床材敷設構造および方法
【目的】 床材の保守を容易にし、また床表面の素材を変えるのを容易にする。
【構成】 床面上に半畳の対角線を一辺としかつ半畳の対角線の半分を他の一辺とする長方形の基層材2を複数配置し、基層材2にその角部に端部がありかつ長辺の中央部に曲がり部があるL字状の雄面ファスナ4を固定し、1畳の大きさの畳上敷材5の裏面全面に雌面ファスナを固定し、その雌面ファスナと雄面ファスナ4とを結合することにより畳上敷材5の中心線と基層材2の中心線とが45度をなすように畳上敷材5を基層材2に取り付け、板周辺上敷材7の裏面全面に雌面ファスナを固定し、その雌面ファスナと雄面ファスナ4とを結合することにより板周辺上敷材7を基層材2に取り付ける。
【構成】 床面上に半畳の対角線を一辺としかつ半畳の対角線の半分を他の一辺とする長方形の基層材2を複数配置し、基層材2にその角部に端部がありかつ長辺の中央部に曲がり部があるL字状の雄面ファスナ4を固定し、1畳の大きさの畳上敷材5の裏面全面に雌面ファスナを固定し、その雌面ファスナと雄面ファスナ4とを結合することにより畳上敷材5の中心線と基層材2の中心線とが45度をなすように畳上敷材5を基層材2に取り付け、板周辺上敷材7の裏面全面に雌面ファスナを固定し、その雌面ファスナと雄面ファスナ4とを結合することにより板周辺上敷材7を基層材2に取り付ける。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は床材敷設構造および方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の床材敷設構造においては、床面上に畳を敷設している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような床材敷設構造においては、畳表を交換することによって保守を行なっているが、この保守が面倒である。また、季節、用途等により部屋の床面表面の素材を変えたい場合が生ずるが、床面上に畳が敷設された部屋を床面上にカーペット等が敷設された部屋にするためには、改築工事を行なう必要があるから、床表面の素材を変えるのが面倒である。
【0004】この発明は上述の課題を解決するためになされたもので、床材の保守が容易であり、また床表面の素材を変えるのが容易である床材敷設構造、方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため、この発明の床材敷設構造においては、床面上に半畳の対角線の半分を一辺とする正方形を1単位とする大きさの基層材を配置し、上記基層材の上記1単位の正方形の対角線上に第1の面ファスナを設け、半畳を1単位とする大きさの上敷材の裏面に上記第1の面ファスナと結合可能な第2の面ファスナを取り付け、上記第1、第2の面ファスナを結合することにより上記上敷材の中心線と上記基層材の中心線とが45度をなすように上記上敷材を上記基層材に取り付ける。
【0006】この場合、複数の上記基層材が配置された周辺部に周辺材を取り付ける。
【0007】また、この発明の床材敷設方法においては、半畳の対角線の半分を一辺とする正方形を1単位とする大きさの基層材の上記1単位の正方形の対角線上に第1の面ファスナを設け、床面上に上記基層材を配置し、半畳を1単位とする大きさの上敷材の裏面に上記第1の面ファスナと結合可能な第2の面ファスナを取り付け、上記第1、第2の面ファスナを結合することにより上記上敷材の中心線と上記基層材の中心線とが45度をなすように上記上敷材を上記基層材に取り付ける。
【0008】
【作用】この床材敷設構造、方法においては、上敷材を容易に着脱することができ、また基層材が一定の大きさであるから、基層材を工場で生産することができ、また基層材の中心線と畳上敷材の中心線とが45度をなすから、基層材の辺と畳上敷材の辺とが一致することがない。
【0009】また、複数の基層材が配置された周辺部に周辺材を取り付けたときには、敷設現場において基層材の加工を行なう必要がない。
【0010】
