説明

広告管理サーバ

【課題】広告のスポンサーに適正な報酬を支払うよう動機付ける。
【解決手段】広告IDと、その広告IDにより識別される広告が閲覧された回数に対する、その広告を閲覧した閲覧者が注文を行ない、その注文が受注された回数の割合である成約率と、を関連付けて記憶する第1の記憶領域と、広告を掲載可能なウェブページの管理者が使用する端末より前記第1の記憶領域の検索要求を受け付け、前記検索要求による前記第1の記憶領域の検索により得られた成約率を含む検索結果を返信する検索部115とを有する広告管理サーバ101。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告管理サーバなどに関する。特に、ウェブページを介して行なわれる広告を管理するサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
ウェブページを介して行なわれる広告(例えば、特許文献1参照。)は、大きく2つのタイプに分類される。1つは、ウェブページに含まれるリンクをクリックなどして広告ページへ閲覧者を誘導すると広告主(スポンサー)に広告料が課金されるタイプである。もう1つは、ウェブページに含まれるリンクをクリックなどして広告ページへ閲覧者を誘導し、閲覧者が注文を行ないその注文に対してスポンサーなどによる受注が行なわれると、スポンサーに広告料が課金されるタイプである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−27086号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ウェブページに含まれるリンクをクリックなどして広告ページへ閲覧者を誘導するとスポンサーに広告料が課金されるタイプにおいては、注文が行なわれない場合にもスポンサーに対して課金が発生し、課金された広告料が多額になっても売り上げが必ずしも大きくならず、広告料と売り上げとの関係が明確ではなく、スポンサーが損害を受ける可能性がある。
【0005】
一方、ウェブページに含まれるリンクをクリックなどして広告ページへ閲覧者を誘導し、閲覧者が注文を行ない、その注文に対して受注が行なわれると、スポンサーに広告料が課金されるタイプにおいては、広告料と売り上げとの関係が明確であるものの、スポンサーが受注したのに受注していないと申告を行なうことにより、広告料の課金を不正に逃れることができ、広告の掲載者に損害が発生する可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明は、広告料と売り上げとの関係を明確としつつ、不正に広告料の課金を逃れることを抑制する広告管理サーバなどを提供する。
【0007】
本発明の一実施形態として、広告IDと、その広告IDにより識別される広告が閲覧された回数に対する、その広告を閲覧した閲覧者が注文を行ない、その注文が受注された回数の割合である成約率と、を関連付けて記憶する第1の記憶領域と、広告を掲載可能なウェブページの管理者が使用する端末より前記第1の記憶領域の検索要求を受け付け、前記検索要求による前記第1の記憶領域の検索により得られた成約率を含む検索結果を返信する検索部とを有する広告管理サーバを提供する。
【0008】
また、本発明の一実施形態として、広告IDと、その広告IDにより識別される広告が閲覧された回数に対する、その広告を閲覧した閲覧者が注文を行ない、その注文が受注された回数の割合である成約率と、を関連付けて記憶する第1の記憶領域を備える計算機に、広告を掲載可能なウェブページの管理者が使用する端末より前記第1の記憶領域の検索要求を受け付けさせ、前記検索要求による前記第1の記憶領域の検索により得られた成約率を含む検索結果を返信させるためのプログラムを提供する。
【0009】
また、本発明の一実施形態として、広告IDと、その広告IDにより識別される広告が閲覧された回数に対する、その広告を閲覧した閲覧者が注文を行ない、その注文が受注された回数の割合である成約率と、を関連付けて記憶する第1の記憶領域を備える計算機の動作方法であって、広告を掲載可能なウェブページの管理者が使用する端末より前記第1の記憶領域の検索要求を受け付け、前記検索要求による前記第1の記憶領域の検索により得られた成約率を含む検索結果を返信することを含む、計算機の動作方法を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、広告料と売り上げとの関係を明確とし、スポンサーが広告料の課金を不正に逃れることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