説明

床タイル

【課題】複数の色が選択できるタイルの提供。
【解決手段】モジュール化されたプラスチック製の床タイル102は、第一のポリマー化合物のタイル本体104と、そのタイル本体上に第二のポリマー化合物でオーバーモールドされた装備とを有している。これらポリマー化合物は、硬度及び/又は色において互いに異なる。装備は、上面の隆起したクッション部材106及び/又は下面から下方に延びる支持部材の中心部材上の皮膜を含む。上面のクッション部材は、貫通穴を介して下面から射出成形される。タイルの側端部には、干渉によってループに適合するラッチが提供されている。係合するタイルエッジ同士に圧縮力を付与するためにループは撓む。タイルはオーバーモールドされた周辺封止部を含むものとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
車庫の床、スポーツ用グラウンドの表面、屋外の地表、その他の基材(substrate)の表面を覆って敷設される従来型のモジュール化された(寸法又は機能が規格化されている部品単位で構成された、modular)射出成形されたタイルが知られている。一般的に、これらのタイルは12インチ平方(約30センチメートル平方)から13インチ平方(約33センチメートル平方)の寸法であり、手作業によって組み合わされたり取り外されたりする。これらタイルに共通な一つの特徴は、道具をほとんど、あるいは全く利用せずに、それぞれのタイルに成形されている雄型の連結部と雌型の連結部とを活用してそれらタイルを一回のスナップ式(掛け留め、snap)動作で接続して目的の形状にすることができることである。
【背景技術】
【0002】
従来の一枚タイルは、例えば黒一色または赤一色のような単色の均一な色彩を有して成形されている。一般的に消費者は、異なる色のタイルを別々に選択することができる。しばしば消費者または施工者は特定の床を美しい模様に組み立てるために複数の色を選択する。しかしながら、タイル毎に複数の識別可能な色を有する射出成形によるプラスチック製タイルの製造は困難であり、今日に至るまで消費者に受け入れられるようなこの種のタイルは存在しなかった。
【0003】
多くの従来のモジュール化されたプラスチック製タイル(合成樹脂製のタイル)は、床の本来の位置から容易に取り除かれるため(特に車輪のついた乗り物がその上を上り下りして走行する際)、基材としてゴムシートなどを必要とする。従って、大きな横方向への移動力がタイルに作用するような状況で利用され、基材としての滑り止めシートを必要としない床タイルの提供が望まれている。
【0004】
以前より緩衝特性を有したプラスチック製のモジュール化されたタイルを製造する試みが為されてきた。米国特許出願公開公報第2009/0031658A1号は、複数の予め成型されているゴム製の挿入物を有する、モジュール化されたスポーツ用の床タイルを開示する。成形後、このタイルは成形プラスチック製の基材内の受け穴の中に物理的に挿入される。一つの実施形態では、それぞれのゴム製の挿入物は、周囲の床面から立ち上がった表面を有する。それぞれのゴム製の挿入物の本体はプラスチック製の基材または土台を通過して延びており、その底部の下側に大きく突き出る。ゴム製の挿入物はスポーツをする人がその上に立ったときに選択的に(場所が)圧迫されて緩衝効果を提供する。しかし、これらの挿入物を別々に成形し、バリ(型の合わせ目からのはみ出し物、flash)を除去し、プラスチック製タイルの基材の受け穴へ個別に物理的に挿入するには長時間を要し、得られるタイルの製造コストを上昇させると考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開公報第2009/0031658A1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、大きな荷重を支えることができ、滑り止め機能を有し、効率的に組み合わせ可能であり、タイル毎に複数の色が提供でき、製造が容易で安価なモジュール化されたプラスチック製タイルの需要が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面によれば、複数のタイル状のものを含んで床面を構成するために用いられるモジュール化された床タイルが提供される。第一のポリマー化合物がタイル本体を成形するために使用される。タイル本体は、その上面から全体的な下面(大まかな下面、general lower surface)に垂れ下がる(延びる、depend from)複数の貫通穴を有する。その硬度(固化時)及び/又は色が第一のポリマー化合物のものとは異なる第二のポリマー化合物が、タイル本体の上面に配置される少なくとも1つのクッション部材(パッド、pad)を成形するために使用され、さらに、第二のポリマー化合物はタイル本体の全体的な下面から下方に延出する支持部材の少なくとも一つの部分を形成するために使用される。支持部材のその部分とタイル本体の上面に形成されたクッション部材は連続相で成形され、貫通穴を通して互いにつながっている。好適には、このタイルはその上面に多数のそのようなクッション部材と、下面から下方に延びる多数のそのような支持部材とを有している。これらクッション部材と支持部材の一部分のグループ(群、group)は、第二のポリマー化合物によって、連続相で同時に成形される。
【0008】
本発明の異なる側面として、相対的に硬質である(硬度、剛性が高い)第一のポリマー化合物により成形された本体を有する、モジュール化された床タイルは、それぞれがタイル本体の全体的な下面によって決定される面から下方に延出する複数の支持部材の中心部材(コア、core)を含む。固化時に第一のポリマー化合物よりも軟らかい第二のポリマー化合物で成形された皮膜(スキン、skin)は支持部材の中心部材の底部および側部の少なくとも一部に接着する。好適には、これら中心部材は互いに横方向に分離されている。一実施形態においては、一群の支持部材は、それらの皮膜を連続相で結合させている。
【0009】
本発明の更なる別の側面では、モジュール化されたタイルの本体は、第一のポリマー化合物で成形される。複数の隆起したクッション部材が、第一のポリマー化合物とは異なる第二のポリマー化合物を使用してタイル本体の上面にオーバーモールド成型(多重構造成型、overmold)される。それぞれの隆起したクッション部材は、滑らかな表面を提供し、通常のタイル本体の全体的な上面よりも上方に位置するクラッシュリング(圧搾環、衝撃用環状物、crush ring)によって、側面(横方向、laterally)を囲まれている。これらクラッシュリングは、第二のポリマー化合物のはみ出しを遮断する。
【0010】
本発明の別の側面では、モジュール化されたタイルの本体は、第一のポリマー化合物で成形され、水平なウェブ(クモの巣状の構造物、web)と、そのウェブの全体的な下面から下方に延びるように形成された少なくとも一つの支持部材の部分とを含む。クラッシュパッド(衝撃用クッション部材、crush pad)がウェブの下面の一部分として形成され、支持部材に側方(横方向)で隣接し、支持部材を包囲する。そのクラッシュパッドは、滑らかな水平面を有しており、その水平面はウェブの全体的な下面よりも下方に提供される。支持部材は、第二のポリマー化合物でオーバーモールドされて完成する。これは固化時に固化状態である第一のポリマー化合物よりも軟らかい。クラッシュパッドは、第二のポリマー化合物を遮断して第二のポリマー化合物のバリ、はみだしを防止するために使用される。
【0011】
本発明の別の実施形態では、複数のモジュール化されたタイルによって構成される床面に使用されるように提供されるモジュール化されたタイルは、第一のポリマー化合物で成形された水平なウェブを備えたタイル本体を有している。固化時には、固化した第一のポリマー化合物よりも弾力性がある第二のポリマー化合物が、周辺封止部を提供するように水平なウェブの側端部上にオーバーモールドされる。
