説明

広告出力装置、広告出力方法及びプログラム

【課題】複数の広告を表示する場合に広告に応じてユーザが行動を起こす可能性を高くすることができるようにする。
【解決手段】Webサーバ20は、複数の広告の中から、画面1に表示する所定数の広告2を決定する。Webサーバ20は、過去にユーザが広告2をクリックしたことを示すクリックログを記憶するクリックログ記憶部255と、所定数の広告の組み合わせのうち、過去に当該広告をクリックしたユニークユーザの数が最も多くなるものを選択する広告選択部213と、広告選択部213が選択した広告を含む画面情報を作成するWebページ作成部212とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告出力装置、広告出力方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来複数の広告を表示(リスティング)する場合においては、CTR(Click Through Rate)やCPM(Cost Per Mille)などによる広告評価の高いものの順にリスティングしていた。評価に応じて広告を選択するのは、広告に応じてユーザが行動を起こす(Webページの場合はクリックする)可能性を上げようとするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】2007−272814号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、あるユーザはコーラの広告をクリックし、果実風味の炭酸飲料の広告もクリックしているというようなことが起きている場合、このユーザはコーラ味であろうが果実風味であろうが炭酸飲料に反応しているのであるから、同じ炭酸飲料の広告を2つ表示したときにそのいずれかがクリックされる確率は、1つの炭酸飲料の広告しか表示しなかったときにその1つの広告がクリックされる確率の2倍にはならず、むしろ2倍よりも小さくなることが想定される。このような場合には、炭酸飲料の広告は一つにしておき、他のカテゴリの広告を出した方が、広告がクリックされる確率が高くなることがありうる。
【0005】
特許文献1には、広告のカテゴリとコンテンツのカテゴリとをマッチさせつつ、複数の広告を表示する場合に、同じカテゴリの広告が表示されないようにすることが記載されているが、あくまでコンテンツと広告との一致度を上げることを目指すものであり、同じカテゴリの広告が複数表示されないようにしたとしても、ユーザが行動を起こす可能性が高まるかどうか分からない。
【0006】
本発明は、このような背景を鑑みてなされたものであり、複数の広告を表示する場合に広告に応じてユーザが行動を起こす可能性を高くすることのできる、広告出力装置、広告出力方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、複数の広告の中から、表示する所定数の広告を出力する装置であって、ユーザ及び前記広告に対応付けて、過去に前記ユーザが前記広告に応じた行動を起こしたことを示す行動履歴情報を記憶する行動履歴記憶部と、前記行動履歴記憶部を参照して、前記所定数の広告の組み合わせのうち、過去に前記行動を起こした重複ない前記ユーザの数が最も多くなるものを選択する広告選択部と、前記選択した広告を出力する広告出力部と、を備えることとする。
【0008】
また、本発明の広告出力装置では、前記広告選択部は、前記広告のそれぞれについて、前記行動履歴記憶部から、当該広告に対応する重複ない前記ユーザの数である行動数を算出する行動数算出部と、前記行動数に応じて、前記複数の広告の中から、表示する第1の広告を決定する広告決定部と、前記第1の広告とは異なる他の前記広告のそれぞれについて、前記行動履歴記憶部から、前記第1の広告に対応する前記ユーザのうち当該他の広告にも対応する前記ユーザの数である相関行動数を算出する相関行動数算出部と、を備え、前記広告決定部はさらに、前記行動数から前記相関行動数を減じた値に応じて、前記複数の広告の中から、前記第1の広告とともに表示すべき第2の広告を決定するようにしてもよい。
【0009】
また、本発明の広告出力装置は、前記ユーザの総数を決定するための総数情報を記憶する総数情報記憶部を備え、前記行動数算出部は、前記行動数を前記総数で割った値である行動率を算出し、前記広告決定部は、前記行動率に応じて前記第1の広告を決定し、前記相関行動数算出部は、前記他の広告のそれぞれについて、前記相関行動数を前記総数で割った値を、前記第1の広告についての前記行動率に前記他の広告についての前記行動率を乗じた値で割った商である相関率を算出し、前記広告決定部は、前記行動率から前記相関率を減算した値に応じて、前記第2の広告を決定するようにしてもよい。
【0010】
また、本発明の広告出力装置は、前記広告ごとに入札額を記憶する入札額記憶部をさらに備え、前記広告決定部は、前記行動率に前記入札額を乗じた値に応じて前記第1の広告を決定し、前記行動率から前記相関率を減算した値に前記入札額を乗じた値に応じて、前記第2の広告を決定するようにしてもよい。
【0011】
また、本発明の広告出力装置は、前記広告ごとに当該広告が属するカテゴリを記憶するカテゴリ記憶部を備え、前記行動履歴情報には、前記広告のカテゴリを特定するカテゴリ特定情報が含まれており、前記広告選択部は、前記行動履歴記憶部を参照して、前記所定数の前記カテゴリの組み合わせのうち、過去に前記行動を起こした重複ない前記ユーザの数が最も多くなるものを選択し、前記選択したカテゴリに対応する前記広告を選択するようにしてもよい。
【0012】