態に係る広告管理サーバを有するシステムの機能ブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る広告管理サーバが管理するデータベースのテーブルの一例図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る広告管理サーバを有するシステムの処理のシーケンス図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る広告管理サーバにより表示されるスポンサー用の管理画面の一例図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る広告管理サーバにより表示されるスポンサー用の受注管理画面の一例図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る広告管理サーバにより表示される広告掲載者用の管理画面の一例図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る広告管理サーバにより表示される広告掲載者用の掲載広告検索画面の一例図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る広告管理サーバにより表示される広告掲載者用の掲載広告検索の結果を表示する画面の一例図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る広告管理サーバにより表示される受注状況を示す画面の一例図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態を実施形態として説明する。なお、本発明は以下に説明する実施形態に限定されることはない。本発明の要旨を逸脱しない限り、以下に説明する実施形態に種々の変形を加えて実施することができる。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係る広告管理サーバを有するシステムの機能ブロック図である。システム100は、広告管理サーバ101と、スポンサー端末102と、掲載者端末103と、掲載サイト104と、閲覧者端末106とを有している。広告管理サーバ101と、スポンサー端末102、掲載者端末103、掲載サイト104および閲覧者端末106とはインターネットなどの通信網105、107を介して通信を行なうことができる。
【0014】
なお、図1においては、スポンサー端末102と、掲載者端末103と、掲載サイト104と、閲覧者端末106とがそれぞれ一台のみ示されているが、これらの端末およびサイトは広告管理サーバ101に対してそれぞれ任意の台数が通信可能になって存在していてもよい。また、図1には、通信網105と通信網107とが示されているが、通信網105と通信網107とは同一の通信網となっていてもよい。あるいは、任意の数の通信網が広告管理サーバ101に接続されていてもよい。
【0015】
広告管理サーバ101は、後に説明されるように、広告の配信と、広告を介した注文と受注の管理と、広告の媒体(ウェブページなど)への掲載の設定を行なう。以下では、広告の媒体として主にウェブページが使用されるとして説明する。
【0016】
スポンサー端末102は、スポンサーの利用する端末である。スポンサーは、広告の掲載を依頼する。本実施形態では、スポンサーには、広告を介した注文と受注との成立により広告料が課金される。“広告を介した注文”とは、広告を閲覧した閲覧者(一般利用者)が広告されている物品やサービスの注文を行ない、あるいは、会員としての登録などを行なうことをいう。“広告を介した受注”とは、広告を介した注文に対して、スポンサーがその注文を受注し、あるいは、会員としての登録を認めることをいう。したがって、広告を閲覧した閲覧者が広告されている物品、サービスを注文したり会員としての登録などを行ない、これに対してスポンサーがその物品、サービスを受注したり会員としての登録を認めると注文と受注とが成立し、スポンサーに広告料が課金される。広告料は、例えば広告管理サーバ101の運営者によってスポンサーに課金される。そして、その課金の一部は、広告が掲載された(広告が表示された)ウェブページの管理者に報酬として支払われる。
【0017】
掲載者端末103は、広告が表示されるウェブページの管理者の利用する端末である。本実施形態では、ウェブページはブログ、インターネットの掲示板、ソーシャルネットワークサービスにより提供されるページなども含まれる。ウェブページの管理者とは、ウェブページを変更する権限を有する者およびその者と法律的社会的に同一視される者をいう。
