説明

広告提供サーバ、利用者端末装置、広告提供方法、広告提示方法、広告提供プログラム、広告提示プログラム、および記録媒体

【課題】ユーザに対する広告の印象付けを効果的に行うこと。
【解決手段】広告提供サーバ100は、格納部101と、登録部102と、選別部103と、制御部104とを備える。格納部101は、広告情報を格納する。登録部102には、同一の利用者が利用する複数の利用者端末装置の種別が登録される。選別部103は、格納部101に格納された広告情報を、広告主ごとに、登録部102に登録される利用者端末装置の種別に対応して選別する。制御部104は、選別部103によって選別された同一の広告主の広告情報を、登録部102に登録される複数の利用者端末装置に対応付けて送信させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、広告提供サーバ、利用者端末装置、広告提供方法、広告提示方法、広告提供プログラム、広告提示プログラム、および記録媒体に関する。ただし、この発明の利用は上述の広告提供サーバ、利用者端末装置、広告提供方法、広告提示方法、広告提供プログラム、広告提示プログラム、および記録媒体には限られない。
【背景技術】
【0002】
従来、Webサイトのページ上に、広告を掲載することがおこなわれている。特に、双方向に通信可能な通信システムにおいては、ユーザを特定し、当該利用者ごとに対応した広告を提供することがおこなわれている。また、一般に、広告は、ユーザの閲覧回数によって、その効果が得られる側面があり、たとえば、露出回数が少ないとユーザの記憶に残らず、一方で、露出回数が多いとユーザに嫌悪感を抱かせるといったことがある。
【0003】
そこで、ユーザの、年齢、性別、職業、嗜好といった属性情報、またはユーザの広告の閲覧回数に基づいて、広告コンテンツを選択し、配信するようにした技術が提案されている(たとえば、下記特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開2002−56280号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1の技術は、PCなど、単一の受信機(利用者端末装置)を用いて広告を視聴させることを前提としており、多種多様な広告に対応することができないといった問題が一例として挙げられる。具体的には、特許文献1の技術は、複数の利用者端末装置や、ユーザが閲覧する間隔(タイミング)や、広告の種類などに対応したものではなく、広告のユーザに対する印象付けを、効果的におこなうことができないといった問題が一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる広告提供サーバは、広告情報を格納する格納手段と、同一の利用者が利用する複数の利用者端末装置の種別が登録される登録手段と、前記格納手段に格納された前記広告情報を、広告主ごとに、前記登録手段に登録される前記利用者端末装置の種別に対応して選別する選別手段と、前記選別手段によって選別された同一の広告主の前記広告情報を、前記登録手段に登録される複数の前記利用者端末装置に対応付けて送信させる制御手段と、前記制御手段の制御により、前記利用者端末装置に前記広告情報を送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、請求項13の発明にかかる利用者端末装置は、広告情報を提供する広告提供サーバと通信可能であり、同一の利用者が利用する複数の種別の異なる利用者端末装置であって、各利用者端末装置は、前記広告提供サーバから、前記利用者端末装置の種別に対応する同一の広告主の前記広告情報を受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記広告情報を出力する出力手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、請求項20の発明にかかる広告提供方法は、広告情報を格納する格納工程と、同一の利用者が利用する複数の利用者端末装置の種別が登録される登録工程と、前記格納工程にて格納された前記広告情報を、広告主ごとに、前記登録工程にて登録された前記利用者端末装置の種別に対応して選別する選別工程と、前記選別工程にて選別された同一の広告主の前記広告情報を、前記登録工程にて登録された複数の前記利用者端末装置に対応付けて送信させる制御工程と、前記制御工程の制御により、前記利用者端末装置に前記広告情報を送信する送信工程と、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、請求項21の発明にかかる広告提示方法は、広告情報を提供する広告提供サーバと、前記広告提供サーバと通信可能であり、同一の利用者が利用する複数の種別の異なる利用者端末装置の広告提示方法であって、前記広告提供サーバから、前記利用者端末装置の種別に対応する同一の広告主の前記広告情報を受信する受信工程と、前記受信手段にて受信した前記広告情報を出力する出力工程と、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、請求項22の発明にかかる広告提供プログラムは、請求項20に記載の広告提供方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0011】
また、請求項23の発明にかかる広告提示プログラムは、請求項21に記載の広告提示方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0012】
また、請求項24の発明にかかる記録媒体は、請求項22または請求項23に記載のプログラムをコンピュータに読み取り可能に記録したことを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる広告提供サーバ、利用者端末装置、広告提供方法、広告提示方法、広告提供プログラム、広告提示プログラム、および記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0014】
(実施の形態)
(広告提供サーバの構成)
図1を用いて、この発明の実施の形態にかかる広告提供サーバ100の構成について説明する。図1は、本実施の形態にかかる広告提供サーバ100の構成の一例を示す説明図である。図1において、広告提供サーバ100は、格納部101と、登録部102と、選別部103と、制御部104と、送信部105と、設定部106と、要求部107と、受信部108と、を備えている。
【0015】
格納部101は、広告情報を格納する。広告情報は、Webサイトなどのメディアを通じておこなう広告主の宣伝情報であり、動画、静止画などの視覚に訴えるものや、音声情報など聴覚に訴えるものなどである。
【0016】
登録部102は、同一の利用者が利用する複数の利用者端末装置の種別が登録される。利用者端末装置は、代表的には、携帯電話端末、ナビゲーション端末、PC端末が用いられるが、テレビやFAXなどの通信可能な他の電子機器をも含む。
【0017】
選別部103は、格納部101に格納された広告情報を、広告主ごとに、登録部102に登録される利用者端末装置の種別に対応して選別する。具体例を挙げると、選別部103は、某社の広告情報を、携帯電話端末、ナビゲーション端末、PC端末などの利用者端末装置ごとの広告情報に選別する。
【0018】
また、たとえば、携帯電話端末やナビゲーション端末などの利用者端末装置から、リアルタイムの位置情報や移動状態の情報を取得するようにし、利用者端末装置の現在位置や、移動状態に応じた広告情報を選出することも可能である。なお、この場合、格納部101に、予め、利用者端末装置ごとの位置や移動状態に応じた広告情報を格納しておけばよい。
【0019】
また、ユーザの趣味や嗜好などの属性情報を生成するようにし、当該利用者ごとに対応する広告情報を選出することも可能である。具体的には、携帯電話端末による使用履歴や、ナビゲーション端末による行動履歴、PC端末の検索履歴などを取得するようにし、各種履歴を基に属性情報を生成する。そして、属性情報に基づいた広告情報を選出するようにすれば、よりユーザに適した広告情報を送信することも可能である。
【0020】
制御部104は、選別部103によって選別された同一の広告主の広告情報を、登録部102に登録される複数の利用者端末装置に対応付けて送信させる。具体例を挙げると、制御部104は、携帯電話端末に対応する広告情報を、携帯電話端末の識別情報と対応付けて、当該携帯電話端末に送信させる制御をおこなう。
【0021】
送信部105は、制御部104の制御により、利用者端末装置に広告情報を送信する。送信部105による広告情報の送信のタイミングは、任意であり、各利用者端末装置に同時に送信(配信)してもよいし、後述するように、優先順位をつけて送信してもよいし、利用者端末装置からの送信要求を受けて送信するようにしてもよい。
【0022】
また、本実施の携帯において、選別される広告情報の内容は、利用者端末装置ごとに、同一の内容のものでもよいし、それぞれ異なる内容のものでもよい。同一の内容の広告とは、各利用者端末装置に対応した、全く同一の広告である。
【0023】
また、異なる内容の広告とは、具体例を挙げると、たとえば、タイヤの広告情報や自動車の広告情報の場合、携帯電話端末には簡単な商品名や写真などの広告情報とし、ナビゲーション端末には走行時における車内音など聴覚に訴えるリアルな情報とし、PC端末には詳細な構造や製品情報などとすることである。
【0024】
また、異なる内容の広告は、広告対象が異なっていてもよく、たとえば、百貨店の広告の場合、各利用者端末装置に対してそれぞれ別々の店舗の広告とすることや、複数の車種の車の広告の場合、各利用者端末装置に対してそれぞれ別々の車種の広告とすることなどが挙げられる。
【0025】
