説明

広帯域無線接続通信装置

【課題】より小さな消費電力で、端末が基地局と通信できるか否かを判断可能な通信装置を提供する。
【解決手段】基地局が発信しているフレームデータを抽出し、フレームデータのヘッダに格納されている、使用帯域に関するパラメータを得る。基地局が使用可能な全帯域から、既に使用されている帯域を引き、空きの帯域を計算する。自端末が使用したい帯域が空きの帯域に収容可能か否かを判断する。収容可能な場合には、基地局と通信可能であるので、端末は、基地局と通信を行うためのネットワークエントリシーケンスを走らせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:OFDM(含むOFDMA)、以下、OFDMAと表す)方式を使用する通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、WiMAX(IEEE802.16e)で規定されている技術を背景とした通信システムの開発が盛んに行われている。IEEE802.16eシーケンスでは、ネットワークエントリ動作において初期レンジング前の省電力を特に考慮していない。基地局との接続シーケンスにおいて、端末はSynchronization完了後、ネットワークエントリ動作を無条件に開始する。このネットワークエントリ動作はネットワークエントリ後の端末が利用したい帯域の有無に関係なく実施されるので、エントリ後、実際に利用したい帯域が利用できない場合、利用できるまで待つか、切断するしかなく、切断する場合、それまで実施した初期レンジング動作で利用した電力は無駄になる。また、帯域確保出来るまで発信切断を繰り返すと,基地局のリソースにも負担をかける。
【0003】
図9は、現在のWiMAXの問題点を説明する図である。
基地局Aの配下に、端末2〜端末nが存在し、無線リソースをいっぱいまで使っているとする。したがって、基地局Aの無線リソースは、輻輳状態にあるので、端末1が外部から侵入し、基地局Aと通信を開始しようとしても、通信を行うことが出来ない。しかし、現在のWiMAXの規定では、端末1が基地局Aにネットワークエントリ動作を全て行い、エントリ後、端末1が基地局Aと通信をするのに、利用したい帯域が利用できるかを調べる。したがって、利用したい帯域が利用できない場合には、端末1は、基地局Aとの通信をあきらめるか、利用したい帯域が使用できるようになるまで待つ必要がある。しかし、基地局と通信できるか否かを判断するために、ネットワークエントリ動作を全て行わなくてはならず、通信できない場合には、ネットワークエントリ動作は無駄な動作となり、余分な電力消費を招く。
【0004】
図10は、従来の技術を説明する図である。
特許文献1においては、基地局側で把握している情報を端末側へ送り、端末側で接続に最適な基地局を選定し発呼から接続までの時間短縮を図る技術が、特許文献2においては、基地局より定期的に報知情報(使用スロットル情報)を受け取り、その情報を端末側で端末発信の契機とする技術が開示されているが、いずれの方法も基地局側で局内状況を端末側へ伝えるための仕組みを持つ点と、端末側と基地局側でネットワークエントリシーケンスを持つ点を満たして初めて実現する機能である。
【0005】
図11は、ネットワークエントリシーケンスを説明するシーケンス図である。
基地局は、5ms毎に、自セル内の端末に向かってフレームを送出する。最初、ダウンリンク(DL)フレームが送られる。端末では、DLフレームを受信すると、シンクロナイゼーション(基地局と端末との同期化)を行い(1)、フレームデータのデコードを可能とする。次に、端末と基地局との間で、初期レンジング処理を行う(2)。これは、基地局、端末間での送信電力等の調整制御処理である。次に、基地局と端末の間で、ベーシックキャパビリティの取得を行う(3)。すなわち、基地局、端末間の物理層の能力(送信電力、FECなど)を相互に交換する。次に、基地局、端末それぞれが、相手から送られてくるデータを復号化できるようにするために、認証シーケンスを行い(4)、復号鍵を交換する。次に、端末は、端末MAC層関連機能を基地局に通知し、正式な接続IDを基地局から通知してもらう(5)。そして、次に、IPアドレスを取得し(6)、ユーザデータ交換のためのコネクション制御、QOS制御などのサービスフロー制御を行って(7)、通信サービスを開始する。
【0006】
基地局と端末とが通信できないと、サービスフロー制御において判断された場合には、通信サービスは実行されないので、(1)〜(7)の動作が無駄になり、余分な電力を消費してしまったことになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−332753号広報