【0018】
掲載サイト104は、広告が表示されるウェブページを閲覧者に提供するサーバである。ウェブページには、広告を表示するためのタグなどの記述が埋め込まれ、ウェブページが閲覧者の端末に表示される際に、そのタグなどの記述に基づいて広告管理サーバ101に広告のコンテンツの表示要求が送信される。広告のコンテンツとしては、文字列、バナー画像、動画情報などがある。また、広告のコンテンツには広告される物品などを注文などするウェブページへのリンクが含まれる。
【0019】
閲覧者端末106は、広告が表示されるウェブページを閲覧する閲覧者の利用する端末である。
【0020】
広告管理サーバ101は、広告データベース111と、広告実行部112と、受注管理部113と、広告設定部114と、検索部115とを有する。
【0021】
なお、広告管理サーバ101と、スポンサー端末102と、掲載者端末103と、掲載サイト104と、閲覧者端末106はCPU、二次記憶、メモリ、通信インターフェース、ディスプレイ、入力装置などを備える計算機により実現することができる。
【0022】
以下、広告管理サーバ101の構成について主に説明する。なお、広告管理サーバ101は、例えば、広告データベース111と、広告実行部112と、受注管理部113と、広告設定部114と、検索部115とを実現するプログラムを計算機により動作することにより実現できる。
【0023】
広告データベース111は、広告の配信および配信された広告を介した受注を管理するデータを管理する。広告の配信を管理するとは、ウェブページに応じた広告のコンテンツを配信するのに必要なデータを、読み出しおよび変更可能に、記憶することである。広告を介した受注を管理するとは、広告コンテンツの閲覧者が広告コンテンツに含まれるリンクを辿り、広告されている物品などの注文を行なったことおよびその注文に対して受注が行なわれたか否かを示す受注情報を、読み出しおよび変更可能に、記憶することである。
【0024】
広告データベース111は、例えば図2に示すテーブルを用いて広告の配信および配信された広告を介した受注を管理するデータを管理する。
【0025】
図2の(a)は、広告を識別する識別情報(広告ID)、広告属性、成約率および報酬情報を関連付けて管理するためのテーブルの構造の一例である。広告属性は、広告IDにより識別される広告の配信の範囲を示す。例えば、女性の閲覧者に配信する、20歳代の閲覧者に配信するなどの広告を閲覧することになる閲覧者の属性を示す。また、広告属性は、広告が掲載されるウェブページの属性を示すことができる。例えば、広告が旅行関係のウェブページに掲載されるのが適しているなどの場合における「旅行関係」が、広告が掲載されるウェブページの属性となっていてもよい。成約率は、広告IDにより識別される広告が閲覧された回数に対して、どれだけの割合で、注文と受注とが成立したかを表わす。この値は、広告管理サーバ101が広告のコンテンツを配信した回数と、図2の(b)のテーブルに記憶されている受注情報とを記憶領域から読み出し、プログラムを実行するCPUなどを用いて算出される。報酬情報は、広告IDにより識別される広告が閲覧され、注文と受注とが成立した場合に、広告掲載者に支払われる報酬についての情報である。例えば、報酬が定額制となっており、受注ごとにいくらの報酬が支払われるか、あるいは、報酬が定率制となっており、受注額のどれだけの割合が報酬として支払われるか、を示す情報である。
【0026】
図2の(b)は、広告ID、媒体ID、注文ID、注文日、確定日および処理結果を関連付けて管理するためのテーブルの構造の一例である。媒体IDは、広告IDで示される広告が掲載されたウェブページを識別する情報である。注文IDは、媒体IDで識別されるウェブページに広告IDで識別される広告が掲載され、そのウェブページを閲覧した閲覧者が行なった注文を識別する識別情報である。注文日は、注文IDで識別される注文が行なわれた日である。処理結果は、注文IDで識別される注文に対して、受注の処理がされたのか否かを示す。図2の(b)のテーブルを、広告IDごとに処理結果の値で分類して数を求めることにより、広告IDごとに受注された注文の数や受注されなかった注文の数を求めることができる。受注された注文の数を、広告IDで識別される広告のコンテンツが閲覧された回数により除することにより、成約率を求めることができる。また、注文日で区分することにより、注文時期ごとの成約率も求めることができる。なお、広告IDで識別される広告のコンテンツが閲覧された回数は、広告管理サーバ101に格納されている広告のコンテンツのアクセスログなどを読み出すことにより算出することができる。
