説明

広告配信システムおよび方法

【課題】利用者に与える煩わしさを軽減することが可能な広告配信システムおよび方法を提供する。
【解決手段】広告配信システム1は、施設の広告情報を配信し、その広告情報を車両運転者に対して表示するものであり、ナビゲーション装置10と、エージェントサーバ20とを備えている。ナビゲーション装置10は、車両の現在位置、目的地、および目的地までの経路の少なくとも1つを含む車両情報をエージェントサーバ20に送信する。エージェントサーバ20は、ナビゲーション装置から送信された車両情報を受信したことを契機として、配信すべき広告情報を決定し、決定した広告情報をナビゲーション装置10に対して配信する。ここで、ナビゲーション装置10は、車両情報をエージェントサーバに送信するか否かを判断するための情報送信条件を記憶しており、情報送信条件を満たさない場合にはエージェントサーバ20に車両情報を送信しない構成となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告配信システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ナビゲーション装置から道路情報配信センタへ地図データを要求し、道路情報配信センタからナビゲーション装置に地図データを返信する際に広告情報を付加する広告配信システムが知られている。この広告配信システムによれば、ナビゲーション装置が地図情報と共に広告情報を表示するため広告効果が得られるほか、広告主に通信回線使用料を負担させることが可能となり、利用者側の負担を軽減することが可能となる(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−147123号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の広告配信システムでは自車両が広告の表示位置に差し掛かった場合に広告情報が表示されるため、通勤や日用品の買い物など、利用者が頻繁に使用する道路を走行する場合、走行のたびに同じような広告が表示され、利用者に煩わしさを与えてしまう。また、頻繁に使用する道路に多くの広告情報が設定されている場合、その道路の走行のたびに多くの広告が表示され、利用者に煩わしさを与えてしまう。
【0004】
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、利用者に与える煩わしさを軽減することが可能な広告配信システムおよび方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る広告配信システムは、施設の広告情報を配信し、その広告情報を車両運転者に対して表示するものであって、ナビゲーション装置と、エージェントサーバとを備えている。ナビゲーション装置は、車両の現在位置、目的地、および目的地までの経路の少なくとも1つを含む車両情報を送信するものであり、エージェントサーバは、ナビゲーション装置から送信された車両情報に基づいて、配信すべき広告情報を決定し、決定した広告情報をナビゲーション装置に対して配信するものである。さらに、ナビゲーション装置は、車両情報をエージェントサーバに送信するか否かを判断するための情報送信条件を記憶しており、情報送信条件を満たさない場合にはエージェントサーバに車両情報を送信しない構成となっている。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、エージェントサーバはナビゲーション装置から送信された車両情報に基づいて配信すべき広告情報を決定し、ナビゲーション装置は情報送信条件を満たさない場合にはエージェントサーバに車両情報を送信しない構成となっている。このため、情報送信条件を満たさない場合にはナビゲーション装置が車両情報を送信せず、エージェントサーバは配信すべき広告情報を決定しないこととなる。すなわち、広告情報の配信が行われないこととなる。これにより、広告情報の提供頻度が抑制されることとなり、利用者に与える煩わしさを軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
【0008】
図1は、本発明の実施形態に係るの広告配信システムの構成図である。同図に示すように、本実施形態に係る広告配信システム1は、施設(ラーメン屋、ファミリーレストラン、喫茶店、電気店など)の広告情報を配信し、その広告情報を車両運転者に対して表示するものであり、複数のナビゲーション装置10〜10(nは2以上の整数)と、エージェントサーバ20と、広告サーバ30と、ネットワーク40とからなっている。
【0009】
複数のナビゲーション装置10〜10は、それぞれがGPS(Global Positioning System)衛星からの電波を受信して自車両の位置を求め、その位置から目的地までの経路を探索して得られた目的地までの経路を、運転者に表示するものである。
【0010】
エージェントサーバ20は、各車両ごとに配信すべき広告情報を決定し、決定した広告情報を複数のナビゲーション装置10〜10のそれぞれに対して配信するものである。また、エージェントサーバ20は、履歴DB(Database)20aに接続され、各種情報を履歴DB20aに記憶させるようになっている。
【0011】
