説明

平面表示装置用外装枠

【課題】立体的で光沢感のある意匠を表現することができる製品の外装枠を提供すること。
【解決手段】製品の外装枠(1)であって、光透過性を有する樹脂と、前記樹脂の内部に含まれたフィラー(6)と、前記樹脂が流入された際の樹脂の入り口である少なくとも2つのゲート(2)と、前記2つのゲートから流入された前記樹脂が合流する合流部の位置を含む範囲において前記範囲の周辺部の厚みよりも薄く形成されている薄肉部(4)と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、民生用平面表示装置における表示部等に用いられる外装枠において、光透過性を有する樹脂からなる樹脂と、前記樹脂の内部に金属粉を含んだ外装枠に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の大型表示装置の外装キャビネットは、射出成形で作られる樹脂成形品では異なった方向から流れてきた溶融樹脂同士の合流部にウエルドと呼ばれる欠陥が形成される。従って光透過性を有する樹脂の中には加飾用フィラー(本明細書においては主に光を良く反射する金属粉等を示し、以下本文ではフィラーと略する)を含ませないで、製品の裏面側から金属粉を含んだ塗料を塗装することによって、立体的な視覚効果が得られる構造となっていた。
【0003】
デザインを目的とした偏肉成形された外装品が開示されている。(特許文献1参照)。
【0004】
2つのゲート間において、溶融樹脂が合流する付近の肉厚を漸近的に薄くすることによって樹脂の流れる速度を遅延させて、ウエルド角度を小さくする構造となっているが、製品の表側と裏側に関して特に限定せずに樹脂同士の会合角度を小さくすることを目的とした構造である。本構造はあくまでもウエルドラインの発生をできるだけ防止することである。
【0005】
特許文献1は、透明でない樹脂で構成されたものを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3411142号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、樹脂の中にフィラーを含んだ光透過性を有する樹脂で、意匠を表現する薄肉の成形品において、フィラーの配光の向きの乱れを防止し、光の反射の向きを揃えることが困難で意匠性が損なわれるという課題がある。そのため、光透過性を有する樹脂の場合、たとえば、偏肉成形された部分の裏側からフィラーを含む塗料を塗装することによって、光沢を強調した意匠を表現していた。裏側の面を塗装しているため、樹脂の厚みにより奥に反射面が形成されるため、光沢を強調した意匠を十分に表現することができないという課題がある。
【0008】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、立体的で光沢感のある意匠を表現することができる製品の外装枠を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、製品の外装枠は、
光透過性を有する樹脂と、
前記樹脂の内部に含まれたフィラーと、
前記樹脂が流入された際の樹脂の入り口である少なくとも2つのゲートと、
前記2つのゲートから流入された前記樹脂が合流する合流部の位置を含む範囲において前記範囲の周辺部の厚みよりも薄く形成されている薄肉部と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
立体的で光沢感のある意匠を表現することができる製品の外装枠を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態1における平面表示装置用の外装枠の全体構成を示す斜視図
【図2】本発明の実施の形態1における溶融樹脂の流動パターンを示した図
【図3】本発明の実施の形態1におけるウエルド会合角の分布を示した図
【図4】本発明の実施の形態2における平面表示装置用の外装枠の全体構成を示す斜視図
【図5】本発明の実施の形態2における溶融樹脂の流動パターンを示した図
【図6】本発明の実施の形態2におけるウエルド会合角の分布を示した図
【図7】均一な肉厚形状の成形品における溶融樹脂の流動パターンを示した図
【図8】均一な肉厚形状の成形品におけるウエルド会合角の分布を示した図
