説明

広告情報提供サーバとその移動体端末

【課題】 利用者にとってルート上の目印となり、かつ広告効果も高い広告情報提供サーバとその端末装置を提供する。
【解決手段】 移動体端末40の表示装置46に地図情報100を表示し、この地図100上に目的地までのルート110と、このルート110上に存在する画像情報101を表示し、この画像情報101の近傍の広告情報103を表示し、この広告情報103に移動体からの到達情報102を表示するとともに、この到達情報102を移動体40の移動にともなって補正するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体の位置により広告主までの到達情報を随時補正して提供する広告情報提供サーバとその移動体端末に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、GPS機能により移動体の位置を確認して、この移動体の位置を地図上に表示するナビゲーションシステムが広く普及している。特に、カーナビと呼ばれる車載用ナビゲーションシステムは利用者の生活にとって欠かせないものとなっており、使い勝手を向上する各種の提案がなされている。
【0003】
例えば、従来技術においては、カメラを備えた移動体から写真の投稿情報や広告情報を受け付け、これをエディタとよばれる編集者が編集して利用者に提供する技術が提案されている。また、地図上に配置される広告情報が、所定距離に近づくと拡大表示されるものも提案されている。更に、従来のカーナビでは、目的地までの予想時間が表示され、高速道路走行時には、サービスエリアやインターまでの距離が表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−15078号公報
【特許文献2】特開2005−31336号公報
【特許文献3】特開2001−91273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記従来のカーナビによれば、目的地までの到着時間やそのルートが分かるので便利である。また、ルート上で投稿された写真や広告なども表示され、また、必要により拡大表示されれば、必要な情報を入手することができる。
【0006】
また、従来技術では、高速道路などでは、途中のインターやサービスエリアまでの距離が表示されるため、トイレやガソリン補給の目印となって便利である。しかしながら、目印の無い一般道路では途中の距離が表示されない。また、風景写真などの投稿情報は道案内となる便利目印となるものであるが、その投稿情報までの距離は表示されない。また広告情報は、必要な情報を入手するときには便利であるが、通常の走行時にはルート(地図)確認の妨げとなるものであり、利用者にとって注目されるものではないため、広告効果としては低いとの課題がある。
【0007】
そこで、この発明の目的は、利用者にとってルート上の目印となり、かつ広告効果も高い広告情報提供サーバとその端末装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明では、前記目的を達成するために、移動体端末の表示画面に地図情報を表示し、この地図上に目的地までのルートと、このルート上に存在する画像情報を表示し、この画像情報の近傍の広告情報を表示し、この広告情報に移動体からの到達情報を表示するとともに、この到達情報を移動体の移動にともなって補正するようにする。
【0009】
具体的には、この発明に係る広告情報提供サーバは、通信手段を介して、移動体端末から目的地までのルート情報を取得し、撮影座標情報を備えた画像情報を管理する画像情報管理サーバから、前記ルート情報に関連した画像情報を取得して、この取得した画像情報を含む各種の情報を前記移動体端末に送信するものであって、地図情報を格納した地図情報管理データベースと、所在地の座標情報と営業時間情報を備えた広告情報を格納した広告情報管理データベースとを備え、前記移動体端末から出発時間と目的地までのルート情報を受け付け、前記画像情報管理サーバから前記ルート情報に関する画像情報を取得し、前記画像情報の前記撮影座標情報と、前記所在地の座標情報と、前記営業時間情報から、広告情報管理データベースを検索して、前記画像情報の撮影座標情報に前記移動体端末が到達した際に有効な広告情報を抽出し、前記画像情報と、この画像情報に対応して抽出された広告情報を、地図のルート上にマッピングする広告ウインドウとして生成し、前記広告ウインドウを前記移動体端末に送信し、前記広告ウインドウは、前記画像情報と、前記抽出された広告情報の名称と、広告情報の所在地までの到達情報を備えるようにする。
【0010】
この場合、画像情報管理サーバは、投稿者から投稿された検索キーワードを備えた画像情報であって、前記広告情報は、検索キーワードとなる種別情報を備えており、広告情報提供サーバは、前記ルート情報を受け付ける際に、前記検索キーワードを受け付けて、当該キーワードに該当する前記画像情報と前記広告情報を備えた前記広告ウインドウを生成する。
【0011】
また、本発明に係る移動体端末は、位置確認手段と地図情報および表示装置とを備え、通信手段を介して広告情報提供サーバと接続して、目的地までのルート情報に関する情報と、当該ルートに関連する広告情報を取得する広告情報提供システムの移動体端末であって、前記表示装置に目的地選択画面を表示して、目的地情報と出発時間情報を受け付け、この目的地情報と出発時間情報を前記広告情報提供サーバに送信し、前記広告情報提供サーバから、目的地情報に該当するルート上にマッピングされる広告ウインドウを取得し、前記ルート情報で設定されるルートを備えた地図上に前記広告ウインドウをマッピングして前記表示装置に表示し、前記広告ウインドウは、前記ルート情報に該当する撮影座標情報を備えた画像情報と、撮影座標の近傍の座標情報を備え、かつこの移動体端末が前記撮影座標に到達した際に有効な広告情報と、前記広告情報の前記座標情報までの到達情報を備えるようにする。
【0012】
この場合、前記移動体端末は、位置確認手段で取得した所定の移動距離に基づいて、前記到達情報を再計算して随時更新するようにする。また、前記移動体端末は、前記広告情報提供サーバから前記広告ウインドウを取得すると、目的地までのルートを表示して利用者の確認を求める全ルート表示画面を前記表示装置に表示し、利用者からの前記全ルート表示画面におけるルートの了解を受け付けて、移動体の現在位置を中心とするルートを備えた現在地案内画面を前記表示装置に表示し、前記全ルート表示画面は、ルートに沿って広告ウインドウがマッピングされた地図を表示する全ルート表示領域と、前記広告ウインドウを拡大した拡大ウインドウを表示するウインドウ表示領域とを備え、前記現在地案内画面は、ルートに沿って前記広告ウインドウがマッピングされた地図が表示され、前記現在地案内画面における前記広告ウインドウは、予め設定された距離に近づくとルートから外れた位置に拡大表示されるようにする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、目的地までのルートを表示する地図上に、ルート上の目印となる画像情報と、到達情報を備えた広告情報とを対で表示することで、利用者に利用されやすい広告情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】この実施例に係る広告情報提供システムのシステム構成図である。