【実施例】図1はこの発明に係る床材敷設構造を示す概略平面図、図2は図1に示した床材敷設構造の一部を示す概略平面図、図3は図1のA−A断面図である。図に示すように、床面1上に半畳の対角線を一辺としかつ半畳の対角線の半分を他の一辺とする長方形の基層材2が複数配置され、基層材2の側面に配線用溝3が設けられ、基層材2にその角部に端部がありかつ長辺の中央部に曲がり部があるL字状の雄面ファスナ4が固定され、1畳の大きさの畳上敷材5の裏面全面に雌面ファスナ6が固定され、雌面ファスナ6と雄面ファスナ4とを結合することにより畳上敷材5の中心線と基層材2の中心線とが45度をなすように畳上敷材5が基層材2に取り付けられ、板周辺上敷材7の裏面全面に雌面ファスナ8が固定され、雌面ファスナ8と雄面ファスナ4とを結合することにより板周辺上敷材7が基層材2に取り付けられている。
【0011】つぎに、図1〜図3に示した床材を敷設する方法について説明する。まず、基層材2の側面に配線用溝3を設け、基層材2に雄面ファスナ4を固定する。つぎに、床面1上に複数の基層材2を配置する。つぎに、畳上敷材5の裏面全面に雌面ファスナ6を固定する。つぎに、雌面ファスナ6と雄面ファスナ4とを結合することにより畳上敷材5の中心線と基層材2の中心線とが45度をなすように畳上敷材5が基層材2に取り付ける。つぎに、板周辺上敷材7の裏面全面に雌面ファスナ8を固定し、雌面ファスナ8と雄面ファスナ4とを結合することにより板周辺上敷材7が基層材2に取り付ける。
【0012】この床材敷設構造、方法においては、畳上敷材5を容易に着脱することができるから、畳上敷材5の保守が容易である。また、畳上敷材5を取り外して、たとえば図4に示すように、半畳の大きさのカーペット上敷材16を取り付けることができるから、床表面の素材を変えるのが容易である。また、基層材2が一定の大きさであるから、基層材2を工場で生産することができるので、床材敷設コストが安価である。また、基層材2の中心線と畳上敷材5の中心線とが45度をなすから、基層材2の辺と畳上敷材5の辺とが一致することがないので、隣接する畳上敷材5に段差が生ずるのを防止することができる。また、基層材2の側面に配線用溝3が設けられているから、配線用溝3内に電線を収納すれば、コンセントと離れた位置にテレビジョン等の電気製品を設置したとしても、床表面上に配線する必要がない。
【0013】図5はこの発明に係る他の床材敷設構造を示す概略平面図、図6は図5に示した床材敷設構造の一部を示す概略平面図、図7は図5のB−B断面図である。図に示すように、板周辺上敷材14の裏面全面に雌面ファスナ15が固定され、雌面ファスナ15と雄面ファスナ4とを結合することにより複数の畳上敷材5が取り付けられた部分の2辺の外側の基層材2に板周辺上敷材14が取り付けられている。
【0014】この床材敷設構造においては、板周辺上敷材14をL字状に設ければよいから、図1に示した床材敷設構造と比較して敷設作業が容易である。
【0015】図8はこの発明に係る他の床材敷設構造の一部を示す概略平面図、図9は図8に示した床材敷設構造の一部を示す概略平面図、図10は図9のC−C拡大断面図である。図に示すように、複数の基層材2が配置された周辺部にほぼ三角形状の基層材2a、2bが配置され、周辺木材17に釘19によって支持材18が固定され、支持材18の上部に釘材20の底部が埋め込まれ、脚部を有する周辺材21の一方側部が釘材20によって支持材18に固定され、周辺材21の他方側部は基層材2a、2bの端部によって支持されている。
【0016】この床材敷設構造においては、基層材2、2a、2bを工場において製造することができるから、敷設現場において基層材の加工を行なう必要がないので、図1に示した床材敷設構造と比較して敷設作業が容易である。
【0017】図11はこの発明に係る他の床材敷設構造の一部を示す概略図、図12は図11のD−D拡大断面図である。図に示すように、複数の基層材2が配置された周辺部に三角形状の基層材2c、2dが配置されている。
【0018】図13は図1、図5、図8、図11に示した床材敷設構造に使用する基層材を示す一部切断平面図、図14は図13のE−E断面図である。図に示すように、枠材9の側部に配線用溝3が設けられ、枠材9の内部にハニカム材12が設けられ、枠材9の両面にそれぞれ上板10、下板11が固定され、上板10に雄面ファスナ4が固定され、下板11に複数の吸盤状のクッション材13が固定され、クッション材13は超低弾性材たとえばゲルナック(日本オートメーション社製)からなる。
