説明

広告機能付き足拭きマット

【課題】足拭きマット自体を替えることなく、広告を差し替えることができ、広告内容の変更要求に適時に対応することができる広告機能付き足拭きマットを提供する。
【解決手段】広告機能付き足拭きマット10Aは、所定面積を有する足拭きマット本体11と、所定の広告を表示した広告シート12を着脱可能に支持する支持プレート13と、足拭きマット本体11に連接されて支持プレート13を設置する設置スペース14と、支持プレート13の周縁部15を設置スペース14の周縁部16に着脱可能に固定する固定フレーム17とから形成されている。支持パネル13は、第1フィルムと可撓性を有して第1フィルムの上に重なる透明な第2フィルムとから作られている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、宣伝広告機能を備えた広告機能付き足拭きマットに関する。
【背景技術】
【0002】
足拭きマットの製造およびレンタルを行う足拭きマット事業者と、足拭きマット事業者との契約によって足拭きマットに広告を掲載する広告主と、足拭きマット事業者との契約によって広告が掲載された各種広告付き足拭きマットの設置場所を提供する場所提供者との関係から構築された広告方法がある(特許文献1参照)。この広告方法は、足拭きマット事業者が広告主からの依頼により、製造およびレンタル契約した足拭きマットに広告を掲載し、その広告付き足拭きマットを場所提供者の提供する設置場所において利用者の多くなる時期に応じて選択的に移動設置し、広告付き足拭きマットの設置期間に応じた対価を足拭きマット事業者が場所提供者に支払う。この広告方法は、広告付き足拭きマットを利用者の多くなる時期に応じて選択的に移動設置するから、広告付き足拭きマットの宣伝効果を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−170846号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1に開示の広告方法は、足拭きマットの足拭き部分の表面に所定の広告を掲載するから、広告の内容を変更する場合、足拭きマット自体を別の広告を掲載したそれと差し替えなければならず、その分の手間と費用とがかかる。この広告方法は、足拭きマットを残したままで広告の差し替えを行うことができないから、広告内容を頻繁に替えることができず、広告内容の変更要求に適時に対応することができない。
【0005】
本発明の目的は、足拭きマット自体を替えることなく、広告を差し替えることができ、広告内容の変更要求に適時に対応することができる広告機能付き足拭きマットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための本発明にかかる広告機能付き足拭きマットは、所定の面積を有する足拭きマット本体と、足拭きマット本体の一部に設けられ、所定の宣伝広告を表示した広告シートを着脱可能に取り付ける広告取付手段とを有する。
【0007】
本発明にかかる広告機能付き足拭きマットの一例としては、広告取付手段が、広告シートを着脱可能に支持する支持プレートと、足拭きマット本体に連接されて支持プレートを設置する設置スペースと、支持プレートの周縁部を設置スペースの周縁部に着脱可能に固定する固定フレームとから形成されている。
【0008】
本発明にかかる広告機能付き足拭きマットの他の一例としては、支持プレートが第1フィルムと可撓性を有して第1フィルムの上に重なる透明な第2フィルムとから作られ、広告シートがそれらフィルムの間に挟み込まれた状態で固定される。
【0009】
本発明にかかる広告機能付き足拭きマットの他の一例としては、広告取付手段が、足拭きマット本体に連接されて広告シートを着脱可能に設置する所定面積の設置マットと、広告シートの上に載置されて設置マットに着脱可能に設置される透明な支持プレートとから形成され、設置マットの周縁部には、支持プレートの周縁部の上に重なって支持プレートを固定する弾性変形可能なフランジが連接され、フランジは、所定寸法離間対向する切り込みを設けることで、その一部を設置マットの上方へめくり上げることが可能に作られている。
【0010】
本発明にかかる広告機能付き足拭きマットの他の一例としては、広告取付手段が、足拭きマット本体に連結手段を介して一端部が分離可能に連結されて広告シートを着脱可能に設置する所定面積の設置マットと、広告シートの上に載置されて設置マットに着脱可能に設置される透明な支持プレートとから形成され、設置マットの周縁部には、支持プレートの周縁部の上に重なって支持プレートを固定する弾性変形可能なフランジが連接され、フランジは、所定寸法離間対向する切り込みを設けることで、その一部を設置マットの上方へめくり上げることが可能に作られている。
【0011】
本発明にかかる広告機能付き足拭きマットの他の一例としては、支持プレートが、設置マットに対向する透明なPET樹脂シートと、PET樹脂シートの設置マットに対する非対向面に配置された透明な保護シートとから形成され、保護シートが、透明な合成樹脂と合成樹脂に練り込まれた透明なセラミック粉末とから作られ、PET樹脂シートの非対向面に塗布された透明なUV樹脂をバインダーとして非対向面に接合されている。
【0012】
本発明にかかる広告機能付き足拭きマットの他の一例としては、広告取付手段が、足拭きマット本体に連結手段を介して分離可能に連結される所定面積の設置マットと、設置マットの上に着脱可能に設置される所定面積の広告マットとから形成され、広告マットが、広告シートを着脱可能に載置する可撓性の下部支持プレートと、下部支持プレートの上に着脱可能に載置する可撓性の透明な上部支持プレートと、上下部支持プレートの周縁部の上に着脱可能に載置されて上下部支持プレートを固定する可撓性の固定フレームとから形成され、広告シートが、上下部支持プレートの間に挟まれた状態で固定される。
【0013】
本発明にかかる広告機能付き足拭きマットの他の一例としては、固定フレームが、設置マットの周縁部に重なって設置マットの外側に向かうにつれて下り勾配に傾斜する外周縁部と、下部支持プレートの周縁部に第1係合手段を介して着脱可能に係合し、設置マットの内側に向かうにつれて下り勾配に傾斜する内周縁部とを有し、上部支持プレートの周縁部が、下部支持プレートの周縁部と固定フレームの内周縁部との間に挟まれた状態で固定される。
【0014】
本発明にかかる広告機能付き足拭きマットの他の一例として、広告マットでは、上部支持プレートの周縁部と下部支持プレートの周縁部とのうちの互いに重なり合う部分が第2係合手段を介して着脱可能に係合する。
【0015】
本発明にかかる広告機能付き足拭きマットの他の一例として、足拭きマット本体の設置マットと連結する端部には、設置マットに向かって延びる弾性変形可能なフランジが形成され、広告機能付き足拭きマットでは、広告マットを設置マットの上に載置したときに、上下部支持プレートの周縁部が設置マットの端部とフランジとの間に挟まれた状態で固定される。
【0016】
本発明にかかる広告機能付き足拭きマットの他の一例としては、上部支持プレートが、下部支持プレートに対向する透明なPET樹脂シートと、PET樹脂シートの下部支持プレートに対する非対向面に配置された透明な保護シートとから形成され、保護シートが、透明な合成樹脂と合成樹脂に練り込まれた透明なセラミック粉末とから作られ、PET樹脂シートの非対向面に塗布された透明なUV樹脂をバインダーとして非対向面に接合されている。
【発明の効果】
【0017】
本発明にかかる広告機能付き足拭きマットによれば、所定の広告を表示した広告シートを着脱可能に取り付ける広告取付手段が足拭きマット本体の一部に設けられているから、足拭きマット自体を替えることなく、広告シートを差し替えることができ、広告内容の変更要求に即時かつ適時に対応することができる。広告機能付き足拭きマットは、広告内容の変更が生じたとしても、足拭きマット自体を替える必要がないから、その分の手間や費用を省くことができる。広告機能付き足拭きマットは、各種の広告シートを配置した状態で、それを自由に移動させることができるから、必要な場所において宣伝広告を行うことができ、さらに、必要に応じて広告シートを自由に差し替えることができるから、宣伝場所や宣伝目的に合致した最適な広告を行うことができ、宣伝効果を最大限に発揮させることができる。
【0018】
広告取付手段が広告シートを着脱可能に支持する支持プレートと足拭きマット本体に連接されて支持プレートを設置する設置スペースと支持プレートの周縁部を設置スペースの周縁部に着脱可能に固定する固定フレームとから形成された広告機能付き足拭きマットは、支持プレートを利用して広告シートを自由に差し替えることができるから、足拭きマット自体を替えることなく、広告シートを差し替えることができ、広告内容の変更要求に即時かつ適時に対応することができる。広告機能付き足拭きマットは、固定フレームを介して支持プレートの周縁部が設置スペースの周縁部に着脱可能に固定されるから、支持プレートが足拭きマットから不用意に離脱することはなく、足拭きマット本体と広告シートとの一体性を保持することができる。
