説明

広告表示システム

【課題】交通信号機や踏切警報機の状態に連動させて広告内容の表示を切り替えることができる広告効果の高い広告表示システムであって、交通安全に充分配慮した広告表示システムの提供。
【解決手段】撮影装置1で交通信号機または踏切警報機等の信号機5の信号灯を撮影する手段、コンピュータ2により撮影装置1で撮影した画像データから信号灯の点灯または点滅の信号状態を解析する解析手段、前記解析手段により解析された信号灯の点灯または点滅の信号状態に連動させてコンピュータ2または表示装置3にあらかじめ格納された広告表示情報を表示装置3に表示する手段を有し、信号機5の信号状態に連動した内容の広告を表示装置3に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交通信号機や踏切警報機等の信号機の点灯、点滅状態に連動させて広告内容の表示を切り替えることができる広告表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、自動車、歩行者等の交通量が多い道路に面した場所においては、不特定多数の人が見ることのできる広告が、看板やポスター等の手段を用いて掲示されていることは知られている。信号機のある交差点においては、自動車や歩行者が交通信号に従って、通行したり、停止したりするので、通行中の運転者や歩行者には短時間で理解できる内容広告を表示し、停止中の運転者や歩行者には通行中のときよりも時間をかけて理解を促す広告を表示したいという需要がある。したがって、通行する自動車の運転者や歩行者向けの広告と、停止している自動車の運転者や歩行者向けの広告の内容を切り替えて表示したいという需要が生じている。
【0003】
一方で、文字、図形、動画等種々の広告情報を街頭に掲示する場合において、目立つ広告は自動車の運転者や歩行者の目を引いてしまい運転や歩行に危険が生じる可能性がある。したがって、運転者や歩行者の安全に配慮した広告表示を行いたいという需要が生じている。
【0004】
上記、需要により、交通信号と連動させて交通信号機に取り付けられた表示体を切り替える装置が案出されているが、これ等の装置は交通信号機に直接電線を繋ぐ、フォトセンサを取り付ける等の手段により交通信号機からの電気信号に同期させて注意書き等の表示体の色や内容を切り替えるという装置であった(特許文献1乃至3)。尚、自動車内に搭載するカーナビゲーションのモニターへの表示を切り替えるべく車外を撮影装置で撮影するシステムは案出されている(特許文献4、5)。さらには、デジタルカメラシャッターをスイッチとした信号入力により交通信号自体を制御するというシステムが案出されている(特許文献6)。
【特許文献1】特開平6−139491号公報
【特許文献2】実開平7−10016号公報
【特許文献3】特表2007−533025号公報
【特許文献4】特開2003−252153号公報
【特許文献5】特開2007−85777号公報
【特許文献6】特開2007−58296号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これ等、従来の交通信号と連動させて交通信号機に取り付けられた表示体を切り替える装置は、いずれも交通信号機に直接電線を繋ぐ、または、交通信号機にセンサを取り付けることにより交通信号の状態と表示体の表示を同期させるものであるが、実際には、交通信号機や踏切警報機は広告表示システムへ連動させるための電気的信号を提供する仕組みは備えていない。
【0006】
また、交通安全の側面や法規制の側面からも広告表示を目的として、交通信号機や鉄道信号機に電線を繋いだり、センサを取り付けたりすることは困難である。さらには、従来の交通信号と連動させて交通信号機に取り付けられた表示体を切り替える装置は、交通信号機と同期させて注意書き等の表示を切り替えるにとどまり、交通信号機や踏切警報機の点灯・点滅に連動または点灯・点滅を予測して、広告表示の内容を綿密に制御するものではなかった。
【0007】
上記事実に鑑みて、本願発明は、交通信号機や踏切警報機の状態に連動させて広告内容の表示を切り替えることができる広告効果の高い広告表示システムであって、交通安全に充分配慮した広告表示システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため本願発明の広告表示システムは、撮影装置で交通信号機または踏切警報機等の信号機の信号灯を撮影する手段、前記撮影装置で撮影したデータから信号状態を検出する手段、検出結果に基づいて前記表示装置に前記信号機の信号状態に連動した内容の表示体を表示する手段を有することを特徴とする.
