広告表示体及びその製造方法、広告表示用の基台及びその製造方法
【課題】容易に展示状態と収納状態に転換可能な広告表示体等を提供する。
【解決手段】広告表示体10は、少なくともいずれか一方に広告情報が表示され、内部に空間部2を有し、対向して配置される一対の基体6、7と、各基体6、7の下端部に屈曲自在に取り付けられ、基体6、7を自立可能に保持する一対の保持体16、17と、前記基体6、7間に配置されるとともに前記保持体16、17に連結され、前記保持体16、17の屈曲にともなって、前記空間部2を移動する移動体20と、を備える。
【解決手段】広告表示体10は、少なくともいずれか一方に広告情報が表示され、内部に空間部2を有し、対向して配置される一対の基体6、7と、各基体6、7の下端部に屈曲自在に取り付けられ、基体6、7を自立可能に保持する一対の保持体16、17と、前記基体6、7間に配置されるとともに前記保持体16、17に連結され、前記保持体16、17の屈曲にともなって、前記空間部2を移動する移動体20と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告情報を表示する自立式の広告表示体、及び広告表示用の基台等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、各種商品やサービスのキャンペーンを顧客に告知するための広告情報を表示した広告表示体が知られている。
【0003】
このような広告表示体は、様々な態様のものが知られており、例えば、店頭などに設置される大型の自立式広告パネル(特許文献1参照)や、店舗内のテーブル上に載置される小型の自立式広告パネルがある。
【0004】
特許文献1に示す広告表示体は、広告情報が表示された大型で矩形状の表示パネルを立体的に折り曲げられた支持体により後方で支持するものであって、当該支持体を展開し、折り畳むことで薄い平面状に折り畳み可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3162076号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような従来の広告表示体は、支持体を展開し広告が表示される展示状態と支持体及び表示パネルを折り畳んで収納する収納状態とに転換自在であるものの、実際に折り畳み状態から展示状態に展開、展示状態から折り畳み状態に戻すには、相当な手間が必要である。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的の一例は、容易に展示状態と収納状態に転換可能な広告表示体、及び広告表示用の基台等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の広告表示体(10)は、少なくともいずれか一方に広告情報が表示され、内部に空間部(2)を有し、対向して配置される一対の基体(6、7)と、各基体の下端部に屈曲自在に取り付けられ、基体を自立可能に保持する一対の保持体(16、17)と、前記基体間に配置されるとともに前記保持体に連結され、前記保持体の屈曲にともなって、前記空間部を移動する移動体(20)と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に記載の広告表示体は、請求項1に記載の広告表示体において、前記基体は、前後方向のうち一方側に屈曲自在な屈曲部(11、13)を有し、前記保持体の屈曲にともなって、前記移動体の先端部は少なくとも前記屈曲部を超えるまで移動することを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に記載の広告表示体は、請求項1、又は請求項2に記載の広告表示体において、前記保持体の下方は、内側に屈曲自在に形成されており、前記移動体は、前記保持体の下方に屈曲自在に連結されていることを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に記載の広告表示体は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の広告表示体において、前記移動体の移動範囲を規制する規制手段(39)を備えていることを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に記載の広告表示体の製造方法は、一対の基体(6、7)が第1の折り目線(31)を介して水平方向に連接され、一方の基体の側部には、第2の折り目線(31a)を介して他方の基体の開放端部と連結される連結体(33)が水平方向に連接され、各基体の下端部には、第3の折り目線(36)を介して支持部材(16、17)が連接され、この支持部材の下端部には、第4の折り目線(38)を介して移動体(20)が連接され、当該支持部材は上下が区分けされるように第5の折り目線(37)を有した1枚の用紙体(35)を用意し、前記第1の折り目線に沿って一方の基体に対し他方の基体を屈曲し、前記連結部によって内部に空間部を有するように各基体を連結し、前記移動体を第4の折り目線に沿って屈曲して前記空間部に挿入し、前記一対の基体のいずれか一方に広告情報が表示されていることを特徴とする。
【0013】
また、請求項6に記載の広告表示用の基台(50)は、広告情報が表示される板状の広告表示用の部材(55)を着脱可能に取り付けられる広告表示用の基台であって、前記基台は、内部に空間部を有し、対向して配置される一対の基体と、各基体の下端部に屈曲自在に取り付けられ、基体を自立可能に保持する一対の保持体と、前記基体間に配置されるとともに前記保持体に連結され、前記保持体の屈曲にともなって、前記移動体が前記空間部内を移動する移動体と、を備えることを特徴とする。
【0014】
また、請求項7に記載の広告表示用の基台の製造方法は、広告情報が表示される板状の広告表示用の部材を着脱可能に取り付けられる広告表示用の基台の製造方法であって、基体(6、7)の両側部に第1の折り目線(81)を介して突起部(87)が連接され、基体の下端部には、第2の折り目線(82)を介して支持部材(16、17)が連接され、この支持部材の下端部には、第3の折り目線(84)を介して移動体(20)が連接され、当該支持部材は上下が区分けされるように第4の折り目線(83)を有した用紙体(75、75a)を2枚用意し、両方の前記突起部を第1の折り目線に沿って基体の裏側に屈曲して前記基体に貼着し、前記移動体を第3の折り目線に沿って前記基体の裏側に屈曲し、前記2枚の用紙体の突起部及び移動体同士を重ね合わせて貼着し、内部に空間部を有するように各基体を対向して配置し、前記空間部に前記移動体を配置することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明における広告表示体等によれば、簡単に展示状態と収納状態を転換自在であり、コンパクトに折り畳まれるため、持ち運びや組立が誰でも簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1実施形態における広告表示体の展示状態を示す斜視図であって、図1(a)は表側から視認した状態を示す斜視図、図1(b)は裏側から視認した状態を示す斜視図である。
【図2】第1実施形態における広告表示体の移動体の移動状態を説明するための斜視図である。
【図3】第1実施形態における広告表示体を収納状態から展開した状態の一例を示す図であって、図3(a)は斜視図、図3(b)は縦断面図である。
【図4】第1実施形態における広告表示体の収納状態を示す図であって、図4(a)は斜視図、図4(b)は縦断面図である。
【図5】第2実施形態における広告表示体を製造するための用紙体の展開図である。
【図6】第2実施形態における広告表示体の収納状態を示す斜視図である。
【図7】第2実施形態における広告表示体の展示状態を示す斜視図である。
【図8】第3実施形態における広告表示体の展示状態を示す斜視図である。
【図9】第3実施形態における広告表示体用の一対の基台を製造するための用紙体の展開図を示し、図9(a)は基台を構成する一方の用紙体の展開図、図9(b)は基台を構成する他方の用紙体の展開図である。
【図10】第3実施形態における広告表示体用の基台の展示状態を示す斜視図である。