【特許文献2】特開平11−252663号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、端末側の発信条件自体に、基地局側から提供される情報により制御をかける場合、基地局側で端末の数及び使用帯域可能帯域数をOFDMAフレーム毎に監視し、かつ、それらの情報をOFDMAフレーム内の管理エリアに格納する必要がある。また、端末側でそれらの情報をフレーム毎に抽出する必要性と、基地局からフレーム受信までネットワークエントリシーケンスを走行させる必要もあり、基地局側サービスと端末側サービスを同期させ実現する必要がある。これには、異なる基地局ベンダーや異なる端末ベンダー間でこれらのサービスを統一することが必要であるが、既に技術的に標準化された中で、この仕様をお互い同期をとり実装するには、技術的課題が多い。
【0009】
本発明の課題は、より小さな消費電力で、端末が基地局と通信できるか否かを判断可能な通信装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の通信装置は、基地局と無線通信より通信を行う通信装置において、自通信装置が利用したい帯域幅を設定する利用帯域幅設定手段と、基地局からのダウンリンクデータのヘッダから抽出される、該基地局の使用する総帯域幅と、現在基地局に収容されている端末との通信に使用されている使用帯域幅とから、空き帯域幅を演算する空き帯域幅演算手段と、自通信装置が利用したい帯域幅が、該空き帯域幅以下か否かを判断する判断手段と、自通信装置が利用したい帯域幅が、該空き帯域幅以下場合に、基地局に対して、ネットワーク登録処理を行う登録手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、端末と基地局が通信できない場合には、余分な電力を消費しないような通信システムを提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態の移動端末の構成図である。
【図2】OFDMAのフレーム構成を説明する図である。
【図3】DL−MAPを説明する図である。
【図4】burst#1についてのDL−MAP情報と、使用帯域について説明する図である。
【図5】DL−burst内の構成を説明する図である。
【図6】端末側で行う、本発明の実施形態に従った処理フローである。
【図7】本発明の実施形態に従った、ネットワークエントリシーケンスを説明するシーケンス図である。
【図8】移動端末の表示画面への表示例を示す図である。
【図9】現在のWiMAXの問題点を説明する図である。
【図10】従来の技術を説明する図である。
【図11】ネットワークエントリシーケンスを説明するシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明では、端末側で得られる情報のみで基地局内の端末数、使用帯域を計算で得られる仕組みを提供する。また、得られた情報を元に端末側で発信条件を基地局に頼らず選択できる仕組みを提供する。
【0014】
OFDMAでは、5ms毎に基地局から端末へ定期的にフレームの送信を行っている。端末側は発信時にこれらのフレームを受信しシンクロナイズしデータをデコードする必要がある。本発明は、シンクロナイズした後にデータをデコードする機能を設け、デコードしたDL−MAP情報から、そのフレーム内の端末数及び帯域数を計算する機能、計算結果からフレーム内の残りの通信帯域量を予測し、予測した残りの帯域数、端末数情報より、自端末が利用したいサービスが可能か判断する機能、得られた情報を端末利用者に通知する機能、あらかじめ端末利用者が自分の利用したい帯域を設定しておく機能、を設ける。
【0015】
基地局側から5ms毎に送信されるフレームを端末側で受信し、受信したフレームより、そのフレーム内の使用帯域及び使用端末数を計算し抽出することで、その基地局のフレームの最大許容帯域量を計算し求め、そこから使用端末数及び帯域を計算し、その値を最大帯域容量から減算することで、残りの使用可能帯域数を抽出することが出来る。そして、使用可能帯域量が自端末が使いたい帯域量より多い場合は、通常の発信シーケンスを走らせればよい。また、使用可能帯域量が自端末の利用したい帯域量に満たない場合は、それ以降の発信シーケンスを走行させ、基地局と自端末の間でネットワークエントリ処理しても、自端末が要求しているサービスが受けられず、基地局側から切断又は自端末で切断せざるを得なくなるので、これらのシーケンスを走らせるための端末の消費電力は大きく無駄になる。そこで、本発明では、これらのシーケンスを走らせないようにする。本発明は、基地局の情報を利用せず、端末側で得られるOFDMAのフレームを解析し、基地局内の利用可能帯域量を予測してサービスの可否を判断し、その情報を端末利用者に表示通知することで無駄な発信動作を防ぎ、端末が使えるときだけ発信することが可能となる。また、利用者が自分の利用したい帯域数をあらかじめ設定しておくことで、これらのサービスが使用者の判断で行える機能を提供する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態の移動端末の構成図である。