【図2】投稿カーナビ端末の投稿情報のデータ構成図である。
【図3】投稿情報管理DBのデータ構成図である。
【図4】広告情報管理DBのデータ構成図である。
【図5】ナビゲーションシステムの動作フロー図である。
【図6】カーナビ端末の画面遷移図である。
【図7】カーナビ端末の画面遷移図である。
【図8】カーナビ端末の画面遷移図である。
【図9】カーナビ端末の画面遷移図である。
【図10】第2実施例に係る広告情報提供システムのシステム構成図である。
【図11】第2実施例に係る投稿カーナビ端末の自動撮影機能の動作フローを示したものである。
【図12】第2実施例に係る投稿カーナビ端末の撮影時の動作フローである。
【図13】第2実施例に係るカーナビ端末の動作フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図1から図13を参照して、この発明に係る広告情報提供システムを具体的に説明する。ここで、図1から図9が第1実施例に係る広告情報提供システム、図10から図13が第2実施例に係る広告情報提供システムを示している。なお、同一部位や矢印などは同一符号をもって示し重複した説明を省略する。
(第1実施例)
図1から図9は第1実施例に係る広告情報提供システムである。
【0016】
先ず、図1を参照して、この実施例に係る広告情報提供システムを具体的に説明する。ここで、図1は、この実施例に係る情報提供システムのシステム構成図である。
【0017】
図1において、符号1で総括的に示す広告情報提供システムは、利用者に目的地までの到達ルートと広告などの各種の情報を提供するナビゲーションシステム2と、利用者に提供する画像情報を収集する投稿情報収集システム3とを含んで構成される。この広告情報提供システム1は、目的地までのルート110を表示する地図100上に、このルート110の目印となる画像情報として利用者から収集した投稿情報101を広告ウインドウ120(拡大ウインドウ120a)に表示し、この広告ウインドウ120(拡大ウインドウ120a)に到達情報102を備えた広告情報103を対で表示することで、利用者に利用されやすい広告情報103を提供するものである。
【0018】
前記ナビゲーションシステム2は、利用者の自動車に設置される移動体端末(以下カーナビ端末という)40と、このカーナビ端末40に各種の情報を提供するナビゲーション管理サーバ(以下カーナビ管理サーバという)20と、カーナビ端末40やカーナビ管理サーバ20に道路事情を提供する道路情報提供サーバ30と、カーナビ管理サーバ20に対して広告情報103を申請して提供する広告申込み端末35と、これら機器を無線通信回線やネットワークで接続する通信網5とを含んで構成される。
【0019】
一方、投稿情報収集システム3は、画像情報である投稿情報101を提供する投稿カーナビ端末11と、この投稿された投稿情報101を、通信網5を介して、収集管理する投稿管理サーバ12とを含んで構成される。この実施例に係る投稿カーナビ端末11はカーナビ端末40と同種の機能を備えたものであり、カーナビ端末40が投稿カーナビ端末11に成りえるものである。
【0020】
また、この実施例では、カーナビ管理サーバ20と投稿管理サーバ12は、ナビゲーション運営会社(以下カーナビ運営会社)10が運用するシステムとしている。もちろん、この2つのサーバは別の運営会社で運用してもよい。
【0021】
投稿管理サーバ12は、この投稿管理サーバ12を統括的に制御する投稿管理制御部13と記憶装置14とを備えている。この記憶装置14には、投稿情報101を格納する投稿情報管理DB15と、投稿カーナビ端末11を備えた会員の名簿情報を備えた会員管理DB16を格納している。
【0022】
この実施例に係る投稿情報収集システム3の目的は、各会員から収集した投稿情報101を必要な他の会員に公開・提供することで、投稿情報101を共有することにある。投稿情報101を提供した会員には、対応したポイントが付与されるとともに、投稿情報101をアルバムとして蓄積したり、あるいは付属情報の書き込みも行うことができる。
【0023】
カーナビ管理サーバ20は、このカーナビ管理サーバ20を統括的に制御するナビ管理制御部21と、記憶装置24とを備えている。ナビ管理制御部21は、目的地までのルートを検索するルート検索部22と、カーナビ端末40に提供する広告ウインドウ120を生成する広告ウインドウ生成部23とを備えている。記憶装置24は、地図情報を管理する地図情報管理DB25と、広告申込み端末35から収集した広告情報103を格納する広告情報管理DB26と、カーナビ端末40を備えた会員の名簿情報を備えた会員管理DB27などを格納している。ここで、投稿情報収集システム3の会員管理DB16と、ナビゲーションシステム2の会員管理DB27とをカーナビ運営会社10として共有することができる。
【0024】
一方、カーナビ端末40は、このカーナビ端末40を統括的に制御する端末制御部41と、カメラ42と、カーナビ端末40を操作するための操作部43と、全地球測位システム(GPS)を用いたGPS部44と、通信網5と接続するための通信部45と、各種の情報を表示する表示装置46と、地図情報を格納した記憶部47とを含んで構成される。
【0025】
なお、道路情報提供サーバ30は、道路の渋滞情報や工事などの道路情報を提供する公知のシステムである。また、広告申込み端末35は、極一般的なパーソナルコンピュータで構成され、通信網5を介して、広告情報103を提供するものである。
【0026】
そして、この実施例に係る広告情報提供システム1の大きな特徴の1つは、目的地までのルート110を表示する地図100上に、このルート110の目印となる画像情報として利用者から収集した投稿情報101を広告ウインドウ120に表示する点にある。
【0027】
即ち、利用者はナビゲーションシステム2を目的地までの案内役として活用している。したがって、利用者はナビゲーションシステム2から提供されるルート110を間違いなく行けば、最短で目的までいくことができる。しかし、利用者は、地図100上に表示されるルート110をしばしば間違えることもある。このような時に、ルート110上に目印となる建物や風景画像があれば前記課題を軽減することができる。
【0028】
一方、一般の広告情報は、ナビゲーションシステムを利用する利用者にとっては補足的な情報であり、食事所やコンビニなどの情報が必要なときは有効であるが、他の通常走行では有効な情報ではない。この意味で、ナビゲーションシステムの広告情報は、広告効率が少ないともいえる。
【0029】