【図11】第3実施形態における広告表示体用の基台の収納状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本願の最良の実施形態を添付図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、便宜上、図1及び図10の上下方向を広告表示体又は基台の上下方向とし、奥行き側又は手前側を広告表示体又は基台の左方向、又は右方向とし、左右方向を広告表示体又は基台の前後方向として説明するものとする。
【0018】
―第1実施形態−
図1〜図4を用いて、本発明の第1実施形態にかかる自立式の広告表示体について詳述する。
【0019】
本実施形態の自立式の広告表示体(以下、「広告体10」と称する。)は、例えば、イメージキャラクターを示す等身大の大きさを有し、ダンボール紙や厚紙等の用紙を用いて製造される。この広告体10は、図1に示すように広告や宣伝に関する様々な情報(以下、「広告情報」と称する。)を表示する状態を示す展示状態と、図4に示すように平坦状に、且つコンパクトに折り畳まれて収納される収納状態と、に転換自在であり、収納状態とすることで大型の広告表示体を簡単に持ち運ぶことが可能となっている。
【0020】
図1に示すように、広告体10は、上下に折り曲げ可能な広告表示部5と、この広告表示部5を自立可能に下方で保持する自立保持部15と、を備えている。
【0021】
広告表示部5は、図1及び図4に示すように、内部に所定の空間部2を有する断面が矩形状の略箱型形状に形成されており、下端面には当該空間部2と連絡する開口5aを有している。
【0022】
この広告表示部5の表面6(本願の基体の一方)には、広告情報が表示される。また、この表面6には、図1(a)及び図3(a)に示すように、中央部より少し下方に水平方向に延びる折り目線11が形成されている。一方、広告表示部5の裏面7(本願の基体の他方)には、図1(b)、及び図2に示すように、前記折り目線11に対向して切込線13が形成されており、この切込線13は、側面にまで延びて形成されている。広告表示部5は、この折り目線11と切込線13により、図2に示すように、折り目線11に沿ってその上部が前方に屈曲自在になっている。この結果、広告表示部5は、図4に示すように、上下方向においてほぼ半分に折り畳むことが可能である。また、図1(b)に示すように、広告表示部5の裏面7に形成されている切込線13の上側には、下方に延びるフラップ14が取り付けられており、このフラップ14は、展示状態においては、この切込み線13を隠すように覆い(図1)、収納状態においては、空間部2を塞ぐ上蓋として機能するようになっている(図4)。
【0023】
自立保持部15は、図1乃至図3に示すように、この広告表示部5の表面6及び裏面7のそれぞれの下端部から下方に延びるように設けられ、水平方向に延びる折り目線18を介して双方が離れる方向(以下、「外側」と称する。)に屈曲自在に配置されている2つの支持部材16、17(本願の保持体)と、この支持部材16、17間に配置され、一部が前記空間部2に挿入されて上下方向に移動可能な移動体20と、を備えている。
【0024】
この前後2つの支持部材16、17は、下端部において屈曲自在に連結されており、この連結部分には、移動体20の下端部が取り付けられている。
【0025】
また、各支持部材16、17には、上下を区分けするようにして水平方向に延びる折り目線19が形成されている。そして、図1に示すように、自立保持部15は、各支持体16、17の上部が外側に屈曲することで、各支持部材16、17の下部が当該折り目線19を介して双方が近づく方向(以下、「内側」と称する。)に屈曲し、各支持部材16、17の下部が載置面上に載置された時の広告表示体10の底面として機能し、側面視においてトラス形状に形成されることで、広告表示部5を下方から自立可能に保持する。
【0026】
このように支持部材16、17の上部は広告表示部5の表裏面6、7に対して傾斜する傾斜体として機能し、支持部材16、17の下部は傾斜体と移動体20とを繋ぐ連結体として機能する。
【0027】
移動体20は、支持部材16、17の下部の屈曲動作にともなって空間部2を上方に移動する。また、移動体20の先端部は、少なくとも前記折り目線11を超える所定の位置まで移動する。
【0028】
このように、広告体10は、支持部材16、17の上部が、外側へと屈曲することにより、支持部材16、17の下部が、内側へと屈曲し、当該支持部材16、17の下部が水平面となって、当該広告体10を載置する載置面上に載置されることで自立可能となっている。また、広告体10の自立保持部15は、支持部材16と移動体17により側面視においてトラス形状に形成されるため、大型の広告表示部5を保持するための強度を十分に確保することができる。
【0029】
次に、第1実施形態にかかる広告体において、図4に示す収納状態から図1に示す展示状態までの組立手順の一例について説明する。
【0030】
まず、図4に示す広告表示部5の上部を折り目線11を介して上方へと持ち上げて、図3に示すように展開するとともに、広告体10を載置する載置面に支持部材16、17の下端面を押し当てる。この結果、図2に示すように、支持部材16、17の下部が折り目線19を介して内側へと屈曲するとともに、支持部材16、17の上部が折り目線18を介して外側へと屈曲する。そして、支持部材16、17の上部が広告表示部5の表裏面6、7に対して前後方向へと傾斜するとともに、支持部材16、17の下部が水平状態に配置されて載置面と接触し、自立保持部15の組立が完了する。
【0031】
一方、移動体20は、図2に示すように、支持部材16、17の下部の屈曲動作にともなって、空間部2を上方へと移動し、その先端部が広告表示部5の切込線13より上方へと突出する。この移動体20の突出部分は、広告表示部5の上部の空間部2へと挿入される。この結果、図1に示すように、広告表示部5の上部が立設し、広告体10の組立が完了する。
【0032】
なお、本実施形態では、連結体として機能する支持部材の下部は、傾斜体として機能する支持部材の上部下端と、移動体の下端と、に屈曲自在に連結されているが、部材の加工を容易にするためにこのような形態にしたものであって、必ずしも端部に連結されている必要はなく、例えば、支持部材16、17の上部中央部等であっても構わない。
【0033】
以上に説明したように本実施形態の広告体10は、内部に空間部2を有し、対向して配置される表面6及び裏面7を有する広告表示部5と、この表面6及び裏面7のそれぞれの下端部に屈曲自在に取り付けられ、広告表示部5を自立可能に保持する一対の支持部材16、17と、前記表面6及び裏面7の間に配置されるとともにそれぞれの支持部材16、17に連結され、前記支持部材16、17の屈曲にともなって、前記空間部2を移動する移動体20と、を備えている。このような広告体10によれば、支持部材16、17がそれぞれが外側に屈曲することによって自立可能となる。よって、広告体10は、支持部材16、17の屈曲によって、簡単に展示状態と収納状態とに転換自在となり、収納状態とすれば持ち運びに便利となる。
【0034】
また、前記広告表示部5は、折り目線11及び切込線13により前方(後方でも構わない)に屈曲自在な屈曲部を有し、前記支持部材16、17の屈曲にともなって、前記移動体20の先端部は少なくとも前記屈曲部を超えるまで移動する。このような広告体10によれば、収納状態においては、広告表示部5を屈曲して折畳みコンパクトにできるため持ち運びに便利であり、収納状態から展示状態に転換する場合においては、特に手間を必要とすることなく広告表示部5の上部が倒れないように移動体20により支持されるため簡単に組立を行うことができる。
【0035】
また、前記支持部材16、17の下方は、内側に屈曲自在に形成されており、前記移動体20は、前記支持部材16、17の下方に屈曲自在に連結されている。このような広告体10によれば、支持部材16、17の上方の屈曲にともなって、支持部材16、17の下方は内側に屈曲され、載置面に対して支持部材16、17の下方が水平面となって載置されることで側面視においてトラス形状に形成され、強度が十分に確保された状態で安定して自立させることができる。
【0036】
―第2実施形態−
以下、図5乃至図7を参照して、第2実施形態の広告体30について説明する。なお、図1乃至図4と同一の機能を有する部材には同一の符号を付するものとし、その説明は省略するものとする。