また、本実施の形態において、制御部104は、利用者端末装置に対して、前記広告情報を、それぞれ異なるタイミングで、送信させる制御をおこなうようにしてもよい。それぞれ異なるタイミングとは、同時配信を除くという趣旨であり、たとえば、各利用者端末装置側でのアプリケーションプログラムの起動時などに送信要求を受け付けたときなどが挙げられる。
【0026】
また、本実施の形態において、選別部103は、広告情報を、同一の広告主ごとに、各利用者端末装置への送信順に応じて選別するようにしてもよい。この場合、制御部104は、選別された広告情報を、対応する利用者端末装置に送信させる。本構成は、具体的には、1番最初の送信先となる利用者端末装置と、2番目の送信先となる利用者端末装置と、3番目の送信先となる利用者端末装置とで、広告情報の内容を異ならせるようにしたものである。
【0027】
より詳細には、1番最初の送信先となる利用者端末装置には、簡単な広告情報を送信し、2番目の送信先となる利用者端末装置には、詳細な広告情報とし、3番目の送信先となる利用者端末装置には、より詳細な広告情報とする。したがって、利用者端末装置側では、提示される広告情報が、提示される回数に応じて異なった広告情報となり、ユーザに対する印象付けをより高めることを可能にする。
【0028】
また、本実施の形態において、制御部104は、利用者端末装置に広告情報を送信してから、他の利用者端末装置に広告情報を送信するまでに所定の期間が経過した場合に、当該他の利用者端末を1番目の送信先の利用者端末装置として、前記広告情報を送信するようにしてもよい。本構成は、具体例を挙げると、PC端末に対して1回目の広告情報を送信したあと、ナビゲーション端末に対する2回目の広告情報を送信するまでの間に、たとえば、1ヶ月の期間が空いてしまった場合に、ユーザに対する広告の定着が薄れるということに鑑み、PC端末に対する1回目の送信履歴をクリアし、ナビゲーション端末に対する2回目の送信を1回目の送信とするようにしたものである。
【0029】
また、本実施の形態において、格納部101は、各広告主の利用者端末装置ごとの広告情報の送信履歴を格納してもよい。この場合、制御部104は、格納部101に格納される最も過去の送信履歴を有する広告情報を優先して送信させる制御をおこなう。本構成は、古い広告を優先して送信することにより、広告情報を満遍なく提供することを可能にしたものである。
【0030】
また、本実施の形態において、格納部101は、複数の広告主の広告情報と、当該広告情報に付されて当該広告情報の優先順位を示す情報とを格納してもよい。この場合、制御部104は、格納手段に格納される優先順位の高い広告情報を優先して送信させる制御をおこなう。優先順位の高い広告情報は、具体的には、短い期間内に続けて提供することにより、ユーザに対する印象付けを高めることのできる広告情報である。本構成は、短い期間内に続けて提供することにより、効果ある広告情報に適している。
【0031】
また、本実施の形態において、設定部106は、任意の構成要素である。設定部106は、利用者端末装置に対する広告情報の送信の順位(以下、「送信順位」という)を設定する。この場合、制御部104は、設定部106に設定される送信順位にしたがって、利用者端末装置に対して、対応する同一の広告主の広告情報を送信させる制御をおこなう。
【0032】
送信順位は、具体的には、1回目の視聴に効果的な利用者端末装置を1位に設定し、2回目の視聴に効果的な他の利用者端末装置を2位に設定するなどして設定すればよい。本構成は、順番に応じて最も広告の効果の得られる利用者端末装置の順に、広告情報を送信することを可能にしたものである。
【0033】
また、本実施の形態において、選別部103は、広告情報を、送信順位に対応して、選別してもよい。具体例を挙げると、携帯電話端末が送信順位1位に設定されている場合と2位に設定されている場合とで、広告情報の内容を異ならせるようにしたものである。
【0034】
また、本実施の形態において、要求部107と、受信部108とは、任意の構成要素である。要求部107は、送信部105によって送信された広告情報が利用者端末装置にて出力された旨の出力結果を、送信順位の高い利用者端末装置に要求する。受信部108は、要求部107による要求を受けて、送信順位の高い利用者端末装置から出力結果を受信する。この場合、制御部104は、受信部108によって出力結果が受信された際に、送信順位にしたがって、つぎに送信順位の低い他の利用者端末装置に対して、対応する同一の広告主の広告情報を送信させる制御をおこなう。
【0035】
本構成は、広告提供サーバ100にて、利用者端末装置の出力結果を管理するとともに、送信順位に応じた広告情報を、ユーザに対して確実に提示することを可能にしたものである。
【0036】
(利用者端末装置の構成)
つぎに、図2を用いて、この発明の実施の形態にかかる利用者端末装置200の構成について説明する。図2は、本実施の形態にかかる利用者端末装置200の構成の一例を示す説明図である。
【0037】
図2において、利用者端末装置200は、広告情報を提供する広告提供サーバ100と通信可能であり、同一の利用者が利用する複数の種別の機器であり、具体的には、携帯電話端末やナビゲーション端末やPC端末からなる。利用者端末装置200は、受信部201と、出力部202と、制御部203と、送信部204と、格納部205と、命令受信部206とを備えている。
【0038】
受信部201は、広告提供サーバ100から、利用者端末装置200の種別に対応する同一の広告主の広告情報を受信する。具体例を挙げると、携帯電話端末、ナビゲーション端末、PC端末などに、それぞれの種別に対応した広告情報を受信する。
【0039】
出力部202は、受信部201が受信した広告情報を出力する。出力部202による出力形式は、表示出力であってもよいし、音声出力であってもよいし、両者を用いたものであってもよい。
【0040】
また、本実施の形態において、制御部203は、任意の構成要素である。制御部203は、当該利用者端末装置のアプリケーションプログラムの起動前に、広告提供サーバ100に対して、広告情報の送信要求をおこなう。この場合、受信部201は、当該利用者端末装置200のアプリケーションプログラムの起動前に、広告情報を受信する。また、出力部202は、当該利用者端末装置200のアプリケーションプログラムの起動前に、広告情報を出力する。
【0041】
アプリケーションプログラムは、特定の処理をおこなうためのコンピュータプログラムであり、たとえば、携帯電話端末やPC端末であれば検索プログラムなどが挙げられ、ナビゲーション端末であれば経路探索プログラムなどが挙げられる。本構成は、アプリケーションプログラムの起動前に、広告情報を出力するようにしたものであり、当該広告情報を、ユーザの目に留まりやすくしたものである。
【0042】
また、本実施の形態において、制御部203は、広告情報が出力された場合に、当該広告情報が出力された旨の出力結果を、広告提供サーバに送信するようにしてもよい。本構成は、広告提供サーバ100にて、広告情報が出力されたか否かを管理するようにし、たとえば、各利用者端末装置200にて、送信順位に応じた広告情報の出力を可能にするものである。
【0043】
また、本実施の形態において、格納部205は、任意の構成要素である。格納部205は、受信部201が受信した広告情報を格納する。この場合、制御部203は、格納部205に格納された広告情報を所定のタイミングで出力する。所定のタイミングは、アプリケーションプログラムの起動前としてもよいし、後述する出力命令を受信したタイミングとしてもよいし、広告情報に、当該広告情報を出力させる時間帯や状況などの出力条件に関する情報が付与されている場合には、当該出力条件に応じたタイミングとしてもよい。なお、出力条件に関する条件は、より具体的には、たとえば、午前中に出力させるといった条件や、速度○km/hで走行中のときに出力させるといった条件などである。
【0044】
また、制御部203は、格納部205が複数の広告情報を格納している場合には、最も過去に格納した広告情報を出力するように制御してもよいし、広告情報に、優先順位を示す情報が付与されている場合には、優先順位の高い広告情報を先に出力させる制御をおこなってもよい。
【0045】
また、本実施の形態において、命令受信部206は、任意の構成要素である。命令受信部206は、格納部205に格納された広告情報を出力させるための命令(以下、「出力命令」という)を、広告提供サーバ100から受信する。この場合、制御部203は、命令受信部206が出力命令を受信した場合に、格納部205に格納された広告情報を出力する。本構成は、広告提供サーバ100による管理のもと、広告情報の出力を可能にした構成であり、具体的には、携帯電話端末、ナビゲーション端末、PC端末といった順に広告情報を出力することを可能にしたものである。
【0046】
また、本実施の形態において、制御部203は、命令受信部206によって出力命令が所定期間受信されない場合、格納部205に格納された広告情報を消去するようにしてもよい。本構成は、具体的には、たとえば、他の利用者端末装置200にて1回目の広告情報を送信したあと、本利用者端末装置200にて2回目の広告情報を送信するまでの間に、たとえば、1ヶ月の期間が空いてしまった場合に、ユーザに対する広告の定着が薄れるということに鑑み、所定期間出力命令を受信しない場合に、利用者端末装置200側で、広告情報を消去するようにしたものである。
【0047】
また、本実施の形態にかかる利用者端末装置200の種別は、広告提供サーバ100と送受信可能なテレビ、FAX等の他の電子機器を広く含むが、代表的には、携帯電話端末、ナビゲーション端末、PC端末である。つまり、携帯電話端末は、当該携帯電話端末に対応する広告情報を出力する。また、ナビゲーション端末は、当該ナビゲーション端末に対応する広告情報を出力する。また、PC端末は、当該PC端末に対応する広告情報を出力する。本構成は、ユーザに密着する電子機器を用いて、少なくとも3回の広告の出力をおこなうことにより、広告に対するユーザの記憶をより確かなものにすることを可能にしたものである。