また、本発明の他の態様は、複数の広告の中から、表示する所定数の広告を出力する装置であって、ユーザ及び前記広告に対応付けて、前記ユーザに対して前記広告が表示された数であるインプレッション数を算出するためのインプレッション情報を記憶するインプレッション記憶部と、前記ユーザ及び前記広告に対応付けて、過去に前記ユーザが前記広告に応じた行動を起こしたことを示す行動履歴情報を記憶する行動履歴記憶部と、前記行動履歴記憶部及びインプレッション記憶部を参照して、前記所定数の広告の組み合わせのうち、過去に前記行動を起こした重複ない前記ユーザに対応する前記インプレッション数の合計が最も多くなるものを選択する広告選択部と、前記選択した広告を出力する広告出力部と、を備えることとする。
【0013】
また、本発明の他の態様は、複数の広告を決定する方法であって、コンピュータが、ユーザ及び前記広告に対応付けて、過去に前記ユーザが前記広告に応じた行動を起こしたことを示す行動履歴情報を記憶し、前記行動履歴情報を参照して、前記所定数の広告の組み合わせのうち、過去に前記行動を起こした重複ない前記ユーザの数が最も多くなるものを選択し、前記選択した広告を出力することとする。
【0014】
また、本発明の他の態様は、複数の広告を決定するためのプログラムであって、コンピュータに、ユーザ及び前記広告に対応付けて、過去に前記ユーザが前記広告に応じた行動を起こしたことを示す行動履歴情報を記憶するステップと、前記行動履歴情報を参照して、前記所定数の広告の組み合わせのうち、過去に前記行動を起こした重複ない前記ユーザの数が最も多くなるものを選択するステップと、前記選択した広告を出力するステップと、を実行させることとする。
【0015】
その他本願が開示する課題やその解決方法については、発明の実施形態の欄及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、複数の広告を表示する場合に広告に応じてユーザが行動を起こす可能性を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施形態の広告システムにおいて表示される画面1の一例を示す図である。
【図2】本実施形態における広告の選択の概要を説明する図である。
【図3】本実施形態の広告表示システムの構成例を示す図である。
【図4】Webサーバ20のハードウェア構成例を示す図である。
【図5】Webサーバ20のソフトウェア構成例を示す図である。
【図6】広告情報の構成例を示す図である。
【図7】ユーザ情報の構成例を示す図である。
【図8】インプレッションログの構成例を示す図である。
【図9】クリックログの構成例を示す図である。
【図10】Webサーバ20により行われる処理の流れを示す図である。
【図11】図10のステップS408における広告の選択処理の流れを示す図である。
【図12】カテゴリごとにクリック率及び相関率を算出する場合の広告の選択処理の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
==(1)発明の概要==
以下、本発明の一実施形態に係る広告表示システムについて説明する。本実施形態において広告とは、Webページの閲覧時に表示されるいわゆるバナー広告を想定する。図1は本実施形態の広告システムにおいて表示される画面1の一例を示す図である。画面1には、各種の情報とともに複数の広告2が表示される。
【0019】
本実施形態の広告表示システムは、広告2がクリックされる可能性を高めようとするものであり、具体的には、過去に広告をクリックした重複ないユーザ(ユニークユーザ)の数が最も多くなるように広告を選択する。
【0020】
ここで、n個の広告からk個の広告(k<n)を選択して同じWebページに表示することを考える。広告iをクリックしたことのあるユーザの割合(本実施形態ではこの割合をクリック率という。)をpとすると、次式(E1)にように、Webページ全体としてのクリック率は、全ての広告がクリックされない確率を1から減じたものとなり、各クリック率が独立であれば、全てのクリック率の合計とほぼ等しいことになる。

【0021】
したがって、図2(1)に示すように、3つの広告のクリック率がp>p>pである場合、この3つの広告から2つの広告を選択するときには、単純に大きいクリック率の広告から順に2つを選択すればよく、第1広告と第2広告を選択すれば、Webページのクリック率を最大にすることができる。
【0022】
しかしながら、図2(2)に示すようにクリック率に相関がある場合、すなわち、ある広告と他の広告の両方をクリックしたことのあるユーザが数多く存在する場合には、単純にクリック率の大きい順に選択してもWebページのクリック率を最大にすることができない。図2(2)の例では、広告iと広告jとの両方をクリックしたことのあるユーザの数の割合(以下、相関率という。)をqijとした場合には、次式(E2)のように、Webページ全体としてのクリック率は、2つの広告のクリック率を足したものから相関率を減じた上で計算する必要がある。なお、本実施形態では、3つ以上の広告の相関率は考慮せず、2つの広告の相関率のみを用いて近似計算するものとする。

【0023】
3つの広告のクリック率がp>p>pである場合、クリック率を単純に足した合計値では、第1広告と第2広告との組み合わせが最適となるが、図2(2)の例ではq12がかなり大きいことから、相関率を考慮するとp+p−q12<p+p−q13となり、第1広告と第2広告との組み合わせよりも第1広告と第3広告の組み合わせの方がWebページ全体としてのクリック率が大きくなる。
【0024】
そこで、本実施形態の広告表示システムでは、Webページ全体として広告のいずれかがクリックされる可能性が高くなるように、相関率を控除したクリック率に応じて広告を選択するようにしている。
【0025】
==(2)システムの全体構成==