【0019】
支持パネルが第1フィルムと可撓性を有して第1フィルムの上に重なる透明な第2フィルムとから作られ、広告シートがそれらフィルムの間に挟み込まれた状態で固定される広告機能付き足拭きマットは、広告シートが支持プレートのそれらフィルムに挟まれることで、広告シートが支持プレートに確実に固定され、広告シートの不用意なずれ動きを防ぐことができ、足拭きマット本体と広告シートとの一体性を保持することができる。
【0020】
広告取付手段が足拭きマット本体に連接された設置マットと広告シートの上に載置されて設置マットに着脱可能に設置される透明な支持プレートとから形成され、支持プレートの周縁部の上に重なって支持プレートを固定する弾性変形可能なフランジが設置マットの周縁部に連接され、フランジの一部を設置マットの上方へめくり上げることが可能な広告機能付き足拭きマットは、足拭きマット自体を替えることなく、広告シートを差し替えることができ、広告内容の変更要求に即時かつ適時に対応することができる。広告機能付き足拭きマットは、広告内容の変更が生じたとしても、足拭きマット自体を替える必要がないから、その分の手間や費用を省くことができる。広告機能付き足拭きマットは、各種の広告シートを配置した状態で、それを自由に移動させることができるから、必要な場所において宣伝広告を行うことができ、さらに、必要に応じて広告シートを自由に差し替えることができるから、宣伝場所や宣伝目的に合致した最適な広告を行うことができ、宣伝効果を最大限に発揮させることができる。
【0021】
広告取付手段が足拭きマット本体に連結手段を介して一端部が分離可能に連結された設置マットと広告シートの上に載置されて設置マットに着脱可能に設置される透明な支持プレートとから形成され、支持プレートの周縁部の上に重なって支持プレートを固定する弾性変形可能なフランジが設置マットの周縁部に連接され、フランジの一部を設置マットの上方へめくり上げることが可能な広告機能付き足拭きマットは、足拭きマット自体を替えることなく、広告シートを差し替えることができ、広告内容の変更要求に即時かつ適時に対応することができる。広告機能付き足拭きマットは、広告内容の変更が生じたとしても、足拭きマット自体を替える必要がないから、その分の手間や費用を省くことができる。広告機能付き足拭きマットは、各種の広告シートを配置した状態で、それを自由に移動させることができるから、必要な場所において宣伝広告を行うことができ、さらに、必要に応じて広告シートを自由に差し替えることができるから、宣伝場所や宣伝目的に合致した最適な広告を行うことができ、宣伝効果を最大限に発揮させることができる。広告機能付き足拭きマットは、足拭きマット本体と設置マットとが分離可能であるから、1つのマットで足拭き機能と宣伝広告機能との両機能を同時に利用することができるとともに、使用によって足拭きマット本体の足拭き機能が低下したとしても、その足拭きマット本体を取り外して新たな足拭きマット本体を設置マットに連結することができるから、足拭き機能が低下した足拭きマット本体のみを交換することで足拭き機能を回復させることができ、常に足拭き機能を有する状態で宣伝広告機能を発揮させることができる。
【0022】
支持プレートが透明なPET樹脂シートと保護シートとから形成され、保護シートが透明な合成樹脂と合成樹脂に練り込まれた透明なセラミック粉末とから作られ、その保護シートがPET樹脂シートの非対向面に塗布された透明なUV樹脂をバインダーとして非対向面に接合された広告機能付き足拭きマットは、高い耐衝撃性と優れた強度とを有する保護シートをPET樹脂シートに接合することによって支持プレートの強度が向上し、支持プレートが踏みつけられたとしても支持プレートが傷つき難く、支持プレートを長期間にわたって連続的に使用することができる。
【0023】
広告取付手段が足拭きマット本体に連結手段を介して分離可能に連結される設置マットと設置マットの上に設置される広告マットとから形成され、広告マットが広告シートを着脱可能に載置する可撓性の下部支持プレートと下部支持プレートの上に着脱可能に載置する可撓性の透明な上部支持プレートと上下部支持プレートの周縁部の上に着脱可能に載置される可撓性の固定フレームとから形成された広告機能付き足拭きマットは、足拭きマット本体や設置マットを替えることなく、広告マットにおいて広告シートを差し替えることができるから、広告マットにおいて多種多様な広告を掲載することができ、宣伝広告の変更要求に即時かつ適時に対応することができる。広告機能付き足拭きマットは、宣伝広告の変更が生じたとしても、足拭きマット本体や設置マットを替える必要がないから、その分の手間や費用を省くことができる。広告機能付き足拭きマットは、各種の広告シートを配置した状態で、それを自由に移動させることができるから、必要な場所において宣伝広告を行うことができ、さらに、必要に応じて広告シートを自由に差し替えることができるから、宣伝場所や宣伝目的に合致した最適な広告を行うことができ、宣伝広告効果を最大限に発揮させることができる。広告機能付き足拭きマットは、足拭きマット本体と設置マットとが分離可能であるから、1つのマットで足拭き機能と宣伝広告機能との両機能を同時に利用することができるとともに、使用によって足拭きマット本体の足拭き機能が低下したとしても、その足拭きマット本体を取り外して新たな足拭きマット本体を設置マットに連結することができるから、足拭き機能が低下した足拭きマット本体のみを交換することで足拭き機能を回復させることができ、常に足拭き機能を有する状態で宣伝広告機能を発揮させることができる。
【0024】
固定フレームが設置マットの外側に向かうにつれて下り勾配に傾斜する外周縁部と設置マットの内側に向かうにつれて下り勾配に傾斜する内周縁部とを有し、上部支持プレートの周縁部が下部支持プレートの周縁部と固定フレームの内周縁部との間に挟まれた状態で固定される広告機能付き足拭きマットは、連結フレームの外周縁部が設置マットの外側に向かうにつれて下り勾配に傾斜し、連結フレームの内周縁部が設置マットの内側に向かうにつれて下り勾配に傾斜しているから、フロアーマット上を通る人のつまずきを防ぐことができる。広告機能付き足拭きマットは、上部支持プレートの周縁部が下部支持プレートの周縁部と固定フレームの内周縁部との間に挟まれた状態で固定されるから、上部支持プレートがずれ動くことはなく、広告シートを上下部支持プレートの間に確実に固定することができ、広告シートの不用意なずれ動きを防ぐことができるとともに、足拭きマット本体と広告シートとの一体性を保持することができる。広告機能付き足拭きマットは、上下部支持プレートの間から広告シートを取り出すことができるから、広告シートを自由に差し替えることができる。
【0025】
上部支持プレートの周縁部と下部支持プレートの周縁部とのうちの互いに重なり合う部分が第2係合手段を介して着脱可能に係合する広告機能付き足拭きマットは、上下部支持プレートの周縁部の互いに重なり合う部分が係合することで、広告シートを上下部支持プレートの間に確実に固定することができ、広告シートの不用意なずれ動きを防ぐことができるとともに、足拭きマット本体と広告シートとの一体性を保持することができる。広告機能付き足拭きマットは、上下部支持プレートの周縁部の係合を解除することで、広告シートを自由に差し替えることができる。
【0026】
足拭きマット本体の設置マットと連結する端部に設置マットに向かって延びる弾性変形可能なフランジが形成され、広告マットを設置マットの上に載置したときに、上下部支持プレートの周縁部が設置マットの端部とフランジとの間に挟まれた状態で固定される広告機能付き足拭きマットは、上下部支持プレートがずれ動くことはなく、広告シートを上下部支持プレートの間に確実に固定することができ、広告シートの不用意なずれ動きを防ぐことができるとともに、足拭きマット本体と広告シートとの一体性を保持することができる。
【0027】
上部支持プレートが透明なPET樹脂シートと保護シートとから形成され、保護シートが透明な合成樹脂と合成樹脂に練り込まれた透明なセラミック粉末とから作られ、その保護シートがPET樹脂シートの非対向面に塗布された透明なUV樹脂をバインダーとして非対向面に接合された広告機能付き足拭きマットは、高い耐衝撃性と優れた強度とを有する保護シートをPET樹脂シートに接合することによって上部支持プレートの強度が向上し、上部支持プレートが踏みつけられたとしても上部支持プレートが傷つき難く、上部支持プレートを長期間にわたって連続的に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】一例として示す広告機能付き足拭きマットの斜視図。
【図2】広告機能付き足拭きマットの分解斜視図。
【図3】一例として示す支持プレートの斜視図。
【図4】図1の4−4線端面図。
