多数列配設してなる平面状マルチワイヤネットとして簡単、容易に得ることができる方法および、システムの提供にある。また、固定局の近接電磁交差誘導結合の手段として、ペア線を金網状とし、多数列配設してなる平面状マルチワイヤネットとして簡単、容易に得ることができる方法および、システムの提供にある。
【0009】また、送信と受信の近接電磁交差誘導結合の手段の間にて、映像情報を無線伝送する場合に、最も近接したのパスと結合し、電波のように反射等のマルチパスの結合発生はほとんどなく、従って、フェ−ジング現象や、位相ずれによる、信号の乱れや、S/N(信号/雑音)の劣化を無視でき、画像品質のレベルを維持出来き、広い帯域幅の映像情報を、良質な映像情報及び関連した情報として、どこの位置でも簡単、容易に得ることができる方法および、システムの提供にある。
【0010】
【作用】本発明の作用について説明すると、 移動体と固定局側との広帯域の映像情報を、相互に送信し受信する近接電磁交差誘導結合の手段において、固定局側の近接電磁交差誘導結合を多数個敷設し平面状マルチワイヤネットとし、移動体が移動する走行面に、予め定められた所定位置と範囲に従って平面状マルチワイヤネットを多数群敷設し、平面状マルチワイヤネット群とし、移動体には平面状マルチワイヤネットに近接した位置にコイル状の素子を設ける。
【0011】例えば、移動体の映像カメラから得た映像情報及び関連した情報を無線伝送し、平面状マルチワイヤネットでの整合をとり、情報を増幅し、混合し、瀘波し、収集したのち固定局にて活用するシステムの機能を動作させる。ここで、映像カメラからの情報としての映像信号を無線伝送するには関連する周知の技術を用いれば良い。また、固定局の映像カメラから得た情報及び関連した情報を伝送し、平面状のマルチワイヤネットに増幅し、分配し、整合をとり、近接電磁交差誘導結合手段により無線伝送し、移動体のコイル状の素子にて受信し、瀘波し、増幅し、活用するシステムの機能を動作させる。更にまた、これらを組合せ、移動体と固定局との間を双方向に映像情報及び関連した情報を無線伝送し、送信、受信し活用するシステムの機能を動作させる。
【0012】更には、ペア線を多数列配置してなる平面状マルチワイヤネットとし、固定局の近接電磁交差誘導結合する機能として作用させる。
【0013】更には、ペア線を金網状とし多数列配置してなる平面状マルチワイヤネットとし、固定局の近接電磁交差誘導を一様に結合する機能として作用させる。
【0014】更には、ペア線を金網状とし多数列配置してなる平面状マルチワイヤネットの各々の配置を、互い違いに配置し、近接電磁交差誘導結合の強度をより一様に高密度に結合する機能として作用させる。
【0015】これらにより、広い帯域幅の映像情報の画像品質のレベルを維持出来き、良質な映像情報および関連した情報として、どこの位置でも簡単、容易に得ることができるシステムの動作を可能とすることができる。また移動体の送信電力は少なく効率良く動作させることができ、装置を簡易で安価に提供することを可能とすることができる。 また固定局側のマルチワイヤネットは平面状となることにより、移動体の移動範囲をカバ−するように動作させ、大きな立体空間を必要としない設置を可能とすることができる。 また、マルチワイヤネットの出力を微弱電力とすることによりは、他の映像情報伝送システムにおける混信を避けるように使用距離および範囲にて動作させ、使用する周波数を任意の設定することを可能とすることができる。
【0016】また固定局側のマルチワイヤネットは平面状となることにより、フレキシブルに変形し丸めて運搬したり、走行面の路面、側面、天井面等の凹凸に彎曲変形させて設置し活用可能とすることができる。
【0017】
【実施例】以下この発明の一実施例を説明する。
【0018】図1は、固定局側の近接電磁交差誘導結合の手段の一種を多数個配設し平面状マルチワイヤネットとし、多数群敷設した平面状マルチワイヤネット群の一例の平面図と、固定局、および移動体よりなるシステム構成である。
