説明

店舗情報検索システム

【課題】言葉やフレーズなどで具体的に特定できない情報や漠然としたニーズに対応する情報を検索する店舗情報検索システムを提供する。
【解決手段】店舗情報検索システムに、店舗情報を登録する店舗データベース20と、店舗情報からテキストマイニングにより店舗の特徴を示す特徴データを複数抽出し、テキストマイニングにより算出される各特徴データの関連度に基づいて、特徴データを網の目構造に関連付ける情報更新部12と、関連付けられた複数の特徴データを格納する特徴データベース30と、特徴データベース30を用いて頻度が高い特徴データと関連度が高い特徴データを抽出し、ユーザ端末3に対し、抽出した特徴データの選択を受け付ける画面情報を送信し、ユーザ端末3が画面情報上で指定した特徴データの選択を受付け、該受け付けた特徴データを検索条件にして店舗情報を検索する情報供部11とを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介してユーザ端末に店舗情報を提供する店舗情報検索システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、通信ネットワークを介して、パソコンや携帯電話等のユーザ端末に飲食店等の情報検索サービスを提供する検索システムが知られている。この検索システムは、一般的に、ユーザ端末に対して、単語やフレーズ(或いはそれらの論理的組み合わせ)を入力する検索窓を有するWebサイトを提供し、ユーザ端末から前記検索窓に入力される単語やフレーズを検索条件として受け付けるようになっている。そして、検索システムは、受け付けた検索条件に該当する情報を検索し、ユーザ端末に検索した情報を提供している。
【0003】
そして、上記のような検索システムによる店舗検索の技術が特許文献1に開示されている。特許文献1に記載された検索システム(情報検索表示サーバ)は、通信ネットワークを介してユーザ端末に接続されている。また、前記検索システムは、ユーザ端末から入力される「キーワード」及び「地域指定」を検索条件として受け付け、当該検索条件に該当する店舗を検索し、ユーザ端末に指定されたエリアの地図上に、店舗の位置を配置した表示データを送信するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−82958号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、情報検索において、言葉やフレーズなどで具体的に特定できない情報や漠然としたニーズに対応する情報を検索ができれば、様々な分野において非常に有用である。例えば、外食目的の飲食店を探すときに、「何か(未知の)美味しいものが食べたい」、「何か(未知の)面白い店へ行きたい」等の漠然としたニーズや潜在ニーズを持っているものの、飲食店を特定するための具体的なキーワードやフレーズが思い付かないことが多くある。このような場合に、漠然としたニーズや潜在ニーズを満たす飲食店を検索することができれば便利である。
【0006】
しかしながら、上述した従来技術の検索システムによる情報検索は、言葉やフレーズなどで具体的に特定できない情報や漠然としたニーズに対応する情報を検索できないという技術的課題を有している。具体的には、従来技術の検索システムにより所望の情報を検索して見付けるためには、検索するときに、所望の情報を表す言葉やフレーズを知っている必要がある。すなわち、従来技術の検索システムでは、言葉やフレーズなどで特定できる情報の検索はできるものの、知らないこと、無意識であること、忘れていること等を検索することができなかった。
【0007】
本発明は上記技術的課題に鑑みてなされたものであって、言葉やフレーズなどで具体的に特定できない情報や漠然としたニーズに対応する情報を検索することができる店舗情報検索システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記技術的課題を解決するための本発明は、店舗情報検索システムであって、店舗情報を格納した店舗データベースと、前記店舗情報から店舗の特徴を示す特徴データを抽出し、各特徴データの関連度を算出し該関連度に基づいて、複数の特徴データを網の目構造に関連付ける情報更新部と、前記関連付けられた複数の特徴データを格納する特徴データベースと、ユーザ端末からエリアと料理ジャンルの選択を受付け