広告サーバ30は、広告情報が蓄積された広告DB30aに接続され、エージェントサーバ20から要求があった広告情報を広告DB30aから読み出し、エージェントサーバ20に提供するようになっている。ネットワーク40は、ナビゲーション装置10、エージェントサーバ20および広告サーバ30を接続するものであり、各部10,20,30はネットワーク40を介して情報伝達を行う構成となっている。
【0012】
なお、上記エージェントサーバ20と履歴DB20aを同一サーバとして構成してもよいし、広告サーバ30と広告DB30aについても同様に同一サーバとして構成してもよい。さらには、エージェントサーバ20、履歴DB20a、広告サーバ30および広告DB30aの全てを同一サーバとして構成するようにしてもよい。
【0013】
図2は、図1に示すナビゲーション装置10の詳細構成図である。なお、図2では、第1のナビゲーション装置10を例に説明するが、他のナビゲーション装置10〜10についても同様の構成を有するため、他のナビゲーション装置10〜10についての説明は省略するものとする。
【0014】
同図に示すように、ナビゲーション装置10は、入力部11と、GPS12と、地図画像DB13と、表示部14と、記憶装置15と、処理部16とを備えている。入力部11は、自車両の目的地の設定などを行うものであり、例えばタッチパネルスイッチやリモコン等のスイッチなどの操作部が該当する。GPS12は、GPS衛星からの電波を受信して自車両の位置を求めるものであり、取得した自車両の位置情報を処理部16に送信する構成となっている。
【0015】
地図画像DB13は、道路、建築物、および地形などが表現された地図画像を記憶するものである。表示部14は、地図画像や経路画像を表示するものであり、運転者は表示部14に表示される画像を参照して目的地まで走行していくこととなる。また、表示部14は、ネットワーク40を介してエージェントサーバ20から送信された広告情報を表示するようになっている。記憶装置15は、利用者によって予め登録された目的地(すなわち運転者の自宅や勤務先等のプリセットされた目的地)の情報や、過去に訪れた目的地の情報や、走行履歴などの情報を記憶するものである。
【0016】
処理部16は、ナビゲーション装置10の全体を制御するものであり、入力部11を介して目的地が設定されると、地図画像DB13から地図画像データを読み出し、最適となる経路を探索する構成となっている。そして、処理部16は、探索した経路および地図の画像を表示部14に表示させる。また、処理部16は車両センサ50に接続され、車両センサ50から外気温、および車速の情報を入力するようになっている。
【0017】
さらに、処理部16は、自車両の現在位置、目的地および目的地までの経路の少なくとも1つを含む車両情報を、ネットワーク40を介してエージェントサーバ20に送信するようになっている。これにより、エージェントサーバ20は、車両情報に基づいて配信すべき広告情報を決定し、決定した広告情報をナビゲーション装置10に配信することとなる。
【0018】
ここで、本実施形態の記憶装置15は、車両情報をエージェントサーバ20に送信するか否かを判断するための情報送信条件を記憶しており、処理部16は、情報送信条件を満たす場合にのみ、車両情報をエージェントサーバ20に送信し、情報送信条件を満たさない場合には、車両情報をエージェントサーバ20に送信しない構成となっている。
【0019】
さらに、本実施形態において処理部16は、車両が目的地までの経路から外れて施設に立ち寄った場合、ネットワーク40を介して停車位置の情報をエージェントサーバ20に送信するようになっている。なお、処理部16は、停車位置に加えて停車時間などの情報についても送信するようになっていてもよい。
【0020】
図3は、図1に示したエージェントサーバ20の詳細を示す機能ブロック図である。なお、図3では、エージェントサーバ20と各部との接続関係を明確にするために、他の構成についても図示するものとする。
【0021】
図3に示すエージェントサーバ20は、広告情報を施設の位置と対応させて予め複数記憶している(履歴DB20a、広告サーバ30および広告DB30aとの協働によって記憶している場合を含むものとする)。また、図3に示すように、エージェントサーバ20は、範囲算出エンジン21と、広告取得エンジン22と、タイミング算出エンジン23と、行動解析エンジン24とを備えている。
【0022】
範囲算出エンジン21は、ネットワーク40を介して車両情報を入力するものであり、広告抽出範囲を算出するものである。この広告抽出範囲は、目的地までの経路に沿う形状となるように算出される。広告取得エンジン22は、範囲算出エンジン21にて算出された広告抽出範囲内に位置する施設についての広告情報を配信すべきと決定し、決定した広告情報をネットワーク40を介して広告サーバ30から取得するものである。タイミング算出エンジン23は、ナビゲーション装置10〜10において広告情報を表示する際のタイミングを算出するものである。
【0023】
ここで、広告抽出範囲は目的地までの経路に沿う形状とされる。このため、広告抽出範囲の算出には目的地までの経路の情報が必要となる。故に、車両の現在位置と目的地とを含む車両情報を受信した場合、範囲算出エンジン21は、車両の現在位置と目的地とから目的地までの経路を求め、この経路に沿う広告抽出範囲を算出することとなる。また、目的地までの経路を含む車両情報を受信した場合、範囲算出エンジン21は、受信した経路に沿う広告抽出範囲を算出することとなる。
【0024】
