説明

床材およびその取り外し方法

【課題】傷や破損が生じた場合などに取り外しが容易な床材を提供する。
【解決手段】隣り合う2辺に雄実2と雌実3が形成されてなる平面視略矩形状の床材1において、雄実の突部根元から雌実側に2.0(好ましくは8.5)〜15.5mmの位置に床材裏面側から表面側に向かう溝(4,5)が、雄実の突部上面の高さ位置から±1.5mmの範囲内の深さに形成される。施工後に床材を取り外す必要が生じたときは、取り外そうとする床材を上方に引き上げることにより、溝から雄実を含む先端側の部分を破断させ、雌実を隣接する既設床材の雄実から引き抜くことによって容易に取り外すことができる。雌実の奥部から雄実側に2.0(好ましくは8.5)〜15.5mmの位置にも同様に溝(17,18)を形成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、傷や破損が生じた場合などに取り外しが容易な床材およびその取り外し方法に関する。
【背景技術】
【0002】
床材を雄実と雌実との嵌合を介して連接施工した後に、傷や破損が生じた一枚または数枚の床材を取り外して新たな床材に取り替えることが必要となる場合がある。このような場合、従来は、取り外そうとする床材の外周縁に沿ってその内側に表面から切り込みを入れて該切り込みの内側の床材部分を取り外した後、該床材に隣接する床材との嵌合部分を取り除いていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−262815号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような従来技術によると、切り込みを形成する際や嵌合部分を取り除く際に隣接する床材を傷付けてしまうことがあった。また、切り込み形成の際に粉塵ゴミが発生し、作業環境を悪化させると共に、発生した粉塵ゴミの掃除も必要となる。床材の裏面の一部に接着剤を点状または線状に塗布することによって床下地に対する接着力を弱めた状態とすることで、床材を剥がしやすいものとすることも提案されている(特許文献1)が、このようにしても嵌合部分(特に雌実の下方突部)が邪魔になって取り外すことができず、結局は前記従来技術と同様に嵌合部分を切除しなければならない。
【0005】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、傷や破損が生じた床材の取り外しを容易にすると共に取り外しの際に粉塵ゴミなどを発生させないようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題を解決するため、本発明は、隣り合う2辺に雄実と雌実が形成されてなる平面視略矩形状の床材において、隣り合う2辺の雄実の突部根元から雌実側に2.0〜15.5mmの位置に床材裏面側から表面側に向けてそれぞれ溝が形成されることを特徴とする。各溝は、雄実の突部上面の高さ位置から±1.5mmの範囲内の深さに形成されることが好ましい。
【0007】
また、本発明は、隣り合う2辺に雄実と雌実が形成されてなる平面視略矩形状の床材において、隣り合う2辺の雄実の突部根元から雌実側に2.0〜15.5mmの位置に床材裏面側から表面側に向けてそれぞれ第一の溝が形成されると共に、他の隣り合う2辺の少なくともいずれか一方の辺の雌実の奥部から雄実側に2.0〜15.5mmの位置に床材裏面側から表面に向けて第二の溝が形成されることを特徴とする。第一の溝は雄実の突部上面の高さ位置から±1.5mmの範囲内の深さに形成されることが好ましく、第二の溝は雌実を形成する下方突部の高さ以上であって且つ上方突部の下面には至らない高さまでの深さに形成されることが好ましい。
【0008】
さらに、本発明は、このような床材を雄実と雌実との嵌合を介して連接しつつ下地材に施工した後に一の床材を取り外す方法をも提供するものであって、取り外すべき床材を上方に引き上げることにより、前記溝から雄実を含む部分を破断させて、該床材を取り外すことを特徴とする。あるいは、取り外すべき床材を上方に引き上げることにより、第一の溝から雄実を含む部分または第二の溝から雌実の下方突部を含む部分の少なくともいずれか一方を破断させて、該床材を取り外すことを特徴とする。取り外すべき床材を上方に引き上げる作業は、該床材の表面に係止用治具を取り付け、この係止用治具に工具を係止させて該床材を引き上げることによって行うことができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、傷や破損が生じた床材を取り外す場合、該床材の雄実に近い部分を上方に引き上げたときに、雄実近くに裏面側から形成された溝を起点として雄実を含む先端部分が破断されるので、床材を容易に取り外すことができる。該溝は雄実の突部根元から雌実側に2.0〜15.5mmの位置に形成される。