、該選択されたエリアと料理ジャンルとのかけ合わせを対象範囲として前記店舗情報を検索し、前記特徴データベースを用いて、該検索された店舗情報に含まれる特徴データのうち頻度が高い特徴データに関連付けられた複数の特徴データを抽出し、前記ユーザ端末に対して、前記抽出した複数の特徴データを提示し且つ該提示した特徴データの選択を受付ける画面情報を送信すると共に、該ユーザ端末から該画面情報上で指定した特徴データのうち1の選択を受付け、該受付けた特徴データを検索条件として設定し、該設定した検索条件により前記店舗情報を検索し、該ユーザ端末に該検索された店舗情報に基づいて、店舗を案内する店舗案内情報を作成し、さらに、前記特徴データベースを用いて該受け付けた特徴データと関連度が高い特徴データを複数新たに抽出し、該店舗案内情報と該新たに抽出した特徴データとを含む検索情報と、前記ユーザ端末から該検索情報上で新たに特徴データの選択を受け付ける画面情報とを送信する情報提供部とを有することを特徴とする。
【0009】
このように、本発明のサーバ群は、ユーザ端末に、店舗の特徴を示す複数の特徴データを示すとともに、ユーザ端末に、複数の特徴データから特徴データを選択させ、選択させた特徴データにより店舗情報を検索するようになっている。そのため、ユーザは、検索する際に、所望する店舗を表す言葉やフレーズを思い付かなくても(例えば、訪問したい店舗のイメージが漠然としているような場合であっても)、複数の特徴データを見ることにより、自分の潜在ニーズやその方向性を認識することができるようになる。また、サーバ群が、検索するキーワードとなる特徴データを提示してくれるため、ユーザが検索する際にイメージしていなかった店舗情報にたどり着くこともあり、ユーザに対して、従来技術の検索では得られなかった情報を提示し、未知の体験を提案することができる。
【0010】
また、店舗情報には、例えば、飲食店毎に、その飲食店を紹介する内容(PR文や店舗の特徴を示す情報)、飲食店の所在地や電話番号、飲食店が提供するメニュー、飲食店が行うイベント情報、ホームページアドレス等を関連付けた情報が挙げられる。また、店舗情報には、店舗の内容が詳細に示されている店舗詳細情報(店舗の口コミ情報等)、店舗情報から一定事項を抽出して作成される店舗案内情報も含まれている。
【0011】
このように本発明によれば、ユーザ(ユーザ端末のユーザ)は、サーバ群により提供された複数の特徴データから、一の特徴データを選択した場合、選択した特徴データにより検索された店舗の情報と共に、選択した特徴データに関連する特徴データを参照することができるようになる。すなわち、本発明によれば、ユーザが提示された特徴データのうちから、興味があると思った特徴データを選択すると、その特徴データにより店舗情報が検索されると共に、その特徴データと関連度が高い、特徴データが複数提供されるようになる。その結果、本発明によれば、ユーザの漠然としたニーズを具体化させていくことができる。また、ユーザが興味を持った複数の特徴データにより、店舗情報を検索することができるため、潜在意識のなかでユーザの求めている店舗を検索する可能性が高められる。
【0012】
また、前記検索情報には、前記検索条件として設定された特徴データが含まれていると共に、該検索条件の削除を受け付ける削除ボタンが含まれており、前記情報提供部は、前記ユーザ端末からの前記削除ボタンの選択を受け付けると、既に設定されている検索条件を削除することが望ましい。
【0013】
この構成によれば、ユーザが特徴データを指定して、店舗情報を検索した後で、別の条件で検索しようと考えた場合に、簡単な操作で、検索をやり直すことができる。
【0014】
また、前記店舗データベースに格納された店舗情報には、店舗の内容を詳細に提示している店舗詳細情報が含まれ、前記店舗案内情報には、店舗詳細情報の提示を受け付ける要求ボタンが含まれており、前記情報提供部は、前記ユーザ端末からの前記要求ボタンの選択を受け付けると、前記ユーザ端末に対して、前記店舗詳細情報を送信することが望ましい。
【0015】
この構成によれば、ユーザが店舗案内情報を見て、その店舗案内情報により示されている店舗に興味を持った場合に、そのユーザに対して、より詳細な情報(例えば、お店の口コミ情報等の)を提供することができる。
【0016】
また、前記情報更新部は、所定時間毎に、前記特徴データを網の目構造に関連付ける処理を行い、前記特徴データベースを更新することが望ましい。