【図9】本発明の実施の形態1における民生用平面表示装置の外装枠の概略を示す斜視図
【図10】本発明の実施の形態1における民生用平面表示装置の外装枠の溶融樹脂の主流動方向に対して垂直断面を示した図
【図11】均一な肉厚形状の成形品において2つのゲート間で溶融樹脂の流動状態を順次シミュレーションで示した図
【図12】本発明の実施の形態1において2つのゲート間で溶融樹脂の流動状態を順次シミュレーションで示した図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の民生用平面表示装置の外装枠の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0013】
本発明の実施の形態1における民生用平面表示装置の外装枠について図を用いて説明する。なお、外装枠は、平面表示装置以外の製品にも適用可能である。
【0014】
(実施の形態1)
ウエルドについて簡単に説明する。図9において、製品の離れた2本のゲート2間において、溶融樹脂が金型のキャビテイ内に射出成形されると溶融樹脂の流動パターンは図7に示されるように樹脂同士の合流部では、主流動方向に対してほぼ垂直方向に直線的に流れるため、流れの向きが急激に変化しそのために主流動方向に対して垂直方向に微細な筋が発生する。図8では、均一な肉厚形状の成形品におけるウエルド会合角の分布を示したものである。図8で示されるように、ウエルド会合角が小さくなった箇所が溶融した樹脂の合流部に表れ、成形品の表面にウエルドライン9が表れる。樹脂の内部に光を反射するフィラーが含まれるため、このウエルドライン9が表れる部分においてフィラーの光を反射する方向がウエルドライン9が形成されていない他の場所と異なるため意匠性が損なわれる。
【0015】
ウエルドライン9の発生を防止するだけであれば、金型側でウエルドライン9が発生しやすい箇所を重点的に加熱することにより、成形品の表面に表れた微細な筋を再溶融し、目立たなくすることが可能である。しかし、本実施の形態では、樹脂は光を透過し、内部に光を反射するフィラーを含む。そのため、金型でウエルドが発生する箇所を後で加熱しても、樹脂の内部にある光を反射するフィラーの配光を変えることができず、合流部は他の部分よりも光の反射する方向が変わり、意匠性が損なわれる。樹脂の内部に含まれているフィラーの配光を揃えるためには、溶融樹脂そのものの流れを改善する必要がある。
【0016】
溶融樹脂が主方向に流れる方向に対して垂直な面において、ゲートを設置する箇所を前面部以外の場所に限定し、更に溶融樹脂が合流する中央付近5で尚且つ製品の裏側面であるフランジ面3側の肉厚を薄肉となるように変化させる。各ゲート2から充填された樹脂は、薄肉部4のため流れの抵抗が大きくなり2本のゲート2間の中央付近に到達する速度が徐々に遅くなる。更に肉厚を薄く変化させる形状を製品の裏側面であるフランジ面3側のみ限定する。樹脂の合流部はフランジ面3側にして前面部7側に目立なくした。ウエルド会合角を溶融樹脂の流れ速度を遅延させることにより、大きくすることができても、角度を180°にすることができないので、フランジ面3側に薄肉部を設けることにより、製品の表側にウエルドラインが表れるのを抑制することが可能となる。溶融樹脂の主流動方向に対して垂直方向における肉厚をゲートに近い側から順次薄くし始め、更に溶融樹脂の主流動方向に対する垂直方向の断面において、樹脂の合流部でゲートに近い側の肉厚が最も薄くなるような形状となるようにし、樹脂の合流部が最も薄くなるような形状にすることにより、フランジ面3側において樹脂同士が、接触する時点で、速度を抑制しているので、製品の表面側における樹脂同士の接触面の会合角が拡大する方向に滑らかに移動することが可能となる。
【0017】