【0009】
コンピュータとの間で情報通信可能な撮影装置、信号状況の解析と広告表示制御可能な前記コンピュータと、表示装置とからなる広告表示システムであって、前記撮影装置で交通信号機または踏切警報機等の信号機の信号灯を撮影する手段、前記コンピュータにより前記撮影装置で撮影した画像データから信号灯の点灯または点滅の信号状態を解析する解析手段、前記解析手段により解析された信号灯の点灯または点滅の信号状態に連動させて前記コンピュータまたは前記表示装置にあらかじめ格納された広告表示情報を前記表示装置に表示する手段を有し、前記信号機の信号状態に連動した内容の表示体を表示装置に表示することを特徴とする。
【0010】
また、広告表示情報を前記表示装置に表示する手段は、解析手段により解析された信号状態の変動に基づいて、コンピュータまたは表示装置にあらかじめ格納された複数パターンの広告表示情報から表示するパターンの広告表示情報を抽出し、前記抽出されたパターンの広告表示情報を表示装置に出力する手段であることを特徴とする。
【0011】
また、広告表示情報を前記表示装置に表示する手段において複数パターンの広告表示情報から表示するパターンの広告表示情報を抽出する手段は、信号状態に関連付けたフラグを付与した広告表示情報をコンピュータまたは表示装置にあらかじめ格納し、前記信号状態からフラグに基づいて表示するパターンの広告表示情報を抽出する手段であることを特徴とする。
【0012】
広告表示情報を前記表示装置に表示する手段は、解析手段により解析された信号状態の変動に基づいて、表示装置にあらかじめ格納された複数パターンの広告表示情報の表示を切り替える切り替え信号を出力する手段であることを特徴とする。
【0013】
コンピュータまたは表示装置にあらかじめ格納される複数パターンの広告表示情報は、広告表示コンテンツ情報、ランプの点灯を制御するマトリックス情報のいずれかであることを特徴とする。
【0014】
コンピュータにおいて、信号機の点灯または点滅の状態を解析する解析手段は、点灯している信号灯の色を検出する手段であることを特徴とする。
【0015】
信号機の点灯または点滅の状態を解析する解析手段は、あらかじめコンピュータに読み込ませた信号機の各信号灯の位置情報フォーマットに基づいて、画像データの信号灯のうちいずれの位置の信号灯が点灯しているかを解析する手段であることを特徴とする。
【0016】
信号機の点灯または点滅の状態を解析する解析手段は、一定時間間隔で撮影した第一の状態の信号灯の画像データと第二の状態の信号灯の画像データとを重ねて、画像データ間の点灯する信号灯の位置のずれから、いずれの信号灯が点灯しているかを解析する手段であることを特徴とする。
【0017】
信号機の点灯または点滅の状態を解析する解析手段は、画像データにおける信号灯の点灯の有りと点灯の無し(null)を解析する手段であることを特徴とする。
【0018】
信号機の点灯または点滅の状態を解析する手段は、あらかじめコンピュータに読み込ませた信号灯の点灯開始から点灯終了までの時間フォーマット、または、それ以前の周期の信号灯の点灯時間から算出された信号灯点灯開始から点灯終了までの時間フォーマットに基づいて、信号状態の切り替わりを予測解析する手段であることを特徴とする。
【0019】
撮影装置と、前記撮影装置で撮影した映像を表示する映像表示装置と、前記映像表示装置の表示状態を検知する光学センサと、前記センサに接続されたリレー装置と、前記リレー装置に接続された表示装置からなる広告表示システムであって、
前記撮影装置で交通信号機または踏切警報機等の信号機の信号灯を撮影する手段、撮影された映像を表示装置に表示する手段、前記光学センサにより映像表示装置で表示された画像から信号灯の信号状態を検知する手段、前記リレー装置により前記光学センサにより検知された信号灯の信号状態に連動させて前記表示装置にあらかじめ格納された広告表示情報を前記表示装置に表示する手段を有し、前記信号機の信号状態に連動した内容の表示体を表示装置に表示することを特徴とする。
【0020】
撮影装置は、デジタル画像を撮影可能なデジタルカメラまたはビデオカメラであることを特徴とする。
【0021】
表示装置は、表示装置は、画像表示モニター、電光掲示板、プロジェクター、枠体に形成されたウィンドウに対して表示体が表示されたシートがスライド可能に支持された表示装置、表示体が表示された多角柱を回転させて表示内容を変更する表示装置のいずれかであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
撮影装置で交通信号機または踏切警報機等の信号機の信号灯を撮影する手段、前記撮影装置で撮影したデータから信号状態を検出する手段、検出結果に基づいて前記表示装置に前記信号機の信号状態に連動した内容の表示体を表示する手段を有することにより、信号機の信号状態に連動させた内容、時間、情報量の広告を看者に効果的見せることができ、広告効果の高い広告表示を行うことができる。また、通行している者には情報量の少ない表示や交通安全に適した表示を行い、信号待ちをしている者には情報量の多い表示を行うことが可能で交通安全に配慮した広告表示を行うことができる。
【0023】
本願発明の広告表示システムにおいて、コンピュータとの間で情報通信可能な撮影装置、信号状況の解析と広告表示制御可能な前記コンピュータと、表示装置とからなる広告表示システムであって、前記撮影装置で交通信号機または踏切警報機等の信号機の信号灯を撮影する手段、前記コンピュータにより前記撮影装置で撮影した画像データから信号灯の点灯または点滅の信号状態を解析する解析手段、前記解析手段により解析された信号灯の点灯または点滅の信号状態に連動させて前記コンピュータまたは前記表示装置にあらかじめ格納された広告表示情報を前記表示装置に表示する手段を有し、前記信号機の信号状態に連動した内容の表示体を表示装置に表示することにより、比較的簡単な構成で信号機の信号状態に連動させた内容、時間、情報量の広告を看者に効果的見せることができ、広告効果の高い広告表示を行うことができる。また、通行している者には情報量の少ない表示や交通安全に適した表示を行い、信号待ちをしている者には情報量の多い表示を行うことが可能で交通安全に配慮した広告表示を行うことができる。