【0012】
本発明の別な側面では、このようなタイルによる床表面を構成するために使用されるモジュール化された床タイルが提供される。これらタイルには第一のタイルおよび第二のタイルが含まれる。タイル本体はポリマー化合物で成形されており、実質的に水平で平坦なウェブを有する。このウェブは、互いに相補的な第一のエッジ面(側端面)と第二のエッジ面とを含んだ複数のエッジ面を有しており、第一のタイルの第一のエッジ面は第二のタイルの第二のエッジ面と結合する。これらのエッジ面は、水平なウェブの上面および下面に対して直角であることができるがそれは必須ではなく、また平坦に形成できるがそれは必須ではない。
【0013】
それぞれの第一のエッジ面は、エッジ面自体に対応している少なくとも一つのラッチ(掛け金状部、latch)を有する。このラッチは、ウェブの全体的な下面から下方に延びている。このラッチは、第一のエッジ面から横方向内側にむかう方向にずれた横方向の内向面を有している。この内向面の先端(特定箇所、ポイント、point)が、所定の最内側の境界領域に配置されている。それぞれの第二のエッジ面は、エッジ面自体に対応している少なくとも一つのループ(環状部、loop)を有している。このループは、第二のエッジ面を越えて横方向の外側に延びている。このループの内側のループ表面は、その最外側の境界領域に先端を含んでいる。第一のタイルと第二のタイルとが連結されるとき、第一のタイルのラッチは第二のタイルのループの中に収容される。ラッチの内向面の最内側の境界領域と、内側のループ表面の最外側の境界領域との間の干渉(interference)は、ループを弾性的に撓ませ、第一のタイルの第一のエッジ面と第二のタイルの第二のエッジ面とを共に偏らせる(斜めにする、バイアスをかける、bias)。
【0014】
好適には、ラッチの内向面は横方向の内側方向に凸状であり、ループの内側表面は凹状である。さらに好適には、ループの長さ方向に沿った干渉が非線形性を有する(直線的ではない、nonlinear)ように、ラッチの凸である程度(degree of convexity)は、ループの凹である程度(degree of concavity)よりも大きい。さらに、ループの内側表面の最外側の境界領域(好適には長さ方向の中央部)により干渉が発生し、この最外側の境界領域からの、内側表面に沿った変位の関数(function)として、干渉が減少する。この非線形な干渉は、タイル本体に対するループの取付け位置への応力を減少させ、ループの不具合を緩和する。
【0015】
一つの実施形態では、ループ構造の中へのラッチの進入は、第二のエッジ面と平行であるが横方向の内側に離れている切り溝(アンダーカット、undercut)を形成することでなされる。この切り溝は、ループの取付け位置との間を通過して、タイルの残り部分にまで延びる。この切り溝はラッチが第二のエッジ面を滑らかに動くときに、横方向の内側に撓むフランジ(縁部、flange)を提供する。これにより、ループの応力の一部を緩和し、ラッチのループ構造体とのさらに確実な係合が提供される。一つの実施形態では、フランジの下面は、タイルのウェブの全体的な下面から解放されるか又は上方に変位して、これによりラッチの収容ループ内への過度の動作状態(overdrive)を助ける。さらにラッチの内向面には平坦な面あるいは傾斜面が提供され、ループの上方と内側の角に対するカム(回転運動を往復運動に変える作用、cam)が提供される。
【0016】
本発明の更なる面では、プラスチック製のモジュール化された床タイルの製造方法は、固化時に相対的に硬質である第一のポリマー化合物でなるタイル本体を成形し、続いて、固化時に第一のポリマー化合物ほど硬質ではない第二のポリマー化合物によって複数のクッション部材をタイル本体の上面にオーバーモールドする工程を備えている。好適には、タイル本体の上面からその下面にまで延びる貫通穴がタイル本体に提供され、第二のポリマー化合物がタイル本体の下面に隣接した位置に射出され、それら貫通穴を貫流し、タイル本体の上面に一群のクッション部材の各々を形成する。さらに好適には、ランナー(湯道、溶融物を鋳型に導くための通路、runner)が、共通の充填ポイント(充填位置、fill point)を、一群のそれら貫通穴に接続している。さらに好適には、ランナーは、クッション部材一つあたり一つが提供される。代替的な実施形態では、第二のポリマー化合物は、タイル本体の上面に隣接した位置に射出され、注ぎ口(ゲート、gate)を通過してタイル本体の下面に流れ、上面の貫通穴に戻り、上面にクッション部材を形成する。
【0017】
本発明の別の方法では、タイルの本体は、第一のポリマー化合物で成形され、タイル本体の全体的な下面から下方に垂れ下がる複数の支持部材の中心部材を含む。固化時に固化状態の第一のポリマー化合物よりも軟らかくなる第二のポリマー化合物が、中心部材の上に皮膜をオーバーモールドするのに使用される。好適には、中心部材と皮膜は、完全に完成した包括的な支持部材を構成する。ランナーは、複合材である支持部材のそれぞれを、共通の充填ポイントと接続するように形成することができる。さらに、タイル本体は、そのようなランナーと連通する複数の貫通穴を含み、これにより支持部材の皮膜が支持部材の中心部材上にオーバーモールドされるのと同時にタイル本体の上面に複数のクッション部材を形成するために、第二のポリマー化合物を使用することができる。バリの形成を防止するために、好適には、上表面のクッション部材と、下面の支持部材とに、横方向を包囲するクラッシュリング若しくはクラッシュパッドが提供される。一つの実施形態では、ランナーは、それぞれの一群のクッション部材および中心部材のためにタイル本体の下面に隣接して提供されている、共通の充填ポイントと連通している。別なる実施形態では、注ぎ口が形成されており、この注ぎ口はタイル本体の上面から下面にまで延び、第二のポリマー化合物は上面に隣接する位置に導入される。この実施形態では、第二のポリマー化合物は、この注ぎ口を通過してタイル本体の下面にまで流れ、そこからランナーを通過して、下面に支持部材の皮膜を形成し、さらにクッション部材の貫通穴を通過し、タイル本体の上面に隆起したクッション部材を形成する。
【0018】
本発明は第一の技術的に有利な点を提供する。すなわち、プラスチック製タイルを、異なる強度、異なるデュロメーター(硬度測定計)の測定値及び/又は複数の異なる色を有した二種類のポリマー化合物を材料として製造することができる。好適にはツーショット射出成形の工程で製造されるために、第二のポリマー化合物によるバリの形成は回避でき、タイルの上面で第二のポリマー化合物により造られた明確な輪郭を有する形状が提供され、美観を備えた商業的に高価値である製品が提供される。もし第一のポリマー化合物と第二のポリマー化合物とが、相互の良好な接着性を考慮して選択された場合には、タイルは、車両によって課されるような種類の負荷を支持ことができ、同時に下面に滑り止め特性を提供する、重量支持部材をさらに有することができる。上面の滑り止めクッション部材と下面の滑り止め部材は、射出成形工程の第二のショットによって、簡単、迅速並び比較的安価に提供される。本発明のラッチとループとは、横方向の偏った力の影響下にて隣接したタイル同士を強固に結合した状態で保持するという更なる技術的に有利な点を提供する。
【0019】
図面の簡単な説明
本発明のこれらの特徴、他の特徴、並びに有利な点は、以下の詳細な説明により理解することが可能である。詳細な説明においては、符号は部品のように表示される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、床表面の一部に組み込まれた状態である本発明による4枚のモジュール化された床タイルの等角投影図である。
【図2】図2は、図1に示されたモジュール化された床タイルの一つの、表側の等角投影図である。