行動解析エンジン24は、ネットワーク40を介して停車位置の情報を入力するものである。また、行動解析エンジン24は、停車位置の情報に基づいて立ち寄った施設の種別(ラーメン屋、喫茶店、電気店など)を判断し、判断結果を立ち寄り履歴として履歴DB20aに記憶させる構成となっている。さらに、行動解析エンジン24は、停車位置の情報から、停車位置から目的地までの距離などを求め、この情報についても立ち寄り履歴として履歴DB20aに記憶させる構成となっている。
【0025】
次に、本実施形態に係る広告配信方法の概略を説明する。なお、広告配信方法の概略を説明するにあたり、エージェントサーバ20が第1のナビゲーション装置10に広告情報を配信する場合を例に説明する。
【0026】
まず、車両乗員がナビゲーション装置10の入力部11を操作して目的地を設定すると、処理部16は、設定された目的地に至る最適な経路を算出する。その後、ナビゲーション装置10は、車両情報をエージェントサーバ20に送信するか否かを判断する。この際、ナビゲーション装置10は、予め記憶しておいた情報送信条件を満たすか否かを判断する。そして、ナビゲーション装置10は、情報送信条件を満たす場合のみに車両情報をエージェントサーバ20に送信し、情報送信条件を満たさない場合には車両情報をエージェントサーバ20に送信しないこととする。ここで、エージェントサーバ20は、ナビゲーション装置10からの車両情報を受信したことを契機として配信する広告情報を決定し、決定した広告情報をナビゲーション装置10に配信する。このため、ナビゲーション装置10から車両情報が送信されない場合、ナビゲーション装置10には広告情報が配信されないこととなり、広告表示による煩わしさを利用者に与えないようにすることができる。
【0027】
具体的にナビゲーション装置10は、利用者にとって予め登録済みの目的地に向かって車両が走行している場合、エージェントサーバ20に車両情報を送信しないこととする。ここで、利用者にとって予め登録済みの目的地とは、利用者にとってプリセットされている目的地であり、利用者にとって比較的頻繁に訪れる目的地であると言える。このような目的地への走行時に広告情報を配信すると、頻繁に同じような広告情報を運転者に対して提供することとなり煩わしくなってしまう。このため、このような目的地への走行時には車両情報をエージェントサーバ20に送信せず、広告情報の配信を中止させることで、運転者に与えてしまう煩わしさを軽減することとしている。
【0028】
また、ナビゲーション装置10は、上記に加えて、車両が向かっている目的地への走行頻度が所定頻度よりも高い場合、エージェントサーバ20に車両情報を送信しないこととする。さらに、ナビゲーション装置10は、目的地までの距離が一定距離以内である場合や、目的地までの到達予測時間が一定時間以内である場合にも、車両情報を送信しないこととする。これらによって、頻繁に訪れる目的地への走行時や近場への移動時に広告情報を表示させず、煩わしさを軽減するようにしている。なお、ナビゲーション装置10は、車両情報を送信する場合、車両情報の他に自己を示すID情報を付加して送信する。
【0029】
さらに、ナビゲーション装置10は、自車両が目的地までの経路から外れて施設に立ち寄った場合、立ち寄った際の停車位置、停車時間、目的地までの経路からの遊離距離の情報をエージェントサーバ20に送信する。このとき、ナビゲーション装置10は、停車位置等の情報の他に自己を示すID情報を付加して情報を送信する。ここで、遊離距離とは、目的地までの経路に対する最短の距離をいい、地図上において停車位置から目的地までの経路に垂線を引いたときの垂線の長さを意味する。
【0030】
より具体的に遊離距離は図4に示すようになる。図4は、遊離距離を説明する図である。図4に示すように、車両が目的地までの経路から外れてポイントP1に立ち寄った場合、ナビゲーション装置10は、ポイントP1から経路に対する垂線を求める。ここで、垂線は図4に示すように複数得られる場合がある。複数の垂線が得られた場合、ナビゲーション装置10は、垂線のうち最も短いものを選択する。すなわち、第1の垂線(立ち寄り地点P1から経路上のポイントP2への垂線)の距離Laが、第2の垂線(立ち寄り地点P1から経路上のポイントP3への垂線)の距離Lbよりも大きい場合、ナビゲーション装置10は、第2の垂線の距離Lbを遊離距離とする。
【0031】
一方、車両情報を受信したエージェントサーバ20は、車両情報に基づいて配信すべき広告情報を決定する。この際、まず範囲算出エンジン21は、目的地までの経路に沿う広告抽出範囲を算出し、広告取得エンジン22は、広告抽出範囲内の施設についての広告情報を配信すべきと決定する。
【0032】
より詳しく説明すると、範囲算出エンジン21は、図5に示す基本範囲をもとに、広告抽出範囲を算出する。図5は、図3に示す範囲算出エンジン21が広告抽出範囲を算出する際に用いる基本範囲を説明する図である。図5に示すように、基本範囲は、車両の現在位置(出発地)から目的地に向かうに従って、目的地までの経路との遊離距離が大きくなるようにされている。なお、上記のように基本範囲を設定した理由は、車両運転者が長距離運転を行う場合、出発地付近よりも目的地に近づくほど施設に立ち寄る傾向があるためである。
【0033】
範囲算出エンジン21は、原則的に、図5に示したような基本範囲をそのまま広告抽出範囲とする。これにより、目的地付近の施設の広告情報が多く配信されることとなり、運転者の施設への立ち寄り傾向が加味されて配信が可能となる。
【0034】