【0024】
また、広告表示情報を前記表示装置に表示する手段は、解析手段により解析された信号状態の変動に基づいて、コンピュータまたは表示装置にあらかじめ格納された複数パターンの広告表示情報から表示するパターンの広告表示情報を抽出し、前記抽出されたパターンの広告表示情報を表示装置に出力する手段であることにより、あらかじめ複数の内容、複数の時間パターンの広告等の表示を用意することができ、信号状態の変動に基づいて容易に広告表示の表示変更を行うことができる。
【0025】
また、広告表示情報を前記表示装置に表示する手段において複数パターンの広告表示情報から表示するパターンの広告表示情報を抽出する手段は、信号状態に関連付けたフラグを付与した広告表示情報をコンピュータまたは表示装置にあらかじめ格納し、前記信号状態からフラグに基づいて表示するパターンの広告表示情報を抽出する手段であることにより、表示するべき広告表示情報を容易に抽出することができる。
【0026】
広告表示情報を前記表示装置に表示する手段は、解析手段により解析された信号状態の変動に基づいて、表示装置にあらかじめ格納された複数パターンの広告表示情報の表示を切り替える切り替え信号を出力する手段であることにより、コンピュータ側からは切り替え信号を出力するだけで、表示装置に格納された広告表示情報を容易に切り替えることができる。
【0027】
コンピュータまたは表示装置にあらかじめ格納される複数パターンの広告表示情報は、広告表示コンテンツ情報、ランプの点灯を制御するマトリックス情報のいずれかであることにより、表示装置に応じた出力を行うことができる。広告表示コンテンツ情報の場合には、動画や静止画等種々の情報を出力することができるし、ランプの点灯を制御するマトリックス情報の場合には電光掲示板に文字情報を出力するなど簡単な手法で情報を出力することができる。
【0028】
コンピュータにおいて、信号機の点灯または点滅の状態を解析する解析手段は、点灯している信号灯の色を検出する手段であることにより、緑黄赤または緑赤のいずれが点灯しているかを正確に解析することができる。
【0029】
信号機の点灯または点滅の状態を解析する解析手段は、あらかじめコンピュータに読み込ませた信号機の各信号灯の位置情報フォーマットに基づいて、画像データの信号灯のうちいずれの位置の信号灯が点灯しているかを解析する手段であることにより、車両用交通信号機の緑黄赤または歩行者用信号機の緑赤のいずれが点灯しているかを正確に解析することができる。
【0030】
信号機の点灯または点滅の状態を解析する解析手段は、一定時間間隔で撮影した第一の状態の信号灯の画像データと第二の状態の信号灯の画像データとを重ねて、画像データ間の点灯する信号灯の位置のずれから、いずれの信号灯が点灯しているかを解析する手段であることにより、フォーマット情報を格納しないでよいことからコンピュータに格納する情報量が少なくてよく、次が赤信号になることを予測する場合のように、第三の状態を予測して広告表示制御をすることに適している。
【0031】
信号機の点灯または点滅の状態を解析する解析手段は、画像データにおける信号等の点灯の有りと点灯の無し(null)を解析する手段であることにより、ある信号灯の点灯状態が認識されるときを緑色信号点灯と解析し、この信号灯の点灯状態が認識されないときを赤色信号点灯と解析し、一秒以下の短い時間間隔で撮影された画像データにおいて、信号灯の点灯状態と非点灯状態が繰り返されるときは、緑色灯の点滅状態と解析することができ、特に歩行者用信号機に適した解析を行うことができる。また、赤色灯の点滅と非点灯で列車の通過状態と非通過状態を示す踏切警報機の信号状態の解析にも適している。
【0032】
信号機の点灯または点滅の状態を解析する手段は、あらかじめコンピュータに読み込ませた信号灯の点灯開始から点灯終了までの時間フォーマット、または、それ以前の周期の信号灯の点灯時間から算出された信号灯点灯開始から点灯終了までの時間フォーマットに基づいて、信号状態の切り替わりを予測解析する手段であることにより、赤色灯点灯時間内であって、緑色灯が点灯する数秒前に、表示装置に「もうすぐ青信号」等の表示を出力して運転者に発車の準備を促すことができる等、精度が高くきめ細やかな広告表示の制御をすることができる。
【0033】
撮影装置と、前記撮影装置で撮影した映像を表示する映像表示装置と、前記映像表示装置の表示状態を検知する光学センサと、前記センサに接続されたリレー装置と、前記リレー装置に接続された表示装置からなる広告表示システムであって、
前記撮影装置で交通信号機または踏切警報機等の信号機の信号灯を撮影する手段、撮影された映像を表示装置に表示する手段、前記光学センサにより映像表示装置で表示された画像から信号灯の信号状態を検知する手段、前記リレー装置により前記光学センサにより検知された信号灯の信号状態に連動させて前記表示装置にあらかじめ格納された広告表示情報を前記表示装置に表示する手段を有し、前記信号機の信号状態に連動した内容の表示体を表示装置に表示することによりコンピュータを用いることなく、表示装置、センサ、リレー装置という簡単な構成で信号機の信号状態に連動させた内容、時間、情報量の広告を看者に効果的見せることができ、広告効果の高い広告表示を行うことができる。また、通行している者には情報量の少ない表示や交通安全に適した表示を行い、信号待ちをしている者には情報量の多い表示を行うことが可能で交通安全に配慮した広告表示を行うことができる。
【0034】
撮影装置は、デジタル画像を撮影可能なデジタルカメラまたはビデオカメラであることにより、解析が容易な信号機の信号状態についての画像データを撮影することができる。
【0035】
表示装置は、画像表示モニター、電光掲示板、プロジェクター、枠体に形成されたウィンドウに対して表示体が表示されたシートがスライド可能に支持された表示装置、表示体が表示された多角柱を回転させて表示内容を変更する表示装置のいずれかであることにより、広告表示の内容の変更を容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
