説明

座 薬

【課題】 従来の座薬は弾丸状に構成され、肛門などに差込み、体温で軟化、溶解すると、一部が体外に流失し下着などを汚損してしまう。
【解決手段】 座薬本体2、糸のような細いひも3、平面方形に構成された脱脂綿4から構成され、細いひも3の上端3Aは座薬本体2の下端に連結され、下端3Bは脱脂綿4の中心部に連結されている。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、新規な構成を有する座薬に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のものにあっては、下記のようなものになっている。
従来の座薬は形状が弾丸状に構成され、肛門などに差込み、体温で軟化、溶解させて作用させるよう構成されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
従来の技術で述べたものにあっては、下記のような問題点を有していた。
肛門などに差込んだのち、体温で軟化、溶解すると、一部が体外に流失し、下着などを汚損してしまう。
本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、上述の問題を解決できるものを提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案のものは下記のようになるものである。
すなわち本考案のものは、座薬本体2、所定長さの糸のような細いひも3、所定寸法の平面方形に構成された脱脂綿4から構成され、座薬本体2は、形状が弾丸状に構成され、細いひも3の上端3Aは座薬本体2の下端に連結され、下端3Bは脱脂綿4の中心部に連結されている座薬である。
【0005】
この場合、下記のように構成することができる。
1.座薬本体2内に形成された綿で構成された玉2Aに細いひも3の上端3Aが接着されている。
2.座薬本体2内に形成された綿で構成された玉2Aに細いひも3の上端3Aが結束されている。
3.細いひも3の下端3Bを放射状に分散させ脱脂綿4内に広げ、当該脱脂綿と接着する。
4.細いひも3の下端3Bを脱脂綿4に貫通させ、その先端を折曲げ、接着テープ3Cで当該脱脂綿と接着する。
【0006】
【考案の実施の形態】
考案の実施の形態について図面を参照して説明する。
1は本考案の座薬で、座薬本体2、所定長さの糸のような細いひも3、所定寸法の平面方形に構成された脱脂綿4から構成されている。
座薬本体2は公知のもので、カカオ脂などの固形脂肪に有効薬物を配合して肛門などに差込み、体温で軟化、溶解させて作用させる外用薬で、形状は弾丸状に構成されている。
細いひも3の上端3Aは座薬本体2の下端に連結され、下端3Bは脱脂綿4の中心部に連結されている。
【0007】
A.細いひも3の上端3Aと座薬本体2との連結状態は下記の通りである。
a.図2を参照して、座薬本体2内に形成された綿で構成された玉2Aに細いひも3の上端3Aが接着されている。
b.図3を参照して、座薬本体2内に形成された綿で構成された玉2Aに細いひも3の上端3Aが結束されている。
B.細いひも3の下端3Bと脱脂綿4との連結状態は下記の通りである。
a.図1を参照して、細いひも3の下端3Bを放射状に分散させ脱脂綿4内に広げ、当該脱脂綿と接着する。
b.図4を参照して、細いひも3の下端3Bを脱脂綿4に貫通させ、その先端を折曲げ、接着テープ3Cで当該脱脂綿と接着する。
【0008】
【考案の効果】
本考案は、上述の通り構成されているので次に記載する効果を奏する。
1.座薬本体2を肛門などに差込んだのち、脱脂綿4を肛門などに当接した状態にできるので、当該座薬本体が体温で軟化、溶解された状態になって体外に流失しても、脱脂綿がこれを吸収するので、下着などを汚損することがない。
2.体内で座薬本体が軟化、溶解された状態になっても、綿で構成された玉2Aが体内に残り、かつこの綿で構成された玉と脱脂綿とは細いひも3で連結されているから、脱脂綿が不用意に落下することがない。
3.臭いやジメジメする状態を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】斜視図である。
【図2】座薬本体と細いひもの連結状態を説明する縦断面図である。
【図3】座薬本体と細いひもの連結状態を説明する縦断面図である。
【図4】細いひもと脱脂綿の連結状態を説明する底面方向から見た斜視図である。
【符号の説明】
1 座薬
2 座薬本体
3 細いひも
4 脱脂綿

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 座薬本体(2)、所定長さの糸のような細いひも(3)、所定寸法の平面方形に構成された脱脂綿(4)から構成され、座薬本体(2)は、形状が弾丸状に構成され、細いひも(3)の上端(3A)は座薬本体(2)の下端に連結され、下端(3B)は脱脂綿(4)の中心部に連結されていることを特徴とする座薬。
【請求項2】 座薬本体(2)内に形成された綿で構成された玉(2A)に細いひも(3)の上端(3A)が接着されている請求項1記載の座薬。
【請求項3】 座薬本体(2)内に形成された綿で構成された玉(2A)に細いひも(3)の上端(3A)が結束されている請求項1記載の座薬。
【請求項4】 細いひも(3)の下端(3B)を放射状に分散させ脱脂綿(4)内に広げ、当該脱脂綿に接着されている請求項1記載の座薬。
【請求項5】 細いひも(3)の下端(3B)を脱脂綿(4)に貫通させ、その先端を折曲げ、接着テープ(3C)で当該脱脂綿に接着されている請求項1記載の座薬。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【登録番号】第3036651号
【登録日】平成9年(1997)2月5日
【発行日】平成9年(1997)5月2日
【考案の名称】座 薬
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願平8−11045
【出願日】平成8年(1996)10月8日
【出願人】(593149546)