【0037】
まず、本実施形態の特徴となるべき点は、1枚の紙で製造される点にある。また、本実施形態の広告体30はテーブルの上等に載置して用いられる小型の広告体に好適に用いられる点にある。
【0038】
本実施形態の広告体30は、図5に示すように、例えば、コシのある薄紙用紙や段ボール等の板状の用紙体35を素材として、所定の金型を用いて打抜、又は切断することによって製造される。
【0039】
用紙体35は、広告表示部5として機能する略矩形状の表面6及び裏面7が垂直方向に延びる折り目線31を介して連設され、表面6の左側方(裏面7の右側方でもよい)には、のりしろとして機能し、裏面7の側方開放端部と連結される連結体33が垂直方向に延びる折り目線31aを介して連設される。なお、例えば、この表面6又は裏面7には広告情報が表示される。
【0040】
表面6及び裏面7の下端には、自立保持部15として機能する支持部材16、17と移動体20がそれぞれ連設される。
【0041】
支持部材16、17は、当該表面6及び裏面7の下端に水平方向に延びる折り目線36を介して連接される。なお、各支持部材16、17は、切込線34によって区分けされる。また、支持部材16、17には、上下を区分けするようにして水平方向に延びる折り目線37が形成される。
【0042】
また、移動体20は、支持部材16、17の下端に、水平方向に延びる折り目線38を介してそれぞれ連設される。この移動体20は、縦方向に長い長方形状に形成される。また、移動体20は、左右方向の幅が支持部材16、17の幅よりも少し狭く形成され、その途中には、両側に突出する突起部39をそれぞれ有して形成される。
【0043】
このように構成された用紙体35は、まず、折り目線31を介して、表面6に対して突起体33及び裏面7が谷折りされて表面6と裏面7とが対向して配置され、裏面7の右側端部に突起体33が内側に折り込まれた状態で糊などによって貼着され、内部に空間部2が形成されるようにして、表面6と裏面7とが貼り合わされる。
【0044】
次に、折り目線36によって支持部材16、17の上部が谷折りされて外側に屈曲するように折筋が付けられ、折り目線37によって支持部材16、17の下部が山折りされて内側に屈曲するように折筋が付けられる。
【0045】
最後に、移動体20が、折り目線38を介して山折りされて内側に屈曲されて、その先端部が空間部2に挿入されて広告体30の組立が完了する。
【0046】
次に、第2実施形態にかかる広告体において、図6に示す収納状態から図7に示す展示状態までの組立手順の一例について説明する。
【0047】
広告体30を載置する載置面に支持部材16、17の下端面を押し当てる。この結果、図7に示すように、支持部材16、17の下部が折り目線37によって内側へと屈曲するとともに、支持部材16、17の上部が折り目線36によって外側へと屈曲する。この結果、支持部材16、17の上部は広告表示部5の表裏面6、7に対して前後方向へと傾斜するとともに、支持部材16、17の下部が水平状態に配置されて載置面に当接し、自立保持部15の組立が完了する。
【0048】
一方、移動体20は、支持部材16、17の下部の屈曲動作にともなって、空間部2を上方へと移動する。そして、移動体20の両側に設けられた突起部39が表裏面6、7により形成された開口端部32に下方から係合し、移動体20の上方への移動が阻止される。この結果、支持部材16、17の上部の開きが規制され、自立が可能となり、広告体30の組立が完了する。
【0049】
以上に説明したように、本実施形態の広告体30は、表面6及び裏面7が折り目線31を介して水平方向に連接され、表面6の側部には、折り目線31aを介して裏面7の開放端部と連結される連結体33が連接され、表面6及び裏面7のそれぞれの下端部には、折り目線36を介して支持部材16、17が連接され、この支持部材16、17の下端部には、折り目線38を介して移動体20が連接され、当該支持部材16、17は上下が区分けされるように折り目線37を有した1枚の用紙体35を用意し、折り目線31に沿って表面6に対し裏面7を屈曲し、前記連結体33によって内部に空間部2を有するように表面6及び裏面7を連結し、前記移動体20を折り目線38に沿って屈曲して前記空間部2に挿入することによって組み立てられる。
【0050】
このような製造方法によって組み立てられた広告体30は、支持部材16、17の上方をそれぞれ外側に屈曲させ、支持部材の下方をそれぞれ内側に屈曲させることによって自立可能となる。よって、広告体10は、支持部材16、17の屈曲によって、簡単に展示状態と収納状態とに転換自在となり、収納状態とすれば持ち運びに便利となる。
【0051】
―第3実施形態−
以下、図8乃至図11を参照して、第3実施形態の広告体50について説明する。なお、図1乃至図4と同一の機能を有する部材には同一の符号を付するものとし、その説明は省略するものとする。
【0052】
まず、本実施形態の特徴となるべき点は、広告表示用の基台50として用いられる点である。具体的には、図8に示すように、この基台50を2つ平行に並べ、この基台50上に広告表示用の部材55を取り付けることで広告体として用いられる。
【0053】
本実施形態の広告表示用の基台50は、例えば、テーブルの上等に載置される中型の広告表示を行う際に用いられるものであって、ダンボール紙や厚紙等の用紙を用いて製造される。
【0054】
この広告表示用の基台50は、図8に示すように略矩形状に形成された広告情報を表示する広告表示用の部材55の左右下端部に嵌合されて下方から支持するものである。また、この基台50は、図10に示すように自立して載置面に載置される展示状態と、図11に示すように平坦状に折り畳まれて収納される収納状態と、に転換自在であり、収納状態とすることで持ち運びが可能となっている。
【0055】
図10に示すように、基台50は、広告表示用の部材55と嵌合する嵌合部61を有する基体60と、この基体60を自立可能に下方で保持する自立保持部65と、を備えている。嵌合部61は、基体60の上端部から下方垂直方向に形成された切込であって、広告表示用の部材55にも同様な切込が形成される。そして、互いに当該切込同士が嵌合することによって固定することが可能となっている。
【0056】
本実施形態の基台50は、図9に示すように、例えば、コシのある厚紙用紙や段ボール等の板状の用紙体75、75aを素材として、所定の金型を用いて打抜、又は切断することによって製造される。また、当該基台50は同一形状に形成された2つの用紙体75、75aを貼り合わせることによって製造される。
【0057】
一方の用紙体75は、図9(a)に示すように、広告表示部として機能する略矩形状の表面6を有し、この表面の両側には、空間部2を形成するためのスペーサとしての役割を果たす突起体76、76が垂直方向に延びる折り目線81を介して連設される。
【0058】
表面6の下端には、自立保持部15として機能する支持部材16と移動体20がそれぞれ連設される。
【0059】
支持部材16は、当該表面6の下端に水平方向に延びる折り目線82を介して連接される。また、支持部材16には、上下を区分けするようにして水平方向に延びる折り目線83が形成されている。
【0060】
また、移動体20は、支持部材16の下端に、水平方向に延びる折り目線84を介して連設される。この移動体20は、略矩形状の基部86と、その基部86の下端部に当該基部86の幅よりも狭い幅を有する突起部87と、を備えて形成される。
【0061】
他方の用紙体75aは、図9(b)に示すように、広告表示部として機能する略矩形状の裏面7を有し、この裏面7の両側には、空間部2を形成するためのスペーサとしての役割を果たす突起体76、76が垂直方向に延びる折り目線81を介して連設される。
【0062】
裏面7の下端には、自立保持部15として機能する支持部材17と移動体20がそれぞれ連設される。
【0063】
支持部材17は、当該裏面7の下端に水平方向に延びる折り目線82を介して連接される。また、支持部材17には、上下を区分けするようにして水平方向に延びる折り目線83が形成される。
【0064】
また、移動体20は、支持部材17の下端に、水平方向に延びる折り目線84を介して連設される。この移動体20は、略矩形状の基部86と、その基部86の下端部に当該基部86の幅よりも狭い幅を有する突起部87と、を備えて形成される。