図1は本願発明の広告表示システムの使用状態を示す図、図2は本願発明の広告表示システムの第一の実施の形態のシステム構成図、図3は本願発明の広告表示システムの第二の実施の形態のシステム構成図、図4乃至図6は本願発明の広告表示システムにおいて解析する交通信号機の状態を示す図、図7は本願発明の広告表示システムの第一の実施の形態のフローチャート、図8は本願発明の広告表示システムの第二の実施の形態のフローチャートである。

【0037】
図1乃至図3に示すように、本願発明の広告表示システムの第一の実施の形態と第二の実施の形態は、交通信号機5の信号状態を撮影する撮影装置1、撮影装置1と有線または無線の回線22により情報通信可能な状態にある撮影装置1で撮影された画像を取得、解析し広告表示の制御を行う検出手段としてのコンピュータ2、コンピュータ2と有線または無線の回線23により情報通信可能な状態にある表示装置3から構成されている。
【0038】
広告表示システムの撮影装置1が撮影する交通信号機5において、一般に知られている車両用交通信号機51は、緑色灯52「直進し、左折し、又は右折することができる」、黄色灯53「停止位置をこえて進行してはならないこと。ただし、黄色の灯火の信号が表示された時において当該停止位置に近接しているため安全に停止することができない場合を除く」、赤色灯54「停止位置を越えて進行してはならない」の各点灯色からなる交通信号機5が想定される。
【0039】
車両用交通信号機51と対称の動作をする歩行者用交通信号機55は、緑色灯56「進行することができる」、緑色灯56の点滅「道路の横断を始めてはならず、また、道路を横断している歩行者は、速やかに、その横断を終わるか、又は横断をやめて引き返さなければならない」、と赤色灯57「道路を横断してはならない」で示されるものが想定される。さらには、広告表示システムの撮影装置1が撮影する不図示の踏切警報機は、一般に知られている列車の通過時に赤色灯が点滅するものが想定される。
【0040】
本願発明の第一の実施の形態の広告表示システムは、表示装置3に表示する広告表示情報がコンピュータ2に格納されているものであって、撮影装置1で撮影した画像データをコンピュータ2で解析し、解析した信号状態に基づいて広告表示情報としての表示体データをデータベース21から抽出し、当該表示体データを表示装置3に出力し、表示装置の広告表示を制御する構成である。
【0041】
撮影装置1は、交通信号機5の信号状態を常時または一定の時間間隔で撮影可能な画像撮影用のデジタルカメラまたはビデオカメラであって、交差点8近傍の交通信号機5の信号状態が撮影可能な場所、例えば建築物9の屋上や外壁に設置されている。
【0042】
撮影装置1は、ボディ、レンズ、受光素子等の各種部位からなり、CCDやCMOSなどの光学センサを用いて交通信号機5の信号状態のデジタル画像データを生成し、この画像データが回線22を通じてコンピュータ2へと送られる。
【0043】
コンピュータ2は、撮影装置1から送られた画像データを解析する解析部と、表示装置3に表示する表示体を制御する制御部を有し、本願発明の第一の実施の形態においては、さらに表示装置3に表示する広告情報のパターンをデータベース21に格納している。尚データベースの格納場所は、コンピュータ2内に限られるものではなく、コンピュータ2または表示装置3からアクセス可能であればよく、別のサーバー装置に格納してもよい。
【0044】
解析部は、撮影装置1から送られた交通信号機5の信号状態を撮影した画像データを解析する。この解析方法にはいくつかのものが挙げられるが、例えば、車両用交通信号機51にあっては緑黄赤、歩行者用交通信号機55にあっては緑赤の点灯している信号灯の色を検出する解析方法であってもよい。
【0045】
また、図4に示すごとく、交通信号機の緑黄赤のいずれの場所が点灯しているかを検出するべく、あらかじめコンピュータ2に読み込ませた交通信号機5の各信号灯の位置情報フォーマットに基づいて、交通信号機5の信号灯のうちいずれの位置の信号灯が点灯しているかを解析するものが挙げられる。この解析方法は、いずれの位置の信号灯が点灯し、いずれの位置の信号灯が消灯しているか正確に解析して広告表示制御をすることに適している。
【0046】
また、図5に示すごとく、一定時間望ましくは数秒の時間間隔で撮影した第一の状態の信号灯の画像データと第二の状態の信号灯画像データとを重ねて、画像データ間の点灯する信号灯の位置のずれから、いずれの位置の信号灯が点灯しているかを解析するものが挙げられる。この解析方法は、あらかじめ格納する位置情報フォーマットを必要とせず、次が赤信号になることを予測する場合のように、第三の状態を予測して広告表示制御をすることに適している。
【0047】
さらには、図6に示すごとく、画像データにおける信号灯の点灯の有りと点灯の無し(null)を解析するものが挙げられる。この解析方法は、特に歩行者用交通信号機55や不図示の踏切警報機の信号状態の解析に適し、緑色灯56の点灯状態が認識されるときを緑色信号点灯と解析し、緑色灯56の点灯状態が認識されないときを赤色信号点灯と解析し、一秒以下の短い時間間隔で撮影された画像データにおいて、緑色灯56の点灯状態と非点灯状態が繰り返されるときは、緑色灯56の点滅状態と解析される。
【0048】
尚、上記、画像解析による信号状態の解析に、時間計測による解析を組み合わせて、より精度の高い広告表示の制御をするようにしてもよい。すなわち、あらかじめコンピュータに読み込ませた交通信号機5の赤色灯54点灯開始から点灯終了すなわち緑色灯52点灯開始までの時間フォーマット、または、時間帯により点灯時間が異なる交通信号機5にあってはそれ以前の周期の信号灯の点灯時間から算出された交通信号機5の赤色灯54点灯開始から点灯終了すなわち緑色灯52点灯開始までの時間フォーマットに基づいて、緑色灯52が点灯する時を予測解析するものである。
【0049】
この解析方法を組みあわせることで、例えば、実際の車両用交通信号機51において赤色灯54点灯時間内であって、緑色灯52が点灯する数秒前に、表示装置に「もうすぐ青信号」等の表示を出力して運転者に発車の準備を促すことができる等、精度が高くきめ細やかな広告表示の制御をすることができるのである。尚、時間計測による解析の他に天気など他の要因を組み合わせて、広告表示を制御することも可能である。