【0017】
このように構成したのは、店舗を紹介する店舗情報が、季節や時期に応じて頻繁に変更されるという特性を有していることによる。例えば、店舗情報が飲食店情報の場合、季節により提供するメニューやサービスが変更されることが多い(同じ飲食店でも、冬であれば、店舗の特徴データが「鍋物」等になることがあり、夏であれば、特徴データが「冷麺」等になることがある)。したがって、このように構成することにより、店舗の特徴データを現状の店舗の特徴に対応するものとして提供することができる。その結果、現状の店舗の状況に適応する店舗検索を行うことができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、言葉やフレーズなどで具体的に特定できない情報や漠然としたニーズに対応する情報を検索することができるサーバ群を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態の情報検索システムの構成を示したブロック図である。
【図2】本発明の実施形態の特徴データベースのデータ構造の概念図である。
【図3】本発明の実施形態の特徴データベースのデータ構造の一例を示した模式図である。
【図4】本発明の実施形態のサーバ群がユーザ端末に提供する飲食店検索のための画面情報の一例を示した模式図である。
【図5】本発明の実施形態のサーバ群がユーザ端末に提供する飲食店検索のための画面情報の一例を示した模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。先ず、本実施形態の情報検索システムの構成について図1に基づいて説明する。なお、図1は、本実施形態の情報検索システムの構成を示したブロック図である。
【0021】
図示するように、本実施形態の情報検索システムは、インターネット等の通信ネットサークNWに接続されたサーバ群1と、通信ネットワークNWに接続されたユーザ端末3とを備えている。また、サーバ群1は、通信ネットワークNWを介して、ユーザ端末3との間でデータ通信が行えるようになっており、ユーザ端末3からの要求に応じて、飲食店情報を検索する。尚、サーバ群1は、1又は複数のサーバ装置により構成されている。
【0022】
また、ユーザ端末3は、Webブラウザ機能を有する制御部と、液晶ディスプレイ等で構成される表示部と、キーボードや操作ボタン等で構成される入力部とを備えた情報処理装置(パソコン、PDA、スマートフォン、携帯電話等の情報処理装置)により構成されている。
【0023】
そして、ユーザ端末3は、通信ネットワークNWを介してサーバ群1にアクセスし、サーバ群1から送信されるWebサイトを構成するWebページを受信し、前記表示部にWebページを表示できるようになっている。また、ユーザ端末3は、入力部を介して操作を受け付け、Webページ上に表示された各種のデータを選択し、サーバ群1に当該選択したデータを送信したり、Webページ上に形成された検索窓にフリーワードを入力してサーバ群1に送信したりできるようになっている。
【0024】
また、サーバ群1は、ユーザ端末3からの要求に応じて、ユーザ端末3に、飲食店検索のためのWebサイト(画面情報(図4、5参照))を提供し、ユーザ端末3が画面情報上で入力するデータを検索条件として受け付ける。また、サーバ群1は、店舗データベース20を用いて、前記受け付けた検索条件により飲食店情報を検索し、ユーザ端末3に検索された飲食店情報を送信するようになっている。なお、本実施形態の情報検索システムは、サーバ群1に特徴があり、ユーザ端末3は周知技術のものと同じである。そのため、以下では、サーバ群1の構成を詳細に説明し、それ以外の構成の説明を簡略化する。
【0025】
サーバ群1は、制御部10と、情報提供部11と、情報更新部12と、記憶部13とを有している。また、記憶部13には、店舗データベース20、特徴データベース30及びWebページデータ40が格納されている。
【0026】
また、店舗データベース20は、飲食店毎に、その飲食店を紹介する内容(PR文や店舗の特徴を示す情報)、飲食店の所在地や電話番号、飲食店が提供するメニュー、飲食店が行うイベント情報、ホームページアドレス等を関連付けた店舗情報が登録されたデータベースである。この店舗データベース20に登録された店舗情報には、店舗の内容が詳細に示されている店舗詳細情報(店舗の口コミ情報等)、店舗情報から一定事項を抽出して作成される店舗案内情報も含まれている。尚、この店舗情報は、飲食店等からの要求に応じて、適宜変更できるように構成されている。