【図5】他の一例として示す広告機能付き足拭きマットの斜視図。
【図6】広告機能付き足拭きマットの分解斜視図。
【図7】図5の7−7線端面図。
【図8】他の一例として示す広告機能付き足拭きマットの斜視図。
【図9】広告機能付き足拭きマットの分解斜視図。
【図10】図5の10−10線端面図。
【図11】他の一例として示す広告機能付き足拭きマットの斜視図。
【図12】図11の12−12線矢視断面図。
【図13】図11の13−13線端面図。
【図14】足拭きマット本体と設置マットと広告マットとを分離した状態で示すそれらマットの斜視図。
【図15】広告マットの分解斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0029】
広告機能付き足拭きマット10Aの一例を示す図1等の添付の図面を参照し、本発明に係る広告機能付き足拭きマットの詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図2は、広告機能付き足拭きマット10Aの分解斜視図であり、図3は、一例として示す支持プレート13の斜視図である。図4は、図1の4−4線端面図である。図1,2では、前後方向を矢印A、横方向を矢印Bで示し、厚み方向を矢印Cで示す。
【0030】
この広告機能付き足拭きマット10A(後記するマット10B,10C,10Dを含む)は、主にレンタル製品としてレンタル料の支払いにより、店舗や宿泊施設、娯楽施設等の出入口や床等に設置され、店舗や宿泊施設、娯楽施設等を利用する人の履物に付着した汚れを取るとともに、所定の商品や役務の宣伝広告に利用される。
【0031】
広告機能付き足拭きマット10Aは、足拭きマット本体11と、足拭きマット本体11に設けられた広告取付手段とから作られている。広告取付手段は、所定の広告を表示した広告シート12を着脱可能に支持する支持プレート13と、支持プレート13を設置する設置スペース14と、支持プレート13の周縁部15を設置スペース14の周縁部16に着脱可能に固定する固定フレーム17とから形成されている。広告シート12は、紙やプラスチックシートから作られ、図示はしていないが、その少なくとも一面に所定の広告(文字、図形、記号、写真等の広告媒体)が表示されている。
【0032】
足拭きマット本体11は、その平面形状が横方向へ長い矩形に成型され、所定面積を有する足拭き部18と、足拭き部18の周囲を囲むフレーム部19とから形成されている。足拭き部18は、その図示は省略しているが、ゴム系素材から作られたベース部分と、合成樹脂繊維から作られてベース部分に植毛された起毛部分とを有する。起毛部分には、履物の底についた泥汚れや塵埃を起毛部分に付着させる薬剤が塗布されている。フレーム部19は、ゴム系素材から作られ、その厚み寸法が足拭き部18のそれよりもわずかに大きい。足拭きマット本体11の足拭き部18に人が乗ると、起毛部分に塗布された薬剤によってその人の履物の底についた泥汚れや塵埃が起毛部分に付着する。足拭きマット本体11は、所定の期間(たとえば、半月や一ヶ月)利用された後、回収され、洗浄工程および薬剤の塗布工程を経て再び利用される。
【0033】
なお、足拭き部18においてベース部分と起毛部分とを分離可能にすることもできる。この場合、起毛部分はゴム系素材から作られたゴムシートとそれに植毛された合成樹脂繊維とから作られる。ベース部分と起毛部分との着脱は、メカニカルファスナを利用して行われる。ベース部分と起毛部分とが分離可能である場合、足拭きマット本体11を所定の期間利用した後、起毛部分をベース部分から分離し、起毛部分のみを回収する。起毛部分は、洗浄工程および薬剤の塗布工程を経た後、メカニカルファスナを介してベース部分に取り付けられ、再び利用される。
【0034】
支持プレート13は、図3に示すように、所定面積を有する可撓性の第1フィルム20と、第1フィルム20と上に重なる可撓性の第2フィルム21とから形成されている。第1フィルム20は、透明な合成樹脂または着色された合成樹脂から作られ、その平面形状が横方向へ長い矩形に成形されている。第1フィルム20は、前後方向へ延びる両端縁部22,23と横方向へ延びる両側縁部24,25とを有する。第1フィルム20の両端縁部22,23と一方の側縁部24とには、粘着剤26が塗布されている。
【0035】
第2フィルム21は、透明な合成樹脂から作られ、第1フィルム20と同形同大に成形されている。第2フィルム21は、前後方向へ延びる両端縁部27,28と横方向へ延びる両側縁部29,30とを有する。第2フィルム21は、その剛性が第1フィルム20のそれよりも低い。第1フィルム20と第2フィルム21とは、他方の側縁部25,30において互いに融着し、側縁部25,30において一体となっている。
【0036】
設置スペース14は、その平面形状が横方向へ長い矩形に成形され、足拭きマット本体11の一方のフレーム部19に連接されている。設置スペース14は、所定面積を有するプレート載置部31と、プレート載置部31の周囲を囲むフレーム部32とから形成されている。プレート載置部31は、足拭きマット本体11のベース部分と同様に、ゴム系素材から作られている。プレート載置部31は、支持プレート13と略同形同大の矩形に成形され、支持プレート13よりもわずかに大きい。
【0037】
設置スペース14のフレーム部32は、足拭きマット本体11のフレーム部19と同様に、ゴム系素材から作られている。設置スペース14のフレーム部32の上面には、複数のメカニカルファスナ33(雌ファスナまたは雄ファスナのいずれか一方)が所定間隔で取り付けられている。固定フレーム17は、その平面形状がコ字状に成形され、足拭きマット本体11のフレーム部19と同様に、ゴム系素材から作られている。固定フレーム11の下面には、複数メカニカルファスナ34(雌ファスナまたは雄ファスナのいずれか他方)が所定間隔で取り付けられている。
【0038】
以下、この広告機能付き足拭きマット10Aの使用手順の一例を説明する。最初に支持プレート13に広告シート12を設置する。図3に示すように、第1フィルム20の縁部22〜24に塗布された粘着剤26の粘着力に抗して第2フィルム21を捲り上げ、第1フィルム20と第2フィルム21との接着を解除し、それらフィルム20,21どうしを離間させた後、それらフィルム20,21の間に広告シート12を配置する。次に、第2フィルム21を第1フィルム20の上に重ね合わせ、粘着剤26を介してそれらフィルム20,21の縁部22〜24どうしを接着する。広告シート12は、それらフィルム20,21の間に挟み込まれた状態で支持される。広告シート12の広告を表示した面を透明な第2フィルム21に対向させることで、第2フィルム21を通して広告シート12に表示された広告を視認することができる。
【0039】
支持プレート13に広告シート12を設置した後、支持プレート13を設置スペース14のプレート載置部31の上に乗せ、支持プレート13をプレート載置部31に嵌め込む。このとき、支持プレート13の一方の縁部15(第1および第2フィルム20,21の側縁部25,30)を足拭きマット本体11のフレーム部19の下に潜り込ませる。次に、固定フレーム17を設置スペース14のフレーム部32の上に乗せ、固定フレーム17を厚み方向下方へ押圧する。固定フレーム17をフレーム部32に乗せた状態で、固定フレーム17を押圧すると、フレーム部32に取り付けられたメカニカルファスナ33と固定フレーム17に取り付けられたメカニカルファスナ34とが係合する。
【0040】
フレーム部32と固定フレーム17とがファスナ33,34を介して係合すると、図4に示すように、支持プレート13は、その周縁部15が固定フレーム17と設置スペース14の周縁部16とに挟まれた状態で設置スペース14に固定される。広告シート12を配置した支持プレート13を設置スペース14に固定した後、広告機能付き足拭きマット10Aを店舗や宿泊施設、娯楽施設等の出入口や床等に置く。店舗や宿泊施設、娯楽施設等を利用する人が広告機能付き足拭きマット10Aの上(足拭きマット本体11および支持プレート13の上)を通過するときに、広告シート12の広告が第2フィルムを透過して目に入り、その広告の内容を認識する。人が足拭きマット本体11の上を通過するときに、足拭き部18が靴裏についた水分を吸収し、靴裏の塵埃や泥汚れを取り去る。また、足拭き部18が足裏の水分を吸収し、足裏の塵埃や汚れを取り去る。
【0041】
広告内容の変更が生じ、広告シート12を差し替える場合、フレーム部32のメカニカルファスナ33と固定フレーム17のメカニカルファスナ34との係合を解除した後、粘着力に抗して第2フィルム21を捲り上げ、第1フィルム20と第2フィルム21とを離間させ、それらフィルム20,21の間から差し替え前の広告シート12を取り出し、あらたな広告シート12をそれらフィルム20,21の間に配置し、広告シート12の差し替えを行う。次に、第2フィルム21を第1フィルム20の上に重ね合わせ、粘着剤26を介してそれらフィルム20,21の縁部22〜24どうしを固定し、固定フレーム17を設置スペース14のフレーム部32の上に乗せ、フレーム部32のファスナ33と固定フレーム17のファスナ34とを係合させる。