【0050】
データベース21には、広告表示情報としての表示体データが格納されている。この表示体データは表示装置3に表示する広告表示情報コンテンツそのものである場合と、表示装置3の点灯ランプを制御するマトリックス情報である場合等が挙げられる。表示体データは、例えば、通行中車両向けの広告情報のデータであるパターンA、停止中車両向けのパターンB、通行中歩行者向けのパターンC、停止中歩行者向けのパターンD等、各看者向けの広告表示をするために複数のパターンが格納されている。このとき、パターンAとパターンCは通行中の看者向けの広告情報であるため、短時間で情報量の少ない広告情報のデータであり、パターンBとパターンDは停止中の看者向けの広告情報あるため、パターンAおよびパターンCに比べて長時間で情報量の多い広告情報のデータであることが望ましい。
【0051】
尚、パターンAとパターンC、パターンBとパターンDは同内容の広告情報であってもよいし、各パターンはそれぞれ異なる個別の広告情報であってもよい。さらに、緑色灯52点灯の数秒前に表示するための「もうすぐ青信号」等のパターンや、雨天時用の「早めのブレーキ」等の各種表示パターンを格納することもできる。
【0052】
制御部は、解析部において解析した交通信号の信号状態に応じて、あらかじめ構築されたプログラムに基づいてデータベースに格納された表示体データの各種パターンの中から表示すべきパターンを抽出し、回線23を通じて表示装置3へ出力するべく、例えば、信号状態ごとにあらかじめパターンごとに付与されたフラグに基づいて出力するパターンを抽出する。
【0053】
例えば、車両用交通信号機51の緑色灯52点灯という信号状態を認識すると、当該信号状態に関連付けられた広告情報のパターンAをデータベースより抽出し、この抽出されたパターンAを表示装置3に信号出力する。一方、車両用交通信号機51の赤色灯54点灯という信号状態を認識すると、当該信号状態に関連付けられた広告情報のパターンBをデータベースより抽出しこの抽出されたパターンAを表示装置3に信号出力する。さらには、赤色灯54点灯時間内であって、青色灯点灯までX秒の状態を認識すると発車準備用の表示パターンを出力する。
【0054】
出力される信号は表示装置3の種類によって異なり、表示装置3が電光表示板の場合には点灯ランプを制御するマトリックス情報を信号出力し、表示装置3が画像表示モニターやプロジェクターである場合には、あらかじめ格納された静止画や動画等の広告表示情報コンテンツを信号出力する。
【0055】
表示装置3は、コンピュータ2からの信号出力に基づいて広告表示を出力する表示装置であって、LEDランプ等の点滅により画像や文字を出力する電光表示板、または、コンピュータから出力された静止画、動画等のデジタルコンテンツを表示する画像表示モニター、プロジェクターである。表示装置3はその表示部が、交差点の自動車6、または歩行者7に対面する場所に配置され、例えば建築物9の外壁や、屋上、街路灯、立て看板等に取り付けられている。
【0056】
表示装置3に表示される表示体31は、コンピュータ2から送られた出力信号により制御され切り替わる。例えば、車両用交通信号機51の赤色灯54が点灯しているときには、自動車6の運転者に見える位置に設置された表示装置3には例えば駐車場の宣伝広告等各種宣伝広告を表示し、歩行者7に向けた不図示の表示装置には進めの文字が表示される。
【0057】
次に、車両用交通信号機51の緑色灯52が点灯しているときには、自動車6の運転者に見える位置に設置された表示装置3には交通安全の文字が表示され、歩行者7に向けた不図示の表示装置には、スーパーマーケットや遊技店等の交差点に近い店舗の宣伝広告等各種宣伝等広告表が表示される。このように、T字路十字路、多差路ではその数に応じて各方向に向けて表示装置3を設置し、表示装置3の表示体31は、それぞれの位置の看者に合った内容の広告表示を行うようにしてもよい。
【0058】
図7に基づいて、第一の実施の形態の広告表示システムの使用状態を示す。撮影装置1は、一定間隔ごと望ましくは一秒以下の時間間隔ごとに交通信号機5の信号状態を撮影しコンピュータ2へ画像データを伝達する(S1)。
【0059】
コンピュータ2は、撮影装置1から伝達された画像データから信号状態の変動を解析する(S2)。信号状態の変動があったことが解析されなければ上記動作を繰り返すが、信号状態の変動があったことが解析されると(S3)、データベース21から信号状態に対応した広告表示情報を抽出し(S4)、当該広告表示情報を表示装置3に信号出力する(S5)。
【0060】
表示装置3は、コンピュータ2から伝達された広告表示情報を表示し、次の広告表示情報の伝達があるまで表示状態を保持する(S6)。この動作を交通信号機5の信号状態の変動と連動させて繰り返すようになっている。
【0061】
本願発明の第二の実施の形態の広告表示システムは、表示装置4に表示する表示体データが表示装置4に格納されている場合であって、撮影装置1で撮影した画像データをコンピュータ2で解析し、解析した信号状態に基づいて表示装置4に出力し、表示装置の広告表示を制御する構成である。尚、撮影装置1の構成とコンピュータ2における解析部の構成は本願発明の第一の実施の形態の広告表示システムと同様であるため省略する。
【0062】
表示装置4の最も簡単な構成は、枠体に形成されたウィンドウに対して広告情報コンテンツ等の表示体が表されたシートがスライド可能に支持された表示装置であって、この帯状のシートに広告表示情報としての表示体が印刷等により表されている。表示体は、例えば、通行中車両向けの広告情報のデータであるパターンA、停止中車両向けのパターンB、通行中歩行者向けのパターンC、停止中歩行者向けのパターンD等、各看者向けの広告表示をするために複数のパターンが印刷されていて、シートを支持する軸棒の巻き上げと送り出しにより、ウィンドウから見える広告情報コンテンツが切り替わるようになっている。
【0063】