そこで、この実施例では、ルート110上に表示される画像情報を、他の利用者が提供する投稿情報101を利用する。この投稿情報101によれば、他の利用者(投稿者)が興味を持って撮影(投稿)した情報であるために、この投稿情報101を利用する他の利用者にも興味を持って注目されやすい情報である。
【0030】
そして、この実施例では、この投稿情報101と、この投稿情報101の近傍の広告情報103を1つの情報として広告ウインドウ120内に表示する。これによれば、利用者は、広告ウインドウ120内に表示される目印となる投稿情報101と広告情報103を同時に視認することとなるため、広告情報103を利用者に受け入れやすくすることができる。
【0031】
また、この実施例に係る広告情報提供システム1の大きな特徴の他の1つは、広告ウインドウ120に表示される広告情報103に到達情報102を備えた点にある。
【0032】
即ち、従来技術では、高速道路の走行においては、途中のサービスエリアやインターなどが距離情報とともに表示されるため、運転者にとって、休憩やトイレのタイミングを計る有用な情報となっている。しかし、一般道の走行では、サービスエリアやインターなどの明確な箇所(目印)がないために、途中の距離情報は表示されない。
【0033】
そこで、この実施例では、目印となる投稿情報101に、この投稿情報101の近傍までの到達情報102を表示する。ここで、投稿情報101までの時間や距離などからなる到達情報102を表示することも有用な情報であるが、この実施例では、投稿情報の近傍に存在する広告主までの到達情報102をカーナビ端末40の移動に伴って常に最新の情報として表示する。これにより、到達情報102を備えた広告主の広告情報の認識度を向上させることができる。また、ここで表示する到達情報102は、予想値であるために、あくまでも目安となるものである。したがって、この到達情報102は投稿情報101までの到達情報102ともいえるので、利用者にとって有用な目印情報となる。
【0034】
なお、この実施例では、広告ウインドウ120が所定の距離に近づくと、図1に示すように、ルート110からはずれた位置に、拡大ウインドウ120aをアニメーションで拡大表示する。この拡大ウインドウ120aは、広告ウインドウ120を選択操作することでも拡大ウインドウ120aとして表示させることができる。この実施例では広告ウインドウ120は、投稿情報101の画像が識別できる程度のアイコン形式の表示を行い、拡大ウインドウ120aでは投稿情報101の画像と広告情報103の名称と概要情報及び到達情報102を表示するようにする。ここで、拡大ウインドウ120aを選択操作することで、広告情報の全ての情報を表示する図示しない全画面表示を行うことができる。
【0035】
以下、この実施例に係る広告情報提供システム1を更に詳細に説明する。
【0036】
先ず、図1と図2及び図3を参照して、投稿情報収集システム3について具体的に説明する。ここで、図2は投稿カーナビ端末の投稿情報のデータ構成図であり、(a)図が投稿情報のデータ構成図、(b)図が撮影状態の説明図である。図3は投稿情報管理DBのデータ構成図である。
【0037】
先ず、図1において、この実施例では、投稿カーナビ端末11はカーナビ端末40と同様に、端末制御部415とカメラ42と操作部43とGPS部44と通信部45と表示装置46と記憶部47と同等な機能を備えている。また、カーナビ端末40と投稿カーナビ端末11は、車のダッシュボードに取り付ければ車載用のナビゲーション端末となり、また、ダッシュボードから取り付り外して携帯すれば携帯用のナビゲーション端末を構成する。
【0038】
図2の(b)図に示すように、この実施例の投稿カーナビ端末11は、ダッシュボードに取り付けられて設置することで、運転しながらのカメラ撮影が可能である。例えば、この実施例では、カメラ42の光軸P1が車の進行方向に向かって取り付けられる。このように取り付けると、(b)図の状態では、進行方向にある撮影物90を撮影することができる。
【0039】
さて、(b)図の状態で、操作部43の撮影スイッチが操作されると、投稿カーナビ端末11の図示しない端末制御部は、投稿情報101を生成して、投稿管理サーバ12に送信する。ここで、端末制御部は、図示しない記憶装置に一端格納して、まとめて投稿管理サーバ12に送信してもよい。
【0040】
図2(a)図に示すように、投稿情報101は、投稿カーナビ端末11で特定される会員番号と、撮影した際に端末制御部によって自動生成される撮影画像の固有の識別番号と、撮影したに日時情報と、撮影した場所の座標情報と、カメラ42の車の進行方向に対するずれを補正する設置補正と、道路の進行方向を示す走行方向と、カメラ42の光軸P1(撮影方向)の方位情報と、撮影した画像情報とを含んで構成される。ここで、設置補正は、車の正面に対するカメラ42の光軸P1の傾きを示すものであるため、車に設置する際に予め設定する。また、走行方向は、走行している道路の「上り」「下り」を示すものであって、地図情報から取得される。
【0041】
図3において、この実施例の投稿管理サーバ12は、前記投稿情報101を受け付けると、投稿情報管理DB15に格納する。この投稿情報管理DB15は、投稿情報101を受け付けた順に付与する受付番号と、前記会員番号と、これに対応して投稿された前記投稿情報101の各項目が格納される。この他、この実施例では、検索キーや天候の入力欄が設けられている。
【0042】
この実施例では、投稿者が、図示しないパーソナルコンピュータを介して、後日、投稿管理サーバ12にアクセスして、撮影物90の補足情報として検索キーや天候の情報を入力することができる。そして、投稿者は、これらの投稿情報管理DB15に格納した自分の投稿情報を日付や検索キーを介して検索して抽出することができるので、自分のアルバムとして利用することができる。また、投稿者は、この投稿情報101を他の利用者に公開して提供することができる。これにより、投稿情報101の格納料金の減額を受けたり、ポイントを取得したりすることができる。
【0043】
次に、図1と図4を参照して、広告情報管理DB26について具体的に説明する。ここで、図4は広告情報管理DBのデータ構成図である。
【0044】
先ず、図1において、この実施例では、カーナビ管理サーバ20が、広告申し込み端末35から広告の申請を受け付けると、この申請された情報を広告情報管理DB26に格納する。この広告情報管理DB26のデータ構成を図4に示す。
【0045】
図4において、この実施例の広告情報管理DB26は、申請した順番に固有に割り当てられる登録番号と、店舗名などの広告主の名称を示す名称情報と、ガソリンスタンドやレストラン、あるいはコンビになどの予め設定される選択枝から選択される種別情報と、広告の概要となる概要情報と、詳細な広告情報となる詳細情報と、広告主の位置を特定する座標情報と、広告主の住所情報と、広告主の電話番号と、広告主の営業時間と、この広告情報の提供範囲を示す案内エリアなどを含んで構成される。
【0046】