【0027】
また、注文日がテーブルに注文IDと関連付けられているので、注文日から所定の日数(例えば45日)が経過しても受注されたか否かの受注情報がスポンサーから受信されない場合には、受注がされたとみなして、スポンサーに広告料を課金することができる。これにより、スポンサーに受注するか否かの判断を迅速に行なう動機付けが働く。
【0028】
図2の(c)は、媒体IDおよび広告属性を関連付けて管理するためのテーブルの構造の一例である。媒体IDは、広告が掲載されるウェブページを識別する情報である。広告属性は、媒体IDで識別されるウェブページに掲載される広告の属性を示す。媒体IDが与えられた場合、図2の(c)のテーブルを検索し、その媒体IDに関連付けられている広告属性を読出し、読出された広告属性により、図2の(a)のテーブルを検索することにより、媒体IDで識別されるウェブページに掲載される広告の広告IDが得られる。もし、複数の広告IDが得られる場合には、例えば、成約率の最も高い広告IDを選択したり、広告属性が最もマッチする広告IDを選択したりしてもよい。あるいは、検索により得られた複数の広告IDからランダムに選択してもよい。
【0029】
図2の(d)は、媒体IDと除外広告IDとを関連づけるためのテーブルの構造の一例である。このテーブルは、ウェブページごとに、掲載を除外する広告IDを指定するために用いられる。上述したように、本実施形態においては、広告属性がマッチする広告が掲載されるが、例えば、広告がそのスポンサーのライバル企業が提供しているウェブページに掲載されるなどによりバッティングする広告や、成約率が低い広告を、掲載者が排除するために用いられる。
【0030】
本実施形態の特徴の一つは、広告の成約率を掲載者に提供することにより、スポンサーに不正をしないよう動機付けを行なう点である。
【0031】
なお、図2の(a)に示すテーブルに相当するデータを記憶する領域を第1の記憶領域といい、図2の(b)に示すテーブルに相当するデータを記憶する領域を第2の記憶領域といい、図2の(c)に示すテーブルに相当するデータを記憶する領域を第3の記憶領域といい、図2の(d)に示すテーブルに相当するデータを記憶する領域を第4の記憶領域という場合がある。
【0032】
広告実行部112は、第1の記憶領域、第3の記憶領域および第4の記憶領域に記憶されたデータに基づいて閲覧者端末106への広告を配信することと、配信された広告を介した物品やサービスが注文されたことを示す注文情報を受信し、第2の記憶領域に注文のあったことを示す情報を記憶する。すなわち、注文IDを採番して、広告IDと媒体IDと注文IDと注文日とを図2の(b)に示すテーブルに追加する。このとき確定日は受注がされていないことを示す値とし、処理結果は注文がされたが受注がされていないことを表わす値とする。
【0033】
注文情報は、例えば、広告のコンテンツに含まれるリンクにより辿ることができるスポンサーなどの運営するサイトより受信する。あるいは、広告実行部112が、広告のコンテンツに含まれるリンクが選択されたことに応じて、物品などの注文などを行なうためのウェブページを閲覧者端末106へ送信し、閲覧者端末から直接、注文などの内容を示す情報を受信し、注文があったことを示す情報を第2の記憶領域に記憶してもよい。
【0034】
受注管理部113は、広告実行部112により配信された広告による物品などの受注を管理する。すなわち、受注管理部113は、スポンサー端末102よりログインを受け付け、広告データベース111の第2の記憶領域に記憶されたデータを読み出して、スポンサー端末102へ、現在の注文の状況を示すデータを送信する。また、受注管理部113は、スポンサー端末102より入力された受注をするか否かを示すデータを受信し、広告データベース111の第2の記憶領域に記憶されている確定日、処理結果の値を変更する。すなわち、受注を示すデータが受信されれば、図2の(b)のテーブルの確定日と処理結果に受注済みであることを示す値とを記憶する。また、受注をしないことを示すデータが受信されれば、図2の(b)のテーブルの確定日と処理結果に受注が拒否されたことを示す値とを記憶する。
【0035】
広告設定部114は、ウェブページに表示される広告の設定を行なう。すなわち、広告設定部114は、掲載者端末103よりログインを受け付け、掲載者端末103を利用する利用者が管理するウェブページに表示される広告の設定情報を受信し、第3の記憶領域および第4の記憶領域に記憶する。また、第3の記憶領域および第4の記憶領域に記憶された情報を読み出して、現在の広告の設定情報を生成し、掲載者端末103へ送信することも可能となっていてもよい。