図11は、均一な肉厚の成形品において、2つのゲート間から溶融樹脂が流動していく状態をシミュレーションで示したものである。樹脂の合流付近では、両方から流れてきた樹脂がほぼ平行となっている。図11では、フランジ面3側において両方のゲートから流れてきた樹脂が合流していることが判明した。従ってこの部分にウエルドラインが現われて来ると予想される。そしてほとんどフランジ面3側で合流した後、前面部7側に溶融樹脂が流れるため、樹脂の流れが90度程度変化する。この部分にも引き続きウエルドラインが生じると予測される。半透明な樹脂の中にフィラーを含む場合、最初の合流場所であるフランジ面3でフィラーの配光が大きく変わり、外から光を照らした時にフィラーの反射光の向きが変化しているのが目立つ。そしてその状態で更に前面部7側に樹脂が流れていくので、フィラーの配光は、90度変化した状態で前面部7側に形成されるため配光の変化が目立った状態となる。このような状態にすると、後からその部分を外側から加熱しても金属粉の配光を揃えることは不可能である。本実施の形態ではそれをできるだけ防止することができたので、図12を用いて説明する。
【0018】
図12は、本発明の実施の形態1における2つのゲート間で溶融樹脂の流動状態を順次シミュレーションで示したもので、樹脂が合流する手前で成形品の厚みを薄くしてある。成形品の厚みを薄くすることで、溶融樹脂の流れる速度を遅延させることができる。成形品の厚みを均一に薄くするだけでは、図11と同じ結果となるので、前記載に基づき、溶融樹脂の主流動方向に対して垂直方向における肉厚をゲートに近い側から順次薄くし始めたことと、溶融樹脂の主流動方向に対する垂直方向の断面において、樹脂の合流部でゲートに近い側の肉厚が最も薄くなるような形状となるようにして、全体として樹脂の合流部が最も薄くなるような形状にした。樹脂同士が合流する前に偏肉により接合する面が図11のように平行になっていない。図12ではVの字の形状となっている。このような形状にすることにより、樹脂の流れを90度変化させる部分を最小限に留めることが可能となる。次にその状態で樹脂同士が合流するため、後で合流する部分は先に合流した部分よりも会合角が小さくなる。本発明では、樹脂同士の最初の合流部をフランジ面3側になるように樹脂の流れを制御し、その後で前面部7側で樹脂同士が合流させるようにした。前面部7側で樹脂同士が合流する際には、樹脂の流れる速度をフランジ面3側で十分遅延させているので、より鈍角なVの字の形状にすることが可能となる。これにより、樹脂の流れの向きの変化を緩やかにすることにより、半透明樹脂の中に含まれるフィラーの配光の乱れをできるだけ防止することが可能となる。
【0019】
図10において、ゲートカット跡11をバックカバー12により表面に目立たなくした対策を示したものである。段部10を設けることによってバックカバー12と偏肉成形品1とが同一面となるようにしたものである。ゲートカット跡11はバックカバー12の下側に隠れるため、目立たなくすることができる。偏肉成形品1を射出成形する際に、段部10に隣接する空間により、金型を開いても製品を取り出すことができないので、本発明による形状を射出成形する場合は、この空間部相当する相手側の金型に一部移動させる機構を追加し、製品を取り出す時には、段部10の深さに相当する距離を移動することによって、本形状を金型から取り出すことが可能となる。このような樹脂の流れを形成することによって、ウエルドライン上にある板状に近いフィラー6は配向をあまり変えることなく、樹脂と共に充填される。配向の乱れを防止し、光の反射の向きを揃えることが可能となり、光沢を強調したメタリック成形のデザインが可能となる。
【0020】
なお、フィラーは、樹脂よりも反射率が大きい材料の小片であり、材料としては、たとえば、金属粉、鉱物、または、セラミック等の無機物が好ましい。
【0021】
(実施の形態2)
実施の形態1と異なる部分について説明し、共通する部分の説明を省略する。
【0022】
溶融樹脂が合流する中央付近5で尚且つフランジ面3側の肉厚を薄肉となるように変化させた形状において、各ゲート2から充填された樹脂は、薄肉部4を通過する際に流れの抵抗が大きくなり2本のゲート2間の中央付近に到達する速度が徐々に遅くなる。製品の肉厚が大きい場合は、樹脂の流れる速度を遅くさせる効果があるが、肉厚が非常に薄い場合は、あまり効果が無いため、単なる肉厚の変化だけでは、不十分である。樹脂の合流部とゲートとの間において、途中に樹脂を一時的に溜めるユニットを追加することにより樹脂の流れる速度を遅くすることが可能となる。ウエルド会合角を溶融樹脂の流れ速度を遅延させることにより、大きくすることができても、製品の肉厚が薄い場合、ウエルド会合角度を180°にすることができないので、ゲートと樹脂の合流部との間に樹脂を一時的に溜めるユニットを設けることにより、製品の表側にウエルドラインが表れるのを抑制することが可能となる。