図3は、本実施形態の広告表示システムの構成例を示す図である。本実施形態の広告表示システムは、ユーザ端末10と通信ネットワーク30を介して通信可能に接続されるWebサーバ20を含んで構成される。
【0026】
通信ネットワーク30は、例えば公衆電話回線網や専用通信回線網、携帯電話回線網、無線通信網、イーサネット(登録商標)などにより構築される、インターネットやLAN(Local Area Network)である。
【0027】
Webサーバ20は、画像や動画、テキストなどの各種のコンテンツをHTTP(HyperText Transfer Protocol)に従って提供する、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータなどのコンピュータである。ユーザ端末10は、Webサーバ20が提供する各種のWebページを閲覧するブラウザを動作させる、例えばパーソナルコンピュータやタブレットコンピュータ、携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistant)などのコンピュータである。
【0028】
ユーザ端末10はHTTPのリクエストをWebサーバ20に送信し、リクエストに応じてWebサーバ20から送信される、HTML(HyperText Markup Language)により記述されるWebページを受信してディスプレイに表示する。リクエストにはユーザ端末10を操作しているユーザを特定するための情報が設定される。本実施形態では、リクエストには、ユーザの識別情報(以下、ユーザIDという。)が設定されるものとするが、例えば、ユーザ端末10とWebサーバ20との間のセッションごとにWebサーバ20がセッション情報としてユーザIDを記録しておき、リクエストにはセッションを特定する情報を設定するようにしてもよい。
【0029】
==(3)Webサーバ20のハードウェア構成==
図4はWebサーバ20のハードウェア構成例を示す図である。Webサーバ20は、CPU201、メモリ202、記憶装置203、通信インタフェース204、入力装置205、出力装置206を備える。記憶装置203は、各種のデータやプログラムを記憶する、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなどである。通信インタフェース204は、通信ネットワーク30に接続するためのインタフェースであり、例えばイーサネット(登録商標)に接続するためのアダプタ、公衆電話回線網に接続するためのモデム、無線通信を行うための無線通信機、シリアル通信のためのUSB(Universal Serial Bus)コネクタやRS232Cコネクタなどである。入力装置205は、データを入力する、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、ボタン、マイクロフォンなどである。出力装置206は、データを出力する、例えばディスプレイやプリンタ、スピーカなどである。
【0030】
==(4)Webサーバ20のソフトウェア構成==
図5はWebサーバ20のソフトウェア構成例を示す図である。Webサーバ20は、HTTP処理部211、Webページ作成部212、広告選択部213、ログ収集部214、Web情報データベース251、広告データベース252、ユーザデータベース253、インプレッションログ記憶部254、クリックログ記憶部255を備えている。
なお、HTTP処理部211、Webページ作成部212、広告選択部213、ログ収集部214の各機能部は、Webサーバ20が備えるCPU201が記憶装置202に記憶されているプログラムを実行することにより実現され、Web情報データベース251、広告データベース252、ユーザデータベース253、インプレッションログ記憶部254、クリックログ記憶部255の各記憶部は、Webサーバ20が備えるメモリ202及び記憶装置203が提供する記憶領域の一部として実現される。
【0031】
==(5)記憶部の説明==
Web情報データベース251は、Webページを作成するための情報(以下、Web情報という。)を記憶する。Web情報は、例えば、HTMLで記述されたファイルや、CGI(Common Gateway Interface)などの仕組みにより実行されるプログラムを格納したプログラムファイル、画像ファイルなどである。Web情報データベース251は、例えば、Webサーバ20で動作するオペレーティングシステムが提供するファイルシステムのディレクトリやフォルダにより実現することができる。
【0032】
広告データベース252(本発明の入札額記憶部及びカテゴリ記憶部に該当する。)は、広告を表示するための情報(以下、広告情報という。)を記憶する。図6は、広告データベース252に記憶される広告情報の構成例を示す図である。広告情報には、広告の識別情報である広告IDに対応付けて、広告のカテゴリ、広告に関するURL(Uniform Resource Locator)、広告のタイトル、入札額、及び、広告をクリックしたことのあるユーザの割合(以下、クリック率という。)が含まれる。入札額は、広告がクリックされた場合に広告主から支払われる単価であり、広告主により決定される。クリック率は、過去に広告をクリックしたことのあるユーザの頭数を全ユーザの頭数で割った比率である。
【0033】
本実施形態では、タイトルの文字列を画面1の広告2として表示するものとする。広告2には広告IDを指定した所定のURL(ホスト名にWebサーバ20が指定されるものとする。以下、リダイレクトURLという。)へのリンクが設定される。広告2がクリックされると、広告IDを含むリクエストがWebサーバ20に送信され、後述するログ収集部214によりクリックされたことのログが収集され、HTTP処理部211により広告IDに対応する広告情報のURLにリダイレクトされる(例えば、当該URLをリダイレクト先として指定した応答が送信される。)。これにより、広告に応じたユーザの行動(クリック)を検知することができる。