【0027】
また、特徴データベース30は、前記店舗情報からテキストマイニングにより店舗の特徴を示す特徴データ(お店のウリとなるキーワード)を複数抽出し、当該テキストマイニングにより算出される各特徴データの関連度に基づいて、複数の特徴データを網の目構造に関連付けて登録したデータベースである。このように、テキストマイニングにより抽出する特徴データには、飲食店で体験できる内容を示したキーワードや飲食店を利用した場合のメリットを示したキーワード等も含まれるようになる。例えば、店AのPR文が「銀座のイタリアンの名店で、ワインがおいしいあつあつ石窯ピザ」、店BのPR文が「あつあつの銀のふわとろ親子丼」であったとき、「石窯ピザ」と「あつあつ」の関連度は高く、「石窯ピザ」と「名店」の関連度は低くし、「銀座」、「イタリアン」といったエリアや料理ジャンル、感嘆詞や「いらっしゃいませ」などのかけ声は、情報更新部12が削除する。「あつあつ」には「石窯ピザ」の他、「ご飯」も関連度が高く関連付けられる。
【0028】
また、Webページデータ30は、ユーザ端末3に送信するWebページの生成に必要な画像、アイコン等の各種データが登録されたデータベースである。
【0029】
また、サーバ群1を構成するサーバ装置のハードウェア構成は特に限定されるものではないが、例えば、サーバ群1は、CPU、補助記憶装置、主記憶装置、ネットワークインターフェース及び入出力インターフェースを備えるコンピュータにより構成される。この場合、前記補助記憶装置には、制御部10、情報提供部11及び情報更新部12の機能を実現するためのプログラムが格納されている。また、前記補助記憶装置の所定領域には、上述した記憶部13が形成されている。そして、制御部10、情報提供部11及び情報更新部12の機能は、前記CPUが補助記憶装置に格納された前記プログラムを前記主記憶装置にロードして実行することにより実現される。
【0030】
具体的には、制御部10は、サーバ群1全体の動作を制御すると共に、サーバ群1の各種設定を受け付ける。
【0031】
情報提供部11は、記憶部13が記憶している店舗データベース20、特徴データベース30及びWebページデータ40を用いて、ユーザ端末3に提供する飲食店検索のWebサイト(飲食店検索サイト)を構成するWebページ(画面情報)を生成する。また、情報提供部11は、ユーザ端末3に、前記生成したWebページを送信し、ユーザ端末3の前記表示部に、Webページ(図4、5参照)を表示させる。このWebページには、特徴データベース30(図3参照)に登録された複数の特徴データ(具体的な内容は後述する)が選択可能に示されている。そして、情報提供部11は、ユーザ端末3がWebページ上で指定する特徴データの選択を受け付け、当該受け付けた特徴データを検索条件として設定し、その検索条件により店舗データベース20の店舗情報を検索する。また、情報提供部11は、ユーザ端末3に、検索した店舗情報を送信し、ユーザ端末3の表示部に、検索した店舗情報を表示させる。
【0032】
また、情報更新部12は、店舗データベース20に登録された店舗情報から店舗の特徴を示す特徴データを複数抽出する。抽出方法としては、自動解析、特に、テキストマイニングが好ましい。この抽出された各特徴データには、特徴データの関連度及び頻度が含まれている。関連度や頻度の算出方法としては、自動解析、特にテイストマイニングが好ましい。また、情報更新部12は、前記算出された関連度に基づいて、複数の特徴データを網の目構造に関連付けて、特徴データベース30に格納する。尚、情報更新部12は、所定時間毎(例えば、24時間毎)に、前記特徴データを網の目構造に関連付ける処理を行い、特徴データベース30の登録内容を更新する。
【0033】
また、情報更新部12は、店舗データベース20に登録された店舗情報に対して、所定条件毎にテキストマイニングを行い、特徴データを抽出して、複数種類の特徴データベース30を生成するようになっている。
【0034】