【0048】
(広告提供サーバがおこなう広告提供処理手順の一例)
つぎに、図3を用いて、本実施の形態にかかる広告提供サーバ100がおこなう広告提供処理手順の一例について説明する。図3は、本実施の形態にかかる広告提供サーバ100がおこなう広告提供処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0049】
図3のフローチャートにおいて、広告提供サーバ100は、広告情報を送信するタイミングか否かを判断する(ステップS301)。なお、広告情報を送信するタイミングは任意である。ステップS301において、広告情報を送信するタイミングであると判断するまで待機し(ステップS301:Noのループ)、広告情報を送信するタイミングであると判断した場合(ステップS301:Yes)、格納されている広告情報を、広告主ごとに、利用者端末装置200の種別に対応して選別する(ステップS302)。
【0050】
そして、選別された同一の広告主の広告情報を、登録されている複数の利用者端末装置200に対応付けて送信させる制御をおこなう(ステップS303)。このあと、複数の利用者端末装置に広告情報を送信し(ステップS304)、一連の処理を終了する。
【0051】
(利用者端末装置がおこなう広告提示処理手順の一例)
つぎに、図4を用いて、本実施の形態にかかる利用者端末装置200がおこなう広告提示処理手順の一例について説明する。図4は、本実施の形態にかかる利用者端末装置200がおこなう広告提示処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0052】
図4のフローチャートにおいて、広告提供サーバ100から、広告情報を受信したか否かを判断する(ステップS401)。ステップS401において、広告情報を受信するまで待機状態にあり(ステップS401:Noのループ)、広告情報を受信すると(ステップS401:Yes)、広告情報を出力する(ステップS402)。このあと、広告提供サーバ100に出力した旨の出力結果を送信し(ステップS403)、一連の処理を終了する。
【0053】
以上説明したように、本実施の形態にかかる広告提供サーバ100は、広告情報を、広告主ごとに、利用者端末装置の種別に対応して選別し、選別された広告情報を、それぞれ複数の利用者端末装置200に対応付けて送信させるようにした。これにより、各利用者端末装置200に適した多種多様な広告情報を送信することができる。
【0054】
また、各利用者端末装置200では、利用者端末装置200に適した同一の広告主の多種多様な広告を提示することができる。したがって、ユーザは、各利用者端末装置を介して、複数回、広告を視聴することになり、当該広告に対するユーザの印象や記憶を確実なものにすることができる。
【実施例】
【0055】
以下に、本発明の実施例について説明する。本実施例では、利用者が使用する携帯電話端末、車両に搭載されるナビゲーション端末、自宅等に設置されるPC端末、広告情報を提供する広告提供サーバによって、広告提供システムを実施した場合の一例について説明する。
【0056】
(広告提供システム500のシステム構成)
まず、図5を用いて、本実施例にかかる広告提供システム500のシステム構成について説明する。図5は、本実施例にかかる広告提供システム500のシステム構成図である。図5において、広告提供システム500は、広告提供サーバ501と、携帯電話端末502と、ナビゲーション端末503と、PC端末504とで構成されている。広告提供サーバ501は、利用者端末装置としての、携帯電話端末502と、ナビゲーション端末503と、PC端末504とに対して、インターネットなどのネットワーク510を介して接続される。
【0057】
広告提供サーバ501は、広告情報を格納するとともに、携帯電話端末502、ナビゲーション端末503、PC端末504に対して、それぞれに対応する、同一の広告主の広告情報を送信する。広告情報は、動画や静止画などの映像情報や、音声情報である。
【0058】
なお、広告提供サーバ501は、ユーザの属性情報を格納するようにしてもよい。ここで、属性情報は、携帯電話端末502、ナビゲーション端末503、PC端末504に対するユーザの使用状態に関する履歴や、携帯電話端末502またはナビゲーション端末503による行動に関する履歴などを基に生成される、ユーザの趣味、嗜好、行動履歴などの情報である。また、属性情報には、予め設定される年齢、性別などのユーザの個人情報を含む。
【0059】
ユーザの各装置の使用状態に関する履歴は、具体的には、Webサイトの検索履歴や、楽曲や映像などコンテンツの再生履歴などである。また、各装置を利用したユーザの行動に関する履歴は、過去の移動履歴や、電子マネーによる購入履歴など、ユーザの行動の情報である。
【0060】
携帯電話端末502は、広告提供サーバ501から受信した広告情報を出力する機能を有する。また、携帯電話端末502には、広告提供サーバ501がユーザを特定するための認証情報(ユーザIDおよび端末種別ID)が割り当てられている。また、携帯電話端末502は、各種機能を実現するためのアプリケーションプログラムを内蔵している。
【0061】
また、携帯電話端末502は、通話やインターネットへの接続機能のほか、非接触ICカードが内蔵され、電子マネー、乗車券、ポイントカードなどの機能を有している。また、インターネットに接続し、Webサイトの閲覧をおこなう場合には、キーワードを入力することにより、所望するWebサイトの検索がおこなわれる。また、携帯電話端末502は、テレビ、ラジオ、カメラなどの機能を有している。さらに、携帯電話端末502は、オーディオプレーヤなどの機能を有し、コンテンツの再生をおこなえるようになっている。
【0062】
また、携帯電話端末502は、現在位置情報の取得や、目的地までの経路案内をおこなうためのGPS機能を備えている。さらに、携帯電話端末502は、GPS機能のほかに、エリア特定、位置特定、近距離無線などにより、ユーザの位置情報を検出することも可能である。なお、エリア特定や位置特定、また、ICタグ、UWB、無線LANなどの近距離無線は、公知の技術であるため、ここでは説明を省略する。携帯電話端末502は、上記各使用履歴や行動履歴を広告提供サーバ501に送信するようにしてもよい。
【0063】
ナビゲーション端末503は、車両などの移動体に搭載され、広告提供サーバ501から受信した広告情報を出力する機能を有する。また、ナビゲーション端末503には、広告提供サーバ501がユーザを特定するための認証情報(ユーザIDおよび端末種別ID)が割り当てられている。さらに、ナビゲーション端末503は、各種機能を実現するためのアプリケーションプログラムを備えている。
【0064】
また、ナビゲーション端末503は、GPS機能を具備し、ユーザの現在位置や目的地までの経路など位置に関する情報を検出する。さらに、ナビゲーション端末503は、過去に、目的地に設定された地点や、過去に走行した軌跡などの走行履歴を格納する機能を有している。また、ナビゲーション端末503は、テレビやラジオなどの機能のほか、オーディオプレーヤの機能を有し、楽曲や映像などのコンテンツの再生がおこなわれる。ナビゲーション端末503は、上記各使用履歴や行動履歴を広告提供サーバ501に送信するようにしてもよい。
【0065】
PC端末504は、たとえば、自宅などに設置され、広告提供サーバ501から受信した広告情報を出力する機能を有する。また、PC端末504には、広告提供サーバ501がユーザを特定するための認証情報(ユーザIDおよび端末種別ID)が割り当てられている。また、PC端末504は、各種アプリケーションプログラムを備え、ワープロ機能や表計算機能のほか、テレビ、ラジオ、オーディオプレーヤ等の機能を有している。PC端末504は、上記各使用の履歴を広告提供サーバ501に送信するようにしてもよい。
【0066】
(広告提供サーバの機能的構成)
つぎに、図6を用いて、広告提供サーバ501の機能的構成の一例について説明する。図6は、広告提供サーバ501の機能的構成の一例を示す説明図である。図6において、広告提供サーバ501は、受信部601と、制御部602と、選別部603と、送信部604と、広告コンテンツDB(Date Base)605と、送信履歴DB606とを備えている。
【0067】
受信部601は、各利用者端末装置(携帯電話端末502、ナビゲーション端末503、PC端末504)から、ユーザIDおよび端末種別IDを受信する。制御部602は、選別部603を備える。選別部603は、広告コンテンツDB605内に格納される広告情報のうち、各広告主の広告情報を、利用者端末装置の種別ごとに選別する。制御部602は、選別された広告情報を利用者端末装置に対応付けて、送信部604に送信させる。
【0068】
また、選別部603による広告コンテンツDB605からの広告情報の選別に限らず、予め、広告主ごとに、携帯電話端末用広告コンテンツDB、ナビゲーション端末用広告コンテンツDB、PC端末用広告コンテンツDBを備えた構成としてもよい。送信履歴DB606は、各利用者端末装置に広告情報を送信したか否かの履歴が格納される。
【0069】
(広告コンテンツDBに格納される利用者端末装置ごとのコンテンツの一例)
つぎに、図7〜図9を用いて、広告コンテンツDB605に格納される利用者端末装置ごとのコンテンツの一例について説明する。図7〜図9は、広告コンテンツDB605に格納される利用者端末装置ごとのコンテンツの一例を示す説明図である。
【0070】
図7において、携帯電話端末用コンテンツ700は、広告コンテンツIDと、広告内容を示す情報と、広告主IDと、トリガ情報とを含んでいる。広告コンテンツIDは、広告情報を識別するための番号であり、たとえば、ある自動車メーカの商品A(車A)の広告として割り当てられた番号である。広告内容を示す情報は、利用者端末装置ごとに対応させた広告情報を示す番号であり、具体的には、車Aの携帯電話端末用の広告情報を示す番号である。