【図3】図3は、図2に示されたモジュール化された床タイルの裏側の図である。
【図4】図4は、図3に示された床タイルの裏側の詳細を示す等角投影図であり、第二のポリマー化合物でオーバーモールドされる前のタイル本体を図示する。
【図5】図5は、オーバーモールドの終了後の図4で示すタイル領域の等角投影図である。
【図6】図6は、本発明によるタイルの、オーバーモールドの前の貫流穴とクラッシュリングとを示す上面の詳細図である。
【図7】図7は、上面のクッション部材がオーバーモールドされた後の図6で示すタイル領域の詳細図である。
【図8】図8は、支持部材の内部構造を示す、2枚の隣接したタイルの断面の拡大図である。
【図9】図9は、タイルの下面と上面のオーバーモールドされた装備同士の関係を示すタイルの断面の拡大図である。
【図10】図10は、本発明によるタイルの底面の拡大図である。
【図11】図11は、組み合わされた状態である2枚のタイルの断面の拡大図である。
【図12】図12は、協働するループとラッチの構造部分で切断した、2枚の結合したタイルの断面の拡大図である。
【図13】図13は、本発明に係るラッチとループの間の非線形である干渉を示す図である。
【図14】図14は、本発明による製造工程のステップを図示する模式化されたフロー図である。
【図15】図15は、本発明の第二の実施形態による、周辺封止部のオーバーモールド前の状態におけるタイル本体の角部の等角投影された拡大図である。
【図16】図16は、オーバーモールド後の図15で示すタイル本体のコーナ部を図示する。
【図17】図17は、図16で示すタイルの側端部を通る拡大断面図である。
【図18】図18は、2つの協調する周辺封止部を通る隣接したタイルの結合している側端部を図示する断面の拡大図である。
【図19】図19は、本発明の第三の実施形態によるタイルであって、第二のポリマー化合物がタイルの上面の注ぎ口に射出されている状態の概略等角投影図である。
【図20】図20は、本発明の第四の実施形態によるモジュール化された床タイル上部の等角投影図である。
【図21】図21は、本発明の第五の実施形態による2枚のタイルの断面の拡大図である。
【図22】図22は、協働するループとラッチの構造部分で切断した、図21に示す2枚の結合したタイルの断面の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
詳細な説明
本発明のモジュール化されたタイルは、床表面を形成するために使用することができる。その代表的な部分100が、図1に図示されている。この図示された実施形態では、床表面100は、色以外は同一である第一の床タイルAと第二の床タイルBを含んだタイル102でなる。床タイル102Aは、それぞれ第一のポリマー化合物で射出成形されたタイル本体104を有する。好適には、第一のポリマー化合物は、固化時に相対的に硬質であり、ポリプロピレンと高分子ポリエチレンとを含んだポリオレフィン類、硬質熱可塑性ポリウレタン(TPU)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)および硬質ポリ塩化ビニル(PVC)からなる一群から選択することができる。第一のポリマー化合物は、さらに、表面平坦性の達成を助けるための例えばタルク(滑石、雲母)のような充填剤、および顔料を含むことができる。床タイル102Bは、タイル本体104を有しており、タイル本体104は、好適には、顔料と着色料の選択を除いてタイル102Aのタイル本体104と同一であるポリマー化合物でなる。各々の床タイル102は、好適にはその上面108に、隆起したクッション部材106の配列を有する。好適にはその上面108に間隔をあけて離れて提供されているクッション部材106は、第一のポリマー化合物とは異なる特性を備えた第二のポリマー化合物を使用して上面108にオーバーモールドされる。
【0022】
第一のポリマー化合物と第二のポリマー化合物との違いには、色及び/又は硬度が含まれることができる。一つの実施形態では、第二のポリマー化合物は、一旦固化された時、一旦固化された時の第一のポリマー化合物よりも軟らかくて剛性が低く、大抵の物体に対して第一のポリマー化合物よりも摩擦係数が高い。もう一つの実施形態では、固化した時の第一のポリマー化合物と第二のポリマー化合物とは、硬度はほぼ同じであるが、色は大幅に異なる。第三の実施形態では、第二のポリマー化合物の硬度(一旦固化されたとき)の硬度は第一のポリマー化合物の硬度よりも大きい。好適な実施形態では、第二のポリマー化合物はスチレンエチレンブタジエンスチレン系の熱可塑性エラストマー(SEBS TPE)、その他のTPE、軟質TPU、または軟質PVCからなる一群の物質から選択できる。第一のポリマー化合物の主ポリマーとしてのポリプロピレンと、第二のポリマー化合物の主ポリマーとしてのSEBS TPEは特に好適であり、相互に良好な接着性を有している。
【0023】
本発明の一つの美的な利点は、第一のポリマー化合物と第二のポリマー化合物が対照的な色で提供可能なことであり、本発明で利用される成形技術によって、クッション部材106は上面108とは異なる彩色が可能であり、明確で商業的に高価値である外観を提供することができる。
【0024】
タイル102の上側の等角投影図が図2に提供されている。タイル102のタイル本体104の主要部は、複数の側端部202と204を有する実質的に水平で平坦なウェブ200(クモの巣状の構造物200)である。ウェブの側端部202と204のそれぞれは、上面108から下面(図2において図示されない)に向かって下方に垂れ下がる。図2で示す実施形態では、側端部202と204は上面108に対して垂直であり、平坦であり、互いに直交する。しかし、タイル102と側端部202と204とは、他の形状をとることも可能である。例えば、タイル102は六角形であっても三角形であっても構わず、側端部202と204は直線である代わりに波形または湾曲していてもよい。側端部202と204とは、図示したように平坦である代わりに、階段状であっても、また舌状部とこれに対応する形状の溝部とを有する形状とすることもできる(横方向の端部が階段状である実施形態を図示する図15と図16参照)。しかし、隣接したタイルが結合されると、側端部202と204が密着して結合するように、各ウェブの側端部202の形状と輪郭とは、各ウェブのエッジ204の形状と輪郭とに対して相補的なものであることが望ましい。
【0025】
図示した実施形態は、縦横が約12インチ(約30センチ)の四角形の面上に配置された64個の隆起したクッション部材106の平面配列を有する。代替的には、たった1個のクッション部材106を有することができる。好適には、この場合のクッション部材106はさらに大型で、可能ならば長く伸びて分岐した形状であったり、及び/又はまがりくねった波状であってよい。以下で説明するような手法でタイル102のサブユニットを切り取り(整合、trim)可能とし、切り取り処理されたタイル102に美観的に優れた外観を維持させるために、規則正しい(定型)パターンのクッション部材106を用意することが好ましい。図示されるクッション部材106は、コーナに丸みを帯びた正方形状であるが、円形、楕円形、六角形、三角形、あるいは特徴的なロゴや、その他の形状をとることができる。
【0026】
第一の側端部202は、それぞれ少なくとも1個、好適には数個のラッチ206を備えている。第二の側端部204はそれぞれ少なくとも1個、好適には数個のループ208を備えている。好適には、第一の側端部202に沿って離れた位置関係で分布されたラッチ206の数は、ループ208の数および位置に一致する。ここでループ208はそれぞれの第二の側端部204に沿って同様に離れた位置関係で分布されている。図示された実施形態では、ラッチ206は下方に押され、ループ208内にスナップ式に掛け留めされる。この作用を以下で詳細に説明する。
【0027】