【0019】この基層材においては、枠材9の内部にハニカム材12が設けられているから、基層材2の重量が小さく、また強度が大きいので、敷設作業を容易に行なうことができる。また、下板11に複数の吸盤状のクッション材13が固定されているから、クッション材13で部屋内の音が下方に伝達するのを防止することができ、また基層材2が移動するのを防止することができ、また床面1が平面でない場合にも基層材2がガタつくことがなく、また床面1と下板11の表面との間に隙間が形成されるから、床面1を早期に乾燥させることができるので、湿気を防止することができる。
【0020】なお、上述実施例においては、半畳の対角線を一辺としかつ半畳の対角線の半分を他の一辺とする長方形の基層材2を用いたが、半畳の対角線の半分を一辺とする正方形を1単位とする大きさの基層材を用いればよい。また、上述実施例においては、上敷材として1畳の大きさの畳上敷材5、半畳の大きさのカーペット上敷材16を用いたが、2畳、3畳等の半畳を1単位とする大きさの上敷材を用いることができる。また、上述実施例においては、上敷材として畳上敷材5、カーペット上敷材16を用いたが、表面の素材が板、籐、キルク、麻、石、塩化ビニル樹脂等のプラスチック、キルティング、繊維板等である上敷材を用いることができる。また、一部または全部の基層材2に面発熱体を設けてもよい。また、基層材の隣接する2辺の側部に凸部を設け、他の2辺に凹部を設け、隣接する基層材の凸部と凹部とを係合すれば、基層材が上下動するのを防止することができる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る床材敷設構造、方法においては、上敷材を容易に着脱することができるから、床材の保守が容易であり、また床表面の素材を変えるのが容易であり、また基層材を工場で生産することができるから、床材敷設コストが安価であり、また基層材の辺と畳上敷材の辺とが一致することがないので、隣接する畳上敷材に段差が生ずるのを防止することができる。
【0022】また、複数の基層材が配置された周辺部に周辺材を取り付けたときには、敷設現場において基層材の加工を行なう必要がないから、敷設作業が容易である。
【0023】このように、この発明の効果は顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る床材敷設構造を示す概略平面図である。
【図2】図1に示した床材敷設構造の一部を示す概略平面図である。
【図3】図1のA−A断面図である。
【図4】この発明に係る他の床材敷設構造を示す概略平面図である。
【図5】この発明に係る他の床材敷設構造を示す概略平面図である。
【図6】図5に示した床材敷設構造の一部を示す概略平面図である。
【図7】図5のB−B断面図である。
【図8】この発明に係る他の床材敷設構造の一部を示す概略平面図である。
【図9】図8に示した床材敷設構造の一部を示す概略平面図である。
【図10】図9のC−C拡大断面図である。
【図11】この発明に係る他の床材敷設構造の一部を示す概略図である。
【図12】図11のD−D拡大断面図である。
【図13】図1、図5、図8、図11に示した床材敷設構造に使用する基層材を示す一部切断平面図である。
【図14】図13のE−E断面図である。
【符号の説明】
1…床面
2…基層材
4…雄面ファスナ
5…畳上敷材
6…雌面ファスナ
16…カーペット上敷材
21…周辺材
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は床材敷設構造および方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の床材敷設構造においては、床面上に畳を敷設している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような床材敷設構造においては、畳表を交換することによって保守を行なっているが、この保守が面倒である。また、季節、用途等により部屋の床面表面の素材を変えたい場合が生ずるが、床面上に畳が敷設された部屋を床面上にカーペット等が敷設された部屋にするためには、改築工事を行なう必要があるから、床表面の素材を変えるのが面倒である。