尚、パターンAとパターンC、パターンBとパターンDは同内容の広告情報であってもよいし、各パターンはそれぞれ異なる個別の広告情報であってもよい。さらに、緑色灯52点灯の数秒前に表示するための「もうすぐ青信号」等のパターンや、雨天時用の「早めのブレーキ」等の各種表示パターンを表示することもできる。
【0064】
制御部は、解析部において解析した交通信号の信号状態に応じて、あらかじめ構築されたプログラムに基づいて表示体切り替え信号、回線23を通じて表示装置3へ出力する。この表示体切り替え信号は、次の表示体の印刷されたシートを送るように指示する単純な出力信号であってもよいし、現在表示中のシートを基点としてXシート分送るという送り出しシート数やシート幅を含む出力信号であってもよい。
【0065】
例えば、コンピュータ2が車両用交通信号機51の緑色灯52点灯という信号状態を認識すると、当該信号状態に関連付けられた広告情報のパターンAを表示させるべく表示装置4へ信号出力する。一方、車両用交通信号機51の赤色灯54点灯という信号状態を認識すると、当該信号状態に関連付けられた広告情報のパターンBを表示させるべく表示装置4に信号出力する。さらには、赤色灯54点灯時間内であって、青色灯点灯までX秒の状態を認識すると発車準備用の表示パターンを表示させるべく信号出力し、表示装置4はコンピュータ2からの信号に基づいて軸棒の巻き上げと送り出しをするようになっている。
【0066】
また、別の形態の表示装置としては、広告情報等の表示体が表示された多角柱を回転させて表示内容を変更する表示装置がある。この表示装置には、多角柱の一面ごとに異なる表示体を表示してこれを回転させる表示装置がある。
【0067】
この表示装置は、ルーバーと呼ばれる複数の三角柱等の多角柱の各側面に表示体の一部が表示された多角柱を、各側面が全体として一つの表示体を表示するように複数並べて配置し、これ等多角柱を同時に回転させて、一つの画面スペースで複数種類の表示体を表示する装置である。これ等、多角柱を回転させて表示内容を変更するルーバー式の表示装置においても、コンピュータ2からの信号に基づいて多角柱が回転するようになっている。
【0068】
尚、上述した第二の実施例においては、表示装置4にデータベース41が配置されている実施形態の簡単な構成の例を示したが、表示装置4が電光掲示板である場合には、点灯LEDを制御するマトリックス情報をデータベース化して格納してもよいし、表示装置4が画像表示モニターである場合には、広告表示情報コンテンツをデータベース化して格納してもよい。この場合にも、コンピュータ2からの表示体切り替え信号により広告情報コンテンツが切り替わるようになっている。
【0069】
図8に基づいて、第一の実施の形態の広告表示システムの使用状態を示す。撮影装置1は、一定間隔ごと望ましくは一秒以下の時間間隔ごとに交通信号機5の信号状態を撮影しコンピュータ2へ画像データを伝達する(S1)。
【0070】
コンピュータ2は、撮影装置1から伝達された画像データから信号状態の変動を解析する(S2)。信号状態の変動があったことが解析されなければ上記動作を繰り返すが、信号状態の変動があったことが解析されると(S3)、表示体切り替え信号を表示装置4に信号出力する(S4)。
【0071】
表示装置4は、コンピュータ2から伝達された表示体切り替え信号に基づいてデータベース41にある広告表示情報等の表示体を表示し、次の表示体切り替え信号の伝達があるまで表示状態を保持する(S5)。この動作を交通信号機5の信号状態の変動と連動させて繰り返すようになっている。
【0072】
このように表示装置4に表示される表示体は、コンピュータ2から送られた出力信号により制御され切り替わるが、例えば、車両用交通信号機51の赤色灯54が点灯しているときには、自動車6の運転者に見える位置に設置された表示装置4には例えばカー用品や新車の宣伝広告等各種宣伝広告を表示し、歩行者7に向けた不図示の表示装置には進めの文字が表示される。
【0073】
次に、車両用交通信号機51の緑色灯52が点灯しているときには、自動車6の運転者に見える位置に設置された表示装置4には交通安全の文字が表示され、歩行者7に向けた不図示の表示装置には、テレビドラマや商品紹介の宣伝広告等各種宣伝等広告表が表示される。このように、T字路十字路、多差路ではその数に応じて表示装置4を設置し表示装置4の表示体は、それぞれの位置の看者に合った内容の広告表示を行うようにしてもよい。
【0074】
尚、表示装置は上述した、画像表示モニター、電光掲示板、プロジェクター、上述の各表示装置に限られるものではなく、コンピュータ2からの信号により表示体の内容の変更が可能なものであればどのようなタイプの表示装置であってもよい。
【0075】
図9は、本願発明の第三の実施の形態を示すシステム構成図、図10は、本願発明の第三の実施の形態において用いる映像表示装置の図、図11は、本願発明の第三の実施の形態において用いる光学センサの図である。
【0076】
図9に示すごとく、本願発明の第三の実施の形態の広告表示システムは、信号機の信号状態を撮影する撮影装置1、検出手段としての映像表示装置101および光学センサ102、光学センサ102と接続されるリレー装置103、リレー装置103と接続される表示装置4からなる。尚、撮影装置1と表示装置4の構成は本願発明の第二の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
【0077】
図10に示すごとく映像表示装置101は、撮影装置1にケーブル104で接続されて、撮影装置1で撮影した信号灯の画像を表示できる装置であって、画像を表示する画面106を備えている。
【0078】
図11に示すごとく光学センサ102は、光学センサ部107と光学センサ部107の周囲を囲むように配設され外部からの光を遮って光学センサ部107の誤検知を防止するための遮蔽材108とからなる。光学センサ部107は、映像表示装置101の画面106に映し出された画像の光の変化を検知する光検出素子を備えている。遮蔽材108は、遮光性の部材で形成され光学センサ部107を漏斗状に覆うようになっている。
【0079】
光学センサ102は、映像表示装置101に映し出される信号灯の点灯、色、点滅状態を検知して、ケーブル109を介してリレー装置103へと出力する。