なお、範囲算出エンジン21は、図5に示したような基本範囲をそのまま広告抽出範囲としてもよいが、望ましくは、広告抽出範囲を施設毎に補正する。この補正にあたっては、予め履歴DB20aに蓄積される立ち寄り履歴が用いられる。
【0035】
すなわち、ナビゲーション装置10から送信された停車位置、停車時間および遊離距離の情報が送信された場合、エージェントサーバ20の行動解析エンジン24は、これら情報に基づいて、立ち寄った施設の種別と、停車位置から目的地までの距離、施設立ち寄り時点における目的地までの経路の進行率、出発からの経過時間、および立ち寄った施設についての広告情報が表示されてからの時間の少なくとも1つとを求め、求めた情報を運転者の立ち寄り履歴として履歴DB20a記憶させる。
【0036】
なお、上記の情報のうち、施設立ち寄り時点における目的地までの経路の進行率は以下のようにして求められる。再度図4を参照する。図4に示す例の場合、進行率はポイントPbを基準に求められる。すなわち、目的地までの全体距離が26kmであり出発地からポイントP2までの距離が12kmである場合、進行率は約46%とされる。
【0037】
また、行動解析エンジン24は、目的地までの経路との乖離率を求める。図4に示す例の場合、目的地までの全体距離が26kmであり遊離距離は2kmであるため、範囲算出エンジン21は、乖離率を約7.7%と求める。
【0038】
範囲算出エンジン21は、以上のような運転者の立ち寄り履歴に基づいて広告抽出範囲を補正する。すなわち、範囲算出エンジン21は、立ち寄り履歴から運転者が施設に立ち寄る可能性を施設の種別毎に判断し、その可能性が第1所定値以上と判断できる種別の施設については、広告抽出範囲を拡大補正する。逆に、施設に立ち寄る可能性が第2所定値未満と判断できる種別の施設については、広告抽出範囲を縮小補正する。これにより、個人の傾向を反映した適切な広告抽出範囲を設定し、好適な広告情報を配信するようにしている。
【0039】
具体的に図6を参照して説明する。図6は、広告抽出範囲の補正の様子を示す図である。補正を行うにあたり、まず、範囲算出エンジン21は、運転者の立ち寄り履歴を読み出す。
【0040】
ここで、図6に示す例では、この運転者への過去の広告配信履歴から、最近のラーメン屋の広告配信100回中32回立ち寄ったことがあり、ファミリーレストランには100回中20回立ち寄ったことがあり、喫茶店には100回中12回立ち寄ったことがあるとする。このとき、範囲算出エンジン21は、各施設毎の最近の広告配信実績と、実際の立ち寄り回数から運転者が特定の施設に立ち寄る可能性を算出する。すなわち、上記の通り最近のラーメン屋の広告配信実績が100回であり、そのうち実際に立ち寄った回数が32回である場合、ラーメン屋に立ち寄る可能性は32%となる。そして、第1所定値が30%に設定されているとすると、範囲算出エンジン21は、ラーメン屋に関しては広告抽出範囲の大きさを拡大補正する(例えば乖離率を1.2倍にする)。これにより、ラーメン屋についての広告情報を多く運転者に提供することができることとなる。なお、ラーメン屋以外のファミリーレストランや喫茶店に関しては立ち寄る可能性が第1所定値以上とならないため、広告抽出範囲は拡大補正されないこととなる。
【0041】
また、運転者が過去に電気店に1回しか立ち寄らなかったとする。そして、最近の電気店の広告配信実績が100回である場合、電気店に立ち寄る可能性は1%となる。また、第2の所定値が5%に設定されているとすると、範囲算出エンジン21は、電気店に関しては広告抽出範囲を縮小補正する(例えば乖離率を0.8倍にしたり、0にしたりする)。これにより、電気店についての広告情報についてはあまり多く運転者に提供しないことができる。
【0042】
なお、運転者が施設に立ち寄る可能性は、停車位置から目的地までの距離、施設立ち寄り時点における目的地までの経路の進行率、出発からの経過時間、および立ち寄った施設についての広告情報が表示されてからの時間によって分別して求めるようにしてもよい。例えば停車位置から目的地までの距離の情報をもとに、「運転者はラーメン屋に立ち寄る傾向が強いが、立ち寄る地点は出発地付近であり、目的地付近のラーメン屋に立ち寄ることが殆どない」といったような詳細情報を得ることができる。これにより、範囲算出エンジン21は、出発地付近においてラーメン屋の広告抽出範囲を拡大補正し、目的地付近においてラーメン屋の広告抽出範囲を縮小補正することができる。また、施設立ち寄り時点における目的地までの経路の進行率、および出発からの経過時間についても同様である。これにより、広告抽出範囲を一層適切とすることができる。
【0043】
以上のようにして、範囲算出エンジン21は、広告抽出範囲の補正を行う。その後、広告取得エンジン22は、広告抽出範囲内に位置する施設についての広告情報を抽出する。そして、広告取得エンジン22は、抽出した広告情報をナビゲーション装置10に対して配信する。この際、エージェントサーバ20は、タイミング算出エンジン23によって広告情報の表示タイミングを算出し、表示タイミングの情報と共に広告情報をナビゲーション装置10に対して配信する。
【0044】
具体的にタイミング算出エンジン23は、配信すべきと決定した広告情報と対応して記憶される施設位置に車両が到達する一定時間前又は一定距離前に車両が達したタイミングでその広告情報を表示すると決定する。これにより、施設の通過後に広告情報が表示されることがなく、施設の通過前の余裕あるタイミングで広告情報が表示されることとなり、運転者が広告された施設に立ち寄りやすくすることができる。