ここで、広告主とは、前記座標情報で特定される場所の店舗を示すものであって、複数の営業所を備えた広告会社である場合は、その支店それぞれが広告主として登録する。また、案内エリアとは、その範囲内で投稿情報101の撮影された場所があれば広告情報103を提供し得る範囲を示すものである。例えば、案内エリアが5kmであれば、この5km以内で撮影された場所があれば、撮影された投稿情報101の広告情報103として抽出され得ることを示す。
【0047】
次に、図1のシステム構成図と図6から図9に示す画面遷移図を参照しながら、図5に示す動作フロー図に沿って、この実施例に係るナビゲーションシステム2の動作フローを説明する。ここで、図5はナビゲーションシステムの動作フロー図である。図6から図9はカーナビ端末の画面遷移図である。
【0048】
図5において、利用者は、図示しないメニュー画面から目的地選択を選択すると、カーナビ端末40の端末制御部41は、図6に示す目的地選択画面250を表示する。この実施例では、目的地の選択を「名称」と「住所」と「電話番号」から選択できる。図6は、「電話番号」の選択画面250を示している。なお、「電話番号」を選択する選択画面は省略している。
【0049】
図6において、目的地選択画面250は、電話番号を入力する目的地選択領域251と、検索条件を設定する検索条件設定領域252と、決定ボタン253とを備えている。この実施例では、表示装置46の前面に操作部43の一部を構成するタッチパネルが設けてあり、画面をタッチすることで入力操作を行うことができる。
【0050】
目的地選択領域251には、入力確認表示部254と文字入力部255とから構成される。この目的地選択画面250は電話番号での設定であるので、文字入力部255はテンキーとなっているが、「名称」や「住所」であれば、文字入力部255は文字入力キー群となる。
【0051】
検索条件設定領域252は、出発時間設定部256と、投稿情報設定部257と、投稿情報101の個数設定部258と種別選択部259と、広告情報設定部260と、広告情報103の種別選択部261とを備えている。この実施例では、検索条件設定領域252の設定は、プルダウンボタンをタッチすることで、選択肢が表示され、その1つをタッチすることで、入力を行うことができる。
【0052】
出発時間設定部256は、現在時間が初期値となっており、他の時間であればプルダウンから選択できる。また、投稿情報設定部257は、表示するか否かを選択することができ、図6では「表示」が初期値となっている。ここで、投稿情報設定部257を「非表示」に選択すると、個数設定部258と種別選択部259と広告情報設定部260と種別選択部261は非活性状態表示となって入力することができない。個数設定部258は、投稿情報101の個数を表示制限するものであり、この実施例では1個を表示する距離を設定する。また、種別選択部259は、図3に示す投稿情報101の検索キーから対応する種別を設定するものであり、この実施例では「全て」が初期値で設定される。
【0053】
また、広告情報設定部260は、広告情報103を表示するか否かを設定するものであり、初期値として「表示」が設定されている。この広告情報設定部260で「非表示」を選択すると種別選択部261は非活性化状態となって入力することができない。種別選択部261は、図4の種別情報を選択するものであり、プルダウンボタンの操作により、例えば、「ガソリンスタンド」や「レストラン」などの選択肢が表示され、これらから1つを選択することができる。ここでは、初期値として「全て」設定されている。
【0054】
なお、この実施例では、投稿情報101と広告情報103を対で表示することを原則としているが、投稿情報設定部257が「非表示」であっても、広告情報103を表示させることができる。この設定は、図示しない設定画面で設定することができる。この場合は、投稿情報101を非表示として、その代わりに、広告情報103の画像情報を表示するようにする。
【0055】
図5に戻り、目的地選択画面250において、所定の目的地の入力が行われて、決定ボタン253がタッチされると、端末制御部41は、この情報を受け付け(ステップ200)、この目的地と検索条件及びこの依頼が新規の検索であることをカーナビ管理サーバ20に送信する(ステップ202)。
【0056】
カーナビ管理サーバ20のナビ管理制御部21は、図1に示すルート検索部22を動作させて目的地までのルート検索を実行する(ステップ220)。ルート検索部22は地図情報管理DB25を参照しながら目的地までの最適なルート110を検索する。ナビ管理制御部21は、ルート110の検索が終了すると投稿情報101の検索を実行する(ステップ222)。この実施例では、投稿情報101の検索は、投稿管理サーバ12で行う。このため、ナビ管理制御部21は、投稿管理サーバ12の投稿管理制御部13に、ルート101に適した投稿情報101の選択を依頼する。
【0057】
依頼を受けた投稿管理制御部13は、個数設定部258の設置値に基づいて検索されたルート110をこの設定値で分割し、ルート110の最初の分割領域における座標情報と種別選択部258の設置値を参照しながら、この分割領域で最適な投稿情報101を抽出し、これを次の分割領域で順次繰り返して、目的地までの投稿情報101を抽出してナビ管理制御部21に回答する。
【0058】
なお、前記投稿情報101の検索は一例を述べたものであって、これに限定されるものではない。例えば、投稿情報管理DB15にランキング項目を設けて、このランキングにより抽出したり、あるいは、ランダムに抽出したりしてもよい。更に、種別情報を充実させて、これにより、選択精度を向上させてもよい。
【0059】
一つの分割領域に複数の投稿情報がある場合には、日時が最新のものを抽出すれば、最新の画像を提供することができる。また、検索要求のあった時刻に近いものを抽出することにより、周囲の明るさや影の方向等が要求元のカーナビ端末の状況に近似した画像情報を提供可能である。さらに、投稿情報の撮影時の走行スピードやカメラの高さ位置などの情報を投稿情報として格納すれば、検索要求のあったカーナビ端末の走行スピードや設置高さ、走行方向に応じた画像情報を抽出して提供することが可能である。このほか、天候や季節に応じた画像情報を抽出することも可能である。
【0060】
ナビ管理制御部21は、投稿情報101が抽出されると、この投稿情報101に合致する広告情報103を検索する(ステップ224)。この検索では、出発時間設定部256で設定される時間情報から、抽出された投稿情報101までの到達時間を算出し、この到達時間に営業時間が合致して最も近い広告情報を抽出する。
【0061】
次に、ナビ管理制御部21は、広告情報103が抽出されると、図1に示す広告ウインドウ生成部23を動作させて、座標情報を備えた広告ウインドウ120を生成する。そして、この生成が完了すると、ナビ管理制御部21は、このルート検索の依頼が新規検索であるか否かを判定し(ステップ228)、新規検索であれば、この生成された広告ウインドウ120と、この広告ウインドウ120に関連するデータをカーナビ端末40に送信する。