具体的には、情報更新部12は、店舗データベース20に登録された全ての店舗情報を対象にしたテキストマイニングにより、全ての店舗情報を対象にした特徴データベース30を生成する。また、情報更新部12は、店舗データベース20に登録された店舗情報を所定の地域(エリア)毎(エリアには、関東、東京、銀座、関西、大阪、京都等の他全国がある)に分類した上で、分類した店舗情報毎にテキストマイニングを行い、地域毎の特徴データベース30を生成する。また、情報更新部12は、店舗データベース20に登録された店舗情報を所定の料理ジャンル毎(料理ジャンルには、和食、イタリアンなどのほか、ノンジャンルがある)に分類した上で、分類した店舗情報毎にテキストマイニングを行い、料理ジャンル毎の特徴データベース30を生成する。また、情報更新部12は、店舗データベース20に登録された店舗情報を所定の地域毎且つ所定料理ジャンル毎に分類した上で、分類した店舗情報毎にテキストマイニングを行い、地域毎且つ料理ジャンル毎の特徴データベース30を生成する。
【0035】
尚、情報更新部12が行うテキストマイニングは、周知技術により実現される手法と同じであるため、詳細な説明を省略する。また、本実施形態では、店舗データベース20に登録された店舗情報からテキストマイニングにより店舗の特徴を示す特徴データを抽出しているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、テキストマイニングの対象とするデータは、前記店舗情報に加えて、その飲食店の広告やホームページ(Webサイト)に掲載されている情報を含めるようにしてもよい。情報更新部12が任意にエリアや、料理ジャンルの言葉は特徴データから削除できる。
【0036】
次に、特徴データベース30のデータ構造を図2及び図3に基づいて説明する。図2は、本実施形態の特徴データベースのデータ構造の概念図である。また、図3は、本実施形態の特徴データベースのデータ構造の一例を示した模式図である。尚、図2及び図3では、説明を簡単にするために、特徴データベースの種類(地域毎、所定料理ジャンル毎等の種類)についての説明を省略している。
【0037】
図2に示すように、特徴データベース30は、テキストマイニングにより抽出された複数の特徴データ112を、4つのグループに分類した上で、テキストマイニングにより算出された関連度に基づいて、各特徴データ112を並列的に関連付けた構造となっている(網の目構造のデータ構成になっている)。
【0038】
また、本実施形態では、複数の特徴データ112が「最適なシーン」、「料理・ドリンク」、「設備・サービス」及び「雰囲気・ロケーション・評判」の4つのグループに分類されている。尚、「最適なシーン」とは、「接待」や「デート」などの飲食店に適するシーンに関する情報が属するグループを示している(例えば、特徴データ112である「接待」は、接待に最適な飲食店の店舗情報から抽出される)。また、「料理・ドリンク」とは、「石窯ピザ」や「飲み放題」などの飲食店のメニューに関する情報が属するグループを示している。また、「設備・サービス」とは、「ショー」や「ソファ席」などの飲食店が提供するサービスや設備に関する情報が属するグループを示している。また、「雰囲気・ロケーション・評判」とは、「にぎやか」や「南国リゾート」等の飲食店の雰囲気等の情報が属するグループを示している。尚、特徴データの分類は、情報更新部12により行われる。
【0039】
また、特徴データは、分類されたグループに関係なく、互いに類似する関係がある特徴データ112同士が並列的に関連付け(紐付け)されて構成されている。すなわち、関連度が高い特徴データ112同士であれば、同じグループであるか否かに関係なく、関連付けがなされている。例えば、「石窯ピザ」と「ワイン」とはイタリア料理店で提供されるメニューであり、互いの関連度が高いため、関連付けされている。
【0040】
そして、特徴データベース30は、例えば、図3に示すように構成される。特徴データベース30は、テキストマイニングにより抽出された特徴データを登録するフィールド31と、テキストマイニングにより算出された頻度を登録するフィールド32と、テキストマイニングにより算出された関連度を登録するフィールド33と、分類を登録するフィールド34とを備えて1つのレコードが構成され、複数のレコードが登録されるようになっている。例えば、図中で例示する最上位のレコードでは、特徴データである「気軽に」に、頻度「○○○」、関連度「○△×」、分類「最適なシーン」が関連付けられて登録されている。このように構成することにより、情報提供部11が飲食店検索のWebサイト(飲食店検索サイト)を構成するWebページ(画面情報)を生成することが可能になる。また、各特徴データに分類を関連付けることで、特徴データがどの分類に属するかを提示することができる。例えば、特徴データを分類毎に色分けして提示することができる。