図3で示すように、タイル102の底面図(裏面の図)には支持部材302の16個のグループ300を見ることができる。本発明の一つの実施形態によれば、支持部材302は、TPEを含む相対的に軟質であるポリマー化合物の皮膜304によって部分的に形成されており、ポリプロピレン系化合物または他の相対的に硬質であるポリマー化合物によってタイル本体104の一部として成形された中心部材を有する。一部の支持部材302は環状であり、中央が空状態である四角形状である。各グループ300の他の支持部材302は短い直線状部材である。支持部材に関してはさらに以下で詳細に説明する。好適には、全体的な下面306は、下面から下方に垂れ下がった、TPEや他の軟質ポリマー皮膜を有していない複数の長形で硬質の支持用リブ(畝体、rib)308も有する。支持用リブは、タイル本体104のウェブ200と一体的に成形されている。
【0028】
図示した実施形態では、硬質の支持用リブ308は、丸みを帯びた正方形の部分的な輪郭が形成されている。それぞれのリブ308は、支持部材302のグループ300の1つを含む。硬質の支持用リブ308は、一以上のリブが支持部材302のどのグループ300からもさほど離れていないように配置される。これは、硬質の支持用リブ308にタイル102の上面108に課される重量物体(車両等)のほとんどの荷重を受容させることを許容する。
【0029】
長く伸長した形状の支持用リブ308は、直線溝310を定義し、その境界を画す。その1組は、タイル102の長さ方向(縦方向)に位置合わせ(整合)されており、別の組はそれらに直交し、タイル102の横方向に位置合わせされている。直線溝310は支持部材のグループ300および(上面において)クッション部材106の中を通過するのではなく、それらの間に配置される。これで縦方向または横方向あるいは両方向で、例えば3インチ(約7.6センチメートル)またはタイル102の縦または横の25%程度の所定の増分値で、タイル102を分割するための、切り取りのガイド線が消費者に提供される。ウェブ200が占める1つの水平面上に投影された、各直線溝310の中央線は、その中央線の両側に存在する隣接したクッション部材106の中心間を正確に二分する。直線溝310の中心線からクッション部材106の中心までの距離は、クッション部材106の1つの中心から次の隣接したクッション部材106までの距離の半分である。クッション部材106、支持部材グループ300、ラッチ206およびループ208は、中心間が3インチ(約7.6センチ)程度の規則正しいパターンで反復するため、また、クッション部材106は、それらの中で最も近いクッション部材と側端部202及び/又は204(図2参照)または直線溝310までの距離の正確に2倍だけ互いに離れているため、消費者は床表面の周囲に切り取り処理したタイルを使用することができ、床面をさらに3インチ(約7.6センチ)、6インチ(約15.2センチ)または9インチ(約22.9センチ)あるいはタイル102の縦あるいは横の25%、50%または75%だけ延長することができる。隆起したクッション部材106の規則正しいパターンと規則正しい間隔とは、切り取り処理されていないタイルから切り取り処理された周辺タイルに目立つような断絶がなく連続して、美的な外観を得ることができる。
【0030】
図4と図5はタイルの下面の詳細図であり、第二のポリマー化合物がタイル102のタイル本体104にオーバーモールドされる前後の支持部材302の1つのグループ300を図示している。図4では、複数の支持部材の中心部材400が図示されている。これはタイル本体104のほとんどを構成する実質的に水平であるウェブ200の全体的な下面306から下方に垂れ下がっている(本図では紙面の上面に延びている)。中心部材400は、支持用リブ308ほどには延び出ていない。支持用リブ308は、オーバーモールドされていない。図示されている実施形態では、支持部材302の各グループ300に4つの環状の中心部材402と、環状の中心部材402の近辺で平行な一対の組として提供されている短い直線状部材として形成されている8つの中心部材404と、が提供されている。ここでも見られるように、このグループ300には、使用時に全体的な下面306よりも少々低いクラッシュパッド406が存在する(この底面図では、クラッシュパッド406は全体的な下面306よりも少々上昇している)。クラッシュパッド406は、全部の支持部材の中心部材400に密接に隣り合って形成されており、全部の中心部材400と、支持部材同士を接続するランナー502とを横方向で取り囲んでいる。クラッシュパッド406は滑らかな表面を有するように仕上げられており(その代わりに全体的な下面306はざらざらした表面であること(粗面、texture)が可能)、製造時の「第二のショット」またはオーバーモールド工程中に第二のポリマー化合物のバリの形成を防止する遮断面(shutoff surface )として使用される。
【0031】
図5は、オーバーモールドを行った後の同じ領域を示している。第二のポリマー化合物の皮膜304は各中心部材400の底面と側面に見えており、この実施形態では支持部材302が完成する。一つの実施形態においては、皮膜304は、それぞれの中心部材400上に別々にオーバーモールドすることができるが、例示された実施形態においては、支持部材のグループ300内の皮膜304は、連続相(連続している相、continuous phase)の一部となっている。費用を節約するために、皮膜304で覆われた領域は図3と図5のように限定され、タイル本体の下面306の大半は含まない。好適には、皮膜304は、環状の中心部材402の中心やクラッシュパッド406の外側の領域を覆うようには拡がらない。横方向のランナー502は、共通の充填ポイント504を、それぞれの皮膜304に接続する。ダブルショット式射出(double-shot injection)の第二のショットとして、SEBS TPE化合物で成形された皮膜304は、好適に、ポリプロピレン化合物の中心部材400(図4)との良好な接着性を有することが知られている。完成したとき、複合支持部材302は、支持用リブ308とほぼ同じ深さとなる(ウェブ200に対して直角な方向で)。支持部材302は、ウェブ200に対してさらなる構造的支持を提供するが、同時にその上にタイルが敷設される表面をしっかりつかむ(grip)摩擦面として作用する。
【0032】
図6と図7は,オーバーモールド前と後のタイル102の上面の、類似した寸法の領域の詳細図であり、クッション部材106の1つのグループを示している。クッション部材106の1つのグループは、固化した第二のポリマー材料の連続相によって相互に接続されている。図示されている実施形態では、それぞれのオーバーモールドされたクッション部材106は、その表面が浅い凹部または収容部600内に存在する。凹部または収容部600の表面は、全体的な上面108よりも低く形成されている。それぞれの凹部600に対して、タイルのウェブ200の上面をタイルのウェブ200の下面と連絡する少なくとも1つの貫通穴602が提供される。図示した実施形態では、貫通穴は凹部600の底部の僅小な部分(約5%)である。なぜならこの好適な実施形態では、好適な第二のポリマー化合物の粘性(成形時の温度における)は充分に低く、第二のショットの温度と射出圧力は充分に高く設定されているために、タイル本体104の下方側から上方側に溶融したポリマー化合物を流すために大きな貫通穴は不要であり、且つ1つの凹部600あたりに1つを超える貫通穴も不要である。貫通穴602の寸法を限定することは、タイル102の構造的な完全性(integrity)が増加する。しかし代替的な実施形態では、貫通穴602の寸法及び/又は数を、さらに粘性が高い第二のショットポリマー化合物を利用できるように増加させることもできる。
【0033】