【0042】
広告機能付き足拭きマット10Aは、広告シート12を着脱可能に支持する支持プレート13と足拭きマット本体11に連接されて支持プレート13を設置する設置スペース14と支持プレート13の周縁部15を設置スペース14の周縁部16に着脱可能に固定する固定フレーム17とを備え、支持プレート13が第1フィルム20と可撓性を有して第1フィルム20の上に重なる透明な第2フィルム21とから作られ、広告シート12がそれらフィルム20,21の間に挟み込まれた状態で支持されるから、足拭きマット10A自体を替えることなく、支持プレート13を利用して各種の広告シート12を自由に差し替えることができ、広告内容の変更要求に適時に対応することができる。
【0043】
広告機能付き足拭きマット10Aは、広告内容の変更が生じたとしても、足拭きマット10A自体を替える必要がないから、その分の手間や費用を省くことができる。広告機能付き足拭きマット10Aは、各種の広告シート12を配置した状態で、それを自由に移動させることができるから、必要な場所において宣伝広告を行うことができ、さらに、必要に応じて広告シート12をその場で自由に差し替えることができるから、宣伝場所や宣伝目的に合致した最適な広告を行うことができ、宣伝効果を最大限に発揮させることができる。
【0044】
広告機能付き足拭きマット10Aは、固定フレーム17を介して支持プレート13の周縁部15が設置スペース14の周縁部16に着脱可能に固定されるから、支持プレート13が足拭きマット10Aから不用意に離脱することはなく、足拭きマット本体11と支持プレート13との一体性を保持することができる。また、広告シート12が支持プレート13のそれらフィルム20,21に挟まれることで、広告シート12が支持プレート13に確実に支持され、足拭きマット本体11と広告シート12との一体性を確実に維持することができる。
【0045】
図5は、他の一例として示す広告機能付き足拭きマット10Bの斜視図であり、図6は、広告機能付き足拭きマット10Bの分解斜視図である。図7は、図5の7−7線端面図である。図5では、前後方向を矢印A、横方向を矢印Bで示し、厚み方向を矢印Cで示す。
【0046】
この足拭きマット10Bは、足拭き機能を有する足拭きマット本体40と、足拭きマット本体40に設けられた広告取付手段とから作られている。広告取付手段は、足拭きマット本体40に連接されて広告シート41を着脱可能に設置する所定面積の設置マット42と、広告シート41の上に載置されて設置マット42に着脱可能に設置される透明な支持プレート43とから形成されている。広告シート41は、紙やプラスチックシートから作られ、図示はしていないが、その少なくとも一面に所定の広告(文字、図形、記号、写真等の広告媒体)が表示されている。
【0047】
足拭きマット本体40は、図5に示すように、所定面積を有し、その平面形状が横方向へ長い矩形に成型されている。足拭きマット本体40は、ラバー部44と、ラバー部44の上に形成されたパイル部45とから作られている。ラバー部44は、その平面形状が横方向へ長い矩形に成型され、前後方向へ延びる両端縁部46,47(周縁部)と、横方向へ延びる両側縁部48,49(周縁部)とを有する。ラバー部44は、ゴム系素材から作られ、可撓性かつ弾力性を有し、弾性変形可能である。
【0048】
パイル部45は、ラバー部44の両端縁部46,47および両側縁部48,49を除く残余の領域に形成されている。パイル部45は、図示はしていないが、給水繊維とフィラメント(ナイロンモノフィラメント、レーヨンモノフィラメント、アクリルモノフィラメント、ポリエステルモノフィラメント等)との着色されたコンビネーションパイルであり、油系吸着剤加工が施され、抗菌剤が錬り込まれている。パイル部45は、吸水性や保水性、吸着性、抗菌性に優れ、履物の靴裏の水分を吸収し、靴裏の塵埃や泥汚れを取り去る。また、素足の足裏の水分を吸収し、足裏の塵埃や汚れを取り去る。なお、足拭きマット本体40の平面形状を図示の矩形に限定するものではなく、他のあらゆる形状に成型することができる。また、パイル部45はコンビネーションパイルのみならず、現在販売やレンタルされている足拭きマットのパイルとして利用されている他のあらゆる形態を採用することができる。
【0049】
設置マット42は、図6に示すように、所定面積を有し、足拭きマット本体40のラバー部44と同一のゴム系素材から作られ、可撓性かつ弾力性を有し、弾性変形可能である。設置マット42は、その平面形状が横方向へ長い矩形に成型され、前後方向へ延びる両端縁部50,51(周縁部)と、横方向へ延びる両側縁部52,53(周縁部)とを有する。なお、設置マット42の平面形状を図示の矩形に限定するものではなく、他のあらゆる形状に成型することができる。
【0050】
設置マット42の両端縁部50,51と両側縁部52,53とには、マット42の径方向内方へ延びるフランジ54が連接されている。フランジ54は、設置マット42と同一のゴム系素材から作られ、可撓性かつ弾力性を有し、弾性変形可能である。フランジ54は、それら縁部50〜53の上に形成され、それら縁部50〜53に連結された連結部55と、連結部55からマット42の径方向内方へ延びる自由部56とを有する。設置マット42のそれら端縁部50,51とフランジ54の自由部56との間には、マット42の径方向内方へ開口するポケット57が形成され、マット42のそれら側縁部52,53とフランジ54の自由部56との間には、マット42の径方向内方へ開口するポケット57が形成されている。
【0051】
設置マット42の端縁部50に連接されたフランジ54の自由部56には、マット42の径方向外方へ向かって延びる一対の切り込み58が作られている。それら切り込み58は、横方向へ所定寸法離間対向し、自由部56を切断して自由部56の先端から連結部55まで延びている。フランジ54の自由部56に切り込み58を作ることで、図6に示すように、設置マット42の端縁部50に連接されたフランジ54の自由部56(フランジ54の一部)を設置マット42の上方へめくり上げることができる。
【0052】
支持プレート43は、その平面形状が横方向へ長い矩形に成型され、その大きさが設置マット42のそれよりもわずかに小さい。支持プレート43は、前後方向へ延びる両端縁部59,60(周縁部)と、横方向へ延びる両側縁部61,62(周縁部)とを有する。支持プレート43は、図示はしていないが、設置マット42に対向する透明なPET樹脂シートと、PET樹脂シートの上面に配置された透明な保護シートとから作られ、可撓性かつ弾力性を有する。PET樹脂シートは、設置マット42に対向する下面と、設置マット42に非対向の上面(非対向面)とを有する。保護シートは、透明な合成樹脂と、その合成樹脂に練り込まれた透明なセラミック粉末とから作られている。保護シートは、PET樹脂シートの上面に塗布された透明なUV樹脂をバインダーとしてPET樹脂シートの上面に接合されている。
【0053】
支持プレート43を形成する保護シートは、それが合成樹脂とその合成樹脂に練り込まれたセラミック粉末とから作られることで、高い耐衝撃性を備え、優れた強度を有する。ゆえに、UV樹脂をバインダーとしてPET樹脂シートに保護シートを接合することによって支持プレート43の強度が向上し、支持プレート43が踏みつけられたとしても支持プレート43が傷つき難く、支持プレート43を長期間にわたって連続的に使用することができる。
【0054】
以下、この広告機能付き足拭きマット10Bの使用手順の一例を説明する。なお、使用手順の説明では、支持プレート43が設置マット42から取り外されているものとする。図6に示すように、最初に、設置マット42に広告シート41を設置した後、設置マット42の端縁部50に連接されたフランジ54の自由部56(切り込み58の間に延びる自由部56)の弾性力に抗して自由部56をマット42の上方へめくり上げ、自由部56を弾性変形させる。
【0055】
次に、設置マット42の端縁部50とフランジ54の自由部56との間に形成されたポケット57に支持プレート43の端縁部59を挿入し、マット42の端縁部51とフランジ54の自由部56との間に形成されたポケット57に支持プレート43の端縁部60を挿入するとともに、マット42の側縁部52とフランジ54の自由部56との間に形成されたポケット57に支持プレート43の側縁部61を挿入し、マット42の側縁部53に支持プレート43の側縁部62を位置させる。
【0056】