この溝位置が雄実の突部根元に近すぎると、下地に不陸がある場合などに溝から先端側の部分が施工時に破損したり、強度が不足して基板となる合板やMDFに破損や剥離が生じたりする恐れがあるので、床材全体および雄実の強度を確保するために雄実突部根元から溝までの距離を2.0mm以上、好ましくは8.5mm以上とする。一方、この距離が15.5mmを越えると、雄実側の床材端部から離れすぎてしまい、取り外すべき床材を引き上げても破断しにくいものとなると共に、破断後に床下地上に残る部分が大きくなって除去作業が困難または煩雑になる。さらに、この溝が雄実の突部上面の高さ位置から±1.5mmの範囲内の深さに形成されることにより、取り外すべき床材を引き上げたときに雄実を含む先端部分が溝を起点としてより容易に破断させることができるものとなる。
【0010】
また、隣り合う2辺の雄実の突部根元から雌実側に2.0〜15.5mmの位置に床材裏面側から表面側に向けてそれぞれ第一の溝が形成されると共に、他の隣り合う2辺の少なくともいずれか一方の辺の雌実の奥部から雄実側に2.0〜15.5mmの位置に床材裏面側から表面に向けて第二の溝が形成された本発明の実施形態によれば、取り外そうとする床材を上方に引き上げることによって、雄実側の先端部分だけでなく雌実側の先端部分をも同時に溝を起点として破断させることができるので、床材を容易に取り外すことができる効果がより大きく発揮される。第一の溝は雄実の突部根元から雌実側に2.0〜15.5mmの位置に形成され、第二の溝は雌実の奥部から雄実側に2.0〜15.5mmの位置に形成される。これら第一および第二の溝位置が雄実の突部根元や雌実の奥部から近すぎると、溝から先端側の部分が施工時に破損したり、強度が不足して基板となる合板やMDFに破損や剥離が生じたりする恐れがあるので、床材全体および雄実、雌実の強度を確保するために、雄実突部根元から第一の溝までの距離および雌実奥部から第二の溝までの距離をいずれも2.0mm以上、好ましくは8.5mm以上とする。一方、この距離が15.5mmを越えると、雄実/雌実側の床材端部から離れすぎてしまい、取り外すべき床材を引き上げても破断しにくいものとなると共に、破断後に床下地上に残る部分が大きくなって除去作業が困難または煩雑になる。さらに、第一の溝が雄実の突部上面の高さ位置から±1.5mmの範囲内の深さに形成され、また、第二の溝が床材裏面から雌実を形成する下方突部の高さ以上であって且つ上方突部の下面には至らない高さまでの深さに形成されることにより、取り外すべき床材を引き上げたときに雄実/雌実の先端側部分をより容易に破断させることができるものとなる。
【0011】
本発明によれば、傷や破損が生じた床材を施工後に取り外す際に、床材を引き上げるだけで床材を容易に取り外すことができ、前記従来技術のように内部に切り込みを形成する必要がないので、粉塵ゴミが発生せず、掃除の手間も要しない。
【0012】
また、床材を取り外す際に、該床材の表面に係止用治具を取り付け、この係止用治具に工具を係止させて該床材を引き上げるようにすると、スムーズに取り外し作業を行うことができ、作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態による床材の断面図(a)および雄実部拡大断面図(b)である。断面図(a)は図2A−A切断線による断面図である。
【図2】この床材の裏面図である。
【図3】この床材の施工状態平面図である。
【図4】図3B−B切断線による床材施工状態断面図である。
【図5】施工された床材を取り外すときの説明図である。
【図6】取り外した床材に代えて使用する取替用の床材の作成方法を示す説明断面図(a)およびその施工状態における雌実側の嵌合部を示す部分断面図(b)である。
【図7】本発明の他の実施形態による床材の断面図(a)および雄実部拡大断面図(b)である。断面図(a)は図8C−C切断線による断面図である。
【図8】この床材の基材裏面図である。
【図9】この床材の施工状態断面図である。
【図10】施工された床材を取り外すときの説明図である。
【図11】取り外した床材に代えて使用する取替用の床材の作成方法を示す説明断面図(a)およびその施工状態における雌実側の嵌合部を示す部分断面図(b)である。
【図12】本発明のさらに他の実施形態による床材の断面図(a)。雄実部拡大断面図(b)および雌実部拡大断面図(c)である。断面図(a)は図13D−D切断線による断面図である。
【図13】この床材の裏面図である。
【図14】この床材の施工状態断面図である。
【図15】施工された床材を取り外すときの説明図である。
【図16】本発明のさらに他の実施形態による床材の裏面図である。
【図17】本発明のさらに他の実施形態による床材の裏面図である。
【図18】床材を取り外す際に使用される係止用治具の斜視図である。
【図19】この係止用治具を取り外すべき床材に取り付ける際の作業を説明する斜視図である。