【0034】
なお、広告として画像や動画などを表示し、あるいは音声を出力させるようにしてもよく、その場合には、例えば広告情報には、広告として表示する画像や動画のデータを示すURLを追加するようにすることができる。
【0035】
ユーザデータベース253(本発明の総数情報記憶部に該当する。)は、ユーザに関する情報(以下、ユーザ情報という。)を記憶する。図7は、ユーザデータベース253に記憶されるユーザ情報の構成例を示す図である。ユーザ情報には、ユーザIDに対応付けて、ユーザ名及びユーザの属性が含まれる。ユーザの属性には、例えば、ユーザの性別や年代、居住地域、勤務地域、趣味、興味の対象など、ユーザに関する任意の属性を設定することができる。また、ユーザデータベース253は、ユーザデータベース253に登録されているユーザ情報の数(すなわち、全てのユーザの頭数である。以下、ユーザ総数という。)を記憶している。
なお、ユーザデータベース253は、ユーザ総数を記憶せず、ユーザ情報の数をカウントすることでユーザ総数を算出するようにしてもよい。
【0036】
インプレッションログ記憶部254(本発明のインプレッション記憶部に該当する。)は、ユーザの閲覧した画面に広告が表示されたこと(インプレッションと呼ばれる。)を示す情報(以下、インプレッションログという。)を記憶する。図8は、インプレッションログ記憶部254に記憶されるインプレッションログの構成例を示す図である。インプレッションログには、画面1に広告2が表示された日時(配信日時)、画面1を閲覧したユーザを示すユーザID、画面1に表示された広告2を示す広告ID及び当該広告のカテゴリが含まれる。
図1の画面1の例では、3つの広告2が表示されているので、ユーザが画面1を1度閲覧すると3つのインプレッションログが登録されることになる。
【0037】
クリックログ記憶部255(本発明の行動履歴記憶部に該当する。)は、ユーザが画面1に表示された広告2をクリックしたことを示す情報(以下、クリックログという。)を記憶する。図9は、クリックログ記憶部255に記憶されるクリックログの構成例を示す図である。クリックログには、クリックしたユーザを示すユーザID、クリックした広告2を示す広告ID、当該広告のカテゴリ、及び日時(クリック日時)が含まれる。
【0038】
==(6)機能部の説明==
HTTP処理部211は、HTTPの処理を行う。HTTP処理部211は、ユーザ端末10から送信されるHTTPのリクエストを受信する。
リクエストにリダイレクトURLが指定されていた場合、HTTP処理部211は、ログ収集部214を呼び出してクリックログを登録させた上で、リクエストに含まれている広告IDに対応する広告情報を広告データベース252から読み出し、読み出した広告情報に含まれているURLをリダイレクト先として指定した応答をユーザ端末10に応答する。
リクエストにリダイレクトURL以外の、Webページを示すURLが指定された場合には、HTTP処理部211は、Webページ作成部212を呼び出してWebページを表示するための情報(以下、画面情報という。画面情報は例えばHTMLファイルである。)を作成させ、Webページ作成部212が作成した画像情報をユーザ端末10に応答し、ログ収集部214を呼び出してインプレッションログを登録させる。
【0039】
Webページ作成部212(本発明の広告出力部に該当する。)は、Webページを表示するための画面情報を作成する。Webページ作成部212は、広告選択部213を呼び出して画面1に表示させる広告2を選択させ、選択された広告が広告2として表示され、広告2がクリックされた場合には、リダイレクトURLにアクセスするように、例えばリンクタグを設定した文字列を画面情報に挿入する。なお、Webページ作成部212が、広告2以外の各種のコンテンツを作成する処理については、一般的なWebサーバによる処理を用いるものとして、ここでは説明を省略する。
【0040】
広告選択部213は、Webページに表示する広告を選択する。広告選択部213は、配信候補抽出部231、クリック率算出部232、相関率算出部233、広告決定部234を備えている。なお、配信候補抽出部231、クリック率算出部232、相関率算出部233、広告決定部234も、CPU201が記憶装置203に記憶されているプログラムをメモリ202に読み出して実行することにより実現される。
【0041】
配信候補抽出部231は、広告の候補を決定する。配信候補抽出部231は、広告データベース252から所定数(例えば10個や50個、100個など、任意の数を指定することができる。)の広告情報を読み出す。本実施形態では、配信候補抽出部231は、クリック率の多い順に所定数の広告情報を読み出すものとするが、例えば、ユーザの属性に応じて広告情報を読み出すようにしてもよいし、広告ごとにCTR、CPM、eCPMなどに応じて評価を行い、評価の高い順に所定数の広告情報を読み出すようにしてもよい。なお、配信候補抽出部231が、数ある広告の中から所定数の広告を選択する処理については、一般的な広告の選択処理を用いることができる。
【0042】