フランジ54の自由部56に加えた力を解除すると、マット42の上方へめくり上げたフランジ54の自由部56がその弾性力によって設置マット42の端縁部50に当接し、マット42の側縁部53とフランジ54の自由部56との間のポケット57に支持プレート43の側縁部62が固定される。自由部56が設置マット42の端縁部50に当接することで、支持プレート43の両端縁部59,60と両側縁部61,62とがポケット57に固定される。広告シート41は、設置マット42と支持プレート43との間に挟み込まれた状態で支持される。広告シート41の広告を表示した面を透明な支持プレート43に対向させることで、支持プレート43を通して広告シート41に表示された広告を視認することができる。
【0057】
広告シート41を設置した足拭きマット10Bを店舗や宿泊施設、娯楽施設、生産施設、受付フロアー等の出入口や床等に置く。店舗や宿泊施設、娯楽施設、生産施設、受付フロアー等を利用する人が足拭きマット10Bの上(足拭きマット本体40および支持プレート43の上)を通過するときに、広告シート41の宣伝広告が支持プレート43を透過して目に入り、その宣伝広告の内容を認識する。人が足拭きマット本体40の上を通過するときに、パイル部45が靴裏についた水分を吸収し、靴裏の塵埃や泥汚れを取り去る。また、パイル部45が足裏の水分を吸収し、足裏の塵埃や汚れを取り去る。
【0058】
広告機能付き足拭きマット10Bは、足拭きマット10B自体を替えることなく、広告シート41を差し替えることができ、広告内容の変更要求に即時かつ適時に対応することができる。広告機能付き足拭きマット10Bは、広告内容の変更が生じたとしても、足拭きマット10B自体を替える必要がないから、その分の手間や費用を省くことができる。広告機能付き足拭きマット10Bは、各種の広告シート41を配置した状態で、それを自由に移動させることができるから、必要な場所において宣伝広告を行うことができ、さらに、必要に応じて広告シート41を自由に差し替えることができるから、宣伝場所や宣伝目的に合致した最適な広告を行うことができ、宣伝効果を最大限に発揮させることができる。
【0059】
広告機能付き足拭きマット10Bは、フランジ54を介して支持プレート43の縁部59〜62が設置マット42の縁部50,51,52,53に着脱可能に固定されるから、支持プレート43が足拭きマット10Bから不用意に離脱することはなく、足拭きマット本体40と支持プレート43との一体性を保持することができる。また、広告シート41が設置マット42と支持プレート43とに挟まれることで、広告シート41が設置マット42に確実に支持され、足拭きマット本体40と広告シート41との一体性を確実に維持することができる。
【0060】
図8は、他の一例として示す広告機能付き足拭きマット10Cの斜視図であり、図9は、広告機能付き足拭きマット10Cの分解斜視図である。図10は、図8の10−10線端面図である。図8では、前後方向を矢印A、横方向を矢印Bで示し、厚み方向を矢印Cで示す。
【0061】
この足拭きマット10Cは、足拭き機能を有する足拭きマット本体40と、足拭きマット本体40に設けられた広告取付手段とから作られている。広告取付手段は、広告シート41を着脱可能に設置する所定面積の設置マット42と、広告シート41の上に載置されて設置マット42に着脱可能に設置される透明な支持プレート43とから形成されている。広告シート41は、紙やプラスチックシートから作られ、図示はしていないが、その少なくとも一面に所定の広告(文字、図形、記号、写真等の広告媒体)が表示されている。
【0062】
足拭きマット本体40は、図8に示すように、所定面積を有し、その平面形状が横方向へ長い矩形に成型されている。足拭きマット本体40は、ラバー部44と、ラバー部44の上に形成されたパイル部45とから作られている。ラバー部44は、その平面形状が横方向へ長い矩形に成型され、前後方向へ延びる両端縁部46,47(周縁部)と、横方向へ延びる両側縁部48,49(周縁部)とを有する。ラバー部44は、ゴム系素材から作られ、可撓性かつ弾力性を有し、弾性変形可能である。足拭きマット本体40の側縁部48には、メカニカルファスナ63(雄ファスナと雌ファスナとのいずれか一方)が取り付けられている。メカニカルファスナ63は、ラバー部44の側縁部48の上面に位置して横方向へ直上に延びている。
【0063】
パイル部45は、ラバー部44の両端縁部46,47および両側縁部48,49を除く残余の領域に形成されている。パイル部45は、図示はしていないが、給水繊維とフィラメント(ナイロンモノフィラメント、レーヨンモノフィラメント、アクリルモノフィラメント、ポリエステルモノフィラメント等)との着色されたコンビネーションパイルであり、油系吸着剤加工が施され、抗菌剤が錬り込まれている。パイル部45は、吸水性や保水性、吸着性、抗菌性に優れ、履物の靴裏の水分を吸収し、靴裏の塵埃や泥汚れを取り去る。また、素足の足裏の水分を吸収し、足裏の塵埃や汚れを取り去る。
【0064】
設置マット42は、図9に示すように、所定面積を有し、足拭きマット本体40のラバー部44と同一のゴム系素材から作られ、可撓性かつ弾力性を有し、弾性変形可能である。設置マット42は、その平面形状が横方向へ長い矩形に成型され、前後方向へ延びる両端縁部50,51(周縁部)と、横方向へ延びる両側縁部52,53(周縁部)とを有する。
【0065】
設置マット42の両端縁部50,51と両側縁部52,53とには、マット42の径方向内方へ延びるフランジ54が連接されている。フランジ54は、設置マット42と同一のゴム系素材から作られ、可撓性かつ弾力性を有し、弾性変形可能である。フランジ54は、それら縁部50〜53の上に形成され、それら端縁部50〜53に連結された連結部55と、連結部55からマット42の径方向内方へ延びる自由部56とを有する。設置マット42のそれら端縁部50,51とフランジ54の自由部56との間には、マット42の径方向内方へ開口するポケット57が形成され、マット42のそれら側縁部52,53とフランジ54の自由部56との間には、マット42の径方向内方へ開口するポケット57が形成されている。
【0066】
設置マット42の端縁部50に連接されたフランジ54の自由部56には、マット42の径方向外方へ向かって延びる一対の切り込み58が作られている。それら切り込み58は、横方向へ所定寸法離間対向し、自由部56を切断して自由部56の先端から連結部55まで延びている。フランジ54の自由部56に切り込み58を作ることで、図6に示すように、設置マット42の端縁部50に連接されたフランジ54の自由部56(フランジ54の一部)を設置マット42の上方へめくり上げることが可能である。
【0067】
設置マット42の側縁部52であってフランジ54の外側には、メカニカルファスナ64(雄ファスナと雌ファスナとのいずれか他方)が取り付けられている。メカニカルファスナ64は、側縁部52の下面に位置して横方向へ延びている。設置マット42は、その側縁部52のメカニカルファスナ64を足拭きマット本体40の側縁部48のメカニカルファスナ63に係合させることで、足拭きマット本体40に連結することができる。また、ファスナ63,64どうしの係合を解除することで、設置マット42を足拭きマット本体40から分離することができる。
【0068】
支持プレート43は、その平面形状が横方向へ長い矩形に成型され、その大きさが設置マット42のそれよりもわずかに小さい。支持プレート43は、前後方向へ延びる両端縁部59,60(周縁部)と、横方向へ延びる両側縁部61,62(周縁部)とを有する。支持プレート43は、図示はしていないが、設置マット42に対向する透明なPET樹脂シートと、PET樹脂シートの上面に配置された透明な保護シートとから作られ、可撓性かつ弾力性を有する。PET樹脂シートは、設置マット42に対向する下面と、設置マット42に非対向の上面(非対向面)とを有する。保護シートは、透明な合成樹脂と、その合成樹脂に練り込まれた透明なセラミック粉末とから作られている。保護シートは、PET樹脂シートの上面に塗布された透明なUV樹脂をバインダーとしてPET樹脂シートの上面に接合されている。
【0069】
この広告機能付き足拭きマット10Cの使用手順は、広告機能付き足拭きマット10Bのそれと同一であるから、その説明は省略する。なお、使用手順において足拭きマット10Bのそれと異なるところは、足拭きマット本体40の足拭き機能が低下した場合、ファスナ63,64どうしの係合を解除し、設置マット42と足拭きマット本体40とを分離させ、足拭きマット本体40を交換する点にある。
【0070】
広告シート41を設置した足拭きマット10Cを店舗や宿泊施設、娯楽施設、生産施設、受付フロアー等の出入口や床等に置く。店舗や宿泊施設、娯楽施設、生産施設、受付フロアー等を利用する人が足拭きマット10Cの上(足拭きマット本体40および支持プレート43の上)を通過するときに、広告シート41の宣伝広告が支持プレート43を透過して目に入り、その宣伝広告の内容を認識する。人が足拭きマット本体40の上を通過するときに、パイル部45が靴裏についた水分を吸収し、靴裏の塵埃や泥汚れを取り去る。また、パイル部45が足裏の水分を吸収し、足裏の塵埃や汚れを取り去る。
【0071】