【0065】
このように構成された一方の用紙体75は、まず、折り目線81を介して、表面6に対して突起体76が谷折りされて表面6の裏側左右に重ね合わされて糊などによって貼着される。
【0066】
次に、折り目線82によって支持部材16の上部が谷折りされて外側に屈曲するように折筋が付けられ、折り目線83によって支持部材16の下部が山折りされて内側に屈曲するように折筋が付けられる。
【0067】
また、移動体20が、折り目線84を介して山折りされて内側に屈曲されて、支持部材16の内側に重ね合わされて配置される。
【0068】
次に、他方の用紙体75aが、一方の用紙体75と同様に製造される。
【0069】
そして、当該一方の用紙体75と他方の用紙体75aの突起体76同士、及び一方の用紙体75と他方の用紙体76の移動体20同士が糊などによって貼着されることで、表面6と裏面7とが空間部2を有して対向して配置され、基台50の組立が完了する。
【0070】
次に、第3実施形態にかかる基台において、図11に示す収納状態から図10に示す展示状態までの組立手順の一例について説明する。
【0071】
基台50を載置する載置面に支持部材16、17の下端面を押し当てる。この結果、図10に示すように、支持部材16、17の下部が折り目線83によって内側へと屈曲するとともに、支持部材16、17の上部が折り目線82によって外側へと屈曲する。この結果、支持部材16、17の上部は広告表示部5の表裏面6、7に対して前後方向へと傾斜するとともに、支持部材16、17の下部が水平状態に配置されて載置面に当接し、自立保持部15の組立が完了する。
【0072】
一方、移動体20は、支持部材16、17の下部の屈曲動作にともなって、空間部2を上方へと移動する。そして、移動体20の先端に設けられた突起部87が表裏面6、7の間に配置された左右の突起体76、76の間に挿入されるとともに、移動体20の両側先端部が当該突起体76の下端面に当接し、移動体20の上方への移動が阻止される。この結果、支持部材16、17の上部の開きが規制され、自立が可能となり、基台50の組立が完了する。
【0073】
なお、この基台50を用いて広告体として用いる場合には、図8に示すように当該基台50を2つ平行に並べ、広告表示用の部材55を基台50、50に取り付けることで完了する。
【0074】
以上に説明したように、本実施形態の基台50は、表面6及び裏面7の両側部に折り目線81を介して突起部87が連接され、表面6及び裏面7の下端部には、折り目線82を介して支持部材16、17が連接され、この支持部材16、17の下端部には、折り目線84を介して移動体20が連接され、当該支持部材16、17は上下が区分けされるように折り目線83を有した用紙体75、75aを2枚用意し、両方の前記突起部76を折り目線81に沿って表面6及び裏面7の裏側に屈曲して前記表面6及び裏面7に貼着し、前記移動体20を折り目線に沿って前記表面6及び裏面7の裏側に屈曲し、前記2枚の用紙体75、75aの突起部76及び移動体20同士を重ね合わせて貼着し、内部に空間部2を有するように表面6と裏面7とを対向して配置し、前記空間部2に前記移動体20が配置されるように組み立てられる。
【0075】
このような製造方法によって組み立てられた基台50によれば、支持部材16、17の上方をそれぞれ外側に屈曲させ、支持部材の下方をそれぞれ内側に屈曲させることによって自立可能となる。よって、広告体10は、支持部材16、17の屈曲によって、簡単に展示状態と収納状態を転換自在となり、収納状態とすれば持ち運びに便利となる。
【0076】
なお、以上説明した実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。そして、上記実施形態の中で説明されている構成の組み合わせすべてが発明の課題解決に必須の手段であるとは限らない。
【0077】
具体的には、本実施形態における広告表示部5は略矩形の形状としたが、当該略矩形の形状の1つ乃至すべての頂点を面取りした形状(例えば、略五角形、略六角形、略七角形、又は略八角形等)としたり、人型としても構わない。すなわち、広告表示部5の形状は特に限定されるものではなく、どのような形状を有していても構わない。
【0078】
また、実施形態で説明した折り目線は、用紙体を折り曲げ自在とするための処理が施されたものであり、例えば、用紙体に対して、筋付け(筋押し、又は筋入れ)等の各処理を施すことにより形成される(いわゆる罫線も含む)。
【0079】
また、広告体や基台の素材としては、用紙や段ボールに限られず、アクリル板等であっても構わず、いわゆる平板状の基材であれば良い。
【0080】
また、各実施形態で示す折り目線は、屈曲自在に連結したものを示すが、分離している部材同士をテープ等で接合して連結するようにしても構わない。
【0081】
また、第3実施形態に示す嵌合部は、広告表示用の部材55を基台50上に取り付けるための一例を示したものであって、切込のみに限定されるものではなく、一般の公知技術を適用することができる。
【符号の説明】
【0082】
2 空間部
5 広告表示部
6 表面
7 裏面
10、30 広告体
11 折り目線
13 切込線
16、17 支持部材
20 移動体
33 連結体
35、75、75a 用紙体
39 突起部
50 基台
55 広告表示用の部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告情報を表示する自立式の広告表示体、及び広告表示用の基台等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、各種商品やサービスのキャンペーンを顧客に告知するための広告情報を表示した広告表示体が知られている。
【0003】
このような広告表示体は、様々な態様のものが知られており、例えば、店頭などに設置される大型の自立式広告パネル(特許文献1参照)や、店舗内のテーブル上に載置される小型の自立式広告パネルがある。
【0004】
特許文献1に示す広告表示体は、広告情報が表示された大型で矩形状の表示パネルを立体的に折り曲げられた支持体により後方で支持するものであって、当該支持体を展開し、折り畳むことで薄い平面状に折り畳み可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3162076号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような従来の広告表示体は、支持体を展開し広告が表示される展示状態と支持体及び表示パネルを折り畳んで収納する収納状態とに転換自在であるものの、実際に折り畳み状態から展示状態に展開、展示状態から折り畳み状態に戻すには、相当な手間が必要である。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的の一例は、容易に展示状態と収納状態に転換可能な広告表示体、及び広告表示用の基台等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の広告表示体(10)は、少なくともいずれか一方に広告情報が表示され、内部に空間部(2)を有し、対向して配置される一対の基体(6、7)と、各基体の下端部に屈曲自在に取り付けられ、基体を自立可能に保持する一対の保持体(16、17)と、前記基体間に配置されるとともに前記保持体に連結され、前記保持体の屈曲にともなって、前記空間部を移動する移動体(20)と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に記載の広告表示体は、請求項1に記載の広告表示体において、前記基体は、前後方向のうち一方側に屈曲自在な屈曲部(11、13)を有し、前記保持体の屈曲にともなって、前記移動体の先端部は少なくとも前記屈曲部を超えるまで移動することを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に記載の広告表示体は、請求項1、又は請求項2に記載の広告表示体において、前記保持体の下方は、内側に屈曲自在に形成されており、前記移動体は、前記保持体の下方に屈曲自在に連結されていることを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に記載の広告表示体は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の広告表示体において、前記移動体の移動範囲を規制する規制手段(39)を備えていることを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に記載の広告表示体の製造方法は、一対の基体(6、7)が第1の折り目線(31)を介して水平方向に連接され、一方の基体の側部には、第2の折り目線(31a)を介して他方の基体の開放端部と連結される連結体(33)が水平方向に連接され、各基体の下端部には、第3の折り目線(36)を介して支持部材(16、17)が連接され、この支持部材の下端部には、第4の折り目線(38)を介して移動体(20)が連接され、当該支持部材は上下が区分けされるように第5の折り目線(37)を有した1枚の用紙体(35)を用意し、前記第1の折り目線に沿って一方の基体に対し他方の基体を屈曲し、前記連結部によって内部に空間部を有するように各基体を連結し、前記移動体を第4の折り目線に沿って屈曲して前記空間部に挿入し、前記一対の基体のいずれか一方に広告情報が表示されていることを特徴とする。