クリック率算出部232(本発明の行動数算出部に該当する。)は、広告のクリック率を算出する。本実施形態では、クリック率算出部232は、後述するログ収集部214がクリックログを登録する際にクリック率を算出して広告情報を更新するものとするが、広告を選択する際に配信候補抽出部231が決定した候補についてクリック率を算出するようにしてもよい。クリック率算出部232は、クリックログがクリックログ記憶部255に登録された場合に、クリックログ記憶部255において当該クリックログの広告IDに対応する重複ないユーザIDの数をカウントし、カウントした数をユーザ総数で割ってクリック率を算出する。クリック率算出部232は、クリックログの広告IDに対応する広告データベース252のクリック率を、上記算出したクリック率に更新する。
【0043】
相関率算出部233(本発明の相関行動数算出部に該当する。)は、相関率を算出する。相関値算出部233は、2つの広告についてどちらもクリックしたことのあるユーザの数をユーザ総数で割った値を、両方の広告のクリック率を乗じた値で割って相関率を算出する。
【0044】
ユーザ総数をUとし、広告aをクリックしたことのあるユーザの数、すなわちクリックログ記憶部255における広告aに対応する重複ないユーザIDの数をuとし、広告aについてのクリック率をpとし、広告bをクリックしたことのあるユーザの数、すなわちクリックログ記憶部255における広告bに対応する重複ないユーザIDの数をuとし、広告bについてのクリック率をpとした場合、相関率qabは、次の式(E3)〜(E6)により算出される。




なお、式(E6)は、qabがクリック率p、pを超えないように調整するための計算処理である。
【0045】
広告決定部234は、配信候補抽出部231が決定した候補の中から、表示する広告を決定する。広告決定部234は、クリック率の合計から広告の各ペアの相関率の合計を減じた値が最も大きくなるように広告を決定する。
【0046】
本実施形態では、広告決定部234は、まず広告の候補の中から最もクリック率の大きい広告jを表示する広告として決定して候補から除外する。広告決定部234は、残りの候補の広告iのそれぞれについて、相関率qijを算出して、クリック率pから相関率qijを減算し、相関率を減算したクリック率pの中で最も大きいものを表示する広告として決定して候補から除外する。これを所定数の広告を選択するまで繰り返すことで、クリック率の合計から広告の各ペアの相関率の合計を減じた値が最も大きくなるように広告が決定される。
【0047】
ログ収集部214は、インプレッションログ及びクリックログを登録する。ログ収集部214は、HTTPにリダイレクトURLが指定されていた場合には、リダイレクトURLに指定されている広告IDに対応するカテゴリを広告データベース252から読み出し、HTTPのリクエストを送信したユーザを示すユーザID、広告ID、読み出したカテゴリ、及び現在の日時を設定したクリックログを作成してクリックログ記憶部255に登録する。また、ログ収集部214はクリック率算出部232を呼び出してクリック率を更新させる。HTTPにリダイレクトURL以外のURLが指定されていた場合には、ログ収集部214は、広告選択部213が選択した広告のそれぞれについて、現在日時、HTTPのリクエストを送信したユーザのユーザID、広告を示す広告ID、及び当該広告のカテゴリを含むインプレッションログを作成してインプレッションログ記憶部254に登録する。
【0048】
==(7)処理の説明==
図10は、Webサーバ20により行われる処理の流れを示す図である。
HTTP処理部211は、ユーザ端末10からHTTPのリクエストを受信すると(S401)、リクエストにリダイレクトURLが指定されているか否かにより、広告がクリックされたか否かを判定する(S402)。
【0049】
広告がクリックされたと判定した場合(S402:YES)、ログ収集部214は、リダイレクトURLに設定されている広告IDに対応する広告情報を広告データベース252から読み出し、リクエストに設定されているユーザID、広告ID、広告情報のカテゴリ及び現在日時を含むクリックログを作成してクリックログ記憶部255に登録する(S403)。
【0050】
クリック率算出部232は、リダイレクトURLに設定されている広告IDに対応する重複ないユーザIDの数をクリックログ記憶部255から算出してクリック数とし(S404)、ユーザデータベース253から読み出したユーザ総数でクリック数を割ってクリック率を算出する(S405)。クリック率算出部232は、リダイレクトURLに設定されている広告IDに対応する広告データベース252のクリック率を、算出したクリック率に更新する(S406)。
HTTP処理部211は、広告情報のURLにリダイレクトするようにHTTPのレスポンスをユーザ端末10に送信する(S407)。
【0051】
一方、広告がクリックされていないと判断した場合には(S402:NO)、図11の処理により、広告選択部213が選択した広告の広告情報を含む広告リストを作成する(S408)。なお、図11に示す広告情報の選択処理については後述する。
【0052】
Webページ作成部212は、リクエストに応じて各種のコンテンツを表示するためのHTMLファイルなどの画面情報を作成する(S409)。なお、ステップS409における画面情報の作成処理は、一般的なWebサーバによる処理を採用することができる。
【0053】
Webページ作成部212は、広告リストに含まれる各広告情報について、所定のURLの引数に広告情報に含まれる広告IDを設定したリダイレクトURLを作成する(S410)。リダイレクトURLは、例えば「www.foobar.com/ad?id=xxxx」という形式とすることができる。Webページ作成部212は、広告リストに含まれる各広告情報について、広告情報に含まれるタイトルを内容として含むリダイレクトURLへのリンクタグ(例えば、「<a href="http://www.foobar.com/ad?id=xxxx">タイトル</a>」という形式とすることができる。)を画面情報に挿入する(S411)。