【0045】
また、タイミング算出エンジン23は、立ち寄り履歴に基づいて、表示タイミングを補正する。これにより、立ち寄り履歴として例えば「3時頃にカフェに立ち寄る傾向がある」との情報を有している場合には、3時10分前に近隣カフェの広告情報を順次表示していくなどが可能となる。
【0046】
なお、ここでいう表示タイミングの補正とは広告情報を表示しないことも含まれる。このため、例えば施設に車両が到達する時刻が施設の営業時間外である場合、タイミング算出エンジン23は、表示しないように補正を行ってもよい。
【0047】
以上、表示タイミングの補正を行った後、エージェントサーバ20は、広告情報と表示タイミングの情報とを送信し、ナビゲーション装置10は、送信された表示タイミングの情報に従って、広告情報を表示することとなる。
【0048】
次に、フローチャートを参照する。図7は、図1に示したナビゲーション装置10の処理の一例を示すフローチャートである。なお、図7では、第1のナビゲーション装置10を例に説明するが、他のナビゲーション装置10〜10についても同様の処理を行うため、他のナビゲーション装置10〜10についての説明は省略するものとする。
【0049】
図7に示すように、まず、ナビゲーション装置10の処理部16は、目的地が設定されたか否かを判断する(ST1)。目的地が設定されていないと判断した場合(ST1:NO)、目的地が設定されたと判断するまで、この処理を繰り返す。一方、目的地が設定されたと判断した場合(ST1:YES)、処理部16は、目的地までの経路を計算する(ST2)。
【0050】
次に、処理部16は、ステップST3〜ST5において情報送信条件を満たすか否かを判断する。すなわち、処理部16は、自車両の目的地がプリセットされたものであるか否かを判断する(ST3)。プリセットされたものであると判断した場合(ST3:YES)、ナビゲーション装置10は車両情報を送信することなく、図7に示す処理は終了する。
【0051】
一方、プリセットされたものでないと判断した場合(ST3:NO)、処理部16は、目的地が日常的に行く場所であるか否かを判断する(ST4)。日常的に行く場所であると判断した場合(ST4:YES)、ナビゲーション装置10は車両情報を送信することなく、図7に示す処理は終了する。
【0052】
また、日常的に行く場所でないと判断した場合(ST4:NO)、処理部16は、目的地までの予想到達時間が一定時間以内であるか否かを判断する(ST5)。目的地までの予想到達時間が一定時間以内であると判断した場合(ST5:YES)、ナビゲーション装置10は車両情報を送信することなく、図7に示す処理は終了する。
【0053】
他方、目的地までの予想到達時間が一定時間以内でないと判断した場合(ST5:NO)、処理部16は、車両情報をエージェントサーバ20に送信する。次に、処理部16は、広告情報および表示タイミングの情報を受信したか否かを判断する(ST7)。広告情報および表示タイミングの情報を受信していないと判断した場合(ST7:NO)、受信したと判断するまで、この処理を繰り返す。
【0054】
また、広告情報および表示タイミングの情報を受信したと判断した場合(ST7:YES)、処理部16は、表示タイミングになったか否かを判断する(ST8)。表示タイミングになってないと判断した場合(ST8:NO)、表示タイミングになったと判断するまで、この処理を繰り返す。
【0055】
一方、表示タイミングになったと判断した場合(ST8:YES)、表示部14は、広告情報を表示する(ST9)。さらに、表示部14は、広告情報と対応して記憶される施設位置を表示する(ST9)。これにより、運転者は広告された施設の位置を容易に把握でき、施設へ立ち寄り易くすることができる。また、表示部14は、簡易操作ボタンを画面上に表示する(ST9)。なお、利用者は、この簡易操作ボタンを操作することにより、表示中の広告情報と対応して記憶される施設を目的地または経由地として設定できるようになっており、通常の操作によって目的地設定する場合に要する操作数よりも操作数が少ない簡易操作が可能となっている。
【0056】
次に、処理部16は、全広告情報を表示したか否かを判断する(ST10)。全広告情報を表示していないと判断した場合(ST10:NO)、処理はステップST8に移行する。一方、全広告情報を表示したと判断した場合(ST10:YES)、処理は終了することとなる。
【0057】
図8は、図1に示したエージェントサーバ20の処理の一例を示すフローチャートである。まず、エージェントサーバ20は、車両情報を受信したか否かを判断する(ST11)。ここで、車両情報を受信していないと判断した場合(ST11:NO)、受信したと判断するまで、この処理を繰り返す。また、車両情報を受信したと判断した場合(ST11:YES)、範囲算出エンジン21は、車両情報に基づいて広告抽出範囲を算出し(ST12)、運転者の立ち寄り履歴に基づいて、算出した広告抽出範囲を補正する(ST13)。
【0058】
次いで、広告取得エンジン22は、広告抽出範囲内の施設の広告情報を抽出し、抽出した広告情報を配信すると決定する(ST14)。そして、タイミング算出エンジン23は、広告情報の表示タイミングを算出し、立ち寄り履歴に基づいて補正を行う(ST15)。そして、エージェントサーバ20は、広告情報と表示タイミングの情報とを送信する(ST16)。
【0059】