【0019】図1において、11、12、13、…の各々は近接電磁交差誘導結合の手段の各平面状ワイヤ ネットを示した。これらを多数個配設した平面状マルチワイヤネット1を示した。
【0020】平面状マルチワイヤネット1は、さらに、各平面状ワイヤ ネット11、12、13、…のインピ−ダンス マッチングをとる機能としての整合器21、22、23、…が設けられている。該整合器には必要に応じ、双方向増幅機能、瀘波機能等の持たせる。31、32、33、…は各平面状ワイヤ ネットの終端抵抗器を示す。さらに、各平面状ワイヤ ネット11、12、13、…を整合器を介して、一体にする混合・分配器41と、混合・分配器41に接続される双方向増幅器42で構成される。この混合・分配器41、または双方向増幅器42には必要に応じ瀘波機能を持たせている。
【0021】該各平面状マルチワイヤネット1、および2、3、…(図示省略)を多数群敷設し結合することにより平面状マルチワイヤネット群100が構成される。 固定局側101には、平面状マルチワイヤネット群100から、同軸ケ−ブルをかいして、共用器51に接続されている。共用器51は混合・分配機能の手段52、双方向増幅機能及び瀘波機能の手段53と送受信切替機能の手段54を経て、固定局60に接続されている。61は送信機、62は受信機。送信機61は音声マイク機能付映像カメラと変調器および操作制御デ−タモデム等により構成される。62は受信機として音声スピ−カ機能付映像・制御表示モニタおよび制御デ−タモデム等が設けられている。
【0022】ここでの平面状マルチワイヤネット1、2、3…の例としてペア線網を示した。81は平面状マルチワイヤネット1、2、3…を編成支持する編成支持体である。 ここで、編成支持体81の基板材料は非金属、非導電体の有機プラスチックス、植物繊維、無機物等およびその他の組合せで構成される。この編成支持体81の表面に導体を貼付る構成、印刷多層化の構成、一体に合成する構成、繊維で導体と一体に編む構成等により、実現可能である。また、編成支持体81の材料を記術の柔軟な材料を設定すれば、彎曲自在に構成できる。この編成支持体81により彎曲自在にも構成できる。例えば、この時の映像情報伝送周波数の搬送波として、約100MHz〜1000MHz、500μV/m(電界強度:3m離れた位置での)をとっている。201、202…は移動体であり、ここには近接電磁交差誘導結合の手段の一種の平面コイル状の素子71、共用器72、送信機73、受信機74が設けられている。73の送信機としては音声マイク機能付映像カメラと変調器およびデ−タモデム等により構成される。受信機74は音声スピ−カ機能付映像・制御モニタおよびデ−タモデム等が設けられている。更には制御機およびデ−タモデム等が設けられている(図示省略)。このような、双方向の映像伝送は、例えば、病院内、家庭内として、移動体の看護監視ロボットとして、監視の映像カメラ、煙・温度・湿度等のデ−タ、音・音声等の映像情報と関連情報を、固定局側の操作指令室間における映像情報無線伝送として活用されうる。当然、移動局、固定局どちらか一方の映像を他方に伝送するシステムに利用できることは当然である。
【0023】図2は、移動体201、202、…と固定局側101の平面状マルチ ワイヤネット群100を敷設した例の側面図。図2において、平面状マルチワイヤネット群100は、移動体201が走行する走行面82と、平面状マルチワイヤネット1、2、3…を編成支持する編成支持体81を介して、敷設し支持する敷設支持体83にて挟持されている。移動体201、202、…には移動体201、202…の近接電磁交差誘導結合の手段の一種の平面コイル状の素子71が平面状マルチワイヤネット群100に近接して設けられている。71は近接電磁交差誘導結合の手段の一種の平面コイル状の素子であり、72は共用器で双方向増幅機能及び瀘波機能と送受信切替機能の手段を必要に応じて設けられている。73は送信機で音声マイク機能付映像カメラと変調器およびデ−タモデム等により構成される。74は受信機として音声スピ−カ機能付映像・制御モニタおよびデ−タモデム等が設けられている。75は制御機およびデ−タモデム等が設けられている。