【0041】
次に、本実施形態の情報検索システムが行う飲食店情報検索処理について図4、図5を参照しながら説明する。ここで、図4、図5は、本実施形態のサーバ群がユーザ端末に提供する飲食店検索のための画面情報の一例を示した模式図である。尚、サーバ群1の特徴データベース30には、上述した特徴データが登録されているものとする(情報更新部12の処理は完了しているものとする)。
【0042】
先ず、ユーザ端末3は、通信ネットワークNWを介してサーバ群1にアクセスし、サーバ群1に対して飲食店検索サイトの提示要求をする。サーバ群1の情報提供部11は、前記提示要求を受けると、飲食店検索サイトを構成するWebページを生成し、ユーザ端末3に生成したWebページを送信する。
【0043】
具体的には、情報提供部11は、前記提示要求を受けると、店舗データべース20、特徴データベース30及びWebページデータ40を用いて、ユーザ端末3に提供する飲食店検索のWebサイト(飲食店検索サイト)を構成する画面情報100a(図4参照)を生成し、ユーザ端末3に送信する。尚、以下では、情報提供部11は、ユーザ端末3から「地域指定」として「全国」、料理ジャンルとして「ノンジャンル」の指定を受け付けている場合を例にする。
【0044】
より具体的には、情報提供部11は、特徴データベース30に登録された特徴データのなかで頻度が高い(例えば、一番頻度が高い)特徴データを抽出すると共に、抽出した特徴データと関連度が高い所定数の特徴データを抽出する。これにより、複数の特徴データが抽出される(図示する例では17個の特徴データが抽出される)。また、情報提供部11は、抽出した複数の特徴データを検索条件にし、「地域指定」が「全国」で「料理ジャンル」が「ノンジャンル」の店舗データべース20を対象にした検索を行う。地域指定が全国で料理ジャンルがノンジャンルの場合は、全ての店舗情報を検索するが、例えば、地域指定が東京で料理ジャンルがイタリアンの場合は、掛け合わせた範囲の店舗情報のみ対象とする。そして、情報提供部11は、前記抽出された「特徴データ」及び検索により得られた店舗を案内する店舗案内情報が提示された画面情報100aを生成し、ユーザ端末3に、その画面情報100aを送信する。これにより、ユーザ端末3の表示部には、画面情報100aが表示される。
【0045】
ここで、図4に例示した画面情報100aを説明すると、画面情報100aは、検索条件を受け付けるための検索指定領域110と、検索された飲食店を案内する店舗案内情報が提示された店舗案内領域120とを備えている。そして、検索指定領域110には、前記抽出された複数の特徴データ112を表示すると共に、その特徴データの指定を受け付けるための特徴データエリア111が設けられている。また、検索指定領域110には、地域指定を受け付ける地域指定窓113と、料理ジャンルを受けるためのジャンル指定窓114と、ユーザが選んだ特徴データが提示される特徴データ表示領域115と、ユーザが選んだ特徴データの一括削除を受け付ける削除ボタン116とが設けられている。尚、特徴データエリア111に提示される特徴データ112は、その分類(図2、3参照)により、色分けされた上で提示されている。
【0046】
また、店舗案内領域120には、各飲食店を紹介する簡単な説明と、飲食店の所在地や電話番号とを含む店舗案内情報が提示されるようになっている。また、店舗案内領域120には、店舗詳細情報の提示を受け付ける要求ボタン121、122が含まれており、ユーザ端末3から各飲食店の詳細情報の提示要求を受け付けることができるようになっている。そして、情報提供部11は、ユーザ端末3からの要求ボタン121、122の選択を受け付けることにより、ユーザ端末3に対して、口コミ情報等の店舗詳細情報を送信する。
【0047】
また、画面情報100aを表示したユーザ端末3は、画面情報100aに提示された特徴データ112のうちのいずれかを選択したり、地域指定窓113に所望するエリアを入力したり、ジャンル指定窓114にジャンルを入力したりできるようになっている。例えば、ユーザ端末3は、画面情報100a上において一の特徴データを選択すると、その選択した情報はサーバ群3の情報提供部11に送信される。これにより、情報提供部11は、ユーザ端末3が画面情報100a上で指定した特徴データの選択を受け付ける。尚、ここでは、ユーザ端末3が特徴データとして「気軽に」を選択した場合を例にする。