【図20】この係止用治具が取り付けられた状態の部分断面図である。
【図21】この係止用治具にバールを当てて床材を引き上げる際の作業を説明する斜視図である。
【図22】図21と同様の作業を説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に実施例を挙げて本発明を詳述するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載によって定義される発明の範囲内において様々な変形態様を取り得る。
【実施例1】
【0015】
図1には本発明の一実施形態による床材、すなわち、隣り合う2辺に本実加工による雄実2と雌実3が形成されてなる平面視略矩形状の床材1が示されている。図1は床材1の短手方向(幅方向)に沿って切断した状態の断面図であって、該短手方向の両端に長手方向全長に亘って延長するように形成された雄実2と雌実3が示されているが、長手方向(長さ方向)の両端には短手方向全長に亘って延長する同様の雄実2と雌実3が形成されている。
【0016】
床材1の材質は特に限定されるものではなく、合板や木質繊維板、OSBなどの木質基材を単独または任意組み合せてなるものや、これに高密度の軟質樹脂シート、ゴムシート、発泡樹脂シートなどのシート材を任意位置に積層させてなる積層板ないし複合板を用いることができ、施工後に引き上げたときに後述の溝4,5から雄実2を含む部分が破断される程度の剛性を有するものであれば良い。
【0017】
この床材1において、雄実2の突部根元から雌実3側に2.0(好ましくは8.5)〜15.5mmの位置に、床材1の長手方向全長に亘って延長する溝4および短手方向全長に亘って延長する溝5が形成されている(図2)。これらの溝4,5は、それぞれ床材裏面1b側から表面1a側に向かって、雄実2の突部上面2aと略同一の高さ位置(たとえば雄実突部上面2aの高さ位置から±1.5mmの範囲内)までの深さを有するものとして形成されている(図1)。溝深さは一般に1.5〜8mmの範囲内であり、例として、6mm厚の床材では2.5mm、12mm厚の床材では5.5mmの深さを有するものとして溝4,5が形成される。また、溝4,5の幅は1〜5mm程度である。溝4,5の形状は断面コ字形状のほか、断面V字形状や、断面コ字形状の奥部をV字形状に尖らせた形状などであっても良く、特に限定されるものではない。
【0018】
図3および図4はこの床材1の施工状態図であり、接着剤8(図5)を塗布した下地材6に床材1,1を配置して雄実2と雌実3との嵌合を介して連接施工される。より具体的には、既設の床材1(たとえば図4右側の床材1)の雄実2を雌実3に嵌合させながら床材1(図4中央の床材1)を接着剤を介して下地材6に取り付けた後、雄実2の突部根元付近から釘7を打ち込んで下地材6に固定する。このようにして順次に床材1を施工していく。両面テープや面ファスナーなどを床材裏面1bに取り付けて下地材6に固定しても良い。雄実2の突部上面2aおよび/または雌実3の内面に接着剤を塗布して、隣接する床材1,1同士の嵌合を強化することができる。また、釘7に代えてビスやステープルなどを用いることもある。
【0019】
なお、床材1を下地材6に施工する際に用いる接着剤8としては、ウレタン系接着剤に無機系の充填材を加えたものを使用することが好ましい。充填材を加えることにより、接着力を弱めて床材1の取り外しを容易にすることができると共に、接着剤の増量効果も得られる。充填材としては、たとえば粉状の炭酸カルシウムを用いることができる。また、床材1の層間剥離強度よりも小さい剥離強度を有する接着剤が用いられる。
【0020】
図3および図4のように施工された床材1に傷や破損が生じて新たな床材との交換のために取り外すことが必要となった場合は、図5に示すように、取り外そうとする床材1(図5中央の床材1)を上方に引き上げることにより、雄実2の突部根元付近において裏面側に所定深さに形成された溝4,5から雄実2を含む部分9を破断させ、引き上げた床材1を雄実2側に斜めに引き上げることで、雌実3を反対側の隣接床材(図5右側の床材1)の雄実2との嵌合から引き抜いて、該床材1を取り外すことができる。床材基板が厚い場合などでは雄実2側で釘7で強固に下地材6に固定されることになるが、この釘固定された雄実2側において溝4,5から先端部分9を破断させるので、容易に床材1を取り外すことができる。なお、この床材1を引き上げるための具体的作業については後述する。
【0021】
このようにして床材1を取り外した後、取り外された箇所の床下地6面に残存している接着剤8や両面テープなど、また取り外した際に発生した床材1の破片などを、ヘラなどを用いて除去する。また、破断部分9に含まれる雄実2が、隣接する床材1(図5左側の床材1)の雌実3に嵌合された状態で残置されるので、この破断部分9に打ち込まれている釘7を抜いた上で該雌実3から引き抜いて除去する。床材施工時の接着剤は周縁部を除いた中央領域において下地材6に塗布されるのが通常であり、破断部分の裏面には接着剤8が塗布されていないので、釘7を抜きさえすれば破断部分9の除去は容易である。