【0036】
検索部115は、掲載者端末103より、広告に関する検索要求を受信し、その検索の結果を掲載者端末103へ送信する。本実施形態では、掲載者に広告の成約率を提供するので、検索の結果には広告の成約率が含まれる場合がある。
【0037】
図3の(a)は、システム100において、閲覧者が広告を閲覧し、物品などの注文を行ない、スポンサーが注文の受注を管理する処理の流れを説明するシーケンス図である。
【0038】
ステップS301において、閲覧者は、閲覧者端末106を用いて、掲載サイト104に対してウェブページの要求を行なう。すると、ステップS302において、媒体IDを含むウェブページが掲載サイト104から閲覧者端末106へ送信される。媒体IDは、広告を表示するために埋め込まれたタグなどの記述に含まれる。あるいは、媒体IDは、ステップS301において閲覧要求されたウェブページのURLであってもよい。媒体IDがURLである場合には、ステップS302において、掲載サイト104から閲覧者端末106へ送信される必要はない。
【0039】
媒体IDを受信した閲覧者端末106は、ステップS303において、広告要求を広告管理サーバ101へ要求する。ここに、広告要求に、媒体IDが含まれているとする。広告要求を受信した広告管理サーバ101は、広告実行部112により、媒体IDを用いて第3の記憶領域を検索し、広告属性を取得し、取得された広告属性を用いて第1の記憶領域を検索して、広告IDを取得し、媒体IDと関連付けて第4の記憶領域に記憶されている除外広告IDを取得された広告IDより除き、表示する広告を決定する。そして、ステップS304の処理として、表示すると決定された広告のコンテンツが広告管理サーバ101より閲覧者端末106へ送信される。
【0040】
広告のコンテンツを閲覧者端末が受信し、表示を行なうと、閲覧者が広告を閲覧して、ステップS305において必要に応じて広告されている物品やサービスの注文を行なう。この注文の際の処理は、広告のコンテンツに含まれるリンクを辿って得られる注文情報の入力画面を用いて、スポンサーなどが運営するサーバや広告管理サーバ101へ、注文の内容を表わす注文情報を閲覧者端末から送信することにより行なわれる。注文情報が、スポンサーなどが運営するサーバに送信された場合には、そのサーバから広告管理サーバ101へ注文情報が送信される。
【0041】
注文情報が広告管理サーバ101に受信されると、広告実行部112により、注文情報に基づいて、第2の領域に注文を表わす情報が記憶される。
【0042】
ステップS306の処理として、スポンサーは、スポンサー端末102を用いて受注管理要求を広告管理サーバ101へ送信する。例えば、スポンサーは、スポンサー端末102に、図4に示される画面401を表示させ、入力エリアに広告IDを入力し、送信ボタン403を押下などする。なお、画面401には、広告IDのかわりにスポンサーのユーザIDとパスワードなどとが入力されるようになっていてもよく、ユーザIDとパスワードなどとによる認証後、広告IDが入力できるようになっていてもよい。
【0043】
広告管理サーバ101が受注管理要求を受信すると、ステップS306の処理として、受注管理画面をスポンサー端末に送信する。受注管理画面とは、広告IDにより識別される広告を介して行なわれた物品やサービスの注文の受注を管理するための画面である。受注管理画面を用いて、注文を受注するか否かを決定することができ、この決定の結果は広告管理サーバ101へ受注情報として送信される。
【0044】
図5は、受注管理画面の例を示す。図5に示すように、画面501には、注文毎に注文日と注文IDと状態とが示され、注文を受注するか否かをラジオボタン502、503のいずかの選択により入力が可能となっている。ラジオボタン502が選択されると、2011年1月20日にされた注文ID10015の注文が受注されたことになり、ボタン502が選択されると、受注しないこととなる。なお、画面501の記述は、受注管理部113が第2の記憶領域に記憶されているデータを広告IDにより検索することにより生成することができる。
【0045】
ボタン504が押下などされると、ステップS308の処理として、受注情報がスポンサー端末102から広告管理サーバ101へ送信され、第2の記憶領域に記憶がされる。
【0046】
図3の(b)は、システム100において、広告掲載者が掲載者端末103を用いてウェブページに表示される広告の設定を行なう処理を説明するシーケンス図である。
【0047】