このようにして、本実施形態に係る広告配信システム1および方法によれば、エージェントサーバ20はナビゲーション装置10から送信された車両情報に基づいて配信すべき広告情報を決定し、ナビゲーション装置10は情報送信条件を満たさない場合にはエージェントサーバ20に車両情報を送信しないようになっている。このため、情報送信条件を満たさない場合にはナビゲーション装置10が車両情報を送信せず、エージェントサーバ20は配信すべき広告情報を決定しないこととなる。すなわち、広告情報の配信が行われないこととなる。これにより、広告情報の提供頻度が抑制されることとなり、利用者に与える煩わしさを軽減することができる。
【0060】
また、ナビゲーション装置10は、利用者によって予め登録済みの目的地に向かって車両が走行していないことを情報送信条件として記憶し、車両が利用者によって予め登録済みの目的地に向かって走行している場合にはエージェントサーバ20に車両情報を送信しない構成となっている。ここで、利用者によって予め登録済みの目的地とは、ナビゲーション装置10にプリセットされている目的地が該当する。また、利用者は比較的頻繁に行くことがある目的地についてプリセットする傾向がある。よって、車両が利用者によって予め登録済みの目的地に向かって走行している場合とは、その利用者にとって頻繁に行く目的地へと走行している場合と言える。そして、このような場合に、エージェントサーバ20に車両情報を送信しないことで広告情報が配信されないようにすることができ、頻繁に通る道路等の走行時に広告情報の配信を中止することができる。従って、利用者に与える煩わしさを適切に軽減することができる。
【0061】
また、ナビゲーション装置10は、車両が向かっている目的地への走行頻度が所定頻度よりも低いことを情報送信条件として記憶し、走行頻度が所定頻度より低くない場合にはエージェントサーバ20に車両情報を送信しない構成となっている。このため、目的地への走行頻度が高く、頻繁に訪れるような目的地への走行時に広告情報の配信を中止することができる。従って、利用者に与える煩わしさを適切に軽減することができる。
【0062】
また、ナビゲーション装置10は、車両の目的地までの距離が一定距離以内でないことを情報送信条件として記憶し、目的地までの距離が一定距離以内である場合にはエージェントサーバ20に車両情報を送信しない構成となっている。このため、近くのコンビニへ行く場合など、ちょっとした車両走行の際に広告情報の配信を中止することができる。従って、利用者に与える煩わしさを適切に軽減することができる。
【0063】
また、ナビゲーション装置10は、車両の目的地までの到達予測時間が一定時間以内でないことを情報送信条件として記憶し、到達予測時間が一定時間以内である場合にはエージェントサーバ20に車両情報を送信しない構成となっている。このため、車両の目的地までの距離が一定距離以内でないことを情報送信条件として記憶する場合と同様に、利用者に与える煩わしさを適切に軽減することができる。
【0064】
また、エージェントサーバ20は、目的地までの経路に沿う広告抽出範囲を算出する構成となっている。このため、目的地までの経路と離れて位置する施設の広告情報が広告抽出範囲外となり、このような広告情報が配信されることなく、目的地までの経路の走行時に立ち寄る可能性がある施設の広告情報が好適に配信されることとなる。従って、好適な広告情報の配信を行って広告効果を高めることができる。
【0065】
また、車両運転者は、出発地付近よりも目的地に近づくほど施設に立ち寄る傾向がある。このため、本実施形態のように広告抽出範囲を、車両の現在位置から目的地に向かうに従って目的地までの経路との遊離距離が大きくなる基本範囲をもとに算出することで、運転者の傾向を反映して広告抽出範囲を算出することができる。従って、好適な広告情報の配信を行って広告効果を高めることができる。
【0066】
また、ナビゲーション装置10は、車両が目的地までの経路から外れて施設に立ち寄った場合には、停車位置の情報をエージェントサーバ20に送信する構成となっている。このため、エージェントサーバ20は、車両が途中で施設に立ち寄ったことの情報を取得することができる。
【0067】
また、エージェントサーバ20は、ナビゲーション装置10から送信された停車位置の情報に基づいて、立ち寄った施設の種別を求め、求めた情報を運転者の立ち寄り履歴として記憶する。このため、エージェントサーバ20は、受信した情報をもとに、立ち寄った施設(ラーメン屋や喫茶店など)を特定することができる。
【0068】
また、エージェントサーバ20は、記憶した運転者の立ち寄り履歴に基づいて、広告抽出範囲を補正する構成となっている。このため、過去の施設への立ち寄り結果を加味した上で広告抽出範囲が設定されて広告情報が配信されるため、運転者が比較的立ち寄る可能性が高い施設の広告情報を多く配信することが可能となる。従って、好適な広告情報の配信を行って広告効果を高めることができる。
【0069】
また、エージェントサーバ20は、立ち寄り履歴から運転者が施設に立ち寄る可能性を施設の種別毎に判断し、その可能性が第1所定値以上と判断できる種別の施設については、広告抽出範囲を拡大補正する。これにより、運転者が立ち寄る可能性が高い施設(例えばラーメン屋)については、広告抽出範囲を拡大し、できるだけ多くの広告情報が配信することができる。従って、運転者のニーズにあった好適な広告情報の配信を行い、広告効果を高めることができる。
【0070】