移動端末利用者はあらかじめ自分が欲しい帯域数を利用者要求帯域記憶部11に設定しておく。端末が発信動作を行うときに、まず、基地局9よりOFDMAフレームを受信する。基地局より、OFDMAのDL−MAPとDCDデータフレームが定期的に流れてきており、RF受信部1にてフレームを受信し、フレーム同期をとり、データがデコード可能なら、フレームデータ抽出部2へデータを渡す。フレームデータ抽出部2でフレームが読み取り可能となり、DL−MAPより使用帯域面積計算で必要なパラメータをすべて抽出する。抽出したパラメータを使って、セグメント内使用可能最大帯域演算部3でセグメント内使用帯域可能最大帯域を、他端末使用帯域演算部4で他端末使用帯域を計算する。計算した結果を使用可能帯域判定部5に渡し、利用者要求帯域記憶部11に記憶された、利用したい帯域数を元に、利用したい帯域が使用可能か否かを判定する。判定した結果サービスが可能なら基地局-端末間ネットワークエントリシーケンス管理部6へ制御を渡し、ネットワークエントリシーケンスを走行させる。サービスが不可なら管理情報表示部7に発信不可表示及び現状の基地局内の利用端末数と使用帯域量を表示させる。RF送信部8は、移動端末10から基地局9に信号を送信するユニットである。
【0017】
図2は、OFDMAのフレーム構成を説明する図である。
プリアンブルは、同期確立用信号である。Ethernet(登録商標)におけるデータ通信では、送信元ノードから宛先ノードに対して、フレームを送る前に、他のノードにフレームの送信を通知するために、1と0が交互に並び、最後に1が2bit連続した64bitのデータを送信する。これをプリアンブルという。受信ノードは、1と0のデータの繰り返しでタイミングを取り、最後の1が2bit連続したデータでフレームの始まりを知る。通常フレーム同期のために使用される。
【0018】
FCHは、フレームコントロールヘッダであり、フレームの使用しているサブチャンネル数 の情報が入っている。DL−MAPは、ダウンリンクマップであり、下り方向(基地局→端末側)のburstデータのマッピング情報が入っている。UL−MAPは、アップリンクマップであり、上り方向(端末側→基地局)のburstデータのマッピング情報が入っている。FCHと、DL−MAP、UL−MAPをあわせたものが、通常、フレームのヘッダと呼ばれる部分である。UL−burstは、アップリンクバーストデータであり、上り方向のデータである。Ranging subcは、レンジングサブチャネルであり、端末側が基地局に対して発信する場合、他の端末と使用チャネルが衝突しないための制御データである。サブチャネルは、OFDMAの周波数単位で割り当てられたチャネルである。WiMAXの場合FFTサイズは512ch〜2048chである。図2のフレーム構成でいくと縦軸に当たる。シンボル番号は、情報(BIT)を電波に乗せる場合の変調信号の単位であり、1シンボルで変調方式により載せられるBIT数が異なる。図2のフレーム構成の横軸はシンボル数で表している。
【0019】
基地局からのフレームは、5ms毎に端末へ送信される。基地局から端末への配分可能な総帯域数は、サブチャネル数(S)×シンボル数(K)−((DL−MAP)+(UL−MAP)+FCH+プリアンブル)で、図2の網掛けの部分である。各DL−burstの割り当ては、基地局のセクタ内の条件で割り当てられる。図2の例では、4つのエリアに割り当てられている。各DL−burstでは、一般に、符号化方法が異なる。DL−MAP内の情報により、各Burst#1〜#nの面積を順に求めていく。burst毎の面積は、サブチャネル数×シンボル数で求める。DL−MAP内には、各burstの面積を求める情報が入っている。
【0020】
図3は、DL−MAPを説明する図である。
図3に示すように、DL−MAPは、burst毎に、マッピング情報を保持する。各マッピング情報は、シンボルオフセット(1)、サブチャネルオフセット(2)、サブチャネル数(3)、シンボル数(4)、対応するburst内の使用中端末数(5)からなる。この内、サブチャネル数(3)とシンボル数(4)を抽出し、掛け合わせることによって、当該burstの使用している帯域がわかる。
【0021】
図4は、burst#1についてのDL−MAP情報と、使用帯域について説明する図である。
【0022】
図4では、OFDMAフレームを示している。このうち、burst#1がダウンリンクのフレーム内のどの部分を使用しているかをDL−MAPの情報から知ることが出来る。シンボルオフセット(1)により、burst#1の帯域の左上端が何シンボル目から始まっているかがわかる。サブチャネルオフセット(2)により、burst#1の帯域の左上端が何番目のサブキャリアから始まっているかがわかる。そして、サブチャネル数(3)が、burst#1の使用帯域のサブチャネル方向の幅(図4では、縦方向の幅)であり、シンボル数(4)が、burst#1の使用帯域のシンボル方向の幅(図4では、横方向の幅)を示す。このように、各burstについて使用帯域を特定し、全てのburstについて帯域数(帯域幅)を合計し、総帯域数(総帯域幅)から引くと、空の部分の帯域数(面積)がわかる。