【0054】
HTTP処理部211は、作成された画面情報をリクエストへの応答としてユーザ端末10に送信する(S412)。ログ収集部214は、広告リストに含まれる各広告情報について、リクエストに設定されていたユーザID、広告情報に含まれる広告ID及びカテゴリ、並びに現在日時を含むインプレッションログを作成してインプレッションログ記憶部254に登録する(S413)。
【0055】
図11は、ステップS408における広告の選択処理の流れを示す図である。
配信候補抽出部231は、広告データベース252から所定数m個の広告情報を抽出して候補リストとする(S421)。なお、広告データベース252からどのような広告情報を抽出するかは任意に設定可能である。例えば、ランダムにm個の広告情報を抽出するようにしてもよいし、クリック率の高いものから順にm個の広告を抽出するようにしてもよい。また、ユーザが興味を有しているカテゴリをユーザ情報の属性として記憶しておき、そのカテゴリにマッチする広告情報をm個抽出するようにしてもよい。
【0056】
クリック率算出部232は、候補リストに含まれている各広告情報に対応するクリック率を変数p(広告ID)に設定し(S422)、広告決定部234は、変数nに0を設定する(S423)。
【0057】
広告決定部234は、最も大きいクリック率p(広告ID)となる広告IDをaとし(S424)、aに対応する広告情報を候補リストから削除して広告リストに追加し(S425)、nをインクリメントする(S426)。
nが、画面1に表示する広告2の数k(図1の例では3)以下であれば(S427:YES)、候補リストに含まれている各広告情報について以下の処理が行われる。
【0058】
相関値算出部233は、広告情報の広告IDをbとして(S428)、クリックログ記憶部255から、aに対応するユーザIDを重複なく抽出してLとし(S429)、bに対応するユーザIDを重複なく抽出してLとする(S430)、L及びLの両方に含まれているユーザIDを抽出してLabとする(S431)。相関値算出部233は、Labに含まれるユーザIDの数をカウントしてuabとし(S432)、ユーザデータベース253から取得したユーザ総数でuabを割った商をPとする(S433)。相関値算出部233は、aに対応するクリック率p(a)と、bに対応するクリック率p(b)とを乗じた値でPを割ってQabを算出し(S434)、式(E6)により相関率qabを算出する(S435)。これにより、式(E3)〜(E6)によるqabが算出される。相関値算出部233は、bに対応するクリック率p(b)から相関率qabを減算する(S436)。
【0059】
以上の処理を候補リスト中の各広告情報について繰り返した後、nがkを超えるまで(S427)、ステップS424からの処理を繰り返す。
このようにして、クリック率の合計から広告の各ペアの相関率を減算した値が最大となるような広告の組み合わせが広告リストに登録される。
【0060】
以上説明したように、本実施形態の広告表示システムによれば、クリック率の合計から各広告ペアの相関率を減算した値が最大となるように、画面1に表示される広告2の組み合わせを選択することができる。すなわち、Webページ全体でのクリック率が大きくなるように広告2の組み合わせを決定することができる。したがって、画面全体として広告がクリックされる可能性を高めることができる。よって、広告主にとっては、広告効果を最大化することが可能となり、広告の掲載者(Webサーバ20の運営者)にとっては、クリックにより広告料の発生する場合には、収益を向上することが可能となる。
【0061】
また、候補となった項目の中からk個の広告を抽出する全ての組み合わせについて、クリック率及び相関率を計算することも可能であるが、本実施形態では、候補の中から最もクリック率の大きい広告を1つ選択し、他の候補については当該選択された広告との相関率をクリック率から減算していくことでWebページ全体としてのクリック率を計算することができる。これにより、Webページ全体のクリック率の算出に係る計算負荷を軽減することができる。
【0062】
==(8)変形例1:カテゴリ==
本実施形態では、クリック率及び相関率に基づいて直接広告を選択するものとしたが、クリック率及び相関率に基づいてカテゴリを選択するようにしてもよい。
この場合、式(E3)〜(E6)において、u及びuは、それぞれカテゴリa及びbに属する広告をクリックしたユーザの数とし、uabは、カテゴリaに属する広告と、カテゴリbに属する広告との両方をクリックしたユーザの数とする。
【0063】
この場合における広告の選択処理の流れを図12に示す。図12の処理は、カテゴリに応じて広告を選択するように図11の処理を変更したものであるので、図11の処理との違いについて説明する。図12の処理では、ステップS421において、配信候補抽出部231は、広告データベース252からカテゴリを重複なく読み出して、その中からm個のカテゴリを抽出する。なお、カテゴリの選択は、任意の処理で行うことができる。例えば、ランダムに選択してもよいし、所定の順序で選択してもよい。また、ユーザの属性に応じて選択するようにしてもよい。
【0064】
ステップS422において、クリック率算出部232は、候補リストに含まれている各カテゴリについて、クリックログ記憶部255から当該カテゴリに対応する重複ないユーザIDの数をカウントし、カウントした数をユーザ数で割ってクリック率p(カテゴリ)を算出する。
【0065】