【0048】
次に、情報提供部11は、前記特徴データの選択を受け付けると、その受け付けた特徴データ(説明の便宜上、「第1特徴データ」という)を検索条件として設定し、その設定した検索条件により店舗情報を検索する。また、情報提供部11は、特徴データベース30を用いて「第1特徴データ」と関連度が高い特徴データを複数抽出し、ユーザ端末3に対して、検索された店舗情報の店舗を案内する「店舗案内情報」と「第1特徴データと関連度が高い複数の特徴データ」とが含まれる画面情報(検索情報)100b(図5参照)を生成し、ユーザ端末3に送信する。これにより、ユーザ端末3の表示部には、画面情報100bが表示される。
【0049】
ここで、上述した画面情報100aと、図5に例示した画面情報100bとを比較すると、特徴データエリア111に表示される特徴データ112が、第1特徴データ(「気軽に」)と関連度が高いものに変更されている。また、特徴データ表示領域115には、検索条件として第1特徴データ(「気軽に」)が提示されている。また、店舗案内領域120には、第1特徴データ(「気軽に」)を検索条件にして、検索された店舗を案内する店舗案内情報が提示されている。
【0050】
また、ユーザ端末3のユーザが検索を続ける場合、上記同様、画面情報100bに提示された特徴データ112のいずれかを選択したり、地域指定窓113に所望するエリアを入力したり、ジャンル指定窓114にジャンルを入力したりすることで検索を続行できるようになっている。例えば、ユーザ端末3が、画面情報100b上の特徴データ112のなかから次の特徴データ(説明の便宜上「第2特徴データ」という)を選択したとすると、その選択した情報がサーバ群3の情報提供部11に送信される。これにより、情報提供部11は、ユーザ端末3が画面情報100a上で指定した第2特徴データの選択を受け付ける。
【0051】
そして、情報提供部11は、第2特徴データの選択を受け付けると、「第1特徴データ」及び「第2特徴データ」を検索条件に設定し、該設定した検索条件により店舗情報を検索する。また、情報提供部11は、特徴データベース30を用いて「第2特徴データ」と関連度が高い特徴データを複数抽出し、ユーザ端末3に対して、「検索された店舗を案内する店舗案内情報」と「第2特徴データと関連度が高い複数の特徴データ」とが含まれる画面情報(図示せず)を生成し、ユーザ端末3に送信する。これにより、ユーザ端末3の表示部には、新たな画面情報が表示される。尚、ユーザが、さらに検索を続ける場合には、新たな画面情報上で、上記同様の操作を行い、特徴データを選択していけばよい。
【0052】
このように、本実施形態では、特徴データ112をN個(Nは1以上の整数)選択できるようになっており、その選択されたN個の特徴データ112を検索条件にして飲食店検索を行うように構成されている。
【0053】
また、本実施形態では、検索条件として複数の特徴データを選択できる構成となっているため、ユーザが選んだ特徴データの一括削除を受け付ける削除ボタン116を設けている。具体的には、情報提供部11は、ユーザ端末3からの削除ボタン116の選択を受け付けると、検索条件として設定されている全特徴データを一括削除するようになっている。この構成によれば、ユーザが複数の特徴データを指定して、店舗情報を検索させた場合において、別の条件で検索したくなったような場合に、簡単な操作で、検索をやり直すことができる。
【0054】
尚、本実施形態では、上述した画面情報100a、100b上において、地域指定窓113に所望するエリアの入力や、ジャンル指定窓114に所望するジャンルの入力を受け付けた場合、エリア毎や料理ジャンル毎の特徴データベース30を利用して画面情報が生成されるようになる。すなわち、エリアやジャンルを絞った飲食店情報の検索が可能になる。
【0055】