【0004】この発明は上述の課題を解決するためになされたもので、床材の保守が容易であり、また床表面の素材を変えるのが容易である床材敷設構造、方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため、この発明の床材敷設構造においては、床面上に半畳の対角線の半分を一辺とする正方形を1単位とする大きさの基層材を配置し、上記基層材の上記1単位の正方形の対角線上に第1の面ファスナを設け、半畳を1単位とする大きさの上敷材の裏面に上記第1の面ファスナと結合可能な第2の面ファスナを取り付け、上記第1、第2の面ファスナを結合することにより上記上敷材の中心線と上記基層材の中心線とが45度をなすように上記上敷材を上記基層材に取り付ける。
【0006】この場合、複数の上記基層材が配置された周辺部に周辺材を取り付ける。
【0007】また、この発明の床材敷設方法においては、半畳の対角線の半分を一辺とする正方形を1単位とする大きさの基層材の上記1単位の正方形の対角線上に第1の面ファスナを設け、床面上に上記基層材を配置し、半畳を1単位とする大きさの上敷材の裏面に上記第1の面ファスナと結合可能な第2の面ファスナを取り付け、上記第1、第2の面ファスナを結合することにより上記上敷材の中心線と上記基層材の中心線とが45度をなすように上記上敷材を上記基層材に取り付ける。
【0008】
【作用】この床材敷設構造、方法においては、上敷材を容易に着脱することができ、また基層材が一定の大きさであるから、基層材を工場で生産することができ、また基層材の中心線と畳上敷材の中心線とが45度をなすから、基層材の辺と畳上敷材の辺とが一致することがない。
【0009】また、複数の基層材が配置された周辺部に周辺材を取り付けたときには、敷設現場において基層材の加工を行なう必要がない。
【0010】
【実施例】図1はこの発明に係る床材敷設構造を示す概略平面図、図2は図1に示した床材敷設構造の一部を示す概略平面図、図3は図1のA−A断面図である。図に示すように、床面1上に半畳の対角線を一辺としかつ半畳の対角線の半分を他の一辺とする長方形の基層材2が複数配置され、基層材2の側面に配線用溝3が設けられ、基層材2にその角部に端部がありかつ長辺の中央部に曲がり部があるL字状の雄面ファスナ4が固定され、1畳の大きさの畳上敷材5の裏面全面に雌面ファスナ6が固定され、雌面ファスナ6と雄面ファスナ4とを結合することにより畳上敷材5の中心線と基層材2の中心線とが45度をなすように畳上敷材5が基層材2に取り付けられ、板周辺上敷材7の裏面全面に雌面ファスナ8が固定され、雌面ファスナ8と雄面ファスナ4とを結合することにより板周辺上敷材7が基層材2に取り付けられている。
【0011】つぎに、図1〜図3に示した床材を敷設する方法について説明する。まず、基層材2の側面に配線用溝3を設け、基層材2に雄面ファスナ4を固定する。つぎに、床面1上に複数の基層材2を配置する。つぎに、畳上敷材5の裏面全面に雌面ファスナ6を固定する。つぎに、雌面ファスナ6と雄面ファスナ4とを結合することにより畳上敷材5の中心線と基層材2の中心線とが45度をなすように畳上敷材5が基層材2に取り付ける。つぎに、板周辺上敷材7の裏面全面に雌面ファスナ8を固定し、雌面ファスナ8と雄面ファスナ4とを結合することにより板周辺上敷材7が基層材2に取り付ける。
【0012】この床材敷設構造、方法においては、畳上敷材5を容易に着脱することができるから、畳上敷材5の保守が容易である。また、畳上敷材5を取り外して、たとえば図4に示すように、半畳の大きさのカーペット上敷材16を取り付けることができるから、床表面の素材を変えるのが容易である。また、基層材2が一定の大きさであるから、基層材2を工場で生産することができるので、床材敷設コストが安価である。また、基層材2の中心線と畳上敷材5の中心線とが45度をなすから、基層材2の辺と畳上敷材5の辺とが一致することがないので、隣接する畳上敷材5に段差が生ずるのを防止することができる。また、基層材2の側面に配線用溝3が設けられているから、配線用溝3内に電線を収納すれば、コンセントと離れた位置にテレビジョン等の電気製品を設置したとしても、床表面上に配線する必要がない。
【0013】図5はこの発明に係る他の床材敷設構造を示す概略平面図、図6は図5に示した床材敷設構造の一部を示す概略平面図、図7は図5のB−B断面図である。図に示すように、板周辺上敷材14の裏面全面に雌面ファスナ15が固定され、雌面ファスナ15と雄面ファスナ4とを結合することにより複数の畳上敷材5が取り付けられた部分の2辺の外側の基層材2に板周辺上敷材14が取り付けられている。