実施例1と同様に溶融樹脂の主流動方向に対する垂直面において、前面部7以外の場所主にフランジ面3側にゲート2を設けて、その2つのゲート2の途中に樹脂を一時的に溜めるユニットである樹脂溜り8を設ける。フランジ面3側における肉厚をゲートに近い側から順次薄くし始め、更に溶融樹脂の主流動方向に対する垂直方向の断面において、樹脂の合流部でゲート2に近い側の肉厚が最も薄くなるような形状となるようにし、樹脂の合流部が最も薄くなるような形状にすることにより、フランジ面3側において樹脂同士が、接触する時点で、速度を抑制しているので、製品の表面側における樹脂同士の接触面の会合角が拡大する方向に滑らかに移動することが可能となる。樹脂を一時的に溜めるユニットである樹脂溜り8の追加により、射出成形が終了した後、この樹脂溜り8を切り離すことにより、ウエルドライン上にある板状に近いフィラー6は配向をあまり変えることがない樹脂成形品を得ることが可能となる。樹脂溜り8を設けたことにより、樹脂同士が合流する手前で流動速度を遅延させるような樹脂の流れを形成することによって、ウエルドライン上にある板状に近いフィラー6は配向をあまり変えることなく、樹脂と共に充填される。配向の乱れを防止し、光の反射の向きを揃えることが可能となり、光沢を強調したメタリック成形のデザインが可能となる。
【0023】
以上のように本実施の形態によれば、光を透過する樹脂に光を反射する金属粉を含む場合において、溶融樹脂を注入するためのゲートの間に発生するウエルドラインに生じる樹脂の配光の乱れを防止することができるので、意匠性を損なうことがなく、フィラーの光の反射を生かしたメタリック成形によるデザイン効果が得られる。
【0024】
(実施の形態の特徴)
上記実施形態において特徴的な部分を以下に列記する。なお、上記実施形態に含まれる発明は、以下に限定されるものではない。なお、各構成の後ろに括弧で記載したものは、特徴の理解を助けるために記載した、各構成の具体例である。各構成はこれらの具体例に限定されるものではない。また、各特徴について記載された効果を得るためは、記載された特徴以外の構成は変形または削除されてもよい。
【0025】
[F1]
製品の外装枠(偏肉成形品1)であって、
光透過性を有する樹脂と、
前記樹脂の内部に含まれたフィラー(6)と、
前記樹脂が流入された際の樹脂の入り口である少なくとも2つのゲート(2)と、
前記2つのゲートから流入された前記樹脂が合流する合流部の位置を含む範囲において前記範囲の周辺部の厚みよりも薄く形成されている薄肉部(4)と、を備える。
(効果)製品の外装枠において、立体的で光沢感のある意匠を表現することができる。
【0026】
[F2]
F1記載の外装枠であって、前記フィラー(6)は、無機物から構成されたものである。
【0027】
[F3]
F1記載の外装枠であって、前記フィラー(6)は、金属粉、鉱物、または、セラミックから構成されたものである。
【0028】
[F4]
F1からF3のいずれかに記載の外装枠であって、前記薄肉部(4)は、前記製品の前面部(7)に形成されておらず、前面部以外の側面(段部10)に形成されている。
【0029】
[F5]
F1からF4のいずれかに記載の外装枠であって、前記ゲート(2)は、前記製品の前面部(7)に形成されておらず、前面部以外の側面に形成されている。
【0030】
[F6]
F1からF5のいずれかに記載の外装枠であって、前記樹脂が合流する部分と一方のゲートとの間に樹脂を一時的に溜めるための樹脂溜り部(樹脂溜り8)を備える。
【0031】
[F7]
F6に記載の外装枠前記樹脂溜り部は、前記製品の前面部(7)に形成されておらず、前面部以外の側面に形成されている。
【0032】
[F8]
F1からF7のいずれかに記載の外装枠であって、前記薄肉部(4)は、樹脂の主流動方向に対して直交する方向における肉厚がゲートに近い側から順次薄く変化している。
【0033】
[F9]
F1からF8のいずれかに記載の外装枠であって、前記薄肉部は、前記樹脂の合流部が最も薄くなるような形状を有し、更に樹脂の主流動方向に直交する方向の断面において、樹脂の合流部でゲートに近い側の肉厚が最も薄くなるような形状となるように、前記断面の形状が漸近的に変化している。
【0034】