係る構成であるから、図1、図2において、移動体201、202…の送信機73から得た映像情報及び関連した情報、例えば音声情報、GPS(衛星によるグロ−バル ポジション システム)信号の位置デ−タ等の情報を、および制御機75から得た方向、速度等のデ−タ等の情報を、移動体201、202…の平面コイル状の素子71から入出力し無線伝送し、各平面状マルチワイヤネット1、2、3…からなる、平面状マルチワイヤネット群100において、各平面状ワイヤネット11、12、13…のインピ−ダンスマッチングをとる整合器21、22、23…に接続さる混合・分配器41にて信号を集めまたは、混合・分配器41に接続される双方向増幅器42を経て情報を増幅したのち、固定局側101の、共用器51の混合機能、双方向増幅機能及び瀘波機能と、送受信切替機能を経て、固定局60に情報収集される。映像情報及び関連した情報は、受信機62にて受信し活用される。また、一方固定局側101の映像情報及び関連した情報は、固定局60の送信機61にて、映像カメラ、音声マイク、操作制御デ−タ等として送信し、共用器51の送受信切替機能、双方向増幅機能及び瀘波機能と、分配機能を経て、平面状マルチワイヤネット群100に情報送信される。各平面状マルチワイヤネット1、2、3…における、各平面状ワイヤネット11、12、13…において、インピ−ダンスマッチングをとる整合器21、22、23…に接続される混合・分配器41にて、(双方向増幅器42を経て情報を増幅したのち、)信号を分配し、平面状マルチワイヤネット1、2、3…から情報を出力し無線伝送し、移動体201の近接電磁交差誘導結合の手段の一種の平面コイル状の素子71にて受信しされる。移動体201の共用器72にて分配・増幅され、受信機74、制御機75にて、映像情報及び関連した情報は受信され、映像モニタ、音声スピ−カ、制御デ−タとして活用される。また、これらの組合せにより、移動体と固定局側との広帯域の映像情報及び関連した情報を、双方向に送信し受信するシステム構成としても活用される。図3は、近接電磁交差誘導結合の手段の平面状マルチ ワイヤネットとして金網状ペア線網として構成した説明図。図3において、11’、12’、13’…の各々は金網状ペア線網として構成した近接電磁交差誘導結合の手段の平面状ワイヤネットを示した。これらを多数個配設した平面状マルチワイヤネット1’を示した。平面状マルチワイヤネット1’は、さらに、平面状ワイヤネット11’、12’、13’…のインピ−ダンスマッチングをとる機能としての整合器21’、22’、23’…が設けられている。該整合器には必要に応じ、双方向増幅機能、瀘波機能の共用機能を持たせる。31’、32’、33’…は各平面状ワイヤネットの終端抵抗器を示す。さらに、各平面状ワイヤネット11’、12’、13’…の整合器21’、22’、23’…を介して、一体にする混合・分配器41’と、混合・分配器41’に接続される双方向増幅器42’で構成される。この混合・分配器41’または双方向増幅器42’には必要に応じ瀘波機能を持たせて設けられている。
【0024】該各平面状マルチワイヤネット1’、および2’、3’…(図示省略)を多数群敷設し結合することにより平面状マルチワイヤネット群100’が構成される。 固定局側101には、平面状マルチワイヤネット群100’から、同軸ケ−ブルをかいして、共用器51に接続されている。共用器51には混合・分配機能の手段52、双方向増幅機能及び瀘波機能の手段53と送受信切替機能の手段54を経て、固定局60に接続されている。61は送信機、62受信機が設けられている。図3の係る構成により、移動体201との無線伝送に対し、固定局側101の平面状マルチ ワイヤネット1’における、金網状ペア線網として構成した近接電磁交差誘導結合の手段の各平面状ワイヤネット11’、12’、13’…において、各平面状ワイヤネット11’、12’、13’…が隣接に均等配列し、均等配置構成により、システムとしてより均一に近接電磁交差誘導結合の機能を発揮させられる。