【0062】
一方、前記広告ウインドウ120を受け付けたカーナビ端末40の端末制御部41は、記憶部47に格納した地図情報からルート110に合致する地図を抽出し、この抽出された地図100と座標情報を備えた広告ウインドウ120を合成して、先ず、図7に示す全ルート表示画面270を表示する(ステップ204)。
【0063】
図7に示す全画面表示270は、全ルート表示領域271と、拡大ウインドウ120aのウインドウ表示領域272と、OKボタン273と、別ルート選択ボタン274とが設けられている。全ルート表示領域271には、地図100上にルート110が表示され、このルート110に沿ってアイコン形式の広告ウインドウ120は配置されている。また、ウインドウ表示領域272には、広告ウインドウ120に対応した拡大ウインドウ120bがリスト形式で上下に配置される。ウインドウ表示領域272に拡大ウインドウ120bが表示しきれない場合は、図示しないスクロールバーを設けるようにする。
【0064】
この全ルート表示画面270によれば、拡大ウインドウ120bには到達情報102が付されているため、ルート110に沿って配置される広告ウインドウ120と、広告ウインドウ120に対応する拡大ウインドウ120bとを対比することで、全ルールにおけるそれぞれの投稿情報101の到達状況を確認することができる。
【0065】
また、この図7の状態から広告ウインドウ120をタッチすると、図8に示す拡大ウインドウ120aがアニメーションで拡大表示される。この拡大ウインドウ120aには、リスト形式で表示される拡大ウインドウ120bより詳しく、かつ拡大された情報として、投稿情報101の画像情報と、広告情報103の名称、例えば「ドラッグストアA」と、概要情報、例えば「全品10%OFF」と、到達情報情報102、例えば「目的地まで5Km」と表示される。この情報によれば、投稿情報101の詳しい内容と、この投稿情報101のまでの残り距離が表示されるので、ルート110の全工程における選択した投稿情報101の目安の距離が分かるので、工程における目印となり便利である。
【0066】
図5に戻り、端末制御部41は、全ルート表示画面270において、OKボタン273が選択されると、図9に示す現在地案内画面280を表示し(ステップ208)、別ルートボタン274が選択されるとステップ200に戻して、再び図6に示す目的地選択画面250を表示する(ステップ206)。
【0067】
次に、図9において、この実施例では、ルート110が確定すると、現在地点Q1を中心として、地図100上にルート110を現した現在地案内画面280を表示する。この実施例では、ルート110に沿って投稿情報101が表示される広告ウインドウ120がアイコン形式で表示され、この広告ウインドウ120が所定距離に近づくとアニメーションでルート110からはずれた位置に拡大ウインドウ120aとして拡大表示される。この拡大ウインドウ120aには、投稿情報101の画像情報と、広告情報103の名称、例えば「ドラッグストアA」と、概要情報、例えば「全品10%OFF」と、到達情報情報102、例えば「次の交差点を右に500m」と表示される。このように、この実施例では、到達情報102は、投稿情報101に近づくと広告情報103の広告主である場所(店舗)までの距離として案内される。
【0068】
図5に戻り、端末制御部41は、ルート案内が開始されると、所定距離走行したか、あるいは所定時間経過したかを監視している(ステップ210)。そして、これらが経過すると、目的地までに至る広告情報103の座標情報(図4参照)までの距離数(所要時間を含む)を順次算出して、広告ウインドウ120に付随する到達情報102を更新しつつ、目的地までの距離数と所要時間を更新する(ステップ212)。
【0069】
また、端末制御部41は、予め設定されるルートを外れたか否かも監視している(ステップ214)。端末制御部41は、ルートを外れたと判定した場合は、再検索信号を付加してステップ202に戻し、再度ステップ220から226までを処理し、ステップ228において、新規検索でないので、ステップ204と206を省略してステップ208に移行させる。
【0070】
一方、ルートを外れない場合は、目的地に到着したか否かを監視する(ステップ216)。到着していなければステップ210に戻し、到着していれば、ルート案内の処理を終了する。
【0071】
このように、この実施例によれば、広告店舗への案内の自動生成(道路状況、自車位置から計算したルート、到着時間)や店舗の開店時間に合わせた広告を配信することができる。したがって、この実施例では、利用者自身がルート検索を実施せずに、店舗までのルートと到着時間を知ることができる。また、状況に合わせてルート検索をするので、到着までの時間が正確にわかる。また、店舗の開店している時間に合わせて広告が表示されるので、店舗に行って閉まっていることがない。
【0072】
なお、前記実施例では、カーナビ端末40は、カーナビ管理サーバ20から送信される広告ウインドウ120と関連情報を、自分の地図情報と合成する実施例で説明したが、これに限定されるものではなく、カーナビ端末40とカーナビ管理サーバ20とで分担してもよい。即ち、カーナビ管理サーバ20は、ルート110に沿った投稿情報101と、この投稿情報101に対応した広告情報103の抽出を行えばよいので、他の、ルート110の検索や、地図100と投稿情報101および広告情報103の合成、あるいは、到達情報102の算出などは、カーナビ端末40とカーナビ管理サーバ20とで分担しても、どちらか一方で行ってもよい。
【0073】
また、上記説明では、到達情報102を距離数で説明したが、到達時間であっても、あるいは併用してもよい。
【0074】
このように、この実施例に係る広告情報提供システム1では、移動体端末(カーナビ端末40)の表示装置46に地図情報を表示し、この地図100上に目的地までのルート110と、このルート110上に存在する画像情報101を表示し、この画像情報101の近傍の広告情報103を表示し、この広告情報103に移動体端末40からの到達情報102を表示するとともに、この到達情報102を移動体端末の移動にともなって補正するようにする。
【0075】
即ち、この実施例に係る広告情報提供サーバ(カーナビ管理サーバ20)は、通信手段を介して、移動体端末40から目的地までのルート情報を取得し、撮影座標情報を備えた画像情報(投稿情報101)を管理する画像情報管理サーバ(投稿管理サーバ12)から、前記ルート情報に関連した画像情報101を取得して、この取得した画像情報101を含む各種の情報を前記移動体端末40に送信するものであって、地図情報を格納した地図情報管理データベース25と、所在地の座標情報と営業時間情報を備えた広告情報を格納した広告情報管理データベース26とを備え、前記移動体端末40から出発時間と目的地までのルート情報を受け付け、前記画像情報管理サーバ12から前記ルート情報に関する画像情報101を取得し、前記画像情報101の前記撮影座標情報と、前記所在地の座標情報と、前記営業時間情報から、広告情報管理データベース26を検索して、前記画像情報101の撮影座標情報に前記移動体端末40が到達した際に有効な広告情報103を抽出し、前記画像情報101と、この画像情報101に対応して抽出された広告情報103を、地図100のルート上にマッピングする広告ウインドウ120(拡大ウインドウ120a)として生成し、前記広告ウインドウ120を前記移動体端末40に送信し、前記広告ウインドウ120は、前記画像情報101と、前記抽出された広告情報103の名称と、広告情報の所在地までの到達情報102を備えるようにする。