なお、足拭きマット本体40を所定期間使用すると、パイル部74に塗布された油系吸着剤が希薄になり、パイル部74の足拭き機能が低下する。パイル部74の足拭き機能が低下した場合、古い足拭きマット本体40を新たな足拭きマット本体40に交換する。足拭きマット本体40の交換は、足拭きマット本体40のラバー部44に取り付けられたファスナ63と設置マット42に取り付けられたファスナ64との係合を解除し、古い足拭きマット本体40と設置マット42とを分離させた後、新たな足拭きマット本体40のラバー部44のファスナ63と設置マット42のファスナ64とを係合させ、新たな足拭きマット本体40と設置マット42とを連結する。古い足拭きマット本体40は、それの再処理を行う業者に回収される。古い足拭きマット本体40を回収した業者は、回収した足拭きマット本体40を再処理工場において再処理し、パイル部44の足拭き機能を回復させる。
【0072】
広告機能付き足拭きマット10Cは、足拭きマット10C自体を替えることなく、広告シート41を差し替えることができ、広告内容の変更要求に即時かつ適時に対応することができる。広告機能付き足拭きマット10Cは、広告内容の変更が生じたとしても、足拭きマット10C自体を替える必要がないから、その分の手間や費用を省くことができる。広告機能付き足拭きマット10Cは、各種の広告シート41を配置した状態で、それを自由に移動させることができるから、必要な場所において宣伝広告を行うことができ、さらに、必要に応じて広告シート41を自由に差し替えることができるから、宣伝場所や宣伝目的に合致した最適な広告を行うことができ、宣伝効果を最大限に発揮させることができる。
【0073】
広告機能付き足拭きマット10Cは、足拭きマット本体40と設置マット42とが分離可能であるから、1つのマットで足拭き機能と宣伝広告機能との両機能を同時に利用することができるとともに、使用によって足拭きマット本体40の足拭き機能が低下したとしても、その足拭きマット本体40を取り外して新たな足拭きマット本体40を設置マット42に連結することができるから、足拭き機能が低下した足拭きマット本体40のみを交換することで足拭き機能を回復させることができ、常に足拭き機能を有する状態で宣伝広告機能を発揮させることができる。
【0074】
図11は、他の一例として示す広告機能付き足拭きマット10Dの斜視図であり、図12は、図11の12−12線矢視断面図である。図13は、図11の13−13線端面図であり、図14は、足拭きマット本体70と設置マット71と広告マット72とを分離した状態で示すそれらマット70〜72の斜視図である。図15は、広告マット72の分解斜視図である。広告機能付き足拭きマット10Dは、足拭き機能を有する足拭きマット本体70と、足拭きマット本体70に設けられた広告取付手段とから作られている。広告取付手段は、足拭きマット本体70に着脱可能に連結される所定面積の設置マット71と、設置マット71の上に着脱可能に載置される広告マット72とから形成されている。
【0075】
足拭きマット本体70は、図11に示すように、所定面積を有し、その平面形状が横方向へ長い矩形に成型されている。足拭きマット本体70は、ラバー部73と、ラバー部73の上に形成されたパイル部74とから作られている。ラバー部73は、その平面形状が横方向へ長い矩形に成型され、前後方向へ延びる両端縁部75,76(周縁部)と、横方向へ延びる両側縁部77,78(周縁部)とを有する。ラバー部73は、ゴム系素材から作られ、可撓性かつ弾力性を有し、弾性変形可能である。
【0076】
足拭きマット本体40の側縁部77には、メカニカルファスナ79(雄ファスナと雌ファスナとのいずれか一方)が取り付けられている。メカニカルファスナ79は、ラバー部73の側縁部48の下面に位置して横方向へ直上に延びている。足拭きマット本体40の側縁部77であってファスナ79の外側には、横方向へ直上に延びるフランジ80が形成されている。
【0077】
パイル部74は、ラバー部73の両端縁部75,76および両側縁部77,78を除く残余の領域に形成されている。パイル部74は、図示はしていないが、給水繊維とフィラメント(ナイロンモノフィラメント、レーヨンモノフィラメント、アクリルモノフィラメント、ポリエステルモノフィラメント等)との着色されたコンビネーションパイルであり、油系吸着剤加工が施され、抗菌剤が錬り込まれている。パイル部74は、吸水性や保水性、吸着性、抗菌性に優れ、履物の靴裏の水分を吸収し、靴裏の塵埃や泥汚れを取り去る。また、素足の足裏の水分を吸収し、足裏の塵埃や汚れを取り去る。
【0078】
設置マット71は、図14に示すように、所定面積を有し、足拭きマット本体70のラバー部73と同一のゴム系素材から作られ、可撓性かつ弾力性を有し、弾性変形可能である。設置マット71は、その平面形状が横方向へ長い矩形に成型され、前後方向へ延びる両端縁部81,82(周縁部)と、横方向へ延びる両側縁部83,84(周縁部)とを有する。設置マット71の側縁部83には、メカニカルファスナ85(雄ファスナと雌ファスナとのいずれか一方)が取り付けられている。メカニカルファスナ85は、側縁部83の上面に位置して横方向へ直上に延びている。
【0079】
設置マット71の両端縁部81,82には、上下方向上方へ凸となって前後方向へ直状に延びる凸部86と、凸部86につながって設置マット71の内側へ向かって延びる弾性変形可能なフランジ87とが形成されている。設置マット71の他方の側縁部84には、上下方向上方へ凸となって横方向へ直状に延びる凸部86と、凸部86につながって設置マット71の内側へ向かって延びる弾性変形可能なフランジ87とが形成されている。設置マット71の両端縁部81,82とフランジ87との間には、後記する固定フレーム91の外周縁部103を挿脱可能に挿入するポケット88が形成されている。設置マット71の側縁部84とフランジ87との間には、固定フレーム91の後記する外周縁部103を挿脱可能に挿入するポケット88が形成されている。
【0080】
足拭きマット本体70のラバー部73の側縁部77の下面と設置マット71の側縁部83の上面とを重ね合わせると、側縁部77に取り付けられたメカニカルファスナ79と側縁部83に取り付けられた雌ファスナ85とが係合し、足拭きマット本体70と設置マット71とを連結することができる。また、ファスナ79,85どうしの係合を解除することで、足拭きマット本体70と設置マット71とを分離することができる。
【0081】
広告マット72は、所定の宣伝広告の掲載に利用され、宣伝広告機能を発揮する。広告マット72は、図14に示すように、所定面積を有し、その平面形状が横方向へ長い矩形を呈する。広告マット72の面積は、設置マット71のそれよりもわずかに小さい。広告マット72は、下部支持プレート89および透明な上部支持プレート90と、固定フレーム91とから形成されている。
【0082】
下部支持プレート89は、透明または着色されたプラスチックあるいはラバー部73や設置マット71と同一のゴム系素材から作られ、可撓性かつ弾力性を有する。下部支持プレート89は、その平面形状が横方向へ長い矩形に成型され、前後方向へ延びる両端縁部92,93(周縁部)と、横方向へ延びる両側縁部94,95(周縁部)とを有する。下部支持プレート89の上には、広告シート96が着脱可能に載置される。広告シート96は、横方向へ長い矩形の紙やプラスチックシートから作られ、図示はしていないが、その少なくとも一面に所定の宣伝広告(文字、図形、記号、写真等の広告媒体)が表示されている。
【0083】
下部支持プレート89の両端縁部92,93には、前後方向へ直状に延びるメカニカルファスナ97(雄ファスナまたは雌ファスナのいずれか一方)(第1係合手段)が取り付けられ、下部支持プレート89の側縁部95には、横方向へ直状に延びるメカニカルファスナ97(雄ファスナまたは雌ファスナのいずれか一方)(第1係合手段)が取り付けられている。
下部支持プレート89の両端縁部92,93のうちのファスナ97の内側(下部支持プレート89の両端縁部92,93と上部支持プレート90の両端縁部99,100とのうちの互いに重なり合う部分)には、前後方向へ直状に延びる両面粘着テープ98(粘着剤)(第2係合手段)が貼着されている。下部支持プレート89の両側縁部94,95のうちのファスナ97の内側(下部支持プレート89の両側縁部94,95と上部支持プレート90の両側縁部101,102とのうちの互いに重なり合う部分)には、横方向へ直状に延びる両面粘着テープ98(粘着剤)(第2係合手段)が貼着されている(図15参照)。
【0084】