【0071】
また、広告主IDは、広告主を識別するためのIDであり、具体的には、当該自動車メーカに割り当てられた番号である。トリガ情報は、当該広告情報を送信する際のトリガを示したものであり、携帯電話端末にて所定のアプリケーションプログラムAが起動した際に、広告情報を送信することを記載している。
【0072】
また、図8および図9に示すように、詳細な説明を省略するが、ナビゲーション端末用コンテンツ800およびPC端末用コンテンツ900についても、上述した携帯電話端末用コンテンツ700と同様の情報を含んでいる。
【0073】
(送信履歴DBに格納される情報の一例)
つぎに、図10を用いて、送信履歴DB606に格納される情報の一例について説明する。図10は、送信履歴DB606に格納される情報の一例を示す説明図である。
【0074】
図10において、送信履歴情報1000は、ユーザIDと、広告コンテンツIDと、送信済フラグとを含んでいる。ユーザIDは、ユーザを識別するための番号である。広告コンテンツIDは、上述したように、広告情報を識別するための番号である。フラグは、各利用者端末装置に対して送信済みであるか未送信であるかの送信履歴を示しており、送信済みの場合に「済」を示し、未送信の場合に「未」を示している。
【0075】
(利用者端末装置の機能的構成)
つぎに、図11を用いて、利用者端末装置1100の機能的構成の一例について説明する。図11は、利用者端末装置1100の機能的構成の一例を示す説明図である。図11において、利用者端末装置1100は、携帯電話端末502、ナビゲーション端末503およびPC端末504を示したものである。
【0076】
図11において、利用者端末装置1100は、受信部1101と、操作部1102と、制御部1103と、表示部1104と、送信部1105と、格納部1106と、を備えている。受信部1101は、広告提供サーバ501から広告情報を受信する。操作部1102は、キーボードやタッチパネルなどからなり、ユーザからのアプリケーションプログラムを起動するための操作入力などがおこなわれる。
【0077】
制御部1103は、アプリケーションプログラムを実行するとともに、広告提供サーバ501から受信した広告情報を適宜のタイミングで出力する。表示部1104は、広告情報を表示出力する。送信部1105は、ユーザIDおよび端末種別IDや、広告情報の出力結果を広告提供サーバ501に送信する。格納部1106は、受信部1101が受信した広告情報を適宜格納する。また、携帯電話端末502およびナビゲーション端末503は、位置情報取得部1107を備える。位置情報取得部1107は、たとえば、GPS機能を具備し、ユーザの現在位置や目的地までの経路など位置に関する情報を検出する。
【0078】
(コンピュータ装置のハードウェア構成)
つぎに、図12を用いて、図5に示したコンピュータ装置1200(広告提供サーバ501、携帯電話端末502、ナビゲーション端末503、PC端末504)のハードウェア構成について説明する。図12は、本実施例にかかるコンピュータ装置1200のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0079】
図12において、コンピュータ装置1200は、CPU1201と、ROM1202と、RAM1203と、磁気ディスクドライブ1204と、磁気ディスク1205と、光ディスクドライブ1206と、光ディスク1207と、音声I/F(インターフェース)1208と、スピーカ1209と、入力デバイス1210と、映像I/F1211と、ディスプレイ1212と、通信I/F1213と、を備えている。また、携帯電話端末502およびナビゲーション端末503は、このほかに、適宜、GPSユニット1214と、各種センサ1215と、カメラ1216とを備えている。また、各構成部1201〜1216はバス1220によってそれぞれ接続されている。
【0080】
CPU1201は、コンピュータ装置1200の全体の制御を司る。ROM1202は、ブートプログラム、通信プログラム、データ解析プログラムなどの各種プログラムを記録している。また、RAM1203は、CPU1201のワークエリアとして使用される。
【0081】
磁気ディスクドライブ1204は、CPU1201の制御にしたがって磁気ディスク1205に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク1205は、磁気ディスクドライブ1204の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク1205としては、たとえば、HD(ハードディスク)やFD(フレキシブルディスク)を用いることができる。
【0082】
光ディスクドライブ1206は、CPU1201の制御にしたがって光ディスク1207に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク1207は、光ディスクドライブ1206の制御にしたがってデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク1207は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、この着脱自在な記録媒体として、光ディスク1207のほか、MO、メモリカードなどであってもよい。
【0083】
音声I/F1208は、音声出力用のスピーカ1209に接続される。スピーカ1209は、音声を出力する。入力デバイス1210は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、マウス、タッチパネルなどが挙げられる。入力デバイス1210は、リモコン、キーボード、マウス、タッチパネルのうち、いずれか一つの形態によって実現されてもよいし、複数の形態によって実現されてもよい。
【0084】
映像I/F1211は、ディスプレイ1212と接続される。映像I/F1211は、具体的には、たとえば、ディスプレイ1212全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ1212を表示制御する制御ICなどによって構成される。
【0085】
ディスプレイ1212には、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。このディスプレイ1212は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
【0086】
通信I/F1213は、無線を介してインターネットなどの通信網に接続され、この通信網とCPU1201とのインターフェースとしても機能する。通信網には、LAN、WAN、公衆回線網や携帯電話網などがある。
【0087】
GPSユニット1214は、携帯電話端末502およびナビゲーション端末503に内蔵され、GPS衛星からの電波を受信し、車両またはユーザの現在地点を示す情報を出力する。GPSユニット1214の出力情報は、CPU1201による車両またはユーザの現在地点の算出に際して利用される。現在地点を示す情報は、たとえば緯度・経度、高度などの、地図データ上の1点を特定する情報である。
【0088】
各種センサ1215は、ナビゲーション端末503に備えられ、車速センサ、加速度センサなどの、車両の位置や挙動を判断することが可能な情報を出力する。各種センサ1215の出力値は、CPU1201による車両の現在地点の算出や、速度や方位の変化量の測定などに用いられる。カメラ1216は、携帯電話端末502およびナビゲーション端末503に備えられ、静止画や動画を撮影する。
【0089】
(広告提供システムの広告提供処理の一例)
つぎに、図13〜図16を用いて、本実施例にかかる広告提供システム500の広告提供処理の一例について説明する。図13は、本実施例にかかる広告提供システム500の広告提供処理の一例を示すシーケンス図である。
【0090】
図13において、まず、携帯電話端末502、ナビゲーション端末503、PC端末504の各利用者端末装置1100は、ユーザからの操作入力等により、アプリケーションプログラムの起動指示を受領するまで待機状態にあり(ステップS1301:Noのループ)、アプリケーションプログラムの起動指示を受領すると(ステップS1301:Yes)、端末種別IDおよびユーザIDを広告提供サーバ501に送信する(ステップS1302)。
【0091】
そして、広告提供サーバ501は、端末種別IDおよびユーザIDを受信すると(ステップS1303)、端末種別IDに基づき端末種別を判断する(ステップS1304)。ステップS1304において、端末種別が携帯電話端末であると判断すると、携帯電話端末用広告選択処理をおこなう(ステップS1305)。この携帯電話端末用広告選択処理については、図14を用いて、後述する。
【0092】
このあと、携帯電話端末用広告選択処理にて選択された広告コンテンツIDの広告情報を広告コンテンツDB605より取得する(ステップS1306)(図7参照)。そして、送信履歴DB606の、該当するユーザIDおよび広告コンテンツIDに対応する携帯電話端末用配信済フラグを「済」にする(ステップS1307)(図10参照)。そして、端末種別IDとユーザIDで確定される端末に広告情報を送信し(ステップS1308)、一連の処理を終了する。
【0093】
また、ステップS1304において、端末種別がナビゲーション端末であると判断すると、ナビゲーション端末用広告選択処理をおこなう(ステップS1309)。このナビゲーション端末用広告選択処理については、図15を用いて、後述する。
【0094】
このあと、ナビゲーション端末用広告選択処理にて選択された広告コンテンツIDの広告情報を広告コンテンツDB605より取得する(ステップS1310)(図8参照)。そして、送信履歴DB606の、該当するユーザIDおよび広告コンテンツIDに対応するナビゲーション端末用配信済フラグを「済」にする(ステップS1311)(図10参照)。そして、ステップS1308に移行する。