ステップS311の処理として、広告掲載者は、掲載者端末103を用いて広告設定要求を広告管理サーバ101へ送信する。例えば、広告掲載者は、掲載者端末103に、図6に示される画面601を表示させ、入力エリア602に媒体IDを入力し、送信ボタン603を押下などする。なお、画面601には、媒体IDのかわりに広告掲載者のユーザIDとパスワードなどとが入力されるようになっていてもよく、ユーザIDとパスワードなどとによる認証がされてもよい。
【0048】
ステップS312の処理として、広告管理サーバ101の広告設定部114は、広告設定画面を掲載者端末103に送信する。図7は、広告設定画面の一例を示す。画面701においては、掲載広告属性として、掲載される広告の属性情報がチェックボックス702−704などにより選択ができるようになっている。また、ウェブページに掲載された広告により注文が行なわれ、受注がされた場合の報酬を検索するための入力エリア705、706が表示されている。入力エリア705は、報酬が定額制である場合の報酬の金額を入力するエリアである。また、入力エリア706は、報酬が定率制である場合における売り上げの額に対する報酬の割合を入力するエリアである。また、入力エリア707は成約率を入力するためのエリアである。このような入力エリア705−707に数値を、報酬の下限の検索条件として、入力することにより、掲載者が希望する以上の報酬、成約率の広告を検索することができる。
【0049】
また、報酬、成約率以外に、一日あるいは一週間あたり何件以上の広告の表示があるか、何件以上の受注があるかなどで検索ができるようになっていてもよい。これにより、広告掲載者は、一日あるいは一週間あたりに得られる報酬の額に基づいて、広告を選択し、選択された広告がウェブページに掲載されるようにすることができる。
【0050】
検索ボタン708が押下されると、ステップS313の処理として、チェックボックス702−704などの選択と入力エリア705−707に入力された数値を示す情報が広告検索情報として、広告管理サーバ101に送信される。このとき、広告管理サーバ101では、受信した広告検索情報に含まれる広告属性を、第3の記憶領域に記憶してもよい。これにより、広告管理サーバ101へのウェブページへの登録と、広告の検索を同時に行なうことができる。
【0051】
ステップS314において、検索結果が掲載者端末103に送信される。
【0052】
図8は、検索結果の表示の一例を示す。検索条件を満たす広告を識別する広告IDと、その報酬情報と、その成約率とが表示されている。また、必要に応じて、広告の簡単な説明や、広告のコンテンツなどを閲覧するためのリンクが表示されてもよい。図8において、報酬情報において「45円」のように金額が表示される場合には、報酬が定額制であり、「5%」のようにパーセントの表示がされる場合には、報酬が定率制であることを示す。
【0053】
除外の列に表示されているチェックボックス801、802は、その行の広告の表示を除外するためのものである。チェックボックスを選択することにより、その広告の表示を除外することができる。
【0054】
除外の選択などが行なわれるとその選択の情報が、ステップS315において、広告設定情報として広告管理サーバ101に送信され、第4の記憶領域へのデータの記憶がされる。
【0055】
なお、図8は、検索結果の表示を示す場合に使用される他に、媒体IDなどで指定されたウェブページに表示された広告や表示される可能性のある広告の情報を表示するためにも用いることができ、広告掲載者はチェックボックスを選択することにより、選択した広告が表示されないようにできる。
【0056】
また、本実施形態に係る広告管理サーバ101においては、広告データベースに記憶されている広告による受注の結果が、スポンサー端末102から入力され、掲載者端末103から閲覧ができるようにしてもよい。たとえば、図9に示すように、注文日に関する条件を入力する入力エリア901−906、受注するか否かが確定した注文に関する条件を入力する入力エリア907−912を含む画面を掲載者端末103に表示させ、検索ボタン914を押下などすることにより、第2の記憶領域に記憶されているデータを検索できる。
【0057】
検索の結果は、例えばテーブル914に例示されるように表示がされる。これにより、広告掲載者は、どの広告により注文が行なわれ、その注文が受注されたかどうかを知ることができる。また、得られる報酬額を知ることができる。また、成約率も知ることができる。したがって、もし、スポンサーが実際には受注したのに、受注をしなかったとして虚偽の受注情報を広告管理サーバ101に送信すると、図8や図9に例示する画面表示に表示される成約率が低くなる。このため、広告掲載者は成約率が低くなった広告を除外し、広告が表示される頻度が低下する。したがって、虚偽の受注情報を広告管理サーバ101に送信したスポンサーにペナルティが与えられることになり、スポンサーは適正な報酬を支払うように動機付けられることになる。