凹部600は、クラッシュリング604によってそれぞれ側部で包囲されている。それぞれのクラッシュリング604は、滑らかな仕上げが施されており(反対に、タイル本体104の全体的な上面108はざらざらした表面であることが望ましい)、全体的な上面108に対して相対的に少々隆起している。クラッシュリング604はクラッシュリング604の境界(confines)の外への第二のポリマー化合物によるバリの形成を妨害するために厳重なオーバーモールドの遮断物を提供する。
【0034】
図7は、オーバーモールド工程の後のタイル上面の詳細図である。第二のポリマー化合物は、タイル本体104の下面に隣接する一以上のポイントで型内に射出され、それぞれの貫通穴602を通過し、第二のショット型の内の空隙(cavity)を占有して、隆起したクッション部材106を形成する。クッション部材106の上面は、全体的な上面108より隆起しており、滑り止め面の特性を提供している。この方法論によって、タイル102の上面に加工品(artifacts)をオーバーモールドすることが回避され、さらに美的に優れた外観が得られる。
【0035】
図8は、環状の支持部材800と、直線状の支持部材802と、硬質のリブ308とを通過する、互いに結合された2枚のタイル102の断面図である。支持部材800と802を完成させているそれぞれの皮膜304は、それぞれの中心部材400と402の下端部または底面に形成された、部分810を有している。好適には、それぞれの皮膜304は、中心部材400と402の隣接した側壁の全部または一部を覆う部分812も含んでいる。
【0036】
角部が丸みを帯びた正方形または環状の支持部材800は、それぞれ、タイル102の上面108に形成された対応する隆起したクッション部材106の端部(エッジ)または横方向の縁部(lateral periphery)の形状にほぼ適応した整合状態(registration)或いは位置合わせ状態(alignment)にある。支持部材800は、特に、隆起したクッション部材106に荷重された重量を全て受けとめ、せん断応力が水平方向のウェブ200の近隣領域に展開することを防止する。支持部材800と802は、タイル102の上面108に荷重された重量の支持を支援することができ、同時にタイルがその上に置かれる基材に係合する摩擦面あるいは滑り止め面を提供する。硬質部材308は、タイル全体102に頑強な支持を提供し、TPE皮膜500への圧縮(compression)を限定する。好適には、その下面はリブ308の最下部と同一平面にある。図8は、平坦で、ウェブ200の平面に対して直角な側端部202と204の好適な断面形状も図示する。図8と図9の隣接したタイル102の構成要素は、それぞれ異なる色でよいことを示すために異なる模様で描かれている。
【0037】
図9は、2つの隆起したクッション部材106と、隆起したクッション部材106の下方でそれぞれとほぼ整合して提供されている支持部材800と、中央の充填ポイント504と、2つのランナー502と、を通過するように切断された、タイル102の一部の拡大された断面図(上下反転したもの)である。この図示された実施形態では、中央の第二のショットのポリマー化合物のための充填ポイント504は、12の支持部材800、802と、タイル102の上面108上に形成された4つの関連する隆起したクッション部材106のグループ300全体(全ての群300)の皮膜のために提供されている。この図示されている実施形態では、タイル102上に16の充填ポイント504があり、1つがそれぞれ支持部材802と関連するクッション部材106とのグループ300に、相互接続されている。代替的な実施形態では、異なる充填ポイントの一つのために使用されるポリマー化合物は、異なる色で提供することができ、上面108上に、クッション部材106の他のグループとは異なる彩色のクッション部材106のグループを形成する。
【0038】
中央の充填ポイント504は、ウェブ200の下面上でその充填ポイント504から横方向に延びる一組のランナー502によって、充填ポイント504が存在するグループ300内の支持部材800と802のそれぞれに接続されている。図示されている実施形態では、互いに直交して分かれている4本の主要なランナー502が存在する。充填ポイント504から離れたその端部で、それぞれのランナー502は3つの枝部900に枝分かれする。それら枝部は環状支持部材800と2つの両側の直線状支持部材802とにそれぞれ接続されている。ランナー502の断面から理解されるように、それぞれのランナー502の枝部900の1つは貫通穴602に連続しており、タイル102の上面108に第二のポリマー化合物のための導管(conduit)を提供する。
【0039】
図9はまた、それぞれの対応するループ208に挿入されたラッチ206を図示する。好適には、ループ208は、隣接するタイル102の硬質のリブ308の延長部として成形されている。ラッチ206は、ウェブ200と一体的に成形されており、エッジ202に隣接する2本のリブ308間の間隙に形成されている。直線状に位置合わせされたリブ要素308を非連続性としている間隙は、それらの間にラッチ206とループ208を配置させるのに充分な大きさである。
【0040】
図10は、タイル102の16分の1の部分998の底面図である。図示された部分998はタイル102の外側の角部分を占める。この角部分998は支持部材302のグループ300を囲む3本のリブ308を有している。リブ要素1000は、タイル102の端部204と整合しており、その端部からわずかに横方向内側に位置している。リブ要素1000はその左側(本図で示される場合)で連続的に湾曲しており、溝部1002の境界を形成する。リブ要素1000は、リブ部分1022の右側から連続的に湾曲して、側端部202と平行になって横方向内側に偏在し(offset)、間隙1006で終端となる部分1004を有する。リブ要素1008は、区画998の上方右側境界を形成し、側端部202と平行である部分1010と、切り取り用の溝部1014の境界の形成を補助する部分1012と、それらの間の湾曲部とを含んでいる。第三のリブ要素1016は、区画998の内側の角部分を形成し、溝部1002の形成を補助する部分1018と、溝部1014の形成を補助する部分1020と、それらの間で湾曲した移行部とを含む。
【0041】
側端部204の付近でそれに平行なリブ要素1000の一部分1022は一体的に形成されたループ208を有する。ループ208は、互いに大きく離れて対で提供されている接続部1024と1026だけによってタイル102の残りの部分と接続されている。ループ208の断面と、接続部1024と1026の間の長さは、ループ208がラッチ206と較べて相対的に柔軟となるように選択されている。ラッチ206は固い差し込み口(図示されない)でも、図示されている実施形態のものでもよく、下方に垂れ下がった内向きの膨出している(convex)壁部1028を含むことができ、その両端は下方に延びて横方向外側に面した実質的な壁部1030に接続されている。全壁部1028と壁部1030の大部分は、タイル102の下面306に取り付けられている。膨出している壁部1028と壁部1030とはいずれもループほど長くはない。これらの寸法の相違と、タイル102の残部分への取り付けの程度は、ラッチ206をループ208よりも実質的に頑丈なものとしている。それらの間の干渉により、ループ208は柔軟に撓むか拡張し、ラッチ206は実質的に変形しないであろう。
【0042】