【0013】
また、請求項6に記載の広告表示用の基台(50)は、広告情報が表示される板状の広告表示用の部材(55)を着脱可能に取り付けられる広告表示用の基台であって、前記基台は、内部に空間部を有し、対向して配置される一対の基体と、各基体の下端部に屈曲自在に取り付けられ、基体を自立可能に保持する一対の保持体と、前記基体間に配置されるとともに前記保持体に連結され、前記保持体の屈曲にともなって、前記移動体が前記空間部内を移動する移動体と、を備えることを特徴とする。
【0014】
また、請求項7に記載の広告表示用の基台の製造方法は、広告情報が表示される板状の広告表示用の部材を着脱可能に取り付けられる広告表示用の基台の製造方法であって、基体(6、7)の両側部に第1の折り目線(81)を介して突起部(87)が連接され、基体の下端部には、第2の折り目線(82)を介して支持部材(16、17)が連接され、この支持部材の下端部には、第3の折り目線(84)を介して移動体(20)が連接され、当該支持部材は上下が区分けされるように第4の折り目線(83)を有した用紙体(75、75a)を2枚用意し、両方の前記突起部を第1の折り目線に沿って基体の裏側に屈曲して前記基体に貼着し、前記移動体を第3の折り目線に沿って前記基体の裏側に屈曲し、前記2枚の用紙体の突起部及び移動体同士を重ね合わせて貼着し、内部に空間部を有するように各基体を対向して配置し、前記空間部に前記移動体を配置することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明における広告表示体等によれば、簡単に展示状態と収納状態を転換自在であり、コンパクトに折り畳まれるため、持ち運びや組立が誰でも簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1実施形態における広告表示体の展示状態を示す斜視図であって、図1(a)は表側から視認した状態を示す斜視図、図1(b)は裏側から視認した状態を示す斜視図である。
【図2】第1実施形態における広告表示体の移動体の移動状態を説明するための斜視図である。
【図3】第1実施形態における広告表示体を収納状態から展開した状態の一例を示す図であって、図3(a)は斜視図、図3(b)は縦断面図である。
【図4】第1実施形態における広告表示体の収納状態を示す図であって、図4(a)は斜視図、図4(b)は縦断面図である。
【図5】第2実施形態における広告表示体を製造するための用紙体の展開図である。
【図6】第2実施形態における広告表示体の収納状態を示す斜視図である。
【図7】第2実施形態における広告表示体の展示状態を示す斜視図である。
【図8】第3実施形態における広告表示体の展示状態を示す斜視図である。
【図9】第3実施形態における広告表示体用の一対の基台を製造するための用紙体の展開図を示し、図9(a)は基台を構成する一方の用紙体の展開図、図9(b)は基台を構成する他方の用紙体の展開図である。
【図10】第3実施形態における広告表示体用の基台の展示状態を示す斜視図である。
【図11】第3実施形態における広告表示体用の基台の収納状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本願の最良の実施形態を添付図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、便宜上、図1及び図10の上下方向を広告表示体又は基台の上下方向とし、奥行き側又は手前側を広告表示体又は基台の左方向、又は右方向とし、左右方向を広告表示体又は基台の前後方向として説明するものとする。
【0018】
―第1実施形態−
図1〜図4を用いて、本発明の第1実施形態にかかる自立式の広告表示体について詳述する。
【0019】
本実施形態の自立式の広告表示体(以下、「広告体10」と称する。)は、例えば、イメージキャラクターを示す等身大の大きさを有し、ダンボール紙や厚紙等の用紙を用いて製造される。この広告体10は、図1に示すように広告や宣伝に関する様々な情報(以下、「広告情報」と称する。)を表示する状態を示す展示状態と、図4に示すように平坦状に、且つコンパクトに折り畳まれて収納される収納状態と、に転換自在であり、収納状態とすることで大型の広告表示体を簡単に持ち運ぶことが可能となっている。
【0020】
図1に示すように、広告体10は、上下に折り曲げ可能な広告表示部5と、この広告表示部5を自立可能に下方で保持する自立保持部15と、を備えている。
【0021】
広告表示部5は、図1及び図4に示すように、内部に所定の空間部2を有する断面が矩形状の略箱型形状に形成されており、下端面には当該空間部2と連絡する開口5aを有している。
【0022】
この広告表示部5の表面6(本願の基体の一方)には、広告情報が表示される。また、この表面6には、図1(a)及び図3(a)に示すように、中央部より少し下方に水平方向に延びる折り目線11が形成されている。一方、広告表示部5の裏面7(本願の基体の他方)には、図1(b)、及び図2に示すように、前記折り目線11に対向して切込線13が形成されており、この切込線13は、側面にまで延びて形成されている。広告表示部5は、この折り目線11と切込線13により、図2に示すように、折り目線11に沿ってその上部が前方に屈曲自在になっている。この結果、広告表示部5は、図4に示すように、上下方向においてほぼ半分に折り畳むことが可能である。また、図1(b)に示すように、広告表示部5の裏面7に形成されている切込線13の上側には、下方に延びるフラップ14が取り付けられており、このフラップ14は、展示状態においては、この切込み線13を隠すように覆い(図1)、収納状態においては、空間部2を塞ぐ上蓋として機能するようになっている(図4)。
【0023】
自立保持部15は、図1乃至図3に示すように、この広告表示部5の表面6及び裏面7のそれぞれの下端部から下方に延びるように設けられ、水平方向に延びる折り目線18を介して双方が離れる方向(以下、「外側」と称する。)に屈曲自在に配置されている2つの支持部材16、17(本願の保持体)と、この支持部材16、17間に配置され、一部が前記空間部2に挿入されて上下方向に移動可能な移動体20と、を備えている。
【0024】
この前後2つの支持部材16、17は、下端部において屈曲自在に連結されており、この連結部分には、移動体20の下端部が取り付けられている。
【0025】
また、各支持部材16、17には、上下を区分けするようにして水平方向に延びる折り目線19が形成されている。そして、図1に示すように、自立保持部15は、各支持体16、17の上部が外側に屈曲することで、各支持部材16、17の下部が当該折り目線19を介して双方が近づく方向(以下、「内側」と称する。)に屈曲し、各支持部材16、17の下部が載置面上に載置された時の広告表示体10の底面として機能し、側面視においてトラス形状に形成されることで、広告表示部5を下方から自立可能に保持する。
【0026】
このように支持部材16、17の上部は広告表示部5の表裏面6、7に対して傾斜する傾斜体として機能し、支持部材16、17の下部は傾斜体と移動体20とを繋ぐ連結体として機能する。