【0023】
図5は、DL−burst内の構成を説明する図である。
DL−burstは、burst分設けられており、各burstのDL−burstには、そのburstに収容される全ての端末の下りデータが格納されている。
【0024】
図6は、端末側で行う、本発明の実施形態に従った処理フローである。
ステップS10において、音声通信なら数kbps、ストリーミングなら10Mbps等のように、自端末の使用予定帯域数を使用者が任意に設定しておく。ステップS11において、通信しようとしている基地局が使用しているセグメントのフレームの面積計算のために、DL−MAPからパラメータを抽出する。セグメントとは、OFDMAの全帯域内の、ある基地局に割り振られた帯域のことを言う。ステップS12において、得られたパラメータからサブチャネル数×シンボル数より、セグメントの面積を計算する。次に、ステップS13において、DL−MAP内に入れられているburstの個数分ステップS14とS15を行うループを始める。ステップS14において、DL−MAPから図3で示すパラメータを取り出し、1つのburstについてのDL−burstの面積を求める。ステップS15において、求めたDL−burstの面積を使用帯域に加算する。ステップS13で、burst数分の処理が終わったと判断したら、ステップS16において、使用帯域数の数秒間の平均値を計算する。ステップS17において、数秒間経過したか否かを判断する。経過していない場合には、ステップS13に戻る。ステップS17において、数秒間経過したと判断した場合には、ステップS18に進む。ここで、平均を取る時間の長さは、ここでは数秒間としているが、具体的な秒数については、当業者が適宜決定すべきものである。ステップS18においては、自端末使用予定帯域数が、セグメント面積から使用帯域の平均値を引いたものより小さいか否かを判断する。ステップS18の判断がNoの場合には、ステップS21において、移動端末の表示部に現状の局内端末数と使用中の帯域数を表示して、処理を終了する。ステップS18の判断がYesの場合には、ステップS19において、初期レンジング以降の動作を開始し、ステップS20において、ネットワークエントリを完了し、無線通信サービスを開始する。
【0025】
図7は、本発明の実施形態に従った、ネットワークエントリシーケンスを説明するシーケンス図である。
【0026】
基地局は、5ms毎に、自セル内の端末に向かってフレームを送出する。最初、ダウンリンク(DL)フレームが送られる。端末では、DLフレームを受信すると、シンクロナイゼーション(基地局と端末との同期化)を行い(1)、フレームデータのデコードを可能とする。次に、本発明の実施形態に従い、DLフレームを解析し、利用可能帯域を判断し、端末が要求するサービスが利用可能か否かを判断する。利用可能な場合には、以下のシーケンスを実行する。利用可能でない場合には、その基地局とは通信を行わない。
【0027】
まず、端末と基地局との間で、初期レンジング処理を行う(2)。これは、基地局、端末間での送信電力等の調整制御処理である。次に、基地局と端末の間で、ベーシックキャパビリティの取得を行う(3)。すなわち、基地局、端末間の物理層の能力(送信電力、FECなど)を相互に交換する。次に、基地局、端末それぞれが、相手から送られてくるデータを復号化できるようにするために、認証シーケンスを行い(4)、復号鍵を交換する。次に、端末は、端末MAC層関連機能を基地局に通知し、正式な接続IDを基地局から通知してもらう(5)。そして、次に、IPアドレスを取得し(6)、ユーザデータ交換のためのコネクション制御、QOS制御などのサービスフロー制御を行って(7)、通信サービスを開始する。
【0028】
このように、本発明実施形態では、(2)以下のシーケンスは、端末が所望のサービスを受けられる場合にのみ走るので、所望のサービスを受けられない場合に、無駄に、(2)以下のシーケンスを走らせて、余分な電力を消費してしまうことがない。
【0029】
図8は、移動端末の表示画面への表示例を示す図である。
図8(a)は、従来の移動端末の表示画面への表示例である。従来では、移動端末の動作に関する表示は、基本的に、充電状態の表示15と電波受信強度の表示16のみである。本発明の実施形態では、図8(b)のように、充電状態の表示15、電波受信強度の表示16に加え、基地局内で使用されている帯域量の表示17と、基地局内で現在利用されている端末数の表示18を行う。帯域量の表示17では、たとえば、図8(b)の場合、現在100Mbpsの帯域容量で、40Mbpsまで使用されているなどの表示が行われる。端末数の表示18は、DL−burst内の使用端末数の情報を全てのburstについて合計して、現在利用されている端末数を表示する。
【符号の説明】
【0030】
1 RF受信部
2 フレームデータ抽出部
3 セグメント内使用可能最大帯域演算部
4 他端末使用帯域演算部