図11は、雄型のラッチ206が隣接しているタイル102の収容のための雌型のループ208にスナップ式に掛け留めされる様子を図示している、大きな倍率で拡大した断面図である。ラッチ206の外壁1030は傾斜をつけた加工がなされた(ベベル加工またはスロープ加工がなされた、beveled or sloped)傾斜面1100を有しており、側端部204の上方の角部1102に対してカム(cam)として作用する。ラッチ206の内壁1028はベベル加工された傾斜面1104を有し、ループ208の上方内側の角部あるいは稜部1106に対してカムとして作用する。ラッチ206がループ208内へと下方向に押し込まれると、ラッチ206の内向壁1028と、ループ208との間で干渉が発生する。干渉は、ハッチングをかけられた領域1108で示される。ラッチ206の壁部1028は、ループ208よりも実質的に硬質であるため、ループ208は長手方向に弾性的に延伸し、それが取り付けられているタイル102から横方向外側に撓む(図11の右側方向)。ラッチ206が下方に充分に駆動されると、ラッチの外側の壁1030の水平方向の棚部1110(突起部1110、horizontal ledge)は、側端部204の下方角部1112を越えてスナップ留めされ、隣接したタイル102の全体的な下面306に沿って左方向に横滑り(スライド)する。この後もループ208には張力が作用している。これが結合している側端部202に対する側端部204に付勢し(バイアスをかけて)、これらの両面と、それらが一部を成すタイルとの密着した結合が提供される。図示のように、壁部1028と1030の高さ(ウェブ200の平面に対して垂直方向)は、リブ部分1022の壁部とループ208の高さよりも少々低く、ループ208にラッチ206をスナップ留めするときに一定のオーバードライブを容認する。図12はループ208と、挿入されたラッチ206を通る2つの隣接したタイルの断面図であり、これら2部材の間の干渉を活用した係合を図示している。
【0043】
図13は底面図の概略図であり、ループ208内に収容されているラッチ206を図示している。ループ208は伸張しておらず、湾曲していない状態で図示されている。図示のとおりに重なった状態で、干渉領域1108がループ208とラッチ206の内壁1028との間に存在する。この領域1108は横内側方向/横外側方向に変化する幅を有する。内壁1028は、内向面1300を有する。内向面1300は先端部1302を有している。先端部1302は最内側で、タイル本体104の側端部202から最も遠い所に存在し(図11と図12参照)、側端部202に最も近接して関連する。好適には、内向面1300は弓形であり、タイル102の中心に対して凸状となっている。内向面1300は図示よりもさらに鋭く湾曲できる。内向面1300に沿って先端部1302から(図の左側または右側に)移動するにつれて干渉領域1108の幅は減少し、最終的に干渉領域1108は内向面1300の両端部1304と1306に接近すると消滅する。好適には、ループ208の内面1308は弓状に凹形である。さらに好適には、内面1308の凹度はラッチ206の内向面1300の凸度より小さい。すなわち、内面1308は内向面1300よりも緩やかに湾曲している。このように、干渉は、取付け位置1024と1026とで最小となり、ループ208がこれら取付け位置1024と1026とで応力過剰(over-stressed)となることを防止しており、ループの不具合の可能性を減少させる。ループ208が、最も内側のラッチ壁の先端部1302の向い側である中央部で伸張して湾曲することは比較的に容易である。なぜなら、取付け位置1026または1024までの距離が長いからである。しかし、そのような伸張と湾曲に対する抵抗力は、取付け位置1024または1026に接近すると増加する。なぜなら取付け位置に接近するからである。ここで解説する干渉の程度を変えることで、取付け位置1024と1026に荷重される応力を減少させることができる。
【0044】
図14は本発明の床タイルの製造工程の概要を示すブロック図である。ステップ1400は、多くのサブステップを含む成形型の設計工程であり、そのうちの3つをここで解説する。成形型(およびそれにより製造される部品)は所定の特徴を有しておりであり、それにはサブステップ1402での貫流穴の提供が含まれる。貫流穴は、上面108に形成されたクッション部材106(図6参照)の凹部600を下面306に隣接する中央に提供された第二のポリマー化合物の充填ポイント504と連通する位置に設けられる。第二のショットのポリマー化合物はこれら貫流穴(図9の602)を利用して、クッション部材106が造られる空隙600に送られる。貫流穴602の寸法と数は、成形温度における第二のポリマー化合物の粘性と、使用される射出成形の圧力によって指定される。
【0045】
設計者はまた、サブステップ1404で、タイル102の上面108にクラッシュリング604(図6)を提供し、クラッシュパッド406(図8)をタイル102の底面306に提供する。好適にはこれら表面は平坦で滑らかであり、それらが一部を成す表面の残り部分に対して少々隆起しているか外側に存在する。クラッシュリング604とクラッシュパッド406は、第二のポリマー化合物が流れ込む領域を横方向で包囲し、第二のポリマー化合物のきれいな遮断を引き起こして、バリの形成を防止する。これは上面108では特に重要である。なぜなら、タイル102の美的外観に影響を及ぼすからである。
【0046】
サブステップ1406にて、設計者は、中央の充填ポイント504を支持部材800と802および貫通穴602と連通させるためのランナー502(図9参照)を形成する。本発明によれば、ステップ1400によってツーショット式射出成形の工程で使用されることの可能な構造物が作られる。
【0047】
成形型が射出成形機(injection molding press)に入れられ、ステップ1408において第一のショットのポリマー化合物が成形型内に注入される。上述したように、この第一のポリマー化合物は熱可塑性であり、好適には相対的に硬質で、ポリプロピレンを含むことができる。続いて、ステップ1410にて成形型が第二の射出ショットのために準備されるが、そこではさらなる成形構造物が使用され、クッション部材106の表面、皮膜304およびランナー502が定義される。引き続き、第二のショットのポリマー化合物が成形型内に注入される。これには第一のポリマー化合物とは異なる特徴を備えた第二のポリマー化合物が使用される。異なる特徴とは、さらに硬質あるいは軟質であるか、あるいはその色が異なるか、等々である。好適には、第二のポリマーはエラストマー(ゴム状弾性物質、elastomer)であり、例えば、SEBS TPEあるいは別なTPEにより構成されるものであってよい。成形ステップ1408と1410により、好適には複合的な床タイルが提供される。このタイルには、大きな総重量(車両のタイヤ等で与えられる重量)に耐えることができ、しかもその上下両表面には滑り止め特性を備えているタイル本体が含まれる。
【0048】
図15から図18は、本発明の一つの実施形態を図示する。本実施形態のオーバーモールドされた構造物は、床表面が組み立てられたときに隣接したタイルに対する封止に使用される周辺封止部を含む。図15は、タイル本体104(図2)に類似した床タイル本体1500の等角投影図であるが、ウェブ200に対して直角で、平坦ではなく階段状になっている側端部1502と1504を備えている。本図は、第一のポリマー化合物の成形後であって、オーバーモールドよりも前の状態の図である。図示されている実施形態では、階段状の側端部1502は、横方向において内側に配置された垂直面1506を有する。これは全体的な上面108から水平方向の棚部1508(horizontal shelf)に向かって下方に延びている。水平方向の棚部は垂直面1506から、横方向において外側に第二の横方向において外側に提供された垂直面1510にまで延びている。垂直面1510は水平方向の棚部1508からタイル本体1500の下面306にまで延びている。
【0049】