【0014】この床材敷設構造においては、板周辺上敷材14をL字状に設ければよいから、図1に示した床材敷設構造と比較して敷設作業が容易である。
【0015】図8はこの発明に係る他の床材敷設構造の一部を示す概略平面図、図9は図8に示した床材敷設構造の一部を示す概略平面図、図10は図9のC−C拡大断面図である。図に示すように、複数の基層材2が配置された周辺部にほぼ三角形状の基層材2a、2bが配置され、周辺木材17に釘19によって支持材18が固定され、支持材18の上部に釘材20の底部が埋め込まれ、脚部を有する周辺材21の一方側部が釘材20によって支持材18に固定され、周辺材21の他方側部は基層材2a、2bの端部によって支持されている。
【0016】この床材敷設構造においては、基層材2、2a、2bを工場において製造することができるから、敷設現場において基層材の加工を行なう必要がないので、図1に示した床材敷設構造と比較して敷設作業が容易である。
【0017】図11はこの発明に係る他の床材敷設構造の一部を示す概略図、図12は図11のD−D拡大断面図である。図に示すように、複数の基層材2が配置された周辺部に三角形状の基層材2c、2dが配置されている。
【0018】図13は図1、図5、図8、図11に示した床材敷設構造に使用する基層材を示す一部切断平面図、図14は図13のE−E断面図である。図に示すように、枠材9の側部に配線用溝3が設けられ、枠材9の内部にハニカム材12が設けられ、枠材9の両面にそれぞれ上板10、下板11が固定され、上板10に雄面ファスナ4が固定され、下板11に複数の吸盤状のクッション材13が固定され、クッション材13は超低弾性材たとえばゲルナック(日本オートメーション社製)からなる。
【0019】この基層材においては、枠材9の内部にハニカム材12が設けられているから、基層材2の重量が小さく、また強度が大きいので、敷設作業を容易に行なうことができる。また、下板11に複数の吸盤状のクッション材13が固定されているから、クッション材13で部屋内の音が下方に伝達するのを防止することができ、また基層材2が移動するのを防止することができ、また床面1が平面でない場合にも基層材2がガタつくことがなく、また床面1と下板11の表面との間に隙間が形成されるから、床面1を早期に乾燥させることができるので、湿気を防止することができる。
【0020】なお、上述実施例においては、半畳の対角線を一辺としかつ半畳の対角線の半分を他の一辺とする長方形の基層材2を用いたが、半畳の対角線の半分を一辺とする正方形を1単位とする大きさの基層材を用いればよい。また、上述実施例においては、上敷材として1畳の大きさの畳上敷材5、半畳の大きさのカーペット上敷材16を用いたが、2畳、3畳等の半畳を1単位とする大きさの上敷材を用いることができる。また、上述実施例においては、上敷材として畳上敷材5、カーペット上敷材16を用いたが、表面の素材が板、籐、キルク、麻、石、塩化ビニル樹脂等のプラスチック、キルティング、繊維板等である上敷材を用いることができる。また、一部または全部の基層材2に面発熱体を設けてもよい。また、基層材の隣接する2辺の側部に凸部を設け、他の2辺に凹部を設け、隣接する基層材の凸部と凹部とを係合すれば、基層材が上下動するのを防止することができる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る床材敷設構造、方法においては、上敷材を容易に着脱することができるから、床材の保守が容易であり、また床表面の素材を変えるのが容易であり、また基層材を工場で生産することができるから、床材敷設コストが安価であり、また基層材の辺と畳上敷材の辺とが一致することがないので、隣接する畳上敷材に段差が生ずるのを防止することができる。
【0022】また、複数の基層材が配置された周辺部に周辺材を取り付けたときには、敷設現場において基層材の加工を行なう必要がないから、敷設作業が容易である。
【0023】このように、この発明の効果は顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る床材敷設構造を示す概略平面図である。