また、エージェントサーバ20は、立ち寄り履歴から運転者が施設に立ち寄る可能性を施設の種別毎に判断し、その可能性が第2所定値未満と判断できる種別の施設については、広告抽出範囲を縮小補正する。このため、運転者が立ち寄る可能性が低い施設(例えば電気店)については、広告抽出範囲を縮小し、できるだけ広告情報が配信しないようにすることができる。従って、運転者のニーズにあった好適な広告情報の配信を行い、広告効果を高めることができる。
【0071】
また、エージェントサーバ20は、配信すべきと決定した広告情報と対応して記憶される施設位置に車両が到達する一定時間前又は一定距離前に車両が達したタイミングでその広告情報を表示すると決定し、ナビゲーション装置10は、エージェントサーバ20によって決定されたタイミングで広告情報を表示する。このため、広告情報は施設の通過後に表示されることがなく、施設の通過前の余裕あるタイミングで表示されることとなる。従って、運転者が広告された施設に立ち寄りやすくすることができる。
【0072】
また、エージェントサーバ20は、立ち寄り履歴から、決定したタイミングを補正し、ナビゲーション装置10は、エージェントサーバ20によって決定されたタイミングに代えて、エージェントサーバ20によって補正されたタイミングで広告情報を表示する。このため、過去の施設への立ち寄り結果を加味した上で表示のタイミングが設定されて広告情報が表示されることとなる。これにより、立ち寄り履歴として、例えば「3時頃にカフェに立ち寄る傾向がある」との情報を有している場合には、3時10分前に近隣カフェの広告情報を順次表示していくなどが可能となる。従って、運転者が望む好適な表示が可能となり、広告効果を高めることができる。
【0073】
また、ナビゲーション装置10は、広告情報を表示する場合、広告情報に加えて、その広告情報と対応して記憶される施設位置を表示する。このため、運転者は広告された施設の位置を把握できることとなる。従って、施設へ立ち寄り易くすることができる。
【0074】
また、ナビゲーション装置10は、広告情報を表示している場合、広告情報が表示されていないときに目的地の設定に要する操作数よりも操作数が少ない簡易操作によって、広告情報と対応して記憶される施設位置を目的地または経由地として設定可能となっている。これにより、運転者は広告された施設を目的地または経由地に容易に設定できることとなる。従って、施設へ立ち寄り易くすることができる。
【0075】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。例えば、本実施形態では目的地へ向かう途中で施設に立ち寄っても経路が再計算されないようになっているが、これに限らず、経路が再計算されるようになっていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の実施形態に係るの広告配信システムの構成図である。
【図2】図1に示すナビゲーション装置の詳細構成図である。
【図3】図1に示したエージェントサーバの詳細を示す機能ブロック図である。
【図4】遊離距離を説明する図である。
【図5】図3に示す範囲算出エンジンが広告抽出範囲を算出する際に用いる基本範囲を説明する図である。
【図6】広告抽出範囲の補正の様子を示す図である。
【図7】図1に示したナビゲーション装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】図1に示したエージェントサーバの処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0077】
1…広告配信システム
10…ナビゲーション装置
11…入力部
12…GPS
13…地図画像DB
14…表示部
15…記憶装置
16…処理部
20…エージェントサーバ
20a…履歴DB
21…範囲算出エンジン
22…広告取得エンジン
23…タイミング算出エンジン
24…行動解析エンジン
30…広告サーバ
30a…広告DB
40…ネットワーク
50…車両センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設の広告情報を配信し、その広告情報を車両運転者に対して表示する広告配信システムであって、
車両の現在位置、目的地、および目的地までの経路の少なくとも1つを含む車両情報を送信するナビゲーション装置と、
前記ナビゲーション装置から送信された車両情報に基づいて、配信すべき広告情報を決定し、決定した広告情報をナビゲーション装置に対して配信するエージェントサーバと、を備え、
前記ナビゲーション装置は、前記車両情報を前記エージェントサーバに送信するか否かを判断するための情報送信条件を記憶しており、前記情報送信条件を満たさない場合には前記エージェントサーバに前記車両情報を送信しない
ことを特徴とする広告配信システム。
【請求項2】
前記ナビゲーション装置は、利用者によって予め登録済みの目的地に向かって車両が走行していないことを前記情報送信条件として記憶し、車両が利用者によって予め登録済の目的地に向かって走行している場合には前記エージェントサーバに前記車両情報を送信しない
ことを特徴とする請求項1に記載の広告配信システム。
【請求項3】
前記ナビゲーション装置は、車両が向かっている目的地への走行頻度が所定頻度よりも低いことを前記情報送信条件として記憶し、走行頻度が所定頻度より低くない場合には前記エージェントサーバに前記車両情報を送信しない
ことを特徴とする請求項1に記載の広告配信システム。
【請求項4】