【0025】図4は、近接電磁交差誘導結合の手段の平面状マルチワイヤネットとして金網状ペア線網において、結合密度を上げた構成とした説明図。図4において、11”、12”、13”、14”、15”…の各々は近接電磁交差誘導結合の手段の平面状ワイヤネットを示した。これらを多数個配設した平面状マルチ ワイヤネット1”を示した。この場合個々平面状ワイヤネットの配設を、互い違いの配設として構成される。平面状マルチ ワイヤネット1”は、さらに、平面状ワイヤネット11”、12”、13”、14”、15”…のインピ−ダンスマッチングをとる機能としての整合器21”、22”、23”、24”、25”…が設けられている。該整合器には必要に応じ、双方向増幅機能、瀘波機能の共用機能を持たせる。31”、32”、33”、34”、35”…は各平面状ワイヤネットの終端抵抗器を示す。さらに、各平面状ワイヤネット11”、12”、13”、14”、15”…の整合器21”、22”、23”、24”、25”…を介して、一体にする混合・分配器41”と、混合・分配器41”に接続される双方向増幅器42”で構成される。この混合・分配器41”、または双方向増幅器42”には必要に応じ瀘波機能を持たせて設けられている。該各平面状マルチワイヤネット1”、および2”、3”…(図示省略)を多数群配置し結合することにより平面状マルチワイヤネット群100”が構成される。固定局側101には、平面状マルチワイヤネット群100”から、同軸ケ−ブルをかいして、共用器51に接続されている。共用器51には混合機能の手段52、双方向増幅機能及び瀘波機能の手段53と送受信切替機能の手段54を経て、固定局60に接続されている。61は送信機、62受信機が設けられている。
【0026】図4の係る構成により、移動体201との無線伝送に対し、固定局側101の平面状マルチ ワイヤネット1”における、金網状ペア線網として構成した近接電磁交差誘導結合の手段の各平面状ワイヤネット11”、12”、13”…において、各平面状ワイヤネット11”、12”、13”…が電磁交差誘導結合の機能として、互い違いに隣接配設し、高密度、且つ、均等近接結合されて、システムとしてより高密度、均一に近接電磁交差誘導結合の機能を発揮させられる。
【0027】図5は、近接電磁交差誘導結合の手段の平面状マルチワイヤネットとして金網状ペア線網において、結合密度を上げた構成とした別の説明図。図5において、11”’、12”’、13”’、14”’、15”’、18”’…の各々は金網状ペア線網による近接電磁交差誘導結合の手段の平面状ワイヤネットを示した。これらを多数個敷設した平面状マルチワイヤネット1”’を示した。平面状マルチ ワイヤネット1”’は、さらに、平面状ワイヤネット11”’、12”’、13”’…のインピ−ダンスマッチングをとる機能としての整合器21”’、22”’、23”’…が設けられている。一方、各平面状ワイヤネットの終端抵抗器31”’、32”’、33”’…は共通引出線91を介して、面状ワイヤネット12”’の終端抵抗器32”’と平面状ワイヤネット13”’の終端抵抗器32”’を共通に使用される。同様にして、平面状ワイヤネット14”’の終端抵抗器33”’と平面状ワイヤネット15”’の終端抵抗器33”’を共通に接続される。該各平面状マルチワイヤネット1”’、および2”’、3”’…(図示省略)を多数群配置し結合することにより平面状マルチワイヤネット群100”’が構成される。係る方式により、終端抵抗器31”’、32”’、33”’…は前述の方法の終端抵抗器を半減し、安価な構成で且つ平面状マルチワイヤネットを高密度結合にて接続し使用可能である。従って、各平面状ワイヤネットが交互に隣接、密接、均等配置の構成による近接電磁交差誘導結合により、システムとして安価な構成で、移動体側とのより均一に高密度の近接電磁交差誘導結合の動作を行い、移動体201にて映像情報及び関連した情報を受信し活用される。