【0095】
また、ステップS1304において、端末種別がPC端末であると判断すると、PC端末用広告選択処理をおこなう(ステップS1312)。このPC端末用広告選択処理については、図16を用いて、後述する。
【0096】
このあと、PC端末用広告選択処理にて選択された広告コンテンツIDの広告情報を広告コンテンツDB605より取得する(ステップS1313)(図9参照)。そして、送信履歴DB606の、該当するユーザIDおよび広告コンテンツIDに対応するPC端末用配信済フラグを「済」にする(ステップS1314)(図10参照)。そして、ステップS1308に移行する。
【0097】
一方、各利用者端末装置1100は、広告情報を広告提供サーバ501から受信すると(ステップS1315)、受信した広告情報を出力する(ステップS1316)。このあと、アプリケーションプログラムを実行し(ステップS1317)、一連の処理を終了する。
【0098】
(広告提供サーバの携帯電話端末用広告選択処理の一例)
つぎに、図14を用いて、広告提供サーバ501の携帯電話端末用広告選択処理の一例について説明する。図14は、広告提供サーバ501の携帯電話端末用広告選択処理の一例を示すフローチャートである。
【0099】
図14において、広告提供サーバ501は、送信履歴DB606から、指定されたユーザIDに対応する広告コンテンツIDを検出する(ステップS1401)。そして、広告コンテンツIDに対応する携帯送信済フラグは「未」であるか否かを判断する(ステップS1402)。ステップS1402において、携帯送信済フラグは「未」であると判断した場合(ステップS1402:Yes)、広告コンテンツIDをサブルーチンの戻り値に設定し(ステップS1403)、一連の処理を終了する。
【0100】
一方、ステップS1402において、携帯送信済フラグは「未」ではないと判断した場合(ステップS1402:No)、ユーザIDに対応する別の広告コンテンツIDがあるか否かを判断する(ステップS1404)。ステップS1404において、ユーザIDに対応する別の広告コンテンツIDがないと判断した場合(ステップS1404:No)、広告コンテンツDB605から、新規に送信する広告コンテンツIDを選択し、サブルーチンの戻り値に設定する(ステップS1405)。
【0101】
一方、ステップS1404において、ユーザIDに対応する別の広告コンテンツIDがあると判断した場合(ステップS1404:Yes)、次の広告コンテンツIDを指定し(ステップS1406)、ステップS1402に移行する。
【0102】
(広告提供サーバのナビゲーション端末用広告選択処理の一例)
つぎに、図15を用いて、広告提供サーバ501のナビゲーション端末用広告選択処理の一例について説明する。図15は、広告提供サーバ501のナビゲーション端末用広告選択処理の一例を示すフローチャートである。
【0103】
図15において、広告提供サーバ501は、送信履歴DB606から、指定されたユーザIDに対応する広告コンテンツIDを検出する(ステップS1501)。そして、広告コンテンツIDに対応するナビ送信済フラグは「未」であるか否かを判断する(ステップS1502)。ステップS1502において、ナビ送信済フラグは「未」であると判断した場合(ステップS1502:Yes)、広告コンテンツIDをサブルーチンの戻り値に設定し(ステップS1503)、一連の処理を終了する。
【0104】
一方、ステップS1502において、ナビ送信済フラグは「未」ではないと判断した場合(ステップS1502:No)、ユーザIDに対応する別の広告コンテンツIDがあるか否かを判断する(ステップS1504)。ステップS1504において、ユーザIDに対応する別の広告コンテンツIDがないと判断した場合(ステップS1504:No)、広告コンテンツDB605から、新規に送信する広告コンテンツIDを選択し、サブルーチンの戻り値に設定する(ステップS1505)。
【0105】
一方、ステップS1504において、ユーザIDに対応する別の広告コンテンツIDがあると判断した場合(ステップS1504:Yes)、次の広告コンテンツIDを指定し(ステップS1506)、ステップS1502に移行する。
【0106】
(広告提供サーバのPC端末用広告選択処理の一例)
つぎに、図16を用いて、広告提供サーバ501のPC端末用広告選択処理の一例について説明する。図16は、広告提供サーバ501のPC端末用広告選択処理の一例を示すフローチャートである。
【0107】
図16において、広告提供サーバ501は、送信履歴DB606から、指定されたユーザIDに対応する広告コンテンツIDを検出する(ステップS1601)。そして、広告コンテンツIDに対応するPC送信済フラグは「未」であるか否かを判断する(ステップS1602)。ステップS1602において、PC送信済フラグは「未」であると判断した場合(ステップS1602:Yes)、広告コンテンツIDをサブルーチンの戻り値に設定し(ステップS1603)、一連の処理を終了する。
【0108】
一方、ステップS1602において、PC送信済フラグは「未」ではないと判断した場合(ステップS1602:No)、ユーザIDに対応する別の広告コンテンツIDがあるか否かを判断する(ステップS1604)。ステップS1604において、ユーザIDに対応する別の広告コンテンツIDがないと判断した場合(ステップS1604:No)、広告コンテンツDB605から、新規に送信する広告コンテンツIDを選択し、サブルーチンの戻り値に設定する(ステップS1605)。
【0109】
一方、ステップS1604において、ユーザIDに対応する別の広告コンテンツIDがあると判断した場合(ステップS1604:Yes)、次の広告コンテンツIDを指定し(ステップS1606)、ステップS1602に移行する。
【0110】
上述した図13〜図16に示した処理においては、各利用者端末装置1100に送信したことのない広告コンテンツを優先的に送信する処理について説明したが、このほかにも、当該利用者端末装置1100の配信済フラグの値が「未」になっており、他の利用者端末装置1100の配信済フラグが「済」になっている広告コンテンツを優先的に送信する処理とすることも可能である。
【0111】
上述した図13〜図16に示した処理によれば、利用者端末装置1100(携帯電話端末502、ナビゲーション端末503、PC端末504)にそれぞれ対応付けた同一の広告主の広告情報を、それぞれ対応する利用者端末装置1100に対応付けるようにしたので、各利用者端末装置1100に適した多種多様な広告情報を送信することができる。これにより、各利用者端末装置1100では、利用者端末装置1100に適した同一の広告主の多種多様な広告を提示することができる。
【0112】
したがって、ユーザは、携帯電話端末502、ナビゲーション端末503、PC端末504を介して、計3回、広告を視聴することになり、広告に対するユーザの印象や記憶を確実なものにすることができる。なお、上述した処理においては、3つの利用者端末装置1100を用い、利用者に対して3回広告情報を提示するようにしたが、利用者端末装置1100の数や、提示する回数は、これに限られない。
【0113】
(広告提供サーバの送信順位に応じた広告提供処理の一例)
つぎに、図17〜図19を用いて、広告提供サーバ501の送信順位に応じた広告提供処理の一例について説明する。図17は、広告提供サーバ501の携帯電話端末502に対する広告提供処理の一例を示すフローチャートである。図17〜図19においては、送信順位を、携帯電話端末502、ナビゲーション端末503、PC端末504の順として、送信順位にしたがって、広告情報を提供および出力させるようにした処理について説明する。また、広告情報については、一広告主の広告情報として、説明する。
【0114】
図17において、広告提供サーバ501は、携帯電話端末502から、広告情報の送信要求を受信したか否かを判断する(ステップS1701)。なお、送信要求は、具体的には、携帯電話端末502にてアプリケーションプログラムが起動されるときに、当該携帯電話端末502から送信される要求である。
【0115】
ステップS1701において、広告情報の送信要求を受信するまで待機状態にあり(ステップS1701:Noのループ)、広告情報の送信要求を受信した場合(ステップS1701:Yes)、携帯電話端末用の広告情報を選別する(ステップS1702)。この広告情報は、たとえば、携帯電話端末502の小型の表示画面に適した広告情報である。
【0116】
また、この広告情報は、携帯電話端末502が1回目の送信先であることを加味した内容の、つまり、ユーザにとって1回目の視聴であることを加味した内容の、簡単な広告情報である。また、広告情報は、利用者の属性情報に基づき、たとえば、趣味や嗜好に自動車が存在する場合には、自動車の広告を優先して選別すればよい。
【0117】
そして、携帯電話端末502に広告情報を送信する(ステップS1703)。このあと、広告情報を送信してから一定期間経過したか否かを判断する(ステップS1704)。一定期間とは、ユーザが一度広告を見てから当該広告を記憶している範囲内の期間であり、たとえば、1ヶ月などの期間である。ステップS1704において、送信してから一定期間経過していないと判断した場合(ステップS1704:No)、携帯電話端末502にて出力した旨の結果を受信したか否かを判断する(ステップS1705)。
【0118】
ステップS1705において、出力した旨の結果を受信するまで(ステップS1705:No)、ステップS1704に移行し、出力した旨の結果を受信すると(ステップS1705:Yes)、携帯電話端末用出力済フラグを「済」にする(ステップS1706)。なお、携帯電話端末用出力済フラグは、図10に示した送信済フラグと同様に、携帯電話端末にて出力済みであるか未出力であるかを示したものであり、出力済みの場合に「済」を示し、未出力の場合に「未」を示すものである。
【0119】