ステップS424において、広告決定部234は、最も大きいクリック率p(カテゴリ)となるカテゴリをaとし、aを候補リストから削除してカテゴリリストに追加する。ステップS428〜S436の処理は、候補リストに含まれる各カテゴリについて行われ、ステップS428では、相関値算出部233は、処理の対象となるカテゴリをbとする。nがkを超えた場合(S427:NO)、広告決定部234は、カテゴリリストに含まれている各カテゴリについて、カテゴリに対応する広告情報を1つ選択して広告リストに追加する(S437)。
【0066】
なお、カテゴリに属する広告の決定処理には、任意の処理を用いることができる。例えば、カテゴリに対応する広告情報をランダムに決定してもよいし、ユーザの属性に応じて決定してもよい。このようにして、カテゴリごとのクリック率及び相関率を用いて、ユーザにクリックされる可能性の高いカテゴリの広告を選択することができる。広告の数が多い場合には、カテゴリごとに計算することで、クリック率や相関率の計算に係る負荷を低減することができる。これにより、Webサーバ20のレスポンスタイムを短縮することができる。
【0067】
==(9)変形例2:インプレッション数==
また、本実施形態では、クリック率及び相関率は、ユーザの頭数から計算するものとしたが、ユーザに対して広告が表示された数(インプレッション数)により算出するようにしてもよい。
この場合、上記の式(E3)では、Uは広告の全インプレッション数、すなわち、インプレッションログの数とし、uは広告aをクリックしたユーザに対するインプレッション数とし、uは広告bをクリックしたユーザに対するインプレッション数とする。
図11の処理では、ステップS422において、クリック率算出部232は、インプレッションログ記憶部254に登録されているインプレッションログの総数をUとし、候補リストに含まれている各広告情報について、クリックログ記憶部255から広告情報の広告IDに対応するユーザIDを重複なく抽出し、抽出したユーザIDのいずれかに対応するインプレッションログの数をインプレッションログ記憶部254からカウントしてuとし、uをUで割ってクリック率p(広告ID)を算出する。ステップS432において、相関値算出部233は、Labに含まれるユーザIDのいずれかに対応するインプレッションログの数をインプレッションログ記憶部254からカウントしてuabとする。これにより、インプレッション数を用いてクリック率及び相関率を算出することができる。
【0068】
==(10)変形例3:クリック数==
また、本実施形態では、クリック率に基づいて広告を決定するものとしたが、クリック数を用いるようにしてもよい。この場合、上記の式(E3)〜(E6)に代えて次の式(E7)を用いる。

【0069】
図11の処理では、ステップS422において、クリック率算出部232は、クリックログ記憶部255から広告IDに対応するユーザIDの数をカウントして、クリックしたユーザ数をp(広告ID)とし、ステップS433、S434を省略し、ステップS435において、相関値算出部233は、p(a)及びp(b)を乗じた値でuabを割った商をqabとする。
【0070】
これにより、過去に広告をクリックしたユニークユーザの数が最大化するように広告を選択することができる。したがって、数多くのユーザにより広告がクリックされる可能性を高め、広告主にとっての広告効果を向上させるとともに、掲載者にとっての収益を増加させることができる。
【0071】
==(11)変形例4:組み合わせからの計算==
また、本実施形態では、クリック率から相関率を減じていくことで、全体としてのクリック率を求めるようにしたが、広告の組み合わせから、過去にクリックしたユニークユーザの数やクリック率を算出するようにしてもよい。例えば、相関値算出部233は、配信候補抽出部231が選択した広告の候補からk個の広告を選択した全ての組み合わせについて、k個の広告IDのいずれかに対応する重複ないユーザIDの数をクリックログ記憶部255からカウントし、カウントしたユニークユーザ数、あるいはこの数をユーザ総数で割った値が最も大きくなる組み合わせを選択するようにしてもよい。
【0072】
==(12)変形例5:広告単価の考慮==
また、本実施形態では、ユニークユーザの数が多い広告を選択するものとしたが、広告の単価を考慮するようにしてもよい。この場合、図11のステップS424において、広告決定部234は、クリック率p(広告ID)に広告情報の入札額を乗じた値が最大となる広告IDをaとして選択する。これにより、Webサイトの運営者(広告の掲載者)側での収益の最大化を図ることができる。
【0073】
==(13)その他の変形例==
また、本実施形態では、広告がクリックされたか否かを判定したが、広告に応じた行動を検知できればそれを用いてもよい。例えば、広告をみて客が来店した旨の通知を店舗のコンピュータからWebサーバ20が受信し、これに応じてクリックログを登録するようにすることもできる。
【0074】
また、本実施形態では、インプレッションログやクリックログの集計期間については条件を付けていないが、過去の所定期間におけるインプレッションログ及びクリックログに基づいてクリック率及び相関率を算出するようにしてもよい。
【0075】
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【0076】
例えば、本実施形態では、広告表示システムは1台のWebサーバ20から構成されるものとしたが、これに限らず、複数のコンピュータにより構成してもよい。例えばWebページを提供するWebサーバと、Webページを作成するアプリケーションサーバと、各種のデータを管理するデータベースサーバとから構成することもできる。
【0077】
また、広告とはWebページの一部に表示されるものとしたが、これに限らず、広告のみが表示される画面が表示されるようにしてもよいし、広告がコンテンツとは異なる別画面に表示されるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0078】