【0080】
リレー装置103は、光学センサ102から出力される電流の変化に応じて、表示装置3へ制御用の表示体切り替え信号を出力するようになっている。
【0081】
本願発明の第三の実施の形態の広告表示システムにおいては、光学センサ102を、映像表示装置101の画面106に取り付けて、画面106に映し出された画像の少なくとも一部分を光学センサ部102が検知し、リレー装置103を用いて表示装置4に格納された広告表示情報を表示装置4に表示するようになっている。
【0082】
本実施の形態の広告表示システムにおいては、画面106に映し出される各信号灯の表示位置に該当する箇所に光学センサ102がそれぞれ取り付けられていて、光学センサ102の光学センサ部107が画面106に映し出された信号灯の点灯を検知すると、表示装置4に信号出力し表示装置4に表示される表示体が切り替わるようになっている。すなわち車両用交通信号機にあっては、緑色灯、黄色灯、赤色灯に対応する位置に三個の光学センサ102が貼付され、光学センサ102の光学センサ部107が映像表示装置101の画面106に映し出される信号灯の点灯・非点灯または色の変化を検知するようになっている。
【0083】
第三の実施の形態の広告表示システムの使用状態を示す。撮影装置1は、一定間隔ごと望ましくは一秒以下の時間間隔ごとに交通信号機5の信号状態を撮影し、映像表示装置101は、撮影された画像を画面106に表示する。
【0084】
画面106に取り付けられた光学センサ102の光学センサ部107は、画面106に表示される信号灯の点灯を検知し、リレー装置103に出力する。リレー装置103は光学センサ102からの電流の変化を表示体切り替え信号に変えて表示装置4へ出力する。
【0085】
表示装置4は、リレー装置103から伝達された表示体切り替え信号に基づいてデータベース41にある広告表示情報等の表示体を表示し、次の表示体切り替え信号の伝達があるまで表示状態を保持する。この動作を交通信号機5の信号状態の変動と連動させて繰り返すようになっている。
【0086】
このように表示装置4に表示される表示体は、リレー装置103から送られた出力信号により制御され切り替わるが、例えば、車両用交通信号機51の赤色灯54が点灯しているときには、自動車6の運転者に見える位置に設置された表示装置4には例えばカー用品や新車の宣伝広告等各種宣伝広告を表示し、歩行者7に向けた不図示の表示装置には進めの文字が表示される。
【0087】
次に、車両用交通信号機51の緑色灯52が点灯しているときには、自動車6の運転者に見える位置に設置された表示装置4には交通安全の文字が表示され、歩行者7に向けた不図示の表示装置には、テレビドラマや商品紹介の宣伝広告等各種宣伝等広告表が表示される。このように、T字路十字路、多差路ではその数に応じて表示装置4を設置し表示装置4の表示体は、それぞれの位置の看者に合った内容の広告表示を行うようにしてもよい。
【0088】
尚、表示装置は上述した、画像表示モニター、電光掲示板、プロジェクター、上述の各表示装置に限られるものではなく、リレー装置103からの信号により表示体の内容の変更が可能なものであればどのようなタイプの表示装置であってもよい。
【0089】
また、上記三つの実施の形態においては、交差点における交通信号機の信号機と連動する広告表示システムについて説明したが、当該システムは踏切における踏切警報機の信号状態と連動する広告表示システムにも応用することができることは上述した通りである。
【0090】
列車通過時の踏切警報機の赤色灯を撮影装置で撮影し、当該撮影装置で撮影した画像データから赤色灯の点滅、非点滅をコンピュータまたは光学センサで検出、解析することにより、赤色灯の点滅時間すなわち列車通過時間分表示装置に広告表示をし、赤色灯の非点滅と同期させて表示内容を切り替える。これにより、列車通過時間に合わせて広告表示をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本願発明の広告表示システムの使用状態を示す模式図。
【図2】本願発明の広告表示システムの構成を示す模式図。
【図3】本願発明の広告表示システムの構成を示す模式図。
【図4】本願発明の広告表示システムにおいて解析する交通信号機の状態を示す模式図。
【図5】本願発明の広告表示システムにおいて解析する交通信号機の状態を示す模式図。
【図6】本願発明の広告表示システムにおいて解析する交通信号機の状態を示す模式図。
【図7】本願発明の広告表示システムの使用状態を示すフローチャート。
【図8】本願発明の広告表示システムの使用状態を示すフローチャート。
【図9】本願発明の広告表示システムの構成を示す模式図。
【図10】映像表示装置の構成を示す模式図。
【図11】光学センサの構成を示す模式図。
【符号の説明】
【0092】
1 撮影装置
2 コンピュータ
21 データベース
22 回線
23 回線
3 表示装置
31 表示体
4 表示装置
41 データベース
5 交通信号機
51 車両用交通信号機
52 緑色灯
53 黄色灯
54 赤色灯
55 歩行者用交通信号機
56 緑色灯
57 赤色灯
6 自動車
7 歩行者
8 交差点
9 建築物
101 映像表示装置
102 光学センサ
103 リレー装置
104 ケーブル
105 ケーブル
106 画面
107 光学センサ部
108 遮蔽材
109 ケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影装置で交通信号機または踏切警報機等の信号機の信号灯を撮影する手段、前記撮影装置で撮影したデータから信号状態を検出する手段、検出結果に基づいて前記表示装置に前記信号機の信号状態に連動した内容の表示体を表示する手段を有することを特徴とする広告表示システム。
【請求項2】
コンピュータとの間で情報通信可能な撮影装置、信号状態の解析と広告表示制御可能な前記コンピュータと、表示装置とからなる広告表示システムであって、