【0027】
移動体20は、支持部材16、17の下部の屈曲動作にともなって空間部2を上方に移動する。また、移動体20の先端部は、少なくとも前記折り目線11を超える所定の位置まで移動する。
【0028】
このように、広告体10は、支持部材16、17の上部が、外側へと屈曲することにより、支持部材16、17の下部が、内側へと屈曲し、当該支持部材16、17の下部が水平面となって、当該広告体10を載置する載置面上に載置されることで自立可能となっている。また、広告体10の自立保持部15は、支持部材16と移動体17により側面視においてトラス形状に形成されるため、大型の広告表示部5を保持するための強度を十分に確保することができる。
【0029】
次に、第1実施形態にかかる広告体において、図4に示す収納状態から図1に示す展示状態までの組立手順の一例について説明する。
【0030】
まず、図4に示す広告表示部5の上部を折り目線11を介して上方へと持ち上げて、図3に示すように展開するとともに、広告体10を載置する載置面に支持部材16、17の下端面を押し当てる。この結果、図2に示すように、支持部材16、17の下部が折り目線19を介して内側へと屈曲するとともに、支持部材16、17の上部が折り目線18を介して外側へと屈曲する。そして、支持部材16、17の上部が広告表示部5の表裏面6、7に対して前後方向へと傾斜するとともに、支持部材16、17の下部が水平状態に配置されて載置面と接触し、自立保持部15の組立が完了する。
【0031】
一方、移動体20は、図2に示すように、支持部材16、17の下部の屈曲動作にともなって、空間部2を上方へと移動し、その先端部が広告表示部5の切込線13より上方へと突出する。この移動体20の突出部分は、広告表示部5の上部の空間部2へと挿入される。この結果、図1に示すように、広告表示部5の上部が立設し、広告体10の組立が完了する。
【0032】
なお、本実施形態では、連結体として機能する支持部材の下部は、傾斜体として機能する支持部材の上部下端と、移動体の下端と、に屈曲自在に連結されているが、部材の加工を容易にするためにこのような形態にしたものであって、必ずしも端部に連結されている必要はなく、例えば、支持部材16、17の上部中央部等であっても構わない。
【0033】
以上に説明したように本実施形態の広告体10は、内部に空間部2を有し、対向して配置される表面6及び裏面7を有する広告表示部5と、この表面6及び裏面7のそれぞれの下端部に屈曲自在に取り付けられ、広告表示部5を自立可能に保持する一対の支持部材16、17と、前記表面6及び裏面7の間に配置されるとともにそれぞれの支持部材16、17に連結され、前記支持部材16、17の屈曲にともなって、前記空間部2を移動する移動体20と、を備えている。このような広告体10によれば、支持部材16、17がそれぞれが外側に屈曲することによって自立可能となる。よって、広告体10は、支持部材16、17の屈曲によって、簡単に展示状態と収納状態とに転換自在となり、収納状態とすれば持ち運びに便利となる。
【0034】
また、前記広告表示部5は、折り目線11及び切込線13により前方(後方でも構わない)に屈曲自在な屈曲部を有し、前記支持部材16、17の屈曲にともなって、前記移動体20の先端部は少なくとも前記屈曲部を超えるまで移動する。このような広告体10によれば、収納状態においては、広告表示部5を屈曲して折畳みコンパクトにできるため持ち運びに便利であり、収納状態から展示状態に転換する場合においては、特に手間を必要とすることなく広告表示部5の上部が倒れないように移動体20により支持されるため簡単に組立を行うことができる。
【0035】
また、前記支持部材16、17の下方は、内側に屈曲自在に形成されており、前記移動体20は、前記支持部材16、17の下方に屈曲自在に連結されている。このような広告体10によれば、支持部材16、17の上方の屈曲にともなって、支持部材16、17の下方は内側に屈曲され、載置面に対して支持部材16、17の下方が水平面となって載置されることで側面視においてトラス形状に形成され、強度が十分に確保された状態で安定して自立させることができる。
【0036】
―第2実施形態−
以下、図5乃至図7を参照して、第2実施形態の広告体30について説明する。なお、図1乃至図4と同一の機能を有する部材には同一の符号を付するものとし、その説明は省略するものとする。
【0037】
まず、本実施形態の特徴となるべき点は、1枚の紙で製造される点にある。また、本実施形態の広告体30はテーブルの上等に載置して用いられる小型の広告体に好適に用いられる点にある。
【0038】
本実施形態の広告体30は、図5に示すように、例えば、コシのある薄紙用紙や段ボール等の板状の用紙体35を素材として、所定の金型を用いて打抜、又は切断することによって製造される。
【0039】
用紙体35は、広告表示部5として機能する略矩形状の表面6及び裏面7が垂直方向に延びる折り目線31を介して連設され、表面6の左側方(裏面7の右側方でもよい)には、のりしろとして機能し、裏面7の側方開放端部と連結される連結体33が垂直方向に延びる折り目線31aを介して連設される。なお、例えば、この表面6又は裏面7には広告情報が表示される。
【0040】
表面6及び裏面7の下端には、自立保持部15として機能する支持部材16、17と移動体20がそれぞれ連設される。
【0041】
支持部材16、17は、当該表面6及び裏面7の下端に水平方向に延びる折り目線36を介して連接される。なお、各支持部材16、17は、切込線34によって区分けされる。また、支持部材16、17には、上下を区分けするようにして水平方向に延びる折り目線37が形成される。
【0042】
また、移動体20は、支持部材16、17の下端に、水平方向に延びる折り目線38を介してそれぞれ連設される。この移動体20は、縦方向に長い長方形状に形成される。また、移動体20は、左右方向の幅が支持部材16、17の幅よりも少し狭く形成され、その途中には、両側に突出する突起部39をそれぞれ有して形成される。
【0043】
このように構成された用紙体35は、まず、折り目線31を介して、表面6に対して突起体33及び裏面7が谷折りされて表面6と裏面7とが対向して配置され、裏面7の右側端部に突起体33が内側に折り込まれた状態で糊などによって貼着され、内部に空間部2が形成されるようにして、表面6と裏面7とが貼り合わされる。
【0044】
次に、折り目線36によって支持部材16、17の上部が谷折りされて外側に屈曲するように折筋が付けられ、折り目線37によって支持部材16、17の下部が山折りされて内側に屈曲するように折筋が付けられる。
【0045】
最後に、移動体20が、折り目線38を介して山折りされて内側に屈曲されて、その先端部が空間部2に挿入されて広告体30の組立が完了する。
【0046】
次に、第2実施形態にかかる広告体において、図6に示す収納状態から図7に示す展示状態までの組立手順の一例について説明する。
【0047】
広告体30を載置する載置面に支持部材16、17の下端面を押し当てる。この結果、図7に示すように、支持部材16、17の下部が折り目線37によって内側へと屈曲するとともに、支持部材16、17の上部が折り目線36によって外側へと屈曲する。この結果、支持部材16、17の上部は広告表示部5の表裏面6、7に対して前後方向へと傾斜するとともに、支持部材16、17の下部が水平状態に配置されて載置面に当接し、自立保持部15の組立が完了する。
【0048】
一方、移動体20は、支持部材16、17の下部の屈曲動作にともなって、空間部2を上方へと移動する。そして、移動体20の両側に設けられた突起部39が表裏面6、7により形成された開口端部32に下方から係合し、移動体20の上方への移動が阻止される。この結果、支持部材16、17の上部の開きが規制され、自立が可能となり、広告体30の組立が完了する。
【0049】
以上に説明したように、本実施形態の広告体30は、表面6及び裏面7が折り目線31を介して水平方向に連接され、表面6の側部には、折り目線31aを介して裏面7の開放端部と連結される連結体33が連接され、表面6及び裏面7のそれぞれの下端部には、折り目線36を介して支持部材16、17が連接され、この支持部材16、17の下端部には、折り目線38を介して移動体20が連接され、当該支持部材16、17は上下が区分けされるように折り目線37を有した1枚の用紙体35を用意し、折り目線31に沿って表面6に対し裏面7を屈曲し、前記連結体33によって内部に空間部2を有するように表面6及び裏面7を連結し、前記移動体20を折り目線38に沿って屈曲して前記空間部2に挿入することによって組み立てられる。