【0076】
この場合、画像情報管理サーバ12は、投稿者から投稿された検索キーワードを備えた画像情報101であって、前記広告情報103は、検索キーワードとなる種別情報を備えており、広告情報提供サーバ20は、前記ルート情報を受け付ける際に、前記検索キーワードを受け付けて、当該キーワードに該当する前記画像情報101と前記広告情報103を備えた前記広告ウインドウ120を生成する。
【0077】
また、本発明に係る移動体端末40は、位置確認手段44と地図情報および表示装置46とを備え、通信手段45を介して広告情報提供サーバ20と接続して、目的地までのルート情報に関する情報と、当該ルート110に関連する広告情報103を取得する広告情報提供システム(ナビゲーションシステム2)の移動体端末40であって、前記表示装置46に目的地選択画面250を表示して、目的地情報と出発時間情報を受け付け、この目的地情報と出発時間情報を前記広告情報提供サーバ20に送信し、前記広告情報提供サーバ20から、目的地情報に該当するルート110上にマッピングされる広告ウインドウ120(拡大ウインドウ120a)を取得し、前記ルート情報で設定されるルート110を備えた地図100上に前記広告ウインドウ120をマッピングして前記表示装置46に表示し、前記広告ウインドウ120は、前記ルート情報に該当する撮影座標情報を備えた画像情報101と、撮影座標の近傍の座標情報を備え、かつこの移動体端末40が前記撮影座標に到達した際に有効な広告情報103と、前記広告情報103の前記座標情報までの到達情報102を備えるようにする。
【0078】
この場合、前記移動体端末40は、位置確認手段44で取得した所定の移動距離に基づいて、前記到達情報102を再計算して随時更新するようにする。また、前記移動体端末40は、前記広告情報提供サーバ20から前記広告ウインドウ120を取得すると、目的地までのルート110を表示して利用者の確認を求める全ルート表示画面270を前記表示装置46に表示し、利用者からの前記全ルート表示画面270におけるルートの了解を受け付けて、移動体端末40の現在位置を中心とするルート110を備えた現在地案内画面280を前記表示装置46に表示し、前記全ルート表示画面270は、ルートに沿って広告ウインドウ120がマッピングされた地図100を表示する全ルート表示領域271と、前記広告ウインドウ120を拡大した拡大ウインドウ120bを表示するウインドウ表示領域272とを備え、前記現在地案内画面280は、ルート110に沿って前記広告ウインドウ120がマッピングされた地図100が表示され、前記現在地案内画面280における前記広告ウインドウ120は、予め設定された距離に近づくとルート110から外れた位置に拡大表示されるようにする。
【0079】
このように、この実施例によれば、目的地までのルートを表示する地図上に、ルート上の目印となる画像情報と、到達情報を備えた広告情報とを対で表示することで、利用者に利用されやすい広告情報を提供することができる。
(第2実施例)
図10は、広告情報提供システム1aである。この広告情報提供システム1aは、投稿する画像情報の撮影と編集が簡単に行えて、これを投稿者の年齢や性別あるいは趣味情報などの充実した会員管理DB16と連動して管理する投稿情報収集システムを特徴とするシステムである。なお、この広告情報提供システム1aは第1の実施例と基本構成は同じであるため、以後の説明では、異なる点を主体に説明する。
【0080】
先ず、図10を参照して、投稿する画像情報の撮影と編集が簡単に行える投稿カーナビ端末11aを説明する。この投稿カーナビ端末11aは、大容量の記憶部47を備えて、初期設定で設定され全ルート110またはルート110の一部を動画像として撮影し、この撮影された動画像から投稿する静止画を投稿画像101として切り出すことができる。
【0081】
即ち、図10の投稿カーナビ端末11aの表示装置46に撮影位置設定画面300を示す。この撮影位置設定画面300は、図5のステップ206以降に表示可能な画面であり、この投稿カーナビ端末11aの操作部43の操作によって呼び出すことができる。この撮影位置設定画面300では、全ルート110が表示され、この全ルート110上に撮影ポイントを示す撮影アイコン301が表示される。
【0082】
この他、この撮影位置設定画面300には、撮影範囲指定ボタン群302と撮影位置指定ボタン群305が設けられている。撮影範囲指定ボタン群302は、全範囲撮影ボタン303と特定位置撮影ボタン304が設けられている。全範囲撮影ボタン303が選択されると、全ルート110の全てに渡って撮影する。この場合、撮影位置指定ボタン群305は非活性化状態となる。一方、特定位置撮影ボタン304が選択されると、撮影位置指定ボタン群305が活性化され、この撮影位置指定ボタン群305を操作して全ルート110における撮影位置を設定することができる。
【0083】
例えば、図10の状態では、特定位置が2箇所設定され、3箇所目の設定をしようとする状態を示している。この実施例では、特定位置が設定されると、その特定位置を中心とする所定距離、あるいは所定の時間前から撮影を開始し、特定位置を過ぎて所定距離、あるいは所定の時間後に撮影を終了する。これにより、撮影位置の画像を変更する場合は、その前後が記録されているので、図示しない編集機能で選択を変更することができる。
【0084】
図11は、自動撮影機能の動作フローを示したものである。図10と図11において、投稿カーナビ端末11aの端末制御部41は、表示装置46に表示されるルート110がタッチされたか否かを監視している(ステップ310)。端末制御部41は、ルート110がタッチされると、そのタッチされたタッチ位置に撮影アイコン301を移動する(ステップ312)。そして、縮小ボタン306(ステップ314)と拡大ボタン307(ステップ318)と確定ボタン308(ステップ322)とOKボタン309(ステップ326)の選択操作を監視している。
【0085】
先ず、縮小ボタン306が選択されると、地図情報を撮影アイコン301を中心に縮小表示する(ステップ316)。一方、拡大ボタン307がタッチされると、地図情報を撮影アイコン301を中心に拡大表示する(ステップ320)。また、確定ボタン308がタッチされると撮影位置を確定する(ステップ324)。そして、OKボタン309がタッチされないとステップ310に戻り、OKボタン309がタッチされると撮影位置を確定して元の画面に戻して(ステップ328)処理を終了する。