【0022】
取り外した床材1に代えて施工する床材としては、図6(a)の下段に例示したような雌実部形状を有する床材10を使用することができる。この取替用の床材10は、床材1の雌実下方突部3bがあらかじめ切除されている。図6(a)の例では、雌実3の奥部3aに沿った床材裏面1b位置から上方に点線で示すように刃物を入れることによって雌実下方突部3bを切除している。これにより、残された雌実上方突部3cの下方に空間3dが形成されることになる。
【0023】
この床材10は、図6(b)に示すように、床材1の取り外し後に接着剤8などを除去して平滑にされた床下地6面に接着剤を塗布し、必要に応じて同図右側に隣接する既設床材1の雄実2の突部上面にも接着剤を塗布した後、雄実2(図6(b)には図示せず)を左側に隣接する既設床材1の雌実3に嵌合し、右側に隣接する既設床材1の雄実2を雌実下方突部3b切除後の空間3dに収容するようにして雌実上方突部3cを載置することによって施工することができる。
【0024】
床材10は、雄実2の下方に嵌合される雌実下方突部3bがあらかじめ切除されて施工されるので、その施工後にさらに傷や破損が生じて新たな床材との交換のために取り外すことが必要となった場合には、雌実3側を引き上げて雄実2を左側隣接既設床材1の雌実3との嵌合から引き抜くだけで、容易に取り外すことができる。
【0025】
なお、図5では、取り外そうとする床材1を引き上げたときに溝4,5の奥面4aの高さ位置から略水平に破断して、破断部分9の上方に床材部分1cが突出状態で残るように示されているが、破断状態はこれに限られない。場合によっては、溝4,5の側面4bに沿って略上方に引き裂かれて床材部分1cが残らないように破断することもある。このような場合であっても、前述と同様に、破断部分9に打ち込まれている釘7を抜いた上で該雌実3から容易に引き抜くことができる。
【0026】
以上の説明においては、床材1を取り外す作業および取り外した床材1のスペースに取替用の床材10を施工する作業について、床材1の短手方向断面を示す図(図5,図6(b))を参照したが、床材1の長手方向断面においても同様の作業を行うことは言うまでもない。すなわち、既述および図5に示すと同様にして、床材1の短手方向に延長する雄実2側も引き上げて溝5から該雄実2を含む部分を破断させ、反対側の雌実3を隣接床材の雄実2との嵌合から引き抜くことにより、床材1を取り外す。また、既述および図6(b)に示すと同様にして、取替用の床材10の短手方向に延長する雄実2を長手方向の一方に隣接する既設床材の雌実3に嵌合させ、雌実上方突部3cを長手方向反対側に隣接する既設床材1の雄実2に被せるようにして、該取替用の床材10を施工するものである。
【実施例2】
【0027】
図7には本発明の他の実施形態による床材として、MDFなどの木質基材1の裏面1bにクッション材12が貼着されてなる防音床材11が示されている。木質基材1は実施例1の床材1と略同様の構成を有するので、同一または対応する部分ないし要素には同一の符号を付してそれらの詳細な説明を割愛する。クッション材12にはポリウレタン発泡体その他の樹脂発泡樹脂シートなどのクッション性に優れた材料が使用され、床材としての防音性を高めている。クッション材12はエポキシ系接着剤などの常用接着剤により木質基材1の裏面に貼着される。また、木質基材1の裏面には、床材取り外しの際に破断の起点となる溝4,5とは別に、木質基材1の剛性を弱めて防音性を向上させるための裏溝13が形成されている(図8)。この例では床材11の短手方向に延長する裏溝13が所定間隔で複数本形成されているが、さらに長手方向に延長する裏溝を形成しても良い。裏溝形成については従来公知であり、且つ、本発明の主題に直接関連しないので、これ以上の詳細な説明を割愛する。
【0028】
図9はこの床材11の施工状態断面図であり、接着剤8(図10)を塗布した下地材6に床材11,11を配置して雄実2と雌実3との嵌合を介して連接施工される。この施工状態も実施例1の場合と略同様であり、各床材11は木質基材1の雄実2の突部根元付近から打ち込まれた釘7などで下地材6に固定される。床材11を下地材6に施工する際に用いる接着剤についても実施例1について既述したと同様であるので、説明を省略する。
【0029】
図9のように施工された床材11に傷や破損が生じて新たな床材との交換のために取り外すことが必要となった場合の取り外し作業も既述実施形態と同様にして行うことができる。すなわち、図10に示すように、取り外そうとする床材11(図10中央の床材11)を吸盤器などを用いて上方に引き上げることにより、溝4,5から雄実2を含む部分14を破断させ、引き上げた床材11を雄実2側に斜めに引き上げることで、雌実3を反対側の隣接床材(図10右側の床材11)の雄実2との嵌合から引き抜いて、該床材11を取り外すことができる。