上部支持プレート90は、その平面形状が横方向へ長い矩形に成型され、前後方向へ延びる両端縁部99,100(周縁部)と、横方向へ延びる両側縁部101,102(周縁部)とを有する。上部支持プレート28の面積は、下部支持プレート89のそれよりもわずかに小さく、下部支持プレート89の上に着脱可能に載置される。上部支持プレート90は、図示はしていないが、下部支持シート89に対向する透明なPET樹脂シートと、PET樹脂シートの上面に配置された透明な保護シートとから作られ、可撓性かつ弾力性を有する。PET樹脂シートは、下部支持シート89に対向する下面と、下部支持シート89に非対向の上面(非対向面)とを有する。保護シートは、透明な合成樹脂と、その合成樹脂に練り込まれた透明なセラミック粉末とから作られている。保護シートは、PET樹脂シートの上面に塗布された透明なUV樹脂をバインダーとしてPET樹脂シートの上面に接合されている。
【0085】
上部支持プレート90を形成する保護シートは、それが合成樹脂とその合成樹脂に練り込まれたセラミック粉末とから作られることで、高い耐衝撃性を備え、優れた強度を有する。ゆえに、UV樹脂をバインダーとしてPET樹脂シートに保護シートを接合することによって上部支持プレート90の強度が向上し、プレート90が踏みつけられたとしてもプレート90が傷つき難く、プレート90を長期間にわたって連続的に使用することができる。
【0086】
固定フレーム91は、上下部支持プレート89,90の両端縁部92,93,99,100の上に着脱可能に載置されるとともに、プレート89,90の側縁部95,102の上に着脱可能に載置される。固定フレーム91は、図15に示すように、その平面形状が横方向へ長いコ字型に成型されている。固定フレーム91は、設置マット71の両端縁部81,82の上に重なるとともに側縁部84の上に重なる外周縁部103と、上下部支持プレート89,90の両端縁部92,93,99,100の上に重なるとともに側縁部95,102の上に重なる内周縁部104とを有する。
【0087】
固定フレーム91の外周縁部103は、設置マット71の外側に向かうにつれて下り勾配に傾斜し、その先端の厚み寸法(上下方向の寸法)が略0である。固定フレーム91の内周縁部104は、設置マット71の内側に向かうにつれて下り勾配に傾斜し、その先端の厚み寸法(上下方向の寸法)が略0である。固定フレーム91の内周縁部104は、上部支持プレート90の両端縁部99,100に当接するとともに側縁部102に当接する当接部分105と、当接部分105の外側に位置して上下方向下方へ凸となる凸部分106と、凸部分106の外側に位置して上下方向上方へ凹む凹部分107とを有する。固定フレーム91を上下部支持プレート89,90に載置すると、凸部分106と凹部分107とがプレート89の両端縁部92,93および側縁部95に対向する。
【0088】
下部支持プレート89の両端縁部92,93と並行して前後方向へ延びる凹部分107には、前後方向へ直状に延びるメカニカルファスナ107(雄ファスナまたは雌ファスナのいずれか他方)(第1係合手段)が取り付けられている。下部支持プレート89の側縁部95に並行して横方向へ延びる凹部分107には、横方向へ直状に延びるメカニカルファスナ108(雄ファスナまたは雌ファスナのいずれか他方)(第1係合手段)が取り付けられている。
【0089】
以下、この広告機能付き足拭きマット10Dの使用手順の一例を説明する。最初に上部支持プレート90と下部支持プレート89との間に広告シート96を設置する。図14に示すように、広告マット72を設置マット71の上から取り外す。広告マット72を設置マット71から取り外すには、足拭きマット本体70のフランジ80を上下方向上方へめくり上げ、固定フレーム91の外周縁部103をポケット88の外に出す。広告マット72を設置マット71から取り外した後、固定フレーム91を上下部支持プレート89,90から離間させる方向へ引っ張り、下部支持プレート89に取り付けられたファスナ97と固定フレーム91の凹部107に取り付けられたファスナ108との係合を解除し、図15に示すように、上下部支持プレート89,90と固定フレーム91とを分離する。
【0090】
上下部支持プレート89,90と固定フレーム91とを分離した後、上部支持プレート90を下部支持プレート89から離間させる方向へ引っ張り、プレート89に貼着された粘着テープ98の粘着力に抗してプレート89とプレート90との係合を解除し、プレート89とプレート90と分離させる。上部支持プレート90と下部支持プレート89と分離させた後、プレート89の上に広告シート96を載置する。下部支持プレート89に広告シート96を載置した後、プレート89の上に上部支持プレート90を載置し、粘着テープ98を介してプレート89とプレート90とを再び係合させる。
【0091】
広告シート96は、上部支持プレート90と下部支持プレート89との間に挟まれた状態でそれらプレート89,90に固定される。広告シート96の宣伝広告を表示した面を透明な上部支持プレート90に対向させることで、プレート90を通してシート96に表示された宣伝広告を視認することができる。
【0092】
次に、上下部支持プレート89,90の両端縁部92,93,99,100および側縁部95,102の上に固定フレーム91を載置し、フレーム91の凹部分107に取り付けられたファスナ108とプレート89の両端縁部92,93および側縁部95に取り付けられた雄ファスナ97とを再び係合させ、フレーム91とプレート89,90とを連結させて広告マット72を組み立てる。固定フレーム91と上下部支持プレート89,90とを連結すると、上部支持プレート90の両端縁部99,100および側縁部102が下部支持プレート89の両端縁部92,93および側縁部95とフレーム91の内周縁部104との間に挟み込まれた状態で固定される。
【0093】
固定フレーム91と上下部支持プレート89,90とを連結させて広告マット72を組み立てた後、その広告マット72を設置マット71の上に載置する。広告マット72を設置マット71の上に載置する場合、足拭きマット本体70のフランジ80を上下方向上方へめくり上げ、固定フレーム91の外周縁部103を設置マット71のポケット88の中に入れる。広告マット72を設置マット71の上に載置すると、固定フレーム91の外周縁部103が設置マット71の両端縁部81,82および側縁部84の上に重なり、固定フレーム91の内周縁部104が上下部支持プレート89,90の両端縁部92,93,99,100および側縁部95,102の上に重なる。固定フレーム91の外周縁部103がポケット88に進入し、外周縁部103が設置マット71の両端縁部81,82とフランジ87との間に挟まれた状態で固定され、外周縁部103が設置マット71の側縁部78とフランジ87との間に挟まれた状態で固定される。
【0094】
広告シート96を設置した広告マット72を設置マット71に載置した後、この足拭きマット10Dを店舗や宿泊施設、娯楽施設、生産施設、受付フロアー等の出入口や床等に置く。店舗や宿泊施設、娯楽施設、生産施設、受付フロアー等を利用する人が足拭きマット10Dの上(足拭きマット本体70および広告マット72の上)を通過するときに、広告シート96の宣伝広告が上部支持プレート90を透過して目に入り、その宣伝広告の内容を認識する。人が足拭きマット本体70の上を通過するときに、パイル部74が靴裏についた水分を吸収し、靴裏の塵埃や泥汚れを取り去る。また、パイル部74が足裏の水分を吸収し、足裏の塵埃や汚れを取り去る。
【0095】
なお、足拭きマット本体70を所定期間使用すると、パイル部74に塗布された油系吸着剤が希薄になり、パイル部74の足拭き機能が低下する。パイル部74の足拭き機能が低下した場合、古い足拭きマット本体70を新たな足拭きマット本体70に交換する。足拭きマット本体70の交換は、足拭きマット本体70のラバー部73に取り付けられたファスナ79と設置マット71に取り付けられたファスナ85との係合を解除し、古い足拭きマット本体70と設置マット71とを分離させた後、新たな足拭きマット本体70のラバー部73のファスナ79と設置マット71のファスナ85とを係合させ、新たな足拭きマット本体70と設置マット71とを連結する。古い足拭きマット本体70は、それの再処理を行う業者に回収される。古い足拭きマット本体70を回収した業者は、回収した足拭きマット本体70を再処理工場において再処理し、パイル部74の足拭き機能を回復させる。
【0096】
宣伝広告の変更が必要となり、広告シート96を差し替える場合、固定フレーム91の外周縁部103をポケット88の外に出して広告マット72を設置マット71の上から取り外し、ファスナ97,108の係合を解除し、上下部支持プレート89,90と固定フレーム91とを分離する。粘着テープ98の粘着力に抗して上部支持プレート90と下部支持プレート89との係合を解除し、プレート89とプレート90と分離した後、下部支持プレート89の上に新たな広告シート96を載置し、粘着テープ98を介してそれらプレート89,90を再び係合させる。次に、上下部支持プレート89,90の両端縁部92,93,99,100および側縁部95,102の上に固定プレート91を載置し、ファスナ97,108を係合させて固定フレーム91と上下部支持プレート89,90とを連結させて広告マット72を組み立てた後、固定フレーム91の外周縁部103をポケット88の中に入れ、その広告マット72を設置マット71の上に載置する。