【0086】
次に、図12は、この実施例に係る端末制御部41の撮影時の動作フローを示している。図10と図12において、端末制御部41は、目的地が設定され、そのルート110と、そのルート110の撮影位置が設定されていると、図12の動作フローを実行する。
【0087】
即ち、端末制御部41は現在位置が撮影位置か否かを監視している(ステップ330)。端末制御部41は現在位置が撮影位置と判定すると、カメラ部42で取得した画像を記録部47に記録するとともに、この記録に合わせて投稿情報101を生成して、撮影画像と合わせて記録部47に格納する(ステップ332)。ここで、この実施例では撮影が開始されると、この撮影画像とともに図3に示す投稿情報101を動画像と連動して記録する。これにより、動画像の特定位置(カット)に対応して投稿情報101が確定される。したがって、撮影位置の画像を変更しても、この画像に対応する投稿情報101を取得することができる。
【0088】
そして、端末制御部41は、撮影位置が終了したかを監視し(ステップ334)、撮影位置が終了していればステップ330に戻し、撮影位置が終了していれば目的地か否かを判定する(ステップ335)。そして、目的地でなければ、ステップ330に戻し、目的地であれば、撮影を停止する(ステップ338)。
【0089】
なお、この実施例のカメラ部42は、常に動作状態となっており、撮影位置であれば、その画像を記憶部47に格納するようにしているが、撮影位置のたびにカメラ部42をON状態として、その撮影画像を格納するようにしてもよい。
【0090】
また、図10に示すように、この実施例に係る投稿カーナビ端末11aは、通信網5を介して天気情報サービス会社31と接続することができ、この天気情報サービス会社31から投稿カーナビ端末11aの位置の天気情報を取得して、この天気情報を投稿情報101の1つの項目として撮影の都度、記憶部47に格納することができる。天気情報のほか、投稿カーナビ端末11aの位置に対応した、例えば、地域情報を取得して投稿情報101の1つの項目として記憶部に格納してもよい。
【0091】
また、この実施例に係る投稿管理サーバ12は、記憶装置14に格納される会員管理DBに会員のプロフアイル情報を格納している。即ち、図10に示すように、この実施例に係る投稿情報収集システムでは、会員募集時に、会員の氏名や性別及び年齢に加えて、趣味や趣向などのプロファイル情報を取得して、会員管理DB16に格納する。これにより、このプロファイル情報を投稿情報検索の際の検索条件に設定することができる。
【0092】
つまり、この実施例では、図5の投稿情報検索のステップ222において、プロファイル情報に基づいて、カーナビ端末40の利用者に合った投稿情報101を提供することができる。
【0093】
例えば、この実施例では、図6に示す目的地選択画面250に図示しないプロファイル情報入力欄を準備して、プロファイル情報を検索条件の1つとして受け付けるようにする。そして、投稿情報の検索依頼を受けた投稿管理制御部13は、個数設定部258の設置値に基づいて検索されたルート110をこの設定値で分割し、ルート110の最初の分割領域における座標情報と種別選択部258の設置値を参照しながら、この分割領域で最適な投稿情報101を抽出する。この際、最適な投稿情報101を抽出する検索条件として、このプロファイル情報が合致する投稿者の投稿情報101を抽出する。そして、これを次の分割領域で順次繰り返して、目的地までの投稿情報101を抽出してナビ管理制御部21に回答する。これにより、選択精度を向上さることができる。
【0094】
また、この実施例では、このプロファイル情報を広告情報の選択に活用することができる。即ち、この実施例では、広告情報の申し込み時に広告主が求める顧客のプロファイル情報を受け付けて、これを広告情報管理DB26に図示しないプロファイル情報として格納することができる。これにより、広告主側から広告情報を提供する利用者を選択することができる。
【0095】
例えば、この実施例では、図5のステップ224において、ナビ管理制御部21は、出発時間設定部256で設定される時間情報から、抽出された投稿情報101までの到達時間を算出し、この到達時間に営業時間が合致して最も近い広告情報を抽出する。この際、広告情報管理DB26に格納されるプロファイル情報を検索条件の1つとする。これにより、広告主から利用者(顧客)を選択することができるので、広告効率を高めることができる。
また、広告主が広告情報の申し込み時に設定した広告表示エリア情報を広告情報管理DBに格納し、検索条件の一つとすることができる。広告表示エリアを広く設定すれば、投稿情報から離れている場合にも広告情報として抽出されることがある。
【0096】
さらに、この実施例では、広告主へのサービスとして、カーナビ端末40の位置情報を監視し、広告情報管理DBに格納される広告主の住所情報に合致する位置で停車情報を提供することができる。これを図13のカーナビ端末の動作フロー図で更に説明する。
【0097】
図13において、カーナビ端末40は、目的地が設定される運転が開始されると、カーナビ端末40が所定の時間停車したか否かを監視する(ステップ340)。カーナビ端末40は、所定時間停車すると、停車した位置とその日時情報を記憶装置47に格納し(ステップ342)、目的地か否かを判定する(ステップ344)。目的地でない場合はステップ340に戻り、目的地であれば、記憶装置47に格納した停車した位置のデータをカーナビ管理サーバ20に送信して(ステップ346)、監視処理を終了する(ステップ346)。
【0098】
停車した位置のデータを受け付けたカーナビ管理サーバ20は、広告情報管理DBを検索して該当する停車位置が図4に示す広告情報管理DB26の住所情報と一致するか否かを判定する。そして、一致したものがあれば、日時情報と会員番号を図10に示す記憶装置14の図示しない顧客DBに格納する。
【0099】
この実施例によれば、広告申込み端末35からの要求により、または、定期的に広告申込み端末35に対して顧客DBの情報を提供することができる。これにより、広告主は、広告効果を数値として認識することができる。
【0100】
なお、この実施例に係るカーナビ端末40では、ルート110が高速道路であると、ルート上の投稿情報101や広告情報であっても、一般道の投稿情報や広告情報を抽出しない。
【0101】
また、この実施例では、天気情報を自動的に取得できるため、図5のステップ222における投稿情報101の選択では、走行時の天候と合致する天候情報を備えた投稿情報101を抽出させることができる。同様に、季節や、曜日、なども投稿情報101の抽出条件とすることができるので、走行時の条件にあった投稿情報101を取得することができる。
【符号の説明】
【0102】