【0058】
なお、図9に示す画面は、スポンサー端末102に表示され、スポンサーが受注管理などに用いるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0059】
100 システム
101 広告管理サーバ
102 スポンサー端末
103 掲載者端末
104 掲載サイト
105 通信網
106 閲覧者端末
107 通信網
111 広告データベース
112 広告実行部
113 受注管理部
114 広告設定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告IDと、その広告IDにより識別される広告が閲覧された回数に対する、その広告を閲覧した閲覧者が注文を行ない、その注文が受注された回数の割合である成約率と、を関連付けて記憶する第1の記憶領域と、
広告を掲載可能なウェブページの管理者が使用する端末より前記第1の記憶領域の検索要求を受け付け、前記検索要求による前記第1の記憶領域の検索により得られた成約率を含む検索結果を返信する検索部と
を有する広告管理サーバ。
【請求項2】
広告スポンサーの使用する端末より送信され、広告IDとその広告IDにより識別される広告が閲覧されて行なわれた注文に対する受注が行なわれたか否かを示す情報とを含む受注情報を記憶する第2の記憶領域を備え、
前記成約率は、前記第2の記憶領域に記憶された受注情報に基づいて算出されることを特徴とする請求項1に記載の広告管理サーバ。
【請求項3】
広告IDとその広告IDにより識別される広告が閲覧されて行なわれた注文がされたこととを示す注文情報を受信し前記第2の記憶領域に記憶する広告実行部を備え、
前記第2の記憶領域に注文情報が記憶されてから所定の時間経過しても前記注文情報に対する受注情報が記憶されない場合に、前記注文に対する受注が行なわれたことを示す情報を前記第2の記憶領域に記憶することを特徴とする請求項2に記載の広告サーバ。
【請求項4】
前記検索部は成約率の下限を含む検索要求を受け付けることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の広告管理サーバ。
【請求項5】
広告を掲載可能なウェブページを識別する媒体IDとそのウェブページへの表示を除外される広告を識別する広告IDとを関連付けて記憶する第3の記憶領域を有する請求項1から4のいずれかに記載の広告管理サーバ。
【請求項6】
広告を掲載可能なウェブページの管理者より、広告を掲載可能なウェブページを識別する媒体IDとそのウェブページへの表示を除外される広告を識別する広告IDとを受信し、前記第3の記憶領域に記憶する広告設定部を有する請求項4に記載の広告管理サーバ。
【請求項7】
広告IDと、その広告IDにより識別される広告が閲覧された回数に対する、その広告を閲覧した閲覧者が注文を行ない、その注文が受注された回数の割合である成約率と、を関連付けて記憶する第1の記憶領域を備える計算機に、
広告を掲載可能なウェブページの管理者が使用する端末より前記第1の記憶領域の検索要求を受け付けさせ、
前記検索要求による前記第1の記憶領域の検索により得られた成約率を含む検索結果を返信させるためのプログラム。
【請求項8】
広告IDと、その広告IDにより識別される広告が閲覧された回数に対する、その広告を閲覧した閲覧者が注文を行ない、その注文が受注された回数の割合である成約率と、を関連付けて記憶する第1の記憶領域を備える計算機の動作方法であって、
広告を掲載可能なウェブページの管理者が使用する端末より前記第1の記憶領域の検索要求を受け付けさせ、
前記検索要求による前記第1の記憶領域の検索により得られた成約率を含む検索結果を返信させることを含む、計算機の動作方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−160078(P2012−160078A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−20025(P2011−20025)
【出願日】平成23年2月1日(2011.2.1)
【出願人】(505205812)エヌエイチエヌ コーポレーション (408)
【出願人】(311001185)ジェイ・リスティング株式会社 (1)
【出願人】(501333021)NHNJapan株式会社 (29)
【Fターム(参考)】