前記撮影装置で交通信号機または踏切警報機等の信号機の信号灯を撮影する手段、前記コンピュータにより前記撮影装置で撮影した画像データから信号灯の点灯または点滅の信号状態を解析する解析手段、前記解析手段により解析された信号灯の点灯または点滅の信号状態に連動させて前記コンピュータまたは前記表示装置にあらかじめ格納された広告表示情報を前記表示装置に表示する手段を有し、前記信号機の信号状態に連動した内容の表示体を表示装置に表示することを特徴とする請求項1記載の広告表示システム。
【請求項3】
広告表示情報を前記表示装置に表示する手段は、解析手段により解析された信号状態の変動に基づいて、コンピュータまたは表示装置にあらかじめ格納された複数パターンの広告表示情報から表示するパターンの広告表示情報を抽出し、前記抽出されたパターンの広告表示情報を表示装置に出力する手段であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の広告表示システム。
【請求項4】
広告表示情報を前記表示装置に表示する手段において複数パターンの広告表示情報から表示するパターンの広告表示情報を抽出する手段は、信号状態に関連付けたフラグを付与した広告表示情報をコンピュータまたは表示装置にあらかじめ格納し、前記信号状態からフラグに基づいて表示するパターンの広告表示情報を抽出する手段であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の広告表示システム。
【請求項5】
広告表示情報を前記表示装置に表示する手段は、解析手段により解析された信号状態の変動に基づいて、表示装置にあらかじめ格納された複数パターンの広告表示情報の表示を切り替える切り替え信号を出力する手段であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の広告表示システム。
【請求項6】
コンピュータまたは表示装置にあらかじめ格納される複数パターンの広告表示情報は、広告表示コンテンツ情報、ランプの点灯を制御するマトリックス情報のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の広告表示システム。
【請求項7】
コンピュータにおいて、信号機の点灯または点滅の状態を解析する解析手段は、点灯している信号灯の色を検出する手段であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の広告表示システム。
【請求項8】
信号機の点灯または点滅の状態を解析する解析手段は、あらかじめコンピュータに読み込ませた信号機の各信号灯の位置情報フォーマットに基づいて、画像データの信号灯のうちいずれの位置の信号灯が点灯しているかを解析する手段であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の広告表示システム。
【請求項9】
信号機の点灯または点滅の状態を解析する解析手段は、一定時間間隔で撮影した第一の状態の信号灯の画像データと第二の状態の信号灯の画像データとを重ねて、画像データ間の点灯する信号灯の位置のずれから、いずれの信号灯が点灯しているかを解析する手段であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の広告表示システム。
【請求項10】
信号機の点灯または点滅の状態を解析する解析手段は、画像データにおける信号灯の点灯の有りと点灯の無し(null)を解析する手段であることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の広告表示システム。
【請求項11】
信号機の点灯または点滅の状態を解析する手段は、あらかじめコンピュータに読み込ませた信号灯の点灯開始から点灯終了までの時間フォーマット、または、それ以前の周期の信号灯の点灯時間から算出された信号灯点灯開始から点灯終了までの時間フォーマットに基づいて、信号状態の切り替わりを予測解析する手段であることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の広告表示システム。
【請求項12】
撮影装置と、前記撮影装置で撮影した映像を表示する映像表示装置と、前記映像表示装置の表示状態を検知する光学センサと、前記センサに接続されたリレー装置と、前記リレー装置に接続された表示装置からなる広告表示システムであって、
前記撮影装置で交通信号機または踏切警報機等の信号機の信号灯を撮影する手段、撮影された映像を表示装置に表示する手段、前記光学センサにより映像表示装置で表示された画像から信号灯の信号状態を検知する手段、前記リレー装置により前記光学センサにより検知された信号灯の信号状態に連動させて前記表示装置にあらかじめ格納された広告表示情報を前記表示装置に表示する手段を有し、前記信号機の信号状態に連動した内容の表示体を表示装置に表示することを特徴とする請求項1記載の広告表示システム。
【請求項13】
撮影装置は、デジタル画像を撮影可能なデジタルカメラまたはビデオカメラであることを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれかに記載の広告表示システム。
【請求項14】
表示装置は、画像表示モニター、電光掲示板、プロジェクター、枠体に形成されたウィンドウに対して表示体が表示されたシートがスライド可能に支持された表示装置、表示体が表示された多角柱を回転させて表示内容を変更する表示装置のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の広告表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−271892(P2010−271892A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−122766(P2009−122766)
【出願日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【特許番号】特許第4415358号(P4415358)
【特許公報発行日】平成22年2月17日(2010.2.17)
【出願人】(595029417)
【Fターム(参考)】