[F10]
樹脂によって成型された製品の外装枠(偏肉成形品1)であって、
前記製品の前面側に配置されている前面部(7)と、
前記製品の前面部以外に配置されているフランジ部(フランジ面3)と、
前記フランジ部に配置されており、前記樹脂が流入された際の樹脂の入り口である複数のゲート部(ゲート2)と、
前記複数のゲート部から流入された前記樹脂が合流する合流部の位置を含む範囲において前記範囲の周辺部の厚みよりも薄く形成されている薄肉部(4)と、を備え、
前記薄肉部の前記範囲は、前記前面部よりも前記ゲート側に配置されている。
【0035】
[F11]
F10に記載の外装枠であって、前記樹脂の中に分散している前記樹脂よりも反射率が大きい材料の小片(フィラー6)を複数備える。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明の外装枠はデザイン性が高く、プラズマテレビや液晶テレビの外装枠であるキャビネットの表示部周辺に設置するのに特に有用である。
【符号の説明】
【0037】
1 偏肉成形品
2 ゲート
3 フランジ面
4 薄肉部
5 樹脂合流付近
6 フィラー
7 前面部
8 樹脂溜り
9 ウエルドライン
10 段部
11 ゲートカット跡
12 バックカバー
13 ランナー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品の外装枠であって、
光透過性を有する樹脂と、
前記樹脂の内部に含まれたフィラーと、
前記樹脂が流入された際の樹脂の入り口である少なくとも2つのゲートと、
前記2つのゲートから流入された前記樹脂が合流する合流部の位置を含む範囲において前記範囲の周辺部の厚みよりも薄く形成されている薄肉部と、
を備える外装枠。
【請求項2】
前記フィラーは、無機物から構成されたものであることを特徴とする請求項1記載の外装枠。
【請求項3】
前記フィラーは、金属粉、鉱物、または、セラミックから構成されたものであることを特徴とする請求項1記載の外装枠。
【請求項4】
前記薄肉部は、前記製品の前面部に形成されておらず、前面部以外の側面に形成されている、請求項1から3のいずれかに記載の外装枠。
【請求項5】
前記ゲートは、前記製品の前面部に形成されておらず、前面部以外の側面に形成されている、請求項1から4のいずれかに記載の外装枠。
【請求項6】
前記樹脂が合流する部分と一方のゲートとの間に樹脂を一時的に溜めるための樹脂溜り部を備える、請求項1から5のいずれかに記載の外装枠。
【請求項7】
前記樹脂溜り部は、前記製品の前面部に形成されておらず、前面部以外の側面に形成されている、請求項6に記載の外装枠。
【請求項8】
前記薄肉部は、樹脂の主流動方向に対して直交する方向における肉厚がゲートに近い側から順次薄く変化している、請求項1から7のいずれかに記載の外装枠。
【請求項9】
前記薄肉部は、前記樹脂の合流部が最も薄くなるような形状を有し、更に樹脂の主流動方向に直交する方向の断面において、樹脂の合流部でゲートに近い側の肉厚が最も薄くなるような形状となるように、前記断面の形状が漸近的に変化している、請求項1から8のいずれかに記載の外装枠。
【請求項10】
樹脂によって成型された製品の外装枠であって、
前記製品の前面側に配置されている前面部と、
前記製品の前面部以外に配置されているフランジ部と、
前記フランジ部に配置されており、前記樹脂が流入された際の樹脂の入り口である複数のゲート部と、
前記複数のゲート部から流入された前記樹脂が合流する合流部の位置を含む範囲において前記範囲の周辺部の厚みよりも薄く形成されている薄肉部と、を備え、
前記薄肉部の前記範囲は、前記前面部よりも前記ゲート側に配置されている、
外装枠。
【請求項11】
前記樹脂の中に分散している前記樹脂よりも反射率が大きい材料の小片を複数備える、
請求項10に記載の外装枠。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−40756(P2012−40756A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−183567(P2010−183567)
【出願日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】