一方、ステップS1704において、送信してから一定期間経過したと判断した場合(ステップS1704:Yes)、送信履歴DB606内の当該広告情報の送信履歴をクリアし(ステップS1707)、つまり、送信がなかったものとして、一連の処理を終了する。なお、送信履歴がクリアされると、適宜のタイミングで、再度、当該広告情報の送信をおこなう。
【0120】
(広告提供サーバのナビゲーション端末に対する広告提供処理の一例)
つぎに、図18を用いて、広告提供サーバ501のナビゲーション端末503に対する広告提供処理の一例について説明する。図18は、広告提供サーバ501のナビゲーション端末503に対する広告提供処理の一例を示すフローチャートである。なお、図18においては、図17に示した携帯電話端末502への広告提供処理により、携帯電話端末502にて広告情報が出力されていることを前提とする。
【0121】
図18において、広告提供サーバ501は、ナビゲーション端末503から、広告情報の送信要求を受信したか否かを判断する(ステップS1801)。なお、送信要求は、具体的には、ナビゲーション端末503にてアプリケーションプログラムが起動されるときに、当該ナビゲーション端末503から送信される要求である。
【0122】
ステップS1801において、広告情報の送信要求を受信するまで待機状態にあり(ステップS1801:Noのループ)、広告情報の送信要求を受信した場合(ステップS1801:Yes)、所定のタイミングか否かを判断する(ステップS1802)。所定のタイミングは、携帯電話端末502にて当該広告情報が出力されてからの期間が当該広告をユーザに対して定着させるのに効果のある期間となるタイミングであり、たとえば、なるべく早いうちに出力するのか、または3日程度間隔を空けるのか等、広告情報ごとに適宜設定されている。
【0123】
ステップS1802において、所定のタイミングとなるまで待機状態にあり(ステップS1802:Noのループ)、所定のタイミングとなると(ステップS1802:Yes)、ナビゲーション端末用の広告情報を選別する(ステップS1803)。この広告情報は、たとえば、ナビゲーション端末503に適した聴覚に訴える広告情報である。また、この広告情報は、ナビゲーション端末503が2回目の送信先であることを加味した内容の、つまり、ユーザにとって2回目の視聴であることを加味した内容の、1回目よりは詳細な広告情報である。なお、1回目の広告情報と同じ内容とすることも可能である。
【0124】
そして、ナビゲーション端末503に広告情報を送信する(ステップS1804)。このあと、携帯電話端末502にて広告情報が出力されてから一定期間経過したか否かを判断する(ステップS1805)。一定期間とは、ユーザが一度広告を見てから当該広告を記憶している範囲内の期間であり、たとえば、1ヶ月などの期間である。ステップS1805において、携帯電話端末502にて広告情報が出力されてから一定期間経過していないと判断した場合(ステップS1805:No)、ナビゲーション端末503にて出力した旨の結果を受信したか否かを判断する(ステップS1806)。
【0125】
ステップS1806において、出力した旨の結果を受信するまで(ステップS1806:No)、ステップS1805に移行し、出力した旨の結果を受信すると(ステップS1806:Yes)、ナビゲーション端末用出力済フラグを「済」にする(ステップS1807)。なお、ナビゲーション端末用出力済フラグは、図10に示した送信済フラグと同様に、ナビゲーション端末にて出力済みであるか未出力であるかを示したものであり、出力済みの場合に「済」を示し、未出力の場合に「未」を示すものである。
【0126】
一方、ステップS1805において、携帯電話端末502にて広告情報が出力されてから一定期間経過したと判断した場合(ステップS1805:Yes)、送信履歴DB606内の当該広告情報の送信履歴をクリアし(ステップS1808)、つまり、当初から送信がなかったものとして、一連の処理を終了する。
【0127】
(広告提供サーバのPC端末に対する広告提供処理の一例)
つぎに、図19を用いて、広告提供サーバ501のPC端末504に対する広告提供処理の一例について説明する。図19は、広告提供サーバ501のPC端末504に対する広告提供処理の一例を示すフローチャートである。なお、図19においては、図17および図18に示した携帯電話端末502およびナビゲーション端末503への広告提供処理により、携帯電話端末502およびナビゲーション端末503にて広告情報が出力されていることを前提とする。
【0128】
図19において、広告提供サーバ501は、PC端末504から、広告情報の送信要求を受信したか否かを判断する(ステップS1901)。なお、送信要求は、具体的には、PC端末504にてアプリケーションプログラムが起動されるときに、当該PC端末504から送信される要求である。
【0129】
ステップS1901において、広告情報の送信要求を受信するまで待機状態にあり(ステップS1901:Noのループ)、広告情報の送信要求を受信した場合(ステップS1901:Yes)、所定のタイミングか否かを判断する(ステップS1902)。所定のタイミングは、ナビゲーション端末503にて当該広告情報が出力されてからの期間が当該広告をユーザに対して定着させるのに効果のある期間となるタイミングであり、たとえば、なるべく早いうちに出力するのか、または3日程度間隔を空けるのか等、広告情報ごとに適宜設定されている。
【0130】
ステップS1902において、所定のタイミングとなるまで待機状態にあり(ステップS1902:Noのループ)、所定のタイミングとなると(ステップS1902:Yes)、PC端末用の広告情報を選別する(ステップS1903)。この広告情報は、たとえば、PC端末504に適した詳細な説明のある広告情報である。また、この広告情報は、PC端末504が3回目の送信先であることを加味した内容の、つまり、ユーザにとって3回目の視聴であることを加味した内容の、2回目よりも詳細な広告情報である。なお、1回目および2回目の広告情報と同じ内容とすることも可能である。
【0131】
そして、PC端末504に広告情報を送信する(ステップS1904)。このあと、ナビゲーション端末503にて広告情報が出力されてから一定期間経過したか否かを判断する(ステップS1905)。一定期間とは、ユーザが広告を見てから当該広告を記憶している範囲内の期間であり、たとえば、1ヶ月などの期間である。ステップS1905において、ナビゲーション端末503にて広告情報が出力されてから一定期間経過していないと判断した場合(ステップS1905:No)、PC端末504にて出力した旨の結果を受信したか否かを判断する(ステップS1906)。
【0132】
ステップS1906において、出力した旨の結果を受信するまで(ステップS1906:No)、ステップS1905に移行し、出力した旨の結果を受信すると(ステップS1906:Yes)、PC端末用出力済フラグを「済」にする(ステップS1907)。なお、PC端末用出力済フラグは、図10に示した送信済フラグと同様に、PC端末にて出力済みであるか未出力であるかを示したものであり、出力済みの場合に「済」を示し、未出力の場合に「未」を示すものである。
【0133】
一方、ステップS1905において、ナビゲーション端末503にて広告情報が出力されてから一定期間経過したと判断した場合(ステップS1905:Yes)、送信履歴DB606内の当該広告情報の送信履歴をクリアし(ステップS1908)、つまり、当初から送信がなかったものとして、一連の処理を終了する。
【0134】
なお、図17〜図19に示した処理においては、送信順位を、携帯電話端末502、ナビゲーション端末503、PC端末504の順として説明したが、これに限られるものではなく、任意に設定することは可能である。また、上述した処理においては、3つの利用者端末装置1100を用い、利用者に対して3回広告情報を提示するようにしたが、利用者端末装置1100の数や、提示する回数は、これに限られない。また、たとえば、3回の広告情報の提示のうち、2回を携帯電話端末502にておこない、1回をナビゲーション端末503にておこなうようにしてもよい。
【0135】
上述した図17〜図19に示した処理は、利用者端末装置1100(携帯電話端末502、ナビゲーション端末503、PC端末504)にそれぞれ対応付けた同一の広告主の広告情報を、予め設定される利用者端末装置1100の送信順位にしたがって送信するようにした。これにより、順番に応じて最も広告の効果の得られる利用者端末装置1100の順に、広告情報を送信することが可能になる。したがって、ユーザは、携帯電話端末502、ナビゲーション端末503、PC端末504を介して、計3回、広告を視聴することになり、広告に対するユーザの印象や記憶を確実なものにすることができる。
【0136】
(各利用者端末装置の広告提示処理の一例)
つぎに、図20を用いて、各利用者端末装置1100(携帯電話端末502、ナビゲーション端末503、PC端末504)の広告提示処理の一例について説明する。図20は、各利用者端末装置の広告提示処理の一例を示すフローチャートである。なお、図20に示すフローチャートは、図17〜図19に示した広告提供サーバ501の広告提供処理により、受信した広告情報をリアルタイムに提示する処理である。
【0137】
図20において、各利用者端末装置1100(携帯電話端末502、ナビゲーション端末503、PC端末504)は、アプリケーションプログラムの起動の操作入力があるか否かを判断する(ステップS2001)。アプリケーションプログラムの起動の操作入力とは、たとえば、携帯電話端末502にあっては検索ポータルサイトに接続して検索の実行の入力などであり、ナビゲーション端末503にあっては経路探索の実行の入力などであり、PC端末504にあっては検索ポータルサイトへのログイン入力や地図サイトでの経路探索の実行の入力などである。
【0138】