【0030】
この床材11は、MDFなどの木質基材1の裏面にクッション材12が貼着されてなる防音床材であって基材1の裏面には短手方向に延長する裏溝13が所定間隔で複数本形成されている。このため、長手方向に延長する溝4は裏溝13と直交することになり、溝4から雄実2側の下方部分は裏溝13によって複数区画に分断される(図8)。したがって、取り外しの際に床材11を引き上げたときに個々の区画ごとに破断が生ずることになり、より軽微な引き上げ力でも破断させることができ、取り外しをさらに容易にする。
【0031】
そして、取り外された箇所の床下地6面に残存している接着剤8や両面テープなど、また取り外した際に発生した床材11の破片などを、ヘラなどを用いて除去する。また、破断部分14に含まれる雄実2が、隣接する床材11(図10左側の床材11)の雌実3に嵌合された状態で残置されるので、この破断部分14に打ち込まれている釘7を抜いた上で該雌実3から引き抜いて除去する。既述したように、床材施工時の接着剤は周縁部を除いた中央領域において下地材6に塗布されるのが通常であり、破断部分の裏面には接着剤8が塗布されていないので、破断部分14の除去は容易である。
【0032】
取り外した床材11に代えて施工する床材としては、図11(a)の下段に例示したような雌実部形状を有する床材15を使用することができる。この取替用の床材15は、床材11の雌実下方突部3bがあらかじめ切除されている。図11(a)の例では、雌実3の奥部3aに沿った基材裏面1b位置から上方に点線で示すように刃物を入れることによって雌実下方突部3bを切除している。これにより、残された雌実上方突部3cの下方に空間3dが形成されることになる。
【0033】
この床材15は、図11(b)に示すように、床材11の取り外し後に接着剤8などを除去して平滑にされた床下地6面に接着剤を塗布し、必要に応じて同図右側に隣接する既設床材11の雄実2の突部上面にも接着剤を塗布した後、雄実2(図11(b)には図示せず)を左側に隣接する既設床材11の雌実3に嵌合し、右側隣接既設床材11の雄実2を雌実下方突部3b切除後の空間3dに収容するようにして雌実上方突部3cを載置することによって施工することができる。
【0034】
床材15は、雄実2の下方に嵌合される雌実下方突部3bがあらかじめ切除されて施工されるので、その施工後にさらに傷や破損が生じて新たな床材との交換のために取り外すことが必要となった場合には、雌実3側を引き上げて雄実2を左側隣接既設床材11の雌実3との嵌合から引き抜くだけで、容易に取り外すことができる。
【0035】
なお、図10では、取り外そうとする床材11を引き上げたときに溝4,5の奥面4aの高さ位置から略水平に破断して、破断部分14の上方に基材部分1cが突出状態で残るように示されているが、破断状態はこれに限られない。場合によっては、溝4,5の側面4bに沿って略上方に引き裂かれて基材部分1cが残らないように破断することもある。このような場合であっても、前述と同様に、破断部分14に打ち込まれている釘7を抜いた上で該雌実3から容易に引き抜くことができる。
【0036】
以上の説明においては、床材11を取り外す作業および取り外した床材11のスペースに取替用の床材15を施工する作業について、床材11の短手方向断面を示す図(図10,図11(b))を参照したが、床材11の長手方向断面においても同様の作業を行うことは言うまでもない。すなわち、既述および図10に示すと同様にして、床材11の短手方向に延長する雄実2側も引き上げて溝5から該雄実2を含む部分を破断させ、反対側の雌実3を隣接床材の雄実2との嵌合から引き抜くことにより、床材11を取り外す。また、既述および図11(b)に示すと同様にして、取替用の床材15の短手方向に延長する雄実2を長手方向の一方に隣接する既設床材の雌実3に嵌合させ、雌実上方突部3cを長手方向反対側に隣接する既設床材1の雄実2に被せるようにして、該取替用の床材10を施工するものである。
【実施例3】
【0037】
図12には本発明のさらに他の実施形態による床材として、実施例1の床材1(図1)と同様に隣り合う2辺の雄実2側に溝4,5が形成されると共に、他の隣り合う2辺の雌実3側にも同様の溝17,18が形成されてなる床材16が示されている。溝17,18が形成されている他は実施例1の床材1と同様であるので、同一または対応する部分ないし要素には同一の符号を付してそれらの詳細な説明を割愛する。
【0038】