このように、本実施形態によれば、ユーザ端末3のユーザが、サーバ群1により提供された複数の特徴データから、特徴データを選択した場合、選択した特徴データにより検索された店舗の情報と共に、選択した特徴データに類似している(関連度が高い)特徴データを参照することができるようになる。すなわち、本実施形態によれば、ユーザが店舗検索のキーワードを具体的に思い付かないような場合であっても、店舗を検索するための特徴データが選択可能に提示されているので、ユーザの漠然としたニーズを具体化させていくことができる。また、ユーザが興味を持った複数の特徴データにより、店舗情報を検索することができるため、潜在意識のなかでユーザの求めている店舗を検索する可能性が高められる。
【0056】
以上、説明したように本実施形態によれば、言葉やフレーズなどで具体的に特定できない情報や漠然としたニーズに対応する情報を検索することができるサーバ群1を提供することができる。なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形が可能である。
【0057】
例えば、上述した実施形態では、店舗情報が飲食店である場合を例にしているが、あくまでもこれは一例に過ぎない。飲食店以外の店舗情報にも本発明は適用される。
をまとまった形で提供することができる。
【符号の説明】
【0058】
1…サーバ群、3…ユーザ端末、10…制御部、11…情報提供部、12…情報更新部、13…記憶部、20…店舗データベース、30…特徴データベース、40…Webページデータ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗情報を格納した店舗データベースと、
前記店舗情報から店舗の特徴を示す特徴データを抽出し、各特徴データの関連度を算出し該関連度に基づいて、複数の特徴データを網の目構造に関連付ける情報更新部と、
前記関連付けられた複数の特徴データを格納する特徴データベースと、
ユーザ端末からエリアと料理ジャンルの選択を受付け、該選択されたエリアと料理ジャンルとのかけ合わせを対象範囲として前記店舗情報を検索し、前記特徴データベースを用いて、該検索された店舗情報に含まれる特徴データのうち頻度が高い特徴データに関連付けられた複数の特徴データを抽出し、前記ユーザ端末に対して、前記抽出した複数の特徴データを提示し且つ該提示した特徴データの選択を受付ける画面情報を送信すると共に、該ユーザ端末から該画面情報上で指定した特徴データのうち1の選択を受付け、該受付けた特徴データを検索条件として設定し、該設定した検索条件により前記店舗情報を検索し、該ユーザ端末に該検索された店舗情報に基づいて、店舗を案内する店舗案内情報を作成し、
さらに、前記特徴データベースを用いて該受け付けた特徴データと関連度が高い特徴データを複数新たに抽出し、該店舗案内情報と該新たに抽出した特徴データとを含む検索情報と、前記ユーザ端末から該検索情報上で新たに特徴データの選択を受け付ける画面情報とを送信する情報提供部とを有する
ことを特徴とする店舗情報検索システム。
【請求項2】
前記検索情報には、前記検索条件として設定された特徴データが含まれていると共に、該検索条件の削除を受け付ける削除ボタンが含まれており、
前記情報提供部は、前記ユーザ端末からの前記削除ボタンの選択を受け付けると、既に設定されている検索条件を削除する
ことを特徴とする請求項1に記載の店舗情報検索システム。
【請求項3】
前記店舗データベースに格納された店舗情報には、店舗の内容を詳細に提示している店舗詳細情報が含まれ、
前記店舗案内情報には、店舗詳細情報の提示を受け付ける要求ボタンが含まれており、
前記情報提供部は、前記ユーザ端末からの前記要求ボタンの選択を受け付けると、前記ユーザ端末に対して、前記店舗詳細情報を送信する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の店舗情報検索システム。
【請求項4】
前記情報更新部は、所定時間毎に、前記特徴データを網の目構造に関連付ける処理を行い、前記特徴データベースを更新する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の店舗情報検索システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−73404(P2013−73404A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−211652(P2011−211652)
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【出願人】(500175565)株式会社ぐるなび (43)