1…広告情報提供システム、2…ナビゲーションシステム、3…投稿情報収集システム、5…通信網、10…カーナビ運営会社、11…投稿カーナビ端末、12…投稿管理サーバ、13…投稿管理制御部、14…記憶装置、15…投稿情報管理DB、16…会員管理DB、17…来客DB、20…カーナビ管理サーバ、21…ナビ管理制御部、22…ルート検索部、23…ウインドウ生成部、24…記憶装置、25…地図情報管理DB、26…広告情報管理DB、27…会員管理DB、30…道路情報提供サーバ、31…天気情報サービス会社、35…広告申込み端末、40…カーナビ端末、41…端末制御部、42…カメラ部、43…操作部、44…GPS部、45…通信部、46…表示装置、47…記憶部、90…撮影物、100…地図、101…投稿情報、102…到達情報、103…広告情報、110…ルート、120…広告ウインドウ、120a…拡大ウインドウ、250…目的地選択画面、251…目的地選択領域、252…検索条件設定領域、253…決定ボタン、254…入力確認表示部、255…文字入力部、256…出発時間設定部、257…投稿情報設定部、258…個数設定部、259…種別選択部、260…広告情報設定部、261…種別選択部、270…全ルート表示画面、271…全ルート表示領域、272…ウインドウ表示領域、273…OKボタン、274…別ルート選択ボタン、280…現在地案内画面、300…撮影位置設定画面、301…撮影アイコン、302…撮影範囲指定ボタン群、303…全範囲撮影ボタン、304…特定位置撮影ボタン、305…撮影位置指定ボタン群、306…縮小ボタン、307…拡大ボタン、308…確定ボタン、309…OKボタン、
P1…光軸、Q1…現在地点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信手段を介して、移動体端末から目的地までのルート情報を取得し、撮影座標情報を備えた画像情報を管理する画像情報管理サーバから、前記ルート情報に関連した画像情報を取得して、この取得した画像情報を含む各種の情報を前記移動体端末に送信する広告情報提供サーバであって、
地図情報を格納した地図情報管理データベースと、所在地の座標情報と営業時間情報を備えた広告情報を格納した広告情報管理データベースとを備え、
前記移動体端末から出発時間と目的地までのルート情報を受け付け、
前記画像情報管理サーバから前記ルート情報に関する画像情報を取得し、
前記画像情報の前記撮影座標情報と、前記所在地の座標情報と、前記営業時間情報から、広告情報管理データベースを検索して、前記画像情報の撮影座標情報に前記移動体端末が到達した際に有効な広告情報を抽出し、
前記画像情報と、この画像情報に対応して抽出された広告情報を、地図のルート上にマッピングする広告ウインドウとして生成し、
前記広告ウインドウを前記移動体端末に送信し、
前記広告ウインドウは、前記画像情報と、前記抽出された広告情報の名称と、広告情報の所在地までの到達情報を備えている
ことを特徴とする広告情報提供サーバ。
【請求項2】
請求項1記載の広告情報提供サーバにおいて、
画像情報管理サーバは、投稿者から投稿された検索キーワードを備えた画像情報であって、
前記広告情報は、検索キーワードとなる種別情報を備えており、
広告情報提供サーバは、前記ルート情報を受け付ける際に、前記検索キーワードを受け付けて、当該キーワードに該当する前記画像情報と前記広告情報を備えた前記広告ウインドウを生成する
ことを特徴とする広告情報提供サーバ。
【請求項3】
位置確認手段と地図情報および表示装置とを備え、通信手段を介して広告情報提供サーバと接続して、目的地までのルート情報に関する情報と、当該ルートに関連する広告情報を取得する広告情報提供システムの移動体端末であって、
前記表示装置に目的地選択画面を表示して、目的地情報と出発時間情報を受け付け、この目的地情報と出発時間情報を前記広告情報提供サーバに送信し、
前記広告情報提供サーバから、目的地情報に該当するルート上にマッピングされる広告ウインドウを取得し、
前記ルート情報で設定されるルートを備えた地図上に前記広告ウインドウをマッピングして前記表示装置に表示し、
前記広告ウインドウは、前記ルート情報に該当する撮影座標情報を備えた画像情報と、撮影座標の近傍の座標情報を備え、かつこの移動体端末が前記撮影座標に到達した際に有効な広告情報と、前記広告情報の前記座標情報までの到達情報を備えている
ことを特徴とする移動体端末。
【請求項4】
前記請求項3記載の移動体端末において、
前記移動体端末は、位置確認手段で取得した所定の移動距離に基づいて、前記到達情報を再計算して随時更新する
ことを特徴とする移動体端末。
【請求項5】
前記請求項3または4記載の移動体端末において、
前記移動体端末は、前記広告情報提供サーバから前記広告ウインドウを取得すると、目的地までのルートを表示して利用者の確認を求める全ルート表示画面を前記表示装置に表示し、
利用者からの前記全ルート表示画面におけるルートの了解を受け付けて、移動体の現在位置を中心とするルートを備えた現在地案内画面を前記表示装置に表示し、
前記全ルート表示画面は、ルートに沿って広告ウインドウがマッピングされた地図を表示する全ルート表示領域と、前記広告ウインドウを拡大した拡大ウインドウを表示するウインドウ表示領域とを備え、
前記現在地案内画面は、ルートに沿って前記広告ウインドウがマッピングされた地図が表示され、
前記現在地案内画面における前記広告ウインドウは、予め設定された距離に近づくとルートから外れた位置に拡大表示される
ことを特徴とする移動体端末。
【請求項6】
請求項1記載の広告情報提供サーバにおいて、
移動体端末の利用者のプロファイル情報を格納した会員管理データベースをさらに備え、
前記広告情報管理データベースは広告主が指定したプロファイル情報を格納し、
前記広告情報の抽出にあたっては、前記プロファイル情報を検索条件の一つとする
ことを特徴とする広告情報提供サーバ。
【請求項7】
請求項1記載の広告情報提供サーバにおいて、
前記広告情報管理データベースは広告主が設定した広告表示エリア情報を格納し、
前記広告情報の抽出にあたっては、前記広告表示エリア情報を検索条件の一つとする
ことを特徴とする広告情報提供サーバ。
【請求項8】
請求項1記載の広告情報提供サーバにおいて、
前記移動体端末が所定時間停車した位置と日時の情報を前記移動体端末から取得し、
前記停車位置が前記広告情報管理データベースの住所情報と一致するか否かを判定し、
一致するものについて前記日時情報と前記移動体端末の利用者番号を記録する
ことを特徴とする広告情報提供サーバ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2010−102685(P2010−102685A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−148196(P2009−148196)
【出願日】平成21年6月23日(2009.6.23)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】