溝17は、雌実3の奥部3aから雄実2側に2.0(好ましくは8.5)〜15.5mmの位置において、床材16の長手方向全長に亘って延長する。同様に、溝18は、雌実3の奥部3aから雄実2側に2.0(好ましくは8.5)〜15.5mmの位置において、床材16の短手方向全長に亘って延長する(図13)。溝17,18は、床材裏面16bから表面16aに向かって、雌実3の下方突部3bの高さ以上であって且つ上方突部3cの下面には至らない深さに形成される(図12)。溝深さは一般に1.5〜8mmの範囲内であり、例として、6mm厚の床材では2.5mm、12mm厚の床材では5.5mmの深さを有するものとして溝17,18が形成される。また、溝17,18の幅は1〜5mm程度である。溝17,18の形状は断面コ字形状のほか、断面V字形状や、断面コ字形状の奥部をV字形状に尖らせた形状などであっても良く、特に限定されるものではない。
【0039】
図14はこの床材16の施工状態断面図であり、接着剤(図示せず)を塗布した下地材6に床材11,11を配置して雄実2と雌実3との嵌合を介して連接施工される。この施工状態も実施例1の場合と略同様であり、各床材16は雄実2の突部根元付近から打ち込まれた釘7などで下地材6に固定される。床材16を下地材6に施工する際に用いる接着剤についても実施例1について既述したと同様であるので、説明を省略する。
【0040】
図14のように施工された床材16に傷や破損が生じて新たな床材との交換のために取り外すことが必要となった場合の取り外し方法について、図15を参照して説明する。この床材16には隣り合う2辺の雄実2,2側に溝4,5が形成されると共に他の隣り合う2辺の雌実3,3側にも溝17,18が形成されているので、実施例1,2の場合とは若干異なる取り外し方法が用いられる。すなわち、図15に示すように、取り外そうとする床材16(図15中央の床材16)を略垂直に引き上げて、雄実2側の溝4,5から雄実2を含む部分9を破断させると共に、雌実3側の溝17,18から雌実3の下方突部3bを含む部分19を破断させることにより、該床材16を取り外す。床材16を略垂直に引き上げる作業は、たとえば、床材表面16aの複数箇所(たとえば長手方向および短手方向の各両端に近い4箇所)に吸盤器を取り付け、これら吸盤器を同時に垂直に引き上げることによって行うことができる。
【0041】
このようにして床材16を取り外した後、取り外された箇所の床下地6面に残存している接着剤や両面テープなど、また取り外した際に発生した床材1の破片などを、ヘラなどを用いて除去する。また、取り外した床材16の破断部分9,19を除去する。雄実2側の破断部分9については、既述したように、この破断部分9に打ち込まれている釘7を抜いた上で隣接床材(図15左側の床材16)の雌実3から引き抜くことによって除去する。雌実3側の破断部分19は、隣接床材(図15右側の床材16)の雄実2の突部下方と床下地6との間に挟まれた状態で残置されているので、同様にヘラなどで除去する。破断部分9,19に対応する下地材6部分には接着剤が塗布されていないのが一般的であるので、これら破断部分9,19の除去は比較的容易である。
【0042】
取り外した床材16に代えて施工する床材としては、実施例1において図6(a)下段に例示したような雌実部形状を有する床材10を使用することができる。この取替用の床材10は、取り外した床材16の両側に隣接する既設床材16,16(図15右側および左側の床材16,16)の間に上方から嵌め込むようにして施工しなければならないので、雌実下方突部3bがあらかじめ切除されており、この部分に空間3dが形成されている。取替用の床材10の施工およびその後さらに必要が生じたときの取替については実施例1で既述したと同様であるので、説明を省略する。
【0043】
この実施例において上述したように床材16を略垂直上方に引き上げることにより雄実2側および雌実3側を一挙に破断させて該床材16を取り外すようにすると、雄実2と嵌合する隣接床材(図15左側の床材16)の雌実3および雌実3と勘合する隣接床材(図15右側の床材16)の雄実2に無理な力が加わることがなく、実2,3を損傷ないし破壊させることなく円滑に作業を行うことができる利点がある。
【0044】
しかしながら、この実施例においても、実施例1,2において床材1,11を取り外す場合と略同様にして、取り外そうとする床材16(図15中央の床材16)の四辺のいずれかに沿って斜め上方に引き上げて、雄実2側または雌実3側のいずれか一方を破断させた後に、残存接着剤や床材破片などを除去して、反対側の実を隣接床材の実から引き抜くことによって取り外し作業を行っても良い。この場合、雄実2側を破断させた後に雌実3を隣接床材(図15右側の床材16)の雄実2から引き抜く作業については、実施例1,2において既述および図示(図5,図10)したと同様であるので、説明を省略する。雌実3側を破断させた場合は、破断させた雌実3側を引き上げた状態で斜めにして、雄実2を隣接床材(図15左側の床材16)の雌実3から引き抜けば良い。
【0045】