1 画面
2 広告
10 ユーザ端末
20 Webサーバ
30 通信ネットワーク
211 HTTP処理部
212 Webページ作成部
213 広告選択部
214 ログ収集部
231 配信候補抽出部
232 クリック率算出部
233 相関率算出部
234 広告決定部
251 Web情報データベース
252 広告データベース
253 ユーザデータベース
254 インプレッションログ記憶部
255 クリックログ記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の広告の中から、表示する所定数の広告を出力する装置であって、
ユーザ及び前記広告に対応付けて、過去に前記ユーザが前記広告に応じた行動を起こしたことを示す行動履歴情報を記憶する行動履歴記憶部と、
前記行動履歴記憶部を参照して、前記所定数の広告の組み合わせのうち、過去に前記行動を起こした重複ない前記ユーザの数が最も多くなるものを選択する広告選択部と、
前記選択した広告を出力する広告出力部と、
を備えることを特徴とする広告出力装置。
【請求項2】
請求項1に記載の広告出力装置であって、
前記広告選択部は、
前記広告のそれぞれについて、前記行動履歴記憶部から、当該広告に対応する重複ない前記ユーザの数である行動数を算出する行動数算出部と、
前記行動数に応じて、前記複数の広告の中から、表示する第1の広告を決定する広告決定部と、
前記第1の広告とは異なる他の前記広告のそれぞれについて、前記行動履歴記憶部から、前記第1の広告に対応する前記ユーザのうち当該他の広告にも対応する前記ユーザの数である相関行動数を算出する相関行動数算出部と、
を備え、
前記広告決定部はさらに、前記行動数から前記相関行動数を減じた値に応じて、前記複数の広告の中から、前記第1の広告とともに表示すべき第2の広告を決定すること、
を特徴とする広告出力装置
【請求項3】
請求項2に記載の広告出力装置であって、
前記ユーザの総数を決定するための総数情報を記憶する総数情報記憶部を備え、
前記行動数算出部は、前記行動数を前記総数で割った値である行動率を算出し、
前記広告決定部は、前記行動率に応じて前記第1の広告を決定し、
前記相関行動数算出部は、前記他の広告のそれぞれについて、前記相関行動数を前記総数で割った値を、前記第1の広告についての前記行動率に前記他の広告についての前記行動率を乗じた値で割った商である相関率を算出し、
前記広告決定部は、前記行動率から前記相関率を減算した値に応じて、前記第2の広告を決定すること、
を特徴とする広告出力装置。
【請求項4】
請求項3に記載の広告出力装置であって、
前記広告ごとに入札額を記憶する入札額記憶部をさらに備え、
前記広告決定部は、
前記行動率に前記入札額を乗じた値に応じて前記第1の広告を決定し、
前記行動率から前記相関率を減算した値に前記入札額を乗じた値に応じて、前記第2の広告を決定すること、
を特徴とする広告出力装置。
【請求項5】
請求項1に記載の広告出力装置であって、
前記広告ごとに当該広告が属するカテゴリを記憶するカテゴリ記憶部を備え、
前記行動履歴情報には、前記広告のカテゴリを特定するカテゴリ特定情報が含まれており、
前記広告選択部は、前記行動履歴記憶部を参照して、前記所定数の前記カテゴリの組み合わせのうち、過去に前記行動を起こした重複ない前記ユーザの数が最も多くなるものを選択し、前記選択したカテゴリに対応する前記広告を選択すること、
を特徴とする広告出力装置。
【請求項6】
複数の広告の中から、表示する所定数の広告を出力する装置であって、
ユーザ及び前記広告に対応付けて、前記ユーザに対して前記広告が表示された数であるインプレッション数を算出するためのインプレッション情報を記憶するインプレッション記憶部と、
前記ユーザ及び前記広告に対応付けて、過去に前記ユーザが前記広告に応じた行動を起こしたことを示す行動履歴情報を記憶する行動履歴記憶部と、
前記行動履歴記憶部及びインプレッション記憶部を参照して、前記所定数の広告の組み合わせのうち、過去に前記行動を起こした重複ない前記ユーザに対応する前記インプレッション数の合計が最も多くなるものを選択する広告選択部と、
前記選択した広告を出力する広告出力部と、
を備えることを特徴とする広告出力装置。
【請求項7】
複数の広告を出力する方法であって、
コンピュータが、
ユーザ及び前記広告に対応付けて、過去に前記ユーザが前記広告に応じた行動を起こしたことを示す行動履歴情報を記憶し、
前記行動履歴情報を参照して、前記所定数の広告の組み合わせのうち、過去に前記行動を起こした重複ない前記ユーザの数が最も多くなるものを選択し、
前記選択した広告を出力すること、
を特徴とする広告決定方法。
【請求項8】
複数の広告を出力するためのプログラムであって、
コンピュータに、
ユーザ及び前記広告に対応付けて、過去に前記ユーザが前記広告に応じた行動を起こしたことを示す行動履歴情報を記憶するステップと、
前記行動履歴情報を参照して、前記所定数の広告の組み合わせのうち、過去に前記行動を起こした重複ない前記ユーザの数が最も多くなるものを選択するステップと、
前記選択した広告を出力するステップと、
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−89080(P2013−89080A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−229917(P2011−229917)
【出願日】平成23年10月19日(2011.10.19)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)