前記ナビゲーション装置は、車両の目的地までの距離が一定距離を超えることを前記情報送信条件として記憶し、前記目的地までの距離が一定距離以内である場合には前記エージェントサーバに前記車両情報を送信しない
ことを特徴とする請求項1に記載の広告配信システム。
【請求項5】
前記ナビゲーション装置は、車両の目的地までの到達予測時間が一定時間を超えることを前記情報送信条件として記憶し、前記到達予測時間が一定時間以内である場合には前記エージェントサーバに前記車両情報を送信しない
ことを特徴とする請求項1に記載の広告配信システム。
【請求項6】
前記ナビゲーション装置は、車両の現在位置と目的地、又は目的地までの経路を含む車両情報を送信し、
前記エージェントサーバは、
広告情報を施設の位置と対応させて予め複数記憶しており、
車両の現在位置と目的地とを含む車両情報を受信した場合には、車両の現在位置と目的地とから目的地までの経路を求め、求めた経路に沿う広告抽出範囲を算出し、
目的地までの経路を含む車両情報を受信した場合には、この経路に沿う広告抽出範囲を算出し、
算出した広告抽出範囲内に位置する施設についての広告情報を配信すべきと決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の広告配信システム。
【請求項7】
前記エージェントサーバは、車両の現在位置から目的地に向かうに従って前記目的地までの経路との遊離距離が大きくなる基本範囲をもとに、前記広告抽出範囲を算出する
ことを特徴とする請求項6に記載の広告配信システム。
【請求項8】
前記ナビゲーション装置は、車両が目的地までの経路から外れて施設に立ち寄った場合には、立ち寄った際の停車位置の情報をエージェントサーバに送信する
ことを特徴とする請求項6または請求項7のいずれかに記載の広告配信システム。
【請求項9】
前記エージェントサーバは、前記ナビゲーション装置から送信された停車位置の情報に基づいて、立ち寄った施設の種別を求め、求めた情報を運転者の立ち寄り履歴として記憶する
ことを特徴とする請求項8に記載の広告配信システム。
【請求項10】
前記エージェントサーバは、記憶した運転者の立ち寄り履歴に基づいて、前記広告抽出範囲を補正する
ことを特徴とする請求項9に記載の広告配信システム。
【請求項11】
前記エージェントサーバは、前記立ち寄り履歴から運転者が施設に立ち寄る可能性を施設の種別毎に判断し、その可能性が第1所定値以上と判断できる種別の施設については、広告抽出範囲を拡大補正する
ことを特徴とする請求項10に記載の広告配信システム。
【請求項12】
前記エージェントサーバは、前記立ち寄り履歴から運転者が施設に立ち寄る可能性を施設の種別毎に判断し、その可能性が第2所定値未満と判断できる種別の施設については、広告抽出範囲を縮小補正する
ことを特徴とする請求項10に記載の広告配信システム。
【請求項13】
前記エージェントサーバは、広告情報を施設の位置と対応させて予め複数記憶しており、配信すべきと決定した広告情報と対応して記憶される施設位置に車両が到達する一定時間前又は一定距離前に車両が達したタイミングでその広告情報を表示すると決定し、
前記ナビゲーション装置は、前記エージェントサーバによって決定されたタイミングで広告情報を表示する
ことを特徴とする請求項9〜請求項12のいずれか1項に記載の広告配信システム。
【請求項14】
前記エージェントサーバは、前記立ち寄り履歴に基づいて、決定したタイミングを補正し、
前記ナビゲーション装置は、前記エージェントサーバによって決定されたタイミングに代えて、前記エージェントサーバによって補正されたタイミングで広告情報を表示する
ことを特徴とする請求項13に記載の広告配信システム。
【請求項15】
前記ナビゲーション装置は、広告情報を表示する場合、広告情報に加えて、その広告情報と対応して記憶される施設位置を表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の広告配信システム。
【請求項16】
前記ナビゲーション装置は、広告情報を表示している場合、広告情報が表示されていないときに目的地の設定に要する操作数よりも操作数が少ない簡易操作によって、広告情報と対応して記憶される施設位置を目的地または経由地として設定可能となっている
ことを特徴とする請求項1に記載の広告配信システム。
【請求項17】
エージェントサーバからの広告情報をナビゲーション装置に配信して表示させる広告配信方法であって、
前記ナビゲーション装置から前記エージェントサーバに対し、車両の現在位置、目的地、および目的地までの経路の少なくとも1つを含む車両情報を送信する送信ステップと、
前記送信ステップにおいて送信された車両情報に基づいて、前記エージェントサーバが配信すべき広告情報を決定し、決定した広告情報を前記ナビゲーション装置に対して配信する配信ステップと、を有し、
前記送信ステップは、前記車両情報を前記エージェントサーバに送信するか否かを判断するための情報送信条件を満たさない場合には実行されない
ことを特徴とする広告配信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−232610(P2007−232610A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−55862(P2006−55862)
【出願日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】