なお、床材16の取り外しにおいて、雄実2側および雌実3側を一挙に破断させる場合(図15)および雌実2側のみを破断させる場合は、隣接床材(図15右側の床材16)の雄実2の突部下方に破断部分19が残るので、これを除去しなければならないが、必ずしも破断部分19をすべて除去する必要はなく、取替用の床材10を施工する際に破断部分19が邪魔にならない(言い換えれば、除去後に残存する部分が空間3dに完全に収容される)程度まで除去すれば実際上十分である。
【実施例4】
【0046】
図16には本発明のさらに他の実施形態による床材が示されている。この床材1は実施例1による床材1(特に図2参照)とほぼ同一の構成であるが、床材1の長手方向全長に亘って延長する溝4と、短手方向全長に亘って延長する溝5とで、それぞれ雄実2,2の突部根元からの形成位置を異なるものとしている点で相違している。たとえば、6mm厚MDFを基板とする床材1では、長手方向に延長する溝4を雄実2の突部根元から11mmの位置に、短手方向に延長する溝5を雄実2の突部根元から14.5mmの位置に形成し、12mm厚合板を基板とする床材1では、長手方向に延長する溝4を雄実2の突部根元から9.5mmの位置に、短手方向に延長する溝5を雄実突部根元から13mmの位置に形成することができる。このように、溝4,4の形成位置が雄実2の突部根元から2.0(好ましくは8.5)〜15.5mmの範囲内にあれば、各方向の溝の形成位置を変えても良い。A−A断面は図1と同様に表されるので図示省略する。
【実施例5】
【0047】
図17には本発明のさらに他の実施形態による床材が示されている。実施例1および実施例4による床材1ではその裏面側において隣り合う2辺の雄実2,2の突部根元から2.0〜15.5mmの位置にそれぞれ溝4,5が形成されている(特に図2参照)のに対し、この実施例の床材では、これら溝4,5に加えて、短手方向に延長する雌実3に沿って延長する溝18が形成され、床材裏面に三方の溝4,5,18が形成されている点で相違している。溝18は、雄実2の突部根元から対向する雌実3側に向けて2〜15.5mm、好ましくは8.5〜15.5mmの位置に形成される。この実施例の床材は、実施例1や実施例4の床材の変形例として、雄実2側の溝4,5に加えて一方の雌実3側にも溝18を形成して三方溝としたものに相当し、また、別の見方によれば、実施例3の床材の変形例として、実施例3の床材から長手方向に延長する雌実3に沿って延長する溝17を省略して三方溝としたものに相当する。なお、溝4,5に加えて、長手短手方向に延長する雌実3に沿って延長する溝17(図13)を形成して三方溝としても良い。
【0048】
この実施例や実施例3の床材のように、雄実2側の溝4,5に加えて雌実3側にも溝17,18をも形成して三方溝(実施例5)または四方溝(実施例3)を形成した場合、床板1を取り外そうとするときに、雄実2側において溝4,5から先端部分9(図5,図15)を破断させると共に雌実3側においても溝17および/または溝18から下方突部3bを含む先端部分19(図15)を破断させることができるので、より小さな力で容易に床材を取り外すことができるものとなる。
【実施例6】
【0049】
この実施例では、図4のように施工された床材1に傷や破損が生じて新たな床材との交換のために取り外すことが必要となった場合における具体的な取り外し作業について、図18〜図22を参照して説明する。
【0050】
この取り外し作業には、図18に示すような係止用治具20を使用する。この係止用治具20は、たとえば12mm厚の合板をカットして貼り合わせることにより250mm×75mm×24mm(厚さ)であって裏面側中央に空間21を有する形状に形成され、床材施工現場において余った合板を利用して現場調達することができる。この係止用治具20を、取り外そうとする床材1の雄実2,2に沿った2辺1d,1eの角部近くに載置して、ネジ22で該床材1に固定する(図19,図20)。このとき、ネジ22は床材1を貫通して下地材6に若干(0〜2mm程度)入り込むような深さに打ち込むと良い。
【0051】
そして、床材1の表面に取り付けた係止用治具20における空間21にバールなどの工具23を挿入して、梃子の要領で床材1を引き上げていく(図21,図22)。このとき、支点となる箇所に当て板24を置いて、取り外そうとする床材以外の床材表面に損傷を与えないようにすると良い。係止用治具20は強固に床材1に取り付けられているので、工具23を用いた引き上げ作業によって、辺1dおよび辺1eに沿って徐々に裏面側の雄実2,2の溝4,5から先端側の部分9が破断していく。実施例5のように三方溝を形成した場合や実施例3のように四方枠を形成した場合には、辺1d,1eの全長に亘ってスムーズに床材の引き上げおよび雄実先端部分9の破断を実行することができる。
【0052】