【0097】
広告機能付き足拭きマット10Dは、足拭きマット本体70や設置マット71を替えることなく、広告マット72において広告シート96を差し替えることができるから、広告マット72において多種多様な広告を掲載することができ、宣伝広告の変更要求に即時かつ適時に対応することができる。広告機能付き足拭きマット10Dは、宣伝広告の変更が生じたとしても、足拭きマット本体70や設置マット71を替える必要がないから、その分の手間や費用を省くことができる。広告機能付き足拭きマット10Dは、各種の広告シート96を配置した状態で、それを自由に移動させることができるから、必要な場所において宣伝広告を行うことができ、さらに、必要に応じて広告シートを自由に差し替えることができるから、宣伝場所や宣伝目的に合致した最適な広告を行うことができ、宣伝広告効果を最大限に発揮させることができる。
【0098】
広告機能付き足拭きマット10Dは、足拭きマット本体70と設置マット71とが分離可能であるから、1つのマット10Dで足拭き機能と宣伝広告機能との両機能を同時に利用することができるとともに、使用によって足拭きマット本体70の足拭き機能が低下したとしても、その足拭きマット本体70を取り外して新たな足拭きマット本体70を設置マット71に連結することができるから、足拭き機能が低下した足拭きマット本体70のみを交換することで足拭き機能を回復させることができ、常に足拭き機能を有する状態で宣伝広告機能を発揮させることができる。
【符号の説明】
【0099】
10A 広告機能付き足拭きマット
10B 広告機能付き足拭きマット
10C 広告機能付き足拭きマット
10D 広告機能付き足拭きマット
11 足拭きマット本体
12 広告シート
13 支持プレート
14 設置スペース
15 周縁部
16 周縁部
17 固定フレーム
18 足拭き部
19 フレーム部
20 第1フィルム
21 第2フィルム
31 プレート載置部
32 フレーム部
33 メカニカルファスナ
34 メカニカルファスナ
40 足拭きマット本体
41 広告シート
42 設置マット
43 支持プレート
44 ラバー部
45 パイル部
46 両端縁部(周縁部)
47 両端縁部(周縁部)
48 両側縁部(周縁部)
49 両側縁部(周縁部)
50 両端縁部(周縁部)
51 両端縁部(周縁部)
52 両側縁部(周縁部)
53 両側縁部(周縁部)
54 フランジ
55 連結部
56 自由部
57 ポケット
58 切り込み
59 両端縁部(周縁部)
60 両端縁部(周縁部)
61 両側縁部(周縁部)
62 両側縁部(周縁部)
63 メカニカルファスナ(連結手段)
64 メカニカルファスナ(連結手段)
70 足拭きマット本体
71 設置マット
72 広告マット
73 ラバー部
74 パイル部
75 端縁部(周縁部)
76 端縁部(周縁部)
77 側縁部(周縁部)
78 側縁部(周縁部)
79 メカニカルファスナ
80 フランジ
81 端縁部(周縁部)
82 端縁部(周縁部)
83 側縁部(周縁部)
84 側縁部(周縁部)
85 メカニカルファスナ
88 ポケット
89 下部支持プレート
90 上部支持プレート
91 固定フレーム
92 端縁部(周縁部)
93 端縁部(周縁部)
94 側縁部(周縁部)
95 側縁部(周縁部)
96 広告シート
97 メカニカルファスナ(第1係合手段)
98 両面粘着テープ(第2係合手段)
99 端縁部(周縁部)
100 端縁部(周縁部)
101 側縁部(周縁部)
102 側縁部(周縁部)
103 外周縁部
104 内周縁部
105 当接部分
106 凸部分
107 凹部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定面積を有する足拭きマット本体と、前記足拭きマット本体の一部に設けられ、所定の宣伝広告を表示した広告シートを着脱可能に取り付ける広告取付手段とを有する広告機能付き足拭きマット。
【請求項2】
前記広告取付手段が、前記広告シートを着脱可能に支持する支持プレートと、前記足拭きマット本体に連接されて前記支持プレートを設置する所定面積の設置スペースと、前記支持プレートの周縁部を前記設置スペースの周縁部に着脱可能に固定する固定フレームとから形成されている請求項1に記載の広告機能付き足拭きマット。
【請求項3】
前記支持プレートが、第1フィルムと、可撓性を有して前記第1フィルムの上に重なる透明な第2フィルムとから作られ、前記広告シートが、それらフィルムの間に挟み込まれた状態で固定される請求項2に記載の広告機能付き足拭きマット。
【請求項4】
前記広告取付手段が、前記足拭きマット本体に連接されて前記広告シートを着脱可能に設置する所定面積の設置マットと、前記広告シートの上に載置されて前記設置マットに着脱可能に設置される透明な支持プレートとから形成され、前記設置マットの周縁部には、前記支持プレートの周縁部の上に重なって該支持プレートを固定する弾性変形可能なフランジが連接され、前記フランジは、所定寸法離間対向する切り込みを設けることで、その一部を前記設置マットの上方へめくり上げることが可能に作られている請求項1に記載の広告機能付き足拭きマット。
【請求項5】
前記広告取付手段が、前記足拭きマット本体に連結手段を介して一端部が分離可能に連結されて前記広告シートを着脱可能に設置する所定面積の設置マットと、前記広告シートの上に載置されて前記設置マットに着脱可能に設置される透明な支持プレートとから形成され、前記設置マットの周縁部には、前記支持プレートの周縁部の上に重なって該支持プレートを固定する弾性変形可能なフランジが連接され、前記フランジは、所定寸法離間対向する切り込みを設けることで、その一部を前記設置マットの上方へめくり上げることが可能に作られている請求項1に記載の広告機能付き足拭きマット。
【請求項6】
前記支持プレートが、前記設置マットに対向する透明なPET樹脂シートと、前記PET樹脂シートの前記設置マットに対する非対向面に配置された透明な保護シートとから形成され、前記保護シートが、透明な合成樹脂と前記合成樹脂に練り込まれた透明なセラミック粉末とから作られ、前記PET樹脂シートの非対向面に塗布された透明なUV樹脂をバインダーとして前記非対向面に接合されている請求項4または請求項5に記載の広告機能付き足拭きマット。
【請求項7】
前記広告取付手段が、前記足拭きマット本体に連結手段を介して分離可能に連結される所定面積の設置マットと、前記設置マットの上に着脱可能に設置される所定面積の広告マットとから形成され、前記広告マットが、前記広告シートを着脱可能に載置する可撓性の下部支持プレートと、前記下部支持プレートの上に着脱可能に載置する可撓性の透明な上部支持プレートと、前記上下部支持プレートの周縁部の上に着脱可能に載置されて該上下部支持プレートを固定する可撓性の固定フレームとから形成され、前記広告シートが、前記上下部支持プレートの間に挟まれた状態で固定される請求項1に記載の広告機能付き足拭きマット。
【請求項8】
前記固定フレームが、前記設置マットの周縁部に重なって該設置マットの外側に向かうにつれて下り勾配に傾斜する外周縁部と、前記下部支持プレートの周縁部に第1係合手段を介して着脱可能に係合し、前記設置マットの内側に向かうにつれて下り勾配に傾斜する内周縁部とを有し、前記上部支持プレートの周縁部が、前記下部支持プレートの周縁部と前記固定フレームの内周縁部との間に挟まれた状態で固定される請求項7に記載の広告機能付き足拭きマット。
【請求項9】
前記広告マットでは、前記上部支持プレートの周縁部と前記下部支持プレートの周縁部とのうちの互いに重なり合う部分が第2係合手段を介して着脱可能に係合する請求項8に記載の広告機能付き足拭きマット。
【請求項10】
前記足拭きマット本体の前記設置マットと連結する端部には、前記設置マットに向かって延びる弾性変形可能なフランジが形成され、前記広告機能付き足拭きマットでは、前記広告マットを前記設置マットの上に載置したときに、前記上下部支持プレートの周縁部が前記設置マットの端部と前記フランジとの間に挟まれた状態で固定される請求項7ないし請求項9いずれかに記載の広告機能付き足拭きマット。
【請求項11】
前記上部支持プレートが、前記下部支持プレートに対向する透明なPET樹脂シートと、前記PET樹脂シートの前記下部支持プレートに対する非対向面に配置された透明な保護シートとから形成され、前記保護シートが、透明な合成樹脂と前記合成樹脂に練り込まれた透明なセラミック粉末とから作られ、前記PET樹脂シートの非対向面に塗布された透明なUV樹脂をバインダーとして前記非対向面に接合されている請求項7ないし請求項10いずれかに記載の広告機能付き足拭きマット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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