ステップS2001において、アプリケーションプログラムの起動の操作入力があるまで待機状態にあり(ステップS2001:Noのループ)、アプリケーションプログラムの起動の操作入力があると(ステップS2001:Yes)、広告提供サーバ501に広告情報の送信要求をおこなう(ステップS2002)。
【0139】
このあと、広告情報を受信するまで待機し(ステップS2003:Noのループ)、広告情報を受信すると(ステップS2003:Yes)、スピーカ1209およびディスプレイ1212(図12参照)から広告情報を出力する(ステップS2004)。出力される広告情報は、たとえば、自動車メーカの広告情報の場合、携帯電話端末用は簡単な広告情報であり、ナビゲーション端末用は走行時の車内音など聴覚に訴えるリアルな情報であり、PC端末用は詳細な製品情報である。
【0140】
そして、広告提供サーバ501に広告情報を出力した旨の結果を送信する(ステップS2005)。このあと、アプリケーションプログラムを起動し(ステップS2006)、一連の処理を終了する。
【0141】
上述した処理によれば、利用者端末装置1100(携帯電話端末502、ナビゲーション端末503、PC端末504)では、利用者端末装置1100にそれぞれ適した、同一の広告主の多種多様な広告情報を出力することができる。また、アプリケーションプログラムの起動前に広告情報を出力するようにしたので、当該広告情報がユーザの目に留まりやすくなる。
【0142】
また、広告情報の出力結果を広告提供サーバ501に送信するようにしたので、広告提供サーバ501では、広告情報がどの利用者端末装置1100にて出力されたのか、または出力されていないのかを管理することができる。したがって、ユーザは、各利用者端末装置(携帯電話端末502、ナビゲーション端末503、PC端末504)を介して、計3回、広告を視聴することになり、広告に対するユーザの印象や記憶を確実なものにすることができる。
【0143】
(各利用者端末装置の広告提示処理の他の一例)
つぎに、図21を用いて、各利用者端末装置1100(携帯電話端末502、ナビゲーション端末503、PC端末504)の広告提示処理の他の一例について説明する。図21は、各利用者端末装置1100の広告提示処理の他の一例を示すフローチャートである。図21に示すフローチャートは、図17〜図19に示した広告提供サーバ501の広告提供処理により、受信した広告情報を、利用者端末装置1100にて格納し、提示するタイミングを利用者端末装置1100にて制御する場合の処理である。
【0144】
図21において、利用者端末装置1100は、広告情報を受信するまで待機状態にあり(ステップS2101:Noのループ)、広告情報を受信すると(ステップS2101:Yes)、磁気ディスク1205や光ディスク1207(図12参照)などに広告情報を格納する(ステップS2102)。このあと、所定のタイミングであるか否かを判断する(ステップS2103)。
【0145】
所定のタイミングは、アプリケーションプログラムの起動前のタイミングや、広告提供サーバ501から出力命令を受信したタイミングや、広告情報に、当該広告情報を出力させる時間帯や状況など出力条件の情報が付与されている場合には、当該条件に合致するタイミングである。出力条件は、位置に関する条件や速度に関する条件である。位置に関する条件の情報が付与されている場合には、上述した所定のタイミングは、GPSユニット1214にて検出される位置が当該条件に合致するときである(以下、適宜、図12参照)。また、速度○km/hで走行中という速度に関する条件の情報が付与されている場合には、上述した所定のタイミングは、各種センサ1215によって検知される速度が当該条件に合致するときとなる。
【0146】
ステップS2103において、所定のタイミングとなるまで待機状態にあり(ステップS2103:Noのループ)、所定のタイミングとなると(ステップS2101:Yes)、スピーカ1209およびディスプレイ1212から広告情報を出力する(ステップS2104)。そして、広告提供サーバ501に広告情報を出力した旨の結果を送信し(ステップS2105)、一連の処理を終了する。
【0147】
上述した処理によれば、利用者端末装置1100(携帯電話端末502、ナビゲーション端末503、PC端末504)では、利用者端末装置1100にそれぞれ適した、同一の広告主の多種多様な広告情報を出力することができる。また、受信した広告情報を格納するようにしたので、任意のタイミングで広告情報を出力することができる。また、ユーザの位置や車両の速度などに応じて広告情報を出力するようにすれば、より広告の効果は高まる。したがって、広告に対するユーザの印象や記憶を確実なものにすることができる。
【0148】
(広告情報を提示する際の時間と場所の関係の一例)
つぎに、図22を用いて、広告情報を提示する際の時間と場所の関係の一例について説明する。図22は、広告情報を提示する際の時間と場所の関係の一例を示す説明図である。図22に示す説明図は、本実施例を実現した場合の、ユーザの位置や行動状態に当てはめた具体的な流れを示したものである。
【0149】
図22において、対応図2200は、横軸に時間、縦軸に場所を示している。横軸の時間は、ユーザの行動の流れを示している。縦軸の場所は、利用者端末装置1100の位置または状態を示している。
【0150】
たとえば、ユーザは、徒歩または電車で移動し、携帯電話端末502を用いて、たとえば、検索ポータルサイトに接続して検索を実行した際には、広告提供サーバ501から送信された広告情報を表示出力する。この広告情報は、たとえば、車Aの写真や名称などの簡単な広告情報や、車Aを販売している販売店などの広告情報である。なお、GPS機能などによる位置情報を基に、現在位置近傍の販売店などの広告情報としてもよい。
【0151】
つぎに、ユーザが車両に乗車し、ナビゲーション端末503を用いて、経路探索が実行された際に、広告提供サーバ501から送信された広告情報を表示出力する。この広告情報は、携帯電話端末502にて出力した広告情報よりも詳細な広告情報であり、車Aの走行時の車内音などの広告情報である。なお、ナビゲーション端末503から出力する広告情報は、ナビゲーション端末503が搭載される車両の速度に対応したものが望ましい。また、GPS機能などによる位置情報を基に、現在位置近傍の販売店などの広告情報としてもよい。
【0152】
そして、帰宅し、自宅にてPC端末504を用いて、たとえば、検索ポータルサイトに接続し、検索をおこなった際に、広告提供サーバ501から送信された広告情報を表示出力する。この広告情報は、たとえば、車Aの詳細な構造などを示した詳細な広告情報である。
【0153】
このように、本実施例では、ユーザの位置や行動が変わったとしても、それに応じた広告情報を、適宜、提供することができる。特に、同一の広告主の広告情報を出力するようにしたので、ユーザは各利用者端末装置1100にて、当該広告を複数回、視聴することができ、広告に対するユーザの記憶は、より確かなものになる。なお、上述した説明では、広告情報を、各利用者端末装置1100間にて連続して出力するようにしたが、出力するタイミングは、任意である。
【0154】
以上説明したように、本発明の広告提供サーバ、利用者端末装置、広告提供方法、広告提示方法、広告提供プログラム、広告提示プログラム、および記録媒体は、広告情報を、広告主ごとに、利用者端末装置の種別に対応して選別し、選別された広告情報を、それぞれ複数の利用者端末装置に対応付けて送信させるようにした。これにより、各利用者端末装置に適した多種多様な広告情報を送信することができる。
【0155】
また、各利用者端末装置では、利用者端末装置に適した同一の広告主の多種多様な広告を提示することができる。したがって、ユーザは、各利用者端末装置を介して、複数回、広告を視聴することになり、広告に対するユーザの印象や記憶を確実なものにすることができる。
【0156】
なお、本実施例で説明した広告提供方法および広告提示方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、このプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0157】
【図1】本実施の形態にかかる広告提供サーバの構成の一例を示す説明図である。
【図2】本実施の形態にかかる利用者端末装置の構成の一例を示す説明図である。
【図3】本実施の形態にかかる広告提供サーバがおこなう広告提供処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図4】本実施の形態にかかる利用者端末装置がおこなう広告提示処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】本実施例にかかる広告提供システムのシステム構成図である。
【図6】広告提供サーバの機能的構成の一例を示す説明図である。
【図7】広告コンテンツDBに格納される利用者端末装置ごとのコンテンツの一例を示す説明図である。
【図8】広告コンテンツDBに格納される利用者端末装置ごとのコンテンツの一例を示す説明図である。
【図9】広告コンテンツDBに格納される利用者端末装置ごとのコンテンツの一例を示す説明図である。
【図10】送信履歴DBに格納される情報の一例を示す説明図である。
【図11】利用者端末装置の機能的構成の一例を示す説明図である。
【図12】本実施例にかかるコンピュータ装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図13】本実施例にかかる広告提供システムの広告提供処理の一例を示すシーケンス図である。
【図14】広告提供サーバの携帯電話端末用広告選択処理の一例を示すフローチャートである。
【図15】広告提供サーバのナビゲーション端末用広告選択処理の一例を示すフローチャートである。
【図16】広告提供サーバのPC端末用広告選択処理の一例を示すフローチャートである。
【図17】広告提供サーバの携帯電話端末に対する広告提供処理の一例を示すフローチャートである。