5 使用可能帯域判定部
6 基地局−端末間ネットワークエントリシーケンス管理部
7 管理情報表示部
8 RF送信部
9 基地局
10 移動端末
11 利用者要求帯域記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局と無線通信より通信を行う通信装置において、
自通信装置が利用したい帯域幅を設定する利用帯域幅設定手段と、
基地局からの、定期的な間隔で送信されるダウンリンクデータのヘッダから抽出される、該基地局の使用する総帯域幅と、現在基地局に収容されている端末との通信に使用されている使用帯域幅とから、空き帯域幅を演算する空き帯域幅演算手段と、
自通信装置が利用したい帯域幅が該空き帯域幅以下か否かを判断する判断手段と、
自通信装置が利用したい帯域幅が該空き帯域幅以下場合に、基地局に対して利用したい帯域幅のネットワーク登録処理を行う登録手段と、
を備え、
該基地局から該ダウンリンクデータを受信した場合には、該通信装置は、該ダウンリンクデータの同期処理と復号処理を行い、
利用したい帯域幅が登録されたときは、該基地局と通信するために、該同期処理と該復号処理の後、該通信装置は、該基地局と該通信装置間の送信パワーの調整制御処理を含む発信シーケンスを開始し、利用したい帯域幅が登録されていない場合には、該通信装置は、該発信シーケンスを開始することなく、該通信装置と該基地局間の接続を切断することを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記基地局と、直交周波数分割多重方式による通信を行うことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記基地局が使用する帯域は、符号化方法の異なる複数の帯域から構成されることを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記使用帯域幅は、使用されているサブチャネル数とシンボル数の積を前記複数の帯域について加算した値で与えられることを特徴とする請求項3に記載の通信装置。
【請求項5】
前記直交周波数分割多重方式による通信を行うシステムは、WiMAX通信システムであることを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
【請求項6】
前記基地局からのダウンリンクデータのヘッダから、該基地局に収容されている端末数を取得する端末数取得手段と、
利用者に、該端末数と、前記使用帯域幅とを通知する通知手段と、
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項7】
自通信装置が利用したい帯域幅が、前記空き帯域幅より大きい場合には、利用者に、通信が不可能であることを通知することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項8】
前記使用帯域幅は、所定時間にわたって平均されることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項9】
基地局と無線通信より通信を行う通信装置の制御方法において、
自通信装置が利用したい帯域幅を設定し、
基地局からの、定期的な間隔で送信されるダウンリンクデータのヘッダから抽出される、該基地局の使用する総帯域幅と、現在基地局に収容されている端末との通信に使用されている使用帯域幅とから、空き帯域幅を演算し、
自通信装置が利用したい帯域幅が該空き帯域幅以下か否かを判断し、
自通信装置が利用したい帯域幅が該空き帯域幅以下場合に、基地局に対して、利用したい帯域幅のネットワーク登録処理を行い、
該基地局から該ダウンリンクデータを受信した場合には、該ダウンリンクデータの同期処理と復号処理を行い、
利用したい帯域幅が登録された場合には、該同期処理と該復号処理の後、該基地局と通信するために、該基地局と該通信装置間の送信パワーの調整制御処理を含む発信シーケンスを開始し、
利用したい帯域幅が登録されていない場合には、該通信装置は、該発信シーケンスを開始することなく、該通信装置と該基地局間の接続を切断する、
ことを特徴とする制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−93876(P2013−93876A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−281620(P2012−281620)
【出願日】平成24年12月25日(2012.12.25)
【分割の表示】特願2007−163805(P2007−163805)の分割
【原出願日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【出願人】(308014341)富士通セミコンダクター株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】