【図2】図1に示した床材敷設構造の一部を示す概略平面図である。
【図3】図1のA−A断面図である。
【図4】この発明に係る他の床材敷設構造を示す概略平面図である。
【図5】この発明に係る他の床材敷設構造を示す概略平面図である。
【図6】図5に示した床材敷設構造の一部を示す概略平面図である。
【図7】図5のB−B断面図である。
【図8】この発明に係る他の床材敷設構造の一部を示す概略平面図である。
【図9】図8に示した床材敷設構造の一部を示す概略平面図である。
【図10】図9のC−C拡大断面図である。
【図11】この発明に係る他の床材敷設構造の一部を示す概略図である。
【図12】図11のD−D拡大断面図である。
【図13】図1、図5、図8、図11に示した床材敷設構造に使用する基層材を示す一部切断平面図である。
【図14】図13のE−E断面図である。
【符号の説明】
1…床面
2…基層材
4…雄面ファスナ
5…畳上敷材
6…雌面ファスナ
16…カーペット上敷材
21…周辺材
【特許請求の範囲】
【請求項1】床面上に半畳の対角線の半分を一辺とする正方形を1単位とする大きさの基層材を複数配置し、上記基層材の上記1単位の正方形の対角線上に第1の面ファスナを設け、半畳を1単位とする大きさの上敷材の裏面に上記第1の面ファスナと結合可能な第2の面ファスナを取り付け、上記第1、第2の面ファスナを結合することにより上記上敷材の中心線と上記基層材の中心線とが45度をなすように上記上敷材を上記基層材に取り付けたことを特徴とする床材敷設構造。
【請求項2】複数の上記基層材が配置された周辺部に周辺材を取り付けたことを特徴とする請求項1に記載の床材敷設構造。
【請求項3】半畳の対角線の半分を一辺とする正方形を1単位とする大きさの基層材の上記1単位の正方形の対角線上に第1の面ファスナを設け、床面上に上記基層材を配置し、半畳を1単位とする大きさの上敷材の裏面に上記第1の面ファスナと結合可能な第2の面ファスナを取り付け、上記第1、第2の面ファスナを結合することにより上記上敷材の中心線と上記基層材の中心線とが45度をなすように上記上敷材を上記基層材に取り付けることを特徴とする床材敷設方法。
【請求項1】床面上に半畳の対角線の半分を一辺とする正方形を1単位とする大きさの基層材を複数配置し、上記基層材の上記1単位の正方形の対角線上に第1の面ファスナを設け、半畳を1単位とする大きさの上敷材の裏面に上記第1の面ファスナと結合可能な第2の面ファスナを取り付け、上記第1、第2の面ファスナを結合することにより上記上敷材の中心線と上記基層材の中心線とが45度をなすように上記上敷材を上記基層材に取り付けたことを特徴とする床材敷設構造。
【請求項2】複数の上記基層材が配置された周辺部に周辺材を取り付けたことを特徴とする請求項1に記載の床材敷設構造。
【請求項3】半畳の対角線の半分を一辺とする正方形を1単位とする大きさの基層材の上記1単位の正方形の対角線上に第1の面ファスナを設け、床面上に上記基層材を配置し、半畳を1単位とする大きさの上敷材の裏面に上記第1の面ファスナと結合可能な第2の面ファスナを取り付け、上記第1、第2の面ファスナを結合することにより上記上敷材の中心線と上記基層材の中心線とが45度をなすように上記上敷材を上記基層材に取り付けることを特徴とする床材敷設方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図7】
【図4】
【図5】
【図6】
【図8】
【図12】
【図14】
【図9】
【図10】
【図11】
【図13】
【図2】
【図3】
【図7】
【図4】
【図5】
【図6】
【図8】
【図12】
【図14】
【図9】
【図10】
【図11】
【図13】
【公開番号】特開平6−307061
【公開日】平成6年(1994)11月1日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平5−94067
【出願日】平成5年(1993)4月21日
【出願人】(390040006)株式会社サアミ (2)
【公開日】平成6年(1994)11月1日
【国際特許分類】
【出願日】平成5年(1993)4月21日
【出願人】(390040006)株式会社サアミ (2)
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