【0028】図1、図2、図3、図4、図5においては、移動体201の平面コイル状素子71の出力が、平面状ワイヤネット群100に近接電磁交差誘導結合を経て直接無線伝送する経路に対して、他の物体(他の移動体、障害物、壁、天井、等)との電磁交差誘導結合を経て間接無線伝送する経路の結合発生はほとんどない。このため、平面コイル状素子71と平面状ワイヤネット群100との間にて、送信と受信間にて最も近接したパスとして、結合し、電波のようには反射等によるマルチパスの結合発生はなく、従って、フェ−ジング現象や、位相ずれによる、信号の乱れや、S/N(信号/雑音)の劣化を相対的に無視でき、画像品質のレベルを維持出来き、広い帯域幅の映像情報を、良質な映像情報及び関連した情報として、どこの位置でも簡単、容易に得ることができる。また、図1、図2、等において示すように、移動体201の送信機73の映像情報無線伝送信号チャンネルCH1は共用器72、近接電磁交差誘導結合の手段の平面状コイル素子71、と移動体202の送信機映像情報無線伝送信号チャンネルCH2…等とを、多数群敷設した近接電磁交差誘導結合の手段の平面状マルチ ワイヤネット群100において映像情報を収集し、必要な信号レベルを得るように構成し、固定局側101に接続し、チャンネルを混合・分配する機能を有する共用器51の混合機能の手段52、瀘波機能の手段53、送受信切替機能の手段54を経て、分離し、映像情報伝送チャンネルCH1、CH2…を固定局60の受信機62にて受信し、映像像情報として利用し、活用する。また、逆方向に固定局60の送信機61の映像情報信号チャンネルCH1、CH2…は、共用器51、平面状マルチワイヤネット群100を経て、移動体201の近接電磁交差誘導結合の手段の平面状コイル素子、共用器72を経て、瀘波され、切り分けされ受信機74にてCH1、同様に移動体202にてCH2で受信される。
【0029】以上の説明により、より高度なシステムとして映像情報を利用し、活用される。尚、映像情報伝送周波数の搬送波に対する映像情報伝送帯域幅は変調方法により異なるが、周波数変調を使えば、帯域が広いほど、信号/雑音の比はより良くなり、周囲雑音に対し、より有効な映像情報伝送を可能である。例えば、伝送帯域幅を約6MHz以上が望ましい。また、走行面が遠距離に亘る場合には、平面状マルチワイヤネット群100を幾つかのブロックに分割し、雑音や障害の影響を低下させることは容易に実現される。以上の実施例からは、多数個敷設した平面状マルチワイヤネットの構成により、移動体から固定局側への、映像情報の送信による受信。固定局側から移動体への、映像情報の送信による受信。さらには、移動体と固定局側とへの、映像情報の相互での双方向送信による受信。等を小電力、微小電力にて効率良く、高品質の画像を、廉価に、シンプルな構成にて無線伝送するシステムの提供を可能としている。尚、平面状マルチ ワイヤネット群の走行面は、移動体の走行面に常に近接している位置が路面の場合の他、天井面、壁面等に設けても良い。係る映像情報無線伝送するシステムとして、多数個敷設した平面状マルチ ワイヤネットの構成により、任意の映像周波数帯にて、例えば、工場内、敷地内として、移動体の荷物運搬車・荷物運搬ロボットと固定局側の指令室間における映像情報無線伝送として活用され得る。また、工場内、敷地内として、移動体の監視ロボットとして、監視の映像カメラ、煙・温度・湿度等のデ−タ、音・音声等の映像情報と関連情報を、固定局側の操作指令室間における映像情報無線伝送として活用されうる。相互にも送受信し活用されうる。また、病院内、家庭内として、移動体の看護監視ロボットとして、監視の映像カメラ、煙・温度・湿度等のデ−タ、音・音声等の映像情報と関連情報を、固定局側の操作指令室間における映像情報無線伝送として活用されうる。相互にも送受信し活用されうる。また、工場内として、移動体としてのクレ−ン車における荷物吊り上げ部と固定局側の操作指令室間における映像情報無線伝送として活用されうる。また、競技場として、移動体の撮影車と固定局側の外部への放送室間における映像情報無線伝送として活用され得る。また、競技場や演技場内として、固定局側の内部への放送室から、移動する観覧者間の映像受信機間における詳細な映像情報無線伝送として活用されうる。また、列車や自動車運航として、移動体の列車や自動車と固定局側の指令室間にて、運航管理するために、詳細な映像情報無線伝送として、相互に送受信し活用されうる。
【0030】