なお、係止用治具20を固定する箇所は、床材1において雄実2,23が形成されている辺1d,1eの角部近くであり、その箇所での引き上げ作業によって雄実先端部分9を最も破断させやすいように設定されるが、一般に辺1d,1eから約15mm程度を残すように位置決めされる。実施例3のように四方枠を形成した場合も同様にして雌実2,2の角部近くに係止用治具20を固定して、該角部から徐々に雄実先端部分9を破断させ、次いで雌実先端部分19を破断させることができる。あるいは、実施例3において図15を参照して説明したように、取り外そうとする床材1を真上に引き上げて雄実および雌実の部分9,19を同時に破断させるようにする場合は、該床材の表面中央に1つの係止用治具20を取り付けたり、該床材の長手方向に沿って複数の係止用治具20を取り付けて該床材の引き上げ作業を行っても良い。
【0053】
上述した取り外し作業は好ましい実施形態であるが、必ずしもこれに限定されるものではない。たとえば、取り外そうとする床材の雄実形成辺1d,1eの角部や近接箇所に1個または複数個の吸盤器を取り付けて、その減圧吸引力を利用して床材を引き上げる方法なども採用可能である。
【符号の説明】
【0054】
1 床材ないし基材
1a 表面
1b 裏面
1c 破断後に残存する部分
1d,1e 雄実形成辺
2 雄実
2a 突部上面
3 雌実
3a 奥部
3b 下方突部
3c 上方突部
3d 下方突部切除後の空間
4 雄実近くに設けられる破断用の溝(長手方向に延長する(第一の)溝)
4a 奥面
4b 側面
5 雄実近くに設けられる破断用の溝(短手方向に延長する(第一の)溝)
6 下地材
7 釘
8 床材取り外し後に下地材面に残存する接着剤
9 破断部分(雄実側)
10 取替用の床材
11 床材
12 クッション材
12’ 破断したクッション材部分
13 裏溝
14 破断部分(雄実側)
15 取替用の床材
16 床材
16a 表面
16b 裏面
16c 破断後に残存する部分
17 雌実近くに設けられる破断用の溝(長手方向に延長する第二の溝)
18 雌実近くに設けられる破断用の溝(短手方向に延長する第二の溝)
19 破断部分(雌実側)
20 係止用治具
21 空間
22 取付ネジ
23 工具
24 当て板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
隣り合う2辺に雄実と雌実が形成されてなる平面視略矩形状の床材において、隣り合う2辺の雄実の突部根元から雌実側に2.0〜15.5mmの位置に床材裏面側から表面側に向けてそれぞれ溝が形成されることを特徴とする床材。
【請求項2】
前記各溝は、雄実の突部上面の高さ位置から±1.5mmの範囲内の深さに形成されることを特徴とする請求項1記載の床材。
【請求項3】
隣り合う2辺に雄実と雌実が形成されてなる平面視略矩形状の床材において、隣り合う2辺の雄実の突部根元から雌実側に2.0〜15.5mmの位置に床材裏面側から表面側に向けてそれぞれ第一の溝が形成されると共に、他の隣り合う2辺の少なくともいずれか一方の辺の雌実の奥部から雄実側に2.0〜15.5mmの位置に床材裏面側から表面に向けて第二の溝が形成されることを特徴とする床材。
【請求項4】
前記第一の溝は、雄実の突部上面の高さ位置から±1.5mmの範囲内の深さに形成されることを特徴とする請求項3記載の床材。
【請求項5】
前記第二の溝は、雌実を形成する下方突部の高さ以上であって且つ上方突部の下面には至らない高さまでの深さに形成されることを特徴とする請求項3または4のいずれか記載の床材。
【請求項6】
請求項1または2記載の床材を雄実と雌実との嵌合を介して連接しつつ下地材に施工した後に一の床材を取り外す方法であって、取り外すべき床材を上方に引き上げることにより、前記溝から雄実を含む部分を破断させて、該床材を取り外すことを特徴とする床材の取り外し方法。
【請求項7】
請求項3ないし5のいずれか記載の床材を雄実と雌実との嵌合を介して連接しつつ下地材に施工した後に一の床材を取り外す方法であって、取り外すべき床材を上方に引き上げることにより、前記第一の溝から雄実を含む部分または前記第二の溝から雌実の下方突部を含む部分の少なくともいずれか一方を破断させて、該床材を取り外すことを特徴とする床材の取り外し方法。
【請求項8】
取り外すべき床材を上方に引き上げる作業が、該床材の表面に係止用治具を取り付け、この係止用治具に工具を係止させて該床材を引き上げることによって行われることを特徴とする、請求項6または7記載の床材の取り外し方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2011−117269(P2011−117269A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−194237(P2010−194237)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【出願人】(390030340)株式会社ノダ (146)
【Fターム(参考)】