図示されている実施形態では、側端部1504は、側端部1502に形状が類似している。第一の横方向の内側に配置された垂直面1512は、タイル本体1500の上面108から水平方向の棚部1514にまで延びている。水平方向の棚部1514は、垂直面1512から第二の横方向の外外側に配置された垂直面1516にまで延びている。垂直面1516は、水平方向の棚部1514からタイル本体1500の下面306にまで延びている。表面1506、1508および1510は、凹部(より具体的には、階段)1518を形成する。これはその後に引き続きオーバーモールドされた周辺封止部によって占有されることになる。同様に、表面1512、1514および1516は、階段1520を形成する。これは、その後に引き続きオーバーモールドされた周辺封止部により占有されるが、好適には階段1518を占有する封止部と連続的となる。図示された本実施形態では、階段1518および1520を周辺封止部により占有できる場所として使用するが、湾曲、鉤形、および/またはタイル本体1500からの周辺封止部の剥離に対する物理的干渉を含む形状といった他の断面形状を適用することが可能である。上述したように、タイル本体1500を、例えばポリプロピレンを含むポリマーのような比較的に強靭で硬質であるポリマー化合物から成形することが望ましい。
【0050】
図16は図15に示された実施形態を図示するが、この図は、本体1500を横方向において包囲するために、周辺封止部1600が、階段1518と1520の中に少なくとも一回のオーバーモールドされた工程の後を図示している。周辺封止部1600の形成は隆起したクッション部材106と皮膜304(図9)の形成中、形成前または形成後に実行することができ、周辺封止部1600は、その組成、硬度及び/又は色がクッション部材106および皮膜304を形成するポリマー化合物と同一または異なるポリマー化合物によって形成できる。周辺封止部1600は、SEBS TPEを含んだ物質または他のエラストマー物質によって形成されることが望ましい。
【0051】
周辺封止部1600の上面1602は、好適にはタイル本体1500の全体的な上面108と同一平面上である。タイル本体1500の一側面上では、水平面1602が垂直面1506から周辺封止部の垂直面1604にまで横方向の外側方向に延びている。水平面1604は周辺封止部の水平面1602と同一平面であるタイル本体1500の垂直面1510に遭遇するまで延びている。図17でさらに明確に図示するように、それ以外の部分では平坦である垂直面1604は、その断面が凸状である突起1606によって遮られている。
【0052】
タイル本体1500の近接した面上の、平面1602と連続的であり好適にはタイル本体1500の上面108と同一平面である、水平面1608は、垂直面1512の側端部から周辺封止部1600の垂直面1610にまで横方向の外側に延びている。上面108とほぼ垂直であって同一平面である垂直面1610は膨出している突起1612(convex bump)によって遮られている。それ以外では、平面1610は、タイル本体1500の垂直面1516と接触し、同一平面上である。平面1604および1610の接合部は90度の角部を形成している。
【0053】
図18で示すように、ラッチ206がループ208に挿入されて隣接したタイル1800が組み合わされると、ハッチング入りの干渉領域1614によって示されるように、突起1606と1612は互いに干渉する関係となる。これは、床表面で、他のタイルに対する各タイルが実質的にすきのない(watertight)周辺封止部を形成する。
【0054】
本発明の更なる実施形態が、図19で示されている。そこではタイル1900の下面306に隣接する構造体が破線で図示されている。この実施形態は図2に類似するが、第二のショットのポリマー化合物は、タイル本体104の下面306ではなくタイル本体104の上面108に導入される。クッション部材106と皮膜304のグループ300のそれぞれにおいて、注ぎ口1902がタイル本体104の上面108から下面306まで延びるように形成されている。注ぎ口1902は、下面上のランナー502と連続しており、またランナー502は同様に皮膜304、貫通穴602、及びクッション部材106が成形されている小孔600と連絡している。第二のショットの射出を行うにあたり、第二のポリマー化合物は、注ぎ口1902を通過して下面306に流れ、その後にランナー502を通って皮膜304と貫通穴602に流れ、最後にタイル本体104を通過して小孔600に戻り、クッション部材106を形成する。代替的な実施形態では、クッション部材106は除外(omit)されており、注ぎ口1902に由来する上面の点(dot)を除いて、下面306に隣接する構造のみが成形される。
【0055】
上面に第二のポリマー化合物による隆起したクッション部材を形成することなく、タイルの底面に特定の装備(certain feature)をオーバーモールドすることが可能である。このような実施形態について、その上面を、図20に示す。この実施形態では、タイル2002の上面2000全体が、第一のポリマー化合物から形成されている。上面2000はざらざらした表面を除いて特徴がない状態で形成できるが、この実施形態では、丸みを帯びた正方形、あるいは他の望ましい形状でよい装備2004は、上面2006から起立している。図示されている実施形態の底面は図3、図5、図10、図12および図13と、全く同一であってもよい。この実施形態では、タイル2002の上面と下面の間に貫通穴も注ぎ口も存在しない。この実施形態と図1から図13で示す実施形態とは、ほぼ同じ成形装置を利用して製造が可能であり、上面108および上面2000に隣接する空洞側(cavity side)の成形された挿入物を交換し、中心部材側(下面に隣接)を放置しておくことができる。この実施形態のタイルは、それが置かれる基材に対して滑り止め特性を示し、さらに優れた化学物質抵抗性および磨耗抵抗性を備え、製造コストが安い。
【0056】
図3、図5、図10、図12、図13および図20の組み合わせによって示される実施形態を考慮すると、隆起した装備2004は、タイル2002に積み重ねられる自動車またはその他の重量物からの不均衡な総重量を受け止めることができる。よって、好適には、部材800(図8)のような支持部材の一部が、いずれかの隆起した装備2004に荷重される全ての、あるいは一部の柱状の荷重(columnar load)を受け止めることが望ましい。図示されている実施形態では、それぞれの環状支持部材800(図8参照)はそれぞれの隆起した装備2004と位置がほぼ一致しており、そのため隆起した装備2004の境界(boundary)と、周囲の全体的な面2006と、の間のせん断力(shearing)に抗して作用するであろう。
【0057】
図21と図22は、本発明の第5の実施形態を図示している。ここではラッチとループの構造の変形が例示されている。この実施形態では、切り溝(アンダーカット)または深溝(トレンチ、trench)2100が、側端部204の背後(横方向の内側)に形成されているが、ただしリブ部分1022からは横方向の外側方向にあたり、ウェブ200の厚みの約50%で形成されている。切り溝2100は、壁部分1022の内側長さ方向であって、雌型ループ208の取付け位置(1024と1026、図10)の間を、側端部204と平行に延びている。切り溝2100は、外壁2106の表面2104が上面204に沿って垂直方向の下方に滑らかに動くとき、ほぼ矢印2108の方向に内側(本図では左方向)に撓み、下方に延びるフランジ2102を残す。切り溝2100の深さは、タイルをスナップ式に掛け留める際にフランジ2102が充分に曲がるように選択され、タイル本体104を成形するために使用されるポリマーの曲げ弾性率(flexural modulus)によっては図示されたものより大きくても小さくてもよいであろう。撓むフランジ2102は、ラッチ206をさらに容易にループ208内にスナップ式に挿入し、2つの隣接したタイルを接合する際にループ208に対してより小さな応力を与える。内側のラッチ壁2110は、さらに厚くすることができ、特に好適な形状に平坦化された内側の傾斜面2112を有することができる。この傾斜面は、棚部2120がフランジ2102の下方エッジ2116をすり抜けるまで、左側のタイル102Dと結合させるために右側のタイル102Cが下方に押し下げられるときに、角部1106に対してカムとして作用する。好適には、傾斜面2112は下方に延びており、ラッチ2118の最深部境界1302から横方向の外側方向に延びる。タイル102Cと102Dとがスナップ式に結合された後に、内側のラッチ壁2110と外側の雌型ループ208との間にハッチングされた干渉領域2114が残り、タイル102Cと102Dを互いに偏りのある状態(バイアス状態)あるいは互いに圧縮する接合状態に保ち、実際にはループ208の物理的位置は図21で示すものより右方向にずれるであろう。