【図18】広告提供サーバのナビゲーション端末に対する広告提供処理の一例を示すフローチャートである。
【図19】広告提供サーバのPC端末に対する広告提供処理の一例を示すフローチャートである。
【図20】各利用者端末装置の広告提示処理の一例を示すフローチャートである。
【図21】各利用者端末装置の広告提示処理の他の一例を示すフローチャートである。
【図22】広告情報を提示する際の時間と場所の関係の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0158】
100 広告提供サーバ
101 格納部
102 登録部
103 選別部
104 制御部
105 送信部
106 設定部
107 要求部
200 利用者端末装置
201 受信部
202 出力部
203 制御部
204 送信部
205 格納部
206 命令受信部
500 広告提供システム
501 広告提供サーバ
502 携帯電話端末
503 ナビゲーション端末
504 PC端末
605 広告コンテンツDB
606 送信履歴DB
1100 利用者端末装置
1200 コンピュータ装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告情報を格納する格納手段と、
同一の利用者が利用する複数の利用者端末装置の種別が登録される登録手段と、
前記格納手段に格納された前記広告情報を、広告主ごとに、前記登録手段に登録される前記利用者端末装置の種別に対応して選別する選別手段と、
前記選別手段によって選別された同一の広告主の前記広告情報を、前記登録手段に登録される複数の前記利用者端末装置に対応付けて送信させる制御手段と、
を備えることを特徴とする広告提供サーバ。
【請求項2】
前記制御手段は、同一の広告主の、それぞれ異なる内容の前記広告情報を、前記複数の前記利用者端末装置に対応付けて送信させることを特徴とする請求項1に記載の広告提供サーバ。
【請求項3】
前記制御手段は、同一の広告主の、同一の内容の前記広告情報を、前記複数の前記利用者端末装置に対応付けて送信させることを特徴とする請求項1に記載の広告提供サーバ。
【請求項4】
前記制御手段は、前記各利用者端末装置に対して前記広告情報を、それぞれ異なるタイミングで、送信させる制御をおこなうことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の広告提供サーバ。
【請求項5】
前記選別手段は、前記広告情報を、前記各利用者端末装置への送信順に応じて選別し、
前記制御手段は、前記選別された前記広告情報を、対応する前記利用者端末装置に送信させる制御をおこなうことを特徴とする請求項4に記載の広告提供サーバ。
【請求項6】
前記制御手段は、前記利用者端末装置に前記広告情報を送信してから、他の利用者端末装置に前記広告情報を送信するまでに所定の期間が経過した場合に、当該他の利用者端末を1番目の送信先の利用者端末装置として、前記広告情報を送信することを特徴とする請求項4または5に記載の広告提供サーバ。
【請求項7】
前記格納手段は、各広告主の前記利用者端末装置ごとの前記広告情報の送信履歴を格納し、
前記制御手段は、前記格納手段に格納される送信履歴のうち、最も過去の送信履歴を有する前記広告情報を優先して送信させる制御をおこなうことを特徴とする請求項4〜6のいずれか一つに記載の広告提供サーバ。
【請求項8】
前記格納手段は、複数の広告主の前記広告情報と、当該広告情報に付されて当該広告情報の優先順位を示す情報とを格納し、
前記制御手段は、前記格納手段に格納される優先順位の高い前記広告情報を優先して送信させる制御をおこなうことを特徴とする請求項4〜7のいずれか一つに記載の広告提供サーバ。
【請求項9】
前記利用者端末装置に対する前記広告情報の送信の順位(以下、「送信順位」という)を設定する設定手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記設定手段に設定される前記送信順位にしたがって、前記利用者端末装置に対して、対応する同一の広告主の前記広告情報を送信させる制御をおこなうことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の広告提供サーバ。
【請求項10】
前記選別手段は、前記広告情報を、前記設定手段に設定される前記送信順位に対応して選別し、
前記制御手段は、前記選別された前記広告情報を、対応する前記利用者端末装置に送信させる制御をおこなうことを特徴とする請求項9に記載の広告提供サーバ。
【請求項11】
前記送信手段によって送信された前記広告情報が出力された旨の出力結果を、前記送信順位の高い前記利用者端末装置に要求する要求手段と、
前記要求手段による要求を受けて、前記送信順位の高い前記利用者端末装置から前記出力結果を受信する受信手段と、
前記制御手段は、前記受信手段によって前記出力結果が受信された際に、前記送信順位にしたがって、つぎに前記送信順位の低い他の前記利用者端末装置に対して、対応する同一の広告主の前記広告情報を送信させる制御をおこなうことを特徴とする請求項9または10に記載の広告提供サーバ。
【請求項12】
前記利用者端末装置の種別は、携帯電話端末、ナビゲーション端末、PC端末であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の広告提供サーバ。
【請求項13】
広告情報を提供する広告提供サーバと通信可能であり、同一の利用者が利用する複数の種別の異なる利用者端末装置であって、
各利用者端末装置は、
前記広告提供サーバから、前記利用者端末装置の種別に対応する同一の広告主の前記広告情報を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した前記広告情報を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする利用者端末装置。
【請求項14】
当該利用者端末装置のアプリケーションプログラムの起動前に、前記広告提供サーバに対して、前記広告情報の送信要求をおこなう制御手段をさらに備え、
前記受信手段は、当該利用者端末装置のアプリケーションプログラムの起動前に、前記広告情報を受信し、
前記出力手段は、当該利用者端末装置のアプリケーションプログラムの起動前に、前記広告情報を出力することを特徴とする請求項13に記載の利用者端末装置。
【請求項15】
前記制御手段は、前記広告情報が出力された場合に、当該広告情報が出力された旨の出力結果を、前記広告提供サーバに送信することを特徴とする請求項14に記載の利用者端末装置。
【請求項16】
前記受信手段が受信した前記広告情報を格納する格納手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記格納手段に格納された前記広告情報を所定のタイミングで出力することを特徴とする請求項15に記載の利用者端末装置。
【請求項17】
前記格納手段に格納された前記広告情報を出力させるための命令(以下、「出力命令」という)を、前記広告提供サーバから受信する命令受信手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記命令受信手段が前記出力命令を受信した場合に、前記格納手段に格納された前記広告情報を出力することを特徴とする請求項16に記載の利用者端末装置。
【請求項18】
前記制御手段は、前記命令受信手段によって前記出力命令が所定期間受信されない場合、前記格納手段に格納された前記広告情報を消去することを特徴とする請求項17に記載の利用者端末装置。
【請求項19】
前記利用者端末装置の種別は、携帯電話端末、ナビゲーション端末、PC端末であり、
前記携帯電話端末は、当該携帯電話端末に対応する前記広告情報を出力し、
前記ナビゲーション端末は、当該ナビゲーション端末に対応する前記広告情報を出力し、
前記PC端末は、当該PC端末に対応する前記広告情報を出力することを特徴とする請求項14〜18のいずれか一つに記載の利用者端末装置。
【請求項20】
広告情報を格納する格納工程と、
同一の利用者が利用する複数の利用者端末装置の種別が登録される登録工程と、
前記格納工程にて格納された前記広告情報を、広告主ごとに、前記登録工程にて登録された前記利用者端末装置の種別に対応して選別する選別工程と、
前記選別工程にて選別された同一の広告主の前記広告情報を、前記登録工程にて登録された複数の前記利用者端末装置に対応付けて送信させる制御工程と、
を含むことを特徴とする広告提供方法。
【請求項21】
広告情報を提供する広告提供サーバと、前記広告提供サーバと通信可能であり、同一の利用者が利用する複数の種別の異なる利用者端末装置の広告提示方法であって、
前記広告提供サーバから、前記利用者端末装置の種別に対応する同一の広告主の前記広告情報を受信する受信工程と、
前記受信工程にて受信した前記広告情報を出力する出力工程と、
を含むことを特徴とする広告提示方法。
【請求項22】
請求項20に記載の広告提供方法をコンピュータに実行させることを特徴とする広告提供プログラム。
【請求項23】
請求項21に記載の広告提示方法をコンピュータに実行させることを特徴とする広告提示プログラム。
【請求項24】
請求項22または23に記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータに読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2009−116472(P2009−116472A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−286650(P2007−286650)
【出願日】平成19年11月2日(2007.11.2)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】(595105515)インクリメント・ピー株式会社 (197)