【発明の効果】本発明の効果について説明すると、移動体と固定局側との広帯域の映像情報を相互に、送信し受信する手段において、近接電磁交差誘導結合の手段を用い、固定局側を平面状マルチ ワイヤネットとし、移動体が移動する走行面に予め定められた所定位置と範囲に従って平面状マルチ ワイヤネットを多数群敷設し、移動体には平面状マルチ ワイヤネットに近接した位置にコイル状の素子を設け、例えば、移動体の映像カメラから得た情報及び関連した情報を無線伝送し、平面状マルチ ワイヤネットの情報を増幅し、収集したのち固定局にて活用するシステムを機能させ得る。これらにより、広い帯域幅の映像情報の画像品質のレベルを維持出来き、良質な映像情報および関連した情報として、どこの位置でも簡単、容易に得られる効果により映像情報無線伝送システムを実現可能とすることができる。また移動体の送信電力は少なく効率良く動作させることができ、装置を簡易で安価に提供することを可能とする効果がある。また、平面状マルチワイヤネットとコイル状の素子との入出力が微弱電力とすることにより、他の映像情報伝送システムにおける混信を避けるように使用距離および範囲にて動作させ、使用する周波数を任意に設定することを可能とする効果がある。また固定局側のマルチワイヤネットは平面状となることにより、移動体の移動範囲をカバ−するように動作させ、大きな空間を必要としない設置を可能とする効果がある。また、この構成において、移動体と固定局側との近接電磁交差誘導結合の手段により、個々の近接電磁交差誘導結合の手段において、映像情報を無線伝送する場合にも、送信と受信間にて最も近接したパスとして結合し、電波のように反射による他のパスとの影響によるフェ−ジング現象や、位相ずれによる信号の乱れや、S/N(信号/雑音)の劣化を相対的に無視でき、画像品質のレベルを維持出来き、広い帯域幅の映像情報を、良質な映像情報及び関連した情報として、どこの位置でも簡単、容易に得る事を可能とする効果がある。また、固定局側の平面状マルチワイヤネットの各々の配置を金網状ペア線網とすることにより、互い違いに隣接配置され、結合強度の隔差を緩和し高密度、均一な近接電磁交差誘導結合とすることを可能とする効果がある。また、これらを安価な構成で実現可能である。さらに、これらにより、広い帯域幅の映像情報の画像品質のレベルを維持出来き、良質な映像情報および関連した情報として、どこの位置でも簡単、容易に得ることができるシステムの構成を可能とする効果がある。更にまた、同時に、広い帯域の映像情報信号で、しかもマルチチャンネルシステムの構成を可能とする効果がある。尚、映像情報伝送周波数の搬送波に対する映像情報伝送帯域幅は変調方法により異なるが、周波数変調を使えば、帯域が広いほど、信号/雑音の比はより良くなり、周囲雑音に対し、より有効な映像情報伝送を可能とする効果がある。また、周波数変調の特徴として、雑音レベルのリミッタによる削除も容易である。 また、既述の実施例から、多数群敷設した平面状マルチワイヤネット群の構成により、移動体から固定局側への、映像情報の送信による受信。固定局側から移動体への、映像情報の送信による受信。さらには、移動体と固定局側とへの、映像情報の相互での双方向送信および受信。等を小電力、微小電力にて効率良く、高品質の画像を、廉価に、シンプルな構成にて無線伝送するシステムの提供を可能とする効果がある。係る映像情報無線伝送するシステムとして、多数個敷設した平面状マルチワイヤネット群の構成により、任意の映像周波数帯にて、例えば、多数個敷設した平面状マルチワイヤネットの構成により、任意の映像周波数帯にて、例えば、工場内、敷地内として、移動体の荷物運搬車・荷物運搬ロボットと固定局側の指令室間における映像情報無線伝送として活用を可能とする効果がある。また、工場内、敷地内として、移動体の監視ロボットとして、監視の映像カメラ、煙・温度・湿度等のデ−タ、音・音声等の映像情報と関連情報を、固定局側の操作指令室間における映像情報無線伝送として活用を可能とする効果がある。相互にも送受信し活用を可能とする効果がある。