【0050】
このような製造方法によって組み立てられた広告体30は、支持部材16、17の上方をそれぞれ外側に屈曲させ、支持部材の下方をそれぞれ内側に屈曲させることによって自立可能となる。よって、広告体10は、支持部材16、17の屈曲によって、簡単に展示状態と収納状態とに転換自在となり、収納状態とすれば持ち運びに便利となる。
【0051】
―第3実施形態−
以下、図8乃至図11を参照して、第3実施形態の広告体50について説明する。なお、図1乃至図4と同一の機能を有する部材には同一の符号を付するものとし、その説明は省略するものとする。
【0052】
まず、本実施形態の特徴となるべき点は、広告表示用の基台50として用いられる点である。具体的には、図8に示すように、この基台50を2つ平行に並べ、この基台50上に広告表示用の部材55を取り付けることで広告体として用いられる。
【0053】
本実施形態の広告表示用の基台50は、例えば、テーブルの上等に載置される中型の広告表示を行う際に用いられるものであって、ダンボール紙や厚紙等の用紙を用いて製造される。
【0054】
この広告表示用の基台50は、図8に示すように略矩形状に形成された広告情報を表示する広告表示用の部材55の左右下端部に嵌合されて下方から支持するものである。また、この基台50は、図10に示すように自立して載置面に載置される展示状態と、図11に示すように平坦状に折り畳まれて収納される収納状態と、に転換自在であり、収納状態とすることで持ち運びが可能となっている。
【0055】
図10に示すように、基台50は、広告表示用の部材55と嵌合する嵌合部61を有する基体60と、この基体60を自立可能に下方で保持する自立保持部65と、を備えている。嵌合部61は、基体60の上端部から下方垂直方向に形成された切込であって、広告表示用の部材55にも同様な切込が形成される。そして、互いに当該切込同士が嵌合することによって固定することが可能となっている。
【0056】
本実施形態の基台50は、図9に示すように、例えば、コシのある厚紙用紙や段ボール等の板状の用紙体75、75aを素材として、所定の金型を用いて打抜、又は切断することによって製造される。また、当該基台50は同一形状に形成された2つの用紙体75、75aを貼り合わせることによって製造される。
【0057】
一方の用紙体75は、図9(a)に示すように、広告表示部として機能する略矩形状の表面6を有し、この表面の両側には、空間部2を形成するためのスペーサとしての役割を果たす突起体76、76が垂直方向に延びる折り目線81を介して連設される。
【0058】
表面6の下端には、自立保持部15として機能する支持部材16と移動体20がそれぞれ連設される。
【0059】
支持部材16は、当該表面6の下端に水平方向に延びる折り目線82を介して連接される。また、支持部材16には、上下を区分けするようにして水平方向に延びる折り目線83が形成されている。
【0060】
また、移動体20は、支持部材16の下端に、水平方向に延びる折り目線84を介して連設される。この移動体20は、略矩形状の基部86と、その基部86の下端部に当該基部86の幅よりも狭い幅を有する突起部87と、を備えて形成される。
【0061】
他方の用紙体75aは、図9(b)に示すように、広告表示部として機能する略矩形状の裏面7を有し、この裏面7の両側には、空間部2を形成するためのスペーサとしての役割を果たす突起体76、76が垂直方向に延びる折り目線81を介して連設される。
【0062】
裏面7の下端には、自立保持部15として機能する支持部材17と移動体20がそれぞれ連設される。
【0063】
支持部材17は、当該裏面7の下端に水平方向に延びる折り目線82を介して連接される。また、支持部材17には、上下を区分けするようにして水平方向に延びる折り目線83が形成される。
【0064】
また、移動体20は、支持部材17の下端に、水平方向に延びる折り目線84を介して連設される。この移動体20は、略矩形状の基部86と、その基部86の下端部に当該基部86の幅よりも狭い幅を有する突起部87と、を備えて形成される。
【0065】
このように構成された一方の用紙体75は、まず、折り目線81を介して、表面6に対して突起体76が谷折りされて表面6の裏側左右に重ね合わされて糊などによって貼着される。
【0066】
次に、折り目線82によって支持部材16の上部が谷折りされて外側に屈曲するように折筋が付けられ、折り目線83によって支持部材16の下部が山折りされて内側に屈曲するように折筋が付けられる。
【0067】
また、移動体20が、折り目線84を介して山折りされて内側に屈曲されて、支持部材16の内側に重ね合わされて配置される。
【0068】
次に、他方の用紙体75aが、一方の用紙体75と同様に製造される。
【0069】
そして、当該一方の用紙体75と他方の用紙体75aの突起体76同士、及び一方の用紙体75と他方の用紙体76の移動体20同士が糊などによって貼着されることで、表面6と裏面7とが空間部2を有して対向して配置され、基台50の組立が完了する。
【0070】
次に、第3実施形態にかかる基台において、図11に示す収納状態から図10に示す展示状態までの組立手順の一例について説明する。
【0071】
基台50を載置する載置面に支持部材16、17の下端面を押し当てる。この結果、図10に示すように、支持部材16、17の下部が折り目線83によって内側へと屈曲するとともに、支持部材16、17の上部が折り目線82によって外側へと屈曲する。この結果、支持部材16、17の上部は広告表示部5の表裏面6、7に対して前後方向へと傾斜するとともに、支持部材16、17の下部が水平状態に配置されて載置面に当接し、自立保持部15の組立が完了する。
【0072】
一方、移動体20は、支持部材16、17の下部の屈曲動作にともなって、空間部2を上方へと移動する。そして、移動体20の先端に設けられた突起部87が表裏面6、7の間に配置された左右の突起体76、76の間に挿入されるとともに、移動体20の両側先端部が当該突起体76の下端面に当接し、移動体20の上方への移動が阻止される。この結果、支持部材16、17の上部の開きが規制され、自立が可能となり、基台50の組立が完了する。
【0073】
なお、この基台50を用いて広告体として用いる場合には、図8に示すように当該基台50を2つ平行に並べ、広告表示用の部材55を基台50、50に取り付けることで完了する。
【0074】
以上に説明したように、本実施形態の基台50は、表面6及び裏面7の両側部に折り目線81を介して突起部87が連接され、表面6及び裏面7の下端部には、折り目線82を介して支持部材16、17が連接され、この支持部材16、17の下端部には、折り目線84を介して移動体20が連接され、当該支持部材16、17は上下が区分けされるように折り目線83を有した用紙体75、75aを2枚用意し、両方の前記突起部76を折り目線81に沿って表面6及び裏面7の裏側に屈曲して前記表面6及び裏面7に貼着し、前記移動体20を折り目線に沿って前記表面6及び裏面7の裏側に屈曲し、前記2枚の用紙体75、75aの突起部76及び移動体20同士を重ね合わせて貼着し、内部に空間部2を有するように表面6と裏面7とを対向して配置し、前記空間部2に前記移動体20が配置されるように組み立てられる。
【0075】
このような製造方法によって組み立てられた基台50によれば、支持部材16、17の上方をそれぞれ外側に屈曲させ、支持部材の下方をそれぞれ内側に屈曲させることによって自立可能となる。よって、広告体10は、支持部材16、17の屈曲によって、簡単に展示状態と収納状態を転換自在となり、収納状態とすれば持ち運びに便利となる。
【0076】
なお、以上説明した実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。そして、上記実施形態の中で説明されている構成の組み合わせすべてが発明の課題解決に必須の手段であるとは限らない。
【0077】