【0058】
好適には、フランジ2102の下方エッジ2116は全体的な下面306の平面から僅かに緩和(開放、relieve)されている(または外側にずれている)。これで雄型のラッチ2118の雌型のループ208への容易な挿入が可能となり、水平方向の棚部2120が下方エッジ2116を越えてスナップ式に掛け留めされたときに明確な可聴音を発生させるであろう。
【0059】
本発明は下面と上面に滑り止め構造を備えた、モジュール化された床タイルを提供する。これら構造はツーショット式射出成形法またはオーバーモールド成形法により提供される。すなわち、第一のポリマー化合物が使用されて大きな荷重に耐える強度と剛性が提供され、第二のポリマー化合物が使用されて滑り止めの装備が提供される。この第二のポリマー化合物が第一のポリマー化合物とは異なる色であってもよく、このことで従来には存在しなかった美観的デザインが可能になる。これらモジュール化されたタイルは,ラッチとループを利用して結合される。ループは、偏った圧縮状態で(付勢力を作用させて、under biasing compression)隣接したタイルを結合状態で保持する。
【0060】
本発明の実施形態を添付の図面と上記記載によって解説したが、本発明はそれら実施形態に限定されず、添付の請求項の技術思想と範囲によってのみ限定される。
【符号の説明】
【0061】
102 タイル
104 タイル本体
106 クッション部材
108 全体的な上面
200 ウェブ
302 支持部材
304 皮膜
306 全体的な下面
406 クラッシュパッド
604 クラッシュリング
2004 装備

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のタイルを組み合わせて床面を構成するためのモジュール化された床タイルであって、
第一のポリマー化合物で成形されており、下面と全体的な上面を含む上面とを備えており且つ実質的に平面で水平なウェブを含むタイル本体と、
前記水平なウェブの上面に配置された複数の隆起したクッション部材であって、前記全体的な上面から上方に延びるようにオーバーモールドされており、前記第一のポリマー化合物とは異なる第二のポリマー化合物で成形されている隆起したクッション部材と、
を備えており、
それぞれの隆起したクッション部材は縁部を有しており、前記水平なウェブの上面に円周状のクラッシュリングが前記縁部と隣接してその周囲の横方向に延びるように形成されており、前記クラッシュリングは、前記水平なウェブの前記全体的な上面に対して上方に位置する滑らかな表面を有していることで、前記隆起したクッション部材が前記ウェブの上面にオーバーモールドされる時、前記クラッシュリングは厳重なオーバーモールドの遮断を提供して、前記第二のポリマー化合物のバリの形成を実施的に阻止することを特徴とする床タイル。
【請求項2】
それぞれのクッション部材は前記水平なウェブの上面の対応する凹部内に配置されることを特徴とする請求項1記載の床タイル。
【請求項3】
前記水平なウェブの全体的な上面は、ざらざらした表面であることを特徴とする請求項1記載の床タイル。
【請求項4】
前記第一のポリマー化合物の成形時および固化時の硬度は、それぞれ前記第二のポリマー化合物の成形時および固化時の硬度とは異なることを特徴とする請求項1記載の床タイル。
【請求項5】
前記第一のポリマー化合物の硬度は、前記第二のポリマー化合物の硬度より大きいことを特徴とする請求項4記載の床タイル。
【請求項6】
前記第一のポリマー化合物の色は、前記第二のポリマー化合物の色とは異なることを特徴とする請求項1記載の床タイル。
【請求項7】
前記第一のポリマー化合物は、ポリオレフィン、熱可塑性ポリウレタン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、およびポリ塩化ビニルで構成される群から選択されるポリマーを含んでいることを特徴とする請求項1記載の床タイル。
【請求項8】
前記第二のポリマー化合物は、熱可塑性エラストマーを含むことを特徴とする請求項1記載の床タイル。
【請求項9】
前記第二のポリマー化合物は、スチレンエチレンブチレンスチレン系の熱可塑性エラストマー、熱可塑性ポリウレタン、およびポリ塩化ビニルで構成される群から選択されるポリマーを含んでいることを特徴とする請求項1記載の床タイル。
【請求項10】
複数のタイルを組み合わせて床面を構成するためのモジュール化された床タイルであって、
第一のポリマー化合物で成形されており、上面と全体的な下面を含む下面とを備えている実質的に平坦で水平なウェブを含むタイル本体と、
前記水平なウェブの全体的な下面から垂れ下がるように下方に形成された少なくとも一つの支持部材であって、前記少なくとも一つの支持部材の少なくとも一部は、成形されて固化されたときに前記第一のポリマー化合物が成形されて固化されたときの前記第一のポリマー化合物よりも軟質である第二のポリマー化合物によってオーバーモールドされている、少なくとも1つの支持部材と、
前記少なくとも一つの支持部材に横方向で隣接して横方向を包囲するように形成されているクラッシュパッドであって、前記ウェブの全体的な下面よりも下方に滑らかな水平面を有していることで、それぞれの支持部材の少なくとも一部が前記第二のポリマー化合物でオーバーモールドされるとき、厳重なオーバーモールドの遮断を提供して、前記第二のポリマー化合物のバリの形成を阻止するクラッシュパッドと、
を備えていることを特徴とする床タイル。
【請求項11】
前記少なくとも一つの支持部材は、前記水平なウェブの全体的な下面からそれぞれ下方に垂れ下がるように形成された支持部材のグループの一つに属しており、前記グループの少なくとも一部の支持部材は前記第二のポリマー化合物でオーバーモールドされており、前記クラッシュパッドは前記グループの全ての支持部材を横方向で取り囲んでいることを特徴とする請求項10記載の床タイル。
【請求項12】
前記タイル本体の上面全体は、前記第一のポリマー化合物で成形されていることを特徴とする請求項10記載の床タイル。
【請求項13】
前記タイル本体の全体的な上面は、複数の互いに離れた起立している装備を有しており、それぞれの起立している装備に対して、少なくとも1つの支持部材がほぼ適合した整合して提供されており、前記装備が受けることによる上面の荷重は対応する支持部材に対して少なくともその一部が伝達されることを特徴とする請求項12記載の床タイル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2012−237193(P2012−237193A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−154196(P2012−154196)
【出願日】平成24年7月10日(2012.7.10)
【分割の表示】特願2012−537069(P2012−537069)の分割
【原出願日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(510124375)マクニール アイピー エルエルシー (5)
【Fターム(参考)】