また、工場内、敷地内として、移動体としてのクレ−ン車における荷物吊り上げ部と固定局側の操作指令室間における映像情報無線伝送として活用を可能とする効果がある。 また、病院内、家庭内として、移動体の看護監視ロボットとして、監視の映像カメラ、煙・温度・湿度等のデ−タ、音・音声等の映像情報と関連情報を、固定局側の操作指令室間における映像情報無線伝送として活用を可能とする効果がある。相互にも送受信し活用を可能とする効果がある。また、工場内、敷地内として、移動体としてのクレ−ン車における荷物吊り上げ部と固定局側の操作指令室間における映像情報無線伝送として活用を可能とする効果がある。また、競技場として、移動体の撮影車と固定局側の外部への放送室間における映像情報無線伝送として活用を可能とする効果がある。また、競技場や演技場内として、固定局側の内部への放送室から、移動する観覧者間の映像受信機間における詳細な映像情報無線伝送として活用を可能とする効果がある。また、列車や自動車運航として、移動体の列車や自動車と固定局側の指令室間にて、運航管理するために、詳細な映像情報無線伝送として、相互に送受信し活用を可能とする効果がある。また、平面状マルチ ワイヤネットを編成支持体により彎曲自在にも構成できるので、運搬性、設置性に便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のシステム構成図。
【図2】本発明の実施例の側面図。
【図3】本発明の実施例の平面状マルチワイヤネットの構成説明図。
【図4】本発明の実施例の平面状マルチワイヤネットの構成説明図。
【図5】本発明の実施例の平面状マルチワイヤネットの構成説明図。
【符号の説明】
1 平面状マルチワイヤネット、11、12、13、14、15平面状ワイヤネット、 21、22、23、24、25 整合器、31、32、33、34、35 終端抵抗

【特許請求の範囲】
【請求項1】移動体と固定局の情報を送信し受信する無線伝送における近接電磁交差誘導結合の手段において、前記固定局側の近接電磁交差誘導結合の手段を平面状ワイヤネットとし、該平面状ワイヤネットを複数個配置することにより平面状マルチワイヤネットを構成し、前記移動体の近接電磁交差誘導結合の手段をコイル状の素子とし、移動体の近接結合の手段と固定局側の近接結合の手段間を、近接して情報を無線伝送することを特徴とする平面状マルチワイヤネットによる無線伝送システム。
【請求項2】請求項1において、移動体と固定局の間で無線伝送情報は映像情報を含むことを特徴とする平面状マルチワイヤネットによる無線伝送システム。
【請求項3】請求項1の固定局平面状マルチワイヤネットにおいて、該平面状マルチワイヤネットを構成する複数の平面状ワイヤネットのそれぞれには終端抵抗器と、整合器とを有し、かつ、各平面状ワイヤネットは群を構成し、該群を複数設け、各群共通に混合・分配機能手段と、次段の瀘波器と、次段の送受信切替器と、次段の送信機と受信機を有することを特徴とする平面状マルチワイヤネットによる無線伝送システムの固定局。
【請求項4】請求項1記載の平面状ワイヤネットはペア線であることを特徴とする平面状マルチワイヤネットによる無線伝送システム。
【請求項5】請求項4記載の平面状ワイヤネットのはペア線を金網状に隣接ワイヤを交差させたことを特徴とする平面状マルチワイヤネット。
【請求項6】請求項1記載の平面状ワイヤネットは柔軟性を有する材料であることを特徴とする平面状マルチワイヤネットによる無線伝送システム。
【請求項7】請求項1記載の移動体は、少なくとも平面コイル状の素子と、次段の共用器と、該共用器に接続された送信機能を有する手段および受信機能を有する手段とを有することを特徴とする無線伝送システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開平8−116300
【公開日】平成8年(1996)5月7日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平6−249291
【出願日】平成6年(1994)10月14日
【出願人】(000005429)日立電子株式会社 (11)