具体的には、本実施形態における広告表示部5は略矩形の形状としたが、当該略矩形の形状の1つ乃至すべての頂点を面取りした形状(例えば、略五角形、略六角形、略七角形、又は略八角形等)としたり、人型としても構わない。すなわち、広告表示部5の形状は特に限定されるものではなく、どのような形状を有していても構わない。
【0078】
また、実施形態で説明した折り目線は、用紙体を折り曲げ自在とするための処理が施されたものであり、例えば、用紙体に対して、筋付け(筋押し、又は筋入れ)等の各処理を施すことにより形成される(いわゆる罫線も含む)。
【0079】
また、広告体や基台の素材としては、用紙や段ボールに限られず、アクリル板等であっても構わず、いわゆる平板状の基材であれば良い。
【0080】
また、各実施形態で示す折り目線は、屈曲自在に連結したものを示すが、分離している部材同士をテープ等で接合して連結するようにしても構わない。
【0081】
また、第3実施形態に示す嵌合部は、広告表示用の部材55を基台50上に取り付けるための一例を示したものであって、切込のみに限定されるものではなく、一般の公知技術を適用することができる。
【符号の説明】
【0082】
2 空間部
5 広告表示部
6 表面
7 裏面
10、30 広告体
11 折り目線
13 切込線
16、17 支持部材
20 移動体
33 連結体
35、75、75a 用紙体
39 突起部
50 基台
55 広告表示用の部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともいずれか一方に広告情報が表示され、内部に空間部を有し、対向して配置される一対の基体と、
各基体の下端部に屈曲自在に取り付けられ、基体を自立可能に保持する一対の保持体と、
前記基体間に配置されるとともに前記保持体に連結され、前記保持体の屈曲にともなって、前記移動体が前記空間部を移動する移動体と、を備えることを特徴とする広告表示体。
【請求項2】
前記基体は、前後方向のうち一方側に屈曲自在な屈曲部を有し、前記保持体の屈曲にともなって、前記移動体の先端部は少なくとも前記屈曲部を超えるまで移動することを特徴とする請求項1に記載の広告表示体。
【請求項3】
前記保持体の下方は、内側に屈曲自在に形成されており、前記移動体は、前記保持体の下方に屈曲自在に連結されていることを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の広告表示体。
【請求項4】
前記移動体の移動範囲を規制する規制手段を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の広告表示体。
【請求項5】
一対の基体が第1の折り目線を介して水平方向に連接され、一方の基体の側部には、第2の折り目線を介して他方の基体の開放端部と連結される連結体が水平方向に連接され、各基体の下端部には、第3の折り目線を介して支持部材が連接され、この支持部材の下端部には、第4の折り目線を介して移動体が連接され、当該支持部材は上下が区分けされるように第5の折り目線を有した1枚の用紙体を用意し、前記第1の折り目線に沿って一方の基体に対し他方の基体を屈曲し、前記連結体によって内部に空間部を有するように各基体を連結し、前記移動体を第4の折り目線に沿って屈曲して前記空間部に挿入し、前記一対の基体のいずれか一方に広告情報が表示されていることを特徴とする広告表示体の製造方法。
【請求項6】
広告情報が表示される板状の広告表示用の部材を着脱可能に取り付けられる広告表示用の基台であって、
前記基台は、
内部に空間部を有し、対向して配置される一対の基体と、
各基体の下端部に屈曲自在に取り付けられ、基体を自立可能に保持する一対の保持体と、
前記基体間に配置されるとともに前記保持体に連結され、前記保持体の屈曲にともなって、前記移動体が前記空間部内を移動する移動体と、を備えることを特徴とする広告表示用の基台。
【請求項7】
広告情報が表示される板状の広告表示用の部材を着脱可能に取り付けられる広告表示用の基台の製造方法であって、
基体の両側部に第1の折り目線を介して突起部が連接され、基体の下端部には、第2の折り目線を介して支持部材が連接され、この支持部材の下端部には、第3の折り目線を介して移動体が連接され、当該支持部材は上下が区分けされるように第4の折り目線を有した用紙体を2枚用意し、両方の前記突起部を第1の折り目線に沿って基体の裏側に屈曲して前記基体に貼着し、前記移動体を第3の折り目線に沿って前記基体の裏側に屈曲し、前記2枚の用紙体の突起部及び移動体同士を重ね合わせて貼着し、内部に空間部を有するように各基体を対向して配置し、前記空間部に前記移動体を配置することを特徴とする広告表示用の基台の製造方法。
【請求項1】
少なくともいずれか一方に広告情報が表示され、内部に空間部を有し、対向して配置される一対の基体と、
各基体の下端部に屈曲自在に取り付けられ、基体を自立可能に保持する一対の保持体と、
前記基体間に配置されるとともに前記保持体に連結され、前記保持体の屈曲にともなって、前記移動体が前記空間部を移動する移動体と、を備えることを特徴とする広告表示体。
【請求項2】
前記基体は、前後方向のうち一方側に屈曲自在な屈曲部を有し、前記保持体の屈曲にともなって、前記移動体の先端部は少なくとも前記屈曲部を超えるまで移動することを特徴とする請求項1に記載の広告表示体。
【請求項3】
前記保持体の下方は、内側に屈曲自在に形成されており、前記移動体は、前記保持体の下方に屈曲自在に連結されていることを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の広告表示体。
【請求項4】
前記移動体の移動範囲を規制する規制手段を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の広告表示体。
【請求項5】
一対の基体が第1の折り目線を介して水平方向に連接され、一方の基体の側部には、第2の折り目線を介して他方の基体の開放端部と連結される連結体が水平方向に連接され、各基体の下端部には、第3の折り目線を介して支持部材が連接され、この支持部材の下端部には、第4の折り目線を介して移動体が連接され、当該支持部材は上下が区分けされるように第5の折り目線を有した1枚の用紙体を用意し、前記第1の折り目線に沿って一方の基体に対し他方の基体を屈曲し、前記連結体によって内部に空間部を有するように各基体を連結し、前記移動体を第4の折り目線に沿って屈曲して前記空間部に挿入し、前記一対の基体のいずれか一方に広告情報が表示されていることを特徴とする広告表示体の製造方法。
【請求項6】
広告情報が表示される板状の広告表示用の部材を着脱可能に取り付けられる広告表示用の基台であって、
前記基台は、
内部に空間部を有し、対向して配置される一対の基体と、
各基体の下端部に屈曲自在に取り付けられ、基体を自立可能に保持する一対の保持体と、
前記基体間に配置されるとともに前記保持体に連結され、前記保持体の屈曲にともなって、前記移動体が前記空間部内を移動する移動体と、を備えることを特徴とする広告表示用の基台。
【請求項7】
広告情報が表示される板状の広告表示用の部材を着脱可能に取り付けられる広告表示用の基台の製造方法であって、
基体の両側部に第1の折り目線を介して突起部が連接され、基体の下端部には、第2の折り目線を介して支持部材が連接され、この支持部材の下端部には、第3の折り目線を介して移動体が連接され、当該支持部材は上下が区分けされるように第4の折り目線を有した用紙体を2枚用意し、両方の前記突起部を第1の折り目線に沿って基体の裏側に屈曲して前記基体に貼着し、前記移動体を第3の折り目線に沿って前記基体の裏側に屈曲し、前記2枚の用紙体の突起部及び移動体同士を重ね合わせて貼着し、内部に空間部を有するように各基体を対向して配置し、前記空間部に前記移動体を配置することを特徴とする広告表示用の基台の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−92728(P2013−92728A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−236045(P2011−236045)
【出願日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
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